JP6056274B2 - ラベル貼付装置およびその制御方法 - Google Patents
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Description
このように、ラベル保持板に対してラベルが所定位置からずれた位置に待機保持されると、ラベル吸着部とラベルとの相対位置もずれ、その結果、前記吸着部によるラベル吸着が不安定になる、或いは対象物へのラベル貼付位置が本来の貼付位置に対しずれる等の問題が生じ、ラベルを対象物の正しい貼付位置に貼付することができないことになる。
また、上記目的を達成する為に本発明が講じたラベル貼付装置は、長尺帯状の台紙にラベルが一定間隔で剥離可能に仮着されたロール巻きのラベルロール紙を回転可能に支持されたラベルロールからラベルロール紙を引き出し、ラベル繰り出し手段によってラベル発行口から発行されるラベルの繰出し方向前方位置に、発行されるラベルの貼付面と反対側の面が当接するラベル保持体が配置され、そのラベル保持体の下方に前記ラベルの貼付面に空気を吹き付けて前記ラベルを前記ラベル保持体に保持させる保持手段を備え、更に、前記ラベル保持体が保持するラベルを吸着保持して対象物に貼付する貼付手段を備えたラベル貼付装置の制御方法において、前記発行されるラベルの繰出し方向に沿う長さが所定長さ以下であるかを判断する判断ステップと、前記判断ステップにおいて、前記発行されるラベルのラベル長さが所定長さ以下と判断された場合、該ラベルを通常のラベル繰出し速度で繰出した場合の繰出し所要時間より長い繰出し所要時間となるよう前記ラベル繰出し手段の繰出し速度を制御し、ラベル発行口から発行されるラベルの後端部が台紙に付着して拘束された状態にあるとき、下方に垂れ下がったラベルの先端部が空気の吹き付けによって上方に押し上げられ、ラベルが水平状態になり、その状態でラベルの後端部が台紙から離れるように制御する制御ステップと、を有することを特徴とする。
また、本発明で言うラベル繰出し所要時間を長くするか否かの判断基準の所定長さとは、例えば、トレイ包装品等に貼付される商品ラベルは一般的に40mm以上であるが、これらの商品に前記商品ラベルとは別に貼付される「特売品」、「サービス品」等を表すPOPラベルは前記商品ラベルよりも繰出し方向の長さ(高さ)が短く(例えば、25mm前後)、従って、例えば、ラベル長さが30mm以下のものが対象となる。
計測手段(ギャップセンサ)16は、台紙1aを挟んで上下に対向配置される発光器と受光器で構成され、ラベル用紙1bが存在する部分と、ラベル用紙が存在しない部分の受光器の受光レベルの変化によって、ラベル用紙1bのラベル長さが計測されるようになっている。そして、この計測手段(ギャップセンサ)16の計測値が後述する判断手段で判断され、ラベル長さが所定長さ以下と判断した場合、前記ラベル繰出し速度が通常の繰出し速度による繰出し所要時間より長い繰出し所要時間となるように制御される。
又、小型の送風ファンは少なくともラベルが発行され、ラベル貼付手段(アプリケータ)B2により吸着されるまでの時間、ラベルをラベル保持体8に保持させるよう作動する。つまり、ラベルの発行信号により送風ファンが回転し、それから前記ラベル貼付手段(アプリケータ)B2により吸着されるまでの間、回転し続ける。尚、送風ファンは、上記タイミングに限らず、ラベル貼付装置Bの電源がONの時、常に空気の吹き出しをするようONに制御してもよい。
フラッシュメモリ18は、本ラベル貼付装置Bの制御プログラムや、制御用データ等を記憶する読み出し専用メモリである。
RAM19は、一時的にデータを呼び出して処理する為のワークエリアがあり、その中には、印字データをドットデータに展開するドット展開エリア、ラベルフォーマットファイルから1つのフォーマットデータを呼び出して記憶する呼出フォーマットエリア、商品データ等を呼び出して記憶する呼出商品エリア等がある。また、このRAM19には、ラベル印字のフォーマットが設定されたラベルフォーマットファイル、ラベル印字用の各種商品データが設定された商品ファイル等の他に、ラベル用紙の長さが所定長さ以下である場合にプラテンローラ(ラベル繰出し手段)3bの繰出し速度を制御(変更)する速度制御モード(図7参照)が記憶されており、電源オフ時も前記ファイルを保持するようにバッテリーでバックアップされている。
プラテンローラ3bを駆動回転する駆動モータ(ステッピングモータ)15、サーマルヘッド(印字ヘッド)3aは、ラベル発行部B1の印字手段3を構成し、CPU17の指令に基づいてラベル用紙1bに品名、値段、単価、バーコード等の印字を行い、印字されたラベル用紙1b’は下流側の剥離部材4で台紙1aから剥離されてラベル発行口7に送出される。
ギャップセンサ(計測手段)16は、印字手段3に供給されるラベル用紙1bの繰出し方向の長さを計測するもので、プラテンローラ3bの駆動回転で引き出されるラベルロール紙1の台紙1aに所定間隔をおいて仮着されたラベル用紙1bの繰出し方向の長さを計測し、計測データを前記CPU17に送信する。
送風ファン(保持手段)9は、発行される印字済みのラベル用紙1b’の貼付面(下面)に空気を吹き付けて該ラベル用紙1b’をその上方に配置されたラベル保持体8の下面に押し付け、ラベル用紙1b’が貼付手段B2で吸着されるまで所定の位置に待機させる。
即ち、図6に示すように、ラベル用紙1bの長さに関係なく予め設定された通常の繰出し速度でラベル用紙を繰出した場合の印字開始から発行完了までの所要時間(同図の縦軸)は、同図に実線で示すように、ラベル長さ(同図の横軸)に比例して長くなる。従って、ラベル長さが所定長さ以下の場合はラベル長さに比例して前記所要時間も短くなる。このラベル長さが所定長さ以下の場合に、通常の繰出し速度で繰出した場合に要する所要時間を、繰出し速度を通常の繰出し速度より低速、或いは繰出しを一時停止する等して前記所要時間を長くする(同図の仮想線(a)、(b)、(c)の状態)。尚、ラベル用紙1bの長さが所定長さより長いものについては、通常の繰出し速度で繰出しが行われる。
前記印字領域の長さは、印字フォーマットに設定された印字データの量等に基づき判別でき、その長さの繰出しはステッピングモータのステップ数によって制御することができる。
また、前記速度制御モードの選択は、前記したように短さの割合等に応じて自動的に選択される方式に限らず、オペレータが表示・操作部20を操作して手動で選択設定するようにしてもよい。
(ST1)…ラベル用紙1bの繰出し方向の長さが所定長さ以下か、判断される。具体的には、ギャップセンサ16で計測されたラベル長さが、予め設定された所定長さ(例えば、30mm)と比較して短いか判断される。ラベル用紙1bの長さが短い場合(YES)は(ST2)に進み、ラベル用紙1bの長さが長い場合(NO)は(ST3)に進む。
(ST3)…ラベル用紙1bの長さが所定長さより長いため、予め設定された通常の繰出し速度での印字が開始される。印字が終了したラベル用紙1b’は下流側に配置された剥離部材で台紙1aが屈曲されることで該台紙1aから剥離され、ラベル発行口7を通ってラベル保持体の下方位置へ送出される。この時、ラベル保持体8の下方に配置された保持手段(送風ファン)9からラベル用紙1b’の貼付面(下面)に向けて空気が吹き付けられるが、先端が下方に垂れたラベル用紙1b’の後端側は台紙1aに付着されて拘束されている為、下方に垂れた先端部分は空気によって上方に押し上げられ、ラベル保持体8の下面に沿って略水平に当接され、その状態で前方に押し出されてラベル発行が完了される。従って、ラベル用紙1b’はラベル保持体8の所定位置に待機保持される。
(ST5)…繰出し残り長さが10%に達した時点で繰出し手段の繰出し速度が、それまでの通常の繰出し速度より低速に変更され、低速でラベル用紙の繰出し排出が行われる。それにより、ラベル用紙が台紙1aに付着する拘束状態は、繰出し速度が通常の繰出し速度のままで行われた場合に比べて長くなる。よって、ラベル保持体8の下方に配置され、ラベル発行指示により作動する保持手段(送風ファン)9から空気が吹き付けられたとき、ラベル用紙1b’は後端部が台紙1aに付着して拘束された状態にある。従って、先端が下方に垂れたラベル用紙1b’は、下方に垂れた先端側が空気によって上方に押し上げられ、ラベルは水平状態になり、その状態で、ラベル用紙1b’の後端部が台紙1aから離れるようになるので、ラベル用紙が前方に飛翔して保持されるといった不具合は生じない。
よって、発行されるラベル用紙1bの長さが所定長さ以下の短いラベル用紙であっても、ラベル用紙をラベル保持体の所定位置にずれることなく待機保持でき、貼付手段でラベル用紙を正しく吸着保持して対象物に正しく貼付することができる。
図9に示すように、22は長尺帯状の台紙レスラベル用紙(連続用紙)22aがロール状に巻かれたラベルロール(ロール紙)で、該ラベルロール22はロール装填部23に回転可能にセットされ、台紙レスラベル用紙22aの引き出し方向下流側には印字ヘッド24aとプラテンローラ24b(用紙繰出し手段)とからなる印字手段24が配置され、更にその印字手段24より下流側近傍にはカッター25、そのカッター25より下流側のケース26に開設したラベル発行口27の手前に繰出しローラ28、更に前記ケース26の外側近傍(下流側)にはラベル保持体29が順次配置されている。
また、前記ラベル保持体29の下方には繰出しローラ28の駆動で送りだされた枚葉状のラベルの下面に空気を吹き付ける送風ファン30(保持手段)が配置されている。
そして、前記カッター25は前記印字手段24の下流側で、プラテンローラ24bに接近して配置されている。
この実施例2に示すラベル貼付装置においては、前記したように台紙レスラベル用紙から所定長さの枚葉状のラベル用紙をカッター25で切断する際、プラテンローラ24b及び繰出しローラ28の駆動は停止されるため、この場合の速度制御モードとしては繰出し速度を一旦停止し、再度起動させる前記速度制御モード(図7(c)参照)が好適である。尚、図7(a)、(b)に示す速度制御モードの通常の繰出し速度から低速に変化する地点に停止時間を設けることで、該速度制御モードでのラベル用紙の排出も可能となる。
(1)実施の形態(実施例1)では、発行されるラベル用紙の長さを印字手段より上流位置に配置したギャップセンサで計測する例を示したが、これに限定されず、例えば、商品ファイルに設定された印字項目のデータ量、及びそれら印字項目の印字フォーマットによって算出してもよい。
(2)実施の形態では、速度変更ファイルに記憶される速度制御モードとして、ラベル長さ(全長)に対し残りの排出長さが所定の割合(例えば、10%)に達した時点で、それまでの繰出し速度(通常の繰出し速度)を減速、又は停止して、繰出し所要時間を長くする形態を示したが、これに限定されず、例えば、印字開始から通常の繰出し速度より低速の繰出し速度で繰出す方法、或いは、ラベル用紙の繰出し方向に沿って存在する非印字部分を速度制御する方法等でもよい。
(3)実施の形態(実施例1)では、印字手段を備えたラベル貼付装置の例を示したが、これに限定されず、印字手段を備えないラベル貼付装置でもよいものである。即ち、予め所定事項が印字されたラベル(例えば、POPラベル)が台紙に剥離可能に仮着されたラベルロールを用い、剥離部材で台紙を屈曲し、ラベル用紙を台紙から剥離するラベル貼付装置においても同様の効果が期待できるものである。
(付記1)
ラベル繰出し手段によってラベル発行口から発行されるラベルの繰出し方向前方位置に、発行されるラベルの貼付面と反対側の面が当接するラベル保持体が配置され、そのラベル保持体の下方に前記ラベルの貼付面に空気を吹き付けて前記ラベルを前記ラベル保持体に保持させる保持手段を備え、更に、前記ラベル保持体が保持するラベルを吸着保持して対象物に貼付する貼付手段を備えたラベル貼付装置において、
前記発行されるラベルの繰出し方向に沿う長さが所定長さ以下であるかを判断する判断手段と、
前記ラベル繰出し手段のラベル繰出し速度を制御する制御手段と、
を備え、
前記発行されるラベルのラベル長さが前記判断手段で所定長さ以下と判断された場合、前記制御手段は、該ラベルを通常のラベル繰出し速度で繰出した場合の繰出し所要時間より長い繰出し所要時間となるよう前記ラベル繰出し手段の繰出し速度を制御することを特徴とするラベル貼付装置。
(付記2)
前記制御手段による繰出し速度の制御は、前記所定長さ以下のラベルを、前記ラベル発行口から排出完了する直前の速度を、それまでの繰出し速度に比べて低速にすることを特徴とする付記1記載のラベル貼付装置。
具体的には、例えば、印字開始から所定長さまでを通常速度で繰出し、残りの長さ区間を通常速度より低速に減速して繰出す。更に、通常速度より低速に減速する場合、徐々に減速する方法、一定速度に保って減速する方法等、何れの方法でもよい。
(付記3)
前記制御手段による繰出し速度の制御は、前記ラベルの長さ方向に沿う非印字部分の繰出し速度を減速制御することを特徴とする付記1又は2記載のラベル貼付装置。
具体的には、例えば、ラベルの長さ方向における印字部分は通常速度で繰出し、非印字部分(ラベルの長さ方向の前後に位置する空白部分、印字領域内に存在する空白部分等)では繰出しを所定時間(例えば、1秒以内)停止し、所定時間が経過した後、再度通常速度で繰出す方法、更に、通常速度より低速に減速する場合、徐々に減速する方法、一定速度に保って減速する方法等、何れの方法でもよい。
(付記4)
前記繰出し速度を減速制御する非印字部分は、前記ラベルの繰出し方向に沿う後端近傍の空白部分であることを特徴とする付記3記載のラベル貼付装置。
B2…貼付手段 1b…ラベル用紙
3b…プラテンローラ(繰出し手段) 7…ラベル発行口
8…ラベル保持体 9…保持手段
17…CPU(判断手段) 17…CPU(制御手段)
Claims (2)
- 長尺帯状の台紙にラベルが一定間隔で剥離可能に仮着されたロール巻きのラベルロール紙を回転可能に支持されたラベルロールからラベルロール紙を引き出し、ラベル繰り出し手段によってラベル発行口から発行されるラベルの繰出し方向前方位置に、発行されるラベルの貼付面と反対側の面が当接するラベル保持体が配置され、そのラベル保持体の下方に前記ラベルの貼付面に空気を吹き付けて前記ラベルを前記ラベル保持体に保持させる保持手段を備え、更に、前記ラベル保持体が保持するラベルを吸着保持して対象物に貼付する貼付手段を備えたラベル貼付装置において、
前記発行されるラベルの繰出し方向に沿う長さが所定長さ以下であるかを判断する判断手段と、
前記判断手段において、前記発行されるラベルのラベル長さが所定長さ以下と判断された場合、該ラベルを通常のラベル繰出し速度で繰出した場合の繰出し所要時間より長い繰出し所要時間となるよう前記ラベル繰出し手段の繰出し速度を制御し、ラベル発行口から発行されるラベルの後端部が台紙に付着して拘束された状態にあるとき、下方に垂れ下がったラベルの先端部が空気の吹き付けによって上方に押し上げられ、ラベルが水平状態になり、その状態でラベルの後端部が台紙から離れるように制御する制御部と、を備えることを特徴とするラベル貼付装置。 - 長尺帯状の台紙にラベルが一定間隔で剥離可能に仮着されたロール巻きのラベルロール紙を回転可能に支持されたラベルロールからラベルロール紙を引き出し、ラベル繰り出し手段によってラベル発行口から発行されるラベルの繰出し方向前方位置に、発行されるラベルの貼付面と反対側の面が当接するラベル保持体が配置され、そのラベル保持体の下方に前記ラベルの貼付面に空気を吹き付けて前記ラベルを前記ラベル保持体に保持させる保持手段を備え、更に、前記ラベル保持体が保持するラベルを吸着保持して対象物に貼付する貼付手段を備えたラベル貼付装置の制御方法において、
前記発行されるラベルの繰出し方向に沿う長さが所定長さ以下であるかを判断する判断ステップと、
前記判断ステップにおいて、前記発行されるラベルのラベル長さが所定長さ以下と判断された場合、該ラベルを通常のラベル繰出し速度で繰出した場合の繰出し所要時間より長い繰出し所要時間となるよう前記ラベル繰出し手段の繰出し速度を制御し、ラベル発行口から発行されるラベルの後端部が台紙に付着して拘束された状態にあるとき、下方に垂れ下がったラベルの先端部が空気の吹き付けによって上方に押し上げられ、ラベルが水平状態になり、その状態でラベルの後端部が台紙から離れるように制御する制御ステップと、を有することを特徴とするラベル貼付装置の制御方法。
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