JP6073624B2 - モールドプレス成形型の製造方法およびそのモールドプレス成形型、並びにそれを用いたガラス光学素子の製造方法 - Google Patents

モールドプレス成形型の製造方法およびそのモールドプレス成形型、並びにそれを用いたガラス光学素子の製造方法 Download PDF

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本発明はレンズなどの光学素子をプレス成形により製造する際に使用される、離型膜を備えたモールドプレス成形型の製造方法およびそのモールドプレス成形型に関する。詳細には、外観不良の少ないレンズが成形可能な、真空アーク放電によりカーボン陰極上で炭素プラズマを生成し、炭素プラズマからイオン化した炭素のみを取り出し、イオン化した炭素をこの炭素プラズマを被成膜面に照射することによって成膜されたカーボン膜を含む離型膜を備えるモールドプレス成形型の製造方法およびそのモールドプレス成形型に関する。
精密プレス成形法はモールドオプティクス成形法とも呼ばれ、プレス成形型の成形面を精密にガラスに転写することにより、プレス成形で光学機能面、例えばレンズを例にとると、非球面レンズの非球面や球面レンズの球面などのレンズ面を形成する方法である。つまり光学機能面を仕上げるために研削や研磨などの機械加工をする必要がないことから、光学素子、特に非球面レンズを高生産性のもとに製造することができる。
従来この種の方法に使用される成形型の型材料としてはSiC、超硬合金、ステンレス鋼などの金属、セラミックスをはじめとする様々な材料が使用されており、成形型とガラスの離型性を改善する為に成形型上に炭素含有膜、貴金属合金膜などの離型膜を設けることが提案されている。なかでもダイヤモンド状炭素膜、水素化アモルファスカーボン膜(a-C:H膜)、硬質炭素膜、テトラヘドラルアモルファスカーボン膜(taC膜)などのカーボン膜を含む離型膜を設けた成形型は離型性が良く、ガラスとの融着を起こしにくいという利点を有している。
しかしながら、このようなカーボン膜は、モールドプレス成形操作を繰り返すうちに摩耗して、十分な成形性能が得られず、耐久性に問題点があった。そこで離型膜の耐久性を改善する為に、成形時に硬度が低下しにくい膜を使用することが提案されている。
例えば、特許文献1(特開2012−12286号公報)には、光学素子成形用型の型母材にFiltered Cathodic Vacuum Arc法(以下、FCVA法という)によって、taC膜を成膜することが開示されている。FCVA法は、炭素電極のアーク放電からエネルギーの揃った荷電粒子のみを取り出し、基板上に均質かつ高密度な薄膜を形成する方式である。この方法によれば水素を含まない高強度なsp3結合によるtaC膜を得ることができる。
また、特許文献2(特開2009−199637号公報)には、Filtered Cathodic Arc法(以下、FCA法という)によって、磁気記録媒体にtaC膜を形成することが開示されている。FCA法は、陰極に純グラファイトターゲットを用い、アーク放電によりターゲット上でアークを発生させて炭素プラズマを生成させ、プラズマ中のイオンを負バイアス等によって基体に引き込んでカーボン膜を成膜する。かかる方法で成膜されたカーボン膜は、sp2成分に対するsp3成分の比率が高くなるため、硬くて丈夫なカーボン膜が得られる。
なお、FCVA法とFCA法は同じ製法を異なる名称で表記したものである。同様の名称としてFiltered Vacuum Arc法(以下、FVA法という)、Filtered Arc Deposition法(以下、FAD法という)などがあるが、これらはいずれも同じ製法である。この製法で成膜されたカーボン膜はsp3成分の比率が高くなるため、高硬度のカーボン膜が得られる。
特開2012−12286号公報 特開2009−199637号公報
しかしながら、前述のFCVA法等によって成膜されたtaC膜を形成した成形型を用いて被成形ガラスをプレス成形して光学素子を成形した場合に、成形した光学素子に発泡、キズ、白濁などの外観不良が生じ、歩留まりが低下するという問題があった。
本発明は、FCVA法等によるカーボン膜を備える成形型に特有の上記の問題を解決するためになされたものであり、外観不良の少ないレンズが成形可能なカーボン膜を含む離型膜を備えるモールドプレス成形型の製造方法を提供することを目的とする。
真空アーク放電によりカーボン陰極上で炭素プラズマを生成し、炭素プラズマからイオン化した炭素のみを取り出し、イオン化した炭素を被成膜面に照射することによるカーボン膜の成膜において、特定のバイアス電圧を印加しながら少なくとも2層からなるカーボン膜を成膜する製造方法により発泡やキズなどの外観不良が抑制される離型膜が得られることが見出された。
すなわち本発明は、真空アーク放電によりカーボン陰極上で炭素プラズマを生成し、炭素プラズマからイオン化した炭素のみを取り出し、イオン化した炭素を被成膜面に照射することにより成膜されたカーボン膜を含む離型膜を備えるモールドプレス成形型の製造方法であって、被成膜面に、第1のバイアス電圧V1(V)を印加しながら厚さd1(nm)の第1のカーボン膜を成膜する工程と、第1のカーボン膜の上に、第2のバイアス電圧V2(V)を印加しながら最外層を形成する厚さd2(nm)の第2のカーボン膜を成膜する工程とを含み、第1および第2のバイアス電圧V1、V2並びに厚さd1、d2は、V1>V2かつd1>d2を満たす製造方法を提供する。
本発明によれば、外観不良の少ないレンズが成形可能なカーボン膜を含む離型膜を備えるモールドプレス成形型の製造方法を提供することができる。
FCVA法による成膜工程に用いる離型膜形成装置100の機器構成を説明するための図である。 実施例1の離型膜の構成を示す図である。 検討例1の離型膜の構成を示す図である。 検討例2の離型膜の構成を示す図である。 実施例7の離型膜の構成を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一の符号を付してその説明は繰り返さない。
本発明において、カーボン膜は真空アーク放電によりカーボン陰極上で炭素プラズマを生成し、炭素プラズマからイオン化した炭素のみを取り出し、イオン化した炭素を被成膜面に照射することによって成膜される。
本発明において、カーボン陰極は好ましくはグラファイト製、より好ましくは純グラファイト製の陰極である。
本発明において、真空アーク放電は定法にしたがって行う。
さらに本発明において、炭素プラズマからイオン化した炭素のみを取り出す方法には、磁場によるフィルタリングなどが含まれるが、炭素プラズマ発生と同時に発生する膜質を低下させるドロップレットをフィルタリングすることができる方法であれば特に限定されない。
上記のような成膜方法としては、Filtered Cathodic Vacuum Arc法(以下、FCVA法という)、Filtered Cathodic Arc法(以下、FCA法という)、Filtered Vacuum Arc法(以下、FVA法という)、Filtered Arc Deposition法(以下、FAD法という)等が挙げられる。
例えばFCVA法は、グラファイト製の陰極をターゲットとして真空アーク放電により炭素プラズマを発生させ、電磁的空間フィルターによりイオン化した炭素のみを取りだし、基材に負のバイアス電圧をかけることにより基材上にイオン化した炭素を引き込み、カーボン膜を形成する方法である。
ここで電磁的空間フィルターは陰極が直接見えない位置に基材を配置し、つまり陰極と基材が直線上にない位置に基材を配置して、陰極から発生するプラズマを電磁的に湾曲又は屈曲させることによってプラズマの輸送中に炭素プラズマ発生と同時に発生する膜質を低下させるドロップレットをフィルタリングすることができるフィルターである。
本発明の方法によれば室温で成膜可能であり、得られたカーボン膜は加熱時に膜の硬度が下がる原因となる水素を含まず、制御可能な高い硬度を有し、平滑な表面を有するという利点を有する。
本発明におけるカーボン膜の成膜工程の1態様について以下に説明する。
図1は、FCVA法による離型膜形成装置100の機器構成を説明するための図である。 図1を参照して、この形成装置100は、真空チャンバー1内に支持板10と、被成膜物である成形型20とを備える。ここで、支持板10はアルミニウム合金等の導電性材料からなる。
真空チャンバー1には、FCVA法によってテトラヘドラルアモルファスカーボン膜(taC膜)を成膜するためのバキュームアーク電源2、アークプラズマ生成室3、プラズマ輸送管4、フィルターコイル5が接続されている。
アークプラズマ生成室3は、真空アーク放電によって陰極を蒸発させて陰極物質を含むプラズマを生成する真空アーク蒸発源を含む。プラズマ輸送管4は、屈曲形状を呈してアークプラズマ生成室3と真空チャンバー1とに連設され、輸送管4の周囲には磁場を形成するフィルターコイル5が巻回されている。
次に、この装置を用いてtaC膜を成形型20に成膜する成膜工程について以下説明する。
真空チャンバー1内で成形型20は、被成膜面の法線方向とフィルターコイル5によって偏向されたイオン化された炭素7の進行方向とが平行になるように配置する。真空チャンバー1内の到達真空度を、1×10-4Pa以下になるまで真空ポンプ(図示せず)により排気する。次に、バキュームアーク電源2により、アークプラズマ生成室3で炭素プラズマを生成し、フィルターコイル5に所望の電流を制御させて、イオン化された炭素7のみを抽出する。さらに、フィルターコイル5に所望の電流を制御させて、イオン化された炭素7をスキャニングし、支持板10上に配置された成形型20の成形面(被成膜面)に一様なtaC薄膜を形成する。また、支持板10および成形型20にバイアス電圧をかけることにより、taC膜を構成するイオン粒子のエネルギーレベルを変化させることができる。
FCVA法による膜の硬度は支持板10および成形型20にかけるバイアス電圧により調整可能であり、約−100Vのバイアス電圧で最も高い硬度を示し、バイアス電圧を下げると硬度は低下する。
本発明においては、下地層としてバイアス電圧の絶対値が小さい負のバイアス電圧で成膜した高硬度膜(第1のカーボン膜)を形成し、その上に最外層として下地層よりも薄く、バイアス電圧の絶対値が大きい負のバイアス電圧で成膜した低硬度膜(第2のカーボン膜)を形成するという構成をとることによって、離型膜に対するガラスの追従性が変わり、ガラス内部から外部に放出されるガスが型外周部に逃げやすくなり、発泡などの外観不良の発生が抑制されると考えられる。
したがって、本発明の成膜工程は、被成膜面に、第1のバイアス電圧V1(V)を印加しながら厚さd1(nm)の第1のカーボン膜を成膜する工程、及び第1のカーボン膜の上に、第2のバイアス電圧V2(V)を印加しながら最外層を形成する厚さd2(nm)の第2のカーボン膜を成膜する工程を含む。第1のカーボン膜を形成する工程と第2のカーボン膜を形成する工程とは印加する電圧を変化させることにより連続して行うことができる。
本発明において、第2のバイアス電圧V2(V)は 第1のバイアス電圧V1(V)よりも低い。
第1のバイアス電圧V1(V)は好ましくは−400≦V1≦−10であり、より好ましくは−150≦V1≦−10である。
第2のバイアス電圧V2(V)は好ましくはV2≦−1100であり、より好ましくはV2≦−1200である。また第2のバイアス電圧V2(V)は好ましくはV2≧−4000であり、より好ましくはV2≧−3000であり、さらに好ましくはV2≧−2500である。
上記好ましい範囲では発泡、キズ、白濁などの外観不良の発生が抑制される。
本発明において、第1のカーボン膜の厚さd1(nm)は第2のカーボン膜の厚さd2(nm)よりも厚い。
第1のカーボン膜の厚さd1(nm)は好ましくはd1≧10であり、より好ましくはd1≧20である。また第1のカーボン膜の厚さd1(nm)は好ましくはd1≦1000であり、より好ましくはd1≦300である。
第2のカーボン膜の厚さd2(nm)は好ましくはd2≧7、より好ましくはd2≧10である。また第2のカーボン膜の厚さd2(nm)は好ましくはd2≦200であり、より好ましくはd2≦100である。
上記好ましい範囲では発泡、キズ、白濁などの外観不良の発生が抑制される。
本発明における成形型の製造方法は、成形型20と離型膜の密着性を確保し、プレス時における離型膜の剥離を防ぐために、第1のカーボン膜と成形型20の間にさらに接着層を形成する工程を含んでいても良い。接着層は成形型20の材料との関係で適宜選択することが可能であり、成形型20がSiCの場合にはFCVA法により、被成膜面側から第1層:バイアス電圧が−1500〜−1000V、膜厚が5〜15nm、第2層:バイアス電圧が−1000〜−300V、膜厚が10〜30nmの2層からなる接着層を形成することができる。例えば、第1層:バイアス電圧が−1200V、膜厚が10nm、第2層:バイアス電圧が−900V、膜厚が20nmの2層からなる接着層を形成する。
なお、本発明において、接着層は2層に限定されず、単層や3層以上であっても良く、接着層を設けることにより、成形型20と第1のカーボン膜との密着強度が向上する。
本発明において、モールドプレス成形型は好ましくはガラス光学素子成形用である。
本発明におけるモールドプレス成形型は、さらに好ましくはガラス光学素子をモールドオプティクス成形法により製造する際に使用される。
モールドオプティクス成形法はプレス成形型の成形面を精密にガラスに転写することにより、プレス成形で光学機能面、例えばレンズを例にとると、非球面レンズの非球面や球面レンズの球面などのレンズ面を形成する方法である。つまり光学機能面を仕上げるために研削や研磨などの機械加工をする必要がないことから、光学素子、特に非球面レンズを高生産性のもとに製造することができる。
本発明において、ガラス光学素子の種類としては、球面レンズ、非球面レンズなどのレンズ、プリズム、回折格子などを例示することができる。レンズの形状としては、両凸レンズ、平凸レンズ、両凹レンズ、平凹レンズ、凸メニスカスレンズ、凹メニスカスレンズなどの諸形状を示すことができる。またレンズの大きさについて特に制限はなく、小口径のレンズを始め、加工が難しいとされる中大口径のレンズの成形にも適している。
本発明において、モールドプレス成形型は、上記成膜工程により成膜したカーボン膜を含む離型膜を型材料の成形面に設けたものである。例えばガラス光学素子をモールドオプティクス成形法により製造する際に使用されるモールドプレス成形型の場合は、被成形ガラスに接する上型及び下型の成形面に離型膜を設ける。また光学素子の形状によっては上型、下型に加えてスリーブと呼ばれる筒が上下型のサポートとして用いられるが、スリーブ内壁の被成形ガラスと接触する面にも離型膜を設ける。
本発明におけるモールドプレス成形型の型材料としてはSiC(炭化珪素)が挙げられるが、これに限られず、WC(タングステン・カーバイド)等を主成分とする超硬合金、ステンレス鋼などの金属、各種セラミックスなども使用することができる。
本発明は、上述のように製造されたモールドプレス成形型を用いて被成形ガラスをプレス成形し、ガラス光学素子を製造するガラス光学素子の製造方法を含む。
ガラス光学素子をプレス成形する場合は、公知のモールドオプティクス成形法を用いることができる。例えば、所定温度に加熱したガラス素材を上型及び下型を含む成形型内に供給した後、または、常温のガラス素材を成形型内に配置して成形型と共にガラス素材を所定温度まで加熱した後、成形型に荷重を印加してガラス素材のプレス成形を開始する。やがて、ガラス素材が上型及び下型により所望の形状に変形した後、成形型及びガラス素材の冷却を行う。そして、ガラス転移点あるいはそれ以下の温度まで降温したら、成形されたガラス光学素子を成形型から取り出すことで、ガラス光学素子を製造することができる。
ここで、本発明におけるカーボン膜の硬度について説明する。
本発明において、第2のカーボン膜のナノインデンテーション法で測定される硬度(以下、「ナノインデンテーション硬度」という)が30GPa以下であり、かつ第1のカーボン膜のナノインデンテーション硬度が第2のカーボン膜のナノインデンテーション硬度よりも高い。
本発明において、ナノインデンテーション硬度はナノインデンテーション硬度装置ENT−2100(エリオニクス製)を用いて測定した。本方式は試料に対する圧子の押し込み深さを硬度に換算する方式であるため、試料の膜厚が薄い場合、硬度は基材の影響を受けた値となる。そこで、押し込み深さに対して十分に厚い100nmの膜厚のカーボン単層膜をSiC基板上に形成し、試料とした。測定には、圧子として先端稜間角115°の三角錘型ダイヤモンド製圧子(ベルコビッチ圧子)を用いた。三角錘型ダイヤモンド製圧子を試料表面に直角に当て、荷重10mgf、付加時間10秒、保持時間1秒、除荷時間10秒の条件で徐々に荷重を印加し、最大荷重到達後に荷重を0にまで徐々に戻した。この時の最大荷重Pを圧子接触部の接触投影面積Aで除した値P/Aをナノインデンテーション硬度(H)として算出した。
原理の詳細は、「ナノインデンテーション法による薄膜の機械的特性評価」(R&D KOBE STEEL ENGINEERING REPORTS Vol.52 No.2)に記載されている。
本発明において、第2のカーボン膜の動摩擦係数が、0.2以下であり、かつ第1のカーボン膜の動摩擦係数が第2のカーボン膜の動摩擦係数よりも大きい。
動摩擦係数は往復式動摩擦係数測定器を用いて評価した。具体的には接触子としてガラスを用い、接触子に印加する荷重5mgfとし、サンプルの摺動速度を0.15mm/秒として測定した。
実施例1の離型膜を備えた成形型によるプレス成形体の外観評価を検討する前に、まず、モールドプレス成形型へ離型膜を形成する工程を説明する。
(FCVA方式による成膜工程)
SiCからなる成形型20を洗浄後、FCVA装置(型番MTCS-7B、Nano Film Technologies International PTE., LTD. (Singapore))内へ設置し、以下の条件でイオンビームエッチングを行った。
− 到達圧力 <1×10-4Pa
− Arガス 30sccm
− プロセス圧 0.2〜0.4Pa
− イオンビーム電圧 600V
− バイアス電圧 0V
− 基板温度 室温
− 処理時間 800秒
次に、以下の条件のもとで所定のバイアス電圧を設定し、所定の膜厚のカーボン膜を成膜した。すなわち、成形型20の成形面(被成形面)上に、バイアス電圧が−1200Vで形成した膜厚10nmの膜51と、バイアス電圧が−900Vで形成した膜厚20nmの膜52との2層のカーボン膜からなる接着層50を成膜し、続けてバイアス電圧を変えその上に第1のカーボン膜30及び第2のカーボン膜40を成膜した。
− 到達圧力 <1×10-4Pa
− アーク電流 40A
− アノードコイル電流 5A
− ダブルベンドフィルタ電流 13A
− ダクト電圧 15V
− 基板温度 室温
図2は、実施例1の離型膜の構成を示す図である。図2を参照して、実施例1は、接着層50、第1のカーボン膜30:バイアス電圧が−120Vで膜厚70nm、第2のカーボン膜40:バイアス電圧が−1200Vで膜厚20nmで構成される離型膜6を備えるSiC製の成形型20である。
一方、実施例1の理解を容易にするために、検討例1,2を用いてさらに説明する。図3および図4は、検討例1,2の離型膜の構成を示す図である。検討例1,2の成膜方法は、上記に記載した成膜工程と同じ条件で、バイアス電圧の印可時間を適宜変化させて、所望の膜厚の離型膜を形成している。
図3,4を参照して、検討例1,2は、本願発明の第2のカーボン膜40に相当する膜が成膜されていない成形型である。具体的には、検討例1は第1のカーボン膜31:バイアス電圧−1200V、膜厚100nmのみで構成される離型膜を備える成形型、検討例2は接着層50、第1のカーボン膜32:バイアス電圧−120V、膜厚70nmで構成される離型膜を備える成形型である。
(外観評価方法)
上記方法でそれぞれ離型膜を設置した外径がφ45のモールドプレス成形型を用い、等温プレス成形機でプレス温度582℃、プレスト荷重300kgfの条件で、光学ガラスからなる成形用素材を精密プレス成形し、両凸レンズを製造した。
得られたレンズについて集光灯で目視観察し、(1)中心部の発泡及び白濁の有無、(2)周辺部の放射状キズ発生の有無を確認し、(1)(2)のいずれも無いものを「良好」とし、(1)(2)いずれかの発生があったものを「不良」とした。
得られた結果を表1に示す。なお、膜構成欄の上段はバイアス電圧、下段は膜厚である。
Figure 0006073624
[下地層の膜厚が一定の場合の最外層の膜厚(可変)についての評価]
次に、実施例1同様に接着層50と下地層(第1カーボン膜)30を形成し、最外層(第2カーボン膜)40の膜厚を変化させた場合の外観観察の評価を行なった。具体的には、実施例2、3、比較例1は、下地層のカーボン膜をバイアス電圧−120V、膜厚70nmを共通にして、最外層の膜厚を5,10,20,30nmと変化させたときの外観観察の評価を行った。表2は、その外観観察の評価結果を示す。なお、参考として、理解を助けるために表2には実施例1の結果も併記している。
ここで、実施例2,3および比較例1の成膜方法は、上記に記載した成膜工程と同じ条件で、バイアス電圧の印可時間を適宜変化させて、所望の膜厚の離型膜を形成している。
Figure 0006073624
[下地層の膜厚が可変の場合の最外層の膜厚(一定)についての評価]
次に、実施例1同様に接着層50と下地層(第1カーボン膜)30を形成し、最外層をバイアス電圧が−1200Vで膜厚が30nmの第2のカーボン膜40とし、下地層(第1のカーボン膜)の膜厚を変化させた場合の評価を行なった。具体的には、実施例4、5および比較例2は、最外層(第2のカーボン膜)をバイアス電圧−1200V、膜厚30nmを共通にして、下地層の膜厚を20、40、70nmと順に変化させたときの外観観察の評価を行った。表3は、その外観観察の評価結果を示す。
ここで、実施例4、5および比較例2の成膜方法は、上記に記載した成膜工程と同じ条件で、バイアス電圧の印可時間を適宜変化させて、所望の膜厚の離型膜を形成している。
Figure 0006073624
[最外層のバイアス電圧についての評価]
実施例6、比較例3〜5
実施例1同様に接着層20と下地層(第1カーボン膜)30を形成し、最外層(第2カーボン膜)40のバイアス電圧を変化させた場合の外観観察の結果を表4に示す。
Figure 0006073624
[カーボン膜の物性の評価]
上記FCVA方式による成膜工程により得られたバイアス層A(バイアス電圧−120V)、バイアス層B(バイアス電圧−1200V)、バイアス層C(バイアス電圧−900V)およびSiC基板について、以下の方法で硬度及び動摩擦係数を評価した。
(硬度測定条件)
ナノインデンテーション硬度は装置ENT-2100(エリオニクス製)を用い、圧子としてベルコビッチ圧子を用い、加重10mgf、付加時間10秒、保持時間1秒、除荷時間10秒、試料に形成したカーボン膜の膜厚100nmの条件で測定した。
(摩擦係数測定条件)
動摩擦係数は往復式摩擦係数測定器を用い、接触子としてガラスを用い、接触子に印加する荷重5mgfとし、サンプルの摺動速度を0.15mm/秒として測定した。この測定結果を表5に示す。
Figure 0006073624
実施例7[最外層がマルチ層である場合についての評価]
図5は、実施例7の離型膜の構成を示す図である。図5を参照して、上記FCVA方式による成膜工程により、成形型20の上に、接着層50、第1のカーボン膜30:バイアス電圧が−120Vで膜厚が70nm、第2のカーボン膜41としてバイアス電圧が−1200Vで1nmの層42とバイアス電圧が−150Vで膜厚が1nmの層43を交互に積層して合計20nmとしたマルチ層を有し、離型膜全体の膜厚が120nmとなる構成の離型膜6’を作製した(図5参照)。実施例7は、実施例1における最外層である第2のカーボン膜40(バイアス電圧が−1200Vで膜厚が20nm)をマルチ層に形成している点で実施例1と相違する。
実施例7の離型膜6’を備えたモールドプレス成形型を用いて得られたレンズの外観を実施例1と同様に評価したところ、良好であった。
最後に、実施の形態1を図等を用いて総括する。
実施の形態1の陰極アーク放電によりカーボンターゲット上で炭素プラズマを生成し、炭素プラズマからイオン化した炭素のみを取り出し、イオン化した炭素を被成膜面に照射することによって成膜されたカーボン膜を含む離型膜を備えるモールドプレス成形型20の製造方法は、図1、図2に示すように、被成膜面に、バイアス電圧−120Vを印加しながら厚さ70nmのカーボン膜30を成膜する工程と、カーボン膜30の上に、バイアス電圧−1200Vを印加しながら最外層を形成する厚さ20nmのカーボン膜40を成膜する工程とを含み、バイアス電圧−120V、−1200Vおよび厚さ70nm、20nmは、(カーボン膜30のバイアス電圧−120V)>(カーボン膜40のバイアス電圧−1200V)かつ(カーボン膜30の厚さ70nm)>(カーボン膜40の厚さ20nm)を満たす。
好ましくは、図2に示すように、カーボン膜40のバイアス電圧(−1200V)は、−1100V以下であり、かつカーボン膜40の厚さ(20nm)は、7nm以上である。
好ましくは、図2に示すように、カーボン膜30のバイアス電圧(−120V)は、−10V以下であり、−400V以上である。
さらに、好ましくは、上記の製造方法は、図2に示すように、カーボン膜30とモールドプレス成形型20の間にさらに接着層50を形成する工程を含む。
さらに好ましくは、上記のモールドプレス成形型20に成膜されたカーボン膜30およびカーボン膜40は、表5に示すように、カーボン膜40のナノインデンテーション法で測定される硬度が30GPa以下であり、かつカーボン膜30のナノインデンテーション法で測定される硬度がカーボン膜40のナノインデンテーション法で測定される硬度よりも高い関係を有する。
さらに好ましくは、上記のモールドプレス成形型20に成膜されたカーボン膜30およびカーボン膜40は、表5に示すように、カーボン膜40の動摩擦係数が、0.2以下であり、かつカーボン膜30の動摩擦係数がカーボン膜40の動摩擦係数よりも大きい関係を有する。
このような構成をとることにより、離型膜に対するガラスの追従性が変わり、ガラス内部から外部に放出されるガスが型外周部に逃げやすくなり、発泡などの外観不良の発生が抑制される。
また、上記のように製造されたモールドプレス成形型を用いて、被成形ガラスをプレス成形して、ガラス光学素子を製造することができる。かかるガラス光学素子の製造方法によれば、発泡、白濁、キズなどの外観不良が無い良好なガラス光学素子を得ることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 真空チャンバー
2 バキュームアーク電源
3 アークプラズマ生成室
4 プラズマ輸送管
5 フィルターコイル
6 離型膜
6’ 離型膜
7 イオン化された炭素
10 支持板
20 SiC製成形型
30 第1のカーボン膜(バイアス電圧−120V、膜厚70nm)
31 第1のカーボン膜(バイアス電圧−1200V、膜厚100nm)
32 第1のカーボン膜(バイアス電圧−120V、膜厚70nm)
40 第2のカーボン膜(バイアス電圧−1200V、膜厚20nm)
41 第2のカーボン膜(マルチ層、膜厚計20nm)
42 マルチ層を構成するカーボン膜(バイアス電圧−1200V、膜厚1nm)
43 マルチ層を構成するカーボン膜(バイアス電圧−150V、膜厚1nm)
50 接着層
51 第1接着層(バイアス電圧−1200V、膜厚10nm)
52 第2接着層(バイアス電圧−900V、膜厚20nm)
100 FCVA法による離型膜形成装置

Claims (6)

  1. 真空アーク放電によりカーボン陰極上で炭素プラズマを生成し、前記炭素プラズマからイオン化した炭素のみを取り出し、前記イオン化した炭素を被成膜面に照射することによって成膜されたカーボン膜を含む離型膜を備えるモールドプレス成形型の製造方法であって、
    被成膜面に、第1のバイアス電圧V1を印加しながら厚さd1の第1のカーボン膜を成膜する工程と、
    前記第1のカーボン膜の上に、第2のバイアス電圧V2を印加しながら最外層を形成する厚さd2の第2のカーボン膜を成膜する工程とを含み、
    前記第1および第2のバイアス電圧V1、V2並びに前記厚さd1、d2は、
    1>V2かつd1>d2
    満たし、
    前記第2のバイアス電圧V 2 は、−1100V以下であり、かつ前記厚さd 2 は、7nm以上であり、前記第1のバイアス電圧V 1 は、−10V以下であり、−400V以上である、
    離型膜を備えるモールドプレス成形型の製造方法。
  2. 前記第1のカーボン膜と前記モールドプレス成形型の間にさらに接着層を形成する工程を含む、請求項に記載の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の製造方法により製造された、モールドプレス成形型。
  4. 第2のカーボン膜のナノインデンテーション法で測定される硬度が30GPa以下であり、かつ第1のカーボン膜のナノインデンテーション法で測定される硬度が第2のカーボン膜のナノインデンテーション法で測定される硬度よりも高い、請求項に記載のモールドプレス成形型。
  5. 前記第2のカーボン膜の動摩擦係数が、0.2以下であり、かつ前記第1のカーボン膜の動摩擦係数が前記第2のカーボン膜の動摩擦係数よりも大きい、請求項又は記載のモールドプレス成形型。
  6. 請求項のいずれか一項に記載のモールドプレス成形型を用いて、被成形ガラスをプレス成形して、ガラス光学素子を製造するガラス光学素子の製造方法。
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