JP6079150B2 - めっきによる貫通孔の銅充填方法 - Google Patents
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Description
表裏面を貫通して開けた貫通孔を有する基板であって、前記貫通孔のサイズが孔径10〜100μm、孔長50〜1000μm、アスペクト比(長さ/径)1〜20である基板に対して、無電解めっきで前記基板の表裏面および前記貫通孔の壁面にシード層を形成する工程と、この工程後の、前記貫通孔に電気銅めっきフィリングで銅金属を充填する工程を含み、
前記貫通孔に電気銅めっきフィリングで銅金属を充填する工程が、順次連続した、(A)めっき開始段階、(B)貫通孔内部の優先析出段階、(C)貫通孔内部での析出接続段階、および(D)内部から表面へのフィリング段階を含み、
前記(A)めっき開始段階は、前記基板の表面めっき厚が1μmとなるまでの段階であり、この段階(A)は、めっき液を、銅濃度10〜30g/L、硫酸濃度150〜300g/L、電気伝導度0.4S/cm以上で、促進剤と抑制剤の両方を含有し、液温を常温またはそれ以下、液流を基板表面に対して平行流、電流を電流波形が直流、電流密度1A/dm 2 以下、アノードを含リン銅アノードまたは不溶解性アノードとする、めっき液組成およびめっき条件により実施され、
前記(B)貫通孔内部の優先析出段階は、前記貫通孔内部の最小間隙が0μmとなるまでの段階であり、この段階(B)は、めっき液を銅濃度10〜30g/L、硫酸濃度150〜300g/L、電気伝導度0.4S/cm以上、促進剤と抑制剤の両方を含有し、その濃度比率を時間の経過と共に徐々に変化させ、液温を常温またはそれ以下、液流を基板表面に対して両側から等速の垂直流、電流を電流波形パルスリバース、平均電流密度1A/dm 2 以下、アノードを不溶解性アノードとして、貫通孔内の液流をモニターする、めっき液組成およびめっき条件により実施され、
前記(C)貫通孔内部での析出接続段階は、前記貫通孔内部の接続部が貫通孔の孔長の1/4となるまでの段階であり、この段階(C)は、めっき液を銅濃度30g/L以上、硫酸濃度10〜100g/L、電気伝導度0.1S/cm以上、促進剤と抑制剤の両方を含有し、液温を常温またはそれ以下、液流を任意、電流を電流波形が直流またはパルスリバース、電流密度を1A/dm 2 以下、アノードを不溶解性アノードとする、めっき液組成およびめっき条件により実施され、
前記(D)内部から表面へのフィリング段階は、表面の窪みがほぼなくなるまでの段階であり、この段階(D)は、めっき液を銅濃度30g/L以上、硫酸濃度10〜100g/L、電気伝導度0.1S/cm以上、促進剤と抑制剤の両方を含有し、液温を30℃以上、液流を任意、電流を電流波形がパルスリバース、電流密度1〜5A/dm 2 、アノードを不溶解性アノードとする、めっき液組成およびめっき条件で実施される
ことを特徴とする。
めっき液 : 銅濃度10〜30g/L、硫酸濃度150〜300g/L
電気伝導度0.4S/cm以上
促進剤と抑制剤の両方を含有
液温 : 常温またはそれ以下(<30℃)
液流 : 基板表面に対して平行流
電流 : 電流波形 直流、電流密度1A/dm2以下
アノード : 含リン銅アノードまたは不溶解性アノード
このめっき開始段階は、表面めっき厚が1μmまでの段階であり、貫通孔に対して孔の内部と外部での膜厚差がなく、できるだけ均一となるように銅めっきを析出させる必要がある。貫通孔におけるめっき厚均一化には、液の電気伝導度を高くすることが必要であるため、この段階では0.4S/cm以上の電気伝導度を有するめっき液とする必要がある。そして、これは、銅濃度10〜30g/L、硫酸濃度150〜300g/Lとすることで実現できる。電気伝導度が高い液を使用することで貫通孔の内部、特に中央部の膜厚が薄くなることを抑制できる。これは、液の電気伝導度が高いほど貫通孔の内部に電流線が浸透しやすくなるためである。しかし、めっき厚均一化のためには、電気伝導度の向上のみならず、添加剤である促進剤と抑制剤の寄与も必要である。これらは、その吸着作用によって、膜厚の不均一性を緩和する効果を持つ。また、さらに薄いシード層がめっき液中の酸により溶解して欠陥を生じないようにする必要があるため、定電圧設定で液に投入し、全て浸漬された後に電流密度を1A/dm2を超えない範囲で増大させる。
めっき液 : 銅濃度10〜30g/L、硫酸濃度150〜300g/L
電気伝導度0.4S/cm以上
促進剤と抑制剤の両方を含有し、その濃度比率を時間の経過と共
徐々に変化。
液流 : 基板表面に対して両側から等速の垂直流
電流 : 電流波形 パルスリバース、平均電流密度1A/dm2以下
アノード : 不溶解性アノード
モニター : 孔内の液流をモニターする
この孔内部の優先析出段階は、貫通孔内部において孔口に近い部分よりも優先的な銅めっき析出を行わせ、孔内部での最小間隙が0μmになるまでの段階である。この段階では、貫通孔内部への電流線の浸透を促すことに加え、孔内部での促進剤の働きを強化することで、貫通孔の内部での優先的な銅めっき析出を行う。そのためには、段階(A)の場合と同様に電気伝導度の高い液を使用することに加え、促進剤の関連成分を孔の内部で生成させ、かつ孔内に残存させる。ここで、促進剤の関連成分とは、めっき析出反応が起こっている表面で銅イオンとの作用により生成するCu(I)錯体であり、これがめっき反応の活性化エネルギーを下げて反応を促進させる物質である。この物質の局部的な濃度が高い部分でめっきの優先析出が起こり、その局部的な濃度はめっき液中の抑制剤との相互作用によって部位によって変化する。抑制剤は、液流の影響が強い表面部で供給されやすく、そこでは促進剤と置換される。一方、ブラインドビアホールなどの液交換が起こりにくい部分では、この物質はめっき時間の経過と共に孔内に蓄積するため、ボトムアップ析出が起こる。貫通孔においても、この物質の孔内濃度を孔外部に比較して相対的に高めるために、銅イオンの供給を妨げない状態を保ちつつ、孔内では液交換が起こりにくい状態を作り出す。そのため、基板表面に対して両側から等速の垂直流を与える。
めっき液 : 銅濃度30g/L以上、硫酸濃度 10〜100g/L
電気伝導度0.1S/cm以上
促進剤と抑制剤の両方を含有
液温 : 常温またはそれ以下(<30℃)
液流 : 任意
電流 : 電流波形 直流またはパルスリバース、電流密度1A/dm2以下
アノード : 不溶解性アノード
この孔内部での析出接続段階は、段階(B)で孔内部の最小間隙が0μmになった後、孔内部で両壁面から成長して合わさった銅めっき層の接続部が孔長の1/4になるまでの段階である。この間はその接続部にボイド(局所領域に物質が存在しない空隙)やシーム(素材のキズ起因でめっき表面に線状の凹凸として現れたもの)などの欠陥が入らないように、めっき液組成やめっき条件を設定する。ここでは、段階(B)で、貫通孔内部の一部が接続しているため、貫通孔内部への電流線の浸透よりも、孔内への銅イオン供給を促すことを重視すべきである。したがって、めっき液の電気伝導度よりも、液中銅濃度を高めた銅濃度30g/L以上、硫酸濃度10〜100g/L、電気伝導度 0.1S/cm以上のものが好適である。銅濃度、硫酸濃度とも高めることは、液中の塩の溶解度の点で不能であるため、優先する機能により使い分けるものである。ここでも、めっき液中には促進剤と抑制剤が含まれ、その作用によって孔内部での銅めっきの優先析出が行われる。
めっき液 : 銅濃度30g/L以上、硫酸濃度10〜100g/L
電気伝導度0.1S/cm以上
促進剤と抑制剤の両方を含有
液温 : 30℃以上(30〜65℃)
液流 : 任意
電流 : 電流波形 パルスリバース、電流密度1〜5A/dm2
アノード : 不溶解性アノード
この内部から表面へのフィリング段階は、孔の内部から析出した銅めっきがボトムアップ析出して表面の窪みがほぼなくなるまで行われる。段階(C)で孔の内部が接続し、基板の両面に対してブラインドビアホールが形成された形態であり、この段階(C)と同様の液中銅濃度を高めた銅濃度30g/L以上、硫酸濃度10〜100g/L、電気伝導度0.1S/cm以上のめっき液が好適である。しかし、段階(C)は、接続部にボイドやシームなどの欠陥が入らないようにすることを重視するのに対し、この段階では、なるべく迅速に孔内を充填してしまうことを重視する。そのため、拡散による孔内への銅イオンの供給をさらに増進するため、液温を30℃以上、好ましくは30〜65°Cに上げる。まためっきの電流波形はパルスリバースとする。これにより、リバース電流時に析出した銅の表面が溶解し、表面に存在する促進剤との作用でCu(I)錯体が生成されるため、めっき析出の局部的な促進ができる。
銅めっきの膜厚の均一性は、その部位に対する銅イオンの供給度合いと電流分布によって変化する。銅イオンの供給は、電流分布によって決まるその部位の電流密度に対して十分な量であればよいが、不十分であれば不均一性が増す。銅濃度は高い方が拡散速度が高くなり、めっきされる面への銅イオンが供給されやすくなる。部位に対する銅イオンの供給は、孔の内部のような液流が増やせない部位では、銅イオン供給は拡散による度合いが大きくなるため、銅濃度は高い方が有利である。硫酸濃度は高い方がめっき液の電気伝導度が高くなり、これにより貫通孔の孔口と孔内部のめっき付き回りは改善できる。しかし、電気銅めっき液では硫酸濃度が高くなると銅(II)塩濃度の溶解度は低下するため、硫酸濃度を大きくして電気伝導度を上げるには、銅(II)塩濃度は硫酸濃度に合わせて下げる必要がある。このように、銅濃度/硫酸濃度の比は、部位に対する銅イオンの供給度合いと電流分布に直接的に影響するので、孔内のめっき均一性に大きな影響を与える。ところが、その寄与の現れ方に関しては貫通孔とブラインドビアホールでは大きく異なる。貫通孔に対しては、めっき液の電気伝導度を高めること、一方でブラインドビアホールに対しては、液中の銅濃度を高めることが、相対的に孔内めっき厚均一化に対する寄与が大きい。本発明では、貫通孔のめっき充填において孔の形状は変化し、それに伴って相対的に影響度の高い因子が変わることが見出されたことにより完成されたものである。
電気伝導度は、めっきにおける電流分布の大きな影響因子であるため、めっき膜厚に大きく影響する。前述のようにめっき液の主成分である銅/硫酸の濃度比が電気伝導度に影響するほか、めっき液の液温も影響し、温度の上昇によって電気伝導度は増大する。
本発明では、促進剤と抑制剤が共に添加剤として配合されためっき液を使用する。促進剤としては、ビス(3−スルフォプロピル)ジスルフィド(以下「SPS」と略称する)が主に使用でき、濃度は0.001〜10mg/Lが適当である。この他の促進剤としては、2硫化ビススルフォ二ナトリウム、2硫化ビス(2−スルフォエチル)二ナトリウム、2硫化テトラメチルチウラム、2硫化テトラエチルチウラムなどが使用できる。抑制剤としては、ポリエーテル化合物が使用でき、好ましくは、ポリエチレングリコール(以下「PEG」と略称する)(分子量200〜10000)、または、PEGとポリプロピレングリコールの共重合体(分子量400〜10000)が適当である。濃度は0.1〜100mg/Lが適当である。また、この電気銅めっき液には、上記の成分以外に、主にめっき表面の光沢度等の要求に応じて、他の添加剤として、ヤヌスグリーンB、第3アルキルアミンとポリエピクロルヒドリンからなる第4アンモニウム塩付加物、ポリアルキルエチレンイミン、アミド化合物なども使用される。もちろん、市販の添加剤も使用することができる。例としては、Cu−BriteTF II(荏原ユージライト製)、トップルチナTHF(奥野製薬製)などが挙げられる。
液温を上昇させることは、めっき液の電気伝導度を増大させることと、銅(II)塩の溶解度を上げられることによって銅イオンの拡散を促すことができるため利点がある。その一方、めっき液による腐食速度も大きくなり、特にめっきの初期(段階(A))ではめっきする基材が液中に投入された瞬間に、表面の薄い無電解ニッケルめっき膜が溶解してボイドなどの欠陥になる可能性が高くなる。そこで、段階(A)ではめっき液の温度は、30℃以下に下げて、このような欠陥の発生を抑えることが望ましい。しかし、段階(D)では、既に銅めっき層が厚くなっているため、銅めっき速度を増大させるために液温を上げることが可能である。なお、液温の向上は、銅イオンの拡散速度を上げるだけでなく、添加剤の拡散速度や吸着能も向上するため、添加剤濃度は温度の上昇と共に低減させるとバランスがよい。これは、温度上昇時には不溶解性アノードを用い、添加剤を補給せずに使用することで実質的に可能である。添加剤の消耗速度は、アノードの面積や電流で調整が可能である。段階(B)ではこのようにして、添加剤成分組成を変化させる。
液流の効果は、液の成分である銅イオンや添加剤を強制的にめっき部位に運ぶことである。しかし、微小な孔などでは液流は内部まで浸透せず、孔内外で生じる濃度勾配による拡散によって孔内に移動する。液流が十分であれば、孔の入り口近傍での濃度減少はなくなるため、相対的に孔内への拡散を促すことができる。貫通孔のめっきによる充填では、還元析出される銅イオンは、十分に供給される必要があるため、孔入り口近傍では十分な液流を与える必要がある。一方、前述の添加剤の作用メカニズムより、孔外では抑制剤の供給を十分に行う必要があるが、孔内ではCu(I)錯体を蓄積させることが望ましい。ブラインドビアホールでは、孔表面で比較的強力でも孔内部まで液流が及ぶことはない。しかし、貫通孔の場合では、孔内部で液が流動して、Cu(I)錯体が蓄積されにくい状況が生じる。そこで、段階(B)においては、基板表面に対して両側から等速の垂直流を与えることで、孔入り口近傍では十分な液流を与え、かつ、孔内部で液が流動しにくい状況を作る。
電流密度は、めっきの析出速度と比例する。全体の析出速度を高くして生産性を上げるには、電流密度を大きくする。しかし、析出された銅めっきの外観や特性も電流密度によって変化するので、品質の良好な銅めっき物を得るには、適切な電流密度範囲を選択する必要がある。また、電流密度は、被めっき物表面上で均一ではなく、めっき槽内での位置、部位や形状、および添加剤の影響などによって分布が生じる。一般的に、電流密度が低い方が分布は小さくすることができる。このように、電流密度は、目的によって適宜調整する。本発明においては、段階(A)〜(C)では、めっきの分布をできるだけ小さくすることが必要であるため、電流密度は<1A/dm2と小さくするが、段階(d)ではなるべく迅速に孔内を充填してしまうことを重視し、拡散による孔内への銅イオンの供給をさらに増進するため、液温を30℃以上に上げているために電流密度の増大が可能となる。
多くの場合、電気めっきは直流電流で行われるが、めっき品質の改善の目的でパルス電流やパルスリバース電流が用いられる。本発明においても、段階(B)〜(D)ではパルスリバース電流を用いることが望ましい。これは、リバース電流時に一旦析出した銅を溶解させると、その溶解の過程で生じたCu(I)錯体の表面濃度が高まり、特に孔内部での優先析出性を向上できるためである。しかるに、段階(A)では、銅析出層が薄いため、リバース電流時に銅層の溶解が不均一な状態で起こると、部分的なボイドが生じる可能性があるため、この表面めっき厚が1μmまでの段階では直流を用いる方がよい。
本発明の対象となる電子回路基板では、貫通孔の充填を行った後、表層面に回路パターンを作製する。その方法としては、サブトラクティブ法とセミアディティブ法があり、それぞれ図1および図3に示す。サブトラクティブ法では、貫通孔の充填のための銅めっきと同時に表層全面にも銅層が析出され、それをエッチングで回路パターン作製する。エッチングの前にレジスト塗工→露光→現像といった方法でパターンを形成し、ウェットエッチングで銅を溶解すると、レジストで覆われた部分の銅が残り回路が形成される。
硫酸ニッケル 0.15mol/L
ジメチルアミンボラン(DMAB)0.075mol/L
(TMAHにてpH=9に調整)
液温 80℃、時間 5分
前記のようにして作製された、無電解Niめっきシード層付きのサンプルの貫通孔に対し電気銅めっきによる充填を行った。電気銅めっき液として(1)〜(3)の3種を用意した。
硫酸 220g/L
塩素 30mg/L
添加剤 SPS 2mg/L、PEG 600mg/L
電気伝導度 0.62S/cm
(2) 硫酸銅 240g/L (銅として 80g/L)
硫酸 50g/L
塩素 30mg/L
添加剤 SPS 2mg/L、PEG 600mg/L
電気伝導度 0.15S/cm
(3) 硫酸銅 100g/L (銅として 25g/L)
硫酸 150g/L
塩素 30mg/L
添加剤 SPS 2mg/L、PEG 600 mg/L
電気伝導度 0.31S/cm
これらの液を用いて表2の条件で2種のサンプル(a)、(b)に対してめっきを行った。表2中の「めっき液」の欄は、上記(1)、(2)、(3)の各液を示す。「めっき条件」は、概ね表3に示す標準のめっき条件とし、これに対して変更を加えた場合は表2の「めっき条件」の欄に記述している。なお、パルスリバース電流は、図4に示す(1a)〜(3a)の波形で定義され、ごく短い時間での順電流(還元電流)、逆電流(酸化電流)、静止(電流停止)の周期を繰り返す。パルスリバース電流の標準条件は、表4に示す。
2 … 貫通孔
3 … 無電解めっきオーバーコート層
4 … 銅めっき
5 … レジスト
Claims (3)
- めっきによる貫通孔の銅充填方法であり、前記方法は、
表裏面を貫通して開けた貫通孔を有する基板であって、前記貫通孔のサイズが孔径10〜100μm、孔長50〜1000μm、アスペクト比(長さ/径)1〜20である基板に対して、無電解めっきで前記基板の表裏面および前記貫通孔の壁面にシード層を形成する工程と、この工程後の、前記貫通孔に電気銅めっきフィリングで銅金属を充填する工程を含み、
前記貫通孔に電気銅めっきフィリングで銅金属を充填する工程が、順次連続した、(A)めっき開始段階、(B)貫通孔内部の優先析出段階、(C)貫通孔内部での析出接続段階、および(D)内部から表面へのフィリング段階を含み、
前記(A)めっき開始段階は、前記基板の表面めっき厚が1μmとなるまでの段階であり、この段階(A)は、めっき液を、銅濃度10〜30g/L、硫酸濃度150〜300g/L、電気伝導度0.4S/cm以上で、促進剤と抑制剤の両方を含有し、液温を常温またはそれ以下、液流を基板表面に対して平行流、電流を電流波形が直流、電流密度1A/dm 2 以下、アノードを含リン銅アノードまたは不溶解性アノードとする、めっき液組成およびめっき条件により実施され、
前記(B)貫通孔内部の優先析出段階は、前記貫通孔内部の最小間隙が0μmとなるまでの段階であり、この段階(B)は、めっき液を銅濃度10〜30g/L、硫酸濃度150〜300g/L、電気伝導度0.4S/cm以上、促進剤と抑制剤の両方を含有し、その濃度比率を時間の経過と共に徐々に変化させ、液温を常温またはそれ以下、液流を基板表面に対して両側から等速の垂直流、電流を電流波形パルスリバース、平均電流密度1A/dm 2 以下、アノードを不溶解性アノードとして、貫通孔内の液流をモニターする、めっき液組成およびめっき条件により実施され、
前記(C)貫通孔内部での析出接続段階は、前記貫通孔内部の接続部が貫通孔の孔長の1/4となるまでの段階であり、この段階(C)は、めっき液を銅濃度30g/L以上、硫酸濃度10〜100g/L、電気伝導度0.1S/cm以上、促進剤と抑制剤の両方を含有し、液温を常温またはそれ以下、液流を任意、電流を電流波形が直流またはパルスリバース、電流密度を1A/dm 2 以下、アノードを不溶解性アノードとする、めっき液組成およびめっき条件により実施され、
前記(D)内部から表面へのフィリング段階は、表面の窪みがほぼなくなるまでの段階であり、この段階(D)は、めっき液を銅濃度30g/L以上、硫酸濃度10〜100g/L、電気伝導度0.1S/cm以上、促進剤と抑制剤の両方を含有し、液温を30℃以上、液流を任意、電流を電流波形がパルスリバース、電流密度1〜5A/dm 2 、アノードを不溶解性アノードとする、めっき液組成およびめっき条件で実施される
ことを特徴とするめっきによる貫通孔の銅充填方法。 - 前記(A)めっき開始段階と前記(B)貫通孔内部の優先析出段階を同じ液中で連続的に実施することを特徴とする請求項1に記載のめっきによる貫通孔の銅充填方法。
- 前記(C)貫通孔内部での析出接続段階と前記(D)内部から表面へのフィリング段階を同じ液中で連続的に実施することを特徴とする請求項1または2に記載のめっきによる貫通孔の銅充填方法。
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