JP6061496B2 - パターン計測装置、パターン計測方法及びパターン計測プログラム - Google Patents

パターン計測装置、パターン計測方法及びパターン計測プログラム Download PDF

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Description

本発明は、電子顕微鏡を用いて試料に作成された微細パターンの寸法を計測する計測装置及び計測方法に関わる。
微細回路パターンを幾層も形成する半導体デバイスの製造工程では、パターンが設計通りに加工されているか、あるいはパターン寸法に変動がないか計測を行う。このパターン計測には、微細パターンの寸法計測に適した走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)が広く用いられている。SEMでは、走査しながら電子線を計測試料に照射し、計測試料から二次的に得られる信号電子(二次電子及び反射電子)を検出することで走査像(SEM像)を得る。二次的に得られる信号電子の発生量はパターン形状や材料に依存するため、SEM像のコントラストを用いて計測対象パターンを計測することができる。電子顕微鏡を用いた計測装置や計測方法については、例えば特許文献1〜3に開示されている。
特開2004−140280号公報 特開平7−27549号公報 特開2009−110969号公報
半導体デバイスは複数の層から構成されることが一般的であるが、製造途中においては上層と下層のパターンの両者が同時にSEM像に撮像される場合がある。例えば、上層の一部がエッチングなどで除去され、下層が露出する場合である。この場合は、上層に加えて露出した下層にも電子線が照射されるため、SEM像には上層のパターンと露出した下層のパターンの両方が含まれる。SEM像に上層と下層のパターンが混在すると、上層と下層を同時に計測できる、上層と下層の位置ずれを計測できるといった利点がある。
しかし、SEM像に上層と下層のパターンが混在すると、正確な計測を阻害する場合もある。上層のパターンが計測対象である場合、下層パターンの輪郭が上層パターンの輪郭に近接していると、計測するパターン輪郭を誤る可能性がある。例えば、ホールパターンの計測にて、ホール開口部に下層配線がラインパターンとして見える場合で説明する。図1、図2は上層にホールパターン、下層にラインパターンがある場合の例である。ホール開口部10にラインパターン11の一部が露出している。図1では、ホール開口部輪郭10の内側にラインパターンの輪郭11aの一部が見える。この場合は、ホール開口部輪郭10を計測する場合にラインパターンの輪郭11aを誤って計測対象としてしまう可能性がある。また、ラインパターン11の見え方は変化する場合がある。図2では、ラインパターンの輪郭11a、11bの両方がホール開口部に露出している。このため、図1のように下層配線輪郭の片側のみが露出する想定で輪郭抽出を行うと、計測対象の輪郭を誤る可能性がある。このような見え方の違いは、ホールや下層配線の寸法ばらつきや上層と下層の合わせずれといったプロセス変動にも起因するため、必ずしもパターンの設計から予測できない。
この輪郭の誤判定を解消する必要性は、近年の半導体装置の微細化に伴い増加してきた。従来は設計寸法に余裕を持たせることができたが、微細化が進み設計寸法に余裕を持たせることができず、プロセス変動が顕在化しやすくなっているためである。例えば、図1の例では、ホールの下層の配線をホールよりも十分太くすることで、プロセス変動により下層配線の輪郭がホール内部へ至ることを抑制することができる。しかし、近年の半導体装置では、配線幅とホール直径とがほぼ等しい場合もあり、プロセス変動により容易に配線輪郭がホール内部に現れたり現われなかったり変動する。
また、プロセス変動の顕在化により、上層と下層のパターンを同時に計測する計測方法が提案されている。例えば、上層と下層の合わせずれ計測や、下層の特定のパターン上の上層パターンを計測するといった必要性である。後者の例としては、トランジスタのゲート電極加工後の試料で、トランジスタの特性に最も重要なチャネル領域上のゲート電極を計測する例が挙げられる。
一方、半導体装置の微細化により、上記輪郭の判別をSEMで行うことが困難になってきた。SEMの分解能相当である数nm以下にまで接近した輪郭を判別しなければならないからである。一般に、SEMでは、信号電子の輝度変化からパターンの輪郭を判定する。しかし、パターン輪郭が数nm以下に近接すると、輝度変化が重なりどちらの変化であるか判別が困難になる。また、上層と下層を同時に計測する場合においても、半導体装置の微細化により計測が困難になる場合がある。パターンとパターンの間隔が狭くなり、上層と下層の各層での輪郭抽出が異なる層のパターンの輪郭に阻害されやすくなるからである。
そして、特許文献1には、SEM画像に複数の層のパターンが含まれる場合に各層のパターンを区別し正しく測定する方法が開示されている。SEM画像からパターンの概輪郭を抽出しグループ分けをすることで正しく輪郭を判定し計測を行う。しかしながら、上述したように、輪郭が近接すると判別すべき複数の輪郭を抽出すること自体が困難になる。従ってこの技術では、近接した輪郭を区別することはできない。
また、特許文献2では電子線照射条件を変更することで上層と下層のパターンを計測する方法が開示されている。特許文献2によれば、電子線に対して露出しない部分に到達し得るエネルギーを有する電子線を照射することにより、試料中に埋設された構造物を計測することができる。さらに、試料中に到達しうる深さが異なる複数の照射条件や試料への入射角度が異なる複数の照射条件を用いて複数のSEM画像を取得し、複数のSEM画像を用いて立体形状を評価することができる。さらに、各深さの画像を積層させる、またはSEM画像間の輝度差からなる画像を作成するなど画像演算を行う方法が提案されている。
しかしながら、これらの技術では上層と下層の近接した輪郭を区別して計測できない。深さの異なるSEM画像を積層させて立体形状を評価する方法では、表面からの深さが十分に異なるパターンに対しては区別できる。しかし、略同一面に存在するパターンに対しては従来のSEM画像による計測と同じである。一般的には、上層と下層を同時に計測する場合、上層と下層の接する面に着目する。なぜなら、上層と下層での配線やデバイス構造のずれが半導体装置の性能や歩留まりに影響するからである。そのため、計測対象となる上層と下層パターンの輪郭は略同一面にあることが多い。例えば、図1では、ホール底部輪郭10とホール開口部に露出した下層配線の輪郭11a、11bは、上層と下層の界面の略同一面にある。また、画像間の輝度差で作成する差画像など画像演算を行うことで計測用画像を作成するだけでは、近接した輪郭を区別して計測することはできない。近接した輪郭は輝度変化が重なりあい不明瞭である。そのため、それらの画像演算で得られる画像では演算の誤差が大きくなり、真に計測対象の輪郭であるのか、互いに不明確な輝度変化を演算することで偶発的に生じた輪郭なのか区別できない。加えて、撮像条件が異なるため複数のSEM画像は同時には取得できない。撮像が同時でない場合は、試料位置を意図的に変更しない場合であっても撮像位置がずれる可能性がある。これは、振動や熱振動で試料が移動したり、試料の帯電状態が変化し電子線の照射位置がずれたりするためである。そのため、これらの技術では数nm程度に近接した輪郭を区別して計測することはできない。
また、特許文献3では、単一の計測対象に対して複数の撮像条件でSEM画像を取得し、それらの画像を合成して計測用SEM画像を得る技術が開示されている。特許文献3では、ホールパターンに対し焦点位置を変えた複数の画像を取得し、ホール上部と底部の両方で焦点が合った画像を合成する技術が開示されている。これらの技術では、略同一面に存在する近接した輪郭に対しては、従来と同じく近接した輪郭を誤って計測する可能性を排除できていない。例えば、ホール底部の計測にはホール上部の画像は不要であり、上部と底部の合成画像ではホール底部の輪郭判別が困難になるためである。
本発明の目的は、複数のパターンを含む試料において、パターンの輪郭が近接しても計測対象パターン輪郭を正しく選択し計測することができるパターン計測装置、パターン計測方法及びパターン計測プログラムを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、特許請求の範囲に記載した構成を備えている。
本発明のパターン計測装置の一例を挙げるならば、試料を荷電粒子で走査し、試料から生じる二次荷電粒子または反射荷電粒子を検出することで検出画像を作成し、検出画像に撮像されたパターンを計測するパターン計測装置であって、試料の略同一場所で互いに撮像条件が異なる複数の検出画像を取得する画像取得部と、前記複数の検出画像から複数のパターン輪郭を抽出する輪郭抽出部と、前記複数のパターン輪郭を組み合わせて計測対象輪郭を再構成する輪郭再構成部と、前記再構成した計測対象輪郭を用いて計測を行う輪郭計測部と、を備えるものである。
また、本発明のパターン計測方法の一例を挙げるならば、試料を荷電粒子で走査し、試料から生じる二次荷電粒子または反射荷電粒子を検出することで検出画像を作成し、検出画像に撮像されたパターンを計測するパターン計測方法であって、試料の略同一場所で互いに撮像条件が異なる複数の検出画像を取得する工程と、前記複数の検出画像から複数のパターン輪郭を抽出する工程と、前記複数のパターン輪郭を組み合わせて計測対象輪郭を再構成する工程と、前記計測対象輪郭を用いて計測を行う工程と、を備えるものである。
また、本発明のパターン計測プログラムの一例を挙げるならば、荷電粒子線装置で得られた検出画像に撮像されたパターンの計測をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、試料の略同一場所で互いに撮像条件が異なる複数の検出画像を読み込むステップと、前記複数の検出画像から複数のパターン輪郭を抽出するステップと、前記複数のパターン輪郭を組み合わせて計測対象輪郭を再構成するステップと、前記計測対象輪郭を用いて計測を行うステップと、を備えるものである。
本発明によれば、複数のパターンを含む試料において、パターンの輪郭が近接しても計測対象パターン輪郭を正しく選択し計測することができる。
上層にホールパターン、下層にラインパターンがある試料のSEM画像の一例を示す図。 上層にホールパターン、下層にラインパターンがある試料のSEM画像の他の一例を示す図。 本発明の実施例1のパターン計測の内容を説明するフローチャート。 本発明の実施例1のパターン計測装置のブロック構成図。 本発明の実施例1において、計測対象とした試料を説明する図。 本発明の実施例1において、計測対象とした試料のSEM画像の一例を示す図。 本発明の実施例1において、計測対象とした試料のSEM画像の他の一例を示す図。 本発明の実施例1において、複数のSEM画像を一つの画像に保存する方法の一例を説明する図。 図3のパターン形状計測(S8)を詳細に説明するフローチャート。 本発明の実施例1において、SEM画像から計測対象パターンの輪郭抽出を説明する図。 図10の輪郭抽出を説明するSEM画像の輝度プロファイル。 本発明の実施例1において、SEM画像から計測対象パターンの輪郭抽出を説明する図。 図12の輪郭抽出を説明するSEM画像の輝度プロファイル。 本発明の実施例1において、2種類のSEM画像から抽出した2種類のパターン輪郭を示す図。 本発明の実施例1において、2種類のSEM画像から抽出した2種類のパターン輪郭から再構成した計測対象パターンを示す図。 図9のステップS23にて行う計測対象輪郭決定方法の例を説明する図。 本発明の実施例1において、パターン計測に用いられるGUI画面の一例を示す図。 本発明の実施例2のパターン計測の内容を説明するフローチャート。 本発明の実施例2において、パターン計測に用いられるGUI画面の一例を示す図。 上層と下層にラインパターンがある試料のSEM画像の一例を示す図。 本発明の実施例1のパターン計測の一部を変形したフローチャート。 本発明の実施例3のパターン計測の内容を説明するフローチャート。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。本発明を実施する形態として、大きく二つの形態を説明する。第一の形態では、本発明を実施できる新たなSEMを用いる形態である。第二の形態では、従来のSEMで画像を取得し、その後、本発明を実施可能なパターン計測プログラムで計測を行う形態である。
第一の形態では、SEM画像の撮像条件や、輪郭抽出方法、パターン計測方法を一括してSEMで管理できる。そのため、全体の処理時間を短くすることができ、また、パラメータ設定などの取り扱いが容易であるといった利点がある。一方、第二の形態では、従来のSEMを使用できるため、第一の形態に比較し安価に本発明の効果を得ることができる。
図4に、実施例1のパターン計測装置のブロック構成図を示す。本実施例で使用するパターン計測装置100は、画像取得部101と、演算部102、データ記憶装置103、表示装置104とを備える。画像取得部101は、SEM画像を取得できる構成であればよく、例えばCD−SEM(Critical Dimension Scanning Electron Microscope)と同様の構成とする。計測試料に対する撮像・計測を行うための装置制御パラメータやデータ処理パラメータはウエハ計測レシピとしてデータ記憶装置103に格納されている。ウエハ計測レシピには、計測対象パターンの位置、計測対象が撮像範囲に入るようパターンマッチングを行うのに必要な参照画像やデータ、撮像に必要な電子ビーム等の設定条件、パターンの計測方法や計測に必要なデータ処理条件などが含まれている。演算部102は、コンピュータで構成され、各部の動作を制御し、撮像されたSEM画像に対し計測を行う。演算部102は、位置ずれ検出部1021、輪郭抽出部1022、輪郭再構成部1023、輪郭計測部1024を含む。計測を開始すると、演算部102はデータ記憶装置103からウエハ計測レシピを読み込み、測定対象パターンの画像を取得するために必要な試料位置調整や、画像の撮像に必要な制御パラメータを画像取得部101に与える。画像取得部101は画像取得を実行し、得られた画像を演算部102に返す。演算部102は、受け取った画像に対し、ウエハ計測レシピで指定されている画像処理やパターン形状の計測を行う。パターン形状の計測には、位置ずれ検出部1021、輪郭抽出部1022、輪郭再構成部1023、輪郭計測部1024を用いる。さらに、画像やパターン計測結果をデータ記憶装置103に保存する。また、演算部102は、一連の処理過程を適宜表示装置104に表示する。
図5を用いて実施例1の計測対象試料について説明する。本実施例の計測対象試料は、半導体デバイスの多層配線を作成している途中の状態である。図5は本計測対象試料で得られるSEM画像の例を模式的に示したものである。図5より、本計測対象試料のSEM画像では3種類のパターンが観察できる。すなわち、トレンチパターン106と、トレンチパターン106の内部に加工されたホールパターン107と、ホールパターン107内部の下層配線パターン108である。なお、符号105はマスク膜を示す。積層構造を説明すると、最表面にトレンチパターン106、トレンチパターン106底部からホールパターン107が加工されている。ホールパターン107の下には、下層配線パターン108が形成されている。トレンチパターン106とホールパターン107は形状が加工されたのみで中空のパターンであるが、下層配線パターン108は金属が埋めこまれている。
また、図5の下層配線パターン108は、トレンチパターン106とホールパターン107が加工されたことで露出した金属配線109の一部である。また、図5では下層配線108の右側の輪郭がホールパターン107の内部に見えている。これは、下層配線109とホールパターン107との位置がずれて形成されたためである。製造プロセスにより、このずれはばらつく。例えば、金属配線109の中心とホールパターン107の中心が一致するよう形成されれば、ホールパターン107の底面全面が金属配線となりホールの内部に金属配線の輪郭は見えなくなる。
本実施例での計測対象は、図5に示すホールパターン107の直径とホール内部に露出した下層配線パターン108の面積とした。なお、本発明はパターンが表面に露出している場合に限らない。複数のパターンのうち、一方あるいは両方が試料に埋没していてもよい。
次に、本実施例でのパターン計測手順を説明する。本実施例では、一つの計測場所に対し二種類の撮像条件(第一の撮像条件と第二の撮像条件)を用いて二枚のSEM画像を取得する。試料に複数の計測場所がある場合は、二種類の手順が考えられる。第一の手順は、計測場所のSEM画像が取得できるよう試料位置を調整した後、第一の撮像条件と第二の撮像条件の画像を連続して取得する方法である。第二の手順は、第一の撮像条件で試料の全ての計測場所のSEM画像を取得し、次に第2の撮像条件でもう一度試料の全ての計測場所のSEM画像を取得する方法である。第一の手順では、試料の位置合わせが一度で済むが、撮像条件を短時間に変更するため装置状態が安定しない可能性がある。第二の手順では、第一の撮像条件と第二の撮像条件のそれぞれで試料の位置合わせを行うため、計測時間が長くなる。しかし、撮像条件の切り替えは一度で済むため、SEMの装置状態を安定させやすい。本実施例では、後者の試料の全ての計測場所にて第一の撮像条件でSEM画像を取得した後、第二の撮像条件で試料の全ての計測場所のSEM画像を取得した。
図3に基づいて、実施例1のパターン計測のフローの概略を説明する。各ステップの詳細は後述する。まず、試料を装置に設置する(ステップS1)。次に、第一の撮像条件で試料の全計測場所のSEM画像を撮像する。計測対象が撮像領域に入るよう試料位置と電子ビームの照射範囲位置を調整するため、第一の試料位置調整(ステップS2)を行う。次に、第一の撮像条件により第一のSEM画像を取得しデータ記憶装置103に保存する(ステップS3)。ステップS2とステップS3は試料の各計測箇所で繰り返し行う。次に、第二の撮像条件で試料の全計測場所のSEM画像を撮像する。第二の試料位置調整(ステップS4)と第二の撮像条件による第二のSEM画像の取得(ステップS5)を行う。次に、同じ計測場所で撮像した第一のSEM画像と第二のSEM画像とで、撮像位置のずれ量を検出する(ステップS6)。次に、試料の計測場所毎に第一のSEM画像と第二のSEM画像を関連付ける(ステップS7)。ここで、関連付けるとは、同じ撮像場所の第一と第二のSEM画像と両SEM画像の撮像位置ずれ量を容易に取り出せるデータとしてデータ記憶装置103に保存することである。次に、第一のSEM画像と第二のSEM画像を用いてパターン形状の計測を行う(ステップS8)。試料にn箇所ある計測場所についてステップS4からS8を繰り返し終了する。なお、本発明は、計測手順の順番には依らない。例えば、計測を高速化するため並列動作をさせることができる。例えば、図3のステップのうちステップS4とステップS5を画像取得部101で繰り返し行い、並列して演算部102ではステップS6からステップS7を繰り返し行うことができる。
図3のステップS1からステップS8まで進めるのに必要なパラメータは、ウエハ計測レシピとして予め作成しておく。そのため、ステップ1で試料を装置に設置した後、演算部102にてウエハ計測レシピを実行させることで、ステップS1〜S8を自動的に進めることができる。
次に、第一の撮像条件と第二の撮像条件について説明する。ここで、撮像条件とは、例えば、試料へ入射させる電子ビームの入射エネルギーや電流値、電子ビームが試料へ入射する角度、電子ビームの先端径やビームの開き角、電子ビームを走査する速度や走査順序や走査方向、試料表面から信号電子を引き出す方向に印加する引き出し電圧などである。電子ビームの入射エネルギーや入射角を変更すれば、電子ビームが試料中で到達する深さが変わる。例えば、入射エネルギーを大きく、または、入射角を試料に対し垂直にするほど、電子ビームはより深く試料中に入射できる。そのため、表面に露出せず埋没したパターンを計測することができる。一方、逆の条件では、試料表面のパターンを計測しやすい。また、電子ビームの入射エネルギーを小さくすることで試料の形状を反映しやすい二次電子像を強調したり、大きくすることで試料の材料を反映しやすい反射電子像を強調したりすることも可能である。また、電子ビームの開き角を小さくし細いビームとすれば、より微細なパターンとパターンの間隙を通りパターン底部まで電子ビームが到達できる。逆に、開き角が大きく太いビームとすれば、微細なパターンの間隙には進入できず試料表面のパターンを計測しやすい。また、電子ビームの電流や電子ビームを走査する速度や走査順序、前記引き出し電圧では、試料の帯電状態を変化させることができる。これらのパラメータでは、試料に入射させる電子の量や試料から引き出す電子の量を調整できるからである。
試料表面とパターン底部で帯電状態を変化させると、試料表面とパターン底部との電位差が変化し、パターン底部で生じる二次電子を抑制したり強調したりすることができる。試料表面の帯電状態を変化させる手段としては、計測用の画像を取得する前に電子ビームを事前に照射しておくプリドーズも有効である。試料の帯電状態は、電子ビームの照射方法だけでなく試料の材質や積層構造、加工パターン構造にも依存する。そのため、計測対象に応じて所望のSEM画像が得られるよう上記パラメータを調整する。
第一の撮像条件は、計測対象であるホールパターン形状を容易に計測でき、かつ試料表面のトレンチパターンも撮像できる撮像条件である。第二の撮像条件は、ホールパターン下部の金属配線パターンを容易に計測でき、かつ試料表面のトレンチパターンを撮像できる撮像条件である。本実施例では、第一の撮像条件では電子ビームの入射エネルギーを500V、電流は2pA、走査速度は速くした。また、電子ビーム走査手順として、フラットスキャンを用いた。ここで、フラットスキャンとは座標点毎に離散的に任意の方向に走査させる方法である。この撮像条件では、二次電子像を強調し、ホール形状を計測しやすい第一のSEM画像を撮像できる。
図6に、図5と同じパターンに対し、第一の撮像条件を適用して得られたSEM画像の模式図を示す。ホールパターン107が強調され、下層配線108の輪郭はホールパターン107の輪郭よりも弱い。第二の撮像条件では、電子ビームの入射エネルギーを高く、電流は大きくした。それぞれ、1600Vと16pAである。また、走査速度は遅くした。走査方法はインターレース走査とした。ここで、インターレース走査とは、撮像範囲の垂直方向には一列飛ばして水平方向の走査を繰り返し、次に飛ばした列の水平方向走査を繰り返す走査方法である。その結果、第二のSEM画像は第一のSEM画像よりも比較的反射電子像が強調され、金属配線を容易に計測できるSEM画像とできる。図5と同じパターンに対し、第二の撮像条件で得られたSEM画像の模式図を図7に示す。図6とは逆で、ホールパターン107の輪郭が弱く、下層配線108の輪郭が強調される。第一と第二のSEM画像では、両方とも試料第一層のトレンチパターンをも撮像できる撮像条件とした。この理由は、後で詳述する第一と第二のSEM画像の撮像位置ずれ量の検出で利用するためである。
図7は、撮像位置がずれる例でもあり、ホールパターン107の位置が図6より右側にずれている。なお、本発明では、計測対象の材料や構造に応じて撮像条件を任意に設定できる。
次に、ステップS6の撮像位置ずれ量検出について述べる。本実施例では、第一と第二のSEM画像取得の前にそれぞれ試料位置調整を行った。そのため、試料位置調整精度に応じてSEM画像の撮像位置がずれる。また、本実施例とは異なるが、試料位置調整後に連続して第一と第二の撮像条件でSEM画像を取得する場合であっても、二回の撮像間で振動や熱振動で試料がずれたり、試料の帯電状態が変化することで電子ビームの照射範囲がずれたりする可能性がある。そのため、この二種類のSEM画像の両方を用いて一つの計測値を求める場合は、SEM画像間の撮像位置ずれ量を補正する必要がある。
本実施例では、第一のSEM画像と第二のSEM画像の両方に計測対象ではない試料表面のトレンチパターンを撮像させた。この共通に撮像されたトレンチパターンを用いて両画像の撮像位置ずれ量を検出した。まず、第一と第二のSEM画像からトレンチパターンの輪郭を抽出する。次に、抽出した輪郭の互いの位置をずらしながら画像間の相関値を求め、最も相関値が大きいずらし量を両画像の撮像位置ずれ量とした。トレンチを横切る方向では、複数のトレンチの輪郭が現れるため位置ずれを明確に検出できる。トレンチに平行な方向であっても、トレンチの輪郭にはラフネスが生じているためパターンマッチングで撮像位置ずれ量を検出することができる。輪郭のラフネスはトレンチの材料や製造プロセスに起因して必ず生じるため、本方法で安定した位置ずれ量の検出が可能である。
また、位置ずれ量を検出する方法はパターンの撮像状態に応じて最適な方法を選択できる。例えば、位相限定相関法など画像の輝度変化に対してフーリエ変換を施す方法を用いることもできる。また、平行移動による位置ずれだけではなく、回転方向のずれも補正できる。回転方向のずれを検出する方法としては、例えば回転不変位相限定相関を用いる方法がある。さらに、画像に対しノイズ除去や輪郭強調・抽出を行った後に位置ずれ量を検出することもできる。なお、本発明は位置合わせ方法にはよらない。本実施例では、計測対象パターンと異なるパターンを用いて撮像位置ずれ量検出を行った。これは、第一と第二のSEM画像で計測対象パターンの視認性が大きく異なるため、検出対象パターンを用いて撮像位置ずれ量を検出すると誤差が大きくなるためである。しかし、位置ずれ量検出に適しているのであれば、計測対象であるホールパターンや下層配線パターンも含めて撮像位置合わせを行ってもよい。
次に、計測場所毎に第一のSEM画像と第二のSEM画像を関連付けるステップS7について述べる。このステップでは、二つのSEM画像のデータ名、計測場所座標、位置ずれ量などを含んだデータを作成し、データ記憶装置103に記録してもよい。また、二つの画像を一体化することもできる。一体化とは、二つの画像データを一つの画像データにすることである。この時、二つの画像データそれぞれを容易に再現できること、また、撮像位置ずれを補正した画像であることが望ましい。例えば、RGB三色に対応した画像フォーマットに一体化する。SEM画像は、検出した信号電子の強度を輝度情報とするため単色の画像であることが一般的である。そのため、RGBの三色にそれぞれSEM画像の輝度情報を格納すれば3画像まで格納できる。あるいは、フレームやマルチページに対応したフォーマットに一体化する。例えば、動画フォーマットであれば、複数の画像をフレームとして格納できる。画像フォーマットであっても、マルチページTIFFや、アニメーションGIFフォーマットであれば、複数の画像を格納できる。
本実施例では、RGB三色に対応した画像に一体化した。図8に示すように、RGB三色のRの輝度に第一のSEM画像の輝度を、Gの輝度に第二のSEM画像の輝度を格納した。Bに関しては空のままとした。また、Gの輝度に格納した第二のSEM画像では、第一のSEM画像との撮像位置ずれを解消するため、ステップS6で検出した第一の計測画像とのパターン撮像位置ずれ量に基づいてピクセル位置をずらした。画像サイズは、位置ずれ量を補完できるよう撮像した画像よりも大きくした。この一体化画像では、Rのみを表示すれば第一のSEM画像を、Gのみを表示すれば撮像位置を第一のSEM画像と合わせた第二のEM画像を表示することができる。
次にパターン形状計測S8について述べる。通常のCD−SEMの計測であれば、一般に、計測対象のパターン輪郭を抽出し、輪郭間の距離を測長する。本発明では、一つの計測場所に対し撮像条件が異なる複数のSEM画像を取得する。そのため、各画像で計測対象パターンの輪郭を抽出しそれらの輪郭に対して計測を行うことや、差画像や和画像などSEM画像間の演算結果画像から輪郭を抽出し計測を行うこともできる。後者は、画像間の演算を行うことで計測対象パターンの輪郭を明確にできる場合に適している。しかし、画像の演算には誤差が生じるため、計測精度が重要な場合は前者が適している。このように、計測対象やSEM画像の画質に応じて、複数の画像を組み合わせることも含めた最適な輪郭抽出方法を選ぶことができる。さらに、複数の画像で抽出した複数の輪郭の中から計測対象の輪郭を選択することもできる。例えば、第一のSEM画像から抽出した輪郭と第二のSEM画像から抽出した輪郭とのずれ量を計測することができる。
次に、図9に基づいてパターン形状計測S8の手順の詳細を説明する。まず、第一と第二のSEM画像から輪郭を抽出する(ステップS21、ステップS22)。画像からパターンの輪郭を抽出するには、例えばSEM画像の輝度や、輝度の微分、輝度の2次微分などの変化点や最大値、最小値、あるいは最大値と最小値の間の任意の位置を検出し輪郭点とする。複数の輪郭点に対し、直線や曲線またはその組み合わせをフィッティングさせることで輪郭とする。輪郭抽出を容易にするため、事前にSEM画像に対しノイズ除去や輪郭強調といった画像処理を施すこともできる。また、撮像条件ごとに最適な輪郭抽出方法を用いることができる。なお、本発明はSEM画像から輪郭を抽出する方法によらない。
次に、図10、図11に示す輪郭抽出について説明する。本実施例では、第一のSEM画像からホールパターンの輪郭を抽出する。まず、輪郭抽出対象範囲110を設ける。
図10に示すように、この範囲の中心はホールの概中心と重なるように設定する。ホールの概中心は、レシピに登録してある参照画像とのパターンマッチングから求める。次に輪郭抽出対象範囲110の中での輝度変化に着目し輪郭を決定する。
図11に、図10の矢印で示した箇所の輝度プロファイルを示す。第一のSEM画像では、ホール形状を容易に計測できるよう撮像条件を最適化しており、図11のようにホール内側で輝度が大きく低下する。ホール内部には金属配線に起因する輝度の変化も存在するが、ホール輪郭での輝度変化に比べれば小さい。そのため、金属配線の輪郭に阻害されずにホール輪郭を決定することができる。図11の輝度プロファイルに対しスムージングを施した後、ホール概中心からホール外側へ向けて輪郭抽出対象範囲110内の輝度を探索し、最大値と最小値を決定する。図11では、中心から左側に輝度を探索すると、輝度が最小となる位置A’、最大となる位置Aが見つかる。次にAでの輝度を100%、A’での輝度を0%とし、40%に相当する輝度の位置A’’をホールの輪郭点とする。同様に、ホール中心から右側に輝度を探索し、最大輝度位置のBと最小位置のB’を見つけ、40%位置のB’’をホールの輪郭点と決定した。同様の処理を、ホール中心に対し180°回転させる方向で行い、ホール全体の輪郭点を決定する。次に、輪郭点の集合から近似する曲線や直線を求め、輪郭を得る。第一のSEM画像から抽出する輪郭には、抽出した輪郭点の集合に近似する楕円を輪郭とした。
次に、第二のSEM画像からの輪郭抽出について述べる。第二のSEM画像からは下層金属配線の輪郭を抽出する。
まず、図12に示すように、ホール付近に輪郭抽出対象範囲110を設ける。輪郭抽出対象範囲110の位置は、第一のSEM画像と同様に参照画像とのパターンマッチングで決定する。第二のSEM画像は、ホール輪郭や下層配線の輝度などが第一のSEM画像と異なるため、ホールの概中心を決定するための参照画像は第一のSEM画像で用いた参照画像と異なる画像であることが望ましい。
図13には、図12の矢印で示した箇所の輝度プロファイルを示す。第二のSEM画像では、下層の金属配線を容易に計測できるよう撮像条件を最適化した。図13では図11に比較し、金属配線の輝度が大きくなっている。金属配線の輪郭は、ホール概中心からホール外側へ向けて輪郭抽出対象範囲110内の輝度を探索し、輝度が最小となる位置で輪郭点とした。図13では、ホール概中心から左側に輝度を探索し輝度が最小となる位置A’’、右側に輝度を探索し輝度が最小となる位置B’’を金属配線の輪郭点とした。同様の処理を、ホール中心に対し180°回転させる方向で行い、金属配線全体の輪郭点を決定した。次に、抽出した輪郭点の集合に近似する曲線や直線を求め、図12の斜線部輪郭のように楕円と直線からなる輪郭を得た。
次に、図9に示す第一、二のSEM画像から抽出した輪郭から計測対象輪郭を決定する手順(ステップS23)について述べる。このステップでは、複数の画像から抽出したパターン輪郭を組み合わせた輪郭を再構成し、計測対象とすることもできる。図14に本実施例で抽出した輪郭を示す。図14では、第一のSEM画像から抽出した輪郭112と第二のSEM画像から抽出した輪郭111を重ねて表示している。本実施例では、ホールパターン107の直径と下層配線パターン108の面積を計測対象とした。前者に対しては第一のSEM画像から抽出した輪郭112を計測対象輪郭とした。後者に対しては、図15の斜線領域で示すように第一のSEM画像から抽出した輪郭112と第二のSEM画像から抽出した輪郭111の両方に内包される領域を計測対象パターンとし、その輪郭を計測対象輪郭とした。
下層配線パターン108の計測に第一と第二のSEM画像から抽出した輪郭を用いた理由を説明する。第二のSEM画像は、ホールに露出した金属配線パターンの輪郭を捉えるよう最適化した撮像条件で撮像されている。しかし、金属配線の輪郭がホールに露出せず隠れている場合は比較的不明瞭な輪郭となる。
これは、図13でホール内に露出している金属配線の輪郭B’’に対し、金属配線とホールの境界A’’での輝度変化量が小さいことからもわかる。また、第二のSEM画像の撮像条件は、電子ビームの試料への入射エネルギーが比較的高い。そのため、ホール境界付近で絶縁膜が薄くなっている場合は電子ビームが透過し露出していない金属配線に起因する信号電子を捉える可能性がある。そのため、第二のSEM画像では、金属配線とホールの境界は実際より外側に見えてしまうことがある。
図14、図15においても、第二のSEM画像から抽出した配線パターン108の輪郭は第一のSEM画像から抽出した輪郭112と一致せず、外側に位置している箇所がある。このような理由から、ホールと金属配線の境界は第一のSEM画像から抽出する方が正確に抽出できると考えられる。そこで、第一のSEM画像から抽出した輪郭112に内包され、かつ第二のSEM画像から抽出した輪郭111に内包される領域を計測対象パターンとした。この計測対象パターンの輪郭を計測対象の輪郭として再構成した。
なお、本発明は輪郭の再構成方法によらない。測定対象と撮像される画像に応じて、再構成方法を選ぶことができる。他の再構成方法としては、例えば図16に示すように、第一のSEM画像に内包され、かつ第二のSEM画像に内包されない領域(1−2)の輪郭や、第一のSEM画像に内包される領域と第二のSEM画像に内包される領域(1+2)の輪郭などである。
また、ステップS23では、SEM画像から複数の輪郭が抽出された場合に、計測対象輪郭に反映させる輪郭を選択することもできる。例えば、図7に示す第二のSEM画像で、本実施例とは異なる輪郭抽出方法を用いて、ホールパターン107の輪郭と下層配線108の輪郭の両方が検出された場合で説明する。ステップS23では、第二のSEM画像の輪郭は直線を有する輪郭を優先して選択するように条件を決めておく。そのため、図7から検出された輪郭のうち直線部分が多い斜線領域の輪郭を選択することができる。その後、前記説明したように、計測対象パターンの輪郭を再構成する。
また、同じくSEM画像から複数の輪郭が抽出された場合に、他のSEM画像から抽出された輪郭と比較することで計測対象輪郭に反映させる輪郭を選択することもできる。
例えば、図7に示す第二のSEM画像で、本実施例とは異なる輪郭抽出方法を用いて、ホールパターン107の輪郭と下層配線108の輪郭の両方が検出された場合で説明する。ステップS23では、第一のSEM画像から抽出した輪郭とはより異なる輪郭を優先して選択するよう選択条件を決めておく。図6の第一のSEM画像から得られたホールパターン107の輪郭と比較し、より異なる輪郭である下層配線108の輪郭が選択される。より異なる輪郭を選択する方法としては、例えば輪郭の重心位置のずれ量が大きい輪郭を選択する方法などである。
さらに、図21に、第一のSEM画像から抽出した輪郭と第二のSEM画像から抽出した輪郭を比較した結果により、別の輪郭抽出方法を用いて輪郭抽出をやり直す手順を示す。図21では、第一のSEM画像から抽出した輪郭と第二のSEM画像から抽出した輪郭を比較し判定するステップS25を設けた。両輪郭の比較の結果、例えば、互いに異なる輪郭が得られていると判定すればステップS23に進む。逆に、同じ輪郭を選んだと判定された場合は、ステップS21に戻り輪郭抽出をやり直す。
これらのように、第一のSEM画像と第二のSEM画像のそれぞれから抽出した輪郭の情報を合わせ、然る後に各画像の輪郭へ反映させる手法は、撮像条件が異なる複数のSEM画像の撮像及び各画像に適した輪郭抽出方法のみでは明確に輪郭を区別できない場合に有効である。
また、図8を用いて説明したように、本実施例では、第二のSEM画像では第一のSEM画像との撮像位置ずれ量が補正されている。画像に撮像位置ずれ量の補正を反映させず、撮像位置ずれ量のデータを残しただけの場合は、本ステップにてステップS8で検出した画像の撮像位置ずれ量を輪郭位置に反映させる。
以上説明したように、撮像条件が異なる複数の画像を撮像する、各画像に適した抽出方法で輪郭を抽出する、画像の撮像位置合わせを行う、複数の輪郭から計測対象輪郭を決定するという手順を経ることで、隣接した輪郭を混同せず計測対象輪郭を正しく選ぶことができる。
次に、計測対象輪郭の計測(ステップS24)を行う。このステップでは、対象輪郭から、輪郭の長さや輪郭間隔、傾き、角度、面積、などパターン形状の特徴量を定量化する。本実施例では、ホールパターン107の直径と下層配線パターン108の面積を計測対象としている。ホールパターン107の直径に対しては、第一のSEM画像から抽出した輪郭112に近似する楕円を求め、その平均径を計測値とした。下層配線パターン108の面積は、ステップS23で再構成した図15の斜線領域の輪郭が内包する面積を計測値とした。なお、本発明は対象輪郭の定量化方法にはよらない。
次に、図9に基づいて説明した手順を行うのに必要なGUIについて説明する。図9で説明した手順を行うには、複数のSEM画像それぞれでの輪郭抽出方法、複数の輪郭から計測対象輪郭を決定する方法、計測対象輪郭で計測を行う方法のそれぞれで条件設定が可能なGUIが必要である。
図17は図9の手順を行うのに必要な計測レシピを作成するGUIの一例である。ここで、計測レシピは図9の手順を行うのに必要なパラメータセットである。データ表示部201、パターンレシピ一覧表示部202、輪郭抽出方法設定部203、輪郭再構成方法設定部204、パターン計測方法設定部205からなる。各設定部と図9のステップとの関係は以下の通りである。輪郭抽出方法設定部203は図9のステップS21とS22、輪郭再構成方法設定部204は図9のステップS23、パターン計測方法設定部205は図9のステップS24で必要なパラメータを設定する。
次に、計測レシピの作成手順の概略を説明する。本実施例では、一箇所の計測場所に対し複数の計測を登録することができる。各計測に対し、計測番号が割り振られ、計測番号表示部211に表示する。次に、各計測で、輪郭抽出方法設定部203、輪郭再構成方法設定部204、パターン計測方法設定部205にて必要なパラメータ設定を行い、登録ボタン206を押す。登録ボタン206を押すと、各計測の上記パラメータをパターンレシピとしてまとめて保存する。この時は、演算部102で一時的に保存する。保存されたパターンレシピは、パターンレシピ一覧表示部202に表示される。パターンレシピ一覧表示部202に表示に表示されるパターンレシピの情報は、例えば、計測番号、使用するSEM画像番号、輪郭抽出方法、輪郭再構成方法、パターン計測方法である。必要な計測を全て登録した後、保存ボタン208を押す。保存ボタン208は、パターンレシピ一覧表示部202に表示された一つまたは複数のパターンレシピを計測レシピとしてまとめて保存する。この時は、計測レシピの名前をつけ、データ記憶装置103に計測レシピを保存する。また、計測レシピの名前は計測レシピ表示部210に表示される。また、読み込みボタン207を押すことで、データ記憶装置103に保存した計測レシピを演算部102へ呼び出すことができる。さらに、実行ボタン209を押すと、計測対象画像を選択するウィンドウが現れる。計測対象画像を選択すると、その画像に対し演算部102に呼び出されている計測レシピを実行することができる。なお、計測レシピをウエハ計測レシピに含めることで、図3の手順に従い試料の全計測場所で同じ計測を行う。
以下、図17のGUIの詳細を、図9に示した手順に即して説明する。本実施例では、ホールパターン107の直径と下層配線パターン108の面積の2種類の計測を行った。まず後者の下層配線パターン108が計測パターンである場合を説明する。最初に、参照画像として計測対象SEM画像の一例または設計データを読み込む。この参照画像に対して実際に処理を実行しながらレシピ作成を進める。
輪郭抽出方法設定部203では、同じ計測場所の複数のSEM画像に対し輪郭抽出に使用するかどうか、使用する場合はその輪郭抽出条件を設定する。本実施例で下層配線パターン108の輪郭は、第一のSEM画像と第二のSEM画像の2枚から抽出した。図15で示したように第一のSEM画像から抽出した輪郭112と第二のSEM画像から抽出した輪郭111の両方を使用した。そこで、それぞれの輪郭抽出方法を輪郭抽出方法設定部203で設定する。まず、輪郭抽出用SEM画像選択部2031にて、第一のSEM画像(SEM画像番号1)を選び使用すると設定する。この時、参照画像の第一のSEM画像がデータ表示部201に表示される。さらに、輪郭抽出パラメータ設定部2032にて輪郭抽出方法を設定する。ここで設定する輪郭抽出方法は、図11を用いて説明した方法である。設定すると、設定された抽出方法により参照画像の第一のSEM画像から抽出された輪郭が参照画像の第一のSEM画像に重ねられてデータ表示部201に表示される。なお、本発明は輪郭抽出パラメータ設定部2032の詳細によらないため、輪郭抽出パラメータ設定部2032の説明は割愛する。次に、輪郭抽出用SEM画像選択部2031にて、第二のSEM画像(SEM画像番号2)を選び使用と設定する。この時、参照画像の第二のSEM画像がデータ表示部201に表示される。さらに、輪郭抽出パラメータ設定部2032にて輪郭抽出方法を設定する。ここで設定する輪郭抽出方法は、図13を用いて説明した方法である。輪郭抽出方法を設定すると、設定された抽出方法により参照画像の第二のSEM画像から抽出された輪郭が参照画像の第二のSEM画像に重ねられてデータ表示部201に表示される。輪郭抽出方法設定部203に輪郭抽出パラメータ設定部2032は一つしかないが、画像毎に異なるパラメータを設定できる。
次に、輪郭再構成方法設定部204について述べる。ここでは、図9ステップS23の動作に必要な設定を行う。下層配線パターン108の計測では、前述したように第一のSEM画像から抽出した輪郭112と第二のSEM画像から抽出した輪郭111の両方に内包される領域を計測対象のパターンとした。輪郭再構成方法設定部204では、再構成対象SEM画像選択部2041で、第一のSEM画像(SEM画像番号1)及び第二のSEM画像(SEM画像番号2)を選ぶ。さらに再構成方法選択部2042にて、「AND」を選ぶ。「AND」は、合成対象SEM画像選択部2041で選択した画像から抽出した輪郭に共通して内包される領域を求め、その輪郭を再構成する方法として登録した。本発明では、輪郭再構成方法によらない。必要な輪郭再構成方法を作成し選択部2042から選べるようにすることができる。また、上記設定項目を設定すると、再構成された輪郭がデータ表示部201に表示される。
次にパターン計測方法設定部205では、前記ステップ24について説明した計測方法の設定を行う。ステップS23で再構築した図15の斜線領域の輪郭に対して、その内包面積が計測値となる設定を行う。なお、本発明はパターン計測方法設定部205の詳細よらないため、パターン計測方法設定部205の説明は割愛する。この設定を終えると、計測された値がデータ表示部201に表示される。
次に、本実施例のもう一つの計測であるホールパターン107の直径の計測について、図17のGUIでの設定方法を述べる。ここでは、前述した下層配線パターン108の面積の計測との違いのみを簡単に述べる。ホールパターン107の直径では、第一のSEM画像からのみ輪郭を抽出し、再構成は行わない。従って、輪郭抽出用SEM画像選択部2031にて第一のSEM画像(SEM画像番号1)を選び使用すると設定し、輪郭抽出パラメータ設定部2032にて図11を用いて説明した輪郭抽出方法を設定する。次に、SEM画像選択部2031にて第二のSEM画像(SEM画像番号2)を選び不使用と設定する。輪郭再構成方法設定部204では、選択部2041で第一のSEM画像(SEM画像番号1)選び、再構成方法選択部2042では「再構成無し」を選ぶ。「再構成無し」はSEM画像から抽出した輪郭をそのまま計測対象輪郭とする方法として登録してある。パターン計測方法設定部205では、輪郭に近似する楕円を求め、その平均径を計測値とするよう設定を行う。
また、本発明では計測対象試料の構造によらない。本実施例では、図5で説明したトレンチパターン106、ホールパターン107、下層配線パターン108が観察できる試料を用いた。本発明は異なる構造の試料に対しても有効である。
図20に、上層と下層ともにラインパターンである場合の例を示す。例えば、トランジスタのゲート電極加工後の試料であれば、トランジスタのゲート電極が上層のラインパターン14、トランジスタの素子分離領域が下層のラインパターン12、トランジスタのチャネルを構成するアクティブ領域が下層ラインパターン間スペース13として図20の画像が得られる。図20の画像では、下層のラインパターン12がよく見えていると、上層のラインパターン14の計測を阻害する。ラインパターン12のエッジとラインパターン14のエッジが交差する場所で、ラインパターン14の輪郭と下層ラインパターン12の輪郭とを混同するためである。そこで、本実施例と同様に、上層ラインパターン14と下層ラインパターン12のそれぞれを強調できる撮像条件と、それらの画像の位置合わせ、それぞれの画像に最適化した輪郭抽出と計測方法を用いることで、ラインパターン14の輪郭と下層ラインパターン12の輪郭とを混同せず計測することが可能である。
本実施例によれば、近接する複数のパターン毎に、容易にパターン輪郭を抽出できるよう撮像条件を最適化したSEM画像を得ることができる。さらに、近接した複数のパターン毎に、最適な輪郭抽出方法を採用することができる。これらより、近接する他のパターンに阻害されることなく、対象パターンの輪郭を抽出できる。さらに、抽出元SEM画像を辿ることで輪郭が属するパターンを区別することができる。また、SEM画像の撮像位置合わせを行うことで、撮像位置のずれに起因する計測誤差を排除することができる。
これらより、計測対象の輪郭を選ぶ工程では、計測対象パターンの輪郭と近接する他のパターンの輪郭との混同を防ぐことができる。加えて、SEM画像から輪郭を抽出する工程と計測対象輪郭を選ぶ工程とが独立できるため、複数のパターンに属する輪郭で計測を行う場合であっても、パターン毎に適した輪郭抽出方法を採用できる。そのため、SEM画像での視認性が大きく異なる複数のパターンが対象であっても正しく計測を行うことができる。
実施例2では、従来のSEMを用いてSEM画像を取得し、新規なパターン計測プログラムを用いて本発明を実現する例を示す。本実施例のパターン計測プログラムは、コンピュータに組み込まれ、コンピュータをパターン計測装置として動作させるものである。本実施例のパターン計測プログラムをコンピュータに組み込むことにより、例えば図4の演算部が構成される。なお、本実施例で用いる計測対象試料は実施例1と同じである。また、実施例1と重複する説明は割愛する。
まず、従来のSEMを用いて同じ撮像場所に対する複数のSEM画像を取得する。本実施例では、第一のSEM画像と第二のSEM画像の2種類取得した。これらの画像の撮像条件は、実施例1での第一のSEM像及び第二のSEM像と同様である。
次に、図18に即してパターン計測プログラムで行う処理の手順を説明する。図18は本実施例で用いるパターン計測プログラムで実施する計測手順の概略を示す図である。最初に、第一と第二のSEM画像を呼び出す(ステップS31)。次に、第一と第二のSEM画像での撮像位置ずれの検出(ステップS32)、第一のSEM画像からのパターン輪郭抽出(ステップS33)、及び第二のSEM画像からのパターン輪郭抽出(ステップS34)を行う。次に、ステップS33とS34で得られた輪郭の中から、計測対象輪郭を決定する(ステップS35)。なお、ステップS35では、撮像位置ずれを補正した輪郭から計測対象輪郭を構成する。次に、計測対象輪郭を用いて計測を行う(ステップS36)。
各ステップの詳細は本発明の実施例1にて説明した内容と同様である。ステップS32は図3のステップS6、ステップS33は図9のステップS21、ステップS34は図9のステップS22、ステップS35は図9のステップS23、ステップS36は図9のステップS24と同様である。
なお、本発明は図18の各ステップの順番にはよらない。図18ではステップS32とステップS33とステップS34を同時に並列で処理したが、連続して処理してもよい。
次に、本実施例で使用したパターン計測プログラムに必要なGUIについて説明する。本プログラムには、同一測定場所の複数のSEM画像での撮像位置ずれ検出方法、複数のSEM画像それぞれでの輪郭抽出方法、複数の輪郭から計測対象輪郭を決定する方法、計測対象輪郭で計測を行う方法のそれぞれで条件設定が可能なGUIが必要である。図19にGUIの一例を示す。図17で示したGUIの一例に対し、撮像位置ずれ検出方法設定部212を加えた例である。
実施例3は、実施例1で説明した手順に加え、計測結果の判定と、異常と判定された場合は撮像条件が異なる複数のSEM画像の撮像位置合わせをやり直すことを特徴とする。撮像条件が異なるSEM画像で共通して撮像されるパターンの撮像状態が大きく異なり、撮像位置合わせが困難な場合に有効である。ここで、撮像位置合わせが困難な場合とは、例えば、複数のずらし量が同等の判定基準で検出された場合などである。
図22に本実施例の特徴を説明するフロー図を示す。実施例1のうち、図9に示した手順を変更した。ステップS24で得られる計測値を判定するステップS26を設け、計測値が正常であるか異常であるかを判定する。正常と判定された場合は、そのままフローを終了する。異常と判定された場合は、撮像位置ずれ量を再度行うステップS27に進む。ステップS27では、最初に行った撮像位置ずれ検出とは別の検出条件を用いて撮像位置ずれ量を検出する。次に、ステップS23に戻る。ステップS23では、ステップS27で新たに検出された撮像位置ずれ量をSEM画像から抽出した輪郭の位置に反映させる。さらに、それらの輪郭を用いて、新たに計測対象輪郭を決定する。ステップ24では新たに決定された計測対象輪郭を用いて計測を行う。次に、再度ステップS26で計測値を判定する。この時、最初の計測値と撮像位置ずれ検出をやり直して得られた計測値が同じであったり、撮像位置ずれ検出をやり直す回数が予め設定した上限に達したりした場合は、異常判定となった計測値のままフローを終了する。なお、ステップS26での異常判定は、例えば計測値が予め設定した上限や下限を超える、または、複数の計測場所で同じ計測を行う場合では他の計測場所の平均値との差が予め設定した上限や下限を超える、あるいは、同じ形状の試料と同じレシピで計測した過去の計測値の平均値との差が設定した上限や下限を超えるといった判定である。また、本実施例では、撮像位置ずれ量の検出だけでなくステップS26での計測輪郭決定方法も計測値の判定からやり直すことができる。
さらに、図22のフローを用いれば、例えば計測値が所望のばらつき以下に収まるよう撮像位置検出方法や計測対象輪郭決定方法の変更を繰り返すことが自動で可能になる。この手法では、最適な撮像位置検出方法や計測対象輪郭決定方法の条件出しを事前に行う手間を省き、計測値のばらつきを指標として自動で条件出しを行うことが可能となる。
10 ホール開口部輪郭
11 ラインパターン
11a,11b ラインパターンの輪郭
12 下層のラインパターン
13 下層ラインパターン間スペース
14 上層のラインパターン
100 パターン計測装置
101 画像取得部
102 演算部
103 データ記憶装置
104 表示装置
105 マスク膜
106 トレンチパターン
107 ホールパターン
108 下層配線
109 金属配線
110 輪郭抽出対象範囲
111 第二のSEM画像から抽出した輪郭
112 第一のSEM画像から抽出した輪郭
201 データ表示部
202 パターンレシピ一覧表示部
203 輪郭抽出方法設定部
204 輪郭再構成方法設定部
205 パターン計測方法設定部
206 登録ボタン
207 読み込みボタン
208 保存ボタン
209 実行ボタン
210 計測レシピ表示部
211 計測番号表示部
212 撮像位置ずれ検出方法設定部
1021 位置ずれ検出部
1022 輪郭抽出部
1023 輪郭再構成部
1024 輪郭計測部
2031 SEM画像選択部
2032 輪郭抽出パラメータ設定部
2041 合成対象SEM画像選択部
2042 再構成方法選択部

Claims (13)

  1. 試料を荷電粒子で走査し、試料から生じる二次荷電粒子または反射荷電粒子を検出することで検出画像を作成し、検出画像に撮像されたパターンを計測するパターン計測装置であって、
    試料の略同一場所で互いに撮像条件が異なる複数の検出画像を取得する画像取得部と、
    前記複数の検出画像から複数のパターン輪郭を抽出する輪郭抽出部と、
    前記複数のパターン輪郭を組み合わせて計測対象輪郭を再構成する輪郭再構成部と、
    前記再構成した計測対象輪郭を用いて計測を行う輪郭計測部と、
    を備え
    前記撮像条件は、前記試料へ入射させる前記荷電粒子の入射エネルギーや電流値、前記荷電粒子が前記試料へ入射する角度、前記荷電粒子の先端径や開き角、前記荷電粒子を走査する速度や走査順序や走査方向、或いは前記試料表面から前記二次荷電粒子または反射荷電粒子を引き出す方向に印加する引き出し電圧を含むことを特徴とするパターン計測装置。
  2. 請求項1に記載のパターン計測装置において、
    前記複数の検出画像に共通して撮像されたパターンを用いて撮像位置ずれを検出する位置ずれ検出部を備え、
    前記輪郭再構成部は、前記撮像位置ずれを反映させて計測対象輪郭を再構成することを特徴とするパターン計測装置。
  3. 請求項2に記載のパターン計測装置において、
    前記位置ずれ検出部では、撮像位置ずれの検出に計測対象パターンとは異なるパターンを用いることを特徴とするパターン計測装置。
  4. 請求項1に記載のパターン計測装置において、
    前記複数の検出画像の撮像位置ずれを補正した複数の画像を一つの画像データとして保存することを特徴とするパターン計測装置。
  5. 請求項1に記載のパターン計測装置において、
    計測対象試料が複数の層で構成され、
    計測対象パターンが複数であって、互いに異なる層に属するパターンを少なくとも一つ含むことを特徴とするパターン計測装置。
  6. 請求項1に記載のパターン計測装置において、
    前記輪郭再構成部は、少なくとも一つの画像から抽出したパターン輪郭には複数のパターン輪郭が含まれていることを特徴とするパターン計測装置。
  7. 請求項1に記載のパターン計測装置において、
    前記試料の略同一場所で取得した複数の検出画像から抽出したパターン輪郭を同時に表示するインターフェイスを有し、
    前記インターフェイスは、輪郭再構成方法設定部を有することを特徴とするパターン計測装置。
  8. 試料を荷電粒子で走査し、試料から生じる二次荷電粒子または反射荷電粒子を検出することで検出画像を作成し、検出画像に撮像されたパターンを計測するパターン計測方法であって、
    試料の略同一場所で互いに撮像条件が異なる複数の検出画像を取得する工程と、
    前記複数の検出画像から複数のパターン輪郭を抽出する工程と、
    前記複数のパターン輪郭を組み合わせて計測対象輪郭を再構成する工程と、
    記計測対象輪郭を用いて計測を行う工程と、
    を備え
    前記撮像条件は、前記試料へ入射させる前記荷電粒子の入射エネルギーや電流値、前記荷電粒子が前記試料へ入射する角度、前記荷電粒子の先端径や開き角、前記荷電粒子を走査する速度や走査順序や走査方向、或いは前記試料表面から前記二次荷電粒子または反射荷電粒子を引き出す方向に印加する引き出し電圧を含むことを特徴とするパターン計測方法
  9. 請求項8に記載のパターン計測方法において、
    前記複数の検出画像に共通して撮像されるパターンを用いて撮像位置ずれを検出する工程を備え、
    前記計測対象輪郭を再構成する工程は、前記撮像位置ずれを反映させて計測対象輪郭を再構成することを特徴とするパターン計測方法
  10. 請求項に記載のパターン計測方法において、更に、
    計測値が正常であるか異常であるかを判定する工程と、
    異常と判定された場合には、撮像位置ずれの検出を再度行う工程を備え、
    前記計測対象輪郭を再構成する工程は、前記再検出した撮像位置ずれを反映させて計測対象輪郭を再構成することを特徴とするパターン計測方法
  11. 請求項8に記載のパターン計測方法において、更に、
    抽出した複数の輪郭を比較し判定する工程を備え、
    同じ輪郭を選んだと判定された場合には、前記パターン輪郭の抽出を行う工程において、パターン輪郭の抽出を再度行うことを特徴とするパターン計測方法。
  12. 荷電粒子線装置で得られた検出画像に撮像されたパターンの計測をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    試料の略同一場所で互いに撮像条件が異なる複数の検出画像を読み込むステップと、
    前記複数の検出画像から複数のパターン輪郭を抽出するステップと、
    前記複数のパターン輪郭を組み合わせて計測対象輪郭を再構成するステップと、
    前記計測対象輪郭を用いて計測を行うステップと、
    を備え、
    前記撮像条件は、前記試料へ入射させる前記荷電粒子の入射エネルギーや電流値、前記荷電粒子が前記試料へ入射する角度、前記荷電粒子の先端径や開き角、前記荷電粒子を走査する速度や走査順序や走査方向、或いは前記試料表面から前記二次荷電粒子または反射荷電粒子を引き出す方向に印加する引き出し電圧を含むことを特徴とするパターン計測プログラム
  13. 請求項12に記載のパターン計測プログラムにおいて、
    前記複数の検出画像に共通して撮像されるパターンを用いて撮像位置ずれを検出するステップを備え、
    前記計測対象輪郭を再構成するステップは、前記撮像位置ずれを反映させて計測対象輪郭を再構成することを特徴とするパターン計測プログラム
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