JP5693340B2 - 光学素子成形用型の製造方法および光学素子成形用型 - Google Patents
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Description
本発明のtaC膜(テトラヘドラルアモルファスカーボン膜)を形成するフィルタードカソーディックバキュームアーク(FCVA)法の成膜装置の模式面を図1示す。真空チャンバー1内において、成形用型保持具2に複数の光学素子成形用型3は保持されている。光学素子成形用型3は凸状の成形面を有している。成形用型保持具2は、回転軸17を中心に不図示の機構により回転し、不図示の機構により、所定の電圧を印加することができる。光学素子成形用型3の内部には、磁石の長さ方向(図面の水平方法)に着磁された磁石4が設けられている。各光学素子成形用型3の周りには、磁石4と逆方向の磁界を形成するリング状磁石5が設けられている。バキュームアーク電源6により、アークプラズマ生成室7で炭素プラズマ(炭素イオン)を生成する。フィルターコイル8に所望の電流を流すことにより磁界が発生し、形成される磁力線により、炭素イオンは矢印9の方向に搬送される。炭素プラズマが搬送される原理は、炭素イオンの電子が、磁力線に絡むように、サイクロトロン運動し、前記電子に炭素イオンが、クーロン力により、追随するためである。なお真空チャンバー1内は、真空度が1×10−4Pa以下に不図示の真空ポンプにより排気されている。
図1、図2に示す装置により、図3に示すような光学素子成形用型を形成した。光学素子成形用型形状としては、直径18mm、ガラス成形面の直径14mm、凸形状で開角は60度である。
光学素子成形用型3と成形用型保持具2を絶縁状態にする以外は、実施例1と同様に、taC膜を900秒成膜した。中間層としてのSiC膜は、実施例1と同様スパッタ装置を用いて60nm成膜した。本実施例の型膜厚を計測した結果、型頂点部での膜厚は130nmで、型頂点部での膜厚に対する型開角60度での膜厚の比率が0.69〜0.81の範囲であった。本実施例の加熱後のId/Igを計測した結果、型頂点部及び型開角60度でのId/Igが0.4〜0.5の範囲であった。
リング形状の磁石5の残留磁束密度を0.09テスラにする以外は、実施例2と同様に、taC膜を900秒成膜した。中間層としてのSiC膜は、実施例1と同様スパッタ装置を用いて60nm成膜した。
リング形状の磁石5の残留磁束密度を0.18テスラにする以外は、実施例2と同様に、taC膜を900秒成膜した。中間層としてのSiC膜は、実施例1と同様スパッタ装置を用いて60nm成膜した。
リング形状の磁石5の残留磁束密度を0.28テスラにする以外は、実施例2と同様に、taC膜を900秒成膜した。本比較例の外周の型頂点部の磁束密度は0.012テスラ、内周の型頂点部の磁束密度は0.014テスラであり、0.018テスラの磁束密度を有する箇所が、リング形状の磁石間に存在した。本比較例の型膜厚を計測した結果、外周部に設置した型頂点部での膜厚は80nmで、内周部に設置した型頂点部での膜厚は260nmであった。内周部型頂点部での膜厚に対する型開角60度での膜厚の比率が0.08〜0.79の範囲であった。本比較例の加熱後のId/Igを計測した結果、型頂点部及び型開角60度でのId/Igが0.5〜1.5の範囲であった。
型母材に入れる磁石を外径6.5mm、高さ6mm、残留磁束密度0.5テスラ、長さ方向に着磁した磁石4にする以外は、実施例2と同様に、taC膜を900秒成膜した。
成形用型保持具3に、プラス電位を5Vにする以外は、実施例2と同様に、taC膜を900秒成膜した。本比較例の型膜厚を計測した結果、型頂点部での膜厚は150nmで、型頂点部での膜厚に対する型開角60度での膜厚の比率が0.6〜0.9の範囲であった。本比較例の加熱後のId/Igを計測した結果、型頂点部及び型開角60度でのId/Igが1.2〜1.9の範囲であった。
成形用型保持具3に、プラス電位を35Vにする以外は、実施例2と同様に、taC膜を900秒成膜した。本比較例の型膜厚を計測した結果、型頂点部での膜厚は60nmで、型頂点部での膜厚に対する型開角60度での膜厚の比率が0.4〜0.7の範囲であった。本比較例の加熱後のId/Igを計測した結果、型頂点部及び型開角60度でのId/Igが0.3〜0.5の範囲であった。
スキャニングコイル10によって発生する磁場により、外周円15と内周円16に設置された光学素子成形用型の光学有効径外にイオンビーム径中心が当るよう制御する以外は実施例2と同様に、taC膜を900秒成膜した。本比較例の型膜厚を計測した結果、型頂点部での膜厚は50nmで、型頂点部での膜厚に対する型開角60度での膜厚の比率が0.05〜1.15の範囲であった。本比較例の加熱後のId/Igを計測した結果、型頂点部及び型開角60度でのId/Igが0.4〜1.1の範囲であった。
光学素子成形用型3(凸形状で開角は55度)と成形用型保持具2を絶縁状態にし、実施例1と同様にしてtaC膜を成膜した。中間層としてのSiC膜は、実施例1と同様スパッタ装置を用いて60nm成膜した。
光学素子成形用型3(凸形状で開角は45度)と成形用型保持具2を絶縁状態にし、実施例1と同様にしてtaC膜を成膜した。中間層としてのSiC膜は、実施例1と同様スパッタ装置を用いて60nm成膜した。また実施例4と同様にしてガラス成形テストを行い型の膜評価を行なった。その結果を表3に示す。
2 成形用型保持具
3 光学素子成形用型
4 磁石
5 リング状磁石
6 バキュームアーク電源
7 アークプラズマ生成室
8 フィルターコイル
10 スキャニングコイル
11 型母材
12 SiC膜
13 taC膜
14 開口部
17 中心軸
Claims (6)
- 成形面が凸状の光学素子成形用型の製造方法において、真空チャンバー内に、内部に磁石が配置された複数の型母材が、成形用型保持具により同心円状に配置されており、前記各型母材それぞれの外周にはリング状磁石が配置されており、前記磁石とリング状磁石により磁場を形成し、前記成形用型保持具に電圧を印加しながら、フィルタードカソーディックバキュームアーク法によって、前記型母材の成形面にテトラヘドラルアモルファスカーボン膜を成膜することを特徴とする光学素子成形用型の製造方法。
- 前記磁石とリング状磁石により形成される磁場は、前記型母材の頂点部の法線方向の磁束密度が最も高くなるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学素子成形用型の製造方法。
- 前記磁場において、前記型母材の成形面に対して法線方向の磁束密度は、0.003テスラ以上0.015テスラ以下であり、前記型母材に印加する電圧は10V以上100V以下の正電圧であることを特徴とする請求項1または2に記載の光学素子成形用型の製造方法。
- 前記光学素子成形用型は絶縁部材を介して成形用型保持具により保持されており、前記光学素子成形用型を浮遊電位にした状態で、前記テトラヘドラルアモルファスカーボン膜を形成することを特徴とする請求項1または2に記載の光学素子成形用型の製造方法。
- 請求項1又は4に記載の光学素子成形用型の製造方法によって、前記型母材の成形面にテトラヘドラルアモルファスカーボン膜が形成されていることを特徴とする光学素子成形用型。
- 真空チャンバー内に、内部に磁石が配置された複数のワークを、保持具により同心円状に配置し、前記各ワークそれぞれの外周にはリング状磁石が配置されており、前記磁石とリング状磁石により磁場を形成し、前記保持具に電圧を印加しながら、フィルタードカソーディックバキュームアーク法によって、前記ワークの表面にテトラヘドラルアモルファスカーボン膜を成膜することを特徴とする成膜方法。
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