JP2022083203A - 衣類 - Google Patents
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Abstract
【課題】衣類におけるずり落ちを低減する。【解決手段】パンティストッキング(1)は、パンティ部(10)と、前記パンティ部の履き口に設けられたウエスト部(20)と、前記パンティ部のずれ落ちを抑制するずれ落ち抑制部と、を備え、前記ずれ落ち抑制部は、前記パンティ部の両側部(10C)に設けられ、前記パンティ部の丈方向に延伸する2つの第1低伸縮部(40)と、前記パンティ部の背面部に設けられ、着用者の臀部トップの位置よりも上側で前記パンティ部の幅方向に延伸する第2低伸縮部(50)と、を含む。【選択図】図1
Description
本発明はパンティ部を備えた衣類に関する。
従来、パンティ部を備えた衣類として、例えばパンティストッキング、タイツ、およびレギンスなどが知られている。このような衣類では、着用時のずれ落ちを抑制することが求められている。
例えば、特許文献1には、ウエスト部から大腿部までの編目を調整し、締付力を高めることにより、ずれ落ちを防止するパンティストッキングが開示されている。また、特許文献2には、履き口部を薄地でかつ締め付け力が低い端末編組織で編成することにより、履き口部の窮屈感を低減しつつ、衣類着用時のずり下がりを防止する衣類が開示されている。
しかしながら、上述のような従来の衣類では、着用者の座るまたは立ち上がるといった動作時に皮膚の伸縮に生地が追従することで、ずれ落ちが生じることがある。
本発明の一態様は、衣類を着用して座る動作または立ち上がる動作を行う際に生じるずれ落ちを低減することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る衣類は、パンティ部と、前記パンティ部の履き口に設けられたウエスト部と、前記パンティ部のずれ落ちを抑制するずれ落ち抑制部と、を備え、前記ずれ落ち抑制部は、前記パンティ部の両側部に設けられ、前記パンティ部の丈方向に延伸する2つの第1抑制部と、前記パンティ部の背面部に設けられ、着用者の臀部トップの位置よりも上側で前記パンティ部の幅方向に延伸する第2抑制部と、を含む。
本発明の一態様によれば、衣類を着用して座る動作または立ち上がる動作を行う際に生じるずれ落ちを低減することができる。
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るパンティストッキング(衣類)1を示す背面図である。図2は、図1のパンティストッキング1を示す側面図である。図3は、図1のパンティストッキング1の一部を模式的に示した概略図である。図3の符号301は、正面視したパンティストッキング1の拡大図であり、図3の符号302は、背面視したパンティストッキング1の拡大図である。
なお、図面の寸法比率は、実際のものと必ずしも一致していない。また、説明中、「上方向」は、着用時のパンティストッキング1の丈方向において、着用者の腹部81から頭部に向かう方向を示し、「下方向」は、着用時のパンティストッキング1の丈方向において、着用者の腹部81から足に向かう方向を示す。
図1から図3に示すように、パンティストッキング1は、パンティ部10と、ウエスト部20と、レッグ部30と、を備えている。パンティストッキング1は、左右一対の筒状編成体であって、公知の丸編み機等の編み機を用いて、パンティ部10と、ウエスト部20と、レッグ部30と、が一体的に編成される。
ウエスト部20は、パンティ部10の履き口に設けられる。ウエスト部20は、パンティ部10の編地よりも伸縮性が低い編地によって構成される。パンティ部10は、ウエスト部20の下端から丈方向に延伸し、着用者の腹部81および股部82を被覆する前面部10Aと、着用者の臀部83を被覆する背面部10Bとを含む。レッグ部30は、パンティ部10の下端から丈方向に延伸する。レッグ部30は、着用者の左足を被覆する左側レッグ部30Aおよび着用者の右足を被覆する右側レッグ部30Bを備え、着用者の脚部84から足部85までを被覆する。
パンティストッキング1は、パンティ部10のずれ落ちを抑制するためのずれ落ち抑制部をさらに備えている。本実施形態では、ずれ落ち抑制部は、2つの第1低伸縮部(第1抑制部)40および第2低伸縮部(第2抑制部)50を含む。第1低伸縮部40および第2低伸縮部50は、パンティストッキング1(パンティ部10)のずれ落ちを抑制するための特性を有していることが好ましい。本実施形態では、第1低伸縮部40および第2低伸縮部50は、パンティ部10よりも伸縮性が低い低伸縮性の編地によって構成される。
第1低伸縮部40は、パンティ部10の両側部10Cにそれぞれ設けられ、パンティ部10の丈方向(上下方向)に延伸する。両側部10Cは、パンティ部10において、着用者の体側に沿って臀部83の左右両脇を被覆する部分である。別の表現では、両側部10Cは、パンティストッキング1を前面部10Aと背面部10Bとを重ねあわせた状態において、幅方向の端部に位置する部分である。なお、パンティ部10の丈方向(上下方向)に延伸するとは、第1低伸縮部40が丈方向に延伸すること、および第1低伸縮部40が実質的に丈方向に延伸することを意味する。従って、第1低伸縮部40は、丈方向に対して多少の角度差を有する方向へ延伸するものであってもよい。
第2低伸縮部50は、パンティ部10の背面部10Bにおいて、2つの第1低伸縮部40の間に設けられる。また、第2低伸縮部50は、パンティ部10の幅方向(横方向)に延伸する。本実施形態では、第2低伸縮部50は、2つの第1低伸縮部40の上端同士を接続する。第2低伸縮部50は、着用時の側面視において、着用者の臀部83のうち最も背面側へ突出している部分である臀部トップ83Aの位置よりも上側の位置に設けられる。なお、第2低伸縮部50は、2つの第1低伸縮部40同士を接続することが好ましい。これにより、第1低伸縮部40および第2低伸縮部50によるずれ落ち抑制の効果が向上する。
図4は、図2のパンティストッキング1の一部を拡大して示した側面図である。図4に示すように、第1低伸縮部40は着用者の体側に沿って臀部83の左右両脇に配置される。また第2低伸縮部50は、着用者の臀部83の上側に配置される。これらの第1低伸縮部40および第2低伸縮部50は、角をなして互いに接続されることが好ましい。第1低伸縮部40と第2低伸縮部50とが角をなして接続されることで、第1低伸縮部40では幅方向(左右方向)の伸縮が好適に抑制され、第2低伸縮部50では丈方向(縦方向)の伸縮が好適に抑制される。これにより、臀部83の上側および左右両脇のパンティストッキング1の編地の伸長が抑制されているため、パンティストッキング1のずれが低減される。
第1低伸縮部40と第2低伸縮部50との接続部分が角をなさずに丸みを帯びた形状(例:臀部83の膨らみに沿って延伸する帯形状)である場合、本来伸びを抑制すべきでない臀部トップ83A周辺の生地領域(臀部トップ83Aを中心した背面部10Bの一定の領域)にズレ落ち抑制部がかかる可能性がある。臀部トップ83A周辺の生地領域では、着用者が座る動作等をした場合、パンティ部10の他の領域よりも生地の伸びが大きい。このため、上記生地領域にズレ落ち抑制部がかかると、着用者が座る動作等をした場合に上記生地領域の伸びに伴ってズレ落ち抑制部も伸びてしまい、ズレ落ち抑制部によるズレ落ち抑制効果が十分に発揮されない。
また、ズレ落ち抑制部の幅を狭くした場合、第1低伸縮部40と第2低伸縮部50との接続部分が丸みを帯びていても、上記生地領域にズレ落ち抑制部がかかりにくくなる。しかし、ズレ落ち抑制部の幅を狭くしすぎると、ずれ落ちを抑制する効果が十分に発揮されなくなる。そのため、第1低伸縮部40と第2低伸縮部50とは角をなして接続されることが好ましい。これにより、上記生地領域にズレ落ち抑制部がかからないようにズレ落ち抑制部を配置しやすくなり、ズレ落ち抑制部による十分なズレ落ち抑制効果を得ることができる。
なお、第1低伸縮部40と第2低伸縮部50とは、70°以上110°以下の角をなして互いに接続されることが好ましく、特に略90°の角なして互いに接続されることが好ましい。
第2低伸縮部50に対して第1低伸縮部40を70°未満の角度で接続した場合、第1低伸縮部40が背面部10B側へ傾くため、第1低伸縮部40の下端側がより臀部トップ83A側に位置する。このため、第1低伸縮部40が上記生地領域にかかってしまう可能性があり、着用者が座る動作等をした場合のズレ落ち抑制部によるズレ落ち抑制効果が十分に発揮されない。また、第2低伸縮部50に対して第1低伸縮部40を70°未満の角度で接続した場合、第1低伸縮部40が両側部10Cから背面部10B側へ大きくずれて配置される。このため、着用者が座る動作等した場合に両側部10Cの生地が丈方向に伸びてしまい、ズレ落ち抑制部によるズレ落ち抑制効果が十分に発揮されない。
一方、第2低伸縮部50に対して第1低伸縮部40を110°を超える角度で接続した場合、第1低伸縮部40が前面部A側へ傾くため、第1低伸縮部40が両側部10Cから前面部10A側へ大きくずれて配置される。このため、着用者が座る動作等した場合に両側部10Cの生地が丈方向に伸びてしまい、ズレ落ち抑制部によるズレ落ち抑制効果が十分に発揮されない。
従って、第1低伸縮部40と第2低伸縮部50とは、70°以上110°以下の角をなして互いに接続されることが好ましい。第1低伸縮部40と第2低伸縮部50とが上述のような角をなすことで、幅方向および丈方向での伸縮がより好適に抑制され、パンティストッキング1のずれがより好適に低減される。
また、第1低伸縮部40および第2低伸縮部50は、臀部83の上側および左右両側に設けられるため、臀部83の中央部は第1低伸縮部40および第2低伸縮部50によって被覆されない。これにより、臀部83の中央部を覆う編地の伸縮が第1低伸縮部40および第2低伸縮部50によって伸縮を妨げられず、パンティストッキング1の履き心地の低下を抑えることができる。
また、第1低伸縮部40および第2低伸縮部50は、略直線的な形状を有することが好ましい。これにより、臀部83側の編地から引張されたとしても、第1低伸縮部40、第2低伸縮部50、および腹側を被覆する編地が伸長する程度が抑制される。この抑制の程度は、第1低伸縮部40および第2低伸縮部50が直線的でない形状、例えば弧を描く形状である構成での抑制の程度よりも大きく、効果的にパンティストッキング1のずれ落ちを低減することができる。
第1低伸縮部40および第2低伸縮部50は、パンティ部10と一体的に編成されてもよい。具体的には、例えば、添え糸編み、タック編み、度目の調整、または低伸縮性を有する糸を選定するなどの方法を用いて第1低伸縮部40および第2低伸縮部50を形成してもよい。なお、パンティ部10に、低伸縮性の生地あるいは素材を張り付けることで第1低伸縮部40および第2低伸縮部50が形成されてもよい。具体的には、パワーネットなどの低伸縮性の生地あるいは素材を張り付けることによって第1低伸縮部40および第2低伸縮部50が形成されてもよい。第1低伸縮部40および第2低伸縮部50は、パンティ部10と一体的に編成される構成は、パンティ部10に、低伸縮性の生地あるいは素材を張り付けられる構成よりも、パンティストッキング1製造時の工程が少なくなるため好ましい。
パンティストッキング1において、着用者の座る動作および立ち上がる動作に伴う皮膚の伸縮に追従するため、パンティ部10の編地はある程度の伸縮性を有することが好ましい。従って、ウエスト部20は、パンティ部10よりも伸縮性が低いことが好ましい。また、パンティストッキング1において、所望の引張力を得るために、第1低伸縮部40および第2低伸縮部50は、ウエスト部20よりも伸縮性が低いことが好ましい。第1低伸縮部40および第2低伸縮部50の伸縮性は同じであってもよいし異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。
第1低伸縮部40および第2低伸縮部50は、その形状の内部に低伸縮性を有さない部位が存在する構成よりも、全体に亘って伸縮性が低い構成であることが好ましい。第1低伸縮部40および第2低伸縮部50は、その形状の内部に低伸縮性を有さない部位が存在する場合、第1低伸縮部40および第2低伸縮部50が所望の低伸縮性を得ることが困難になる場合がある。一例として、第1低伸縮部40が低伸縮性を有する編地と低伸縮性を有さない編地とが交互に存在する所謂縞模様の形状を有する場合、第1低伸縮部40は低伸縮性を有さない編地の部分によって伸縮しやすくなる。
これにより、上記の構成では、第1低伸縮部40および第2低伸縮部50において所望の低伸縮性を得ることができなくなる、あるいは所望の低伸縮性を得るために、第1低伸縮部40および第2低伸縮部50を過剰に大きく形成する必要があることが考えられる。これに対して、第1低伸縮部40および第2低伸縮部50を、全体に亘って伸縮性が低い編地によって構成した場合は、最低限の大きさで所望の低伸縮性を得ることができる。
また、第1低伸縮部40と第2低伸縮部50との間に隙間が存在する場合も同様に所望の低伸縮性を得ることができなくなる場合がある。従って、第1低伸縮部40および第2低伸縮部50が接続し、且つ第1低伸縮部40の一部と第2低伸縮部50の端部とが繋ぎ目なく一連に接続していることが好ましい。
第1低伸縮部40のレッグ部30側の下端は、パンティ部10とレッグ部30との接続部分に位置することが好ましい。第1低伸縮部40は、所望の引張力を得るために、丈方向に長く形成されることが好ましいが、第1低伸縮部40がパンティ部10を越えてレッグ部30の一部まで形成された場合、着用者が座る動作を行う際、レッグ部30方向からの引張力が発生する。この場合、臀部83を被覆する編地は下方向に引張されるため、ずれ落ちが発生しやすくなる。第1低伸縮部40のレッグ部30側の下端は、パンティ部10とレッグ部30との接続部分に位置することで、下方向への引張によるずれ落ちが抑制される。
ところで、第1低伸縮部40の幅P(図2において符号Pで示す長さ)および第2低伸縮部50の幅Q(図2において符号Qで示す長さ)を狭くする場合、第1低伸縮部40および第2低伸縮部50の伸縮力を低下させることで、パンティ部10に対する所望の引張力を与えることができる。反対に、第1低伸縮部40の幅Pおよび第2低伸縮部50の幅Qを広くする場合、第1低伸縮部40および第2低伸縮部50の伸縮力をさらに向上させることで、パンティ部10に対して所望の引張力を与えることができる。
ただし、第1低伸縮部40の幅Pおよび第2低伸縮部50の幅Qを20mm未満とすると、第2低伸縮部50の伸縮力を、所望の引張力が得られる程度の伸縮力とするとき、第2低伸縮部50における伸縮力が過剰に低くなり、着用感が低下する。また、第1低伸縮部40の幅Pおよび第2低伸縮部50の幅Qを50mmよりも太くした場合、着用者の皮膚の動きに追従して伸縮する必要があるパンティ部10まで第1低伸縮部40および第2低伸縮部50が至ってしまい、パンティ部10の伸縮性が低下し着用感が低下する。そのため、パンティストッキング1において、第1低伸縮部40の幅Pおよび第2低伸縮部50の幅Qは、それぞれ20mm以上50mm以下であることが好ましい。
第1低伸縮部40の幅Pは、第2低伸縮部50の幅Qよりも大きい(太い)ことが好ましい。第2低伸縮部50の幅Qが太すぎる場合、パンティ部10において伸縮する必要がある領域(臀部83を被覆する領域)まで第2低伸縮部50が至ってしまう可能性がある。この場合、第2低伸縮部50によって過剰にパンティ部10の編地が引張されるため、着用感が低下する。また、着用者が座るとき、パンティストッキング1は、特に縦方向に皮膚の伸びが大きい。そのため、第1低伸縮部40の幅よりも第2低伸縮部50の幅を狭くすることで、パンティ部10の丈方向への伸縮性を担保することが好ましい。
<パンティストッキング1の効果>
一般的に、着用者が立位姿勢から着座姿勢になったとき、臀部83周辺の皮膚は大きく伸長する。これに伴い従来のパンティストッキングでは、臀部83を被覆する編地が特に丈方向に大きく伸長する。臀部83を被覆する編地の伸長のみによって臀部83の皮膚の伸長に追従しきれない場合、パンティストッキングのパンティ部およびウエスト部の全体がレッグ部側に引張される。従って、着用者が立位姿勢から着座姿勢になったとき、従来のパンティストッキングでは、パンティ部およびウエスト部の全体に対して下方向への引張力が発生する。これにより、本来着用者の腹部81および股部82を被覆するパンティ部およびウエスト部の編地は下方向にずれる。
一般的に、着用者が立位姿勢から着座姿勢になったとき、臀部83周辺の皮膚は大きく伸長する。これに伴い従来のパンティストッキングでは、臀部83を被覆する編地が特に丈方向に大きく伸長する。臀部83を被覆する編地の伸長のみによって臀部83の皮膚の伸長に追従しきれない場合、パンティストッキングのパンティ部およびウエスト部の全体がレッグ部側に引張される。従って、着用者が立位姿勢から着座姿勢になったとき、従来のパンティストッキングでは、パンティ部およびウエスト部の全体に対して下方向への引張力が発生する。これにより、本来着用者の腹部81および股部82を被覆するパンティ部およびウエスト部の編地は下方向にずれる。
ここで、着用者が着座姿勢になった後、再び立位姿勢になると、臀部83周辺の皮膚は収縮して元に戻るが、下方向に引張されたパンティ部およびウエスト部の編地は完全には元の着用位置に戻らない場合がある。このようにして、例えば着用者の腹部81と衣類の腹部81を被覆する部分とがずれる、または着用者の股下と衣類の股下を被覆する部分とが離れ、空間が生じる等、パンティストッキングのずれ落ちが発生することがある。
ここで、本実施形態に係るパンティストッキング1は、パンティ部10と、パンティ部10の履き口に設けられたウエスト部20と、パンティ部10の両側部10Cに設けられ、パンティ部10の丈方向に延伸する、2つの第1低伸縮部40と、パンティ部10の背面部10Bに設けられ、着用者の臀部トップ83Aの位置よりも上側で前記パンティ部の幅方向に延伸し、2つの第1低伸縮部40の間に設けられる第2低伸縮部50と、を備える。
上記構成により、着用者が座る、あるいは立ちあがるとき、皮膚の伸縮が小さい領域を覆う部分が、皮膚の伸縮が大きい臀部83周辺の領域に引張されたとしても、第1低伸縮部40によって臀部83の両側部10Cからの引張力が生じる。これにより、生地の伸びが抑制される。
また、着用者が座る、あるいは立ちあがる動作を行い皮膚が伸長したとしても、第2低伸縮部50によって上方向に引張されるため、パンティストッキング1の編地は下方向に伸びにくい。さらに、着用者が座るとき、臀部トップ83Aに第2低伸縮部50が引っ掛かるような状態となり、臀部トップ83Aが第2低伸縮部50に対するストッパーとなる。そのため、第2低伸縮部50は、下方向にさらに伸びにくい。
また、第2低伸縮部50によって上方向への引張力が生じるため、着用者が座ってから立ちあがるとき、パンティ部10の生地は一旦伸びた後、第2低伸縮部50によって上方向に引張され、元の位置に戻りやすい。
以上のようにパンティストッキング1は、第1低伸縮部40および第2低伸縮部50を備えることにより、着用者の座る、あるいは立ち上がる動作に伴うパンティストッキング1のずれ落ちの程度が低減されている。
また、パンティストッキング1は、第1低伸縮部40および第2低伸縮部50を備えるため、従来の衣類が行っていたずれ落ちを防ぐためにウエスト部の締め付けに頼る構成を必要としない。これにより、パンティストッキング1では、ウエスト部20の締め付けによる着用感の低下が軽減されている。
また、上述の実施形態では、ずれ落ち抑制部として、低伸縮性を有する第1低伸縮部40および第2低伸縮部50を備える構成を例に挙げて説明したが、本実施形態に係るパンティストッキング1は、当該構成に限定されるものではない。例えば、ずれ落ち抑制部は、第1低伸縮部40および第2低伸縮部50に代えて、高摩擦力、あるいは粘着力を有する部材を含んでもよい。ずれおち抑制部が高摩擦力、あるいは粘着力を有する場合も、ずれおち抑制部において生地の過度な伸長を抑制するため、パンティストッキング1におけるずれ落ちの程度を低減する効果を奏する。なお、ずれおち抑制部は、低伸縮性、高摩擦力、および粘着力のうち1つの特性を有してもよいし、これらの特性のうち複数を組み合わせた特性を有してもよい。
高摩擦力、あるいは粘着力を有するずれおち抑制部を作成する方法は特に限定されない。例えば、高摩擦力を有する樹脂プリントを用いる、または高粘着性を有する糸を用いるなど任意の方法を用いることができる。
また、上述の実施形態では、本発明の一態様に係る衣類をパンティストッキング1に適用する一例について説明した。ただし、本発明に係る衣類は、パンティストッキング以外にタイツ、レギンスまたはトレンカ等のパンティ部10を備える衣類に適用できる。すなわち、本発明に係る衣類では、レッグ部30は、足部85の一部を被覆する、あるいは足部85を被覆しない構成であってもよい。また、レッグ部30は、脚部84の全体を被覆する構成に限られず、脚部84の一部を被覆する構成であってもよい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1 パンティストッキング(衣類)
10 パンティ部
20 ウエスト部
30 レッグ部
40 第1低伸縮部(第1抑制部:ずれ落ち抑制部)
50 第2低伸縮部(第2抑制部:ずれ落ち抑制部)
P 第1低伸縮部の幅
Q 第2低伸縮部の幅
10 パンティ部
20 ウエスト部
30 レッグ部
40 第1低伸縮部(第1抑制部:ずれ落ち抑制部)
50 第2低伸縮部(第2抑制部:ずれ落ち抑制部)
P 第1低伸縮部の幅
Q 第2低伸縮部の幅
Claims (14)
- パンティ部と、
前記パンティ部の履き口に設けられたウエスト部と、
前記パンティ部のずれ落ちを抑制するずれ落ち抑制部と、を備え、
前記ずれ落ち抑制部は、
前記パンティ部の両側部に設けられ、前記パンティ部の丈方向に延伸する2つの第1抑制部と、
前記パンティ部の背面部に設けられ、着用者の臀部トップの位置よりも上側で前記パンティ部の幅方向に延伸する第2抑制部と、
を含む、衣類。 - 前記第2抑制部は、2つの前記第1抑制部の間を接続する、請求項1に記載の衣類。
- 前記第1抑制部および前記第2抑制部は、繋ぎ目なく一連に編成される、請求項2に記載の衣類。
- 前記第1抑制部および前記第2抑制部は、角をなして互いに接続される、請求項2または3に記載の衣類。
- 前記角は、70°以上110°以下の角度である、請求項4に記載の衣類。
- 前記角は、略90°の角度である、請求項5に記載の衣類。
- 前記第1抑制部および前記第2抑制部の各々は、略直線的な形状である、請求項1から6のいずれか1項に記載の衣類。
- 前記ずれ落ち抑制部は、前記パンティ部と一体的に編成される、請求項1から7のいずれか1項に記載の衣類。
- 前記ずれ落ち抑制部は、前記パンティ部より伸縮性が低い、請求項1から8のいずれか1項に記載の衣類。
- 前記ウエスト部は、前記パンティ部よりも伸縮性が低く、
前記ずれ落ち抑制部は、前記ウエスト部よりも伸縮性が低い、請求項9に記載の衣類。 - 前記ずれ落ち抑制部は、前記パンティ部より肌への摩擦力が大きい、または粘着性を有する、請求項1から9のいずれか1項に記載の衣類。
- 前記パンティ部に接続されるレッグ部をさらに含み、
前記第1抑制部の前記レッグ部側の下端は、前記パンティ部とレッグ部との接続部分に位置する、請求項1から11のいずれか1項に記載の衣類。 - 前記第1抑制部および前記第2抑制部の各々の幅は、20mm以上50mm以下である、請求項1から12のいずれか1項に記載の衣類。
- 前記第1抑制部の幅は、前記第2抑制部の幅よりも大きい、請求項1から13のいずれか1項に記載の衣類。
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