JP6070832B2 - 伸縮性生地及びボトム衣類 - Google Patents

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Description

本発明は、生地の少なくとも一部に緊締部を有する伸縮性生地及びボトム衣類に関するものである。
従来から、着用者の体型を補整したり、姿勢を矯正したり、運動機能性を向上させたりするなどの機能を発揮させるために、生地の一部に緊締部が設けられた衣類がある。例えば、生地に対して、当て布、樹脂または抜蝕加工などを施すことにより、緊締部が形成されている。
特許文献1では、弾性ウレタン樹脂を生地に含浸させることによって、緊締部を構成したガードルの例が開示されている。
特許第4058458号明細書
上記従来の技術では、生地内部に弾性ウレタン樹脂が浸透し生地の繊維と結合してしまい、生地が引き伸ばされた際に生じる単位面積あたりの引張力(生地の単位面積当たりのパワーとも表現する)が比較的低くなり易く、補整機能や筋肉に対する充分なサポート力を得るためには、塗布量を増やして例えば全面に塗布するといった手法をとる必要があった。
そこで、本発明では、弾性ウレタン樹脂の塗布量を低減しつつ、且つ、生地の単位面積当たりのパワーを高めることができる伸縮性生地及びボトム衣類を提供することを目的とする。
本発明の伸縮性生地は、自然長の30%に相当する長さだけ引き伸ばされた際に1mm当たりの引張力が4cN以下となる生地によって形成された本体部と、本体部の一部に形成された強い緊締力を有する緊締部と、を備えている。緊締部は、弾性ウレタン樹脂が生地表面に転写処理されて形成された複数のセルから成るセル群を少なくとも一部に有している。セルは、非着用状態で外形寸法が10mm以下となり、且つ、線幅が0.5mm〜1.5mmの範囲に設定された細線によって内部が閉じた領域となるように形成され、単一種類の図形が繰返し配置された単一図形繰返し柄であるセル群は、弾性ウレタン樹脂によって描かれ単一図形繰返し柄とは異なる絵柄に隣接して配置されている、ことを特徴としている。なお、非着用状態とは、伸縮性生地に対して外部から力が作用していない状態をいう。
ここで、セル群を構成する個々のセルは、弾性ウレタン樹脂が生地表面に転写処理されており、生地表面でのみ生地に固着されている。ここで、転写処理とは、一旦、転写用シートに適当な方法によって柄を形成した後に、前記の柄を生地表面に転写することによってプリントすることをいう。さらに、セルの外形寸法が10mm以下となり、且つ、線幅が0.5mm〜1.5mmの範囲となるように弾性ウレタン樹脂を生地表面に転写処理することによって、従来の捺染等の手法によって柄を生地表面に定着(含浸)させる場合よりも、生地内部に前記のウレタン樹脂があまり含浸しないため、少ない塗布量で高い緊締力を発生させることができる。
ここで、セル群を構成する個々のセルは、弾性ウレタン樹脂が生地表面に転写処理されており、生地表面に固着されている。さらに、セルの外形寸法が10mm以下となり、且つ、線幅が0.5mm〜1.5mmの範囲となるように弾性ウレタン樹脂を生地表面に転写処理することによって、含浸処理の場合と比較して、少ない塗布量で高い緊締力を発生させることができる。
なお、上記の引張力のうち、経方向と緯方向とのうち、いずれか一方だけが4cN以下となるように前記本体部が形成されていてもよい。
ここで、一般的に、編地には、経方向や緯方向における生地のパワーが異なるものが多く存在している。生地のパワーの異方性が大きいと着用状態における着崩れの要因となり易く問題であった。
一方、本発明によれば、生地表面に弾性ウレタン樹脂を転写処理すると、生地が引き伸ばされた際のパワーの異方性を低減させ、経方向及び緯方向におけるパワー差を低減させることができる。この結果、セル群における生地のパワーの異方性を低減させ、経方向及び緯方向におけるパワー差を少なくすることができる。
本発明によれば、弾性ウレタン樹脂の塗布量を低減しつつ、単位面積当たりの緊締力を高めることができる伸縮性生地、及びこれを備えたボトム衣類を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るガードルの正面図である。 図1に示すガードルの背面図である。 図1に示すガードルの左側面図である。 図1中のIV−IV線に沿う断面図である。 図1に示すガードルの背面側を下方から示す斜視図である。 格子形状からなる単一図形繰返し柄を示す拡大面図である。 複数の円形を有する単一図形繰返し柄を示す拡大図である。 2層構造の弾性ウレタン樹脂の断面図である。 本発明の第2実施形態に係るガードルの正面図である。 図9に示すガードルの背面図である。 図9に示すガードルの左側面図である。 図9中のXII−XII線に沿う断面図である。 図9に示すガードルの背面側を下方から示す斜視図である。 複数の六角形を有する単一図形繰返し柄を示す拡大図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る伸縮性生地、衣類及びボトム衣類の好適な実施形態について詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1〜図5に示されるようにガードル(ボトム衣類)1は、着用者の下腹部を覆う前身頃2及び着用者の臀部を覆う後身頃3を備えている。前身頃2及び後身頃3は対面して配置され筒状を成している。ガードル1の上端4は、着用者の胴回りに対応する部位である。ガードル1は、股部5で二股に分かれ、股部5から下方に延びる左右一対の裾部6を有する。裾部6は筒状を成し着用者の脚部が挿通される部分である。
前身頃2には、着用者の正面中央に配置されるフロント布7が設けられている。フロント布7は、ガードル1の上端4から股部5まで延在している。フロント布7の幅は、上端4から中間部8まで略同一であり、中間部8から股部5に向かうにつれて狭くなっている。
フロント布7の両側には、左右一対の本体布9が配置されている。本体布9は、ガードル1の正面側において、フロント布7の側端10に縫着されている。フロント布7と本体布9とを接合する接ぎ線L1は、上下方向においてガードル1の上端4から下方へ延在し股部5まで達している。前身頃2は、フロント布7と、左右一対の本体布9の正面部分11とによって構成されている。
左右一対の本体布9は、ガードル1の正面から側部(脇部)を経由して背面の中央まで連続している。図2に示されるように、ガードル1の背面の中央において、左右一対の本体布9同士が縫着されている。左右一対の本体布9同士を接合する接ぎ線L2は、上下方向においてガードル1の上端4から下方へ延在し股部5まで達している。後身頃3は、左右一対の本体布9の背面部分12によって構成されている。
左右一対の本体布9は、上下方向において股部5よりも下方まで連続している。左右一対の本体布9の下部13は、それぞれ筒状を成し左右の裾部6を構成している。裾部6を構成する本体布9の下部13は、上下方向に延在する端部14同士が縫着され、この端部14同士を接合する接ぎ線L3は、内股に配置されている。
ガードル1の股部5に配置されたクロッチ部15は、隣接するフロント布7及び左右一対の本体布9に縫着されている。クロッチ部15は、例えば矩形状を成し、正面側の端部がフロント布7の下端に縫着され、側部側及び背面側の端部が本体布9に縫着されている。
ガードル1は伸縮性生地21からなり、伸縮性生地21は、生地の表面上の一部に弾性ウレタン樹脂が接着されて本体部22よりも強い緊締力を有する緊締部23を備えている。
ここで、本体部22は、以下の引張試験方法Aにおいて自然長の30%に相当する長さだけ試験片が引き伸ばされた際に当該試験片の幅方向1mm当たりの引張力が経方向及び緯方向のいずれも4cN以下となる経編地から成る生地である。なお、本例では、経方向及び緯方向のいずれの方向の引張力も幅方向1mm当たり4cN以下となる経編地の例を挙げているが、経方向及び緯方向のいずれか一方だけ上記の4cN以下となる経編地また緯編地または、その他の編地からなる生地であってもよい。この場合にも、本実施形態と同様に本体部を構成する編地部分よりも高い緊締力を発揮することができるとともに、編地の経方向と緯方向の引張力の異方性を低減する効果が期待できる。また、試験片の幅方向は、引張力が作用する方向に直交する方向である。
一方、緊締部23は以下の試験方法Aにおいて、自然長の30%に相当する長さだけ試験片が引き伸ばされた際の試験片の幅方向1mmあたりの引張力が4.4cN以上8cN以下である。
<試験方法A>
試験片の形状は、経(長手)方向の長さ160mmとし、緯(幅)方向の長さ25mmとなる長方形状とするものと、経(幅)方向の長さ25mmとし緯(長手)方向の長さを160mmとするものとをそれぞれ用いて行う。なお、引張速度は300mm±20mm/min.とし、除荷速度は引張方向とは反対方向に引張速度と絶対値が同じ速度となるように設定する。
そして、試験片を自然長の80%に相当する長さまで3回繰り返し引っ張り、このうち3回目に引っ張る際に試験片の伸びが自然長の30%に相当する長さだけ引き伸ばされた際の試験片の1mm当たりの引張力を測定することとする。なお、試験片の上端部を25mm掴み代とし、試験片の下端部を35mm掴み代とする。すなわち、試験片の前記の自然長は100mmである。
従来の弾性ウレタン樹脂を樹脂含浸させることによって緊締部を形成する方法では、樹脂を塗布することによる引張力の向上幅が小さく、充分な補整力を得るためには、樹脂の塗布量を増やす必要があった。
これに対して、本実施形態の転写処理を用いた緊締部23では、上記のように幅方向1mm当たりの引張力を4.4cN以上8cN以下の範囲で調整することができる。このため、大きな補整力が必要な部位や、相対的に小さい補整力を作用させるべき部位のいずれについても弾性ウレタン樹脂を用いて対応できる。
また、従来の樹脂含浸を用いた手法では、上記のように樹脂を塗布することによって得られる引張力の向上幅が小さいため、本体部を構成する生地そのものもパワーの大きい生地を用いる必要があった。
これに対して、本実施形態に係る本体部22では、上記のように引張力が幅方向1mm当たり4cN以下となる生地を用いても、緊締部の補整力が4.4cN以上8cN以下とすることができるため、充分な補整力を得ることができる。
フロント布7、本体布9及びクロッチ部15に使用される生地としては、パワーネット、天然繊維、レーヨン、ポリエステル、ナイロン、セルロース系繊維などが挙げられる。これらは、単独で用いても、複合して用いてもよい。また、これらの生地にポリウレタンなどの弾性糸を複合させたものでもよい。
これらの中でも生地はナイロン及びポリウレタン弾性糸からなることが好ましい。この場合、肌触りがよく、衣類に適した物性、風合い、染色堅牢度が得られやすいという利点がある。
上記の組織は、経編地、緯編地又はストレッチ織物等の伸縮性があり、伸度が制限されるものであることが好ましい。これらの中でも、経編地であることが好ましい。この場合、生地の形状が安定し、解れが生じることを抑制できる。これにより、ガードル1では、着用者の身体の動きに生地が追従し易くなり、生地が伸縮を繰り返しても伸縮性の低下を抑制することができる。
図3に示されるように、ガードル1の側方から見た場合に背面から正面に向かうにつれて上方へ延びる緊締部23が設けられている。緊締部23は、弾性ウレタン樹脂によって描かれた絵柄24と、線状に配置された弾性ウレタン樹脂によって描かれた単一図形繰返し柄(セル、セル群)25とを備えている。
絵柄24としては、例えば花や茎、葉などの植物を模した模様を使用することができる。絵柄24において弾性ウレタン樹脂は、模様の外形を成すように線状に配置されていてもよく、模様を塗りつぶすように配置されていてもよい。絵柄24としては、動物や風景を模した模様、多角形又は円形など、その他の模様を使用してもよい。本実施形態では、緊締部23のうち、単一図形繰返し柄25以外の部分を絵柄24とする。
単一図形繰返し柄25は、単一種類の多角形又は円形が繰返し配置されて形成されている。単一種類の多角形又は円形の外形寸法d1,d2は非着用状態で10mm以下となっている。多角形又は円形は、線状に塗られた弾性ウレタン樹脂によって描かれている。
単一図形繰返し柄25は、絵柄24に隣接して配置されている。単一図形繰返し柄25は、絵柄24の外側に隣接していてもよく、絵柄24の内側に隣接していてもよい。例えば絵柄24がセル(小部屋、小区画)を有し、セル内に単一図形繰返し柄25が配置されていてもよい。絵柄24に囲まれた領域に単一図形繰返し柄25が設けられている。
弾性ウレタン樹脂による線の幅w1は、例えば、0.5mm以上1.5mm以下の範囲に設定することが好ましい。弾性ウレタン樹脂による線の幅w1が0.5mm未満であると、線の幅w1が上記範囲にある場合と比較して、緊締力が不足する。一方、弾性ウレタン樹脂による線の幅w1が1.5mmを超えると、線の幅w1が上記範囲にある場合と比較して、緊締力が強くなり過ぎ皮膚の伸縮動作に充分に追従することができない。
ここで、特許第4058458号公報には、ウレタン樹脂を生地に浸透させる、いわゆる含浸処理によって緊締部を形成する例が開示されている。しかしながら、ウレタン樹脂を含浸処理する場合には、ウレタン樹脂が生地内部に浸透し、繊維としっかりと結合する。このため、生地が繰り返し引き伸ばされた場合に、生地内部に浸透したウレタン樹脂が結合した繊維に引っ張られて微視的に裂けた状態となり、緊締力が低下する。このため、予め緊締力が低下することを見越して緊締部の仕様を設計するする必要があった。
また、特開2009−57660号公報では、多段階に生地のパワーを切り替えて設計されているガードルに樹脂プリントによって柄模様を描くことによって、緊締力を部分的に変更したガードルの発明が開示されている。この先行文献に開示された発明でも、樹脂プリントによって緊締力を作用させることはできる。しかし、特開2009−57660号公報に記載された発明は、この文献の段落0016に記載されているようにウレタン樹脂水性エマルジョンを用いて生地にプリントするものである。このため、乾燥するまでの間にウレタン樹脂が生地内部に浸透し、生地内部の繊維と結合してしまい、充分な緊締部のパワーを得ることが難しかった。このため、多段階にパワーチェンジを行ったパワーネット生地を別途用いて、樹脂プリント部分で不足するパワーを補うように形成する必要があった。
発明者らは、これらの先行文献に記載された発明の有する技術的課題を解決することのできる弾性ウレタン樹脂を用いた新規な編地を開発すべく鋭意検討を重ねた。
発明者らは、従来の緊締部のように、弾性ウレタン樹脂を帯状にプリントするよりも細かなセルを連続的に並べたセル群によって肌を押圧するようにした方が、着圧が均等に分散し易くなるのではないかとの仮説を立て、この仮説の検証を行った。
上記の仮説を検証する中で、ウレタン樹脂を含浸させた場合と比較し、弾性ウレタン樹脂を転写シート上に所定形状に形成後、生地に転写して固着させた方が、生地のパワーが大きくなるとの知見を得た。より具体的には、同量のウレタン樹脂を同種同サイズの生地に捺染及び転写処理によって生地にそれぞれ定着させる。そして、前記の樹脂が定着した生地を同じ伸び量だけ引っ張った場合における生地のパワーは、転写処理を行った生地の方が大きくなることが判明した。さらに、上記の仮説のようにセル群を生地表面に転写処理を行う場合について検証を重ねたところ以下のような知見を得ることができた。
上記の試験方法Aによる引張力が幅方向1mm当たり4cN以下となる、すなわち伸び易い生地に対して、格子状もしくは同心円状のセルを多数並べた状態となるようにウレタン樹脂を転写すると、当該ウレタン樹脂が転写された緊締力の大きい部分が編目状に形成される。この際、非着用状態においてセルの外形を10mm以下となるように設定することによって、皮膚が伸縮してもセルが変形してこれに追随し、ずれ難くなる。また、セルの外形を構成するウレタン樹脂の線幅を0.5mm以上1.5mm以下の範囲となるように設定することにより、さらにセルの皮膚に対する追随性が向上し、ずれ難くなることが判明した。また、その後の開発者の実験によると上記のウレタン樹脂の線幅を0.7mm以上1.2mm以下の範囲になるように設定するとセルの皮膚に対する追随性と着心地の良さを両立させる上で好適であるとの知見を得て本発明を完成させた。
図6に示されるように、単一図形繰返し柄25として格子形状(セル)26を用いることができる。格子形状26は、第1の方向Aに延在する複数の第1線(細線)27と、第1の方向Aに直交する第2の方向Bに延在する複数の第2線(細線)28とが交差して形成されている。交差する第1線27及び第2線28は、直交せずに所定の角度で交差するものでもよい。また、第1の方向Aは、生地の経方向に沿う方向でもよく、経方向に対して傾斜角45度で傾斜する方向でもよく、その他の傾斜角で傾斜する方向でもよい。
なお、一般に、経編地や緯編地等の編地は、糸種、編組織等の影響により、同等の伸び量であるときの経方向と緯方向の編地の引張力(編地のパワーとも表現できる)に差異が認められる(すなわち、異方性とも表現できる)。この差異が大きい場合には、着用状態で着崩れが起き易くなる。
これに対して、単一図形繰返し柄25を設けると、例えば、格子状を成す弾性ウレタン樹脂部分が上記の編地のパワーの差異を低減しつつ、前記のパワーを補強する効果もあるため、着崩れ難くなるという利点もある。
図7に示されるように、単一図形繰返し柄25として複数の円形(セル)29を有するものを用いることができる。複数の円形29は、例えば、直交する第3の方向C及び第4の方向Dに等間隔で配置されて、隣接する円形29の一部が重なって配置されている。円形29の外径d2は、例えば8mmとすることができる。また、隣接する円形29の中心点O1間の距離d3は、6mmとすることができる。ある円形29の両側に配置された円形29同士の距離d4は、例えば4mmとすることができる。
図8に示されるように、弾性ウレタン樹脂41は、例えば、スクリーン捺染を用いた転写処理(スクリーン転写捺染処理とも表現する)によって生地43上に形成される。より具体的には、スクリーン捺染版上に所定形状を呈するように弾性ウレタン樹脂41を配置したのちに転写用のシート材に転写処理を行って弾性ウレタン樹脂を保持させる。そして、転写用シート材に保持された弾性ウレタン樹脂を生地43上に再度転写処理して形成される。このように、転写用のシート材に弾性ウレタン樹脂41を一旦保持させてから生地43に転写することによって、生地内部へ含浸する弾性ウレタン樹脂41の量を大幅に抑制することができる。
一方、従来の樹脂プリントの手法では、生地表面にプリントされた弾性ウレタン樹脂が、生地内部へ多量に含浸するため生地内部の編成組織の繊維と弾性ウレタン樹脂が強く結合し固着する。ここで、弾性ウレタン樹脂が生地内部の編成組織と固着した部分は、他の部分よりも生地が伸び難い状態(生地のパワーが強いとも表現できる)になる。また、隣接する部分同士の間で生地のパワーに大きな差があると、生地が裂けやすくなるため、上記従来の樹脂プリントの手法によれば、本体生地のパワーも強いものを使わなければならなかった。そのため、本実施形態に係る本体生地43のように引張力が小さい(言い換えると伸び易い)生地を用いることは困難であった。このため、上記従来の樹脂プリントの手法によれば、生地43のように易伸縮性の生地を用いることができず、着圧の高い衣類にしか適用できなかった。
一方、本実施形態によれば、弾性ウレタン樹脂が生地に殆ど含浸しないため、生地43のような易伸縮性のある素材を本体生地として用いることができる。
また、発明者らの知見によれば、上記のように、弾性ウレタン樹脂41を転写処理することによって、優れた復元力(キックバック)を得ることができることが判明している。このため、本体部22の伸縮にしっかり追随することができる。また、生地43が繰り返し伸縮したときにも剥離し難くなるというメリットもある。
図4に示されるように、ガードル1の内股部に単一図形繰返し柄25が配置されていてもよい。内股部において、絵柄24は単一図形繰返し柄25の下方に配置されている。例えば上下方向に延在する接ぎ線L3の両側に単一図形繰返し柄25が配置されている。
次に本実施形態のガードル1の作用について説明する。
着用状態においてガードル1は着用者に密着した状態となる。図2に示されるように、緊締部23は、ガードル1の背面において着用者の臀溝(臀部下部)を覆うように配置されている。緊締部23は臀溝を上下に挟むように配置されている。緊締部23は、裾部6において臀溝から下方に延在している。また、単一図形繰返し柄(セル群)25は、臀溝及びその周辺領域を覆うように配置されている。
ガードル1では、含浸処理によって施された樹脂ではなく、弾性ウレタン樹脂をスクリーン転写捺染処理によって生地上に接着させて緊締部23を形成しているので、ガードル1を繰り返し用いても復元力の低下を抑制することができる。
ガードル1では、線状の弾性ウレタン樹脂によって描かれた単一図形繰返し柄25が着用者の皮膚の伸縮に対して伸縮するので、着用者の運動に対して確実に追従する。これにより運動追従性に優れ着くずれを抑制することが可能なガードル1を実現することができる。
なお、上記実施形態では、本体部22は自然長の30%に相当する長さだけ試験片が引き伸ばされた際の1mm当たりの引張力が4cN以下となる例を挙げているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本体部22における前記の引張力を自然長の30%に相当する長さだけ試験片が引き伸ばされた際の1mm当たりの引張力が2.8cN以下となるように設定することも考えられる。この場合には、着用状態における本体部22と緊締部23との間の締め付け力にさらに差を設けることができるため、肌触りや着心地を重視する仕様とする場合には好適である。
(第2実施形態)
図9〜図13に示されるガードル(ボトム衣類)61について説明する。ガードル61が第1実施形態のガードル1と違う点は、緊締部62の模様が異なる伸縮性生地71を備える点である。緊締部62は絵柄24及び単一図形繰返し柄63を備え、単一図形繰返し柄63は、格子形状26及び円形29の他に、六角形(セル)30を有する。なお、第1実施形態と同様の説明は省略する。
図14に示されるように、単一図形繰返し柄63として複数の六角形30を有するものを用いることができる。例えば、六角形30は、隣接する六角形30と共通の辺によって形成されている。六角形30は、長さの異なる2種類の辺によって形成され、長い方の長辺(細線)31と短い方の短辺(細線)32が交互に配置されている。対向する長辺31及び短辺32は平行に配置され、これらの長辺31及び短辺32の距離d5は例えば6mmである。六角形30は、6つの短辺32からなる正六角形(セル)33を囲むように配置されている。
このように構成されたガードル61においても第1実施形態のガードル1と同様の作用効果を奏する。
本発明は、前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、下記のような種々の変形が可能である。
例えば、上述した実施形態において、ガードルを用いて説明しているように、本発明の衣類は、ボトム衣類であることが好ましい。また、ボトム衣類としては、ガードル以外にも、ブラジャー、ガードル、ショーツ、スパッツ、メンズ用スパッツ、水着、タイツ、サポーター、ストッキング、スポーツ用タイツ、レオタード、ボディスーツ、男性用のパンツ、ウエストニッパー等の衣料に適用可能である。
また、緊締部23,62は帯状に形成されていてもよい。
上記の実施形態では、単一図形繰返し柄25,63に用いられる図形を、矩形、円形29、六角形30として説明しているが、例えば三角形、五角形、楕円形などその他の形状を有する単一図形繰返し柄25,63でもよく。また、隣接する図形同士は、共通の辺を有し接するように形成されていてもよく、図形の一部が重なるように配置されていてもよい。また、単一図形繰返し柄25,63における樹脂の線の幅w1は、同一の幅であることが好ましい。
本発明の伸縮性生地、及びこれを備えたボトム衣類では、弾性ウレタン樹脂の塗布量を低減しつつ、単位面積当たりの緊締力を高めることができる。
1,61…ガードル(ボトム衣類)
22…本体部
23,62…緊締部
24…絵柄
25,63…単一図形繰返し柄(セル、セル群)
26…格子形状(セル)
27…第1線(細線)
28…第2線(細線)
29…円形(セル)
30…六角形(セル)
31…長辺(細線)
32…短辺(細線)
33…正六角形(セル)
41…弾性ウレタン樹脂
A…第1の方向
B…第2の方向
C…第3の方向
D…第4の方向
L1〜L3…接ぎ線

Claims (6)

  1. 自然長の30%に相当する長さだけ引き伸ばされた際に1mm当たりの引張力が4cN以下となる生地によって形成された本体部と、
    前記本体部の一部に形成された強い緊締力を有する緊締部と、
    を備え、
    前記緊締部は、弾性ウレタン樹脂が生地表面に転写処理されて形成された複数のセルから成るセル群を少なくとも一部に有し、前記のセルは非着用状態で外形寸法が10mm以下となり、且つ、線幅が0.5mm以上1.5mm以下の範囲に設定された細線によって内部が閉じた領域となるように形成され、単一種類の図形が繰返し配置された単一図形繰返し柄である前記セル群は、前記弾性ウレタン樹脂によって描かれ前記単一図形繰返し柄とは異なる絵柄に隣接して配置されている、ことを特徴とする伸縮性生地。
  2. 前記本体部は、経方向と緯方向のうち、いずれか一方の前記引張力だけが4cN以下となる生地から形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の伸縮性生地。
  3. 前記セル群は、多角形または円形から成る外形を呈するように形成されたセルのうち、少なくとも一方を有している、ことを特徴とする、
    請求項1又は2に記載の伸縮性生地。
  4. 前記細線の線幅は、0.7mm以上1.2mm以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の伸縮性生地。
  5. 前記緊締部は、自然長の30%に相当する長さだけ引き伸ばされた際に1mm当たり4.4cN以上8cN以下の引張力が生じる、ことを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の伸縮性生地。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に係る伸縮性生地を備えたボトム衣類であって、
    前記緊締部は、臀部を補整するために臀部下部を少なくとも覆うように形成されており、
    前記セル群は、臀溝及びその周辺領域を覆うように設けられている、
    ことを特徴とするボトム衣類。
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