JP6073522B2 - スクリーンホイールフィルタを運転する方法及び装置 - Google Patents

Description

本発明は、スクリーンホイールフィルタを運転する方法に関する。

従来技術による、逆洗クリーニングステーションを備えたスクリーンホイールフィルタは、例えば独国特許出願公開第１０３２６４８７号明細書に基づいて公知である。この公知のスクリーンホイールフィルタでは、溶融物通路内に位置するスクリーン挿入体は、スクリーンホイールに作用する駆動装置を介して、溶融物通路から外に回動により移動させられ、クリーニングされたスクリーン挿入体と交換される。回転方向において溶融物通路の前の可能な限り近くに、逆洗クリーニングステーションが位置しており、この逆洗クリーニングステーションにおいて、フィルタ運転中、つまりスクリーンホイールの停止時に、逆洗クリーニングステーションに位置するスクリーン挿入体に、クリーニング剤推進装置において生ぜしめられた流れによって、クリーニング剤が供給される。

逆洗クリーニングステーションは、フィルタホイールの停止時間中に運転される。ここで、既にクリーニングされた溶融物流から取り出されるクリーニングされた溶融物が、クリーニング剤推進装置、ここでは逆洗ショットプランジャのために逆洗クリーニングステーションに導かれる。逆洗ショットプランジャの操作時に、クリーニング剤として働く溶融物は、スクリーン挿入体を通して押し出される。スクリーン挿入体は、クリーニング剤によって、通常の濾過方向とは逆方向に貫流され、この際にスクリーン挿入体において捕集されていた汚れを連行し、これらの汚れを次いで流出部に送る。スクリーン挿入体はその洗浄後に、１ステップだけさらに回転させて、溶融物通路内にもたらすことができる。

スクリーン挿入体をスクリーンホイールの停止中に完全にクリーニングできるようにするために、逆洗ノズルの幅は少なくとも、１つの回転ステップの各回転角の値に相当している。

このような構成には、スクリーン挿入体の必要な幅にわたってクリーニング剤を供給するために、逆洗ノズルの必要なサイズに相応して、大量のクリーニング剤が必要である、という欠点がある。特に、スクリーン挿入体の縁部領域においては、しばしばクリーニングが不十分になる。それというのは、スクリーン挿入体の縁部領域では逆洗クリーニングステーションの溶融物圧がしばしばもはや不十分だからである。

欧州特許出願公開第１３６９２１９号明細書に開示された、スクリーン円板用のクリーニング装置は、確かに、小さな供給開口で十分であるが、しかしながら、クリーニングされる溶融物によって満たされる前貯留室（Vorflutraum）を設けることによって、大量のクリーニング剤が、つまり溶融物を消費する。

これに対して既に欧州特許出願公開第３７９９６６号明細書に開示された、プラスチック溶融物をクリーニングするスクリーン装置では、スクリーンホイールの回転中に、逆洗・クリーニングステーションに位置するスクリーン挿入体のクリーニングが行われる。この場合逆洗ノズルのスリット幅は、ほぼスクリーン円板送りサイクル値に相当している。小さなスリット幅では、スクリーンホイールは比較的小さなステップで回転させられる。各クリーニング過程のために、スクリーン円板は停止状態から、場合によっては溶融物による接着に抗して、小さなステップだけ回転させられ、そして再び停止されねばならない。そのためには、相応に高いエネルギを消費する作動力の強い駆動装置が必要になる。さらに、スクリーンホイールが絶え間なく加速と停止を繰り返すことによって、多くの時間が必要となり、これによりスクリーン挿入体は比較的ゆっくりとしかクリーニングすることができない。溶融物通路における急激な過度の汚れに対して、このスクリーンホイールフィルタは十分迅速に対応することができない。そしてこの公知の構成においても、スクリーン挿入体の縁部領域においては、しばしば不十分なクリーニングしか行われない。溶融物及びエネルギを節約する効果的なクリーニングは、不可能である。

ゆえに本発明の課題は、比較的な僅かなクリーニング剤が使用され、スクリーン挿入体のより良好なクリーニングが行われ、エネルギの節約が保証され、かつサージ汚れつまり急激な過度の汚れ（Schwallverschmutzung）を防止できるように、スクリーン挿入体の逆洗つまりクリーニングを最適化することである。

この課題を解決するために、請求項１の特徴部記載のように構成された方法が提案される。

これによって、逆洗ノズルには逆洗過程中に、クリーニングされるスクリーン挿入体の、細いノズルを通る常に新しい領域が対向して位置することになり、このとき、スクリーン挿入体の縁部領域においてもより良好なクリーニングが可能になる。クリーニング剤量もしくはクリーニング剤圧もしくはクリーニング剤流速度の調節可能性によって、スクリーン挿入体の汚れ程度に対する反応が可能であり、これによってクリーニング剤の使用量が僅かになる。スリットノズル幅に比べて大きな距離を進むスクリーンホイールは、常に加速及び制動される必要がなく、従って、比較的小さな出力の小型の駆動装置を使用することができ、しかも急激な過度の汚れを防止すべく作用するより迅速な、クリーニングが可能になる。

さらに加えて、公知のスクリーンフィルタではスクリーンホイールでは、クリーニング装置はスクリーンホイールのための駆動装置と同期化されているので、最初に駆動装置が作動させられ、次いでクリーニング装置が作動させられる。これによってスクリーンホイールは、常に、溶融物通路内に形成された圧力に抗して駆動されねばならない。すなわちスクリーンホイールは、溶融物によって、スクリーンホイールフィルタのハウジング内側に押し付けられ、これによってスクリーンホイールハウジングにおけるスクリーンホイールの接着及び／又は引っ掛かりが生じることがあり、いずれにせよスクリーンホイールとスクリーンホイールハウジング内壁との間における摩擦抵抗は、著しく高くなる。

本発明によれば、スクリーンホイールの回転時に同時に行われるもしくは場合によっては先行して導入される、高められた圧力を有する逆洗過程によって、スクリーンホイールに対する背圧が発生し、その結果これによって比較的僅かな力しかスクリーンホイールを駆動するために必要でなくなる。たとえ潤滑性の低い溶融物においても、スクリーンホイールとスクリーンホイールフィルタのハウジング壁との間における抵抗は大幅に減じられるので、遮断もしくはロックが発生することはない。

高められた開始圧によって、先行する停止によってハウジング内において接着されたもしくは引っ掛かったスクリーンホイールの回転開始が容易になる。回転駆動装置のピーク負荷は、回転運動のその都度の始動時における回転開始によって低減され、これにより安価に運転することができる、低出力でかつ安価な回転駆動装置を使用することが可能になる。

使用される溶融物に応じて、場合によってはさらに良好なクリーニング結果を得ることができるようにするために、本発明の１つの態様では、逆洗クリーニングステーションにおけるクリーニング作用を有する逆洗を、スクリーンホイールの回転中のみならず、少なくとも時々スクリーンホイールの停止中に行う。
回転運動中に個々に又は組み合わせられて変化させることができる、クリーニング剤量及びクリーニング剤圧及び／又はクリーニング剤流速度の調節によって、資源に優しい最適なクリーニングを実現することができる。
どの材料を処理することができるかに応じて、本発明によれば、当該材料固有の特性およびスクリーンホイールの所望の回転速度に対して、問題なく反応することができる。

これによって、例えば回転運動の終了直前又は回転運動の開始前に、なおもしくは既に逆洗を行うことができ、これによって２つの回転ステップの間における移行範囲において、スクリーン挿入体のさらに快適なクリーニングを達成することができる。

スクリーンホイールを概略的に示す図である。

次に図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。

図１には、スクリーンホイール１が示されており、このスクリーンホイール１には、多数のスクリーン挿入体を代表して、スクリーン挿入体２，２′が示されている。これらのスクリーン挿入体２はそれぞれ、スクリーンホイールフィルタハウジングの内壁に接触するウェブ３，３′，３′′の間に配置されている。このときスクリーン挿入体２は溶融物通路４の前に位置しており、これに対してスクリーン挿入体２′は逆洗クリーニングステーションのスリットノズル５の前に位置している。図面から明らかに分かるように、スリットノズル５は半径方向においてほぼスクリーン挿入体２′の寸法にわたって延在しており、しかしながら半径方向に対して垂直な方向では、半径に対して垂直な方向におけるスクリーン挿入体２′の幅に比べて大幅に小さな角度にわたって、さらにまた、行程毎における略示された回転角６よりも小さな角度にわたって延在している。

制御装置もしくは調整装置７には、一方では入力部８を介してパラメータを予め設定することができ、かつ他方では制御装置もしくは調整装置７には、差圧、回転速度、クリーニング剤推進装置９の充電状態等のような、スクリーンホイール１において測定されたデータが、データ接続部１０を介して供給される。制御接続部１１を介して、制御装置もしくは調整装置７は回転駆動装置１２及び／又はクリーニング剤推進装置９に対して本発明のように影響を及ぼすことができる。

１ スクリーンホイール
２ スクリーン挿入体
３ ウェブ
４ 溶融物通路
５ 逆洗スリット
６ 回転角
７ 制御装置もしくは調整装置
８ 入力部
９ クリーニング剤推進装置
１０ データ接続部
１１ 制御接続部
１２ 回転駆動装置

Claims (2)

1. １０バールを上回る圧力と９０℃を上回る温度を有する高粘性の溶融物用のスクリーンホイールフィルタを運転する方法であって、スクリーン挿入体（２）を保持するスクリーンホイール（１）と、該スクリーンホイール（１）に対応配置されていて該スクリーンホイール（１）を歩進的に回転駆動する回転駆動装置（１２）と、逆洗クリーニングステーションとが設けられていて、該逆洗クリーニングステーションに、クリーニング剤の流れ方向において下流に配置されていてスリットノズルとして形成された逆洗ノズルを備えたクリーニング剤推進装置（９）が対応配置されていて、前記スリットノズルの有効開口が、前記逆洗クリーニングステーションに位置するスクリーン挿入体（２）を、その半径方向長さにおいてカバーしており、さらに、前記クリーニング剤推進装置（９）に作用する制御装置もしくは調整装置（７）が設けられており、クリーニング作用を有する逆洗を、スクリーンホイール（１）の回転中に行い、前記制御装置もしくは調整装置（７）は、クリーニング剤量及び／又はクリーニング剤圧及び／又はクリーニング剤流速度を、前記スクリーンホイール（１）の回転の時間経過に関連して、かつ／又は前記スクリーンホイール（１）の回転速度に関連して、かつ／又は溶融物通路（４）内のスクリーン挿入体（２）における差圧に関連して調節し、半径方向に対して垂直な方向における前記スリットノズル（５）の前記有効開口の寸法と、１つの駆動ステップ中に前記スクリーンホイール（１）が進む距離とを、前記スリットノズル（５）の前記有効開口の寸法が１つの駆動ステップ中における前記スクリーンホイール（１）の進む距離よりも小さくなるように、互いに調整し、さらに、前記スクリーンホイール（１）の回転のための始動プロセスに対して平行に、少なくともクリーニング剤圧を、前記スクリーンホイール（１）の回転中における圧力変化に対して高めるように調節することを特徴とする、スクリーンホイールフィルタを運転する方法。
2. 前記逆洗クリーニングステーションにおけるクリーニング作用を有する前記逆洗を、前記スクリーンホイール（１）の回転中にかつ少なくとも時々前記スクリーンホイール（１）の停止中に行う、請求項１記載のスクリーンホイールフィルタを運転する方法。

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