JP6050469B1 - 包装袋 - Google Patents

包装袋 Download PDF

Info

Publication number
JP6050469B1
JP6050469B1 JP2015234551A JP2015234551A JP6050469B1 JP 6050469 B1 JP6050469 B1 JP 6050469B1 JP 2015234551 A JP2015234551 A JP 2015234551A JP 2015234551 A JP2015234551 A JP 2015234551A JP 6050469 B1 JP6050469 B1 JP 6050469B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
packaging bag
along
attached
guide line
width
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015234551A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017001743A (ja
Inventor
伸幸 平井
伸幸 平井
洋宜 小林
洋宜 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Matai Co Ltd
Original Assignee
Nihon Matai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Matai Co Ltd filed Critical Nihon Matai Co Ltd
Priority to CN201680070316.5A priority Critical patent/CN108290661B/zh
Priority to PCT/JP2016/075942 priority patent/WO2017094307A1/ja
Priority to CN202011108654.8A priority patent/CN112498970B/zh
Application granted granted Critical
Publication of JP6050469B1 publication Critical patent/JP6050469B1/ja
Publication of JP2017001743A publication Critical patent/JP2017001743A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D33/00Details of, or accessories for, sacks or bags

Abstract

【課題】簡易な加工により、広範な製袋機において適用でき、袋の強度への影響を抑えつつ、折込部を引き裂くことなく容易に開封可能な包装袋を提供する。【解決手段】包装袋10は、フィルムからなり、奥行方向に沿う両側端より内方に折りこまれた一対の折込部13が形成され、幅方向に沿う両端域12a等において、折込部13、および折込部13以外つまり折込部13の谷13a等となる位置の間が、それぞれフィルムの裏面を合わせて封止されている。この包装袋10の外面の合わせ部の先端と折込部13との双方にかからない位置に切込み(開封開始点)14を設け、これより奥行方向に沿う一方の側端12cに向けて一端域12aの縁から離れるようにガイド線15を付す。また、ガイド線15の先端をつなぐサブガイド線16を奥行方向に沿って付す。【選択図】図2

Description

本発明は、フィルムが合わさって奥行方向に沿って封止される合わせ部が形成された包装袋に関する。
フィルムからなる袋においては、端縁を引き裂いて容易に開封が可能な袋として、たとえば、図11に示す包装袋100のように、箱等の方形体の内容物を収容可能な、いわゆるガゼット(ピロー)タイプの袋が知られている。
このガゼットタイプの包装袋100では、奥行X方向に沿う中央域が、幅方向の双方より伸びるフィルムの裏面を貼り合わせた、いわゆる合掌貼りの合わせ部101となっており、この合わせ部101は、熱融着によりシールされ、その先端101aが内側へ包装袋100の外面に接するように折り曲げられている。
また、包装袋100の幅方向に沿う両端域102も、合わせ部101と同様に熱融着によりシールされている。より詳しくは、奥行方向に沿う両側端より内方に折りこまれて一対の折込部103が形成されており、内容物を詰め込んだ後、幅方向に沿う両端域102では、折込部103および折込部103以外のいずれもが、それぞれフィルムの裏面が合わさってシールされている。
このガゼットタイプの包装袋100では、幅方向に沿う両端域102の少なくとも一方に切込み104を形成して開封を容易にしたものがある。しかし、単に切込みを形成しただけでは、開封時にシールされた領域において引裂きが折込部に到達してしまい開封に失敗することがある。
これを避けることが可能な提案として、たとえば特許文献1では、奥行方向に沿う合わせ部において、その幅方向に沿う一端域に近い位置に切込みを形成するとともに、この切込みからその一端域の熱融着がされた部分の両側に伸びる切目線を形成している。また、特許文献2では、内容物の縁部に当たる位置に微細な傷を設けている。
さらに、特許文献3では、幅方向に沿う端縁において、合わせ部と折込部の間に開封開始点を設け、この開封開始点と、開封開始点が近い側(合わせ部を跨がない側)の奥行方向に沿う端縁との間に、奥行方向に沿って断続的に開封を補助するガイド線を付している。
一方、特許文献4では、フィルムを重ね合わせ、その周囲を熱融着した、いわゆる三方袋タイプのものにおいて、開封方向に沿って傾斜状のミシン目を設けることが提案されている。
また、上述の包装袋100と、折込部が無いことが概ねの構成上の相違となる、いわゆる合掌袋タイプの包装袋が知られている。
特開2001−31114号公報 特開平7−132968号公報 特開2014−61942号公報 特開平10−147347号公報
特許文献1の提案では、切込みと切目線との正確な位置合わせが必要になるとともに、内容物を詰める際にも詰める位置を切込み等の位置と合わさるように管理しなければならず、製造工程において大きな負荷がかかってしまうことになる。そもそも、内容物を詰める際に、製袋機によっては、その位置を管理できないものもあり、適用できるケースが限られてしまう問題もあった。
特許文献2の提案では、傷の付け方をコントロールすることが困難であり、同じ製品となる袋であっても、傷が深くなったり浅くなったりして、同じ製品にもかかわらず袋の開封性や強度が異なってしまうおそれがあった。また、引裂きを容易にするには広範囲にわたって傷を設けなければならず、そのためには加工コストが大きくかかることになる。
特許文献3の提案では、断続的に付されたガイド線のみにより開封するため、これに沿って包装袋を奥行方向に切り裂くには強い力が必要になることが懸念され、内容物が小さい場合には開封口が小さくなり、内容物を取り出せなくなるおそれがあった。
また、当該提案では、内容物が大きい場合には、これに当たることで、奥行方向の端縁側のガイド線に裂け目が移ることで開封されることを想定しているが、これには強い力を要し、引き裂きにくいおそれがあった。つまり、包装袋は、製造時に奥行方向がフィルムの流れ方向となり、この方向にフィルムを構成する高分子が並ぶ。ところが、ここで想定される開封方向は、これと垂直な方向となるため、引き裂くのに強い力が必要となり、スムーズな開封が困難となることが懸念される。
さらに、断続的なガイド線により開封するため、各ガイド線間の隙間(ガイド線がふされていない部分)で開封方向が逸れてしまい、中途で開封が終了してしまう等するおそれがあり、直線状のスムーズな開封が困難であった。結果として、スムーズに引き裂けるようにするには、実質的にハの字やV字と言った戻りを伴う形状によりガイド線の形成域の幅を拡げ、かつ包装袋の幅方向に何重にも付すことを要し(同文献の図2等参照)、加工コストが大きくなる問題があった。
一方、特許文献4の提案は、三方袋タイプにおけるものなので、ガゼットタイプの袋のように、折込部で誤って引き裂いてしまう事態を想定しておらず、この提案におけるミシン目の態様を直ちにガゼットタイプの袋には適用できない。
また、いわゆる合掌袋タイプを初めとする折込部の無い包装袋では、ガゼットタイプの様な開封の失敗は生じないものの、袋を引き裂いてしまい切れカスが発生することがあり、これを避ける提案が望まれていた。
本発明の第1の目的は、簡易な加工により、広範な製袋機において適用でき、袋の強度への影響を抑えつつ、折込部を引き裂くことなく容易に開封可能な包装袋を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、折込部が無い包装袋において、開封による切れカスが発生しないように調整可能とすることにある。
<1> フィルムからなり、側面または一方の平面にてフィルムが合わさって奥行方向に沿って封止される合わせ部が形成された包装袋であって、幅方向に沿う一方の端縁に開封開始点が設けられ、前記開封開始点から奥行方向に沿う一方の側端に向けて、幅方向に沿う前記一方の端縁から離れるように形成されたガイド線が、奥行方向に沿って付されているとともに、前記一方の側端の近傍に、前記ガイド線の先端をつなぐサブガイド線が、奥行方向に沿って付されていることを特徴とする包装袋である。
<2> 奥行方向に沿う両側端より内方に折りこまれた一対の折込部が形成され、幅方向に沿う両端域において前記折込部および前記折込部以外の部分のいずれもが、それぞれフィルムの裏面を合わせて封止されるとともに、前記合わせ部が、一方の平面にて幅方向の双方より中央側に伸びるフィルムが合わさって奥行方向に沿って封止される包装袋であって、前記合わせ部にかからない位置から前記折込部にかからない位置までの間のいずれかの箇所に前記開封開始点が設けられる<1>に記載の包装袋である。
<3> 前記ガイド線は、前記端域における前記折込部を通過しない<2>に記載の包装袋である。
<4> 前記合わせ部は、一方の平面にて幅方向の双方より中央側に伸びるフィルムの裏面が貼り合わさって奥行方向に沿って封止される<1>から<3>のいずれかに記載の包装袋である。
<5> 前記ガイド線は複数付される<1>から<4>のいずれかに記載の包装袋である。
<6> 前記ガイド線は、袋の外面の表裏双方の同じ側に付される<1>から<5>のいずれかに記載の包装袋である。
<7> 前記ガイド線は、袋の外面の表裏いずれか一方の平面において、他方の平面におけるよりも形成範囲が短くなるように付される<4>から<6>のいずれかに記載の包装袋である。
<8> 前記ガイド線は、前記折込部の谷をなす位置より幅方向に沿って中央側から付される<2>から<6>のいずれかに記載の包装袋である。
<9> 前記ガイド線を付す間隔は、幅方向に沿う前記一方の端縁からフィルムの封止基端までの距離を封止幅、収容予定の内容物を収容した場合の外面の表裏間距離を高さとした場合に、前記封止幅と高さの0を含む50%以下の値との和に相当する<2>から<6>および<8>のいずれかに記載の包装袋である。
<10> 前記ガイド線を付す間隔は、前記封止幅と高さの0を含む40%以下の値との和に相当する<9>に記載の包装袋である。
<11> 前記ガイド線を付す間隔は、前記封止幅と高さの0を含む30%以下の値との和に相当する<10>に記載の包装袋である。
<12> 前記開封開始点に切込みが形成される<1>から<11>のいずれかに記載の包装袋である。
<13> 幅方向に沿う両端縁には、連続的なノッチである、いわゆるギザノッチが形成され、前記開封開始点から奥行方向に沿って前記開封開始点からの開封を誘導する表示が印刷される<1>から<12>のいずれかに記載の包装袋である。
<14> 前記ガイド線は直線状に付される<1>から<13>のいずれかに記載の包装袋である。
<15> 前記ガイド線は幅方向に対して20°以上傾斜して付される<14>に記載の包装袋である。
<16> 前記ガイド線は折れ線状に付され、前記開封開始点から前記折込部の谷をなす位置までより、この折込部の谷をなす位置から前記サブガイド線までの角度が、幅方向に対して緩やかな角度に付される<2>から<6>および<8>から<15>のいずれかに記載の包装袋である。
<17> 前記フィルムは、ポリエステル樹脂またはナイロン樹脂からなる層を含む<1>から<16>のいずれかに記載の包装袋である。
<18> 前記ポリエステル樹脂はポリエチレンテレフタレートである<17>に記載の包装袋である。
<19> 前記フィルムは、アルミニウムからなる層を含む<1>から<18>のいずれかに記載の包装袋である。
<20> 前記ガイド線は、炭酸ガスレーザを照射して付される<1>から<19>のいずれかに記載の包装袋である。
なお、本発明において、「ガイド線」とは、袋を構成するフィルムやシートなどの外面に線状に設けられた傷または凹みを意味する。これらは、フィルム等の外面から厚さ方向の一部を削り取ることにより、フィルム等に負荷を加えた際に該当部分より引き裂きやすくする。
また、上述の傷または凹みは、形成時に連続的に付してもよいし、断続的に付してもよく、さらには、これらの組み合わせであってもよいものとする。
さらに、上述の傷または凹みは、目視により概ね線状と判断できればよく、厳密に、その幅は問わない趣旨である。
本発明の包装袋は、幅方向に沿う一方の端縁の開封開始点から奥行方向に沿う一方の側端に向けて、幅方向に沿う一方の端縁から離れるように形成されたガイド線と、一方の側端の近傍でガイド線の先端をつなぐサブガイド線とを、奥行方向に沿って付している。
これらのガイド線であれば、袋の一部に加工を施せばよく、かつ流れ方向の位置合わせが不要なので、容易に加工でき、適用する製袋機にも制限がなくなる。また、加工を施すのが袋の一部であり、かつ均一な深さに制御して施すことが容易なので、袋の強度への影響も少なく抑えることができる。他方で、加工により付されたガイド線およびサブガイド線に沿って袋を引き裂くことができるので、ガゼットタイプの包装袋において誤って折込部を引き裂くこともない。
これにより、本発明の包装袋は、第1に、ガゼットタイプの包装袋を、簡易な加工により、広範な製袋機において適用でき、強度への影響を抑えつつ、折込部を引き裂くことなく容易に開封可能となる。
また、本発明の包装袋は、第2に、上述の構成により、ガイド線およびサブガイド線に沿って袋を引き裂くことができるので、合掌袋タイプのように折込部が無い包装袋を、開封による切れカスが発生しないように調整可能となる。
図1(a)は本発明の一形態の包装袋と同タイプの袋の一例を撮影した写真であり、図1(b)はその幅方向に沿う端縁を撮影した写真である。 図2(a)および(b)は、本発明の包装袋の要部を概略的に説明した図である。 図3(a)〜(c)は、それぞれ本発明のガイド線を付す範囲を変えた例を示す図である。 図4は、本発明の包装袋の開封開始点の形状を変えた例の要部を概略的に説明した図である。 図5は、本発明の包装袋の開封開始点以外の切込みを入れた例の要部を概略的に説明した図である。 図6(a)〜(c)は、それぞれ本発明のガイド線を付す深さを変えた例を示す図である。 図7(a)および(b)は包装袋の幅が狭い場合に開封時に生じ得る作用を説明した図、図7(c)はガイド線の形状を変えた例、図7(d)はガイド線の角度を変えた例の、それぞれ要部を概略的に説明した図である。 図8は、ガイド線の形状を変えた他の例の要部を概略的に説明した図である。 図9(a)および(b)は、本発明の包装袋として合掌袋を適用した場合に、開封時に生じ得る作用を説明した図である。 図10(a)は図9において包装袋の表裏でガイド線の形成範囲を変えた例を概略的に説明した図、(b)はその作用を説明した図である。 図11は、従来における本発明の包装袋と同タイプの袋の概略構成図である。
本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、全図において同一機能を有するものは原則として同一の名称ないし符号を付すようにし、その繰り返しの説明は可能な限り省略するようにしている。図1(a)は本発明の一形態の包装袋と同タイプの袋の一例を撮影した写真であり、図1(b)はその幅方向に沿う端縁を撮影した写真であり、図2(a)および(b)は本発明の包装袋の要部を概略的に説明した図である。
本発明の包装袋は、図1(a)および(b)に示した写真のガゼットタイプの包装袋10と基本的な構成は同様である。この包装袋10は先に述べた従来の包装袋100(図11参照)と同様に、熱融着によりシール(封止)された合わせ部(図1では示さず)および幅Wの方向に沿う両端域12a,12bと、折込部13と、開封開始点としての切込み14とを有している。
本発明では、図2(a)に示すように、包装袋10の外面に、切込み14から、長さ(奥行)方向に沿う一方の側端12c(図2(a)では右端)に向けて、開封側となる一端域12aの縁(端縁)から離れるように伸びて、斜線(直線)状のガイド線15が間隔をおいて付されている。また、長さ方向に沿う側端12cの近傍、つまり各ガイド線15の先端には、これらをつなぐ直線状のサブガイド線16が、長さ方向に沿って付されている。なお、サブガイド線16は、通常は図示のように直線状であるが、たとえば緩やかな波線状等、直線状から大きく逸脱しない範囲の形状で、目的に応じて適宜変更してもよい。
切込み14は、合わせ部(図11参照)の形成される範囲よりも長さ方向に沿う側端12c寄りであって、かつ、折込部13の谷13a、つまり折込部13の折り込まれた位置よりも合わせ部寄り(ただし谷13aの位置でもよい)に形成する。つまり、合わせ部と折込部13の間であって、双方にかからない位置に形成する。合わせ部の先端よりも側端12cと反対側の側端寄りに形成すると、袋の引き裂きが、ガイド線15が付されない側に誘導されて開封に失敗してしまうおそれがある。一方、折込部13の谷13aよりも側端12c寄りに形成すると、一端域12aのシール部分の折込部13を避けて開封することが困難になりやすい。
なお、図2(a)の例では、最も一端域12aよりのガイド線15が開封開始点としての切込み14に接するように付されているが、これに限らず、図2(b)に示すように、切込み14から離れて付されていてもよい。つまり、開封開始点を基準として長さ方向に沿う側端12cに向けて付されていれば、必ずしもガイド線15が開封開始点に接していなくてもよい。
ここで、ガイド線15と、折込部13との関係について、図3(a)〜(c)を参照しながら説明する。図3(a)〜(c)は、それぞれ本発明のガイド線を付す範囲を変えた例を示す図である。具体的には、図3(a)では幅W(図1(a)参照)の25%、図3(b)では幅Wの33%、図3(c)では幅Wの50%の位置から、それぞれガイド線15が付されている。なお、図3(a)〜(c)は、内容物を充填していない袋を平たくした場合の投影図であって、折込部13とガイド線15との関係を説明することを目的としているため、開封開始点やサブガイド線の図示は敢えて省略している。
図3(a)〜(c)に示した例では、包装袋10は、折込部13の折込代を、図1(b)に示すように折込幅BWとした場合に、折込幅BWは幅Wの1/3の長さとなるように形成されている。つまり、折込幅BWの長さは、図3(a)〜(c)の例では等しい長さとなっている。
このような折込幅BWとなるように折込部13を形成した場合、ガイド線15が、図3(a)では折込部13よりも外側(長さ方向に沿う側端12c側)から、図3(b)では折込部13とほぼ同じ位置から、図3(c)では折込部13よりも内側(幅方向に沿って中央側)から、それぞれ付されていることになる。
図3の例の場合、ガイド線15を付す範囲は、幅Wの33%以上の位置からであることが好ましい。当該範囲が幅Wの33%未満であると包装袋10の開封が容易でなくなることがある。また、包装袋10の開封をより容易にするためには、図3の例では、当該範囲は50%であることがより好ましい。つまり、より内側からガイド線15を付した方が、これによって一端域12aのシール部分の折込部13にかからないようにガイドされて開封を容易に行いやすくなる。
また、図2(a)および(b)の例では、開封開始点に切込み14を形成しているが、開封開始点は他の形状であってもよい。図4は、本発明の包装袋の開封開始点の形状を変えた例の要部を概略的に説明した図である。図4に示す例は、幅方向に沿う両端域(図では端域12aのみが示される)の縁(端縁)に、連続的なノッチ、いわゆるギザノッチが形成されたタイプである。この場合、切込みを形成できない、あるいは形成しても判別しにくいので、開封開始点から長さ方向に沿って開封を誘導する表示17を印刷により付している。なお、図4の例では、矢印を長さ方向に間隔を置いて付している。
さらに、図5に示すように、開封開始点の切込み14以外に、第2の切込み(補助切込み)18を入れ、開封後に、よりガイド線15に到達しやすくしてもよい。この場合に、形成可能であれば、さらに多くの補助切込みを設けることで、よりガイド線15に到達しやすくしてもよい。
一方、図2等に示した長さ方向に沿う側端12c近傍に付されるサブガイド線16は、開封がガイド線15の先端まで誘導された後に、これに沿って、さらに誘導させるためのガイド線であり、これにより袋を大きく開封させる。つまり、開封に失敗するケースとしては、(1)シール部分の折込部13にかかって開封に強い力が必要となり、開封した瞬間に中身が落下してしまう場合、(2)開封口が小さくなってしまい、再度はさみで開封する場合の二通りが主に想定される。そこで、シールの折込部13にかからないように開封開始点を設定してガイド線15により誘導することで上記(1)の弊害を防ぐとともに、サブガイド線16により誘導して開封口を拡げることで上記(2)の弊害を防いでいるのである。
また、ガイド線15では、開封時に内容物を避けるようにサブガイド線16に誘導できるため、開封に要する力が小さくて済む。具体的には、本発明者は、開封時に内容物との接触がある場合と比較して、開封に要する力を70%ほど低下させられることを確認している。
ここで、サブガイド線16のみを付してガイド線15を付さないと、サブガイド線16に達するように誘導する手段が無いので、開封開始点からの開封方向が、サブガイド線16に近い側端12cとは反対側の側端に向かい、包装袋10が大きく避けてしまうことがある。これを、本発明の包装袋10では、ガイド線15をサブガイド線16への誘導手段として付すことで防いでいる。
また、包装袋10は、長さ方向に沿って連続的に付されたサブガイド線16により、最終的に開封されるため、ガイド線15は、幅方向には、斜方に開封開始点から遠ざかるような単純な形状で1つ形成すればよく、幅方向に何重に付すことなく、円滑に開封することができる。そのため、ガイド線15を付す加工も容易になる。
サブガイド線16は、側端12cの近傍に付されれば、付す位置に厳密な制限はないが、加工精度上可能な限り、側端12cに完全に一致して付されることが好ましい。ただし、袋の強度への影響を考慮すると、側端12cの近傍、つまり、側端12cから5mm程度、あるいは側端12cから、袋の幅の距離に対して1割弱程度の距離の位置に付すことが、より好ましい。
ガイド線15およびサブガイド線16は、包装袋10の上面を表、底面を裏とした場合に、表裏の外面の同じ側に付されることが好ましい。表裏いずれかの外面のみに付したのでは、折込部13を引き裂くことなく包装袋10を容易に開封することが困難なことがある。また、表裏で異なる側に付した場合も、同様に開封が困難なことがあるとともに、袋の強度が弱くなるおそれがある。ここで、同じ側とは、図1に示した包装袋10の外面の表裏間距離を高さHとした場合に、これを挟んで同じ側との意である。つまり、折込部13を中心に展開した際に表裏の開封開始点となる位置の間に挟まれた部分に付されているということであり、表裏を平面視した場合の同じ側という意味ではない。なお、ガイド線15およびサブガイド線16は、表裏の外面の同じ側に付されていればよく、展開時に折込部13を挟んで線対称になるように、位置や間隔が表裏で一致していなくてもよい。
ガイド線15を付す間隔Iは、一端域12aの縁からシール基端までの距離をシール(封止)幅SWとした場合に、ガイド線15を付す加工による開封を誘導しやすくするためには、高さHの50%以下の値とシール幅SWとの和であることが好ましい。また、高さHの40%以下の値とシール幅SWとの和であることがより好ましく、高さHの30%以下の値とシール幅SWとの和であることが特に好ましい。さらに、間隔Iはシール幅SWと等しい距離、つまり高さHの0%の値とシール幅SWとの和としてもよい。間隔Iの値が、上述の好ましい範囲の値を超えると、開封を誘導しにくくなるおそれがある。なお、シール幅SWの値は、包装袋1の幅W、長さL、高さHを考慮して通常、適用される値に適宜設定すればよい。
ガイド線15の幅方向に対して傾斜する角度は、端域12aから離れる向きであれば特に制限はないが、開封を容易にするためには、20°以上であることが好ましい。
包装袋1を構成するフィルムは単層であっても多層構造であってもよいが、通常は、アルミニウム等の金属やポリエステル、ナイロン、ポリオレフィン等の樹脂を含むフィルム層から構成される。具体的には、多層の場合は、最表層としては、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル層またはナイロン層が好ましく、逆に最裏層は、ポリエチレン等のポリオレフィン層が好ましい。また、目的にもよるが、中間にはアルミニウム層が含まれると、バリア性が向上するために好ましい。その他、ナイロン樹脂、アクリル系樹脂等による層も好適な場合がある。さらに、中間層の金属は、汎用性の面から通常はアルミニウムが用いられるが、たとえば、銅箔、スチール箔、金箔等の他の金属を含んでもよい。
フィルムの加工方法としては、通常、包装袋のフィルムを作製する際に用いられている方法であれば特に制限はないが、フィルムが単層の場合には、たとえば、インフレーション方式またはT型ダイス方式の樹脂溶融フィルム成形等が挙げられる。また、フィルムが多層の場合には、たとえば、押出ラミネート、ドライラミネート、多層のインフレーション方式または多層のT型ダイス方式の樹脂溶融フィルム成形等が挙げられる。
このようなフィルムの構成として、図6(a)〜(c)に示す例では、包装袋1のフィルム層30の最表層から順に、ポリエチレンテレフタレート(PET)層31、第1のポリエチレン(PE)層32、アルミニウム(AL)層33、第2のPE層34が、押出ラミネートにより積層されている。なお、図示は省略するが、当該積層に際しては、PET層31と第1のPE層32の間、AL層33と第2のPE層34の間に、それぞれアンカーコート(AC)剤が用いられている。
ここで、図6(a)〜(c)は、それぞれ本発明のガイド線15を付す深さを変えた例を示しており、図6(a)では最表層のPET層31の半分まで、図6(b)では同層21の底部まで、図6(c)では次の層である第1のPE層32の半分の深さまで、ガイド線15が付されている。ガイド線15は、これらの、どの深さであっても開封を容易にすることができ、たとえば、図6に示した層構成であれば、少なくとも最表層の半分の深さまで付せば十分であり、これはサブガイド線(図6では示さず)についても同様である。
ガイド線15およびサブガイド線16は、たとえば、市販のレーザマーカにより、表面より炭酸ガスレーザを照射すれば容易に付すことができる。これにより、これらの線を容易に付すことができる。また、これらの線を付す加工は、包装袋10の製袋前後のいずれに行ってもよいが、通常、内容物を入れる前に付される。
なお、図6の例は、押出ラミネートにより積層されているが、本発明は、これに限らず、たとえばドライラミネートのように他の方法により積層した層にも適用できる。これらのラミネート方法の具体的条件については、通常行われるような仕様に適宜に合わせて行えばよい。
また、フィルム層20の全体厚さは特に制限はないが、通常は、50〜80μm程度であり、内容物の保護、袋の強度、使い勝手等を考慮して、最下層が最も厚く、AC剤等の接着剤による層を除けばアルミニウム層が最も薄いことが多い。
本発明の包装袋10では、開封開始点から長さL方向に沿う側端12cに向けて、開封側となる一方の端縁12aから離れるようにガイド線15を付すとともに、側端12cの近傍でガイド線15の先端をつなぐサブガイド線16を長さL方向に沿って付したので、これらに沿って包装袋1を開封することができる。つまり、図2(a)および(b)に示すように、シール幅SWで折込部13にかからず、シール幅SWを超えると、サブガイド線16に到達し、これに沿って、図2(a)および(b)の矢印で示す方向に、スムーズに包装袋1を引き裂くことができる。これにより、シール幅SWの部分で折込部13を引き裂いて開封に失敗することがなくなり、開封を容易にすることができる。
また、ガイド線15およびサブガイド線16はレーザマーカによって付されるので、加工を施すのが容易で深さを制御しやすく、包装袋1の強度への影響を少なくすることができる。
さらに、ガイド線15およびサブガイド線16は、包装袋10の流れ方向の位置合わせが不要なので、広範な製袋機において適用することができる。
以上、本発明の実施の形態を詳細に説明したが、本発明の包装袋は、上記実施の形態に限定されず、その範囲内で想定されるあらゆる技術的思想を含んでもよい。
たとえば、相対的に狭い幅の包装袋の場合、幅を考慮してガイド線を付してもよい。ここで、図7(a)および(b)は包装袋の幅が狭い場合に開封時に生じ得る作用を説明した図、図7(c),(d)および図8はそれぞれ本発明の変形例の要部を概略的に説明した図である。
相対的に幅が狭く、双方の折込部13の折込幅BWの谷の間の距離が、折込幅BWより短い包装袋がある。図7(a)に示すように、このような包装袋40の場合、折込幅BWを除いた部分の幅が狭いために、開封時にガイド線15にしたがって開封をしても、ガイド線15の傾斜角度が緩いと、×印のように、シール幅SW上で折込部13にかかりやすくなる。その結果、図7(b)に示すように、包装袋40を引き裂いて開封に失敗してしまうことがある。これを防ぐために、たとえば、図7(c)に示すように曲線状のガイド線45を付したり、図7(d)に示すようにシール幅SW上で当たらない程度にガイド線15を、より傾斜させて付すことが挙げられる。これにより、幅が狭い包装袋40であっても、開封時にガイド線15に沿えば、シール幅SW上で折込部13にかかることなく開封が可能になる。
このように、ガイド線15の角度を急にしたり、その形状を曲線状に変更すると、開封時にガイド線15に到達しやすくなるので、ガイド線15を付す間隔は、上述したように高さHの50%以下の値とシール幅SWとの和以下の値より広くても開封の誘導が容易になる。
さらに、図7(d)に示したガイド線15の付し方を改良して、図8に示すガイド線25のように、その角度を、開封開始点14から折込部の谷13aまでの線分25aより、この谷13aからサブガイド線16までの線分25bの方が緩やかになるよう折れ線状に付すことがより好ましい。このように、ガイド線25を付すことで、線分25aは角度が相対的に急であるので、ガイド線25が折込部13にかからず開封に失敗することが防げる。一方で、線分25bにおいては、ガイド線25の角度を緩やかにすることにより、ガイド線15の加工間隔が短くなり、多くの本数を付すことができ、たとえば、意匠性向上効果がある他、製造時にガイド線25の加工が容易になる。つまり、ガイド線25において、折込部の谷13aまでの線分25aより、折込部の谷13aからの線分25bを緩やかな傾きとなるように付すことで、開封開始側と反対側の端縁に最も近い線まで、サブガイド線16に到達しやすくしてガイド線25の加工を容易にしているのである。
そのような効果があるため、図8の折れ線状のガイド線25は、幅の狭いタイプの包装袋のみならず、開封時に折込部にかかる懸念の少ない包装袋であっても、好適に付すことができる。
なお、図8に示したガイド線25の幅方向に対する具体的な角度は、たとえば、線分15aが20°以上、線分15bが20°未満である。
また、折れ線状のガイド線25は、目視により概ね直線と判断できればよく、製造上の制約等から角度が変わる部分にて曲線が混じっていてもよい。
〔ガゼットタイプ以外の形態〕
以上、本発明の包装袋について、ガゼットタイプの例を中心に説明したが、折込部の有無を除けば、合掌袋も同様な構成であるため、これに本発明を適用することも可能である。また、三方袋、四方袋と言った、いわゆるピロー形状をなすタイプの袋にも広く適用することができる。図9(a)および(b)は本発明の包装袋として合掌袋を適用した場合に開封時に生じ得る作用を説明した図、図10(a)は図9において包装袋の表裏でガイド線の形成範囲を変えた例を概略的に説明した図、図10(b)はその作用を説明した図である。
ここで、図9(a)に示す合掌袋のように折込部が無いタイプの包装袋50においては、ガイド線55を外面の表裏で幅方向および奥行方向の位置が一致するように付すと、図9(b)に示すように、サブガイド線56に沿って末端、つまり端域12b側の縁まで開封することで、包装袋50が引き裂かれて切れカスが発生しやすい。
そこで、図10(a)に示すように、包装袋50は、ガイド線55において、表側ガイド線55aと裏側ガイド線55bとで形成位置をずらして付すことが好ましい。
包装袋50では、いずれか一方の側のガイド線(この例では表側ガイド線55a)が他方の側のガイド線(この例では裏側ガイド線55b)よりも内側で終わるようになっている。つまり、表側サブガイド線56aが、裏側サブガイド線56bより内側に付され、表側ガイド線55aの方が裏側ガイド線55bよりも形成範囲が短くなっている。また、包装袋50の例では、表側ガイド線55aと裏側ガイド線55bとで基端位置を幅方向および奥行方向双方で一致するように合わせている。そして、表側ガイド線55aと裏側ガイド線55bとで、先端の奥行方向の位置が合わさるように、形成範囲が短い側のガイド線(この例では表側ガイド線55a)が、形成範囲が長い側のガイド線(この例では裏側ガイド線55b)よりも、幅方向に対して急角度に形成されている。
これにより、図10(b)に示すように、包装袋50は、開封開始側と反対側の端域12bで開封を止められるので、サブガイド線56a,bの末端まで到達すること無く、切れカスの発生を防ぐことができる。また、開封される部分が外面の表裏でズレるため袋をめくったような状態となり、内容物を確認しながら開けることができるので、当該内容物を傷付けるおそれが少なくなるとともに、内容物を取り出しやすくなる。
なお、図10(a)の例では、表側ガイド線55aと裏側ガイド線55bとで、その基端の幅・奥行双方の位置と、先端の奥行方向位置を合わせているが、それぞれ異なるように付してもよい。また、表側ガイド線55aが裏側ガイド線55bよりも急角度に付されているが、同程度の角度となるように付してもよい。つまり、表側と裏側のいずれか一方のガイド線とサブガイド線が内側に位置することにより、ガイド線の形成範囲が他方のガイド線より短くなっていればよい。
また、図10(a)の例は合掌袋であるが、たとえば、重ね貼り(封筒貼りとも称される)タイプの袋や、三方袋、四方袋と言った薄いピロー形状をなす他のタイプの袋に適用してもよい。
さらに、本発明は、フラットなピロー形状をなす包装袋であれば、大きさを問わず適用することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に限定されない。
〔角度と加工範囲および深さとの関係について〕
ガイド線を付す際の包装袋の幅方向に対する傾斜角度と、加工範囲および深さの、それぞれとの関係について検証するために、以下のようにサンプルを作製して評価を行った。
A)角度と加工範囲の関係
図6に示すフィルム層30の構成にて、ポリエチレンテレフタレート(PET)層31の厚さを12μm、第1のポリエチレン(PE)層32の厚さを15μm、アルミニウム(AL)層33の厚さを7μm、第2のPE層34の厚さを20μmとなるように、押出ラミネートにて加工したフィルムを調製した。なお、この際に、PET層31と第1のPE層32の間、AL層33と第2のPE層34の間には、アンカーコート(AC)剤を使用した。
このフィルム内に、内容物類似体としてPTP(Press Through Package)シートを10シート、表裏を交互に重ねて入れ、図1に示すように、ガゼットピロー形状に製袋した包装袋10を、サンプルとして多数、作製した。なお、このサンプルは、図1に示す幅W×長さL×高さH=70mm×210mm×40mm、図2(a)に示す熱融着によるシール(封止)幅SWを19mmとなるように作製した。
サンプルには、上述の内容物類似体を入れる前に、ガイド線15を、図7(b)に示すように、PET層31の厚さと等しい深さとなるように、レーザマーカにて、シール(封止)幅SWと同じ長さの間隔I(図2(a)参照)にて、斜線状に付した。なお、レーザマーカは、パナソニックデバイスSUNX製LP−430Uを用い、条件は、レーザ出力が最大出力に対して80%、スキャン速度1,200mm/秒とした。
この際に、ガイド線15を、端12c側で開封口から離れるように、それぞれ、幅W方向に対する傾斜角度を10°から80°まで10°毎にずらし、かつ、図3(a)に示した幅Wに対して25%の位置からの範囲、図3(b)に示した33%の位置からの範囲、図3(c)に示した50%の位置からの範囲に付したサンプルを、10袋ずつ作製した。
ここで、図3(a)は折込部13にかかる位置から、図3(b)は折込部13の端13aとほぼ重なる位置から、図3(c)は折込部13より、幅Wの方向に沿って中央寄りから、それぞれガイド線15を付した例である。サンプルの最も一端域12a側のガイド線15の起点には、予め開封開始点としての切込み14を設けた。また、各サンプルの端12側近傍には、各ガイド線15の先端をつないで、奥行き方向に沿うサブガイド線16を、ガイド線15と同じ加工条件および深さで付した。
なお、サンプルは、合わせ部が、いわゆる合掌貼りのタイプであり、切込み14の形成位置は、反対面の合わせ部(図11参照)の先端には、かかっていない。また、切込み14の形成位置が合わせ部の先端にかからないこと、およびサブガイド線16をガイド線15と同じ条件で付すことについては、後述する各検証時のサンプルについても同様である。
これらのサンプルについて、10人に開封口より開封してもらい、シール幅SWの段階で折込部13にかからずにスムーズに開封ができた場合を、開封に成功したと判断し、その人数を数えた。結果を表1に示す。
表1の結果より、ガイド線を幅に対して25%の位置から付した場合は、開封に成功することもあるが十分ではなく、開封を容易にする効果を得るには、幅に対して33%以上の位置からガイド線を付すことが好ましく、さらに50%の位置から付すと、ほぼ確実に開封に成功した。この結果より、ガイド線は、折込部にかからないように付すことが求められ、折込部より中央寄りから付すことが、より好ましいことがわかった。
一方、ガイド線の幅に対する傾斜角度は、10°〜80°のいずれであっても開封を成功させることはでき、ガイド線を50%の位置から付した結果を考慮すると、20°以上であると、確実に開封可能で好ましいことがわかった。
B)角度と加工深さの範囲の関係
上述の層構成と大きさにて作製したサンプルに対し、ガイド線15を、図3(c)に示した幅Wに対して50%の位置からの範囲に、上述したレーザマーカにてシール(封止)幅SWと同じ長さの間隔I(図2(a)参照)にて、斜線状に付した。
この際に、ガイド線15の傾斜角度を、上述の加工範囲を調べた際と同様に、それぞれずらし、かつ、図6(a)に示した最表層のPET層31の1/2までの深さ、図6(b)に示した同層と同じ深さ、図6(c)に示した次の層の第1のPE層32の1/2までの深さとなるように付したサンプルを10袋ずつ作製した。
ここで、レーザマーカにより加工する際の条件は、図6(b)の最表層と同じ深さとする場合は、上述の加工範囲を調べた際と同じであるが、図6(a)の最表層の1/2の深さとする場合は、レーザ出力が最大出力に対して20%、スキャン速度1,200mm/秒とした。また、図6(c)の最表層の次の層の1/2までの深さとする場合は、レーザ出力が最大出力に対して80%、スキャン速度200mm/秒とした。
これらのサンプルについて、10人に開封口より開封してもらい、シール幅SWの段階で折込部13にかからずにスムーズに開封ができた場合を、開封に成功したと判断し、その人数を数えた。結果を表2に示す。
表2の結果より、ガイド線を最表層の1/2以上の深さとなるように付せば、開封を成功させられることがわかった。
一方、ガイド線の幅に対する傾斜角度は、10°〜80°のいずれであっても開封を成功させることはでき、ガイド線を最表層と同じ深さに付した場合と、その次の層の1/2の深さまでに付した場合の結果を考慮すると、20°以上であると、確実に開封可能で好ましいことがわかった。
〔ガイド線の間隔について〕
ガイド線を付す間隔を変えた場合の効果について検証するために、以下のように評価を行った。
上述の層構成と大きさにて作製したサンプルに対し、ガイド線15を、図3(c)に示した幅Wに対して50%の位置からの範囲に、図6(b)に示した最表層のPET層31の深さまで、上述したレーザマーカにより、上述の加工範囲を調べた際と同じ条件にて、幅W方向に対して30°の傾斜となる斜線状に付した。
この際に、ガイド線15を、図2(a)に示した間隔Iが、それぞれ、シール(封止)幅SWと高さHの0〜50%との和になるように、0%から10%ずつ、ずらした距離に付したサンプルを10袋ずつ作製した。
これらのサンプルについて、10人に開封口より開封してもらい、シール幅SWの段階で折込部13にかからずにスムーズに開封ができた場合を、開封に成功したと判断し、その人数を数えた。結果を表3に示す。
表3の結果より、ガイド線の間隔は、シール幅と包装袋の高さの50%以下との和以下であれば、概ね開封に成功できるが、より確実に開封を成功させるには、シール幅とその高さの40%以下との和であることが好ましく、シール幅と高さの30%以下との和となるように付すと、ほぼ確実に開封に成功することがわかった。
〔他構成での効果について〕
図6に示すフィルム層30の層構成を変えた場合の効果について検証するために、以下のように評価を行った。
フィルム層の構成として以下の(a)〜(j)の10種類の例を調製し、それぞれに基づき上述の大きさにサンプルを作製した。
(a)図6に示した例
(b)図6に示した例において、PET層を延伸ポリプロピレン(OPP)層20μmに変えた以外は同様の例
(c)図6に示した例において、PET層を延伸ナイロン(O−Ny)層20μmに変えた以外は同様の例
(d)図6に示した例において、PET層をセロファン層300μmに変えた以外は同様の例
(e)最表層より順に、PET層12μm、ポリエチレン層20μmとなるように、両層の間にAC剤を使用して押出ラミネート加工した例
(f)上記(e)の例において、PET層を延伸ポリプロピレン(OPP)層20μmに変えた以外は同様の例
(g)上記(e)の例において、PET層を延伸ナイロン(O−Ny)層15μmに変えた以外は同様の例
(h)上記(e)の例において、PET層をセロファン層300μmに変えた以外は同様の例
(i)最表層より順に、PET層12μm、PE層35μmとなるように、両層の間にAC剤を使用して押出ラミネート加工した例
(j)最表層より順に、PET層12μm、AL層9μm、ポリアクリルニトリル層30μmとなるように、各層間に接着剤を塗布し、ドライラミネート加工した例
これらの作製したサンプルに対し、ガイド線15を、図3(c)に示した幅Wに対して50%の位置からの範囲に、最表層の深さまで、上述したレーザマーカにより、上述の加工範囲を調べた際と同じ条件にて、幅W方向に対して30°の傾斜となる斜線状に付したサンプルを10袋ずつ作製した。
これらのサンプルについて、10人に開封口より開封してもらい、シール幅SWの段階で折込部13にかからずにスムーズに開封ができた場合を、開封に成功したと判断し、その人数を数えた。結果を表4に示す。
表4の結果より、フィルム層の構成や加工方法を変更しても、開封に成功しており、通常この種の包装袋で適用されるフィルム層の構成や加工方法であれば、種類を問わず開封を容易にするという本発明の効果を発揮可能であることがわかった。
ただし、ALを含む構成では、最表層がセロファンの場合、他構成より開封性が劣る結果となった。また、ALを含まない構成では、最表層がOPPまたはセロファンの場合、他構成より開封性が劣る結果となった。これは、OPPやセロファンは材料自体が引き裂きやすいことから、ガイド線に沿う以前に材料が先に引き裂かれて開封できてしまう場合があるためと考えられる。
つまり、本発明は、引裂きにくい材料に適用することが好ましく、たとえば、最表層がPET層やナイロン層であると、確実に開封可能で好ましいことがわかった。
〔ガイド線の形状について〕
上述の層構成と大きさにて作製したサンプルに対し、図8に示すように、ガイド線55を、開封開始点14から折込部の谷13aまでの線分25aより、当該谷13aからサブガイド線16までの線分25bの方が緩やかになるように付したサンプルを80袋作製した。これらについて開封口より開封テストを行ったところ、いずれも折込部13にかからずにスムーズに開封することができた。
一方、ガイド線を図7に示すように、直線状に付したこと以外は同様なサンプルを80袋作製して開封したところ、9割以上の確率で成功したものの、6袋(約8%)の失敗例があった。
この結果より、図8に示した折込部の谷13aを挟んでガイド線25の角度を折れ線状に付した例は、開封をスムーズに行うために、より好ましい態様であることが確認できた。
10,40,50 包装袋
12a,b 幅方向に沿う端域
12c 長さ(奥行)方向に沿う側端
13 折込部
13a,b 折込部の谷
14 切込み
15,25,55 ガイド線
16 サブガイド線
17 開封を誘導する表示
18 第2の切込み(補助切込み)
25a,b (ガイド線の)線分
30 フィルム層
31 ポリエチレンテレフタレート(PET)層
32 第1のポリエチレン(PE)層
33 アルミニウム(AL)層
34 第2のポリエチレン(PE)層
55a 表側ガイド線
55b 裏側ガイド線
56a 表側サブガイド線
56b 裏側サブガイド線
L 長さ(奥行)
W 幅
H 高さ
BW 折込幅
SW シール(封止)幅

Claims (11)

  1. フィルムからなり、側面または一方の平面にてフィルムが合わさって奥行方向に沿って封止される合わせ部が形成された包装袋であって、
    幅方向に沿う一方の端縁に開封開始点が設けられ、
    前記開封開始点から奥行方向に沿う一方の側端に向けて、幅方向に沿う前記一方の端縁から離れるように形成されたガイド線が、奥行方向に沿って複数付されているとともに、
    前記一方の側端の近傍に、前記ガイド線の先端をつなぐサブガイド線が、奥行方向に沿って付されており、
    かつ、前記ガイド線を付す間隔は、幅方向に沿う前記一方の端縁からフィルムの封止基端までの距離を封止幅、収容予定の内容物を収容した場合の外面の表裏間距離を高さとした場合に、前記封止幅と高さの0を含む50%以下の値との和に相当することを特徴とする包装袋。
  2. 奥行方向に沿う両側端より内方に折りこまれた一対の折込部が形成され、幅方向に沿う両端域において前記折込部および前記折込部以外の部分のいずれもが、それぞれフィルムの裏面を合わせて封止されるとともに、前記合わせ部が、一方の平面にて幅方向の双方より中央側に伸びるフィルムが合わさって奥行方向に沿って封止される包装袋であって、
    前記合わせ部にかからない位置から前記折込部にかからない位置までの間のいずれかの箇所に前記開封開始点が設けられる請求項1に記載の包装袋。
  3. 前記ガイド線は、前記端域における前記折込部を通過しない請求項2に記載の包装袋。
  4. 前記合わせ部は、一方の平面にて幅方向の双方より中央側に伸びるフィルムの裏面が貼り合わさって奥行方向に沿って封止される請求項1から3のいずれかに記載の包装袋。
  5. 前記ガイド線は、袋の外面の表裏双方の同じ側に付される請求項1から4のいずれかに記載の包装袋。
  6. 前記ガイド線は、袋の外面の表裏いずれか一方の平面において、他方の平面におけるよりも形成範囲が短くなるように付される請求項4または5に記載の包装袋。
  7. 前記ガイド線は、前記折込部の谷をなす位置より幅方向に沿って中央側から付される請求項2から5のいずれかに記載の包装袋。
  8. 前記開封開始点に切込みが形成される請求項1から7のいずれかに記載の包装袋。
  9. 幅方向に沿う両端縁には、連続的なノッチである、いわゆるギザノッチが形成され、前記開封開始点から奥行方向に沿って前記開封開始点からの開封を誘導する表示が印刷される請求項1から8のいずれかに記載の包装袋。
  10. 前記ガイド線は直線状に付される請求項1から9のいずれかに記載の包装袋。
  11. 前記ガイド線は幅方向に対して20°以上傾斜して付される請求項10に記載の包装袋。
JP2015234551A 2014-12-02 2015-12-01 包装袋 Active JP6050469B1 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CN201680070316.5A CN108290661B (zh) 2014-12-02 2016-09-05 包装袋
PCT/JP2016/075942 WO2017094307A1 (ja) 2014-12-02 2016-09-05 包装袋
CN202011108654.8A CN112498970B (zh) 2014-12-02 2016-09-05 包装袋

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014244168 2014-12-02
JP2014244168 2014-12-02
JP2015128490 2015-06-26
JP2015128490 2015-06-26

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016155373A Division JP6609227B2 (ja) 2014-12-02 2016-08-08 包装袋

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6050469B1 true JP6050469B1 (ja) 2016-12-21
JP2017001743A JP2017001743A (ja) 2017-01-05

Family

ID=57572472

Family Applications (4)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015234551A Active JP6050469B1 (ja) 2014-12-02 2015-12-01 包装袋
JP2016155373A Active JP6609227B2 (ja) 2014-12-02 2016-08-08 包装袋
JP2017220444A Active JP6372838B2 (ja) 2014-12-02 2017-11-15 包装袋
JP2019194713A Active JP6899421B2 (ja) 2014-12-02 2019-10-25 包装袋

Family Applications After (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016155373A Active JP6609227B2 (ja) 2014-12-02 2016-08-08 包装袋
JP2017220444A Active JP6372838B2 (ja) 2014-12-02 2017-11-15 包装袋
JP2019194713A Active JP6899421B2 (ja) 2014-12-02 2019-10-25 包装袋

Country Status (2)

Country Link
JP (4) JP6050469B1 (ja)
WO (1) WO2017094307A1 (ja)

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007106747A (ja) * 2005-09-15 2007-04-26 Sumitomo Chemical Co Ltd アルキルベンゼンハイドロパーオキサイドの製造方法
JP2007106474A (ja) * 2005-10-14 2007-04-26 Okada Shigyo Kk 細長物品の包装袋
JP4957310B2 (ja) * 2007-03-20 2012-06-20 大日本印刷株式会社 易開封性ガセット袋
JP2010018343A (ja) * 2008-07-12 2010-01-28 Mitsuhiro Sumimoto 段違い或いは異なる形状に切り開かれる袋
US8740458B2 (en) * 2010-05-25 2014-06-03 Frito-Lay North America, Inc. Easy open bag
JP2012012103A (ja) * 2010-07-05 2012-01-19 Toppan Printing Co Ltd 包装袋
EP2668111B1 (en) * 2011-01-28 2015-03-11 Unilever N.V. A pouch with laser scoring
JP5958214B2 (ja) * 2012-09-12 2016-07-27 凸版印刷株式会社 包装袋
JP5593574B2 (ja) * 2013-02-01 2014-09-24 幸爾 奥田 つまみ具用の切れ目を設けた食品用の袋及びつまみ具
JP2014189292A (ja) * 2013-03-26 2014-10-06 Fuji Seal International Inc 包装袋

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018024481A (ja) 2018-02-15
JP2017001750A (ja) 2017-01-05
JP6372838B2 (ja) 2018-08-15
JP6609227B2 (ja) 2019-11-20
WO2017094307A1 (ja) 2017-06-08
JP2020011780A (ja) 2020-01-23
JP6899421B2 (ja) 2021-07-07
JP2017001743A (ja) 2017-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6288819B2 (ja) 易開封性ピロー包装袋
JP6900655B2 (ja) 包装袋
JP2008105719A (ja) 包装袋
JP5573304B2 (ja) 包装袋およびその製造方法
JP6346504B2 (ja) 包装袋
JP2008222282A (ja) 包装体及びその包装体を製造するために用いられるフィルム材
JP6539946B2 (ja) 包装袋
JP6154335B2 (ja) 包装袋
JP6372838B2 (ja) 包装袋
JP2016104637A (ja) 包装袋
JP2007091265A (ja) 易開封性包装袋
JP2016113209A (ja) 包装袋
JP4550075B2 (ja) 袋体
CN108290661B (zh) 包装袋
JP2015093692A (ja) 易開封性ピロー包装袋
JP4173312B2 (ja) 袋体
JP2008162606A (ja) 易開封性を有するピロー形状の包装袋
JP2014034396A (ja) 包装袋およびその製造方法
JP6524664B2 (ja) 包装袋
JP7358977B2 (ja) 包装袋
JPH0735341U (ja) 包装袋用積層フィルム
JP2019001524A (ja) 包装袋
JP7131291B2 (ja) 包装袋
JP6742172B2 (ja) 包装用袋
JP2016094227A (ja) 包装袋

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161115

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161124

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6050469

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250