JP6070235B2 - カートリッジ - Google Patents

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Description

本発明は、カートリッジ等に関する。
印刷装置に供給する印刷材を収容するカートリッジにおいて、例えば、印刷材の一例であるインクを印刷装置の一例であるインクジェットプリンターに供給するためのカートリッジが知られている。このようなカートリッジには、通常、インクを外部に供給するためのインク供給口が設けられている。供給口の形態としては、様々なものが知られているが、その一例として、収容部内のインクをインクジェットプリンターに受け渡す多孔部材が設けられたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1のように、多孔部材を介してインクを導出するカートリッジでは、供給口内部の空間を大気に連通させることがある。供給口内部の空間を大気に連通させることにより、例えばカートリッジがプリンターに装着されているときなど、供給口が塞がれているときに、供給口内部の空間に存在する空気が温度変化などによって膨張しても、膨張した分の空気が外部に開放されるため、供給口内部の空間の圧力変動を低く抑えることができる。また、カートリッジをプリンターに装着する際など、供給口が塞がれる際に、供給口内部の空間に存在する空気が急激に圧縮されたような場合でも、圧縮された空気が外部に開放されるため、供給口内部の空間の圧力変動を低く抑えることができる。このように、供給口内部の空間の圧力変動を低く抑えることができれば、この空間に存在する空気が多孔部材を介して収容部内に流入したり、インクジェットプリンターに流入したりするのを防ぐことが可能である。特許文献1のカートリッジでは、多孔部材に開口が設けられている。この開口は、カートリッジ内部に設けられた通気路と接続しており、この通気路は大気連通口と接続する。すなわち、特許文献1のカートリッジでは、供給口内部の空間が、多孔部材に設けられた開口、カートリッジ内部に設けられた通気路、及び大気連通口を介して大気に連通する。
米国特許出願公開第2008/204526号明細書
ところが、特許文献1のカートリッジでは、多孔部材が開口の部分で空気と接している。よって、多孔部材を介してインクが導出される際、多孔部材の内部に空気が引き込まれやすい。多孔部材の内部に空気が引き込まれると、引き込まれた空気は、インクに溶けたり、気泡としてインクと混ざりあったりすることで、インクに混入する。
インクに混入した空気は、インクジェットプリンターに流入し、記録ヘッドに到達するまでの経路や記録ヘッドの内部で気泡として現れることがある。記録ヘッド内のインクに気泡が混じっていると、気泡によってインクの吐出性能が低下することがある。吐出性能の低下としては、例えば、インク滴の量が規定範囲から外れたり、インク滴が吐出されなかったり、インク滴の進行方向がずれたりすることなどが挙げられる。
すなわち、上記のような構成の供給口を備えたカートリッジでは、多孔部材が空気と接していると、多孔部材を介して印刷材が導出される際に、印刷材に空気が混入してしまう可能性がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現される。
[適用例1]ケースの内部に設けられた印刷材収容部と、前記印刷材収容部に収容された印刷材を印刷装置に供給する供給口と、を備え、前記供給口には、前記印刷材を導出する多孔部材が設けられ、前記ケースには、前記ケースの内部と外部とを連通させる貫通孔が設けられ、前記ケースの内部に、前記供給口内部の空間と前記貫通孔とを接続する通気路が設けられた、カートリッジであって、前記多孔部材のメニスカス耐圧が、前記多孔部材を介して前記印刷材が導出されるときに前記多孔部材の内側に作用する圧力と、前記多孔部材を介して前記印刷材が導出されるときに前記通気路内に作用する圧力との差の絶対値よりも大きい、ことを特徴とするカートリッジ。
この適用例のカートリッジでは、供給口内部の空間が、通気路と貫通孔とを介してケースの外側に通じる。これにより、供給口内部の空間の圧力変動を低く抑えることができ、この空間に存在する空気が多孔部材を介して収容部内に流入したり、印刷装置に流入したりするのを防ぐことが可能である。さらに、このカートリッジでは、メニスカス耐圧が、多孔部材を介して印刷材が導出されるときに多孔部材の内側に作用する圧力と、多孔部材を介して印刷材が導出されるときに通気路内に作用する圧力との差の絶対値よりも大きい。つまり、多孔部材に形成されるメニスカスは、多孔部材を介して印刷材が導出されるときに多孔部材と空気との界面に作用する圧力に耐える。このため、多孔部材を介して印刷材が導出されるときにおいても、多孔部材と空気との接触部分を介して印刷材に空気が混入してしまう可能性を低減することが可能である。
[適用例2]上記のカートリッジであって、前記ケースの内部において、前記印刷材収容部と前記通気路とが、互いに隔離されている、ことを特徴とするカートリッジ。
この適用例では、ケースの内部において、印刷材収容部と通気路とが互いに隔離されているので、印刷材収容部内の印刷材が通気路を介してケースの外側に漏出することを避けやすい。
[適用例3]上記のカートリッジであって、前記印刷材収容部と前記通気路との間に、可撓性を有するシート部材が設けられており、前記印刷材収容部と前記通気路とが、前記シート部材によって隔離されている、ことを特徴とするカートリッジ。
この適用例では、印刷材収容部の一部を可撓性を有するシート部材によって形成することができるため、印刷材の減少に応じて印刷材収容部の容積を減少させやすい。このため、印刷材が減少したときの印刷材収容部内の圧力変動を軽減することができる。
[適用例4]上記のカートリッジであって、前記通気路内と前記印刷材収容部とを導通させる通気孔と、前記通気孔を開閉する弁と、を有し、前記弁は、通常は前記通気孔を閉じており、前記印刷材収容部の容積が所定の値まで減少したときにのみ前記通気孔から離れるように構成され、前記弁が通気口から離れたときに前記通気路内の大気が前記印刷材収容部に導入される、ことを特徴とするカートリッジ。
この適用例では、印刷材収容部の容積が減少したときに、弁を介して通気路内の大気を印刷材収容部に導入することができる。これにより、印刷材収容部内の圧力変動を軽減することができる。
[適用例5]上記のカートリッジであって、前記印刷材収容部内に、前記印刷材を保持する第2多孔部材が前記印刷材収容部を区画する壁の少なくとも一部に対して隙間をあけた状態で設けられ、前記通気路は前記収容部内の前記隙間によって構成され、前記第2多孔部材の第2メニスカス耐圧が、前記供給口から前記印刷材が導出されるときに前記第2多孔部材の内側に作用する圧力と、前記供給口から前記印刷材が導出されるときに前記隙間に作用する圧力との合計以上である、ことを特徴とするカートリッジ。
この適用例では、収容部内に設けられた第2多孔部材が、通気路において空気と接している。第2多孔部材における第2メニスカス耐圧は、供給孔から液体が導出されるときに第2多孔部材の内側に作用する圧力と、供給孔から液体が導出されるときに隙間に作用する圧力との合計以上である。つまり、第2多孔部材に形成されるメニスカスは、供給口から印刷材が導出されるときに作用する圧力に耐える。このため、印刷材が導出されるときに、第2多孔部材と空気との接触部分を介して印刷材に空気が混入してしまう可能性を低減することが可能である。
本実施形態におけるインクジェットプリンターの構成を示す斜視図。 本実施形態におけるホルダーの構成を示す斜視図。 図2中のA−A線における断面図。 第1実施形態におけるカートリッジの構成を示す斜視図。 第1実施形態におけるケースを示す斜視図。 第1実施形態における連通路を示す斜視図。 第1実施形態におけるカートリッジをXZ平面で切断したときの断面図。 第1実施形態におけるカートリッジをホルダーに装着した状態を示す図。 第2実施形態におけるカートリッジの構成を示す斜視図。 第2実施形態におけるケースを示す斜視図。 第2実施形態におけるカートリッジ内の構成を説明する図。 第2実施形態におけるカートリッジの内部を模式的に示す図。 第2実施形態におけるカートリッジをホルダーに装着した状態を示す図。
インクジェットプリンターを例に、実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図面において、それぞれの構成を認識可能な程度の大きさにするために、構成や部材の縮尺が異なっていることがある。
[インクジェットプリンターの構成]
インクジェットプリンター1は、図1に示すように、プリンター5と、印刷材としてのインクを収容する印刷材収容容器の一例であるカートリッジ7と、を有している。なお、図1には、相互に直交する座標軸であるXYZ軸が付されている。これ以降に示す図についても必要に応じてXYZ軸が付されている。図1では、プリンター5は、X軸方向とY軸方向とによって規定される水平な平面に配置されている。Z軸方向は、水平な平面に直交する方向であり、Z軸負方向が鉛直下方向となる。
プリンター5は、副走査送り機構と、主走査送り機構と、ヘッド駆動機構を有している。副走査送り機構は、図示しない紙送りモーターを動力とする紙送りローラー11を用いて印刷用紙Pを副走査方向に搬送する。主走査送り機構は、キャリッジモーター13の動力を用いて、駆動ベルト15に接続されたキャリッジ17を主走査方向に往復動させる。プリンター5の主走査方向はY軸方向であり、副走査方向はX軸方向である。ヘッド駆動機構は、キャリッジ17に備えられた印刷ヘッド19を駆動して印刷材としてのインクの吐出及びドット形成を実行する。プリンター5は、さらに、上述した各機構を制御するための制御部21を備えている。印刷ヘッド19は、フレキシブルケーブル23を介して制御部21に接続されている。
キャリッジ17は、ホルダー25と、印刷ヘッド19とを備えている。ホルダー25は、複数のカートリッジ7を装着可能に構成されており、印刷ヘッド19の上側に配置されている。本実施形態では、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン、ライトマゼンタ、及びライトシアンの6種類のカートリッジ7が、ホルダー25に1つずつ装着される。6つのカートリッジ7は、それぞれ、ホルダー25に対して着脱可能に構成されている。なお、カートリッジ7の種類は、上記の6種類に限定されず、他の任意の種類を採用することもできる。また、ホルダー25に装着可能なカートリッジ7の個数は、6つに限定されず、1つ以上の任意の個数を採用することもできる。印刷ヘッド19は、インクを吐出することによりインクを噴射する印刷材噴射部として機能する。
ホルダー25は、図2に示すように、凹部31を有している。カートリッジ7は、ホルダー25の凹部31内に装着される。本実施形態では、凹部31内に6つのカートリッジ7が収容される。本実施形態では、凹部31内に装着される6つのカートリッジ7は、相互に隙間をあけた状態で凹部31内に収容される。凹部31内には、凹部31内に装着される6つのカートリッジ7のそれぞれに対応する装着位置が規定されている。6つの装着位置は、凹部31内において、Y軸方向に並んでいる。つまり、6つのカートリッジ7は、Y軸方向に並んだ状態で凹部31内に収容される。
凹部31内には、ホルダー25の底部25Aに、カートリッジ7から印刷材としてのインクが導入される6つの印刷材導入部33が設けられている。6つの印刷材導入部33は、それぞれ、装着位置ごとに設けられている。つまり、6つの印刷材導入部33は、それぞれ、凹部31内に装着される6つのカートリッジ7のそれぞれに対応して設けられている。このため、6つの印刷材導入部33は、凹部31内において、Y軸方向に並んでいる。そして、ホルダー25に装着される6つのカートリッジ7は、凹部31内において、Y軸方向に沿って並ぶ。なお、図2では、ホルダー25に1つのカートリッジ7が装着された状態が示されている。
また、ホルダー25には、6つのレバー35と、6つの係合穴37と、が設けられている。本実施形態では、カートリッジ7の装着位置ごとに、1つのレバー35と、1つの係合穴37と、が設けられている。6つのレバー35は、Y軸方向に並んでいる。6つの係合穴37も、Y軸方向に並んでいる。
レバー35は、印刷材導入部33の−X軸方向側に設けられている。ホルダー25では、印刷材導入部33を挟んでレバー35の反対側(+X軸方向側)に、側壁41が設けられている。また、印刷材導入部33を挟んでY軸方向に対峙するそれぞれの位置に、側壁43と側壁45とが設けられている。側壁43は、底部25Aの+Y軸方向側に位置している。側壁45は、底部25Aの−Y軸方向側に位置している。また、Y軸方向にレバー35を挟んで側壁41に対峙する位置には、側壁47が設けられている。側壁41と、側壁43と、側壁45と、側壁47とは、それぞれ、底部25Aから+Z軸方向に突出している。底部25Aは、側壁41と、側壁43と、側壁45と、側壁47とによって囲まれている。これにより、凹部31が区画されている。
レバー35は、図2中のA−A線における断面図である図3に示すように、側壁47と側壁41との間に設けられている。なお、図3は、ホルダー25を、印刷材導入部33を貫通するXZ平面で切断したときの断面図に相当する。レバー35は、側壁47と印刷材導入部33との間に設けられている。レバー35は、ホルダー25に装着されるカートリッジ7を固定する。作業者は、レバー35によるカートリッジ7の固定を解除することによって、カートリッジ7をホルダー25から外すことができる。係合穴37は、側壁41に設けられている。係合穴37は、側壁41を貫通している。
印刷材導入部33は、底部25Aに設けられている。印刷材導入部33のX軸方向における位置は、レバー35よりも、その反対側の側壁41に近い。印刷材導入部33は、流路51と、筒状部53と、フィルター55と、パッキン57と、を含む。流路51は、カートリッジ7から供給されたインクの通路である。筒状部53は、底部25Aに設けられており、底部25Aから+Z軸方向に向かって凸となる向きに突出している。筒状部53は、流路51を囲んでいる。フィルター55は、筒状部53の開口を覆うように設けられている。すなわち、流路51の入口を覆うように設けられている。フィルター55は、筒状部53の開口端に、熱溶着などによって取り付けられる。パッキン57は、底部25Aに設けられており、筒状部53を囲んでいる。パッキン57は、例えば、ゴムやエラストマーなどの弾性を有する材料で構成されている。
[第1実施形態]
第1実施形態におけるカートリッジ7について説明する。
[カートリッジの構成]
第1実施形態におけるカートリッジ7は、図4に示すように、ケース60と、第1フォーム65と、第2フォーム67と、シート部材69と、を有している。ケース本体61と蓋部材63とによってカートリッジ7のケース60が構成される。ケース60は、Y軸方向において対向する第1壁71と第8壁78を有している。第1壁71が+Y軸方向側に、第8壁78が−Y軸方向側に位置する。第1壁71は、ケース本体61によって構成され、第8壁78は、蓋部材63によって構成される。また、ケース60は、第1壁71及び第8壁78に交差する壁72〜77を有している。これらの壁72〜77は、ケース本体61によって構成されている。また、壁72〜77は、それぞれ、第1壁71から−Y軸方向側に向かって、すなわち第1壁71から蓋部材63側に向かって突出している。これらの壁のうち、第2壁72と第3壁73は、Z軸方向において対向している。第2壁72が−Z軸方向側に、第3壁73が+Z軸方向側に位置する。カートリッジ7がプリンター5に装着された状態では、第2壁72が底壁、第3壁73が上壁となる。第4壁74と第5壁75は、X軸方向において対向している。第4壁74が+X軸方向側に、第5壁75が−X軸方向側に位置する。
第2壁72と第3壁73とは、第1壁71をZ軸方向に挟んで互いに対峙する位置に設けられている。第4壁74と第5壁75とは、第1壁71をX軸方向に挟んで互いに対峙する位置に設けられている。第4壁74及び第5壁75は、それぞれ、第3壁73に交差している。また、第4壁74は、第3壁73側とは反対側において、第2壁72に交差している。
第6壁76は、Z軸方向における第5壁75の第2壁72側、すなわち第5壁75の第3壁73側とは反対側において、第5壁75に交差している。第7壁77は、第6壁76の第5壁75側とは反対側において、第6壁76に交差している。また、第7壁77は、第2壁72の第4壁74側とは反対側において、第2壁72に交差している。第6壁76は、第5壁75及び第2壁72のそれぞれに対して傾斜している。第6壁76は、第3壁73側から第2壁72側に近づくにつれて第4壁74に近づく向きに傾斜している。
第1壁71は、第2壁72〜第7壁77によって囲まれている。第2壁72〜第7壁77は、第1壁71から−Y軸方向に向かって突出している。このため、ケース本体61は、第1壁71を底部として、第2壁72〜第7壁77によって凹状に構成されている。第1壁71〜第7壁77によって、凹部61Aが構成されている。凹部61Aは、+Y軸方向に向かって凹となる向きに構成されている。凹部61Aは、−Y軸方向に向かって、すなわち蓋部材63側に向かって開口している。
図4に示す第1フォーム65は、凹部61A内に収容される。第1フォーム65は、インクを吸収可能な材料で構成されている。第1フォーム65の材料としては、例えば、スポンジやフェルトなどの多孔部材を採用することができる。インクは、第1フォーム65に吸収された状態で凹部61A内に収容される。
蓋部材63は、Y軸方向に第2壁72〜第7壁77を挟んで、第1壁71に対峙する位置に設けられている。蓋部材63は、凹部61Aを覆っている。ケース本体61と蓋部材63とは、互いに接合されている。本実施形態では、ケース本体61と蓋部材63とは、溶着によって接合されている。これにより、蓋部材63は、第1フォーム65が収容された凹部61Aを封止している。
このように、本実施形態では、ケース本体61の凹部61Aと蓋部材63とによって形成された空間内に、インクを吸収した第1フォーム65が収容されることにより、ケース60の内部にインク収容部70(図7及び図8参照)が形成される。
図5(a)、図5(b)、及び図6(a)に示すように、第3壁73には、ケース60の内部と外部とを貫通させる貫通孔85が設けられている。また、図6(a)に示すように、第3壁73の第3壁73の外面には、溝101が設けられている。そして、シート部材69は、貫通孔85及び溝101を覆っている。溝101は、蛇行部101Aを有している。溝101は、貫通孔85を起点として、蛇行部101Aで蛇行してから通気口103に至る。通気口103は、第3壁73の外面に設けられた凹部として構成されている。通気口103と貫通孔85は、溝101によって接続されている。カートリッジ7が使用される前の状態において、貫通孔85、溝101及び通気口103は、図6(b)に示すように、シート部材69によって封止されている。
シート部材69は、封止部69Aと、剥離部69Bとに区分されている。封止部69Aは、貫通孔85から通気口103までの領域のうち、貫通孔85と蛇行部101Aとを含む領域にわたって設けられている。剥離部69Bは、通気口103から貫通孔85までの領域のうち、通気口103から蛇行部101Aの直前までの領域に設けられている。図6(c)に示すように、剥離部69Bは、カートリッジ7を使用する際に使用者によって剥離される。これにより、通気口103が露出し、シート部材69によって覆われた溝101及び貫通孔85を介して、ケース60の内部が大気に開放される。すなわち、本実施形態では、第3壁73に設けられた通気口103、溝101、及び貫通孔85と、シート部材69の封止部69Aとの組み合わせによって、大気の連通路が構成されている。なお、シート部材69や溝101は必須ではなく、貫通孔85を直接大気に露出させれば、ケース60の内部を大気に開放することが可能である。しかし、本実施形態では、貫通孔85を直接大気に露出させず、シート部材69で塞いでいる。さらに、蛇行部101Aを有する溝101をシート部材69で塞ぐことによって形成した連絡路を介して、貫通孔85と通気口103とを接続している。このように、貫通孔85を直接大気に露出させないことで、インク収容部からインクが蒸発するのを低減することが可能となる。また、貫通孔85と通気口103との間に連絡路を設けることで、貫通孔85からインクが漏れだした場合でも、この連絡路の、特に蛇行部101Aの部分で、漏れだしたインクをトラップすることが可能となる。
図5(a)、図5(b)、及び図7に示すように、第2壁72には、インク供給口80が設けられている。インク供給口80は、第2壁72を貫通するように設けられた供給孔81と、第2壁72の外面上に設けられた囲壁83と、第2フォーム67と、を備えている。囲壁83は、第2壁72から第3壁73側とは反対側(−Z軸方向側)に向かって突出している。囲壁83は、供給孔81及び第2フォーム67を外側から囲んでいる。第2フォーム67は、供給孔81に嵌入されている。第2フォーム67は、インクを吸収可能な材料で構成されている。第2フォーム67の材料としては、例えば、スポンジやフェルトなどの多孔部材を採用することができる。第1フォーム65に吸収されているインクは、第1フォーム65から第2フォーム67を伝ってカートリッジ7の外側に排出され、プリンターの印刷材導入部33(図2及び図3参照)に導入される。すなわち、第2フォーム67は、インク収容部70に収容されたインクをプリンター5(図1)に受け渡す多孔部材として機能する。
図7に示すように、第2壁72の、囲壁83の内側の空間Sの内部、且つ供給孔81の外側の領域に、連通孔91が設けられている。この連通孔91は、囲壁83の内側の空間Sを、ケース60の内部に連通させる。ケース60の内部において、さらに、第1フォーム65とケース60の内壁の一部との間には、隙間があけられている。具体的には、第1フォーム65と第4壁74との間、及び第1フォーム65と第3壁73との間に、隙間があけられている。また、連通孔91は、第1フォーム65によって塞がれておらず、この隙間に接続している。この隙間は、連通孔91を介して囲壁83の内側の空間Sに接続しており、また、貫通孔85を介してケース60の外部と接続している。すなわち、この隙間は、囲壁83の内側の空間Sと貫通孔85とを接続する通気路111として機能する。通気路111の機能の詳細については、後述する。
第4壁74には、突起部87が設けられている。突起部87は、第4壁74から第5壁75側とは反対側(+X軸方向側)に向かって突出している。突起部87は、Z軸方向において、第2壁72と第3壁73との間に位置している。突起部87は、カートリッジ7がホルダー25に装着された状態において、図3に示す係合穴37に嵌合する。また、図5(b)に示すように、第5壁75には、突起部89が設けられている。突起部89は、第5壁75から第4壁74側とは反対側(−X軸方向側)に向かって突出している。突起部89は、カートリッジ7がホルダー25に装着された状態において、図3に示すレバー35によって係止される。これにより、カートリッジ7がホルダー25に固定される。
第6壁76の凹部61A側とは反対側、すなわち第6壁76の外面上には、図5(b)に示すように、回路基板93が取付けられている。第6壁76と同様、回路基板93も、第2壁72及び第5壁75のそれぞれに対して傾斜している。回路基板93は、その表面、すなわち第6壁76側とは反対側の面が、−Z軸方向及び−X軸方向を向くように傾斜している。回路基板93の表面には、ホルダー25の接点機構95(図3)に接触する複数の端子97が設けられている。回路基板93の裏面、すなわち第6壁76側の面には、不揮発性メモリーなどの記憶装置(図示せず)が設けられている。複数の端子97のうち、少なくとも一部は、この記憶装置に電気的に接続されている。
カートリッジ7がホルダー25に装着された状態において、複数の端子97は、図3に示す接点機構95に接触する。接点機構95は、フレキシブルケーブル23(図1)を介して制御部21に電気的に接続されている。そして、接点機構95とカートリッジ7の記憶装置とが、回路基板93を介して電気的につながることによって、制御部21とカートリッジ7の記憶装置との間で各種情報の伝達が可能となる。
上記の構成を有するカートリッジ7は、図8に示すように、ホルダー25に装着された状態において、レバー35によって位置が固定される。カートリッジ7がホルダー25に装着されると、カートリッジ7のインク供給口80とプリンター5の印刷材導入部33とが接続される。このとき、インク供給口80の囲壁83が、印刷材導入部33のパッキン57に当接し、囲壁83によって囲まれた空間内に印刷材導入部33の筒状部53が挿入される。つまり、囲壁83は、筒状部53よりも外側から印刷材導入部33の流路51を囲む。そして、囲壁83によって囲まれた空間内において、第2フォーム67が印刷材導入部33のフィルター55に接触する。これにより、凹部61A内で第1フォーム65に吸収されているインクは、第1フォーム65から第2フォーム67及びフィルター55を経て流路51に供給される。
このとき、囲壁83は、筒状部53を囲んだ状態で、パッキン57に当接している。このため、インクがカートリッジ7からプリンター5に供給されるときに、筒状部53の外側にインクがこぼれたとしても、パッキン57と囲壁83とによってせき止められる。
また、本実施形態では、囲壁83の内側の空間S内に連通孔91が設けられている。先に、図7を用いて説明したとおり、連通孔91は通気路111へ接続し、通気路111は貫通孔85を介してケース60の外部へと接続している。すなわち、囲壁83の内側の空間Sが、通気路111を介して大気に連通する。これにより、以下のような効果がもたらされる。
例えば、図8のようにカートリッジ7がプリンター5に装着されているときや、未使用状態のカートリッジ7においてインク供給口80にキャップが取り付けられているときなど、囲壁83の開口端が塞がれた状態で、囲壁83の内側の空間S内に存在する空気が温度変化などによって膨張することがある。本実施形態では、このような場合でも、膨張した分の空気が通気路111を介して外部に開放されるため、囲壁83の内側の空間S内の圧力変動を低く抑えることができる。
また、例えば、カートリッジ7をプリンター5に装着する際や、プリンター5から取り外したカートリッジ7のインク供給口80にキャップを取り付ける際など、囲壁83の開口端が急に塞がれる際に、囲壁83の内側の空間S内の空気が急激に圧縮されることもある。本実施形態では、このような場合でも、圧縮された空気が外部に開放されるため、囲壁83の内側の空間S内の圧力変動を低く抑えることができる。
このように、囲壁83の内側の空間S内の圧力変動を低く抑えることができれば、この空間S内の空気が第2フォーム67を介してインク収容部70内に流入したり、プリンター5に流入したりするのを防ぐことが可能である。
さらに、本実施形態では、第2フォーム67におけるメニスカス耐圧Pが、第2フォーム67を介してインクが導出されるときに第2フォーム67の内側に作用する圧力PAと、第2フォーム67を介してインクが導出されるときに通気路111内に作用する圧力PBとの差の絶対値よりも大きい値に設定されている。すなわち、本実施形態では、メニスカス耐圧Pが下記(1)式の関係を満たす値に設定されている。
P>|PA−PB|・・・(1)
具体的には、本実施形態では、第2フォーム67におけるメニスカス耐圧Pが4.0kPaに設定されており、この値は、圧力PAと圧力PBとの差の絶対値よりも大きい。その作用効果について、以下、詳細に説明する。
本実施形態では、カートリッジ7のインク供給口80からプリンター5の印刷材導入部33(図2)に導出されるインクの流量の最大値が、20ml/分に設定されている。このインク流量の最大値において、インクの導出によって第2フォーム67の内部に、1kPaの圧力損失が発生する。つまり、本実施形態では、第2フォーム67を介してインクが導出されるときに第2フォーム67の内側に作用する圧力PAは、1.0kPaである。
また、本実施形態では、インク流量の最大値において、インクの導出によって通気路111の内部に、0.2kPaの圧力損失が発生する。つまり、本実施形態では、第2フォーム67を介してインクが導出されるときに通気路111内に作用する圧力PBは、0.2kPaである。
以上より、本実施形態では、第2フォーム67を介してインクが導出されるときに、フォーム67と空気との界面には、下記(2)式によって算出される圧力PTが作用する。
PT=|PA−PB|・・・(2)
本実施形態では、圧力PTは、0.8kPaである。第2フォーム67におけるメニスカス耐圧Pは、4.0kPaであり、圧力PT(0.8kPa)よりも大きい。よって、本実施形態によれば、インク流量の最大値においても、第2フォーム67におけるインクのメニスカスを保持することができる。すなわち、第2フォーム67を介してインクが導出されるときに、第2フォームと空気との界面(接触部分)に圧力が作用しても、インクのメニスカスが壊れにくい。よって、この部分から空気が流入するのを防ぐことができる。
このように、本実施形態では、第2フォーム67におけるメニスカス耐圧Pが、第2フォーム67を介してインクが導出されるときに第2フォーム67の内側に作用する圧力PAと、第2フォーム67を介してインクが導出されるときに通気路111内に作用する圧力PBとの差の絶対値よりも大きい。これにより、第2フォーム67を介してインクが導出されるときに、第2フォーム67と空気との接触部分を介してインクに空気が混入してしまう可能性を低減することができる。また、この結果、プリンター5の印刷ヘッド19におけるインクの吐出性能を高く維持することが可能となり、印刷の品質を向上させることが可能となる。
[第2実施形態]
第2実施形態におけるカートリッジ7Aについて説明する。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成については、第1実施形態と同一の符合を付して詳細な説明を省略する。
[カートリッジの構成]
第2実施形態におけるカートリッジ7Aは、図9に示すように、ケース本体121と、蓋部材123とによって構成された、ケース120を有している。第1実施形態では、第3壁73に、通気口103、溝101、貫通孔85、シート部材69などが設けられていたが、本実施形態では、蓋部材123に貫通孔143が設けられる。貫通孔143は、ケース120の内部と外部とを連通させる。また、本実施形態では、蓋部材123とケース本体121の凹部61Aとの間にシート部材137が設けられている。蓋部材123とシート部材137との間の空間は、貫通孔143によって大気に連通するため、この空間を、大気室145Aとよぶ。
第2実施形態におけるカートリッジ7Aでは、凹部61Aの内部に、弁ユニット131と、コイルばね133と、受圧板135とが設けられる。第1実施形態では、凹部61Aの開口が蓋部材63(図3参照)によって塞がれていたが、本実施形態では、凹部61Aの開口がシート部材137によって塞がれる。そして、蓋部材123は、シート部材137との間に空間を形成しつつ、シート部材137を覆うように、ケース本体121に接合される。シート部材137は、合成樹脂(例えば、ナイロンや、ポリプロピレン等)により形成される。本実施形態では、凹部61Aとシート部材137とによって囲まれた領域が、インク収容部139となる。シート部材137は、可撓性を有しており、収容部139内のインクの消費に伴って、その容積を変化させることができる。シート部材137は、収容部139の容積の変化に追従し易いよう、あらかじめ凹部61Aの内壁に沿って押し伸ばされた状態でケース本体121に接合されている。
インク収容部139内に設けられたコイルばね133は、円錐台形状に巻かれている。図9では、コイルばね133が簡略化された状態で示されている。コイルばね133の下底部分は、第1壁71に当接している。コイルばね133の上底部分は、受圧板135のシート部材137側の面とは反対側の面に当接している。また、コイルばね133の上底部分は、受圧板135の略中央部分に当接する。受圧板135は、コイルばね133とシート部材137との間に設けられている。受圧板135は、ポリプロピレン等の合成樹脂や、ステンレスなどの金属により形成される。
コイルばね133は、受圧板135をシート部材137側に向かって付勢する。言い換えると、コイルばね133は、Y軸負方向に受圧板135を付勢する。すなわち、コイルばね133は、インク収容部139の容積を拡大する方向に受圧板135を付勢する。
弁ユニット131は、インク収容部139内に大気を導入するための大気導入口171(図12(a)〜(c)を参照)を開閉するために設けられる。シート部材137は、凹部61Aと弁ユニット131の両方を覆った状態で、ケース本体121に接合される。これによって、凹部61Aがシート部材137によって密閉され、同時に、弁ユニット131がケース本体121に固定される。シート部材137の弁ユニット131に重なる部位には、大気導入口171を塞いでしまわないよう、通気孔141が形成されている。
図12(a)に示すように、弁ユニット131は、カバーバルブ163と、レバーバルブ165と、ばね部材167と、を含む。
カバーバルブ163には、大気導入口171が設けられている。大気導入口171は、カバーバルブ163を貫通している。大気導入口171は、カートリッジ7A内において、収容部139と、大気室145Aとを連通させる。レバーバルブ165は、カバーバルブ163の蓋部材123側とは反対側に設けられている。レバーバルブ165は、弁部173と、レバー部175と、を含む。弁部173は、カバーバルブ163の大気導入口171を開閉する。レバー部175は、弁部173から、受圧板135と第1壁71との間の領域内に延在している。ばね部材167は、レバーバルブ165のカバーバルブ163側とは反対側に設けられている。ばね部材167は、レバーバルブ165の弁部173をカバーバルブ163側に向かって付勢している。これにより、図12(a)及び図12(c)に示したように、カバーバルブ163の大気導入口171は、通常、弁部173によって塞がれている。図12(a)及び図12(c)に示したように、大気導入口171が弁部173によって塞がれている状態を、「閉状態」と表現する。
収容部139内のインク161が消費されていくと、受圧板135は、図12(b)に示すように、第1壁71側に向かって変位する。このとき、受圧板135によってコイルばね133も徐々に圧縮されていき、収容部139内の負圧は大きくなっていく。受圧板135が第1壁71側に向かって所定の位置まで変位すると、受圧板135がレバー部175を第1壁71側に向かって押す。これにより、レバーバルブ165の姿勢が変化し、弁部173とカバーバルブ163との間に隙間が発生する。これにより、大気導入口171と収容部139とが連通する。このように、大気導入口171から弁部173が離れることによって、大気導入口171が開放された状態を、「開状態」と表現する。開状態になると、蓋部材123に設けられた貫通孔143、収容部139の外側にある大気室145A、及び大気導入口171を介して、収容部139の内部に大気が導入される。
収容部139の内部に大気が導入されると、受圧板135は、図12(c)に示すように、蓋部材123側に向かって変位して、レバーバルブ165から離れ、再び閉状態となる。つまり、大気が収容部139の内部に流入することによって、図12(b)に示す状態よりも、収容部139の容積が増大する。これにより、収容部139内の負圧が軽減される(収容部139の圧力が大気圧に近づく)。このように、収容部139のインク161の消費に伴って、収容部139内の負圧が大きくなると一次的にレバーバルブ165が開状態になることで収容部139内の圧力を適切な圧力範囲に維持することが可能となる。
図9に戻って、本実施形態のインク供給口80Aについて説明する。本実施形態においても、第1実施形態と同様、インク供給口80Aが第2壁72に設けられている。インク供給口80Aは、第2壁72を貫通するように設けられた供給孔81Aと、第2壁72の外面上に設けられた囲壁83とを備えている。囲壁83の内側には、板ばね151と、フォーム153と、フィルター155と、が設けられている。第1実施形態では、供給孔81に第2フォーム67が嵌入されていたが、本実施形態では、供給孔81Aを外側から覆うように、板ばね151と、フォーム153と、フィルター155と、が設けられている。すなわち、図10に示すように、囲壁83の内側の空間S内で、且つ供給孔81Aに重なる領域に、凹部157が設けられている。そして、図11に示すように、板ばね151とフォーム153が、凹部157におさめられている。フィルター155は、凹部157を第2壁72の外側から覆うように、第2壁72に取り付けられている。フィルター155としては、例えば、プレス加工などでフィルム材に貫通孔をあけたものや、PALL社製のMMM膜などの非対称膜、例えば織布のような対称膜などを採用することができる。
図13に示したように、本実施形態のカートリッジ7Aが、ホルダー25に装着されると、インク供給口80の囲壁83が印刷材導入部33のパッキン57と当接し、囲壁83によって囲まれた空間内に印刷材導入部33の筒状部53が挿入される。つまり、囲壁83は、筒状部53よりも外側から印刷材導入部33の流路51を囲む。そして、囲壁83によって囲まれた空間内において、フィルター155が、印刷材導入部33のフィルター55に接触する。これにより、インク収容部139に収容されているインクが、フィルター155及びフィルター55を経て流路51に供給される。すなわち、フィルター155は、インク収容部139に収容されたインクをプリンター5(図1)に受け渡す多孔部材として機能する。
第2実施形態においても、第1実施形態のカートリッジ7と同様、囲壁83の内側の空間S内に連通孔91が設けられている。図12に示すように、連通孔91は、カートリッジ7Aの内部のうち、シート部材137によって密閉されない空間145B(図9及び図10も参照)に接続する。この空間145Bは、先に説明した大気室145Aへ接続し、貫通孔143を介してケース120の外部へと接続している。つまり、囲壁83の内側の空間S内が、空間145B及び大気室145Aからなる通気路145を介して大気に連通する。これにより、第1実施形態と同様、囲壁83の内側の空間S内の圧力変動を低く抑えることができる。
また、第2実施形態では、フィルター155におけるメニスカス耐圧Pが、フィルター155を介してインクが導出されるときにフィルター155の内側に作用する圧力PAと、フィルター155を介してインクが導出されるときに通気路145内に作用する圧力PBとの差との絶対値よりも大きい値に設定されている。すなわち、本実施形態においても、第1実施形態と同様、メニスカス耐圧Pが、上記(1)式の関係を満たす値に設定されている。メニスカス耐圧P、圧力PA、圧力PBの具体的な値は、先に説明した第1実施形態と同様である。また、作用効果についても、第1実施形態で説明したとおりである。
[変形例]
上記の実施形態では、ケース60,120が、第1〜第7壁71〜77を構成するケース本体61,121と、第8壁78を構成する蓋部材63,123とによって構成されていたが、ケースの構成はこれに限られない。たとえば、第3壁73を蓋部材によって構成し、その他の壁71,72,74〜78をケース本体によって構成するようにしても良い。また、ケースを、3つ以上の部品によって構成するようにしても良い。また、壁の数も8つである必要はない。たとえば、ケースを円柱や楕円柱の形状にしたり、直方体や立方体にしたりすることも可能である。
また、上記の実施形態では、インク供給口80,80Aが、ケース60,120の第2壁72から外側に突出した状態で設けられていたが、インク供給口はケースの壁から突出しないように設けられていても良い。インク供給口がケースの壁から突出していない場合でも、インク供給口が塞がれることによって圧力が変動するような空間が形成され、このような圧力変動によって、多孔部材を介して空気がインク室やプリンターに流入し得る状況にあるならば、本発明を適用することが可能である。
本発明は、インクジェットプリンター及びそのインクカートリッジに限らず、インク以外の他の印刷材を噴射する任意の印刷装置及びそのカートリッジにも適用することができる。例えば、以下のような各種の印刷装置及びそのカートリッジに適用可能である。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置。(2)液晶ディスプレイ等の画像表示装置用のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射する印刷装置。(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイや、面発光ディスプレイ(Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材を噴射する印刷装置。(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む印刷材を噴射する印刷装置。(5)精密ピペットとしての試料印刷装置。(6)潤滑油の印刷装置。(7)樹脂液の印刷装置。(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する印刷装置。(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する印刷装置。(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する印刷装置。(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる印刷材噴射ヘッドを備える印刷装置。
なお、「液滴」とは、印刷装置から吐出される印刷材の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、「印刷材」とは、印刷装置が噴射させることができるような材料であれば良い。例えば、「印刷材」は、物質が液相であるときの状態の材料であれば良く、粘性の高い又は低い液状態の材料、及び、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような液状態の材料も「印刷材」に含まれる。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなども「印刷材」に含まれる。上記のような「印刷材」を、「液状体」とも表現することができる。液体や液状体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種の液体状組成物を包含するものとする。
1…インクジェットプリンター、5…プリンター、7,7A…カートリッジ、19…印刷ヘッド、25…ホルダー、25A…底部、31…凹部、33…印刷材導入部、35…レバー、37…係合穴、51…流路、53…筒状部、55…フィルター、57…パッキン、60…ケース、61…ケース本体、61A…凹部、63…蓋部材、65…第1フォーム、67…第2フォーム、69…シート部材、69A…封止部、69B…剥離部、70…インク収容部、71…第1壁、72…第2壁、73…第3壁、74…第4壁、75…第5壁、76…第6壁、77…第7壁、78…第8壁、80,80A…インク供給口、81,81A…供給孔、83…囲壁、85…貫通孔、87…突起部、89…突起部、91…連通孔、93…回路基板、95…接点機構、97…端子、101…溝、101A…蛇行部、103…端部、111…通気路、120…ケース、121…ケース本体、123…蓋部材、131…弁ユニット、133…コイルばね、135…受圧板、137…シート部材、139…インク収容部、141…通気孔、143…貫通孔、145…通気路、145A…大気室、145B…空間、151…板ばね、153…フォーム、155…フィルター、157…凹部、161…インク、163…カバーバルブ、165…レバーバルブ、167…ばね部材、171…大気導入口、173…弁部、175…レバー部、P…印刷用紙。

Claims (3)

  1. ケースの内部に設けられた印刷材収容部と、前記印刷材収容部に収容された印刷材を印刷装置に供給する供給口と、を備え、
    前記供給口には、前記印刷材を導出する多孔部材が設けられ、
    前記ケースには、前記ケースの内部と外部とを連通させる貫通孔が設けられ、
    前記ケースの内部に、前記供給口内部の空間と前記貫通孔とを接続する通気路が設けられ、
    前記通気路内と前記印刷材収容部とを導通させる通気孔と、前記通気孔を開閉する弁と、を有し、前記弁は、通常は前記通気孔を閉じており、前記印刷材収容部の容積が所定の値まで減少したときにのみ前記通気孔から離れるように構成され、前記弁が通気口から離れたときに前記通気路内の大気が前記印刷材収容部に導入される、
    カートリッジであって、
    前記多孔部材のメニスカス耐圧が、前記多孔部材を介して前記印刷材が導出されるときに前記多孔部材の内側に作用する圧力と、前記多孔部材を介して前記印刷材が導出されるときに前記通気路内に作用する圧力との差の絶対値よりも大きい、ことを特徴とするカートリッジ。
  2. 請求項1に記載のカートリッジであって、
    前記ケースの内部において、前記印刷材収容部と前記通気路とが、互いに隔離されている、ことを特徴とするカートリッジ。
  3. ケースの内部に設けられた印刷材収容部と、前記印刷材収容部に収容された印刷材を印刷装置に供給する供給口と、を備え、
    前記供給口には、前記印刷材を導出する多孔部材が設けられ、
    前記ケースには、前記ケースの内部と外部とを連通させる貫通孔が設けられ、
    前記ケースの内部に、前記供給口内部の空間と前記貫通孔とを接続する通気路が設けられた、カートリッジであって、
    前記多孔部材のメニスカス耐圧が、前記多孔部材を介して前記印刷材が導出されるときに前記多孔部材の内側に作用する圧力と、前記多孔部材を介して前記印刷材が導出されるときに前記通気路内に作用する圧力との差の絶対値よりも大きく、
    前記印刷材収容部と前記通気路との間に、可撓性を有するシート部材が設けられており、前記印刷材収容部と前記通気路とが、前記シート部材によって隔離されている、ことを特徴とするカートリッジ。
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