JP6988880B2 - ポリオレフィン微多孔膜 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリオレフィン微多孔膜に関するものである。
微多孔膜は、ろ過膜、透析膜などのフィルター、電池用セパレータや電解コンデンサー用のセパレータなどの種々の分野に用いられる。これらの中でも、ポリオレフィンを樹脂材料とする微多孔膜は、耐薬品性、絶縁性、機械的強度などに優れ、シャットダウン特性を有するため、近年、二次電池用セパレータとして広く用いられる。
二次電池、例えばリチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が高いため、パーソナルコンピュータ、携帯電話などに用いる電池として広く使用されている。また、二次電池は、電気自動車やハイブリッド自動車のモータ駆動用電源としても期待されている。
近年、二次電池のエネルギー密度のより高密度化により、セパレータとして用いられる微多孔膜の薄膜化が要求されている。しかしながら、セパレータの薄膜化により、セパレータの膜強度の低下とともに、電池の自己放電が大きくなる場合があり、自己放電特性の向上が求められている。
自己放電とは、放置した状態において、電池内でセパレータを介して放電と同じ化学反応が起こり、電池電圧や容量が低下する現象をいう。自己放電は、例えば、電極のバリ等、電池内に微小の異物が発生した場合に、この異物がセパレータを圧縮変形して、電極間距離が短くなったり、長期間での使用に伴うデンドライドが発生したりして、セパレータを介しての漏れ電流が発生することにより生じる現象であると考えられる。自己放電特性は、セパレータが薄膜であるほど電極間距離が短くなるため、悪化する傾向があった。
例えば、特許文献1には、ポリオレフィン樹脂と成膜用溶剤とを混合してポリオレフィン微多孔膜を形成する方法において、成膜用溶剤を抽出した後の延伸工程における延伸速度を特定の範囲にすることで、リチウムイオン二次電池用セパレータとしたときの自己放電が抑制されたポリオレフィン微多孔膜が開示されている。
また、例えば、特許文献2には、幅方向の150℃での熱収縮率が30%未満であり、長さ方向及び幅方向の引張り強度が30MPa以上であって、ポリオレフィンを90質量%以上含む樹脂組成物からなるポリオレフィン微多孔膜が開示されている。そして、このポリオレフィン微多孔膜は、自己放電特性に優れることが記載されている。
また、例えば、特許文献3には、ポリオレフィンを含み、133.0℃以下のシャットダウン温度および110.0mAh以下の自己放電容量を有する微多孔膜が開示されている。また、例えば、特許文献4には、平均透過光量に対し透過光量が5倍以上となる部分が1mあたり0.5個以下である多孔性ポリプロピレンフィルムが開示されている。そして、この多孔性ポリプロピレンフィルムは、自己放電特性に優れることが記載されている。
特開2014−162851号公報 特開2013−256606号公報 国際公開2010/027065号 国際公開2010/107023号
上記特許文献1〜4に記載のポリオレフィン微多孔膜は、自己放電が低減されることが記載されているが、これらの特許文献において、実施例中で用いられているポリオレフィン微多孔膜の膜厚は約20μm前後であり、より薄膜化した場合は、さらなる自己放電特性の向上が求められる。また、例えば、上記特許文献1等に開示される従来公知のポリオレフィン微多孔膜をより薄膜化した場合、孔径が比較的大きく、強度が十分でないため、二次電池を製造する際のプレス工程において、ポリオレフィン微多孔膜が傷つき、自己放電特性が不十分となる可能性が高い。
自己放電特性は、例えば、セパレータの樹脂割合を増加させることにより、改善される。しかしながら、樹脂割合が大きいセパレータは、二次電池内で用いられた際に、二次電池の内部抵抗を増加させることがある。内部抵抗の増加は、二次電池のレート特性を低下させる。よって、二次電池のセパレータとして用いた場合、自己放電特性とレート特性とを両立できる二次電池を得ることのできるポリオレフィン微多孔膜が求められている。
本発明は、上記事情に鑑みて、ポリオレフィン微多孔膜を二次電池のセパレータとして用いた場合に、自己放電特性とレート特性とに優れる二次電池を得ることのできるポリオレフィン微多孔膜を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様のポリオレフィン微多孔膜は、下記式で求められるK値(mV/hr)と膜厚(μm)とを乗じた値が、0.40mV・μm/hr以下であり、かつ、透気度が200秒/100cm以下であるポリオレフィン微多孔膜である。
式:K値(mV/hr)=[V(mV)−V(mV)]/24(hr)
上記式中、V、Vは、それぞれ、正極活物質としてリチウムコバルト複合酸化物を含む正極と、負極活物質として人造黒鉛を含む負極と、前記ポリオレフィン微多孔膜からなるセパレータと、非水電解液と、を備える二次電池を、室温において、0.5Cで3.85Vまで定電流充電し、続いて3.85Vで0.05Cになるまで定電圧充電を行った後、前記二次電池を24時間放置した後の開回路電圧(V)、及び、前記二次電池を48時間放置した後の開回路電圧(V)を示す。
また、上記ポリオレフィン微多孔膜は、膜厚が7.5μm以下であってもよい。また、上記ポリオレフィン微多孔膜は、単位厚みあたりの突刺強度が0.45N/μm以上であってもよい。また、上記ポリオレフィン微多孔膜は、高密度ポリエチレンを50重量%以上含んでもよい。
本発明のポリオレフィン微多孔膜は、二次電池のセパレータとして用いた場合に、自己放電特性とレート特性とに優れる二次電池を得ることができる。
以下、本発明の本実施形態について説明する。なお、ただし、本発明は以下説明する実施形態に限定されるものではない。
1.ポリオレフィン微多孔膜
本明細書において、ポリオレフィン微多孔膜とは、ポリオレフィンを主成分として含む微多孔膜をいい、例えば、ポリオレフィンを微多孔膜全量に対して90質量%以上含む微多孔膜をいう。以下、本実施形態のポリオレフィン微多孔膜の物性について説明する。
(K値と膜厚との関係)
本実施形態のポリオレフィン微多孔膜は、K値(mV/hr)と膜厚(μm)とを乗じた値が、0.40mV・μm/hr以下であり、好ましくは0.36mV・μm/hr以下、より好ましくは0.32mV・μm/hr、さらに好ましくは0.28mV・μm/hrである。なお、K値は、「単位時間あたりの開回路電圧の低下量(mV/hr)」(以下、「自己放電量」ともいう。)を示し、以下の式より求めることができる。
式:K値(mV/hr)=[V(mV)−V(mV)]/24(hr)
前記式中、V、Vは、それぞれ、正極活物質としてリチウムコバルト複合酸化物を含む正極と、負極活物質として黒鉛を含む負極と、前記ポリオレフィン微多孔膜からなるセパレータと、非水電解液と、を備える二次電池を、室温(25℃)において、0.5Cで3.85Vまで定電流充電し、続いて3.85Vで0.05Cになるまで定電圧充電を行った後、前記二次電池を24時間放置した後の開回路電圧(V)、及び、前記二次電池を48時間放置した後の開回路電圧(V)を示す。
なお、K値と、膜厚とを乗じた値の下限は、特に限定されないが、例えば、0.01mV・μm/hr以上である。
例えば、本実施形態のポリオレフィン微多孔膜は、膜厚をt(μm)とした場合、下記式(1)を満たし、好ましくは下記式(2)を満たし、より好ましくは下記式(3)を満たす。
[(V−V)/24]×t≦0.40・・・式(1)
0.01≦[(V−V)/24]×t≦0.40・・・式(2)
0.01≦[(V−V)/24]×t≦0.36・・・式(3)
0.01≦[(V−V)/24]×t≦0.32・・・式(4)
0.01≦[(V−V)/24]×t≦0.28・・・式(5)。
本実施形態のポリオレフィン微多孔膜は、上記式(1)〜(5)の少なくとも1つを満たし、かつ、後述するように、透気度が特定の範囲を有する。このポリオレフィン微多孔膜をセパレータとして用いた二次電池は、優れた自己放電特性とレート特性とを両立することができる。自己放電特性とレート特性との両立は、特に大容量及び高出力が要求される用途の二次電池において重要である。また、本実施形態のポリオレフィン微多孔膜は、薄膜化した際も、優れた自己放電特性を有するため、二次電池の電池容量(充放電容量)を向上させることができる。
[評価用二次電池]
K値を算出する際に用いることのできる評価用二次電池は、正極活物質としてリチウムコバルト複合酸化物LiCoOを含む正極、負極活物質として黒鉛を含む負極、非水電解液として、1.15モル/リットルのLiPFを溶解させたエチレンカーボネート(EC)/エチルメチルカーボネート(EMC)/ジメチルカーボネート(DMC)混合溶液、を用いることができる。上記評価用二次電池は、上記正極、ポリオレフィン微多孔膜からなるセパレータ、及び、上記負極を積層した後、常法により巻回電極体を作製し、電池缶に挿入し、電解液を含浸させ、封口して、作製する。以下に、評価用電池の製造方法の一例を説明する。
(正極の作製)
正極活物質としてリチウムコバルト複合酸化物LiCoO、導電材としてアセチレンブラック、及び、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を93.5:4.0:2.5の質量比で混合して、溶媒N−メチルピロリドン(NMP)に混合分散させてスラリーを調製する。このスラリーを正極集電体となる厚さ12μmのアルミニウム箔の両面に塗布し、乾燥後、ロールプレス機で圧延した。圧延後のものを30mm幅にスリットして正極とする。なお、正極における正極活物質の目付は、35.5mg/cmとする。
(負極の作製)
負極活物質として人造黒鉛、バインダーとしてカルボキシメチルセルロース、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックスとを98:1:1の質量比となるように、精製水に混合分散させてスラリーを調製する。このスラリーを負極集電体となる厚さ10μmの銅箔の両面に塗布し、乾燥後、ロールプレス機で圧延した。圧延後のものを33mm幅にスリットして負極とする。なお、負極における負極活物質の目付は、17.7mg/cmとする。
(非水電解液)
エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=3:5:2(体積比)の混合溶媒に、溶質としてLiPFを濃度1.15mol/リットルとなるように溶解させる。さらに、非水電解液100質量%に対して0.5質量%のビニレンカーボネートを添加し、非水電解液を調製する。
(二次電池の組み立て)
上記の正極、ポリオレフィン微多孔膜及び上記の負極を積層した後、扁平状の巻回電極体(高さ2.2mm×幅36mm×奥行29mm)を作製する。この扁平状の巻回電極体の各電極へ、シーラント付タブを溶接し、正極リード、負極リードとした。扁平状の巻回電極体部分をアルミラミネートフィルムで挟み、一部開口部を残してシールし、これを真空オーブンにて80℃で6時間乾燥した後、速やかに非水電解液を0.7mL注液し、真空シーラーでシールし、80℃、1MPaで1時間プレス成型する。続いて、プレス成型により得られた二次電池の充放電を実施した。充放電条件は300mA電流値で、電池電圧4.2Vまで定電流充電した後、電池電圧4.2Vで15mAになるまで定電圧充電を行う。10分の休止後、300mAの電流値で電池電圧3.0Vまで定電流放電を行い、10分休止する。以上の充放電を3サイクル実施し、電池容量300mAhの試験用二次電池を作製する。
(K値)
単位時間あたりの開回路電圧の低下量(mV/hr)を示すK値は、例えば、ポリオレフィン微多孔膜の膜厚が4μm以上7.5μm以下の範囲である場合、0.1Vm/hr以下とすることができ、好ましくは0.08Vm/hr以下である。また、この場合のK値の下限は、例えば、0.005mV/hr以上である。K値が上記範囲である場合、自己放電特性に優れる。また、よりK値が低いポリオレフィン微多孔膜は、高出力で大容量の二次電池の用途に特に適する。
K値は、ポリオレフィン微多孔膜を製造する際、後述するように、超高分子量ポリエチレン及び/又は核剤を含有させたり、重量平均分子量Mwや延伸倍率(特に、後述する乾燥後のフィルムの延伸倍率)を調整したりすることにより、上記範囲とすることができる。
(膜厚)
ポリオレフィン微多孔膜の膜厚の上限は、特に限定されないが、例えば、30μm以下であり、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下、さらに好ましくは7.5μm以下である。膜厚の下限は、特に限定されないが、例えば、1μm以上であり、好ましくは2μm以上である。膜厚が上記範囲である場合、ポリオレフィン微多孔膜を二次電池用セパレータとして使用した場合、電池容量が向上する。また、膜厚が、7.5μm以下である場合、内部抵抗が低減され、レート特性に優れる二次電池を得ることができる。本実施形態のポリオレフィン微多孔膜は、薄膜化した際でも優れた自己放電特性及びレート特性を有する。膜厚は、ポリオレフィン微多孔膜を製造する際の延伸条件などを調節することにより、上記範囲とすることができる。
(透気度)
ポリオレフィン微多孔膜の透気度(ガーレー値)の上限は、200秒/100cm以下であり、好ましくは180秒/100cm以下である。また、透気度(ガーレー値)の下限は、例えば、10秒/100cm以上である。透気度が上記範囲である場合、二次電池用セパレータとして用いた際、イオン透過性に優れ、このセパレータを組み込んだ二次電池は、内部抵抗がより低減され、レート特性に優れる。透気度は、ポリオレフィン微多孔膜を製造する際の延伸条件などを調節することにより、上記範囲とすることができる。
また、ポリオレフィン微多孔膜の透気度(ガーレー値)は、膜厚5μmで換算した透気度が10秒/100cm/5μm以上200秒/100cm/5μm以下であることが好ましい。
透気度(ガーレー値)は、膜厚T(μm)の微多孔膜に対して、JIS P−8117に準拠して、透気度計(旭精工株式会社製、EGO−1T)で測定することができる値P(秒/100cm)である。また、膜厚5μm換算の透気度P(秒/100cm/5μm))は、下記の式で求めることのできる値である。
式:P=P(秒/100cm)×5(μm)/膜厚T(μm)
(ヘーズ値)
本実施形態のポリオレフィン微多孔膜は、JIS K 7136に準拠して測定されるヘーズ値が好ましくは90%以下である。ポリオレフィン微多孔膜のヘーズ値が、上記範囲である場合、このポリオレフィン微多孔膜をセパレータとして用いた二次電池の自己放電特性が向上する。この理由は特に限定されないが、ヘーズ値が上記範囲である場合、孔構造が微細で均一な微多孔膜となり、セパレータを介した自己放電が抑制されるためと推定される。すなわち、ヘーズ値は、ポリオレフィン微多孔膜の孔構造の均一性及び微細さを評価する指標の一つとして用いることができる。なお、ポリオレフィン微多孔膜のヘーズ値の下限は、例えば、70%以上であり、好ましくは80%以上である。
(突刺強度)
また、ポリオレフィン微多孔膜は、単位厚み(1μm)あたりの突刺強度が0.45N/μm以上であることが好ましく、0.50N/μm以上であることがより好ましく、0.53N以上であることが更に好ましい。突刺強度が上記範囲である場合、ポリオレフィン微多孔膜を薄膜化した際も膜強度に優れ、このポリオレフィン微多孔膜をセパレータとして用いた二次電池は、電極の短絡の発生及び自己放電が抑制される。また、単位厚み(1μm)あたりの突刺強度の上限は、特に限定されないが、例えば、1.40N/μm以下である。
ポリオレフィン微多孔膜の突刺強度は、好ましくは1.96N以上であり、より好ましくは2.00N以上であり、さらに好ましくは2.50N以上である。突刺し強度の上限は、特に限定されないが、例えば、20.00N以下である。突刺強度が上記範囲である場合、ポリオレフィン微多孔膜の膜強度に優れる。また、このポリオレフィン微多孔膜をセパレータとして用いた二次電池は、電極の短絡の発生や自己放電が抑制される。突刺強度は、ポリオレフィン微多孔膜を製造する際、例えば、超高分子量ポリエチレン及び/又は核剤を含有させたり、ポリオレフィン微多孔膜を構成するポリオレフィン樹脂の重量平均分子量(Mw)や延伸倍率(特に、後述する乾燥後のフィルムの延伸倍率)を調整したりすることにより、上記範囲とすることができる。
突刺強度は、先端が球面(曲率半径R:0.5mm)の直径1mmの針で、膜厚T(μm)のポリオレフィン微多孔膜を2mm/秒の速度で突刺したときの最大荷重(N)を測定した値である。また、単位厚みあたりの突刺強度(N/μm)は、下記式で求めることのできる値である。
式:膜厚強度(1μm換算)=測定された突刺強度(N)×1(μm)/膜厚T(μm)
(平均孔径)
ポリオレフィン微多孔膜の平均孔径(平均流量径)は、好ましくは10nm以上60nm以下であり、より好ましくは15nm以上40nm以下である。平均孔径が上記範囲であるセパレータは、透気度や空孔率の低下が抑制される上に、粗大孔に由来する、脆弱部での自己放電発生が抑制される。電池の容量および出力の向上が期待できる。平均孔径は、パームポロメーターを用いて、Dry−up、Wet−upの順で測定することができる。
(空孔率)
ポリオレフィン微多孔膜の空孔率は、特に限定されないが、例えば、10%以上70%以下である。ポリオレフィン微多孔膜を二次電池用セパレータとして用いる場合、ポリオレフィン微多孔膜の空孔率の下限は、好ましくは20%以上であり、より好ましくは25%以上、さらに好ましくは30%以上である。空孔率の下限が上記範囲であることにより、電解液の保持量を高め、高いイオン透過性を確保することができる。また、空孔率が上記範囲であることにより、レート特性を向上させることができる。空孔率は、製造過程において、ポリオレフィン樹脂の構成成分の配合割合や延伸倍率、熱固定条件などを調節することにより、上記範囲とできる。
空孔率は、微多孔質膜の重量wとそれと等価な空孔のないポリマーの重量w(幅、長さ、組成の同じポリマー)とを比較した、以下の式によって、測定できる。
式:空孔率(%)=(w−w)/w×100
(組成)
ポリオレフィン微多孔膜は、ポリオレフィン樹脂を主成分として含む。ポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどを用いることができる。ポリエチレンとしては、特に限定されず、種々のポリエチレンを用いることができ、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、分岐状低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等が用いられる。なお、ポリエチレンは、エチレンの単独重合体であってもよく、エチレンと他のα−オレフィンとの共重合体であってもよい。α−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン、酢酸ビニル、メタクリル酸メチル、スチレン等が挙げられる。
ポリオレフィン微多孔膜は、高密度ポリエチレン(密度:0.920g/m以上0.970g/m以下)を含有する場合、溶融押出特性に優れ、均一な延伸加工特性に優れる。原料として用いられる高密度ポリエチレンの重量平均分子量(Mw)は、例えば1×10以上1×10未満程度である。なお、Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される値である。高密度ポリエチレンの含有量は、例えば、ポリオレフィン樹脂全体100質量%に対して、50質量%以上である。高密度ポリエチレンの含有量は、その上限が、例えば100質量%以下であり、他の成分を含む場合は、例えば90質量%以下である。
また、ポリオレフィン微多孔膜は、超高分子量ポリエチレン(UHMwPE)を含むことができる。原料として用いられる超高分子量ポリエチレンは、重量平均分子量(Mw)が1×10以上(100万以上)であり、好ましくは1×10以上8×10以下である。Mwが上記範囲である場合、成形性が良好となる。なお、Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される値である。超高分子量ポリエチレンは1種を単独で、または2種以上を併用して用いることができ、例えばMwの異なる二種以上の超高分子量ポリエチレン同士を混合して用いてもよい。
超高分子量ポリエチレンは、ポリオレフィン樹脂全体100質量%に対して、例えば0質量%以上70質量%以下含むことができる。例えば、超高分子量ポリエチレンの含有量が10質量%以上60質量%以下である場合、得られるポリオレフィン微多孔膜のMwを後述する特定の範囲に容易に制御しやすく、かつ押出し混練性などの生産性に優れる傾向がある。また、超高分子量ポリエチレンを含有した場合、ポリオレフィン微多孔膜を薄膜化した際にも高い機械的強度を得ることができる。
ポリオレフィン微多孔膜は、ポリプロピレンを含んでもよい。ポリプロピレンの種類は、特に限定されず、プロピレンの単独重合体、プロピレンと他のα−オレフィン及び/又はジオレフィンとの共重合体(プロピレン共重合体)、あるいはこれらの混合物のいずれでも良いが、機械的強度及び貫通孔径の微小化等の観点から、プロピレンの単独重合体を用いることが好ましい。ポリオレフィン樹脂全体ポリプロピレンの含有量は、例えば0質量%以上15質量%以下であり、耐熱性の観点から、好ましくは2.5質量%以上15質量%以下である。
また、ポリオレフィン微多孔膜は、必要に応じて、ポリエチレン及びポリプロピレン以外のその他の樹脂成分を含むことができる。その他の樹脂成分としては、例えば、耐熱性樹脂等を用いることができる。また、ポリオレフィン微多孔膜は、本発明の効果を損なわない範囲において、酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、ブロッキング防止剤や充填剤、結晶造核剤、結晶化遅延剤等の各種添加剤を含有させてもよい。
(結晶造核剤)
ポリオレフィン微多孔膜は、超高分子量ポリエチレンを含まない場合、結晶造核剤を含むことが好ましい。結晶造核剤を含有することにより、高い機械的強度と低いK値を得ることができる。また、ポリオレフィン微多孔膜は、超高分子量ポリエチレン及び結晶造核剤の両方を含んでもよい。両方を含むことにより、突刺強度を向上させ、K値を低下させることができる。
結晶造核剤としては、特に限定されず、ポリオレフィン樹脂に用いられている公知の結晶造核剤を用いることができ、例えば、化合物系結晶造核剤、微粒子系結晶造核剤などが挙げられる。
[化合物系結晶造核剤]
化合物系結晶造核剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、4−第三ブチル安息香酸アルミニウム塩、アジピン酸ナトリウム及び2ナトリウムビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボキシレート等の環状炭化水素カルボン酸金属塩、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛等の脂肪族カルボン酸金属塩、ナトリウムビス(4−第三ブチルフェニル)ホスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスフェート及びリチウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスフェート等の、ジベンジリデンソルビトール、ビス(メチルベンジリデン)ソルビトール及びビス(ジメチルベンジリデン)ソルビトール等のアセタール骨格を有する化合物が挙げられる。これらの中でも、膜強度向上の観点から、芳香族リン酸エステル系金属塩、脂肪族金属塩を用いることが好ましい。
[微粒子系結晶造核剤]
微粒子系結晶造核剤としては、例えば、シリカ、アルミナ等の微粒子系結晶造核剤が挙げられる。
市販されている結晶造核剤としては、例えば、「ゲルオールD」(新日本理化社製)、「アデカスタブ」(アデカ社製)、「Hyperform」(ミリケンケミカル社製)、または「IRGACLEAR D」(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)等を用いることができる。また、結晶造核剤が配合されたポリエチレン樹脂マスターバッチとしては、例えば「リケマスター」(理研ビタミン社製)等が商業的に入手可能である。
核剤の配合量は特に限定されないが、その上限は、ポリオレフィン樹脂100質量部に対して10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。また、核剤の下限は、ポリオレフィン樹脂100質量部に対して0.01質量部以上が好ましく、0.1質量部以上がより好ましい。核剤の配合量が上記範囲内である場合、ポリオレフィン樹脂への結晶造核剤の分散性が良好となり、製造プロセス上の扱い作業性が良好となり、経済性が期待できる。
(重量平均分子量:Mw)
本実施形態のポリオレフィン微多孔膜の重量平均分子量(Mw)は、例えば、7×10以上1.5×10未満程度である。Mwがこの範囲である場合、成形性、機械的強度等に優れる。なお、ポリオレフィン微多孔膜のMwは、ポリオレフィン樹脂の構成成分の配合割合や溶融混錬の条件を適宜調整することにより、上記範囲とすることができる。なお、ポリオレフィン微多孔膜のMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される値である。
また、ポリオレフィン微多孔膜が核剤を含有しない場合、ポリオレフィン微多孔膜のMwは、好ましくは8×10以上であり、より好ましくは8.2×10以上、さらに好ましくは8.5×10以上、特に好ましくは1.0×10以上である。Mwがこの範囲である場合、核剤を添加しなくても、均一かつ微細な結晶構造を有するポリオレフィン微多孔膜を得ることができる。そして、ポリオレフィン微多孔膜の製造工程において、比較的高い倍率で延伸しても、局所的な応力集中が起こらず、均一かつ微細な孔構造を形成させることができる。一方、ポリオレフィン微多孔膜のMwの上限は、例えば、2.5×10以下、好ましくは2.0×10以下、より好ましくは1.8×10以下である。Mwが2.5×10を超える場合、高粘度となり溶融押出には不適となる場合がある。なお、ポリオレフィン微多孔膜のMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される値である。
2.ポリオレフィン微多孔膜の製造方法
ポリオレフィン微多孔膜の製造方法は、上記の特性を有するポリオレフィン微多孔膜が得られれば、特に限定されず、公知のポリオレフィン微多孔膜の製造方法を用いることができる。ポリオレフィン微多孔膜の製造方法としては、例えば、乾式の製膜方法及び湿式の製膜方法が挙げられる。本実施形態のポリオレフィン微多孔膜の製造方法としては、膜の構造及び物性の制御の容易性の観点から湿式の製膜方法が好ましい。湿式の製膜方法としては、例えば、日本国特許第2132327号および日本国特許第3347835号の明細書、国際公開2006/137540号等に記載された方法を用いることができる。
以下、ポリオレフィン微多孔膜の製造方法(湿式の製膜方法)について説明する。なお、以下の説明は、製造方法の一例であって、この方法に限定されるものではない。
まず、ポリオレフィン樹脂と成膜用溶剤(溶剤)とを溶融混練して樹脂溶液を調製する。溶融混練方法としては、例えば日本国特許第2132327号および日本国特許第3347835号の明細書に記載の二軸押出機を用いる方法を利用することができる。溶融混練方法は公知であるので説明を省略する。
ポリオレフィン樹脂は、好ましくは高密度ポリエチレンを含む。高密度ポリエチレンを含有した場合、溶融押出特性に優れ、均一な延伸加工特性に優れる。また、ポリオレフィン樹脂は、超高分子量ポリエチレンを含むことができる。超高分子量ポリエチレンを含む場合、得られるポリオレフィン微多孔膜のMwを後述する特定の範囲に容易に制御しやすく、かつ押出し混練性などの生産性に優れる傾向がある。ポリオレフィン樹脂として用いることのできる種類及び配合量の詳細については、上記と同様であるため説明を省略する。
また、樹脂溶液は、上記のポリオレフィン樹脂と、結晶造核剤と、成膜用溶剤とを溶融混練して調整されてもよい。結晶造核剤としては、特に限定されず、公知の化合物系、微粒子系結晶造核剤などが使用できる。核剤としては、核剤を予めポリオレフィン樹脂に混合、分散したマスターバッチであってもよい。核剤を含有する場合、超高分子量ポリエチレンを含有しなくても、高い機械的強度と低いK値を得ることができる。
なお、樹脂溶液は、結晶造核剤を含有しなくてもよく、この場合、ポリオレフィン樹脂は、上記の超高分子量ポリエチレンと高密度ポリエチレンとを含有することが好ましい。また、ポリオレフィン微多孔膜は、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン及び結晶造核剤を含んでもよい。これらを含むことにより、突刺強度をより向上させ、かつ、K値をより低下させることができる。
次いで、溶融樹脂を押出し、冷却してゲル状シートを形成する。例えば、上記で調整した樹脂溶液を押出機から1つのダイに送給し、シート状に押し出し、形成体を得る。得られた成形体を冷却することにより、ゲル状シートを形成する。
得られた押出し成形体を冷却することによりゲル状シートを形成する。ゲル状シートの形成方法として、例えば日本国特許第2132327号公報および日本国特許第3347835号公報に開示の方法を利用することができる。冷却は少なくともゲル化温度までは50℃/分以上の速度で行うのが好ましい。冷却は25℃以下まで行うのが好ましい。冷却により、成膜用溶剤によって分離されたポリオレフィンのミクロ相を固定化することができる。冷却速度が上記範囲内であると結晶化度が適度な範囲に保たれ、延伸に適したゲル状シートとなる。冷却方法としては冷風、冷却水等の冷媒に接触させる方法、冷却ロールに接触させる方法等を用いることができるが、冷媒で冷却したロールに接触させて冷却させることが好ましい。
次いで、ゲル状シートを延伸する。ゲル状シートの延伸は、湿式延伸ともいう。湿式延伸は、少なくとも一軸方向に行う。ゲル状シートは成膜用溶剤を含むので、均一に延伸できる。ゲル状シートは、加熱後、テンター法、ロール法、インフレーション法、又はこれらの組合せにより所定の倍率で延伸するのが好ましい。延伸は一軸延伸でも二軸延伸でもよいが、二軸延伸が好ましい。二軸延伸の場合、同時二軸延伸、逐次延伸及び多段延伸(例えば同時二軸延伸及び逐次延伸の組合せ)のいずれでもよい。
湿式延伸における、最終的な面積延伸倍率(面倍率)は、例えば、一軸延伸の場合、3倍以上が好ましく、4倍以上30倍以下がより好ましい。また、二軸延伸の場合、9倍以上が好ましく、16倍以上がより好ましく、25倍以上がさらに好ましい。上限は100倍以下が好ましく、64倍以下がより好ましい。また、MD方向(機械方向:長手方向)及びTD方向(幅方向:横手方向)のいずれでも3倍以上が好ましく、MD方向とTD方向での延伸倍率は、互いに同じでも異なってもよい。延伸倍率を5倍以上とすると、突刺強度の向上が期待できる。なお、本ステップにおける延伸倍率とは、本ステップ直前のゲル状シートを基準として、次ステップに供される直前のゲル状シートの延伸倍率のことをいう。また、TD方向は、微多孔膜を平面でみたときにMD方向に直交する方向である。
延伸温度は、ポリオレフィン樹脂の結晶分散温度(Tcd)〜Tcd+30℃の範囲内にするのが好ましく、結晶分散温度(Tcd)+5℃〜結晶分散温度(Tcd)+28℃の範囲内にするのがより好ましく、Tcd+10℃〜Tcd+26℃の範囲内にするのが特に好ましい。延伸温度が上記範囲内であるとポリオレフィン樹脂延伸による破膜が抑制され、高倍率の延伸ができる。ここで結晶分散温度(Tcd)とは、ASTM D4065に基づいて動的粘弾性の温度特性測定により求められる値をいう。上記の超高分子量ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン以外のポリエチレン及びポリエチレン組成物は、約90〜100℃の結晶分散温度を有する。延伸温度は、例えば、90℃以上130℃以下とすることができる。
以上のような延伸によりポリエチレンラメラ間に開裂が起こり、ポリエチレン相が微細化し、多数のフィブリルが形成される。フィブリルは三次元的に不規則に連結した網目構造を形成する。延伸により機械的強度が向上するとともに細孔が拡大するが、適切な条件で延伸を行うと、貫通孔径を制御し、さらに薄い膜厚でも高い空孔率を有する事が可能となる。このため、より安全で高性能な電池用セパレータに好適である。
次いで、上記延伸後のゲル状シートから成膜用溶剤を除去して微多孔膜(フィルム)とする。成膜用溶剤の除去は、洗浄溶媒を用いた洗浄により行う。ポリオレフィン相は成膜用溶剤相と相分離しているので、成膜用溶剤を除去すると、微細な三次元網目構造を形成するフィブリルからなり、三次元的に不規則に連通する孔(空隙)を有する多孔質の膜が得られる。洗浄溶媒およびこれを用いた成膜用溶剤の除去方法は公知であるので説明を省略する。例えば日本国特許第2132327号明細書や特開2002−256099号公報に開示の方法を利用することができる。
次いで、成膜用溶剤を除去した微多孔膜を、加熱乾燥法又は風乾法により乾燥する。乾燥温度はポリオレフィン樹脂の結晶分散温度(Tcd)以下であるのが好ましく、特にTcdより5℃以上低いのが好ましい。乾燥は、微多孔膜フィルムを100質量%(乾燥重量)として、残存洗浄溶媒が5質量%以下になるまで行うのが好ましく、3質量%以下になるまで行うのがより好ましい。残存洗浄溶媒が上記範囲内であると、後段の微多孔膜フィルムの延伸工程及び熱処理工程を行ったときにポリオレフィン微多孔膜の空孔率が維持され、透過性の悪化が抑制される。
次いで、乾燥後のフィルムを面倍率(面積延伸倍率)1.6倍以上で延伸する。乾燥後のフィルムの延伸は、乾式延伸ともいう。乾燥後の微多孔膜フィルムを、少なくとも一軸方向に乾式延伸する。微多孔膜フィルムの乾式延伸は、加熱しながら上記と同様にテンター法等により行うことができる。延伸は一軸延伸でも二軸延伸でもよい。二軸延伸の場合、同時二軸延伸及び逐次延伸のいずれでもよいが、逐次延伸が好ましい。逐次延伸の場合、MD方向に延伸した後、連続して、TD方向に延伸することが好ましい。
乾式延伸の面倍率(面積延伸倍率)は、1.2倍以上であることが好ましく、1.2倍以上9.0倍以下であることがより好ましい。面倍率を上記範囲とすることにより、突刺強度等を所望の範囲に容易に制御することができる。一軸延伸の場合、例えば、MD方向又はTD方向に1.2倍以上、好ましくは1.2倍以上3.0倍以下とする。二軸延伸の場合、MD方向及びTD方向に各々1.0倍以上3.0倍以下とし、MD方向とTD方向での延伸倍率が互いに同じでも異なってもよいが、MD方向とTD方向での延伸倍率がほぼ同じであることが好ましい。乾式延伸は、MD方向に1倍超3倍以下で延伸(第二の延伸)した後、連続して、TD方向に1倍超3倍以下で延伸(第三の延伸)することが好ましい。なお、本ステップにおける延伸倍率とは、本ステップ直前の微多孔膜(フィルム)を基準として、次ステップに供される直前の微多孔膜の延伸倍率のことをいう。本ステップ(乾式延伸)における延伸温度は、特に限定されないが、通常90〜135℃である。
また、乾燥後のフィルム又は乾式延伸後のポリオレフィン微多孔膜は、熱処理が行われてもよい。熱処理によって結晶が安定化し、ラメラが均一化される。熱処理方法としては、熱固定処理及び/又は熱緩和処理を用いることができる。熱固定処理とは、膜のTD方向の寸法が変わらないように保持しながら加熱する熱処理である。熱緩和処理とは、膜を加熱中にMD方向やTD方向に熱収縮させる熱処理である。熱固定処理は、テンター方式又はロール方式により行うのが好ましい。例えば、熱緩和処理方法としては特開2002−256099号公報に開示の方法があげられる。熱処理温度はポリオレフィン樹脂のTcd〜Tmの範囲内が好ましく、乾式延伸の延伸温度±5℃の範囲内がより好ましく、±3℃の範囲内がさらに好ましい。
また、乾式延伸後のポリオレフィン微多孔膜に対して、さらに、架橋処理および親水化処理を行うこともできる。例えば、微多孔膜に対して、α線、β線、γ線、電子線等の電離放射線の照射することに、架橋処理を行う。電子線の照射の場合、0.1〜100Mradの電子線量が好ましく、100〜300kVの加速電圧が好ましい。架橋処理により微多孔膜のメルトダウン温度が上昇する。また、親水化処理は、モノマーグラフト、界面活性剤処理、コロナ放電等により行うことができる。モノマーグラフトは架橋処理後に行うのが好ましい。
なお、ポリオレフィン微多孔膜は、単層であってもよいが、ポリオレフィン微多孔膜からなる層を1層以上積層してもよい。多層ポリオレフィン微多孔膜は、二層以上のポリオレフィン微多孔膜からなる層を有することができる。多層ポリオレフィン微多孔膜の場合、各層を構成するポリオレフィン樹脂の組成は、同一組成でもよく、異なる組成でもよい。
なお、ポリオレフィン微多孔膜は、ポリオレフィン樹脂以外の他の多孔質層を積層して積層ポリオレフィン多孔質膜としてもよい。他の多孔質層としては、特に限定されないが、例えば、バインダーと無機粒子とを含む無機粒子層などのコーティング層を積層してもよい。無機粒子層を構成するバインダー成分としては、特に限定されず、公知の成分を用いることができ、例えば、アクリル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂などを用いることができる。無機粒子層を構成する無機粒子としては、特に限定されず、公知の材料を用いることができ、例えば、アルミナ、ベーマイト、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、ケイ素などを用いることができる。また、積層ポリオレフィン多孔質膜としては、多孔質化した前記バインダー樹脂がポリオレフィン微多孔質膜の少なくとも一方の表面に積層されたものであってもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。なお、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
1.測定方法と評価方法
[膜厚]
微多孔膜の95mm×95mmの範囲内における5点の膜厚を接触厚み計(株式会社ミツトヨ製ライトマチック)により測定し、平均値を求めた。
[ヘーズ値]
JIS K 7136:2000に準拠して、微多孔膜を3cm×3cmの大きさに切り取って試験片とし、ヘーズメーターNDH5000(日本電工工業社製、光源:白色LED)を用いてヘーズを測定した。
また、積分球ユニット(島津製作所社製ISR−2200積分球ユニット)を取り付けた紫外可視光分光光度計(島津製作所社製UV−2450)を用いて400nmでのヘーズ(ヘーズ(400nm))を測定した。
[平均孔径]
パームポロメーター(PMI社製、CFP−1500A)を用いて、Dry−up、Wet−upの順で測定した。平均孔径(平均流量径)については、Dry−up測定で圧力、流量曲線の1/2の傾きを示す曲線と、Wet−up測定の曲線が交わる点の圧力から孔径を換算した。圧力と孔径の換算は下記の数式を用いた。
d=C・γ/P
上記式中、「d(μm)」は微多孔質膜の孔径、「γ(mN/m)」は液体の表面張力、「P(Pa)」は圧力、「C」は定数とした。
[突刺強度]
先端が球面(曲率半径R:0.5mm)の直径1mmの針で、膜厚T(μm)の微多孔質膜を2mm/秒の速度で突刺したときの最大荷重L(N)を測定した。また、単位厚み(1μm)あたりの突刺強度L(N)を下記式により算出した。
式:L=L/T
[透気度(透気抵抗度;ガーレー値)]
膜厚T(μm)の微多孔膜に対して、JIS P−8117に準拠して、透気度計(旭精工株式会社製、EGO−1T)で測定した透気抵抗度P(sec/100cm)を測定した。
[重量平均分子量(Mw)]
得られたポリオレフィン微多孔膜の重量平均分子量(Mw)は以下の条件でゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により求めた。
・測定装置:Waters Corporation製GPC−150C
・カラム:昭和電工株式会社製Shodex UT806M
・カラム温度:135℃
・溶媒(移動相):o−ジクロルベンゼン
・溶媒流速:1.0 ml/分
・試料濃度:0.1 wt%(溶解条件:135℃/1h)
・インジェクション量:500μl
・検出器:Waters Corporation製ディファレンシャルリフラクトメーター(RI検出器)
・検量線:単分散ポリスチレン標準試料を用いて得られた検量線から、ポリエチレン換算定数(0.468)を用いて作成した。
[K値]
下記の(評価用電池の作製方法)にて組み立てた試験用二次電池0.5Cの電流値で電池電圧3.85Vまで定電流充電した後、電池電圧3.85Vで0.05Cになるまで定電圧充電を行った。この電池を24時間放置した後の開回路電圧を計測し、この値をVとした。この電池について、さらに24時間放置、つまり充電後計48時間放置した後の開回路電圧を計測し、この値をVとした。得られたV、Vの値からK値を下記の式により算出した。
式:K値=(V−V)/24
[評価用電池の作製方法]
評価に用いた電池(評価用電池)は、正極活物質としてリチウムコバルト複合酸化物LiCoO、負極活物質として黒鉛、電解液としてEC/EMC/DMCの混合溶媒に調製した1mol/LのLiPFを使用し、正極、ポリオレフィン微多孔膜からなるセパレータ、及び、負極を積層した後、常法により巻回電極体を作製し、電池缶に挿入し、電解液を含浸させ、封口して、作製した。以下に、評価用電池の製造方法の詳細を説明する。
(正極の作製)
正極活物質としてリチウムコバルト複合酸化物LiCoO、導電材としてアセチレンブラック、バインダーであるポリフッ化ビニリデン(PVDF)とを93.5:4.0:2.5の質量比で混合して、溶媒N−メチルピロリドン(NMP)に混合分散させてスラリーを調製した。このスラリーを正極集電体となる厚さ12μmのアルミニウム箔の両面に塗布し、乾燥後、ロールプレス機で圧延した。圧延後のものを30mm幅にスリットして正極とした。
(負極の作製)
負極活物質として人造黒鉛、バインダーとしてカルボキシメチルセルロース、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックスとを98:1:1の質量比となるように、精製水に混合分散させてスラリーを調製した。このスラリーを負極集電体となる厚さ10μmの銅箔の両面に塗布し、乾燥後、ロールプレス機で圧延した。圧延後のものを33mm幅にスリットして負極とした。
(非水電解液)
エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート:ジメチルカーボネート=3:5:2(体積比)の混合溶媒に、溶質としてLiPFを濃度1.15mol/リットルとなるように溶解させた。さらに、非水電解液100質量%に対して0.5質量%のビニレンカーボネートを添加し、非水電解液を調製した。
(電池の作製)
上記の正極、ポリオレフィン微多孔膜及び上記の負極を積層した後、扁平状の巻回電極体(高さ2.2mm×幅36mm×奥行29mm)を作製した。この扁平状の巻回電極体の各電極へ、シーラント付タブを溶接し、正極リード、負極リードとした。扁平状の巻回電極体部分をアルミラミネートフィルムで挟み、一部開口部を残してシールし、これを真空オーブンにて80℃で6時間乾燥、乾燥後は速やかに電解液を0.7mL注液し、真空シーラーでシールし、80℃、1MPaで1時間プレス成型した。続いて、充放電を実施した。充放電条件は300mA電流値で、電池電圧4.2Vまで定電流充電した後、電池電圧4.2Vで15mAになるまで定電圧充電を行った。10分の休止後、300mAの電流値で電池電圧3.0Vまで定電流放電を行い、10分休止した。以上の充放電を3サイクル実施し、電池容量300mAhの試験用二次電池を作製した。
(実施例1〜4)
表1に示す組成で、ポリオレフィン樹脂[Mwが2.0×10の超高分子量ポリエチレン(UHMwPE)およびMwが6.0×10の高密度ポリエチレン(HDPE)]25質量部と流動パラフィン75重量部とを二軸押出機にて、溶融混練し、ポリオレフィン溶液を調製した。ポリオレフィン溶液を、二軸押出機からTダイに供給し、押し出した。押出し成形体を、冷却ロールで引き取りながら冷却し、ゲル状シートを形成した。ゲル状シートを、テンター延伸機により110℃でMD方向及びTD方向ともに5倍で同時二軸延伸(湿式延伸)した。延伸ゲル状シートを20cm×20cmのアルミニウム枠板に固定し、25℃に温調した塩化メチレン浴中に浸漬し、100rpmで3分間揺動しながら流動パラフィンを除去し、室温で風乾し、乾燥膜を得た。乾燥膜を、バッチ式延伸機を用いて、126℃で表1に記載の乾式延伸倍率にてMD方向、TD方向に乾式延伸した。次に、この膜をテンター法により、126℃で8%収縮させながら熱緩和処理を行った。得られたポリオレフィン微多孔質膜の製造条件、評価結果等を表1に記載した。なお、表1中、総面倍率は、湿式延伸前のゲル状シートを基準として、乾式延伸後(熱固定処理前)のポリオレフィン微多孔膜の面積延伸倍率を示す。
(比較例1〜3)
表1に示す組成でポリオレフィン樹脂と流動パラフィンとを二軸押出機にて、溶融混練し、表1に示す製造条件でポリオレフィン微多孔膜の製造を行った。得られたポリオレフィン微多孔質膜の評価結果等を表1に記載した。
Figure 0006988880
(評価)
実施例のポリオレフィン微多孔膜は、K値と膜厚とを乗じた値が0.40以下であり、かつ、透気度が200秒/100cm以下であるため、自己放電特性及びレート特性との両方に優れることが示された。
一方、比較例1及び比較例3のポリオレフィン微多孔膜は、乾式延伸倍率が1倍〜1.3倍と低く、K値と膜厚とを乗じた値が0.04未満となり、自己放電特性が不良であった。また、比較例2のポリオレフィン微多孔膜は、超高分子量ポリエチレン及び核剤が添加されず、Mwが80万未満であり、自己放電特性が不良であった。
以上から、本実施形態の製造方法により製造されたポリオレフィン微多孔膜は、優れた自己放電特性とレート特性とを有することが明らかである。
本発明のポリオレフィン微多孔膜は、セパレータとして二次電池に組み入れた際、自己放電特性とレート特性とに優れる。よって、薄膜化が要求される二次電池用セパレータに好適に用いることができる。また、本発明のポリオレフィン微多孔膜の製造方法は、容易で工業的規模での生産に適する。

Claims (4)

  1. 下記式で求められるK値(mV/hr)と膜厚(μm)とを乗じた値が、0.40mV・μm/hr以下であり、かつ、透気度が200秒/100cm以下であり、
    前記膜厚が2μm以上10μm以下であるポリオレフィン微多孔膜。
    式:K値(mV/hr)=[V(mV)−V(mV)]/24(hr)
    (前記式中、V、Vは、それぞれ、正極活物質としてリチウムコバルト複合酸化物を含む正極と、負極活物質として黒鉛を含む負極と、前記ポリオレフィン微多孔膜からなるセパレータと、非水電解液と、を備える二次電池を、室温において、0.5Cで3.85Vまで定電流充電し、続いて3.85Vで0.05Cになるまで定電圧充電を行った後、前記二次電池を24時間放置した後の開回路電圧(V)、及び、前記二次電池を48時間放置した後の開回路電圧(V)を示す。)
  2. 前記膜厚が7.5μm以下である請求項1に記載のポリオレフィン微多孔膜。
  3. 単位厚みあたりの突刺強度が0.45N/μm以上である請求項1又は2に記載のポリオレフィン微多孔膜。
  4. 高密度ポリエチレンを50重量%以上含む請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のポリオレフィン微多孔膜。
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