JP2007280717A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池システムにおけるアノードパージガスを有効に再利用することを可能にする。
【解決手段】水素と酸化剤とがそれぞれ供給されて発電する燃料電池1と、該燃料電池1のアノード側からパージガスが排出されるアノード排出路10と、該アノード排出路10に接続された水素吸蔵合金容器13と、前記水素吸蔵合金容器13に収容されて前記パージガスの水素を吸蔵・放出する水素吸蔵合金とを備え、水素吸蔵合金容器13には、前記水素吸蔵合金から放出された水素を水素吸蔵合金容器13外に廃棄する水素放出廃棄路15と前記燃料電池に供給する水素放出供給路19とが選択的な水素移送が可能であるように接続されている。高純度の水素のみを燃料電池に供給して良好な発電効率を維持できる。不純物が燃料電池に送り込まれることによる寿命低下を防止する。
【選択図】図1

Description

この発明は、水素と酸素との反応によって発電する燃料電池を備えた燃料電池システムに関するものである。
燃料電池は、水素をアノード側に供給し、酸化剤をカソード側に供給して、これらの反応によって水を生成することによって発電するものであり、多数のセルを積層した燃料電池スタックによって二酸化炭酸を発生することなくクリーンに発電できるシステムを構築することができる。ところで、一般的に燃料電池スタックの特にアノード側では、水素の継続的な供給によって同スタック内に水分などの不純物が次第に蓄積されて発電効率が低下するため、この不純物を取り除く目的で、燃料電池の発電に必要な水素量以上の水素を供給するいわゆる”水素パージ”と呼ばれる行程が、定期的若しくは燃料電池セル電圧の低下をトリガとして実施される。この際には、カソード側に酸化剤を多く供給してパージを行うこともある。アノード側でパージされたガス中には水素が多量に存在しており、これを燃料電池のアノード側に再度供給することで水素の再利用を図ることが要望されている。この要望を達成するため、パージガス中の水素を水素吸蔵合金で一旦吸蔵して精製した後、燃料電池のアノード側に供給するシステムが提案されている(特許文献1参照)。
上記提案のシステムを図10に基づいて説明する。
該システムは、燃料電池40を有しており、該燃料電池40のアノード入側に水素供給源である高圧水素タンク41が水素供給路42によって接続され、該水素供給路42には、加湿器43、エジェクタ45が介設されている。燃料電池40のカソード入側には、空気を加圧供給するエアコンプレッサ47が空気供給路46を介して接続されている。また、燃料電池40のアノード出側にエジェクタ45にアノードオフガスを排出する水素循環流路50が接続され、カソード出側にカソードオフガス流路56が接続されている。水素循環流路50は、排出流路51が分岐しており、除湿器52、53を介して水素吸蔵合金を収容した水素吸蔵合金容器(MHタンク)54に接続されている。水素吸蔵合金容器54の排出側にはパージ水素供給流路55が接続されており、該水素供給流路55の他端は、前記水素供給路42において加湿器43の上流側に接続されている。
上記システムでは、燃料電池40に供給されるアノードパージガスが水素循環流路50、排出流路51を介して水素吸蔵合金容器54に送出され、その際に、除湿器52、53のいずれかでパージガスに含まれる水分が除去される。水素吸蔵合金容器54内の水素吸蔵合金に一旦吸蔵させた水素は、その後、放出させて前記水素供給流路55を通して水素供給路42に送出する。水素供給路42に送出された水素は、加湿器43で加湿された後、燃料電池30のアノード側に再度供給されて発電に利用される。
特開2004−319276号公報
前記したシステムでは、水素吸蔵合金で水素を吸蔵して放出するため精製した水素を再利用することができる。しかし、水素吸蔵時に、パージガス中に含まれる水分以外の不純物が、水素に伴われて水素吸蔵合金容器に流入するため、不純物が水素吸蔵合金容器のデッドスペースに蓄積し、水素吸蔵合金から水素を放出する際に、この不純物が水素に伴われて水素供給経路に移送され燃料電池に導入されることで、結果として燃料電池の発電効率の低下、寿命短縮を招くおそれがあるという問題がある。
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、燃料電池から排出されるパージガスを水素吸蔵合金で吸蔵して放出する際に、燃料電池への不純物の流入を防止して高純度の水素のみを再利用することで、良好な発電効率の維持および寿命短縮の悪影響を回避することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
すなわち、本発明の燃料電池システムのうち、請求項1記載の発明は、水素と酸化剤とがそれぞれ供給されて発電する燃料電池と、該燃料電池のアノード側からパージガスが排出されるアノード排出路と、該アノード排出路に接続された水素吸蔵合金容器と、前記水素吸蔵合金容器に収容されて前記パージガスの水素を吸蔵・放出する水素吸蔵合金とを備え、前記水素吸蔵合金容器には、前記水素吸蔵合金から放出された水素を前記水素吸蔵合金容器外に廃棄する水素放出廃棄路と前記燃料電池に供給する水素放出供給路とが選択的な水素移送が可能であるように接続されていることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、燃料電池にパージガスを供給することにより、パージガスがアノード排出路に排出され、該アノード排出路を介して水素吸蔵合金容器に導入される。水素吸蔵合金容器では、熱駆動や圧力駆動によって水素吸蔵合金にパージガス中の水素が吸蔵される。また、水素吸蔵合金容器には、パージガスに同伴される不純物がデッドスペースなどの空間に蓄積される。さらに水素吸蔵合金は熱駆動や圧力駆動によって水素が放出される。水素放出初期では、水素吸蔵合金容器に蓄積されている不純物が混合されて水素の純度が低い状態にあり、これを選択的にガスの移送を可能とした水素放出廃棄路によって水素吸蔵合金容器外に廃棄する。水素の放出が進むと、水素吸蔵合金容器内にある不純物が次第に排除されて純度が高まるので、これを選択的にガスの移送を可能とした水素放出供給路を通して燃料電池に送り込み、発電に供する。燃料電池に送り込まれた水素は、不純物が除去されて純度が高くなっており、発電効率が良好に維持され、また電池寿命に対する悪影響が回避される。
請求項2記載の燃料電池システムの発明は、請求項1記載の発明において、前記水素放出廃棄路は、前記水素吸蔵合金からの水素放出に伴って前記水素吸蔵合金容器から送出されるガスを所定量まで移送し、前記水素放出供給路は、残余のガスを移送するものであることを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、予め水素放出廃棄路に送出する水素量を所定量として定めておくことにより、該水素量を測定するなどして水素放出廃棄路と水素放出供給路との選択的な移送を容易に切り替えることができる。上記所定量は、水素吸蔵合金容器から放出される水素の純度の変化量や水素放出供給路に送出する水素純度の要求度などによって適宜定めることができる。
請求項3記載の燃料電池システムの発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記水素放出廃棄路および水素放出供給路に制御弁が設けられ、前記水素の放出初期に前記水素放出廃棄路を開くとともに水素放出供給路を閉じ、その以降に前記水素放出廃棄路を閉じるとともに水素放出供給路を開くように前記制御弁を制御する弁制御装置が設けられていることを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、制御弁の制御により水素放出廃棄路と水素放出供給路の移送切り替えを容易に行うことができる。制御弁は水素放出廃棄路と水素放出供給路とにそれぞれ設ける開閉弁などによって構成することができ、また、水素放出廃棄路と水素放出供給路とを接続した三方弁などによって構成することもでき、要は制御弁によって選択的に水素の移送を可能とするものであればよい。弁制御装置は、CPUとこれを動作させるプログラム、制御弁への操作指令を発行する駆動回路などによって構成することができる。
請求項4記載の燃料電池システムの発明は、請求項3記載の発明において、前記放出初期は、放出開始から、予め定めたガス放出量に至るまで、または予め定めたガス圧力に達するまでの間であることを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、制御弁の制御をガス放出量や放出圧力を監視して行うことができる。ガス放出量または放出圧力は、流量計や圧力計により測定することができる。測定結果を前記した弁制御装置に伝達することで、弁制御を確実に行うことができる。
請求項5記載の燃料電池システムの発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記アノード排出路における水素吸蔵合金容器の上流側に、前記パージガス中から水分を取り除く除湿器を備えることを特徴とする。
請求項5記載の発明によれば、パージガスから不純物としての水分を除去して下流側でパージガスが導入される水素吸蔵合金容器における水素吸蔵合金の劣化を防止する。
請求項6記載の燃料電池システムの発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、前記水素吸蔵合金の加熱用熱媒体と、前記燃料電池の冷却用熱媒体とを共用することを特徴とする。
請求項6記載の発明によれば、燃料電池の冷却用熱媒体を水素吸蔵合金の加熱用熱媒体として用いることで燃料電池の排熱によって水素吸蔵合金を加熱することができ、水素吸蔵合金に吸蔵された水素を放出させる駆動源や水素放出を円滑にするものとして利用することができる。
請求項7記載の燃料電池システムの発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、前記水素放出廃棄路に触媒燃焼器が設けられていることを特徴とする。
請求項7記載の発明によれば、水素放出廃棄路を通して送出される水素を触媒燃焼器で燃焼させることができる。特に閉鎖系のシステムでは、システム外への可燃性ガスである水素の放出を回避でき、燃料電池システムの安全性向上に繋げることができる。
なお、触媒は、水素の燃焼に適したものであればよく、特定のものに限定されないが、白金系のものなどを用いることができる。また、触媒燃焼器で燃焼に供される酸素は、システムに用いる酸化剤やカソードでパージされる酸化剤を用いることができ、また、雰囲気中の空気を利用可能であればこれを用いることもできる。
請求項8記載の燃料電池システムの発明は、請求項7記載の発明において、前記触媒燃焼器の下流側にガス吸着手段が設けられていることを特徴とする。
請求項8記載の発明によれば、触媒燃焼器で燃焼することなく排出される未反応の水素、酸素などを吸着することができる。特に閉鎖系のシステムでは、システム外へのガスの放出を確実に阻止することができる。ガス吸着手段に備えるガス吸着剤は、特に種別が限定されるものではなく、既知のものを用いることができる。
請求項9記載の燃料電池システムの発明は、請求項7または8に記載の発明において、前記水素吸蔵合金の冷却用熱媒体と、前記触媒燃焼器の加熱用熱媒体とを共用することを特徴とする。
請求項9記載の発明によれば、水素放出時に用いられる水素吸蔵合金の冷却用熱媒体を触媒燃焼器の予備加熱に用いる加熱用熱媒体と共用することで、水素吸蔵合金における反応熱を触媒燃焼器での予備加熱に利用することができる。
また、水素吸蔵合金の冷却用熱媒体と加熱用熱媒体と、燃料電池の冷却用熱媒体と、触媒燃焼器の加熱用熱媒体の全てを共用することも可能であり、これにより一つの熱媒体を用いて各装置の加熱、冷却を行うことが可能になる。
請求項10記載の燃料電池システムの発明は、請求項1〜9のいずれかに記載の発明において、前記水素吸蔵合金からガスを放出させる際の加熱源として前記燃料電池から排出される排熱を利用することを特徴とする。
請求項10記載の発明によれば、燃料電池の排熱を水素吸蔵合金の加熱に有効利用することができる。熱の伝達は前記したように熱媒体の共用によっておこなうことができ、また、熱交換器による熱交換によって行うこともできる。
水素吸蔵合金では、放出時の反応熱により水素吸蔵合金の温度/プラトー圧が低下することが予想され、結果として充分な量の水素を放出することができないが、上記加熱により水素を確実に放出することができる。
請求項11記載の燃料電池システムの発明は、請求項1〜10のいずれかに記載の発明において、前記水素吸蔵合金でパージガス中の水素を吸蔵する際に発生する反応熱を前記触媒燃焼器の予備加熱に利用することを特徴とする。
請求項11記載の発明によれば、水素吸蔵合金の反応熱を触媒燃焼器の予備加熱に有効利用できる。熱の伝達は前記したように熱媒体の共用によっておこなうことができ、また、熱交換器による熱交換によって行うこともできる。
請求項12記載の燃料電池システムの発明は、請求項1〜11のいずれかに記載の発明において、前記燃料電池のカソード側からパージガスが排出されるカソード排出路と、該カソード排出路に接続されたカソード側ガス吸着手段とを備えることを特徴とする。
請求項12記載の発明によれば、カソード側のパージガスをカソード側ガス吸着手段で吸着することができる。カソード側ガス吸着手段は、前記したアノード側の吸着手段と同様の構成とすることができ、また、ガスの種別によって適切なガス吸着剤をそれぞれ用いてもよい。
以上説明したように本発明の燃料電池システムによれば、水素と酸化剤とがそれぞれ供給されて発電する燃料電池と、該燃料電池のアノード側からパージガスが排出されるアノード排出路と、該アノード排出路に接続された水素吸蔵合金容器と、前記水素吸蔵合金容器に収容されて前記パージガスの水素を吸蔵・放出する水素吸蔵合金とを備え、前記水素吸蔵合金容器には、前記水素吸蔵合金から放出された水素を、前記水素吸蔵合金容器外に廃棄する水素放出廃棄路と前記燃料電池に供給する水素放出供給路とが選択的に移送可能に接続されているので、パージガスにおける水素を水素吸蔵合金で吸蔵、放出することで精製でき、また、水素吸蔵合金容器に水素とともに同伴される不純物を水素とともに廃棄することで、高純度の水素を燃料電池に供給して良好な発電効率を維持することができる効果がある。また、不純物が再度燃料電池に送り込まれることによる寿命低下を防止する効果がある。
以下に、本発明の一実施形態の燃料電池システムを図1〜図9に基づいて説明する。
燃料電池システムは、セルをスタックした燃料電池1を有しており、該燃料電池1のアノード入側に、加圧水素タンクなどの水素供給手段2が水素供給経路3によって接続されており、該水素供給経路3には、開閉弁からなる制御弁V0、加湿器5が介設されている。また、燃料電池1のカソード入側には、加圧酸素タンクなどの酸化剤供給手段6が加湿器8を介して酸化剤供給経路7によって接続されている。
さらに燃料電池1のアノード出側に、アノード排出路としてアノードパージガス経路10が接続されており、カソード出側には、カソード排出路としてカソードパージガス経路30が接続されている。
アノードパージガス経路10には、除湿器11が介設されており、該除湿器11には、除湿された水分を前記した加湿器5、8に戻すための水分返流路12a、12bが接続されている。除湿器11の下流側には、開閉弁からなる制御弁V1を介して水素吸蔵合金容器(MHタンク)13が接続されている。該水素吸蔵合金容器13内には、図示しない水素吸蔵合金が収容されている。水素吸蔵合金容器13内では、水素が通気して前記水素吸蔵合金による水素の吸蔵、放出が可能になっている。該水素吸蔵合金容器13には、容器内圧力を測定する圧力計14が設けられている。また、水素吸蔵合金容器13には、水素放出廃棄路15が水素の移送を可能に接続されており、該水素放出廃棄路15には、開閉弁からなる制御弁V2、流量計16を設けられて、白金系などを触媒として用いた触媒燃焼器17にガスの導入が可能に接続されている。該触媒燃焼器17の排気側にはゼオライト系などの吸着剤を用いた吸着器18が吸着手段として接続されている。
また、前記水素吸蔵合金容器13には、水素放出供給路19が水素の移送が可能に接続されており、該水素放出供給路19には、開閉弁からなる制御弁V3と逆止弁CV1とが介設されて、前記水素供給経路3に、制御弁V0と加湿器5との間において接続されている。上記水素放出廃棄路15と水素放出供給路19とは、上記した制御弁V2、V3の開閉制御によって選択的に水素の移送が可能になっている。
また、前記した燃料電池1には、排熱を冷却する電池冷却ライン21が熱媒体の導入および排出が可能に接続されており、該電池冷却ライン21には、排出側に順次、ポンプ22、冷却器23、三方弁からなる制御弁V4が介設され、制御弁V4の下流側に逆止弁CV2が介設されている。
また、水素吸蔵合金容器13には、内部に収容されている水素吸蔵合金を加熱または冷却するための熱媒体を導入、排出するための合金容器熱媒ライン25が接続されており、該合金容器熱媒ライン25の導入側が三方弁からなる制御弁V5の一ポートに接続され、排出側が三方弁からなる制御弁V6の一ポートに接続されている。
また、触媒燃焼器17では、触媒を予備燃焼するための触媒加熱ライン26が熱媒体の導入、排出が可能に接続されており、導入側がポンプ27を介して前記制御弁V6の一ポートに接続され、排出側は前記制御弁V5の一ポートに接続されている。なお、制御弁V5の他のポートには前記した制御弁V4の一ポートに連結した連結路28が接続されている。また、前記制御弁V6の残りの一ポートと前記電池冷却ライン21とは、逆止弁CV2の下流側で連結路29によって接続されており、該連結路29に逆止弁CV3が介設されている。上記熱媒体には、同一材料のものを用いることができる。本発明としては熱媒体が特定の材料に限定されるものではないが、例えば水やエチレングリコールなどを用いることができる。
一方、カソードパージガス経路30には、除湿器31が介設されており、該除湿器31には、除湿された水分を前記した加湿器5、8に戻すための水分返流路32a、32bが接続されている。除湿器31の下流側には、ゼオライト系などの吸着剤を用いた吸着器33が吸着手段として接続されている。
上記した制御弁V0〜V6は、燃料電池システム全体の制御を行う制御装置9に制御可能に接続されている。したがって、制御装置9は、弁制御装置として機能する。制御装置9は、例えばCPUとこれを動作させるプログラム、制御対象の制御を行う駆動回路などによって構成することができる。また、制御装置9には、前記圧力計14および流量計16の測定結果が入力されており、設定圧力値P1、P2と設定流量Q1とが予め設定されている。設定圧力値P1は、水素吸蔵合金から水素を放出開始するための設定値であり、圧力が上昇して該設定値に達することで各制御弁の制御を行って水素吸蔵合金からの水素放出を開始する。また、設定圧力値P2は、上記水素放出後、圧力が低下して該設定値に達した場合に水素の放出を停止するように各制御弁の制御を行うものである。設定流量Q1は、上記水素の放出開始後、前記した水素放出廃棄路15に水素を送出させる間の累積流量を示すものであり、累積流量が上記設定流量値Q1に達することで、各制御弁を制御して水素の送出を水素放出廃棄路15から水素放出供給路19に切り替えるものである。
次に、上記燃料電池システムの動作について説明する。なお、制御弁V0〜V6の動作は、いずれも制御装置9によって制御されるものとする。
通常時、制御弁V0を開いて水素供給手段2から水素供給経路3を通して水素を供給する。水素は、加湿器5で加湿されて燃料電池1のアノード側に導入される。一方、燃料電池1のカソード側には、酸化剤供給手段6から酸素などの酸化剤が供給されており、該酸化剤に対しても同様に加湿器8によって加湿がなされている。上記水素と酸化剤とが供給された燃料電池1では、水素と酸素とが反応することで発電がなされる。
該燃料電池1では、発電中にセル内に次第に不純物が堆積するため、通常時よりも多くの水素および酸化剤を導入して不純物をセル外に排出するパージがなされる。このパージは、図2に示すように、定期的に行ったり(a図参照)、またはセル電圧の変動を監視して、所定の電圧まで低下した場合、該電圧をトリガとして行われる(b図参照)。パージされたガス中には発電に使用されなかった水素とともに例えば燃料電池スタックの電極表面やセパレータ流路に付着した不純物並びに燃料電池の発電により生成した水が含まれている。
以下に、上記パージが行われてアノードおよびカソードからパージガスが排出される燃料電池の出側での制御手順を図3のフローチャートを参照しつつ説明する。
該制御手順では、制御開始に伴って、図4に示すように、制御弁V1を開き、制御弁V2、V3を閉じて水素吸蔵合金容器13における水素の吸蔵を可能にする(ステップs101)。また、制御弁V4では、連結路28側のポートを閉じておき、電池冷却ライン21のみで熱媒体が循環するように弁制御する。また、制御弁V5、V6では、連結路28、29側を閉じておくことで、合金容器熱媒ライン25と触媒加熱ライン26とが制御弁V5、V6で接続されて熱媒体がこのライン間でのみ循環するように構成する。
燃料電池1では、発電に伴って熱が発生しており、その排熱は、電池冷却ライン21の熱媒体で熱交換されて燃料電池1の冷却がなされる。電池冷却ライン21の熱媒体は、ポンプ22によって循環され、冷却器23で冷却されて燃料電池1を継続的に冷却する。
燃料電池1では、図2に示すように、間欠的にパージがなされ、パージガスがアノードパージガス経路10およびカソードパージガス経路30に排出される。アノードパージガス経路10に排出されたパージガスは、除湿器11で水分が除去される。除去された水分は、適宜水分返流路12a、12bを通して加湿器5、8に戻される。水分が除去されたパージガスは、制御弁V1を通って水素吸蔵合金容器13内に導入される。パージガスは、加圧状態で水素吸蔵合金容器13内に導入されることで、パージガスの大部分を示す水素が、容器内の水素吸蔵合金に順次吸蔵される。また、パージガスに含まれ、水素に同伴された不純物は、水素吸蔵合金容器13内で次第に蓄積し、水素ガスとともに容器内圧力を高める。
なお、水素吸蔵合金は、水素の吸蔵に伴って反応熱が生じており、該反応熱は、合金容器熱媒ライン25と触媒加熱ライン26を通してポンプ27によって循環する熱媒体によって熱交換され、冷却される。水素吸蔵合金は、図5に示すように、水素を吸収することで温度/プラトー圧が上昇し、水素を放出することで温度/プラトー圧が低下する。したがって、十分な量の水素を吸放出するためには吸蔵時に合金を冷却し、放出時に加熱することが必要になる。上記熱媒体は、水素吸蔵時に水素吸蔵合金を冷却することで水素の吸放出特性を向上させている。
また、上記熱交換によって温度が上昇した熱媒体は、合金容器熱媒ライン25と触媒加熱ライン26を通して触媒燃焼器17へと導入され、該触媒燃焼器17で熱交換される。この熱交換によって触媒を予備加熱することができ、触媒反応を効率的にすることができる。熱交換がなされた熱媒体は、再度、触媒加熱ライン26、合金容器熱媒ライン25を通して水素吸蔵合金容器13に導入されて水素吸蔵合金を冷却する作用を果たす。熱媒体は上記ラインを循環することで、継続的に水素吸蔵合金の冷却、触媒の加熱を繰り返す。
水素吸蔵合金容器13では、水素の導入がパージ毎になされて次第に水素吸蔵量が増え、容器内圧力も上昇する。その一方では、不純物も次第に蓄積され、水素吸蔵合金容器での水素純度は低下することになる(図6参照)。水素吸蔵合金では、圧力に平衡した水素量が吸蔵されている。
容器内圧力は、圧力計14で測定されており、測定圧力が制御装置9に出力されている。制御装置9では、測定圧力と前記した設定圧力P1とを比較して、設定圧力に達したか否かの判定が継続して行われる(ステップs102)。設定圧力に達しない間は、水素吸蔵合金による吸蔵が継続される。
一方、測定圧力が設定圧力P1(例えば0.8MPaG)に達した場合、水素吸蔵合金には十分に水素が吸蔵されたものとして水素の放出を開始する(ステップs103)。この工程では、図7に示すように、制御弁V1、V3を閉じ、制御弁V2を開く。なお、水素吸蔵合金からの水素の放出は吸熱反応となるため、電池冷却ライン21における逆止弁CV2側のラインにある制御弁V4のポートを閉じ、制御弁V5、V6では、触媒加熱ライン26側のポートを閉じ、連絡路28、29側のポートと合金容器熱媒ライン25側のポートとを連通させる。これにより電池冷却ライン21と合金容器熱媒ライン25とが、連絡路28、29とを介して連通し、ポンプ22によって熱媒が循環する。なお、この際に冷却器23の機能は停止しておく。これにより、電池冷却ライン21によって燃料電池1から回収された排熱が合金容器熱媒ライン25を通して水素吸蔵合金容器13に導入され、水素吸蔵合金を加熱する。これにより水素吸蔵合金から水素が効果的に放出される。
なお、初期段階の水素放出では、水素吸蔵合金容器13内に蓄積された不純物が同伴されるため、図8に示すように水素純度が低いが、不純物の排出によって次第に水素純度が高まる。これは水素吸蔵合金容器13内の水素吸蔵合金が水素だけを吸収し、それ以外は同容器内のデッドスペースに蓄積されることに起因しており、所定量の水素を放出すれば、同容器の水素純度は向上するためである。比較的純度の低い水素は、水素放出廃棄路15を通して触媒燃焼器17へと移送される。この際の流量は流量計16で測定されており、その測定結果が制御装置9への出力されている。制御装置9では、測定結果を受けて累積放出流量が算出されており、該流量が設定流量Q1に達したか否かが判定される(ステップs104)。設定流量Q1に達するまで水素放出廃棄路15を通してガスの放出が継続される。なお、累積流量は、流量計16を用いずに、圧力計14などによって測定される圧力の変化に基づいて算出することもできる。
触媒燃焼器17に導入されたガスは、触媒燃焼によって水素などが燃焼される。なお、酸素は、雰囲気中の空気や、酸化剤供給手段6、後述するカソードガス供給路30から排出されるパージガスに含まされる酸化剤などを利用することができる。
触媒燃焼器17において未反応であったガスは、さらに吸着器18に導入され、吸着剤で吸着して系外への排出を回避する。
上記積算流量が設定流量Q1に達した場合、図8に示すように水素の純度は十分に高くなっており、燃料電池への供給を開始する(ステップs105)。この工程では、制御弁V1は閉じたままにして、制御弁V2を閉じ、制御弁V3を開く。制御弁V4〜V6は電池冷却ライン21と合金容器熱媒ライン25を連通させた状態を維持する。
上記弁制御により、水素吸蔵合金容器13から放出されるパージガスは、高純度の水素として水素放出供給路19を通して逆止弁CV1を経て水素供給経路3に流入し、水素供給手段2から供給される水素とともに燃料電池1に供給されて発電に利用される。水素放出供給路19から供給される水素は、上記に示すように高い水素純度を有しており、燃料電池1内での発電効率を低下させることはなく、また、装置寿命にも悪影響を与えずに水素の再利用が可能となっている。
なお、カソードパージガス経路に排出されたカソード側のパージガスは、除湿器31で水分が除去されて吸着器33において吸着剤に吸着させることで系外への排出を回避している。除湿器31で回収した水分は、水分返流路32a、32bを通して加湿器5、8に戻すことができる。
なお、上記実施形態では、本発明が特に好適に適用される閉鎖系の燃料電池システムについて説明をしたが、本発明は、閉鎖系に限定されず、水素放出廃棄路からのガスを開放して廃棄するものにも適用が可能である。
以上、本発明について上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記説明の内容に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない範囲で適宜の変更が可能である。
本発明の一実施形態における燃料電池システムを示すフロー図である。 水素パージのタイミングを示すチャートである。 本発明の一実施形態における水素の吸蔵、放出制御を示すフローチャートである。 同じく一行程(パージガスの吸蔵)を示すフロー図である。 水素吸蔵合金におけるプラトー図である。 本発明の一実施形態における水素吸蔵合金容器での圧力と水素純度の時間変化を示す図である。 同じく一行程(パージガスの初期放出)を示すフロー図である。 同じく放出水素の純度の時間的変化を示す図である。 同じく一行程(パージガスの燃料電池への供給)を示すフロー図である。 従来の燃料電池システムを示すフロー図である。
符号の説明
1 燃料電池
2 水素供給手段
3 水素供給経路
6 酸化剤供給手段
7 酸化剤供給経路
9 制御装置
10 アノードパージガス経路
11 除湿器
13 水素吸蔵合金容器
14 圧力計
15 水素放出廃棄路
16 流量計
17 触媒燃焼器
18 吸着器
19 水素放出供給路
21 電池冷却ライン
25 合金容器熱媒ライン
26 触媒加熱ライン
28 連結路
29 連結路
30 カソードパージガス経路
31 除湿器
33 吸着器
V0、V1、V2、V3、V4、V5、V6 制御弁

Claims (12)

  1. 水素と酸化剤とがそれぞれ供給されて発電する燃料電池と、該燃料電池のアノード側からパージガスが排出されるアノード排出路と、該アノード排出路に接続された水素吸蔵合金容器と、前記水素吸蔵合金容器に収容されて前記パージガスの水素を吸蔵・放出する水素吸蔵合金とを備え、前記水素吸蔵合金容器には、前記水素吸蔵合金から放出された水素を前記水素吸蔵合金容器外に廃棄する水素放出廃棄路と前記燃料電池に供給する水素放出供給路とが選択的な水素移送が可能であるように接続されていることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記水素放出廃棄路は、前記水素吸蔵合金からの水素放出に伴って前記水素吸蔵合金容器から送出されるガスを所定量まで移送し、前記水素放出供給路は、残余のガスを移送するものであることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記水素放出廃棄路および水素放出供給路に制御弁が設けられ、前記水素の放出初期に前記水素放出廃棄路を開くとともに水素放出供給路を閉じ、その以降に前記水素放出廃棄路を閉じるとともに水素放出供給路を開くように前記制御弁を制御する弁制御装置が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記放出初期は、放出開始から、予め定めたガス放出量に至るまで、または予め定めたガス圧力に達するまでの間であることを特徴とする請求項3記載の燃料電池システム。
  5. 前記アノード排出路における水素吸蔵合金容器の上流側に、前記パージガス中から水分を取り除く除湿器を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池システム。
  6. 前記水素吸蔵合金の加熱用熱媒体と、前記燃料電池の冷却用熱媒体とを共用することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の燃料電池システム。
  7. 前記水素放出廃棄路に触媒燃焼器が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の燃料電池システム。
  8. 前記触媒燃焼器の下流側にガス吸着手段が設けられていることを特徴とする請求項7記載の燃料電池システム。
  9. 前記水素吸蔵合金の冷却用熱媒体と、前記触媒燃焼器の加熱用熱媒体とを共用することを特徴とする請求項7または8に記載の燃料電池システム。
  10. 前記水素吸蔵合金からガスを放出させる際の加熱源として前記燃料電池から排出される排熱を利用することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の燃料電池システム。
  11. 前記水素吸蔵合金でパージガス中の水素を吸蔵する際に発生する反応熱を前記触媒燃焼器の予備加熱に利用することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の燃料電池システム。
  12. 前記燃料電池のカソード側からパージガスが排出されるカソード排出路と、該カソード排出路に接続されたカソード側ガス吸着手段とを備えることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の燃料電池システム。
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JP7563928B2 (ja) 2020-09-28 2024-10-08 株式会社Subaru 車載用燃料電池システム

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