JP6060987B2 - 作業機械の制御装置及び作業機械 - Google Patents
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Description
本発明は、作業機械の制御装置及び作業機械に関する。
油圧ショベルの中には、バケットを用いた掘削作業とフックを用いた吊り荷作業との2種類の作業を行えるものが有る。かかる油圧ショベルでは、運手席近傍に設置された選択スイッチを操作することによって、掘削作業を行う掘削モードと吊り荷作業を行うクレーンモードとを適宜切り替えることが可能である。なお、クレーンモードではフックや吊り荷の損傷を防止するためにバケットの動作が制限される。一方、掘削モードではバケットの動作が制限されないため回動自在になる。
しかし、上記油圧ショベルでは、フックの固定が解除されてフックが張り出している場合であっても、選択スイッチを介して掘削モードが選択されていると、バケットの動作が制限されないため、フックや吊り荷を損傷する可能性が有る。
そこで、特許文献1では、フック(1)が格納状態であるか否かを検出する近接スイッチ(8)を設け、掘削モードにおいてフック(1)が格納状態でない(すなわち張出状態である)場合は、バケット(4)がダンプ側に動かないようにする機構を設けた油圧ショベルが示されている。
しかし、特許文献1では、バケット操作等に伴ってフックにがたつきが生じた場合、フックが張出状態(使用状態)であると誤検知する可能性がある。この場合、本来不要なクレーンモードの制御が油圧ショベルに対して行われるため、掘削モードの作業進行が阻害される可能性がある。
そこで本発明は、作業機を用いて作業を行うモードでの作業進行を阻害しない作業機械の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、作業機械のアタッチメントに設けられるフックが前記アタッチメントの所定位置に格納されている格納状態と前記所定位置に格納されていない張出状態とのいずれの状態であるかを検出する検出装置と、前記アタッチメントの先端に設けられる作業機を用いて作業を行うための第1モードと前記フックを用いて吊り荷作業を行うための第2モードとをオペレータが選択するための選択手段と、前記選択手段を介して前記第1モードが選択された第1モード選択状態において、前記検出装置によって前記フックが前記張出状態であることが検出され、且つ、前記張出状態が一定時間継続した場合に、前記第1モード選択状態であるにもかかわらず、前記第1モードを前記第2モードに切り替える切替手段とを備えることを特徴とする作業機械の制御装置を提供している。
また、前記第1モード選択状態において前記切替手段が前記第1モードを前記第2モードに切り替えた場合に警報を発生する警報発生手段を更に備えるのが好ましい。
また、前記警報発生手段は、前記選択手段を介して前記第2モードが選択された第2モード選択状態に遷移したことを条件に、前記警報を停止するのが好ましい。
また、前記第2モードにおいて前記フックの荷重値が所定値を越えると警報を発生する荷重警報装置と、前記第2モードにおいて前記作業機の所定動作を規制する規制装置と、前記第2モードにおいて点灯する点灯装置との少なくとも1つを含む安全装置をさらに備え、前記安全装置は、前記切替手段により前記第1モードが前記第2モードに切り替えられたことを条件に起動するのが好ましい。
また、本発明は、作業機械であって、機械本体と、前記機械本体に装着され、先端に作業機とフックとを有するアタッチメントと、前記フックが前記アタッチメントの所定位置に格納されている格納状態と前記所定位置に格納されていない張出状態とのいずれの状態であるかを検出する検出装置と、前記作業機を用いて作業を行うための第1モードと前記フックを用いて吊り荷作業を行うための第2モードとをオペレータが選択するための選択手段と、前記選択手段を介して前記第1モードが選択された第1モード選択状態において、前記検出装置によって前記フックが前記張出状態であることが検出され、且つ、前記張出状態が一定時間継続した場合に、前記第1モード選択状態であるにもかかわらず、前記第1モードを前記第2モードに切り替える切替手段とを備えることを特徴とする作業機械を更に提供している。
本発明によれば、検出装置においてフックが張出状態であることが検出され、且つ、当該張出状態が一定時間継続した場合に、作業機を用いて作業を行う第1モードが選択手段を介して選択されている場合であっても、フックを用いて吊り荷作業を行う第2モードに切り替えられる。そのため、張出状態が一定時間継続せず、選択手段がフックの状態を誤検知した可能性が高い場合は、第2モードに切り替わらずに第1モードが維持され、第1モードの作業が阻害されずに済む。
<1.構成>
本発明の実施形態による作業機械について図1乃至図10に基づき説明する。以下では、本発明に係る作業機械の一例として、油圧ショベル1を例にとって説明する。
本発明の実施形態による作業機械について図1乃至図10に基づき説明する。以下では、本発明に係る作業機械の一例として、油圧ショベル1を例にとって説明する。
図1に示すように、油圧ショベル1は、機械本体2と、機械本体2に装着されるアタッチメント3とを備えて構成される。アタッチメント3は、ブーム4と、ブーム4の先端に接続されるアーム5と、アーム5の先端に接続されるバケット6(本発明に係る作業機の一例)とを備えて構成される。
図2に示すように、アーム5は、バケット6を回動させるためのシリンダ51(バケットシリンダとも称する)を有している。
バケット6とシリンダ51との間には両者を連結するための回動リンク7(バケットリンクとも称する)が設けられている。回動リンク7はシリンダ51の伸縮に応じて回動する。
図3に示すように、回動リンク7には、回動リンク7とバケット6とを接続する接続ピン61を利用してフック8が取り付けられている。フック8は、回動リンク7の内側に格納される格納状態ST1(図2)と回動リンク7の内側に格納されていない張出状態ST2(図3)との間で回動自在に取り付けられている。
例えば、バケット6を用いた掘削作業が行われる場合には、フック8は回動リンク7の内側に固定されて格納状態ST1を維持する。一方、フック8を用いた吊り荷作業が行われる場合には、フック8は回動リンク7の内側における固定が解除され、張出状態ST2に移行する。このように、本実施形態の油圧ショベル1は掘削作業のみならず、吊り荷作業も行うことが可能である。
また、図4に示すように、回動リンク7の内側には、フック8が格納状態ST1と張出状態ST2とのいずれの状態であるかを検知する近接センサ10が設けられている。近接センサ10は磁気式のセンサであり、本発明に係る検出装置の一例である。
また、機械本体2の運転室内部には、図5に示す選択スイッチ21が設けられている。選択スイッチ21は、オペレータが「掘削モード」と「クレーンモード」とを選択するためのスイッチであり、本発明に係る選択手段の一例である。
オペレータにより選択スイッチ21の領域21A(「ショベル」)が押下されると、掘削モードが選択される。一方、オペレータにより選択スイッチ21の領域21B(「クレーン」)が押下されると、クレーンモードが選択される。
なお、本実施形態において、「掘削モード」とは、バケット6を用いて掘削作業が行うためのモードであり、本発明に係る第1モードの一例である。また、「クレーンモード」とは、フック8を用いて吊り荷作業を行うためのモードであり、本発明に係る第2モードの一例である。この「クレーンモード」では、吊り荷作業を安全に行うため、油圧ショベル1の旋回速度や走行速度が制限される。
以下では、説明を簡単化するため、選択スイッチ21の領域21Aが押下(選択)されている状態を単に「掘削モード選択状態」とも称する。「掘削モード選択状態」は、本発明に係る第1モード選択状態の一例である。また、選択スイッチ21の領域21Bが押下(選択)されている状態を単に「クレーンモード選択状態」とも称する。「クレーンモード選択状態」は、本発明に係る第2モード選択状態の一例である。
次に、図6を参照しながら、油圧ショベル1を制御する制御装置の電気回路30について説明する。電気回路30は、メカトロコントローラ31と、上述の選択スイッチ21と、上述の近接センサ10と、第1リレー33と、第2リレー35と、オフディレイタイマ付リレー37と、ブザー39とを備えて構成される。
メカトロコントローラ31は、油圧ショベル1を制御するためのコントローラである。メカトロコントローラ31には、掘削モードとクレーンモードとを判別するための信号(電圧)を入力するための入力部310が備えられている。
選択スイッチ21は、オペレータが「掘削モード」と「クレーンモード」とを選択するための手動のスイッチである。選択スイッチ21は、領域21A(図5)が押下されると、スイッチが図6に示す接点211に接続し、領域21B(図5)が押下されると、スイッチが図6に示す接点212に接続するように構成されている。
近接センサ10は、フック8が格納状態ST1と張出状態ST2とのいずれの状態であるかを検出するセンサである。近接センサ10は、格納状態ST1ではフック8を検出して回路がクローズし、グランドに接続する。一方、近接センサ10は、張出状態ST2ではフック8を検出しないため回路がオープンし、グランドに接続されない。
第1リレー33及び第2リレー35は、いずれもノーマルオープンのリレーであり、通電時にクローズするように構成されている。なお、第2リレー35は電源に接続されている。
オフディレイタイマ付リレー37は、通電が停止されると非通電状態になってから一定時間経過後にクローズするリレーである。ここでは、オフディレイタイマ付リレー37は、非通電状態になってから2秒後にクローズするように構成されている。一方、オフディレイタイマ付リレー37は、通電が開始された場合は直ぐにオープンする。なお、このオフディレイタイマ付リレー37は電源に接続されている。
ブザー39は、通電時に警報を発生する装置であり、本発明に係る警報発生手段の一例である。
図6に示すように、メカトロコントローラ31は、選択スイッチ21を介してグランドに接続されるように配線されている。
詳細には、選択スイッチ21が接点212に接続されている場合(クレーンモード選択状態の場合)、メカトロコントローラ31がグランドに接続される。一方、選択スイッチ21が接点211に接続されている場合(掘削モード選択状態の場合)、メカトロコントローラ31はグランドに接続されない。
上記のような配線に対応して、メカトロコントローラ31は、入力部310がグランドに接続される場合は油圧ショベル1を「クレーンモード」に切り替え、入力部310がグランドに接続されない場合(オープンの場合)は油圧ショベル1を「掘削モード」に切り替えるように制御する。
また、図6に示すように、メカトロコントローラ31は、第1リレー33を介してグランドに接続されるように配線されている。メカトロコントローラ31は、第1リレー33の非通電時にはグランドに接続されないものの、第1リレー33の通電時にはグランドに接続される。
そのため、選択スイッチ21が掘削モード選択状態であったとしても、第1リレー33が通電状態にある場合、メカトロコントローラ31は第1リレー33を介してグランドに接続される。この場合、メカトロコントローラ31は、選択スイッチ21の選択状態(掘削モード選択状態)に反して、油圧ショベル1を「クレーンモード」に切り替える。このように、本実施形態では、選択スイッチ21が掘削モード選択状態でるにもかかわらず、油圧ショベル1を強制的に「クレーンモード」に切り替える場合がある。
なお、選択スイッチ21が掘削モード選択状態であるにもかかわらず、油圧ショベル1を強制的に「クレーンモード」に切り替える状況とは次のような場合が想定される。
具体的には、フック8が格納状態ST1である場合、図4に示すように、フック8は回動リンク7の内側において固定ピン9により固定される。そのため、通常は格納状態ST1においてフック8が張り出すことはない。
しかし、吊り荷作業において張り出されたフック8を作業者が元に戻さないまま(すなわち回動リンク7に固定せずに)、選択スイッチ21を掘削モード選択状態に切り替える可能性が有る。
このような場合には、選択スイッチ21が掘削モード選択状態であったとしても、油圧ショベル1の作業モードを「掘削モード」から「クレーンモード」に強制的に切り替えることが好ましい。「クレーンモード」では、旋回速度や走行速度を制限したり、後述の安全装置40を起動したりすることによって、フック8の損傷等が抑制されるからである。
<2.動作>
続いて、図7のタイムチャートに沿って、メカトロコントローラ31による「掘削モード」と「クレーンモード」との切り替え動作について説明する。
続いて、図7のタイムチャートに沿って、メカトロコントローラ31による「掘削モード」と「クレーンモード」との切り替え動作について説明する。
図7では、時点T1〜T9における電気回路30の各部の状態変化がそれぞれグラフG1〜G6で示されている。具体的には、グラフG1が第1リレー33、グラフG2が第2リレー35、グラフG3がオフディレイタイマ付リレー37の状態変化を示している。また、グラフG4が近接センサ10、グラフG5が選択スイッチ21、グラフG6がブザー39の状態変化を示している。また、メカトロコントローラ31によって制御される作業モードが一番下のグラフG7によって示されている。
図7に示すように、時点T1以前において、近接センサ10はグランドに接続している(グラフG4参照)。そのため、図8に示すように、電源と近接センサ10との間に設けられた第2リレー35に電流が流れる。第2リレー35に電流が流れると、第2リレー35がクローズするため、オフディレイタイマ付リレー37にも電流が流れる。オフディレイタイマ付リレー37に電流が流れると、オフディレイタイマ付リレー37がオープンするため、電源からの電流は第1リレー33には流れない。このため、第1リレー33はオープンの状態を維持する。したがって、時点T1以前において、メカトロコントローラ31は、グランドに接続されないことから、油圧ショベル1を「掘削モード」に設定している。
時点T1では、選択スイッチ21が掘削モード選択状態からクレーンモード選択状態に切り替えられる(グラフG5参照)。この場合、メカトロコントローラ31は、選択スイッチ21を介してグランドに接続されるため、油圧ショベル1を「掘削モード」から「クレーンモード」に切り替える(グラフG7参照)。
時点T2では、選択スイッチ21がクレーンモード選択状態から掘削モード選択状態に再度切り替えられる(グラフG5参照)。そのため、メカトロコントローラ31は、選択スイッチ21を介して入力部310がグランドに接続されなくなり、入力がオープンになるため、油圧ショベル1を「クレーンモード」から「掘削モード」に再度切り替える(グラフG7参照)。
時点T3では、近接センサ10が開放されてグランドに接続されなくなるため、フック8が格納状態ST1から張出状態ST2に遷移したことが検出される(グラフG4参照)。そのため、電源と近接センサ10との間に設けられた第2リレー35には電流が流れなくなる。第2リレー35に電流が流れなくなると、第2リレー35はオープンする。これに応じて、オフディレイタイマ付リレー37にも電流が流れなくなる。ここで、オフディレイタイマ付リレー37は、通電停止後、2秒間が経過するまでの間はオープンの状態を維持する。したがって、メカトロコントローラ31は、時点T3から2秒間が経過するまで(時点T4まで)は依然として油圧ショベル1を「掘削モード」に維持し続ける(グラフG7参照)。
オフディレイタイマ付リレー37に電流が流れなくなってから2秒間が経過した時点T4では、図9に示すように、オフディレイタイマ付リレー37はクローズする(グラフG3参照)。オフディレイタイマ付リレー37がクローズすると、電源からの電流がオフディレイタイマ付リレー37を介して第1リレー33に流れる。第1リレー33に電流が流れると、第1リレー33がクローズし(グラフG1参照)、メカトロコントローラ31は第1リレー33を介してグランドに接続される。そのため、メカトロコントローラ31は、油圧ショベル1を「掘削モード」から「クレーンモード」に切り替える(グラフG7参照)。
なお、オフディレイタイマ付リレー37に電流が流れなくなってから2秒間が経過したということは、作業者がフック8の固定を外したままの状態(フック8を張り出したままの状態)にしている可能性が高い。そのため、選択スイッチ21が掘削モード選択状態であるにもかかわらず、油圧ショベル1を強制的に「クレーンモード」に切り替えている。
一方、オフディレイタイマ付リレー37に電流が流れなくなってから2秒間経過する前に、近接センサ10によりフック8が再度格納状態ST1であることが検出された場合、掘削作業に伴うがたつき等が一時的に張出状態ST2として誤検知された可能性が高い。本実施形態では、このような誤検知に応じて、油圧ショベル1の作業モードが切り替わらないように設定されている。
また、図9に示すように、オフディレイタイマ付リレー37がクローズすると、電源からの電流がオフディレイタイマ付リレー37を介してブザー39にも通電するため、時点T4においてブザー39は警報の発生を開始する(グラフG6参照)。
時点T5では、選択スイッチ21がオペレータによって掘削モード選択状態からクレーンモード選択状態に切り替えられる(グラフG5参照)。時点T5では、メカトロコントローラ31は、選択スイッチ21及び第1リレー33の双方を介してグランドに接続されるため、油圧ショベル1を依然「クレーンモード」に維持する(グラフG7参照)。
また、時点T5では、選択スイッチ21がクレーンモード選択状態に切り替えられたことに伴って、電源からの電流がブザー39に通電しなくなるため、ブザー39は警報を停止する(グラフG6参照)。
時点T6では、近接センサ10によってフック8が張出状態ST2から格納状態ST1に遷移したことが検出される(グラフG4参照)。時点T6において、選択スイッチ21は未だクレーンモード選択状態である(グラフG5参照)。そのため、メカトロコントローラ31は、選択スイッチ21を介してグランドに接続され、油圧ショベル1を「クレーンモード」に維持し続ける(グラフG7参照)。
時点T7では、選択スイッチ21がクレーンモード選択状態から掘削モード選択状態に切り替えられる(グラフG5参照)。そのため、メカトロコントローラ31は、選択スイッチ21を介してグランドに接続されなくなり、油圧ショベル1を「クレーンモード」から「掘削モード」に切り替える(グラフG7参照)。
時点T8では、上述の時点T3と同様に、近接センサ10によってフック8が格納状態ST1から張出状態ST2に遷移したことが検出される(グラフG4参照)。この時点では、時点T3と同様に、メカトロコントローラ31は、油圧ショベル1を「掘削モード」に維持する(グラフG7参照)。
時点T9は、時点T8から2秒間が経過する前の時点である。この時点T9では、近接センサ10によりフック8が格納状態ST1であることが検出される(グラフG4参照)。そのため、電気回路30は図8に示す状態に戻り、入力部310はオープンとなり、油圧ショベル1を「掘削モード」に維持する(グラフG7参照)。
ところで、図6に示すように、電気回路30は、バケット規制ソレノイド41、回転灯43及び荷重警報装置45等を安全装置40としてさらに備えている。この安全装置40は、メカトロコントローラ31により「掘削モード」が「クレーンモード」に切り替えられたことを条件に起動する。
バケット規制ソレノイド41は、「クレーンモード」において、バケット放出回路のリモコン圧をソレノイドバルブによってカットし、バケット6の動きを制限する。バケット規制ソレノイド41は、本発明に係る規制装置の一例である。
回転灯43は、機械本体2の後方上部に設けられ、「クレーンモード」において点灯し、吊り荷作業中であることを報知する。回転灯43は、本発明に係る点灯装置の一例である。
荷重警報装置45は、「クレーンモード」において、フック8の荷重値が所定値を越えると警報を発生する。
図6に示すように、バケット規制ソレノイド41及び回転灯43は、一方側が電源に接続され、他方側が選択スイッチ21及び第1リレー33を介してグランドに接続されている。これにより、バケット規制ソレノイド41及び回転灯43は、メカトロコントローラ31がグランドに接続された場合(すなわち「クレーンモード」の場合)に、電流が流れ、起動するように構成されている。
一方、荷重警報装置45は、メカトロコントローラ31に接続されている。メカトロコントローラ31は、ブーム角度センサ、アーム角度センサ、ブームヘッド圧力センサ及びブームロッド圧力センサ(いずれも不図示)の各信号に基づいて、フック8の荷重値が所定値を越えているか否かを判定し、荷重警報装置45による警報発生有無を決定する。
メカトロコントローラ31は、選択スイッチ21及び近接センサ10の状態に応じて、油圧ショベル1の作業モード及びブザー39を図10に示す表のように制御する。
具体的には、列C1,C2,C5に示すように、選択スイッチ21がクレーンモード選択状態の場合、近接センサ10の検出状態にかかわらず、作業モードは常に「クレーンモード」に設定される。また、ブザー39は停止される。
また、列C4に示すように、選択スイッチ21が掘削モード選択状態の場合に、近接センサ10によってフック8が格納状態ST1であると検出されることを条件に、作業モードは「掘削モード」に設定される。また、ブザー39は停止される。
これに対して、列C3に示すように、選択スイッチ21が掘削モード選択状態の場合に、近接センサ10によってフック8が張出状態ST2であると検出され、且つ、張出状態ST2が2秒間継続すると、作業モードが「クレーンモード」に強制的に切り替えられる。また、ブザー39が起動して警報を発生する。
同様に、列C6に示すように、近接センサ10が断線した場合、当該近接センサ10はオープンとなり、その状態が2秒以上継続すると考えられるため、電気回路30は列C3と同じ状態(図9)になる。そのため、列C6でも、作業モードが「クレーンモード」に強制的に切り替えられ、ブザー39が起動する。
<3.効果>
本実施形態では、近接センサ10においてフック8が張出状態ST2であることが検出され、且つ、張出状態ST2が2秒間継続した場合に、選択スイッチ21が掘削モード選択状態であっても、掘削モードがクレーンモードに切り替わる。逆に言えば、張出状態ST2が2秒間継続せず、選択スイッチ21が誤検知した可能性が高い場合には、クレーンモードに切り替わらず、掘削モードが維持される。その結果、近接センサ10の誤検知によって作業モードがクレーンモードに切り替わり、掘削作業の進行が阻害されるのを抑制することが可能である。
本実施形態では、近接センサ10においてフック8が張出状態ST2であることが検出され、且つ、張出状態ST2が2秒間継続した場合に、選択スイッチ21が掘削モード選択状態であっても、掘削モードがクレーンモードに切り替わる。逆に言えば、張出状態ST2が2秒間継続せず、選択スイッチ21が誤検知した可能性が高い場合には、クレーンモードに切り替わらず、掘削モードが維持される。その結果、近接センサ10の誤検知によって作業モードがクレーンモードに切り替わり、掘削作業の進行が阻害されるのを抑制することが可能である。
また、本実施形態では、張出状態ST2が2秒間継続し、選択スイッチ21が掘削モード選択状態であるにもかかわらず、掘削モードがクレーンモードに切り替わると、ブザー39が警報を発生する。これにより、油圧ショベル1がクレーンモードに切り替わったにもかかわらず、選択スイッチ21が掘削モード選択状態である旨をオペレータに報知し、選択スイッチ21の切り替えを促すことが可能である。
また、本実施形態では、ブザー39の起動中にオペレータが選択スイッチ21をクレーンモード選択状態に切り替えると、ブザー39が停止するように構成されている。逆に言えば、オペレータが選択スイッチ21をクレーンモード選択状態に切り替えない限り、ブザー39は停止しないため、オペレータに対してより確実に選択スイッチ21の切り替えを促すことが可能である。
また、本実施形態では、電気回路30に安全装置40が組み込まれているので、作業モードが「掘削モード」から「クレーンモード」に切り替えられたことを条件に、当該安全装置40を起動することも可能である。
<4.変形例>
本発明による作業機械の制御装置は上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。
本発明による作業機械の制御装置は上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。
上記実施形態では、作業モードが「掘削モード」である場合において、近接センサ10においてフック8が張出状態ST2であることが検出され、且つ、張出状態ST2が2秒間継続した場合に、選択スイッチ21が掘削モード選択状態であっても、掘削モードがクレーンモードに切り替えられる場合を例示したが、これに限定されない。
例えば、作業モードが「クレーンモード」である場合において、近接センサ10においてフック8が格納状態ST1であることが検出され、且つ、格納状態ST1が一定時間継続した場合に、選択スイッチ21がクレーンモード選択状態であっても、クレーンモードが掘削モードに切り替えられるようにしてもよい。なお、この場合、メカトロコントローラ31が当該切り替え制御を行えるように、図6に示す電気回路30が一部変更される。
ところで、格納状態ST1が一定時間継続しない場合には、近接センサ10は、近傍に金属片が飛んできたこと等をフック8が格納状態ST1であると誤検知した可能性が高い。
しかし、上記変形例によれば、格納状態ST1が2秒間継続せず、選択スイッチ21が誤検知した可能性が高い場合には、掘削モードに切り替わらないため、クレーンモードが維持される。その結果、近接センサ10の誤検知によって作業モードが掘削モードに切り替わるのを抑制することが可能である。
以上のように本発明にかかる構成は、フックが格納状態と張出状態とのいずれの状態であるかに基づき掘削モードとクレーンモードとの切り替えを行う作業機械の制御装置に用いるのに適している。
1 油圧ショベル、2 機械本体、3 アタッチメント、4 ブーム、5 アーム、
6 バケット、7 回動リンク、8 フック、10 近接センサ、21 選択スイッチ、
21A,21B 領域、30 電気回路、31 メカトロコントローラ、
33 第1リレー、35 第2リレー、37 オフディレイタイマ付リレー、
39 ブザー、40 安全装置、41 バケット規制ソレノイド、
43 回転灯、45 荷重警報装置、51 シリンダ、61 接続ピン、
211,212 接点、ST1 格納状態、ST2 張出状態、T1-T9 時点
6 バケット、7 回動リンク、8 フック、10 近接センサ、21 選択スイッチ、
21A,21B 領域、30 電気回路、31 メカトロコントローラ、
33 第1リレー、35 第2リレー、37 オフディレイタイマ付リレー、
39 ブザー、40 安全装置、41 バケット規制ソレノイド、
43 回転灯、45 荷重警報装置、51 シリンダ、61 接続ピン、
211,212 接点、ST1 格納状態、ST2 張出状態、T1-T9 時点
Claims (5)
- 作業機械のアタッチメントに設けられるフックが前記アタッチメントの所定位置に格納されている格納状態と前記所定位置に格納されていない張出状態とのいずれの状態であるかを検出する検出装置と、
前記アタッチメントの先端に設けられる作業機を用いて作業を行うための第1モードと前記フックを用いて吊り荷作業を行うための第2モードとをオペレータが選択するための選択手段と、
前記選択手段を介して前記第1モードが選択された第1モード選択状態において、前記検出装置によって前記フックが前記張出状態であることが検出され、且つ、前記張出状態が一定時間継続した場合に、前記第1モード選択状態であるにもかかわらず、前記第1モードを前記第2モードに切り替える切替手段と、
を備えることを特徴とする作業機械の制御装置。 - 前記第1モード選択状態において前記切替手段が前記第1モードを前記第2モードに切り替えた場合に警報を発生する警報発生手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の作業機械の制御装置。
- 前記警報発生手段は、前記選択手段を介して前記第2モードが選択された第2モード選択状態に遷移したことを条件に、前記警報を停止することを特徴とする請求項2に記載の作業機械の制御装置。
- 前記第2モードにおいて前記フックの荷重値が所定値を越えると警報を発生する荷重警報装置と、前記第2モードにおいて前記作業機の所定動作を規制する規制装置と、前記第2モードにおいて点灯する点灯装置との少なくとも1つを含む安全装置をさらに備え、
前記安全装置は、前記切替手段により前記第1モードが前記第2モードに切り替えられたことを条件に起動することを特徴とする請求項1から請求項3のうち何れかに記載の作業機械の制御装置。 - 作業機械であって、
機械本体と、
前記機械本体に装着され、先端に作業機とフックとを有するアタッチメントと、
前記フックが前記アタッチメントの所定位置に格納されている格納状態と前記所定位置に格納されていない張出状態とのいずれの状態であるかを検出する検出装置と、
前記作業機を用いて作業を行うための第1モードと前記フックを用いて吊り荷作業を行うための第2モードとをオペレータが選択するための選択手段と、
前記選択手段を介して前記第1モードが選択された第1モード選択状態において、前記検出装置によって前記フックが前記張出状態であることが検出され、且つ、前記張出状態が一定時間継続した場合に、前記第1モード選択状態であるにもかかわらず、前記第1モードを前記第2モードに切り替える切替手段と、
を備えることを特徴とする作業機械。
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