JP6061127B2 - 非水電解質二次電池セパレータ用微多孔膜の製造方法および非水電解質二次電池セパレータ用樹脂組成物 - Google Patents

非水電解質二次電池セパレータ用微多孔膜の製造方法および非水電解質二次電池セパレータ用樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、非水電解質二次電池セパレータ用微多孔膜の製造方法および非水電解質二次電池セパレータ用樹脂組成物に関する。
近年、電子機器のコードレス化、ポータブル化に伴い、これらの駆動用電源として高エネルギー密度、高起電力で、自己放電の少ないリチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池が注目を集めている。この非水電解質二次電池の負極材料としては、金属リチウムをはじめリチウム合金やリチウムイオンを吸蔵放出できる炭素材料のような層間化合物等が使用されている。また、正極としては、MeO ,LiMeO (MeはCo,Ni,Mn,Feなどの遷移金属)等が使用されている。
これらの正極負極の間には、両極の短絡防止のためセパレータが介在せしめられるが、かかるセパレータとしては両極間のイオンの透過性を確保するために、多数の微細孔が形成された膜等(以下「微多孔膜」という)が使用される。
微多孔膜を非水電解質二次電池用セパレータ、特にリチウムイオン二次電池用セパレータとして用いる場合、その性能は電池特性、電池生産性及び電池安全性に深く関わっている。そのため微多孔膜には、優れた機械的特性、耐熱性、透過性、寸法安定性、シャットダウン特性、メルトダウン特性等が要求されており、これらの性能を満たす材料として、たとえば、ポリオレフィンとポリブチレンテレフタレート(PBT)などの高融点の非ポリオレフィン系熱可塑性樹脂とを含む微多孔膜が知られている(例えば特許文献1)。
しかしながら、該微多孔膜は、その製造工程において、ポリオレフィン、ポリブチレンテレフタレートなどの高融点の熱可塑性樹脂および孔形成材として流動パラフィンを二軸押出機に投入し、溶融混練した樹脂溶液から、Tダイを通して直接シート状物を成形するものであるため、サージング(Surging)現象、いわゆる波打ち現象が起きやすくシート状物の膜厚を均一にすることが困難で、延伸加工時に破裂が起き歩留りが悪くなるだけでなく、微多孔膜の膜厚にムラを生じさせる原因となっていた。このため、このような微多孔膜を非水電解質二次電池のセパレータとして用いると、膜厚の薄い部分にイオン性物質の透過が集中する為、過剰な電気的負荷が生じ、電池寿命の重篤な低下を招く原因となっていた。
特開2004−149637号公報
そこで本発明が解決しようとする課題は、ポリオレフィンおよび高融点の熱可塑性樹脂を用いて、均一な膜厚を有する非水電解質二次電池用セパレータ用微多孔膜を製造する方法、このような微多孔膜を提供することが可能な樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決する為、鋭意努力した結果、高融点の熱可塑性樹脂がポリオレフィン中に高濃度かつ均一に分散されたマスターバッチを調製した後、該マスターバッチとポリオレフィンと孔形成材を用いて溶融混練後、シート化することで、均一な膜厚のシートおよび微多孔膜が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、融点が220℃以上の熱可塑性樹脂(a)とポリオレフィン(b)とを、前記熱可塑性樹脂(a)とポリオレフィン(b)の合計質量(a+b)に対し前記熱可塑性樹脂(a)を1〜73質量%の範囲、かつポリオレフィン(b)を99〜27質量%の範囲で溶融混練して樹脂組成物(α)を得る工程(1)、得られた樹脂組成物(α)と、孔形成剤(d)とを溶融混練して溶融混練物(β)を得る工程(2)、得られた溶融混練物(β)をシート化してシート(γ)を得る工程(3)、得られたシート(γ)を多孔質化する工程(4)、を有することを特徴とする非水電解質二次電池セパレータ用微多孔膜の製造方法、に関する。
また本発明は、融点が220℃以上の熱可塑性樹脂(a)とポリオレフィン(b)とを溶融混練して得られる非水電解質二次電池セパレータ用樹脂組成物であって、熱可塑性樹脂(a)とポリオレフィン(b)との合計質量(a+b)に対し、前記熱可塑性樹脂(a)が1〜73質量%、かつポリオレフィン(b)が99〜27質量%の範囲であり、さらに前記熱可塑性樹脂(a)の融点以上の温度で溶融混練することを特徴とする非水電解質二次電池セパレータ用樹脂組成物、に関する。
本発明によれば、ポリオレフィンおよび高融点の熱可塑性樹脂を用いて、均一な膜厚を有する非水電解質二次電池用セパレータ用微多孔膜を製造する方法、このような微多孔膜を提供することが可能な樹脂組成物を提供することができる。
工程(1)
本発明は、融点が220℃以上の熱可塑性樹脂(a)とポリオレフィン(b)とを、前記熱可塑性樹脂(a)とポリオレフィン(b)の合計質量(a+b)に対し前記熱可塑性樹脂(a)を1〜73質量%の範囲、かつポリオレフィン(b)を99〜27質量%の範囲で溶融混練して樹脂組成物(α)を得る工程(1)、を有する。
・融点が220℃以上の熱可塑性樹脂(a)
本発明に用いる熱可塑性樹脂(a)としては、融点が220℃以上の汎用エンジニアリングプラスチックやスーパーエンジニアリングプラスチックなどの熱可塑性樹脂が挙げられ、具体的にはポリアミド6(6−ナイロン)、ポリアミド66(6,6−ナイロン)またはポリアミド12(12−ナイロン)などのポリアミドや、ポリアミド6T(6T−ナイロン、ポリアミド9T(9T−ナイロン)などの芳香族ポリアミドや、ポリカーボネートや、変性ポリフェニレンエーテルや、ポリブチレンテレフタレート、ポリイソブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートまたはポリシクロヘキセンテレフタレートなどのポリエステル樹脂や、ポリフェニレンスルフィドなどのポリアリーレンスルフィドや、非晶ポリアリレートや、ポリサルホンや、ポリエーテルサルフォンや、ポリエーテルエーテルケトンや、ポリアミドイミドや、ポリエーテルイミドや、液晶ポリマー、シンジオタクチックポリスチレン等の融点が220〜390℃の範囲の熱可塑性樹脂が挙げられ、このうち、特にポリアリーレンスルフィドが好ましい。
本発明において該熱可塑性樹脂(a)の分子量は、該樹脂の溶融粘度に換算した値として表され、その値は5〔Pa・s〕以上の範囲であり、好ましくは5〜3000〔Pa・s〕の範囲であり、さらに好ましくは20〜1000〔Pa・s〕の範囲である。溶融粘度が5〔Pa・s〕以上であれば、溶融混練時に、該樹脂成分のガス化やブリードアウトを抑えることができる。一方、溶融粘度の上限は特に問題ないものの、3000〔Pa・s〕以下であれば、流動性、成形性の観点から好ましいものとなる。なお、「溶融粘度」は、該熱可塑性樹脂の融点プラス20℃において、フローテスター(島津製作所製高化式フローテスター「CFT−500D型」)を用いて、荷重1.96MPa、オリフィス長とオリフィス径との、前者/後者の比が10/1であるオリフィスを使用して6分間保持後の溶融粘度を指すものとする。また、「融点」は、JIS 7121(1999年) 9.1(1)の方法に準拠し、示差走査熱量測定(DSC)により測定した融解ピーク温度を指すものとする。
ここで、好ましい熱可塑性樹脂(a)として挙げたポリアリーレンスルフィド樹脂についてさらに詳述する。
本発明に使用するポリアリーレンスルフィド樹脂は、芳香族環と硫黄原子とが結合した構造を繰り返し単位とする樹脂構造を有するものであり、具体的には、下記式(1)
Figure 0006061127
(式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基、メトキシ基、エトキシ基を表す。)で表される構造部位を繰り返し単位とする樹脂である。
ここで、前記式(1)で表される構造部位は、特に該式中のR及びRは、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂の機械的強度の点から水素原子であることが好ましく、その場合、下記式(2)で表されるパラ位で結合するもの、及び下記式(3)で表されるメタ位で結合するものが挙げられる。
Figure 0006061127
これらの中でも、特に繰り返し単位中の芳香族環に対する硫黄原子の結合は前記構造式(2)で表されるパラ位で結合した構造であることが前記ポリアリーレンスルフィド樹脂の耐熱性や結晶性の面で好ましい。
また、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂は、前記式(1)で表される構造部位のみならず、下記の構造式(4)〜(7)
Figure 0006061127
で表される構造部位を、前記式(1)で表される構造部位との合計の30モル%以下で含んでいてもよい。特に本発明では上記式(4)〜(7)で表される構造部位は10モル%以下であることが、ポリアリーレンスルフィド樹脂の耐熱性、機械的強度の点から好ましい。前記ポリアリーレンスルフィド樹脂中に、上記式(4)〜(7)で表される構造部位を含む場合、それらの結合様式としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体の何れであってもよい。
また、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂は、その分子構造中に、下記式(8)
Figure 0006061127
で表される3官能性の構造部位、或いは、ナフチルスルフィド結合などを有していてもよいが、他の構造部位との合計モル数に対して、3モル%以下が好ましく、特に1モル%以下であることが好ましい。
また、ポリアリーレンスルフィド樹脂は300℃で測定した溶融粘度(V6)が5〜3,000〔Pa・s〕の範囲であり、さらに流動性および機械的強度のバランスが良好となることから20〜1000〔Pa・s〕の範囲が好ましい。また、ポリアリーレンスルフィド樹脂は、その非ニュートン指数が0.90〜2.00の範囲である。リニア型ポリアリーレンスルフィド樹脂を用いる場合には、非ニュートン指数が0.90〜1.20の範囲、さらに0.95〜1.15の範囲であることが好ましく、特に0.95〜1.10であることが好ましい。このようなポリアリーレンスルフィド樹脂は機械的物性、流動性、耐磨耗性に優れる。ただし、非ニュートン指数(N値)は、キャピログラフを用いて300℃、オリフィス長(L)とオリフィス径(D)の比、L/D=40の条件下で、剪断速度及び剪断応力を測定し、下記式を用いて算出した値である。
Figure 0006061127
[ただし、SRは剪断速度(秒−1)、SSは剪断応力(ダイン/cm)、そしてKは定数を示す。]N値は1に近いほどPPSは線状に近い構造であり、N値が高いほど分岐が進んだ構造であることを示す。
ポリアリーレンスルフィド樹脂の製造方法としては、特に限定されないが、例えば1)ジハロゲノ芳香族化合物と、更に必要ならばその他の共重合成分とを、硫黄と炭酸ソーダの存在下で重合させる方法、2)ジハロゲノ芳香族化合物と、更に必要ならばその他の共重合成分とを、極性溶媒中でスルフィド化剤等の存在下に、重合させる方法、3)p−クロルチオフェノールと、更に必要ならばその他の共重合成分とを自己縮合させる方法、4)有機極性溶媒中で、スルフィド化剤とジハロゲノ芳香族化合物と、更に必要ならばその他の共重合成分とを反応させる方法等が挙げられる。これらの方法のなかでも、4)の方法が汎用的であり好ましい。反応の際に、重合度を調節するためにカルボン酸やスルホン酸のアルカリ金属塩を添加したり、水酸化アルカリを添加しても良い。上記4)方法のなかでも、加熱した有機極性溶媒とジハロゲノ芳香族化合物を含む混合物に含水スルフィド化剤を水が反応混合物から除去され得る速度で導入し、有機極性溶媒中でジハロゲノ芳香族化合物とスルフィド化剤とを反応させること、及び反応系内の水分量を該有機極性溶媒1モルに対して0.02〜0.5モルの範囲にコントロールすることによりPAS樹脂を製造する方法(特開平07−228699号公報参照。)や、固形のアルカリ金属硫化物及び非プロトン性極性有機溶媒の存在下でポリハロ芳香族化合物、アルカリ金属水硫化物及び有機酸アルカリ金属塩を、硫黄源1モルに対して0.01〜0.9モルの有機酸アルカリ金属塩および反応系内の水分量を非プロトン性極性有機溶媒1モルに対して0.02モルの範囲にコントロールしながら反応させる方法(WO2010/058713号パンフレット参照。)で得られるものが特に好ましい。
・ポリオレフィン(b)
ポリオレフィン(b)としてはその種類に限定はなく、例えばエチレン、プロピレン、ブテン、メチルペンテン、ヘキセン、オクテン等のモノマーを原料として重合して得られるホモ重合体、共重合体または多段重合体等が挙げられ、また、2種以上の異なるホモ重合体、共重合体または多段重合体を混合して用いることもできる。
例えば、ポリオレフィン(b)としてポリエチレンを用いる場合、その質量平均分子量は5×10 以上であるのが好ましい。ポリエチレンの種類としては、超高分子量ポリエチレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン及び低密度ポリエチレンが挙げられる。中でも超高分子量ポリエチレンが好ましい。超高分子量ポリエチレンの質量平均分子量は1×10 〜15×10 であるのが好ましく、1×10 〜5×10であるのがより好ましい。質量平均分子量を15×10以下にすることにより、溶融押出を容易にすることができる。また、質量平均分子量が5×10 以上のポリエチレンに、質量平均分子量1×10 以上 〜5×10 未満のポリエチレン、質量平均分子量1×10 〜4×10 のポリプロピレン、質量平均分子量1×10 〜4×10 のポリブテン−1、質量平均分子量1×10 以上 〜1×10未満のポリエチレンワックス、及び質量平均分子量1×10 〜4×10 のエチレン・α−オレフィン共重合体からなる群から選ばれた少なくとも一種を混合することも好ましい。
ポリオレフィン(b)としてポリプロピレンを用いる場合、その質量平均分子量に特に制限はないが、1×10 〜4×10 であるのが好ましい。
ポリオレフィン(b)としてエチレン・α−オレフィン共重合体を用いる場合、α−オレフィンとしてはプロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン、酢酸ビニル、メタクリル酸メチル、スチレン等が好適である。
本発明において、ポリオレフィン(b)の使用量は、前記熱可塑性樹脂(a)とポリオレフィン(b)との合計質量(a+b)に対し、前記熱可塑性樹脂(a)が1〜73質量%の範囲、かつポリオレフィン(b)が99〜27質量%の範囲であり、好ましくは前記熱可塑性樹脂(a)が10〜60質量%の範囲、かつポリオレフィン(b)が90〜40質量%の範囲となるよう用いる。当該範囲で、ポリオレフィン(b)に対する熱可塑性樹脂(a)の分散性が良好なものとなる。
・相溶化剤(c)
本発明は、必要に応じて相溶化剤(c)を使用することができ、これによりポリオレフィン(b)中に高濃度で含有される熱可塑性樹脂(a)の相溶性を向上させることができ好ましい。相溶化剤(c)としては前記熱可塑性樹脂(a)の末端と反応性を有する官能基を有する熱可塑性エラストマー(c1)が挙げられる。さらに、融点が300℃以下であり、室温でゴム弾性を有する熱可塑性エラストマーが好ましい。中でも、耐熱性、混合の容易さの点で、ガラス転移点が−40℃以下の熱可塑性エラストマーが低温でもゴム弾性を有するため好ましい。前記ガラス転移点は、低いほど好ましいが、通常、−180〜−40℃の範囲のものが好ましく、−150〜−40℃の範囲のものが特に好ましい。
本発明に用いる前記熱可塑性エラストマー(c1)の具体例としては、エポキシ基、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、メルカプト基、イソシアネート基、ビニル基、酸無水物基及びエステル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する熱可塑性エラストマーであることが好ましく、これらの中でもエポキシ基あるいは酸無水物基、カルボキシル基、エステル基等のカルボン酸誘導体に起因する官能基を有するものが特に好ましい。これらの官能基を有する熱可塑性エラストマーは、特に熱可塑性樹脂(a)としてポリアリーレンスルフィド樹脂を用いた場合、該熱可塑性樹脂(a)とポリオレフィン(b)双方との親和性が良好となるため好適に使用できる。
本発明に用いる前記熱可塑性エラストマー(c1)は、1種または複数種類のα−オレフィン類と前記官能基を有するビニル重合性化合物とを共重合させて得られる。前記α−オレフィン類としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン−1等の炭素原子数2〜8のα−オレフィン類などが挙げられる。前記官能基を有するビニル重合性化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル等のα,β−不飽和カルボン酸類及びそのアルキルエステル類、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、その他の炭素原子数4〜10の不飽和ジカルボン酸類とそのモノ及びジエステル類、その酸無水物等のα、β−不飽和ジカルボン酸及びその誘導体、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの中でも、その分子内にエポキシ基、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、メルカプト基、イソシアネート基、ビニル基、酸無水基及びエステル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を有するエチレン−プロピレン共重合体あるいはエチレン−ブテン共重合体が好ましく、カルボキシル基を有するエチレン−プロピレン共重合体あるいはエチレン−ブテン共重合体がさらに好ましい。これらの熱可塑性エラストマー(c1)は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
本発明において、相溶化剤(c)の使用量は、前記熱可塑性樹脂(a)とポリレフィン(b)と相溶化剤(c)との合計質量(a+b+c)に対し、前記熱可塑性樹脂(a)とポリレフィン(b)の合計質量(a+b)が97〜90質量%の範囲、かつ相溶化剤(c)が3〜10質量%の範囲である。当該範囲であれば、ポリオレフィン(b)中に熱可塑性樹脂(a)を高濃度(例えば40〜73質量%)で含有させた場合であっても、ポリオレフィン(b)に対する熱可塑性樹脂(a)の相溶性、分散性が良好なものとなるため好ましい。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、上記成分(a)〜(c)の他に滑剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、酸化防止剤、光安定剤、充填剤等の公知慣用の添加剤を適宜配合することもできる。特に、本発明は工程(1)において、熱可塑性樹脂(a)の融点以上で溶融混練することから、ポリオレフィンの焼き付きを防ぐために酸化防止剤をポリオレフィン(b)100質量部に対して0.01〜5質量部の範囲で添加することが好ましい。
工程(1)は、前記熱可塑性樹脂(a)とポリオレフィン(b)を、更に必要に応じてその他の配合成分をタンブラー又はヘンシェルミキサーなどで均一に混合、次いで、2軸押出機に投入し、溶融混練する工程である。
工程(1)は、前記熱可塑性樹脂(a)とポリオレフィン(b)とを、更に必要に応じてその他の配合成分を、均一に分散させる必要があるため、前記熱可塑性樹脂の融点以上であるが、より好ましくは設定温度を融点プラス10〜100℃の範囲、さらに好ましくは融点プラス20〜50℃の範囲の温度条件下で溶融混練することが好ましい。
また、該溶融混練は、前記配合成分の吐出量(kg/hr)とスクリュー回転数(rpm)との比率(吐出量/スクリュー回転数)が0.02〜0.8(kg/hr/rpm)の範囲、好ましくは0.05〜0.2(kg/hr/rpm)の範囲、さらに好ましくは0.07〜0.14(kg/hr/rpm)の範囲となる条件下に行う。これにより、ポリオレフィン(b)をマトリックスとして前記熱可塑性樹脂(a)を均一に微分散させた海島構造のモルフォロジーを形成させることができ、その結果、シート化工程における膜厚が均一となる。
工程(2)
本発明は、工程(1)で得られた樹脂組成物(α)と、孔形成剤(d)とを溶融混練して溶融混練物(β)を得る工程(2)、を有する。
・孔形成剤
孔形成剤(d)としては、公知慣用のものを使用できるが、後述する該シート(γ)を多孔質化する工程(4)において使用する溶媒に対して溶解するものであれば特に限定されることなく、例えば、炭酸カルシウムの微粒子が好ましいが、硫酸マグネシウムの微粒子、酸化カルシウムの微粒子、水酸化カルシウムの微粒子、シリカの微粒子などの無機微粒子や、室温で固体または液体の溶剤を用いることもできる。
室温で液体の溶剤としては、ノナン、デカン、デカリン、パラキシレン、ウンデカン、ドデカン、流動パラフィン等の脂肪族又は環式の炭化水素、及び沸点がこれらに対応する鉱油留分、並びにジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の室温では液状のフタル酸エステルが挙げられ、流動パラフィンのような不揮発性の液体溶剤を用いることが好ましい。
また、室温で固体の溶剤としては、加熱溶融混練状態ではポリオレフィンと混和状態になるが、室温では固体状の溶剤が挙げられ、ステアリルアルコール、セリルアルコール、パラフィンワックス等を使用することができる。なお固体溶剤のみを使用すると、延伸むら等が発生する恐れがあるため、液体溶剤を併用することが好ましい。
本発明において、孔形成剤(d)の使用量は、前記樹脂組成物(α)と孔形成剤(d)との合計質量(α+d)に対し、前記樹脂組成物(α)が30〜80質量%の範囲、かつ孔形成剤(d)が70〜20質量%の範囲であり、好ましくは前記樹脂組成物(α)が50〜70質量%、孔形成剤(d)が50〜30質量%の範囲である。
孔形成剤(d)は工程(2)における溶融混練開始前に添加しても、溶融混練中に押出機の途中から添加してもよいが、溶融混練開始前に添加して予め溶液化するのが好ましい。溶融混練にあたってはポリオレフィンの酸化を防止するために酸化防止剤を添加するのが好ましい。
・ポリオレフィン(e)
工程(2)において、工程(1)で得られた樹脂組成物(α)に対し、さらにポリオレフィン(e)を配合し、希釈することもできる。ポリオレフィン(e)としてはその種類に限定はなく、前記ポリオレフィン(b)と同様のものを用いることができる。
ポリオレフィン(e)の使用量は、前記樹脂組成物(α)中に含まれる前記熱可塑性樹脂(a)とポリオレフィン(b)とポリオレフィン(e)との合計質量(a+b+e)に対し、前記熱可塑性樹脂(a)が1〜73質量%の範囲、かつ前記ポリオレフィン(b)と前記ポリオレフィン(e)の合計質量(b+e)が99〜27質量部の範囲、好ましくは前記熱可塑性樹脂(a)が5〜60質量%の範囲、前記合計質量(b+e)が95〜40質量%の範囲、さらに好ましくは前記熱可塑性樹脂(a)が20〜40質量%に対し、前記合計質量が(b+e)が80〜60質量%の範囲となるよう用いればよい。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、工程(2)おいて、上記成分(α)、(d)および(e)の他に滑剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、酸化防止剤、光安定剤、結晶核材、充填剤等の公知慣用の添加剤を適宜配合することもできる。
工程(2)は、前記樹脂組成物(α)と孔形成剤(d)を、更に必要に応じてその他の配合成分を押出機に投入し、溶融混練することによって溶融混練物(β)を得る工程である。
工程(2)において、溶融混練の方法は特に限定されないが、通常は二軸押出機中で均一に混練することにより行う。
溶融混練温度はポリオレフィン(b)の融点から前記熱可塑性樹脂(a)の融点未満の温度範囲内で行うが、ポリオレフィン(b)の融点プラス10℃以上から前記熱可塑性樹脂(a)の融点マイナス10℃以下の範囲内で行うことが好ましい。
また、ポリオレフィン(e)を配合する場合には、ポリオレフィン(b)およびポリオレフィン(e)のいずれか高い方の融点から前記熱可塑性樹脂(a)の融点未満の温度範囲内で行うが、ポリオレフィン(b)およびポリオレフィン(e)のいずれか高い方の融点プラス10℃以上から前記熱可塑性樹脂(a)の融点マイナス10℃以下の範囲内で行うことが好ましい。
また、工程(2)における溶融混練は、前記配合成分の吐出量(kg/hr)とスクリュー回転数(rpm)との比率(吐出量/スクリュー回転数)が0.02〜0.8(kg/hr/rpm)の範囲、好ましくは0.05〜0.2(kg/hr/rpm)の範囲、さらに好ましくは0.07〜0.14(kg/hr/rpm)の範囲となる条件下に行う。これにより、ポリオレフィン(b)およびポリオレフィン(d)をマトリックスとして前記熱可塑性樹脂(a)を、さらに孔形成剤(d)を添加した場合には孔形成剤(d)が均一に微分散させた海島構造のモルフォロジーを形成させることができ、その結果、シート化工程における膜厚が均一となるだけでなく、孔分布が均質でかつ孔径が微細な微多孔膜を形成することができる。
工程(3)
本発明は、前記工程(2)で得られた溶融混練物(β)をシート化してシート(γ)を得る工程(3)、を有する。
溶融混練した溶融混練物(β)を直接に又は別の押出機を介して、或いは一旦冷却してペレット化した後、再度押出機を介してダイから押し出し、キャストロール又はロール引取機等のロールで引き取る。ダイとしては、通常は長方形の口金形状をしたシート用ダイを用いるが、二重円筒状の中空状ダイ、インフレーションダイ等も用いることができる。シート用ダイの場合、ダイのギャップは通常0.1〜5mmであり、押し出し時にはこれを140〜250℃の範囲に加熱する。加熱溶液の押し出し速度は0.2〜15(m/分)の範囲であるのが好ましい。
このようにしてダイから押し出した溶融混練物(β)を冷却することによりシート(γ)を形成する。冷却は少なくともゲル化温度以下までは50℃/分以上の速度で行うのが好ましい。また25℃以下まで冷却するのが好ましい。このようにしてポリオレフィンからなる相がゲル化するとともに、熱可塑性樹脂(a)がポリオレフィン相に分散した相分離構造を固定化することができる。冷却速度が50℃/分未満では結晶化度が上昇し、延伸に適したシートが得られにくい。冷却方法としては冷風、冷却水、その他の冷却媒体に直接接触させる方法、冷媒で冷却したロールに接触させる方法等を用いることができる。ロールで引き取る時のドラフト比((ロールの引き取り速度)/(密度から換算されるダイリップから流出する樹脂の流速))は、透気性や成形性の観点から好ましくは10〜600倍、より好ましく20〜500倍、更に好ましくは30〜400倍である。
工程(4)
本発明は、工程(3)で得られたシート(γ)を多孔質化する工程(4)、を有する。
工程(4)は、該シート(γ)を延伸した後に前記孔形成剤(d)を除去する工程(4a)、前記シート(γ)から前記孔形成剤(d)を除去した後に延伸する工程(4b)、または前記シート(γ)を延伸した後に前記孔形成剤(d)を除去しさらに延伸する工程(4c)である。
延伸は、シート(γ)を加熱後、通常のテンター法、ロール法、インフレーション法、圧延法又はこれらの方法の組合せによって所定の倍率で行う。延伸は一軸延伸でも二軸延伸でもよいが、二軸延伸が好ましい。また二軸延伸の場合は、同時二軸延伸、逐次延伸又は多段延伸(同時二軸延伸及び逐次延伸の組合せ)のいずれでもよいが、特に同時二軸延伸が好ましい。延伸により機械的強度が向上する。
延伸倍率はシート(γ)の厚みによって異なるが、一軸延伸を行う場合は2倍以上とするのが好ましく、3〜30倍とするのがより好ましい。二軸延伸ではいずれの方向でも少なくとも3倍以上とし、面倍率で9倍以上とするのが好ましく、面倍率で25倍以上とするのがより好ましい。面倍率で9倍以上とすることにより、突刺強度を向上させることができる。一方面倍率を400倍超とすると、延伸装置、延伸操作等の点で制約が生じる。
延伸温度は、ポリオレフィンがホモポリマーの場合、その融点+10℃以下にするのが好ましく、結晶分散温度から結晶融点未満の範囲にするのがより好ましい。延伸温度が融点+10℃を超えるとポリオレフィンが溶融し、延伸による分子鎖の配向ができない。また延伸温度が結晶分散温度未満ではポリオレフィンの軟化が不十分で、延伸において破膜しやすく、高倍率の延伸ができない。但し逐次延伸又は多段延伸を行う場合は、一次延伸を結晶分散温度未満で行ってもよい。ここで結晶分散温度とは、ASTM D 4065に基づいて動的粘弾性の温度特性測定により求められる値を言う。ポリエチレンの結晶分散温度は、一般的に90℃である。
ポリオレフィンがポリエチレンを含む場合、延伸温度は、係るポリエチレンの結晶分散温度以上〜結晶融点+10℃以下の範囲にするのが好ましい。ポリオレフィンとしてポリエチレン又はそれを含む組成物を用いる場合、本発明では延伸温度を通常は100〜130℃、好ましくは110〜120℃にする。
所望の物性に応じて、膜厚方向に温度分布を設けて延伸したり、比較的低温で一次延伸した後さらに高温で二次延伸する逐次延伸又は多段延伸をしたりすることができる。膜厚方向に温度分布を設けて延伸することにより一般的に機械的強度に優れた微多孔膜が得られる。その方法としては、例えば特開平7−188440号に開示の方法を適用することができる。
孔形成剤(d)の除去には、孔形成剤(d)を溶解することができる溶媒(以下、除去溶剤という)を用いる。該除去溶剤を用いて均一に微分散された孔形成剤(e)を除去することによって、多孔質の膜が得られる。除去溶剤の具体例としては、例えば、塩酸などの酸性水溶液、塩化メチレン、四塩化炭素等の塩素化炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素、三フッ化エタン等のフッ化炭化水素、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル、メチルエチルケトン等の易揮発性溶媒が挙げられる。また除去溶媒としては、上記の他に、特開2002−256099号に開示されている、25℃における表面張力が24mN/m以下になる溶媒を用いることができる。このような表面張力を有する溶媒を用いることにより、孔形成剤(e)を除去した後の乾燥時に微多孔内部で生じる気−液界面の表面張力によって起る網状組織の収縮緻密化を抑制することができ、その結果微多孔膜の空孔率及び透過性が一層向上する。
孔形成剤(e)の除去方法は、延伸後の膜又はシート(γ)を除去溶媒に浸漬する方法、延伸後の膜又はシート(γ)に除去溶媒をシャワーする方法、又はこれらの組合せによる方法等により行うことができる。除去溶媒は、シート(γ)100質量部に対し300 〜30000質量部使用するのが好ましい。除去溶媒による除去処理は、残留した孔形成剤がその添加量に対して1質量%未満になるまで行うのが好ましい。
延伸及び孔形成剤(d)の除去により得られた膜は、乾燥処理、熱処理、架橋処理または親水化処理などといった公知の後処理工程を施すことができる。
乾燥処理としては、加熱乾燥法又は風乾法等により乾燥する方法を挙げることができる。乾燥温度は、ポリオレフィンの結晶分散温度以下の温度であるのが好ましく、特に結晶分散温度より5℃以上低い温度であるのが好ましい。
該乾燥処理により、微多孔膜中に残存する前記除去溶媒の含有量を5質量%以下にするのが好ましく(乾燥後の膜質量を100質量%とする)、3質量%以下にするのがより好ましい。乾燥が不十分で膜中に前記除去溶媒が多量に残存していると、後の熱処理で空孔率が低下し、透過性が悪化するので好ましくない。
また、本発明においては後処理として熱処理を行うことが好ましい。熱処理によって結晶が安定化し、ラメラ層が均一化される。熱処理方法としては、熱延伸処理、熱固定処理又は熱収縮処理のいずれの方法を用いてもよく、これらは微多孔膜に要求される物性に応じて適宜選択される。これらの熱処理は、微多孔膜の融点以下、好ましくは60℃以上融点−10℃以下で行う。
熱延伸処理は、通常用いられるテンター方式、ロール方式又は圧延方式により行い、少なくとも一方向に延伸倍率1.01 〜2.0倍で行うのが好ましく、1.01 〜1.5倍で行うのがより好ましい。
熱固定処理は、テンター方式、ロール方式又は圧延方式により行う。また熱収縮処理は、テンター方式、ロール方式若しくは圧延方式により行うか、又はベルトコンベア若しくはフローティングを用いて行ってもよい。なお熱収縮処理は、少なくとも一方向に50%以下の範囲で行うのが好ましく、30%以下の範囲で行うのがより好ましい。
なお上述の熱延伸処理、熱固定処理及び熱収縮処理を多数組み合せて行ってもよい。特に熱固定処理後に熱延伸処理を行うと、得られる微多孔膜の透過性が向上するとともに、孔径が拡大する。また熱延伸処理後に熱収縮処理を行うと、低収縮率で高強度の微多孔膜が得られるため好ましい。
さらに、架橋処理としては電離放射線としてはα線、β線、γ線、電子線等が用いられ、電子線量0.1 〜100 Mrad、加速電圧100 〜300 kVにて電離放射し、微多孔膜を架橋することができる。これによりメルトダウン温度を向上させることができる。
また、親水化処理としては、モノマーグラフト、界面活性剤処理、コロナ放電処理等を行い、微多孔膜を親水化することができる。なおモノマーグラフト処理は電離放射後に行うのが好ましい。
親水化処理として界面活性剤を使用する界面活性剤処理を行う場合、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤又は両イオン系界面活性剤のいずれも使用することができるが、ノニオン系界面活性剤を使用するのが好ましい。界面活性剤を使用する場合、界面活性剤を水溶液にするか又はメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコールの溶液にして、ディッピングするか、又はドクターブレードを用いる方法により親水化する。親水化処理を行った微多孔膜は次いで乾燥する。このとき透過性を向上させるため、微多孔膜の融点以下の温度で収縮を防止しながら熱処理するのが好ましい。収縮を防止しながら熱処理する方法としては、例えば延伸しながら熱処理する方法が挙げられる。
工程(4d)ないし(4e)を経た微多孔膜は、コロナ処理機、プラズマ処理機、オゾン処理機、火炎処理機などの公知の表面処理を施すことも可能である。
<微多孔膜>
本発明の好ましい実施態様による微多孔膜は、次の物性を有する。
(1)本発明の製造方法により得られた微多孔膜の厚さは特に制限はなく、その用途において求められる厚さ5〜200μmの範囲であればよいが、一般的には、5〜50μm、より好ましくは8〜40μm、更に好ましくは10〜30μmである。
(2)ガーレー透気度が50〜800s/100mlの範囲である。
(3)シャットダウン温度が、130〜150℃の範囲である。
このような微多孔膜を得るためには、微多孔を形成する前の中間材料であるシート材料として、
(4)200℃における熱収縮率が熱セット前で30%以下、熱セット後で25%以下である。
(5)機械的強度として、例えば、引張強さが20MPa以上である。
(6)シートの膜厚ムラが少なく、熱延伸時の破断を防ぐことができる。
本発明の微多孔膜は、耐圧縮性、耐熱性及び透過性のバランスに優れているので、リチウムイオン二次電池などの非水電解質系二次電池に用いられるセパレータとして好適に使用できる。
本発明を以下の実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
以下の方法で、微多孔膜中間材料(無孔原反)であるシート(γ)の組成分から、孔形成剤(d)分を除いた組成分でシートを調製し、熱収縮率および機械的強度を以下の方法で測定した。これにより、微多孔膜には含まれない孔形成剤(d)の種類や使用量による因子、さらには孔形成剤によって形成される微多孔の形状、密度といった構造的因子に因らない、樹脂組成物(α)自身の樹脂組成に関する性能を評価した。
(実施例1〜4、比較例1)
下記表1に示したポリフェニレンスルフィド樹脂(DIC株式会社製「MA−520」、リニア型、融点280℃、V6溶融粘度150〔Pa・s〕)、ポリオレフィン樹脂−1(プライムポリマー株式会社製「HI−ZEX 5305EP」、MI=0.8(g/10min))と、熱可塑性エラストマー(住友化学株式会社製「ボンドファスト−E」、エチレン/グリシジルメタクリレート(88/12質量%)共重合体)と酸化防止剤(アデカ株式会社製フェノール系酸化防止剤「AO−60」)をタンブラーで均一に混合し、配合材料とした。その後、株式会社日本製鋼所製ベント付き2軸押出機「TEX−30」に前記配合材料を投入し、溶融混練(樹脂成分吐出量20kg/hr、スクリュー回転数350rpm、樹脂成分の吐出量0.057(kg/hr/rpm)の割合で、最大トルク60(A)、設定樹脂温度300℃)して樹脂組成物のペレットを得た。
続いて、前記工程で得られた樹脂組成物のペレットと、下記表1に示したポリオレフィン樹脂−2(プライムポリマー株式会社製「HI−ZEX 5305EP」)を、先端にTダイを取り付けた株式会社日本製鋼所製ベント付き2軸押出機「TEX−30」に投入し、溶融混練(樹脂成分吐出量15kg/hr、スクリュー回転数200rpm)、樹脂成分の吐出量0.075(kg/hr/rpm)の割合で、最大トルク60(A)、設定樹脂温度間230℃)して溶融混練物を調製した。続いて、膜厚0.1mmとなるようTダイ押出成形を行い、80℃に温調された冷却ロールで引き取りながら冷却して、シート試験片を製造した。
(比較例2、3)
下記表2に示したポリアリーレンスルフィド樹脂(DIC株式会社製「MA−520」)、ポリオレフィン樹脂−3(プライムポリマー株式会社製「HI−ZEX 5305EP」)と、熱可塑性エラストマー(住友化学株式会社製「ボンドファスト−E」)と酸化防止剤(アデカ株式会社製「AO−60」)とをタンブラーで均一に混合し、配合材料とした。その後、Tダイを取り付けた株式会社日本製鋼所製ベント付き2軸押出機「TEX−30」に投入し、溶融混練(樹脂成分吐出量15kg/hr、スクリュー回転数200rpm、樹脂成分の吐出量0.075(kg/hr/rpm)の割合で、最大トルク60(A))して溶融混練物を調製した。ただし、溶融混練時の設定樹脂温度を比較例2では300℃、比較例3では230℃に設定した。続いて、膜厚0.1mmとなるようTダイ押出成形を行い、80℃に温調された冷却ロールで引き取りながら冷却して、シート試験片を製造した。
(引張強さ)
実施例1〜4および比較例1〜3で得られたシート試験片を、JIS−K7127「プラスチック−引張特性の試験方法」に準拠し、試験片タイプ5のダンベル形状に打ち抜き、引張強さを測定した。その結果を、表1および表2に示した。
(熱収縮率)
実施例1〜4および比較例1〜3で得られたシート試験片を50mm×50mmに裁断し、JIS−K7133「プラスチック−フィルム及びシート−加熱寸法変化測定方法」に準拠した方法で熱収縮率を測定した。その結果を、表1および表2に示した。
Figure 0006061127
※各成分の配合割合の数値は質量部を表す。
Figure 0006061127
※各成分の配合割合の数値は質量部を表す。
続いて、以下の方法で微多孔膜を作成し、膜厚、透気度およびシャットダウン温度を以下の方法で測定した。
(実施例5〜8、比較例4)
下記表3に示したポリフェニレンスルフィド樹脂(DIC株式会社製「MA−520」)、ポリオレフィン樹脂−1(プライムポリマー株式会社製「HI−ZEX 5305EP」)と、熱可塑性エラストマー(住友化学株式会社製「ボンドファスト−E」)と酸化防止剤(アデカ株式会社製「AO−60」)をタンブラーで均一に混合し、配合材料とした。その後、株式会社日本製鋼所製ベント付き2軸押出機「TEX−30」に前記配合材料を投入し、溶融混練(樹脂成分吐出量20kg/hr、スクリュー回転数350rpm、樹脂成分の吐出量0.057(kg/hr/rpm)の割合で、最大トルク60(A)、設定樹脂温度300℃)して樹脂組成物のペレットを得た。
続いて、前記工程で得られた樹脂組成物のペレットと、下記表1に示したポリオレフィン樹脂−2(プライムポリマー株式会社製「HI−ZEX 5305EP」)と孔形成剤(流動パラフィンおよびフタル酸ビス(2−エチルヘキシル)を等量ずつ配合したもの))を、Tダイを取り付けた株式会社日本製鋼所製ベント付き2軸押出機「TEX−30」に投入し、溶融混練(樹脂成分吐出量15kg/hr、スクリュー回転数200rpm、樹脂成分の吐出量0.075(kg/hr/rpm)、最大トルク60(A)、設定樹脂温度230℃)して溶融混練物を調製した。続いて、膜厚0.1mmとなるようTダイ押出成形を行い、80℃に温調された冷却ロールで引き取りながら冷却して、ゲル状シートを作製した。その際、別途、ゲル状シートの膜厚ムラを下記延伸成功確率による測定方法で評価した。
続いて、得られたゲル状シートを、60mm×60mmに切り出し、2軸延伸試験装置にセットし、室温から温度120℃まで加熱した後、シート化した際の流れ方向(MD)およびMDと垂直方向(TD)ともに3倍の延伸倍率となるよう同時二軸延伸し、延伸シートを得た。得られた延伸シートを20cm×20cmのアルミニウム製の枠に固定した後、25℃に温調された塩化メチレン(表面張力27.3mN/m(25℃)、沸点40.0℃)を含有する孔形成剤除去漕中に含浸し、100rpmで10分間揺動させながら、孔形成剤を除去し、さらに、室温で風乾した後、テンター延伸機で保持しながら125℃で10分間熱固定処理することにより、膜厚0.03mmの微多孔膜を製造した。
(比較例5、6)
下記表4に示したポリアリーレンスルフィド樹脂(DIC株式会社製「MA−520」)、ポリオレフィン樹脂−3(プライムポリマー株式会社製「HI−ZEX 5305EP」)と、熱可塑性エラストマー(住友化学株式会社製「ボンドファスト−E」)と酸化防止剤(アデカ株式会社製「AO−60」)と孔形成剤(流動パラフィンおよびフタル酸ビス(2−エチルヘキシル)を等量ずつ配合したもの))をタンブラーで均一に混合し、配合材料とした。その後、Tダイを取り付けた株式会社日本製鋼所製ベント付き2軸押出機「TEX−30」に投入し、溶融混練(樹脂成分吐出量15kg/hr、スクリュー回転数200rpm、樹脂成分の吐出量0.075(kg/hr/rpm)、最大トルク60(A))して溶融混練物を調製した。ただし、溶融混練時の設定樹脂温度を比較例5では300℃、比較例6では230℃に設定した。続いて、膜厚0.1mmとなるようTダイ押出成形を行い、80℃に温調された冷却ロールで引き取りながら冷却して、ゲル状シートを作製した。その際、別途、ゲル状シートの膜厚ムラを下記延伸成功確率による測定方法で評価した。
続いて、得られたゲル状シートを、60mm×60mmに切り出し、2軸延伸試験装置にセットし、室温から温度120℃まで加熱した後、シート化した際の流れ方向(MD)およびMDと垂直方向(TD)ともに3倍の延伸倍率となるよう同時二軸延伸し、延伸シートを得た。得られた延伸シートを20cm×20cmのアルミニウム製の枠に固定した後、25℃に温調された塩化メチレン(表面張力27.3mN/m(25℃)、沸点40.0℃)を含有する孔形成剤除去漕中に含浸し、100rpmで10分間揺動させながら、孔形成剤を除去し、さらに、室温で風乾した後、テンター延伸機で保持しながら125℃で10分間熱固定処理することにより、膜厚0.03mmの微多孔膜を製造した。
(延伸成功率)
延伸シートの作成を10回繰り返し行い、その過程(室温から120℃までの加温工程、延伸工程)でシート破れが生じたものを歩留り品(失敗品)として除き、延伸に成功したシート数を、百分率で評価した。
(ガーレー透気度)
JIS−P8117「紙及び板紙−透気度及び透気抵抗度試験方法(中間領域)−ガーレー法」に準拠し、微多孔膜のガーレー透気度を測定した。その結果を、表3および表4に記載した。
(シャットダウン温度)
微多孔膜を所定の温度に設定した熱風乾燥機中に1分間さらし、ガーレー値が10000s/100ml以上になる温度をシャットダウン温度とした。その結果を、表3および表4に記載した。
Figure 0006061127
※各成分の配合割合の数値は質量部を表す。
Figure 0006061127
※各成分の配合割合の数値は質量部を表す。

Claims (13)

  1. 融点が220℃以上の熱可塑性樹脂(a)とポリオレフィン(b)とを、前記熱可塑性樹脂(a)とポリオレフィン(b)の合計質量(a+b)に対し前記熱可塑性樹脂(a)を1〜73質量%の範囲、かつポリオレフィン(b)を99〜27質量%の範囲で、前記熱可塑性樹脂(a)の融点以上で溶融混練して樹脂組成物(α)を得る工程(1)、得られた樹脂組成物(α)と、孔形成剤(d)とを、前記ポリオレフィン(b)の融点から前記熱可塑性樹脂(a)の融点未満の温度範囲内で溶融混練して溶融混練物(β)を得る工程(2)、得られた溶融混練物(β)をシート化してシート(γ)を得る工程(3)、得られたシート(γ)を多孔質化する工程(4)、を有することを特徴とする非水電解質二次電池セパレータ用微多孔膜の製造方法。
  2. 前記樹脂組成物(α)が、ペレットである請求項1記載の製造方法。
  3. 前記工程(2)において、前記樹脂組成物(α)と孔形成剤(d)との合計質量(α+d)に対し、前記樹脂組成物(α)が30〜80質量%の範囲、かつ孔形成剤(d)が70〜20質量%の範囲である請求項1または2記載の非水電解質二次電池セパレータ用微多孔膜の製造方法。
  4. 前記工程(2)において、前記樹脂組成物(α)と孔形成剤(d)に、さらにポリオレフィン(e)を加えて溶融混練し、かつ、前記工程(2)における溶融混練を、ポリオレフィン(b)およびポリオレフィン(e)のいずれか高い方の融点から前記熱可塑性樹脂(a)の融点未満の温度範囲内で行う、請求項1または2記載の非水電解質二次電池セパレータ用微多孔膜の製造方法。
  5. 前記工程(2)において、前記樹脂組成物(α)中に含まれる前記熱可塑性樹脂(a)とポリオレフィン(b)とポリオレフィン(e)との合計質量(a+b+e)に対し、前記熱可塑性樹脂(a)が1〜73質量%、かつポリオレフィン(b)とポリオレフィン(e)との合計質量(b+e)が99〜27質量%の範囲となるようポリオレフィン(e)を加える請求項4記載の非水電解質二次電池セパレータ用微多孔膜の製造方法。
  6. 前記工程(4)が、該シート(γ)を延伸した後に孔形成剤(d)を除去する工程(4a)、前記シート(γ)から前記孔形成剤(d)を除去した後に延伸する工程(4b)、または前記シート(γ)を延伸した後に前記孔形成剤(d)を除去しさらに延伸する工程(4c)である請求項1または2記載の非水電解質二次電池セパレータ用微多孔膜の製造方法。
  7. 前記工程(1)において、前記熱可塑性樹脂(a)とポリオレフィン(b)に、さらに相溶化剤(c)を加えて溶融混練する請求項1または2記載の非水電解質二次電池セパレータ用微多孔膜の製造方法。
  8. 前記工程(1)において、熱可塑性樹脂(a)とポリオレフィン(b)と相溶化剤(c)との合計質量(a+b+c)に対し、熱可塑性樹脂(a)とポリオレフィン(b)の合計質量(a+b)が90〜97質量%の範囲、かつ相溶化剤(c)が10〜3質量%の範囲となるよう相溶化剤(c)を加える請求項7記載の非水電解質二次電池セパレータ用微多孔膜の製造方法。
  9. 前記相溶化剤(c)が、前記熱可塑性樹脂(a)と反応性を有する官能基を有する熱可塑性エラストマー(c1)である請求項7または8記載の非水電解質二次電池セパレータ用微多孔膜の製造方法。
  10. 前記工程(1)において、前記熱可塑性樹脂(a)と前記ポリオレフィン(b)に加え、さらに酸化防止剤を該ポリオレフィン(b)100質量部に対して0.01〜5質量部の範囲で加えて溶融混練する請求項1または2記載の非水電解質二次電池セパレータ用微多孔膜の製造方法。
  11. 非水電解質二次電池セパレータが単層セパレータである請求項1または2記載の非水電解質二次電池セパレータ用微多孔膜の製造方法。
  12. 融点が220℃以上の熱可塑性樹脂(a)とポリオレフィン(b)とを溶融混練して得られる非水電解質二次電池セパレータ用樹脂組成物であって、熱可塑性樹脂(a)とポリオレフィン(b)との合計質量(a+b)に対し、前記熱可塑性樹脂(a)が1〜73質量%、かつポリオレフィン(b)が99〜27質量%の範囲であり、さらに前記熱可塑性樹脂(a)の融点以上の温度で溶融混練することを特徴とする非水電解質二次電池セパレータ用樹脂組成物(α)と、
    孔形成剤(d)とを、前記ポリオレフィン(b)の融点から前記熱可塑性樹脂(a)の融点未満の温度範囲内で溶融混練して溶融混練物(β)を得る工程(2)、得られた溶融混練物(β)をシート化してシート(γ)を得る工程(3)、得られたシート(γ)を多孔質化する工程(4)、を有することを特徴とする非水電解質二次電池セパレータ用微多孔膜の製造方法。
  13. 前記樹脂組成物(α)が、ペレットである請求項12記載の製造方法。
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