JP6066100B2 - 自動変速機 - Google Patents
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Description
このように構成された本発明においては、オイル貯留部は、入力軸が延びる方向に沿って複数段プラネタリギヤセットからオフセットした位置に配置されるので、オイル貯留部の位置を、このオイル貯留部が複数段プラネタリギヤセットの外周部に配置される場合よりも内周側にすることができ、これにより、自動変速機の軸方向寸法の増大を抑制するためにオイル貯留部を自動変速機の外周部に配置しつつ、自動変速機の径方向寸法の大型化も抑制することができる。
このように構成された本発明においては、オイル貯留部は、複数段プラネタリギヤセットよりも径方向寸法の小さいプラネタリギヤセットの外周部に配置されるので、自動変速機の軸方向寸法の増大を抑制するためにオイル貯留部を自動変速機の外周部に配置しつつ、自動変速機の径方向寸法の大型化も抑制することができる。
このように構成された本発明においては、オイル貯留部は、ブレーキが配置されていない1つ又は複数のプラネタリギヤセットの外周部に配置されているので、オイル貯留部の位置を、ブレーキが配置されたプラネタリギヤセットの外周部にオイル貯留部が配置される場合よりも内周側にすることができ、これにより、自動変速機の軸方向寸法の増大を抑制するためにオイル貯留部を自動変速機の外周部に配置しつつ、自動変速機の径方向寸法の大型化も抑制することができる。
このように構成された本発明においては、オイル貯留部は、複数段プラネタリギヤセットよりも径方向寸法の小さいプラネタリギヤセットの外周部且つ出力部の外周部に配置されるので、自動変速機の軸方向寸法の増大を抑制するためにオイル貯留部を自動変速機の外周部に配置しつつ、自動変速機の径方向寸法の大型化も抑制することができ、さらに、オイル貯留部の容積を増大させることができる。
このように構成された本発明においては、ブレーキ及びオイル貯留部は、1つ又は複数のプラネタリギヤセットの外周部において、入力軸が延びる方向に沿って互いにオフセットして配置されているので、複数段プラネタリギヤセットよりも径方向寸法の小さいプラネタリギヤセットの外周部にブレーキが設けられている場合でも、オイル貯留部をそのプラネタリギヤセットの外周部に配置することができ、これにより、自動変速機の軸方向寸法の増大を抑制するためにオイル貯留部を自動変速機の外周部に配置しつつ、自動変速機の径方向寸法の大型化も抑制することができる。
まず、図1乃至図3により、本発明の第1実施形態による自動変速機を適用したパワートレイン構造の全体構成を説明する。図1は、本発明の第1実施形態による自動変速機の中心軸線を通る水平断面を上方から見たスケルトン図であり、図2は、図1に示した本発明の第1実施形態による自動変速機のII−II矢視図であり、図3は、図1に示した本発明の第1実施形態による自動変速機の締結表である。
この車両の動力源であるエンジン2の出力軸4には、トルクコンバータ6を介して自動変速機8が接続されている。この自動変速機8の出力側にはカウンタ機構10が接続されており、自動変速機8からカウンタ機構10を介して出力される動力により、デファレンシャル機構12が駆動される。
また、自動変速機8は、エンジン2の出力軸4から自動変速機8の入力軸14に入力された動力を変速機構16に伝達する第1クラッチ18、第2クラッチ20及び第3クラッチ22を備えている。第2クラッチ20は、入力軸14に入力された動力を変速機構16、第1クラッチ18及び第3クラッチ22に伝達する。第1クラッチ18及び第3クラッチ22は、第2クラッチ20から入力された動力を変速機構16に伝達する。また、自動変速機8は、変速機構16に含まれる回転要素の作動を制限する第1ブレーキ24及び第2ブレーキ26を備えている。
さらに、変速機構16と第2クラッチ20との間に、変速機構16からの動力を出力する出力ギヤ28が配置されている。
これらのプラネタリギヤセット36、38、40、42は、入力軸14が延びる方向に沿って、エンジン2に遠い側からエンジン2に向かって、複数段プラネタリギヤセット44、第1プラネタリギヤセット36、第4プラネタリギヤセット42の順に配置され、この第4プラネタリギヤセット42のエンジン2側に隣接して出力ギヤ28が配置されている。
各プラネタリギヤセット36、38、40、42は、それぞれ、外歯車のサンギヤ36a、38a、40a、42aと、このサンギヤ36a、38a、40a、42aに噛み合った複数のプラネタリピニオンと、これらのプラネタリピニオンを支持するキャリヤ36b、38b、40b、42bと、ピニオンに噛み合った内歯車のリングギヤ36c、38c、40c、42cとを備えている。
また、第2プラネタリギヤセット38のリングギヤ38cは、第1クラッチ18の出力軸18aに連結されており、これにより、第1クラッチ18及び第2クラッチ20を介して入力軸14に断接可能に連結されている。
また、第2プラネタリギヤセット38のサンギヤ38a(即ち、第3プラネタリギヤセット40のリングギヤ40c)は、第3クラッチ22の出力軸22aに連結されており、これにより、第3クラッチ22及び第2クラッチ20を介して入力軸14に断接可能に連結されている。
また、第2ブレーキ26は、第1プラネタリギヤセット36のリングギヤ36cの外周部においてケース部本体32aの内周に固定されており、第1プラネタリギヤセット36のリングギヤ36cと連結されて、このリングギヤ36cの作動を制限する。この第2ブレーキ26の径方向寸法は、第1ブレーキ24、第4プラネタリギヤセット42及び出力ギヤ28のそれぞれの径方向寸法よりも大きい。
オイル貯留部54は、上方に向かって開口したほぼ直方体形状の箱体であり、その底面が入力軸14とほぼ同じ高さ位置となるように、ケース部本体32aの外周の車両前方側において、ケース部本体32aと一体に設けられている。また、オイル貯留部54には、その上面の開口を覆うカバー56が設けられている。さらに、オイル貯留部54の上部には、このオイル貯留部54と変速機ケース30の内部とを連通させるように開口58が形成されており、余剰の作動油がオイル貯留部54からこの開口58を介して変速機ケース30内に還流可能となっている。
さらに、このオイル貯留部54の下端部と、第1クラッチ18、第2クラッチ20及び第3クラッチ22のそれぞれの遠心キャンセル室とを連通させる油路60が、ケース部32のケース部本体32a、隔壁32b、エンドカバー32cに形成されている。オイル貯留部54は、油路60の遠心キャンセル室側の出口よりも上方に設けられているので、オイル貯留部54内の作動油は、重力によって遠心キャンセル室に供給される。
また、第2クラッチ20の遠心キャンセル室に供給され又は遠心キャンセル室から排出される作動油を貯留するオイル貯留部54bが、第2クラッチ20の外周部において、変速機ケース30のケース部32に設けられている。即ち、オイル貯留部54bは、複数段プラネタリギヤセット44から、入力軸14が延びる方向に沿ってエンジン2側にオフセットした位置に配置されている。
そして、第2プラネタリギヤセット38のキャリヤ38bは、第1クラッチ18の出力軸18a及び第3クラッチ22の出力軸22aに連結されており、これにより、第1クラッチ18を介して第4プラネタリギヤセット42のキャリヤ42bに断接可能に連結され、第3クラッチ22を介して第1プラネタリギヤセット36のキャリヤ36bに断接可能に連結されている。
また、第3プラネタリギヤセット40のリングギヤ40c(即ち第2プラネタリギヤセット38のサンギヤ38a)は、第2クラッチ20の出力軸20aに連結されており、これにより、第2クラッチ20を介して第4プラネタリギヤセット42のキャリヤ42bに断接可能に連結されている。
また、第2ブレーキ26は、第1プラネタリギヤセット36よりもエンジン2から遠い側においてケース部本体32aの内周に固定されており、第1プラネタリギヤセット36のサンギヤ36aと連結されて、このサンギヤ36aの作動を制限する。
また、第3クラッチ22の遠心キャンセル室に供給され又は遠心キャンセル室から排出される作動油を貯留するオイル貯留部54bが、第1プラネタリギヤセット36の外周部において、この第1プラネタリギヤセット36の外周部に配置された第1ブレーキ24に隣接して、変速機ケース30のケース部32に設けられている。即ち、第1ブレーキ24及びオイル貯留部54bは、第1プラネタリギヤセット36の外周部において、入力軸14が延びる方向に沿って互いにオフセットして配置されている。また、オイル貯留部54bは、複数段プラネタリギヤセット44から、入力軸14が延びる方向に沿ってエンジン2から遠い側にオフセットした位置に配置されている。
2 エンジン
4 出力軸
8 自動変速機
14 入力軸
16 変速機構
18 第1クラッチ
20 第2クラッチ
22 第3クラッチ
24 第1ブレーキ
26 第2ブレーキ
28 出力ギヤ
36 第1プラネタリギヤセット
38 第2プラネタリギヤセット
40 第3プラネタリギヤセット
42 第4プラネタリギヤセット
36a、38a、40a、42a サンギヤ
36b、38b、40b、42b キャリヤ
36c、38c、40c、42c リングギヤ
44 複数段プラネタリギヤセット
52、60 油路
54、54a、54b オイル貯留部
Claims (5)
- 動力源で生成された動力を変速して出力する自動変速機であって、
上記動力源で生成された動力が入力される入力軸と、
上記入力軸の周りに、少なくとも2つのプラネタリギヤセットを内外周に重ねて配置して構成された1つ又は複数の複数段プラネタリギヤセットと、
上記動力源から上記入力軸に入力された動力を上記プラネタリギヤセットに伝達する1つ又は複数のクラッチであって、作動油が供給される締結油圧室と、この作動油による油圧を受けて移動する締結ピストンと、上記入力軸が延びる方向に沿って、上記締結ピストンに対して上記締結油圧室の反対側に設けられる遠心キャンセル室と、を有するクラッチと、
このクラッチの遠心キャンセル室へ油路を介して供給され又は上記遠心キャンセル室から油路を介して排出される作動油を貯留するオイル貯留部と、を有し、
上記オイル貯留部は、上記入力軸が延びる方向に沿って上記複数段プラネタリギヤセットからオフセットした位置に配置されていることを特徴とする自動変速機。 - さらに、上記入力軸の周りに配置された1つ又は複数のプラネタリギヤセットを有し、
上記オイル貯留部は、上記1つ又は複数のプラネタリギヤセットの外周部に配置されている請求項1に記載の自動変速機。 - さらに、上記プラネタリギヤセットの外周部に配置され、上記複数段プラネタリギヤセット及び/又は上記1つ又は複数プラネタリギヤセットのサンギヤ、キャリヤ、又は、リングギヤのいずれかの作動を制限するブレーキを有し、
上記オイル貯留部は、上記ブレーキが配置されていない上記1つ又は複数のプラネタリギヤセットの外周部に配置されている請求項2に記載の自動変速機。 - さらに、上記複数段プラネタリギヤセット及び/又は上記1つ又は複数プラネタリギヤセットから動力を出力する出力部を有し、
上記出力部は、上記1つ又は複数のプラネタリギヤセットに隣接して配置され、
上記オイル貯留部は、上記1つ又は複数のプラネタリギヤセットの外周部且つ上記出力部の外周部に配置されている請求項3に記載の自動変速機。 - さらに、上記入力軸の周りに配置された1つ又は複数のプラネタリギヤセットと、
上記1つ又は複数のプラネタリギヤセット及び/又は上記複数段プラネタリギヤセットのサンギヤ、キャリヤ、又は、リングギヤのいずれかの作動を制限するブレーキと、を有し、
上記ブレーキ及び上記オイル貯留部は、上記1つ又は複数のプラネタリギヤセットの外周部において、上記入力軸が延びる方向に沿って互いにオフセットして配置されている請求項1に記載の自動変速機。
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