JP6072999B2 - オゾン発生システムおよびその運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、放電を用いてオゾンを発生させるオゾン発生装置を用いたオゾン発生システムおよびその運転方法に関するものである。
酸素を含むガスを原料ガスに使用して放電を用いてオゾン(O)を発生させるオゾン発生装置においては、オゾン生成にともない、窒素酸化物(NO)が副生されることが一般的に知られている。また、副生されるNOはオゾン共存下のため、ほとんどが五酸化二窒素(N)という構造で存在している。Nは、30℃以下の常温では固体となる昇華性物質であり、温度により容易に固体と気体の間を相変化する。ただし、通常の運転条件では、Nはオゾン発生装置内の放電空間ほぼ全域に放電生成物として付着している可能性が高い。
一方、一般的なオゾン発生装置においては、3年から5年に一度の定期点検がメーカより推奨されており、その際、システムをすべて停止し、さらにオゾン発生装置を大気に開放し、電極を取り出して清浄化するメンテナンス作業が実施される。固体のNが付着した状態でオゾン発生装置を大気に開放すると、Nが大気中の水分と反応し硝酸(HNO)を生成し、金属部材を腐食させることが懸念される。特に、電極部の腐食が発生した場合、再稼働時において、オゾン生成効率の低下のみならず、電極間の短絡を引き起こすケースもある。また、原料ガスのガス露点も重要な管理因子である。大気開放後にオゾン発生装置内に残留する水分や原料ガスに同伴する水分が、再稼働時にオゾン発生装置内で生成されるNと反応し、HNOを二次生成するため、オゾン発生装置には十分なガスパージ(空通し)と原料ガスの低露点化が必須となっている。
そこで、温水装置を用いてオゾン発生装置タンクを加熱維持し、オゾン発生装置内に付着しているNを気体化して除去するオゾン発生装置の取扱い方法が開示されており(例えば、特許文献1参照。)、オゾン発生装置を大気開放する前にHNOを生成する因子であるNをオゾン発生装置から除去することが提案されている。
また、ガスがオゾン発生装置タンク内に封入され、動作停止中のオゾン発生装置に対して、外部からの水分の侵入を抑制し、オゾン発生装置内におけるHNOの生成を防止するために、乾燥ガスを循環させる手段を有するオゾン発生装置(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。
さらに、緊急停止など適正な停止工程を経ずにオゾン発生装置を停止し、ただちにオゾン発生装置を開放する必要がある場合、生成を余儀なくされるHNOが引き起こす電極の腐食を抑制するために、原料ガス入口側に該当する電極管の端部にガス流通量制御栓を設け、電極管内部に侵入するHNO量を制限し、電極管内部に配置される電極の腐食を低減するオゾン発生装置も提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
上述のように、オゾン発生装置においてHNOが引き起こす金属部材の腐食への懸念は、オゾン発生装置を大気開放する、あるいは、大気中の水分と接触することが前提で議論され、対策が講じられてきた。HNOが引き起こす金属部材、特に電極の腐食を抑制するためには、HNOの生成因子であるNおよび水分がオゾン発生装置内部、円筒多管式オゾン発生装置の場合は特に電極管内部、に接触しないことが重要である。従来、オゾン発生装置に用いるガスは低露点であるものを用いることで水分の同伴を防止し、また、オゾン発生後、大気開放する前には、オゾン発生装置内のガスを十分に置換することで、残留するNOを除去し、電極部がHNOに接触することを防止してきた。
特開2002−265204号公報(段落0025〜0035、図1〜図3) 特開平4−31302号公報(5〜6頁、図2) 特開2008−222495号公報(段落0018〜0024、図2〜図4)
また、水処理などへの適用が多い、近年の円筒多管式と称されるオゾン発生装置においては、装置1台あたりに搭載できる電極管の高密度化、高集積化が低コスト化のトレンドとなっている。なお、ここで示す電極管とは、同心同軸状に配置された金属製の接地電極管と、ガラスやセラミクスなどによる誘電体管の内表面に導電層を設けた高電圧電極管の組みを示す。高密度化、高集積化を実現するにあたり、適用される電極管1本の直径も縮小し小径化する傾向にあり、市販流通品など低コストな電極管が使用できるようになってきている。その一方、電極管の小径化は、高電圧電極管に対して、その導電層を形成する技術が限定されてしまい、形成される導電層は薄膜とならざるを得ない。当然ながら、導電層の薄膜化は、厚膜に比して、腐食や劣化に対しての耐性が小さいため、装置寿命に大きな影響を及ぼす。したがって、近年においては、導電層とHNOとの接触を一層回避する必要が生じている。
また、近年は省エネルギー化の観点も踏まえ、オゾン発生装置の効率的な運用が実施されており、連続動作よりむしろ間欠動作が増加している。間欠動作においては、ある一定期間の運転期間後に所定期間の停止期間が設けられており、停止期間時にはガス流通が停止された運転待機状態となる。この停止期間は、オゾン利用設備の負荷状況にもよるが、数日から数週間に及ぶケースがある。しかしながら、NからHNOが生成される反応およびHNOと金属の反応は比較的速い反応形態であり、この短い停止期間時ですら、オゾン発生装置内では、上述したNを含めたNOおよびHNOが脱着、拡散し、電極部が腐食劣化する。当然ながら、停止期間時もオゾン発生装置に常に原料ガスを流通させていれば、時間経過とともに脱着するNOおよびHNOをリアルタイムでオゾン発生装置外へ除去することができるが、効率的な運用のために、停止期間を設けているにも関わらず、運転待機状態のオゾン発生装置においてガスを消費し、コストを発生させることは、ユーザ側でも受け入れ難い。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、間欠運転や一時停止などガスが封入された運転待機状態を有するオゾン発生装置を用いたオゾン発生システムにおいて、近年の装置や運転状況を考慮して原因を根本から見直した上で、HNO(硝酸)が引き起こす電極部の腐食を抑制することを目的とする。
この発明は、対向配置されて放電空間を形成する放電電極を有するオゾン発生装置と、オゾン発生装置に酸素を含む原料ガスを供給するガス供給装置と、放電電極を冷却するための冷却水を供給する冷却装置と、放電電極に放電のための電力を供給する電源装置と、ガス供給装置と電源装置とを制御する制御部と、を備え、この制御部が、ガス供給装置からオゾン発生装置に原料ガスを供給するとともに電源装置から放電電極に電力を供給することによりオゾン発生装置がオゾンを発生するオゾン発生運転期間と、ガス供給装置からオゾン発生装置へのガス供給および電源装置から放電電極への電力供給を停止してオゾンを発生しないオゾン発生運転待機期間とを交互に繰り返す間欠運転となる制御を行うオゾン発生システムにおいて、制御部が、オゾン発生運転待機期間において、オゾン発生装置内に前記原料ガスを封止するよう制御するとともに、オゾン発生装置内の放電空間以外の位置であって、封止された原料ガスに接触する位置に硝酸および窒素酸化物の少なくとも一方を吸着する吸着剤を設置したものである。
この発明によれば、オゾン発生装置内で拡散した硝酸や窒素酸化物を除去することができるため、放電電極に対して、硝酸に起因した腐食を抑制でき、信頼性が高いオゾン発生システムを得ることができる。
この発明の実施の形態1によるオゾン発生システムの構成およびガスフロー系統を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1によるオゾン発生システムのオゾン発生装置の放電電極部の構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態1によるオゾン発生システムのオゾン発生装置の構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態2によるオゾン発生システムのオゾン発生装置の構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態2によるオゾン発生システムのオゾン発生装置の要部の構成の一例を示す拡大断面図である。 この発明の実施の形態3によるオゾン発生システムのオゾン発生装置の構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態4によるオゾン発生システムのオゾン発生装置の構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態5によるオゾン発生システムの構成およびガスフロー系統を示すブロック図である。 この発明の実施の形態6によるオゾン発生システムのオゾン発生装置の構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態7によるオゾン発生システムのオゾン発生装置の要部の構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態7によるオゾン発生システムのオゾン発生装置の要部の構成の一例を示す、図10のB−B位置での断面図である。 この発明の実施の形態7によるオゾン発生システムのオゾン発生装置の要部の構成の他の例を示す、図10のB−B位置での断面図である。 この発明の実施の形態8によるオゾン発生システムの構成およびガスフロー系統を示すブロック図である。
まず、発明者らは、近年のオゾン発生装置や運転状況を考慮して、HNOが生成される原因を追究するため、以下のような考察を行った。オゾン発生装置内で生成したNおよびHNOには、電極管の表面または該表面に形成される酸化膜中に吸着または付着しているものがある。これらは、オゾン発生装置内のガス置換だけでは、容易に装置外へ排気できるものではないことを発明者らは発見した。通常の一般的な停止工程にしたがい、十分なガス置換を実施し、例えば、オゾン発生装置後段で測定するOおよびNO濃度がゼロに到達したのちに、オゾン発生装置の前段および後段のバルブを閉じ、ガス流通を停止する。その際、オゾン発生装置は大気圧よりも高い圧力に封入され、外部からの水分の侵入を防止する。従来は、この時点で、オゾン発生装置への水分の同伴は防止され、装置内のNO濃度も十分小さいため、HNOの生成は抑制されていると考えられていた。
しかしながら、その後、周囲温度等の変化に起因して、時間経過とともに、ガスが封入された状態のオゾン発生装置内において、NOおよびHNOが少量ずつ電極管表面から脱着し、装置内全域に濃度拡散することを発明者らは確認した。オゾン発生装置内にガスが流通している場合には、電極管のガス入口側には生成ガスであるO、NOおよびHNOは存在することがなく、ガスの流通にしたがい排気されるが、ガス流通が停止したガス封入状態にあっては、ほぼ均一な圧力下における濃度拡散により、通常動作では存在し得ない電極管のガス入口側にも脱着したNOおよびHNOが存在することがわかった。
従来、NOおよびHNOが引き起こすオゾン発生装置の腐食については、前述のように、オゾン発生装置の大気開放が前提に議論されてきた。オゾン発生装置内で生成されるNと大気中の水分が生成するHNOが対象であったため、オゾン発生装置のガス流通を停止した状態において、HNOが引き起こす腐食の発生については全く議論されてこなかった。また、通常、適切な停止工程さえ遵守すれば、導電層はオゾン発生装置における生成ガスには接触しないと考えられていたため、厚膜の導電層について腐食を検討することがなかったのは当然であるが、厚膜に比して耐食性が劣る薄膜化された導電層に対しても、HNOが引き起こす腐食を検討することはなかった。さらに、大気中ではなく、低露点ガス中に含有される微量水分との反応に基づいて生成するHNOについても考慮されてこなかった。
上述のように、ガス封入された運転待機状態になる前に、オゾン発生装置の温度を上昇させて、オゾン発生装置内部に残留するNの気体化を促進し、ガス置換時にNおよびHNOを原料ガスないしは外部からのパージガスに含めて排気することは有効な手段である。しかしながら、停止状態、すなわちガスが封入された状態にあるオゾン発生装置を加熱し、その内部のガスを置換するには、加熱に要するエネルギーが必要であるとともに、NOおよびHNOをオゾン発生装置から排気する必要があるため、排気により圧力が低下したオゾン発生装置に再度ガスを充填する必要が生じ、エネルギー消費およびコスト上昇が避けられない。また、停止状態のオゾン発生装置に乾燥ガスを循環させる場合においては、オゾン発生装置内部で脱着するNOおよびHNOが同伴されたガスがオゾン発生装置を単に循環することになるため、NOおよびHNOの濃度は乾燥ガスにより希釈され、見かけ減少するものの、むしろ、オゾン発生装置内でのNOおよびHNOの拡散を支援することになる。さらに、電極管のガス入口側である開放端にガス流通量制御栓を設けた場合は、大気開放時のように、オゾン発生装置と電極管内の圧力変化に差が生じる場合は、脱着し拡散されたNOおよびHNOの電極管内部への侵入は低減されるが、運転待機時のように均一圧力下においては、電極管内部へのガスの侵入を抑制することはできない。また、一旦、侵入したガスが逆に電極管内部から抜けにくくなり、電極の腐食を防止することはできない。
従来、NおよびHNOが引き起こす部材の腐食については、原料ガスが空気である場合に議論されてきた。酸素が原料ガスとなった場合は、空気が原料ガスの場合よりも、原料ガス中の窒素成分が少なく、当然ながら、生成するNO量も大幅に減少する。そのため、NおよびHNOが引き起こす電極の腐食問題は、空気を原料ガスとした場合特有の問題として扱われてきた。しかしながら、オゾン発生装置内で副生するNは、原料ガス中に同伴される微量水分とも容易に反応し、HNOを生成するため、空気を原料ガスとした場合だけでなく、PSA(Pressure Swing Adsorption、圧力スイング吸着)式酸素発生装置、VPSA(Vaccum Pressure Swing Adsorption、真空圧力スイング吸着)式酸素発生装置などを用いた、液体酸素や酸素ボンベに比して比較的純度が低い(純度90〜95%)酸素を原料ガスとした場合の運転待機期間においても、空気を原料ガスとした場合と同様の現象が発生することを発明者らは見出した。ちなみに、液体酸素を原料ガスとして用いる場合は、液体酸素流量に対して0.1〜1%程度の窒素を同伴させることが一般的に行われており、この程度の窒素同伴量では、運転待機期間において、上述したような問題は発生しにくい。
以上のような、脱着したNOおよびHNOが運転待機時に拡散するという考察に基づいて、主にNOおよびHNOの拡散を防止する観点から本発明がなされた。以下、本発明を、実施の形態を示して説明する。
実施の形態1.
図1〜3は本発明の実施の形態1によるオゾン発生システムを説明するための図で、図1はオゾン発生システムの機器構成およびフロー系統を示すブロック図、図2はオゾン発生装置の放電電極部の構成を示す断面図で、図2Aは放電電極部のガス流れ方向に平行な切断面における断面図、図2Bはガス流れ方向に垂直な方向の断面で、図2AのA−A線における断面図である。図3はオゾン発生装置の構成を示す断面図である。
本発明の実施の形態1によるオゾン発生システムの構成について説明する。オゾン発生システムは、図1に示すように、原料ガスを供給するためのガス供給装置1と、ガス供給装置1から供給された原料ガスからオゾンを生成してオゾン化ガスを出力するオゾン発生装置2と、オゾン発生装置2に交流高電圧を印加する電源装置3と、出力されたオゾン化ガスを用いてオゾン処理を行うオゾン利用設備4と、オゾン利用設備4から排出された余剰オゾン化ガスからオゾンを取り除く排オゾン処理部5と、オゾン発生装置2を冷却する冷却水を循環させる冷却装置6と、オゾン発生装置2内のガス圧力が所定値以上になった際に開放する安全弁7と、これらすべてを制御し、オゾン発生システムを運用する制御部8と、を備えている。なお、図中の破線は代表的な制御線を示す。
ガス供給装置1は、空気をオゾン発生装置2の原料ガスとする場合は、コンプレッサまたはブロア、酸素を原料ガスとする場合は、PSAまたはVPSA式酸素発生装置などを示す。また、コンプレッサまたはブロアを使用する際は、必要に応じて原料ガス冷却・乾燥装置により構成される水分除去部が設けられる。この水分除去部には、加熱再生式または圧力再生式が用いられる。原料ガスは、酸素を含むガスとして、加圧した空気、あるいは酸素発生装置により生成される酸素ガスをオゾン発生装置2に供給する。オゾン利用設備4は、水処理設備、排水処理設備、各種酸化処理設備および半導体・液晶製造設備などを示す。
冷却装置6は、オゾン発生装置2を冷却するための冷却水を循環させる循環ポンプと、オゾン発生装置2で発生した熱を吸収して温度が上昇した冷却水を冷却する冷却器と、を備えている。冷却器としては、液体−液体型、液体−気体型の各種熱交換型冷却器または液体−フロン冷媒型のチラーなどを用いることができる。冷却水は、一般的な水道水が使用される場合が多いが、不凍液やスケール除去剤などが混入される場合、または、イオン交換水や純水が使用される場合もある。
このようなオゾン発生システムでは、オゾン利用設備4からの要求指令に基づき、制御部8を介してオゾン発生装置2の動作が制御され、間欠運転が実施される。オゾン発生装置2が運転指令を受けると、ガス供給装置1から原料ガスが供給される。原料ガスの供給により、オゾン発生装置2内のガス露点が−50℃以下となり、オゾン発生装置2が所定の運転ガス圧力に維持されると、冷却装置6から冷却水がオゾン発生装置2に循環され、電源装置から放電電極へ電力が供給されることによりオゾン発生が開始される。一方、オゾン発生装置2が停止指令を受けると、電源装置から放電電極への電力供給が停止されることによりオゾン発生が停止し、オゾン発生装置2内のガスが原料ガスを用いて十分置換されたのち、オゾン発生装置2内の圧力が少なくとも大気圧以上、好ましくは、オゾン発生装置2の構造的な耐圧力および安全弁7の設定圧力よりも小さく、オゾン発生装置2の運転ガス圧力よりも大きい値になるように、ガスで封じ切られた状態となる。その後、ガス供給装置1および冷却装置6は停止する。このように、オゾン発生および周辺設備の動作および停止がユーザの要望に基づいて繰り返され、オゾン発生システムの効率的な運用がなされる。
つぎに、本実施の形態1によるオゾン発生装置2の構成について説明する。オゾン発生装置2は対向配置されて放電空間を形成する放電電極を有し、放電電極間に誘電体を介する無声放電式のオゾン発生装置である。電極形状には、平行平板式または円筒管式等、さまざまな形態が適用できるが、ここでは、図2に示すように、オゾン発生装置2の放電電極部20として円筒管式の電極形状を有するオゾン発生装置を例に説明する。放電電極部20には、高電圧側の電極として円筒状をなす高電圧電極(導電層)203と、高電圧電極203の外周面と一端側を覆うように高電圧電極203と一体化されたガラス管の誘電体管202と、によって構成される高電圧電極管204が設けられている。高電圧電極管204は、後述する放電空間にだけ原料ガスが流れ、高電圧電極管204の内部にガスが通過しないように、その一端が密閉されている。放電により発生するOやNOは、ガス流れ方向の下流側に多いので、これらのO等が高電圧電極管204の内部に侵入しないように、下流側の一端を密閉しておく。また、高電圧電極管204の外径はφ30mm以下である。高電圧電極203は金属薄膜であり、アルミ、クロム、チタン、ニッケル、またはそれらを含有する合金、ステンレスなどから形成される。そして、接地側の電極として、高電圧電極管204の外周面に対して所定の間隔(=後述する空隙長(ギャップ長)d)をあけて内周面を対向させるように高電圧電極管204と同心に設置され、外周に冷却水206が流れるように形成された接地電極管201が設けられている。
誘電体管202の外周面と接地電極管201の内周面との空隙が放電空間205となる。放電空間205は、図中矢印で示す方向に原料ガスを流すガス流通経路であるとともに、接地電極管201と高電圧電極管204間に印加した交流高電圧により放電を生じさせる空間でもある。また、高電圧電極管204の内部には、高電圧電極203に高電圧を印加するための給電部材207が開放された他端側から挿入され、誘電体管202で覆われた一端側の端部には、沿面放電を抑制するための電界緩和層208が設けられている。給電部材207は、電極間短絡が発生した際のアークが持続しないように、接地電極管201の外側で高電圧電極203と接触する。なお、図2Bの断面図では、給電部材207の記載は省略している。
オゾン発生装置2では、上記のような放電電極部20が、必要なオゾン発生量に応じて多数並列に配置され、ひとつのタンク内に収納される。そして、交流高電圧を印加する電源装置3などを備えており、制御部8により制御される電源装置3によって、各放電電極部20に所定の交流電圧が印加されるようになっている。各放電電極部20の放電空間205には、ガス供給装置1から酸素を含む原料ガスが供給されるとともに、交流高電圧が給電部材207を介して印加され、原料ガスが放電することによりオゾンが生成される。
つぎに、本実施の形態1および以降の各実施の形態によるオゾン発生システムに共通する、酸素を含むガスを原料ガスとした場合に好適なオゾン発生装置2の構成および運転条件について説明する。各実施の形態によるオゾン発生装置2の放電電極部20の構成としては、放電空間205の空隙長d(以下、ギャップ長dと称す)を0.1mm以上0.6mm以下、好ましくは0.2mm以上0.6mm以下に設定している。ギャップ長dを0.6mm以下に設定することにより、ギャップ長が0.6mmを超えるオゾン発生装置に比して、放電空間205の冷却効率が向上し、オゾン発生効率が向上する一方、放電空間205の電界強度が大きくなるため、副生するNOは増大する。原料ガスが空気の場合、ギャップ長dを0.3mm未満に設定すると、放電空間205の電界強度が大きくなりすぎてNOの生成量が顕著に増大し、オゾン発生効率の低下を招き、好ましくない。また、原料ガスが酸素リッチな場合は、より高濃度のオゾン発生が要求されることと、空気を原料ガスとする場合に比して、NOの生成量が減少するため、さらに短いギャップ長dを採用することができる。ただし、均一なギャップ長dを形成するという製造技術の観点から、0.1mmが限界に近く、0.2mm以上とするのが好ましい。さらに、0.6mmを超えた値にギャップ長dを設定すると、放電空間205の温度が過度に上昇し、オゾン発生効率が低下する。
さらに、オゾン発生効率はギャップ長dだけではなく、放電空間205内のガス圧力Pによっても変化する。各実施の形態によるオゾン発生システムの運転条件としては、ガス圧力Pは0.2MPaG(G:ゲージ圧)以下、好ましくは0.05MPaG以上0.2MPaG未満、さらに好ましくは0.1MPaG以上0.2MPaG未満に設定されている。特に、原料ガスが空気の場合は、ガス圧力Pの上昇は放電空間205におけるNOの生成を抑制する。また、ガス圧力Pはガス供給装置1の吐出圧力、例えばブロアの場合は最大吐出圧力0.2MPaG程度、およびオゾン利用設備4に必要なオゾン化ガス圧力(例えば水処理装置の場合は少なくとも0.05MPaG以上)によっても上下限が決定される。また、ガス圧力Pを0.2MPaG未満に設定することで、オゾン発生装置2が第二種圧力容器規定に該当しなくなり、法令上の制約が軽減されて、取扱い等が容易になる。
つまり、各実施の形態においては、ギャップ長dを0.1mm以上0.6mm以下、原料ガスが空気の場合は、0.3mm以上0.6mm以下、酸素発生器を用いた場合のように原料ガスが酸素リッチな場合かつ高濃度のオゾンが必要な場合は、0.1mm以上0.3mm以下に設定し、さらに、ガス圧力Pを調節することで、原料ガスの種類および必要とされるオゾン濃度に応じて、オゾン発生効率が最も高く、また、NOの生成量が小さくなるような構成を選択している。
また、オゾン発生装置2に投入する投入電力密度(電極面積当たりの投入電力)は0.05〜0.6W/cm、原料ガスが空気の場合は、0.1W/cm以上0.4W/cm以下、酸素発生器を用いた場合のように原料ガスが酸素リッチな場合は、0.3W/cm以上0.6W/cm以下とするのが好ましい。投入電力密度はオゾン発生装置2のサイズを表す指標でもあり、投入電力密度が大きければ装置は小さくなる。一方、投入電力密度の上昇は放電空間205の温度上昇を招き、オゾン発生効率は低下する。放電によるオゾン発生および窒素酸化物生成抑制の観点からは、放電空間205の温度は低温であるほうが好ましいため、投入電力密度は過度に大きくしないことが必要である。しかしながら、投入電力密度が0.05W/cm未満になると、放電状態にばらつきが発生し、安定な放電が維持できなくなる恐れがあるため、好ましくはない。
つぎに、上述した構造や運転条件におけるオゾン発生装置2内で生ずる現象および従来のオゾン発生システムにおける問題点について説明する。従来のオゾン発生システムにおいて、オゾン発生装置が間欠運転されている場合の動作について説明する。オゾン利用設備4から、オゾン発生装置2に対して運転(オゾン発生)指令が必要オゾン発生量とともに発令される。オゾン発生装置2がオゾン発生指令を受信すると、閉状態であるバルブV1、V2のうち、バルブV1が開状態となり、ガス供給装置1から原料ガスがオゾン発生装置2へ導入される。オゾン発生装置2内の圧力が大気圧以上の所定圧力になった段階でバルブV2が開状態となる。その後、冷却装置6から所定流量の冷却水が導入され、かつオゾン発生装置2内のガス露点が−50℃以下であれば、電源装置3から放電電極へ電力が供給されてオゾン発生が所定時間実施される。以上の状態をオゾン発生運転期間と称する。一方、オゾン発生装置2は、オゾン利用設備4からの運転待機(オゾン発生停止)指令、または制御部8からの所定の運転時間に到達したことを示す信号を受信すると、電源装置3から放電電極への電力供給を停止して、オゾン発生が停止し、その後、冷却水の供給が停止される。
停止工程においては、生成ガスであるO、NOおよびHNОをオゾン発生装置2内から排気するため、オゾン発生装置2内のガスを所定の時間(オゾン発生装置の容量および原料ガス流量にもよるが、通常、30分〜1時間は必要)、または、オゾン発生装置2内のオゾン濃度計の指示値がゼロとなるまで、原料ガスを用いて置換する。オゾン発生装置2内のガスが十分置換されたと判断した時点でオゾン発生装置2内の圧力が大気圧以上を維持するようにバルブV1およびV2を閉状態とし、原料ガスの供給を停止する。ここでは、間欠運転、すなわち、停止ののち、再起動することが前提であるため、ガス供給装置1および冷却装置6は、ポンプまたはコンプレッサなどを停止するだけで、主電源は投入したままでもよい。以上の状態をオゾン発生運転待機期間と称する。所定のオゾン発生運転待機期間の経過、または、オゾン利用設備4からオゾン発生指令を受信すると、原料ガスの供給が開始され、バルブV1およびV2が開状態となり、再びオゾン発生運転期間が繰り返される。上記のような、オゾン発生運転期間とオゾン発生運転待機期間の繰り返しによりオゾン発生装置の間欠運転が成り立っている。オゾン発生運転期間およびオゾン発生運転待機期間の設定は、ユーザの要望に基づき設定されるものであるため、オゾン発生運転待機期間が短いシステム条件も存在する。生成ガスをオゾン発生装置2内から排気する時間が十分に確保できないまま、バルブV1およびV2が閉状態となるケースも存在する。逆に、オゾン発生運転待機期間が数週間に渡る極めて長いケースも存在する。
従来、オゾン発生システムにおける間欠運転では、オゾン発生運転待機期間に入る前にオゾン発生装置内が原料ガスを用いて十分置換されているため、O、NOおよびHNОの生成ガスが、オゾン発生装置の下流(ガス出口側)から上流側(ガス入口側)へ逆流して、高電圧電極管内部に侵入することはないと考えられていた。通常、十分なガス置換が実施されているため、オゾン発生装置2内にO、NOおよびHNОは残存しないとされていた。しかしながら、オゾン発生装置2内においては、オゾン発生装置2の接地電極管201内表面、高電圧電極203の外表面およびタンク内壁面にNOおよびHNОが吸着、付着して残存している。特に、接地電極の内表面および高電圧電極の外表面には、接地電極の素材であるステンレス鋼の酸化、スパッタリングに起因して生成される酸化物が堆積しており、これらの酸化物中に吸着したNOおよびHNОは、長時間のガス置換を実施しても、オゾン発生装置2外へ容易に排気できないことがわかった。
酸化物中のNOおよびHNОは、周囲の温度等の影響により、徐々に脱着するため、オゾン発生運転待機期間においても、原料ガスの供給を継続させ、オゾン発生装置2内にガスが流通していれば、脱着したNOおよびHNОはその都度オゾン発生装置2外へ排気される。しかしながら、オゾン発生運転待機期間は、ガスが封じ切られた状態であり、オゾン発生装置2内は均一な圧力空間となっており、ガスの流通はない。したがって、徐々に脱着するNOおよびHNОは、オゾン発生装置2外へ排気されることがなく、均一な圧力になっているオゾン発生装置2内で装置内全域に濃度拡散し、従来、存在するものとは考えられていなかったオゾン発生装置2の原料ガス入口側にも存在することを発明者らは発見した。例えば、空気を原料ガスとしたオゾン発生装置の場合、数千ppm程度のNOがOとともに生成され、その大半はガス置換によりオゾン発生装置2外へ排気されるが、数時間〜数日にわたるオゾン発生運転待機期間を経ることにより、オゾン発生装置2内全域に数百ppm程度のNOが拡散して残存することを確認した。
このNOは、当然ながら、原料ガス入口側が開口端となっている高電圧電極管204内部にも侵入する。NOが存在する箇所には、微量水分との反応により生成されるHNОも同時に存在している。高電圧電極管204内部に侵入したNOおよびHNОは、同内部に設置された給電部材207にトラップされ、給電部材207表面で濃縮された状態となる。濃縮されたNOおよびHNОは、給電部材207表面を移動し、給電部材207が接触する高電圧電極203に作用する。その結果、給電部材207と高電圧電極203の接触部は、NOおよびHNОにより急速に腐食し、酸化劣化する。酸化劣化した高電圧電極203の接触部は、その電気抵抗値が上昇するため、再びオゾン発生運転期間に入った際、すなわち給電された瞬間にジュール熱により消失する。高電圧電極203の消失に伴い、この高電圧電極管204への給電は停止されるため、当該高電圧電極管204はオゾン発生に寄与しなくなる。
上記の事象により、原料ガス中の窒素量が無視できない、すなわち空気を原料ガスとした場合、あるいはVPSAなどの酸素発生器を用いた場合の従来のオゾン発生装置では、オゾン発生運転待機期間が終了し、再度、オゾン発生運転期間に入った際に、オゾン発生に寄与しない電極管が発生し、オゾン発生効率が低下する場合があるという問題があった。そこで、本実施の形態1によるオゾン発生装置においては、以下のような構成および動作に基づき、オゾン発生運転待機期間におけるNOやHNОの高電圧電極管204内部への侵入を抑制し、高電圧電極管204内表面に設置される高電圧電極203のNOおよびHNОに起因した腐食を防止する。
図3は、本実施の形態1によるオゾン発生装置2の全体構造を示す断面図である。図は、簡略化のため、放電電極部20を1組だけ記載しているが、実際には、複数の放電電極部20が並列に設置、接続されている。原料ガス側ヘッダ21の底部には、吸着剤22が設置されている。吸着剤22は、NO(窒素酸化物)およびHNО(硝酸)のうち、少なくとも一方を吸着できる乾式材料であり、ペレット状のゼオライトを用いる。前述のように、NOからHNОが生成され、最終的にはHNОが高電圧電極203を腐食させるため、NOあるいはHNОの少なくとも一方の濃度を低減すれば、腐食の抑制効果がある。ただし、吸着剤22は、NOおよびHNОの両者を吸着できる乾式材料であるのがより好ましいのは言うまでもない。
本実施の形態1においては、オゾン発生運転期間のオゾン発生装置2が、オゾン利用設備4からの運転待機(オゾン発生停止)指令、または制御部8からの所定の運転時間に到達したことを示す信号を受信すると、オゾン発生が停止し、その後、冷却水の供給が停止される。さらに、生成ガスであるO、NOおよびHNОをオゾン発生装置2内から排気するため、オゾン発生装置2内のガスを所定の時間、または、オゾン発生装置2内のオゾン濃度計の指示値がゼロとなるまで原料ガスを用いて置換する。オゾン発生装置2内のガスが十分置換されたと判断した時点において、オゾン発生装置2内のガス圧力および温度はほぼ均一なっており、オゾン発生装置2内のガス圧力が少なくとも運転ガス圧力P以上、すなわちオゾン発生運転期間中の圧力以上かつ安全弁7の設定圧力未満を維持するように、バルブV1およびV2を閉状態とし、原料ガスの供給を停止、オゾン発生運転待機期間となる。オゾン発生運転待機期間においては、オゾン発生運転期間中に放電空間内の電極管表面等に吸着したNOおよびHNОが徐々に脱着し始める。脱着の主要なドライビングフォースは温度勾配や対象となるガスの濃度勾配であり、例えば、オゾン発生装置2周囲の温度の変化により、NOおよびHNОが電極管表面等から脱着する。脱着したNOおよびHNОは、その濃度拡散により、NOおよびHNОが存在していなかった空間に向かって拡散していく。放電空間から原料ガス側ヘッダ21に拡散したNOおよびHNОは酸素や空気よりも重いため、概ね前記ヘッダ21の底部に溜まり始める。前記ヘッダ21の底部には、吸着剤22が設置されており、吸着剤22と拡散してきたNOおよびHNОが前記ヘッダ21の底部において接触し、オゾン発生装置2内からNOおよびHNОの少なくとも一方が吸着、除去される。したがって、拡散したNOやHNОの高電圧電極管204の開放端から内部への侵入が大幅に抑制され、高電圧電極203がNOやHNОとの接触に起因して腐食、劣化することがなくなる。
吸着剤22はゼオライト、アルミナ、さらには、水酸化カルシウムおよび水酸化ナトリウムといったアルカリ中和材料またはこれらの混合物を用いることができる。吸着剤22の性質としては、化学吸着型のものが好ましいが、オゾン発生運転待機期間においては、NOおよびHNОが電極管表面から脱着するために必要なエネルギー(温度変化など)が急激にオゾン発生装置2に印加されることはないため、物理吸着型でもよい。また、吸着剤22の構造は、粒状、ペレット状または粉状のいずれかであり、原料ガス側ヘッダ21の底部に直接設置してもよいが、不織布や多孔質材料に包んで同場所に設置してもよい。特に、吸着剤22が微粉末の場合、原料ガスの導入に伴い、粉末が舞い散り、原料ガスととともに放電空間に導入される可能性がある。不織布や多孔質材料に包むことで、吸着剤の粉末が放電空間に導入されることはなくなる。また、吸着剤の設置場所は、オゾン発生装置の放電空間以外のガスに接触する場所であればどこでも良いが、オゾン発生運転期間中にオゾンに曝されないよう、原料ガス側ヘッダ21など、放電空間よりも原料ガスが供給される側に設置するのが好ましい。
適正な運用状態においては、原料ガス側ヘッダ21にオゾンが導入されることはほとんどないが、非常停止など非定常時の突発的なオゾンの混入に対応するため、活性炭系の吸着剤22を使用する場合は、オゾンの分解に伴う急激な昇温や爆発を回避する観点からアルミナなどを用いて処理された特殊活性炭を用いるのがよい。
また、オゾン発生運転待機期間において、オゾン発生装置2内で脱着したNOおよびHNОのオゾン発生装置2内への拡散は、オゾン発生装置2内のガス圧力にも依存する。オゾン発生装置2内において、単位時間に単位面積を移動するNOおよびHNОの量、すなわち、拡散流束は、オゾン発生装置2内のガス圧力が高い方が小さくなる。従来のオゾン発生装置においては、オゾン発生運転待機期間のガス圧力は、大気圧に開放されなければよいという観点で決定されているため、一般的に運転ガス圧力Pよりも低い値となっている。本発明においては、オゾン発生運転期間からオゾン発生運転待機期間に移行する際、オゾン発生装置2内のガス圧力を運転ガス圧力P(NOやHNОの吸着時の圧力)よりも上昇させるため、オゾン発生運転待機期間におけるNOやHNОの拡散流束を低減させる効果がある。すなわち、オゾン発生運転待機期間において、原料ガス側ヘッダ21におけるNOやHNОの存在確率を低減することができる。オゾン発生運転待機期間においては、オゾン発生運転期間の運転ガス圧力よりもガス圧力を高くするだけなのでオゾン発生装置2の制御も容易である。
オゾン発生装置2に循環させる冷却水またはオゾン発生システムに設けた温度調節設備などを利用し、オゾン発生装置2の温度を操作することで、例えば、電極管表面に形成される酸化膜中からのNOおよびHNОの脱着を制御することは有効な手段である。例えば、オゾン発生運転待機期間において、オゾン発生装置2に冷却水を循環させたままとし、オゾン発生装置2を低温化することでNOおよびHNОの脱着、すなわち拡散を抑制することができる。一方、オゾン発生運転待機期間に入る前に、オゾン発生装置2を加温することでNOおよびHNОの脱着速度を向上させ、オゾン発生運転待機期間に移行する前に、可能な限りのNOおよびHNОを原料ガスとともに排気することができる。しかしながら、これらの手段は、温度調整にかかる付帯設備や時間、エネルギーおよびコストが付加されるため好ましくない。オゾン発生装置2の間欠運転は、省エネルギー・低コストを目的とした効率的な運用条件であり、省エネルギー化のために敢えて設けたオゾン発生運転待機期間にあるオゾン発生装置2にオゾン発生以外において、エネルギーおよびコストを投入することは、間欠運転の採用そのものの考え方に逆行することになる。
オゾン発生運転待機期間におけるNOおよびHNОの拡散は、ギャップ長が0.6mm以下において、顕著に発生する。本実施の形態1によるオゾン発生装置2においては、ギャップ長が0.6mmを超える従来のオゾン発生装置に比して、放電空間205の電界強度が大きくなっているため、NOの生成量そのものが増加する。したがって、電極管表面に蓄積するNOも増加する。すなわち、原料ガス側ヘッダ21の底部に設置した吸着剤22を用いたNOやHNОの除去は、本実施の形態1のようにギャップ長が短く設定されるオゾン発生装置において極めて効果的である。さらに、オゾン発生装置2の小型化を実現する電極管の小径化は、その内部の高電圧電極203が薄膜であることを余儀なくするため、高電圧電極203がNOやHNОの影響を受けやすくなる要因でもある。従来は、直径が100mm程度の口径の大きい電極管を用いたため、高電圧電極203は溶射など極めて密着力が高く、膜厚が100μm以上の厚膜を形成することができた。しかしながら、本実施の形態1では直径30mm以下の電極管を使用しているため、溶射などの施工法は採用できない。直径30mm以下の電極管においては、湿式のコーティングやメッキ、真空蒸着などが施工方法として採用され、数μm程度の薄膜が高電圧電極203として形成される。そのため、NOやHNОに対する耐食性は厚膜の高電圧電極に比して低下してしまう。したがって、本実施の形態1における原料ガス側ヘッダ21の底部に設置した吸着剤22を用いたNOやHNОの除去は、電極管の小径化の観点からも極めて効果的である。
以上のように、本実施の形態1によるオゾン発生システムによれば、間欠運転におけるオゾン発生運転待機期間に、原料ガス側ヘッダ21に設置された吸着剤22が、オゾン発生装置2内に拡散するNOやHNОをオゾン発生装置2内に封入されたガス中から吸着するため、一端が開口端である高電圧電極管204内部に侵入するNOやHNОを大幅に抑制することができる。そのため、高電圧電極203が腐食、劣化することがなく、信頼性が高い間欠運転システムを提供できる。また、オゾン発生運転待機期間におけるオゾン発生装置2のガス圧力を少なくとも運転ガス圧力以上に設定することにより、NOやHNОの拡散流束を低減させることができる。そのため、原料ガス側ヘッダ21におけるNOやHNОの存在確率を低減することができる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2によるオゾン発生システムについて説明する。本実施の形態2によるオゾン発生システムは、基本的な構成および動作は実施の形態1と同様であるが、オゾン発生装置内に設置する吸着剤の設置場所が異なる。図4は、本発明の実施の形態2によるオゾン発生装置の全体構成を示すためのもので、放電電極部のガス流れ方向に平行な切断面における断面図である。図は、簡略化のため、放電電極部20を1組だけ記載しているが、実際には、複数の放電電極部が並列に設置、接続されている。図5は、本実施の形態2によるオゾン発生装置の高電圧電極管の開口端部分の構造の一例を示す、放電電極部のガス流れ方向に平行な切断面における拡大断面図である。図中、図2および図3と同様あるいは対応する部材には、同じ符号を付し、特に必要のない限り説明を省略する。
実施の形態1の場合と比較して相違する点だけを以下に説明する。本実施の形態2においては、間欠運転のオゾン発生運転待機期間に脱着し、オゾン発生装置2内に拡散する少なくともNOおよびHNОの一方を、少なくとも運転ガス圧力Pよりも高い圧力でオゾン発生装置2内に封入されたガス中から除去する吸着剤23が、各高電圧電極管204内の開口端と給電部材207の接触部207b間に形成される空間に設置されている。すなわち、芯棒207aが吸着剤23内部を貫通する形となっている。この空間は、非放電空間であるため、吸着剤23が放電の影響を受けることはない。吸着剤23は、吸着剤素材のまま、各高電圧電極管204内に充填してもよいし、不織布や多孔質シートに包んで設置してもよい。ペレット状、粒状または粉末状の吸着剤23をそのまま各高電圧電極管204内の空間に充填する場合は、各高電圧電極管204の開口端から吸着剤23がこぼれないように、開口端にガラスウール24を設置している。これは、ガラスウールに限らず、吸着剤23がこぼれず、ガスを透過する構造を有しているものならば形態は問わない。
また、吸着剤23は、吸着剤内部にガスが流通できる構造、例えば、ハニカム構造に成型されたものでもよい。この場合、図5に示すように、O−リングなどのガスシール材231、232を介して、吸着剤23と高電圧電極203および給電部材207の芯棒207aとを密着させることで、高電圧電極管204の開口部に吸着剤を設置することができる。この構造においては、吸着剤を通過せずに高電圧電極管204内部に侵入するNOやHNОを抑制することができ、NOやHNОを効率的に吸着、除去することができる。また、給電部材207と吸着剤23が一体化するため、電極管の組み立ても容易になる。なお、この場合、吸着剤23は成型されているため、ガラスウール24は不要である。
放電空間205側から原料ガス側ヘッダ21へ拡散してくるNOおよびHNОの濃度、オゾン発生装置2内のガス温度およびガス圧力によっては、NOおよびHNОが原料ガス側ヘッダ21に到達したのち、速やかに原料ガス側ヘッダ21の底部に拡散しない場合も考えられる。したがって、実施の形態1の場合では、NOおよびHNОが原料ガス側ヘッダ21の底部に到達する前に、一部の高電圧電極管204内部に侵入してしまう可能性がわずかながらある。しかしながら、本実施の形態では、各高電圧電極管204のすべてに吸着剤23が設置されているため、この可能性は全くない。
また、当然ながら、本実施の形態2の構成は、実施の形態1と組み合わせて使用してもよい。吸着剤の使用量が、実施の形態1または2の単独の場合に比して増加するが、より確実に拡散したNOやHNОを吸着、除去することができる。
以上のように、本実施の形態2によるオゾン発生システムによれば、間欠運転におけるオゾン発生運転待機期間に、各高電圧電極管204内に設置された吸着剤23が、オゾン発生装置2内に拡散するNOやHNОをオゾン発生装置2内に封入されたガス中から吸着するため、NOやHNОが、接触部207bからガス出口側の高電圧電極管204内部に侵入することがない。そのため、高電圧電極203が腐食、劣化することがなく、信頼性が高い間欠運転システムを提供できる。また、オゾン発生運転待機期間におけるオゾン発生装置2のガス圧力を少なくとも運転ガス圧力以上に設定することにより、NOやHNОの拡散流束を低減させることができる。そのため、原料ガス側ヘッダ21におけるNOやHNОの存在確率を低減することができる。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3によるオゾン発生システムについて説明する。本実施の形態3によるオゾン発生システムは、基本的な構成および動作は実施の形態1および2と同様であるが、オゾン発生装置の高電圧電極管が接地電極管1本に対し、その閉口端が向かい合うように直列に2本設置されている点が異なる。図6は、本実施の形態にかかるオゾン発生装置の全体構成を示すためのもので、放電電極部のガス流れ方向に平行な切断面における断面図である。図は、簡略化のため、放電電極部を1組だけ記載しているが、実際には、複数の放電電極部が並列に設置、接続されている。図中、図2〜5の構成機器と同様あるいは対応する部材には、同じ符号を付し、特に必要のない限り説明を省略する。
実施の形態1および2の場合と比較して相違する点だけを以下に説明する。図6に示すオゾン発生装置2はタンデム型と称されるオゾン発生装置である。基本的な構造は実施の形態1および2で示したオゾン発生装置と同様である。タンデム型は主に大容量のオゾン発生装置に対して適用される構造であり、1本の接地電極管201の中に1本の高電圧電極管を備える場合よりも、単位オゾン発生量あたりの高圧タンク及び接地電極管などの製造コストが安くなり、安価にオゾン発生装置を製造できる点が有利である。
ガス入口側の高電圧電極管204Aとガス出口側の高電圧電極管204Bは、1本の接地電極管201内に設置されており、両高電圧電極管は閉口端が向かい合うように配置されている。したがって、オゾン発生に必要な交流高電圧は、高電圧電極管各々に設置されている給電部材207A、207Bから各々印加される。高電圧電極管204Aは実施の形態1〜2で示した高電圧電極管204と同様のものである。この構造においては、高電圧電極管204Bは、オゾン発生装置2にて生成される出力ガス側に開口端が存在する。そのため、高電圧電極管204B内にはОやNOが侵入することになる。そのため、高電圧電極管204Bの開口端には、高電圧電極管204B内へのОやNOx、さらにはHNОの侵入を抑制するガス封じ栓209が設置されている。また、高電圧電極管204B内の高電圧電極203Bを高電圧電極203Aよりも耐食性の高い金属または不動態化しやすい金属で形成してもよく、この場合は、金属自身の耐性を用いてОやNOさらにはHNОに起因する腐食を防止するため、ガス封じ栓209は必ずしも必要ではない。図6においては、実施の形態1と同様に原料ガス側ヘッダ21の底部に吸着剤22が設置されている。吸着剤22は、NOおよびHNОのうち、少なくとも一方を吸着できる乾式材料である。
本実施の形態3においては、オゾン発生運転期間のオゾン発生装置2が、オゾン利用設備4からの運転待機(オゾン発生停止)指令、または制御部8からの所定の運転時間に到達したことを示す信号を受信すると、オゾン発生が停止し、その後、冷却水の供給が停止される。さらに、生成ガスであるO、NOおよびHNОをオゾン発生装置2内から排気するため、オゾン発生装置2内のガスを所定の時間、または、オゾン発生装置2内のオゾン濃度計の指示値がゼロとなるまで原料ガスを用いて置換する。オゾン発生装置2内のガスが十分置換されたと判断した時点において、オゾン発生装置2内のガス圧力および温度はほぼ均一なっており、オゾン発生装置2内のガス圧力が少なくとも運転ガス圧力P以上かつ安全弁7の設定圧力未満を維持するように、バルブV1およびV2を閉状態とし、原料ガスの供給を停止、オゾン発生運転待機期間となる。
オゾン発生運転待機期間においては、オゾン発生運転期間中に放電空間内の電極管表面等に吸着したNOおよびHNОがオゾン発生装置2周囲の温度などの変化により、徐々に脱着し始める。脱着したNOおよびHNОは、その濃度拡散により、NOおよびHNОが存在していなかった空間に向かって拡散していく。放電空間から原料ガス側ヘッダ21に拡散したNOおよびHNОは酸素や空気よりも重いため、概ねヘッダ21の底部に溜まり始める。拡散してきたNOやHNОはヘッダ21の底部に設置された吸着剤22と接触し、オゾン発生装置2内から吸着、除去される。したがって、拡散したNOやHNОの高電圧電極管204Aの開口端から内部への侵入が大幅に抑制され、高電圧電極203AがNOやHNОとの接触に起因して腐食、劣化することがなくなる。一方、高電圧電極管204Bの開口端側には、吸着剤が設置されない。これは、高電圧電極管204Bには、ガス封じ栓209が設置されているため、拡散したNOやHNОが高電圧電極管204B内に侵入することがなく、高電圧電極203Bが腐食、劣化することはないからである。
また、オゾン発生装置2に設置する吸着剤は、原料ガス側ヘッダ21の底部に設置するだけに留まらず、実施の形態2と同様に、各高電圧電極管204Aの開口端部に設置してもよい。NOおよびHNОが原料ガス側ヘッダ21の底部に到達する前に、一部の高電圧電極管204A内部に侵入してしまう可能性がわずかながらある。しかしながら、各高電圧電極管204Aのすべてに吸着剤23を設置すれば、この可能性は全くない。当然ながら、原料ガス側ヘッダ21の底部と各高電圧電極管204Aの開口端部の両者に吸着剤を設置してもよい。吸着剤の使用量が、原料ガス側ヘッダ21の底部または各高電圧電極管204Aの開口端部いずれか一方に設置する場合に比して増加するが、より確実に拡散したNOやHNОを吸着、除去することができる。
オゾン発生運転待機期間において、オゾン発生装置2内で脱着したNOおよびHNОのオゾン発生装置2内への拡散は、オゾン発生装置2内の封入ガス圧力にも依存する。オゾン発生装置2内において、単位時間に単位面積を移動するNOおよびHNОの量、すなわち、拡散流束は、オゾン発生装置2内のガス圧力が高い方が小さくなる。本実施の形態3においては、オゾン発生運転期間からオゾン発生運転待機期間に移行する際、オゾン発生装置2内のガス圧力を運転ガス圧力Pよりも上昇させるため、オゾン発生運転待機期間におけるNOやHNОの拡散流束を低減させる効果がある。すなわち、オゾン発生運転待機期間において、原料ガス側ヘッダ21におけるNOやHNОの存在確率を低減することができる。
以上のように、本実施の形態3によるオゾン発生システムによれば、間欠運転におけるオゾン発生運転待機期間に、タンデム型オゾン発生装置2内の原料ガス側ヘッダ21に設置された吸着剤22が、タンデム型オゾン発生装置2内に拡散するNOおよびHNОをオゾン発生装置2内に封入されたガス中から吸着するため、一端が開口端である高電圧電極管204Aの内部に侵入するNOやHNОを大幅に抑制することができる。そのため、高電圧電極203Aが腐食、劣化することがなく、信頼性が高い間欠運転システムを提供できる。また、オゾン発生運転待機期間におけるタンデム型オゾン発生装置2のガス圧力を少なくとも運転ガス圧力以上に設定することにより、NOやHNОの拡散流束を低減させることができる。そのため、原料ガス側ヘッダ21におけるNOやHNОの存在確率を低減することができる。
実施の形態4.
本発明の実施の形態4によるオゾン発生システムについて説明する。本実施の形態4によるオゾン発生システムは、基本的な構成および動作は実施の形態1〜3と同様である。また、オゾン発生装置の構造は、実施の形態3とほぼ同様のタンデム型構造であるが、オゾン発生装置2におけるガス入口およびガス出口が異なる。図7は、本実施の形態4によるオゾン発生装置の全体構成を示すためのもので、放電電極部のガス流れ方向に平行な切断面における断面図である。図は、簡略化のため、放電電極部20を1組だけ記載しているが、実際には、複数の放電電極部が並列に設置、接続されている。図中、図2〜6の構成機器と同様あるいは対応する部材には、同じ符号を付し、特に必要のない限り説明を省略する。
図7においては、図における左側および右側の双方から原料ガスが供給される。すなわち、原料ガス側ヘッダ21C、21Dがオゾン発生装置2の左右に設置されている。左側の高電圧電極管204Cと右側の高電圧電極管204Dが1本の接地電極管201内に設置されており、高電圧電極管は閉口端が向かい合うように配置されている。したがって、オゾン発生に必要な交流高電圧は、高電圧電極管各々に設置されている給電部材207C、207Dから各々印加される。また、ガス出口210は、オゾン発生装置2の中央部、すなわち、2本の高電圧電極管204C、204Dの閉口端が向かい合う箇所に設置されている。高電圧電極管204C、204Dは実施の形態1〜2で示した高電圧電極管204と同様のものである。この構造においては、高電圧電極管204C、204Dは、オゾン発生装置2にて生成される出力ガス側に閉口端が存在する。さらに、原料ガス側ヘッダ21C、21Dの底部に吸着剤22C、22Dが設置されている。吸着剤22C、22Dは、NOおよびHNОのうち、少なくとも一方を吸着できる乾式材料である。
本実施の形態4においては、オゾン発生運転期間のオゾン発生装置2が、オゾン利用設備4からの運転待機(オゾン発生停止)指令、または制御部8からの所定の運転時間に到達したことを示す信号を受信すると、オゾン発生が停止し、その後、冷却水の供給が停止される。さらに、生成ガスであるO、NOおよびHNОをオゾン発生装置2内から排気するため、オゾン発生装置2内のガスを所定の時間、または、オゾン発生装置2内のオゾン濃度計の指示値がゼロとなるまで原料ガスを用いて置換する。オゾン発生装置2内のガスが十分置換されたと判断した時点において、オゾン発生装置2内のガス圧力および温度はほぼ均一なっており、オゾン発生装置2内のガス圧力が少なくとも運転ガス圧力P以上かつ安全弁7の設定圧力未満を維持するように、バルブV1およびV2を閉状態とし、原料ガスの供給を停止、オゾン発生運転待機期間となる。
オゾン発生運転待機期間においては、オゾン発生運転期間中に放電空間内の電極管表面等に吸着したNOおよびHNОがオゾン発生装置2周囲の温度などの変化により、徐々に脱着し始める。脱着したNOおよびHNОは、その濃度拡散により、NOおよびHNОが存在していなかった空間に向かって拡散していく。放電空間から原料ガス側ヘッダ21C、21Dに拡散したNOおよびHNОは酸素や空気よりも重いため、概ねヘッダ21C、21Dの底部に溜まり始める。拡散してきたNOやHNОはヘッダ21C、21Dの底部に設置された吸着剤22C、22Dと接触し、オゾン発生装置2内から吸着、除去される。したがって、拡散したNOやHNОの高電圧電極管204C、204Dの開口端から内部への侵入が大幅に抑制され、高電圧電極203C、203DがNOやHNОとの接触に起因して腐食、劣化することがなくなる。
また、オゾン発生装置2に設置する吸着剤は、原料ガス側ヘッダ21C、21Dの底部に設置するだけに留まらず、実施の形態2と同様に、各高電圧電極管204C、204Dの開口端部に設置してもよい。NOおよびHNОが原料ガス側ヘッダ21C、21Dの底部に到達する前に、一部の高電圧電極管204C、204D内部に侵入してしまう可能性がわずかながらある。しかしながら、各高電圧電極管204C、204Dのすべてに吸着剤を設置すれば、この可能性は全くない。当然ながら、原料ガス側ヘッダ21C、21Dの底部と各高電圧電極管204C、204Dの開口端部の両者に吸着剤を設置してもよい。吸着剤の使用量が、原料ガス側ヘッダ21C、21Dの底部または各高電圧電極管204C、204Dの開口端部いずれか一方に設置する場合に比して増加するが、より確実に拡散したNOやHNОを吸着、除去することができる。
オゾン発生運転待機期間において、オゾン発生装置2内で脱着したNOおよびHNОのオゾン発生装置2内への拡散は、オゾン発生装置2内の封入ガス圧力にも依存する。オゾン発生装置2内において、単位時間に単位面積を移動するNOおよびHNОの量、すなわち、拡散流束は、オゾン発生装置2内のガス圧力が高い方が小さくなる。本実施の形態4においては、オゾン発生運転期間からオゾン発生運転待機期間に移行する際、オゾン発生装置2内のガス圧力を運転ガス圧力Pよりも上昇させるため、オゾン発生運転待機期間におけるNOやHNОの拡散流束を低減させる効果がある。すなわち、オゾン発生運転待機期間において、原料ガス側ヘッダ21C、21DにおけるNOやHNОの存在確率を低減することができる。
以上のように、本実施の形態4によるオゾン発生システムによれば、間欠運転におけるオゾン発生運転待機期間に、タンデム型オゾン発生装置2内の原料ガス側ヘッダ21C、21Dに設置された吸着剤22C、22Dが、タンデム型オゾン発生装置2内に拡散するNOやHNОをオゾン発生装置2内に封入されたガス中から吸着するため、一端が開口端である高電圧電極管204C、204Dの内部に侵入するNOやHNОを大幅に抑制することができる。そのため、高電圧電極203C、203Dが腐食、劣化することがなく、信頼性が高い間欠運転システムを提供できる。また、オゾン発生運転待機期間におけるタンデム型オゾン発生装置2のガス圧力を少なくとも運転ガス圧力以上に設定することにより、NOやHNОの拡散流束を低減させることができる。そのため、原料ガス側ヘッダ21C、21DにおけるNOやHNОの存在確率を低減することができる。
実施の形態5.
本発明の実施の形態5によるオゾン発生システムについて説明する。本実施の形態5によるオゾン発生システムは、基本的な構成および動作は実施の形態1〜4の少なくともいずれかひとつと同様であるが、間欠運転のコンセプトを逸脱しない範囲において、オゾン発生運転待機期間のオゾン発生装置に原料ガスを少量利用する点で異なる。図8は、本実施の形態5によるオゾン発生システムの機器構成およびフロー系統を示すブロック図である。図8は、2台のオゾン発生装置が交互に運転、停止を繰り返す場合、または2台のオゾン発生装置のうち、1台がバックアップ用であり、他方のオゾン発生装置だけでは必要オゾン発生量が不足する場合のみバックアップ用オゾン発生装置も併せて動作する場合に該当する。図中、図1の構成機器と同様あるいは対応する部材には、同じ符号を付し、特に必要のない限り説明を省略する。
実施の形態1〜4の場合と比較して相違する点だけを以下に説明する。本実施の形態5においては、オゾン発生装置2A、2Bの2台が交互に運転、停止を繰り返す。この場合、オゾン発生装置2A、2Bの双方が間欠運転となる。または、オゾン発生装置2Aは連続動作であり、オゾン利用設備4からのオゾン発生量増大の要求により、オゾン発生装置2Aのオゾン発生量だけでは不足する場合のみ、オゾン発生装置2Bを動作させる。この場合は、オゾン発生装置2Bのみが間欠運転となる。ここでは、2台のオゾン発生装置を備え、両者が交互に運転、停止を繰り返す例を用いて説明するが、システムを構成するオゾン発生装置は2台に限るわけではなく、3台以上のオゾン発生装置を用いる場合も同様である。
オゾン発生装置2Aがオゾン発生運転期間である場合、バルブV11、V21は開状態であり、オゾン発生運転待機期間のオゾン発生装置2Bは、オゾン発生運転待機期間に移行する直前の停止工程において、原料ガスを用いて、十分のガス置換を行い、少なくとも運転ガス圧力Pよりも高い圧力でガスが封入された状態となっている。バルブV12、V22は閉状態である。また、オゾン発生運転待機期間にオゾン発生装置内で拡散するNOおよびHNОを除去する吸着剤は、実施の形態1〜4で示したものと同様であり、2台のオゾン発生装置2A、2B各々の原料ガス側ヘッダおよび高電圧電極管の開口端の少なくとも一方に設置されている。
オゾン発生運転待機期間のオゾン発生装置2Bにおいては、オゾン発生運転待機期間の開始後、1〜2日に少なくとも1回程度、バルブV12、V22が開状態となり、オゾン発生運転期間のオゾン発生装置2Aに供給される原料ガス流量に対して、極めて少ないガス流量の原料ガスがパージガスとしてオゾン発生装置2Bに供給される。オゾン発生装置2A、2Bの後段には逆止弁31、32が備えられており、両オゾン発生装置2A、2Bから排出されるガスが各々に逆流することはない。この操作により、オゾン発生装置2B内で拡散を始めたNOおよびHNОが、原料ガス側ヘッダに到達する以前に、原料ガスとともにオゾン発生装置2B外へ排気され、オゾン発生装置2Aの出力ガスに同伴される。この操作期間をパージ期間と称する。仮に、NOおよびHNОの一部が、オゾン発生装置2Bの原料ガス側ヘッダに到達していても、パージガスにより、オゾン発生装置2B内にガスが流れ、撹拌作用が生じるため、NOやHNОは、オゾン発生装置2B内に設置された吸着剤に接触し、吸着、除去される。
オゾン発生装置2Bは、ユーザが指定するオゾン発生運転待機期間の間に、少なくとも1回以上のパージ期間を経るように制御される。パージ期間の回数は、オゾン発生運転待機期間の長さに応じて決定される。パージ期間の終了時には、オゾン発生装置2B内のガス圧力が、運転ガス圧力Pよりも大きくなるようにガスを封入し、バルブV12、V22が閉状態となる。ユーザ指定のオゾン発生運転待機期間が終了すると、バルブV12、V22が開状態、オゾン発生装置2Aは停止工程を経て、オゾン発生装置2A内のガス圧力が、運転ガス圧力Pよりも大きくなるようにガスが封入され、バルブV11、V21が閉状態となり、オゾン発生装置2Bがオゾン発生運転期間、オゾン発生装置2Aがオゾン発生運転待機期間に移行する。
本実施の形態5で示すオゾン発生装置において、オゾン発生時に生成されるNOおよびHNОが最も多くなるのは空気を原料ガスとした場合である。その場合、オゾン発生装置内で拡散したNOおよびHNОが原料ガス側ヘッダに完全に拡散するまでには、少なくとも2〜3日以上の日数を要する。また、オゾン発生運転待機期間のオゾン発生装置内において、NOおよびHNОの濃度拡散が生み出す拡散流量は1つの放電空間に対して1×10−6L/min(N)以下(Nは0℃、1atmを表す)と微量である。例えば、オゾン発生装置内に搭載される電極管が1000本とした場合においても、全拡散流量は、1×10−3L/min(N)以下と極めて小さい。拡散したNOおよびHNОが、原料ガス側ヘッダに到達しないためには、拡散流量よりも多い原料ガスをパージガスとして供給すればよく、電極管が1000本の場合、1×10−3L/min(N)以上のパージガスを供給すればよい。これは、オゾン発生運転期間のオゾン発生装置に供給される全原料ガス流量のわずか0.00001%程度のガス流量となる。すなわち、パージ期間のパージガスの流量は、オゾン発生運転期間のガス流量に応じて、その100万分の1以下1000万分の1以上のガス流量であればよい。さらに、1回のパージ期間は、少なくともパージガスが原料ガス側ヘッダから放電空間を完全に通過するまでの時間でよいため、実施の形態1〜2で示したオゾン発生装置であれば、1〜1.5時間程度、実施の形態3〜4で示したタンデム型オゾン発生装置であれば、2〜3.5時間程度で十分である。なお、パージガスは原料ガスと同じガスでなくてもよく、例えば原料ガスが酸素ガスの場合に、乾燥空気をパージガスとして供給しても良い。
このように、オゾン発生に使用する原料ガス量に比して、極めて少量のガス量をオゾン発生運転待機期間のオゾン発生装置のパージガスとして用いることで、オゾン発生運転待機期間におけるオゾン発生装置の原料ガス側ヘッダ内に拡散するNOおよびHNОの存在確率を十分に低減できる。また、パージガスは、オゾン発生運転待機期間のオゾン発生装置から排気され、オゾン発生運転期間のオゾン発生装置で生成されたオゾン化ガスに混合されるが、パージガス流量が極めて小さいため、オゾン化ガスの濃度などに影響はない。また、運転中のガス供給装置1から供給されるため、オゾン発生運転待機期間に計上されるコストもほとんど上昇しない。また、オゾン発生運転待機期間のオゾン発生装置のパージガスの排気のための専用の排気設備も不要である。そのため、オゾン発生運転待機期間のオゾン発生装置にわずかなガス量を使用するものの、省エネルギー性を考慮した間欠運転のコンセプトを損なうことがない。
以上のように、本実施の形態5による吸着剤を備えた複数のオゾン発生装置から構成されるオゾン発生システムによれば、オゾン発生運転待機期間であるオゾン発生装置に、原料ガスの一部をパージガスとして供給するため、オゾン発生運転待機期間のオゾン発生装置の原料ガス側ヘッダにおけるNOやHNОの存在確率を低減することができる。そのため、オゾン発生運転待機期間のオゾン発生装置の高電圧電極203は腐食、劣化することがなく、信頼性が高い間欠運転システムを提供できる。
なお、本実施の形態5では、複数のオゾン発生装置から構成されるオゾン発生システムにおいて、オゾン発生運転待機期間であるオゾン発生装置に、パージ期間を有するものを説明した。ただし、複数のオゾン発生装置から構成されるオゾン発生システムにおいて、オゾン発生運転待機期間であるオゾン発生装置が、実施の形態1〜4で説明したようにパージ期間を有しないものであっても良いのは言うまでもない。また、実施の形態1〜4で説明した、一つのオゾン発生装置から構成されるオゾン発生システムにおいて、オゾン発生運転待機期間にパージ期間を設けても良い。
実施の形態6.
本発明の実施の形態6によるオゾン発生システムについて説明する。本実施の形態6によるオゾン発生システムは、基本的な構成および動作は実施の形態5と同様吸着剤を備えた複数のオゾン発生装置から構成されており、少なくとも一つのオゾン発生装置が間欠運転を行う。ただし、オゾン発生装置に供する高電圧電極管の構造がこれまでの実施の形態で説明した構造とはわずかに異なる。図9は、実施の形態6によるオゾン発生装置の放電電極部20の構成を示すためのもので、放電電極部のガス流れ方向に平行な切断面における断面図である。図中、図1、図4の構成機器と同様あるいは対応する部材には、同じ符号を付し、特に必要のない限り説明を省略する。
図9に示すオゾン発生装置の放電電極部においては、吸着剤23が実施の形態2と同様に高電圧電極管204の開口部に設置されている。さらに、誘電体管202の原料ガスの供給側とは反対側の壁面に直径0.5mm以下の微小貫通穴211が形成されている。例えば、実施の形態5と同様に、オゾン発生装置2Aがオゾン発生運転期間、オゾン発生装置2Bがオゾン発生運転待機期間である場合を例として説明する。誘電体管202がオゾン発生運転待機期間であるオゾン発生装置2Bに備えられている場合、パージ期間において、パージガスは、放電空間205だけではなく、微小貫通穴211を介して吸着剤23および誘電体管202内部にも流通することになる。したがって、オゾン発生装置2B内で拡散したNOやHNОは、パージガスによりオゾン発生装置2B外へ排気されるだけでなく、吸着剤23内を流通し、吸着、除去される。パージガスの流速が極めて小さいため、吸着剤23においては、SV値(Space Velocity:空間速度)が小さく、極めて高い吸着効率を実現できる。当然ながら、オゾン発生装置2B内には、原料ガス側ヘッダにも吸着剤を設置すれば、NOやHNОはなお一層吸着、除去される。
また、オゾン発生装置2Bがオゾン発生運転期間に移行した際には、原料ガスのわずかな量が放電空間205ではなく、微小貫通穴211を介して誘電体管202内部を通過することになる。誘電体管202内を通過する原料ガスはオゾン発生には供されないため、オゾン発生効率は低下する方向になるが、放電時に発生する誘電体管202および高電圧電極203から発生する発熱をガスの流れにより除去することができ、オゾン発生効率の改善に作用する。そのため、誘電体管202に微小貫通穴211が存在しても、オゾン発生装置2Bのオゾン発生効率を大きく低下させることはない。
以上では、複数のオゾン発生装置から構成されるオゾン発生システムにおいて、誘電体管202の原料ガスの供給側とは反対側の壁面に直径0.5mm以下の微小貫通穴211が形成された構成について説明した。ただし、一つのオゾン発生装置から構成されるオゾン発生システムにおいて、誘電体管202の原料ガスの供給側とは反対側の壁面に直径0.5mm以下の微小貫通穴211が形成された構成としても良いのは言うまでもない。
以上のように、本実施の形態6による吸着剤を備えた複数のオゾン発生装置から構成されるオゾン発生システムによれば、オゾン発生運転待機期間であるオゾン発生装置に、原料ガスの一部をパージガスとして供給するため、オゾン発生運転待機期間のオゾン発生装置の原料ガス側ヘッダにおけるNOやHNОの存在確率を低減することができる。また、誘電体管202に設けた微小貫通穴211を介して、誘電体管202内部にもパージガスが流通するため、高電圧電極管204の開口部に設置した吸着剤23におけるNOやHNОの吸着効率を向上させることができる。以上より、オゾン発生運転待機期間のオゾン発生装置の高電圧電極203は腐食、劣化することがなく、信頼性が高い間欠運転システムを提供できる。さらに、運転期間におけるオゾン発生装置において、微小貫通穴211を介して誘電体管202内部に原料ガスが流れるため、電極部の発熱を除去し、オゾン発生効率の低下を抑制することができる。
実施の形態7.
本発明の実施の形態7によるオゾン発生システムについて説明する。本実施の形態7によるオゾン発生システムは、基本的な構成および動作は実施の形態1と同様であり、吸着剤の設置に関する一例を示すものである。図10は、本発明の実施の形態7によるオゾン発生装置2の原料ガス側ヘッダ21部のガス流れ方向に平行な切断面における断面図、図11は、図10のB−B線における断面図である。図は、簡略化のため、放電電極部を1組だけ記載しているが、実際には、必要なオゾン発生量に応じた放電電極部が多数並列に設置、接続されている。また、外部との取合い部や給電部材なども記載を省略している。図中、図2および図3と同様あるいは対応する部材には、同じ符号を付し、特に必要のない限り説明を省略する。
本実施の形態7における吸着剤22は、NOおよびHNО(硝酸)のうち、少なくとも一方を吸着できる乾式材料であり、ペレット状のゼオライトを用いる。NOおよびHNОの両者を吸着できる乾式材料であるのがより好ましいのは言うまでもない。また、吸着剤22は、ゼオライトの他、アルミナ、さらには、水酸化カルシウムおよび水酸化ナトリウムといったアルカリ中和材料またはこれらの混合物を用いることができ、化学吸着型のものが好ましいが、オゾン発生運転待機期間においては、NOおよびHNОが電極管表面から脱着するために必要なエネルギー(温度変化など)が急激にオゾン発生装置2に印加されることはないため、物理吸着型でもよい。
また、吸着剤22の構造は、粒状、ペレット状または粉状、また、ハニカム状などに成型した成型体のいずれかであり、粒状、ペレット状または粉状の場合は不織布や多孔質材料に包み、成型体の場合はそのままの状態で、いずれも固定冶具などを用いてオゾン発生装置2内に固定するのが好ましい。
本実施の形態7における吸着剤22は、原料ガス側ヘッダ21の内周面に沿うように配置されている。オゾン発生装置2において、ガスの流速が最も小さくなる原料ガス側ヘッダ21内の空間を有効に使用し、拡散するNOやHNОと吸着剤の接触確率を高めるように配置されている。特に、成型体の場合は、図11に示すだけでなく、図12の断面図に示すように、吸着剤22を複数の成型体に分割して配置してもよい。
以上のように、本実施の形態7によるオゾン発生システムによれば、間欠運転におけるオゾン発生運転待機期間に、原料ガス側ヘッダ21に設置された吸着剤22が、オゾン発生装置2内に拡散するNOやHNОをオゾン発生装置2内に封入されたガス中から吸着するため、一端が開口端である高電圧電極管204内部に侵入するNOやHNОを大幅に抑制することができる。そのため、高電圧電極203が腐食、劣化することがなく、信頼性が高い間欠運転システムを提供できる。また、原料ガス側ヘッダ21内にNOやHNОと吸着剤22との接触確率を向上させるように吸着剤22を配置しているため、高電圧電極管204内部に侵入するNOやHNОを確実に抑制することができる。
実施の形態8.
本発明の実施の形態8によるオゾン発生システムについて説明する。図13は、本発明の実施の形態8によるオゾン発生システムの機器構成およびフロー系統を示すブロック図である。図中、図1と同様あるいは対応する部材には、同じ符号を付し、特に必要のない限り説明を省略する。本実施の形態8によるオゾン発生システムは、基本的な構成および動作は実施の形態1と同様であるが、オゾン発生装置外にガス循環部が設置される点が異なる。
実施の形態1の場合と比較して相違する点だけを以下に説明する。本実施の形態8においては、間欠運転のオゾン発生運転待機期間において、オゾン発生装置2内に封入された原料ガスをオゾン発生装置2の外部に設けられた循環ファン33を用いて、オゾン発生装置2のガス出口側ポートP2からガス入口側ポートP1の方向へ循環させる。循環ファン33の動作は、オゾン発生運転待機期間の任意の時間に実施される。なお、オゾン発生装置2内におけるNOおよびHNОの拡散は、極めてゆるやかであり、少量であるため、例えば、オゾン発生運転待機期間内の数分や数時間などの短時間動作でもよい。循環ファン33の動作により、オゾン発生運転待機期間において、少なくとも一時的にオゾン発生装置2内にガス入口側からガス出口側へ向かうガス流が形成されることで、原料ガス側ヘッダ21へ拡散するNOおよびHNОを遅らせることが可能となる。また、原料ガス側ヘッダ21には、実施の形態1で示したものと同様の吸着剤が設置されており、オゾン側ヘッダ25から吸引され、原料ガス側ヘッダ21へ循環されたガスは原料ガス側ヘッダ21において吸着剤との積極的な接触を実現し、オゾン発生装置2内に封入されたガス中からNOやHNОを除去し、清浄化することができる。
また、循環ファン33とオゾン発生装置2を接続する配管径は、原料ガス側ヘッダ21の断面積に比して十分小さい。したがって、循環されたガスは、原料ガス側ヘッダ21に導入された段階で急激に流速が低下するため、同場所に設置された吸着剤と十分に接触することができる。
以下に具体的な動作について説明する。オゾン発生運転期間においては、バルブV1およびV2が開状態であり、バルブV3およびV4は閉状態である。循環ファン33の動作も停止している。所定の運転時間を経て、オゾン発生運転待機期間に移行すると、所定の時間、原料ガスによりオゾン発生装置2内がガス置換(パージ)されたのち、オゾン発生装置2内のガス圧力がオゾン発生運転期間のガス圧力よりも高いガス圧力となるように、バルブV1およびV2が閉状態となり、原料ガスが封入される。その後、制御部8からの指示により、循環ファン33が動作を開始し、バルブV3およびV4が開状態となる。これにより、オゾン発生装置2内に封入されたガスが、ガス出口側ポートP2からガス入口側ポートP1へ向かうように循環を開始し、オゾン発生装置2内にガス流が発生する。オゾン発生装置2内のNOやHNОは、オゾン発生装置2の外部を通って循環し、オゾン発生装置2内の、例えば原料ガス側ヘッダ21に設置された吸着剤と積極的に接触し、吸着除去され、オゾン発生装置2内のガスの清浄化を促進する。
以上のように、本実施の形態8によるオゾン発生システムによれば、間欠運転におけるオゾン発生運転待機期間に、オゾン発生装置2内に封入されたガスは、オゾン発生装置2の外部に設置された循環ファン33を介してオゾン側ヘッダ25から原料ガス側ヘッダ21へ循環され、例えば、原料ガス側ヘッダ21に設置された吸着剤と接触するため、前記ガス中からNOやHNОを吸着除去し、清浄化することができる。そのため、オゾン発生運転待機期間におけるNOやHNОの拡散を早期に低減させることができ、原料ガス側ヘッダ21におけるNOやHNОの存在確率を低減することができる。したがって、NOやHNОは高電圧電極管内部に侵入することがなく、高電圧電極に腐食、劣化が発生することがなく、信頼性が高い間欠運転システムを提供できる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
1 ガス供給装置、2 オゾン発生装置、3 電源装置、6 冷却装置、8 制御部、20 放電電極部、22、22C、22D、23、 吸着剤、201 接地電極管、202 誘電体管、203 高電圧電極、211 微小貫通穴、33 循環ファン

Claims (16)

  1. 対向配置されて放電空間を形成する放電電極を有するオゾン発生装置と、前記オゾン発生装置に酸素を含む原料ガスを供給するガス供給装置と、前記放電電極を冷却するための冷却水を供給する冷却装置と、前記放電電極に放電のための電力を供給する電源装置と、前記ガス供給装置と前記電源装置とを制御する制御部と、を備え、この制御部が、前記ガス供給装置から前記オゾン発生装置に原料ガスを供給するとともに前記電源装置から前記放電電極に電力を供給することにより前記オゾン発生装置がオゾンを発生するオゾン発生運転期間と、前記ガス供給装置から前記オゾン発生装置へのガス供給および前記電源装置から前記放電電極への電力供給を停止してオゾンを発生しないオゾン発生運転待機期間とを交互に繰り返す間欠運転となる制御を行うオゾン発生システムにおいて、
    前記制御部が、前記オゾン発生運転待機期間において、前記オゾン発生装置内に前記原料ガスを封止するよう制御するとともに、前記オゾン発生装置内の前記放電空間以外の位置であって、前記封止された原料ガスに接触する位置に硝酸および窒素酸化物の少なくとも一方を吸着する吸着剤が設置されたことを特徴とするオゾン発生システム。
  2. 前記制御部が、前記オゾン発生運転待機期間において、前記オゾン発生装置内のガス圧力が前記オゾン発生運転期間のガス圧力よりも高いガス圧力となるよう制御することを特徴とする請求項1に記載のオゾン発生システム。
  3. 前記放電電極は、断面が円形の金属管である接地電極管と、内壁に金属膜が形成されるとともに、外壁と前記接地電極管内壁とが所定の間隙距離を有するように前記接地電極管内部に保持された誘電体管とで構成され、前記誘電体管は前記原料ガスの供給側が開放されるとともに、前記原料ガスの供給側とは反対側が閉鎖されており、前記誘電体管の直径が30mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のオゾン発生システム。
  4. 前記誘電体管内に前記吸着剤が設置されたことを特徴とする請求項3に記載のオゾン発生システム。
  5. 前記誘電体管の前記原料ガスの供給側とは反対側の壁面に微小貫通穴が形成されている
    ことを特徴とする請求項4に記載のオゾン発生システム。
  6. 前記吸着剤が、前記オゾン発生装置内であって、前記放電空間よりも前記原料ガスが供給される側に設置されたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のオゾン発生システム。
  7. 前記オゾン発生装置を複数備え、前記制御部が、前記複数のオゾン発生装置のうち少なくとも一つの前記オゾン発生装置が前記間欠運転となるよう制御することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のオゾン発生システム。
  8. 前記制御部は、前記オゾン発生運転待機期間中の一部の期間に、前記オゾン発生運転待機期間中のオゾン発生装置に前記原料ガスを微量供給するよう制御することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のオゾン発生システム。
  9. 前記原料ガスが乾燥空気であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のオゾン発生システム。
  10. 前記原料ガスが真空圧力スイング吸着式酸素発生装置または圧力スイング吸着式酸素発生装置により生成された酸素ガスであることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のオゾン発生システム。
  11. 前記対向配置された放電電極の間隔が、0.1mm以上かつ0.6mm以下であることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のオゾン発生システム。
  12. 前記制御部は、前記オゾン発生運転待機期間中の一部の期間に、前記オゾン発生運転待機期間中のオゾン発生装置に、当該オゾン発生装置内に封入されたガスが循環するように制御することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のオゾン発生システム
  13. 対向配置されて放電空間を形成する放電電極を有するオゾン発生装置と、前記オゾン発生装置に酸素を含む原料ガスを供給するガス供給装置と、前記放電電極を冷却するための冷却水を供給する冷却装置と、前記放電電極に放電のための電力を供給する電源装置と、前記ガス供給装置と前記電源装置とを制御する制御部とを備え、オゾン発生システムの運転方法において、
    前記ガス供給装置から前記オゾン発生装置に原料ガスを供給するとともに前記電源装置から前記放電電極に電力を供給することにより前記オゾン発生装置がオゾンを発生するオゾン発生運転期間の工程と、
    前記ガス供給装置から前記オゾン発生装置への前記原料ガスの供給および前記電源装置から前記放電電極への電力の供給を停止するとともに、前記オゾン発生装置内のガス圧力を、前記オゾン発生運転期間の前記オゾン発生装置内のガス圧力よりも高いガス圧力として、前記オゾン発生装置内に前記原料ガスを封止するオゾン発生運転待機期間の工程と、を有し、前記封止された原料ガスに接触する位置に設置された、硝酸および窒素酸化物の少なくとも一方を吸着する吸着剤により前記オゾン発生運転待機期間の工程において前記封止された原料ガスに含まれる硝酸および窒素酸化物の少なくとも一方を前記吸着剤に吸着させることを特徴とするオゾン発生システムの運転方法。
  14. 前記オゾン発生システムが前記オゾン発生装置を複数備え、少なくとも一つの前記オゾン発生装置が前記オゾン発生運転待機期間の工程を有することを特徴とする請求項13に記載のオゾン発生システムの運転方法。
  15. 前記オゾン発生運転待機期間の工程中に、前記オゾン発生運転待機期間中のオゾン発生装置にパージガスを供給するパージ期間の工程を有することを特徴とする請求項13または14に記載のオゾン発生システムの運転方法。
  16. 原料ガスからオゾンを発生して出力するオゾン発生システムにおいて、
    前記原料ガスを供給するガス供給装置と、
    前記ガス供給装置が供給した前記原料ガスを用いて前記オゾンを発生させるオゾン発生運転期間と前記オゾンを発生させないオゾン発生運転待機期間とを有するオゾン発生装置と、
    前記ガス供給装置が供給した前記原料ガスを前記オゾン発生装置へ導く第1バルブと、
    前記オゾン発生装置が発生した前記オゾンが出力される第2バルブと、
    前記オゾン発生装置内に配置してあり、硝酸および窒素酸化物の少なくとも一方を吸着する吸着剤とを備え、
    前記オゾン発生運転期間の場合、前記第1バルブおよび前記第2バルブが開となり、前記オゾンが前記第2バルブから出力され、
    前記オゾン発生運転待機期間の場合、前記第1バルブおよび前記第2バルブが閉となり、前記オゾン発生装置の内部のガスは前記吸着剤を有する前記オゾン発生装置の内部に封入されることを特徴とするオゾン発生システム。
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