JP6063600B1 - 生検装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】組織サンプルホルダーを提供すること。【解決手段】組織サンプルホルダーは、(a)回転可能なマニホールドであって、前記マニホールドは、導管と流体連通しており、流体を向け直すように構成されており、前記導管から前記カッター内腔へと真空を伝達するように構成されており、前記回転可能なマニホールドの遠位端に1つまたはそれ以上の遠位開口部を含み、前記真空は、前記導管から、前記遠位開口部の少なくとも1つを通って、前記回転可能なマニホールドの前記遠位端だけを通って前記カッター内腔へと伝達される、回転可能なマニホールドと、(b)前記マニホールドに関連した複数の個別の組織サンプルチャンバと、(c)前記マニホールドおよび前記組織サンプルチャンバを取り外し可能に覆うように構成されたカバー部材と、(d)組織サンプルホルダー回転機構と、を含む。【選択図】図1

Description

開示の内容
〔優先権〕
本願は、2006年12月13日に出願された米国仮特許出願第60/869,736号および2006年12月13日に出願された米国仮特許出願第60/874,792号に基づく優先権を主張するものである。また、本願は、2007年11月20日に出願された米国非仮特許出願第11/942,764号に基づく優先権をも主張するものである。
〔背景〕
生体組織検査用のサンプルは、種々の装置を用い、種々の医療処置において、種々の方法で、採取されてきた。生体組織検査装置は、定位固定誘導の下で、超音波誘導の下で、核磁気共鳴映像法(MRI)による誘導の下で、あるいは、他の方法の下で、使用されてもよい。単なる典型例にすぎないが、生体組織検査装置は、「軟組織の生体組織検査および採取を自動的に行うための装置および方法(Method and Apparatus for Automated Biopsy and Collection of Soft Tissue)」という名称で1996年6月18日に発行された米国特許第5,526,822号明細書;「生体組織検査を自動的に行う手術装置用の制御装置(Control Apparatus for an Automated Surgical Biopsy Device)」という名称で2000年7月11日に発行された米国特許第6,086,544号明細書;「核磁気共鳴映像法(MRI)に適合した生体組織検査用の手術装置(MRI Compatible Surgical Biopsy Device)」という名称で2003年6月12日に出願公開された米国公開特許第2003/0109803号明細書;「生体組織検査手術装置用の指回し式遠隔装置(Remote Thumbwheel for a Surgical Biopsy Device)」という名称で2007年5月24日に出願公開された米国公開特許第2007/0118048号明細書;「生体組織検査システム(Biopsy System)」という名称で2006年12月13日に出願された米国仮特許出願第60/869,736号;および、「生体組織検査用サンプルの保存(Biopsy Sample Storage)」という名称で2006年12月13日に出願された米国仮特許出願第60/874,792号に開示されている。上記で挙げられた米国特許明細書、米国公開特許明細書および米国仮特許出願の各開示内容は、参照によって、この明細書に組み込まれる。生体組織検査用のサンプルを採取するために数種のシステムおよび方法が開発され、かつ、使用されてきたが、本願の発明者らよりも前に、添付された特許請求の範囲の複数の請求項に記述された発明を成した者、あるいは、使用した者は存在しないと考えられる。
この明細書が本発明を特に指摘し、かつ、本発明の権利を明確に主張する特許請求の範囲で完結しているが、本発明が、同様の参照番号が同一の要素を特定する添付の図面と併せて特定の実施例の以下の記述からより良く理解されるはずであると考えられる。
〔詳細な説明〕
本発明の特定の実施例の以下の記述は、本発明の範囲を限定するために使用されないものとする。本発明の他の実施例、特徴部(features)、態様、実施の形態および利点は、本発明を実施するために検討されたベストモードの一つである例証としての以下の記述から、当業者にとって明白なはずである。明確に理解されるように、本発明は、当該本発明の範囲から全く逸脱することなく、他の異なる明白な態様を有するものである。したがって、図面および説明は、本来的に例示的なものとみなされるものであり、限定的なものとみなされてはならない。
図1に示されているように、生体組織検査システム(2)の一例は、生体組織検査装置(100,101)および真空制御モジュール(400)を有している。図2および図3に示されているように、生体組織検査装置(100)は、プローブ(102)およびホルスター(202)を有している。同様に、図4および図5に示されているように、生体組織検査装置(101)は、プローブ(103)およびホルスター(302)を有している。以下に詳細に記述されるように、各プローブ(102,103)は、当該プローブにそれぞれ対応するホルスター(202,302)から分離可能である。本明細書における用語「ホルスター」の使用は、ホルスター(202,302)のいずれかの部分内にプローブ(102,103)のいずれかの部分が挿入されることを要求するものと解釈されるものではない。実際には、生体組織検査装置(100,101)の一部の変形例において、プローブ(102,103)は、ホルスター(202,302)上に単に着座してもよい。他の一部の変形例において、ホルスター(202,302)の一部分は、プローブ(102,103)内に挿入されてもよい。さらに、一部の生体組織検査装置(100,101)において、プローブ(102,103)およびホルスター(202,302)は、これらの二つの構成要素が分離できないように、単一構造すなわち一体構造であってもよい。プローブ(102,103)とホルスター(202,302)との間の、さらなる他の適切な構造および機能的な関係は、この明細書における教示を考慮することで、この技術分野における当業者にとって明白なはずである。
一部の変形例において、生体組織検査装置(100,101)は、プローブ(102,103)内および/または、ホルスター(202,302)内に配され、プローブ(102,103)がホルスター(202,302)に連結されたときを検出するように構成された一つ以上のセンサ(図示せず)を含めてもよい。さらに、このようなセンサまたは他の特徴部は、特定タイプのプローブ(102,103)およびホルスター(202,302)のみが互いに連結できるように構成されてもよい。このようなセンサは、上記構成に加えて、あるいは、当該構成に代えて、適切なプローブ(102,103)およびホルスター(202,302)が互いに連結されるまで、プローブ(102,103)および/またはホルスター(202,302)の一つ以上の機能を無効にするように構成されてもよい。勿論、このようなセンサおよび特徴部は、要望どおり、変更または省略されてもよい。
例示のみの目的では、プローブ(102,103)は、使い捨て部品として設けられてもよく、他方、ホルスター(202,302)は、再利用可能な部品として設けられてもよい。この例示において、真空制御モジュール(400)は、カート(図示せず)上に設けられているが、この明細書に記述された他の部品と同様に、カートは単なる選択肢に過ぎない。この明細書に記述された他の部品の中で、フットスイッチ(図示せず)および/または他の装置は、生体組織検査システム(2)の少なくとも一部を少なくともある程度、制御するように使用されてもよい。導管(200)は、真空制御モジュール(vacuum control module)(400)から生体組織検査装置(100,101)へ、力(例えば、電力、空気圧など)、制御信号、生理食塩水、減圧(vacuum)、および、通気(venting)を伝達(provide communication)する。これらの各部品は、以下にさらに詳述されるはずである。
〔I. 定位固定用のプローブ例〕
図6〜図14に示されているように、プローブ(102)は、針部(10)および本体部(112)を有している。本体部(112)は、カバー部材(114)およびベース部材(116)を有している。組織サンプルホルダー(140)は、ベース部材(116)に取外し可能に固定されているが、このような構成に代えて、組織サンプルホルダー(140)は、カバー部材(114)または他の部品に固定されてもよい。以下に詳述されるように、一対のチューブ(402,404)は、プローブ(102)に連結されている。
〔A. 針の例〕
この実施例において、針部(10)は、組織穿刺用先端部(14)を有する外側カニューレ(12)と、当該組織穿刺用先端部(14)から近位側に配された組織収容用横穴(16)とを有している。組織穿刺用先端部(14)は、大きな力を要せず、かつ、組織穿刺用先端部(14)の挿入前に、組織内に開口部を予め形成する必要もなく、組織を貫通するように構成されている。組織穿刺用先端部(14)の適切な構成は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。例えば、図11に示されているように、この実施例における組織穿刺用先端部(14)は、針部品(18)の一部であり、この針部品(18)は、型打ち加工された金属製部品で形成されている。具体的には、針部品(18)は、組織穿刺用先端部(14)および壁部(30)を形成するように型打ち加工されており、以下にさらに詳述されるはずである。通気用開口部(34)を有する複数の開口部(32)は、壁を貫通して形成されている。流体が開口部(32,34)を経由して連通され得る種々の方法は、図61〜図65を参照しながら、以下にさらに詳述されるはずである。針部品(18)は、その後、組織穿刺用先端部(14)および壁部(30)が互いに実質的に直交するように捻られる。針部品(18)は、その後、カニューレ(12)の遠位端内に形成されたスロットを経由して組織穿刺用先端部(14)が突出するように、カニューレ(12)内に挿入される。組織阻止部(26)は、組織穿刺用先端部(14)のすぐ近位側に設けられている。代替の技術、材料および構成を有する、組織穿刺用先端部(14)が形成され得るようなさらに他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
この実施例の外側カニューレ(12)の内部は、壁部(30)がカニューレ内腔(20)を真空内腔(40)から分離している状態で、カニューレ内腔(20)と、真空内腔(40)とを画定している。外側カニューレ(12)内には、複数の外部開口部(22)が形成されており、当該外部開口部(22)は、真空内腔(40)とは流体連通状態になっている。外部開口部(22)に類似している開口部の例は、「真空補助式の出血制御装置を備えた生体組織検査装置(Biopsy Device with Vacuum Assisted Bleeding Control)」という名称で2007年2月8日に出願公開された米国公開特許第2007/0032742号明細書に開示されており、この文献の開示内容は、参照によって、この明細書に組み込まれる。勿論、この明細書に記述された他の部品と同様に、外部開口部(22)は単なる選択肢に過ぎない。
一部の実施の形態において、壁部(30)は、針部(10)の長さに実質的に相当する長さで、延在している。他の実施の形態において、壁部(30)は、後述されるカッター(50)の遠位端が終端となる針部(10)内の領域を少し過ぎて近位方向に延在している。例えば、カニューレ内腔(20)は、カッター(50)がこのカニューレ内腔(20)内に配された状態で、カッター(50)の外側とカニューレ(12)の内側の少なくとも一部との間に隙間が存在するように、寸法設定され、かつ、構成されてもよい。このような隙間は、壁部(30)の近位端の近位に、カニューレ(12)の長さに沿って、真空内腔(40)を提供することができる。真空内腔(40)が提供され得るようなさらなる他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
この実施例において、複数の横方向開口部(32,34)は、カニューレ内腔(20)と真空内腔(40)との間を流体連通するために、壁部(30)を貫通して形成されている。以下にさらに詳述されるように、減圧、生理食塩水、および/または圧縮空気は、横方向開口部(32,34)を経由して、真空内腔(40)からカニューレ内腔(20)へ伝達されてもよい。
〔B. カッターの例〕
カニューレ内腔(20)内には、中空カッター(50)が配設されている。カッター(50)の内部は、カッター内腔(52)を画定しており、これにより、流体および組織がカッター内腔(52)を経由してカッター(50)によって伝達されてもよい。以下にさらに詳述されるように、カッター(50)は、カニューレ内腔(20)内で回転し、かつ、カニューレ内腔(20)内で軸方向に並進移動するように構成されている。具体的には、カッター(50)は、外側カニューレ(12)の組織収容用横穴(16)を経由して突出する組織から生体組織検査用のサンプルを切除するように構成されている。以下にさらに詳述されるように、カッター(50)は、切除された組織サンプル(4)がカッター内腔(52)を経由して近位方向に伝達されるように、さらに構成されている。このような切除操作および近位方向への伝達操作の単なる例示的な実施例は、米国特許第5,526,822号明細書に開示されており、この文献の開示内容は、参照によって、この明細書に組み込まれるが、他の適切な任意の構造または技術は、生体組織検査システム(2)内での組織サンプル(4)の切除および/または伝達に使用されてもよい。
カッター(50)は、カッター内腔(52)を経由して組織サンプル(4)の近位方向への伝達を容易にするために、種々の処理または構成に付されてもよい。例えば、カッター内腔(52)を画定するカッター(50)の仕上げ内面は、組織とカッター(50)との間の付着力を低減させるために、ショットピーニング法(例えば、ガラスビーズ、重炭酸ナトリウムなどを用いる)に付されてもよい。このような処理または構成に加えて、あるいは、当該処理または構成に代えて、カッター内腔(52)を画定するカッター(50)の内部は、組織とカッター(50)との間の付着力を低減させるために、酸性エッチング法および/またはプラズマエッチング法に付されてもよい。このような処理または構成に加えて、あるいは、当該処理または構成に代えて、カッター内腔(52)を画定するカッター(50)の内部には、組織とカッター(50)との間の摩擦力を低減させるために、水潤滑剤(a hydrolubricous material)または他の非粘着性被覆材料が塗布されてもよい。このような処理または構成に加えて、あるいは、当該処理または構成に代えて、カッター内腔(52)を画定するカッター(50)の内部は、旋条切削表面加工に付されてもよい。カッター(50)の内部に対する他の適切な処理は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。このような処理または構成に代えて、カッター(50)の内部は、一部の実施の形態において、処理に全く付されてなくてもよい。
カッター(50)の他の実施の形態において、カッター(50)の遠位部は、カッター(50)の近位部の内径および外径よりも小さな内径および外径を有している。例えば、カッター(50)の最も遠位側の部分(inch)は、ネックダウン(neck down)領域(図示せず)を提供してもよく、このネックダウン領域は、カッター(50)の残りの近位側部分の長さに沿う、より大きな直径を有する領域へ移行するものである。このようなネックダウン構成は、組織サンプル(4)がカッター内腔(52)を通って近位方向に移動する際に、組織圧縮を低減することができる。外側カニューレ(12)の遠位端は、相補的な(complimentary)ネックダウン領域を有してもよく、この領域は、カッター(50)のネックダウン領域と同一の長さ、当該ネックダウン領域より短い長さ、あるいは、当該ネックダウン領域より長い長さのいずれかを有している。カッター(50)および/または外側カニューレ(12)内のネックダウン領域の他の適切な長さは、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
カッター(50)のさらに他の実施の形態において、カッター(50)の内部内で内方に延在し、かつ、カッター(50)の長さ方向に沿って連続する複数の膨出表面が設けられている。このような膨出表面は、カッター(50)の内部に接触する組織表面を低減するように構成されてもよい。
カッター(50)のさらに他の実施の形態において、内側スリーブ(図示せず)は、カッター(50)の内部の遠位端内に設けられてもよい。例えば、このような内側スリーブは、約0.15インチ(約0.381センチメートル)の長さまたは他の適切な長さを有してもよい。カッター(50)の遠位端は、上述の内側スリーブが挿入された後に、面取りされてもよく、これにより、面取りされたカッター(50)の端部および面取りされたスリーブ端部がまとまって、組織を切除するための鋭利な縁部となる。切除された組織サンプル(4)がカッター内腔(52)を通って近位方向に移動する際には、当該組織サンプル(4)が内側スリーブの近位端を通過するとすぐに、当該組織サンプル(4)は、カッター内腔(52)の大きな内径部分に衝突するはずである。このような有効径の拡大は、組織サンプル(4)の圧縮を低減し、これにより、組織サンプル(4)の輸送信頼性を改善することができる。カッター(50)のさらに他の適切な変形例は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
〔C. 針ハブの例〕
図12〜図13に示されているように、針ハブ(60)は、外側カニューレ(12)に固定されており、当該針ハブ(60)は、指回し式制御装置(thumbwheel)(62)と、この指回し式制御装置(62)から近位方向に延在するスリーブ部(64)を有している。この実施例の針ハブ(60)は、外側カニューレ(12)の近位部分の周囲に外側被覆(overmolded)されているが、針ハブ(60)は、外側カニューレ(12)上に形成されてもよく、および/または、他の任意の適切な技術(例えば、ネジ固定、粘着剤等)を用いて外側カニューレ(12)に対して固定されてもよい。さらに、この実施例の針ハブ(60)が可塑性材料で形成されているが、任意の他の適切な材料、あるいは、これらの材料の組み合わせが使用されてもよい。
この実施例のスリーブ部(64)は、円環状の突出部(66)と、長さ方向スロット(68)と、スリーブ部(64)の近位端近傍に形成された横方向開口部(70)とを有している。また、一つ以上の追加の横方向開口部(70)(例えば、正反対の位置に配された複数の横方向開口部(70))は、スリーブ部(64)内に配設されてもよい。一対のO−リング(72)は、一方のO−リング(72)が横方向開口部(70)の近位側にあり、かつ、他方のO−リング(72)が横方向開口部(70)の遠位側にあるように、位置付けされている。以下にさらに詳述されるように、横方向開口部(70)は、針ハブ(60)によって画定された内部と流体連通しており、また、外側カニューレ(12)の真空内腔(40)にも流体連通している。スリーブ部(64)の他の適した構成は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
指回し式制御装置(62)は、カバー部材(114)およびベース部材(116)に対して、外側カニューレ(12)をその長さ方向軸周りに回転させるように操作可能である。例えば、指回し式制御装置(62)は、外側カニューレ(12)によって画定された長さ方向軸周りの多くの所望の方位に組織収容用横穴(16)を配向させるために使用されてもよい。このような複数の方位は、例示のみの目的では、複数の組織サンプル(4)の採取中に患者から針部(10)を取り外す必要もなく、生体組織検査部位から当該複数の組織サンプル(4)を得ることが望ましい場合がある。このような回転および当該複数の組織サンプル(4)の採取の例示は、米国特許第5,526,822号明細書に開示されており、この文献の開示内容は、参照によって、この明細書に組み込まれる。複数の組織サンプル(4)が種々の位置で得られ得るような他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。例えば、外側カニューレ(12)の回転は、以下にさらに詳述されたいずれかの部品を用いるか、あるいは、他の適切な部品または技術を用いるなどにより、モータ駆動されてもよく、あるいは、自動化されてもよい。他の非包括的な実施例としては、生体組織検査装置(101)全体は、外側カニューレ(12)によって画定された長さ方向軸周りの種々の方位から組織サンプル(4)を得るために、組織サンプル(4)の採取中に回転してもよく、そのような回転および組織サンプル(4)の採取中に、患者から生体組織検査装置(101)を取り外す必要がなくてもよい。
また、外側カニューレ(12)を手動的に回転させる他の構造が使用され得ることは、正当に理解されるはずである。具体的には、図12〜図13に示されているように、露出したギア(74)は、外側カニューレ(12)に係合されてもよい。この実施例において、ギア(74)は、スリーブ部(64)の近位端上にスライドされる。ギア(74)の半径方向内方に延在する突出部(図示せず)は、スリーブ部(64)のスロット(68)に嵌合するように構成されており、これにより、ギア(74)がスリーブ部(64)に沿って長さ方向に移動可能である一方で、ギア(74)は、スリーブ部(64)と一体に回転する。スリーブ部(64)が外側カニューレ(12)に係合して一体化している状態での、ギア(74)の回転は、組織収容用横穴(16)を再配向するためのカニューレ(12)の回転をさらに引き起こすはずである。ギア(74)は、以下にさらに詳述されるように、ホルスター(202)の相補的な露出ギア(206)に係合するように、さらに構成されている。具体的には、ギア(74)は、ギア(206)がギア(74)に回転を付与し、これにより、外側カニューレ(12)を回転させることができるように、ギア(206)に噛合するように構成されている。ギア(206)を選択的に回転させるための一部の例示的な構造および技術は、以下にさらに詳述されるはずであるが、他の構造および技術は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
組織収容用横穴(16)の方位がグラフィカル・ユーザー・インターフェース上で表示され得ることは、この明細書における教示を考慮することで、正当に理解されるはずである。例えば、一つ以上のセンサは、組織収容用横穴(16)の方位を検出し、かつ、表示データをプロセッサに伝達するように操作可能であってよい。プロセッサは、組織収容用横穴(16)の方位を視覚的に表示する表示部(例えば、後述される表示モニタ(702)等)と通信状態にあってもよい。組織収容用横穴(16)の方位がユーザーに表示され得るような他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。このような構成に代えて、組織収容用横穴(16)の方位は、ユーザーに表示されなくてもよい。
〔D. 針マニホールドの例〕
図12に示されているように、針マニホールド(80)は、スリーブ部(64)周りに設けられている。針マニホールド(80)は、この実施例において、ベース部材(116)に固定されている。針マニホールド(80)は、チューブ(402)と流体連通しており、これにより、チューブ(402)は、以下にさらに詳述されるように、生理食塩水、減圧、大気、および/または、圧縮空気等を針マニホールド(80)に伝達することができる。さらに、針マニホールド(80)は、横方向開口部(70)を経由して、スリーブ部(64)の内部と流体連通している。O−リング(64)は、以下にさらに詳述されるように、針(10)の射出中等、スリーブ部(64)が針マニホールド(80)に対して長さ方向に並進移動するときであっても、また、スリーブ部(64)がその長さ方向軸周りに回転している間であっても、針マニホールド(80)とスリーブ部(64)との間の流体封止構造を維持するように構成されている。封止構造(図示せず)は、スリーブ部(64)の近位端で、スリーブ部(64)とカッター(50)との間のインターフェースに設けられている。したがって、針マニホールド(80)、スリーブ部(64)および外側カニューレ(12)は、チューブ(402)を経由して針マニホールド(80)に伝達される生理食塩水、減圧、大気、および/または、圧縮空気等が横方向開口部(70)を経由して真空内腔(40)に伝達されるように、構成され、かつ、配置される。勿論、他の任意の適切な構造または配置は、生理食塩水、減圧、大気、および/または、圧縮空気等をチューブ(402)から真空内腔(40)へ伝達するために、使用されてもよい。
〔E. カッター回転及び並進移動機構の例〕
この実施例において、図14に示されているように、プローブ(102)の本体部(112)は、カッター回転及び並進移動機構(120)を含み、このカッター回転及び並進移動機構(120)は、外側カニューレ(12)内でカッター(50)を回転させ、かつ、並進移動させるように操作可能である。カッター回転及び並進移動機構(120)は、カッター(50)に一体に固定されたスリーブ(122)と、ナット部材(124)と、ギア(138)とを有している。この実施例において、スリーブ(122)は、カッター(50)の周囲に外側被覆された可塑性材料で形成されているが、他の任意の適切な材料が使用されてもよく、また、スリーブ(122)は、他の任意の適切な構造または技術(例えば、止めネジ等)を用いて、カッター(50)に固定されてもよい。ナット部材(124)は、ベース部材(116)に固定されており、雌ネジ山(126)を有している。スリーブ(122)の一部は、ナット部材(124)の雌ネジ山(126)と係合するように構成された雄ネジ山(128)を有している。ネジ山(126,128)は、スリーブ(122)がナット部材(124)に対して回転する際に、スリーブ(122)がナット部材(124)に対して、長さ方向軸方向に沿って、当該相対回転の方向によって決まる方向に並進移動するように構成されている。例示のみの目的では、ネジ山(126,128)は、1インチ(約2.5センチメートル)当たり約40〜50個のネジ山を与えるピッチを有するように構成されてもよい。このようなネジ山のピッチは、組織の切除に理想的な、カッター(50)の並進移動距離に対するカッター(50)の回転数の比を与えることになる。このような構成に代えて、他の任意のネジ山のピッチは使用されてもよい。この実施例において、スリーブ(122)がカッター(50)に一体に固定されている状態での、ナット部材(124)に対するスリーブ(122)の長さ方向への並進移動は、カッター(50)の同様の並進移動をもたらすはずである。
スリーブ(122)の他の部分は、複数の外部フラット部(130)を有しており、当該外部フラット部(130)は、ギア(138)の相補的な内部フラット部(132)に係合するように構成されている。ギア(138)は、スリーブ(122)およびカッター(50)の周囲に同軸状に位置付けされている。フラット部(130,132)は、ギア(138)の回転がスリーブ(122)の回転を引き起こすように構成されている。この実施例において、スリーブ(122)がカッター(50)に一体に固定されている状態で、ギア(138)およびスリーブ(122)の回転は、カッター(50)の同様の回転をもたらすはずである。さらに、フラット部(130,132)は、スリーブ(122)がギア(138)に対して、長さ方向に沿って並進移動できるように構成されている(例えば、スリーブ(122)とギア(138)との間の嵌め合いは当該並進移動を抑制する程度に緊密ではない)。したがって、ギア(138)が回転する際に、ネジ山(126,128)およびフラット部(130,132)の相対的な構成を考えれば、ギア(138)のそのような回転が、スリーブ(122)の回転および長さ方向への並進移動を同時にもたらし、次いで、カッター(50)の回転および長さ方向への並進移動を同時にもたらすことは、正当に理解されるはずである。
この実施例において、ギア(138)は、以下にさらに詳述されるように、ベース部材(116)を貫通して部分的に露出されており、ホルスター(202)の相補的な露出ギア(208)に噛合するように構成されている。具体的には、ギア(138)は、ギア(208)がギア(138)に回転を付与し、これによりカッター回転及び並進移動機構(120)を作動できるように、当該ギア(208)に噛合するように構成されている。以下にさらに詳述されるように、ギア(208)は、ホルスター(202)内に配されたモータ(272)と連絡状態にある。この実施例において、ギア(138,208)およびネジ山(126,128)は、モータ(272)の一回転がカッター(50)を約0.00012インチ(約0.000305センチメートル)、並進移動させるように構成されている。勿論、これらの部品のいずれもが、モータ(272)の回転に対するカッター(50)の並進移動の他の適切な比率をもたらす他の構成を有してもよい。
上述されたカッター回転及び並進移動機構(120)が単なる例示であり、この例示に代えて、カッター(50)の並進移動および/または回転が他の種々の方法で提供されることがあることは、この明細書における教示を考慮することで、正当に理解されるはずである。例えば、生体組織検査用プローブ(102)は、当該プローブ(102)が露出ギア(138)を有しないように、モータ(図示せず)または他の装置を有してもよい。このような構成に代えて、露出ギア(138)以外の他の任意の構造(例えば、ラック等)は、他の部品からの動作またはエネルギの伝達を受け入れてカッター(15)を回転および/または並進移動させるために、使用されてもよい。さらに、カッター回転及び並進移動機構(120)は、一つ以上の露出ギア(138)(例えば、並進移動の動作を受け入れるための一つのギア(138)、および、回転の動作を受け入れるための他のギア(138)など)が存在するように構成されてもよい。単なる例示に過ぎない他の変形例において、カッター(50)の並進移動および/または回転は、空気圧式アクチュエータ(図示せず)、空気圧式モータ(図示せず)、あるいは、種々の他の部品によって、少なくとも部分的に実行されてもよい。さらに、カッター(50)を並進移動および/または回転させるために、空気圧式部品が他の機械式部品および/または電気機械式部品と組み合わせられてもよいことは、正当に理解されるはずである。。
ベース部材(116)は、カッター(50)の近位端が内部に配設されるカッター用通路(54)をさらに含む。封止構造(56)は、カッター(50)の外表面とカッター用通路(54)の遠位端の内表面との間で減圧状態の解除または流体の漏出を防止するために、カッター(50)およびカッター用通路(54)の遠位側インターフェースに設けられている。カッター用通路(54)は、生体組織検査装置(100)の使用中に、カッター(50)が並進移動する際に、カッター(50)の遠位端がカッター用通路(54)内に残留するように、寸法設定されている。勿論、他の任意の適切な構造または構成が使用されてもよい。
〔F. 「穿刺部品の削減(sharps reduction)」の変形例〕
この実施例において、針部(10)およびカッター(50)は、生体組織検査装置(100)を用いた切除(session)後など、生体組織検査用プローブ(102)から取外し可能となるように構成されている。具体的には、生体組織検査用プローブ(102)の本体部(112)のベース部材(116)は、解除タブ(118)を含み、この解除タブ(118)は、アーム(119)を介してベース部材(116)に対して、弾性的に移動可能である。解除タブ(118)は、ギア(74)の軸方向への移動を規制することによって針部(10)の軸方向への移動を規制するように構成されており、当該ギア(74)は、解除タブ(118)が初期位置にあるときに、上述されたように、針ハブ(60)のスリーブ部(64)と係合される。勿論、ギア(74)とスリーブ部(64)との間の係合、ならびに、ギア(74)およびスリーブ部(64)の構成は、解除タブ(118)が初期位置にある間であっても、針部(10)の射出用など、針部(10)の軸方向への移動をある程度、許容するはずである。しかし、解除タブ(118)が、ユーザーによるなどして、十分に押し下げられた場合に、解除タブは、ギア(74)がベース部材(116)の遠位方向に移動するための隙間を提供するはずである。換言すれば、解除タブ(118)が十分に押し下げられた状態で、針ハブ(60)およびギア(74)の全体を含む針部(10)全体は、針ハブ(60)およびギア(74)の全体を含む針部(10)全体が本体部(112)から完全に分離されるように、生体組織検査用プローブ(102)の本体部(112)から遠位方向へ軸方向に引かれてもよい。
針ハブ(60)およびギア(74)の全体を含む針部(10)全体が本体部(112)から完全に分離された状態で、まだ、カッター(50)が本体部(112)から延在するはずであることは、この明細書における教示を考慮することで、正当に理解されるはずである。本体部からカッター(50)を取り外すためには、ユーザーは、カッター(50)を本体部(112)から簡単に「ネジ固定を解除する(unscrew)」ことができる。具体的には、ユーザーは、本体部(112)から突出する針部(50)の一部を把持し、かつ、カッター(50)を遠位方向に引きながら、本体部(112)に対して針部(50)を回転させてもよい。このようなカッター(50)の回転および引張りは、最終的に、ネジ山(128)がネジ山(126)を越えて完全に遠位側に通過することになるネジ山(126,128)の相互作用を引き起こすことができる。ネジ山(128)がネジ山(126)を越えて完全に遠位側に通過している状態で、本体部(112)の他の部品は、軸方向においてカッター(50)を実質的に拘束することになり、これにより、カッター(50)は、更なる回転なしに、本体部(112)から完全に遠位方向に引かれることになる。換言すれば、本体部(112)に対するカッター(50)の十分な回転後に、カッター(50)は、本体部(112)から完全に分離されることになる。スリーブ(122)が針マニホールド(80)を完全に軸方向に沿って通過できるように、スリーブ(122)および針マニホールド(80)が構成され得ることは、この明細書における教示を考慮することで、正当に理解されるはずである。ギア(138)は、スリーブ(122)として、その位置に本質的に残留してもよく、カッター(50)の残りの部分は、当該スリーブ(122)に対して、軸方向に引かれる。本体部(112)からの針部(10)およびカッター(50)の取外しを行うか、許容するか、あるいは、促進する部品間の他の適切な関係は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
解除タブ(118)および他の部品が、本体部(112)からの針部(10)およびカッター(50)の取外しを行う、および/または、許容するものとして記述されてきたが、当該取外し可能性(removability)が種々の他の構造および教示を用いて提供されうることは、この明細書における教示を考慮することで、正当に理解されるはずである。例えば、一部の実施の形態において、解除タブ(118)または他の特徴部は、ベース部材(116)が解除タブ(118)と十分な力で係合された場合に、ベース部材(116)から離脱し、これにより、針ハブ(60)およびギア(74)の全体を含む針部(10)全体の取外しを許容するように構成されている。さらに他の代替の実施の形態において、プローブ(102)は、針部(10)および針ハブ(60)が本体部(112)の残部に対して手動で角度をつけられた場合に、ベース部材(116)内に配設された保持用の特徴部の係合が解除され、これにより、針ハブ(60)およびギア(74)の全体を有する針部(10)全体が本体部(112)から軸方向に取り外されるように構成されている。本体部(112)からの針部(10)およびカッター(50)の取外しを行うか、許容するか、あるいは、促進するためのさらなる他の部品、特徴部および技術は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
また、上述のような取外し可能性が生体組織検査装置(100)によって与えられる「穿刺部品(sharps)」の量を削減できることは、正当に理解されるはずである。具体的には、体液に露出されてきた穿刺装置の部品が、他の廃棄物の廃棄方法とは異なる方法で廃棄される必要がある(例えば、当該部品が、通常の廃棄容器とは異なる「穿刺部品廃棄容器」内に収容される)限りにおいて、本体部(112)からの針部(10)およびカッター(50)の完全な取外し可能性は、「穿刺部品(sharps)」の廃棄物の廃棄手順に従って、針部(10)およびカッター(50)が取り扱われ、本体部(112)の残部が同一の廃棄方法に付されることを必要としないことを許容することができる。換言すれば、例示のみの目的では、生体組織検査装置(100)の使用後に、針部(10)およびカッター(50)は、本体部(112)から取り外され、かつ、「穿刺部品廃棄容器」内に収容されてもよいが、本体部(112)の残部は、通常の廃棄容器内に収容されてもよい。
〔G. 組織サンプルホルダーマニホールドの例〕
図15〜図19に示されているように、組織サンプルホルダー(140)は、プローブ(102)の本体部(112)の端部に設けられている。組織サンプルホルダー(140)は、カップ(142)と、マニホールド(144)と、複数のトレイ(160)とを有している。マニホールド(144)は、中央凹部(146)と、複数の長さ方向通路(148)と、放射状に延在する複数の壁部(152)によって画定された複数のチャンバ(150)と、複数の放射状通路(154)とを有している。各長さ方向通路(148)は、他の各長さ方向通路(148)に対して実質的に流体隔離状態(in fluid isolation)になっている。しかし、各放射状通路(154)は、マニホールド(144)の後部内に配された環状通路(図示せず)を経由して、他の各放射状通路(154)とは実質的に流体連通状態(in fluid communication)になっている。このような構成に代えて、各放射状通路(154)は、他の各放射状通路(154)に対して実質的に流体隔離状態になってもよい。この実施例において、各長さ方向通路(148)は、この細長通路(148)に対応する、各放射状通路(154)のうちの一つとは流体連通状態になっている。具体的には、各長さ方向通路(148)は、この細長通路(148)に対応する放射状通路(154)内の近位側で終端となっている。
さらに、各放射状通路(154)は、それぞれの一対の開口部(156)を経由して、当該放射状通路(154)に対応する、各チャンバ(150)の一つとは流体連通状態になっている。したがって、各長さ方向通路(148)が、この細長通路(148)に対応する放射状通路(154)および一対の開口部(156)を経由して、当該細長通路(148)に対応するチャンバ(150)とは流体連通状態になっている。具体的には、中央凹部(146)を基準にして放射状の位置に配された各長さ方向通路(148)の当該放射状位置は、当該長さ方向通路(148)に関連した放射状通路(154)、一対の開口部(156)およびチャンバ(150)の放射状位置に対応している。勿論、マニホールド(144)に適した他の任意の構造または構成が使用されてもよい。
一部の変形例において、篩、メッシュまたは他の部品は、特定の開口部または隙間内へ、あるいは当該開口部または隙間を経由する組織の通過を阻止するために、マニホールド(144)上、または、マニホールド(144)内に設けられるか、あるいは、組織サンプルホルダー(140)内の他の部分に設けられている。他の変形例では、当該部品が省略される。
〔H. 組織サンプルトレイの例〕
この実施例のトレイ(160)は、マニホールド(144)上に配設され、かつ、以下にさらに詳述されるように、組織サンプル(4)を収容するように構成されている。各トレイ(160)は、剛体であってもよく、また、概ね、アーチ状構造を有するように予め形成されてもよい。このような構成に代えて、トレイ(160)は、可撓性材料で形成され、これにより、トレイ(160)がマニホールド(144)の曲面に一致させるように曲げられてもよい。このような構成に代えて、トレイ(160)は、一つ以上の関節部を有しており、これにより、トレイ(160)の各部が、当該関節部で曲げるか、あるいは、撓ませることができる。さらなる他の適切な構成が使用されてもよい。
この実施例の各トレイ(160)は、ベース部(162)と、複数の中空壁部(164)とを有している。中空壁部(164)は、複数のチャンバ(166)を画定している。例示のみの目的では、各チャンバ(166)は、カッター(50)によって採取された一つの組織サンプル(4)を収容するように構成されてもよい。このような構成に代えて、チャンバ(166)は、各チャンバ(166)が一つ以上の組織サンプル(4)を保持できるように構成されてもよい。この実施例のマニホールド(144)およびチャンバ(166)は、組織サンプル(4)が当該チャンバ(166)内にあるときであっても、血液、生理食塩水、および/または、他の流体がチャンバ(166)を通過でき、かつ、チューブ(404)を経由して排出できるように、さらに構成されている。換言すれば、チャンバ(166)は、流体が、組織サンプル(4)の周囲を通過するのを許容するはずである。
図示されているように、各中空壁部(164)の下側は、マニホールド(144)の壁部(152)を収容するように構成されている。中空壁部(164)および壁部(152)は、トレイ(160)がマニホールド(144)上に配された際に、各ベース部(162)とマニホールド(144)との間に隙間が設けられるように構成されている。また、図示されているように、各中空壁部(164)は、概ね、テーパ状の構造を有しているが、任意の他の適切な構成が使用されてもよい。さらに、トレイ(160)は、各チャンバ(164)内のベース部(162)を貫通して、複数の組で形成された複数の開口部(168)を有している。したがって、トレイ(160)の各チャンバ(166)は、開口部(168)を経由して、関連したマニホールド(144)のチャンバ(150)とは流体連通状態になっている。このため、マニホールド(144)の各長さ方向通路(148)は、当該細長通路に対応する、トレイ(160)のチャンバ(166)とは流体連通状態になっている。したがって、チューブ(404)が所予の長さ方向通路(148)と流体連通状態になっている場合に、チューブ(404)が、当該長さ方向通路(148)に関連したチャンバ(166)と流体連通状態になるはずであることは、正当に理解されるはずである。
この実施例において、マニホールド(144)およびトレイ(160)は、18個のチャンバ(150,166)を備える。このような構成に代えて、他の任意の数(すなわち、18個を超える数または18個未満の数)のチャンバ(150,166)が備えられてもよい。例えば、一つの変形例において、マニホールド(144)は、3個のチャンバ(150)を備えており、各トレイ(160)がチャンバ(166)を一つだけ有する、3個のトレイ(160)が使用される。さらに他の変形例において、一つのトレイ(160)が使用される。例えば、一つのトレイ(160)は、一つの大きなチャンバ(166)、あるいは、任意の適切な数のチャンバ(166)を備えてもよい。他の任意の適切な数のチャンバ(150,166)、および、当該チャンバ(150,166)が備えられ得る方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。さらに、マニホールド(144)および複数のトレイ(160)は、任意の適切な形状を有してもよい。
各トレイ(160)は、一つのチャンバ(166)を他のチャンバ(166)から識別するために、一種以上の標識または他の印をさらに有してもよい。例えば、番号または他の識別標識は、浮き彫り式(in relief form)、埋め込み式(in recessed form)、あるいは、他の方法等、各チャンバ(166)上、あるいは、各チャンバ(166)近傍に設けられてもよい。他の実施の形態において、放射線不透過性標識は、各チャンバ(166)上、あるいは、各チャンバ(166)近傍に設けられている。例えば、一つ以上の組織サンプル(4)を運ぶトレイ(160)全体は、評価用のX線照射下に配置されてもよく、また、各チャンバ(166)に関連した(従って、各組織サンプル(4)に関連した)放射線不透過性標識は、X線を用いて得られた画像中で可視化されてもよい。換言すれば、組織サンプル(4)は、組織サンプル(4)のX線または放射線の画像を撮影するために、トレイ(160)から必ずしも取り外される必要がない。さらに、複数のトレイ(160)は、当該トレイ(160)上に載置された組織サンプル(4)と共に、ホルマリンまたは他の液体中に直接、放り込まれてもよい。さらに、複数のトレイ(160)は、組織サンプル(4)を保護するために、および/または、組織サンプル(4)が当該トレイ(160)内に留まることを保証するために、あるいは、他の目的のために、スリーブまたは容器等の内部に、個別に、あるいは、一群で、配されてもよい。このようなスリーブまたは容器は、可撓性、剛性であってもよく、あるいは、他の特性を有してもよい。例示のみの目的では、スリーブまたは他の容器は、平坦な形状であってもよく、また、当該スリーブまたは他の容器内に挿入される可撓性のトレイ(160)を押しつぶすように構成されてもよい。組織サンプル(4)が複数のトレイ(160)に移された後など、複数のトレイ(160)と共に使用され得るような他の構造および技術は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
カップ(142)は、ベース部材(116)の差込ピン(134)に係合するように構成されており、これにより、ベース部材(116)に対するカップ(142)の十分な回転時に、カップ(142)がベース部材(116)から取り外されるか、あるいは、当該ベース部材(116)に固定されてもよい。さらに、O-リング(136)は、ベース部材(116)とカップ(142)との間の封止構造を与えるために、ベース部材(116)周りに設けられている。勿論、他の任意の適切な構造は、カップ(142)のベース部材(116)への係合、および/または、ベース部材(116)とカップ(142)との間の封止構造を与えるように使用されてもよい。また、カップ(142)は、この実施例において、透明材料で形成されており、これにより、まだ、組織サンプルホルダー(140)がベース部材(116)に連結されている間に、ユーザーが組織サンプルホルダー(140)内の組織サンプル(4)を視覚的に検査できる。例えば、ユーザーは、色、寸法、および、密度に関して(例えば、チャンバ(166)が生理食塩水等で満たされている限りにおいて)、組織サンプル(4)を検査してもよい。
また、カップ(142)およびトレイ(160)の取外し可能性により、ユーザーが、比較的短時間に比較的大量の組織サンプルを採取できることは、この明細書における教示を考慮することで、正当に理解されるはずである。さらに、カップ(142)およびトレイ(160)の可撤性により、ユーザーが、不満足な組織サンプル(4)を組織サンプルホルダー(140)から(例えば、ピンセット等を用いて)除去でき、その後、更なるサンプルのために、トレイ(160)およびカップ(142)を再度、連結できる。当該可撤性、および、この実施例の組織サンプルホルダー(140)の他の特性が利用され得るような他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
〔I. マニホールドの回転および位置合わせ(Alignment)の例〕
この実施例のマニホールド(144)は、以下にさらに詳述されるように、ベース部材(116)に対して回転するように構成されている。この実施例のマニホールド(144)は、各長さ方向通路(148)が、チューブ(404)と流体連通状態にあるポート部(406)と選択的に位置合わせされ(aligned)うるように、さらに構成されている。このような長さ方向通路(148)およびポート部(406)の位置合わせは、チューブ(404)と流体連通状態で位置合わせされた長さ方向通路(148)を配置し、これにより、チューブ(404)内への減圧の導入が、長さ方向通路(148)内ばかりでなく、当該長さ方向通路(148)に関連したチャンバ(166)内への減圧の導入に影響を与えるはずである。さらに、この実施例のマニホールド(144)およびトレイ(160)は、各チャンバ(166)が選択的に、カッター内腔(52)と流体連通するように配設されうるように構成されている。したがって、チューブ(404)内の減圧がカッター内腔(52)内に減圧を誘導し、その減圧状態がポート部(406)、関連の長さ方向通路(148)、関連の放射状通路(154)、関連の一対の開口部(156)、関連のチャンバ(150)、関連の一群の開口部(168)および関連のチャンバ(166)を経由して伝達され得ることは、正当に理解されるはずである。勿論、減圧がカッター内腔(52)内に誘導され得るような他の種々の方法が存在しており、かつ、他の任意の適切な構造または技術が使用されてもよい。さらに、圧縮空気、液体(例えば、生理食塩水)、あるいは、他の任意の流体は、上述の部品内に減圧が導入されること代えて、あるいは、そのことに加えて、上述の部品をいずれの方向にも経由して伝達されてもよい。
ギア(170)は、この実施例のマニホールド(144)に係合されている。具体的には、ギア(170)は、マニホールド(144)の中央凹部(146)内に挿入されたシャフト(172)を有している。シャフト(172)は、フラット部(174)を有しており、このフラット部(174)は、中央凹部(146)の相補的なフラット部(147)に係合するように構成されている。フラット部(174,147)の係合は、ギア(170)、シャフト(172)およびマニホールド(144)が一体に回転するように構成されている。このような構成に代えて、ギア(170)およびマニホールド(144)は、他の任意の適切な構成または関係を有してもよい。いずれにせよ、この実施例のギア(170)は、マニホールド(144)を回転させるために使用されてよく、これにより、同時に行われる複数のチャンバ(166)とカッター内腔(52)との選択的な位置合わせに加えて、複数の長さ方向通路(148)とポート部(406)との選択的な位置合わせを許容することになる。具体的には、以下にさらに詳述されるように、ギア(170)は、ホルスター(202)の相補的なギア(210)に噛合するように構成されており、これにより、ギア(210)は、ギア(170)に回転を付与するために使用され得る。このような回転は、生体組織検査装置(100)の使用中に、各チャンバ(166)内に個別の組織サンプル(4)を連続的に収集するように、チャンバ(166)をカッター内腔(52)に選択的に(例えば、連続的に)位置合わせするために、使用されてもよい。さらに、このような組織サンプル(4)の収集は、この収集中に患者に対して、針部(10)を引き抜き、かつ、再挿入する必要もなく、実行されてもよい。
〔J. 「停止用爪(Parking Pawl)」の例〕
この実施例の本体部(112)は、係合部材(180)をさらに含み、この係合部材(180)は、ベース部材(116)に固定されている。図20に示されているように、係合部材(180)は、複数の歯部(184)を備えた爪部(182)を有している。爪部(182)は、歯部(184)がギア(170)に係合するように弾性的に付勢されている。具体的には、ギア(170)に対する爪部(182)の歯部(184)の係合は、ギア(170)の回転を阻止する(したがって、マニホールド(144)の回転を阻止する)。このため、爪部(182)は、当該爪部(182)が初期位置にある場合に、マニホールド(144)の回転を阻止するように構成されている。この実施例において、爪部(182)は、生体組織検査用プローブ(102)がホルスター(202)に連結されていない場合に、初期位置にある。しかし、生体組織検査用プローブ(102)がホルスター(202)に連結されている場合に、ホルスター(202)上の突起部(212)は、爪部(182)に係合するように構成されている。具体的には、ホルスター(202)上の突起部(212)は、生体組織検査用プローブ(102)がホルスター(202)に連結されている場合に、ギア(170)から爪部(182)を係合解除させるように構成されており、これにより、爪部(182)は、生体組織検査用プローブ(102)がホルスター(202)に連結されている場合に、もはや、ギア(170)またはマニホールド(144)の回転を阻止しないはずである。生体組織検査用プローブ(102)がホルスター(202)から取り外されている場合に、係合部材(180)は、その弾性力により、爪部(182)をその初期位置に戻す方向に付勢し、これにより、爪部(182)は、再度、ギア(170)およびマニホールド(144)の回転を阻止するはずである。
生体組織検査用プローブ(102)が、製造施設からの輸送用に、あるいは、他の状況下で、梱包されている場合には、組織サンプルホルダー(140)は、所定のチャンバ(166)がカッター内腔(52)に位置合わせされるように構成されてもよい。生体組織検査用プローブ(102)が初回使用時のホルスター(202)に連結されている時に、爪部(182)が上述のような位置合わせを維持している状態で、生体組織検査装置(100)を制御するために使用されるソフトウエアまたは制御論理は、所定のチャンバ(166)がカッター内腔(52)に位置合わせされている点で「安全とみなす」ことができ、これにより、生体組織検査装置(100)を制御することができる。さらに、仮に、組織サンプル(4)の収集処理中に、生体組織検査用プローブ(102)がホルスター(202)から取り外されている場合には、生体組織検査装置(100)を制御するために使用されるソフトウエアまたは制御論理は、当該ソフトウエアが処理の間に、使用中、あるいは、使用後のチャンバ(166)を追跡している限りにおいて、直前に、カッター内腔(52)に位置合わせされたチャンバ(166)を「記憶する」ことができる。仮に、上記処理を継続するために、生体組織検査用プローブ(102)がホルスター(202)に再度、連結された場合には、当該ソフトウエアまたは制御論理は、当該ソフトウエアが「記憶した」チャンバ(166)に基づいて生体組織検査装置(100)の制御を継続することができる。このような構成に代えて、ユーザーは、新規の生体組織検査用プローブ(102)がホルスター(202)に連結されたことを特定でき、これにより、当該ソフトウエアまたは制御論理が、所定のチャンバ(166)がカッター内腔(52)に位置合わせされたチャンバであると再度「みなす」ことになる。
爪部(182)は、ギア(170)およびマニホールド(144)の回転を選択的に阻止する構造として記述されてきたが、他の任意の代替構造が上述の目的のために使用され得ることは、正当に理解されるはずである。例示のみの目的では、ジェネバ(Geneva)ホイール機構(図示せず)は、マニホールド(144)を回転させ、かつ、意図的な回転の合間にマニホールド(144)の回転位置を維持するための代替機構として、使用されてもよい。例えば、ギア(170)は、ジェネバ(Geneva)駆動ホイール(図示せず)に置き換えられてもよく、同時に、ギア(210)は、ジェネバ(Geneva)駆動ホイール(図示せず)に置き換えられてもよい。マニホールド(144)を回転させ、かつ/または、マニホールド(144)の回転位置を維持するための他の適切な変形例は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。さらに、生体組織検査装置(100)が爪部(182)または他の回転阻止特徴部を全く有しなくてもよく、これにより、生体組織検査用プローブ(102)がホルスター(202)に連結されていない場合に、マニホールド(144)が自由に回転できることは、正当に理解されるはずである。
〔K. 専用(dedicated)通路の例〕
図16〜図17、図19および図21に示されているように、この実施例の組織サンプルホルダー(140)は、マニホールド(144)を貫通して形成された通路(158)を有している。通路(158)は、長さ方向に沿って、マニホールド(144)を完全に貫通するように延在しており、マニホールド(144)によって定められた中心軸から外れているが、当該中心軸と平行である。チャンバ(166)と同様に、通路(158)は、カッター内腔(52)に選択的に位置合わせされるように構成されている。しかし、チャンバ(166)とは異なり、通路(158)は、長さ方向通路(148)または放射状通路(154)のいずれとも流体連通状態にならない。他の変形例において、通路(158)は、一つ以上の長さ方向通路(148)および/または放射状通路(154)と流体連通状態で設けられてもよい。
この実施例の通路(158)は、器具および/または液体、他の材料等がマニホールド(144)およびカッター内腔(52)を通過できるように構成されている。例えば、通路(158)は、生体組織検査部位に一つ以上の標識を配置するための器具を、カッター内腔(52)および外側カニューレ(12)を経由し、組織収容用横穴(16)から出るようにして挿入するために使用されてもよい。通路(158)を経由して挿入される、単なる例示に過ぎない標識アプライヤは、米国オハイオ州シンシナティのエシコン・エンド・サージェリー・インクにより供給されるMAMMOMARKの生体組織検査部位用の標識アプライヤを包含することができる。通路(158)を経由して挿入され得るような他の適切な標識アプライヤ装置は、米国特許第7,047,063号明細書、米国特許第6,996,433号明細書、米国特許第6,993,375号明細書、または、米国公開特許第2005/0228311号明細書に記述された標識アプライヤ装置のいずれをも包含することができ、これらの各文献の開示内容は、参照によって、この明細書に組み込まれる。このようなアプライヤの変形例を含む、当該アプライヤのいずれもが、組織収容用横穴(16)を介して生体組織検査部位に一つ以上の標識を配置するために、通路(158)を経由して導入されてもよいが、針部(10)は、患者体内に挿入された状態のままである(例えば、生体組織検査用のサンプルが患者から抽出された直後など)。このような標識の配置は、組織サンプル(4)が、生体組織検査用プローブ(102)に固定された組織サンプルホルダー(140)内に残っている間であっても、達成され得る。このような構成に代えて、このような標識アプライヤは、組織サンプルホルダー(140)が生体組織検査用プローブ(102)から取り外された状態で、カッター内腔(52)内に直接、挿入されてもよい。
上述されたように、生体組織検査用プローブ(102)には、当初、初期設定によってカッター内腔(52)に位置合わせされている所定のチャンバ(166)が備えられてもよい。しかし、他の実施例では、生体組織検査用プローブ(102)には、当初、初期設定によってカッター内腔(52)に位置合わせされている通路(158)が備えられている。さらに、ユーザーが、生体組織検査装置(100)の使用中に、カッター内腔(52)に位置合わせされた通路(158)を有することを望む限りにおいて、マニホールド(144)が当該生体組織検査装置(100)の使用中に回転した後に、制御装置は、マニホールド(144)が回転してカッター内腔(52)に通路(158)を位置合わせるように、当該マニホールド(144)に指令するために使用されてもよい。
カップ(142)は、開口部(176)と、ハッチ部(178)とをさらに含む。開口部(176)は、カップ(142)がベース部材(116)に固定された際に、通路(158)を開口部(176)に位置合わせするためにマニホールド(144)を回転させることによるなどして、通路(158)と位置合わせされるように構成されている。ハッチ部(178)は、開口部(176)を選択的に覆うように構成されている。例えば、ハッチ部(178)は、当該ハッチ部(178)が開口部(176)を覆う場合に、当該開口部(176)を封止するように構成されてもよい。ハッチ部(178)は、開口部(176)および通路(158)への経路を確保するために、ユーザーがハッチ部(178)の「剥離」および/または「旋回」を可能にするように、さらに構成されてもよい。ハッチ部(178)が除去可能なストッパまたは他の構造を含むが、これらに限定されない種々の代替構造と置き換えられるか、あるいは、当該代替構造で補完され得ることは、この明細書における開示内容を考慮することで、正当に理解されるはずである。
〔L. 薬物アプライヤの例〕
図21〜図22に示されているように、アプライヤ(90)は、カップ(142)内の開口部(176)およびマニホールド(144)内の通路(158)を経由して、生体組織検査用プローブ(102)と連結されてもよい。この実施例において、アプライヤ(90)は、中空のシャフト部(92)と、ルアーロック部(94)とを有している。シャフト部(92)は、アプライヤ(90)が開口部(176)および通路(158)を経由して挿入された場合に、シャフト部(92)がカッター内腔(52)に(例えば、カッター内腔(52)の内面との係合による)封止構造を創出するように寸法設定され、かつ、構成されている。これにより、シャフト部(92)およびルアーロック部(94)は、カッター内腔(52)と流体連通状態に置かれてもよい。例示のみの目的では、注射器(図示せず)または他の装置は、ルアーロック部(94)と連結されてもよい。したがって、治療薬は、生体組織検査部位に到達するように、このような注射器から、アプライヤ(90)、カッター内腔(52)、外側カニューレ(12)を経由して、組織収容用横穴(16)から出る経路で注入されてもよい。このような注入は、組織サンプル(4)が生体組織検査装置(100)を用いて収集される前または後、なされてもよく、また、当該注入は、針部(10)が患者体内に挿入されたままになっている間に、なされてもよい。アプライヤ(90)が使用され得るような他の適切な方法も、また、アプライヤ(90)が構成され得る代替の方法も、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。例示のみの目的では、アプライヤ(90)は、上記構成に代えて、組織サンプルホルダー(140)が生体組織検査用プローブ(102)から取り外されている状態で、カッター内腔(52)内に直接、挿入されてもよい。
〔II. 定位固定用のホルスターの例〕
図23〜図32に示されているように、ホルスター(202)は、上カバー部(204)であって、その上カバー部(204)を貫通して各ギア(206,208,210)の一部が露出されている上カバー部(204)と、側面パネル部(214,216)と、ベース部材(218)とを有している。上述されたように、突起部(212)は、上カバー部(204)上に設けられており、生体組織検査用プローブ(102)がホルスター(202)に連結された場合に、爪部(182)をギア(170)から係合解除するように構成されている。この実施例のホルスター(202)は、針回転機構(220)と、針射出機構(240)と、カッター駆動機構(270)と、組織サンプルホルダー回転機構(280)とをさらに含む。さらに、ユーザー・インターフェース(800)は、各側面パネル部(214,216)上に設けられている。これらの単なる例示に過ぎない各部品は、以下にさらに詳述されるはずである。
上述されたように、この実施例のホルスター(202)は、生体組織検査装置(100)を提供するために、上述された生体組織検査用プローブ(102)等の生体組織検査用プローブ(102)と連結されるように構成されている。さらに、ホルスター(202)は、定位固定またはX線照射の設定等に使用されるテーブル、固定物、または、他の装置に取り付けられるように構成されている。しかし、ホルスター(202)が種々の他の設定および組み合わせに使用され得ることは、この明細書における開示内容を考慮することで、正当に理解されるはずである。
〔A. 針回転機構の例〕
この実施例において、図27に示されているように、針回転機構(220)は、一対のノブ(222)を含み、各ノブ(222)は、細長いシャフト(228)の近位端上に設けられたギア(226)に傘歯車式に係合されたギア(224)をそれぞれ有している。シャフト(228)の遠位端上に設けられた他のギア(図示せず)は、ギア(230)と係合されている。ギア(230)は、さらに他のシャフト(234)の近位端上に設けられたさらに他のギア(232)と係合されている。シャフト(234)の遠位端は、上述のギア(206)と係合された他のギア(236)を有している。したがって、一対のノブ(222)の一方または両方の回転がギア(206)の回転をもたらすことになり、このような回転がギア(224,226,230,236)およびシャフト(228,234)を経由して伝達されることは、この明細書における開示内容を考慮することで、正当に理解されるはずである。さらに、上述されたように、生体組織検査用プローブ(102)がホルスター(202)に連結された場合に、ギア(206)は、ギア(74)に噛合されるはずである。したがって、生体組織検査用プローブ(102)がホルスター(202)に連結されている場合に、一対のノブ(222)の一方または両方の回転が生体組織検査用プローブ(102)の針部(10)を回転させるはずである。勿論、種々の代替の機構、構造または構成は、針回転機構(220)の交換用または補完用として使用されてもよい。例示のみの目的では、モータ(図示せず)は、針部(10)の回転に影響を与えるために使用されてもよい。他の実施例において、針回転機構(220)は、単に、完全に省略されてもよい。
〔B. 針射出機構の例〕
図28〜図29に示されているように、この実施例の針射出機構(240)は、一対のトリガー(242)と、ボタン(244)と、モータ(246)と、射出用ロッド(248)と、フォーク部(250)とを有している。フォーク部(250)は、生体組織検査用プローブ(102)がホルスター(202)に連結されている場合に、針ハブ(60)のスリーブ部(64)に係合するように構成されている。例えば、フォーク部(250)は、指回し式制御装置(62)と円環状の突出部(66)との間のスリーブ部(64)に係合することができる。この実施例において、フォーク部(250)とスリーブ部(64)との間の係合は、スリーブ部(64)(したがって、針部(10))がフォーク部(250)と共に長さ方向に並進移動するようになっている。フォーク部(250)は、射出用ロッド(248)に連結されており、これにより、フォーク部(250)が射出用ロッド(248)と共に長さ方向に並進移動するはずである。
ワッシャ(253)を備えたダンパ部(252)は、射出用ロッド(248)の周囲に設けられている。コイルバネ(254)も射出用ロッド(248)の周囲に設けられている。具体的には、コイルバネ(254)は、ワッシャ(253)およびベース部材(218)の一部の両方に係合されている。コイルバネ(254)は、ダンパ部(252)、ワッシャ(253)および射出用ロッド(248)を遠位方向に押圧するように付勢されている。しかし、この明細書に記述された他の部品と同様に、コイルバネ(254)が単なる例示に過ぎず、かつ、種々の代替の部品(弾性体または他の部材)が当該コイルバネ(254)に加えて、あるいは、当該コイルバネ(254)に代えて使用され得ることは、正当に理解されるはずである。
ソリ部(256)およびネジ式ギア(258)も射出用ロッド(248)に連結されている。具体的には、ソリ部(256)は、射出用ロッド(248)の近位端に連結され、かつ、射出用ロッド(248)と一体に長さ方向に並進移動するように構成されている。同様に、ネジ式ギア(258)は、射出用ロッド(248)と共に(少なくとも一部の動作範囲で)長さ方向に並進移動するが、射出用ロッド(248)周りでの回転が阻止されるように構成されている。外側ギア(260)は、ネジ式ギア(258)に係合されている。具体的には、外側ギア(260)の内部(図示せず)は、ネジ式ギア(258)のネジ山に係合されており、これにより、外側ギア(260)がネジ式ギア(258)に対して回転する場合に、当該回転は、ネジ式ギア(258)を外側ギア(260)に対して、長さ方向に並進移動させる。外側ギア(260)は、他のギア(262)と連絡状態にあり、この他のギア(262)自体は、モータ(246)に連結されたギア(264)と連絡状態にある。したがって、モータ(246)が回転するように作動された場合に、当該回転は、ネジ式ギア(258)、射出用ロッド(248)およびソリ部(256)を長さ方向に並進移動させる。換言すれば、モータ(246)の回転は、ギア(262、264)を経由して外側ギア(260)に伝達されるはずであり、これにより、当該回転運動は、外側ギア(260)およびネジ式ギア(258)の構成並びに外側ギア(260)とネジ式ギア(258)との係合に起因する長さ方向への動きに変換されるはずである。勿論、当該全部品は、単なる例示に過ぎないものであり、他の任意の適切な部品、構造または技術は、射出用ロッド(248)を長さ方向に並進移動させるために使用されてもよい。
この実施例の複数のトリガー(242)は、それぞれ、前方および後方に部分的に回転するように構成されているが、複数のボタン(244)は、内方へ押されるように構成されている。さらに、複数のスイッチ(図示せず)は、トリガー(242)および/またはボタン(244)に連絡可能に(communicatively)連結されてもよく、これにより、当該スイッチは、トリガー(242)が前方または後方に動かされた場合、および/または、ボタン(244)が押し下げられた場合に、ユーザーによって選択的に作動される。一つ以上の弾性部材(例えば、バネ等)は、各トリガー(242)を中心方向または実質的に垂直方向に付勢するために、含まれてもよい。また、一つ以上の弾性部材(例えば、バネ等)は、各ボタン(244)を外方位置に付勢するために、含まれてもよい。また、この実施例におけるトリガー(242)およびボタン(244)は、ホルスター(202)内への流体の進入を阻止するために封止されているが、この構成は、単なる選択肢に過ぎない点で、他の態様と同様である。
この実施例において、さらに、トリガー(242)は、トリガー(242)の一方または両方が後方に動かされた場合に、当該動作がモータ(246)と連絡状態にある(in communication with)スイッチを作動するように構成されている。当該作動は、モータ(246)を回転させ、さらに、上述されたように、射出用ロッド(248)を長さ方向の近位方向に並進移動させる。したがって、以下にさらに詳述されるように、トリガー(242)の当該後方への動作は、モータ(246)に対して針射出機構(240)の作動準備(arm)すなわち「射出準備(cock)」をさせることができる。
この実施例の針射出機構(240)は、ソリ部(256)に選択的に係合するように構成された捕捉部(266)をさらに含む。具体的には、射出用ロッド(248)およびソリ部(256)が(例えば、モータ(246)の回転によって)長さ方向の近位方向に並進移動する際に、ソリ部(256)は捕捉部(266)に接近する。捕捉部(266)およびソリ部(256)が係合している場合に、捕捉部(266)は、ソリ部(256)(したがって、射出用ロッド(248))を適切な位置に保持するように構成されている。捕捉部(266)は、モータ(246)が回転を停止した後であっても、また、コイルバネ(254)がソリ部(256)および射出用ロッド(248)を遠位側の位置に向けて付勢している状態であっても、ソリ部(256)の当該保持位置を維持することができる。これらの部品が近位側の位置および構成を採っている場合に、針射出機構(240)は、「射出準備」の構成とされてもよい。針射出機構(240)の単なる例示に過ぎない射出準備の構成は、図29に示されている。
当該射出準備された構成にある針射出機構(240)では、フォーク部(250)および針部(10)が近位側の射出準備位置にあるはずであることは、この明細書における教示を考慮することで、正当に理解されるはずである。生体組織検査装置(100)の一つ以上の部品は、針射出機構(240)が完全に射出準備されたことを示す聴覚的および/または視覚的な表示を与えるように構成されてもよい。例えば、生体組織検査装置(100)は、明確なクリック音、ビープ音、あるいは、他の音響信号を生成することができるものであり、および/または、グラフィカル・ユーザー・インターフェースは、針射出機構(240)が射出準備されたことを示すある視覚的表示を与えることができる。
さらに、ホルスター(202)は、針射出機構(240)が射出準備された場合、および/または、針射出機構(240)が射出動作を行った場合の検知または検出を行えるように構成された一つ以上のセンサ(図示せず)または他の特徴部(複数の特徴部を含む)をさらに有してもよい。例えば、生体組織検査システム(2)は、針射出機構(240)が射出準備されている間で、針射出機構(240)が射出動作を行うまで、生体組織検査システム(2)の一つ以上の機能が本質的に無効になるように構成されてもよい。例示のみの目的では、生体組織検査システム(2)は、針射出機構(240)が射出準備されている間、「サンプル」サイクルの開始(後述される)、「プローブ洗浄」サイクルの開始(後述される)、あるいは、他の機能の実行を阻止してもよい。このような機能は、針射出機構(240)が射出動作を行った後、および、針部(10)が完全に射出された位置に到達した後に、再度、許容されてもよい。このような構成に代えて、針射出機構(240)の射出準備動作は、生体組織検査システム(2)の一つ以上の機能に全く影響を与えないか、あるいは、他の影響を与えるようにしてもよい。
一つの変形例において、ソリ部(256)が捕捉部(266)に係合して針射出機構(240)を射出準備するように動かされた後に、モータ(246)は逆方向に回転してもよい。この変形例において、射出用ロッド(248)の近位側部分は、この射出用ロッド(248)を横方向に貫通して形成された、あるいは、当該射出用ロッド(248)内で横方向に形成された長さ方向スロットまたは凹部(図示せず)を有してもよい。ネジ式ギア(258)は、当該射出用ロッド(248)のスロットまたは他の特徴部に係合するように構成された内部ピンまたは他の特徴部(図示せず)を有してもよく、これにより、ネジ式ギア(258)の内部ピンまたは他の特徴部が、ネジ式ギア(258)の射出用ロッド(248)周りでの回転の防止、および、射出用ロッド(248)に対する一部の動作範囲でのネジ式ギア(258)の並進移動の許容を共に行えるように、さらに構成されている。例えば、針射出機構(240)が射出準備される前に、当該ネジ式ギア(258)の内部ピンまたは他の特徴部は、射出用ロッド(248)の長さ方向スロットまたは凹部の近位端に、あるいは、当該近位端近傍に位置付けされてもよく、これにより、モータ(246)がネジ式ギア(258)を近位方向に並進移動させて針射出機構(240)の射出準備をするために作動された際に、当該内部ピンまたは他の特徴部が射出用ロッド(248)に係合して、射出用ロッド(248)をネジ式ギア(258)で近位方向に押圧する。その後、ソリ部(256)が捕捉部(266)に係合するように近位方向に動かされた後に、モータ(246)は逆方向に回転してもよい。このようなモータ(246)の逆回転は、ネジ式ギア(258)を遠位方向に並進移動させることができる。射出用ロッド(248)のスロットまたは他の特徴部の構成およびネジ式ギア(258)の内部ピンまたは他の特徴部の構成は、射出用ロッドを近位の射出準備位置に置いたままで、射出用ロッド(248)に対するネジ式ギア(258)の遠位方向への並進移動を許容することができる。さらに、後述のように、針部(10)が射出されるとき、射出用ロッド(248)のスロットまたは他の特徴部の構成およびネジ式ギア(258)の内部ピンまたは他の特徴部の構成は、当該射出動作中に、射出用ロッド(248)をネジ式ギア(258)に対して、遠位方向に比較的容易に、並進移動させることができる。後述される変形例を含むが、これに限定されない、射出用ロッド(248)とネジ式ギア(258)との間の他の適切な関係が使用されてもよい。
ユーザーが針部(10)を射出しようとする場合に、ユーザーは、トリガー(242)の一方または両方を前方に押し、かつ、その前方位置に保持することができると共に、トリガー(242)の一方または両方が前方位置に保持されている間、ボタン(244)の一方または両方を押すことができる。このようなトリガー(242)およびボタン(244)の動作は、捕捉部(266)にソリ部(256)を放出させることができる。捕捉部(266)にソリ部(256)を放出させることになるトリガー(複数のトリガーを含む)(242)およびボタン(複数のボタンを含む)(244)の動作を生じさせるために使用され得るような適切な構造および構成は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。このようにソリ部(256)が放出された状態で、コイルバネ(254)の弾性力は、ダンパ部(252)およびワッシャ(253)(したがって、射出用ロッド(248)、フォーク部(250)および針部(10))を遠位方向に押圧し、これにより、針部(10)を射出することができる。このような針部(10)の遠位方向への動作は、比較的急激になされ、かつ、針部(10)の組織穿刺用先端部(14)により組織を貫通する上で十分な力で実行されてもよい。
他の変形例において、モータ(246)は、針部(10)が射出される前は、ネジ式ギア(258)を遠位位置に戻すよう前進させるような逆回転をしない。例えば、ネジ式ギア(258)は、射出用ロッド(248)に一体に固定されてもよく、また、射出用ロッド(248)に対する任意の動作範囲での、長さ方向のいずれかの方向に、並進移動できないようにしてもよい。この変形例において、針部(10)が射出された際に、ギア(260,262,264)は、自由に回転するように構成されており、これにより、射出用ロッド(248)の遠位方向への動作に対する僅かな抵抗力を付与することができる。このような構成に代えて、クラッチ機構(図示せず)は、針部(10)の射出中に、ギア(260,262,264)のうち、一つ以上のギアとの係合を解除するように設けられてもよい。針射出機構(240)が構成され得るか、あるいは、作動され得るような他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
この実施例において、トリガー(242)およびボタン(244)は、トリガー(242)が前方に保持されていない限り、ボタン(244)の押下げ動作または操作が全く射出効果を与えないように構成されている。同様に、トリガー(242)の保持は、トリガー(242)が前方に保持されている間、ボタン(244)も押し下げられるまで、針部(10)の射出を引き起こさないはずである。当該トリガー(242)とボタン(244)との相互依存関係を提供するのに適した構造および構成は、当業者にとって明白なはずである。例えば、ボタン(244)はトリガー(242)と共に回転してもよく、これにより、ボタン(244)がトリガー(242)と共に前方へ回転する。この実施例において、ボタン(244)および捕捉部(266)は、ボタン(244)が前方へ回転しない限り、ボタン(244)の動作が捕捉部(266)にソリ部(256)を放出させないように構成されてもよい。トリガー(242)と共に回転するボタン(244)に加えて、あるいは、それに代えて、トリガー(242)は、トリガー(242)が前方へ回転するまで、適切な位置に捕捉部(266)を固定し、これにより、トリガー(242)の前方回転が、ボタン(244)が作動された場合に、捕捉部(266)の放出を許容するように構成されてもよい。トリガー(242)およびボタン(244)が射出の目的(あるいは、他の目的)に関する相互依存関係の部材として設けられ得るような他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
〔C. カッター駆動機構の例〕
図30に示されているように、この実施例のカッター駆動機構(270)は、モータ(272)を含み、このモータ(272)は、該モータ(272)から延在するシャフト(274)を備えている。ギア(208)は、シャフト(274)に取り付けられており、当該シャフト(274)と共に一体に回転するように構成されている。上述されたように、ギア(208)の一部は、上カバー部(204)を介して露出されており、これにより、生体組織検査用プローブ(102)がホルスター(202)に連結されている場合に、ギア(208)がカッター回転及び並進移動機構(120)のギア(138)に噛合する。したがって、モータ(272)が回転駆動した場合に、当該回転は、シャフト(274)およびギア(208,138)を経由して伝達されて、上述されたように、カッター(50)の回転および並進移動を同時にもたらすことができる。カッター駆動機構(270)が構成され得るか、あるいは、作動され得るような他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
〔D. 組織サンプルホルダー回転機構の例〕
図31〜図32に示されているように、この実施例の組織サンプルホルダー回転機構(280)は、シャフト(284)を有するモータ(282)を含み、このシャフト(284)には、ギア(286)が取り付けられており、これにより、ギア(286)がシャフト(284)と一体に回転する。ギア(286)は、シャフト(290)に取り付けられたギア(288)に噛合するように構成されている。上述されたギア(210)も、シャフト(290)すなわちシャフト(290)の近位端に取り付けられている。具体的には、ギア(210)は、生体組織検査用プローブ(102)がホルスター(202)に連結された場合に、組織サンプルホルダー(140)のギア(170)に噛合するように構成されている。したがって、モータ(282)が回転駆動した場合に、当該回転は、シャフト(284,290)およびギア(286,288,210,170)を経由して伝達されて、上述されたように、マニホールド(144)の回転をもたらすことができる。
さらに、エンコーダホイール(292)は、シャフト(290)に連結されており、また、当該シャフト(290)と一体に回転するように構成されている。エンコーダホイール(292)は、該エンコーダホイール(292)を貫通するように形成された複数のスロット(294)を有している。複数のスロット(294)は、半径方向外方に向けて広がり、かつ、角度をもって互いに離間している。勿論、複数のスロット(294)は、他の任意の適切な構成を有してもよい。センサ(296)は、エンコーダホイール(292)近傍に位置付けされている。具体的には、センサ(296)は、エンコーダホイール(292)がシャフト(290)と共に回転する際に、スロット(294)がセンサ(296)前を連続的に通過するように、位置付けされている。したがって、センサ(296)は、スロット(294)の通過回数を計数するために使用されてもよく、当該通過回数は、マニホールド(144)の回転位置を示すデータに変換されてもよい。換言すれば、この実施例において、生体組織検査用プローブ(102)がホルスター(202)に連結された場合に、エンコーダホイール(292)およびマニホールド(144)が付随して回転するので、シャフト(290)の回転中に、センサ(296)を通過するスロット(294)の通過回数は、マニホールド(144)の回転、このため、マニホールド(144)の位置を示すものであってもよい。マニホールド(144)の位置に関する情報が、どのチャンバ(166)がカッター内腔(52)に対して位置合わせされているのかを示すものであってもよいことは、正当に理解されるはずである。このような情報に適した用途は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
センサ(296)に使用され得るような適切な装置は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。同様に、エンコーダホイール(292)およびセンサ(296)の適切な代替物が、磁石およびホール効果センサの組み合わせ、光源および光センサ等を含むが、これらに限定されないことは、当業者にとって明白なはずである。さらに、組織サンプルホルダー回転機構(280)が構成され得るか、あるいは、作動され得るような他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
〔III. 超音波使用のためのプローブの例〕
図33〜図37に示されているように、代替の生体組織検査用プローブ(103)は、針部(350)と、本体部(352)とを有している。本体部(352)は、カバー部材(354)と、ベース部材(356)とを有している。組織サンプルホルダー(368)は、ベース部材(356)に取外し可能に固定されているが、当該構成に代えて、組織サンプルホルダー(368)は、カバー部材(354)または他の部品に固定されてもよい。以下にさらに詳述されるように、一対のチューブ(402,404)は、生体組織検査用プローブ(103)に連結されている。以下にさらに詳述されるように、かつ、上述されたように、生体組織検査用プローブ(103)は、ホルスター(302)に連結されて生体組織検査装置(101)を提供するように構成されている。
〔A. 針の例〕
この実施例において、針部(350)は、組織穿刺用先端部(14)を有する外側カニューレ(12)と、当該組織穿刺用先端部(14)から近位側に配された組織収容用横穴(16)とを有している。この実施例において、当該部品は、上述された同一の名称およびアイテム番号を有する部品と本質的に同一であることから、当該部品は、ここでは、さらに詳述されない。換言すれば、上述されたように、外側カニューレ(12)、組織穿刺用先端部(14)および組織収容用横穴(16)(カニューレ内腔(20)、真空内腔(40)、壁部(30)、横方向開口部(32)等を含む)の特徴部、特性および構成要素は、針部(350)に関しても、針部(10)に関して上述されたものと同一であってもよい。勿論、それに代えて、当該特徴部、特性、および構成要素は、要望どおり、任意の適切な方法で変更されてもよい。
同様に、生体組織検査用プローブ(103)内のカッター(50)は、カッター(50)と針部(10)との間の上述の関係と同一である、針部(350)との関係を有してもよく、また、生体組織検査用プローブ(102)との関連で上述されたカッター(50)と同一である、あらゆる特徴部、特性および構成要素を有してもよい。したがって、このようなカッター(50)の態様は、ここで、繰り返されない。
〔B. 針ハブの例〕
図36〜図37に示されているように、針ハブ(358)は、生体組織検査用プローブ(103)の外側カニューレ(12)に固定されており、当該針ハブ(358)は、指回し式制御装置(62)と、この指回し式制御装置(62)から近位方向へ延在するスリーブ部(360)を有している。この実施例の針ハブ(358)は、外側カニューレ(12)の近位部分の周囲に外側被覆されているが、針ハブ(358)は、外側カニューレ(12)上に形成されてもよく、および/または、他の任意の適切な技術(例えば、ネジ固定)を用いて外側カニューレ(12)に対して固定されてもよい。さらに、この実施例の針ハブ(358)が可塑性材料で形成されているが、任意の他の適切な材料、または、これらの材料の組み合わせが使用されてもよい。
この実施例のスリーブ部(360)は、円環状の突出部(66)と、複数のフラット部(362)と、スリーブ部(360)の近位端近傍に形成された横方向開口部(70)とを有している。一対のO−リング(72)は、一方のO−リング(72)が横方向開口部(70)の近位側に、かつ、他方のO−リング(72)が横方向開口部(70)の遠位側に設けられるように、位置付けされている。以下にさらに詳述されるように、横方向開口部(70)は、針ハブ(60)によって画定された内部と流体連通しており、また、外側カニューレ(12)の真空内腔(40)とも流体連通している。この実施例において、他の横方向開口部(70)は、スリーブ部(360)を貫通して、やはりO−リング(72)間に、形成され、かつ、別の他の横方向開口部(70)とは反対側に形成されている。スリーブ部(360)に適した他の構成は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
スリーブ部(360)の指回し式制御装置(62)は、上述された生体組織検査用プローブ(102)のスリーブ部(64)の指回し式制御装置(62)と本質的に同一であり、かつ、当該スリーブ部(64)の指回し式制御装置(62)と同様な方法で作動されてもよい。したがって、指回し式制御装置(62)は、ここでは、さらに詳細に説明されない。勿論、このような構成に代えて、指回し式制御装置(62)は、プローブ(102,103)のいずれかの場合において、仮に全く省略されないなら、要望どおり、任意の適切な方法で変更されてもよい。
この実施例において、露出ギア(364)は、スリーブ部(360)上でスライドされる。具体的には、露出ギア(364)の内部は、スリーブ部(360)のフラット部(362)に噛合するように構成されており、これにより、露出ギア(364)がスリーブ部(360)と共に一体に回転する。スリーブ部(360)が外側カニューレ(12)と一体に係合している状態で、露出ギア(364)の回転は、組織収容用横穴(16)を再配向ために、外側カニューレ(12)をさらに回転させるはずである。露出ギア(364)は、ベース部材(356)を介して露出され、かつ、ホルスター(図示せず)の相補的な露出ギア(図示せず)に係合するように、さらに構成されている。具体的には、露出ギア(364)は、相補的な露出ギアが露出ギア(364)に回転を付与し、これにより、外側カニューレ(12)を回転させることができるように、当該相補的な露出ギアに噛合するように構成されている。しかし、この実施例において、露出ギア(364)は、生体組織検査用プローブ(103)がホルスター(302)に連結された場合に、相補的なギアに係合されない。したがって、この明細書に記述された他の構成要素および特徴部と同様に、ギア(364)およびフラット部(362)が、必要なら、単に省略されてもよいことは、正当に理解されるはずである。
〔C. 針マニホールドの例〕
図34〜図36に示されているように、針マニホールド(366)は、スリーブ部(360)の周囲に設けられている。針マニホールド(366)は、この実施例において、ベース部材(356)に固定されている。針マニホールド(366)は、チューブ(402)と流体連通状態にあり、これにより、チューブ(402)が、以下にさらに詳述されるように、生理食塩水、減圧および/または圧縮空気等を針マニホールド(366)に伝達することができる。さらに、針マニホールド(366)は、横方向開口部(70)を経由してスリーブ部(360)と流体連通状態になっており、当該横方向開口部(70)の一つは図37に示されている。O−リング(64)は、スリーブ部(360)が針マニホールド(366)に対して回転する場合であっても、針マニホールド(366)とスリーブ部(360)との間の流体封止構造を維持するように構成されている。封止構造(図示せず)は、スリーブ部(360)の近位端であって、スリーブ部(360)とカッター(50)との間のインターフェースにも設けられてもよい。したがって、針マニホールド(366)、スリーブ部(360)および外側カニューレ(12)は、チューブ(402)を経由して針マニホールド(366)に伝達される生理食塩水、減圧および/または圧縮空気等が、横方向開口部(70)を経由して真空内腔(40)に伝達されるように、構成され、かつ、配置されている。勿論、他の任意の適切な構造または配置は、生理食塩水、減圧および/または圧縮空気等を、チューブ(402)から真空内腔(40)へ伝達するために使用されてもよい。
〔D. カッター回転及び並進移動機構の例〕
この実施例において、図34〜図35に示されているように、生体組織検査用プローブ(103)の本体部(350)は、カッター回転及び並進移動機構(120)を含み、このカッター回転及び並進移動機構(120)は、外側カニューレ(12)内でカッター(50)を回転させ、かつ、並進移動させるように操作可能である。この実施例のカッター回転及び並進移動機構(120)は、プローブ(102)に関して上述されたカッター回転及び並進移動機構(120)の構成要素、特徴部および操作性と本質的に同一の構成要素、特徴部および操作性を有している。したがって、カッター回転及び並進移動機構(120)は、ここでは、さらに詳細に説明されない。勿論、このような構成に代えて、カッター回転及び並進移動機構(120)は、プローブ(102,103)のいずれかの場合において、要望どおり、任意の適切な方法で変更されてもよい。
〔E. 「穿刺部品の削減(sharps reduction)」の変形例〕
さらに、生体組織検査用プローブ(103)の針部(350)およびカッター(50)は、生体組織検査用プローブ(102)からの針部(10)の取外し可能性に関して上述された方法と本質的に同一の方法で、当該生体組織検査用プローブ(103)から取り外せるように構成されてもよい。例えば、本体部(352)は、本体部(352)からの針部(350)およびカッター(50)の取外しを行うか、許容するか、あるいは、促進するために、解除タブ(118)と同様の特徴部、または、他の任意の適切な特徴部を包含してもよい。
〔F. 組織サンプルホルダーマニホールドの例〕
図38〜図40に示されているように、組織サンプルホルダー(368)は、プローブ(103)の本体部(352)の端部に設けられている。組織サンプルホルダー(368)は、カップ(142)と、マニホールド(370)と、複数のトレイ(372)とを有している。マニホールド(370)は、中央凹部(146)と、複数の開口部(374)と、長さ方向に延在する側壁部(382)とを有している。この実施例において、側壁部(382)は、マニホールド(370)の長さ部分の一部のみに延在しているが、このような構成に代えて、側壁部(382)は、要望どおり、他の任意の程度まで延在してもよい。また、マニホールド(370)は、放射状に延在する複数の壁部(380)を有している。壁部(380)、および側壁部(382)の内面は、複数の長さ方向通路(376)を画定している。各長さ方向通路(376)は、この細長通路(376)に対応する開口部(374)と流体連通している。
さらに、壁部(380)、および側壁部(382)の外面は、複数のチャンバ(378)を画定している。側壁部(382)が(例えば、マニホールド(370)の全長にわたって延在させていないことによって)隙間を提供している状態で、各チャンバ(378)は、当該各チャンバ(378)に対応する長さ方向通路(376)と流体連通している。したがって、マニホールド(370)は、各開口部(374)が該開口部(374)に対応するチャンバ(378)と流体連通しているように構成されている。勿論、マニホールド(370)に適した他の任意の構造または構成が使用されてもよい。例えば、生体組織検査用プローブ(102)に関して上述されたマニホールド(144)は、生体組織検査用プローブ(103)と共に使用されるマニホールド(370)に代えて、生体組織検査用プローブ(103)と共に使用されてもよい。同様に、マニホールド(370)は、生体組織検査用プローブ(102)と共に使用されるマニホールド(144)に代えて、生体組織検査用プローブ(102)と共に使用されてもよい。
〔G. 組織サンプル用トレイの例〕
この実施例の複数のトレイ(372)は、マニホールド(370)上に配置され、かつ、以下にさらに詳述されるように、組織サンプル(4)を収容するように構成されている。各トレイ(372)は、複数のベース部(382)と、複数の中空壁部(384)と、複数の膜部(webs)(386)とを有している。ベース部(392)、複数の中空壁部(384)および複数の膜部(386)は、チャンバ(388)を画定している。例示のみの目的では、各チャンバ(388)は、カッター(50)によって捕捉された一つの組織サンプル(4)を収容するように構成されてもよい。このような構成に代えて、チャンバ(388)は、各チャンバ(388)が一を超える組織サンプル(4)を保持できるように構成されてもよい。図示されているように、各中空壁部(384)の下側は、マニホールド(370)の壁部(380)を収容するように構成されている。また、図示されているように、各中空壁部(384)は、概ねテーパ状の構成を有しているが、他の任意の適切な構成が使用されてもよい。
さらに、トレイ(372)は、複数の開口部(390)を有しており、当該開口部(390)は、各チャンバ(388)内のベース部(392)を貫通し、かつ、長さ方向に延在して形成されている。複数の開口部(390)はさらに延び、各膜部(386)の一部分を貫通して、半径方向外方に向けて延在している。したがって、側壁部(382)がマニホールド(370)の全長にわたって延在していない状態で、複数の開口部(390)は、各長さ方向通路(376)と、該細長通路(376)に対応する各チャンバ(388)との間での流体連通状態を許容する。換言すれば、各開口部(374)は、該開口部(374)に対応するチャンバ(388)と流体連通している。
各トレイ(372)は、一つのチャンバ(388)を他のチャンバ(388)から識別するための一種以上の標識または他の印をさらに有してもよい。このような標識または印は、複数のトレイ(372)のチャンバ(166)に関して上述された標識または印と同様であってもよい。したがって、このような標識または印の説明は、ここで、繰り返されない。同様に、組織サンプルホルダー(368)のカップ(142)は、上述された組織サンプルホルダー(140)のカップ(142)と本質的に同一である。したがって、カップ(142)の説明は、ここで、繰り返されない。
〔H. マニホールドの回転および位置合わせの例〕
この実施例のマニホールド(370)は、以下にさらに詳述されるように、ベース部材(356)に対して回転するように構成されている。この実施例のマニホールド(370)は、各開口部(374)が、チューブ(404)と流体連通しているポート部(図示せず)と選択的に位置合わせされうるように、さらに構成されている。このような開口部(374)と当該ポート部との位置合わせは、チューブ(404)と流体連通するように開口部(374)を位置合わせし、これにより、チューブ(404)内への減圧の誘導が、開口部(374)を経由した減圧の誘導にも、開口部(374)に関連したチャンバ(388)内への減圧の誘導にも、影響を与えるはずである。さらに、この実施例のマニホールド(370)およびトレイ(372)は、各チャンバ(388)が、カッター内腔(52)と流体連通状態に選択的に置かれうるように構成されている。したがって、チューブ(406)内の減圧が、上述されたポート部、関連の開口部(374)、関連の長さ方向通路(376)および関連のチャンバ(388)を経由して減圧が伝達されるように、カッター内腔(52)内に減圧を誘導し得ることは、正当に理解されるはずである。勿論、減圧がカッター内腔(52)内に誘導される他の種々の方法が存在しており、他の任意の適切な構造または技術が使用されてもよい。さらに、圧縮空気、液体(例えば、生理食塩水)、あるいは、他の任意の流体は、減圧が上述された部品内に誘導される構成に加えて、あるいは、当該構成に代えて、当該部品を経由して伝達されてもよい。
ギア(170)は、この実施例のマニホールド(370)に係合されている。具体的には、ギア(170)は、マニホールド(370)の中央凹部(146)内に挿入されている。ギア(170)およびマニホールド(370)の中央凹部(146)は、マニホールド(144)に関して上述されたギア(170)およびマニホールド(144)の中央凹部(146)の構成および操作性と本質的に同一の構成および操作性を有している。例えば、ギア(170)は、ホルスター(302)の相補的なギア(210)に噛合するように構成されており、これにより、ギア(210)がギア(170)に回転を付与するように使用されてもよい。このような回転は、生体組織検査装置(101)の使用中に、各チャンバ(388)内に個別の組織サンプル(4)を連続的に収集するように、チャンバ(388)をカッター内腔(52)に選択的に(例えば、連続的に)位置合わせするために、使用されてもよい。さらに、このような組織サンプル(4)の収集は、この収集中に患者に対して、針部(350)を引き抜き、かつ、再挿入する必要もなく、実行されてもよい。
〔I. 「停止用爪(Parking Pawl)」の例〕
この実施例の本体部(352)は、複数の歯部(図示せず)を有する爪部(182)をさらに含む。爪部(182)は、当該歯部がギア(170)に係合するように弾性的に付勢されている。したがって、この状況における爪部(182)は、生体組織検査用プローブ(102)の係合部材(180)の状況において上述された爪部(182)の構成および操作性と本質的に同一の構成および操作性を有している。したがって、構成、機能、操作性等に関する同一の詳細な説明は、ここで、繰り返されない。しかし、この実施例において、爪部(182)が、別体の係合部材(180)の部分として設けられるよりはむしろ、ベース部材(356)の残部と一体化されている点が留意されるべきである。勿論、本体部(352)は、爪部(182)が、ベース部材(356)に固定された別体の部品の部分として設けられているように、一部変更されてもよい。同様に、生体組織検査用プローブ(102)のベース部材(116)は、ベース部材(116)に固定された別体の係合部材(180)の部分である構成に代えて、爪部(182)が、ベース部材(116)の一体部品として形成されるように、一部変更されてもよい。さらなる他の変形例は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。さらに、生体組織検査装置(101)が爪部(182)を全く有しなくてもよく、これにより、生体組織検査用プローブ(103)がホルスター(302)に連結されていない場合に、マニホールド(370)が自由に回転できることは、正当に理解されるはずである。
〔J. 専用(dedicated)チャンバの例〕
図38〜図40に示されているように、この実施例の組織サンプルホルダー(368)は、マニホールド(370)を貫通して形成された通路(158)を有している。マニホールド(370)の通路(158)は、上述されたマニホールド(144)の通路(158)の構成、機能、操作性等と本質的に同一の構成、機能、操作性等を有している。したがって、通路(158)の詳細な説明は、ここで、繰り返されない。しかし、マニホールド(144)の通路(158)と同様に、マニホールド(370)の通路(158)が、生体組織検査用部位への標識配置器具、アプライヤ(90)、および/または、他の装置または液体等の手段をカッター内腔(52)内へ、および/または、カッター内腔(52)を貫通して通過させるために使用され得る点が留意されるはずである。同様に、生体組織検査用プローブ(103)には、当初、初期設定によってカッター内腔(52)に位置合わせされている通路(158)が備えられてもよい。
組織サンプルホルダー(368)のカップ(142)は、開口部(176)と、ハッチ部(178)とをさらに含む。組織サンプルホルダー(368)のカップ(142)、開口部(176)およびハッチ部(178)は、組織サンプルホルダー(140)のカップ(142)、開口部(176)およびハッチ部(178)の構成、機能、操作性等と本質的に同一の構成、機能、操作性を有している。したがって、カップ(142)、開口部(176)およびハッチ部(178)の詳細な説明は、ここで、繰り返されない。
〔IV. 超音波使用のためのホルスターの例〕
図41〜図45に示されているように、代替のホルスター(302)は、上ハウジング部材(304)であって、この上ハウジング部材(304)を貫通して各ギア(208,210)の一部が露出される、上ハウジング部材(304)と、下ハウジング部材(306)とを有している。突起部(212)は、上ハウジング部材(304)上に設けられ、かつ、生体組織検査用プローブ(103)がホルスター(302)に連結された場合に、爪部(182)をギア(170)から係合解除させるように構成されている。複数のフック部材(305)は、生体組織検査用プローブ(103)をホルスター(302)に選択的に固定するために、上ハウジング部材(304)から延在しているが、他の構造または技術が使用されてもよい。この実施例のホルスター(302)は、カッター駆動機構(310)と、組織サンプルホルダー回転機構(320)とをさらに含む。単なる例示に過ぎない各部品は、以下にさらに詳述されるはずである。この実施例のホルスター(302)は、生体組織検査装置(101)を提供するために、上述された生体組織検査用プローブ(103)等の生体組織検査用プローブ(103)に連結されるように構成されている。さらに、ホルスター(302)は、生体組織検査装置(101)がユーザーの片手によって(例えば、超音波誘導等を用いて)操作され、かつ、作動され得るように取り扱われるように構成されている。しかし、ホルスター(302)が種々の他の設定および組み合わせで使用され得ることは、この明細書における教示を考慮することで、正当に理解されるはずである。このような構成に代えて、例示のみの目的では、ホルスター(302)は、生体組織検査用プローブ(103)に代えて、生体組織検査用プローブ(102)に連結されてもよい。単なる例示に過ぎない他の実施例として、ホルスター(302)は、一部変更された針ハブ(60)(例えば、針部(10)の射出用に構成されていない、より短い針ハブ(60)等)を有する生体組織検査用プローブ(102)の変形例に連結されてもよい。
〔A. カッター駆動機構の例〕
図44に示されているように、この実施例のカッター駆動機構(310)は、モータ(312)を含み、このモータ(312)は、該モータ(312)から延在するシャフト(314)を備えている。ギア(208)は、シャフト(314)に取り付けられており、当該シャフト(314)と共に一体に回転するように構成されている。上述されたように、ギア(208)の一部は、上ハウジング部材(304)を介して露出されており、これにより、生体組織検査用プローブ(103)がホルスター(302)に連結されている場合に、ギア(208)がカッター回転及び並進移動機構(120)のギア(138)に噛合する。したがって、モータ(312)が回転駆動した場合に、当該回転は、シャフト(314)およびギア(208,138)を経由して伝達されて、上述されたように、カッター(50)の回転および並進移動を同時にもたらすことができる。カッター駆動機構(310)が構成され得るか、あるいは、作動され得るような他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
〔B. 組織サンプルホルダー回転機構の例〕
図45に示されているように、この実施例の組織サンプルホルダー回転機構(320)は、シャフト(324)を有するモータ(322)を含み、このシャフト(324)には、ギア(326)が取り付けられており、これにより、ギア(326)がシャフト(324)と一体に回転する。ギア(326)は、シャフト(330)に取り付けられたギア(328)に噛合するように構成されている。上述されたギア(210)も、シャフト(330)すなわちシャフト(330)の近位端に取り付けられている。具体的には、ギア(210)は、生体組織検査用プローブ(103)がホルスター(302)に連結された場合に、組織サンプルホルダー(368)のギア(170)に噛合するように構成されている。したがって、モータ(322)が回転駆動した場合に、当該回転は、シャフト(324,330)およびギア(326,328,210,170)を経由して伝達されて、上述されたように、マニホールド(370)の回転をもたらすことができる。
さらに、エンコーダホイール(292)は、シャフト(330)に連結されており、当該シャフト(330)と一体に回転するように構成されている。エンコーダホイール(292)は、上述されたスロット(294)と同様な、当該エンコーダホイール(292)を貫通するように形成された複数のスロット(294)を有している。センサ(296)は、エンコーダホイール(292)近傍に位置付けされている。具体的には、センサ(296)は、エンコーダホイール(292)がシャフト(290)と共に回転する際に、スロット(294)がセンサ(296)前を連続的に通過するように、位置付けされている。したがって、センサ(296)は、スロット(294)の通過回数を計数するために使用されてもよく、当該通過回数は、マニホールド(366)の回転位置に変換されてもよい。換言すれば、この実施例において、生体組織検査用プローブ(103)がホルスター(302)に連結された場合に、エンコーダホイール(292)およびマニホールド(366)が付随して回転するので、シャフト(330)の回転中に、センサ(296)を通過するスロット(294)の通過回数は、マニホールド(366)の回転、このため、マニホールド(366)の位置を示すものであってもよい。このような情報が、どの特定のチャンバ(388)がカッター内腔(52)に対して位置合わせされているかを示すものであってもよいことは、正当に理解されるはずである。このような情報に適した用途は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。センサ(296)に使用され得るような適切な装置は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。さらに、組織サンプルホルダー回転機構(320)が構成され得るか、あるいは、作動され得るような他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
〔C. 照明機構の例〕
図41〜図43に示されているように、この実施例のホルスター(302)は、複数の発光ダイオード(308,316,318)をさらに含む。具体的には、一対の発光ダイオード(308)は、ホルスター(302)の遠位端上に設けられている。発光ダイオード(308)によって照射される光は、上ハウジング部材(304)の遠位端内に形成された開口部を経由して見える。発光ダイオード(308)は、針部(350)が挿入された患者の部位を照らすなどにより、生体組織検査装置(101)の「ヘッドライト」として機能するように、位置付けされ、かつ、構成されている。発光ダイオード(308)は、生体組織検査装置(101)が作動状態にある間に作動状態となるなど、連続的に作動されてもよい。このような構成に代えて、発光ダイオード(308)は、ホルスター(302)上、プローブ(103)上、真空制御モジュール(400)上のスイッチ(図示せず)、あるいは、他の方法などによって、選択的に作動状態とされてもよい。発光ダイオード(308)が作動され得るか、位置付けされ得るか、あるいは、他の手段で作動され得るか、または、構成され得るような他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
発光ダイオード(316,318)は、ホルスター(302)の近位端上に設けられている。発光ダイオード(316,318)によって照射される光は、下ハウジング部材(306)の遠位端内に形成された開口部を経由して見える。図示されているように、発光ダイオード(316)は、ギア(210)と突起部(212)との間に位置付けされた発光ダイオード(318)の両側に、それぞれ、位置付けされている。発光ダイオード(316)は、組織サンプルホルダー(368)を照らすように構成されている。具体的には、マニホールド(370)および他の部品は、この実施例における発光ダイオード(316,318)により組織サンプルホルダー(368)を照らすことができるように構成されている。例えば、マニホールド(370)、ギア(170)、シャフト(172)および/または他の部品は、透明な特性および/または半透明な特性の組み合わせを提供する材料の組み合わせを含む、実質的に透明な材料または実質的に半透明な材料で形成されてもよい。カップ(142)も、ユーザーが発光ダイオード(316,318)によって照射される光の少なくとも一部を見ることができるように、実質的に透明あるいは実質的に半透明であってもよい。発光ダイオード(316,318)により組織サンプルホルダー(368)を照らすことができる上で適切な材料および部品の選択および配置は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
組織サンプルホルダー(368)全体を照らすよりはむしろ、発光ダイオード(316,318)のうち、一つ以上の発光ダイオードが、組織サンプルホルダー(368)内の特定のチャンバ(388)を照らすように位置付けされ得ることも、正当に理解されるはずである。例えば、発光ダイオード(316,318)は、9時の位置、12時の位置、および/または、3時の位置に配設されたチャンバ(388)等、使用中のチャンバ(388)を照らすように構成されてもよい。さらに、発光ダイオード(308,316,318)のうち、一つ以上の発光ダイオードは、エラー状態(例えば、カッター内腔(52)が塞がれた状態、プローブ(103)がホルスター(302)に十分に連結されていない状態、チューブ(402,404,408,410)の漏れなど)を示すために、点滅するか、あるいは変色するように構成されてもよい。発光ダイオード(316,318)が作動され得るか、位置付けされ得るか、あるいは、他の手段で作動され得るか、または、構成され得るような他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
ホルスター(202)が発光ダイオード(308,316,318)のいずれかを有するように一部変更され得ることも、正当に理解されるはずである。同様に、プローブ(102)のマニホールド(144)および/または他の部品は、マニホールド(144)が発光ダイオード(316,318)により照らされ得るように構成されてもよく、また、カップ(142)は、観察者が生体組織検査装置(100)内の照らされたマニホールド(144)を観察できるように構成されてもよい。このような構成に代えて、発光ダイオード(308,316,318)の一部または全部は、生体組織検査装置(100,101)から単に完全に省略されてもよい。
この実施例において、発光ダイオード(308,316,318)は、照明装置として記述されてきたが、白熱電球を含むが、これに限定されない他の任意の適切な光源が使用されてもよい。このような構成に代えて、生体組織検査装置(100,101)は、光源を全く有しなくてもよい。
〔V. 真空制御モジュールおよびキャニスターの例〕
図46〜図47は、例示的な真空制御モジュール(400)および例示的な真空キャニスター(500)を示している。図示されているように、真空キャニスター(500)は、真空制御モジュール(400)内に挿入されるように構成されている。以下にさらに詳述されるように、真空制御モジュール(400)は、真空キャニスター(500)を経由して減圧を誘導するように操作可能であり、当該減圧は、上述されたように、生体組織検査用プローブ(102,103)に伝達されてもよい。さらに、真空キャニスター(500)は、生体組織検査用プローブ(102,103)の使用中に、生体組織検査用プローブ(102,103)から伝達された流体を収集するように操作可能である。したがって、真空キャニスター(500)は、生体組織検査用プローブ(102,103)と真空制御モジュール(400)との間に流体界面を与えるものと見なされてもよい。
〔A. 真空キャニスターの例〕
図48〜図51に示されているように、真空キャニスター(500)は、ベース部(502)と、蓋部(506)と、ハンドル部(508)とを有している。ハンドル部(508)は、以下にさらに詳述されるように、ユーザーが真空制御モジュール(400)に真空キャニスター(500)を挿入する際、あるいは、ユーザーが真空制御モジュール(400)から真空キャニスター(500)を引き抜く際に、ユーザーによって把持されるように構成されている。ベース部(502)は、実質的に中空構造であり、生体組織検査用プローブ(102,103)から伝達された流体(例えば、生理食塩水、血液等)の収集物を収容する容器(504)を備えるように構成されている。
この実施例の蓋部(506)は、その両側に形成されたトラック(530)を有している。トラック(530)は、以下にさらに詳述されるように、真空制御モジュール(400)のキャニスター区画部(458)内のレール(460)に係合するように構成されている。トラック(530)は、それぞれ、レール(460)に係合するためにトラック(530)を案内するフレア部(532)を有しており、これにより、真空制御モジュール(400)のキャニスター区画部(458)内への真空キャニスター(500)の挿入を容易にすることができる。他の実施の形態において、トラック(530)は、ベース部(502)上に設けられている。このような構成に代えて、トラック(530)は、他の任意の適切な位置に設けられた他の任意の適切な構造と置き換えられるか、あるいは、補完されてもよく、あるいは、単に完全に省略されてもよい。
この実施例において、蓋部(506)は、その内部に形成された複数の溝(510)を有している。以下にさらに詳述されるように、溝(510)は、チューブ(402,404,408,410)を収容するように構成されている。複数の上ポート部(512)は、蓋部(506)上に形成されており、各上ポート部(512)は、該上ポート部(512)に連結されたチューブ(402,404)のうち、一方を有するように構成されている。具体的には、各上ポート部(512)は、連結されたチューブ(402,404)から、ベース部(502)によって画定された容器(504)へ伝達された流体用の通路を与えるように構成されている。蓋部(506)は、真空ポート部(514)をさらに含み、この真空ポート部(514)は、以下にさらに詳述されるように、真空制御モジュール(400)内の真空源(412)と流体連通した状態に置かれるように構成されている。真空ポート部(514)は、以下にさらに詳述されるように、相補的な真空ポート部(462)に係合された際に、封止構造を与えるように構成された一対のO-リング(534)を有している。真空源(412)が減圧を創出するために使用された場合に、当該減圧が真空ポート部(514)、容器(504)および上ポート部(512)を経由して、チューブ(402,404)に伝達され得ることは、この明細書における教示を考慮することで、正当に理解されるはずである。減圧は、チューブ(402,404)を経由して生体組織検査用プローブ(102,103)に、さらに伝達されてもよい。また、蓋部(506)は、通気用凹部(544)を含み、この通気用凹部(544)は、該通気用凹部(544)内へ通気用チューブ(410)の開口端が通気するように構成されている。このような通気は、以下にさらに詳述されるはずである。
また、蓋部(506)は、アクセス用ポート部(528)に取外し可能に固定されたキャップ(526)を有している。キャップ(526)は、生体組織検査システム(2)の使用中に、アクセス用ポート部(528)の封止構造を与えるように構成されている。生体組織検査システム(2)が使用された後、液体が容器(504)内に存在している状態で、キャップ(526)は、容器(504)へアクセスするために取り外されてもよい。勿論、この明細書で述べられた他の部品と同様に、キャップ(526)およびアクセス用ポート部(528)は、単なる選択肢に過ぎず、要望どおり、変更され、置き換えられ、補完され、あるいは、単に完全に省略されてもよい。
図51で最もよく分かるように、フロート部(516)は、ケージ部(518)内に設けられており、当該ケージ部(518)は、容器(504)内に向けて蓋部(506)の底部から延在している。フロート部(516)は、球形状を有するものとして図示されているが、他の任意の適切な形状が使用されてもよい。エラストマーの漏斗部材(520)は、ケージ部(518)内に部分的に配され、かつ、当該ケージ部(518)に係合している。さらに、疎水性のフィルタ(522)は、蓋部(506)の底部と漏斗部材(520)との間に設けられている。導管(524)は、蓋部(506)内に形成されており、真空ポート部(514)から、フィルタ(522)および漏斗部材(520)へ、さらに容器(504)へ流体連通することになる。フィルタ(522)は、容器(504)から導管(524)および真空ポート部(514)を経由する液体(例えば、生理食塩水、血液等)の伝達を阻止するように構成されているが、減圧は、当該部品を経由して、伝達され、あるいは、誘導されることが許容されている。
フロート部(516)は、液体中に浮くが、減圧が容器(504)内に誘導される場合には、引き上げられないような特性(例えば、密度)を有している。換言すれば、真空源(412)が真空ポート部(514)を経由して減圧を誘導するように作動されている場合に、フロート部(516)は、必ずしも、漏斗部材(520)に抗して引き上げられないはずである。したがって、減圧は、フロート部(516)の「周囲」に、かつ、漏斗部材(520)を経由して伝達されてもよい。しかし、容器(504)が液体で満たされた際に、フロート部(516)は、漏斗部材(520)に向けて浮き上がり始めるはずである。最終的に、チューブ(402,404)および上ポート部(512)を経由して容器(504)内に引き込まれた液体は、フロート部(516)と漏斗部材(520)との間での液体の通過を阻止するために十分な方法で、フロート部(516)が漏斗部材(520)に係合するレベルまで容器(504)内の液位を到達させることができる。さらに、このようなフロート部(516)と漏斗部材(520)との係合は、真空ポート部(514)による容器(504)への減圧の伝達を阻止することができる。このような減圧の伝達阻止は、生体組織検査システム(2)内で検知されてもよく、また、当該伝達阻止は、真空キャニスター(500)が実質的に液体で満たされていることを知らせる、ある種の通知を発するきっかけを与えることができる。例えば、減圧の伝達阻止は、真空源(412)の自動停止に影響を与えることができる。また、減圧の伝達阻止は、グラフィカル・ユーザー・インターフェース上の視覚表示または音響信号を発するきっかけを与えることができる。
当業者は、この明細書における教示を考慮することで、フィルタ(522)、フロート部(516)、ケージ部(518)および漏斗部材(520)が全て単なる例示に過ぎないことを正当に理解するはずである。実際には、他の任意の適切な装置または構造は、上述のような部品に加えて、あるいは、当該部品に代えて、使用されてもよい。このような構成に代えて、当該部品は、単に完全に省略されてもよい。換言すれば、本発明者らは、真空キャニスター(500)に関して種々の他の構成が使用され得ると考えており、また、上述された生体組織検査システム(2)の他の全部品と同様に、真空キャニスター(500)が、この明細書で詳述された特定の構造に限定される必要がないと考えている。
〔B. チューブの連結および構成の例〕
図50は、溝(510)内に配されたチューブ(402,404,408,410)の例を示している。溝(510)は、溝(510)内にチューブ(402,404,408,410)を保持するように構成された一つ以上の特徴部を有してもよい。例えば、内方に向けられた複数のリブ部または突起部は、溝(510)の上部近傍に設けられてもよい。このような構成に代えて、溝(510)の側面は、締まり嵌めを形成してもよく、あるいは、溝(510)の側面の上部が当該溝(510)の側面の下部よりも小さな隙間を備えるように、傾斜されてもよい。このような構成に代えて、接着剤は、溝(510)内にチューブ(402,404,408,410)を固定するために使用されてもよい。他の変形例として、一つ以上のキャップ、留め金、あるいは、他の部材は、溝(510)内にチューブ(402,404,408,410)を固定するために、チューブ(402,404,408,410)の部分上に固定されてもよい。チューブ(402,404,408,410)が溝(510)内に固定され得るか、あるいは、保持され得るような他の方法は、当業者にとって明白なはずである。
複数の上ポート部(512)は、蓋部(506)上に形成されており、各上ポート部(512)は、該上ポート部(512)に連結されたチューブ(402,404)の一つを有するように構成されている。具体的には、各上ポート部(512)は、連結されたチューブ(402,404)からベース部(502)によって画定された容器(504)に伝達される流体用の通路を与えるように構成されている。一つの実施の形態において、真空キャニスター(500)は、チューブ(402,404)が製品包装前にプローブ(102,103)に連結されている状態に加えて、溝(510)内に既に位置付けされたチューブ(402,404,408,410)と共に、予め包装されている。他の実施の形態において、真空キャニスター(500)および/またはプローブ(102,103)は、チューブ(402,404,408,410)の一部または全部が予め連結されることなく、包装されてもよい。しかし、後述されるように、キャニスター区画部(458)内に真空キャニスター(500)を挿入することを別として、真空キャニスター(500)およびプローブ(102,103)が、予め連結されたチューブ(402,404,408,410)を備える一部の実施の形態において、ユーザーは、該ユーザーが行う必要がある唯一の流体接続操作としてのチューブ(408)と生理食塩水バッグ(444)との連結を行うことができる。勿論、生理食塩水が使用されていない実施の形態において、生体組織検査システム(2)に関する流体連通は、ユーザーがキャニスター区画部(458)内に真空キャニスター(500)を挿入するとすぐに、使用できる状態にされてもよい。
図1に示されているように、チューブ(408)は、チューブ(402)内に連絡されている。図1および図50に示されているように、チューブ(410)も、チューブ(402)内に連絡されている。具体的には、コネクタ(446)は、通気用チューブ(410)をチューブ(402)に連結すると共に、コネクタ(448)は、生理食塩水用チューブ(408)をチューブ(402)に連結する。図示されているように、コネクタ(446)は、真空キャニスター(500)近傍に設けられているが、コネクタ(448)は、プローブ(102,103)近傍に設けられている。この実施例において、コネクタ(446,448)は、単に、それぞれ、チューブ(410,402)とチューブ(408,402)との間に常に開いた導管を与える。他の実施の形態において、コネクタ(446,448)は、他の任意の適切な部品(例えば、バルブ等)を有してもよい。チューブ(402,408,410)およびコネクタ(446,448)の構成が、減圧、通気あるいは生理食塩水のいずれかのチューブ(402)経由の伝達を許容することは、この明細書における教示を考慮することで、正当に理解されるはずである。減圧、通気、あるいは生理食塩水のいずれかがチューブ(402)を経由して伝達されることを確認する例は、以下にさらに詳述されるはずである。
〔C. 真空制御モジュールの例〕
図46〜図47および図52〜図58に示されているように、この実施例の真空制御モジュール(400)は、外側ケース(414)と、真空キャニスタースロット(416)と、ハンドル部(418)と、ユーザー・インターフェース(700)とを有している。外側ケース(414)は、正面部(420)を有し、、該正面部(420)の背面には、表示モニタ(702)、容量性スイッチ(704)、およびスピーカー(706)が備えられている。正面部(420)は、表示モニタ(702)が当該正面部(420)を通して観察できるように、容量性スイッチ(704)が当該正面部(420)を介して作動され得るように、および、スピーカー(706)から発せられる音が当該正面部(420)を通して聞けるように構成されている。以下にさらに詳述されるように、表示モニタ(702)、容量性スイッチ(704)およびスピーカー(706)は、一括してユーザー・インターフェース(700)を構成するものと見なされてもよい。外側ケース(414)は、上カバー部(422)と、巻付けカバー(424)と、トリム部品(426)とをさらに含む。
外側ケース(414)は、該外側ケース(414)が比較的簡単に清掃できるように構成されている。例えば、表面移行部(例えば、正面部(420)、上カバー部(422)、巻付けカバー(424)およびトリム部品(426)等の間)は低減されている。さらに、容量性スイッチ(704)が正面部(420)の背面に備えられている状態で、標準的な押しボタンまたは他の機械的な入力部品に代えて、流体の進入および塵埃の捕獲領域は、除去されない場合に、低減される。
図53に示されているように、この実施例の真空制御モジュール(400)は、ベース部(428)をさらに含み、このベース部(428)は、該ベース部(428)から上方に延在し、かつ、ハンドル部(418)に集まるように、互いに内方に向けて延在する一対の直立部材(430)を有している。したがって、ベース部(428)、直立部材(430)およびハンドル部(418)は、ユーザーがハンドル部(418)によって真空制御モジュール(400)を運ぶ際に、真空制御モジュール(400)の重量がベース部(428)および直立部材(430)によって支えられるように構成されている。一つの実施の形態において、直立部材(430)およびハンドル部は、一括して、ネジ、ボルト、溶接、あるいは、他の部品または技術を用いるなど、ベース部材(428)にしっかり固定された一体の金属部材によって形成される。ハンドル部(418)は、当該一体の金属部材周りに形成された可塑性の外側被覆部をさらに含んでもよい。勿論、この明細書に記述された他の部品と同様に、直立部材(430)およびハンドル部(418)は、種々の代替の構造および技術を用いる種々の代替の方法で形成されてもよい。
ハンドル部(418)では、真空制御モジュール(400)は、実質的に携帯可能な装置として設けられてもよい。例えば、真空制御モジュール(400)は、一人のユーザーが、ハンドル部(418)あるいは他の手段によって、比較的容易に、真空制御モジュール(400)を持ち上げ、かつ、運ぶことができるような寸法および重量(例えば、10キログラム未満)を有してもよい。また、真空制御モジュール(400)は、カートと共に、あるいは当該カートを用いずに、使用されてもよい。例えば、真空制御モジュール(400)の携帯性は、当該真空制御モジュール(400)の卓上または他の場所上での簡単な使用を許容することができる。このような携帯性は、核磁気共鳴装置の環境または他の環境下において望ましいことがある。
また、この実施例の真空制御モジュール(400)は、換気扇(432)と、換気口(433)とを有するが、当該部品が一部変更されるか、あるいは、省略されてもよい。また、真空制御モジュール(400)は、接地つまみ部(434)と、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)ポート部(436)と、イーサネット(Ethernet)ポート部(438)とを有している。さらに、真空制御モジュール(400)は、当該真空制御モジュール(400)を、標準的なコードを使用して交流コンセントに連結するためのコードソケット(435)と、電源スイッチ(439)とを有している。ユニバーサル・シリアル・バス(USB)ポート部(436)および/またはイーサネット(Ethernet)ポート部(438)が、真空制御モジュール(400)を種々の他の装置に連結するために使用され得るものであり、当該他の装置が、ローカルタイプまたはリモートタイプのデスクトップコンピュータまたはラップトップコンピュータ、インターネット、ローカルエリアネットワーク、他の任意のネットワーク、記憶装置、あるいは、一つ以上の特定の画像診断法(imaging modalities)に関連した装置(例えば、核磁気共鳴映像法に関連したポッド(pod)またはカート等)を有するが、これらに限定されないことは、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。このようなポート部(436,438)は、真空制御モジュール(400)から外部装置へのデータおよび/または命令の伝達を許容することができる。このような構成に加えて、あるいは、当該構成に代えて、ポート部(436,438)は、外部装置から真空制御モジュール(400)へのデータおよび/または命令の伝達を許容してもよい。ポート部(436,438)が使用され得るような他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。同様に、ポート部(436,438)が、要望どおり、置き換えられ得るか、補完され得るか、一部変更され得るか、あるいは、省略され得ることは、正当に理解されるはずである。
また、図53に示されているように、真空ポンプ(440)は、真空制御モジュール(400)内に設けられている。マフラー組立体(442)は、真空ポンプ(440)によって生じる騒音を低減するために、当該真空ポンプ(440)に連結されている。したがって、真空ポンプ(440)およびマフラー組立体(442)は、一括して、この実施例における真空源(412)を与えるが、他の任意の適切な部品が使用されてもよい。例えば、マフラー組立体(442)は、単なる選択肢に過ぎない。真空ポンプ(440)およびマフラー組立体(442)は、ネジ、ボルト、溶接、あるいは、他の部品または技術を用いるなど、ベース部(428)にしっかりと固定されている。一つ以上のゴム足(図示せず)または同様の部品は、真空ポンプによって生じる振動を吸収し、さらに騒音を低減するために、真空ポンプ(440)とベース部(428)との間に位置付けされてもよい。真空ポンプ(440)からの騒音が低減され得るような他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
この実施例において、生理食塩水は、標準的な生理食塩水バッグ(444)によって生体組織検査システム(2)に供給され、当該生理食塩水バッグ(444)は、真空制御モジュール(400)から分離されている。例えば、生理食塩水バッグ(444)は、任意の適切な従来の固定方法を用いて、チューブ(408)に連結されてもよい。他の実施の形態において、生理食塩水は、真空制御モジュール(400)内から供給される。例えば、真空制御モジュール(400)は、生理食塩水バッグ(444)と流体連通しているチューブ(408)を配置するためのポート部(図示せず)で、標準的な生理食塩水バッグ(444)を受け入れるように操作可能である特徴部(図示せず)を有してもよい。このような構成に代えて、真空制御モジュール(400)は、生理食塩水を供給するために、ケース(414)内に設けられた他のタイプの容器を有してもよい。他の実施の形態において、生理食塩水は、生体組織検査システム(2)と一緒には、全く使用されない。また、真空制御モジュール(400)が、ポンプ、あるいは、充填されたキャニスター等、圧縮空気の供給源を有し得ることは、正当に理解されるはずである。このような圧縮空気は、任意の適切な目的のために、生体組織検査装置(100,101)に伝達されてもよく、当該目的は、内腔(20,40,52)のうち、一つ以上の内腔を経由して圧縮空気を伝達すること、生体組織検査装置(100,101)内の部品(例えば、空気圧式のモータまたはアクチュエータ等)を作動させること、あるいは、他の任意の目的を含むが、これらに限定されるものではない。真空制御モジュール(400)内に組み込まれ得るか、あるいは、当該真空制御モジュール(400)に関連付けられ得るようなさらなる他の部品は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
〔D. 真空制御モジュール内の真空キャニスターポートの例〕
図53〜図58に示されているように、この実施例の真空制御モジュール(400)は、真空キャニスターポート部組立体(450)をさらに含む。真空キャニスターポート部組立体(450)は、ブラケット(452)と、内側ケース(454)と、複数のソレノイド(456)とを有している。ブラケット(452)は、ネジ、ボルト、溶接、あるいは、他の部品または技術を用いるなど、ベース部(428)にしっかりと固定されるように構成されている。複数のヒートシンク(459)は、ソレノイド(456)および内側ケース(454)と同様に、ブラケット(452)に固定されている。
内側ケース(454)は、キャニスター区画部(458)を画定しており、当該キャニスター区画部(458)は、上述されたように、真空キャニスター(500)を収容するように構成されている。具体的には、レール(460)は、ブラケット(452)の内側から内方に、内側ケース(454)の側壁部を経由して、キャニスター区画部(458)内に延在している。上述されたように、レール(460)は、真空キャニスター(500)がキャニスター区画部(458)内に挿入された際に、真空キャニスター(500)上の溝(530)に係合して真空キャニスター(500)を案内するように構成されている。各レール(460)は、この実施例におけるトラック(530)との係合を促進するテーパ部(460)を有するが、テーパ部(460)は単なる選択肢に過ぎない。このような構成に代えて、レール(460)が、ブラケット(452)よりはむしろ、内側ケース(454)の側壁部のみから内方に延在し得ることは、この明細書における教示を考慮することで、正当に理解されるはずである。このような構成に代えて、レール(460)は、他の手段で構成されるか、あるいは、位置付けされてもよく、あるいは、完全に省略されてもよい。
〔E. 真空キャニスターの迅速連結の例〕
また、この実施例の内側ケース(454)は、真空ポート部(462)を有している。ポート連結器(464)は、内側ケース(454)の外側上であって、真空ポート部(462)の反対側の位置に設けられており、かつ、真空ポート部(462)と流体連通している。ポート連結器(464)は、チューブ、ホース、あるいは、当該ポート連結器(464)を真空ポンプ(440)に流体連結するための他の構造と連結されるように構成されている。換言すれば、真空ポンプ(440)は、ポート連結器(464)に連結されたチューブ(図示せず)を経由して真空ポート部(462)と流体連通した状態に置かれてもよく、これにより、真空ポンプ(440)が真空ポート部(462)を経由して真空引きすることができる。真空ポート部(462)は、真空キャニスター(500)がキャニスター区画部(458)内に挿入された場合に、真空キャニスター(500)の真空ポート部(514)に係合するように構成されている。具体的には、真空ポート部(462)は、雄形状の真空ポート部(514)に相補的な雌形状を備えている。真空ポート部(514)上に設けられたO-リング(534)は、真空ポート部(462)と真空ポート部(514)との間の封止的な係合を与えるように構成されている。勿論、真空ポート部(462,514)間の雌雄配置構成は、逆の構成であってもよく、あるいは、真空ポート部(462,514)間の他の関係が与えられてもよい。さらに、O-リング(534)が置き換えられるか、補完されるか、あるいは、完全に省略される他の変形例が、使用されてもよい。
〔F. バルブシステムの締付け例〕
ソレノイド(456)は、それぞれ、各々のロッド(470)を有している。各ロッド(470)は、当該ロッド(470)に一体に固定された、対応する係合用の先端部(472,474,476,478)を有している。各ソレノイド(456)は、当該ソレノイド(456)が作動すると、当該各ソレノイド(456)のロッド(470)を先端部(472,474,476,478)と共に上方または下方に選択的に移動させるように操作可能であり、この上方移動または下方移動は、各ソレノイド(456)に伝達された信号によって決まる。ロッド(470)は、真空キャニスター(500)がキャニスター区画部(458)内に挿入された場合に、ソレノイド(456)の選択的な作動により、先端部(472,474,476,478)がチューブ(402,404,408,410)に選択的に係合され得るように、位置付けされている。具体的には、真空キャニスター(500)が真空制御モジュール(400)のキャニスター区画部(458)内に挿入された場合に、先端部(472)は、生理食塩水用のチューブ(408)に選択的に係合するように位置付けされ、先端部(474)は、通気用のチューブ(410)に選択的に係合するように位置付けされ、先端部(476)は、軸方向の減圧処理用チューブ(404)に選択的に係合するように位置付けされ、かつ、先端部(478)は、横方向の減圧処理用チューブ(402)に選択的に係合するように位置付けされている。
凹部(536,538,540,542)は、真空キャニスター(500)の蓋部(506)内に形成されており、チューブ(402,404,408,410)に完全に係合する上で十分な隙間を先端部(472,474,476,478)に与えるように構成されている。このような係合は、蓋部(506)(例えば、係合用の表面として蓋部(506)を用いる)に対してチューブ(402,404,408,410)を締め付けることで、チューブ(402,404,408,410)を経由する流体連通を阻止する先端部(472,474,476,478)を有してもよい。
この実施例において、凹部(536)は、先端部(472)が生理食塩水用のチューブ(408)に完全に係合できるように構成され、凹部(538)は、先端部(474)が通気用のチューブ(410)に完全に係合できるように構成され、凹部(540)は、先端部(476)が軸方向の減圧処理用チューブ(410)に完全に係合できるように構成され、かつ、凹部(542)は、先端部(478)が横方向の減圧処理用チューブ(402)に完全に係合するように構成されている。チューブ(402,404,408,410)と先端部(472,474,476,478)とのこのような完全な係合は、この実施例において、完全に係合されたチューブ(402,404,408,410)を経由する流体連通を阻止するために役立つはずである。換言すれば、ソレノイド(456)、ロッド(470)および先端部(472,474,476,478)は、チューブ(402,404,408,410)に関するバルブ機能に役立つために使用されてもよく、これにより、ソレノイド(456)の選択的な作動がチューブ(402,404,408,410)を経由する流体連通を許容するか、あるいは、当該流体連通を阻止することができる。生体組織検査システム(2)の使用中に、チューブ(402,404,408,410)を経由する流体連通の許容/阻止に適した組み合わせは、以下にさらに詳述されるはずである。
一部の変形例において、各ソレノイド(456)は、一つ以上の弾性部材(例えば、バネ等)に係合されている。例えば、このような弾性部材は、ソレノイド(456)の下部に配設されてもよく、また、当該弾性部材は、当該ソレノイド(456)の積層高さ(stacked-up)を許容範囲内に制御し、かつ、当該ソレノイド(456)の力のプロファイルをチューブ(402,404,408,410)の力のプロファイルに一致させるために使用されてもよい。勿論、このような弾性部材は、他の位置に配設されてもよく、また、当該弾性部材は、上述された機能に加えて、あるいは、当該機能に代えて、他の機能を実行してもよい。同様に、他の部品は、積層高さ(stacked-up)を許容範囲内に制御し、かつ、力のプロファイルを一致させるために使用されてもよい。このような構成に代えて、当該弾性部材または他の部品は、単に完全に省略されてもよい。
流体制御は、この実施例におけるソレノイド(456)、ロッド(470)および先端部(472,474,476,478)によって提供されるが、流体制御が他の種々の方法で提供され得ることは、正当に理解されるはずである。例えば、代替のバルブ装置またはバルブシステムは、真空制御モジュール(400)内に設けられてもよい。このような構成に代えて、バルブ機能の全部または一部は、生体組織検査装置(100,102)内で実行されてもよい。例えば、一定の減圧は、生体組織検査装置(100,102)に伝達されてもよく、また、生体組織検査装置(100,102)内のバルブ部材は、真空内腔(40)および/またはカッター内腔(52)に当該減圧を選択的に伝達するように操作可能であってもよい。他の実施の形態において、生体組織検査装置(100,101)内の一つ以上のモータは、生体組織検査装置(100,101)内に配設された真空ポンプを制御して減圧を与えるために使用されてもよい。このような真空モータは、当該ポンプの制御専用であってもよく、あるいは、先在のモータ(246,272,282,312,322)は、当該ポンプを制御するために使用されてもよい。チューブ(402,404,408,410)あるいは他の手段を経由する、生体組織検査システム(2)内への流体(例えば、生理食塩水、減圧、通気等)の伝達が選択的に制御され得るか、あるいは、提供され得るような他のさらなる方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
〔G. 押し潰し可能なチューブの例〕
一部の実施の形態において、図59に示されているように、チューブ(402,404,408,410)には、複数の長さ方向スリット(490)が形成されている。この実施例において、スリット(490)は、チューブ(402,404,408,410)のそれぞれの全長に沿って延在している。チューブ(402,404,408,410)が、先端部(472,474,476,478)によって選択的に係合されるだろう他の実施の形態において、スリット(490)は、チューブ(402,404,408,410)の全長の一部のみに沿って設けられている。チューブ(402,404,408,410)が低硬度のポリマーで形成され、かつ、複数のスリット(490)を備えている場合に、チューブ(402,404,408,410)は、先端部(472,474,476,478)によって押し潰されているチューブ(402,404,408,410)内での流体連通が停止される上で十分な方法で、先端部(472,474,476,478)によって押し潰されるような比較的小さな抵抗力を有している。しかし、チューブ(402,404,408,410)は、スリット(490)を有しているにもかかわらず、減圧がチューブ(402,404,408,410)内に誘導された場合に、崩壊に耐える上で十分な強度をさらに有している。また、チューブ(402,404,408,410)は、捩れに対する抵抗力を与える上で十分な厚さを有している。
スリット(490)が、種々の技術を用いて、チューブ(402,404,408,410)内に形成され得ることは、この明細書における教示を考慮することで、正当に理解されるはずである。例えば、チューブ(402,404,408,410)が熱可塑性材料の押出し成形法を用いて形成されている場合、複数の冷えたナイフは、成形材料がまだ熱い間に当該成形材料に切れ目を入れるために、押出し用ダイの出口に設けられてもよい。このような構成に代えて、チューブ(402,404,408,410)が熱硬化性材料の押出し成形法を用いて形成されている場合、複数の熱いナイフは、成形材料がまだ硬化前の状態にある間に当該成形材料に切れ目を入れるために、押出し用ガイドの出口に設けられてもよい。このような構成に代えて、スリット(490)は、硬化用オーブンまたは冷却浴の下流で切れ目を入れることによって形成されてもよい。スリット(490)が形成され得るような他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。スリット(490)が他の任意の適切な構成(例えば、スリット(490)の数、スリット(490)の深さ、スリット(490)の長さ、スリット(490)を有するチューブ(402,404,408,410)の選択等)を有し得ることは、正当に理解されるはずである。勿論、スリット(490)は、単に完全に省略されてもよい。
さらに、チューブ(402,404,408,410)のうち、一つ以上のチューブは、当該チューブを経由して伝達され得る血液を隠すためなどの理由で、着色されるか、あるいは、半透明にされてもよい。
〔H. モータ制御の例〕
また、この実施例の真空制御モジュール(400)は、ホルスター(202,302)内のモータ(246,272,282,312,322)を制御するように操作可能であるコントローラ(480)を有している。例えば、一つのコントローラ(480)は、同一の生体組織検査システム(2)内に存在する異なるモータ(246,272,282,312,322)に関する複数のモータ機能間で調整を図ることができる。真空制御モジュール(400)は、ケーブル(484)を経由してモータ(246,272,282,312,322)に対してモータ制御信号および電力を伝達するためのポート部(482)を有している。他の実施の形態において、モータ制御信号は、無線で供給される。この実施例のホルスター(202)が三つのモータ(246,272,282)を有し、かつ、この実施例のホルスター(302)が二つのモータ(312,322)を有しているが、同一のコントローラ(480)およびポート部(482)は、各ホルスター(202,302)を制御するために使用されてもよい。このような構成に代えて、各ホルスター(202,302)は、真空制御モジュール(400)上にそれぞれ専用のポート部を有してもよい。
モータ(246,272,282,312,322)は、ブラシまたはブラシレス技術の任意の適切な組み合わせ構成を有してもよい。例えば、モータ(246,272,282,312,322)のうち、一つ以上のモータは、任意の整流を使用するブラシレスモータであってもよい。一部の実施の形態において、任意の整流の使用は、核磁気共鳴装置内に見出され得るような強磁場環境に対してある程度の電磁波耐性を与えることができる。単なる例示に過ぎない、任意の整流を用いるモータの例は、「反発モータ(Repulsion Motor)」という名称で、1995年6月13日に発行された米国特許第5,424,625号明細書に開示されており、この特許文献の開示内容は、参照によって、この明細書に組み込まれる。単なる例示に過ぎない、任意の整流を用いる他のモータの例は、「ブラシレス反発モータ速度制御システム(Brushless Repulsion Motor Speed Control System)」という名称で、2006年5月30日に発行された米国特許第7,053,586号明細書に開示されており、この特許文献の開示内容は、参照によって、この明細書に組み込まれる。
例示のみの目的では、モータ(246,272,282,312,322)のうち、一つ以上のモータは、一対の小反射面実装の光源/検出器OPTEKOPR5005を有してもよい。適切なセンサは、透過式センサおよび/または反射式センサを有してもよい。さらに、使用される光は、コヒーレント光(例えば、レーザ光)または非コヒーレント光(例えば、発光ダイオードによって生成される光)であってもよい。可視光または不可視光のいずれかのスペクトルが使用されてもよい。この実施例において、赤外線(IR)光ダイオードおよび赤外線(IR)光トランジスタを含む反射式の赤外線(IR)センサが使用される。複数の光学センサ(optosensors)は、プリント回路基板上の円形配列内の120°間隔で、かつ、モータのコイル相(phase coils)と角度アラインメントされた状態で、モータシャフトの周囲に配列されている。ロータ上の磁石と位置合わせされたフラッグすなわち光遮断器は、モータシャフトに固定されており、当該遮断器は、そのシャフトの周囲(permiteter)の半分で透過/非反射状態になっており、残り半分で反射/非透過状態になっている。コイル相が光学センサと適切に位置合わせされ、かつ、光学フラッグがロータ上の磁極と適切に位置合わせされた場合に、ロータの60°位置での検知が可能であり、その検知態様は、まさにホール効果センサのようである。さらに、光学センサからの論理出力レベルは、ホール効果センサからの論理出力レベルと同一になされてもよく、これにより、検知タイプとコントローラ(480)等の制御用ハードウエアとの互換性を許容することになる。任意の整流または他の手段を使用するモータを含む、モータ(246,272,282,312,322)に適した他の構造は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
この実施例のコントローラ(480)は、米国マサチューセッツ州リンカーンのパフォーマンス・モーション・デバイセズ・インク(Performance Motion Devices, Inc.)から市販されたマゼラン(Magellan)4軸チップセットを有している。一つの実施の形態において、コントローラ(480)は、モータ(246,272,282,312,322)のうち、いずれか一つのモータを位置基準で制御するためのホール効果信号を使用するように構成されている。例えば、上述されたように、この実施例のモータ(282,322)は、エンコーダホイール(292)およびセンサ(296)に対して操作可能に連結されている。このような構成は、三つのチャネル(A, B, および指標パルス)の直角位相式のエンコーダを与えることができ、このエンコーダは、コントローラ(480)と組み合わせられて、約0.1°以内でのマニホールド(144,366)の反復位置付けを許容する。
一部の実施の形態において、ホール効果センサは、モータ(246,272,282,312,322)のうち、少なくとも一つのモータの整流および位置の両方を制御するために使用される。コントローラ(480)は、当該ホール効果センサによって与えられた多重化方式の複数の信号およびセンサ(296)によって与えられた複数の信号を提供するように構成されており、これにより、16個の異なる信号は、ポート部(482)に連結され、かつ、ケーブル(484)を経由して有効に延びている4本または6本の特異な配線上に多重送信される。勿論、他の任意の適切な多重化方式は、いずれかの多重化方式が使用される限り、使用されてもよい。コントローラ(480)を経由して操作する上で他の適切なさらなる構成および方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
〔VI. 動作モードの例〕
生体組織検査システム(2)が操作され得るような種々の方法が存在することは、この明細書における教示を考慮することで、正当に理解されるはずである。例えば、流体(例えば、生理食塩水、減圧、通気等)をチューブ(402,404,408,410)または他の手段を経由して生体組織検査システム(2)内に伝達することを選択的に制御するために使用される構造または技術にもかかわらず、使用され得るような種々の時間アルゴリズムが存在する。このような時間アルゴリズムは、ユーザーによって選択された動作モードに基づいて変更してもよい。さらに、動作モード(例えば、生体組織検査システム(2)は、所与のモーメントなどで、一つ以上の動作モード状態にあってもよい)の中には、重複があってもよい。選択された動作モードに基づいて変更される流体連通の時間アルゴリズムに加えて、生体組織検査システム(2)の他の操作態様は、選択された動作モードに基づいて変更することができる。例えば、組織サンプルホルダー(140,368)の操作は、生体組織検査システム(2)のカッター(50)および他の部品の操作と同様に、選択された動作モードに基づいて変更してもよい。単なる例示に過ぎない数種の動作モードは、以下にさらに詳述されるはずであるが、他の動作モードは、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
〔A. 捕捉された組織サンプルの提示例〕
単なる例示に過ぎない一つの動作モードは、「サンプル観察」モードを有してもよい。このモードにおいて、マニホールド(144,366)は、組織サンプル(4)が収集された後に回転し、ユーザーが次の組織サンプルを収集する前に観察するために操作者に対して当該組織サンプル(4)を提示するように構成されてもよい。具体的には、図60に示されているように、組織サンプル(4)は、当該組織サンプル(4)が当初、収集された際に、12時の位置にあるチャンバ(166,388)内に引き込まれる。その後、マニホールド(144,366)は、当該組織サンプル(4)が9時の位置にくるまで回転し、これにより、ユーザーに、生体組織検査装置(100,101)の側から組織サンプル(4)を容易に観察させることができる。このような回転は、組織サンプル(4)がチャンバ(166,388)内に引き込まれた直後に、実質的に生じることがある。このような構成に代えて、生体組織検査システム(2)は、組織サンプル(4)が収集された後の特定の時間(例えば、2秒間)内に、あらゆるユーザー入力があるかどうかを確認するために「待機」してもよく、その後、当該特定時間内にユーザー入力がない場合だけ、組織サンプル(4)を3時の位置まで回転させてもよい。
マニホールド(144,366)の回転位置は、他のユーザー入力が与えられるまで、組織サンプル(4)が3時の位置に維持されるように保持されてもよい。例えば、仮に、ユーザーが他の組織サンプル(4)を収集したいという要望を示す入力を与えた場合に、生体組織検査システム(2)は、次に利用可能なチャンバ(166,388)(例えば、直近に収集された組織サンプル(4)が存在するチャンバ(166,388)に直接隣接するチャンバ(166,388))をカッター内腔(52)に位置合わせするためにマニホールド(144,366)を回転することができる。次に利用可能なチャンバ(166,388)がカッター内腔(52)に位置合わせした後に、カッター(50)は、他の組織サンプル(4)を収集するように作動されてもよく、また、軸方向の減圧処理(axial vacuum)は、次に収集された組織サンプル(4)を次に利用可能なチャンバ(166,388)内に引き入れるために使用されてもよい。仮に、「プローブ洗浄」または「吸引」といったユーザー入力が与えられた場合に、マニホールド(144,366)は、組織サンプル(4)が存在するチャンバ(166,388)をカッター内腔(52)に再度、位置合わせするために回転した後に、「プローブ洗浄」または「吸引」といった制御は、後述されるように、実行されてもよい。同様に、仮に、以下にさらに詳述されることになる「スマート減圧(smart vac)」サイクルが開始された場合に、マニホールド(144,366)が、組織サンプル(4)が存在するチャンバ(166,388)をカッター内腔(52)に再度、位置合わせするために回転してもよく、これにより、当該「スマート減圧(smart vac)」サイクルが実行されてもよい。
図60には、この実施例の回転シーケンスの例が示されている。ブロック(600)内に示されているように、組織サンプルホルダー(140,368)は、当初、第1チャンバ(166,388)が12時の位置にあるように構成されている。その後、ブロック(602)内に示されているように、組織サンプル(4)は、第1チャンバ(166,388)に伝達される。「サンプル観察」モードが作動されると、その後、マニホールド(144,366)は、ブロック(604)内に示されているように、第1チャンバ(166,388)が3時の位置となるように回転する。ブロック(606)内に示されているように、他のサンプル収集サイクルを開始するためのユーザー入力を受信すると、マニホールド(144,366)は、第2チャンバ(166,388)を12時の位置に配置するように回転し、これにより、その後、組織サンプル(4)がカッター内腔(52)を経由して第2チャンバ(166,388)内に伝達される。ブロック(608)内に示されているように、マニホールド(144,366)は、その後、第2の組織サンプル(4)をユーザーに提示するために、第2チャンバ(166,388)が3時の位置となるように回転する。ブロック(610)内に示されているように、この実施例の処理は、第3チャンバ(166,388)内に組織サンプル(4)を収集するために繰り返す。この処理は、組織サンプルホルダー(140,368)内の全チャンバ(166,388)が満たされるまで、繰り返されてもよい。
ユーザー入力を待つ構成に代わる例として、ユーザーが入力したか否かにかかわらず、マニホールド(144,366)が次に利用可能なチャンバ(166,388)をカッター内腔(52)に位置合わせするように自動的に回転する状態で、組織サンプル(4)は、特定の時間(例えば、5秒間)、3時の位置に保持されてもよい。限定されない他の変形例として、生体組織検査システム(2)は、上述されたようにマニホールド(144,366)を回転させることになる当該特定の時間の終了前に、ユーザーがいずれのタイプの入力を与えない限り、当該特定の時間だけ3時の位置に組織サンプル(4)を保持してもよい。組織サンプル(4)が3時の位置に保持される継続時間を決定するためのタイミングおよび/またはユーザー入力が使用され得るような他のさらなる方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。また、このようなマニホールド(144,366)の回転制御は、エンコーダホイール(292)およびセンサ(296)からのフィードバックと組み合わせて、あるいは、他の任意の適切な部品を用いて、コントローラ(480)により少なくとも部分的に実行され得ることは、正当に理解されるはずである。
また、生体組織検査システム(2)は、上述された3時の位置に代えて、ユーザーが組織サンプル(4)の提示を行うために9時の位置(あるいは、他の任意の位置)を選択できるように構成されてもよい。また、生体組織検査システム(2)は、ユーザーが「サンプル観察」モードを無効にすることを許容してもよく、これにより、組織サンプル(4)の収集の間に行われるマニホールド(144,366)の回転のみが次に利用可能なチャンバ(166,388)をカッター内腔に位置合わせすることになる。生体組織検査システム(2)の他の変形例は、「サンプル観察」モードあるいは同様のモードばかりでなく、当該モードに使用されるべき部品も完全に有しなくてもよい。
〔B. 「サンプル収集」サイクルの例〕
上述された「サンプル観察」モードと重複することがある他の動作モードの例は、「サンプル収集」サイクルが開始されうる間、サンプル収集モードである。「サンプル収集」サイクルにおいて、チューブ(402,404)を経由して与えられる流体連通に関連する外側カニューレ(12)内のカッター(50)の位置のシーケンス例は、図61に示されている。この「サンプル収集」サイクルは、針部(10)が患者の胸部内に挿入された後に開始される。針部(10)が挿入されている状態で、横方向および軸方向の減圧処理(lateral and axial vacuum)が適用される。具体的には、ソレノイド(456)は、先端部(476,478)が上方に動いてチューブ(402,404)を実質的に係合解除させ、これにより、減圧がチューブ(402,404)を経由して伝達されることを許容するように作動される。チューブ(402)を、針マニホールド(80,366)ばかりでなく、壁部(30)を貫通して形成された横方向開口部(32)と流体接続させたとすると、チューブ(402)を経由する減圧の伝達は、カニューレ内腔(20)に関連して横方向の減圧処理(lateral vacuum)を行うはずである。この実施例において、チューブ(404)を経由する減圧の伝達は、組織サンプルホルダー(140,368)を経由してチューブ(404)をカッター内腔(52)に流体接続させたとすると、カッター内腔(52)を経由して軸方向の減圧処理(axial vacuum)を行うはずである。
上述されたように、横方向および軸方向の減圧処理(lateral and axial vacuum)が適用されている状態では、カッター(50)は、軸方向に後退される。このような軸方向への後退は、上述されたように、モータ(272,312)およびカッター回転及び並進移動機構(120)を用いて実行される。カッター(50)の軸方向への後退は、組織収容用横穴(16)を「開ける」ために役立つことになり、これにより、上述された減圧の影響下で、当該組織収容用横穴(16)内への組織の脱垂(prolapsing)をもたらす。カッター(50)は、組織の十分な脱垂(prolapsing)を確実にするための特定の時間、後退位置に留まってもよい。
次に、カッター(50)は、遠位方向に前進することで、組織収容用横穴(16)を通過して脱垂している組織を切断する。このような前進移動は、カッター(50)の後退中に、モータ(272,312)が回転する方向とは反対の方向に、モータ(272,312)を単に回転させることによって達成されてもよい。一部の実施の形態において、カッター(50)が前進する際に、真空内腔(40)は、減圧から生理食塩水へ切り替えられる。例えば、ソレノイド(456)は、チューブ(402)を締め付け、これにより、チューブ(402)を経由する減圧の伝達をさらに阻止するために先端部(478)を下方に移動させてもよく、また、当該ソレノイド(456)は、チューブ(408)との係合を実質的に解除し、これにより、チューブ(408,402)を経由する生理食塩水の伝達を許容するために先端部(472)を上方に移動させてもよい。他の一部の実施の形態において、カッター(50)が前進する際に、真空内腔(40)は、減圧から通気へ切り替えられる。例えば、ソレノイド(456)は、チューブ(402)を締め付け、これにより、チューブ(402)を経由する減圧の伝達をさらに阻止するために先端部(478)を下方に移動させてもよく、また、当該ソレノイド(456)は、チューブ(410)の係合を実質的に解除し、これにより、チューブ(408,402)を経由する通気(例えば、大気中へ)の伝達を許容するために先端部(474)を上方に移動させてもよい。他のさらなる実施の形態において、真空内腔(40)は、生理食塩水と通気との間で交互に切り替えられる。軸方向の減圧処理(axial vacuum)は、カッター(50)が前進する際に、カッター内腔(52)を経由して伝達されるようにするために継続される。
カッター(50)が組織収容用横穴(16)を「閉じる」ように、カッター(50)の遠位端が組織収容用横穴(16)の遠位側縁部を通過する際に、組織収容用横穴(16)内に脱垂した組織は、切断され、かつ、カッター内腔(52)内に少なくとも当初、収容されるはずである。複数の横方向開口部(32)は、カッター(50)が組織収容用横穴(16)を「閉じる」位置に達した場合に、当該横方向開口部(32)のうち、少なくとも一つ以上の横方向開口部がカッター(50)によって覆われないように構成されるはずである。組織収容用横穴(16)が閉じられ、かつ、通気が組織収容用横穴(32)によってチューブ(402)を経由して与えられている状態では、カッター内腔(52)を経由してチューブ(404)により伝達される軸方向の減圧処理(axial vacuum)は、カッター内腔(52)を経由して組織サンプルホルダー(140,368)のチャンバ(166,388)内に切断された組織サンプル(4)を近位方向に引き入れるはずである。また、カッター回転及び並進移動機構(120)は、カッター(50)の最初の通過で完全に切断されなかった組織サンプルの残部を切断するために、遠位位置における僅かな動作範囲で一回以上、カッター(50)を往復させるように制御されてもよい。
組織サンプル(4)がカッター内腔(52)を経由して近位方向に伝達される前に、組織収容用横穴(16)がカッター(50)によって覆われ、真空内腔(40)がチューブ(402,410)によって通気され、かつ、軸方向の減圧処理(axial vacuum)がカッター内腔(52)を経由してチューブ(404)によって行われている状態で、カッター(50)は、短時間、組織収容用横穴(16)の一部を露出させるために、僅かに後退する。この短時間中、生理食塩水は、チューブ(402,408)によって真空内腔(40)に、大気圧で、与えられてもよい。カッター(50)の更なる後退動作は、より多くの組織収容用横穴(16)を露出させ、これにより、真空内腔(40)とカニューレ内腔(20)との間の流体連通を増大させることができる。また、カッター(50)の後退動作は、組織の空洞(組織サンプル(4)が採取されたことにより形成される)の圧力を組織サンプル(4)の遠位側の表面に曝す。この特定の実施例におけるカッター(50)の僅かな後退動作の結果として、大気圧が組織サンプル(4)の遠位側の表面に印加される可能性は高くなり、切断された組織サンプル(4)が針部(10)内に残る(別名「ドライタップ(dry tap)」)ようにしないことを保証することを助けることができる。その後、カッター(50)は、遠位方向に完全に前進することで、組織収容用横穴(16)および全横方向開口部(32)の両方を閉じる。このような横方向開口部(32)の「閉鎖」は、仮に、この時間(サンプル収集間)に痛みを緩和する薬剤が投与される場合に、当該薬剤が、横方向開口部(32)経由、および、カッター内腔(52)および組織サンプルホルダー(140,368)経由で吸引されることに代えて、外部開口部(22)を経由して胸部の空洞に到達することを保証することができる。
カッター(50)が完全に(例えば、全横方向開口部(32)および組織収容用横穴(16)が閉鎖されるように)前進すると共に、切断された組織サンプル(4)が、チューブ(404)により真空引きされて行われる軸方向の減圧処理(axial vacuum)によって、カッター内腔(52)を経由してチャンバ(166,388)内に近位方向に伝達されている状態で、生体組織検査装置(100,101)は、準備状態となるはずである。この準備状態において、真空内腔(40)には、大気が通気され、かつ、軸方向の減圧処理(axial vacuum)用のチューブ(404)は封止される(別名「使用不能状態(dead-headed)」となる)。換言すれば、先端部(472)は、生理食塩水用のチューブ(408)を締め付けることで当該チューブ(408)を経由する流体連通を阻止し、先端部(474)は、チューブ(410)の係合を実質的に解除することで当該チューブ(410)を経由する大気の通気を許容し、先端部(476)は、軸方向の減圧処理(axial vacuum)用のチューブ(404)を締め付けることで当該チューブ(404)を経由する流体連通を阻止し、また、先端部(478)は、横方向の減圧処理(lateral vacuum)用のチューブ(402)を締め付けることで当該チューブ(402)を経由する流体連通を阻止する。この準備状態において、生体組織検査装置(100,101)は、上述されたように、他のサンプル収集シーケンスを開始するなどによって、他の組織サンプル(4)を採取できる状態にある。
「サンプル収集」サイクルが種々の代替の方法で実行され得ることは、正当に理解されるはずである。例えば、カッター(50)の動作は、組織サンプルを収集する処理中に変更してもよい。さらに、横方向の減圧処理(lateral vacuum)、軸方向の減圧処理(axial vacuum)、通気および生理食塩水の供給のタイミング、シーケンスおよび相互関係は、多くの方法で変更されてもよい。したがって、本発明者らは、このような変数の他の多くの置換を考慮しており、本発明が、形はどうあれ、上記で明白に詳述され、単なる例示に過ぎない置換例に限定されるとは考えていない。
〔C. 「プローブ洗浄」サイクルの例〕
生体組織検査装置(100,101)の使用中のある時点で、生体組織検査装置(100,101)が組織または他の破片で閉塞状態になっているという表示を示すことができることは、正当に理解されるはずである。このような表示は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。このような時間中、あるいは他の状況では、生体組織検査装置(100,101)の性能を改善するために、このような組織または破片を取り除くことができるシーケンスを開始することが望ましい場合がある。そのために、生体組織検査システム(2)は、「プローブ洗浄」サイクルの開始を許容することができる。単なる例示に過ぎない「プローブ洗浄」サイクルは、以下にさらに詳述されるはずであるが、「プローブ洗浄」サイクルの他の変形例は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。図62は、例示的な「プローブ洗浄」サイクルにおいて、チューブ(402,404)を経由して与えられる流体連通に関連する針部(10)内でのカッター(50)の位置のシーケンス例を示している。
仮に、生体組織検査システム(2)が上述されたように「サンプル観察」モードにある間、この実施例の「プローブ洗浄」サイクルが開始された場合に、マニホールド(144,366)は、チャンバ(166,388)を3時の位置(または9時の位置)から12時の位置へ戻すように回転するはずである。仮に、この実施例の「プローブ洗浄」サイクルが開始された際に、生体組織検査システム(2)が「サンプル観察」モードにない場合に、その後、マニホールド(144,366)は回転しない。次に、カッター(50)は、短時間、組織収容用横穴(16)の一部を露出させるために、僅かに後退する。この露出時間中に、空気および/または生理食塩水(大気圧で)はチューブ(402)を経由して伝達される。また、この時間中に、減圧は、チューブ(404)を経由して与えられる。その後、カッター(50)は、複数の横方向開口部(32)の全部を覆うことなく、組織収容用横穴(16)を閉じるために前進する。この同一のサイクルは、「プローブ洗浄」サイクルを終了するために、追加の回数(例えば、1〜4回の追加回数)で繰り返される。「プローブ洗浄」サイクルが終了した後に、生体組織検査システム(2)は、準備状態に入る。次の「サンプル収集」サイクルが特定の時間(例えば、数秒間)内に開始されない限りにおいて、「サンプル観察」モードは、次の「サンプル収集」サイクルが開始されるまで、再度、作動されてもよい。
「プローブ洗浄」サイクルが種々の代替の方法で実行され得ることは、正当に理解されるはずである。例えば、カッター(50)の動作は、生体組織検査用プローブ(102,103)を洗浄する処理中に変更してもよい。さらに、横方向の減圧処理(lateral vacuum)、軸方向の減圧処理(axial vacuum)、通気および生理食塩水の供給のタイミング、シーケンスおよび相互関係は、多くの方法で変更されてもよい。したがって、本発明者らは、このような変数の他の多くの置換を考慮しており、本発明が、形はどうあれ、上記で明白に詳述され、単なる例示に過ぎない置換例に限定されるとは考えていない。
〔D. 「位置付け」サイクルの例〕
図63は、例示的な「位置付け」サイクルにおいて、チューブ(402,404)を経由して与えられる流体連通に関連する針部(10)内でのカッター(50)の位置のシーケンス例を示している。仮に、組織収容用横穴(16)が閉鎖された際(例えば、カッター(50)が遠位側の位置に前進した際)および生体組織検査装置(100,101)が準備状態にある際に、「位置付け」サイクルが開始された場合に、カッター(50)は近位方向に後退する。この時間中に、チューブ(402)には、大気が通気され続け、かつ、チューブ(404)は、先端部(476)によって締め付けられることで封止される(別名「使用不能状態(dead-headed)」となる)。
「位置付け」サイクルは、種々の状況で使用されてもよい。例えば、超音波誘導処理または他の処理中に、針部(10)は、組織収容用横穴(16)が閉鎖された状態で、組織内に挿入されてもよい。組織内での組織収容用横穴(16)の位置を確認するために、「位置付け」サイクルは、組織収容用横穴(16)の視覚化に役立てるために組織収容用横穴(16)を開けるため、開始されてもよい。一旦、組織収容用横穴(16)の位置が確認されると、「位置付け」サイクルは、組織収容用横穴(16)を閉じるために開始されてもよい。「位置付け」サイクルの他の適用は、標識がカッター内腔(52)を経由して組織内に配置され、かつ、組織収容用横穴(16)を経由して組織内に配置された際であってもよい。この状況において、「位置付け」サイクルは、開けられた組織収容用横穴(16)を経由する組織への組織標識の配置を許容するために組織収容用横穴(16)を開けるために、開始されてもよい。「位置付け」サイクルに適した他の用途は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
仮に、組織収容用横穴(16)が開けられた際(例えば、カッター(50)が近位側の位置に後退した際)および生体組織検査装置(100,101)が準備状態にある際に、「位置付け」サイクルが開始された場合に、その後、カッター(50)は、組織収容用横穴(16)を閉じるために、遠位方向に前進する。この時間中に、チューブ(402)には、大気が通気され続け、かつ、チューブ(404)は、先端部(476)によって締め付けられることで封止される(別名「使用不能状態(dead-headed)」となる)。
「位置付け」サイクルの変形例は、組織収容用横穴(16)が、「サンプル収集」サイクル中の予め選択された寸法よりもさらに開くことがないような方法で、カッター(50)と共に、組織収容用横穴(16)の寸法を変更させるために使用されてもよい。例えば、比較的短い長さの組織サンプル(4)を収集し、患者の皮膚の表面に比較的近い組織サンプル(4)を収集するために、あるいは、他の目的のために、組織収容用横穴(16)の長さを「短くする」ことが望ましい場合がある。組織サンプル(4)の収集中に、組織収容用横穴(16)の寸法を変更するためのカッター(50)の位置の使用例は、「寸法の変更可能な横穴を備えた生体組織検査装置(Biopsy Device with Variable Side Aperture)」という名称で2006年9月7日に出願公開された米国公開特許第2006/0200040号明細書に開示されており、この文献の開示内容は、参照によって、この明細書に組み込まれる。以下にさらに詳述されるように、ユーザー・インターフェース(700,800)は、組織収容用横穴(16)が「サンプル収集」サイクル中に開けられ得る程度を可変的に選択するために使用されてもよい。
「位置付け」サイクルが種々の代替の方法で実行され得ることは、正当に理解されるはずである。例えば、カッター(50)の動作は、カッター(50)の位置付け処理中に変更してもよい。さらに、横方向の減圧処理(lateral vacuum)、軸方向の減圧処理(axial vacuum)、通気および生理食塩水の供給のタイミング、シーケンスおよび相互関係は、多くの方法で変更されてもよい。したがって、本発明者らは、このような変数の他の多くの置換を考慮しており、本発明が、形はどうあれ、上記で明白に詳述され、単なる例示に過ぎない置換例に限定されるとは考えていない。
〔E. 「吸引」サイクルの例〕
生体組織検査中に、生体組織検査部位から流体を除去することが望ましい場合がある。したがって、この実施例の生体組織検査システム(2)は、「吸引」サイクルを含み、この「吸引」サイクルは、当該流体を除去するために、あるいは、他の目的のために、使用されてもよい。図64は、例示的な「吸引」サイクルにおいて、チューブ(402,404)を経由して与えられる流体連通に関連する針部(10)内でのカッター(50)の位置のシーケンス例を示している。
仮に、生体組織検査システム(2)が上述されたように「サンプル観察」モードにある間に、この実施例の「吸引」サイクルが開始された場合に、マニホールド(144,366)は、チャンバ(166,388)を3時の位置(または9時の位置)から12時の位置へ戻すように回転するはずである。仮に、この実施例の「吸引」サイクルが開始された際に、生体組織検査システム(2)が「サンプル観察」モードにない場合に、その後、マニホールド(144,366)は回転しない。次に、吸引ボタン(図示せず)が作動されている場合に、あるいは、他のユーザー入力が与えられている場合に、カッター(50)は、当該作動あるいは入力が終了するまで、後退する。したがって、吸引ボタンが押し下げられる時間、あるいは、他の入力が与えられる時間が長ければ長いほど、より多くの穴(15)がカッター(50)によって露出される。さらに、吸引ボタンが作動されている場合に、あるいは、他のユーザー入力が与えられている場合に、減圧は、チューブ(402,404)の両方を経由して与えられる。したがって、このような減圧は、カッター内腔(52)を経由して軸方向に伝達され、かつ、横方向開口部(32)を経由して(カニューレ内腔(20)に対して)横方向に伝達される。組織収容用横穴(16)が少なくとも部分的に開けられている状態で、チューブ(402,404)を経由して与えられた減圧は、生体組織検査部位から流体を引き抜くために役立ててもよいことは、正当に理解されるはずである。このような流体は、この実施例における真空キュニスター(500)内に配されているはずである。
吸引ボタンの押下げが解除された場合、あるいは、同様のユーザー入力が終了するか、または、変更した場合に、チューブ(402)は、横方向の減圧処理(lateral vacuum)を与えるモードから通気状態を供給するモードに切り替えられてもよい。換言すれば、ソレノイド(456)は、先端部(478)がチューブ(402)に実質的に係合することで、チューブ(402)を経由する減圧の更なる伝達を阻止するように、かつ、先端部(474)がチューブ(410)から係合を実質的に解除することで、チューブ(410,402)を経由する通気の伝達を許容するように、作動されてもよい。さらに、チューブ(404)は、この時間、実質的にチューブ(404)に係合することでチューブ(402)を経由する減圧の更なる伝達を阻止する先端部(476)などによって封止される(別名「使用不能状態(dead-headed)」となる)。短時間(例えば、数秒間)の一時停止後に、カッター(50)は、完全に遠位方向に前進することで、組織収容用横穴(16)を閉じると共に、横方向開口部(32)を覆うことができる。その後、生体組織検査装置(100,101)は、再度、準備状態となる。
仮に、「吸引」サイクルが開始された際に、組織収容用横穴(16)が開けられた(例えば、カッター(50)が少なくとも部分的に後退した)場合に、その後、組織収容用横穴(16)は、「吸引」サイクル中に、開いたままとなるはずであると共に、減圧は、吸引ボタンが作動されている継続時間中(あるいは、他のユーザー入力が与えられている継続時間中)に、チューブ(402,404)を経由して供給される。一旦、吸引ボタンの押下げが解除されると(あるいは、同様のユーザー入力が終了するか、または、変更すると)、組織収容用横穴(16)が開けられたままとなり、生体組織検査装置(100,101)は、再度、準備状態となる。したがって、カッター(50)は、「吸引」サイクル中に、動く必要がない。
「吸引」サイクルが種々の代替の方法で実行され得ることは、正当に理解されるはずである。例えば、カッター(50)の動作は、生体組織検査用プローブ(102,103)を経由する吸引処理中に変更してもよい。さらに、横方向の減圧処理(lateral vacuum)、軸方向の減圧処理(axial vacuum)、通気および生理食塩水の供給のタイミング、シーケンスおよび相互関係は、多くの方法で変更されてもよい。したがって、本発明者らは、このような変数の他の多くの置換を考慮しており、本発明が、形はどうあれ、上記で明白に詳述され、単なる例示に過ぎない置換例に限定されるとは考えていない。
〔F. 「スマート減圧(smart vac)」サイクル〕
組織サンプル(4)が特定の時間に採取されずに、針部(10)が患者の胸部内に挿入されたままである場合における生体組織検査システム(2)の使用中に、生じ得る問題がある。当該特定の時間中に生体組織検査部位から流体を除去することが望ましい場合がある。したがって、この実施例の生体組織検査システム(2)は、当該特定の時間中に当該流体を定期的に除去するために、あるいは、他の目的のために、使用され得る「スマート減圧(smart vac)」サイクルを有している。図65は、例示的な「スマート減圧(smart vac)」サイクルにおいて、チューブ(402,404)を経由して与えられる流体連通に関連する針部(10)内でのカッター(50)の位置のシーケンス例を示している。
この実施例の「スマート減圧(smart vac)」サイクルは、長時間(例えば、1分間、30秒間、他の時間等)中に、いかなるユーザー入力が与えられることなく、生体組織検査システム(2)が当該時間中に準備状態となった場合に、開始されてもよい。このような休止時間は、「スマート減圧(smart vac)」サイクルを自動的に開始させ、これにより、カッター(50)は、短時間(例えば、数秒間)中に、組織収容用横穴(16)の一部を露出させるために僅かに後退する。カッター(50)が僅かに後退した状態で、減圧は、生体組織検査部位から流体を除去するために、チューブ(402,404)を経由して供給される。その後、カッター(50)は、組織収容用横穴(16)を閉鎖するために自動的に前進すると共に、生体組織検査システム(2)は、準備状態に戻る。「スマート減圧(smart vac)」サイクルは、更なるユーザー入力が、最初の「スマート減圧(smart vac)」サイクルが終了した後の特定の時間内に与えられない場合には、再度、自動的に繰り返される。この処理は、永久に繰り返されてもよい。
他の実施の形態において、「スマート減圧(smart vac)」サイクル中の真空度レベルは、他の動作サイクル中の真空度レベルより低くてもよい。このような低レベルの真空度は、種々の方法で与えられてもよい。例えば、先端部(476,478)は、チューブ(402,404)を経由する流体連通を制限するが、遮断しないように、チューブ(402,404)を部分的に締め付けてもよい。このような構成に代えて、真空ポンプ(440)の動作は、真空ポンプ(440)によって誘導された真空度レベルを調節するために修正されてもよい。真空度レベルが変更され得るような他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
「スマート減圧(smart vac)」サイクルが種々の代替の方法で実行され得ることは、正当に理解されるはずである。例えば、カッター(50)の動作は、生体組織検査部位から流体を除去する処理中に変更してもよい。さらに、横方向の減圧処理(lateral vacuum)、軸方向の減圧処理(axial vacuum)、通気および生理食塩水の供給のタイミング、シーケンスおよび相互関係は、多くの方法で変更されてもよい。したがって、本発明者らは、このような変数の他の多くの置換を考慮しており、本発明が、形はどうあれ、上記で明白に詳述され、単なる例示に過ぎない置換例に限定されるとは考えていない。
〔VII. 真空制御モジュール上のユーザー・インターフェースの例〕
上述されたように、表示モニタ(702)、容量性スイッチ(704)およびスピーカー(706)は、一括してユーザー・インターフェース(700)を構成するものとみなされてもよい。さらに、上述されたように、正面部(420)は、表示モニタ(702)が当該正面部(420)を通して観察できるように、容量性スイッチ(704)が当該正面部(420)を介して作動され得るように、および、スピーカー(706)から発せられる音が当該正面部(420)を通して聞けるように構成されている。容量性スイッチ(704)は、ユーザーの指が当該容量性スイッチ(704)近傍に十分に近接する際に当該容量性スイッチ(704)が作動されるように構成されている。具体的には、容量性スイッチ(704)は、電界を発生させることができ、これにより、当該スイッチ(704)に接近してくるユーザーの指が当該スイッチ(704)によって検出され得る電界内に外乱を生じさせることができる。容量性スイッチ(704)は、ユーザーが、当該容量性スイッチ(704)を作動させるために、正面部(420)に接触する必要がないように十分な感度を有してもよい。換言すれば、容量性スイッチ(704)は、当該容量性スイッチ(704)を作動させるために、正面部(420)から特定の距離の空間位置であって当該容量性スイッチ(704)上の空間位置にユーザーの指を到達させるだけで済むように構成されてもよい。勿論、他の任意の適切な「非接触(touch-free)」技術(例えば、超広帯域の電波探知機等)は、容量性スイッチ(704)に代えて、あるいは、当該容量性スイッチ(704)に加えて使用されてもよい。このような構成に代えて、他の入力装置(例えば、従来のボタン、スイッチ、スライダ、ダイヤル等)が使用されてもよい。
この実施例の複数の容量性スイッチ(704)は、複数の発光ダイオード(図示せず)で補完されている。具体的には、発光ダイオードは、この発光ダイオードに関連した容量性スイッチ(704)がユーザーによって十分に作動された際に、視覚フィードバックを提供するために、各容量性スイッチ(704)に対して位置付けされている。例えば、各容量性スイッチ(704)に関連した発光ダイオードは、初期設定で点灯したままになっており、その発光ダイオードに関連した容量性スイッチ(704)が十分に作動された際に消灯するように切り替えてもよい。このような構成に代えて、各容量性スイッチ(704)に関連した発光ダイオードは、初期設定で消灯したままになっており、その発光ダイオードに関連した容量性スイッチ(704)が十分に作動された際に点灯するように切り替えてもよい。また、発光ダイオードは、真空制御モジュール(400)の状態に関する視覚フィードバックを提供するために使用されてもよい。例えば、状態表示用の発光ダイオードは、真空制御モジュール(400)が駆動している際に常に点灯したままになっており、真空制御モジュール(400)が「休眠モード」にある(例えば、通電状態にあるが、作動的に使用されていない)場合に、点滅(例えば、光が弱くなったり、強くなったりする)してもよい。発光ダイオードまたは他の光源または視覚表示部が容量性スイッチ(704)または他の手段のいずれかと組み合わせられて真空制御モジュールに組み込まれ得るような他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
さらに、スピーカー(706)は、真空制御モジュール(400)の使用と関連したフィードバックを強調するために、可聴音を発生してもよい。例えば、スピーカー(706)は、容量性スイッチ(704)が作動された際に、音色を発生してもよい。さらに、特定の容量性スイッチ(704)は、特定の音色または該音色に関連した可聴パターンを有してもよい。同様に、例えば、以下にさらに詳述される選択および操作など、容量性スイッチ(704)を作動させるユーザーによってなされた特定の選択は、それぞれ、当該選択等に関連した明確な音色または可聴音パターンを有してもよい。勿論、可聴音または可聴音パターン、あるいは、スピーカー(706)に使用される他の音は、真空制御モジュール(400)および種々の代替の方法で使用される同様のモジュールに組み込まれてもよい。
ユーザー・インターフェース(700)の他の態様は、図66〜図68に示されている。具体的には、図66〜図68は、表示モニタ(702)上に表示され得る種々の例示的な表示画面(720,740,760)を示している。単なる例示に過ぎない表示画面(720,740,760)は、それぞれ、以下にさらに詳述されるはずである。一つの実施の形態において、正面部(420)および表示モニタ(702)は、表示モニタ(702)の周囲が正面部(420)を通して観察できないように構成されている。さらに、正面部(420)は、表示モニタ(702)に関連した周囲にいかなる鮮明度をも与えない。したがって、表示モニタ(702)上に表示される文書、アイコン類および他の視覚的な表示は、真空制御モジュール(400)の正面上に「浮いて」見える。勿論、このような構成は、単なる選択肢に過ぎない。
図66〜図68にも示されているように、容量性スイッチ(704)は、表示画面(720,740,760)近傍に垂直に整列されているボタン(708,710)として視覚的に表示される。ボタン(708,710)は、種々の表示画面(720,740,760)間で循環するために使用される上ボタン(708)と、使用中の表示画面(720,740,760)に関する選択を入力するために使用される複数の下ボタン(710)とを有している。具体的には、上ボタン(708)は作動されるたびに、当該作動は、表示モニタ(702)に対して、表示画面(720,740,760)のうち、使用中の一つの表示画面から使用中の次の表示画面(720,740,760)に変更させる。
各表示画面(720,740,760)は、当該表示画面(720,740,760)に関連した対応のタブ(722,740,762)を有している。具体的には、「状態表示」用のタブ(722)は、状態表示用の表示画面(720)に関連しており、「プローブ」用のタブ(742)は、プローブ用の表示画面(740)に関連しており、また、「システム」用のタブ(762)は、システム用の表示画面(760)に関連している。タブ(722,740,762)は、それぞれ、対応する表示画面(720,740,760)の上部に配設されており、他の表示画面(720,740,760)のタブ(722,740,762)は、所定の表示画面(720,740,760)が使用されている場合には、まだ見ることができる。例えば、図66では、状態表示用の表示画面(720)が使用されており、「プローブ用」のタブ(742)および「システム」用のタブ(762)は、まだ見ることができる。しかし、図66において、「状態表示」用のタブ(722)は、「プローブ」用のタブ(742)および「システム」用のタブ(762)より明るく点灯されている。図67では、プローブ用の表示画面(740)が使用されており、図68では、システム用の表示画面(760)が使用されている。タブ(722,740,762)が単なる例示に過ぎず、かつ、タブ(722,740,762)が種々の代替の方法でユーザー・インターフェース(700)に組み込まれ得ることは、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。さらに、タブ(722,740,762)に加えて、あるいは、当該タブ(722,740,762)に代えて、使用され得る種々の代替の特徴部がある。
〔A. 「状態表示」用の表示画面の例〕
図66に戻って参照すると、単なる例示に過ぎない状態表示用の表示画面(720)は、数個の視覚表示部(724,726,728,730)を有している。例えば、「サンプル観察」用の表示部(724)は、生体組織検査システム(2)が「サンプル観察」モードにあるか否かを表示するものであり、当該表示部の例は、以下にさらに詳述される。図示されているように、この実施例の「サンプル観察」用の表示部(724)は、当該「サンプル観察」モードが停止されたことを表示するために、1本の斜線を有する円として示されたアイコンを有している。チェックマークまたは他の表示は、「サンプル観察」モードが開始されたときを表示するために使用されてもよい。ユーザーは、以下にさらに詳述されるように、プローブ用の表示画面(740)が使用された際に「サンプル観察」モードを動作させるか、あるいは、停止させるかの切り替えを行うことができる。勿論、他の適切な視覚表示部は、「サンプル観察」モードの状態を表示するために、1本の斜線を有する円および/またはチェックマークに加えて、あるいは、当該円等の表示に代えて、使用されてもよい。
「真空度レベル」用の表示部(726)も状態表示用の表示画面(720)上に設けられている。図示されているように、この実施例の「真空度レベル」用の表示部(726)は、生体組織検査システム(2)の真空度レベルを表示するために、上行性の一群の棒状部として示されたアイコンを有している。ユーザーは、以下にさらに詳述されるように、システム画面(760)が使用されている場合に、生体組織検査システム(2)の真空度レベルを調節することができる。真空度レベルの漸増的な上昇は、この実施例において、「真空度レベル」用の表示部(726)の、上行性の一群の棒状部における付加的な棒状部を点灯することによって表示される。換言すれば、「真空度レベル」用の表示部(726)において点灯された棒状部の数は、生体組織検査システム(2)の真空度レベルを示すはずである。勿論、他の任意の適切な視覚表示部(例えば、想定された針の口径、数など)は、生体組織検査システム(2)の真空度レベルを表示するために、上行性の棒状部に加えて、あるいは、当該棒状部に代えて、使用されてもよい。
「針穴絞り(needle aperture)」用の表示部(728)も状態表示用の表示画面(720)上に設けられている。図示されているように、この実施例の「針穴絞り」用の表示部(726)は、明るく照らされたカッターを備えた針の端部として示されたアイコンを有している。この「針穴絞り」用の表示部(726)は、生体組織検査システム(2)の使用中に、カッター(50)が針部(10)内に後退することになる最大距離を示すために使用されてもよい。例えば、「位置付け」サイクルにおける状況で上述されたように、ユーザーは、カッター(50)の近位方向への移動を制限することで、組織収容用横穴(16)が胸部内で開けられることになる度合いを制限することを望むことができる。生体組織検査処置用に、組織収容用横穴(16)の開度を変更するためのカッター(50)の当該使用は、「横穴絞りを変更できる生体組織検査装置(Biopsy Device with Variable Side Aperture)」という名称で2006年9月7日に出願公開された米国公開特許第2006/0200040号明細書に記述されており、この文献の開示内容は、参照によって、この明細書に組み込まれる。ユーザーは、以下にさらに詳述されるように、プローブ用の表示画面(740)が使用されている場合に、当該組織収容用横穴(16)が有効口径となるように調節してもよい。「針穴絞り」用の表示部(726)におけるアイコンの針部分に対する「針穴絞り」用の表示部(726)におけるアイコンのカッター部分の位置は、ユーザーによって設定された組織収容用横穴(16)の有効口径を示してもよい。勿論、他の任意の適切な視覚表示部は、ユーザーによって設定された組織収容用横穴(16)の有効口径を示す針部分およびカッター部分の端部のレンダリング(rendering)に加えて、あるいは、当該レンダリングに代えて、使用されてもよい。
生体組織検査システム(2)が上記で詳述されたような「スマート減圧(smart vac)」モードにあるか否かを表示するために、「スマート減圧パルス(smart vac pulse)」用の表示部(730)も状態表示用の表示画面(720)上に設けられている。図示されているように、この実施例の「スマート減圧パルス(smart vac pulse)」用の表示部(730)は、「スマート減圧パルス(smart vac pulse)」モードが開始されたことを示すために、チェックマークとして示されたアイコンを有している。1本の斜線を有する円または他の表示は、「スマート減圧パルス(smart vac pulse)」モードが停止されたときを示すために使用されてもよい。ユーザーは、以下にさらに詳述されるように、プローブ用の表示画面(740)が使用されている場合に「スマート減圧(smart vac)」モードの開始または停止を切り替えることができる。勿論、他の適切な視覚表示部が、「スマート減圧(smart vac)」モードの状態を示すために、1本の斜線を有する円および/またはチェックマークに加えて、あるいは、当該チェックマーク等に代えて、使用されてもよい。
上述の記載を考慮すると、この実施例の状態表示用の表示画面(720)は、生体組織検査システム(2)内の数種の変数の状態を示すために単に使用されるに過ぎない。この特定の実施例の状態表示用の表示画面(720)は、当該変数のいずれかを変えるような、または別様に生体組織検査システム(2)の動作を変更するようなユーザー入力を受け入れるようには、構成されていない。下ボタン(710)は、状態表示用の表示画面(720)が使用されている場合には、使用されない。変数のいずれかを変えるために、ユーザーは、状態表示用の表示画面(720)からプローブ用の表示画面(740)またはシステム用の表示画面(760)へと使用画面の切り替えを行うように、状態表示用の表示画面(720)内の上ボタン(708)を作動させなければならず、この場合には、当該ユーザーは、その後、変数を変えるための入力を行うことができる。しかし、他の実施の形態において、状態表示用の表示画面(720)は、ユーザーが、当該状態表示用の表示画面(720)上に示された状態の変数の一部または全部を変更することを許容できる。状態表示用の表示画面(720)または他の画面が与えられ得るような他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。さらに、一部の実施の形態において、状態表示用の表示画面(720)は、(例えば、プローブ用の表示画面(740)およびシステム用の表示画面(760)のみ、および/または、他の複数の画面が使用されるように)単に完全に省略される。
〔B. 「プローブ」用の表示画面の例〕
図67に戻って参照すると、単なる例示に過ぎないプローブ用の表示画面(740)は、数個の視覚表示部(744,746,748,750)を有している。例えば、「針穴絞り」用の表示部(742)は、カッター(50)が、生体組織検査システム(2)の使用中に、針部(10)内で後退することになる最大距離を示している。例えば、上述されたように、ユーザーは、カッター(50)の近位方向への移動を制限することで、組織収容用横穴(16)が胸部内で開けられることになる度合いを制限することを望むことができる。ユーザーは、「針穴絞り」用の表示部(742)に隣接する下ボタン(710)を作動させることにより、組織収容用横穴(16)が有効口径となるように調節してもよい。ユーザーが当該下ボタン(710)を作動させるたびに、この作動に対応して、生体組織検査システム(2)は、コントローラ(480)を経由するなどにより、組織収容用横穴(16)が有効口径となるように調節するはずである。このような調節は、組織収容用横穴(16)の開度を50%、75%または100%とするように、増分してもよいが、他の増分が使用されてもよい。さらに、ユーザーが当該下ボタン(710)を作動させるたびに、「針穴絞り」用の表示部(742)内のアイコンのカッター部分が「針穴絞り」用の表示部(742)内のアイコンの針部分に対して移動する。アイコンの針部分上の複数の矢印は、ユーザーによって選択された針の最も近位側の位置を強調するように示されている。さらに、文書表示(例えば、組織収容用横穴(16)の口径が小さい「Sm」、組織収容用横穴(16)の口径が大きい「Lg」など)は、ユーザーによって選択された組織収容用横穴(16)の有効口径の大きさをさらに示すために、包含されてもよい。
プローブ用の表示画面(740)上の「針穴絞り」用の表示部(742)がユーザーによって選択された組織収容用横穴(16)の有効口径の長さに関する付加的な情報を与えることを除き、プローブ用の表示画面(740)上の「針穴絞り」用の表示部(742)が状態表示用の表示画面(720)上の「針穴絞り」用の表示部(728)と同様であることは、この明細書における教示を考慮することで、正当に理解されるはずである。さらに、この実施例における状態表示用の表示画面(720)とは異なり、プローブ用の表示画面(740)は、ユーザーが、「針穴絞り」用の表示部(742)に隣接する下ボタン(710)を作動させることによって、組織収容用横穴(16)の有効口径の長さを調節することを許容する。ユーザーによって下ボタン(710)を作動させるたびに、組織収容用横穴(16)の有効口径の長さが零になるまで、当該長さを徐々に減らされる結果とすることができ、零になった後、下ボタン(710)が作動したときには、組織収容用横穴(16)が完全な長さになるように当該長さを「逆転させる(flipping back)」結果とすることができる。組織収容用横穴(16)の有効口径の長さを徐々に減らせる構成に代わる構成として、ユーザー・インターフェース(700)は、ユーザーが、当該入力装置の接触検知式(touch sensitive)の視覚表示(例えば、タッチ式スクリーン上の視覚表示)を含む、スライダ、ダイヤル、ノブなどを用いることによって、組織収容用横穴(16)の有効口径の長さを徐々に変化させることができる。ユーザーが組織収容用横穴(16)の有効口径の長さを調節し得るような他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。加えて、他の任意の適切な視覚表示部は、ユーザーによって設定された組織収容用横穴(16)の有効口径を示す針部分およびカッター部分の端部のレンダリングに加えて、あるいは、当該レンダリングに代えて、使用されてもよい。
また、この実施例のプローブ用の表示画面(740)は、「サンプル観察」用の表示部(746)を含み、当該「サンプル観察」用の表示部(746)は、生体組織検査システム(2)が上述されたように、「サンプル観察」モードにあるか否かを示すものである。図示されているように、この実施例の「サンプル観察」用の表示部(746)は、「サンプル観察」モードが停止されたことを示すために、1本の斜線を有する円として示されたアイコンを有している。「サンプル観察」モードを開始するために、ユーザーは、「サンプル観察」用の表示部(746)に隣接する下ボタン(710)を作動させることができる。チェックマークあるいは他のアイコンまたは表示部は、「サンプル観察」モードが開始されたことを示すために、1本の斜線を有する円と交換できる。「サンプル観察」モードを逆に停止させるために、ユーザーは、「サンプル観察」用の表示部(746)に隣接する下ボタン(710)を再度、作動させることができる。
ユーザーが「サンプル観察」用の表示部(746)に隣接する下ボタン(710)を作動させることによって、プローブ用の表示画面(740)が「サンプル観察」モードを開始でき、かつ、停止できることを許容することを除き、プローブ用の表示画面(740)上の「サンプル観察」用の表示部(746)が状態表示用の表示画面(720)上の「サンプル観察」用の表示部(724)と同様であることは、この明細書における教示を考慮することで、正当に理解されるはずである。勿論、他の任意の適切な視覚表示部は、「サンプル観察」モードの状態を示す1本の斜線を有する円および/またはチェックマークに加えて、あるいは、当該チェックマーク等に代えて使用されてもよい。
また、この実施例のプローブ用の表示画面(740)は、「回転装置(revolver)の再設定」用の表示部(748)を含み、当該「回転装置の再設定」用の表示部(748)は、「回転装置の再設定」用の表示部(748)に隣接する下ボタン(710)がマニホールド(144,366)の位置を再設定するために作動され得ることを示すものである。具体的には、上述されたように、エンコーダホイール(292)およびセンサ(296)は、一部の実施の形態において、生体組織検査装置(100,101)の使用中に、マニホールド(144,366)の回転位置を追跡するために使用される。ユーザーがマニホールド(144,366)を取り替えて、それによりカッター内腔(52)と位置合わせされていると生体組織検査システム(2)が「考える(thinks)」直近に使用されたチャンバ(166,388)がもはやカッター内腔(52)とは位置合わせされていない場合に、新規のマニホールド(144,366)が生体組織検査用プローブ(102,103)と連結されたことを生体組織検査システム(2)に示すために、ユーザーは、「回転装置の再設定」用の表示部(748)に隣接する下ボタン(710)を作動させてもよい。その後、生体組織検査システム(2)は、予め定められたチャンバ(166,388)または通路(158)がカッター内腔(52)と位置合わせされると「思い込む」はずである。また、「回転装置の再設定」用の表示部(748)に隣接する下ボタン(710)は、ユーザーが、予め定められたチャンバ(166,388)をカッター内腔(52)と位置合わせするためにマニホールド(144,366)を手動で回転させた際など、他の条件下で、作動されてもよい。
また、この実施例のプローブ用の表示画面(740)は、「スマート減圧パルス(smart vac pulse)」用の表示部(750)を含み、当該「スマート減圧パルス(smart vac pulse)」用の表示部(750)は、生体組織検査システム(2)が上記で詳述されたような「スマート減圧(smart vac)」モードにあるか否かを示すものである。図示されているように、この実施例の「スマート減圧パルス(smart vac pulse)」用の表示部(750)は、「スマート減圧パルス(smart vac pulse)」モードが開始されたことを示すために、チェックマークとして示されたアイコンを有している。1本の斜線を有する円または他の表示は、「スマート減圧パルス(smart vac pulse)」モードが停止されたときを示すために使用されてもよい。「スマート減圧(smart vac)」モードを停止させるために、ユーザーは、「スマート減圧パルス(smart vac pulse)」用の表示部(750)に隣接する下ボタン(710)を作動させることができる。1本の斜線を有する円または他のアイコンあるいは他の表示部は、「スマート減圧(smart vac)」モードが停止されたことを示すチェックマークに取り替えることができる。「スマート減圧(smart vac)」モードを再び開始するために、ユーザーは、「スマート減圧パルス(smart vac pulse)」用の表示部(750)に隣接する下ボタン(710)を再度、作動させることができる。
ユーザーが「スマート減圧パルス(smart vac pulse)」用の表示部(750)に隣接する下ボタン(710)を作動させることによってプローブ用の表示画面(740)が「スマート減圧(smart vac)」モードを開始でき、かつ、停止できることを許容することを除き、プローブ用の表示画面(740)上の「スマート減圧パルス(smart vac pulse)」用の表示部(750)が状態表示用の表示画面(720)上の「スマート減圧パルス(smart vac pulse)」用の表示部(730)と同様であることは、この明細書における教示を考慮することで、正当に理解されるはずである。勿論、他の任意の適切な視覚表示部は、「スマート減圧(smart vac)」モードの状態を示す1本の斜線を有する円および/またはチェックマークに加えて、あるいは、当該チェックマーク等に代えて使用されてもよい。
〔C. 「システム」用の表示画面の例〕
図68に戻って参照すると、単なる例示に過ぎないシステム用の表示画面(760)は、数個の視覚表示部(764,766,768,770)を有している。例えば、「真空度レベル」用の表示部(764)は、システム用の表示画面(760)上に設けられている。図示されているように、この実施例の「真空度レベル」用の表示部(764)は、生体組織検査システム(2)の真空度レベルを示すために、上行性の一群の棒状部として示されたアイコンを有している。生体組織検査システム(2)の真空度レベルを調節するために、ユーザーは、「真空度レベル」用の表示部(764)に隣接する下ボタン(710)を作動させることができる。ユーザーが当該下ボタン(710)を作動させるたびに、生体組織検査システム(2)の真空度レベルは漸増的に上昇できる。このような真空度レベルの漸増的な上昇は、「真空度レベル」用の表示部(764)の真空度レベルを示す、上行性の一群の棒状部における付加的な棒状部を点灯することによって表示される。換言すれば、「真空度レベル」用の表示部(764)において点灯された棒状部の数は、生体組織検査システム(2)の真空度レベルを示すはずである。
仮に、当該棒状部の全部が点灯された(例えば、真空度レベルが最も高いことを示す)際に、ユーザーが関連した下ボタン(710)を作動させる場合に、真空度レベルは、上行性の一群の棒状部における第1の棒状部のみが点灯されるように、最も低いレベルまで十分に下げられてもよい。したがって、ユーザーは、「真空度レベル」用の表示部(764)に隣接する下ボタン(710)を繰り返して作動させることによって、種々の漸増的な真空度レベルの循環を繰り返すことができ、真空度レベルにおける漸増的な変化は、「真空度レベル」用の表示部(764)の上行性の一群の棒状部で表示されてもよい。
システム用の表示画面(760)を経由して、ユーザーによって選択されたように、真空度レベルの制御が種々の方法で達成され得ることは、正当に理解されるはずである。例えば、選択された真空度レベルは、真空ポンプ(440)の操作を変更することによって達成されてもよい。このような構成に代えて、選択された真空度レベルは、減圧がチューブ(402,404)を経由して供給された際に、先端部(476,478)がチューブ(402,404)と係合解除する度合いを変更することによって達成されてもよい。例えば、ソレノイド(456)は、先端部(476,478)をチューブから僅かにだけ離脱させるように作動されてもよく、これにより、チューブ(402,404)を経由した減圧の伝達を阻止することなく、先端部(476,478)がチューブ(402,404)内に制約を与える。他の変形例において、任意の適切な位置に配された付加的なバルブ(図示せず)または他の部品は、ユーザーの選択に従って真空度レベルを変更するために使用される。
ユーザーが「真空度レベル」用の表示部(764)に隣接する下ボタン(710)を作動させることによってシステム用の表示画面(760)が生体組織検査システム(2)の真空度レベルを変更できることを許容することを除き、システム用の表示画面(760)上の「真空度レベル」用の表示部(764)が状態表示用の表示画面(720)上の「真空度レベル」用の表示部(764)と同様であることは、この明細書における教示を考慮することで、正当に理解されるはずである。勿論、他の任意の適切な視覚表示部(例えば、想定された針の口径、数など)は、生体組織検査システム(2)の真空度レベルを表示するために、上行性の棒状部に加えて、あるいは、当該棒状部に代えて、使用されてもよい。
また、この実施例のシステム用の表示画面(760)は、「音量レベル」用の表示部(766)を有している。図示されているように、この実施例の「音量レベル」用の表示部(766)は、スピーカー(706)から発せられることになる音色の音量を示すために、スピーカー、および、サイズが大きくなる一群の棒状部として示されたアイコンを有している。音量を調節するために、ユーザーは、「音量レベル」用の表示部(766)に隣接する下ボタン(710)を作動させることができる。ユーザーが当該下ボタン(710)を作動させるたびに、音量が漸増的に上がることができる。このような音量の漸増的な上昇は、「音量レベル」用の表示部(766)の、上行性の一群の棒状部における付加的な棒状部を点灯することによって表示される。換言すれば、「音量レベル」用の表示部(766)において点灯された棒状部の数は、スピーカー(706)から発せられることになる音色または他の音響の音量レベルを示すはずである。したがって、「音量レベル」用の表示部(766)および当該「音量レベル」用の表示部(766)に関連した下ボタン(710)は、上述されたように、「真空度レベル」用の表示部(764)および当該「真空度レベル」用の表示部(764)に関連した下ボタン(710)と同様であるが、前者が音量レベルに関連しているのに対して後者が真空度レベルに関連している点を除く。勿論、他の任意の適切な視覚表示部(例えば、想定されたダイヤル、数など)は、音量レベルを表示するために、スピーカー、および、サイズが大きくなる一群の棒状部に加えて、あるいは、当該スピーカーおよび棒状部に代えて、使用されてもよい。
また、この実施例のシステム用の表示画面(760)は、「待機状態」用の表示部(768)を有している。図示されているように、この実施例の「待機状態」用の表示部(768)は、星および月として示されたアイコンを有している。生体組織検査システム(2)を待機モードに置くために、ユーザーは、「待機状態」用の表示部(768)に隣接する下ボタン(710)を作動させることができる。待機モードの一つの例において、真空ポンプ(440)が停止され、かつ、少なくとも一部のユーザー入力装置(例えば、ホルスター(202,203)上のユーザー・インターフェース(800)、フットスイッチ等)が動作停止状態とされる。待機モードの他の変形例は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。生体組織検査システム(2)を待機モードから離脱させるために、ユーザーは、ユーザー・インターフェース(700)における任意の容量性スイッチ(704)を単に作動させるか、ホルスター(202,203)上の任意のスイッチまたはボタンを作動させるか、あるいは、他の動作を実行してもよい。
また、この実施例のシステム用の表示画面(760)は、「動作停止」用の表示部(770)を有している。図示されているように、この実施例の「動作停止」用の表示部(770)は、電源ボタンを示すアイコンを有している。生体組織検査システム(2)の動作を停止させるために、ユーザーは、「動作停止」用の表示部(770)に隣接する下ボタン(710)を作動させることができる。勿論、ユーザーが生体組織検査システム(2)を動作停止させ得るような他の種々の方法がある。
添付の図面には図示されていないが、表示モニタ(702)が、上記で明白に詳述されていない他の種々の表示部を表示できることは、正当に理解されるはずである。単なる一例として、ケーブル(484)がポート部(482)に連結されていない場合に、表示モニタ(702)は、ケーブル(484)を連結するようにユーザーに対して指示するメッセージを表示できる。同様に、真空キャニスター(500)がキャニスター区画部(458)内に挿入されていない場合に、あるいは、仮に、真空ポート部(462,514)間に十分な封止構造が形成されていない場合に、表示モニタ(702)は、キャニスター区画部(458)内に真空キャニスター(500)を適切に挿入するようにユーザーに対して指示するメッセージを表示できる。
〔VIII. ホルスター上のユーザー・インターフェースの例〕
ユーザー・インターフェース(700)が真空制御モジュール(400)によって与えられる構成に加えて、あるいは、当該構成に代えて、ユーザー・インターフェース(800)は、生体組織検査装置(100,101)上に設けられてもよい。例えば、このようなユーザー・インターフェース(800)は、生体組織検査用プローブ(102,103)上、および/または、ホルスター(202,203)上に設けられてもよい。この実施例において、単なる例示に過ぎないユーザー・インターフェース(800)は、ホルスター(202)上に設けられている。また、この実施例において、真空制御モジュール(400)のユーザー・インターフェース(700)によって与えられる制御が生体組織検査システム(2)の設定により大きく関連しているが、ホルスター(202)のユーザー・インターフェース(800)によって与えられる制御は、生体組織検査装置(100)の実際の作動により大きく関連している。しかし、このような役割が逆であっても、あるいは、組み合わされ得ることは、正当に理解されるはずである。例えば、ユーザー・インターフェース(800)は、ユーザーが生体組織検査システム(2)の少なくとも一部の設定を調節できるように構成されてもよく、および/または、ユーザー・インターフェース(700)は、ユーザーが生体組織検査システム(2)を作動させることができるように構成されてもよい。
図69を参照すると、この実施例のユーザー・インターフェース(800)は、側面パネル部(214,216)の一方または両方に固定可能である膜部として設けられている。また、ユーザー・インターフェース(800)は、少なくとも部分的に、インモールド成形による装飾部(in-mold decoration)(IMD)として設けられてもよい。このようなインモールド成形による装飾部(IMD)の構成は、ホルスター(202)に封止構造を提供でき、これにより、ユーザー・インターフェース(800)の存在が、望ましくない漏出部分を形成しないようにすることができる。いずれにせよ、インモールド成形による装飾部(IMD)の構成は、後述されるボタン(802,803,804,806,808)等のユーザー入力用の可撓性領域を提供できる。他の実施の形態において、ユーザー・インターフェース(800)は、少なくとも部分的に、二重ショット成形法(a double shot molding process)によって設けられている。ユーザー・インターフェース(800)が設けられ得るような他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
この実施例のユーザー・インターフェース(800)は、5個のボタン(802,803,804,806,808)を含み、各ボタンは、以下にさらに詳述されるはずであるが、他の任意の適切な数のボタンが使用されてもよい。一部の実施の形態において、ボタン(802,803,804,806,808)は、膜部の部分としての薄膜型スイッチとして設けられている。他の実施の形態において、ボタン(802,803,804,806,808)は、当該膜部が固着される側面パネル部(214,216)内に形成されている。他のさらなる実施の形態において、ボタン(802,803,804,806,808)は、容量性スイッチを有している。この実施例において、ボタン(802,803,804,806,808)(あるいは、ボタン(802,803,804,806,808)の少なくとも周囲)は、発光ダイオード、あるいは、膜部の背面から照らす他の光源によって点灯される。ボタン(802,803,804,806,808)が設けられ得るような他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
この実施例のボタン(802,803)は、それぞれ、カッター(50)を前進させるか、あるいは、後退させるために作動されてもよい。このような前進または後退は、上述されたように、サンプル収集サイクル中に、組織収容用横穴(16)の有効口径の大きさを選択的に減少させるために使用されてもよい。このような構成に代えて、ユーザーは、吸引中に、組織収容用横穴(16)の口径を変更させることを望むことができる。ユーザーが、ボタン(802,803)を作動させることによってカッター(50)を前進させるか、あるいは、後退させることを望む他の状況は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。以下にさらに詳述されるように、ユーザーがボタン(802,803)を作動させることにより達成されるカッター(50)の位置は、ユーザー・インターフェース(800)上のカッター位置表示部(810)の複数の個別点灯部(812)により表示されてもよい。
この実施例のボタン(804)は、サンプル収集サイクルを開始するために操作可能である。例示的なサンプル収集サイクルは、上記で詳述されていることから、ここでは、さらに詳述されない。ボタン(804)がサンプル収集サイクルを開始するために操作可能となるように形成され得る適切な方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。さらに、一部の変形例において、ボタン(804)は、上述されたボタン(802)と同一の機能を実行し、これにより、当該ボタン(802)が省略されてもよい。同様に、他の変形例において、ボタン(802)は、上述されたボタン(804)と同一の機能を実行し、これにより、当該ボタン(804)が省略されてもよい。
この実施例のボタン(806)は、プローブ(102)内で横方向の減圧処理(lateral vacuum)を開始するために操作可能である。例えば、ボタン(806)の作動は、チューブ(402)を経由する減圧の伝達をもたらし、これにより、横方向開口部(32)を経由して減圧を伝達することができる。ボタン(806)が横方向の減圧処理(lateral vacuum)を開始するために操作可能となり得るような適切な方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
この実施例のボタン(808)は、プローブ洗浄サイクルを開始するために操作可能である。例示的なプローブ洗浄サイクルは、上記で詳述されていることから、ここでは、さらに詳述されない。ボタン(808)がプローブ洗浄サイクルを開始するために操作可能となり得るような適切な方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
また、ユーザー・インターフェース(800)は、カッター位置表示部(810)を含み、当該カッター位置表示部(810)は、外側カニューレ(12)の遠位端および複数の個別点灯部(812)の表示部を有している。単なる一例として、一つ以上の発光ダイオードまたは他の光源は、複数の個別点灯部(812)を照らすために使用されてもよい。個別点灯部(812)の点灯は、組織収容用横穴(16)に対するカッター(50)の位置を表示する上で役立てることができる。例えば、複数の個別点灯部(812)のうち、最後に点灯された個別点灯部(812)は、カッター(50)の遠位端を示すことができる。一部の実施の形態において、カッター(50)の位置に対応する個別点灯部(812)のみが点灯されるが、残りの個別点灯部(812)は、点灯されない。他の実施の形態において、カッター(50)の位置に対応する個別点灯部(812)が一つの色(例えば、赤色)で点灯されるが、残りの個別点灯部(812)は、他の色(例えば、黄色)で点灯される。カッター位置表示部(810)がカッター(50)の位置を示すために使用され得るような他の適切なさらなる方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。さらに、カッター(50)の位置データがカッター位置表示部(810)に効率的に伝達され得るような種々の方法がある。単なる一例として、一つ以上のセンサは、カッター(50)、カッター回転及び並進移動機構(120)および/またはカッター駆動機構(270)と連絡可能に連結されてもよい。
また、ユーザー・インターフェース(800)は、トリガー(242)の針射出準備方向を示すアイコン(814)、並びに、トリガー(242)のロック解除方向を示すアイコン(816)を有している。トリガー(242)が射出準備し、針部(10)に対して射出動作を行うために使用され得るような方法は、上記で詳述されている。アイコン(814,816)は、当該動作を達成するためにトリガー(242)を回転させる方向を示す視覚表示部を単に備えてもよい。
さらに、ユーザー・インターフェース(800)は、エラー表示灯(820)を有している。エラー表示灯(820)は、種々の状態の下で選択的に点灯されてもよい。例えば、エラー表示灯(820)は、組織がカッター内腔(52)内あるいは生体組織検査システム(2)内の他の場所で詰まっている際に点灯されてもよい。また、エラー表示灯(820)は、特定の状態に関連した特定のシーケンスまたはパターンで点滅することによる「障害コード」を備えてもよい。例えば、点滅シーケンスを繰り返す前に、エラー表示灯(820)が点滅する回数は、エラー状態に基づいて変更されてもよい。また、エラー表示灯(820)に代えて、あるいは、当該エラー表示灯(820)に加えて、ユーザー・インターフェース(800)の他の部品が一つ以上のエラー状態を連絡するために使用され得ることは、正当に理解されるはずである。例えば、カッター位置表示部(810)の個別点灯部(812)は、特定のエラー状態を示すために、特定のパターンまたはシーケンスで点滅するか、あるいは、選択的に点灯されてもよい。光または他の手段によって、エラー状態がユーザーに連絡され得るような他の方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。同様に、エラー状態が検出され得るような方法は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
ホルスター(202,302)の両側部がボタン(802,803,804,806,808)を有する場合の変形例において、生体組織検査システム(2)は、ボタン(802,803,804,806,808)が作動される第1の側部を、ホルスター(202,302)の「使用中」の側部として割り当てるように構成されてもよい。同様に、生体組織検査システム(2)は、トリガー(242)またはボタン(244)が作動される第1の側部を、ホルスター(202,302)の「使用中」の側部として割り当ててもよい。単なる一例として、上述されたような「サンプル観察」モードを提供する例において、当該「使用中」の側部を割り当てることは、直近に収集された組織サンプル(4)が3時の位置あるいは9時の位置に存在しているか否かを指示することができる。換言すれば、仮に、ユーザーが、組織サンプルホルダー(140,368)の3時の位置に対応する側部上のボタン(244,802,803,804,806,808)あるいはトリガー(242)を最初に作動させた場合に、マニホールド(144,366)は、直近に収集された組織サンプル(4)を3時の位置でユーザーに示すために回転してもよい。このような構成に代えて、生体組織検査システム(2)は、「使用中」の側部の割り当て応じて他の機能を変更するように構成されてもよく、あるいは、単に「使用中」の側部を全く割り当てなくてもよい。
種々の部品が、ボタン(802,803,804,806,808)、個別点灯部(812)およびエラー表示灯(820)の作動を実行するために使用され得ることは、正当に理解されるはずである。例えば、一つ以上のプリント回路基板(図示せず)は、ホルスター(202)内に設けられてもよい。さらに、ユーザー・インターフェース(800)は、ケーブル(484)または他の手段等により、真空制御モジュール(400)と少なくとも部分的に連絡されてもよい。ユーザー・インターフェース(800)が生体組織検査システム(2)内に組み込まれ得るような他の方法、並びに、ユーザー・インターフェース(800)の他の変形例は、この明細書における教示を考慮することで、当業者にとって明白なはずである。
本発明の実施の形態は、従来の内視鏡および開腹手術用器具内での用途、並びに、ロボット支援手術内での用途を有している。
この明細書で開示された装置の実施の形態は、1回の使用後に廃棄されるように設計されるか、あるいは、当該実施の形態は、複数回、使用されるように設計され得る。使い捨て用の場合および再使用可能な場合のいずれか、あるいは、両方における実施の形態は、少なくとも1回の使用後に再使用するために再生されてもよい。再生処理工程は、装置の分解ステップと、その後の特定の部品の洗浄または交換ステップと、その後の再組立ステップとの任意の組み合わせを有してもよい。具体的には、当該装置の実施の形態は、分解されてもよく、また、当該装置の多くの特定の部品または部分は、任意の組み合わせで選択的に交換または除去されてもよい。特定の部分の洗浄時および/または交換時に、当該装置の実施の形態は、後使用のために、再生設備で、あるいは、手術の直前に外科チームにより再組立されてもよい。当業者は、装置の再生が、分解、洗浄/交換、および、再組立に関する種々の技術を利用できることを正当に理解するはずである。このような技術を使用し、その結果として再生された装置は、全て、本出願の範囲内にある。
単なる一例として、この明細書で記述された実施の形態は、手術前に処理されてもよい。第1に、新規あるいは使用済みの器具が調達されてもよく、また、必要なら、洗浄されてもよい。その後、当該器具は殺菌されてもよい。一つの殺菌方法において、当該器具は、プラスチック製またはタイベック(TYVEK)製のバッグ等、閉じられた封止容器内に配置される。その後、当該容器および器具は、γ線、X線または高エネルギ電子等、当該容器を貫通できる放射線の照射場内に配置されてもよい。放射線は、器具上および容器内の細菌を殺菌できる。その後、殺菌された器具は、殺菌済み容器内に保存されてもよい。封止された容器は、当該容器が医療施設内で開封されるまで、当該器具を無菌状態に保持できる。また、装置は、β線またはγ線、エチレンオキシド、あるいは、蒸気を含むが、これらに限定されない、この技術分野において知られた他の任意の方法を用いて殺菌されてもよい。
本発明の種々の実施の形態を図示し、かつ、記述しており、この明細書に記述された方法およびシステムの更なる改善例は、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者による適切な変更によって達成され得る。このような数種の変更の可能性は、既に記述されており、他の変更の可能性は、当業者にとって明白なはずである。例えば、上述された実施例、実施の形態、幾何学的構造、材料、寸法、比率、処理ステップ、および、これらの同類は例示であるが、必須ではない。したがって、本発明の範囲は、特許請求の範囲の請求項の観点から検討されるべきであり、当該範囲は、明細書に記述され、かつ、図面に示された詳細な構造および動作に限定されないものと理解される。
〔実施の態様1〕
(1−1) 組織サンプルを採取するために生検装置を操作する方法であって、
前記生検装置は、第1の内腔、第2の内腔、ならびに、遠位端および近位端によって画定された横方向組織受容孔を有するカニューレを含み、
前記第1の内腔は、少なくとも1つの開口部を通して前記第2の内腔と流体連通し、
組織受容孔は、前記第1の内腔と流体連通し、
前記生検装置は、前記カニューレに対して並進移動可能なカッターであって、カッター内腔を画定しているカッターをさらに含み、
前記カッターは、前記第1の内腔内に配設されている、
方法において、
前記方法は、
(a)前記孔の前記遠位端の遠位側の位置から、前記孔の前記遠位端の近位側の第1の位置に、前記カッターを近位方向に後退させることと、
(b)前記孔を通して組織を吸引するため、近位方向に前記カッターを後退させる前記動作の少なくとも一部の間に、前記カッター内腔を通して真空引きを行うことと、
(c)前記カッターを近位方向に後退させる前記動作の少なくとも一部の間に、前記第2の内腔を通して真空引きを行うことと、
(d)前記孔を通して吸引された組織を切り離すため、切断運動を完了するために、前記孔の前記遠位端の遠位側の位置に、前記カッターを遠位方向に前進させることと、
(e)前記切断運動の完了後に少なくとも一度、前記カッターを往復移動させることであって、
前記往復移動の動作は、前記孔の前記遠位端の近位側の第2の位置に、前記カッターを近位方向に後退させること、および、前記孔の前記遠位端の遠位側の位置に、前記カッターを前進させることを含む、
往復移動させることと、
(f)前記切断運動の完了後に少なくとも一度、前記カッターを往復移動させる前記動作の少なくとも一部の間に、前記第2の内腔に大気を通気させることと、
を含む、方法。
(1−2) 実施態様(1−1)に記載の方法において、
前記孔の前記遠位端の近位側の前記第1の位置は、前記孔の前記近位端の遠位側にある、方法。
(1−3) 実施態様(1−1)に記載の方法において、
前記孔の前記遠位端の近位側の前記第2の位置は、前記孔の前記遠位端の近位側の前記第1の位置の遠位側にある、方法。
(1−4) 実施態様(1−1)に記載の方法において、
前記孔は、前記遠位端と前記近位端との間に長さ方向中点を有し、前記孔の前記遠位端の近位側の前記第2の位置は、前記長さ方向中点の遠位側にある、方法。
(1−5) 実施態様(1−4)に記載の方法において、
前記孔の前記遠位端の近位側の前記第1の位置は、前記長さ方向中点の近位側にある、方法。
(1−6) 実施態様(1−1)に記載の方法において、
前記第2の内腔は、前記カッターの外部にあり、かつ、前記カッターに平行である、方法。
(1−7) 実施態様(1−1)に記載の方法において、
前記第2の内腔を通して生理食塩水の伝達を行うことをさらに含む、方法。
(1−8) 実施態様(1−7)に記載の方法において、
前記第2の内腔を通して生理食塩水の伝達を行う前記動作は、前記カッターを遠位方向に前進させる前記動作の少なくとも一部の間に実施される、方法。
(1−9) 実施態様(1−1)に記載の方法において、
前記カッターを遠位方向に前進させる前記動作の少なくとも一部の間に前記第2の内腔に大気を通気させることをさらに含む、方法。
(1−10) 実施態様(1−6)に記載の方法において、
前記カニューレは、前記第2の内腔を前記カッターから少なくとも部分的に分離する壁をさらに含み、前記壁は、貫通するよう形成された複数の開口部を有する、方法。
(1−11) 実施態様(1−10)に記載の方法において、
前記複数の開口部は、前記孔の前記遠位端の近位側の第1の開口部、および、前記第1の開口部の近位側の第2の開口部を含み、前記孔の前記遠位端の近位側の前記第2の位置は、前記第1の開口部と前記第2の開口部との間に、長さ方向に位置付けされる、方法。
(1−12) 生検装置内部に収容された組織サンプルを洗浄するために前記生検装置を操作する方法であって、
前記生検装置は、第1の内腔、第2の内腔、ならびに、遠位端および近位端によって画定された横方向組織受容孔を有するカニューレを含み、
前記第1の内腔は、少なくとも1つの開口部を通して前記第2の内腔と流体連通し、
組織受容孔は、前記第1の内腔と流体連通し、
前記生検装置は、前記カニューレに対して並進移動可能なカッターであって、カッター内腔を画定しているカッターをさらに含み、
前記カッターは、前記第1の内腔内に配設されている、
方法において、
前記方法は、
(a)少なくとも2回、前記カッターを往復移動させることであって、
前記往復移動の動作は、
(i)最初に、前記孔の前記遠位端の遠位側の位置から、前記孔の前記遠位端の近位側の位置に、前記カッターを近位方向に後退させること、
(ii)最初に、前記孔の前記遠位端の近位側の前記位置から、前記孔の前記遠位端の遠位側の前記位置に、前記カッターを遠位方向に前進させること、
(iii)二回目に、前記孔の前記遠位端の遠位側の前記位置から、前記孔の前記遠位端の近位側の前記位置に、前記カッターを近位方向に後退させること、および
(iv)二回目に、前記孔の前記遠位端の近位側の前記位置から、前記孔の前記遠位端の遠位側の前記位置に、前記カッターを遠位方向に前進させること、を含む、
往復移動させることと、
(b)前記カッターを往復移動させる前記動作の少なくとも一部の間に、前記カッター内腔を通して真空引きを行うことと、
(c)最初に前記カッターを近位方向に後退させる前記動作の間、および、最初に前記カッターを遠位方向に前進させる前記動作の間に、前記第2の内腔を通して生理食塩水の伝達を行うことと、
(d)二回目に前記カッターを近位方向に後退させる前記動作の間、および、二回目に前記カッターを遠位方向に前進させる前記動作の間に、前記第2の内腔に大気を通気させることと、
を含む、方法。
(1−13) 実施態様(1−12)に記載の方法において、
第2の内腔は、前記カッターの外部にあり、かつ、前記カッターに平行である、方法。
(1−14) 生検装置の回転可能な組織サンプルホルダーを操作する方法であって、
前記組織サンプルホルダーは、複数の個別組織サンプル室を有し、
前記生検装置は、カッター内腔を画定するカッターを有する、
方法において、
前記方法は、
(a)前記カッターで第1の組織サンプルを捕獲することと、
(b)前記組織サンプルホルダーの第1の組織サンプル室に前記第1の組織サンプルを伝達することであって、
前記第1の組織サンプル室は、前記第1の組織サンプル室が第1の回転位置にあるときに前記第1の組織サンプルを受容するように、
伝達することと、
(c)前記第1の組織サンプルをユーザーに提示するために、前記第1の組織サンプル室を第2の回転位置に位置付けるように、前記組織サンプルホルダーを回転させることと、
(d)前記第2の組織サンプル室に第2の組織サンプルを捕捉するために、前記第1の回転位置に前記組織サンプルホルダーの第2の組織サンプル室を位置付けるように、前記組織サンプルホルダーを回転させることであって、
前記第2の組織サンプル室は、前記第1の組織サンプル室に隣接し、
前記第2の組織サンプル室が前記第1の回転位置にあるときに、前記第1の組織サンプル室は、第3の回転位置にあるように、
回転させることと、
を含む、方法。
(1−15) 実施態様(1−14)に記載の方法において、
第2の回転位置に前記第1の組織サンプル室を位置付けるように、前記組織サンプルホルダーを回転させる前記動作は、前記組織サンプルホルダーを第1の方向に回転させることを含み、
前記組織サンプルホルダーの第2の組織サンプル室を前記第1の回転位置に位置付けるように、前記サンプルホルダーを回転させる前記動作は、前記組織サンプルホルダーを、前記第1の方向とは反対の第2の方向に回転させることを含む、方法。
(1−16) 生検装置の回転可能な組織サンプルホルダーを操作する方法であって、
前記組織サンプルホルダーは、複数の個別組織サンプル室を有し、
前記生検装置は、カッター内腔を画定するカッターを有する、
方法において、
前記方法は、
(a)第1の組織サンプルを受容するために前記カッター内腔に対して第1の組織サンプル室を割り出す(indexing)ことと、
(b)割り出された前記第1の組織サンプル室に、前記カッター内腔を通して前記第1の組織サンプルを伝達することと、
(c)前記第1の組織サンプルをユーザーに提示するために、最初に前記組織サンプルホルダーを回転させることであって、
最初に前記組織サンプルホルダーを回転させる前記動作は、割り出された位置から提示位置に前記第1の組織サンプル室を回転させるように、
回転させることと、
(d)第2の組織サンプルを受容するために、前記カッター内腔に対して第2の組織サンプル室を割り出すことであって、
前記第2の組織サンプル室を割り出す前記動作は、二回目に前記組織サンプルホルダーを回転させることを含み、
二回目に前記組織サンプルホルダーを回転させる前記動作は、前記第1の組織サンプル室を、前記提示位置から離れるように回転させ、
前記第二の組織サンプル室は、前記第1の組織サンプル室に隣接するように、
割り出すことと、
を含む、方法。
(1−17) 実施態様(1−14)に記載の方法において、
前記第1の回転位置は、前記第2の回転位置と、前記第3の回転位置との間である、方法。
(1−18) 実施態様(1−14)に記載の方法において、
(a)ユーザー入力を受容することであって、
前記ユーザー入力は、プローブ洗浄サイクルまたは吸引サイクルのうちのいずれかを開始するための命令を含むように、
受容することと、
(b)前記組織サンプルホルダーの前記第2の組織サンプル室を前記第1の回転位置に位置付けるように前記組織サンプルホルダーを回転させる前記動作を実施する前に、前記第1の組織サンプル室を前記第1の回転位置に戻すことであって、
前記第1の組織サンプル室を前記第1の回転位置に戻す前記動作は、受容された前記ユーザー入力に反応して実施されるように、
戻すことと
をさらに含む、方法。
(1−19) 実施態様(1−14)に記載の方法において、
前記第1の回転位置は、ほぼ12時の位置に位置する、方法。
(1−20) 実施態様(1−19)に記載の方法において、
前記第2の回転位置は、ほぼ3時の位置またはほぼ9時の位置のうちのいずれかに位置する、方法。
(1−21) 実施態様(1−20)に記載の方法において、
前記第2の回転位置として前記3時の位置を使用するかまたは前記9時の位置を使用するかを選択する入力を受容することであって、
前記第2の回転位置は、前記受容された入力にしたがって定められる、
受容すること、
をさらに含む、方法。
(1−22) 実施態様(1−21)に記載の方法において、
前記生検装置は、左側部および右側部を有するハウジングを含み、
前記左側部および右側部はそれぞれ、前記生検装置の操作に関連する前記ユーザーからの命令を受けるよう作動可能なそれぞれのユーザーインターフェース特徴部を有し、
前記第2の回転位置として前記3時の位置を使用するかまたは前記9時の位置を使用するかを選択する、前記受容された入力は、前記ユーザーインターフェース特徴部のいずれが前記ユーザーから命令を受容するかに基づく、方法。
(1−23) 生検装置の回転可能な組織サンプルホルダーを操作する方法であって、
前記組織サンプルホルダーは、複数の個別組織サンプル室を有し、
前記生検装置は、カッター内腔を画定するカッターを有する、
方法において、
前記方法は、
(a)第1の組織サンプルを受容するために前記カッター内腔に対して第1の組織サンプル室を割り出すことと、
(b)割り出された前記第1の組織サンプル室に、前記カッター内腔を通して前記第1の組織サンプルを伝達することと、
(c)前記第1の組織サンプルをユーザーに提示するために、最初に前記組織サンプルホルダーを回転させることであって、
最初に前記組織サンプルホルダーを回転させる前記動作は、割り出された位置から提示位置に前記第1の組織サンプル室を回転させるように、
回転させることと、
(d)前記第2の組織サンプルを受容するために、前記割り出された位置に第2の組織サンプル室を位置させるように、二回目に前記組織サンプルホルダーを回転させることであって、
二回目に前記組織サンプルホルダーを回転させる前記動作は、前記第1の組織サンプル室を、前記提供位置から離れるように回転させるように、
回転させることと、
(e)前記第2の組織サンプルを前記ユーザーに提示するために、三回目に前記組織サンプルホルダーを回転させることであって、
三回目に前記組織サンプルホルダーを回転させる前記動作は、前記割り出された位置から前記提示位置に前記第2の組織サンプル室を回転させるように、
回転させることと、
(f)第3の組織サンプルを受容するために、前記割り出された位置に第3の組織サンプル室を位置させるように、四回目に前記組織サンプルホルダーを回転させることであって、
四回目に前記組織サンプルホルダーを回転させる前記動作は、前記第2の組織サンプル室を、前記提示位置から離れるように回転させるように、
回転させることと、
を含む、方法。
〔実施の態様2〕
(2−1) 生体組織検査装置の動作中に、該生体組織検査装置への流体連通を制御する方法であって、前記生体組織検査装置は、軸に沿ってカッター内腔を画定するカッターを有している、方法において、
(a)前記生体組織検査装置の複数の動作モードを与えることであって、該動作モードが、サンプル収集サイクル、プローブ洗浄サイクル、カッター位置付けサイクル、吸引サイクル、および保守用の減圧パルスサイクルを含み、前記動作モードがユーザーによって選択可能である、動作モードを与えることと、
(b)前記生体組織検査装置を経由して軸方向の流体連通を与えるように構成された第1の導管を与えることであって、前記軸方向の流体連通が前記カッター内腔の前記軸に沿うものである、第1の導管を与えることと、
(c)前記生体組織検査装置を経由して横方向の流体連通を与えるように構成された第2の導管を与えることであって、前記横方向の流体連通が前記カッター内腔の前記軸に対して横方向である、第2の導管を与えることと、
(d)前記複数の動作モードからユーザーによって選択されたモードに基づいて、前記第1の導管を経由する減圧の伝達、あるいは、前記第1の導管の封止を選択的に行なうことであって、前記伝達あるいは封止の選択的な動作が前記生体組織検査装置外部の真空制御モジュール内に配設されたバルブ締付けシステムによって実行される、伝達または封止を選択に行なうことと、
(e)前記複数の動作モードから前記ユーザーによって選択されたモードに基づいて、前記第2の導管を経由する減圧、生理食塩水、または大気の伝達、あるいは、前記第2の導管の封止を選択的に行なうことであって、前記伝達あるいは封止の選択的な動作が前記生体組織検査装置外部の真空制御モジュール内に配設されたバルブ締付けシステムによって実行される、伝達または封止を選択的に行なうことと、
(f)前記複数の動作モードから前記ユーザーによって選択されたモードに基づいて、動作サイクル中に前記カッターの軸方向の位置を変更することであって、ステップ(d)および(e)に従って実行された動作が、前記複数の動作モードから前記ユーザーによって選択されたモードに基づいて、前記動作サイクル中に前記カッターの前記軸方向の位置に応じて変わる、前記カッターの軸方向の位置を変更することと、
を含む、方法。
(2−2) 生体組織検査装置を用いて得られた組織サンプルを収集するための組織サンプルホルダーであって、前記生体組織検査装置は、軸に沿ってカッター内腔を画定するカッターを有する、組織サンプルホルダーにおいて、
(a)回転可能なマニホールドであって、該マニホールドが導管と流体連通しており、前記マニホールドが第1の軸方向から横方向へ、また前記第1の軸方向とは反対方向の第2の軸方向へ戻るよう流体の方向を変えるように構成されており、前記マニホールドが前記導管から前記カッター内腔へ減圧を伝達するように構成されており、前記マニホールドが該マニホールドの中心部分から半径方向に向けて延在する複数の壁部を有する、マニホールドと、
(b)複数の組織サンプルトレイであって、該各組織サンプルトレイが複数の個別チャンバを画定する複数の壁部を有しており、前記組織サンプルトレイの前記壁部が前記マニホールドの前記壁部に係合するように構成されており、前記各チャンバが少なくとも一つの組織サンプルを保持するように構成されており、前記組織サンプルトレイが前記マニホールドと流体連通しており、前記マニホールドが前記組織サンプルトレイを経由して前記導管から前記カッター内腔へ減圧を伝達できるように前記組織サンプルトレイが構成されており、前記複数の組織サンプルトレイが前記組織サンプルホルダーから取外し可能である、組織サンプルトレイと、
(c)前記マニホールドおよび前記複数の組織サンプルトレイを取外し可能に覆うように構成されたカバー部材であって、前記マニホールドおよび前記複数の組織サンプルトレイが前記カバー部材内で回転するように構成されている、カバー部材と、
(d)組織サンプルホルダー回転機構であって、前記組織サンプルトレイのチャンバを前記カッター内腔で割り出すために前記マニホールドを回転させるように前記組織サンプルホルダー回転機構が操作可能であり、前記生体組織検査装置の第1の部分が前記生体組織検査装置の第2の部分から分離された場合に、前記組織サンプルホルダー回転機構が前記マニホールドの回転を選択的に阻止するように構成された爪部を有している、組織サンプルホルダー回転機構と、
を含む、組織サンプルホルダー。
(2−3) 生体組織検査装置を用いて得られた組織サンプルを収集するための組織サンプルホルダーであって、前記生体組織検査装置は、軸に沿ってカッター内腔を画定するカッターを有する、組織サンプルホルダーにおいて、
(a)回転可能なマニホールドであって、該マニホールドが導管と流体連通しており、前記マニホールドが第1の軸方向から横方向へ、また前記第1の軸方向とは反対方向の第2の軸方向へ戻るよう流体の方向を変えるように構成されており、前記マニホールドが前記導管から前記カッター内腔へ減圧を伝達するように構成されており、前記マニホールドが該マニホールドの中心部分から半径方向に向けて延在する複数の壁部を有する、マニホールドと、
(b)複数の組織サンプルトレイであって、該各組織サンプルトレイが複数の個別チャンバを画定する複数の壁部を有しており、前記組織サンプルトレイの前記壁部が前記マニホールドの前記壁部に係合するように構成されており、前記各チャンバが少なくとも一つの組織サンプルを保持するように構成されており、前記組織サンプルトレイが前記マニホールドと流体連通しており、前記マニホールドが前記組織サンプルトレイを経由して前記導管から前記カッター内腔へ減圧を伝達できるように前記組織サンプルトレイが構成されており、前記複数の組織サンプルトレイが前記組織サンプルホルダーから取外し可能である、組織サンプルトレイと、
(c)前記マニホールドおよび前記複数の組織サンプルトレイを取外し可能に覆うように構成されたカバー部材であって、前記マニホールドおよび前記複数の組織サンプルトレイが前記カバー部材内で回転するように構成されており、前記カバー部材が近位側の開口部、および、該近位側の開口部を選択的に覆うためのハッチ部を有している、カバー部材と、
(d)前記マニホールドに沿って延在する通路であって、該通路が前記複数のチャンバのうち、二つのチャンバ間に位置付けされており、前記通路が前記組織サンプルトレイのうち、二つのトレイ間を延在するように前記マニホールドの一部内に設けられており、前記マニホールドが前記通路を前記カッター内腔と選択的に位置合わせするように移動可能であり、機器の一部が前記通路および前記近位側の開口部を通過して前記カッター内腔内に入れるように前記通路および前記近位側の開口部が構成されており、前記通路が前記導管と前記カッター内腔との間に流体隔離を与えるように構成されている、通路と、
を含む、組織サンプルホルダー。
(2−4) 生体組織検査装置において、
前記生体組織検査装置は、
(a)プローブ部であって、該プローブ部が軸に沿ってカッター内腔を画定するカッターを有しており、前記プローブ部が組織サンプルホルダーをさらに有しており、該組織サンプルホルダーが、
(i)回転可能なマニホールドであって、該マニホールドが導管と流体連通しており、前記マニホールドが第1の軸方向から横方向へ、また前記第1の軸方向とは反対方向の第2の軸方向へ戻るよう流体の方向を変えるように構成されており、前記マニホールドが前記導管から前記カッター内腔へ減圧を伝達するように構成されており、前記マニホールドが該マニホールドの中心部分から半径方向に向けて延在する複数の壁部を有する、マニホールド;
(ii)複数の組織サンプルトレイであって、該各組織サンプルトレイが複数の個別チャンバを画定する複数の壁部を有しており、前記組織サンプルトレイの前記壁部が前記マニホールドの前記壁部に係合するように構成されており、前記各チャンバが少なくとも一つの組織サンプルを保持するように構成されており、前記組織サンプルトレイが前記マニホールドと流体連通しており、前記マニホールドが前記組織サンプルトレイを経由して前記導管から前記カッター内腔へ減圧を伝達できるように前記組織サンプルトレイが構成されており、前記複数の組織サンプルトレイが前記組織サンプルホルダーから取外し可能である、組織サンプルトレイ;および、
(iii)前記マニホールドおよび前記複数の組織サンプルトレイを取外し可能に覆うように構成されたカバー部材であって、前記マニホールドおよび前記複数の組織サンプルトレイが前記カバー部材内で回転するように構成されている、カバー部材、
を含む、プローブ部と、
(b)ホルスター部であって、前記プローブ部が前記ホルスター部に選択的に係合可能であり、前記ホルスター部が
(i)組織サンプルホルダー回転機構であって、前記組織サンプルトレイのチャンバを前記カッター内腔で割り出すために前記マニホールドを回転させるように前記組織サンプルホルダー回転機構が操作可能である、組織サンプルホルダー回転機構;および、
(ii)組織サンプルホルダー位置検知システムであって、該組織サンプルホルダー位置検知システムがエンコーダホイールおよびセンサを有しており、前記エンコーダホイールが複数のスロットを有しており、前記エンコーダホイールが前記マニホールドに付随して回転するように構成されており、前記センサが前記エンコーダホイールの回転位置を検知し、これにより前記マニホールドの回転位置を検知するように構成されている、組織サンプルホルダー位置検知システム、
を含む、ホルスター部と、
(c)前記組織サンプルホルダー回転機構および前記組織サンプルホルダー位置検知システムと連絡状態にあるコントローラであって、前記組織サンプルホルダー位置検知システムによって検知されたときの前記マニホールドの回転位置に少なくとも部分的に基づいて、前記組織サンプルホルダー回転機構を制御するように前記コントローラが操作可能である、コントローラと、
を含む、生体組織検査装置。
(2−5) 生体組織検査装置を用いて得られた組織サンプルを収集するための組織サンプルホルダーであって、前記生体組織検査装置は、軸に沿ってカッター内腔を画定するカッターを有する、組織サンプルホルダーにおいて、
(a)回転可能なマニホールドであって、該マニホールドが導管と流体連通しており、前記マニホールドが第1の軸方向から横方向へ、また前記第1の軸方向とは反対方向の第2の軸方向へ戻るよう流体の方向を変えるように構成されており、前記マニホールドが前記導管から前記カッター内腔へ減圧を伝達するように構成されており、前記マニホールドが該マニホールドの中心部分から半径方向に向けて延在する複数の壁部を有する、マニホールドと、
(b)複数の組織サンプルトレイであって、該各組織サンプルトレイが複数の個別チャンバを画定する複数の壁部を有しており、前記組織サンプルトレイの前記壁部が前記マニホールドの前記壁部に係合するように構成されており、前記各チャンバが少なくとも一つの組織サンプルを保持するように構成されており、前記組織サンプルトレイが前記マニホールドと流体連通しており、前記マニホールドが前記組織サンプルトレイを経由して前記導管から前記カッター内腔へ減圧を伝達できるように前記組織サンプルトレイが構成されており、前記複数の組織サンプルトレイが前記組織サンプルホルダーから取外し可能である、組織サンプルトレイと、
(c)組織サンプルホルダー回転機構であって、前記組織サンプルトレイのチャンバを前記カッター内腔で割り出すために前記マニホールドを回転させるように前記組織サンプルホルダー回転機構が操作可能であり、前記生体組織検査装置の第1の部分が前記生体組織検査装置の第2の部分から分離された場合に、前記組織サンプルホルダー回転機構が前記マニホールドの回転を選択的に阻止するように構成された爪部を有している、組織サンプルホルダー回転機構と、
(d)前記組織サンプルホルダー回転機構と連絡状態にあるコントローラであって、該コントローラは、チャンバ内に収集された組織サンプルをユーザーに示すための表示位置まで前記マニホールドを回転させるように構成されており、前記組織サンプルが前記チャンバ内に収集された場合に、前記マニホールドは第1の位置にあり、前記表示位置は前記第1の位置から約90°の角度位置にあり、前記コントローラは、他の組織サンプルを採取するように前記生体組織検査装置に指示するユーザー入力に応じて前記マニホールドを第3の位置に回転させるようにさらに構成されており、前記第3の位置では空のチャンバが前記カッター内腔に位置合わせされており、前記空のチャンバは、収集された前記組織サンプルが存在する前記チャンバに隣接している、コントローラと、
を含む、組織サンプルホルダー。
(2−6) 生体組織検査装置において、
前記生体組織検査装置が、
(a)生体組織検査用プローブであって、該生体組織検査用プローブが、
(i)組織穿刺用先端部を有するカニューレであって、該カニューレが前記先端部の近位側に形成された横方向開口部を有しており、前記カニューレが第1の内腔部を第2の内腔部から分離する壁部を有しており、該壁部が、該壁部を貫通して形成された複数の開口部を有している、カニューレ、および、
(ii)前記カニューレの前記第1の内腔部内に配設されたカッターであって、前記カニューレが、前記横方向開口部を経由して突出する組織の一部を切除するために前記カニューレ内で並進移動可能であり、前記カッターが前記カニューレ内で回転可能であり、前記カッターがカッター内腔を画定している、カッター、
を含む、生体組織検査用プローブと、
(b)ホルスターであって、前記生体組織検査用プローブが前記ホルスターと選択的に連結されるように構成されており、前記ホルスターが、
(i)前記カニューレ内で前記カッターを並進移動させるように操作可能である機構、
(ii)前記カニューレ内で前記カッターを回転させるように操作可能である機構、ならびに、
(iii)薄膜スイッチを有する膜部によって与えられたユーザー・インターフェースであって、該ユーザー・インターフェースが、
(A)前記横方向開口部に対する、前記カニューレ内の前記カッターの長さ方向の位置を示す、照らされた表示部、
(B)前記カニューレ内の前記カッターの長さ方向の位置を選択的にかつ漸増的に調節するように操作可能である一つ以上のボタン、
(C)エラー状態を示すように構成されたトラブル表示点灯部、
(D)サンプル収集サイクルを開始するように操作可能であるボタンであって、前記サンプル収集サイクルが、前記カッター内腔を経由して真空引きを行うこと、および、前記カッターを回転させ、かつ、並進移動させることを含む、ボタン、
(E)プローブ洗浄サイクルを開始するように操作可能であるボタンであって、前記プローブ洗浄サイクルが、前記カッター内腔を経由して真空引きを行うこと、および、前記カニューレ内で前記カッターを往復移動させることを含む、ボタン、
(F)横方向の減圧処理サイクルを開始するように操作可能であるボタンであって、前記横方向の減圧処理サイクルが前記第2の内腔部を経由して前記壁部内の前記複数の開口部を通して真空引きを行うことを含む、ボタン、および、
(G)前記カニューレの射出準備および射出動作を行うように操作可能であるトリガー、
を含む、ユーザー・インターフェース、
を含む、ホルスターと、
を含む、生体組織検査装置。
(2−7) 生体組織検査システムにおいて、
前記生体組織検査システムが、
(a)患者から組織サンプルを採取するように構成された生体組織検査装置であって、該生体組織検査装置が、
(i)組織穿刺用先端部を有するカニューレであって、該カニューレが前記先端部の近位側に形成された横方向開口部を有しており、前記カニューレが第1の内腔部を第2の内腔部から分離する壁部を有しており、該壁部が、該壁部を貫通して形成された複数の開口部を有している、カニューレ、
(ii)前記カニューレの前記第1の内腔部内に配設されたカッターであって、前記カニューレが、前記横方向開口部を経由して突出する組織の一部を切除するために前記カニューレ内で並進移動可能であり、前記カッターが前記カニューレ内で回転可能であり、前記カッターがカッター内腔を画定している、カッター、および、
(iii)複数の個別の組織チャンバを有する回転可能な組織サンプルホルダーであって、前記各チャンバが、前記カッター内腔を経由して近位方向に伝達されたそれぞれの組織サンプルを保持するように構成されており、前記組織サンプルホルダーが、前記チャンバ内に複数の組織サンプルを連続的に収集するために回転するように操作可能である、組織サンプルホルダー、
を含む、生体組織検査装置と、
(b)真空制御モジュールであって、該真空制御モジュールが前記カッター内腔および前記第2の内腔部と選択的な連絡状態となる真空源を有しており、前記真空制御モジュールがスピーカーをさらに有しており、前記真空制御モジュールがユーザー・インターフェースを一括して与えるように構成された表示部および複数の容量性スイッチをさらに有しており、前記ユーザー・インターフェースが前記生体組織検査装置の動作を制御するボタンおよびアイコンを表示しており、該アイコンが、
(i)前記横方向開口部に対する前記カッターの位置を示す針穴絞り用のアイコン、
(ii)前記生体組織検査システムがサンプル観察モードにあるか否かを示すサンプル観察用のアイコン、
(iii)前記複数の容量性スイッチのうちの一つのスイッチによって与えられた隣接のボタンが前記回転可能な組織サンプルホルダーの位置を再設定するように操作可能であることを示す回転装置の再設定用のアイコン、
(iv)前記生体組織検査システムが保守用の減圧パルスモードにあるか否かを示す保守減圧パルス用のアイコン、
(v)前記真空源によって与えられた真空度レベルを示す真空度レベル用のアイコン、
(vi)前記スピーカーを経由して伝達された音の音量を示す音量レベル用のアイコン、
(vii)前記複数の容量性スイッチのうちの一つのスイッチによって与えられた隣接のボタンが前記生体組織検査システムを待機状態に置くように操作可能であることを示す待機状態用のアイコン、および、
(viii)前記複数の容量性スイッチのうちの一つのスイッチによって与えられた隣接のボタンが前記生体組織検査システムの動作を停止させるように操作可能であることを示す動作停止用のアイコン、
を含む、真空制御モジュールと、
を含み、
前記容量性スイッチの少なくとも一部が前記各アイコンに関連した対応のボタンを与えるように構成されており、前記各ボタンが、該ボタンに関連した前記アイコンに従って前記生体組織検査システムの状態を変更するように操作可能であり、
前記針穴絞り用のアイコン、前記サンプル観察用のアイコン、前記回転装置の再設定用のアイコン、および前記保守減圧パルス用のアイコンが、前記ユーザー・インターフェースによって与えられたプローブ用ページ上に与えられており、
前記真空度レベル用のアイコン、前記音量レベル用のアイコン、前記待機状態用のアイコン、および前記動作停止用のアイコンが、前記ユーザー・インターフェースによって与えられたシステム用ページ上に与えられており、
前記容量性スイッチの一つが前記プローブ用ページと前記システム用ページとの間を繰り返すように操作可能であるボタンを与えており、
前記スピーカーが前記各ボタンの作動と一意的に関連した音を発するように構成されている、生体組織検査システム。
(2−8) 生体組織検査システムにおいて、
前記生体組織検査システムが、
(a)患者から組織サンプルを採取するように構成された生体組織検査装置であって、該生体組織検査装置が、
(i)組織穿刺用先端部を有するカニューレであって、該カニューレが前記先端部の近位側に形成された横方向開口部を有しており、前記カニューレが第1の内腔部を第2の内腔部から分離する壁部を有しており、該壁部が、該壁部を貫通して形成された複数の開口部を有している、カニューレ、
(ii)前記カニューレの前記第1の内腔部内に配設されたカッターであって、前記カニューレが、前記横方向開口部を経由して突出する組織の一部を切除するために前記カニューレ内で並進移動可能であり、前記カッターが前記カニューレ内で回転可能であり、前記カッターがカッター内腔を画定している、カッター、および、
(iii)複数の個別の組織チャンバを有する回転可能な組織サンプルホルダーであって、前記各チャンバが、前記カッター内腔を経由して近位方向に伝達されたそれぞれの組織サンプルを保持するように構成されており、前記組織サンプルホルダーが、前記チャンバ内に複数の組織サンプルを連続的に収集するために回転するように操作可能である、組織サンプルホルダー、
を含む、生体組織検査装置と、
(b)真空制御モジュールであって、該真空制御モジュールが前記カッター内腔および前記第2の内腔部と選択的な連絡状態となる真空源を有しており、前記真空制御モジュールがスピーカーをさらに有しており、前記真空制御モジュールがグラフィカル・ユーザー・インターフェースを一括して与えるように構成された表示部および複数の容量性スイッチをさらに有しており、前記グラフィカル・ユーザー・インターフェースが複数の機能を果たすように操作可能であり、該複数の機能が、
(i)前記横方向開口部に対する前記カッターの位置を変更すること、
(ii)サンプル観察モードを選択的に作動すること、
(iii)前記回転可能な組織サンプルホルダーの位置を再設定すること、
(iv)保守用の減圧パルスモードを選択的に作動すること、
(v)前記真空源によって与えられた真空度レベルを変更すること、
(vi)前記スピーカーから発せられた音の音量レベルを変更すること、
(vii)前記生体組織検査システムを待機状態モードに選択的に置くこと、および、
(viii)前記生体組織検査システムの動作を選択的に停止させること、
を含む、真空制御モジュールと、
を含む、生体組織検査システム。
(2−9) 生体組織検査システムにおいて、
前記生体組織検査システムが、
(a)患者から組織サンプルを採取するように構成された生体組織検査装置であって、該生体組織検査装置が、
(i)組織穿刺用先端部を有するカニューレであって、該カニューレが前記先端部の近位側に形成された横方向開口部を有しており、前記カニューレが第1の内腔部を第2の内腔部から分離する壁部を有しており、該壁部が、該壁部を貫通して形成された複数の開口部を有している、カニューレ、および、
(ii)前記カニューレの前記第1の内腔部内に配設されたカッターであって、前記カニューレが、前記横方向開口部を経由して突出する組織の一部を切除するために前記カニューレ内で並進移動可能であり、前記カッターが前記カニューレ内で回転可能であり、前記カッターがカッター内腔を画定している、カッター、
を含む、生体組織検査装置と、
(b)前記カッター内腔と流体連通した第1のチューブであって、該第1のチューブがさらに真空源と流体連通している、第1のチューブと、
(c)針マニホールドを経由して前記第2の内腔部と流体連通した第2のチューブであって、該第2のチューブがさらに真空源と流体連通している、第2のチューブと、
(d)前記第2のチューブと流体連通した第3のチューブであって、該第3のチューブがさらに大気と流体連通している、第3のチューブと、
(e)前記第2のチューブと流体連通した第4のチューブであって、該第3のチューブがさらに生理食塩水の供給源と流体連通している、第4のチューブと、
(f)真空キャニスターであって、該真空キャニスターが前記第1のチューブおよび前記第2のチューブを経由して吸引した流体を収集するように構成されており、前記真空キャニスターが蓋部を有しており、該蓋部がその内部に形成された複数の溝部を有しており、前記第1のチューブ、前記第2のチューブ、前記第3のチューブ、および前記第4のチューブが、前記複数の溝部内に部分的に配設されており、前記蓋部が、前記第1のチューブ、前記第2のチューブ、前記第3のチューブ、および前記第4のチューブを経由する流体の伝達を選択的に阻止するために、前記第1のチューブ、前記第2のチューブ、前記第3のチューブ、および前記第4のチューブを締め付けるための複数の係合領域を有している、真空キャニスターと、
(g)真空制御モジュールであって、該真空制御モジュールが、
(i)前記真空源、
(ii)前記真空キャニスターを挿入した状態で収容するための区画部、
(iii)複数のソレノイドであって、該各ソレノイドが、前記第1のチューブ、前記第2のチューブ、前記第3のチューブ、および前記第4のチューブのうち、前記各ソレノイドに対応する一つのチューブに関連しており、前記各ソレノイドが、該ソレノイドに対応するロッドを作動させるように構成されている、ソレノイド、および、
(iv)複数の先端部であって、該各先端部が、前記ロッドのうち対応する1つのロッドに固定されており、該各先端部が、関連した係合領域に対して、前記第1のチューブ、前記第2のチューブ、前記第3のチューブ、および前記第4のチューブのうち、前記各先端部に対応する一つのチューブを締め付けて該対応のチューブを経由する流体の伝達を阻止するように構成されている、先端部、
を含む、真空制御モジュールと、
を含み、
前記第1のチューブ、前記第2のチューブ、前記第3のチューブ、または前記第4のチューブの一つ以上のチューブが、該チューブの一部を貫通して形成された複数の長さ方向外側スロットを有している、生体組織検査システム。
(2−10) 生体組織検査用プローブにおいて、
前記生体組織検査用プローブが、
(a)組織穿刺用先端部を有するカニューレであって、該カニューレが前記先端部の近位側に形成された横方向開口部を有しており、前記カニューレが第1の内腔部を第2の内腔部から分離する壁部を有しており、該壁部が、該壁部を貫通して形成された複数の開口部を有している、カニューレと、
(b)前記カニューレの前記第1の内腔部内に配設されたカッターであって、前記カニューレが、前記横方向開口部を経由して突出する組織の一部を切除するために前記カニューレ内で並進移動可能であり、前記カッターが前記カニューレ内で回転可能であり、前記カッターがカッター内腔を画定している、カッターと、
(c)前記カニューレに固定された針ハブであって、該針ハブが、前記カニューレによって画定された軸周りに前記カニューレを手動で回転させるために操作可能である指回し式制御装置を有しており、前記針ハブが第1のギアをさらに有しており、該第1のギアが、ノブならびに複数のギアおよびシャフトの回転に応じて前記カニューレを回転させるように操作可能である針回転機構の第2のギアと噛合するように操作可能である、針ハブと、
(d)前記カッターを回転させ、かつ、並進移動させるように操作可能であるカッター回転及び並進移動機構と、
(e)本体部であって、該本体部がタブを有しており、該タブが押し下げられるか、あるいは、取り外されるまで、前記本体部に対する前記カニューレおよび前記針ハブの軸方向の位置を保持するように前記タブが構成されており、前記タブが押し下げられた後のみ、あるいは、取り外された後のみに前記本体部から前記カニューレおよび前記針ハブが軸方向に引き出され得るように前記本体部が構成されており、前記タブが押し下げられ、あるいは、取り外され、かつ、前記カッター回転及び並進移動機構の第1の部分が前記カッター回転及び並進移動機構の第2の部分からネジ固定を解除された後のみに、前記本体部から前記カッターが軸方向に引き出され得るように前記本体部が構成されている、本体部と、
を含む、生体組織検査用プローブ。
(2−11) 患者から組織サンプルを採取するように構成された生体組織検査装置において、
前記生体組織検査装置が、
(a)プローブ部であって、該プローブ部が、
(i)組織穿刺用先端部を有するカニューレであって、該カニューレが前記先端部の近位側に形成された横方向開口部を有しており、前記カニューレが第1の内腔部を第2の内腔部から分離する壁部を有しており、該壁部が、該壁部を貫通して形成された複数の開口部を有している、カニューレ、
(ii)前記カニューレの前記第1の内腔部内に配設されたカッターであって、前記カニューレが、前記横方向開口部を経由して突出する組織の一部を切除するために前記カニューレ内で並進移動可能であり、前記カッターが前記カニューレ内で回転可能であり、前記カッターがカッター内腔を画定している、カッター、ならびに、
(iii)複数の個別の組織チャンバを有する回転可能な組織サンプルホルダーであって、前記各チャンバが、前記カッター内腔を経由して近位方向に伝達されたそれぞれの組織サンプルを保持するように構成されており、前記組織サンプルホルダーが、前記チャンバ内に複数の組織サンプルを連続的に収集するために回転するように操作可能であり、前記回転可能な組織サンプルホルダーが、シャフト、マニホールド、およびカップを有しており、前記シャフト、前記マニホールド、および前記カップが、透明または半透明である、組織サンプルホルダー、
を含む、プローブ部と、
(b)ホルスター部であって、前記プローブ部が該ホルスター部に選択的に係合可能であり、前記ホルスター部が、
(i)カッター回転及び並進移動機構であって、該カッター回転及び並進移動機構が前記カッターを回転させ、かつ、並進移動させるように操作可能である、カッター回転及び並進移動機構、
(ii)組織サンプルホルダー回転機構であって、該組織サンプルホルダー回転機構が前記組織サンプルホルダーを回転させるように操作可能である、組織サンプルホルダー回転機構、および、
(iii)複数の発光ダイオードであって、該発光ダイオードが前記回転可能な組織サンプルホルダーを照らすように構成されており、前記複数の発光ダイオードのうちの第1の発光ダイオードが前記組織サンプルホルダーの前記シャフトに位置合わせされており、前記複数の発光ダイオードのうちの第2および第3の発光ダイオードが前記組織サンプルホルダーの前記シャフトに対して横方向に位置付けされている、発光ダイオード、
を含む、ホルスター部と、
を含む、生体組織検査装置。
(2−12) 生体組織検査装置において、
前記生体組織検査装置が、
(a)生体組織検査用プローブであって、該生体組織検査用プローブが、
(i)組織穿刺用先端部を有するカニューレであって、該カニューレが前記先端部の近位側に形成された横方向開口部を有しており、前記カニューレが第1の内腔部を第2の内腔部から分離する壁部を有しており、該壁部が、該壁部を貫通して形成された複数の開口部を有している、カニューレ、
(ii)前記カニューレの前記第1の内腔部内に配設されたカッターであって、前記カニューレが、前記横方向開口部を経由して突出する組織の一部を切除するために前記カニューレ内で並進移動可能であり、前記カッターが前記カニューレ内で回転可能であり、前記カッターがカッター内腔を画定している、カッター、および、
(iii)本体部であって、前記カニューレが該本体部に対して長さ方向に移動可能である、本体部、
を含む、生体組織検査用プローブと、
(b)ホルスターであって、前記生体組織検査用プローブが前記ホルスターに選択的に連結されるように構成されており、前記ホルスターが、
(i)前記カニューレ内で前記カッターを並進移動させ、かつ、前記カニューレ内で前記カッターを回転させるように操作可能である機構、
(ii)針射出機構であって、該針射出機構が、
(A)前記カニューレと操作可能に連結されたフォーク部、
(B)前記フォークと連結された射出用ロッド、
(C)前記フォークを遠位側位置に向けて弾性的に付勢するバネ、
(D)前記射出用ロッドに連結されたネジ式ギア、
(E)前記射出用ロッドの近位端に位置付けされたソリ部、
(F)前記ソリ部が近位側位置に向けて動かされた場合に前記ソリ部に選択的に係合するように構成された捕捉部、および、
(G)前記ネジ式ギアと連絡状態にあるモータ及びギア集合体、を含み、
前記ネジ式ギアが、前記モータ及びギア集合体によって伝達される回転運動を、前記ソリ部を前記捕捉部に係合するために前記射出用ロッドを近位方向に移動させる直線運動に変換するように操作可能であり、前記モータ、前記ネジ式ギア、および前記射出用ロッドが、前記ソリ部が前記捕捉部に係合した後に前記射出用ロッドに対して前記ネジ式ギアを遠位方向に並進移動させるようにさらに構成されている、
針射出機構、
(iii)前記針射出機構の射出準備を行うために前記モータを作動させるように操作可能であるトリガーであって、前記針射出機構は、前記ソリ部が前記捕捉部に係合されると射出準備される、トリガー、ならびに、
(iv)前記ソリ部を前記捕捉部から係合解除することによって前記カニューレを射出するように操作可能であるトリガー及びボタン対であって、前記カニューレが、前記生体組織検査用プローブの前記本体部に対して前記フォーク部および前記カニューレを遠位方向に付勢する前記バネによって射出される、トリガー及びボタン対、
を含む、ホルスターと、
を含む、生体組織検査装置。
(2−13) 生体組織検査装置において、
前記生体組織検査装置が、
(a)生体組織検査用プローブであって、該生体組織検査用プローブが、
(i)組織穿刺用先端部を有するカニューレであって、該カニューレが前記先端部の近位側に形成された横方向開口部を有しており、前記カニューレが第1の内腔部を第2の内腔部から分離する壁部を有しており、該壁部が、該壁部を貫通して形成された複数の開口部を有している、カニューレ、
(ii)前記カニューレの前記第1の内腔部内に配設されたカッターであって、前記カニューレが、前記横方向開口部を経由して突出する組織の一部を切除するために前記カニューレ内で並進移動可能であり、前記カッターが前記カニューレ内で回転可能であり、前記カッターがカッター内腔を画定している、カッター、
(iii)本体部、ならびに、
(iv)カッター回転及び並進移動機構であって、該カッター回転及び並進移動機構が、
(A)前記カッターに一体固定されたスリーブであって、該スリーブが雄ネジ山を有する第1の部分および外側フラット部を有する第2の部分を有している、スリーブ、
(B)前記本体部に固定されたナットであって、該ナットが前記スリーブの前記雄ネジ山に係合するように構成された雌ネジ山を有しており、これにより、前記カッターが、前記スリーブの前記第1の部分が前記ナット内で回転する場合に長さ方向に並進移動することになり、前記雌ネジ山および前記雄ネジ山が、1インチ(2.5センチメートル)当たり約40個〜約50個のネジ山を与える相補的なファインピッチを有している、ナット、
(C)前記スリーブの前記第2の部分上でスライドさせられる第1のギアであって、該第1のギアが内側フラット部を有しており、前記第1のギアの回転が前記スリーブの回転を引き起こすように前記スリーブの前記外側フラット部に係合するように前記第1のギアの前記内側フラット部が構成されており、前記第1のギアが前記スリーブの前記第2の部分に沿って長さ方向に並進移動するように構成されている、第1のギア、
を含む、カッター回転及び並進移動機構、
を含む、生体組織検査用プローブと、
(b)ホルスターであって、前記生体組織検査用プローブが該ホルスターに選択的に連結されるように構成されており、前記ホルスターが、前記カッターを前記カニューレ内で並進移動させ、かつ、前記カッターを前記カニューレ内で回転させるように操作可能である機構を有しており、該機構が、第2のギアと連絡状態にあるモータを有しており、前記第1のギアが前記第2のギアと噛合し、これにより、前記生体組織検査用プローブ前記ホルスターに連結された場合に前記モータの作動が前記カッターの回転および並進移動を同時に行わせるように構成されている、ホルスターと、
を含む、生体組織検査装置。
〔実施の態様3〕
(3−1) 生検装置において、
(a)組織塊に挿入可能な針と、
(b)前記針により受容された組織から組織サンプルを切断するため、前記針に対して可動であるカッターと、
(c)前記針の近位側に配置された組織サンプルホルダーであって、前記組織サンプルホルダーは、前記カッターによって切られた組織サンプルを受容するように作動可能であり、前記組織サンプルホルダーは、回転可能な部材を備えている、組織サンプルホルダーと、
を具備し、
前記生検装置は、前記組織サンプルホルダーから前記サンプルを除去することなく、前記生検装置のユーザーによる観察のために組織サンプルを提示するように、前記回転可能な部材を回転させるよう作動可能である、生検装置。
(3−2) 実施態様(3−1)に記載の生検装置において、
前記組織サンプルホルダーは、周方向に離間した位置に前記組織サンプルを保持するように構成されており、
前記生検装置は、予め定められた時計位置での観察のために特定の組織サンプルを提示するように、前記回転可能な部材を回転させるよう作動可能である、生検装置。
(3−3) 実施態様(3−1)に記載の生検装置において、
前記生検装置は、サンプリングされている組織塊から前記針を除去することなく、複数の組織サンプルを獲得するように作動可能であり、
前記生検装置は、前記組織サンプルが切断された後で、次の組織サンプルを切断する前に、観察のために組織サンプルを提示するように、前記回転可能な部材を回転させるよう作動可能である、生検装置。
(3−4) 実施態様(3−3)に記載の生検装置において、
前記生検装置は、前記組織サンプルが切断された後で、観察のために組織サンプルを提示するように、第1の方向に前記回転可能な部材を回転させるよう作動可能であり、
前記生検装置は、次の組織サンプルを切断する前に、その反対方向に、前記回転可能な部材を回転させるように作動可能である、生検装置。
(3−5) 実施態様(3−1)に記載の生検装置において、
前記生検装置は、切断された組織サンプルを、第1の時計位置にある前記組織サンプルホルダーに運ぶように作動可能であり、
前記生検装置は、第2の時計位置での観察のために前記組織サンプルを提示するように、前記回転可能な部材を回転させるよう作動可能である、生検装置。
(3−6) 実施態様(3−1)に記載の生検装置において、
前記生検装置は、切断された組織サンプルを前記カッターを介して前記組織サンプルホルダーに運び、前記カッターと整列した前記組織サンプルホルダー内の位置へと入れるように作動可能であり、
前記生検装置は、観察のために前記組織サンプルを提示するように、少なくとも90度、前記回転可能な部材を回転させるよう作動可能である、生検装置。
(3−7) 実施態様(3−1)に記載の生検装置において、
前記生検装置は、12時の位置にある前記組織サンプルホルダーに、切断された組織サンプルを運ぶように作動可能であり、
前記生検装置は、前記生検装置の側部からの観察のために前記組織サンプルを提示するように、前記回転可能部材を回転させるよう作動可能である、生検装置。
(3−8) 実施態様(3−1)に記載の生検装置において、
前記生検装置は、前記生検装置の2つの側部のいずれ側からも観察のために前記組織サンプルを提示できるように作動可能である、生検装置。
(3−9) 実施態様(3−1)に記載の生検装置において、
前記生検装置は、組織をサンプリングするための動作モードと、組織を観察するための別の動作モードとを含む、生検装置。
(3−10) 実施態様(3−1)に記載の生検装置において、
前記回転可能な部材の回転位置を検知するためのセンサ、
をさらに具備する、生検装置。
(3−11) 実施態様(3−1)に記載の生検装置において、
前記組織サンプルホルダーの前記回転可能な部材を回転させるためのモータ、
をさらに具備する、生検装置。
(3−12) 実施態様(3−1)に記載の生検装置において、
前記回転可能な部材は、マニホールドを備える、生検装置。
(3−13) 生検装置を作動させる方法において、
前記生検装置は、カッター、針、前記カッターによって切断された組織サンプルを移送するための内腔、および前記カッターによって切断された前記組織サンプルを受容するための組織サンプルホルダーを有し、
前記方法は、
(a)前記生検装置の複数の動作のモードを提供することであって、前記動作のモードは、サンプルサイクル、および少なくとも1つの他の動作のモードを含み、前記動作のモードは、ユーザーによって選択可能である、提供することと、
(b)前記複数のモードからの前記ユーザーのモード選択に基づいて、前記内腔を介して、真空、生理食塩水、または大気の少なくとも1つを選択的に伝えることと、
(c)前記組織サンプルホルダーを介して真空を伝えることと、
(d)前記カッターによって切断された組織サンプルを、前記内腔を介して前記組織サンプルホルダーに移送することと、
(e)前記組織サンプルホルダー中、離間した関係で前記切断された組織サンプルを貯蔵することと、
を含む、方法。
(3−14) 実施態様(3−13)に記載の方法において、
前記生検装置は、前記サンプルモードとは別の前記生検装置の一部を洗浄するためのモードを提供し、
前記方法は、
(a)前記生検装置の一部を洗浄するために、ユーザーの選択を受け取る、および
(b)前記生検装置の一部を洗浄するため、前記ユーザーの選択に応答して、前記針部分に対して遠位側に前記カッターを前進させながら、および/または、前記針部分に対して近位側に前記カッターを引っ込めながら、前記生検装置の一部を洗浄する、
という作用をさらに含む、方法。
(3−15) 実施態様(3−13)に記載の方法において、
前記組織サンプルホルダーの一部を回転させるという作用、
をさらに含む、方法。
(3−16) 実施態様(3−15)に記載の方法において、
前記組織サンプルホルダーの一部を回転させる工程が、組織サンプルが切断されるたびに自動的に行われる、方法。
(3−17) 実施態様(3−13)に記載の方法において、
前記生検装置は、前記組織サンプルホルダー内に保持された組織サンプルを観察するためのユーザー選択可能な動作モードをさらに提供する、方法。
(3−18) 実施態様(3−17)に記載の方法において、
(a)前記組織サンプルホルダー内に保持された組織サンプルを観察するために、ユーザーの選択を受け取ることと、
(b)前記組織サンプルホルダー内に保持された組織サンプルを観察するため、前記ユーザーの選択に応答して、前記組織サンプルホルダーの一部を回転させることと、
をさらに含む、方法。
(3−19) 実施態様(3−13)に記載の方法において、
前記生検装置は、組織サンプルを取ることなく、生検処置の間、生検部位から液体を除去するためのモードをさらに提供する、
(3−20) 実施態様(3−19)に記載の方法において、
(a)前記生検部位から液体を除去するために、ユーザーの選択を受け取ることと、
(b)前記生検部位から液体を除去するため、前記ユーザーの選択に応答して吸引サイクルを開始することと、
をさらに含む、方法。
(3−21) 実施態様(3−13)に記載の方法において、
前記生検装置は、前記生検部位から液体を除去するための動作モードをさらに提供し、
前記方法は、
(a)前記ユーザーからの入力無しで、前記生検装置が予め定められた時間、ある状態になっていたことを決定することと、
(b)前記ユーザーからの入力無しで、前記生検装置が予め定められた時間、ある状態になっていたことを決定することに応答して、前記針を介して真空を伝えることと、
をさらに含む、方法。
(3−22) 実施態様(3−13)に記載の方法において、
前記生検部位から液体を除去するためのモード、
をさらに含み、
前記生検部位から液体を除去するためのモードは、前記カッターを引っ込めること、前記生検部位から流体を除去するため、前記生検装置を介して真空を適用すること、および組織サンプルを切断することなく、前記カッターを前進させることを含む、方法。
(3−23) 実施態様(3−13)に記載の方法において、
前記カッターを並進させるという作用の間、第2の導管を介して遠位側に、第1の導管を介して近位側に、生理食塩水を伝えるという作用、
をさらに含む、方法。
(3−24) 実施態様(3−13)に記載の方法において、
前記針は、第1の内腔、および第2の内腔を含み、
前記カッターは、前記第1の内腔の中を並進し、
前記第1の内腔、および前記第2の内腔は、前記針の遠位部分に流体連通している、方法。
(3−25) 実施態様(3−24)に記載の方法において、
前記生検装置の一部を洗浄するためのモードの前記ユーザーの選択に応答して、前記第2の内腔を大気に通気させること、
をさらに含む、方法。
(3−26) 実施態様(3−13)に記載の方法において、
前記生検装置は、サンプルモード、および少なくとも1つの他のモードをさらに提供し、
前記1つの他のモードは、前記生検装置の一部を介して生理食塩水を流すことを含む、方法。
(3−27) 組織塊から切断された組織サンプルを得るように作動可能な生検システムにおいて、
(a)生検装置であって、
組織塊に挿入可能な針部分、
前記針部分によって受容された組織から組織サンプルを切断するため、針に対して可動であるカッター、および
前記カッターによって切断された組織サンプルを受容するための組織サンプルホルダー、
を備える、生検装置と、
(b)前記生検装置の少なくとも3つの異なるユーザー選択可能な動作モードを提供するユーザーインターフェースと、
を具備し、
前記生検装置の前記ユーザー選択可能な動作モードの少なくとも1つは、サンプルモードを含み、
前記ユーザー選択可能な動作モードの少なくとも1つは、非サンプリングモードである、生検システム。
(3−28) 実施態様(3−27)に記載の生検システムにおいて、
前記ユーザー選択可能な動作モードの1つは、プローブ洗浄モードを含む、生検システム。
(3−29) 実施態様(3−27)に記載の生検システムにおいて、
前記ユーザー選択可能な動作モードの1つは、前記組織サンプルホルダーに貯蔵されたサンプルの観察をもたらすように作動できる観察モードを含む、生検システム。
(3−30) 実施態様(3−27)に記載の生検システムにおいて、
前記ユーザー選択可能な動作モードの1つは、組織をサンプリングすることなく、前記針に対して前記カッターを前進させるように作動可能である、生検システム。
(3−31) 実施態様(3−27)に記載の生検システムにおいて、
前記ユーザー選択可能な動作モードの1つは、前記針部分の横方向組織受容孔の有効長さを変えるように作動可能である、生検システム。
(3−32) 実施態様(3−27)に記載の生検システムにおいて、
前記針部分は、横方向組織受容孔を含み、
前記ユーザー選択可能な動作モードの1つは、前記横方向組織受容孔の長さを有効に短くするため、予め規定されたカッターの複数の位置からのユーザー選択を提供するように作動可能である、生検システム。
(3−33) 実施態様(3−27)に記載の生検システムにおいて、
前記ユーザー選択可能な動作モードの1つは、生検部位から流体を吸引するように作動可能である、生検システム。
(3−34) 実施態様(3−27)に記載の生検システムにおいて、
前記生検システムは、予め定められた時間、組織サンプルが取り出されることなく、前記針部分が組織中に挿入されたままである際に、生検部位から流体を除去するための動作サイクルを含む、生検システム。
(3−35) 実施態様(3−34)に記載の生検システムにおいて、
前記自動的に流体を除去するための前記動作サイクルは、前記針部分に対して、前記カッターを完全にではなく部分的に引っ込めるように作動可能である、生検システム。
(3−36) 実施態様(3−35)に記載の生検システムにおいて、
自動的に流体を除去するための前記動作サイクルは、前記カッターを介して真空を適用するように作動可能である、生検システム。
(3−37) 実施態様(3−34)に記載の生検システムにおいて、
前記生検部位から流体を除去するための前記動作サイクルは、さらなるユーザー入力が提供されない場合でも、予め定められた時間内、自動的に繰り返すように作動可能である、生検システム。
(3−38) 実施態様(3−34)に記載の生検システムにおいて、
前記生検部位から流体を除去するための前記動作サイクルは、前記生検部位から流体を除去するための前記動作サイクルの間に適用された真空のレベルが、前記カッターを介して前記組織サンプルホルダーに組織サンプルを移送するために適用される真空レベルよりも小さくなるように構成されている、生検システム。
(3−39) 生検装置において、
(a)針と、
(b)前記針によって受容された組織を切断するため、前記針に対して並進するように構成されたカッターと、
(c)本体部分であって、前記針が、前記本体部分に対して長さ方向に可動であり、前記針が、前記本体部分に対して回転可能である、本体部分と、
(d)前記カッターによって切断された前記組織サンプルを受容するための組織サンプルホルダーと、
(e)針射出機構であって、前記針射出機構は、前記本体部分に対して前記針を引っ込めるためのモータを備え、前記モータは、可逆モータである、針射出機構と、
を具備する、生検装置。
(3−40) 実施態様(3−39)に記載の生検装置において、
再利用可能な部分、および使い捨ての部分、
をさらに含み、
前記再利用可能な部分は、前記針射出機構を含み、
前記使い捨ての部分は、前記針、および前記カッターを含む、生検装置。
(3−41) 実施態様(3−40)に記載の生検装置において、
前記再利用可能な部分は、ユーザーインターフェースを含む、生検装置。
(3−42) 実施態様(3−40)に記載の生検装置において、
前記再利用可能な部分は、対向する側部を有し、
前記再利用可能な部分は、前記対向する側部のそれぞれにユーザーインターフェースを有する、生検装置。
(3−43) 実施態様(3−39)に記載の生検装置において、
前記生検装置は、対向する側部を有し、
ユーザーは、前記生検装置のいずれの側部から前記カッターを動かしてもよい、生検装置。
(3−44) 実施態様(3−39)に記載の生検装置において、
前記生検装置は、対向する側部を有し、
ユーザーは、前記生検装置のいずれの側部から射出のために前記針を引っ込めてもよい、生検装置。
(3−45) 実施態様(3−39)に記載の生検装置において、
前記生検装置は、対向する側部を有し、
前記ユーザーは、前記生検装置のいずれの側部から前記針を射出させてもよい、生検装置。
(3−46) 実施態様(3−39)に記載の生検装置において、
前記本体部分は、プローブ部分、およびホルスター部分を含み、
前記プローブ部分は、前記ホルスター部分に対して取り外し可能に固定されている、生検装置。
(3−47) 実施態様(3−46)に記載の生検装置において、
前記針は、前記プローブ部分から延びており、
前記針射出機構は、前記ホルスター部分に設けられている、生検装置。
(3−48) 実施態様(3−46)に記載の生検装置において、
前記ホルスターは、対向する側部を有し、
前記針の射出は、前記ホルスターの前記対向する側部のいずれ側から発動されてもよい、生検装置。
(3−49) 実施態様(3−39)に記載の生検装置において、
前記生検装置の2つの側部のそれぞれにユーザーインターフェースを有し、
前記生検装置は、前記生検装置の一方の側部の前記ユーザーインターフェースを使用可能状態にし、前記生検装置の他方の側部の前記ユーザーインターフェースを使用不可状態にするように作動可能である、生検装置。
(3−50) 実施態様(3−39)に記載の生検装置において、
前記針を引っ込めるための前記モータに加えて、前記カッターを並進させるためのモータ、および前記組織サンプルホルダーの一部を回転させるためのモータ、
をさらに具備する、生検装置。
(3−51) 実施態様(3−39)に記載の生検装置におて、
針回転機構、
をさらに具備し、
前記針は、前記針の近位端の近位側の位置から回転可能である、生検装置。
(3−52) 実施態様(3−51)に記載の生検装置において、
前記生検装置の第1の側部、および第2の側部のいずれか一方からの針の回転をもたらすように構成されている、生検装置。
(3−53) 実施態様(3−39)に記載の生検装置において、
前記針は、前記生検装置の第1の側部、および第2の側部のいずれの側から回転されてもよく、
前記針は、前記生検装置の前記第1の側部、および前記第2の側部のいずれの側から射出されてもよい、生検装置。
(3−54) 生検装置と使用するための組織サンプルホルダーにおいて、
(a)回転可能な部材であって、この回転可能な部材を介して流体の流れを受容するように構成された、回転可能な部材と、
(b)前記回転可能な部材によって運ばれ、前記回転可能な部材から取り外し可能である、少なくとも1つの組織サンプル受容用部材と、
を具備する、組織サンプルホルダー。
(3−55) 実施態様(3−54)に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
前記回転可能な部材の少なくとも一部の周りに配置されたカバー、
をさらに具備する、組織サンプルホルダー。
(3−56) 実施態様(3−55)に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
前記カバーは、透明である、組織サンプルホルダー。
(3−57) 実施態様(3−54)に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
前記組織サンプルホルダーは、前記生検装置から取り外し可能である、組織サンプルホルダー。
(3−58) 実施態様(3−54)に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
前記少なくとも1つの組織サンプル受容用部材は、前記生検装置から前記回転可能な部材を取り外すことなく、前記回転可能な部材から取り外し可能である、組織サンプルホルダー。
(3−59) 実施態様(3−54)に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
前記回転可能な部材は、少なくとも1つの放射状通路を含む、組織サンプルホルダー。
(3−60) 実施態様(3−54)に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
前記回転可能な部材は、少なくとも1つの長さ方向通路を含む、組織サンプルホルダー。
(3−61) 実施態様(3−54)に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
前記回転可能な部材は、少なくとも1つの環状通路を含む、組織サンプルホルダー。
(3−62) 実施態様(3−54)に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
前記回転可能な部材によって運ばれる少なくとも2つの別々の組織サンプル受容用部材を具備する、組織サンプルホルダー。
(3−63) 実施態様(3−54)に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
前記少なくとも1つの組織サンプル受容用部材は、離間した関係で複数の組織サンプルを保持するように構成されている、組織サンプルホルダー。
(3−64) 実施態様(3−54)に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
前記少なくとも1つの組織サンプル受容用部材は、曲率に従って曲げられるように構成されている、組織サンプルホルダー。
(3−65) 実施態様(3−54)に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
前記少なくとも1つの組織サンプル受容用部材は、前記回転可能な部材中の少なくとも1つの通路に流体連通をもたらすために、この組織サンプル受容用部材を貫通する複数の開口部を含む、組織サンプルホルダー。
(3−66) 実施態様(3−54)に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
前記少なくとも1つの組織サンプル受容用部材は、1つもしくはそれ以上の種類の標識または他の印を含む、組織サンプルホルダー。
(3−67) 実施態様(3−54)に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
前記少なくとも1つの組織サンプル受容用部材は、前記組織サンプル受容用部材によって離間した関係で保持されている別々の組織サンプルを同定するために、複数の標識または他の印を有する、組織サンプルホルダー。
(3−68) 実施態様(3−54)に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
前記少なくとも1つの組織サンプル受容用部材は、ホルマリンの中に置かれるように構成されている、組織サンプルホルダー。
(3−69) 実施態様(3−54)に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
前記少なくとも1つの組織サンプル受容用部材は、放射線用マーカーを含む、組織サンプルホルダー。
(3−70) 実施態様(3−54)に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
前記回転可能な部材は、流体の流れを向け直すように構成されている、組織サンプルホルダー。
(3−71) 実施態様(3−54)に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
前記回転可能な部材は、前記生検装置を介して生検部位に生検マーカーを配備するための器具の挿入を可能にするように構成されている、この回転可能な部材を貫通する通路を含む、組織サンプルホルダー。
(3−72) 実施態様(3−54)に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
前記回転可能な部材は、マニホールドを含む、組織サンプルホルダー。
(3−73) 実施態様(3−54)に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
前記少なくとも1つの組織サンプル受容用部材は、トレイを含む、組織サンプルホルダー。
(3−74) 組織サンプルホルダーを有する生検装置と使用するための組織サンプル受容用部材において、
前記組織サンプル受容用部材は、前記生検装置の前記組織サンプルホルダーに解放可能に受容されるように構成されており、
前記組織サンプル受容用部材は、離間した関係で少なくとも2つの組織サンプルを保持するように構成されており、
前記組織サンプル受容用部材は、この組織サンプル受容用部材を貫通する複数の流体開口部を提供している、組織サンプル受容用部材。
(3−75) 実施態様(3−74)に記載の組織サンプル受容用部材において、
トレイを含む、組織サンプル受容用部材。
(3−76) 実施態様(3−74)に記載の組織サンプル受容用部材において、
離間した関係で少なくとも3つの組織サンプルを保持するように構成されている、組織サンプル受容用部材。
(3−77) 実施態様(3−74)に記載の組織サンプル受容用部材において、
前記組織サンプル受容用部材は、曲率に従って曲げられるように構成されている、組織サンプル受容用部材。
(3−78) 実施態様(3−74)に記載の組織サンプル受容用部材において、
複数の組織サンプル受容用チャンバを画定する壁部分を含む、組織サンプル受容用部材。
(3−79) 実施態様(3−74)に記載の組織サンプル受容用部材において、
テーパー状の壁部分を含む、組織サンプル受容用部材。
(3−80) 実施態様(3−74)に記載の組織サンプル受容用部材において、
離間した場所に複数の組織サンプルを保持し、複数の標識または他の印が前記離間した場所に関連するように構成されている、組織サンプル受容用部材。
(3−81) 実施態様(3−74)に記載の組織サンプル受容用部材において、
前記生検装置から前記組織サンプル受容用部材が取り外されると、前記組織サンプル受容用部材の離間した位置に複数の組織サンプルを保持するように構成されている、組織サンプル受容用部材。
(3−82) 実施態様(3−81)に記載の組織サンプル受容用部材において、
前記組織サンプル受容用部材は、離間した場所に保持された複数の組織サンプルと共にホルマリン中に浸漬されるように構成されている、組織サンプル受容用部材。
(3−83) 実施態様(3−74)に記載の組織サンプル受容用部材において、
前記組織サンプル受容用部材上の適所に前記組織サンプルを保持するため、カバーに挿入されるように構成されている、組織サンプル受容用部材。
(3−84) 生検システムにおいて、
(a)組織に挿入可能な針と、
(b)前記針によって受容された組織を切断するために、前記針に対して並進可能なカッターと、
(c)前記カッターによって切断された組織サンプルを受容して保持するように構成された組織サンプルホルダーであって、前記組織サンプルホルダーは、前記カッターと流体連通するように構成された少なくとも1つの通路を有する回転部材を含んでいる、組織サンプルホルダーと、
を具備し、
前記生検システムは、前記カッターおよび前記回転部材を介して流体の流れをもたらすように作動可能である、生検システム。
(3−85) 実施態様(3−84)に記載の生検システムにおいて、
前記回転部材は、流体の流れを向け直すように構成されている、生検システム。
(3−86) 実施態様(3−85)に記載の生検システムにおいて、
前記回転部材は、軸方向から放射方向に液体の流れを向け直すように構成されている、生検システム。
(3−87) 実施態様(3−84)に記載の生検システムにおいて、
前記生検システムは、前記回転部材を介して前記カッターに真空をもたらすように作動可能である、生検システム。
(3−88) 実施態様(3−84)に記載の生検システムにおいて、
前記生検システムは、前記カッターを介して前記回転部材を通して生理食塩水または他の液体をもたらすように作動可能である、生検システム。
(3−89) 実施態様(3−84)に記載の生検システムにおいて、
前記針は、横方向組織受容孔を含み、
前記生検システムは、前記カッターの遠位側に側方真空をもたらし、前記カッターを通して軸方向真空をもたらすように作動可能である、生検システム。
(3−90) 実施態様(3−84)に記載の生検システムにおいて、
前記生検システムは、前記カッターが遠位側に前進させられたときに、前記カッターの遠位側に生理食塩水または他の液体の流れをもたらすように作動可能である、生検システム。
(3−91) 実施態様(3−84)に記載の生検システムにおいて、
前記生検システムは、前記カッターが並進させられたときに、真空の流れから、前記カッターの遠位側の生理食塩水または他の液体の流れへと切り換えるように作動可能である、生検システム。
(3−92) 実施態様(3−84)に記載の生検システムにおいて、
真空源、および生理食塩水源、
をさらに含む、生検システム。
(3−93) 実施態様(3−84)に記載の生検システムにおいて、
前記組織サンプルホルダーの回転部材の回転位置を提供するためのセンサを含む、生検システム。
(3−94) 実施態様(3−93)に記載の生検システムにおいて、
前記センサは、前記カッターに対する前記回転部材の位置の表示を提供する、生検システム。
(3−95) 実施態様(3−84)に記載の生検システムにおいて、
前記生検システムは、
(i)前記針の横方向組織受容孔に対して前記カッターを引っ込め、
(ii)前記組織サンプルホルダーの前記回転部材を介して前記カッターを通して真空をもたらし、
(iii)前記横方向組織受容孔に組織を引き入れ、
(iv)組織サンプルを切断するために前記カッターを前進させ、
(v)大気圧を通気すること、または前記カッターの遠位側に生理食塩水を流すことのいずれか一方をもたらし、
(vi)切断された組織サンプルを、前記カッターを通して前記回転部材に伝達する、
ように作動可能である、生検システム。
(3−96) 実施態様(3−84)に記載の生検システムにおいて、
前記生検システムは、
(i)前記組織サンプルホルダーの前記回転部材を通して真空をもたらし、
(ii)組織サンプルを切断するために前記カッターを前進させ、
(iii)切断された組織サンプルを前記回転部材に伝達する、
ように作動可能である、生検システム。
(3−97) 実施態様(3−84)に記載の生検システムにおいて、
前記生検システムは、前記カッターの遠位側に生理食塩水をもたらすように作動可能である、生検システム。
(3−98) 実施態様(3−84)に記載の生検システムにおいて、
前記生検システムは、前記カッターが前記針の横方向組織受容孔を覆うように前進された状態で、前記カッターの遠位側へ真空、大気通気、または生理食塩水の少なくとも1つをもたらすように作動可能である、生検システム。
(3−99) 実施態様(3−84)に記載の生検システムにおいて、
前記生検システムは、
(i)第1の組織サンプルを切断し、
(ii)前記第1の組織サンプルを前記組織サンプルホルダーに運ぶために、前記組織サンプルホルダーを通して真空をもたらし、
(iii)前記組織サンプルホルダーの前記回転部材を回転させ、
(iv)第2の組織サンプルを切断し、
(v)前記第2の組織サンプルを前記組織サンプルホルダーに運ぶために、前記組織サンプルホルダーを通して真空をもたらす、
ように作動可能であり、
前記第1および第2の組織サンプルは、離間した関係で保持される、生検システム。
(3−100) 実施態様(3−84)に記載の生検システムにおいて、
前記回転部材は、マニホールドを含む、生検システム。
(3−101) 生検装置において、
(a)本体と、
(b)組織の中に挿入可能である針であって、前記針は、前記本体に対して遠位側に延びている、針と、
(c)前記針によって受容された組織を切断するため、前記針に対して可動であるカッターであって、前記カッターは、前記カッターによって定められた長さ方向軸周りに回転可能であり、前記カッターは、前記カッターによって定められた前記長さ方向軸に沿って並進可能である、カッターと、
(d)カッター駆動機構であって、
(i)前記カッターに固定されたスリーブであって、前記スリーブは、前記カッターによって定められた前記長さ方向軸周りに位置付けられており、前記スリーブは、雄ネジ切りを有するネジ山付き部分を含む、スリーブ、
(ii)ギアであって、前記ギアは、前記カッターによって定められた前記長さ方向軸周りに位置付けられており、前記ギアは、前記カッターを回転させるように作動可能である、ギア、および
(iii)ナットであって、前記ナットは、前記カッターによって定められた前記長さ方向軸周りに位置付けられており、前記ナットは、前記スリーブの前記雄ネジ切りに係合するように位置付けられた雌ネジ切りを含み、前記雌ネジ切りおよび雄ネジ切りは、前記カッターの回転に応答して前記カッターを並進させるように作動可能である、ナット、
を備える、カッター駆動機構と、
を具備する、生検装置。
(3−102) 実施態様(3−101)に記載の生検装置において、
前記スリーブは、前記カッターの周りに外側被覆されたプラスチックを含む、生検装置。
(3−103) 実施態様(3−101)に記載の生検装置において、
前記ギアは、前記スリーブに連結されている、生検装置。
(3−104) 実施態様(3−103)に記載の生検装置において、
前記スリーブは、外部フラット部を含み、
前記ギアは、前記外部フラット部の周りに位置付けられている、生検装置。
(3−105) 実施態様(3−104)に記載の生検装置において、
前記ネジ山付き部分は、前記外部フラット部の遠位側にある、生検装置。
(3−106) 実施態様(3−103)に記載の生検装置において、
前記スリーブは、前記ギアに対して並進するように作動可能である、生検装置。
(3−107) 実施態様(3−106)に記載の生検装置において、
前記スリーブは、前記ギアが前記スリーブを回転させている間、前記ギアに対して並進するように作動可能である、生検装置。
(3−108) 実施態様(3−101)に記載の生検装置において、
前記ナットは、前記本体に対して固定されている、生検装置。
(3−109) 実施態様(3−101)に記載の生検装置において、
前記雄ネジ切りは、1インチ(2.54cm)当たり約40〜50のネジ山のピッチを有する、生検装置。
(3−110) 実施態様(3−101)に記載の生検装置において、
前記針は、組織穿刺用先端部を有する、生検装置。
(3−111) 実施態様(3−110)に記載の生検装置において、
前記針は、前記組織穿刺用先端部の近位側に設けられた横方向組織受容孔をさらに含む、生検装置。
(3−112) 実施態様(3−101)に記載の生検装置において、
前記カッターは、前記針の周りに位置付けられている、生検装置。
(3−113) 実施態様(3−101)に記載の生検装置において、
前記カッターによって切断された組織サンプルを受容するように構成された組織サンプルホルダー、
をさらに具備する、生検装置。
(3−114) 実施態様(3−101)に記載の生検装置において、
前記本体は、プローブ部分、およびホルスター部分を含み、
前記プローブ部分は、前記ホルスター部分に取り外し可能に連結するように構成されており、
前記針は、前記プローブ部分から遠位側に延びている、生検装置。
(3−115) 実施態様(3−114に記載の生検装置において、
前記カッター、前記スリーブ、前記ギア、および前記ナットは、前記プローブ部分の内部に位置付けられている、生検装置。
(3−116) 実施態様(3−115)に記載の生検装置において、
前記ギアの一部は、前記プローブ部分に対して露出されており、
前記ギアの前記露出された部分は、前記ホルスター部分に対して露出された部分を有する相補的なギアと噛み合うように構成されている、生検装置。
(3−117) 実施態様(3−116)に記載の生検装置において、
前記ホルスター部分は、前記相補的なギアを駆動するように作動可能なモータを含み、これにより、前記プローブ部分および前記ホルスター部分が一緒に連結されると、前記カッター駆動機構を駆動させる、生検装置。
(3−118) 実施態様(3−101)に記載の生検装置において、
前記カッター駆動機構は、前記ギアを駆動するように作動可能なモータをさらに含み、これにより前記カッター駆動機構を駆動させる、生検装置。
生体組織検査システムの例を示す概略図である。 定位固定設定用に組み立てられた生体組織検査装置の例を示す斜視図である。 プローブがホルスターから離脱された状態にある、図2の生体組織検査装置を示す分解組立図である。 超音波設定用に組み立てられた生体組織検査装置の例を示す斜視図である。 プローブがホルスターから離脱された状態にある、図4の生体組織検査装置を示す分解組立図である。 図3の生体組織検査装置のプローブ部の上部を示す斜視図である。 図6のプローブ部の下部を示す斜視図である。 上カバー部が取り外された状態となった図6のプローブ部の上部を示す斜視図である。 ベース部が取り外された状態となった図6のプローブ部の下部を示す斜視図である。 長さ方向面に沿った、図6のプローブ部を示す横方向断面図である。 図6のプローブ部の針部品を示す斜視図である。 図6のプローブ部を部分的に示し、針ハブの組立体を示す斜視図である。 図6のプローブ部を部分的に示し、針マニホールドが取り外された状態となった針ハブの組立体を示す斜視図である。 長さ方向面に沿った、図6のプローブ部のカッター回転及び並進移動機構を示す部分断面図である。 組織サンプルホルダーの例を前方から示す斜視図である。 カップおよび他の部品が取り外された状態となった図15の組織サンプルホルダーを示す図である。 組織サンプルトレイが取り外された状態となった図15の組織サンプルホルダーを示す図である。 図15の組織サンプルホルダーを示す後面図である。 カップおよび他の部品が取り外された状態となった図15の組織サンプルホルダーを示す後面図である。 係合部材を示す斜視図である。 図15のアプライヤおよび組織サンプルホルダーを示す分解組立図である。 図15の組織サンプルホルダー内に挿入された図21のアプライヤを示す斜視図である。 図2の生体組織検査装置のホルスターを示す斜視図である。 上カバー部が取り外された状態となった図23のホルスターを示す上面図である。 側面パネル部が取り外された状態となった図23のホルスターを示す側面図である。 側面パネル部が取り外された状態となった図23のホルスターを示す他の側面図である。 図23のホルスターを示し、針回転機構の例を示す部分図である。 図23のホルスターを示し、針射出機構の例を示す部分図である。 図23のホルスターを示し、射出準備状態にある(in a cocked configuration)針射出機構の例を示す部分図である。 図23のホルスターを示し、カッター駆動機構の例を示す部分図である。 図23のホルスターを示し、組織ホルダー回転機構の例を示す部分図である。 図23のホルスターを示し、組織ホルダー回転機構の例を示す他の部分図である。 図4の生体組織検査装置のプローブ部の下部を示す斜視図である。 上カバー部が取り外された状態となった図33のプローブ部の上部を示す斜視図である。 ベース部が取り外された状態となった図33のプローブ部の下部を示す斜視図である。 図33のプローブ部を部分的に示し、針ハブの組立体を示す斜視図である。 図33のプローブ部を部分的に示し、針マニホールドが取り外された状態となった針ハブの組立体を示す斜視図である。 カップおよび他の部品が取り外された状態となった組織サンプルホルダーの例を前方から示す斜視図である。 組織サンプルトレイが取り外された状態となった図38の組織サンプルホルダーを示す図である。 カップおよび他の部品が取り外された状態となった図38の組織サンプルホルダーを示す後面図である。 図4の生体組織検査装置のホルスターを前方から示す斜視図である。 図41のホルスターを後方から示す斜視図である。 上カバー部が取り外された状態となった図41のホルスターを示す上面図である。 図41のホルスターを示し、カッター駆動機構の例を示す部分図である。 図41のホルスターを示し、組織ホルダー回転機構の例を示す部分図である。 真空制御モジュールおよび真空キャニスターの例を示す斜視図である。 図46の真空キャニスターが分離された状態となった図46の真空制御モジュールを示す図である。 図46の真空キャニスターを示す斜視図である。 図46の真空キャニスターを示す上面図である。 複数のチューブが図46の真空キャニスターの上部に係合された状態となった上記真空キャニスターを示す上面図である。 長さ方向面に沿った、図46の真空キャニスターを示す断面図である。 図46の真空制御モジュールを後方から示す斜視図である。 外側ケースが取り外された状態となった図46の真空制御モジュールを示す図である。 図46の真空制御モジュールの真空キャニスターポート部組立体を示す斜視図である。 図54の真空キャニスターポート部組立体を示す正面図である。 図54の真空キャニスターポート部組立体を示す後面図である。 図54の真空キャニスターポート部組立体を示す断面図である。 図46の真空キャニスターが図54の真空キャニスターポート部組立体内に挿入された状態となった図54の真空キャニスターポート部組立体を示す断面図である。 チューブの例の断面を示す斜視図である。 組織サンプルホルダーの回転シーケンスの例を示す概略フロー図である。 例示的な「サンプル収集」サイクルにおいて横方向および軸方向の減圧処理用のチューブを経由する流体連通に関連した、カニューレ内でのカッターの位置のシーケンスの例を示す図である。 例示的な「プローブ洗浄」サイクルにおいて横方向および軸方向の減圧処理用のチューブを経由する流体連通に関連した、カニューレ内でのカッターの位置のシーケンスの例を示す図である。 例示的な「位置付け」サイクルにおいて横方向および軸方向の減圧処理用のチューブを経由する流体連通に関連した、カニューレ内でのカッターの位置のシーケンスの例を示す図である。 例示的な「吸引」サイクルにおいて横方向および軸方向の減圧処理用のチューブを経由する流体連通に関連した、カニューレ内でのカッターの位置のシーケンスの例を示す図である。 例示的な「スマート減圧(smart vac)」サイクルにおいて横方向および軸方向の減圧処理用のチューブを経由する流体連通に関連した、カニューレ内でのカッターの位置のシーケンスの例を示す図である。 生体組織検査システム用のユーザー・インターフェースの例の「状態表示」用のページの例を示す図である。 生体組織検査システム用のユーザー・インターフェースの例の「プローブ」用のページの例を示す図である。 生体組織検査システム用のユーザー・インターフェースの例の「システム」用のページの例を示す図である。 生体組織検査装置の一部に適用され得るユーザー・インターフェースの例を示す図である。

Claims (21)

  1. 生検装置を使用して得られた組織サンプルを収集するための組織サンプルホルダーであって、前記生検装置は、前記生検装置から遠位に延びるカッターを有し、前記カッターは、軸に沿ったカッター内腔を画定する、組織サンプルホルダーにおいて、
    (a)回転可能なマニホールドであって、前記マニホールドは、導管と流体連通しており、前記マニホールドは、流体を向け直すように構成されており、前記マニホールドは、前記導管から前記カッター内腔へと真空を伝達するように構成されており、前記回転可能なマニホールドは、前記回転可能なマニホールドの遠位端に1つまたはそれ以上の遠位開口部を含み、前記真空は、前記導管から、前記遠位開口部の少なくとも1つを通って、前記回転可能なマニホールドの前記遠位端だけを通って前記カッター内腔へと伝達される、回転可能なマニホールドと、
    (b)前記マニホールドに関連した複数の個別の組織サンプルチャンバであって、前記回転可能なマニホールドの各遠位開口部は前記個別の組織サンプルチャンバのうち関連する1つまたはそれ以上と実質的に平行であり、かつ連絡しており、前記組織サンプルチャンバの各々は、前記カッター内腔を通して伝達された少なくとも1つの組織サンプルを受容するように構成されている、組織サンプルチャンバと、
    (c)前記マニホールドおよび前記組織サンプルチャンバを取り外し可能に覆うように構成されたカバー部材であって、前記マニホールドおよび組織サンプルチャンバは前記カバー部材の内部で回転するように構成されている、カバー部材と、
    (d)組織サンプルホルダー回転機構であって、前記組織サンプルホルダー回転機構は、前記マニホールドを回転して、前記カッター内腔に対して前記組織サンプルチャンバを連続的に割出しするように作動可能である、組織サンプルホルダー回転機構と、
    を含む、組織サンプルホルダー。
  2. 請求項1に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
    前記回転可能なマニホールドに取り外し可能に係合された1つまたはそれ以上の組織サンプルトレイをさらに含み、前記1つまたはそれ以上の組織サンプルトレイは、前記複数の組織サンプルチャンバを画定する壁を含む、組織サンプルホルダー。
  3. 請求項2に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
    前記回転可能なマニホールドは、半径方向に延びる複数のフィンを含み、前記1つまたはそれ以上の組織サンプルトレイは、前記フィンに係合されている、組織サンプルホルダー。
  4. 請求項3に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
    前記1つまたはそれ以上の組織サンプルトレイは、前記回転可能なマニホールドの対応するフィンの間に延びる複数の底部を含む、組織サンプルホルダー。
  5. 請求項4に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
    前記底部の各々は、その中を貫通して形成された少なくとも1つの開口部を有し、前記1つまたはそれ以上の組織サンプルトレイは、前記少なくとも1つの開口部の各々を介して前記マニホールドと流体連通している、組織サンプルホルダー。
  6. 請求項2に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
    前記1つまたはそれ以上の組織サンプルトレイは、各対応する組織サンプルチャンバに対して近位境界を画定する近位壁部をさらに含む、組織サンプルホルダー。
  7. 請求項2に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
    前記1つまたはそれ以上の組織サンプルトレイは、前記組織サンプルチャンバの各々に関連した特定の印をさらに含む、組織サンプルホルダー。
  8. 請求項7に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
    前記特定の印は、各組織サンプルチャンバの上または近くに1つまたはそれ以上のX線撮影標識を含む、組織サンプルホルダー。
  9. 請求項1に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
    前記組織サンプルホルダー回転機構は、前記マニホールドを回転して、前記カッター内腔と同軸に並ぶように前記組織サンプルチャンバを連続的に割出しするように作動可能である、組織サンプルホルダー。
  10. 請求項1に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
    前記マニホールドは、流体を第1の軸方向から横方向に向け直し、前記第1の軸方向とは実質的に反対の第2の軸方向に戻すように構成されている、組織サンプルホルダー。
  11. 請求項1に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
    前記導管は、前記生検装置から、前記生検装置の外側の真空源へと延びている、組織サンプルホルダー。
  12. 請求項1に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
    前記組織サンプルホルダー回転機構は、前記生検装置の第1の部分が前記生検装置の第2の部分から離間すると、前記マニホールドの回転を選択的に防止するように構成された保持部材を含む、組織サンプルホルダー。
  13. 請求項12に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
    前記回転可能なマニホールドから一体に延びるギアをさらに含み、前記保持部材は、前記ギアに係合するように付勢された弾性的な爪を含む、組織サンプルホルダー。
  14. 請求項13に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
    前記生検装置の前記第2の部分は、前記爪に係合するように構成された突起部を含み、前記突起部は、前記突起部が前記爪に係合すると、前記ギアから前記爪を係合解除するように構成されている、組織サンプルホルダー。
  15. 請求項1に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
    前記組織サンプルホルダー回転機構は、電気モータを含む、組織サンプルホルダー。
  16. 生検装置を使用して得られた組織サンプルを収集するための組織サンプルホルダーであって、前記生検装置は、導管、およびカッターを有し、前記カッターは、軸に沿ったカッター内腔を画定する、組織サンプルホルダーにおいて、
    (a)回転可能なマニホールドであって、前記マニホールドは、前記導管と流体連通しており、前記マニホールドは、流体を、第1の軸方向に沿った前記カッター内腔から横方向へ向け直し、前記第1の軸方向とは実質的に反対の第2の軸方向に戻すように構成されており、前記回転可能なマニホールドは、前記回転可能なマニホールドの遠位端に1つまたはそれ以上の遠位開口部を含み、前記1つまたはそれ以上の遠位開口部は、前記導管と選択的に連絡するように構成されており、前記第1の軸方向の前記流体は、前記回転可能なマニホールドの前記遠位端で、近位方向に前記回転可能なマニホールドに入り、前記第2の軸方向の前記流体は、前記回転可能なマニホールドの前記遠位端で、遠位方向に前記マニホールドを出る、回転可能なマニホールドと、
    (b)前記マニホールドに関連した複数の個別の組織サンプルチャンバであって、前記組織サンプルチャンバの各々は、前記カッター内腔を通して伝達された少なくとも1つの組織サンプルを受容するように構成されており、前記回転可能なマニホールドの前記遠位端の前記1つまたはそれ以上の遠位開口部の少なくとも1つは、前記個別の組織サンプルチャンバの1つまたはそれ以上と実質的に平行であり、かつ連絡している、組織サンプルチャンバと、
    (c)組織サンプルホルダー回転機構であって、前記組織サンプルホルダー回転機構は、前記マニホールドを回転して、前記カッター内腔に対して前記組織サンプルチャンバを連続的に割出しするように作動可能である、組織サンプルホルダー回転機構と、
    を含む、組織サンプルホルダー。
  17. 請求項16に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
    前記回転可能なマニホールドは、中央ハブ部分を含み、前記1つまたはそれ以上の遠位開口部の少なくともいくつかは、前記中央ハブ部分を通して形成されており、前記組織サンプルホルダー回転機構は、前記導管に対して前記1つまたはそれ以上の遠位開口部を連続的に割出しするようにさらに構成されている、組織サンプルホルダー。
  18. 請求項16に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
    前記回転可能なマニホールドに係合された複数の組織サンプルトレイをさらに含み、前記組織サンプルトレイは、前記複数の個別の組織サンプルチャンバを画定する壁を含む、組織サンプルホルダー。
  19. 生検装置を使用して得られた組織サンプルを収集するための組織サンプルホルダーであって、前記生検装置は、導管、およびカッターを有し、前記カッターは、軸に沿ったカッター内腔を画定する、組織サンプルホルダーにおいて、
    (a)長さ方向軸を画定する回転可能なマニホールドであって、前記回転可能なマニホールドは、前記長さ方向軸を中心に回転可能であり、前記回転可能なマニホールドは、複数の組織サンプルチャンバを含み、前記組織サンプルチャンバは、前記長さ方向軸から半径方向に離間し、かつ前記長さ方向軸を中心に互いから角度的に離間しており、前記組織サンプルチャンバは、前記長さ方向軸に実質的に平行に方向付けられている、回転可能なマニホールドと、
    (b)前記複数の組織サンプルチャンバに実質的に平行に、かつ前記複数の組織サンプルチャンバから半径方向にずれて配置された長さ方向通路と、
    (c)組織サンプルホルダー回転機構であって、前記組織サンプルホルダー回転機構は、前記長さ方向軸を中心に前記マニホールドを回転させて、前記カッター内腔に対して前記組織サンプルチャンバを連続的に割出しするように作動可能である、組織サンプルホルダー回転機構と、
    を含み、
    前記カッター内腔、前記長さ方向通路、および前記組織サンプルチャンバの少なくとも1つは、前記カッター内腔、前記長さ方向通路、および前記サンプルチャンバの前記少なくとも1つが一緒に空気圧式経路を画定するように流体連通しており、
    前記組織サンプルチャンバの前記少なくとも1つは、前記カッター内腔と前記長さ方向通路との間の前記空気圧式経路に位置付けられている、組織サンプルホルダー。
  20. 請求項19に記載の組織サンプルホルダーにおいて、
    前記回転可能なマニホールドの前記組織サンプルチャンバの1つまたはそれ以上に挿入可能な1つまたはそれ以上の組織サンプルトレイをさらに含み、前記組織サンプルトレイは、複数の基部および複数の壁部を含む、組織サンプルホルダー。
  21. 軸に沿って延びたカッター内腔を画定する並進可能な組織サンプルカッターを有する生検装置を使用して得られた組織サンプルを収集するための組織サンプル組立体において、
    (a)マニホールド軸を中心に回転可能なマニホールドであって、前記マニホールド軸は、前記カッター内腔の前記軸と実質的に平行で、かつ前記カッター内腔の前記軸からはずれており、前記回転可能なマニホールドは、複数のチャンバを含み、前記チャンバは、前記マニホールド軸から半径方向に離間し、かつ前記長さ方向軸を中心に互いから角度的に離間しており、前記マニホールドは、流体を、第1の軸方向に沿った前記カッター内腔から横方向へ向け直し、前記第1の軸方向とは実質的に反対の第2の軸方向に戻すように構成されており、前記回転可能なマニホールドは、前記回転可能なマニホールドの遠位端に1つまたはそれ以上の開口部を含み、前記第1の軸方向の前記流体は、前記回転可能なマニホールドの前記遠位端で、近位方向に前記回転可能なマニホールドに入り、前記第2の軸方向の前記流体は、前記回転可能なマニホールドの前記遠位端で、遠位方向に前記マニホールドを出る、回転可能なマニホールドと、
    (b)前記回転可能なマニホールドによって取り外し可能に保持された複数の組織サンプル受容部材であって、各組織サンプル受容部材は、複数の組織サンプル区画部を有し、各組織サンプル区画部は、組織サンプルを受容し、保持するためのものであり、各組織サンプル区画部は、その中を通って延びる複数の真空開口部を有する、複数の組織サンプル受容部材と、
    を含み、前記チャンバの数は、前記組織サンプル受容部材の数を超え、前記カッター内腔および前記チャンバの前記少なくとも1つは一緒に、前記組織サンプル区画部の1つの前記真空開口部を通して真空を提供するための空気圧式経路を画定する、組織サンプル組立体。
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