JP6072864B1 - ロール紙ホルダ - Google Patents
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Description
この内、特許文献1には、ロール紙本体を引き出し可能に載置する断面視半円状凹部を有するR部分(載置部)と、この載置部の前方に配設したロール紙カット部分と、載置部前端からロール紙カット部分まで延びロール紙先端部部分を摘まみ易くする突出し部分と、を備えた蓋のないロール紙ホルダが提案されている。
本発明の目的は、上記関連技術が有する課題を解決するためになされたものであり、片手だけで簡単に操作でき使い勝手がよいロール紙ホルダを提供することである。
前記ホルダ本体は、他端部に設置された本体背面部と、この本体背面部と前記ロール紙引出部との間で上に向かって突き出るように配設され上端部でロール紙を案内するロール紙ガイド部材と、このロール紙ガイド部材に連なり且つ前記ロール紙を底面側で保持する傾斜底面板とを備え、
前記傾斜底面板を、平面状の後側面状傾斜領域と、この後側面状傾斜領域の前端に連なった平面状の前側面状傾斜領域とにより構成し、
前記前側面状傾斜領域と後側面状傾斜領域の各傾斜面に沿った長さを略同等に設定すると共に、この前側面状傾斜領域と後側面状傾斜領域との中間曲面領域を、前記ホルダ本体の内側に向けて突出した状態に設置したことを特徴としている。
第1の実施形態におけるロール紙ホルダ1は、図1乃至図6に示すように、上面が開口され一端部にロール紙引出部10Aを備え且つ巻回されたロール紙(例えば、トイレットペーパ)全体101を回転可能に保持するホルダ本体10と、このホルダ本体10のロール紙引出部10Aに設置されたロール紙切断機構20とを有する。
第1の実施形態におけるロール紙ホルダ1は、図1乃至図3に示すように、上面が開口され一端側(前面側)から他端側(背面側)に向かって底面が深くなる箱型をしており、上述したように、一端部(前端部)にロール紙引出部10Aを備え且つ巻回されたロール紙101全体を回転可能に保持するホルダ本体10と、このホルダ本体10のロール紙引出部10Aに設置されたロール紙切断機構20とを備えている。
この内、ホルダ本体10は、上述したように、上記ホルダ本体10の本体背面部としての本体背面板11と、この本体背面板11と上記ロール紙引出部10Aとの間で上に向かって突き出るように配設され上端部でロール紙を案内するロール紙ガイド部材12と、このロール紙ガイド部材12に連なり背面側に向かって斜め下向きに延び且つ前記ロール紙101を底面側で保持する傾斜底面板13とを備えている。
更に、ホルダ本体10は、上記本体背面板11の両側端領域から前方に向かって延び且つ上記本体背面板11と上記ロール紙ガイド部材12と傾斜底面板13と後述する支持部15とを両側面側から相互間で支持する2つの側面板19A,19Bとを備えている。
ここで、ホルダ本体10は、主にプラスチックなどの樹脂で作製することができるが、これに限定されない。ホルダ本体10は、例えば、焼きもの、ガラス、鉄、真鍮、石材、木材、紙、およびこれらの組み合わせで作製されてもよい。
また、本体背面板11の四隅領域には、この本体背面板11を壁面(例えば、トイレの壁面又はトイレの個室仕切り板の内面)にねじ止めするための貫通ねじ穴11A,11B,11C,及び11Dが形成されている。
ここで、傾斜角が水平面に対して44度である場合、摩擦力が大きくなり過ぎず、ロール紙101が最も滑らかに引き出される。一方、これよりも傾斜角が大きくなると、摩擦力が大きくなりすぎるため、引き出しの際にロール紙先端部101Aが引き出し最中に千切れてしまったりして不便となる。
また、上記前側傾斜領域13Bの第2の傾斜角は、水平面に対して約30度(すなわち、本体背面板11に対しても約60度)に設定されている。
この中間局面領域13Cは、図1,図2,図4乃至図7の各図に示すように、ホルダ本体10の内側上方に向けて曲折されて突出した状態に設置され、これによって、上述した傾斜底面板13が、後側傾斜領域13Aと前側傾斜領域13Bがとにより形成された状態となっている。
また、ロール紙ガイド部材12の背面側は、ロール紙101が勢いよく前方に飛び出してしまった場合、ロール紙101の前面側外周に当接しロール紙101の前方移動を阻止するように設計されている。
ここで、第1の実施形態では、この上端部12Aはロール紙ガイド部材12の上端に一体成形されているが、これに限定されない。ロール紙ガイド部材12としてのガイド板の上端に、このガイド板の幅と同等の長さを有する円筒状部材が、上端部12Aとして装着されてもよい。この場合、この円筒状部材は、当該筒状部材の長手方向に形成された溝が、上記ガイド板の上端に被さった状態で接着される。
また、ロール紙101がホルダ本体10にセットされた状態にあるときに、このロール紙ガイド部材12の上端部12Aの背面側とロール紙101との間には、ロール紙ガイド部材12に案内されているロール紙先端部101Aをつまむために手の指が差し込まれることを許容する空間が形成される。
このため、ロール紙101がセットされると、側面板19A,19Bによりロール紙101の軸方向の移動が規制されると共に、側面板19Aとロール紙101の一端との間及び側面板19Bとロール紙101の他端との間には、それぞれ別々にあそびが存在することになり、ロール紙101を回転自在に保持することを許容するようになっている。
また、ロール紙切断機構20は、上述したように、ホルダ本体10の前記ロール紙引出部10Aに設置されている。このロール紙切断機構20は、ロール紙用の切断刃部21と、前記前方支持部15Bの前部上面領域に形成され上記切断刃部21を下部から支持する刃支持部22とを備えている。
切断刃部21は、上述したように、軟質樹脂材で構成されている。このため、使用に際して使用者が刃で手や指を怪我をするおそれがなく、安全に使用することができる。
使用者は、まず使用に先立って、ロール紙ホルダ1のホルダ本体10内にロール紙101を、ロール紙が下側から引き出される状態で設置(セット)する。
ここで、ロール紙ホルダ1には蓋がないため、ホルダ本体10の上面の開口から片手でロール紙101を簡単に設置することができる。
ここで、ロール紙ガイド部材12の上端部12は、前記ロール紙の中心よりも上方位置部分に設置されている。
このため、引き出されたロール紙先端部101が、ロール紙の中心より高い位置に位置するロール紙ガイド部材12の上端部12に案内されるので、ロール紙101の引き出しの際に、ロール紙101が前後に揺れ動いたりしない安定したロール紙の挙動状態で引き出しができる設定が可能になっている。
また、ロール紙101の中心より高い位置に設置された上端部12Aに向かってロール紙先端部101Aが引き出される構成としたので、ロール紙先端部101Aを引き出す際にロール紙101が前に飛び出しにくくロール紙101の位置が安定して状態で回転自在に保持されることによっても、更に滑らかで安定した紙送り速度を実現することができる。
ここで、次回、この新たなロール紙先端部を引き出して切断を行う際、使用者は、ロール紙先端部101Aの上からロール紙ガイド部12の上端部12Aの前面側と背面側の両方に指を配置し、上端部12Aから当該上端部12Aの両側に逆U字状に垂れているロール紙先端部101Aを親指と他の指との間に挟んで引き上げることにより、このロール紙先端部101Aを簡単につまみ出すことができる。
このとき、上端部12Aの前面側と背面側が膨らんでいる構成を採っているため、ロール紙先端部101Aがつまみ易くなっている。また、つまみ出されるロール紙先端部101Aは、親指と他の指との間で折れ曲がって二重になるため、引っ張っても切れにくい。
したがって、筒状軸102は、上面開口から片手を入れて筒状軸102を把持して取り出すか、上面開口から入れた片手で筒状軸102を貫通長穴18に押し込んで下方に押し出すか、又は貫通長穴18の下側から筒状軸102を片手でつまんで取り出すことができ、ロール紙ホルダ1に触れることなく、片手でこの筒状軸102を簡単に廃棄することができる。
ロール紙ホルダ1は、他端部に設置された本体背面部(例えば、本体背面板)11と、この本体背面部11と前記ロール紙引出部10Aとの間で上に向かって突き出るように配設され上端部でロール紙101の引き出された部分を案内するロール紙ガイド部材12と、このロール紙ガイド部材12に連なり且つ前記ロール紙101を底面側で保持する傾斜底面板13とを備えるように構成したので、これによりロール紙が不安定な挙動をするという不都合がなくなり、ロール紙の滑らかで安定した引き出しを実現し、ロール紙のセット,引き出し,切断,使用済軸芯の廃棄まで片手だけで簡単に行うことでき使い勝手がよいロール紙ホルダを提供することができる。
また、片手だけで扱うことができるため、ロール紙ホルダに触れる必要がなく清潔に使用することができ、更に、蓋やロール紙の軸芯を支持する部材を必要としないため構造が簡単であるホルダを提供することができる。
次に、本発明の第2の実施形態を図7に従って説明する。ここで、前述した第1実施形態と同一の構成部材については同一の符号を用いるものとする。
この第2の実施形態は、前述した第1の実施形態と異なり、支部部15の下部を構成する下方支持部材15Aと、この下方支持部材15Aの上部に一体に形成されたロール紙ガイド部材12とが、前側傾斜領域13Bの前端から垂直に上方に延びるように配設されている。
ここで、上述したように、上記下方支持部材15Aと、上記ロール紙ガイド部材12とが、前側傾斜領域13Bの前端から垂直に上方に延びるように配設されているので、ホルダ本体10の構造は、第1の実施形態のものよりも簡単になる。また、石材をくり抜いてこのホルダ本体10を作製するような場合に適したものとなる。
第1の実施形態による当接摩擦部材16は、上述したように、後側傾斜領域13Aに装着されているが、これに限定されない。当接摩擦部材16は装着されなくてもよい。この場合、後側傾斜領域13Aの上面下側がロール紙101の底面側に直接当接することになる。
ここで、当接摩擦部材16を装着した構成では、上述したように、当接摩擦部材16とロール紙101の底面側との間の摩擦力が大きくなり、このためロール紙101が前に飛び出しにくくなってロール紙101が安定して回転することになり、安定した引き出し速度を実現することができるという利点がある。
これに対して、当接摩擦部材16を装着しない構成とすると、当接摩擦部材16とロール紙101の底面側との間の摩擦力に比べて後側傾斜領域13Aの上面下側とロール紙101の底面側との間の摩擦力の方が小さくなるため、ロール紙101が前に飛び出し易くなる反面、ロール紙先端部101Aを軽い力で引き出すことができる。
したがって、様々な種類のロール紙に適切に対応してロール紙の滑らかな引き出しを実現することができ、また、ロール紙本体10の直径が特に小さいロール紙(例えば、芯材のないトイレットペーパなど)を装着してもホルダ本体10の下部開口からそのロール紙本体101A落下するのを防ぐことができる。
更に、刃支持部22は、その上面にV字状の刻み目を備え、この上に切断刃部21が接着される構成としてもよい。これによって、より容易にロール紙の切断が可能になる。
これにより、ロール紙101の背面側外周は、上記2本のレール部材に低い摩擦力で当接され、ロール紙の滑らかで安定した引き出しを実現することができる。
10 ホルダ本体
10A ロール紙引出部
11 本体背面部(本体背面板)
12 ロール紙ガイド部材
12A 上端部
13 傾斜底面板
13A 後側傾斜領域
13B 前側傾斜領域
13C 中間曲面領域
15 支持部
15A 下方支持部材
15B 前方支持部材
16 当接摩擦部材
18 貫通長穴
19A,19B 側面板
20 切断機構
21 切断刃部
22 支持部
22A 下方支持領域
22B 前方支持領域
101 ロール紙
101A ロール紙先端部
101a ロール紙最先端部
101B 底面側外周部分
101C 背面側外周部分
102 筒状軸
Claims (9)
- 上面が開口され一端部にロール紙引出部を備え且つロール紙全体を回転可能に保持するホルダ本体と、このホルダ本体の前記ロール紙引出部に設置されたロール紙切断機構とを有するロール紙ホルダにおいて、
前記ホルダ本体は、他端部に設置された本体背面部と、この本体背面部と前記ロール紙引出部との間で上に向かって突き出るように配設され上端部でロール紙を案内するロール紙ガイド部材と、このロール紙ガイド部材に連なり且つ前記ロール紙を底面側で保持する傾斜底面板とを備え、
前記傾斜底面板を、平面状の後側面状傾斜領域と、この後側面状傾斜領域の前端に連なった平面状の前側面状傾斜領域とにより構成し、
前記前側面状傾斜領域と後側面状傾斜領域の各傾斜面に沿った長さを略同等に設定すると共に、この前側面状傾斜領域と後側面状傾斜領域との中間曲面領域を、前記ホルダ本体の内側に向けて突出した状態に設置したことを特徴とするロール紙ホルダ。 - 請求項1に記載のロール紙ホルダにおいて、
前記ホルダ本体をその開口部が水平になるように配置した場合の前記前側面状傾斜領域の面傾斜角を、前記開口部の水平面を基準として、前記後側面状傾斜領域の面傾斜角よりも小さい面傾斜角としたことを特徴とするロール紙ホルダ。 - 請求項1又は2に記載のロール紙ホルダにおいて、
前記ロール紙ガイド部材の上端部を、断面円形状の棒状連続体で形成すると共に、当該棒状連続体の軸心位置が、使用開始直前の前記ロール紙の軸心位置よりも上方に位置するように形成したことを特徴とするロール紙ホルダ。 - 請求項1乃至3に記載のロール紙ホルダにおいて、
前記本体背面部を、背面板と、この背面板の前面側に装着され垂直かつ平行に延びるロール紙当接用のレール部材とにより構成したことを特徴とするロール紙ホルダ。 - 請求項1乃至4の何れか1つに記載のロール紙ホルダにおいて、
前記傾斜底面板の前記後側面状傾斜領域に、ロール紙用の当接摩擦部材を装着したことを特徴とするロール紙ホルダ。 - 請求項1乃至5の何れか1つに記載のロール紙ホルダにおいて、
前記傾斜底面板と前記本体背面部との下端部相互間に貫通長穴を設けると共に、この貫通長穴の幅を、前記ロール紙が軸芯として備えている筒状軸の外形寸法よりも小さく設定したことを特徴とするロール紙ホルダ。 - 請求項1乃至6の何れか1つに記載のロール紙ホルダにおいて、
前記ロール紙切断機構を、ロール紙用の切断刃部と、この切断刃部を下部から支持する刃支持部とにより構成したことを特徴とするロール紙ホルダ。 - 請求項7に記載のロール紙ホルダにおいて、
前記切断刃部を、軟質部材により構成したことを特徴とするロール紙ホルダ。 - 請求項1乃至8の何れか1つに記載のロール紙ホルダにおいて、
前記ロール紙ガイド部材を、前記ロール紙切断機構側に向けて傾斜した状態に設定したことを特徴とするロール紙ホルダ。
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