JP6051964B2 - 血圧測定用カフ、および、血圧測定用カフの製造方法 - Google Patents

血圧測定用カフ、および、血圧測定用カフの製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、血圧測定用カフに関し、より詳しくは、被測定部位に沿う形状を有するカーラを備えた血圧測定用カフに関する。
また、この発明は、血圧測定用カフの製造方法に関し、より詳しくは、被測定部位に沿う形状を有するカーラを備えた血圧測定用カフの製造方法に関する。
従来、この種の装置としては、例えば特許文献1(国際公開第2011/081029号パンフレット)に示されるように、外布(外装カバー)と空気袋との間にカーラを備えた血圧測定用カフがある。このカーラは、自然状態で腕などの被測定部位に沿う形状を有する。これにより、カフの被測定部位への装着が容易になっている。
図29は、特許文献1に示されるカフの展開状態の平面図であり、図30は、図29の線A−A’に沿った断面図である。
図29および図30を参照すれば、カフ900は、流体袋(空気袋)が形成される領域R1においては、空気袋903およびカーラ904が、第1外布901aおよび第1内布901bが形成する袋状外装カバーに内包されている。
カフ900においては、第1外布901aとカーラ904との間、および、カーラ904と空気袋903との間に、それぞれすべりのよい内部シート905aおよび905bが追加されている。
カフ900において、2枚の内部シート905a,905bが追加されるのは、以下の理由による。空気袋903への空気の供給または排出に伴い、空気袋903は変形しようとする。だが、しばしば、空気袋903は、他の部材との接点において生じる摩擦力によってその変形が阻まれる。
そして、当該摩擦力が該接点における最大静止摩擦力に等しくなるまで、つまり、ずれ応力の大きさが最大静止摩擦力の大きさに等しくなるまで、その変形は阻止される。そして、接点に作用するずれ応力の大きさが最大静止摩擦力の大きさを超えた途端、空気袋903に急激な変形が生じ、これに起因して、比較的大きな雑音が発生する。この比較的大きな雑音は、しばしば、血圧測定に悪影響を及ぼす。
そのため、カフ900においては、血圧測定に悪影響を及ぼす雑音が発生することを防止するため、雑音の発生が懸念される部材間に2枚の内部シート905a,905bが追加されている。
国際公開第2011/081029号(WO2011/081029A1)パンフレット
しかしながら、従来技術においては、雑音の発生を抑制するために、内部シート905a,905b(図30)といった追加的な部材を必要としている。そのため、従来技術では、製造工程の複雑化および費用増、ならびに、材料コストの増大、といった事態を招いていた。
そこで、この発明の課題は、より簡単な構成で、膨縮時の雑音の発生を抑制できる血圧測定用カフを提供することにある。
また、この発明の課題は、より簡単な構成で膨縮時の雑音の発生を抑制できる血圧測定用カフの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の一態様である血圧測定用カフは、
被測定部位を取り巻くように装着される血圧測定用カフであって、
自然状態において被測定部位に沿うように湾曲し可撓性をもつカーラと、
カーラの内側と外側を取り巻いてカーラを内包する空気袋と、
空気袋の被測定部位側の外面に付けられた内布と、
空気袋の被測定部位と反対側の外面に付けられた外布と、
を有することを特徴とする。
この発明の一態様である血圧測定用カフでは、カーラは、自然状態で腕などの被測定部位に沿う形状を有する。これにより、カフの被測定部位への装着が容易になっている。また、このカフでは、空気袋は内布および外布に付けられ、カーラは空気袋に内包されている。よって、空気袋内に周囲環境の気圧よりも高い空気(被圧空気)が含まれる限りにおいて、空気袋には、カーラから遠ざかるように変形および変位させようとする力が作用する。したがって、血圧測定におけるカフの膨縮に際しては、カーラが空気袋によって強く押さえつけられて圧迫されることがない。よって、カーラと空気袋との接点において、大きなずれ応力に拮抗しうるような大きな静止摩擦力が生じることはない。それ故、同接点において、急激なずれ変形が生じて血圧測定を妨害する程度に大きな雑音が発生することがない。また、空気袋と内布および外布とは付けられているため、膨縮時には、三者は一体的に変形する。よって、カフの膨縮に際して空気袋と内布および外布との相対的位置関係がずれることもない。よって、本血圧測定用カフでは、血圧測定の妨げとなるような膨縮時の雑音の発生が抑制される。
一実施形態の血圧測定用カフでは、カーラの被測定部位を取り巻く周方向に関する少なくとも1つの周端において、周方向に対して略垂直な幅方向の中央部がその幅方向両側に存するコーナ部よりも周方向に関して後退していることを特徴とする。
この一実施形態の血圧測定用カフでは、カーラの周端において、幅方向中央部がコーナ部よりも後退している。これにより、当該中央部近傍に位置する空気袋の周縁部では、空気袋がカーラ中央部に入り込むように変位および変形することが可能となっている。そのため、空気袋の膨張時には、上記した空気袋の周縁部が中央部に近づくように、そして、周縁部近傍の空気袋は被測定部位に向かって大きく変形することができ、もって、当該空気袋周縁部近傍においてもカフが被測定部位をよく圧迫することが可能となる。
一実施形態の血圧測定用カフでは、空気袋は、2枚の気密性シート部材の周縁部が溶着されることにより形成されていることを特徴とする。
この一実施形態の血圧測定用カフでは、溶着工程により空気袋が形成され、もとより内布および外布は、空気袋に付けられている。そのため、溶着工程のみで血圧測定用カフを製造することが可能となり、例えば、内布と外布とを縫製する工程をなくすことができ、製造にかかるコストを低減することができる。
一実施形態の血圧測定用カフでは、さらに、カーラと空気袋との相対的位置関係を固定する位置決め部を有することを特徴とする。
この一実施形態の血圧測定用カフでは、カーラが空気袋内で移動することを防止することができる。
一実施形態の血圧測定用カフでは、さらに、空気を給排気するためのニップルを有し、位置決め部は、カーラの外面に形成され、ニップルの内部にはまり込む突起部であることを特徴とする。
この一実施形態の血圧測定用カフでは、極めて簡便な構成で、カーラが空気袋内で移動することを防止することができる。
一実施形態の血圧測定用カフでは、位置決め部は、空気袋の内面に取り付けられたシート部材であり、カーラは該シート部材に取り付けられて、空気袋との相対的位置関係が固定されることを特徴とする。
この一実施形態の血圧測定用カフでは、極めて簡便な構成で、カーラが空気袋内で移動することを防止することができる。
一実施形態の血圧測定用カフでは、位置決め部は、空気袋を形成する2枚の気密性シート部材に挟まれて空気袋に溶着固定されているシート部材であり、カーラは該シート部材に取り付けられて、空気袋との相対的位置関係が固定されることを特徴とする。
この一実施形態の血圧測定用カフでは、極めて簡便な構成で、カーラが空気袋内で移動することを防止することができる。
一実施形態の血圧測定用カフでは、シート部材は、空気袋の被測定部位を取り巻く周方向と平行な長手方向の周縁部の一部において、空気袋に溶着固定されていることを特徴とする。
この一実施形態の血圧測定用カフでは、極めて簡便な構成で、カーラが空気袋内で移動することを防止することができる。
一実施形態の血圧測定用カフでは、シート部材は、空気袋の被測定部位を取り巻く周方向に対して略垂直な幅方向の周縁部の一部において、空気袋に溶着固定されていることを特徴とする。
この一実施形態の血圧測定用カフでは、極めて簡便な構成で、カーラが空気袋内で移動することを防止することができる。
上記課題を解決するため、この発明の別の一態様である血圧測定用カフの製造方法は、
被測定部位を取り巻くように装着される血圧測定用カフの製造方法であって、
空気袋形成用の第1気密性シート部材が付けられた外布と、空気袋形成用の第2気密性シート部材が付けられた内布と、を用意するステップと、
第1気密性シート部材と第2気密性シート部材とを溶着して袋形状部を形成するステップを有し、袋形状部は、少なくとも周縁部の一部が開口部として開いており、
さらに、開口部を通してカーラを袋形状部に挿入するステップと、
袋形状部の開口部を溶着し、空気袋を形成するステップと、
を有することを特徴とする。
この発明の別の一態様である血圧測定用カフの製造方法では、簡単かつ低廉に血圧測定カフを製造することができる。
一実施形態の血圧測定用カフの製造方法では、カーラを袋形状部に挿入するステップが、
先ず、平板形状のカーラ挿入用補助プレートを開口部を通して袋形状部に挿入するサブステップと、
次に、カーラを、カーラ挿入用補助プレートに押しつけて略平板状に弾性変形させながら該プレート上を滑らせて開口部を通して袋形状部に挿入するサブステップと、
袋形状部内から開口部を通してカーラ挿入用補助プレートを取り出すサブステップと、を含んでいることを特徴とする。
この一実施形態の血圧測定用カフの製造方法では、極めて容易にカーラを空気袋に挿入することができる。
一実施形態の血圧測定用カフの製造方法では、カーラを袋形状部に挿入するステップが、
先ず、2枚の平板形状のカーラ挿入用補助プレートの間にカーラを略平板状に弾性変形させて挟みながら、2枚のカーラ挿入用補助プレートとカーラを開口部を通して袋形状部に挿入するサブステップと、
2枚のカーラ挿入用補助プレートを開口部を通して袋形状部内から取り出すサブステップと、を含んでいることを特徴とする。
この一実施形態の血圧測定用カフの製造方法では、極めて容易にカーラを空気袋に挿入することができる。
一実施形態の血圧測定用カフの製造方法では、
さらに、カーラを袋形状部に挿入するステップの後で、かつ空気袋を形成するステップの前に、カーラの外面に形成されている突起部を、外布に配されたニップルの内部にはめ込むステップ、を有することを特徴とする。
この一実施形態の血圧測定用カフの製造方法では、簡単な工程によりカーラが空気袋内で移動することが防止された血圧測定用カフを製造することができる。
一実施形態の血圧測定用カフの製造方法では、
袋形状部を形成するステップは、袋形状部の被測定部位を取り巻く周方向と平行な長手方向の周縁部の一部において、第1気密性シート部材と第2気密性シート部材との間に第3シート部材を挟んで溶着し、
さらに、カーラを袋形状部に挿入するステップの後で、かつ空気袋を形成するステップの前に、カーラを第3シート部材に取り付けるステップを有することを特徴とする。
この一実施形態の血圧測定用カフの製造方法では、簡単な工程によりカーラが空気袋内で移動することが防止された血圧測定用カフを製造することができる。
一実施形態の血圧測定用カフの製造方法では、
さらに、カーラを袋形状部に挿入するステップよりも前に、カーラに第3シート部材を取り付けるステップと、
カーラを袋形状部に挿入するステップの後で、かつ空気袋を形成するステップの前に、第3シート部材を、袋形状部の内面に取り付けるステップを有することを特徴とする。
この一実施形態の血圧測定用カフの製造方法では、簡単な工程によりカーラが空気袋内で移動することが防止された血圧測定用カフを製造することができる。
一実施形態の血圧測定用カフの製造方法では、
さらに、カーラを袋形状部に挿入するステップよりも前に、カーラに第3シート部材を取り付けるステップを有し、
空気袋を形成するステップは、袋形状部の被測定部位を取り巻く周方向に対して略垂直な幅方向の一部において、第1気密性シート部材と第2気密性シート部材との間に第3シート部材を挟んで溶着することを特徴とする。
この一実施形態の血圧測定用カフの製造方法では、簡単な工程によりカーラが空気袋内で移動することが防止された血圧測定用カフを製造することができる。
この発明の血圧測定用カフによれば、血圧測定の妨げとなるような膨縮時の雑音の発生を抑制することができる。
この発明の血圧測定用カフの製造方法によれば、簡単かつ低廉に血圧測定の妨げとなるような膨縮時の雑音の発生を抑制することができる血圧測定カフを製造することができる。
(a):第1実施形態の血圧測定用カフの展開状態の平面図、(b):(a)の線A−A’に沿った断面図 被測定部位に巻き回された状態での血圧測定用カフの断面図 (a):血圧測定用カフの外布の平面図、(b):同外布の立面図 (a):血圧測定用カフの内布の平面図、(b):同内布の立面図 第1実施形態の血圧測定用カフのカーラの斜視図 カーラの周方向長さと、被測定部位の周長との関係を示す模式図 カーラの周方向長さと、被測定部位の周長との関係を示す模式図 (a):カーラ周端の中央部のくぼみの作用を示す模式図(膨らんでいない状態)、(b):カーラ周端の中央部のくぼみの作用を示す模式図(膨らんだ状態)、(c):(b)の線A−A’線に沿った断面図 第1実施形態の血圧測定用カフの製造工程のフローチャート 第1実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第1実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第1実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第1実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第1実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第1実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第1実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第1実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 (a):第2実施形態による血圧測定用カフの展開状態の平面図、(b):(a)の線A−A’に沿った断面図 第2の実施形態の血圧測定用カフのカーラの斜視図 (a):カーラの突起部(位置決め部)の断面形状例を示す図、(b):カーラの突起部の断面形状別例を示す図 第2の実施形態の血圧測定用カフの製造工程のフローチャート 第2の実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第2の実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第2の実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第2の実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第2の実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第2の実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第2の実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第2の実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 (a):第3実施形態による血圧測定用カフの展開状態の平面図、(b):(a)の線A−A’に沿った断面図 第3実施形態の位置決め部の斜視図 第3の実施形態の血圧測定用カフの製造工程のフローチャート 第3の実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第3の実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第3の実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第3の実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第3の実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第3の実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第3の実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第3の実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第3の実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 (a):第4実施形態による血圧測定用カフの展開状態の平面図、(b):(a)の線A−A’に沿った断面図 第4実施形態の位置決め部の斜視図 第4実施形態の血圧測定用カフの製造工程のフローチャート 第4実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第4実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第4実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第4実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第4実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第4実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第4実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 (a):第5実施形態による血圧測定用カフの展開状態の平面図、(b):(a)の線A−A’に沿った断面図 第5実施形態の血圧測定用カフの製造工程のフローチャート 第5実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第5実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第5実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第5実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第5実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第5実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第5実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第5実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 (a):第6実施形態による血圧測定用カフの展開状態の平面図、(b):(a)の線A−A’に沿った断面図 第6実施形態の位置決め部の斜視図 第6実施形態の血圧測定用カフの製造工程のフローチャート 第6実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第6実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第6実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第6実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第6実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第6実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第6実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第6実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第6実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 第6実施形態の血圧測定用カフの製造工程を例示する模式図 従来型の血圧測定用カフの平面図 図29のA−A’線に沿った従来型血圧測定用カフの断面図
以下、この発明の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の実施の形態による血圧測定用カフでは、カーラは、自然状態で腕などの被測定部位に沿う形状を有する。これにより、カフの被測定部位への装着が容易になっている。また、このカフでは、外装部材である外布および内布と、空気袋とを一体の構成とし、かつ空気袋にカーラを内包させている。そうすることで、カフの膨縮に際し、外布および内布と空気袋は一体となって変形・変位する。よって、外布および内布と空気袋との相対的位置関係がずれることはない。そのため、外布および内布と空気袋との間で、膨縮時に血圧測定を阻害するような雑音が発生することがない。また、カーラが空気袋に内包された構成のため、空気袋内に被圧空気が存在する限りにおいて、空気袋には、カーラから遠ざかる方向に変形・変位する力が作用する。特に、血圧測定のためのカフ膨縮時には、カーラが空気袋によって強く押さえつけられて圧迫されることがない。よって、カーラと空気袋との接点において、大きなずれ応力に拮抗しうるような大きな静止摩擦力が生じることはない。それ故、同接点において、急激なずれ変形が生じて血圧測定を妨害する程度に大きな雑音が発生することがない。
また、本発明の実施の形態による血圧測定用カフは、従来必要であった、外装部材である外布と内布との縫製工程(2枚のシート状外装部材から袋状の外装カバーを成形する工程)を省略することが可能である。したがって、血圧測定用カフは、製造コストの面でも有利である。
図1は、本発明の第1の実施形態による血圧測定用カフ(以下、「カフ」と略称する。)の展開状態の平面図(a)と、図1(a)の線A−A’に沿った断面図(b)である。
カフ100は、細長く扁平な帯形状を有する。カフ100は、その長手方向にそって被測定部位を取り巻いて面ファスナ107と外布101Bとの係合により被測定部位に装着される。ここで、被測定部位は、例えば、ヒトの上腕部であるが、被測定部位はこれに限定されない。
外布101A,101Bは、カフ100が被測定部位を取り巻いたときに外側になる外装部材である。外側になる外装部材は、外布101Aおよび外布101Bの2つの部材からなり、縫合100sにより1つになっている。ただし、本発明において、上記の外側になる外装部材は、もとより外布101Aと外布101Bとを縫製したときに形作られる形状を有する単一の部材であってもよい。その場合、縫合100sを省略することができる。また、外布101Bには、空気を給排気する手段としてニップル110が配置されている。
断面図(b)を参照すれば、外布101A,101Bの片面には、それぞれ、気密性シート部材102が取り付けられ、一体化されている。ここでは、外布101A,101Bそれぞれに気密性シート102が取り付けられたものを、外側部材103A,103Bと称する。
内布105は、被測定部位を取り巻いたときに内側(被測定部位側)になる外装部材である。内布105には、外布101A,101Bと係合する面ファスナ107が取り付けられている。内布105の面ファスナ107と反対側の面には、気密性シート部材104が取り付けられ、一体化されている。ここでは、内布105に気密性シート104が取り付けられたものを、内側部材106と称する。
外側部材103Bの気密性シート102および内側部材106の気密性シート104は、周縁溶着部100wおよび中間溶着部100waにおいて溶着されることで接合されており、空気袋111を形成している。
空気袋111内には、自然状態において被測定部位に沿うように湾曲しかつ可撓性を有するカーラ109が内包される。本実施形態によるカフ100においては、カーラ109の周方向H(被測定部位を取り巻く方向)の長さは、空気袋111の周方向Hに関する長さとほぼ一致する程度の寸法である。これは、たとえば、ユーザがカフ100を取り回す際に空気袋111内においてカーラ109が動き回ることを防止する点で好都合である。また、カーラ109は、その周方向Hの端部(周端(図1(a)におけるカーラ109の右端))において、周方向Hに対して略垂直な幅方向Iの中央部がその幅方向両側に存するコーナ部よりも前記周方向に関して後退した凹部109hを有する。凹部109hの効果については、後で詳述する。
図2は、カフ100を被測定部位Bに巻き回して固定し、空気袋111に空気を注入した状態での、カフ100の断面図である。このように、カフ100においては、空気袋111に空気を供給すると、空気袋111がカーラ109から遠ざかる方向に変形・変位する。そのため、矢印Pが指すように、カフ100の膨縮時に、カーラ109が空気袋111によって強く押さえつけられることがない。したがって、空気袋111の膨縮に伴い両者が接するようになろうとも、接点において作用する力は極めて小さく維持される。よって、カーラ109と空気袋111との間に大きなずれ応力が生じて、該応力が両者間の最大静止摩擦力を上回るまでの相当な期間、両者間の相対的位置関係の変化および両者の変形が阻害され、その後に大きなずれ運動が生じるような事態が発生することがない。また、空気袋111を構成する気密性シート102,104はそれぞれ、外布101A,101Bおよび内布105と一体的に変形・変位するため、膨縮時に、三者間の位置関係がずれることがない。よって、本血圧測定用カフでは、血圧測定の妨げとなるような膨縮時の雑音の発生は抑制される。
図3は、外側部材103A,103Bの平面図((a))および立面図((b))である。外側部材103A,103Bは、外布101A,101Bに、気密性シート102を取り付けることにより形成されている。外布101A,101Bは、ポリエステルまたはナイロン製の起毛生地である。また、その他の素材を用いても外布101A,101Bを形成することは可能である。
気密性シート102は、ポリ塩化ビニル(PVC)製のシート部材である。また、その他の素材を用いても気密性シート102を形成することは可能である。外布101A,101Bに気密性シート102を取り付けるには、外布101A,101BにPVCをラミネート加工するか、溶融状態のPVCを外布101A,101Bに適切に塗布すればよい。あるいは、シート状のPVC、すなわち気密性シート102そのものを、接着剤を用いて外布101A,101Bに貼り付けてもよい。本発明において、気密性シート102を外布101A,101Bに取り付ける方法に一切の限定はない。
図4は、内側部材106の平面図((a))および立面図((b))である。内側部材106は、内布105に、気密性シート104を取り付けることにより形成されている。内布105は、外布101A,101Bと同様、ポリエステルまたはナイロン製の生地である。また、その他の素材を用いても内布105を形成することは可能である。内布105は、外布101A,101Bよりも、伸縮性に富むことが望まれる。外布101A,101Bおよび内布105の伸縮性は、素材の選択によらずとも、織り方の選択により調整することができる。
内側部材106においても、外側部材103A,103Bと同様、気密性シート104は、ポリ塩化ビニル(PVC)製のシート部材である。また、その他の素材を用いても気密性シート104を形成することは可能である。内布105に気密性シート104を取り付けるには、内布105にPVCをラミネート加工するか、溶融状態のPVCを内布105に塗布すればよい。あるいは、シート状のPVC、すなわち気密性シート104そのものを、接着剤を用いて内布105に貼り付けてもよい。本発明において、気密性シート104を内布105に取り付ける方法に一切の限定はない。
図5Aは、カーラ109の斜視図である。カーラ109は、自然状態において、被測定部位を取り巻く方向に沿って(周方向Hに沿って)湾曲した形状を有する、可撓性の部材である。また、カーラ109は、周方向Hに関する端部(周端)において、中央部に、コーナ部よりも周方向Hに後退した凹部109hを有する。
図5Bおよび図5Cは、カーラ109の周方向Hの長さと、想定される被測定部位Bとの関係を示す図である。カーラ109は、図5Bに示されるように、被測定部位Bの周長よりも短くてよい。ただし、カーラ109は、被測定部位Bの周長の半分よりも長い周方向Hに関する長さを有することが望まれる。また、カーラ109は、図5Cに示されるように、想定される被測定部位Bの周長よりも長くともよい。
図6は、カーラ109の凹部109hの作用を説明する図である。図6(a)は、空気袋111に空気が存在しないときの、周端部近傍平面図である。図6(b)は、空気袋111に空気が供給されたときの、周端部近傍平面図であり、図6(c)は、図6(b)の線A−A'に沿った断面図である。
空気袋111に空気が供給されると、空気袋111は膨張を始める。そのとき、空気袋111は、凹部109hの近傍においては凹部109hに向かって自由に変形することができる。そのため、領域Rにおいて、空気袋111は、被測定部位に向かって大きく膨張することができる。
このように、カーラ109の少なくとも1つの周端において、凹部109hを設けることにより、空気袋111の周端近傍においても、被測定部位を圧迫する力を十分に確保することができる。
次に、図7、ならびに、図8Aないし図8Hを参照し、カフ100を製造する方法について説明する。図7は、カフ100の製造工程のフローチャートであり、図8Aないし図8Hは、製造工程の各段階における各部材の状態を示す模式図である。
先ず、ステップS101において、気密性シート部材102が取り付けられた外布101Aすなわち外側部材103A、気密性シート部材102およびニップル110が取り付けられた外側部材103B、気密性シート部材104が取り付けられた内布105すなわち内側部材106を用意する(図8A)。
次に、ステップS102において、外側部材103A,103Bの気密性シート部材102と、内側部材106の気密性シート部材104とを溶着し(周縁溶着部100w(図8B))、開口部を有する袋形状部(空気袋)を形成する(図8B)。
次に、ステップS103において、抜き型で余分な部材をカットし、カフを整形する(図8C)。
次に、ステップS104において、溶着されなかった部分(開口部100x(図8D))を通して、平板形状のカーラ挿入用補助プレート5を空気袋111に挿入する(図8D)。
次に、ステップS105において、カーラ109をカーラ挿入用補助プレート5に押しつけて略平板状に弾性変形させながらプレート5上を滑らせて開口部100xから空気袋111に挿入する(図8E)。
次に、ステップS106において、カーラ挿入用補助プレート5を空気袋111から取り出す(図8F)。
なお、ステップS104、ステップS105、ステップS106に代えて、2枚のカーラ挿入用補助プレートを用意し、カーラ109を略平板状に弾性変形させて2枚のプレートに挟んだ状態で、それらを開口部100xから空気袋111に挿入し、そのあとで、2枚のプレートのみを空気袋111から抜き取ってもよい。
次に、ステップS107において、ステップS102において溶着されなかった部分(開口部100x)において、外側部材103A,103Bの気密性シート部材102と、内側部材106の気密性シート部材104とを溶着し(中間溶着部100wa(図8G))、開口部100xを閉じて完全な空気袋111を形成する(図8G)。
最後に、ステップS108において、面ファスナ107の取り付け等の縫製加工を行う(図8H)。
以上のように、本製造方法によれば、極めて容易に、カフ100を製造することが可能である。本方法では、カフ100の外周部分において外布101A,101Bと内布105とを縫製して袋状の外装カバーを形成する必要がないため、製造コストを低減することが可能となる。
次に、本発明の第2の実施形態によるカフ200について説明する。図9は、本発明の第2の実施形態によるカフ200の展開状態の平面図(a)と、図9(a)の線A−A’に沿った断面図(b)である。以下の説明では、先の実施形態と同様の構成については、適宜説明を省略する。
本実施形態によるカフ200においては、気密性シート部材102と気密性シート部材104とは、中間溶着部200waおよび周縁溶着部100wにおいて溶着されて空気袋111を形成している。カフ200では、空気袋111の周方向Hに関する長さ(中間溶着部200waから図中右端の周縁溶着部100wまでの周方向Hに沿った長さ)が、カーラ109の周方向Hの長さよりも長くなっている。これはすなわち、空気袋111の周方向Hの長さを、カーラ209の周方向Hの長さと無関係に設計することができることを意味する。これに伴い、本実施形態によるカフ200においては、たとえば、ユーザがカフ200を取り回す際に空気袋111内においてカーラ209が動き回ることを防止するために、カーラ209と空気袋111との相対的位置関係を固定する位置決め部を備えている。
カフ200は、カーラ209と空気袋111との相対的位置関係を固定する位置決め部として、カーラ209の外面に形成され、ニップル110の内部にはまり込む突起部209pを備えている。
図10は、カーラ209の斜視図である。カーラ209は、その外面の、空気袋111内に配置されたときにニップル110に対応する位置に、ニップル110の内部にはまり込む突起部209pを備える。突起部209pの作用により、カーラ209は空気袋111内で位置が固定される。
図11は、突起部209pの断面形状を示す図である。図11(a)に示される例では、突起部209pの断面形状は、O字型をしており、O字の内部は、空気の流通が可能な空洞である。図11(b)に示される例では、突起部209p1の断面形状は、U字型をしている。突起部209pの断面形状は、これらに限定されず、その他の形状であってもよい。
このように、第2の実施形態によるカフ200においては、カーラ209を空気袋111内にて位置決めする手段が配されている。これにより、空気袋111の周方向Hの長さを、カーラ209の周方向Hの長さによらずに自由に設計することができ、かつカーラ209が空気袋111内で不要に動き回ることが防止される。
次に、図12、ならびに、図13Aないし図13Hを参照し、カフ200を製造する方法について説明する。図12は、カフ200の製造工程のフローチャートであり、図13Aないし図13Hは、製造工程の各段階における各部材の状態を示す模式図である。
先ず、ステップS201において、気密性シート部材102が取り付けられた外布101Aすなわち外側部材103A、気密性シート部材102およびニップル110が取り付けられた外側部材103B、気密性シート部材104が取り付けられた内布105すなわち内側部材106を用意する(図13A)。
次に、ステップS202において、外側部材103A,103Bの気密性シート部材102と、内側部材106の気密性シート部材104とを溶着し(周縁溶着部100w(図13B))、開口部を有する袋形状部(空気袋)を形成する(図13B)。
次に、ステップS203において、抜き型で余分な部材をカットし、カフを整形する(図13C)。
次に、ステップS204において、溶着されなかった部分(開口部200x(図13D))を通して、平板形状のカーラ挿入用補助プレート5を空気袋111に挿入する(図13D)。
次に、ステップS205において、その外面に突起部209pを備えたカーラ209をカーラ挿入用補助プレート5に押しつけて略平板状に弾性変形させながらプレート5上を滑らせて開口部200xから空気袋111に挿入する(図13E)。
次に、ステップS206において、カーラ挿入用補助プレート5を空気袋111から取り出す(図13F)。
なお、ステップS204、ステップS205、ステップS206に代えて、2枚のカーラ挿入用補助プレートを用意し、カーラ209を略平板状に弾性変形させて2枚のプレートに挟んだ状態で、それらを開口部200xから空気袋111に挿入し、そのあとで、2枚のプレートのみを空気袋111から抜き取ってもよい。
次に、ステップS207において、カーラ209の突起部209pを、ニップル110の内部にはめ込む(図13F)。
次に、ステップS208において、ステップS202において溶着されなかった部分(開口部200x)において、外側部材103A,103Bの気密性シート部材102と、内側部材106の気密性シート部材104とを溶着し(中間溶着部200wa(図13G))、開口部200xを閉じて完全な空気袋111を形成する(図13G)。
最後に、ステップS209において、面ファスナ107の取り付け等の縫製加工を行う(図13H)。
以上のように、本製造方法によれば、極めて容易に、カフ200を製造することが可能である。本方法では、カフ200の外周部分において外布101A,101Bと内布105とを縫製して袋状の外装カバーを形成する必要がないため、製造コストを低減することが可能となる。
次に、本発明の第3の実施形態によるカフ300について説明する。図14は、本発明の第3の実施形態によるカフ300の展開状態の平面図(a)と、図14(a)の線A−A’に沿った断面図(b)である。以下の説明では、先の実施形態と同様の構成については、適宜説明を省略する。
本実施形態によるカフ300は、先の実施形態によるカフと同様、気密性シート部材102と気密性シート部材104とは、中間溶着部200waおよび周縁溶着部100wにおいて溶着され空気袋111を形成している。カフ300では、カフ200と同様、空気袋111の周方向Hの長さを、カーラ109の周方向Hの長さと無関係に設計することができる。これに伴い、本実施形態によるカフ300においては、位置決め部として、カーラ固定用シート部材301を有している。カーラ固定用シート部材301は、空気袋111の内面とカーラ109とに取り付けられ、カーラ109を空気袋111に対し位置決めする。カーラ固定用シート部材301と空気袋111の内面との固定は、両面粘着性テープ302によりなされている。カーラ固定用シート部材301とカーラ109との固定もまた、両面粘着性テープ303によりなされている。なお、カフ300においては、第2の実施形態におけるカーラ209のように、カーラ109の外面に突起部を備える必要はない。
図15は、カーラ固定用シート部材301の斜視図である。カーラ固定用シート部材301は、たとえば、PVCシートである。カーラ固定用シート部材301には、その上面に、両面粘着性テープ302,303が貼り付けられている。
このように、第3の実施形態によるカフ300においては、カーラ109を空気袋111内にて位置決めする手段が配されている。これにより、空気袋111の周方向Hの長さを、カーラ109の周方向Hの長さによらずに自由に設計することができ、かつカーラ109が空気袋111内で不要に動き回ることが防止される。
次に、図16、ならびに、図17Aないし図17Iを参照し、カフ300を製造する方法について説明する。図16は、カフ300の製造工程のフローチャートであり、図17Aないし図17Iは、製造工程の各段階における各部材の状態を示す模式図である。
先ず、ステップS301において、気密性シート部材102が取り付けられた外布101Aすなわち外側部材103A、気密性シート部材102およびニップル110が取り付けられた外側部材103B、気密性シート部材104が取り付けられた内布105すなわち内側部材106を用意する(図17A)。
次に、ステップS302において、外側部材103A,103Bの気密性シート部材102と、内側部材106の気密性シート部材104とを溶着し(周縁溶着部100w(図17B))、開口部を有する袋形状部(空気袋)を形成する(図17B)。
次に、ステップS303において、抜き型で余分な部材をカットし、カフを整形する(図17C)。
次に、ステップS304において、溶着されなかった部分(開口部300x(図17F))を通して、平板形状のカーラ挿入用補助プレート5を空気袋111に挿入する(図17D)。
次に、ステップS305において、両面粘着性テープ303を用いてカーラ109にカーラ固定用シート部材301を取り付ける(図17E)。
次に、ステップS306において、カーラ固定用シート部材301が取り付けられたカーラ109をカーラ挿入用補助プレート5に押しつけて略平板状に弾性変形させながらプレート5上を滑らせて開口部300xから空気袋111に挿入する(図17F)。
次に、ステップS307において、カーラ挿入用補助プレート5を空気袋111から取り出す(図17G)。
なお、ステップS304、ステップS306、ステップS307に代えて、2枚のカーラ挿入用補助プレートを用意し、カーラ109を略平板状に弾性変形させて2枚のプレートに挟んだ状態で、それらを開口部300xから空気袋111に挿入し、そのあとで、2枚のプレートのみを空気袋111から抜き取ってもよい。
次に、ステップS308において、両面粘着性テープ302を用いて空気袋111の内面にカーラ固定用シート部材301を取り付ける(図17G)。
次に、ステップS309において、ステップS302において溶着されなかった部分(開口部300x)において、外側部材103A,103Bの気密性シート部材102と、内側部材106の気密性シート部材104とを溶着し(中間溶着部200wa(図17H))、開口部300xを閉じて完全な空気袋111を形成する(図17H)。
最後に、ステップS310において、面ファスナ107の取り付け等の縫製加工を行う(図17I)。
以上のように、本製造方法によれば、極めて容易に、カフ300を製造することが可能である。本方法では、カフ300の外周部分において外布101A,101Bと内布105とを縫製して袋状の外装カバーを形成する必要がないため、製造コストを低減することが可能となる。
次に、本発明の第4の実施形態によるカフ400について説明する。図18は、本発明の第4の実施形態によるカフ400の展開状態の平面図(a)と、図18(a)の線A−A’に沿った断面図(b)である。以下の説明では、先の実施形態と同様の構成については、適宜説明を省略する。
本実施形態によるカフ400においては、先の実施形態によるカフと同様、気密性シート部材102と気密性シート部材104とは、中間溶着部200waおよび周縁溶着部100wにおいて溶着され空気袋111を形成している。カフ400では、カフ200,300と同様、空気袋111の周方向Hの長さを、カーラ109の周方向Hの長さと無関係に設計することができる。それに伴い、本実施形態によるカフ400においては、位置決め部として、カーラ固定用シート部材401を有している。カーラ固定用シート部材401は、空気袋111の周方向Hの周縁部(周縁溶着部100wb)において、気密性シート部材102と気密性シート部材104に挟まれて溶着されることにより空気袋111に取り付けられ、両面粘着性テープ402によってカーラ109に取り付けられることにより、カーラ109を空気袋111に対し位置決めする。なお、カフ400においては、カフ300と同様、第2の実施形態におけるカーラ209のように、カーラ109の外面に突起部を備える必要はない。
図19は、カーラ固定用シート部材401の斜視図である。カーラ固定用シート部材401は、たとえば、PVCシートである。カーラ固定用シート部材401には、その上面に、両面粘着性テープ402が貼り付けられている。
このように、第4の実施形態によるカフ400においては、カーラ109を空気袋111内にて位置決めする手段が配されている。これにより、空気袋111の周方向Hの長さを、カーラ109の周方向Hの長さによらずに自由に設計することができ、かつカーラ109が空気袋111内で不要に動き回ることが防止される。
次に、図20、ならびに、図21Aないし図21Gを参照し、カフ400を製造する方法について説明する。図20は、カフ400の製造工程のフローチャートであり、図21Aないし図21Gは、製造工程の各段階における各部材の状態を示す模式図である。
先ず、ステップS401において、気密性シート部材102が取り付けられた外布101Aすなわち外側部材103A、気密性シート部材102およびニップル110が取り付けられた外側部材103B、気密性シート部材104が取り付けられた内布105すなわち内側部材106、両面粘着性テープ402が取り付けられたカーラ固定用シート部材401を用意する(図21A)。
次に、ステップS402において、外側部材103A,103Bの気密性シート部材102と、内側部材106の気密性シート部材104とを、カフ(空気袋111)の周方向縁部においてカーラ固定用シート部材401を挟んで溶着し(周縁溶着部100w、中間溶着部200wa、周縁溶着部100wb(図21B))、開口部を有する袋形状部(空気袋)を形成する(図21B)。本工程においては、開口部(400x(図21D))は、カフ400の周端部(図21Bのカフにおける右側の端部)に設けられる。
次に、ステップS403において、抜き型で余分な部材をカットし、カフを整形する(図21C)。
次に、ステップS404において、溶着されなかった部分(開口部400x(図21D))を通して、平板形状のカーラ挿入用補助プレート5を空気袋111に挿入する(図21D)。
次に、ステップS405において、カーラ109をカーラ挿入用補助プレート5に押しつけて略平板状に弾性変形させながらプレート5上を滑らせて開口部400xから空気袋111に挿入する(図21D)。
次に、ステップS406において、カーラ挿入用補助プレート5を空気袋111から取り出す(図21E)。
なお、ステップS404、ステップS405、ステップS406に代えて、2枚のカーラ挿入用補助プレートを用意し、カーラ109を略平板状に弾性変形させて2枚のプレートに挟んだ状態で、それらを開口部400xから空気袋111に挿入し、そのあとで、2枚のプレートのみを空気袋111から抜き取ってもよい。
次に、ステップS407において、両面粘着性テープ402を用いてカーラ固定用シート部材401にカーラ109を取り付ける(図21E)。
次に、ステップS408において、ステップS402において溶着されなかった部分(開口部400x(図21D))において、外側部材103Bの気密性シート部材102と、内側部材106の気密性シート部材104とを溶着し、開口部400xを閉じて完全な空気袋111を形成する(図21F)。
最後に、ステップS409において、面ファスナ107の取り付け等の縫製加工を行う(図21G)。
以上のように、本製造方法によれば、極めて容易に、カフ400を製造することが可能である。本方法では、カフ400の外周部分において外布101A,101Bと内布105とを縫製して袋状の外装カバーを形成する必要がないため、製造コストを低減することが可能となる。
次に、本発明の第5の実施形態によるカフ500について説明する。図22は、本発明の第5の実施形態によるカフ500の展開状態の平面図(a)と、図22(a)の線A−A’に沿った断面図(b)である。以下の説明では、先の実施形態と同様の構成については、適宜説明を省略する。
本実施形態によるカフ500においては、先の実施形態によるカフと同様、気密性シート部材102と気密性シート部材104とは、中間溶着部200waおよび周縁溶着部100wにおいて溶着され空気袋111を形成している。カフ500では、カフ400等と同様、空気袋111の周方向Hの長さを、カーラ109の周方向Hの長さと無関係に設計することができる。そのために、本実施形態によるカフ500においては、位置決め部として、カーラ固定用シート部材401を有している。カーラ固定用シート部材401は、第4の実施形態によるカフ400とは異なり、中央溶着部200waの近傍の空気袋111の周方向Hの周縁部において、気密性シート部材102と気密性シート部材104に挟まれて溶着される(周縁溶着部100wb)ことにより空気袋111に取り付けられ、両面粘着性テープ402によってカーラ109に取り付けられることにより、カーラ109を空気袋111に対し位置決めする。なお、カフ500においては、カフ400と同様、第2の実施形態におけるカーラ209のように、カーラ109の外面に突起部を備える必要はない。
このように、第5の実施形態によるカフ500においては、カーラ109を空気袋111内にて位置決めする手段が配されている。これにより、空気袋111の周方向Hの長さを、カーラ109の周方向Hの長さによらずに自由に設計することができ、かつカーラ109が空気袋111内で不要に動き回ることが防止される。
次に、図23、ならびに、図24Aないし図24Hを参照し、カフ500を製造する方法について説明する。図23は、カフ500の製造工程のフローチャートであり、図24Aないし図24Hは、製造工程の各段階における各部材の状態を示す模式図である。
先ず、ステップS501において、気密性シート部材102が取り付けられた外布101Aすなわち外側部材103A、気密性シート部材102およびニップル110が取り付けられた外側部材103B、気密性シート部材104が取り付けられた内布105すなわち内側部材106、両面粘着性テープ402が取り付けられたカーラ固定用シート部材401を用意する(図24A)。
次に、ステップS502において、外側部材103A,103Bの気密性シート部材102と、内側部材106の気密性シート部材104とを、カフ(空気袋111)の周縁部の周方向中央部分でカーラ固定用シート部材401を挟んで溶着し(周縁溶着部100wb(図24B))、開口部を有する袋形状部(空気袋)を形成する(図24B)。本工程においては、開口部(500x(図24D))は、カフ500の中央部(外側部材103Aと外側部材103Bの接続部分)に設けられる。
次に、ステップS503において、抜き型で余分な部材をカットし、カフを整形する(図24C)。
次に、ステップS504において、溶着されなかった部分(開口部500x)を通して、平板形状のカーラ挿入用補助プレート5を空気袋111に挿入する(図24D)。
次に、ステップS505において、カーラ109をカーラ挿入用補助プレート5に押しつけて略平板状に弾性変形させながらプレート5上を滑らせて開口部500xから空気袋111に挿入する(図24E)。
次に、ステップS506において、カーラ挿入用補助プレート5を空気袋111から取り出す(図24F)。
なお、ステップS504、ステップS505、ステップS506に代えて、2枚のカーラ挿入用補助プレートを用意し、カーラ109を略平板状に弾性変形させて2枚のプレートに挟んだ状態で、それらを開口部500xから空気袋111に挿入し、そのあとで、2枚のプレートのみを空気袋111から抜き取ってもよい。
次に、ステップS507において、両面粘着性テープ402を用いてカーラ固定用シート部材401にカーラ109を取り付ける(図24F)。
次に、ステップS508において、ステップS402において溶着されなかった部分(開口部500x)において、外側部材103A,103Bの気密性シート部材102と、内側部材106の気密性シート部材104とを溶着し、開口部500xを閉じて完全な空気袋111を形成する(図24G)。
最後に、ステップS509において、面ファスナ107の取り付け等の縫製加工を行う(図24H)。
以上のように、本製造方法によれば、極めて容易に、カフ500を製造することが可能である。本方法では、カフ500の外周部分において外布101A,101Bと内布105とを縫製して袋状の外装カバーを形成する必要がないため、製造コストを低減することが可能となる。
次に、本発明の第6の実施形態によるカフ600について説明する。図25は、本発明の第6の実施形態によるカフ600の展開状態の平面図(a)と、図25(a)の線A−A’に沿った断面図(b)である。以下の説明では、先の実施形態と同様の構成については、適宜説明を省略する。
本実施形態によるカフ600においては、先の実施形態によるカフと同様、気密性シート部材102と気密性シート部材104とは、中間溶着部200waおよび周縁溶着部100wにおいて溶着され空気袋111を形成している。カフ600では、カフ500等と同様、空気袋111の周方向Hの長さを、カーラ109の周方向Hの長さと無関係に設計することができる。これに伴い、本実施形態によるカフ600においては、位置決め部として、カーラ固定用シート部材601を有している。カーラ固定用シート部材601は、空気袋111の周方向Hに略垂直な幅方向Iの周縁部において、気密性シート部材102と気密性シート部材104に挟まれて溶着される(周縁溶着部100wc)ことにより空気袋111に取り付けられ、両面粘着性テープ602によってカーラ109に取り付けられることにより、カーラ109を空気袋111に対し位置決めする。なお、カフ600においては、カフ500等と同様、第2の実施形態におけるカーラ209のように、カーラ109の外面に突起部を備える必要はない。
図26は、カーラ固定用シート部材601の斜視図である。カーラ固定用シート部材601は、たとえば、PVCシートである。カーラ固定用シート部材601には、その上面に、両面粘着性テープ602が貼り付けられている。
このように、第6の実施形態によるカフ600においては、カーラ109を空気袋111内にて位置決めする手段が配されている。これにより、空気袋111の周方向Hの長さを、カーラ109の周方向Hの長さによらずに自由に設計することができ、かつカーラ109が空気袋111内で不要に動き回ることが防止される。
次に、図27、ならびに、図28Aないし図28Jを参照し、カフ600を製造する方法について説明する。図27は、カフ600の製造工程のフローチャートであり、図28Aないし図28Jは、製造工程の各段階における各部材の状態を示す模式図である。
先ず、ステップS601において、気密性シート部材102が取り付けられた外布101Aすなわち外側部材103A、気密性シート部材102およびニップル110が取り付けられた外側部材103B、気密性シート部材104が取り付けられた内布105すなわち内側部材106を用意する(図28A)。
次に、ステップS602において、外側部材103A,103Bの気密性シート部材102と、内側部材106の気密性シート部材104とを溶着し(周縁溶着部100w)、開口部を有する袋形状部(空気袋)を形成する(図28B)。本工程においては、開口部(600x(図28F))は、カフ600の周端部(図28Bのカフにおける右側の端部)に設けられる。
次に、ステップS603において、抜き型で余分な部材をカットし、カフを整形する(図28C)。
次に、ステップS604において、溶着されなかった部分(開口部600x)を通して、平板形状のカーラ挿入用補助プレート5を空気袋111に挿入する(図28D)。
次に、ステップS605において、両面粘着性テープ602を用いてカーラ109にカーラ固定用シート部材601を取り付ける(図28E)。
次に、ステップS606において、カーラ固定用シート部材601が取り付けられたカーラ109をカーラ挿入用補助プレート5に押しつけて略平板状に弾性変形させながらプレート5上を滑らせて開口部600x(図28F)から空気袋111に挿入する(図28F)。
次に、ステップS607において、カーラ挿入用補助プレート5を空気袋111から取り出す(図28G)。
なお、ステップS604、ステップS606、ステップS607に代えて、2枚のカーラ挿入用補助プレートを用意し、カーラ109を略平板状に弾性変形させて2枚のプレートに挟んだ状態で、それらを開口部600xから空気袋111に挿入し、そのあとで、2枚のプレートのみを空気袋111から抜き取ってもよい。
次に、ステップS608において、ステップS602において溶着されなかった部分(開口部600x)において、外側部材103Bの気密性シート部材102と、内側部材106の気密性シート部材104とをカーラ固定用シート部材601を挟んで溶着し(周縁溶着部100wc(図25))、開口部600xを閉じて完全な空気袋111を形成する(図28H)。次に、余分な部材(カーラ固定用シート部材601のうち周縁溶着部100wcを超えて空気袋111の外側に出ている部分)をカットし、カフを整形する(図28I)。
最後に、ステップS609において、面ファスナ107の取り付け等の縫製加工を行う(図28J)。
以上のように、本製造方法によれば、極めて容易に、カフ600を製造することが可能である。本方法では、カフ600の外周部分において外布101A,101Bと内布105とを縫製して袋状の外装カバーを形成する必要がないため、製造コストを低減することが可能となる。
5: カーラ挿入用補助プレート
100: 血圧測定用カフ
100s: 縫合部
100w: 周縁溶着部
100wa: 中間溶着部
100wb: 周縁溶着部
100wc: 周縁溶着部
100x: 開口部
101A,101B: 外布
102: 気密性シート
103A,103B: 外側部材
104: 気密性シート
105: 内布
106: 内側部材
107: 面ファスナ
109: カーラ
109h: 凹部
110: ニップル
111: 空気袋
200: 血圧測定用カフ
200wa: 中間溶着部
200x: 開口部
209: カーラ
209p: 突起部
300: 血圧測定用カフ
301: カーラ固定溶シート部材
302,303: 両面粘着性テープ
300x: 開口部
400: 血圧測定用カフ
401: カーラ固定溶シート部材
402: 両面粘着性テープ
400x: 開口部
500: 血圧測定用カフ
500x: 開口部
600: 血圧測定用カフ
601: カーラ固定溶シート部材
602: 両面粘着性テープ
600x: 開口部

Claims (16)

  1. 被測定部位を取り巻くように装着される血圧測定用カフであって、
    自然状態において前記被測定部位に沿うように湾曲し可撓性をもつカーラと、
    前記カーラの内側と外側を取り巻いて前記カーラを内包する空気袋と、
    前記空気袋の前記被測定部位側の外面に付けられた内布と、
    前記空気袋の前記被測定部位と反対側の外面に付けられた外布と、
    を有する血圧測定用カフ。
  2. 前記カーラの前記被測定部位を取り巻く周方向に関する少なくとも1つの周端において、前記周方向に対して略垂直な幅方向の中央部がその幅方向両側に存するコーナ部よりも前記周方向に関して後退している、請求項1に記載の血圧測定用カフ。
  3. 前記空気袋は、2枚の気密性シート部材の周縁部が溶着されることにより形成されている、請求項1または2に記載の血圧測定用カフ。
  4. さらに、前記カーラと前記空気袋との相対的位置関係を固定する位置決め部を有する、請求項3に記載の血圧測定用カフ。
  5. さらに、空気を給排気するためのニップルを有し、
    前記位置決め部は、前記カーラの外面に形成され、前記ニップルの内部にはまり込む突起部である、請求項4に記載の血圧測定用カフ。
  6. 前記位置決め部は、前記空気袋の内面に取り付けられたシート部材であり、前記カーラは該シート部材に取り付けられて、前記空気袋との相対的位置関係が固定される、請求項4に記載の血圧測定用カフ。
  7. 前記位置決め部は、前記空気袋を形成する前記2枚の気密性シート部材に挟まれて前記空気袋に溶着固定されているシート部材であり、前記カーラは該シート部材に取り付けられて、前記空気袋との相対的位置関係が固定される、請求項4に記載の血圧測定用カフ。
  8. 前記シート部材は、前記空気袋の前記被測定部位を取り巻く周方向と平行な長手方向の周縁部の一部において、前記空気袋に溶着固定されている、請求項7に記載の血圧測定用カフ。
  9. 前記シート部材は、前記空気袋の前記被測定部位を取り巻く周方向に対して略垂直な幅方向の周縁部の一部において、前記空気袋に溶着固定されている、請求項7に記載の血圧測定用カフ。
  10. 請求項1に記載の血圧測定用カフの製造方法であって、
    空気袋形成用の第1気密性シート部材が付けられた外布と、空気袋形成用の第2気密性シート部材が付けられた内布と、を用意するステップと、
    前記第1気密性シート部材と前記第2気密性シート部材とを溶着して袋形状部を形成するステップを有し、前記袋形状部は、少なくとも周縁部の一部が開口部として開いており、
    さらに、前記開口部を通して前記カーラを前記袋形状部に挿入するステップと、
    前記袋形状部の前記開口部を溶着し、空気袋を形成するステップと、
    を有する血圧測定用カフの製造方法。
  11. 前記挿入するステップは、先ず、平板形状のカーラ挿入用補助プレートを前記開口部を通して前記袋形状部に挿入するサブステップと、
    次に、前記カーラを、前記カーラ挿入用補助プレートに押しつけて略平板状に弾性変形させながら該プレート上を滑らせて前記開口部を通して前記袋形状部に挿入するサブステップと、
    前記袋形状部内から前記開口部を通して前記カーラ挿入用補助プレートを取り出すサブステップと、を含んでいる、
    請求項10に記載の血圧測定用カフの製造方法。
  12. 前記挿入するステップは、先ず、2枚の平板形状のカーラ挿入用補助プレートの間に前記カーラを略平板状に弾性変形させて挟みながら、2枚の前記カーラ挿入用補助プレートと前記カーラを前記開口部を通して前記袋形状部に挿入するサブステップと、
    2枚の前記カーラ挿入用補助プレートを前記開口部を通して前記袋形状部内から取り出すサブステップと、を含んでいる、
    請求項10に記載の血圧測定用カフの製造方法。
  13. さらに、前記カーラを前記袋形状部に挿入するステップの後で、かつ前記空気袋を形成するステップの前に、前記カーラの外面に形成されている突起部を、前記外布に配されたニップルの内部にはめ込むステップ、を有する、
    請求項10から12までのいずれか1つに記載の血圧測定用カフの製造方法。
  14. 前記袋形状部を形成するステップは、前記袋形状部の前記被測定部位を取り巻く周方向と平行な長手方向の周縁部の一部において、前記第1気密性シート部材と前記第2気密性シート部材との間に第3シート部材を挟んで溶着し、
    さらに、カーラを前記袋形状部に挿入するステップの後で、かつ前記空気袋を形成するステップの前に、前記カーラを前記第3シート部材に取り付けるステップ、を有する、
    請求項10から12までのいずれか1つに記載の血圧測定用カフの製造方法。
  15. さらに、前記カーラを前記袋形状部に挿入するステップよりも前に、前記カーラに第3シート部材を取り付けるステップと、
    前記カーラを前記袋形状部に挿入するステップの後で、かつ前記空気袋を形成するステップの前に、前記第3シート部材を、前記袋形状部の内面に取り付けるステップと、を有する、
    請求項10から12までにいずれか1つに記載の血圧測定用カフの製造方法。
  16. さらに、前記カーラを前記袋形状部に挿入するステップよりも前に、前記カーラに第3シート部材を取り付けるステップを有し、
    前記空気袋を形成するステップは、前記袋形状部の前記被測定部位を取り巻く周方向に対して略垂直な幅方向の一部において、前記第1気密性シート部材と前記第2気密性シート部材との間に前記第3シート部材を挟んで溶着する、
    請求項10から12までのいずれか1つに記載の血圧測定用カフの製造方法。
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