JP6064763B2 - 端子圧着装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電線の端部に端子を連続的に圧着する端子圧着装置に関する。
電線の端部に端子を連続的に圧着する装置として、端子圧着装置(端子圧着用アプリケータ)が知られている。一般に、端子圧着装置は、連続端子(複数の端子が連ねられた帯状部材)を繰り出して定められた送出経路に沿って次々と送出する送出部と、送出経路と直交する方向に沿って移動される金型で端子を加締めて電線に圧着する圧着部とを含んで構成されており、これら各部が連動して圧着工程を連続的に行うようになっている(例えば、特許文献1参照)。
端子圧着装置において、連続端子の送り出しは、例えば、連続端子に一定ピッチで形成された送り孔に爪状の部材(送り爪)を引っ掛けて、圧着部における圧着動作に連動して、送り爪を送り方向に沿って移動させることによって行われる。
ただし、この態様の場合、送り爪が停止した時に、連続端子が慣性運動によって送り方向に微小に位置ずれしてしまう(送り過ぎ)、あるいは、送り孔を戻す際に、送り爪の動きに追従して連続端子が送り方向と逆の方向に位置ずれしてしまう(戻りずれ)などの事態が生じやすい。そこで、送り過ぎ、戻りずれを抑制して送り爪による連続端子の送出を安定して行うために、連続端子を一定の圧力で押さえつけて連続端子の送り方向および戻り方向の移動を妨げるブレーキ部材が設けられることが多い。
特許第2870362号公報
上述した送り爪とブレーキ部材とを用いた送り出しの態様においては、大幅な送り過ぎや、大幅な戻りずれは抑制できるものの、連続端子の送り出しの距離を高精度に制御することは難しい。このため、圧着対象の端子が、金型の中央から微小にずれた位置におかれてしまうことも多かった。
ここで、端子が、金型の中央から僅かでもずれた位置で加締められると、端子に対して適切な圧着処理が施されない。図22には、金型の中央からずれた位置で加締められた端子の断面形状の一例が模式的に示されている。ここに例示されるように、金型の中央から僅かでもずれた位置で加締められると、端子のバレル部は左右非対称の形状となってしまい、端子が理想形状に変形されない。その結果、圧着不良、通電不良等の不都合が生じる可能性が高くなってしまう。
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、端子に対して適切な圧着処理を施せる技術を提供することを目的とする。
第1の態様は、端子圧着装置であって、連続端子に連ねられる複数の端子のうちの一つの端子を、金型で加締めることによって、前記端子を電線に圧着する圧着部と、前記圧着部における圧着動作に連動して、ステージに載置された前記連続端子の送り孔に引っ掛けられた送り爪を移動させることによって、前記連続端子を前記端子ひとつ分ずつ前記圧着部に向けて送る送出部と、前記連続端子の移動を制動する制動部と、を備え、前記制動部が、前記連続端子と対向配置された本体部と、前記連続端子が送り方向に移動しようとするときに前記本体部が一の方向に揺動することによって前記連続端子が前記本体部に対して滑って移動可能となるように、かつ、前記連続端子が前記送り方向と逆の方向に移動しようとするときに前記本体部が他の方向に揺動することによってブレーキがかかるように、前記本体部を揺動可能に軸支する支持部と、を備え、前記本体部における、前記連続端子と対向する面を対向面とよび、前記対向面内における、前記連続端子と当接する位置を当接位置とよび、前記当接位置を通り、前記ステージの法線方向に沿う仮想面を基準面とよぶとして、前記本体部の揺動軸が、前記基準面よりも前記送り方向の上流側にあり、前記連続端子が送り方向に沿った一部の区間で載置されると共に、前記圧着動作に連動して揺動することがないように設けられた前記ステージをさらに備え、前記支持部が前記ステージに固定される。
の態様は、第1の態様に係る端子圧着装置であって、前記連続端子の送り方向および前記ステージの法線方向と直交する方向から見て、前記対向面が、鋭角で曲がる部分を有さず、鈍角で曲がる部分を有する面である。
の態様は、第1または第2の態様に係る端子圧着装置であって、前記揺動軸と前記当接位置とを結ぶ直線と、前記揺動軸から前記ステージに下ろした垂線とがなす角度が、0度より大きく、かつ、45度以下である。
の態様は、第1から第のいずれかの態様に係る端子圧着装置であって、前記揺動軸と前記当接位置とを結ぶ直線と、前記揺動軸から前記ステージに下ろした垂線とがなす角度が、2度より大きく、かつ、10度以下である。
の態様は、第1から第のいずれかの態様に係る端子圧着装置であって、前記対向面が、前記連続端子の送り方向および前記ステージの法線方向と直交する方向から見て、弧状に曲がる曲面領域を備える。
の態様は、第の態様に係る端子圧着装置であって、前記対向面における、前記曲面領域の前記送り方向の下流側に、前記曲面領域と連なる平坦な面領域が形成される。
の態様は、第1から第のいずれかの態様に係る端子圧着装置であって、前記制動部が、前記本体部を、前記対向面を前記送り方向と逆の方向に移動させるような揺動方向に付勢する付勢部材、をさらに備える。
の態様は、第の態様に係る端子圧着装置であって、前記付勢部材が前記本体部を付勢する力の大きさが、前記送り爪の位置とともに変化する。
の態様は、第の態様に係る端子圧着装置であって、前記付勢部材が、一端が前記本体部における前記揺動軸よりも上側の位置に連結され、他端が前記送り爪と一体に連結された、第1弾性部材、を備え、前記本体部が前記送り爪に対して前記送り方向の上流側に配置されており、前記圧着部において前記端子が前記金型に拘束開始された際の前記送り爪の位置を特定位置とよぶとして、前記送り爪が前記特定位置にある状態において、前記第1弾性部材が自然長となる。
第1の態様は、第または第の態様に係る端子圧着装置であって、前記付勢部材が、伸長状態で、一端が前記本体部における前記揺動軸よりも上側の位置に連結され、他端が前記支持部における前記揺動軸よりも前記送り方向の下流側の位置に連結された、第2弾性部材、を備える。
第1の態様は、第から第1のいずれかの態様に係る端子圧着装置であって、前記付勢部材が、縮短状態で、一端が前記本体部における前記揺動軸よりも下側の位置に連結され、他端が前記支持部における前記揺動軸よりも前記送り方向の下流側の位置に連結された、第3弾性部材、を備える。
第1の態様は、第1から第1のいずれかの態様に係る端子圧着装置であって、前記制動部が、前記本体部における、前記揺動軸に対して前記対向面と逆側の位置に着設された、解除レバー、をさらに備える。
第1の態様は、第1から第1のいずれかの態様に係る端子圧着装置であって、前記送り爪が前記送り孔に引っ掛けられた状態において、前記送り爪の先端が、前記送り孔の前記送り方向に沿う幅の全体を塞いだ状態とされる。
第1の態様は、第1から第1のいずれかの態様に係る端子圧着装置であって、前記圧着部において前記端子が前記金型に拘束されてから加締められるまでの間、前記送り爪が前記連続端子と非接触の状態とされる。
第1の態様は、端子圧着装置であって、連続端子に連ねられる複数の端子のうちの一つの端子を、金型で加締めることによって、前記端子を電線に圧着する圧着部と、前記圧着部における圧着動作に連動して、ステージに載置された前記連続端子の送り孔に引っ掛けられた送り爪を移動させることによって、前記連続端子を前記端子ひとつ分ずつ前記圧着部に向けて送る送出部と、前記連続端子の移動を制動する制動部と、を備え、前記制動部が、前記連続端子と対向配置された本体部と、前記本体部を揺動可能に軸支する支持部と、を備え、前記本体部における、前記連続端子と対向する面を対向面とよび、前記対向面内における、前記連続端子と当接する位置を当接位置とよび、前記当接位置を通り、前記ステージの法線方向に沿う仮想面を基準面とよぶとして、前記本体部の揺動軸が、前記基準面よりも前記送り方向の上流側にあり、前記制動部が、前記本体部を、前記対向面を前記送り方向と逆の方向に移動させるような揺動方向に付勢する付勢部材、をさらに備え、前記付勢部材が前記本体部を付勢する力の大きさが、前記送り爪の位置とともに変化する。
第1の態様は、端子圧着装置であって、連続端子に連ねられる複数の端子のうちの一つの端子を、金型で加締めることによって、前記端子を電線に圧着する圧着部と、前記圧着部における圧着動作に連動して、ステージに載置された前記連続端子の送り孔に引っ掛けられた送り爪を移動させることによって、前記連続端子を前記端子ひとつ分ずつ前記圧着部に向けて送る送出部と、前記連続端子の移動を制動する制動部と、を備え、前記制動部が、前記連続端子と対向配置された本体部と、前記本体部を揺動可能に軸支する支持部と、を備え、前記本体部における、前記連続端子と対向する面を対向面とよび、前記対向面内における、前記連続端子と当接する位置を当接位置とよび、前記当接位置を通り、前記ステージの法線方向に沿う仮想面を基準面とよぶとして、前記本体部の揺動軸が、前記基準面よりも前記送り方向の上流側にあり、前記揺動軸と前記当接位置とを結ぶ直線と、前記揺動軸から前記ステージに下ろした垂線とがなす角度が、0度より大きく、かつ、45度以下である。
第1の態様によると、連続端子が送り方向と逆の戻り方向に移動しようとした場合は、本体部が揺動して対向面が連続端子に押しつけられ、これによって、連続端子の戻り方向への移動が制動される。一方、連続端子が送り方向に移動しようとした場合は、本体部が揺動して対向面が連続端子から離れる方向に移動し、これによって、連続端子の送り方向への移動が妨げられない。つまり、送り方向への移動を制動せずに、戻り方向への移動を制動することができる。この構成によると、圧着対象となる端子が、金型に対する理想圧着位置よりも送り方向の上流側に位置ずれした位置に送出されていたとしても、当該端子は金型の成型面に導かれて理想圧着位置まで自然に移動する。したがって、圧着対象となる端子が、理想圧着位置よりも送り方向の上流側の位置に送出されている場合であっても、端子を理想圧着位置で加締めることができる。すなわち、端子に対して適切な圧着処理を施せる。
の態様によると、連続端子の送り方向およびステージの法線方向と直交する方向から見て、対向面が、鋭角で曲がる部分を有さず、鈍角で曲がる部分を有する面である。したがって、対向面が連続端子に押しつけられても、この対向面によって連続端子が削られるという事態が生じにくく、金属粉の発生が抑制される。
の態様によると、揺動軸と当接位置とを結ぶ直線と、揺動軸からステージに下ろした垂線とがなす角度が、0度より大きく、かつ、45度以下である。この構成によると、連続端子の戻り方向の移動を十分に制動することができる。
の態様によると、揺動軸と当接位置とを結ぶ直線と、揺動軸からステージに下ろした垂線とがなす角度が、2度より大きく、かつ、10度以下である。この構成によると、連続端子の戻り方向の移動を特に十分に制動することができる。
の態様によると、対向面に、弧状に曲がる曲面領域が含まれる。この構成によると、連続端子の厚みに応じて本体部が揺動して、当該曲面領域の異なる位置で連続端子と当接することができる。これによって、厚みが異なる各種の連続端子を制動対象とすることができる。
の態様によると、対向面における、曲面領域の送り方向の下流側に、曲面領域と連なる平坦な面領域が形成される。この構成によると、対向面と連続端子とが平坦な面領域で当接した場合に、連続端子が平坦な面領域の全体で押さえ付けられることになり、これによって、連続端子の戻り方向の移動が十分に制動される。
〜1の態様によると、本体部を、対向面を送り方向と逆の方向に移動させるような揺動方向に付勢する付勢部材を備える。この構成によると、対向面が連続端子から離間する(浮いてしまう)ことを十分に抑制するとともに、制動部の制動力を高めることができる。
第1の態様によると、解除レバーを操作して、本体部を、対向面を送り方向に移動させるような揺動方向に揺動させることによって、対向面と連続端子とを離間させることができる。したがって、必要に応じて、連続端子の制動状態を簡単に解除することができる。
第1の態様によると、送り爪が送り孔に引っ掛けられた状態において、送り爪の先端が、送り孔の前記送り方向に沿う幅の全体を塞いだ状態とされる。この構成によると、送り孔に引っ掛けられた状態で移動した送り爪が停止した時に、連続端子が慣性運動によって送り方向に微小に位置ずれしてしまうといった事態が生じにくくなる。すなわち、端子の送り過ぎが生じにくくなる。
第1の態様によると、圧着部において端子が金型に拘束されてから加締められるまでの間、送り爪が連続端子と非接触の状態とされる。この構成によると、端子が金型に拘束されてから加締められるまでの間、圧着対象となる端子の移動が送り爪によって妨げられることがないので、金型に対する理想圧着位置よりも送り方向の上流側に送出された端子が、理想圧着位置まで特にスムースに移動できる。

連続端子の平面図である。 第1の実施の形態に係る端子圧着装置の概略正面図である。 経路規定部の概略斜視図である。 送り爪が連続端子を送出している様子を模式的に示す図である。 端子の送り位置の適正範囲を説明するための図である。 第1の実施の形態に係る片側ブレーキ部の全体の構成を模式的に示す側面図である。 本体部の構成を模式的に示す側面図である。 本体部が異なる厚みの連続端子の各々に当接する様子を示す図である。 連続端子が戻り方向に移動しようとした場合に、第1の実施の形態に係る片側ブレーキ部がこれを制動する様子を説明するための図である。 連続端子が送り方向に移動しようとした場合に、第1の実施の形態に係る片側ブレーキ部がこれを制動しない様子を説明するための図である。 送り爪が送り方向に移動されている際の様子を模式的に示す図である。 送り爪が戻り方向に移動されている際の様子を模式的に示す図である。 端子がクリンパに拘束されている状態の様子を模式的に示す図である。 端子に対して圧着処理が施される際の様子を示す図である。 端子圧着装置により圧着処理を施された端子の断面形状を模式的に示す図である。 第2の実施の形態に係る端子圧着装置の概略正面図である。 第2の実施の形態に係る片側ブレーキ部の全体の構成を模式的に示す側面図である。 第2の実施の形態に係る片側ブレーキ部の本体部の構成を模式的に示す側面図である。 第2の実施の形態に係る片側ブレーキ部の本体部が異なる厚みの連続端子の各々に当接する様子を示す図である。 連続端子が戻り方向に移動しようとした場合に、第2の実施の形態に係る片側ブレーキ部がこれを制動する様子を説明するための図である。 連続端子が送り方向に移動しようとした場合に、第2の実施の形態に係る片側ブレーキ部がこれを制動しない様子を説明するための図である。 金型の中央からずれた位置で加締められた端子の断面形状の一例を示す図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
<I.第1の実施の形態>
<1.連続端子9>
はじめに、端子圧着装置1が対象とする連続端子9について、図1を参照しながら説明する。図1は、連続端子9を示す平面図である。
連続端子9は、複数の端子91が連ねられた帯状の部材であり、具体的には、帯状の連鎖帯92の片側に複数の端子91が等間隔で並列状に連鎖されて形成されている。連鎖帯92には、各端子91に対応して等間隔に送り孔93が形成されている。各端子91の基部(バレル部)911は、電線の端部と圧着可能なように、断面略U字状に開放して形成されている。
<2.端子圧着装置1>
端子圧着装置1の構成について、図2を参照しながら説明する。図2は、端子圧着装置1の概略正面図である。なお、図2および後に参照する一部の図には、説明の便宜上、連続端子9の送り方向が+X方向に一致し、鉛直上方が+Z方向に一致するようなXYZ座標系が適宜付されている。
端子圧着装置1は、連続端子9に連ねられる端子91(具体的には、端子91のバレル部911)に電線の端部を圧着固定する圧着部2と、リール状に巻回された長尺の連続端子9を繰り出して圧着部2に送給する送給部3と、を含んでおり、これらの各部2,3が連動して、連続的に圧着工程を行う構成となっている。送給部3は、より具体的には、連続端子9の送出経路を規定する経路規定部4と、送出経路に沿って連続端子9を送出する送出部5と、圧着部2の動きと送出部5の動きとを連動させる連動機構6と、連続端子9の送出を安定させるための機構である片側ブレーキ部8とを主として備える。以下、各部の構成について、具体的に説明する。
<2−1.圧着部2>
圧着部2は、連続端子9に連ねられる複数の端子91のうちの一つの端子91を金型で加締めることによって、端子91を電線に圧着する。圧着部2は、可動支持フレーム21と、シャンク部22と、圧着用の上金型(クリンパ)23と、圧着用の下金型(アンビル)24とを主として備える。その他にも、圧着部2には、連鎖帯92から端子91を裁断するためのカッタ等が含まれる。
可動支持フレーム21は、板状の基台210に対して略垂直姿勢で立設された板部211と、板部211の一主面(前面側)に固定された一対のガイドフレーム片212,212とを備える。一対のガイドフレーム片212,212は、基台210に対して略垂直姿勢で、かつ、それらの間に所定間隔をあけた並列姿勢で固定されている。また、一対のガイドフレーム片212,212の下端部は、基台210の上面から離間しており、これらの間で、クリンパ23およびアンビル24を用いた圧着作業が行われる。
シャンク部22は、一対のガイドフレーム片212,212間に配設可能な略直方体状に形成されており、その幅寸法は、一対のガイドフレーム片212,212間の間隔寸法よりも幅狭(ここでは僅かに幅狭)に形成されている。そして、シャンク部22は、一対のガイドフレーム片212,212間で、一定姿勢で、上昇位置と下降位置との間で昇降自在にガイドされている。また、シャンク部22の上方には、エアシリンダ等のアクチュエータによって構成される昇降駆動機構部200が配設されており、シャンク部22は、ロッド部201を介して昇降駆動機構部200の駆動力を受けて、昇降移動するようになっている。
クリンパ23は、シャンク部22の下部に取付けられている。また、アンビル24は、基台210の上面であってシャンク部22の下方位置(即ち、クリンパ23に対向する下方位置)に、下型固定部240を介して取付けられている。
上記の構成を備える圧着部2においては、シャンク部22が昇降移動されることによって、シャンク部22に取り付けられたクリンパ23が昇降移動される。すなわち、シャンク部22の昇降駆動に伴って、アンビル24に対してクリンパ23が接近離間移動することになる。アンビル24上に端子91が配置された状態でシャンク部22が降下されると、クリンパ23がアンビル24に近接移動し、クリンパ23とアンビル24との間でアンビル24上に配置された端子91のバレル部911が加締められて電線の端部と圧着される。なお、これとともに、カッタが当該端子91を連鎖帯92から切断する構成としてもよい。
<2−2.経路規定部4>
経路規定部4について、図2に加えて図3を参照しながら説明する。図3は、経路規定部4の概略斜視図である。
経路規定部4は、圧着部2に向かって延在する長尺板状のステージ41を備える。ステージ41は、その上面が連続端子9を圧着部2に導くガイド面として機能する。すなわち、連続端子9は、連鎖帯92を−Y側に向けた状態でステージ41上に載置され、後述する送出部5の駆動を受けて圧着部2の方に(すなわち、送り方向(+X方向)に)、送出される。
ステージ41の−Y側の端縁には、X軸に沿って延在する長尺の送りガイド42が設けられている。送りガイド42は、ステージ41上の連続端子9の連鎖帯92を案内して、連続端子9がY方向に位置ずれしないように規制する規制部材として機能する。すなわち、連続端子9は、連鎖帯92を送りガイド42に沿わせた状態で送出される。
ここで、送りガイド42の+Y側、すなわち、ステージ41上における連鎖帯92の通過領域の上方には、X軸に沿って往復移動される送り爪51(後述する)が配設される。ステージ41上における、この送り爪51の可動領域の下方に相当する位置には、X軸に沿って延在する溝411が形成される。この溝411は、後に明らかになるとおり、送り孔93に差し込まれた爪部512の先端を逃がすための空間として機能する。
また、送りガイド42の+Y側の側壁には、+Y側に張り出す張り出し部421が形成される。張り出し部421は、送り爪51の可動領域における−X側の端部付近に相当する部分に延在して配置される。この張り出し部421は、当該端部付近へ移動されてきた送り爪51を、連鎖帯92から離間させるための分離壁として機能する。すなわち、張り出し部421の下面は、ステージ41との間に連鎖帯92が通過可能な隙間を形成しつつステージ41と略平行に延在し、張り出し部421の上面は、−X方向に向かうにつれて斜め上方に傾斜する傾斜面420とされる。−X方向に移動される送り爪51の爪部512は、その可動範囲における−X側の端部付近に到達すると、この傾斜面420を滑り上がることによって、連鎖帯92から離間した状態とされる(図13参照)。
また、送りガイド42における、張り出し部421の形成位置よりも−X側には、切り欠き部422が形成される。この切り欠き部422には、片側ブレーキ部8(後述する)が配設される。切り欠き部422に片側ブレーキ部8の支持部81が配設されると、当該支持部81に支持された本体部82が、送りガイド42の+Y側、すなわち、ステージ41上における連鎖帯92の通過領域の上方に配設される。
<2−3.送出部5>
送出部5は、圧着部2における圧着動作に連動して、ステージ41に載置された連続端子9を、端子91ひとつ分ずつ、圧着部2に向けて送出する。送出部5は、具体的には、送り爪51を備え、この送り爪51が、連続端子9の連鎖帯92に形成された送り孔93に引っ掛けられた状態で、送り方向(+X方向)に移動されることによって、連続端子9が圧着部2に向けて送出される。
送り爪51は、長尺状の部材であり、上述したとおり、送りガイド42の+Y側、すなわち、ステージ41上における連鎖帯92の通過領域の上方に配設される。送り爪51は、具体的には、揺動部材61(後述する)の下端部に軸部511を介して揺動自在に支持されている。また、送り爪51の一端部には、爪部512が設けられている。爪部512は、先端にいくにつれて、X軸に沿う長さが短くなる先細形状とされており、その先端が、ステージ41上の連続端子9の連鎖帯92に形成された送り孔93に引っ掛かり可能に構成されている。爪部512の先端部分は、より具体的には、+X側(送り方向の下流側)の辺が略鉛直であり、−X側(送り方向の上流側)の辺が傾斜した先細形状に形成されている。したがって、爪部512は、送り爪51が送り方向(ステージ41に沿ってアンビル24に近づく方向であり、+X方向)に移動する場合にのみ、送り孔93に引っ掛かり、送り方向と逆の戻り方向(ステージ41に沿ってアンビル24から遠ざかる方向であり、−X方向)に移動する場合には、連鎖帯92の上を滑って、送り孔93に引っ掛からないようになっている。
送り爪51における爪部512が設けられている側とは逆側の端部には、付勢部材52が連結固定されている。付勢部材52は、ここでは例えばコイルバネであり、伸長状態で、その一端部が揺動部材61に連結固定されるとともに、他端部が送り爪51の端部に連結固定されている。付勢部材52は、送り爪51の一端部に設けられている爪部512を、ステージ41に向けて付勢する。これによって、送り爪51が送り方向(+X方向)に移動する際に、爪部512が、より確実に、送り孔93に引っ掛かることになる。
上述したとおり、送り爪51は、揺動部材61の下端部に、軸部511を介して揺動自在に支持されている。この揺動部材61は、後に明らかになるように、圧着部2における圧着動作と連動して鉛直面内を揺動し、これに伴って、送り爪51が、X軸に沿う所定の可動範囲内を往復移動する。ここで、送り爪51は、揺動部材61の下端部が1回往復移動される毎に、連続端子9を端子91ひとつ分ずつ送り方向(+X方向)に送出する。すなわち、揺動部材61の下端部が+X方向に移動されると、爪部512が、ステージ41上の連続端子9の連鎖帯92の送り孔93に引っ掛かって、連続端子9を送り方向(+X方向)に端子91ひとつ分だけ送出する。一方、揺動部材61の下端が−X方向に移動される際は、送り爪51の先端は連鎖帯92の送り孔93には引っ掛からず、連続端子9を戻り方向(−X方向)に後退させずに送り爪51だけが−X方向に移動される。
ただし、上述したとおり、送り爪51の可動範囲における−X側の端部付近に相当する部分には、送りガイド42に設けられた張り出し部421が形成されており、−X方向に移動される送り爪51の爪部512は、その可動範囲における−X側の端部付近に到達すると、張り出し部421の傾斜面420を滑り上がることによって、連鎖帯92から離間した状態とされる。つまり、送り爪51は、その可動範囲における−X側の端部付近においては、ステージ41上の連続端子9と完全に非接触の状態とされる(図13参照)。
ところで、送出部5においては、端子91の送り過ぎを抑制するための態様が実現されている。この態様について、図4を参照しながらより具体的に説明する。図4は、ステージ41をXZ面に沿って切断した図であり、送り爪51が連続端子9を送出している様子が模式的に示されている。
上述したとおり、送り爪51の爪部512は、先端にいくにつれて、X軸に沿う長さが短くなる先細形状であるところ、この爪部512は、これが送り孔93に引っ掛けられた状態において、爪部512が送り孔93の長尺方向(連鎖帯92の延在方向に沿う方向)に沿うほぼ全体を塞いだ状態となる位置まで、送り孔93に深く差し込まれる。上述したとおり、ステージ41には、送り爪51の可動範囲の下方に相当する位置に、X軸に沿って延在する溝411が形成されており、送り孔93に差し込まれた爪部512の先端は、この溝411内に入り込んだ状態となる。つまり、溝411は、送り孔93に差し込まれた爪部512の先端を逃がすための空間として機能する。
上述したとおり、送り爪51は、爪部512が送り孔93に引っ掛かった状態で+X方向に移動されることによって、連続端子9を端子91ひとつ分ずつ送り方向(+X方向)に送出するところ、上記の構成としておけば、送り爪51が停止した時に、連続端子9が慣性運動によって送り方向に微小に位置ずれしてしまうといった事態が生じにくい。すなわち、送り方向への制動力が無くても、端子91の送り過ぎが生じにくい。
なお、爪部512の差し込みの深さを調整するのに加えて(あるいは、これに代えて)、爪部512を、その最先端のX軸に沿う長さが、送り孔93の長尺長さ(連鎖帯92の延在方向に沿う長さ)と略同一か、当該長尺長さよりも僅かに小さい寸法に予め形成しておいてもよい。この構成によっても、爪部512が送り孔93に引っ掛けられた状態において、爪部512が送り孔93の長尺方向に沿うほぼ全体を塞いだ状態となり、端子91の送り過ぎの抑制が実現される。
再び図2を参照する。送出部5は、揺動部材61に対する送り爪51のX軸に沿う位置を調整する送り位置調整ボルト53をさらに備える。送り位置調整ボルト53によって、揺動部材61に対する送り爪51のX軸に沿う位置を調整することによって、端子91の送り位置を調整することができる。つまり、送り位置調整ボルト53は、端子91の送り位置を調整するための調整機構として機能する。
端子圧着装置1のオペレータは、端子91の圧着処理に先立って、送り位置調整ボルト53を用いて、端子91の送り位置を調整する。ただし、この調整は厳密に行う必要はなく、少なくとも、端子91の送り位置が後述する適正範囲内にくるように調整されれば十分である。
ここで、端子91の送り位置の適正範囲について、図5を参照しながら説明する。図5は、当該適正範囲を説明するための図である。
クリンパ23の底面には、端子91のバレル部911を拘束する凹型の成形面(凹型面)231が形成される。この凹型面231は、バレル部911を誘い込みやすくするために、開口端に行くにつれて幅が広がった形状とされているところ、端子91は、少なくとも、この凹型面231に拘束される範囲内に送出される必要がある。具体的には、図5に示されるように、端子91のバレル部911の−X側の端縁が、凹型面231の開口端における−X側の端縁M2と一致するような端子91の位置を「−X側最大ずれ位置P1」とし、端子91のバレル部911の+X側の端縁が、凹型面231の開口端における+X側の端縁と一致するような端子91の位置を「+X側最大ずれ位置」とした場合、端子91は、−X側最大ずれ位置P1よりも+X側であり、かつ、+X側最大ずれ位置よりも−X側の範囲内に、送出されなければならない。
ところが、上記の範囲内に送出されたとしても、端子91は必ずしも適切に圧着されない。すなわち、端子91を適切に圧着するためには、端子91は、そのバレル部911の中心Cが、X軸について、凹型面231の中心軸M1と一致するような位置(理想圧着位置P0(図14参照))で、加締められる必要がある。ここで、後に明らかになるように、この実施の形態に係る端子圧着装置1では、圧着対象となる端子91が、理想圧着位置P0よりも送り方向の上流側(−X側)の位置(すなわち、バレル部911の中心Cが、X軸について、凹型面231の中心軸M1より−X側にずれた位置)に送出された場合であっても、端子91を適切に圧着することができる。
そこで、端子圧着装置1においては、−X側最大ずれ位置P1より+X側であって、理想圧着位置P0よりも−X側の範囲が、送り位置の適正範囲とされる。つまり、端子圧着装置1においては、端子91は、当該適正範囲内のどこかの位置に送出されればよい。したがって、端子91の送り位置を厳密に調整する必要がなく、調整作業が簡易化される。ただし、送出部5による端子91の送り位置には一定の送り誤差が生じることを見越しておく必要があり、少なくとも、当該誤差を考慮した上で、端子91が適正範囲内に送出されるように、送り位置の調整を行っておく必要がある。
<2−4.連動機構6>
連動機構6は、圧着部2の動き(具体的には、シャンク部22の昇降動作)と送出部5の動き(具体的には、送り爪51の往復動作)とを連動させる機構であり、揺動部材61と、伝達部材62とを主として備える。
揺動部材61は、一対のガイドフレーム片212,212の外側方であって、ステージ41の上方位置において、板部211に軸部611を介して揺動自在に支持されている。軸部611の中心軸は、送り方向(+X方向)に略直交するとともに、基台210に対して略水平姿勢であり、これによって、揺動部材61の下端部が、X軸に沿って揺動するようになっている。また、揺動部材61には、下方に向けてアンビル24側に斜め傾斜するカム溝612が形成されている。
伝達部材62は、一端がシャンク部22に一体的に連結固定され、シャンク部22の昇降に連動して昇降する。伝達部材62は、当該固定端部から、一方のガイドフレーム片212に形成された溝を通って、揺動部材61のカム溝612に向けて延出して自由端部に連なっている。この自由端部には、カム溝612内を移動可能な突部621が形成されている。
上記の構成において、伝達部材62がシャンク部22の昇降に連動して昇降すると、その昇降の動きが、突部621およびカム溝612を介して、揺動部材61を揺動させる動きとして伝達されるようになっている。すなわち、シャンク部22が最上方位置から垂直に押し下げられると、シャンク部22とともに突部621も垂直に下降する。ここで、カム溝612は下方に向かうにつれて+X方向に湾曲している。したがって、突部621が垂直に下降していくと、これがカム溝612の内壁に摺接して揺動部材61を−Y方向からみて時計回り方向に回転させる。すると、揺動部材61の下端部は−X方向に移動し、上述したとおり、当該下端部に取り付けられている送り爪51が−X方向(戻り方向)に移動されることになる。一方、シャンク部22が最下方位置から垂直に引き上げられると、シャンク部22とともに突部621も垂直に上昇する。突部621が垂直に上昇していくと、これが突部621の内壁に摺接して揺動部材61を−Y方向からみて反時計回り方向に回転させる。すると、揺動部材61の下端部は+X方向に移動し、上述したとおり、当該下端部に取り付けられている送り爪51が+X方向(送り方向)に移動されることになる。このように、連動機構6は、シャンク部22の昇降動作に連動させて、送り爪51をX軸に沿って往復移動させるように構成されている。
<2−5.片側ブレーキ部8>
片側ブレーキ部(制動部)8は、連続端子9の移動を制動する。具体的には、片側ブレーキ部8は、送り方向について送り爪51の上流側(−X側)において、ステージ41上に載置される連続端子9の連鎖帯92に当接して、連続端子9の戻り方向(すなわち、送り方向(+X方向)と逆向きの方向)(−X方向)への移動を、制動する。ただし、片側ブレーキ部8は、連続端子9の送り方向への移動は、制動しない。つまり、片側ブレーキ部8は、連続端子9の送り方向の移動を妨げることなく、連続端子9の戻り方向の移動だけを妨げる。
片側ブレーキ部8について、図2に加え、図6〜図8を参照しながら具体的に説明する。図6は、片側ブレーキ部8の全体の構成を模式的に示す側面図である。図7は、本体部82の構成を模式的に示す側面図である。図8は、本体部82が異なる厚みの連続端子9の各々に当接する様子を示す図である。
以下において、片側ブレーキ部8が端子圧着装置1に配設された状態において、送り方向の下流側に配設される側を「前側」といい、送り方向の上流側(戻り方向側)に配設される側を「後側」という。また、連続端子9に当接される側を「下側」という。また、前後方向および上下方向と直交する方向を、「左右方向」とする。
i.構成
片側ブレーキ部8は、支持部81と、本体部82と、付勢部材83とを主として備える。
<支持部81>
支持部81は、平板状の部材である。支持部81の左側の主面には、本体部82が揺動自在に軸支される。具体的には、例えば、本体部82には軸孔821が形成されており、この軸孔821を介して挿通された固定ネジ800が、支持部81に形成されている貫通孔に挿通されて締結される。これによって、支持部81に対して本体部82が揺動自在に支持される。
本体部82を支持した支持部81は、ステージ41に対して略垂直姿勢で立設される。すなわち、図3に示されるように、送りガイド42には、支持部81を配設するための切り欠き部422が形成されており、送りガイド42の−Y側の側壁面であって、切り欠き部422の下方には、2箇所のネジ穴423,423が形成されている。一方、支持部81の下方であって、送りガイド42に形成された2箇所のネジ穴423,423のそれぞれに対応する各位置にも、ネジ穴811が設けられている。各ネジ穴811にワッシャーなどを介在させてネジ803が挿通され、これがステージ41のネジ穴423に締結されることによって、本体部82を支持した支持部81が、ステージ41に対して固定される。
<本体部82>
本体部82は、略長尺平板状の部材であり、長尺方向を上下に沿わせるようにして配置される。本体部82の主面には、左右に貫通する軸孔821が設けられる。上述したとおり、この軸孔821には、固定ネジ800が、支持部81に形成された貫通孔を介して挿通されて締結され、これによって、本体部82が、支持部81に対して揺動自在に軸支される。以下において、本体部82の揺動軸(すなわち、軸孔821の中心R)を、「揺動軸R」ともいう。
本体部82が、支持部81を介して、ステージ41に対して定められた位置(ただし、送り爪51に対して送り方向の上流側の位置)に配設された状態(以下「配設状態」ともいう)において、本体部82の下側の面820は、ステージ41上の連続端子9(具体的には、連続端子9の連鎖帯92)と対向配置された状態となる。本体部82における、連続端子9と対向する面820を、以下「対向面820」ともいう。
対向面820は、連続端子9の送り方向およびステージ41の法線方向と直交する方向から見て(すなわち、左右方向から見て)、鋭角で曲がる部分を有さず、鈍角で曲がる部分を有する面となっている。特に、この実施の形態では、対向面820は、左右方向から見て、角張った部分をもたないなだらかな面となっている。具体的には、対向面820は、左右方向から見て、仮想円tの外周に沿って弧状に曲がる曲面領域である。特にここでは、対向面820は、半円の弧に相当する曲面領域であり、本体部82の前側の面および後側の面の各々は、対向面820の端部と滑らかに連なって、互いに平行に延在している。
本体部82が、対向面820内のどの位置において連続端子9と当接するかは、連鎖帯92の厚み(板厚)によって変わってくる。例えば、ある厚みの連鎖帯92において、本体部82が、図8の実線に示されるように、対向面820内の第1の位置Y1で連続端子9に当接したとする。この場合、連鎖帯92がより厚いものに変更された場合、本体部82は揺動軸Rを中心に微小に揺動して、図8の一点鎖線に示されるように、第1の位置Y1よりも後側の第2の位置Y2において、連続端子9に当接する。つまり、本体部82が連続端子9と当接する位置は、連鎖帯92の厚みが厚くなるほど、後側に移ることになる。
いま、揺動軸Rと仮想円tの中心Tとを通る直線を「基準軸M」とよび、対向面820における基準軸Mよりも後側の面領域を「対象領域8201」とよぶ。片側ブレーキ部8は、配設状態の本体部82が、少なくとも対象領域8201内のどこかの位置において、連鎖帯92に当接するような連鎖帯92の厚み範囲を対象範囲とし、連鎖帯92の厚みがこの対象範囲内にある各種の連続端子9を、制動対象とする。つまり、この片側ブレーキ部8は、本体部82の位置調整などを行わずに、厚み寸法等が異なる複数種類の連続端子9に対応することができる。以下において、対象領域8201内における連続端子9と当接される位置を、「当接位置Y」ともいう。
上述したとおり、対象領域8201は、揺動軸Rと仮想円tの中心Tとを通る基準軸Mよりも後側の面領域である。したがって、当接位置Yを通り、ステージ41の法線方向に沿う仮想面を基準面Sとした場合、揺動軸Rは、常に、基準面Sよりも後側(すなわち、送り方向の上流側)にくることになる。
揺動軸Rが、基準面Sよりも後側に配置されるため、配設状態において、本体部82が、揺動軸Rを中心に、対向面820が戻り方向に移動される揺動方向(すなわち、左側からみて反時計回り方向に回転される回転方向であり、以下「第1回転方向801」ともいう)に揺動されると、対象領域8201が連続端子9に接近する方向に移動することになる(図9参照)。一方、本体部82が、揺動軸Rを中心に、対向面820が送り方向に移動される揺動方向(すなわち、左側からみて時計回り方向に回転される方向であり、以下「第2回転方向802」ともいう)に揺動されると、対象領域8201が連続端子9から離れる方向に移動することになる(図10参照)。
<付勢部材83>
付勢部材83は、本体部82を、第1回転方向801に付勢(例えば、弾性付勢)する部材である。付勢部材83は、具体的には、例えば、本体部82を、第1回転方向801に弾性付勢する2つの弾性部材(第1弾性部材831、および、第2弾性部材832)を備える。各弾性部材831,832は、例えば、コイルバネにより構成される。
第1弾性部材831および第2弾性部材832は、本体部82が連続端子9から離間する(浮いてしまう)ことを抑制するとともに、本体部82を連続端子9に押しつけて片側ブレーキ部8の制動力を高めるための押さえ部材として機能する。ただし、後に明らかになるように、第2弾性部材832が本体部82に与える弾性力の大きさは一定であるのに対し、第1弾性部材831が本体部82に与える弾性力の大きさは、送り爪51の位置とともに変化する。この第1弾性部材831は、片側ブレーキ部8の制動力を、送り爪51の位置に応じて変化させるための調整部材としても機能する。
a.第1弾性部材831
本体部82における揺動軸Rの上側には軸孔822が形成されており、これに貫通して固定軸部830が締結されている。第1弾性部材831は、本体部82の例えば右側に配置され、一端が、固定軸部830に連結固定されるとともに、他端が、揺動部材61の下端部に設けられた軸部5110に連結固定される(図2参照)。つまり、第1弾性部材831は、一端が本体部82における揺動軸Rよりも上側の位置に連結され、他端が揺動部材61の下端部に連結される。上述したとおり、揺動部材61下端部には、軸部511を介して送り爪51が保持されている。したがって、第1弾性部材831の当該他端は、揺動部材61を介して、送り爪51と一体に連結されることになる。
ここで、第1弾性部材831は、送り爪51が、その先端が張り出し部421の形成位置に到達した位置(すなわち、送り爪51が傾斜面420を滑り上がり始める位置(図13参照))において、自然長となるように規定されている。ただし、送り爪51の先端は、圧着部2において端子91がクリンパ23の凹型面231に拘束開始されるのとほぼ同時に、張り出し部421の形成位置に到達する。つまり、圧着部2において端子91が凹型面231に拘束開始された際の送り爪51の位置を「特定位置」とよぶとすると、送り爪51がこの特定位置にある状態において、第1弾性部材831が自然長となる。
したがって、送り爪51の先端が張り出し部421よりも−X側にある状態においては、第1弾性部材831は自然長となり、第1弾性部材831から本体部82にかかる弾性力K1はゼロとなる。
一方、送り爪51の先端が張り出し部421よりも+X側にある状態においては、第1弾性部材831は自然長よりも長い伸長状態となり、本体部82における揺動軸Rよりも上側の位置に、本体部82を前方向に引っ張る力(弾性力)K1がかかる。この弾性力K1は、送り爪51のX座標値が大きいほど、大きくなる。
いま、第1弾性部材831の弾性力K1における、軸孔822の中心位置と揺動軸Rとを結ぶ直線と直交する方向の成分を「有効成分K10」とよぶとすると、第1弾性部材831から揺動軸RにはたらくトルクN1の大きさは、当該中心位置と揺動軸Rとの離間距離に、有効成分K10を乗じた値で与えられる。このトルクN1によって、本体部82は第1回転方向801に付勢される。つまり、送り爪51の先端が張り出し部421よりも+X側にある状態においては、第1弾性部材831から本体部82に、これを第1回転方向801に付勢する力がかかる。
本体部82が第1回転方向801に付勢されることによって、本体部82は、その対象領域8201の少なくとも一部(当接位置Y)において連続端子9(具体的には、連続端子9の連鎖帯92)と当接した状態で、連続端子9に押し当てられた状態となる。ただし、上述したとおり、第1弾性部材831から本体部82にかかる弾性力K1は、送り爪51のX座標値が大きいほど、大きくなる。すなわち、第1弾性部材831が、本体部82を第1回転方向801に付勢する力の大きさは、送り爪51のX座標値が大きいほど、大きくなる。したがって、送り爪51のX座標値が大きいほど、本体部82は、連続端子9に強く押し当てられることになる。
b.第2弾性部材832
支持部81における、揺動軸Rよりも前側の位置には軸孔が形成されており、これに貫通して前側固定軸部840が締結されている。第2弾性部材832は、本体部82の左側(すなわち、支持部81を挟んで第1弾性部材831と逆側)に配置され、伸長状態で、一端が固定軸部830に連結固定されるとともに、他端が前側固定軸部840に連結固定される。つまり、第2弾性部材832は、伸長状態で、一端が本体部82における揺動軸Rよりも上側の位置に連結され、他端が支持部81における揺動軸Rよりも前側(送り方向の下流側)の位置に連結される。したがって、第2弾性部材832からは、本体部82における揺動軸Rよりも上側の位置に、本体部82を前方向に引っ張る力(弾性力)K2がかかる。
いま、第2弾性部材832の弾性力K2における、軸孔822の中心位置と揺動軸Rとを結ぶ直線と直交する方向の成分を「有効成分K20」とよぶとすると、第2弾性部材832から揺動軸RにはたらくトルクN2の大きさは、当該中心位置と揺動軸Rとの離間距離に、有効成分K20を乗じた値で与えられる。このトルクN2によって、本体部82は第1回転方向801に付勢される。つまり、第2弾性部材832から本体部82に、これを第1回転方向801に付勢する力がかかる。
本体部82が第1回転方向801に付勢されることによって、上述したとおり、本体部82は、その対象領域8201の少なくとも一部において連続端子9と当接した状態で、連続端子9に押し当てられた状態となる。
ii.制動の態様
上述したとおり、配設状態の本体部82は、対象領域8201の少なくとも一部(当接位置Y)において連続端子9(具体的には、連続端子9の連鎖帯92)と当接した状態となる。この状態において、連続端子9は、送り方向へは移動できるものの、戻り方向へは移動できない状態となる。つまり、片側ブレーキ部8は、連続端子9の送り方向の移動を妨げることなく、連続端子9の戻り方向の移動だけを妨げる。片側ブレーキ部8が連続端子9を制動する態様について、図9、図10を参照しながら説明する。図9は、連続端子9が戻り方向に移動しようとした場合に、片側ブレーキ部8がこれを制動する様子を説明するための図である。図10は、連続端子9が送り方向に移動しようとした場合に、片側ブレーキ部8がこれを制動しない様子を説明するための図である。
<連続端子9が戻り方向に移動しようとした場合>
本体部82が、当接位置Yにおいて連続端子9と当接している状態において、連続端子9が戻り方向に移動しようとすると、本体部82には、当接位置Yにおいて、連続端子9から、戻り方向に向かう摩擦力(静止摩擦力)Fがかかる。いま、摩擦力Fにおける、当接位置Yと揺動軸Rとを結ぶ直線と直交する方向の成分を「有効成分F0」とよぶとすると、摩擦力Fによって揺動軸Rに生じるトルクNfの大きさは、当接位置Yと揺動軸Rとの離間距離に、有効成分F0を乗じた値で与えられる。このトルクNfによって、本体部82は第1回転方向801に付勢される。つまり、摩擦力Fによって、本体部82に、これを第1回転方向801に付勢する力が生じる。
ここで、本体部82においては、揺動軸Rと当接位置Yとを結ぶ直線L1と、揺動軸Rからステージ41に下ろした垂線L2とがなす角度θが、90度より小さくなるように各部の寸法が調整されている。特に、当該角度θが、0度より大きく、かつ、45度以下であることが好ましい。さらに、当該角度θが、0度より大きく、かつ、30度以下であることが特に好ましい。さらに、当該角度θが、2度より大きく、かつ、10度以下であることも特に好ましい。さらに、当該角度θが、約5度であることも特に好ましい。
有効成分F0の大きさは、「F0=Fcosθ」(ただし、「F」は、連続端子9から本体部82に与えられる戻り方向に向かう摩擦力Fの大きさである。また、「θ」は、揺動軸Rと当接位置Yとを結ぶ直線L1と、揺動軸Rからステージ41に下ろした垂線L2とがなす角度である。)で与えられるところ、角度θが上記の好ましい範囲とされることによって、「cosθ」の値が十分に大きな値となる。つまり、連続端子9から本体部82に与えられる摩擦力Fが、本体部82を、第1回転方向801に回転させるトルクNfとして有効にはたらくことになり、本体部82には十分に大きなトルクNfがかかることになる。
本体部82には、本体部82を第1回転方向801に付勢する力が摩擦力Fによってかかる他(トルクNf)、上述したとおり、第2弾性部材832からも、本体部82を第1回転方向801に付勢する力がかかる(トルクN2)。また、送り爪51の先端が張り出し部421よりも+X側にある状態においては、第1弾性部材831からも、本体部82を第1回転方向801に付勢する力がかかる(トルクN1)。
これらのトルクNf,N1,N2の総和が閾値を超えると、本体部82が、連続端子9からの抗力に逆らって、第1回転方向801に微量に揺動する。すると、対向面820が連鎖帯92に強く押しあてられることとなり(噛み込み)、これによって、連続端子9の戻り方向への移動が制動される。特に、送り爪51のX座標値が大きいほど、第1弾性部材831から本体部82にかかる弾性力K1(ひいては、トルクN1)が大きくなり、本体部82が連鎖帯92に強く噛み込む。すなわち、送り爪51のX座標値が大きいほど、片側ブレーキ部8の制動力が高くなる。
上述したとおり、片側ブレーキ部8においては、対向面820が、鋭角で曲がる部分を有さず、鈍角で曲がる部分を有する面(具体的には、弧状曲面)となっている。したがって、対向面820が連続端子9に強く押しあてられても、この対向面820によって連続端子9が削られるという事態が生じにくく、金属粉の発生が抑制される。
<連続端子9が送り方向に移動しようとした場合>
本体部82が、当接位置Yにおいて連続端子9と当接している状態において、連続端子9が送り方向に移動しようとすると、本体部82には、当接位置Yにおいて、連続端子9から、送り方向に向かう摩擦力(動摩擦力)Gがかかる。いま、摩擦力Gにおける、当接位置Yと揺動軸Rとを結ぶ直線と直交する方向の成分を「有効成分G0」とよぶとすると、摩擦力Gによって揺動軸Rに生じるトルクNgの大きさは、当接位置Yと揺動軸Rとの離間距離に、有効成分G0を乗じた値で与えられる。このトルクNgによって、本体部82は第2回転方向802に付勢される。つまり、摩擦力Gによって、本体部82に、これを第2回転方向802に付勢する力が生じる。
トルクNgが閾値を超えると、本体部82が、付勢部材83から与えられるトルクN1,N2に逆らって、第2回転方向802に微量に揺動する。すると、対向面820が連鎖帯92から離間する方向に移動されることとなり、これによって、連続端子9が、本体部82に妨げられることなく、送り方向へスムースに移動できる。
特に、送り爪51の先端が張り出し部421よりも−X側にある状態においては、第2弾性部材832からかかる、本体部82を第2回転方向802に付勢する力(トルクN1)はゼロとなる。したがって、この状態において、本体部82は、第2回転方向802に特に揺動しやすい状態となっており、連続端子9が送り方向へ特にスムースに移動できる。
<3.端子圧着装置1の動作>
端子圧着装置1の動作について、図11〜図13を参照しながら具体的に説明する。図11には、送り爪51が送り方向に移動されている際の様子が模式的に示されている。図12には、送り爪51が戻り方向に移動されている際の様子が模式的に示されている。図13には、端子91がクリンパ23に拘束されている状態の様子が模式的に示されている。なお、図11〜図13においては、説明の便宜上、一部の部品のみを模式的に表している。
シャンク部22(図示省略)が最下方位置から最上方位置まで垂直に押し上げられると、図11に示されるように、クリンパ23は垂直上方向に移動する(矢印AR1)。その一方で、シャンク部22が最下方位置から最上方位置まで垂直に押し上げられると、これに応じて連動機構6が、送り爪51を+X方向に移動させる(矢印AR10)。上述したとおり、送り爪51が+X方向に移動される間、送り爪51の爪部512は、ステージ41上の連続端子9の連鎖帯92の送り孔93に引っ掛かった状態となる。送り爪51が、その爪部512が送り孔93に引っ掛かった状態で+X方向に移動されることによって、連続端子9が+X方向に端子91ひとつ分だけ送出される(矢印AR100)。ただし、片側ブレーキ部8は、連続端子9の送り方向の移動については、これを制動しない。
シャンク部22が最上方位置に到達すると、送り爪51は、その可動範囲内において最も+X側の位置(最下流位置)に到達して停止する。このとき、アンビル24上(すなわち、クリンパ23の下方)の適正範囲内のどこかの位置に、新たな端子91が配置された状態となる。なお、上述したとおり、爪部512が送り孔93に引っ掛けられた状態において、爪部512が送り孔93の長尺方向に沿うほぼ全体を塞いだ状態とされるので、片側ブレーキ部8の送り方向への制動力がなくとも、送り爪51が停止した時に、連続端子9が慣性運動によって送り方向に微小に位置ずれしてしまうといった事態(すなわち、送り過ぎ)は生じにくい。
続いて、シャンク部22が最上方位置から垂直に押し下げられると、図12に示されるように、クリンパ23は垂直下方向に移動する(矢印AR2)。その一方で、シャンク部22が最上方位置から垂直に押し下げられると、これに応じて連動機構6が、送り爪51を−X方向に移動させる(矢印AR20)。上述したとおり、送り爪51が−X方向に移動される間、送り爪51の爪部512は、ステージ41上の連鎖帯92の送り孔93には引っ掛からず、連続端子9を−X方向に後退させずに送り爪51だけが−X方向に移動される。ただし、片側ブレーキ部8は、連続端子9の戻り方向の移動については、これを制動するので、送り爪51が送り孔93に引っ掛からない状態で−X方向に移動する際に、送り爪51に追従して連続端子9が−X方向に位置ずれを起こすといった事態は生じない。
ここで、連続端子9の位置ずれは、送り爪51が折り返した直後に特に生じやすい。上述したとおり、ここでは、第1弾性部材831から本体部82にかかる弾性力K1(ひいては、トルクN1)の大きさは、送り爪51のX座標値が大きいほど大きくなり、送り爪51が折り返す時点において最大となる。つまり、送り爪51が折り返す時点において、片側ブレーキ部8の制動力が最大となる。したがって、送り爪51が折り返した直後に、送り爪51に追従して連続端子9が−X方向に位置ずれを起こすといった事態の発生を十分に抑制できる。
なお、送り爪51が折り返す時点において第1弾性部材831から本体部82に比較的大きな弾性力K1(ひいては、トルクN1)がかかることによって、送り爪51が折り返す際に、連続端子9が慣性運動によって送り方向に微小に位置ずれしてしまうといった事態も生じにくくなっている。
シャンク部22が最下方位置付近の所定位置(最下方付近位置)に到達すると、図13に示されるように、アンビル24上に配置されていた端子91がクリンパ23の凹型面231に拘束される。そして、シャンク部22が最下方付近位置からさらに降下されて、最下方位置まで到達する間に、クリンパ23とアンビル24との間で端子91のバレル部が変形されて(すなわち、端子91が加締められて)、電線の端部と圧着される。ただし、端子91がクリンパ23の凹型面231に拘束開始されるのとほぼ同時に、送り爪51は、張り出し部421の形成位置に到達し、その後傾斜面420を滑り上がることによって、連鎖帯92から離間した状態とされる。つまり、端子91が凹型面231に拘束開始されてから加締められるまでの間、送り爪51と連続端子9とは完全に非接触の状態とされる。したがって、この間、圧着対象となる端子91の移動が送り爪51によって妨げられることがない。
また、送り爪51が張り出し部421の形成位置に到達するのとほぼ同時に(すなわち、端子91が凹型面231に拘束開始されるのとほぼ同時に)、第1弾性部材831は自然長となり、その後送り爪51が張り出し部421の形成位置よりも−X側の位置にある状態では、第1弾性部材831から本体部82にかかる弾性力K1(ひいては、トルクN1)は、ゼロとなる。したがって、端子91が凹型面231に拘束開始されてから加締められるまでの間、本体部82は、第2回転方向802に特に揺動しやすい状態となっており、連続端子9が、本体部82に妨げられることなく、送り方向へ特にスムースに移動できるように担保されている。
このように、端子91がクリンパ23の凹型面231に拘束開始されてから加締められるまでの間、圧着対象となる端子91の送り方向への移動は、片側ブレーキ部8によって妨げられることはなく、また、送り爪51によっても妨げられることがない。したがって、この間、端子91は、送り方向に、自由に動ける状態となっている(以下、この状態を「片側フリー状態」ともいう)。
端子91が凹型面231に拘束開始されてから加締められるまでの間、端子91が片側フリー状態とされることによって、端子91に対して適切な圧着処理を施すことができる。その理由について、図14を参照しながら説明する。図14は、端子91に対して圧着処理が施される際の様子を示す図である。
クリンパ23によって適切な圧着処理を施すためには、端子91が理想圧着位置P0と厳密に位置合わせされた状態で加締められる必要がある。というのも、もしも、端子91が凹型面231の中央からずれた位置で加締められてしまうと、端子91のバレル部911は、図22に示されるような左右非対称の形状となり、これでは圧着不良、通電不良等の不都合が生じる可能性が高くなってしまうからである。
上述したとおり、送給部3にて送出される端子91は、適正範囲内に送出される。つまり、端子91は、クリンパ23に確実に拘束される範囲内において、理想圧着位置P0よりも−X側にずれた位置に送出される可能性がある(図14の上段)。
ここで、上記の実施の形態においては、端子91がクリンパ23の凹型面231に拘束された状態(図14の中段)において、連続端子9は、送り方向(+X方向)には自由に動ける片側フリー状態となっている。したがって、端子91が理想圧着位置P0から−X側にずれた位置に送出されても、クリンパ23が降下するにつれて、端子91は凹型面231の内壁に導かれて送り方向(+X方向)に自然に移動され(すなわち、凹型面231の中央に向けて自然に移動され)(自然位置補正)、最終的に必ず理想圧着位置P0、すなわち、凹型面231の中央で加締められることになる(図14の下段)。このように凹型面231の中央で加締められた場合、電線と圧着固定されたバレル部911の巻き形状が、図15に示されるような左右対称の形状となる。このように適切な形状で電線と圧着固定された端子91においては、圧着不良、通電不良等の不都合は生じにくい。また、上記の実施の形態においては、端子91が加締められる際に端子91が片側フリー状態となっているので、電線と圧着固定された端子91においてバレル部911と端子部との関係が適切に維持されやすい。具体的には、端子部に対するバレル部911のねじれ量(ローリング)が小さく抑えられる。また、端子部に対するバレル部911の左右の曲がり量(ツイスト)も小さく抑えられる。また、端子部に対するバレル部911の前後の位置ずれ量も小さく抑えられる。また、端子部に対するバレル部911の上下の位置ずれ量も小さく抑えられる。このように、端子圧着装置1においては、端子91が加締められる間、連続端子9を片側フリー状態とすることによって、端子91に対して適切な圧着処理を施すことができるのである。
<4.効果>
上述したとおり、第1の実施の形態によると、片側ブレーキ部8が、連続端子9の送り方向への移動を制動せずに、戻り方向への移動を制動する。この構成によると、上述したとおり、圧着対象となる端子91が、理想圧着位置P0よりも送り方向の上流側の位置に送出されている場合であっても、端子91を、理想圧着位置で加締めることができ、端子91に対して適切な圧着処理を施すことができる。
また、第1の実施の形態においては、片側ブレーキ部8の本体部82は、左右方向(すなわち、連続端子9の送り方向およびステージ41の法線方向と直交する方向)から見て、対向面820が、鋭角で曲がる部分を有さず、鈍角で曲がる部分を有する面である。したがって、対向面820が連続端子9に押しつけられても、この対向面820によって連続端子9(具体的には、連鎖帯92)が削られるという事態が生じにくく、金属粉の発生が抑制される。金属粉が発生すると、金型で端子を加締めて電線に圧着する際に、端子と金型との間、あるいは、端子と電線との間に金属粉が入り込んで、端子が電線に適切に圧着されない虞があるが、ここでは、金属粉の発生が抑制されるので、このような事態の発生が抑制され、端子91に対して適切な圧着処理を施すことができる。
また、第1の実施の形態によると、揺動軸Rと当接位置Yとを結ぶ直線L1と、揺動軸Rからステージ41に下ろした垂線L2とがなす角度θが、0度より大きく、かつ、45度以下である。この構成によると、上述したとおり、連続端子9が戻り方向に移動しようとしたときに、連続端子9から本体部82に与えられる摩擦力Fが、本体部82を、第1回転方向801に回転させるトルクNfとして有効にはたらくことになり、連続端子9の戻り方向の移動を十分に制動することができる。特に、当該角度θが、2度より大きく、かつ、10度以下とされている場合、連続端子9の戻り方向の移動を特に十分に制動することができる。
また、第1の実施の形態によると、片側ブレーキ部8の対向面820に弧状に曲がる曲面領域が含まれる。この構成によると、連続端子9の厚みに応じて本体部82が揺動して、当該曲面領域の異なる位置で連続端子9と当接することができる。これによって、厚みが異なる各種の連続端子のそれぞれについて、その送り方向への移動を制動せずに、戻り方向への移動を制動することができる。すなわち、厚みが異なる各種の連続端子を制動対象とすることができる。
また、第1の実施の形態によると、本体部82を、対向面820を戻り方向に移動させるような揺動方向(第1回転方向801)に付勢する付勢部材83を備える。この構成によると、対向面820が連続端子9から離間する(浮いてしまう)ことを十分に抑制するとともに、対向面820を連続端子9に対して十分に噛み込ませて片側ブレーキ部8の制動力を高めることができる。
また、第1の実施の形態によると、送り爪51が送り孔93に引っ掛けられた状態において、爪部512が、送り孔93の送り方向に沿う幅の全体を塞いだ状態とされる。この構成によると、上述したとおり、端子91の送り過ぎが生じにくくなる。
また、第1の実施の形態によると、圧着部2において端子91がクリンパ23の凹型面231に拘束されてから加締められるまでの間、送り爪51が連続端子9と非接触の状態とされる。この構成によると、上述したとおり、端子91が凹型面231に拘束されてから加締められるまでの間、圧着対象となる端子91の移動が送り爪51によって妨げられることがないので、理想圧着位置P0よりも送り方向の上流側(−X側)に送出された端子91が、理想圧着位置P0まで特にスムースに移動できる。
<II.第2の実施の形態>
第2の実施の形態に係る端子圧着装置1aについて説明する。図16には、第2の実施の形態に係る端子圧着装置1aの概略正面図が示されている。端子圧着装置1aは、片側ブレーキ部の構成が異なる以外は、第1の実施の形態に係る端子圧着装置1と同じ構成を備えている。また端子圧着装置1aの動作も、第1の実施の形態に係る端子圧着装置1の動作と同様である。
<1.片側ブレーキ部7>
端子圧着装置1aが備える片側ブレーキ部(制動部)7は、上記の実施の形態に係る片側ブレーキ部8と同様、連続端子9の移動を制動する。すなわち、片側ブレーキ部7は、上記の実施の形態に係る片側ブレーキ部8と同様、送り方向について送り爪51の上流側(−X側)において、ステージ41上に載置される連続端子9の連鎖帯92に当接して、連続端子9の戻り方向(すなわち、送り方向(+X方向)と逆向きの方向)(−X方向)への移動を、制動する。ただし、片側ブレーキ部7は、連続端子9の送り方向への移動は、制動しない。つまり、片側ブレーキ部7は、連続端子9の送り方向の移動を妨げることなく、連続端子9の戻り方向の移動だけを妨げる。
片側ブレーキ部7について、図16に加え、図17〜図19を参照しながら具体的に説明する。図17は、片側ブレーキ部7の全体の構成を模式的に示す側面図である。図18は、本体部72の構成を模式的に示す側面図である。図19は、本体部72が異なる厚みの連続端子9の各々に当接する様子を示す図である。
以下において、片側ブレーキ部7が端子圧着装置1に配設された状態において、送り方向の下流側に配設される側を「前側」といい、送り方向の上流側(戻り方向側)に配設される側を「後側」という。また、連続端子9に当接される側を「下側」という。また、前後方向および上下方向と直交する方向を、「左右方向」とする。
i.構成
片側ブレーキ部7は、支持部71と、本体部72と、付勢部材73と、解除レバー74とを主として備える。
<支持部71>
支持部71は、平板状の部材である。支持部71の左側の主面には、本体部72が揺動自在に軸支される。具体的には、例えば、支持部71の主面に貫通孔が形成されており、この貫通孔を介して挿通された固定ネジ700が、本体部72の軸孔7211に挿通されて締結される。これによって、支持部71に対して本体部72が揺動自在に支持される。
本体部72を支持した支持部71は、ステージ41に対して略垂直姿勢で立設される。すなわち、図3に示されるように、送りガイド42には、支持部71を配設するための切り欠き部422が形成されており、送りガイド42の−Y側の側壁面であって、切り欠き部422の下方には、2箇所のネジ穴423,423が形成されている。一方、支持部71の下方であって、送りガイド42に形成された2箇所のネジ穴423,423のそれぞれに対応する各位置にも、ネジ穴711が設けられている。各ネジ穴711にワッシャーなどを介在させてネジ703が挿通され、これがステージ41のネジ穴423に締結されることによって、本体部72を支持した支持部71が、ステージ41に対して固定される。
<本体部72>
本体部72は、略長尺平板状の部材であり、長尺方向を上下に沿わせるようにして配置される。本体部72の主面には、左右に貫通する軸孔7211が設けられる。上述したとおり、この軸孔7211には、固定ネジ700が、支持部71に形成された貫通孔を介して挿通されて締結され、これによって、本体部72が、支持部71に対して揺動自在に軸支される。以下において、本体部72の揺動軸(すなわち、軸孔7211の中心R)を、「揺動軸R」ともいう。
本体部72が、支持部71を介して、ステージ41に対して定められた位置に配設された状態(以下「配設状態」ともいう)において、本体部72の下側の面720は、ステージ41上の連続端子9(具体的には、連続端子9の連鎖帯92)と対向配置された状態となる。本体部72における、連続端子9と対向する面720を、以下「対向面720」ともいう。
対向面720は、連続端子9の送り方向およびステージ41の法線方向と直交する方向から見て(すなわち、左右方向から見て)、鋭角で曲がる部分を有さず、鈍角で曲がる部分を有する面となっている。特に、この実施の形態では、対向面720は、左右方向から見て、角張った部分をもたないなだらかな面となっている。具体的には、対向面720は、左右方向から見て、仮想円tの外周に沿って弧状に曲がる曲面領域(後側曲面領域)721を備える。特にここでは、後側曲面領域721は、四分円の弧に相当する曲面領域である。後側曲面領域721の後端は、本体部72の後側の面と滑らかに連なっており、後側曲面領域721の前端は、平坦な面領域(平坦面領域)722の後端と滑らかに連なっている。つまり、対向面720における、後側曲面領域721の送り方向の下流側に、後側曲面領域721と連なる平坦面領域722が形成される。平坦面領域722の前端は、左右方向から見て弧状に曲がる曲面領域(前側曲面領域)723の後端と滑らかに連なっている。前側曲面領域723の前端は、本体部72の前側の面と滑らかに連なっている。本体部72の前側の面は、上側にいくにつれて、後側の面に近づくように傾斜している。つまり、ここでは、本体部72の前側の面と後側の面とは非平行に延在する。
本体部72が、対向面720内のどの位置において連続端子9と当接するかは、連鎖帯92の厚み(板厚)によって変わってくる。例えば、ある厚みの連鎖帯92において、本体部72が、図19の実線に示されるように、後側曲面領域721の前側の端縁(すなわち、後側曲面領域721と平坦面領域722との境界)Q、および、平坦面領域722の全域において、連続端子9に当接したとする。この場合、連鎖帯92がより厚いものに変更された場合、本体部72は揺動軸Rを中心に微小に揺動して、図19の一点鎖線に示されるように、端縁Qよりも後側の位置(すなわち、後側曲面領域721内のどこかの位置)において、連続端子9に当接する。つまり、本体部72が連続端子9と当接する位置は、連鎖帯92の厚みが厚くなるほど、後側に移ることになる。
いま、揺動軸Rと仮想円tの中心Tとを通る直線を「基準軸M」とよび、対向面720における基準軸Mよりも後側の面領域を「対象領域7201」とよぶ。このとき、対向面720と基準軸Mとの交点は、後側曲面領域721と平坦面領域722との境界Qよりも前側を通るように規定されている。したがって、対象領域7201は、後側曲面領域721と境界Qとを少なくとも含む領域となる。片側ブレーキ部7は、配設状態の本体部72が、少なくとも対象領域7201内のどこかの位置において、連鎖帯92に当接するような連鎖帯92の厚み範囲を対象範囲とし、連鎖帯92の厚みがこの対象範囲内にある各種の連続端子9を、制動対象とする。つまり、この片側ブレーキ部7は、本体部72の位置調整などを行わずに、厚み寸法等が異なる複数種類の連続端子9に対応することができる。以下において、対象領域7201内における連続端子9と当接される位置を、「当接位置Y」ともいう。
上述したとおり、対象領域7201は、揺動軸Rと仮想円tの中心Tとを通る基準軸Mよりも後側の面領域である。したがって、当接位置Yを通り、ステージ41の法線方向に沿う仮想面を基準面Sとした場合、揺動軸Rは、常に、基準面Sよりも後側(すなわち、送り方向の上流側)にくることになる。
揺動軸Rが、基準面Sよりも後側に配置されるため、配設状態において、本体部72が、揺動軸Rを中心に、対向面720が戻り方向に移動される揺動方向(すなわち、左側からみて反時計回り方向に回転される回転方向であり、以下「第1回転方向701」ともいう)に揺動されると、対象領域7201が連続端子9に接近する方向に移動することになる(図20参照)。一方、本体部72が、揺動軸Rを中心に、対向面720が送り方向に移動される揺動方向(すなわち、左側からみて時計回り方向に回転される方向であり、以下「第2回転方向702」ともいう)に揺動されると、対象領域7201が連続端子9から離れる方向に移動することになる(図21参照)。
<付勢部材73>
付勢部材73は、本体部72を、第1回転方向701に付勢(例えば、弾性付勢)する部材である。付勢部材73は、本体部72を、第1回転方向701に弾性付勢する弾性部材731を備える。弾性部材731は、例えば、コイルバネにより構成される。弾性部材731は、本体部72が連続端子9から離間する(浮いてしまう)ことを抑制するとともに、本体部72を連続端子9に押しつけて片側ブレーキ部7の制動力を高めるための押さえ部材として機能する。
本体部72の前側面であって、揺動軸Rの下側の位置には、後側収容穴725が形成されている。また、支持部71における、揺動軸Rよりも前側の位置には、後側収容穴725と対向する前側収容穴712が形成されている。弾性部材731は、縮短状態で、一端に連結固定された支持棒732が後側収容穴725に収容されるとともに、他端に連結固定された支持棒732が前側収容穴712に収容される。つまり、弾性部材731(第3弾性部材)は、縮短状態で、一端が本体部72における揺動軸Rよりも下側の位置に連結され、他端が支持部71における揺動軸Rよりも前側(送り方向の下流側)の位置に連結される。したがって、弾性部材731からは、本体部72における揺動軸Rよりも下側の位置に、本体部72を後方向に押す力(弾性力)K3がかかる。
いま、弾性部材731と本体部72(具体的には、後側収容穴725の底部)との当接位置を作用位置とよぶと、弾性部材731は、例えば、作用位置と揺動軸Rとを結ぶ直線と直交する方向と平行に延在する姿勢で設けられており、弾性部材731の弾性力K3は、作用位置と揺動軸Rとを結ぶ直線と直交する方向に作用する。この場合、弾性部材731から揺動軸RにはたらくトルクN3の大きさは、当該作用位置と揺動軸Rとの離間距離に、弾性力K3の大きさを乗じた値で与えられる。このトルクN3によって、本体部72は第1回転方向701に付勢される。つまり、弾性部材731から本体部72に、これを第1回転方向701に付勢する力がかかる。
本体部72が第1回転方向701に付勢されることによって、本体部72は、その対象領域7201の少なくとも一部(当接位置Y)において連続端子9(具体的には、連続端子9の連鎖帯92)と当接した状態で、連続端子9に押し当てられた状態となる。
<解除レバー74>
解除レバー74は、本体部72の制動状態を解除するための部材である。解除レバー74は、具体的には、略棒状の長尺部材であり、その一端が、本体部72の上端面(すなわち、揺動軸Rに対して対向面720と逆側の面)に形成されたネジ穴726に締結固定され、当該固定端部から、上方に向けて延在し、自由端部が支持部71の上側に突出した状態とされる。
上述したとおり、配設状態において、本体部72の対向面720が、付勢部材73の付勢力を受けて連続端子9に押しあてられ、本体部72は、当接位置Yにおいて連続端子9と当接した状態となる。この状態において、解除レバー74を後側に倒すと、本体部72が、付勢部材73の付勢力に逆らう方向(すなわち、第2回転方向702)に揺動して、対向面720が連続端子9から離間した状態となる(図17の一点鎖線で示される状態)。
ii.制動の態様
上述したとおり、配設状態の本体部72は、対象領域7201の少なくとも一部(当接位置Y)において連続端子9(具体的には、連続端子9の連鎖帯92)と当接した状態となる。この状態において、連続端子9は、送り方向へは移動できるものの、戻り方向へは移動できない状態となる。つまり、片側ブレーキ部7は、連続端子9の送り方向の移動を妨げることなく、連続端子9の戻り方向の移動だけを妨げる。片側ブレーキ部7が連続端子9を制動する態様について、図20、図21を参照しながら説明する。図20は、連続端子9が戻り方向に移動しようとした場合に、片側ブレーキ部7がこれを制動する様子を説明するための図である。図21は、連続端子9が送り方向に移動しようとした場合に、片側ブレーキ部7がこれを制動しない様子を説明するための図である。
<連続端子9が戻り方向に移動しようとした場合>
本体部72が、当接位置Yにおいて連続端子9と当接している状態において、連続端子9が戻り方向に移動しようとすると、本体部72には、当接位置Yにおいて、連続端子9から、戻り方向に向かう摩擦力(静止摩擦力)Fがかかる。いま、摩擦力Fにおける、当接位置Yと揺動軸Rとを結ぶ直線と直交する方向の成分を「有効成分F0」とよぶとすると、摩擦力Fによって揺動軸Rに生じるトルクNfの大きさは、当接位置Yと揺動軸Rとの離間距離に、有効成分F0を乗じた値で与えられる。このトルクNfによって、本体部72は第1回転方向701に付勢される。つまり、摩擦力Fによって、本体部72に、これを第1回転方向701に付勢する力が生じる。
ここで、本体部72においては、揺動軸Rと当接位置Yとを結ぶ直線L1と、揺動軸Rからステージ41に下ろした垂線L2とがなす角度θが、90度より小さくなるように各部の寸法が調整されている。特に、当該角度θが、0度より大きく、かつ、45度以下であることが好ましい。さらに、当該角度θが、0度より大きく、かつ、30度以下であることが特に好ましい。さらに、当該角度θが、2度より大きく、かつ、10度以下であることも特に好ましい。さらに、当該角度θが、約5度であることも特に好ましい。
有効成分F0の大きさは、「F0=Fcosθ」(ただし、「F」は、連続端子9から本体部72に与えられる戻り方向に向かう摩擦力Fの大きさである。また、「θ」は、揺動軸Rと当接位置Yとを結ぶ直線L1と、揺動軸Rからステージ41に下ろした垂線L2とがなす角度である。)で与えられるところ、角度θが上記の好ましい範囲とされることによって、「cosθ」の値が十分に大きな値となる。つまり、連続端子9から本体部72に与えられる摩擦力Fが、本体部72を、第1回転方向701に回転させるトルクNfとして有効にはたらくことになり、本体部72には十分に大きなトルクNfがかかることになる。
本体部72には、本体部72を第1回転方向701に付勢する力が摩擦力Fによってかかる他(トルクNf)、上述したとおり、弾性部材731からも、本体部72を第1回転方向701に付勢する力がかかる(トルクN3)。
これらのトルクNf,N3の総和が閾値を超えると、本体部72が、連続端子9からの抗力に逆らって、第1回転方向701に微量に揺動する。すると、対向面720が連鎖帯92に強く押しあてられることとなり(噛み込み)、これによって、連続端子9の戻り方向への移動が制動される。特に、当接位置Yが後側曲面領域721の前側の端縁Q(あるいは、その付近)と一致している場合、平坦面領域722が、連鎖帯92に強く押しあてられることとなり、これによって、連続端子9の戻り方向への移動が特に十分に制動される。
上述したとおり、片側ブレーキ部7においては、対向面720が、鋭角で曲がる部分を有さず、鈍角で曲がる部分を有する面となっている。したがって、対向面720が連続端子9に強く押しあてられても、この対向面720によって連続端子9が削られるという事態が生じにくく、金属粉の発生が抑制される。
<連続端子9が送り方向に移動しようとした場合>
本体部72が、当接位置Yにおいて連続端子9と当接している状態において、連続端子9が送り方向に移動しようとすると、本体部72には、当接位置Yにおいて、連続端子9から、送り方向に向かう摩擦力(動摩擦力)Gがかかる。いま、摩擦力Gにおける、当接位置Yと揺動軸Rとを結ぶ直線と直交する方向の成分を「有効成分G0」とよぶとすると、摩擦力Gによって揺動軸Rに生じるトルクNgの大きさは、当接位置Yと揺動軸Rとの離間距離に、有効成分G0を乗じた値で与えられる。このトルクNgによって、本体部72は第2回転方向702に付勢される。つまり、摩擦力Gによって、本体部72に、これを第2回転方向702に付勢する力が生じる。
トルクNgが閾値を超えると、本体部72が、付勢部材73から与えられるトルクN3に逆らって、第2回転方向702に微量に揺動する。すると、対向面720が連鎖帯92から離間する方向に移動されることとなり、これによって、連続端子9が、本体部72に妨げられることなく、送り方向へスムースに移動できる。
<2.効果>
第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果を得られる他、次の効果が得られる。
すなわち、第2の実施の形態によると、片側ブレーキ部7の対向面720における、後側曲面領域721の送り方向の下流側に、後側曲面領域721と連なる平坦な面領域(平坦面領域722)が形成される。この構成によると、対向面720と連続端子9とが平坦面領域722で当接した場合に、連続端子9が平坦面領域722の全体で押さえ付けられることになり、これによって、連続端子9の戻り方向の移動が十分に制動される。
また、第2の実施の形態によると、片側ブレーキ部7の解除レバー74を操作して、本体部72を、対向面720を送り方向に移動させるような揺動方向(第2回転方向702)に揺動させることによって、対向面720と連続端子9とを離間させることができる。したがって、必要に応じて、連続端子9の制動状態を簡単に解除することができる。
<III.変形例>
上記の各実施の形態において、片側ブレーキ部7,8の構成は、必ずしも上記に例示したものに限らない。例えば、第1の実施の形態に係る片側ブレーキ部8において、第1弾性部材831と第2弾性部材832との少なくとも一方に換えて(あるいは、これらに加えて)、第2の実施の形態に係る弾性部材731を設ける構成としてもよい。逆に、第2の実施の形態に係る片側ブレーキ部7において、弾性部材731に換えて(あるいは、これに加えて)、第1の実施の形態に係る第1弾性部材831と第2弾性部材832との少なくとも一方を設ける構成としてもよい。また例えば、第1の実施の形態に係る片側ブレーキ部8に、第2の実施の形態に係る解除レバー74をさらに設ける構成としてもよい。
また、上記の各実施の形態において、片側ブレーキ部7,8の本体部72,82の対向面720,820の形状は、必ずしも上記に例示したものに限らない。例えば、第1の実施の形態に係る片側ブレーキ部8において、対向面820の形状を、第2の実施の形態に係る対向面720と同じ形状としてもよい。逆に、第2の実施の形態に係る片側ブレーキ部7において、対向面720の形状を、第1の実施の形態に係る対向面820と同じ形状としてもよい。また、各実施の形態に係る片側ブレーキ部7,8において、対向面720,820は、送出方向(前後方向)について、複数の平坦な面領域が、互いのなす角度が90度よりも大きい鈍角にて連なった形状部分を備えてもよい。
また、上記の各実施の形態においては、片側ブレーキ部7,8は、本体部72,82を第1回転方向701,801に付勢する付勢部材73,83を備えていたが、場合によっては、付勢部材73,83を省略してもよい。例えば、本体部72,82が、配設状態において、自重によって十分に第1回転方向701,801に付勢されて、対向面720,820が連続端子9に十分に当接した状態になる場合、付勢部材73,83は省略してもよい。
また、上記の実施の形態において、圧着部2、経路規定部4、送出部5、および、連動機構6の構成は、上記に説明したものに限られるものではない。例えば圧着部は、クリンパ23とアンビル24とが相対的に接近移動する構成であればよく、例えば、クリンパ23とアンビル24との両方が動く構成であってもよいし、クリンパ23がアンビル24に対して接近離間移動する構成であってもよい。また、送出部は、例えば、別途のエアシリンダ等のアクチュエータで送り込む機構であってもよい。
1,1a 端子圧着装置
2 圧着部
3 送給部
4 経路規定部
5 送出部
51 送り爪
6 連動機構
7,8 片側ブレーキ部(制動部)
71,81 支持部
72,82 本体部
720,820 対向面
7201,8201 対象領域
721 後側曲面領域
722 平坦面領域
723 前側曲面領域
73,83 付勢部材
831 第1弾性部材
832 第2弾性部材
731 弾性部材(第3弾性部材)
74 解除レバー
9 連続端子
91 端子
Y 当接位置
R 揺動軸
S 基準面

Claims (16)

  1. 連続端子に連ねられる複数の端子のうちの一つの端子を、金型で加締めることによって、前記端子を電線に圧着する圧着部と、
    前記圧着部における圧着動作に連動して、ステージに載置された前記連続端子の送り孔に引っ掛けられた送り爪を移動させることによって、前記連続端子を前記端子ひとつ分ずつ前記圧着部に向けて送る送出部と、
    前記連続端子の移動を制動する制動部と、
    を備え、
    前記制動部が、
    前記連続端子と対向配置された本体部と、
    前記連続端子が送り方向に移動しようとするときに前記本体部が一の方向に揺動することによって前記連続端子が前記本体部に対して滑って移動可能となるように、かつ、前記連続端子が前記送り方向と逆の方向に移動しようとするときに前記本体部が他の方向に揺動することによってブレーキがかかるように、前記本体部を揺動可能に軸支する支持部と、
    を備え、
    前記本体部における、前記連続端子と対向する面を対向面とよび、
    前記対向面内における、前記連続端子と当接する位置を当接位置とよび、
    前記当接位置を通り、前記ステージの法線方向に沿う仮想面を基準面とよぶとして、
    前記本体部の揺動軸が、前記基準面よりも前記送り方向の上流側にあり、
    前記連続端子が送り方向に沿った一部の区間で載置されると共に、前記圧着動作に連動して揺動することがないように設けられた前記ステージをさらに備え、
    前記支持部が前記ステージに固定される、
    端子圧着装置。
  2. 請求項1に記載の端子圧着装置であって、
    前記連続端子の送り方向および前記ステージの法線方向と直交する方向から見て、前記対向面が、鋭角で曲がる部分を有さず、鈍角で曲がる部分を有する面である、
    端子圧着装置。
  3. 請求項1または2に記載の端子圧着装置であって、
    前記揺動軸と前記当接位置とを結ぶ直線と、前記揺動軸から前記ステージに下ろした垂線とがなす角度が、0度より大きく、かつ、45度以下である、
    端子圧着装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の端子圧着装置であって、
    前記揺動軸と前記当接位置とを結ぶ直線と、前記揺動軸から前記ステージに下ろした垂線とがなす角度が、2度より大きく、かつ、10度以下である、
    端子圧着装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の端子圧着装置であって、
    前記対向面が、前記連続端子の前記送り方向および前記ステージの法線方向と直交する方向から見て、弧状に曲がる曲面領域を備える、
    端子圧着装置。
  6. 請求項5に記載の端子圧着装置であって、
    前記対向面における、前記曲面領域の前記送り方向の下流側に、前記曲面領域と連なる平坦な面領域が形成される、
    端子圧着装置。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の端子圧着装置であって、
    前記制動部が、
    前記本体部を、前記対向面を前記送り方向と逆の方向に移動させるような揺動方向に付勢する付勢部材、
    をさらに備える、端子圧着装置。
  8. 請求項7に記載の端子圧着装置であって、
    前記付勢部材が前記本体部を付勢する力の大きさが、前記送り爪の位置とともに変化する、
    端子圧着装置。
  9. 請求項8に記載の端子圧着装置であって、
    前記付勢部材が、
    一端が前記本体部における前記揺動軸よりも上側の位置に連結され、他端が前記送り爪と一体に連結された、第1弾性部材、
    を備え、
    前記本体部が前記送り爪に対して前記送り方向の上流側に配置されており、
    前記圧着部において前記端子が前記金型に拘束開始された際の前記送り爪の位置を特定位置とよぶとして、前記送り爪が前記特定位置にある状態において、前記第1弾性部材が自然長となる、
    端子圧着装置。
  10. 請求項8または9に記載の端子圧着装置であって、
    前記付勢部材が、
    伸長状態で、一端が前記本体部における前記揺動軸よりも上側の位置に連結され、他端が前記支持部における前記揺動軸よりも前記送り方向の下流側の位置に連結された、第2弾性部材、
    を備える、端子圧着装置。
  11. 請求項8から10のいずれかに記載の端子圧着装置であって、
    前記付勢部材が、
    縮短状態で、一端が前記本体部における前記揺動軸よりも下側の位置に連結され、他端が前記支持部における前記揺動軸よりも前記送り方向の下流側の位置に連結された、第3弾性部材、
    を備える、端子圧着装置。
  12. 請求項1から11のいずれかに記載の端子圧着装置であって、
    前記制動部が、
    前記本体部における、前記揺動軸に対して前記対向面と逆側の位置に着設された、解除レバー、
    をさらに備える、端子圧着装置。
  13. 請求項1から12のいずれかに記載の端子圧着装置であって、
    前記送り爪が前記送り孔に引っ掛けられた状態において、前記送り爪の先端が、前記送り孔の前記送り方向に沿う幅の全体を塞いだ状態とされる、
    端子圧着装置。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載の端子圧着装置であって、
    前記圧着部において前記端子が前記金型に拘束されてから加締められるまでの間、前記送り爪が前記連続端子と非接触の状態とされる、端子圧着装置。
  15. 連続端子に連ねられる複数の端子のうちの一つの端子を、金型で加締めることによって、前記端子を電線に圧着する圧着部と、
    前記圧着部における圧着動作に連動して、ステージに載置された前記連続端子の送り孔に引っ掛けられた送り爪を移動させることによって、前記連続端子を前記端子ひとつ分ずつ前記圧着部に向けて送る送出部と、
    前記連続端子の移動を制動する制動部と、
    を備え、
    前記制動部が、
    前記連続端子と対向配置された本体部と、
    前記本体部を揺動可能に軸支する支持部と、
    を備え、
    前記本体部における、前記連続端子と対向する面を対向面とよび、
    前記対向面内における、前記連続端子と当接する位置を当接位置とよび、
    前記当接位置を通り、前記ステージの法線方向に沿う仮想面を基準面とよぶとして、
    前記本体部の揺動軸が、前記基準面よりも前記送り方向の上流側にあり、
    前記制動部が、
    前記本体部を、前記対向面を前記送り方向と逆の方向に移動させるような揺動方向に付勢する付勢部材、
    をさらに備え、
    前記付勢部材が前記本体部を付勢する力の大きさが、前記送り爪の位置とともに変化する、
    端子圧着装置。
  16. 連続端子に連ねられる複数の端子のうちの一つの端子を、金型で加締めることによって、前記端子を電線に圧着する圧着部と、
    前記圧着部における圧着動作に連動して、ステージに載置された前記連続端子の送り孔に引っ掛けられた送り爪を移動させることによって、前記連続端子を前記端子ひとつ分ずつ前記圧着部に向けて送る送出部と、
    前記連続端子の移動を制動する制動部と、
    を備え、
    前記制動部が、
    前記連続端子と対向配置された本体部と、
    前記本体部を揺動可能に軸支する支持部と、
    を備え、
    前記本体部における、前記連続端子と対向する面を対向面とよび、
    前記対向面内における、前記連続端子と当接する位置を当接位置とよび、
    前記当接位置を通り、前記ステージの法線方向に沿う仮想面を基準面とよぶとして、
    前記本体部の揺動軸が、前記基準面よりも前記送り方向の上流側にあり、
    前記揺動軸と前記当接位置とを結ぶ直線と、前記揺動軸から前記ステージに下ろした垂線とがなす角度が、0度より大きく、かつ、45度以下である、
    端子圧着装置。
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