JP6050237B2 - グルホシネートp遊離酸の製造方法 - Google Patents

グルホシネートp遊離酸の製造方法 Download PDF

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Description

[関連出願についての記載]
本発明は、日本国特許出願:特願2011−217141号(2011年 9月30日出願)の優先権主張に基づくものであり、同出願の全記載内容は引用をもって本書に組み込み記載されているものとする。
本発明は、除草剤として有用なグルホシネートP遊離酸の新規製造法に関する。
グルホシネートP(L−2−アミノ−4−(ヒドロキシメチルホスフィニル)−ブタン酸)は、グルホシネート(DL−2−アミノ−4−(ヒドロキシメチルホスフィニル)−ブタン酸)の活性成分であり、除草剤の有効成分として広く利用されている。グルホシネートおよびグルホシネートPに関する製造法の一般的な方法としては、例えば以下のようなものがある。
(1)4−(ヒドロキシメチルホスフィニル)−2−オキソー酪酸を、アミノ基供与体としてのグルタミン酸又はその塩とアスパラギン酸又はその塩との存在下に1つ又はそれ以上のトランスアミノ化酵素でグルホシネートPを生成した後、イオン交換カラムで精製する方法(特許文献1)。しかしながら、後処理工程が複雑であるという問題があり、得られる粉末は非晶質であるため、吸湿性が非常に高く工業上の課題があった。
(2)ジアルキルメチルホスホナイトにアクロレインを作用させ、3,3−ジアルコキシプロピル−メチル−ホスフィン酸エステルとし、これを酸処理して3−オキソプロピル−メチル−ホスフィン酸エステルを得る。これにストレッカー反応を行った後、酸加水分解をしてグルホシネート塩酸塩を得る。これを苛性ソーダで中和し、エタノールを添加して、グルホシネート遊離酸を得る方法(特許文献2)。
(3)メチルリン化合物と不飽和ケト化合物から付加物を生成させ、これにストレッカー反応を行った後、最終的にアミノニトリルを酸加水分解した後、アンモニアで処理してグルホシネートアンモニウム塩を得る方法。(特許文献3)
(4)メチルリン化合物とアクロレインとに適切な弱酸の存在下でマイケル付加反応を発生させ、これにストレッカー反応を行った後、酸加水分解してグルホシネート塩酸塩を得た後、アンモニアで処理してグルホシネートアンモニウム塩を得る方法。(特許文献4)
(2)〜(4)に挙げられるように、いずれの合成方法を用いても、グルホシネートP又はグルホシネートを取得するには、その塩酸塩を経由する必要があり、塩酸塩から高純度のグルホシネートP又はグルホシネートを遊離酸として取得するための、大量合成にも耐え得る製造法が求められていた。
特許2638541号公報 特開昭54-84529号公報 特表2001-515084号公報 中国特許CN1858054A号公報
以下の分析は、本発明者によってなされたものである。
本発明者らは、グルホシネートP塩酸塩を苛性ソーダで中和することにより生成するグルホシネートP遊離酸を、結晶として高純度で収率良く製造する方法を見出した。本発明はこの知見に基づくものである。
本発明は、高純度なグルホシネートP遊離酸を結晶として簡便かつ安価に製造することができる方法の提供を目的としている。
本発明の第一の視点によれば、次式(I):
Figure 0006050237
(I)
で表される化合物の製造方法であって
次式(II):
Figure 0006050237
(II)
で表される化合物を水とメタノール、エタノール、プロピルアルコールまたは、イソプロピルアルコールから選択されるアルコールとの混合溶媒であり、かつ、水とアルコールの比率が容量比で1:3〜1:100である溶媒に溶解し、塩基を添加して中和した後、式(I)で示される化合物を結晶化する工程を含んでなる、方法が提供される。
本発明の第二の視点によれば、第一の視点の方法により得られる式(I)で表される化合物の結晶が提供される。
本発明による製造方法は、吸湿性が低く、工業上有利なグルホシネートP遊離酸結晶を高純度でかつ、高い回収率で製造できる点で有利である。また、本発明による製造方法は特殊な装置を必要とせず、極めて簡便かつ安価にグルホシネートP遊離酸を結晶として製造できる点で有利である。
実施例7で得られた結晶AのグルホシネートP遊離酸結晶の粉末X線回折の回折図である。 実施例7で得られた結晶AのグルホシネートP遊離酸結晶の示唆走査熱量測定(DSC)の分析チャートである。 実施例8で得られた結晶BのグルホシネートP遊離酸結晶の粉末X線回折の回折図である。 実施例8で得られた結晶BのグルホシネートP遊離酸結晶の示唆走査熱量測定(DSC)の分析チャートである。 非晶質グルホシネートP遊離酸および実施例6で得られたグルホシネートP遊離酸結晶の相対湿度30%での吸湿平衡試験の結果を示したグラフである。 非晶質グルホシネートP遊離酸および実施例6で得られたグルホシネートP遊離酸結晶の相対湿度52%での吸湿平衡試験の結果を示したグラフである。 非晶質グルホシネートP遊離酸および実施例6で得られたグルホシネートP遊離酸結晶の相対湿度75%での吸湿平衡試験の結果を示したグラフである。 非晶質グルホシネートP遊離酸および実施例6で得られたグルホシネートP遊離酸結晶の相対湿度91%での吸湿平衡試験の結果を示したグラフである。
式(I)の化合物
グルホシネートP遊離酸は、前記式(I)で表される。
グルホシネートP遊離酸結晶は無水物または水和物の状態、あるいはそれらが混合した状態で存在しえる。
グルホシネートP遊離酸及びその結晶は、所望により、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等の塩とすることができ、さらに塩酸、硫酸、酢酸、硝酸等の酸付加塩とすることもできる。本発明のグルホシネートP遊離酸結晶から得られるグルホシネートPの塩としては好ましくは、グルホシネートPモノナトリウム塩(化学名:sodium L― homoalanin-4-yl(methyl) phosphinate)が挙げられる。
式(I)の化合物の製造法
本発明によれば、式(II)で示されるグルホシネートP塩酸塩に、水−アルコール系溶媒中、塩基を添加して中和した後、式(I)で示される化合物を結晶化して回収することにより、高純度な式(I)の化合物を製造することができる。
式(II)の化合物は、WO2006/104120号公報に記載されるような公知の方法に従って合成することができる。この全記載内容は引用をもって本書に組み込み記載される。
式(II)の化合物を溶解させるのに用いられるアルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、プロピルアルコールまたは、イソプロピルアルコール等が挙げられ、好ましくはメタノールである。これらのアルコール系溶媒は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。水とアルコール系溶媒の比率は容量比で1:3〜1:100の間から選択され、好ましくは水とメタノール、または水とエタノールの混合溶媒であり、より好ましくは水とメタノールの混合溶媒である。
水とアルコール系溶媒の量は、式(II)の化合物を溶解することができれば特に限定されないが、例えば、式(II)の化合物に対して2〜30w/v量で用いることができる。
中和に用いられる「塩基」としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、アルコール塩等が挙げられ、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド等の塩基が挙げられ、好ましくは、水酸化ナトリウム、またはナトリウムメトキシドであり、より好ましくは、水酸化ナトリウムである。
反応に用いられる塩基の量は、例えば、式(II)の化合物に対して0.8〜1.2当量で用いることができる。
塩基の添加は、数分〜数時間かけて徐々に行うことが好ましく、添加にかける時間は反応スケールに応じて適宜決定することができる。
塩基の添加は、例えば、好ましくは、−10〜50℃の範囲で行うことができる。
本発明による製造方法の好ましい態様としては、水とメタノールの比率が容量比で1:3〜1:100である水−メタノール混合溶媒に溶解した式(II)の化合物に、水酸化ナトリウムまたはナトリウムメトキシドを添加して中和し、結晶化した式(I)の化合物を回収する工程含む、式(I)で表される化合物の製造方法が挙げられる。
本発明による製造方法のより好ましい態様としては、水とメタノールの比率が容量比で1:3〜1:85である水−メタノール混合溶媒に溶解した式(II)の化合物に、水酸化ナトリウムまたはナトリウムメトキシドを添加して中和し、結晶化した式(I)の化合物を回収する工程含む、式(I)で表される化合物の製造方法が挙げられる。
本発明の製造方法によれば、グルホシネートP遊離酸を83〜100%、好ましくは、90〜100%、より好ましくは92〜100%の純度で得ることができる。
本発明の製造方法によれば、式(II)の化合物から式(I)の化合物であるグルホシネートP遊離酸を85〜100%、好ましくは、92〜100%の回収率で得ることができる。
結晶化した式(I)の化合物は粉末X線回折分析において、無水物であるか水和物であるかによって図1または図3に示される回折ピークパターンを示すことを特徴とする。図1に示される回折ピークパターンのうち、2θ=20.78°のピークを100%とした場合の相対強度15%以上のグルホシネートP水和物(結晶A)由来のピークは以下のとおりである。
Figure 0006050237
また、図3に示される回折ピークパターンのうち、2θ=21.80°のピークを100%とした場合の相対強度15%以上のグルホシネートP無水物(結晶B)由来のピークは以下のとおりである。
Figure 0006050237
前記粉末X線回折分析により得られる回折ピークは測定機器、分析環境等に起因する±0.2°程度の誤差範囲を含むものである。
式(I)で表される化合物は、除草剤として使用することができる。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
分析機器および測定条件
(純度)
実施例に記載の純度は、純度既知のグルホシネートP標準品を基準物質として、以下の条件のHPLCで定量した純度を示した。
検出器:紫外可視吸光光度検出器
カラム:カプセルパックC18−ACR(4.6mm×250mm)
移動層:5mMオクタンスルホン酸ナトリウム水溶液(pH 2.5)
流速:1mL/分
カラム温度:40℃

(粉末X線回折)
実施例に記載の粉末X線回折データは、以下の条件で測定した値を示した。
装置名:RINT−2200(株式会社リガク)
X線:Cu−Kα(40kV、20mA)
走査範囲:4〜40° サンプリング幅:0.02° 走査速度:1°/分
(示差走査熱量分析(DSC))
実施例に記載のDSCデータは、以下の条件で測定した値を示した。
装置名:DSC−60
試料セル:アルミニウム
温度範囲:50℃〜250℃(昇温:10℃/分)
実施例1:グルホシネートP遊離酸の製造
グルホシネートP塩酸塩50ミリモルを水10mLおよびメタノール90mLに溶解し、これに1等量の水酸化ナトリウムを溶解したメタノール25mLを添加した。参考例2で得られた種晶を加え、室温で15分撹拌した後、氷冷して3時間半撹拌し、析出した結晶をろ取した。これを真空乾燥し、標題化合物9.35g(回収率:95.9%、純度:91.7%)を得た。
実施例2:グルホシネートP遊離酸の製造
グルホシネートP塩酸塩50ミリモルを水17mLに溶解し、これに1等量の水酸化ナトリウムを溶解した水4.17gを添加した。これにメタノール60mLを加え、参考例2で得られた種晶を添加して、室温で15分撹拌した後、氷冷して3時間半撹拌し、析出した結晶をろ取した。これを真空乾燥し、標題化合物9.09g(回収率:92.4%、純度:92.0%)を得た。
実施例3:グルホシネートP遊離酸の製造
グルホシネートP塩酸塩50ミリモルを水20mLおよびメタノール180mLに溶解し、これに1等量の水酸化ナトリウムを添加した。参考例2で得られた種晶を添加して、室温で15分撹拌した後、氷冷して3時間半撹拌し、析出した結晶をろ取した。これを真空乾燥し、標題化合物9.09g(回収率:91.3%、純度:98.8%)を得た。
実施例4:グルホシネートP遊離酸の製造
グルホシネートP塩酸塩50ミリモルをメタノール210mLに溶解し、これに1等量の水酸化ナトリウムを添加した溶解した水2.17gを添加した。参考例2で得られた種晶を添加して、室温で4時間半撹拌し、析出した結晶をろ取した。これを真空乾燥し、標題化合物8.84g(回収率:92.3%、純度:95.6%)を得た。
実施例5:グルホシネートP遊離酸の製造
グルホシネートP塩酸塩50ミリモルを水10mLおよびメタノール125mLに溶解し、これに1等量の水酸化ナトリウムを添加した溶解したメタノール25mLを添加した。参考例2で得られた種晶を添加して、室温で30分撹拌した後、氷冷して3時間半撹拌し、析出した結晶をろ取した。これを真空乾燥し、標題化合物9.02g(回収率:96.0%、純度:96.3%)を得た。
実施例6:グルホシネートP遊離酸の製造
グルホシネートP塩酸塩1モルを水200mLおよびメタノール2500mLに溶解し、これに1等量の水酸化ナトリウムを添加した溶解したメタノール500mLを添加した。参考例2で得られた種晶を添加して、室温で30分撹拌した後、氷冷して3時間半撹拌し、析出した結晶をろ取した。これを真空乾燥し、結晶Bの標題化合物173.4g(回収率:94.2%、純度:97.3%)を得た。
実施例7:グルホシネートP遊離酸の製造
グルホシネートP塩酸塩30gを水27.6mLおよびメタノール314mLに溶解し、これに1.01等量の水酸化ナトリウムを添加した溶解したメタノール100mLを添加した。参考例2で得られた種晶を添加して、0〜2℃で21時間撹拌し、析出した結晶をろ取した。これを真空乾燥し、結晶Aの標題化合物23.4g(回収率:93.3%、純度:91.7%)を得た。得られた結晶Aの粉末X線のX線回折図およびDSCチャートをそれぞれ図1および図2に示した。
結晶Aの粉末X線回折では、2θ=14.62°、16.20°、17.14°、18.78°、19.30°、20.78°、21.22°、21.78°、22.22°、23.08°、25.98°、27.64°に2θ=20.78°のピークを100%とした場合の相対強度15%以上のピークを示した。
実施例8:グルホシネートP遊離酸の製造
グルホシネートP塩酸塩10gをメタノール138mLに溶解し、これに1等量の水酸化ナトリウムを添加した溶解した水9.2mLを添加した。参考例2で得られた種晶を添加して、40〜50℃で2時間撹拌した後、室温で20時間撹拌し、析出した結晶をろ取した。これを真空乾燥し、結晶Bの標題化合物7.4g(回収率:91.8%、純度:97.4%)を得た。得られた結晶Bの粉末X線のX線回折図およびDSCチャートをそれぞれ図3および図4に示した。
結晶Bの粉末X線回折では、2θ=16.14°、17.60°、18.82°、19.28°、19.52°、20.64°、21.24°、21.80°に2θ=21.80°のピークを100%とした場合の相対強度15%以上のピークを示した。
実施例9:グルホシネートP遊離酸の製造
グルホシネートP塩酸塩10gを水1.8mLおよびメタノール138mLに溶解し、これに1等量のナトリウムメトキシドを添加した溶解したメタノール10mLを添加した。参考例2で得られた種晶を添加して、40〜50℃で2時間撹拌した後、室温で20時間撹拌し、析出した結晶をろ取した。これを真空乾燥し、標題化合物7.7g(回収率:94.9%、純度:95.4%)を得た。
実施例10〜21:グルホシネートP遊離酸の製造
表3に示した条件で実施例1に準じた方法でグルホシネートP遊離酸を製造した。各実施例で得られたグルホシネートP遊離酸の回収率及び純度を表3に示した。
実施例7及び8に示されるように、結晶は、X線回析スペクトルにおける特異的なピークの存在によって同定され、そして、特に、2θ=20.78°(実施例7)又は2θ=21.80°(実施例8)のピークを100%とした場合の相対強度15%以上のピーク強度によって明示される。この特徴は、X線回析データが示されていない実施例においても見られる。
Figure 0006050237
実施例22:非晶質および結晶グルホシネートP遊離酸の吸湿平衡
特開昭57−47485号公報の実施例1及び2に記載の方法に準じて製造した非晶質グルホシネートP遊離酸および実施例6で得たグルホシネートP遊離酸結晶(結晶B)の吸湿平衡試験を実施した結果を図5〜図8に示した。吸湿平衡試験は、以下に示す塩を溶解した飽和水溶液をデシケーター中に入れ、経時的にグルホシネートP遊離酸の重量を測定することで実施した。グルホシネートP遊離酸結晶の吸湿性は非晶質のそれと比較して非常に低かった。
相対湿度30%:塩化カルシウム2水和物
相対湿度52%:硝酸カルシウム4水和物
相対湿度75%:塩化ナトリウム
相対湿度91%:酒石酸ナトリウム2水和物
参考例1
グルホシネートP塩酸塩3.3gを水3mLに溶解し、5N−水酸化ナトリウム水溶液でpHを3.12に調整した。エタノール8mLを加え、氷冷して5時間撹拌し、析出した結晶をろ取した。これを真空乾燥し、標題化合物1.18g(回収率:42.8%、純度:86.7%)を得た。
参考例2
グルホシネートP種結晶の製造
グルホシネートP140gを日本特許2638541号公報記載の方法に準じてイオン交換樹脂で精製し、得られたグルホシネートPを含む画分を濃縮した。これにメタノールを加えて結晶化し、グルホシネートP種結晶82.4gを取得した(回収率:58.9%、純度:99.68%)。
なお、上記の特許文献等の先行技術文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。

Claims (2)

  1. 次式(I):
    Figure 0006050237
    (I)
    で表される化合物の製造方法であって
    次式(II):
    Figure 0006050237
    (II)
    で表される化合物を水とメタノールとの混合溶媒であり、かつ、水とメタノールの比率が容量比で1:3〜1:100である溶媒に溶解し、塩基を添加して中和した後、式(I)で示される化合物を結晶化する工程を含んでなる、方法。
  2. 塩基が水酸化ナトリウム又はナトリウムメトキシドである請求項1に記載の方法。
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