JP6048150B2 - 絶縁型スイッチング電源装置 - Google Patents

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本発明は、絶縁型スイッチング電源装置に関する。
絶縁型スイッチング電源装置においては、同期整流器の駆動、過電流保護、及び並列運転時における出力電流バランスの確保等を目的として、トランスの1次巻線電流、または2次巻線電流を測定する必要が生じる。
また、絶縁型スイッチング電源装置の電力変換回路のトポロジーには、トランスの1次巻線、または2次巻線と直列に共振インダクタが接続されて構成されるものがある。
図5は、従来例である特許第4264837号である。従来例の電力変換回路にはトランスの1次巻線と直列に共振インダクタが接続されたLLC共振ハーフブリッジコンバータのトポロジーが採用されている。LLC共振ハーフブリッジコンバータにおけるトランスの1次巻線電流は、2次巻線電流に比例する成分と、励磁電流成分との合算によって構成されるため、1次巻線電流の測定値から励磁電流相当分を減算して算出した2次巻線電流に応じて同期整流器(7、8)を駆動している。
従来例の絶縁型スイッチング電源装置900は、直流電源(1)に接続されて1次側回路を構成する少なくとも1つの主スイッチング素子(2、3)及びトランス(4)の1次巻線(4a)と、トランス(4)の1次巻線(4a)に電磁的に結合する2次巻線(4b、4c)と負荷との間に接続され2次側回路を構成する少なくとも1つの整流素子である同期整流器(7、8)と、1次側回路に流れる電流(IQ1、IQ2)を測定する電流測定手段(51)と、バイアス電圧(VSB1、VSB2)を発生するバイアス手段(53,54)と、トランス(4)の励磁電流に対応する電圧に比例する傾斜信号(VRP)を発生する傾斜信号発生手段と、電流測定手段(51)の測定電圧(VDT)がバイアス手段(53、54)のバイアス電圧(VSB1、VSB2)と傾斜電圧発生手段の傾斜信号(VRP)との重畳信号の電圧を超えたとき、同期整流器(7、8)を駆動する比較手段(55、57)とを備え、主スイッチング素子(2、3)のスイッチング動作に同期して同期整流器(7、8)を駆動することにより2次側回路から負荷に直流出力(Vo)を供給する。
これにより、2次側回路に流れる整流出力電流(IS1、IS2)に比例して同期整流器(7、8)が駆動されるため、無用な循環電流による電力損失が発生しない。このため、2次側回路を構成する同期整流器(7、8)で発生する電力損失を最小限に抑制して同期整流型DC−DCコンバータの変換効率を向上することができる。
その他の従来例として、特許第4449461号やUS2010/0085782A1においてもトランスの1次巻線と直列に共振インダクタが接続されたLLC共振ハーフブリッジコンバータのトポロジーにおいて、1次巻線電流の測定値から励磁電流相当分を減算して算出した2次巻線電流に応じて同期整流器を駆動する回路構成が開示されている。
特許第4264837号公報 特許第4449461号公報 US2010/0085782A1
従来例の特許第4264837号公報、及び特許第4449461号公報ではカレントトランスを用いてトランスの1次巻線電流を検出しているが、カレントトランスを大電流の流れる経路に挿入すると、カレントトランスの巻線部分や端子部分、基板との接触抵抗等によって導通損失が発生する。US2010/0085782A1に開示されるように、電流検出用の抵抗で1次巻線電流を検出すると、導通損失は更に大きくなる。また、カレントトランスは比較的大型で価格の高い部品なので、絶縁型スイッチング電源装置の小型化や低コスト化の観点からは好ましくない。
本発明に係る第1の局面における絶縁型スイッチング電源装置は、少なくとも1次巻線及び2次巻線を備える第1のトランスと、励磁インダクタンスが共振インダクタとして作用する第2のトランスと、を備え、少なくとも1つ以上のスイッチング素子を備え、入力電源からの入力電圧を前記スイッチング素子でスイッチングして第1のトランスの1次巻線に入力する1次回路と、少なくとも1つ以上の整流素子を備え、第1のトランスの2次巻線から出力された出力電圧を整流平滑して直流電圧を出力する2次回路と、を備えた絶縁型スイッチング電源装置であって、第1のトランスの1次巻線または2次巻線と直列に第2のトランスの1次巻線が接続され、第2のトランスの補助巻線電圧から第1のトランスの1次巻線電流または2次巻線電流の微分値を検出して積分し、第1のトランスの1次巻線または2次巻線の電流値を算出する電流測定回路を、備える。
本発明の第2の局面における絶縁型スイッチング電源装置は、少なくとも1次巻線及び2次巻線を備える第1のトランスと、励磁インダクタンスが共振インダクタとして作用する第2のトランスと、を備え、少なくとも1つ以上のスイッチング素子を備え、入力電源からの入力電圧を前記スイッチング素子でスイッチングして前記第1のトランスの1次巻線に入力する1次回路と、少なくとも1つ以上の整流素子を備え、第1のトランスの2次巻線から出力された出力電圧を整流平滑して直流電圧を出力する2次回路と、を備えた絶縁型スイッチング電源装置であって、第1のトランスの1次巻線と直列に第2のトランスの1次巻線が接続され、第1のトランスのいずれかの巻線の出力電圧から第1のトランスの励磁電流の微分値を検出し、第2のトランスの補助巻線電圧から第1のトランスの1次巻線電流の微分値を検出し、第1のトランスの1次巻線電流の微分値から、第1のトランスの励磁電流の微分値を減算した値を積分し、第1のトランスの2次巻線の電流値を算出する電流測定回路を、備える。
好ましくは、第1および第2の局面における絶縁型スイッチング電源装置は、電流測定回路を同期整流器の駆動回路に適用し、電流測定回路で測定した2次巻線の電流値からそれぞれの同期整流器に順方向電流が流れる期間を判断し、順方向電流が一定値以上流れる期間に同期整流器をオン状態に駆動し、その他の期間はオフ状態に保持するものである。
あるいは、第1および第2の局面における絶縁型スイッチング電源装置は、電流測定回路を過電流保護回路に適用し、電流測定回路で測定した1次巻線または2次巻線電流値から絶縁型スイッチング電源装置の出力電流を算出し、出力電流の算出値が一定値以上の場合に保護動作を行うのが好ましい。
また、第1および第2の局面における絶縁型スイッチング電源装置は、電流測定回路を、絶縁型スイッチング電源装置を複数並列接続した電力供給システムに適用し、電流測定回路で測定した1次巻線または2次巻線電流値から複数の絶縁型スイッチング電源装置のそれぞれの出力電流を算出し、複数の絶縁型スイッチング電源装置のそれぞれの出力電流をバランスさせるのが好ましい。
本発明は、カレントトランスや電流検出用の抵抗を用いないので、電流測定によって導通損失が増加しない。比較的大型で価格の高いカレントトランスを使用しないので、絶縁型スイッチング電源装置の小型化や低コスト化を実現できる。
また、1次回路で検出した検出値から励磁電流の影響を除去して2次巻線電流値を算出する場合に、1つの積分回路で計算できるので、回路構成を簡略化できる。
本発明の第1実施形態に係る絶縁型スイッチング電源装置100の回路構成である。 図1に示した絶縁型スイッチング電源装置100の動作波形である。 本発明の第2実施形態に係る絶縁型スイッチング電源装置200の回路構成である。 図3に示した絶縁型スイッチング電源装置200の動作波形である。 特許文献1に係る絶縁型スイッチング電源装置900の回路構成である。
[第1実施形態]
図1に、第1実施形態に係る絶縁型スイッチング電源装置100の回路構成を示す。第1実施形態は、絶縁型スイッチング電源装置100に電流測定回路CRmsrを用いて、同期整流器SR1、SR2を最適なタイミングで駆動するものである。ここでは絶縁型スイッチング電源装置100として、絶縁型DC−DCコンバータを例に挙げて説明する。
図1において、Vinは直流入力電源であり、Q1、Q2はスイッチング素子であり、CNT1は1次側制御回路である。C1、C2、C3、C4、C5、C6はコンデンサである。T1は第1のトランスであり、Np1は1次巻線、Ns1は2次巻線である。T2は第2のトランスであり、Np2は1次巻線、Na2は補助巻線である。SR1、SR2は同期整流器である。R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9は抵抗である。ISO1は誤差信号伝送回路である。L1はインダクタである。LD1は負荷装置である。Vref1は基準電圧源である。CMP1、CMP2はコンパレータであり、DRV1、DRV2は同期整流器駆動回路である。Ipriは第1のトランスT1の1次巻線電流であり、Isecは第1のトランスT1の2次巻線電流である。CRmsrは電流検出回路である。Vm1は電流測定回路CRmsrの出力である第1の測定電圧であり、V1、V2、V3は基準電圧源Vref1の電圧を抵抗で分圧してそれぞれ形成した第1、第2、第3の直流電圧である。第1実施形態では、第1、第2、第3の直流電圧V1、V2、V3の関係を式1のように設定する。
V2 > V1 > V3 ・・・(式1)
第1実施形態の絶縁型DC−DCコンバータの電力変換回路は、1次側がアクティブクランプ、2次側が倍電圧整流で構成される。第1のトランスT1の2次巻線Ns1と直列に第2のトランスT2の1次巻線Np2が接続され、第2のトランスT2の励磁インダクタンスが共振インダクタとして作用して第1のトランスT1の2次巻線電流Isecの変化を抑制する。
スイッチング素子Q1、Q2は、1次側制御回路CNT1によって、図2に示すような相補的タイミングで駆動される。同期整流器SR1、SR2は、電流測定回路CRmsrによって測定された第1のトランスT1の2次巻線電流Isecに応じて、図2に示すような相補的タイミングで駆動される。
誤差信号伝送回路ISO1は、抵抗R1、R2で分圧された絶縁型DC−DCコンバータの出力電圧と、基準電圧源Vref1の電圧とを比較して誤差信号を形成し、1次側制御回路CNT1に伝送する。1次側制御回路CNT1は、誤差信号に応じてスイッチング素子Q1のデューティーを可変することで出力電圧を一定値に制御する。
第1実施形態において、第2のトランスT2の1次巻線Np2の両端電圧は第1のトランスT1の2次巻線電流Isecの微分値に比例するため、第2のトランスT2の補助巻線Na2の両端電圧も第1のトランスT1の2次巻線電流Isecの微分値に比例する。従って、第2のトランスT2の補助巻線Na2の両端電圧Vna0をコンデンサC6と抵抗R5によるCR積分回路で積分すると、第1のトランスT1の2次巻線電流Isecに比例する電流比例電圧が得られる。
Isec=∫(K0・Vna0)dt・・・(式1a)
K0は第1のトランスT1の励磁インダクタンス、共振インダクタンス(=第2のトランスT2の励磁インダクタンス)や各トランスの巻き数比によって定まる比例定数である。
コンパレータCMP1、CMP2に単電源コンパレータを用いるには、比較入力電圧が正の値である必要がある。そのため、電流比例電圧に第1の直流電圧V1を加算して第1の測定電圧Vm1を形成する。第1のトランスT1の2次巻線電流Isecに対する電流比例電圧の比例定数をK1とおくと、第1の測定電圧Vm1は以下の式2で表わされる。
Vm1=K1・Isec+V1 ・・・(式2)
ただし、Isecの単位をAとすると、
K1≒(Lnp2[H]・Na2[T])/C6[F]・R5[Ω]・Np2[T])であり、Lnp2はNp2の励磁インダクタンスである。
第1のトランスT1の2次巻線電流Isecは、第1の測定電圧Vm1が第1の直流電圧V1より小さい期間には、Ns1、Np2、SR1の順の経路で流れ、反対に第1の測定電圧Vm1が第1の直流電圧V1より大きい期間には、SR2、Np2、Ns1の順の経路で流れる。第1の測定電圧Vm1が第1の直流電圧V1より小さい期間では、同期整流器SR1に順方向電流が流れ、第1の測定電圧Vm1が第1の直流電圧V1より大きい期間では、同期整流器SR2に順方向電流が流れることから、第1の測定電圧Vm1の変化に応じて同期整流器SR1、SR2の最適な駆動タイミングを判断することが可能となる。
第1の測定電圧Vm1と第3の直流電圧V3をコンパレータCMP1で比較し、第1の測定電圧Vm1が直流電圧V3より小さくなる期間のみ同期整流器SR1をオン状態に駆動し、その他の期間はオフ状態に保持するように駆動すると、同期整流器SR1は、順方向電流が (V1−V3)/K1 より大きい期間のみオン状態に駆動され、その他の期間はオフ状態に保持される。同様に、第1の測定電圧Vm1と第2の直流電圧V2をコンパレータCMP2で比較し、第1の測定電圧Vm1が直流電圧V2より大きくなる期間のみ同期整流器SR2をオン状態に駆動し、その他の期間はオフ状態に保持するように駆動すると、同期整流器SR2は、順方向電流が (V2−V1)/K1 より大きい期間のみオン状態に駆動され、その他の期間はオフ状態に保持される。
第1実施形態では、一定値以上の順方向電流が流れる期間のみに同期整流器をオン状態に駆動するので、軽負荷時には同期整流器にオフ状態を維持する動作になり、同期整流器の駆動損失を低減できる。また、重負荷時においても、同期整流器SR1、SR2が共にオフするデッドタイムが自然に形成されるので、同期整流器SR1、SR2の同時オンによる短絡電流の発生を防ぐことができる。
[第2実施形態]
図3に、第2実施形態に係る絶縁型スイッチング電源装置200の回路構成を示す。第2実施形態は、1次回路と2次回路の両方に電流測定回路CRmsrを用いた絶縁型スイッチング電源装置200である。ここでも絶縁型スイッチング電源装置200として、絶縁型DC−DCコンバータを例に挙げて説明する。
1次回路では、電流測定値を基に過電流保護の作動/停止を判断し、また、並列運転する他の絶縁型DC−DCコンバータとの間で出力電流がバランスするように制御する。2次回路では、それぞれの同期整流器SR1、SR2に順方向電流が流れる期間を算出し、順方向電流が一定値以上流れる期間に同期整流器SR1、SR2をオン状態に駆動し、その他の期間はオフ状態に保持するように同期整流器SR1、SR2を駆動する。
第2実施形態において、Vinは直流入力電源であり、Q1、Q2はスイッチング素子であり、CNT1は1次側制御回路であり、OCPは1次側制御回路CNT1の内部における過電流保護回路であり、INTは1次側制御回路CNT1の内部における積分回路である。R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12,R13は抵抗である。C1、C2、C5、C6、C7はコンデンサである。D1、D2、D3、D4、D5はダイオードである。AMP1はオペアンプである。Cbalは電流バランス端子である。並列運転する絶縁型DC−DCコンバータにおいて、互いの電流バランス端子Cba1を接続することにより、電流バランスを改善できる。T1は第1のトランスであり、Np1は1次巻線、Ns1およびNs2は第1、第2の2次巻線、Na1は補助巻線である。T2は第2のトランスであり、Np2は1次巻線、Na2およびNa3は補助巻線である。SR1、SR2は同期整流器である。ISO1は誤差信号伝送回路である。LD1は負荷装置である。Vref1は基準電圧源であり、CMP1、CMP2はコンパレータであり、DRV1、DRV2は同期整流器駆動回路である。Ipriは第1のトランスT1の1次巻線電流であり、Isecは第1のトランスT1の2次巻線電流である。CRmsrは電流検出回路である。Vm1は電流測定回路CRmsrの第1の測定電圧であり、Vm2は電流測定回路CRmsrの第2の測定電圧であり、V1、V2、V3は基準電圧源Vref1の電圧を抵抗で分圧してそれぞれ形成した第1、第2、第3の直流電圧である。
第2実施形態の絶縁型DC−DCコンバータの電力変換回路は、LLC共振ハーフブリッジコンバータのトポロジーで構成される。第1のトランスT1の1次巻線Np1と直列に第2のトランスT2の1次巻線Np2が接続され、第2のトランスT2の励磁インダクタンスが共振インダクタとして作用する。
スイッチング素子Q1、Q2は、1次側制御回路CNT1によって、図4に示すような相補的タイミングで駆動される。同期整流器SR1、SR2は、電流測定回路CRmsrによって測定された第1のトランスT1の2次巻線電流Isecに応じて、図4に示すような相補的タイミングで駆動される。誤差信号伝送回路ISO1は、抵抗R1、R2で分圧された絶縁型DC−DCコンバータの出力電圧と、基準電圧源Vref1の電圧とを比較して誤差信号を形成し、1次側制御回路CNT1に伝送する。1次側制御回路CNT1は、誤差信号に応じてスイッチング周波数を可変することで出力電圧を一定値に制御する。
第2実施形態において、第2のトランスT2の1次巻線Np2の両端電圧は第1のトランスT1の1次巻線電流Ipriの微分値に比例するため、第2のトランスT2の補助巻線Na2の両端電圧Vna2も第1のトランスT1の1次巻線電流Ipriの微分値に比例する。一方で第1のトランスT1の補助巻線Na1の出力電圧Vna1は第1のトランスT1の励磁電流の微分値に比例する。また、第1のトランスT1の2次巻線電流Isecは第1のトランスT1の1次巻線電流Ipriから、第1のトランスT1の励磁電流を減算した値に比例する。以上から、第1のトランスT1の2次巻線電流Isecを以下の式3で算出できる。
Isec=∫(K2・Vna2−K3・Vna1)dt・・・(式3)
K2、K3は第1のトランスT1の励磁インダクタンス、共振インダクタンス(=第2のトランスT2の励磁インダクタンス)や各トランスの巻き数比によって定まる比例定数である。従って、図3に示すように、第2のトランスT2の補助巻線Na2に対して、第1のトランスT1の補助巻線Na1を減算するような極性で抵抗R5、R11を介して接続し、R5、R11の抵抗値が、
R5・Vna1=R11・Vna2・・・(式4)
となるように設定する。第1の測定電圧Vm1は、コンパレータCMP1、CMP2に単電源コンパレータを採用できるように第1の直流電圧V1を加算して以下の式5のように形成する。
Vm1=K1・Isec+V1 ・・・(式5)
第2実施形態では、第1、第2、第3の直流電圧V1、V2、V3の関係を以下の式6のように設定する。
V2 > V1 > V3 ・・・(式6)
従って、コンパレータCMP1にて第1の測定電圧Vm1と直流電圧V3を比較し、コンパレータCMP2にて第1の測定電圧Vm1と直流電圧V2を比較することによって、図4に示すように、同期整流器SR1、SR2を一定値以上の順方向電流が流れる期間にオン状態、その他の期間はオフ状態になるよう駆動タイミングを判断することが可能である。第1実施形態と同様に、軽負荷時には同期整流器SR1、SR2にオフ状態を維持する動作になり、同期整流器SR1、SR2の駆動損失を低減できる。また、重負荷時においても、同期整流器SR1、SR2が共にオフするデッドタイムが自然に形成されるので、同期整流器SR1、SR2の同時オンによる短絡電流の発生を防ぐことができる。
第2実施形態では、第2のトランスT2の補助巻線Na3においても第1のトランスT1の1次巻線電流Ipriの微分値に比例する電圧を検出した後、その電圧を抵抗R10、コンデンサC7で積分している。更に、ダイオードD1、D2、D3、D4で構成するブリッジダイオードで整流して正の電圧に変換することで、図4に示すように第1のトランスT1の2次巻線電流Isecに相似した波形の第2の測定電圧Vm2を得ている。第2の測定電圧Vm2を入力する1次側制御回路CNT1は、内部に過電流保護回路ブロックOCPを備え、第2の測定電圧Vm2のピーク値、または平均値が一定の基準値を超過すると、スイッチング周波数を高くするか、デューティーを狭めるか、またはスイッチング動作を停止することによって出力電流を抑制する保護動作を行う。
更に、1次側制御回路CNT1は、内部に積分回路INTを備え、第2の測定電圧Vm2を積分して絶縁型DC−DCコンバータ(以下、コンバータと呼ぶ)の出力電流に略比例する直流電圧を出力する。並列運転するコンバータの互いの電流バランス端子Cbalを接続すると、電流分担の最も大きいコンバータでのみダイオードD5が導通し、電流バランス端子Cbalには電流分担の最も大きいコンバータの第2の測定電圧Vm2の積分電圧が反映される。オペアンプAMP1は、第2の測定電圧Vm2の積分電圧と電流バランス端子Cbalにおける電圧とを比較し、第2の測定電圧Vm2の積分電圧が電流バランス端子Cbalにおける電圧より小さい場合は、出力電流の分担が過小と判断する。出力電流の分担が過小と判断すると、フィードバック信号に信号を加算して出力電圧を増加させることで、電流バランスを改善する。
なお、本発明は前述した以外にも多くの応用例に展開可能である。例えば、第1、第2実施形態では、RCフィルターを用いて積分回路を構成しているが、デジタル制御回路を用い、A/Dコンバータによって検出電圧値をサンプリングした後に数値計算によって積分しても良い。また、第1、第2実施形態では、入力電源は直流入力であるが、交流入力に対応した絶縁ブリッジレスPFCコンバータに本発明の電流検出回路を適用し、トランスの2次巻線電流に応じて同期整流器を駆動しても良い。また、第1、第2実施形態では、制御回路を1次側に配置しているが、第1のトランスの1次巻線と直列に第2のトランスの1次巻線を接続し、かつ、制御回路と第2のトランスの補助巻線を2次側に配置し、第2のトランスの補助巻線積分電圧から第1のトランスの1次巻線電流を測定しても良い。更に、第1のトランスと第2のトランスを完全に独立した2個の磁性部品ではなく、複合化した1個の磁性部品として構成しても良い。
100、200・・・絶縁型スイッチング電源装置
Vin・・・直流入力電源(DC-input power supply)
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12,R13・・・抵抗(resistor)
C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7・・・コンデンサ(capacitor)
D1、D2、D3、D4、D5・・・ダイオード(diode)
Q1、Q2・・・スイッチング素子(switching element)
CNT1・・・1次側制御回路(primary control circuit)
OCP・・・過電流保護回路(over current protection circuit)
INT・・・積分回路(integration circuit)
SR1、SR2・・・同期整流器(synchronous rectifier)
ISO1・・・誤差信号伝送回路(error signal transmission circuit)
L1・・・インダクタ(inductor)
LD1・・・負荷装置(load apparatus)
Vref1・・・基準電圧源(reference voltage source)
AMP1・・・オペアンプ(operational amplifier)
CMP1、CMP2・・・コンパレータ(comparator)
DRV1、DRV2・・・同期整流器駆動回路(synchronous rectifier driving circuit)
Cbal・・・電流バランス端子(Current balance terminal)
T1・・・第1のトランス(first transformer)
Np1・・・1次巻線(primary coil)
Ns1、Ns2・・・2次巻線(secondary coil)
Na1・・・補助巻線(auxiliary coil)
Ipri・・・1次巻線電流(primary coil current)
Isec・・・2次巻線電流(secondary coil current)
T2・・・第2のトランス(second transformer)
Np2・・・1次巻線(primary coil)
Na2、Na3・・・補助巻線(auxiliary coil)
CRmsr・・・電流測定回路(Current measurement circuit)
Vm1・・・第1の測定電圧(first measured voltage value)
V1・・・第1の直流電圧(first DC voltage)
V2・・・第2の直流電圧(second DC voltage)
V3・・・第3の直流電圧(third DC voltage)

Claims (4)

  1. 少なくとも1次巻線及び2次巻線を備える第1のトランスと、
    励磁インダクタンスが共振インダクタとして作用する第2のトランスと、を備え、
    少なくとも1つ以上のスイッチング素子を備え、入力電源からの入力電圧を前記スイッチング素子でスイッチングして前記第1のトランスの1次巻線に入力する1次回路と、
    少なくとも1つ以上の整流素子を備え、前記第1のトランスの2次巻線から出力された出力電圧を整流平滑して直流電圧を出力する2次回路と、を備えた絶縁型スイッチング電源装置において、
    前記第1のトランスの1次巻線と直列に前記第2のトランスの1次巻線が接続され、
    前記第1のトランスのいずれかの巻線の出力電圧から前記第1のトランスの励磁電流の微分値を検出し、前記第2のトランスの補助巻線電圧から前記第1のトランスの1次巻線電流の微分値を検出し、
    前記第1のトランスの1次巻線電流の微分値から、前記第1のトランスの励磁電流の微分値を減算した値を積分し、
    前記第1のトランスの2次巻線の電流値を算出する電流測定回路を、
    備えた、絶縁型スイッチング電源装置。
  2. 前記電流測定回路を同期整流器の駆動回路に適用し、
    前記電流測定回路で測定した2次巻線の電流値からそれぞれの前記同期整流器に順方向電流が流れる期間を判断し、前記順方向電流が一定値以上流れる期間に前記同期整流器をオン状態に駆動し、その他の期間はオフ状態に保持することを特徴とする、請求項1に記載の絶縁型スイッチング電源装置。
  3. 前記電流測定回路を過電流保護回路に適用し、
    前記電流測定回路で測定した1次巻線または2次巻線電流値から絶縁型スイッチング電源装置の出力電流を算出し、前記出力電流の算出値が一定値以上の場合に保護動作を行うことを特徴とする、請求項1に記載の絶縁型スイッチング電源装置。
  4. 前記電流測定回路を、絶縁型スイッチング電源装置を複数並列接続した電力供給システムに適用し、
    前記電流測定回路で測定した1次巻線または2次巻線電流値から複数の絶縁型スイッチング電源装置のそれぞれの出力電流を算出し、複数の絶縁型スイッチング電源装置のそれぞれの出力電流をバランスさせることを特徴とする、請求項1に記載の絶縁型スイッチング電源装置。
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