JP5208934B2 - 光学活性アミンの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光学活性アミンの新規製造法に関する。
光学活性アミン(以下、キラルアミンともいう。)はファインケミカル、医薬品、農薬などの分野において広く利用されている重要な化合物である。
ケトンとアミンから光学活性アミンを製造する方法としては、ケトンとアミンとを還元的アミノ化し、得られるアミン化合物を光学分割剤(例えば、キラルなカンファースルホン酸など)で光学分割する方法や、ケトンと光学活性α−メチルベンジルアミンとを還元的アミノ化反応させてベンジル基を有するアミン化合物とし、ついでこのアミン化合物を分解して光学活性アミンとする方法が知られている。例えば、特許文献1には、5−アセトニル−2−メトキシベンゼンスルホンアミドと(R)−(+)−α−メチルベンジルアミンとを白金触媒(酸化白金)の存在下に水素化して2R,1R−メトキシ−5−[2−(1−メチルベンジルアミノ)プロピル]ベンゼンスルホンアミドとし、ついでこれを接触還元して(R)−メトキシ−5−(2−アミノプロピル)ベンゼンスルホンアミドを得る方法が開示されている。
一方、より有利な光学活性アミンの製造方法として、ケトンとアミンとから得られるイミン化合物をキラルな金属触媒で不斉還元する方法が知られている。例えば、特許文献2には、ケトンとアミンとを水素供与体と触媒の存在下に水素移動型不斉還元して光学活性アミンを製造する方法が開示されており、触媒としては、例えばキラルなまたはアキラルなホスフィンやジホスフィンリガンドと金属前錯体を反応させて得られる金属触媒(例えば、[(S−BINAP)RuCl(DMF)],(R−TolBINAP)RuCl(DMF)) 、[Ir(C12)Cl]、[Ir(C14Cl]+R−TolBINAPなど)が用いられている。また、特許文献3には、イミン化合物を水素供与体と下式で示される不斉ルテニウム錯体の存在下に水素移動型不斉還元して光学活性アミンを製造する方法が開示されている。
Figure 0005208934
(式中、環Aはベンゼン、またはp−シメンを示し、Arはトルイル、2,4,6−トリメチルフェニル、または1−ナフチルを示す。)
さらに、非特許文献1には、ケトンとギ酸アンモニウムとを、イリジウム触媒(例えば、(1R,2R)−1,2−ジフェニル−1,2−エチレンジアミンと[Ir(C14Cl]/2または[Ir(CMe)Cl/2とから形成される触媒)の存在下に水素移動型不斉還元して光学活性アミンを製造する方法が開示されている。
しかしながら、従来の方法は、必ずしも満足できるものではなかった。例えば、非特許文献1の方法では、60〜85℃という比較的高温での反応条件が必要なためか、アミン化合物の他にアルコール化合物やN−ホルミルアミン化合物などが多量に副生するという難点があった。また、ケトンに隣接する炭素原子がともにアルキル基であるような鎖状の単純ケトンの場合では良好な光学収率を得ることは一般的に困難である(非特許文献1および2)。
特公平6−6565号公報 特表2004−537588号公報 国際公開WO97/20789号パンフレット Angew.Chem.Int.Ed,2003,42,5472-5474 Angew.Chem.Int.Ed,2001,40,3425-3427
本発明は、従来では良い成績の得られていない鎖状の単純ケトンを含む広範囲のケトンとアミンを用いて、穏和な水素移動型不斉還元反応条件のもとで光学収率および化学収率の両面にわたってより高い選択性を有する製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ケトンとアミンより製造されるイミン化合物を、またより簡便にはケトンとアミンをチタニウムアルコキシドで処理してアミノアルコールチタニウム錯体を得、これをキラルなプロリンアミドを配位子とするイリジウム(III)錯体を触媒に用いて、水素供与性化合物の存在下で水素移動型の不斉還元反応を行うことで簡便かつ高い選択性をもって、目的とする光学活性アミンが得られることを見出し、この知見に基づいてさらに研究を進め、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
[1] 式[I]:
Figure 0005208934
(式中、RおよびRは、Rが水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、または置換基を有してもよいヘテロアリール基を示し、Rが置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、カルボキシル基、エステル化されたカルボキシル基、シアノ基、またはアミド基を示すか、あるいはRとRが末端で結合して隣接する炭素原子と一緒になって環を形成していてもよいことを示し、Rは、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいヘテロアリール基、または置換基を有してもよいシクロアルキル基を示し、RとRが隣接する−N=C−と一緒になって置換基を有していてもよい窒素含有複素環を形成していてもよいことを示す。)
で示されるイミン化合物をキラルなプロリンアミド類化合物を配位子とするイリジウム(III)錯体および水素供与性化合物の存在下で水素移動型の不斉還元に付すことを特徴とする式[II]:
Figure 0005208934
(式中、R、RおよびRは、前記と同一意味を有し、*印は不斉炭素原子を示す。)
で示されるキラルアミンの製造方法、
[2] 式[III]:
Figure 0005208934
(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいヘテロアリール基、または置換基を有してもよいシクロアルキル基を示すか、あるいはRとRが末端で結合して隣接する窒素原子と一緒になって環を形成していてもよいことを示す。)
で示されるアミンと、式[IV]:
Figure 0005208934
(式中、RおよびRは、それぞれ異なって、Rが置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、または置換基を有してもよいヘテロアリール基を示し、Rが置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいヘテロアリール基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、カルボキシル基、エステル化されたカルボキシル基、シアノ基、またはアミド基を示すか、あるいはRとRが末端で結合して隣接する炭素原子と一緒になって環を形成していてもよいことを示す。)
で示されるケトンと、式[V]:
Figure 0005208934
(式中、Mはホウ素、アルミニウム、亜鉛、チタニウム、およびジルコニウムからなる群から選ばれる原子を示し、nはMの原子価を示し、Xはアルコキシ基、アリールオキシ基、アシロキシ基、スルホキシ基、トリフルオロメタンスルホキシ基、またはハロゲンを示す。)
で示される金属化合物とを反応させて、式[VI]:
Figure 0005208934
(式中、R、R、R、R、M、nおよびXは、前記と同一意味を有する。)
で示されるアミノアルコール金属化合物を形成させ、ついで該アミノアルコール金属化合物をキラルなプロリンアミド類化合物を配位子とするイリジウム(III)錯体および水素供与性化合物の存在下で水素移動型の不斉還元に付すことを特徴とする式[VII]:
Figure 0005208934
(式中、R、R、RおよびRは、前記と同一意味を有し、*印は不斉炭素原子を示す。)
で示されるキラルアミンの製造方法、
[3] キラルなプロリンアミド類化合物が、式[VIII]:
Figure 0005208934
(式中、Rは、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいヘテロアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、またはシクロアルキル基を示し、※印は不斉炭素原子を示す。)
で示される化合物である前記[1]または[2]に記載の製造方法、
[4] 式[VIII]で示されるキラルなプロリンアミド類化合物が、(R)−プロリンアミドまたは(S)−プロリンアミドである前記[3]に記載の製造方法、
[5] 式[VIII]で示されるキラルなプロリンアミド類化合物が、(R)−プロリンヘテロアリールアミドまたは(S)−プロリンヘテロアリールアミドである前記[3]に記載の製造方法、
[6] 式[VIII]で示されるキラルなプロリンアミド類化合物が、(R)−N−(6−キノリニル)−2−ピロリジンカルボキサミドまたは(S)−N−(6−キノリニル)−2−ピロリジンカルボキサミドである前記[3]に記載の製造方法、
[7] 式[VIII]で示されるキラルなプロリンアミド類化合物が、(R)−N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミドまたは(S)−N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミドである前記[3]に記載の製造方法、
[8] キラルなプロリンアミド類化合物を配位子とするイリジウム(III)錯体が、(S)もしくは(R)−クロロ〔(1,2,3,4−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕〔N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2〕イリジウム(III)触媒、(S)もしくは(R)−クロロ〔(1,2,3,4−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(N−6−キノリニル−2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)触媒、または(S)もしくは(R)−クロロ〔(1,2,3,4−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)触媒である前記[1]または[2]に記載の製造方法、
[9] 水素供与性化合物が蟻酸である前記[1]〜[8]に記載の製造方法、
[10] 式[V]で示される金属化合物が、チタニウムテトライソプロポキシドである前記[2]に記載の製造方法、
[11] 式[I−a]:
Figure 0005208934
(式中、Meはメチル基、Etはエチル基を示す。)
で示されるイミン化合物をキラルなプロリンアミド類化合物を配位子とするイリジウム(III)錯体および水素供与性化合物の存在下で水素移動型の不斉還元に付し、所望により生成物をその酸付加塩とすることを特徴とする式[II−a]:
Figure 0005208934
(式中、Me、Etは前記と同一意味を有し、*印は不斉炭素原子を示す。)
で示されるタムスロシンまたはその酸付加塩の製造方法、および
[12] (S)−N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミドまたは(R)−N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミド、
に関する。
本発明の製造方法によれば、鎖状の単純ケトンやそのイミン化合物を含む、より広範囲なケトンを原料として、簡便かつ化学選択性、光学選択性の両面において効率的に、目的とするキラルアミンを製造することが可能となる。
本発明によれば、下記(A)または(B)の反応ルートにより、効率的に光学活性アミンを製造することができる。
Figure 0005208934
以下、各工程について説明する。
触媒の調製
本反応に用いる触媒のリガンドであるキラルなプロリンアミド類化合物としては、式[VIII]:
Figure 0005208934
で示される化合物、すなわち、プロリンの無置換のアミドの他、N−置換アミド、例えばN−アルキルアミド、N−シクロアルキルアミド、N−アリールアミド、N−ヘテロアリールアミド、N−アラルキルアミド、N−ヘテロアリールアルキルアミドなどが挙げられる。N−アルキルアミドにおける“アルキル基”としては、炭素数1〜20の直鎖状または分枝状のアルキル基で不斉炭素を含まないものが好ましく、該アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、またはオクタデシル基などが挙げられる。N−シクロアルキルアミドにおける“シクロアルキル基”としては、炭素数3〜7のシクロアルキル基が好ましく、該シクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、またはシクロヘプチル基などが挙げられる。N−アリールアミドにおける“アリール基”としては、例えば置換基を有していてもよい炭素数6〜14の芳香族炭化水素基が挙げられ、該芳香族炭化水素基としては、例えばフェニル基、ナフチル基、またはアントラニル基などが挙げられる。N−ヘテロアリールアミドにおける“ヘテロアリール基”としては、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選択される原子を異項原子として含有する、ヘテロアリール基が好ましく、該ヘテロアリール基としては、フリル基、チエニル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、フタラジニル基、トリアジニル基、インドリル基、イソインドリル基、キノリニル基、イソキノリニル基、またはジベンゾフラニル基などが挙げられる。N−アラルキルアミドおよびN−ヘテロアリールアルキルアミドにおける“アラルキル基”および“ヘテロアリールアルキル基”としては、上記に例示したアリール基が置換したアルキル基およびヘテロアリール基が置換したアルキル基が挙げられ、該アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、またはプロピル基などが挙げられる。前記の“アリール基”、“ヘテロアリール基”、“アラルキル基”および“シクロアルキル基”の置換基(以下、置換基(A)という。)としては、本発明の反応を阻害しない限りどのようなものでもよいが、例えばハロゲン(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子など)、炭素数1〜6の直鎖状または分枝状のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、またはヘキシル基など)、炭素数5〜12のアラルキル基(例えばフェニルエチル基、フェニルプロピル基、またはナフチルメチル基など)、炭素数1〜6の直鎖状または分枝状のアルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、またはヘキシルオキシ基など)、ハロゲン化アルキル基(例えばモノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、またはトリクロロメチル基など)、ハロゲン化アルコキシ基(例えばフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、またはトリフルオロエトキシ基など)、水酸基、メルカプト基、ニトロ基、ニトリル基、またはアルコキシカルボニル基などが挙げられる。これらリガンドの中では、(R)または(S)−プロリン−N−ヘテロアリールアミドが好ましく、とりわけ、(R)−N−(6−キノリニル)−2−ピロリジンカルボキサミド、(S)−N−(6−キノリニル)−2−ピロリジンカルボキサミド、(R)−N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミドまたは(S)−N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミドが好ましい。また、入手の容易性に関しては無置換の(R)および(S)−プロリンアミドは市販品の入手が容易であることから最も優位性が高い。
リガンドであるキラルなプロリンアミド類化合物とともに用いるイリジウム(III)錯体としては、例えばペンタメチルシクロペンタジエニルイリジウム(III)クロリドダイマー、アセチルアセトナトイリジウム(III)、トリス(ノルボルナジエン)(アセチルアセトナト)イリジウム(III)などが挙げられ、とりわけペンタメチルシクロペンタジエニルイリジウム(III)クロリドダイマーが好ましい。触媒の調製は、キラルなプロリンアミド類化合物の遊離塩基を溶媒に溶解し、これにイリジウム(III)錯体および塩基(例えばトリエチルアミンなど)を添加し、不活性気体(例えば、アルゴンなど)雰囲気下、室温で数分から数時間攪拌することにより容易に行うことができる。
リガンドであるキラルなプロリンアミド類化合物の使用量は、イリジウム(III)錯体がダイマーである場合、該ダイマー1モルに対して通常約2〜3モル、好ましくは約2〜2.2モルである。塩基の使用量は前記プロリンアミド類化合物に対して等モル量乃至少過剰のモル量が好ましい。得られたキラルなプロリンアミド類化合物を配位子とするイリジウム(III)錯体は、これを単離して使用してもよいが、触媒調製液そのものを不斉還元反応溶液に添加して反応を行ってもよい。
化合物[I]→化合物[II]
一般式[I]で示されるイミン化合物と水素供与性化合物とをキラルなプロリンアミド類化合物を配位子とするイリジウム(III)錯体(触媒)の存在下に反応させて、水素移動型の不斉還元を行うことにより一般式[II]で示されるキラルアミンを製造することができる。一般式[I]で示されるイミン化合物(以下、単に化合物[I]ともいう。)において、R、RおよびRで示される置換基を有してもよいアルキル基における“アルキル基”としては、炭素数1〜20の直鎖状または分枝状のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、またはオクサデシル基などが挙げられる。RおよびRで示される置換基を有してもよいアリール基における“アリール基”としては、炭素数6〜14の芳香族炭化水素基が好ましく、該芳香族炭化水素基としては、例えばフェニル基、ナフチル基、またはアントラニル基などが挙げられる。R、RおよびRで示される置換基を有してもよいアラルキル基(=アリールアルキル基)における“アラルキル基”としては、炭素数1〜3のアルキル基に前記アリール基が置換したものが挙げられる。具体的には、例えばベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、またはナフチルメチル基などが挙げられる。RおよびRで示される置換基を有してもよいヘテロアリール基における“ヘテロアリール基”としては、フリル基、チエニル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、フタラジニル基、トリアジニル基、インドリル基、イソインドリル基、キノリニル基、イソキノリニル基、またはジベンゾフラニル基などが挙げられる。R、RおよびRで示される置換基を有してもよいシクロアルキル基における“シクロアルキル基”としては、炭素数3〜7のシクロアルキル基が好ましく、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、またはシクロヘプチル基などが挙げられる。RおよびRで示されるエステル化されたカルボキシル基としては、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル基など)やアリールオキシカルボニル基(例えばフェノキシカルボニル基など)が挙げられる。前記した“アルキル基”、“アリール基”、“アラルキル基”、“ヘテロアリール基”、または“シクロアルキル基”の置換基としては前記した置換基(A)と同様のものが挙げられる。
とRが隣接する−N=C−と共に結合して形成されてなる、置換基を有していてもよい窒素含有複素環としては、例えば、異項環原子として窒素原子の他に酸素原子または硫黄原子を含んでいてもよく、また、5員環または6員環が好適に挙げられ、さらに、前記5員環または6員環と他の環(例えば、置換基を有していてもよいベンゼン環等)とが縮合していてもよい。
前記窒素含有複素環としては、例えば、下記式[IX]:
Figure 0005208934
(式中、Xは炭素原子、酸素原子または硫黄原子を示し、環Aは置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。)
で示される複素環等が好適に挙げられ、さらに具体的には1,4−ベンゾオキサジン環等がより好適に挙げられる。前記置換基としては、前記置換基(A)と同様のものが挙げられる。
化合物[I]に、RとRが隣接する−N=C−と共に置換基を有していてもよい窒素含有複素環を形成している化合物を使用する場合、本発明の不斉還元により、反応は下記のように進行する。
Figure 0005208934
(式中、記号は前記と同一意味を有する。)
キラルなプロリンアミド類化合物を配位子とするイリジウム(III)錯体の使用量は、該錯体がダイマーの形態である場合、化合物[I]に対して通常約0.1〜約10モル%、好ましくは約0.2〜約2モル%である。
水素供与性化合物としては、例えば蟻酸、トリエチル蟻酸アンモニウム、または2−プロパノールなどが挙げられるが、とりわけ蟻酸が好ましい。なお、蟻酸を用いるときは、第三級アミン、例えばトリエチルアミンを併用すると好ましい。本反応に用いる溶媒としては、例えばアセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジクロロメタン、またはアルコールなどの不活性溶媒が挙げられ、蟻酸−トリエチルアミン混合物を水素供与性化合物と溶媒をかねて用いることもできる。水素供与性化合物の使用量は通常化合物[I]1モルに対し約1モル〜約20モル、好ましくは約4モル〜約10モルである。溶媒の使用量は、化合物[I]1kgに対し、通常2L〜50L、好ましくは5L〜25Lである。蟻酸−トリエチルアミン混合物を用いる場合、トリエチルアミンの使用量は蟻酸1モルに対し約0.1モル〜約1モル、好ましくは約0.2モル〜約0.7モルである。
水素移動型の不斉還元反応は、不活性気体雰囲気下の化合物[I]溶液にキラルなプロリンアミド類化合物を配位子とするイリジウム(III)錯体を添加、溶解させた後に、水素供与性化合物を滴下して反応させることにより好適に実施できる。本反応は−70℃〜溶媒の還流温度、好ましくは約−10℃〜約30℃で好適に行われ、通常、5分間〜2時間で反応は完了する。また、イミン化合物の安定性を向上させるために無水硫酸マグネシウム、無水硫酸カルシウム、モレキュラーシーブス、オルト蟻酸エステルなどの脱水剤を共存させて反応させてもよい。
上記水素移動型の不斉還元反応の例としては、下記反応式で示される反応が挙げられる。
Figure 0005208934
化合物[III]+化合物[IV]+化合物[V]→化合物[VI]→化合物[VII]
一方、ケトンとアミンとを用い、アミノアルコール金属化合物を経由して水素移動型の不斉還元することによっても優れた化学選択性でキラルアミンを製造することができる。すなわち、一般式[III]で示されるアミン(以下、単に化合物[III]ともいう。)と一般式[IV]で示されるケトン(以下、単に化合物[IV]ともいう。)とを、一般式[V]で示される金属化合物(例えばチタニウムテトライソプロポキシドなどのルイス酸)(以下、単に化合物[V]ともいう。)の存在下に反応させて、一般式[VI]で示されるアミノアルコール金属化合物(以下、単に化合物[VI]ともいう。)を形成させ、次いで、該アミノアルコール金属化合物を前記キラルなプロリンアミド類化合物を配位子とするイリジウム(III)錯体および前記水素供与性化合物の存在下に反応させることにより、一般式[VII]で示されるキラルアミン(以下、単に化合物[VII]ともいう。)を製造することができる。
ケトンとアミンの混合物に前記触媒および前記水素供与性化合物を添加して還元アミノ化反応を行った場合、主生成物はケトンが単に還元されたアルコール化合物であるが、アミノアルコール金属化合物を経由させることによりアルコールの副生を皆無乃至痕跡量にまで抑えることができる。
化合物[III]において、RおよびRで示される置換基を有してもよいアルキル基における“アルキル基”としては、炭素数1〜20の直鎖状または分枝状のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、またはオクサデシル基などが挙げられる。RおよびRで示される置換基を有してもよいアリール基における“アリール基”としては、炭素数6〜14の芳香族炭化水素基が好ましく、該芳香族炭化水素基としては、例えばフェニル基、ナフチル基、またはアントラニル基などが挙げられる。RおよびRで示される置換基を有してもよいアラルキル基における“アラルキル基”としては、炭素数1〜3のアルキル基に前記アリール基が置換したものが挙げられる。具体的には、例えばベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、またはナフチルメチル基などが挙げられる。RおよびRで示される置換基を有してもよいヘテロアリール基における“ヘテロアリール基”としては、フリル基、チエニル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、フタラジニル基、トリアジニル基、インドリル基、イソインドリル基、キノリニル基、イソキノリニル基、またはジベンゾフラニル基などが挙げられる。RおよびRで示される置換基を有してもよいシクロアルキル基における“シクロアルキル基”としては、炭素数3〜7のシクロアルキル基が好ましく、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、またはシクロヘプチル基などが挙げられる。前記した“アルキル基”、“アリール基”、“アラルキル基”、“ヘテロアリール基”、または“シクロアルキル基”の置換基としては前記した置換基(A)と同様のものが挙げられる。
化合物[IV]において、RおよびRで示される置換基を有してもよいアルキル基における“アルキル基”としては、炭素数1〜20の直鎖状または分枝状のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、またはオクサデシル基などが挙げられる。RおよびRで示される置換基を有してもよいアリール基における“アリール基”としては、炭素数6〜14の芳香族炭化水素基が好ましく、該芳香族炭化水素基としては、例えばフェニル基、ナフチル基、またはアントラニル基などが挙げられる。RおよびRで示される置換基を有してもよいアラルキル基(=アリールアルキル基)における“アラルキル基”としては、炭素数1〜3のアルキル基に前記アリール基が置換したものが挙げられる。具体的には、例えばベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、またはナフチルメチル基などが挙げられる。RおよびRで示される置換基を有してもよいヘテロアリール基における“ヘテロアリール基”としては、フリル基、チエニル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、フタラジニル基、トリアジニル基、インドリル基、イソインドリル基、キノリニル基、イソキノリニル基、またはジベンゾフラニル基などが挙げられる。Rで示される置換基を有してもよいシクロアルキル基における“シクロアルキル基”としては、炭素数3〜7のシクロアルキル基が好ましく、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、またはシクロヘプチル基などが挙げられる。RおよびRで示されるエステル化されたカルボキシル基としては、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル基など)やアリールオキシカルボニル基(例えばフェノキシカルボニル基など)が挙げられる。前記した“アルキル基”、“アリール基”、“アラルキル基”、“ヘテロアリール基”、または“シクロアルキル基”の置換基としては前記した置換基(A)と同様のものが挙げられる。
化合物[V]において、Xで示されるアルコキシ基としては、炭素数1〜6の直鎖状または分枝状アルコキシ基が好ましく、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、またはイソプロポキシ基などが挙げられる。Xで示されるアリールオキシ基としては、例えばフェノキシ基などが挙げられる。Xで示されるアシロキシ基としては、例えばアセトキシ基などが挙げられる。Xで示されるハロゲンは、前記と同一意味を有する。化合物[V]の好ましい例としては、例えば三フッ化ホウ素、トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛、アルミニウムトリエトキシド、ジルコニウムテトラプロポキシド、チタニウムテトラエトキシド、またはチタニウムテトライソプロポキシドなどが挙げられ、とりわけチタニウムテトライソプロポキシドが好ましい。
化合物[VI]は、溶媒の存在または非存在下で化合物[III]および化合物[IV]の混合物に、不活性気体雰囲気中で、化合物[V]を添加し、室温で数十分間〜数時間攪拌するのみで容易に生成できる。化合物[III]の使用量は、化合物[IV]1モルに対して通常約1モル〜約20モル、好ましくは約3モル〜約10モルであり、化合物[V]の使用量は、化合物[IV]1モルに対して通常約1モル〜約5モル、好ましくは約1モル〜約3モルである。溶媒としては、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジクロロメタンなどが好ましい。溶媒の使用量は、化合物[IV]1kgに対し、通常1L〜50L、好ましくは2L〜25Lである。
化合物[VII]は、化合物[VI]が形成された後に前記キラルなプロリンアミド類化合物を配位子とするイリジウム(III)錯体および前記水素供与性化合物を順次添加し、水素移動型の不斉還元反応をさせることにより容易に生成できる。キラルなプロリンアミド類化合物を配位子とするイリジウム(III)錯体の使用量は、該錯体がダイマーの形態である場合、化合物[IV]に対して通常約0.1〜約10モル%、好ましくは約0.2〜約2モル%である。水素供与性化合物の使用量は、化合物[IV]1モルに対し約1モル〜約20モル、好ましくは約3モル〜約10モルである。溶媒としては、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジクロロメタンなどが好ましい。溶媒の使用量は、化合物[IV]1kgに対し、通常1L〜50L、好ましくは2L〜25Lである。
また、本反応において、化合物[III]がアンモニアの場合は、水素供与性化合物をかねて蟻酸アンモニウムの形で使用し、この蟻酸アンモニウムを化合物[IV]と化合物[V]に加え、ついで前記キラルなプロリンアミド類化合物を配位子とするイリジウム(III)錯体を添加することによっても実施できる。該蟻酸アンモニウムの使用量は化合物[IV]1モルに対し約1モル〜約20モル、好ましくは約3モル〜約10モルである。反応はともに−70℃〜溶媒の還流温度、好ましくは約−10℃〜約30℃で好適に行われ、通常、数時間〜数十時間で反応は完了する。
反応後は、通常の濃縮、抽出、濾過、洗浄などの処理を行うことにより容易に目的とする光学活性アミンを得ることができる。必要に応じて、結晶化や再結晶、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸などのアキラルな酸との塩形成やその再結晶、またはキラルなマンデル酸、酒石酸、ジトルオイル酒石酸、リンゴ酸などを用いた化学的光学分割の手法などを用いることにより光学的に純粋なキラルアミンに導くことができる。
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
(S)−N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミドの合成
N−(tert−ブトキシカルボニル)−S−プロリン43.1gをテトラヒドロフラン500mlに溶解し、これにトリエチルアミン20.2g、ついでクロロ炭酸エチル21.7gを加えて−5〜5℃で約30分間攪拌を続けた。この溶液に3−アミノ−2−メトキシジベンゾフラン42.6gのテトラヒドロフラン溶液を同温で約30分間を要して滴下し、その後15〜25℃で一晩攪拌を続け、反応させた。反応後、減圧濃縮し残留物を酢酸エチルに溶解した。食塩水、5%重曹水、水で順次洗浄した後に減圧濃縮し、86.2gの(S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミドが固形物として得られた。得られた化合物35.0gをメタノール100mlに溶解し、氷冷下、4N−塩酸/酢酸エチル200mlを加えて一晩攪拌を続けた。析出物を濾過し、酢酸エチルで洗浄、乾燥し、23.4gの(S)−N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミドの塩酸塩が白色結晶として得られた。該塩酸塩10.0gを水酸化ナトリウム水溶液で中和し酢酸エチルで抽出、水洗、濃縮し、酢酸エチルより再結晶すると6.9gの遊離塩基が白色結晶として得られた。
融点:170〜171℃
旋光度:[α]20 −61.9°(C=0.5、MeOH)
NMR:H−NMR(200MHz,CDCl):δ 1.67−1.88(2H,m),2.01−2.30(1H,m),2.98−3.19(2H,m)、3.90−3.98(1H,m)、4.01(3H,S)、7.26−7.43(4H,m)、7.52−7.56(1H,m)、7.82−7.86(1H,m)、8.79(1H,S)
N−(tert−ブトキシカルボニル)−S−プロリンの代わりにN−(tert−ブトキシカルボニル)−R−プロリン用いて上記一連の操作を行うことにより(R)−N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミドを得ることができる。
[実施例2]
(R)−5−[2−[[2−(2−エトキシフェノキシ)エチル]アミノ]プロピル]−2−メトキシベンゼンスルホンアミド・(R)−マンデル酸塩の合成
(1)(S)−クロロ〔(1,2,3,4−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕〔N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2〕イリジウム(III)触媒の調製
ペンタメチルシクロペンタジエニルイリジウム(III)クロリドダイマー79.7mg、(S)−N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミド65.2mg、トリエチルアミン22.3mgをアセトニトリル5mlに加えてアルゴン雰囲気下に室温で約30分間攪拌し、触媒調製液が得られた。
(2)(R)−5−[2−[[2−(2−エトキシフェノキシ)エチル]アミノ]プロピル]−2−メトキシベンゼンスルホンアミド・(R)−マンデル酸塩の合成
2−メトキシ−5−(2−オキソプロピル)ベンゼンスルホンアミド4.87g、2−(2−エトキシフェノキシ)エチルアミン3.62gおよび酢酸ナトリウム10mgをアセトニトリル30mlに加えて約1時間還流下に加熱攪拌を行った。その後、溶媒を減圧留去することにより、イミン化合物7.84gの粉体が得られた。得られたイミン化合物をアセトニトリル70mlに再び溶解し、無水硫酸マグネシウム1.0gを加えた後にアルゴン雰囲気下に−3〜3℃に冷却した。
上記触媒調製液の全量を添加し同温で約30分間攪拌を続けた後に蟻酸/トリエチルアミン(モル比5/2)混合溶液12.0mlを滴下した。滴下後、同温で約5時間攪拌した後に徐々に室温に戻して一晩攪拌を続け、反応させた。反応後、溶媒を減圧留去し、残留物をメチルイソブチルケトンに溶解し、メタンスルホン酸水溶液で抽出した。この水層を水酸化ナトリウム水溶液で弱アリカリ性とした後、遊離する油状物をメチルエチルケトンで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄、乾燥、濃縮することにより、R体が過剰な5−〔2−〔(2−(2−エトキシフェノキシ)エチル)アミノ〕プロピル〕−2−メトキシベンゼンスルホンアミド(粗結晶)7.96gを淡褐色粉体として得た。得られた化合物を光学活性カラム(CHIRALPAC AD−H;ダイセル化学工業(株)製)を用い、n−へキサン/2−プロパノール/ジエチルアミン(800/200/1)を溶媒として分析したところ、R体の光学純度は70.7%eeであった。
次に、該粗結晶6.0gを10%含水アセトン42.0mlに溶解し、(R)−マンデル酸3.36gを加えた後に加熱溶解し、その後15〜25℃で一晩放置した。析出結晶を濾過し、アセトンで洗浄、乾燥することにより、(R)−タムスロシン・(R)−マンデル酸塩、すなわち(R)−5−[2−[[2−(2−エトキシフェノキシ)エチル]アミノ]プロピル]−2−メトキシベンゼンスルホンアミド・(R)−マンデル酸塩4.56gを無色結晶として得た。得られた化合物のR体の光学純度は97.0%eeであった。さらに、10%含水アセトンで再結晶することにより3.29gの精製品が得られ、このR体の光学純度は100%eeであった。
旋光度:〔α〕 20 −31.90°(C=0.5,MeOH)
NMR:H−NMR(200MHz,DMSO−d):δ 0.99−1.03(3H,d),1.23−1.30(3H,t),2.47−2.59(1H,q),2.97−3.05(1H,q),3.10−3.30(1H,m),3.14−3.20(2H,t),3.88(3H,s),3.94−4.04(2H,q),4.09−4.15(2H,t),4.43(2H,m),4.75(1H,s),6.82−7.43(9H,m),7.04(2H,m),7.58−7.60(1H,d).
(R)−N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミドは(S)−N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミドの場合と全く同様の方法で合成でき、(S)−N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミドの代わりに(R)−N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミドおよび(S)マンデル酸を用いて上記一連の操作を行うことにより(S)−5−[2−[[2−(2−エトキシフェノキシ)エチル]アミノ]プロピル]−2−メトキシベンゼンスルホンアミド・(S)−マンデル酸塩を得ることができる。
[実施例3]
(R)−1−(4−メトキシフェニル)−2−ベンジルアミノプロパンの合成
(1)(R)−クロロ〔(1,2,3,4−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(N−6−キノリニル−2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)触媒の調製
ペンタメチルシクロペンタジエニルイリジウム(III)クロリドダイマー398mg、(S)−N−6−キノリニル−2−ピロリジンカルボキサミド253mg、トリエチルアミン111mgをアセトニトリル20mlに加えてアルゴン雰囲気下に室温で約30分間攪拌し、触媒調製液が得られた。
(2)(R)−1−(4−メトキシフェニル)−2−ベンジルアミノプロパン・メタンスルホン酸塩の合成
4−メトキシフェニルアセトン8.21g、ベンジルアミン5.36gをトルエン50mlに溶解しp−トルエンスルホン酸50mgを加えた後に2時間脱水還流を行った。反応液を減圧濃縮し、イミン化合物12.34gが淡褐色油状物として得られた。得られたイミン化合物をアセトニトリル100mlに再び溶解し、無水硫酸マグネシウム5.0gを加えた後にアルゴン雰囲気下に−3〜3℃に冷却した。
上記触媒調製液の全量を添加し同温で約30分間攪拌を続けた後に、蟻酸/トリエチルアミン(モル比5/2)混合溶液30.0mlを滴下した。滴下後、同温で約5時間攪拌した後に徐々に室温に戻して一晩攪拌を続け、反応させた。反応後、溶媒を減圧留去し、残留物をメタンスルホン酸水溶液とジイソプロピルエーテルで処理し、この水層を水酸化ナトリウム水溶液で弱アリカリ性とした後に酢酸エチルで抽出し、食塩水で洗浄、乾燥、濃縮することにより10.66gの油状物が得られた。得られた油状物を光学活性カラム(CHIRALCEL OD;ダイセル化学工業(株)製)を用い、n−へキサン/2−プロパノール/酢酸/トリフルオロ酢酸(950/50/1/1)を溶媒として分析したところ、光学純度は83.2%eeであった。次に、該油状物9.00gをアセトニトリル80mlに溶解し、50℃に加温し、メタンスルホン酸4.07gを徐々に添加し、結晶が析出した。室温まで冷却した後に析出結晶を濾過し、アセトニトリルで洗浄、乾燥し、8.67gの微黄白色結晶が得られた。さらに、メタノールを溶媒として再結晶し、5.05gの題記化合物が無色結晶として得られた。なお、このメタンスルホン酸塩を中和して得られた遊離塩基の光学純度は100%eeであった。
融点:201〜203℃
旋光度:[α]20 −16.6°(C=1.0、MeOH)
NMR:H−NMR(200MHz,CDCl):δ 1.26−1.29(3H,d),2.68(3H,S),3.29−3.32(2H,m),3.44−3.54(1H,m),3.77(3H,S),4.21−4.27(1H,d),4.28−4.35(1H,d),6.87−6.94(2H,d),7.13−7.21(2H,d),7.43−7.55(5H,m)
(S)−N−6−キノリニル−2−ピロリジンカルボキサミドの代わりに(R)−N−6−キノリニル−2−ピロリジンカルボキサミド用いて上記一連の操作を行うことにより(S)−1−(4−メトキシフェニル)−2−ベンジルアミノプロパン・メタンスルホン酸塩を得ることができる。
[実施例4]
(R)−1−(4−メトキシフェニル)−2−エチルアミノプロパンの合成
(1)(S)−クロロ〔(1,2,3,4−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)触媒の調製
ペンタメチルシクロペンタジエニルイリジウム(III)クロリドダイマー239mg、(S)−プロリンアミド72mg、トリエチルアミン67mgをアセトニトリル5mlに加えてアルゴン雰囲気下に室温で約30分間攪拌し、触媒調製液が得られた。
(2)(R)−1−(4−メトキシフェニル)−2−エチルアミノプロパンの合成
4ーメトキシフェニルアセトン4.10g、エチルアミン塩酸塩10.2gをアセトニトリル70mlに加えて、その後トリエチルアミン12.6gを添加した後に室温、封管中で一晩攪拌を続けた。チタニウムテトライソプロポキシド14.2gを加えて室温で約1時間攪拌し、IRスペクトルよりケトンに由来する吸収が消失した。アルゴン雰囲気下で−3〜3℃に冷却した。
上記触媒調製液の全量および蟻酸5.18gを加えて同温で約5時間攪拌した後に徐々に室温に戻して一晩攪拌を続けた。反応後、溶媒を減圧留去し、残留物を希塩酸と酢酸エチルで処理し、この酸性水層を水酸化ナトリウム水溶液で弱アリカリ性とした。酢酸エチルを加え短時間攪拌した後に不溶物を吸引濾過し酢酸エチルで洗浄した。濾過液の有機層を分取し食塩水で洗浄、乾燥、濃縮し、4.98gの油状物が得られた。得られた油状物には、4−メトキシフェニルアセトンが単に還元されたアルコール成分は存在せず、目的のアミンの光学純度は51.9%eeであった。次に、該油状物4.50gにジ−p−トルオイル−L−酒石酸9.09gを加えてエタノール/メタノール(1/1)混合溶媒200mlに加熱溶解させ、その後室温まで冷却した。析出結晶を濾過しエタノールで洗浄、乾燥し、8.03gの結晶(光学純度93.3%ee)が得られた。得られた結晶をエタノール/メタノール(1/1)で再結晶し、5.30gの無色結晶(光学純度98.2%ee)が得られた。このジ−p−トルオイル−L−酒石酸塩を水酸化ナトリウム水溶液で中和し酢酸エチルで抽出したものを濃縮し、2.00gの題記化合物が油状物として得られた。
旋光度:[α]20 −25.4°(C=0.5、MeOH)
NMR:H−NMR(200MHz,CDCl):δ 1.02−1.09(3H,t),1.03−1.06(2H,d),2.48−2.80(4H,m),2.81−2.91(1H,m),3.79(3H,s),6.84(2H,d)7.10(2H,d)
(S)−プロリンアミドの代わりに(R)−プロリンアミド用いて上記一連の操作を行うことにより(S)−1−(4−メトキシフェニル)−2−エチルアミノプロパンを得ることができる。
[実施例5]
(3S)−7,8−ジフルオロ−3−メチル−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾオキサジンの合成
(1)(S)−クロロ〔(1,2,3,4−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)触媒の調製
ペンタメチルシクロペンタジエニルイリジウム(III)クロリドダイマー637mg、(S)−プロリンアミド192mg、トリエチルアミン356mgをジクロロメタン20mlに加えて室温で約30分間攪拌することにより触媒調製液が得られた。
(2)(3S)−7,8−ジフルオロ−3−メチル−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾオキサジンの合成
7,8−ジフルオロ−3−メチル−2H−1,4−ベンゾオキサジン7.29gをジクロロメタン125mlに溶解し窒素気流下に攪拌し−35〜−30℃に冷却した。
上記触媒調製液の全量を添加し同温で約30分間攪拌した後に蟻酸/トリエチルアミン(モル比5/2)混合溶液30.0mlを滴下し、同温で8時間攪拌すると反応は終了した。水酸化ナトリウム水溶液を加えて塩基性とした後に有機層を分取し、水洗、濃縮すると7.54gの油状物が得られた。
シリカゲルを用いたカラムクロマトによる精製を行い、ジクロロメタン/n−ヘキサン(1/1)で溶出されるフラクションを濃縮すると5.12gのS体が過剰な7,8−ジフルオロ−3−メチル−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−ベンゾオキサジンが油状物として得られた。得られた化合物を光学活性カラム(CHIRALPAC IB;ダイセル化学工業(株)製)を用い、n−へキサン/メタノール/ジエチルアミン(1000/1/1)を移動相として分析したところ、S体の光学純度は93.2%eeであった。
NMR:H−NMR(200MHz,CDCl):δ 1.19(3H,d),3.43−3.58(1H,m),3.78(1H,dd),4.28(1H,dd),6.21−6.31(1H,m),6.48−6.62(1H,m)
[実施例6]
2,3−ジヒドロ−1−[3−(フェニルメトキシ)プロピル]−5−[(2R)−2−[[2−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェノキシ]エチル]アミノ]プロピル]−1H−インドール−7−カルボニトリルの合成
(1)1−[3−(ベンジルオキシ)プロピル]−2,3−ジヒドロ−5−(2−オキソプロピル)−1H−インドール−7−カルボニトリル8.85gおよび2−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェノキシ]−エタナミン6.25gをトルエン70mlに溶解し、p−トルエンスルホン酸10mgを加えた後に攪拌下に1時間脱水還流を行い、その後、溶媒を減圧留去すると14.34gのイミン化合物が油状物として得られた。
(2)(S)−クロロ〔(1,2,3,4−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)触媒の調製
ペンタメチルシクロペンタジエニルイリジウム(III)クロリドダイマー498mg、(S)−プロリンアミド150mg、トリエチルアミン278mgをジクロロメタン20mlに加えて室温で約30分間攪拌することにより触媒調製液が得られた。
(3)2,3−ジヒドロ−1−[3−(フェニルメトキシ)プロピル]−5−[(2R)−2−[[2−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェノキシ]エチル]アミノ]プロピル]−1H−インドール−7−カルボニトリルの合成
上記イミン化合物14.10gをジクロロメタン125mlに溶解し窒素気流下に攪拌し0〜5℃に冷却した。
上記触媒調製液の全量を添加し同温で約30分間攪拌した後に蟻酸/トリエチルアミン(モル比5/2)混合溶液16.5mlを滴下し、同温で約5時間攪拌した後に徐々に室温に戻して一晩攪拌を続けた。反応後、炭酸カリウム水溶液を加えて塩基性とした後に有機層を分取し、水洗、濃縮すると14.75gの油状物が得られた。
シリカゲルを用いたカラムクロマトによる精製を行い、ジクロロメタン/アセトン(5/1)で溶出されるフラクションを濃縮すると8.01gのR体が過剰な2,3−ジヒドロ−1−[3−(フェニルメトキシ)プロピル]−5−[(2R)−2−[[2−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェノキシ]エチル]アミノ]プロピル]−1H−インドール−7−カルボニトリルが油状物として得られた。得られた化合物を光学活性カラム(CHIRALPAC AD−H;ダイセル化学工業(株)製)を用い、n−へキサン/2−プロパノール/ジエチルアミン(800/100/1)を移動相として分析したところ、R体の光学純度は80.1%eeであった。
NMR:H−NMR(200MHz,CDCl):δ 1.05(3H,d),1.90−2.00(2H,m),2.35−2.45(1H,m),2.55−2.65(1H,m),2.85−2.95(3H,m),2.95−3.10(2H,m)3.54(2H,t)、3.60−3.70(4H,m)、4.05−4.15(2H,m)、4.25−4.35(2H,m)、4.52(2H,s)、6.85−7.10(6H,m)、7.25−7.35(5H,m)
なお、上記80.1%eeの油状物はエタノールを溶媒として用いてD−(−)−酒石酸塩の結晶として単離することにより精製することができる。この方法で得られる2,3−ジヒドロ−1−[3−(フェニルメトキシ)プロピル]−5−[(2R)−2−[[2−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェノキシ]エチル]アミノ]プロピル]−1H−インドール−7−カルボニトリル・D−(−)−酒石酸塩の光学純度は99.6%deに上昇し、その比旋光度は[α]25 −7.6°(C=0.99、MeOH)であった。
[参考例]
1−[3−(フェニルメトキシ)プロピル]−2,3−ジヒドロ−5−(2−オキソプロピル)−1H−インドール−7−カルボニトリルの合成
5−ブロモインドリン19.80gをトルエン250mlに溶解し、氷冷攪拌下に三塩化ホウ素ジクロロメタン溶液(1.0M)110mlを滴下した。
ジクロロメタンを留去しつつ徐々に昇温させ、110℃で1時間攪拌した後に室温まで冷却し、チオシアン酸メチル10.0mlを加えて一晩室温で攪拌を続けた。反応後、溶媒を減圧留去した後に得られる残留物をメタノール250mlに溶解し水酸化ナトリウム56.0gの水100ml溶液を加えて50〜60℃で5時間攪拌した。冷却後、塩酸酸性とした後に酢酸エチルで抽出し水洗、濃縮すると14.20gの5−ブロモ−7−インドリンカルボニトリルが淡褐色粉体として得られた。
NMR:H−NMR(200MHz,CDCl):δ 3.12(2H,t),3.73(2H,t),7.22−7.30(2H,m)
5−ブロモ−7−インドリンカルボニトリル10.00gをジメチルホルムアミド 120mlに溶解し窒素雰囲気下に0℃に冷却し60%水素化ナトリウム2.37gを添加した。
30分間攪拌した後に3−ブロモプロピルベンジルエーテル11.32gを加えて同温で7時間攪拌を続けると反応は終了した。
反応液を水に注加し酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、濃縮して得られる残留物をシリカゲルを用いたカラムクロマトによる精製を行い、n−ヘキサン/ジイソプロピルエーテル(3/1)で溶出されるフラクションを濃縮すると13.45gの1−[3−(ベンジルオキシ)プロピル]−2,3−ジヒドロ−5−ブロモ−1H−インドール−7−カルボニトリルが油状物として得られた。
NMR:H−NMR(200MHz,CDCl):δ 1.90−2.03(2H,m),2.95(2H,t),3.54−3.72(7H,m),4.51(2H,s),7.09(1H,m)、7.20(1H,m)、7.30−7.36(5H,m)
1−[3−(ベンジルオキシ)プロピル]−2,3−ジヒドロ−5−ブロモ−1H−インドール−7−カルボニトリル13.37g、トリ−n−ブチルすずメトキシド23.11g、酢酸イソプロペニル7.20gをトルエン270mlに溶解し、窒素雰囲気下に室温で1時間攪拌した。
トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)0.33gと2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2‘−(ジメチルアミノ)ビフェニル0.57gを加えた後に75〜85℃で1.5時間攪拌を続けると反応は終了した。
溶媒を減圧留去した後に得られる残留物をシリカゲルを用いたカラムクロマトによる精製を行い、n−ヘキサン/酢酸エチル(4/1)で溶出されるフラクションを濃縮すると11.11gの1−[3−(ベンジルオキシ)プロピル]―2,3−ジヒドロ−5−(2−オキソプロピル)−1H−インドール−7−カルボニトリルが油状物として得られた。
NMR:H−NMR(200MHz,CDCl):δ 1.91−2.06(2H,m),2.17(3H,s),2.94(2H,t),3.51(2H,s),3.54―3.72(6H,m),4.52(2H,s)6.94(2H,m)、7.29−7.38(5H,m)
本発明により医薬、ファインケミカルの領域で極めて重要な化合物群であるキラルアミンを簡便かつ高収率に製造することができる。

Claims (12)

  1. 式[I]:
    Figure 0005208934
    (式中、RおよびRは、Rが水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、または置換基を有してもよいヘテロアリール基を示し、Rが置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、カルボキシル基、エステル化されたカルボキシル基、シアノ基、またはアミド基を示すか、あるいはRとRが末端で結合して隣接する炭素原子と一緒になって環を形成していてもよいことを示し、Rは、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいヘテロアリール基、または置換基を有してもよいシクロアルキル基を示し、RとRが隣接する−N=C−と一緒になって置換基を有していてもよい窒素含有複素環を形成していてもよいことを示す。)
    で示されるイミン化合物をキラルなプロリンアミド類化合物を配位子とするイリジウム(III)錯体および水素供与性化合物の存在下で水素移動型の不斉還元に付すことを特徴とする式[II]:
    Figure 0005208934
    (式中、R、RおよびRは、前記と同一意味を有し、*印は不斉炭素原子を示す。)
    で示されるキラルアミンの製造方法。
  2. 式[III]:
    Figure 0005208934
    (式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいヘテロアリール基、または置換基を有してもよいシクロアルキル基を示すか、あるいはRとRが末端で結合して隣接する窒素原子と一緒になって環を形成していてもよいことを示す。)
    で示されるアミンと、式[IV]:
    Figure 0005208934
    (式中、RおよびRは、それぞれ異なって、Rが置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、または置換基を有してもよいヘテロアリール基を示し、Rが置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいヘテロアリール基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、カルボキシル基、エステル化されたカルボキシル基、シアノ基、またはアミド基を示すか、あるいはRとRが末端で結合して隣接する炭素原子と一緒になって環を形成していてもよいことを示す。)
    で示されるケトンと、式[V]:
    Figure 0005208934
    (式中、Mはホウ素、アルミニウム、亜鉛、チタニウム、およびジルコニウムからなる群から選ばれる原子を示し、nはMの原子価を示し、Xはアルコキシ基、アリールオキシ基、アシロキシ基、スルホキシ基、トリフルオロメタンスルホキシ基、またはハロゲンを示す。)
    で示される金属化合物とを反応させて、式[VI]:
    Figure 0005208934
    (式中、R、R、R、R、M、nおよびXは、前記と同一意味を有する。)
    で示されるアミノアルコール金属化合物を形成させ、ついで該アミノアルコール金属化合物をキラルなプロリンアミド類化合物を配位子とするイリジウム(III)錯体および水素供与性化合物の存在下で水素移動型の不斉還元に付すことを特徴とする式[VII]:
    Figure 0005208934
    (式中、R、R、RおよびRは、前記と同一意味を有し、*印は不斉炭素原子を示す。)
    で示されるキラルアミンの製造方法。
  3. キラルなプロリンアミド類化合物が、式[VIII]:
    Figure 0005208934
    (式中、Rは、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいヘテロアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、またはシクロアルキル基を示し、*印は不斉炭素原子を示す。)
    で示される化合物である請求の範囲第1項または第2項に記載の製造方法。
  4. 式[VIII]で示されるキラルなプロリンアミド類化合物が、(R)−プロリンアミドまたは(S)−プロリンアミドである請求の範囲第3項に記載の製造方法。
  5. 式[VIII]で示されるキラルなプロリンアミド類化合物が、(R)−プロリンヘテロアリールアミドまたは(S)−プロリンヘテロアリールアミドである請求の範囲第3項に記載の製造方法。
  6. 式[VIII]で示されるキラルなプロリンアミド類化合物が、(R)−N−(6−キノリニル)−2−ピロリジンカルボキサミドまたは(S)−N−(6−キノリニル)−2−ピロリジンカルボキサミドである請求の範囲第3項に記載の製造方法。
  7. 式[VIII]で示されるキラルなプロリンアミド類化合物が、(R)−N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミドまたは(S)−N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミドである請求の範囲第3項に記載の製造方法。
  8. キラルなプロリンアミド類化合物を配位子とするイリジウム(III)錯体が、(S)もしくは(R)−クロロ〔(1,2,3,4−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕〔N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2〕イリジウム(III)触媒、(S)もしくは(R)−クロロ〔(1,2,3,4−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(N−6−キノリニル−2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)触媒、または(S)もしくは(R)−クロロ〔(1,2,3,4−η)−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジエン−1−イル〕(2−ピロリジンカルボキサミダト−κN1,κN2)イリジウム(III)触媒である請求の範囲第1項または第2項に記載の製造方法。
  9. 水素供与性化合物が蟻酸である請求の範囲第1〜8項のいずれかに記載の製造方法。
  10. 式[V]で示される金属化合物が、チタニウムテトライソプロポキシドである請求の範囲第2項に記載の製造方法。
  11. 式[I−a]:
    Figure 0005208934
    (式中、Meはメチル基、Etはエチル基を示す。)
    で示されるイミン化合物をキラルなプロリンアミド類化合物を配位子とするイリジウム(III)錯体および水素供与性化合物の存在下で水素移動型の不斉還元に付し、所望により生成物をその酸付加塩とすることを特徴とする式[II−a]:
    Figure 0005208934
    (式中、Me、Etは前記と同一意味を有し、*印は不斉炭素原子を示す。)
    で示されるタムスロシンまたはその酸付加塩の製造方法。
  12. (S)−N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミドまたは(R)−N−(2−メトキシ−3−ジベンゾフラニル)−2−ピロリジンカルボキサミド。
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