JP6073823B2 - 粘着剤、粘着シート、粘着シートの製造方法、および画像表示装置 - Google Patents
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Description
(A) 前記カルボン酸エステルが、分子中にエーテル結合を含む。
(B) 前記カルボン酸エステルが、1分子中に炭素原子を31個以上含む。
R1は、炭化水素基、またはエーテル結合を含む基であり、前記炭化水素基および前記エーテル結合を含む基は、飽和でも不飽和でも良く、直鎖状でも分枝状でも環状でも良く、芳香環を含んでいても含んでいなくても良く、さらなる置換基で置換されていても置換されていなくても良く、
R1は、さらに1または複数の(−CO−O−R2)で置換されていても良く、R2が複数の場合、各R2は同一でも異なっていても良く、
R2は、炭化水素基、またはエーテル結合を含む基であり、前記炭化水素基および前記エーテル結合を含む基は、飽和でも不飽和でも良く、直鎖状でも分枝状でも環状構造を含んでいても含んでいなくても良く、芳香環を含んでいても含んでいなくても良く、さらなる置換基で置換されていても置換されていなくても良く、同一または異なる分子(I)内において1または複数の他のR2と一体化していても良く、
R1およびR2の少なくとも一方は、エーテル結合を含む基である。
R1において、前記炭化水素基の炭素原子数が、1〜17であり、前記エーテル結合を含む基の炭素原子数が、1〜200であり、
R2において、前記炭化水素基の炭素原子数が、1〜17であり、前記エーテル結合を含む基の炭素原子数が、1〜200であることがより好ましい。
前記化学式(2)中、R12は、直鎖または分枝アルキル基であり、mは、正の整数であり、
前記化学式(3)中、R13は、直鎖または分枝アルキル基であり、pは、正の整数であり、
前記化学式(4)中、R14は、直鎖または分枝アルキル基であり、qは、正の整数であり、
前記化学式(6)中、R16は、直鎖または分枝アルキル基であり、sは、正の整数であり、
前記化学式(1)〜(6)中、★印は、その位置で前記化学式(I)中のO原子に結合していることを表す。
R1は、前記化学式(I)と同じであり、各R1は同一でも異なっていても良く、
R20は、炭化水素基またはエーテル結合を含む基であり、前記炭化水素基および前記エーテル結合を含む基は、飽和でも不飽和でも良く、直鎖状でも分枝状でも環状構造を含んでいても含んでいなくても良く、芳香環を含んでいても含んでいなくても良く、さらなる置換基で置換されていても置換されていなくても良く、
R1およびR20の少なくとも一方は、エーテル結合を含む基である。
前記化学式(12)中、maは、正の整数であり、
前記化学式(13)中、paは、正の整数であり、
前記化学式(14)中、qaは、正の整数であり、
前記化学式(15)中、raは、正の整数であり、
前記化学式(16)中、saは、正の整数であり、
前記化学式(11)〜(16)中、★印は、その位置で前記化学式(II)中のO原子に結合していることを表す。
ポリウレタンのプレポリマーおよびカルボン酸エステルを含む粘着剤であって、前記カルボン酸エステルが、下記条件(A)および(B)の少なくとも一方を満たすことを特徴とする粘着剤。
(A) 前記カルボン酸エステルが、分子中にエーテル結合を含む。
(B) 前記カルボン酸エステルが、1分子中に炭素原子を31個以上含む。
前記カルボン酸エステルが、1分子中にエーテル結合を複数含む(1)記載の粘着剤。
前記カルボン酸エステルが、1分子中に炭素原子を36個以上含む(1)または(2)記載の粘着剤。
前記カルボン酸エステルが、下記化学式(I)で表されるカルボン酸エステルである(1)から(3)のいずれか一項に記載の粘着剤。
R1は、炭化水素基、またはエーテル結合を含む基であり、前記炭化水素基および前記エーテル結合を含む基は、飽和でも不飽和でも良く、直鎖状でも分枝状でも環状でも良く、芳香環を含んでいても含んでいなくても良く、さらなる置換基で置換されていても置換されていなくても良く、
R1は、さらに1または複数の(−CO−O−R2)で置換されていても良く、R2が複数の場合、各R2は同一でも異なっていても良く、
R2は、炭化水素基、またはエーテル結合を含む基であり、前記炭化水素基および前記エーテル結合を含む基は、飽和でも不飽和でも良く、直鎖状でも分枝状でも環状構造を含んでいても含んでいなくても良く、芳香環を含んでいても含んでいなくても良く、さらなる置換基で置換されていても置換されていなくても良く、同一または異なる分子(I)内において1または複数の他のR2と一体化していても良く、
R1およびR2の少なくとも一方は、エーテル結合を含む基である。
前記化学式(I)中、
R1において、前記炭化水素基の炭素原子数が、1〜17であり、前記エーテル結合を含む基の炭素原子数が、1〜200であり、
R2において、前記炭化水素基の炭素原子数が、1〜17であり、前記エーテル結合を含む基の炭素原子数が、1〜200である、
(4)記載の粘着剤。
前記化学式(I)中、
R1が、炭化水素基であり、前記炭化水素基は、飽和でも不飽和でも良く、直鎖状でも分枝状でも環状でも良く、芳香環を含んでいても含んでいなくても良く、さらなる置換基で置換されていても置換されていなくても良く、
R2は、エーテル結合を含む基であり、前記エーテル結合を含む基は、飽和でも不飽和でも良く、直鎖状でも分枝状でも環状構造を含んでいても含んでいなくても良く、芳香環を含んでいても含んでいなくても良く、さらなる置換基で置換されていても置換されていなくても良く、他の1または複数のR2と一体化していても良い、
(4)または(5)記載の粘着剤。
前記化学式(I)中、
R1が、直鎖若しくは分枝アルキル基、または直鎖若しくは分枝不飽和炭化水素基である(4)から(6)のいずれか一項に記載の粘着剤。
前記化学式(I)中、
R1が、炭素原子数1〜17の直鎖若しくは分枝アルキル基、または炭素原子数2〜17の直鎖若しくは分枝不飽和炭化水素基である(4)から(6)のいずれか一項に記載の粘着剤。
前記化学式(I)中、
R1が、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基(sec−ブチル基)、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基(3−メチルブチル基)、ネオペンチル基(2,2−ジメチルプロピル基)、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、1−エチルヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ウンデシル基(CH3(CH2)10−)、トリデシル基(CH3(CH2)12−)、テトラデシル基(CH3(CH2)13−)、ペンタデシル基(CH3(CH2)14−)、ヘキサデシル基(CH3(CH2)15−)、ヘプタデシル基(CH3(CH2)16−)、cis−8−ヘプタデセニル基(CH3−(CH2)7CH=CH(CH2)7−)、cis,cis−8,11−ヘプタデカジエニル基(CH3−(CH2)3(CH2CH=CH)2(CH2)7−)、8,11,14−ヘプタデカントリエニル基(CH3−(CH2CH=CH)3(CH2)7−)、または、5,8,11−ヘプタデカトリエニル基(CH3−(CH2)3(CH2CH=CH)3(CH2)4−)である(4)から(6)のいずれか一項に記載の粘着剤。
前記化学式(I)中、
R2が、下記化学式(1)〜(6)で表される基の少なくとも一つである(4)から(9)のいずれか一項に記載の粘着剤。
前記化学式(2)中、R12は、直鎖または分枝アルキル基であり、mは、正の整数であり、
前記化学式(3)中、R13は、直鎖または分枝アルキル基であり、pは、正の整数であり、
前記化学式(4)中、R14は、直鎖または分枝アルキル基であり、qは、正の整数であり、
前記化学式(6)中、R16は、直鎖または分枝アルキル基であり、sは、正の整数であり、
前記化学式(1)〜(6)中、★印は、その位置で前記化学式(I)中のO原子に結合していることを表す。
前記化学式(1)中、R11がメチル基であり、lが1〜50であり、
前記化学式(2)中、R12がメチル基であり、mが1〜50であり、
前記化学式(3)中、R13がメチル基であり、pが1〜50であり、
前記化学式(4)中、R14がメチル基であり、qが1〜50であり、
前記化学式(6)中、R16がメチル基であり、sが1〜50である、(10)記載の粘着剤。
前記化学式(I)で表されるカルボン酸エステルは、2つのR2が一体となって原子団R20を形成することにより、下記化学式(II)で表される、(4)から(9)のいずれか一項に記載の粘着剤。
R1は、前記化学式(I)と同じであり、各R1は同一でも異なっていても良く、
R20は、炭化水素基またはエーテル結合を含む基であり、前記炭化水素基および前記エーテル結合を含む基は、飽和でも不飽和でも良く、直鎖状でも分枝状でも環状構造を含んでいても含んでいなくても良く、芳香環を含んでいても含んでいなくても良く、さらなる置換基で置換されていても置換されていなくても良く、
R1およびR20の少なくとも一方は、エーテル結合を含む基である。
R20において、前記炭化水素基の炭素原子数が、1〜17であり、前記エーテル結合を含む基の炭素原子数が、1〜200である、
(12)記載の粘着剤。
R20は、エーテル結合を含む基であり、前記エーテル結合を含む基は、飽和でも不飽和でも良く、直鎖状でも分枝状でも環状構造を含んでいても含んでいなくても良く、芳香環を含んでいても含んでいなくても良く、さらなる置換基で置換されていても置換されていなくても良い、
(12)または(13)記載の粘着剤。
前記化学式(II)中、
R20が、下記化学式(11)〜(16)のいずれかで表される基である(12)から(14)のいずれか一項に記載の粘着剤。
前記化学式(12)中、maは、正の整数であり、
前記化学式(13)中、paは、正の整数であり、
前記化学式(14)中、qaは、正の整数であり、
前記化学式(15)中、raは、正の整数であり、
前記化学式(16)中、saは、正の整数であり、
前記化学式(11)〜(16)中、★印は、その位置で前記化学式(II)中のO原子に結合していることを表す。
前記化学式(11)中、laが1〜50であり、
前記化学式(12)中、maが1〜50であり、
前記化学式(13)中、paが1〜50であり、
前記化学式(14)中、qaが1〜50であり、
前記化学式(15)中、raが1〜50であり、
前記化学式(16)中、saが1〜50である、(15)記載の粘着剤。
前記化学式(II)で表されるカルボン酸エステルが、下記化学式(1001)で表されるカルボン酸エステルおよび下記化学式(1010)で表されるカルボン酸エステルの少なくとも一方である(12)記載の粘着剤。
前記化学式(1001)および(1010)中、nが1〜50である、(17)記載の粘着剤。
前記プレポリマーが、ポリオールおよびポリイソシアネートから合成されるポリウレタンポリオールである(1)から(18)のいずれかに記載の粘着剤。
前記プレポリマーが、イソシアネート基を複数有するウレタンプレポリマーである(1)から(18)のいずれかに記載の粘着剤。
さらに、架橋剤を含む(1)から(20)のいずれか一項に記載の粘着剤。
さらに、架橋剤を含み、前記架橋剤が、ポリイソシアネートである(19)記載の粘着剤。
さらに、架橋剤を含み、前記架橋剤が、ポリオールである(20)記載の粘着剤。
基材の少なくとも片面に粘着層が形成された粘着シートであって、
前記粘着層が、(1)から(23)のいずれか一項に記載の粘着剤を用いて形成された粘着層であることを特徴とする粘着シート。
画像表示装置の画像表示面に貼付することにより、前記画像表示面の保護シートとして用いられる(24)記載の粘着シート。
前記基材の、前記粘着層が形成される粘着層形成面に、(1)から(20)のいずれか一項に記載の粘着剤および架橋剤を塗工する塗工工程と、
前記塗工工程後、前記粘着層形成面上において前記粘着剤および架橋剤を加熱する加熱工程とを含む、
(24)または(25)記載の粘着シートの製造方法。
前記基材の、前記粘着層が形成される粘着層形成面に、(21)から(23)のいずれかに記載の粘着剤を塗工する塗工工程と、
前記塗工工程後、前記粘着層形成面上において前記粘着剤を加熱する加熱工程とを含む、
(24)または(25)記載の粘着シートの製造方法。
画像表示面に、前記画像表示装置の保護シートが貼付された画像表示装置であって、
前記保護シートが、(25)記載の粘着シートであることを特徴とする画像表示装置。
前述のとおり、本発明の粘着剤は、ポリウレタンのプレポリマーおよびカルボン酸エステルを含む粘着剤であって、前記カルボン酸エステルが、下記条件(A)および(B)の少なくとも一方を満たすことを特徴とする。
(A) 前記カルボン酸エステルが、分子中にエーテル結合を含む。
(B) 前記カルボン酸エステルが、1分子中に炭素原子を31個以上含む。
本発明の粘着剤に用いる前記カルボン酸エステルの好適な構造は、例えば、前述のとおりである。
本発明の粘着剤において、前記カルボン酸エステル以外の成分は、特に限定されず、例えば、一般的な粘着剤と同様またはそれに準じても良い。
本発明の粘着剤の製造方法は、前記カルボン酸エステルを用いること以外は特に限定されず、例えば、一般的な粘着剤の製造方法を参考にしても良く、例えば、前記特許文献1または2等を参考にしても良い。以下、主に、本発明の粘着剤が、前記カルボン酸エステルと、ポリオールおよびポリイソシアネートから合成されるポリウレタンポリオール(ポリウレタンのプレポリマー)とを含む場合の製造方法について、例を挙げて説明する。
つぎに、本発明の粘着シートおよびその製造方法、用途等について、例を挙げて説明する。
実施例1の粘着剤(粘着剤組成物)100重量部に対し、架橋剤N(一方社油脂工業株式会社製イソシアネート系架橋剤)5.3重量部、および酢酸エチル50重量部を配合し、よく撹拌したものを、本実施例の粘着剤(塗工液)とした。
本実施例では、粘着シート(粘着テープ)を製造した。すなわち、実施例2の粘着剤(塗工液)を、調製直後に、厚み38μmまたは100μmのPETフィルム(基材)上に、乾燥後の粘着剤膜厚が10〜15μmとなるよう塗工した。それを、130℃の恒温槽内に2分間放置して加熱乾燥(第1の加熱工程)後、さらに、40℃の恒温槽内に3日間放置し、粘着剤を硬化(架橋)させ(第2の加熱工程)、本実施例の粘着シート(粘着テープ)を製造した。
脂肪酸エステルとして、前記化学式(1001)で表される脂肪酸エステルに代えて、下記化学式(1010)で表される脂肪酸エステルを用いたこと以外は実施例1と同様にして粘着剤(粘着剤組成物)を製造した。下記化学式(1010)は、nが平均10(分布を有する)の脂肪酸エステルであり、1分子中の炭素数は平均44である。
実施例1の粘着剤に代えて実施例4の粘着剤を用いたこと以外は実施例2と同様にして、粘着剤(塗工液)を製造した。
実施例2の粘着剤(塗工液)に代えて実施例5の粘着剤(塗工液)を用いたこと以外は実施例3と同様にして粘着シート(粘着テープ)を製造した。
脂肪酸エステルとして、前記化学式(1001)の脂肪酸エステルに代えてミリスチン酸イソプロピル(1分子中の炭素数17)を用いたこと以外は実施例1と同様にして粘着剤(粘着剤組成物)を製造した。
実施例1の粘着剤に代えて比較例1の粘着剤を用いたこと以外は実施例2と同様にして、粘着剤(塗工液)を製造した。
実施例2の粘着剤(塗工液)に代えて比較例2の粘着剤(塗工液)を用いたこと以外は実施例3と同様にして粘着シート(粘着テープ)を製造した。
脂肪酸エステルを省略した(加えなかった)こと以外は実施例1と同様にして粘着剤(粘着剤組成物)を製造した。
実施例1の粘着剤に代えて比較例4の粘着剤を用いたこと以外は実施例2と同様にして、粘着剤(塗工液)を製造した。
実施例2の粘着剤(塗工液)に代えて比較例4の粘着剤(塗工液)を用いたこと以外は実施例3と同様にして粘着シート(粘着テープ)を製造した。
実施例3、比較例3および比較例6の粘着シート(粘着テープ)の接着力、濡れ性、PET基材密着性および塗工性を、以下のようにして評価した。
接着力の評価には、厚み38μmのPETフィルム上に塗工液(粘着剤)を塗工して製造した粘着シートを、試料として用いた。23℃×湿度50%の環境下で、前記試料を25mm幅にカットし、被着体(BA(ステンレス)板またはガラス板)に2kgローラー3往復の荷重で貼りあわせた。これを1時間養生後、前記試料の一端をオートグラフで180°方向に300mm/分の速度で引き剥がしたときの剥離力(N/25mm)を接着力とした。粘着シートとしての再剥離性の観点からは、この接着力(剥離力)が過剰に大きくないことが好ましい。
濡れ性の評価には、厚み100μmのPETフィルム上に塗工液を塗工して製造した粘着シートを、試料として用いた。前記試料を100mm×100mmにカットし、45°傾けた状態で前記試料の一辺のみをガラス板に接触させた。その後、手を離し、前記試料全面が、ガラス板に接触する(ガラス板を濡らす)のに要した時間(秒)を濡れ性の評価とした。前記時間(秒)が短いほど、前記ガラス板に対する濡れ性(密着性)が高いことになる。濡れ性が高いほど、被着体(本実施例では、前記ガラス板)に対し、素早く張り合わせることができる。
PET基材密着性の評価には、厚み100μmのPETフィルム上に塗工液を塗工して製造した粘着シートを、試料として用いた。カッターナイフを用い、前記試料の、粘着層(粘着剤の硬化皮膜)のみに切込みを入れた。その切り込み部を指で強く擦ったときの、前記粘着層(粘着剤皮膜)のPET基材からの剥離の有無を、PET基材密着性の評価とした。評価結果は、下記のとおり、○、△または×とした。なお、粘着層の、基材(本実施例では、PET基材)に対する密着性が高ければ、粘着シートの加工時(例えば、スリット加工時、打ち抜き加工時)、保管時、使用時等において、前記粘着層が、前記基材から剥離しにくい。これにより、例えば、前記加工時において、前記粘着層の剥離によるカスが生じにくい。
(PET基材密着性評価結果)
○:剥離なし△:一部剥離×:すべて剥離
Claims (30)
- ポリウレタンのプレポリマーおよびカルボン酸エステルを含む粘着剤であって、
前記プレポリマーが、ポリエーテルポリオールおよびポリイソシアネートから合成されるポリウレタンポリオールであり、かつ、
前記カルボン酸エステルが、下記化学式(II)で表されることを特徴とする粘着剤。
R1は、炭化水素基、またはエーテル結合を含む基であり、前記炭化水素基および前記エーテル結合を含む基は、飽和でも不飽和でも良く、直鎖状でも分枝状でも環状でも良く、芳香環を含んでいても含んでいなくても良く、さらなる置換基で置換されていても置換されていなくても良く、各R1は同一でも異なっていても良く、
R1は、さらに1または複数の(−CO−O−R2)で置換されていても良く、R2が複数の場合、各R2は同一でも異なっていても良く、
R2は、炭化水素基、またはエーテル結合を含む基であり、前記炭化水素基および前記エーテル結合を含む基は、飽和でも不飽和でも良く、直鎖状でも分枝状でも環状構造を含んでいても含んでいなくても良く、芳香環を含んでいても含んでいなくても良く、さらなる置換基で置換されていても置換されていなくても良く、同一または異なる分子(II)内において1または複数の他のR2と一体化していても良く、
R20は、エーテル結合を含む基であり、前記エーテル結合を含む基は、飽和でも不飽和でも良く、直鎖状でも分枝状でも環状構造を含んでいても含んでいなくても良く、芳香環を含んでいても含んでいなくても良く、さらなる置換基で置換されていても置換されていなくても良い。 - 前記カルボン酸エステルが、1分子中にエーテル結合を複数含む請求項1記載の粘着剤。
- 前記カルボン酸エステルが、1分子中に炭素原子を36個以上含む請求項1または2記載の粘着剤。
- 前記化学式(II)中、
R1において、前記炭化水素基の炭素原子数が、1〜17であり、前記エーテル結合を含む基の炭素原子数が、1〜200であり、
R2において、前記炭化水素基の炭素原子数が、1〜17であり、前記エーテル結合を含む基の炭素原子数が、1〜200である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の粘着剤。 - 前記化学式(II)中、
R1が、炭化水素基であり、前記炭化水素基は、飽和でも不飽和でも良く、直鎖状でも分枝状でも環状でも良く、芳香環を含んでいても含んでいなくても良く、さらなる置換基で置換されていても置換されていなくても良く、
R2は、エーテル結合を含む基であり、前記エーテル結合を含む基は、飽和でも不飽和でも良く、直鎖状でも分枝状でも環状構造を含んでいても含んでいなくても良く、芳香環を含んでいても含んでいなくても良く、さらなる置換基で置換されていても置換されていなくても良く、他の1または複数のR2と一体化していても良い、
請求項1から4のいずれか一項に記載の粘着剤。 - 前記化学式(II)中、
R1が、直鎖若しくは分枝アルキル基、または直鎖若しくは分枝不飽和炭化水素基である請求項1から5のいずれか一項に記載の粘着剤。 - 前記化学式(II)中、
R1が、炭素原子数1〜17の直鎖若しくは分枝アルキル基、または炭素原子数2〜17の直鎖若しくは分枝不飽和炭化水素基である請求項1から5のいずれか一項に記載の粘着剤。 - 前記化学式(II)中、
R1が、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基(sec−ブチル基)、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基(3−メチルブチル基)、ネオペンチル基(2,2−ジメチルプロピル基)、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、1−エチルヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ウンデシル基(CH3(CH2)10−)、トリデシル基(CH3(CH2)12−)、テトラデシル基(CH3(CH2)13−)、ペンタデシル基(CH3(CH2)14−)、ヘキサデシル基(CH3(CH2)15−)、ヘプタデシル基(CH3(CH2)16−)、cis−8−ヘプタデセニル基(CH3−(CH2)7CH=CH(CH2)7−)、cis,cis−8,11−ヘプタデカジエニル基(CH3−(CH2)3(CH2CH=CH)2(CH2)7−)、8,11,14−ヘプタデカントリエニル基(CH3−(CH2CH=CH)3(CH2)7−)、または、5,8,11−ヘプタデカトリエニル基(CH3−(CH2)3(CH2CH=CH)3(CH2)4−)である請求項1から5のいずれか一項に記載の粘着剤。 - 前記化学式(II)中、
R2が、下記化学式(1)〜(6)で表される基の少なくとも一つである請求項1から8のいずれか一項に記載の粘着剤。
前記化学式(2)中、R12は、直鎖または分枝アルキル基であり、mは、正の整数であり、
前記化学式(3)中、R13は、直鎖または分枝アルキル基であり、pは、正の整数であり、
前記化学式(4)中、R14は、直鎖または分枝アルキル基であり、qは、正の整数であり、
前記化学式(6)中、R16は、直鎖または分枝アルキル基であり、sは、正の整数であり、
前記化学式(1)〜(6)中、★印は、その位置で前記化学式(II)中のR 1 の置換基(−CO−O−R 2 )におけるO原子に結合していることを表す。 - 前記化学式(1)中、R11がメチル基であり、lが1〜50であり、
前記化学式(2)中、R12がメチル基であり、mが1〜50であり、
前記化学式(3)中、R13がメチル基であり、pが1〜50であり、
前記化学式(4)中、R14がメチル基であり、qが1〜50であり、
前記化学式(6)中、R16がメチル基であり、sが1〜50である、請求項9記載の粘着剤。 - 前記化学式(II)中、
R20において、前記炭化水素基の炭素原子数が、1〜17であり、前記エーテル結合を含む基の炭素原子数が、1〜200である、
請求項1から10のいずれか一項に記載の粘着剤。 - 前記化学式(11)中、laが1〜50であり、
前記化学式(12)中、maが1〜50であり、
前記化学式(13)中、paが1〜50であり、
前記化学式(14)中、qaが1〜50であり、
前記化学式(15)中、raが1〜50であり、
前記化学式(16)中、saが1〜50である、請求項12記載の粘着剤。 - 前記化学式(1001)および(1010)中、nが1〜50である、請求項14記載の粘着剤。
- さらに、酸化防止剤を含む請求項1から15のいずれか一項に記載の粘着剤。
- 前記酸化防止剤の含有率が、粘着剤の重量に対し、0.05〜1重量%である請求項16記載の粘着剤。
- 前記酸化防止剤の含有率が、粘着剤の重量に対し、0.1〜0.6重量%である請求項16記載の粘着剤。
- 前記プレポリマーが、イソシアネート基を複数有するウレタンプレポリマーである請求項1から18のいずれか一項に記載の粘着剤。
- さらに、架橋剤を含む請求項1から19のいずれか一項に記載の粘着剤。
- さらに、架橋剤を含み、前記架橋剤が、ポリイソシアネートである請求項1から18のいずれか一項に記載の粘着剤。
- さらに、架橋剤を含み、前記架橋剤が、ポリオールである請求項19記載の粘着剤。
- 基材の少なくとも片面に粘着層を形成して粘着シートを製造するための、請求項1から22のいずれか一項に記載の粘着剤。
- 前記基材が、ポリエチレンテレフタレート製の基材である請求項23記載の粘着剤。
- 基材の少なくとも片面に粘着層が形成された粘着シートであって、
前記粘着層が、請求項1から24のいずれか一項に記載の粘着剤を用いて形成された粘着層であることを特徴とする粘着シート。 - 前記基材が、ポリエチレンテレフタレート製の基材である請求項25記載の粘着シート。
- 画像表示装置の画像表示面に貼付することにより、前記画像表示面の保護シートとして用いられる請求項25または26記載の粘着シート。
- 前記基材の、前記粘着層が形成される粘着層形成面に、請求項1から19のいずれか一項に記載の粘着剤および架橋剤を塗工する塗工工程と、
前記塗工工程後、前記粘着層形成面上において前記粘着剤および架橋剤を加熱する加熱工程とを含む、
請求項25から27のいずれか一項に記載の粘着シートの製造方法。 - 前記基材の、前記粘着層が形成される粘着層形成面に、請求項20から22のいずれか一項に記載の粘着剤を塗工する塗工工程と、
前記塗工工程後、前記粘着層形成面上において前記粘着剤を加熱する加熱工程とを含む、
請求項25から27のいずれか一項に記載の粘着シートの製造方法。 - 画像表示面に、前記画像表示装置の保護シートが貼付された画像表示装置であって、
前記保護シートが、請求項27記載の粘着シートであることを特徴とする画像表示装置。
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