JP6077899B2 - アセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ阻害剤 - Google Patents

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Description

本発明は、アセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ阻害剤に関する。
グルコシルグリセロールは、グリセロールにグルコースが結合した構造であり、保水性が強く化粧品原料として利用が検討されている(非特許文献2,4)。グルコシルグリセロールは日本酒に含まれていることが知られている(非特許文献1〜3)。グルコシルグリセロールは日本酒の製造工程において、糖源であるマルトースと酵母が産生するグリセロールから麹由来のα−グルコシダーゼの作用により生成すると考えられている。
Takenaka F. et al. Biosci Biotechnol Biochem. 2000,64(2),378−85. Takenaka F. et al. Biosci Biotechnol Biochem. 2000,64(9),1821−6. Takenaka F. et al. Biosci Biotechnol Biochem. 2001,65(7),1458−63. Schwarz A. et al. Biotechnol Bioeng. 2009,103(5),865−72.
本発明は、アセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ阻害剤を提供することを目的とする。
グルコシルグリセロールが、日本酒に含まれていることはすでに知られていたが、保水性以外の性質はよく知られていなかった。本発明者らは、鋭意研究を行った結果、グルコシルグリセロールがアセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ(ALDH)に対する阻害活性を有していることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、グルコシルグリセロールを有効成分として含有するアセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ阻害剤を提供する。
本発明は、グルコシルグリセロールを有効成分として含有する抗酒薬を提供する。
本発明は、グルコシルグリセロールを有効成分として含有するアルコール依存症の治療薬を提供する。
摂取されたアルコールはアルコールデヒドロゲナーゼ(ADH)によってアセトアルデヒドへ分解され、アセトアルデヒドはアセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ(ALDH)によって酢酸に分解される。アセトアルデヒドは非常に毒性が強く、フラッシング反応(顔が赤くなる、吐き気がする、動悸がする、眠くなる等の症状)を起こし、二日酔いの原因とも考えられている。したがって、グルコシルグリセロールを対象に投与することによって、対象の体内におけるアセトアルデヒドの蓄積が促され、抗酒薬及びアルコール依存症の治療薬としての効果が奏される。
本発明は、哺乳動物にグルコシルグリセロールを有効量投与することを含む、アセトアルデヒドデヒドロゲナーゼを阻害する方法を提供する。
本発明は、哺乳動物にグルコシルグリセロールを有効量投与することを含む、アルコール依存症を治療する方法を提供する。
上記哺乳動物は、ヒトであってもよい。
本発明は、アセトアルデヒドデヒドロゲナーゼの阻害に使用する、グルコシルグリセロールを提供する。
本発明は、アルコール依存症の治療に使用する、グルコシルグリセロールを提供する。
本発明は、アセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ阻害剤の製造における、グルコシルグリセロールの使用を提供する。
本発明は、抗酒薬の製造における、グルコシルグリセロールの使用を提供する。
本発明は、アルコール依存症の治療薬の製造における、グルコシルグリセロールの使用を提供する。
本発明によれば、アセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ阻害剤を提供することが可能になる。
日本酒に含まれる成分のALDH阻害活性を示すグラフである。 日本酒に含まれる成分のALDH阻害活性を示すグラフである。 日本酒に含まれる成分のALDH阻害活性を示すグラフである。 日本酒からALDH阻害物質を同定するための手順を示す図である。 日本酒に含まれる成分のALDH阻害活性を示すグラフである。 日本酒に含まれる成分のALDH阻害活性を示すグラフである。 日本酒に含まれる成分の分子量を示すグラフである。 合成したα−グルコシルグリセロールのALDH阻害活性を示すグラフである。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態に係るアセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ阻害剤(以下、ALDH阻害剤という場合がある)は、グルコシルグリセロールを有効成分として含有する。
上記ALDHとしては、特に制限はないが、例えばALDH2等が挙げられる。ALDH2には遺伝子多型が存在し、日本人を含むモンゴロイドはアセトアルデヒド分解活性の低いタイプが約40%程度存在すると言われている。アルコール分解における律速反応は、ALDH2によるアセトアルデヒドの分解であり、ALDH2の活性を抑制することによって、対象の体内におけるアセトアルデヒドの蓄積が促され、抗酒薬及びアルコール依存症の治療薬としての効果が奏される。
グルコシルグリセロールは、α−グルコシルグリセロールでも、β−グルコシルグリセロールでもよい。グルコシルグリセロールは、公知の方法によって入手が可能である。α−グルコシルグリセロールは、例えば、日本酒等の酒類から溶媒抽出して単離精製してもよいし、マルトースとグリセロールとから、α−グルコシダーゼによる糖転移反応によって合成してもよい。また、市販品を入手してもよい。β−グルコシルグリセロールは、例えば、非特許文献4に記載の方法で合成することが可能である。
本実施形態に係るALDH阻害剤は、有効成分としてグルコシルグリセロール以外のアセトアルデヒドデヒドロゲナーゼを阻害する物質(ALDH阻害物質)を含んでもよい。ALDH阻害物質としては、ジスルフィラム、シアナミド等が挙げられる。
本実施形態に係るALDH阻害剤は、固体(例えば、凍結乾燥させて得られる粉末)、液体(水溶性又は脂溶性の溶液又は懸濁液)、ペースト等のいずれの形状であってもよく、また、散剤、丸剤、顆粒剤、錠剤、シロップ剤、トローチ剤、カプセル剤等のいずれの剤形であってもよい。
上述の各種製剤は、有効成分であるグルコシルグリセロールからなるものであってもよい。上述の各種製剤はまた、有効成分であるα−グルコシルグリセロールと、薬学的に許容される添加剤(賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、乳化剤、界面活性剤、基剤、溶解補助剤、懸濁化剤等)とを混和し、成形することによって調製することもできる。この場合の上記有効成分の含有量は、製剤全量を基準として、例えば、0.1〜20質量%であることが好ましい。
例えば、賦形剤としては、ラクトース、スクロース、デンプン、デキストリン等が挙げられる。結合剤としては、ポリビニルアルコール、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク等が挙げられる。崩壊剤としては、結晶セルロース、寒天、ゼラチン、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、デキストリン等が挙げられる。乳化剤又は界面活性剤としては、Tween60、Tween80、Span80、モノステアリン酸グリセリン等が挙げられる。基剤としては、セトステアリルアルコール、ラノリン、ポリエチレングリコール、米糠油、魚油(DHA、EPA等)、オリーブ油等が挙げられる。溶解補助剤としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、Tween80等が挙げられる。懸濁化剤としては、Tween60、Tween80、Span80、モノステアリン酸グリセリン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。
本実施形態に係るALDH阻害剤は、ヒトに投与しても、非ヒト哺乳動物に投与してもよい。投与量及び投与方法は、投与される個体の状態、年齢等に応じて適宜決定することができる。好適な投与方法としては、例えば、経口投与が挙げられる。投与量及び投与方法の一例として、ALDH阻害剤を有効成分量が50mg〜10gとなる量を1日1回経口でヒトに投与する方法を挙げることができる。
本実施形態に係るALDH阻害剤は、医薬品成分、飲食品成分、飲食品添加物、飼料成分、飼料添加物等として使用することができる。
例えば、本実施形態に係るALDH阻害剤は、水、清涼飲料水、果汁飲料、乳飲料、アルコール飲料、パン類、麺類、米類、豆腐、乳製品、醗酵食品、発酵乳、醤油、味噌、菓子類等の飲食品への添加物として使用することができる。これらの飲食品は、当分野で通常使用される他の添加物を更に含有してもよく、そのような添加物としては、例えば、苦味料、香料、リンゴファイバー、大豆ファイバー、肉エキス、黒酢エキス、ゼラチン、コーンスターチ、蜂蜜、動植物油脂;グルコース、フルクトース等の単糖類;スクロース等の二糖類;デキストロース、デンプン等の多糖類;エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール等の糖アルコール類;ビタミンC等のビタミン類、が挙げられる。本実施形態に係るALDH阻害剤はまた、特定保健用食品、特別用途食品、栄養補助食品、健康食品、機能性食品、病者用食品等の成分として使用することもできる。
本実施形態に係るグルコシルグリセロールは、ALDH阻害活性を有しているため、抗酒薬の有効成分としても用いられうる。すなわち、グルコシルグリセロールを有効成分として含有する抗酒薬であってもよい。
本実施形態に係るグルコシルグリセロールは、ALDH阻害活性を有しているため、アルコール依存症の治療薬の有効成分としても用いられうる。すなわち、グルコシルグリセロールを有効成分として含有するアルコール依存症の治療薬であってもよい。
摂取されたアルコールはアルコールデヒドロゲナーゼ(ADH)によってアセトアルデヒドへ分解され、アセトアルデヒドはアセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ(ALDH)によって酢酸に分解される。アセトアルデヒドは非常に毒性が強く、フラッシング反応(顔が赤くなる、吐き気がする、動悸がする、眠くなる等の症状)を起こし、二日酔いの原因とも考えられている。したがって、グルコシルグリセロールを対象に投与することによって、対象の体内におけるアセトアルデヒドの蓄積が促され、抗酒薬及びアルコール依存症の治療薬としての効果が奏される。なお、抗酒薬は、禁酒薬、嫌酒薬という場合がある。
以下、本発明について、実施例を挙げて更に詳細に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実験方法
ALDH活性の測定
C57/BL6マウスから肝臓を摘出し、肝臓重量の4倍量の緩衝液(0.25M sucrose−50mM Tris,pH 7.40,0.1mMDTT)を加えてホモジナイズした。得られたホモジネートを800gにて15分間遠心して、核及びデブリス(細胞片)を取り除いた。その後、得られた上清を12000gにて15分間遠心し、ミトコンドリア画分を沈殿させ回収した。残った上清を再度遠心し、残存するミトコンドリアを回収した。ミトコンドリア画分を上記緩衝液に再浮遊させ、遠心して再沈殿させた後、組織重量の1容量の緩衝液に浮遊させ、0℃において10秒間、3回超音波粉砕した。超音波粉砕することによって得られたサンプルのタンパク質の定量はBradford法を用いて行った。得られたミトコンドリア画分(サンプル)は使用するまで−80℃で保存した。
70mM ピロリン酸緩衝液(pH8.5)、1mM ピラゾール、0.1mM NAD+、及び酵素源であるミトコンドリア画分(約100mgのタンパク質を含む)及び基質(10mM 2−エチルヘキサナール)を混合することによって反応を開始させた(37℃)。反応液量は200μlとし、サンプルは10質量%となるように添加した。340nmにおける吸光度の増加を5分間記録し、その増加速度からALDH活性を評価した。
α−グルコシダーゼによるα−グルコシルグリセロールの合成
酵素は、トランスグルコシダーゼL「アマノ」(天野エンザイム株式会社製、商品名)を、マルトースの量に対して0.1%使用した。マルトース50g(10%),グリセロール125g(25%)を酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.0)500mlに溶解し、上記酵素の存在下、40℃にて一晩反応させた。反応終了後、95℃にて10分間加熱することによって上記酵素を失活させた。得られた反応液を配位子カラムSPC810(昭和電工社製、商品名Shodex)によって分離し、α−グルコシルグリセロールをフラクションコレクターにて分取した。
日本酒からのALDH阻害物質の分離及び精製
エバポレーターによって、日本酒からアルコール分を除去し、サンプル(日本酒サンプル)を得た。この日本酒サンプルに含まれるALDH阻害物質の分子量を推定する目的で、分子量7000カットの透析チューブを用いて上記透析チューブを透過した成分が含まれる低分子画分と、上記透析チューブを透過しなかった成分が含まれる高分子画分とに分画した。得られた低分子画分及び高分子画分のALDH阻害活性を測定した。その結果、低分子画分に阻害活性が認められた(図1)。次に吸着樹脂XAD2(オルガノ社製、商品名:アンバーライトXAD2)による分画を行った。上記日本酒サンプルをXAD2に通液後、20%メタノール水溶液、50%メタノール水溶液、100%メタノールを順次通液し、それぞれの溶出画分を得た。得られた画分のうち、XAD2非吸着画分にALDH阻害活性が認められた(図2)。日本酒に含まれるALDH阻害物質はXAD2への吸着性を示さず、親水性の高い物質であることが予想されたことから、XAD2非吸着画分を弱塩基性陰イオン交換樹脂(オルガノ株式会社製、商品名Amberlite XE583)又は弱酸性陽イオン交換樹脂(オルガノ株式会社製、商品名Amberlite FPC3500)に通液し、ALDH阻害活性を評価した。その結果、弱塩基性陰イオン交換樹脂への通液によってALDH阻害活性が消失し、弱酸性陽イオン交換樹脂への通液ではALDH阻害活性の消失は認められなかった(図3)。ここまでの日本酒の分画のスキームを図4にまとめる。
XAD2に非吸着であって、陽イオン交換樹脂FPC3500にも非吸着である上記日本酒サンプルの画分についてHPLCによって更に分離を行った。上記画分をODSカラム(Waters社製、商品名:Atlantis)によって分離し、フラクションコレクターを用いて30秒間隔にてフラクション(画分)を得た(分離条件:0−4分 0%CHCN,4−9分 0%−100%CHCN,9−10分 100%CHCN、カラム温度:40℃、流量:1ml/分)。図5(b)にクロマトグラムを示す。260nmの紫外吸収を示した画分2〜5についてALDH阻害活性を測定した結果、画分2にALDH阻害活性が認められた(図5(a))。画分2をさらに親水性化合物分離用NH2カラム(TOSOH社製、商品名:TSK−gel NH2)にて分離し、フラクションコレクターを用いて30秒間隔にてフラクション(画分)を得た(分離条件:0−15分 80%−20% CHCN,15−16分 20%−0% CHCN、カラム温度:40℃、流量:1ml/分)。図6(b)にクロマトグラムを示す。取得した22フラクションのうち、溶出時間6.5〜7.0分のフラクション10にALDH阻害活性が認められた(図6(a))。ALDH阻害率は測定終了時におけるコントロールと試験サンプルとの340nmの吸光度の比から算出した。
日本酒に含まれるALDH阻害物質の同定
TSK−gel NH2カラムによる分離にて得られたフラクション10について、LC/TOF−MSによって精密質量を測定した。Asahipak NH2カラムを用いた分離でESIによる検出では3つのピークが得られた(図7(a))。それぞれのピークの精密質量と推定分子式はピーク1:181.0709m/z,C14(図7(b))、ピーク2:253.0929m/z,C18(図7(c))、ピーク3:179.0561m/z,C12(図7(d))であった。それぞれのピークについて化合物データベースによる検索と、日本酒に含まれるALDH阻害物質の紫外吸収が弱いといった情報から、ピーク1がマンニトール又はソルビトールであり、ピーク2がα−グルコシルグリセロール(α−GG)であり、ピーク3がグルコース又はガラクトースであると推察された。これらの化合物のうち、標品が市販されているグルコース及びガラクトース(ピーク3)、並びにマンニトール及びソルビトール(ピーク1)については10mg/mlの濃度でもALDH活性の阻害は認められなかった。α−グルコシルグリセロール(ピーク2)については標品が市販されていないため、酵素を用いて合成することにした。
α−グルコシダーゼによるα−グルコシルグリセロールの合成
α−グルコシルグリセロールは、マルトースとグリセロールとからα−グルコシダーゼによる糖転移反応によって合成できることが知られている。そこで、同様の方法でα−グルコシルグリセロールを合成した後、分離及び精製することによってα−グルコシルグリセロールの標品を調製した。非特許文献2に記載の方法によりマルトースとグリセロールからα−グルコシダーゼの反応により、α−グルコシルグリセロールを合成した。酵素による合成後の反応液には目的産物であるα−グルコシルグリセロール以外に基質であるマルトース、グリセロール及び糖転移反応によって生成するグルコースが含まれている。配位子カラムShodex Sugar SPO810(昭和電工社製、商品名Shodex)により分離し、α−グルコシルグリセロールを精製した(移動相:HO、カラム温度:80℃、流量:0.8ml/分)。フラクションコレクターを用いて酵素反応液からα−グルコシルグリセロールのみを分取した。分取によって得られた画分はほぼα−グルコシルグリセロールであり(図8(a))、10mg/mlの濃度でALDH阻害活性が認められた(図8(b))。これら一連の分離及び同定の作業によって日本酒に含まれるα−グルコシルグリセロールがALDHを阻害する物質であることが明らかとなった。

Claims (3)

  1. グルコシルグリセロールを有効成分として含有するアセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ阻害剤。
  2. グルコシルグリセロールを有効成分として含有する抗酒薬。
  3. グルコシルグリセロールを有効成分として含有するアルコール依存症の治療薬。
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