JP6078516B2 - オイルキャッチ装置 - Google Patents

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Description

本発明はエンジンで駆動されるエアコンプッレッサで惹起された高圧エア(高圧空気)を各種のエア作動装置へ供給するエア供給ラインの途中の配管内に、高圧エアに混じる水や、エンジンオイル、燃料カスであるスラッジやカーボン等が液化した不純物質をキャッチして蓄積する一方で、不純物質を吐き出すときに使用した吐出エアを不純物質から分別分離して大気中へ排気するオイルキャッチ装置に関する。
従来、例えば図5(a)および同(b)に示す後輪が一軸である後一軸タイプのトラクタ1の車台フレーム5にはエアドライヤーを有するエア処理装置(以下「従来技術」という。)3が搭載されている。係るエア処理装置3におけるエアドライヤーによって水分やエンジンオイル、スラッジ、カーボン等の不純物質を予め除去してからブレーキ用あるいはエアサスペンション用のエアシステム回路に設けたエアタンクへ圧縮エアを供給するようにしている。そして、エア処理装置3により、エアタンクのエア圧を制御したり、あるいは上記不純物質を大気へ放出したりする。なお、符号6は車台フレーム5に搭載されたカプラ装置である。
特開2013-68170
http://www.carbing.co.jp/japan/products/tank/oil.shtml
上記特許文献1のオイルキャッチ装置においては、流入混合体の勢いを緩和するために、ケーシング内に縦型に設置した圧力緩和手段である金属ウールを設けるものであり、圧力の緩和と不純物質の分離とを一度におこなうものであり分離性能に問題があった。
又、沈殿した不純物質の飛散防止手段を設置していないため、車両が悪路などで揺れた際に、分離したオイルがオイルキャッチタンク中で跳ねて排出口から噴出する場合があった。更に、分離されたエアには不純物質が残っておりなお充分な排出エアの精製が期待されている。
(1) 本明細書においての第一の開示事項は、
エンジンにより駆動されるエアコンプッレッサと、エアタンクとを連通するエア配管にエアドライヤーを設け、前記エアドライヤーに水分、エンジンオイル、スラッジ、カーボン等の不純物質を一時的に捕捉するオイルキャッチ部を付設し、前記エアドライヤーから噴出される吐出エアにより前記不純物質を一掃するものにおいて、前記オイルキャッチ部に、前記オイルキャッチ部から噴出された不純物質および吐出エアとの混合体を流入させるオイルキャッチタンクを連設し、
前記オイルキャッチタンクの流入部に前記オイルキャッチタンクに流入する前記混合体の流入の勢いを緩和する流入圧力緩和手段を設け、
流通孔を形成した仕切り板を前記オイルキャッチタンクの内部に形成して上層部を形成し、
前記上層部にフィルタが設置される空間と排気筒が設置される空間とを区画する隔壁を形成し、
前記上層部のフィルタが設置される空間に前記混合体を不純物質と吐出エアとに分離するフィルタ手段を設け、前記不純物質は前記仕切り板に設けられた前記流通孔を経由して前記オイルキャッチタンクの下層部に蓄積し、飛散防波手段により前記不純物質の飛散を防止する一方で、
前記不純物質から分離された吐前記出エアを前記オイルキャッチタンクの前記排気筒の近傍に設けたエア精製手段を経て大気へ排気させる
ことを特徴とするオイルキャッチ装置である。
これによれば、エアドライヤーのオイルキャッチ部の下流側に配置したオイルキャッチタンクへ、オイルキャッチ部を一掃された混合体が流入してくる。水、エンジンオイル、燃料カスであるスラッジやカーボン等の液体状の不純物質は、オイルキャッチタンクでキャッチ(捕捉)して蓄積される。他方、噴出に用いられた吐出エアは不純物質から分離されてオイルキャッチタンクから大気中へ排気される。このように、オイルキャッチタンクから分別、精製された吐出エアだけが大気へ放出されるので、外部環境を良好な状態に保持できるようになる。 又、これによれば、流入圧力緩和手段を通過した後の混合体は充分に勢いが緩和されているので不純物質と吐出エアとに分散され易い。
更に、飛散防止手段の存在により、不純物質が下層部から上層部へ直接に逆流するのを抑制でき、吐出エアだけが防波板の通風孔を通して上層部へ抜けて流れる。これにより、混合体の分離が効率よく行われ、吐出エアに不純物質が混じるのを回避して、吐出エアだけを排気部から分別して放出でき、環境保全に好都合となる。
(2)本明細書においての第二の開示事項は、
前記流入圧力緩和手段が、前記オイルキャッチ部からの配管と前記オイルキャッチタンクのケーシングとの連結部分に形成され、前記配管の径よりも小さい径を有する1個以上の流入口を前記ケーシングに形成したものであることを特徴とする請求項1記載のオイルキャッチ装置である。
これによれば、高圧で流入しようとする勢いのある混合体を配管の径よりも径の小さい1個以上の流入口で制限して流入させるため、流入混合体の流入の勢いを十分に緩和することができる。これにより、混合体が不純物質と吐出エアとに分離されやすくなる。
(3)本明細書においての第三の開示事項
前記流通孔が前記隔壁の近傍に形成されたものであることを特徴とする請求項2に記載のオイルキャッチ装置である。
これによれば、ケーシング内の仕切り板により上層部が区画されており、混合体は流入部から侵入しフィルタの内部を十分な距離横断してから隔壁の近傍に形成された流通孔を経由するため混合体の分離が効率よく行われる。
(4)以上の明細書の開示に対して、本発明者等は次の発明を特許請求の範囲の発明として請求する。
本発明の第一の請求項は、
エンジンにより駆動されるエアコンプッレッサと、エアタンクとを連通するエア配管にエアドライヤーを設け、前記エアドライヤーに水分、エンジンオイル、スラッジ、カーボン等の不純物質を一時的に捕捉するオイルキャッチ部を付設し、前記エアドライヤーから噴出される吐出エアにより前記不純物質を一掃するものにおいて、前記オイルキャッチ部に、前記オイルキャッチ部から噴出された不純物質および吐出エアとの混合体を流入させるオイルキャッチタンクを連設し、
前記オイルキャッチタンクの流入部に前記オイルキャッチタンクに流入する前記混合体の流入の勢いを緩和する流入圧力緩和手段を設け、
流通孔を形成した仕切り板を前記オイルキャッチタンクの内部に形成して上層部を形成し、
前記上層部にフィルタが設置される空間と排気筒が設置される空間とを区画する隔壁を形成し、
前記上層部のフィルタが設置される空間に前記混合体を前記不純物質と吐出エアとに分離するフィルタ手段を設け、
前記不純物質は前記仕切り板に設けられた前記流通孔を経由して前記オイルキャッチタンクの下層部に蓄積し、飛散防止手段により前記不純物質の飛散を防止する一方で、
前記不純物質から分離された前記吐出エアを前記オイルキャッチタンクの前記排気筒の近傍に設けたエア精製手段を経て大気へ排気させることを特徴とするオイルキャッチ装置であって、
前記飛散防止手段が防波板及び金属ウールの両方を前記オイルキャッチタンクの前記下層部に形成したオイルキャッチ装置である。
本発明によれば、沈殿した不純物質を金属ウールによって防波することができ、更に防波板の効果とあいまって不純物質の上層部への飛散が確実に防止できるようになった。
(5) 本発明の第二の請求項は、
エンジンにより駆動されるエアコンプッレッサと、エアタンクとを連通するエア配管にエアドライヤーを設け、前記エアドライヤーに水分、エンジンオイル、スラッジ、カーボン等の不純物質を一時的に捕捉するオイルキャッチ部を付設し、前記エアドライヤーから噴出される吐出エアにより前記不純物質を一掃するものにおいて、前記オイルキャッチ部に、前記オイルキャッチ部から噴出された不純物質および吐出エアとの混合体を流入させるオイルキャッチタンクを連設し、
前記オイルキャッチタンクの流入部に前記オイルキャッチタンクに流入する前記混合体の流入の勢いを緩和する流入圧力緩和手段を設け、
流通孔を形成した仕切り板を前記オイルキャッチタンクの内部に形成して上層部を形成し、
前記上層部にフィルタが設置される空間と排気筒が設置される空間とを区画する隔壁を形成し、
前記上層部のフィルタが設置される空間に前記混合体を前記不純物質と吐出エアとに分離するフィルタ手段を設け、
前記不純物質は前記仕切り板に設けられた前記流通孔を経由して前記オイルキャッチタンクの下層部に蓄積し、飛散防止手段により前記不純物質の飛散を防止する一方で、
前記不純物質から分離された前記吐出エアを前記オイルキャッチタンクの前記排気筒の近傍に設けたエア精製手段を経て大気へ排気させることを特徴とするオイルキャッチ装置であって、
前記エア精製手段は前記通風孔を形成した前記仕切り板を前記オイルキャッタンクの排気筒の直下近傍に形成したオイルキャッチ装置である。
本発明によれば、分離された吐出エアが排気部から外気に放出される前に、上層部の通風孔を有する仕切り板により規制され及び排出筒の底部に形成された排出口から排出される事により排出エアの排出圧力が緩和され残っている僅かの不純物質と吐出エアとに分別分離され排出エアはより精製されて外部に放出される。
(6) 本発明の第三の請求項は、
エンジンにより駆動されるエアコンプッレッサと、エアタンクとを連通するエア配管にエアドライヤーを設け、前記エアドライヤーに水分、エンジンオイル、スラッジ、カーボン等の不純物質を一時的に捕捉するオイルキャッチ部を付設し、前記エアドライヤーから噴出される吐出エアにより前記不純物質を一掃するものにおいて、前記オイルキャッチ部に、前記オイルキャッチ部から噴出された不純物質および吐出エアとの混合体を流入させるオイルキャッチタンクを連設し、
前記オイルキャッチタンクの流入部に前記オイルキャッチタンクに流入する前記混合体の流入の勢いを緩和する流入圧力緩和手段を設け、
流通孔を形成した仕切り板を前記オイルキャッチタンクの内部に形成して上層部を形成し、
前記上層部にフィルタが設置される空間と排気筒が設置される空間とを区画する隔壁を形成し、
前記上層部のフィルタが設置される空間に前記混合体を前記不純物質と吐出エアとに分離するフィルタ手段を設け、
前記不純物質は前記仕切り板に設けられた前記流通孔を経由して前記オイルキャッチタンクの下層部に蓄積し、飛散防止手段により前記不純物質の飛散を防止する一方で、
前記不純物質から分離された前記吐出エアを前記オイルキャッチタンクの前記排気筒の近傍に設けたエア精製手段を経て大気へ排気させることを特徴とするオイルキャッチ装置であって、
前記エア精製手段は前記通風筒の底部に排気口を形成した排気筒を前記オイルキャッタンクの排気筒近傍に形成したオイルキャッチ装置である。
本発明によれば、分離された吐出エアが排気部から外気に放出される前に、上層部の通風孔を有する仕切り板により規制され及び前記排出筒の底部に設けられた排出口から排出される事により排出エアが緩和され残っている僅かの不純物質と吐出エアとに分別分離され排出エアはより精製されて外部に放出される。
本発明によれば、
不純物質と吐出エアとの混合体はオイルキャッチタンク入口でその勢いは減速され、上層部に設置されたフィルタによって、吐出エアは不純物質から分離されてフィルタを通過して隔壁の近傍に設けられた流通孔から中層部Mに出る一方で、不純物質は比重が大きいのでフィルタの下方へ流下し、流通孔から中層部M、更には下層部Dへ落下していく。
こうして不純物質はオイルキャッチタンクの下層部Dに蓄積されていく。 他方、吐出エアはオイルキャッチタンクの排気筒を通って排気部から大気中へ排気される。
このように、本実施形態によれば、エアドライヤーのオイルキャッチ部から吐出エアと一体になって噴出されてくる不純物質がオイルキャッチタンク内のフィルタに流れ込むことで、吐出エアと不純物質とに円滑に分離する。これにより、不純物質はオイルキャッチタンクの下層部Dに蓄積され、吐出エアは下層部Dから通風孔を通って排気部を介して大気へ排出されていく。
オイルキャッチ部で一時的に捕捉された不純物質を、エアドライヤーから噴出される吐出エアで一掃されてオイルキャッチタンクに流入した混合体はオイルキャッチタンクで不純物質と吐出エアとに分別分離される。分離された不純物質はオイルキャッチタンクに蓄積される一方で、不純物質の混じらない吐出エアだけをオイルキャッチタンクから大気へ分別して排気できるので、環境を良好に保つことができる効果がある。
本発明の実施形態に係るオイルキャッチ装置の取り付け配置を模式的に示したシステム構成図である。 上記オイルキャッチ装置の内部を流れる混合体、不純物質、吐出エアの流れを示したオイルキャッチ装置の正面から見た説明図である。 図1のオイルキャッチ装置の仕切り板を透視した平面模式図である。 図2の側面から見た説明図である。 (a)は後一軸型のトラクタを模式的に示した平面図、(b)は同じくその側面図。(c)は後二軸型のトラクタを模式的に示した側面である。
1. 本発明の実施形態に係るオイルキャッチ装置の取り付け配置のシステム構成
以下、本発明のオイルキャッチ装置に係る実施形態を図1〜図5に基づいて具体的に説明する。なお、本実施形態では、図5(a)の後一軸型ないしは図5(c)に示される後二軸型のトラクタに適用可能であり、これらに適用した場合を例に挙げて説明する。勿論バス、特装車、通常のトラック、乗用車、あるいは圧縮エアを発生させる一般産業機械の分野にも適宜に応用できるのは言うまでもない。 図1において、符号10はエア処理装置20に追加して設けられる本発明の必須要素としてのオイルキャッチタンクを示す。このオイルキャッチタンク10はエアチャンバ一体型の自体公知であるエアドライヤー11に付設したオイルキャッチ部18に連結パイプ13を介して接続されている。 そのエアドライヤー11はエア流入パイプ12を介して符号A/Cを付したエアコンプレッサ14に接続されている。符号A/Tを付したエアタンク15はエア流出パイプ16を介してエアドライヤー11に接続される。すなわち、エア流入パイプ12およびエア流出パイプ16を介してエアコンプレッサ14と、エアドライヤー11と、エアタンク15とを繋ぐことで、エアシステム回路19が形成されている。
以下の説明では、本発明に必須のオイルキャッチタンク10を説明する前に、エアシステム回路19に組み込まれたエアドライヤー11を中心としたエア処理装置20の概要を説明する。なお、係るエアドライヤー11は一例であって、これ以外の構造を備えたエアドライヤーであってもよい。 すなわち、上記エアコンプレッサ14はエンジンオイル(潤滑油)が循環する潤滑油系統の潤滑油が共用して使用され、図示されないエンジンにより駆動される。また、図1では一個のエアタンク15を図示したが、エアシステム回路19に応じて適宜の数のタンクが設けられるのは言うまでもない。
エアドライヤー11のエアチャンバ17の内部には、オイルキャッチ部18やドレンバルブ22、あるいは図示しない自体公知のエア圧を調圧するガバナ部や乾燥剤が内蔵される。このガバナ部はエアタンク15のエア圧に応じてエアコンプレッサ14で圧縮されたエアを大気へ放出作動することで、各エアタンク15内のエア圧を制御する機能を有する。 なお、符合23は例えば様々な機能を有する多機能バルブでエアシステム回路19の1系統またはそれ以上の回路において、エア漏れ等が発生した場合に、他の正常な回路に必要最低限のエアを確保することで、最低限のブレーキ力が確保される機能を有するものである。
こうしてエア処理装置20を構成するエアドライヤー11により、エアコンプレッサ14の駆動時には、発生した圧縮エアは図1の矢印に示すように、エア流入パイプ12を通ってエアドライヤー11に流入する。オイルキャッチ部18を通過することでオイルミスト等の不純物質が除去され、図示しない乾燥剤を通過することで水分が除去される。こうして、乾燥エアだけが白抜きの矢印で示すように、多機能バルブ23を経由してそれぞれ所定のエアタンク15に供給貯蔵される。 そして、エアコンプレッサ14駆動時に、エアシステム回路19ないしはエアタンク15のエア圧がガバナ部の高規定圧に達すると、ガバナ部の作動によりガバナ部が噴射される。
吐出エアの圧力によりドレンバルブ22が開弁し、エアチャンバ17内部がドレンバルブ22を介して大気と通じる。すると、エアドライヤー11内部のエアの流れ方向は図1に示した矢印と逆方向に流れるようになる。これにより、オイルキャッチ部18に一時的に捕捉されていた不純物質および水分が吐出エアと一体渾然となった混合体として下流の連結パイプ13へ流れるようなっている。
2.オイルキャッチ装置の内部を流れる混合体、不純物質、吐出エアの流れ
次に、エア処理装置20に追加して設けられる本発明の特徴的な必須要素であるオイルキャッチタンク10を図2〜図5に基づいて具体的に説明する。
すなわち、オイルキャッチタンク10はステンレスまたはスチール材を板金成型により形成した箱形を成すケーシング24と、ケーシング24の上方に設けられ連結パイプ13と接続可能な流入部25と、ケーシング24に収納され流入部25から流入する不純物質と吐出エアとの混合体を流通させることにより不純物質とエアとに分離するフィルタ27と、ケーシング24の上方に設けられエアドライヤー11から噴出される吐出エアを大気へ自然排気する煙突状の排気部26と、ケーシング24に収納されケーシング24内部空間を上層部Uと中層部Mとに仕切る板金成型による仕切り板28と、ケーシング24の下方の下層部Dと中層部Mとの間に設けられ沈殿したオイルがケーシング内で吹き上げるのを防止する防波板29と、同じくケーシング24の下方の下層部に設けられ沈殿したオイルがケーシング内でばたつくのや吹き上げるのを防止する金属ウール35と、排気部26の下部で上層部Uに突き出して形成した排気筒26aと、上層部Uのうちフィルタ27が設けられた空間と、上層部Uのうち排気筒26aが設けられた空間との間を気密に閉塞する隔壁40を具備する。
3.流入部
本実施形態は上記のように構成されるので、エアドライヤー11のオイルキャッチ部18で一時的に捕捉された水、エンジンオイル、燃料カスであるスラッジやカーボン等の液体状に混じり合った不純物質は、上記ガバナ部の作動によりエアドライヤー11から噴出される吐出エアと共に混合体となって噴出されて、連結パイプ13、流入部25を経由してオイルキャッチタンク10の内部に入る。流入部25は、図3に示すようにケーシング24の上面に2個の流入口25aが形成されている。この流入口25aの個数を適宜増減して設けることにより、流入する流体の圧力を緩和することができる。
4.上層部
不純物質と吐出エアとの混合体は流入口25aでその勢いは減速され、上層部Uに流入し、フィルタ27によって、吐出エアは不純物質から分離されてフィルタ27を通過して隔壁40の近傍に設けられた流通孔30から中層部Mに出る一方で、不純物質は比重が大きいのでフィルタ27の下方へ流下し、流通孔30から中層部M、更には下層部Dへ落下していく。前記流通孔30は、隔壁40の近傍に設けてあるが、これは流入口25aから流通孔30までの混合体の移動距離を長くすることにより不純物質の分離効率を高めるためであり、流入口25aからなるべく離れた位置に流通孔30を設けることが好ましい。
図2及び図3において、オイルキャッチタンクの上層部Uに設けられた仕切り板28には複数の流通孔30が形成されている。この流通孔30の大きさや個数は適宜設計選択することが可能で、流通孔30の位置は流入部25からなるべく遠い位置で隔壁40の近傍に設けることが好ましい。これは、流入部からの混合体をなるべく長い距離フィルタ27内を流通させて分離を十分行うためである。しかし、仕切り板28の残りの部分に形成してもよい。
図2において、フィルタ27は、上層部Uに設置される。これにより、混合体から不純物質とエアとを分離することができる。フィルタ27は、スチール、銅、ステンレス、黄銅等の金属素材を繊維状にして綿のように弾力を持たせた金属ウール体である。具体的には、例えばステンレスで成る繊維状の細線を圧縮して丸めることで微細な通気孔が形成されるステンレスウールが好ましい。素材としては金属以外には、合成樹脂製素材で成る繊維状の素材を利用したウール構造体であってもよい。また、メッシュ構造を有するシート状の素材を積層して形成した積層体でもよい。さらには、ストレーナやスポンジ等のフィルタを使用する態様であってもよい。換言すると、エアと不純物質との混合体が流動するときに、これらを分離することが可能な構造を有する手段であれば本実施形態に適用できる。
図2に示すように上層部Uにはフィルタ27のある空間と排気筒26aのある空間を気密に隔てる隔壁40が形成されているので、フィルタ27によって分離されたエアや不純物質は、隔壁40の近傍に形成された流通孔30を通って中層部Mに流れていく。 ここで、比重の大きい不純物質は防波板29に設けられた多数の孔を通って下層部Dの底部に沈殿していく一方、吐出エアは上層部Uの排気筒26aのある空間に通風孔31を通って移動し、排気筒26aの底面に形成した排出口26bを通って排気部26の上部から外部に排出される。
5.下層部
図2に示すように下層部Dには、板金成型による防波板29と金属ウール35とが設置される。防波板29には上層部Uからのオイル等を下層部Dに通す複数の孔が形成されている。
不純物質はオイルキャッチタンク10の下層部Dに蓄積されていく。蓄積された不純物質は金属ウール35とその上部に設置された防波板29によって、下層部Dの上方又は中層部Mへの逆流が防止され、自動車運転時のオイルキャッチタンク10のバタツキや揺れによっても蓄積された不純物質は確実に下層部Dに貯留される。
6.排気部
本発明の実施態様においては、エア精製手段として、通風孔31を形成した仕切り板28をオイルキャッチタンク10の排気筒26aの直下近傍に形成している。
中層部Mから排出してくる吐出エアはかなり不純物質が除かれているがなお微量の不純物質が含まれている。この吐出エアを排気筒26aに直接流入させるのではなく、手前に仕切り板28を形成し、吐出エアの排出抵抗を制御することにより吐出エアの精製を行うことができる。仕切り板を設けない場合は吐出エアが直接排気筒26aに排出されてしまい吐出エアの精製が完全ではない。
オイルキャッチタンク10の上層部Uの排気筒26aの下部に設けられた前記仕切り板28には通風孔31が設けられている。この通風孔31の大きさや個数は適宜設計選択することができる。しかし、通風孔31の位置はなるべく排気筒26aから離した位置に形成することが望ましい。これは、通風孔31から僅かに残存する不純物質を含む吐出エアが排出口26bに至るまでの移動距離をなるべく長くすることによって吐出エアと不純物質の分離を十分に行行い吐出エアの精製を行うためである。
そして、吐出エアは図2に示す矢印のように、オイルキャッチタンク10の排気筒26aの排気口26bを通って排気部26から大気中へ排気される。なお排気口26bの形、大きさ又は個数などは適宜設計選択することができる。
更に、本発明の実施態様においては、別の追加のエア精製手段として、排気筒26aであってその底部に排気口26bを形成した排気筒26aをエア精製手段としている。
この排気口26bの大きさや個数は適宜設計選択することができる。しかし、排気口26bの位置はなるべく通風孔31から離した位置に形成することが望ましい。これは、通風孔31から僅かに残存する不純物質を含む吐出エアが排出口26bに至るまでの移動距離をなるべく長くすることによって吐出エアと不純物質の分離を十分に行い吐出エアの精製を行うためである。
排気筒26aに排気口26bを形成しない場合は吐出エアの排気量及び排気抵抗を制御することができないため吐出エアの精製が完全ではない。
そして、精製された吐出エアは図2に示す矢印のように、オイルキャッチタンク10の排気筒26aの排気口26bを通って排気部26から大気中へ排気される。なお排気口26bの形、大きさ又は個数などは適宜設計選択することができるものである。
このように、本実施形態によれば、中層部Mから流れ込む吐出エアには未だ不純物質が残存しているが、不純物質を含む吐出エアが通風孔31から排気筒26aのある空間へ流入し、排気筒26aの排出口26bに移動する間に僅かに残っている不純物質が吐出エアから分離して、比重の重い不純物質は仕切り板28の通風孔31から下方へ落下し、オイルキャッチタンク10の下層部Dに蓄積される一方、吐出エアは通風孔31を通って排気口26bを通って大気へ排出されていく。最終的に吐出エアは精製される。
7.付帯装備
また、ケーシング24の下方にドレンコック32が設けられ、下層部Dに蓄積した不純物質を保守点検時に開いて容器に受け取って処理することが可能となる。 また、ケーシング24の側面には不純物質の蓄積量を外部から視認するための視認窓36が設けられている。これにより、下層部Dで不純物質の蓄積量を視認して保守点検の時期を予測できるようになる。 そして、不純物質が所定量蓄積した場合には、ドレンコック32を開操作するだけで、流下する不純物質を例えばバケツ等の容器に受け止めて取り出すことができ、不純物質で路面などを汚すことを確実に防ぐことができる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
さらに、エア供給ラインを有する装置なら、トラック、バス、特装車両、乗用車だけでなく、一般の産業機械分野にも適用可能である。 また、通風孔はその大きさや形を適宜設計変更して形成した形態でよく、また、通風孔にメッシュ素材を貼り付けてもよい。 また、上記実施形態ではドレンコック32をオイルキャッチタンク10の下面に設けたが、勿論側面に設けた態様でもよい。
本発明はトラクタ、トラック、バス、特装車両、乗用車、一般産業機械の分野に採用されることで、自然環境を保持しうるオイルキャッチ装置に利用される。
10 オイルキャッチタンク
11 エアドライヤー
12 エア流入パイプ
13 連結パイプ
14 エアコンプッレッサ
15 エアタンク
16 エア流出パイプ
17 エアチャンバ
18 オイルキャッチ部
19 エアシステム回路
20 エア処理装置
21 屋根部
22 ドレンバルブ
23 多機能バルブ
24 ケーシング
25 流入部
26 排気部
26a 排気筒
26b 排気口
27 フィルタ
28 仕切り板
29 防波板
30 流通孔
31 通風孔
32 ドレンコック
35 金属ウール
36 視認窓
40 隔壁

Claims (3)

  1. エンジンにより駆動されるエアコンプッレッサと、エアタンクとを連通するエア配管にエアドライヤーを設け、前記エアドライヤーに水分、エンジンオイル、スラッジ、カーボン等の不純物質を一時的に捕捉するオイルキャッチ部を付設し、前記エアドライヤーから噴出される吐出エアにより前記不純物質を一掃するものにおいて、前記オイルキャッチ部に、前記オイルキャッチ部から噴出された不純物質および吐出エアとの混合体を流入させるオイルキャッチタンクを連設し、
    前記オイルキャッチタンクの流入部に前記オイルキャッチタンクに流入する前記混合体の流入の勢いを緩和する流入圧力緩和手段を設け、
    流通孔を形成した仕切り板を前記オイルキャッチタンクの内部に形成して上層部を形成し、
    前記上層部にフィルタが設置される空間と排気筒が設置される空間とを区画する隔壁を形成し、
    前記上層部のフィルタが設置される空間に前記混合体を前記不純物質と吐出エアとに分離するフィルタ手段を設け、
    前記不純物質は前記仕切り板に設けられた前記流通孔を経由して前記オイルキャッチタンクの下層部に蓄積し、飛散防止手段により前記不純物質の飛散を防止する一方で、
    前記不純物質から分離された前記吐出エアを前記オイルキャッチタンクの前記排気筒の近傍に設けたエア精製手段を経て大気へ排気させることを特徴とするオイルキャッチ装置であって、
    前記飛散防止手段が防波板及び金属ウールの両方を前記オイルキャッチタンクの前記下層部に形成したオイルキャッチ装置。
  2. エンジンにより駆動されるエアコンプッレッサと、エアタンクとを連通するエア配管にエアドライヤーを設け、前記エアドライヤーに水分、エンジンオイル、スラッジ、カーボン等の不純物質を一時的に捕捉するオイルキャッチ部を付設し、前記エアドライヤーから噴出される吐出エアにより前記不純物質を一掃するものにおいて、前記オイルキャッチ部に、前記オイルキャッチ部から噴出された不純物質および吐出エアとの混合体を流入させるオイルキャッチタンクを連設し、
    前記オイルキャッチタンクの流入部に前記オイルキャッチタンクに流入する前記混合体の流入の勢いを緩和する流入圧力緩和手段を設け、
    流通孔を形成した仕切り板を前記オイルキャッチタンクの内部に形成して上層部を形成し、
    前記上層部にフィルタが設置される空間と排気筒が設置される空間とを区画する隔壁を形成し、
    前記上層部のフィルタが設置される空間に前記混合体を前記不純物質と吐出エアとに分離するフィルタ手段を設け、
    前記不純物質は前記仕切り板に設けられた前記流通孔を経由して前記オイルキャッチタンクの下層部に蓄積し、飛散防止手段により前記不純物質の飛散を防止する一方で、
    前記不純物質から分離された前記吐出エアを前記オイルキャッチタンクの前記排気筒の近傍に設けたエア精製手段を経て大気へ排気させることを特徴とするオイルキャッチ装置であって、
    前記エア精製手段は通風孔を形成した前記仕切り板を前記オイルキャッチタンクの前記排気筒の直下近傍に形成したオイルキャッチ装置。
  3. エンジンにより駆動されるエアコンプッレッサと、エアタンクとを連通するエア配管にエアドライヤーを設け、前記エアドライヤーに水分、エンジンオイル、スラッジ、カーボン等の不純物質を一時的に捕捉するオイルキャッチ部を付設し、前記エアドライヤーから噴出される吐出エアにより前記不純物質を一掃するものにおいて、前記オイルキャッチ部に、前記オイルキャッチ部から噴出された不純物質および吐出エアとの混合体を流入させるオイルキャッチタンクを連設し、
    前記オイルキャッチタンクの流入部に前記オイルキャッチタンクに流入する前記混合体の流入の勢いを緩和する流入圧力緩和手段を設け、
    流通孔を形成した仕切り板を前記オイルキャッチタンクの内部に形成して上層部を形成し、
    前記上層部にフィルタが設置される空間と排気筒が設置される空間とを区画する隔壁を形成し、
    前記上層部のフィルタが設置される空間に前記混合体を前記不純物質と吐出エアとに分離するフィルタ手段を設け、
    前記不純物質は前記仕切り板に設けられた前記流通孔を経由して前記オイルキャッチタンクの下層部に蓄積し、飛散防止手段により前記不純物質の飛散を防止する一方で、
    前記不純物質から分離された前記吐出エアを前記オイルキャッチタンクの前記排気筒の近傍に設けたエア精製手段を経て大気へ排気させることを特徴とするオイルキャッチ装置であって、
    前記エア精製手段は前記排気筒の底部に排気口を形成したものであることを特徴とする請求項1記載のオイルキャッチ装置。

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