JP4831010B2 - 変圧器の電流検出回路 - Google Patents

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Description

本発明は、変圧器の電流検出回路に係り、特に直流コンバータに適用される変圧器に流れる電流を測定するに好適な変圧器の電流検出回路に関する。
近時、半導体スイッチング素子を用いて入力された直流電圧を異なる直流電圧に高効率に変換する直流コンバータ(DC−DCコンバータ)がよく用いられている。このDC−DCコンバータには、変圧器によって一次側(電源側)と二次側(負荷側)を絶縁する絶縁型DC−DCコンバータがある(例えば、特許文献1を参照)。
この絶縁型DC−DCコンバータには、例えば図7に示すように変圧器Tの一次巻線T1に主電流の流れる方向を揃えて直列に接続された2つの半導体スイッチング素子(Q1,Q2,Q3,Q4)を2組並列に接続したスイッチング回路1を介して直流電源2が接続される。このスイッチング回路1は、各半導体スイッチ素子素子(Q1,Q2,Q3,Q4)のオンまたはオフがオンオフ制御部3によって制御される。
具体的には、各スイッチング素子(Q1,Q2,Q3,Q4)がMOSFETで構成された場合、2つのMOSFETのうち、一方のMOSFET(Q1またはQ3)のドレインと、他方のMOSFET(Q2またはQ4)のソースを接続して構成した直列回路を2組並列に接続する。そして、各MOSFET(Q1,Q2,Q3,Q4)の各ゲートには、オンオフ制御部3からそれぞれのMOSFET(Q1,Q2,Q3,Q4)をオンまたはオフにする制御信号が与えられる。
詳しくはオンオフ制御部3は、MOSFET(Q1,Q4)をそれぞれオンする一方、MOSFET(Q2,Q3)をそれぞれオフする状態(第1の状態)と、このオンとオフを入れ替えた状態(第2の状態)およびすべてのMOSFET(Q1,Q2,Q3,Q4)をオフする状態(第3の状態)を制御する。そしてオンオフ制御部3は、第1〜第3の状態を高速で切り替えることによって変圧器Tの一次巻線T1に高周波の交流(矩形波)が印加されるように制御する。
このように制御すると変圧器Tの二次巻線T2には、一次巻線T1に与えられた矩形波に従う電圧(交流)が生じる。二次巻線T2には、この二次巻線T2に生じた交流を整流する四個のダイオード(D1,D2,D3,D4)からなるダイオードブリッジ4が接続されている。このダイオードブリッジ4の出力は、脈流であるため、負荷5と直列に接続された直流リアクトルLおよび、この負荷5に並列に接続されたコンデンサCを有する平滑回路6によって平滑される。
そうしてオンオフ制御部3は、第1〜第3の状態を制御し、MOSFET(Q1,Q2,Q3,Q4)のオンオフ比率を制御することによって負荷5に印加する直流電圧を制御する。
ちなみにこの種のDC−DCコンバータは、過電流保護や制御のため、回路に流れる電流を検出する必要がある。このため、例えば変圧器Tの一次巻線T1とMOSFET(Q2,Q3)との間には、変流器(カレントトランス)CTが介装されて電流が検出される。
この変流器CTは、一次巻線と二次巻線とから構成され、一次巻線に流れる電流を変成して二次巻線に出力する。そして二次巻線に流れる電流は、二次巻線に接続した低抵抗の抵抗器Rsに生じる電圧を検出することによって得ることができ、これによって一次巻線に流れる電流が検出できる(図7に電圧検出部は図示せず)。そして検出した抵抗器Rsに生じる電圧が例えば所定の電圧値を超えているとき、オンオフ制御部3によってMOSFET(Q1,Q2,Q3,Q4)をオフし、過電流による素子の破壊を防止する。
なお、この種のDC−DCコンバータは、適用される電子機器の小形化の要求に伴い、より小形化することが望まれているため、スイッチング素子のスイッチング周波数を高くすることによって変圧器やインダクタの小形化が図られている。
特開9−168278号公報
しかしながら上述したように構成された絶縁型DC−DCコンバータの変流器には、電力容量は極めて小さいものの主電流が流れる。このため変流器は、大きな電流容量が必要であり電源回路の小形化を妨げるという問題があった。
本発明は、このような従来の問題を解決するべくなされたもので、その目的とするところは、電流容量の大きな変流器を用いることなく、十分な精度で電流を検出することができ、また電源回路の小形化を図ることができる変圧器の電流検出回路を提供することにある。
上述した目的を達成するべく本発明の変圧器の電流検出回路は、一次巻線、二次巻線および補助巻線を備える変圧器の電流検出回路であって、特に前記一次巻線に与えられた入力電圧値と前記補助巻線に生じる補助電圧値との差電圧値を時間積分し、該一次巻線に流れる電流に比例した電圧値を出力する積分回路を備えることを特徴としている。
上記前記補助巻線の一端は、互いに巻き始めまたは巻き終わりを一致させた前記一次巻線の一端と接続されて、前記積分回路は、前記補助巻線の他端と前記一次巻線の他端との間に生じる電圧値を時間積分する。より好ましくは前記補助巻線は、前記一次巻線と巻数が等しいことが望ましい。
上述の変圧器の電流検出回路は、一次巻線に生じた電圧と補助巻線に生じた電圧が互いに打ち消しあうように結線され、その差電圧が積分回路に与えられる。この積分回路に与えられる差電圧は、一次巻線に流れる一次電流I1の時間変化[dI1/dt]の値に一次巻線の漏れリアクタンスLeを乗じた値に等しい[Le(dI1/dt)]。そして積分回路は、この値を積分した電圧値を出力しているので、その出力電圧値は[V=LeI1]となる。つまり積分回路からは、一次電流I1に比例した電圧値が出力される。
あるいは本発明の変圧器の電流検出回路は、一次巻線、二次巻線および補助巻線を備える変圧器の電流検出回路であって、特に前記一次巻線に電圧を印加したとき、前記二次巻線に生じる出力電圧値と前記補助巻線に生じる補助電圧値との差電圧値を時間積分し、該二次巻線に流れる電流に比例した電圧値を出力する積分回路を備えることを特徴としている。
好ましくは前記補助巻線の一端は、互いに巻き始めまたは巻き終わりを一致させた前記二次巻線の一端と接続されて、前記積分回路は、前記補助巻線の他端と前記二次巻線の他端との間に生じる電圧値を時間積分することが望ましい。より好ましくは前記補助巻線は、前記二次巻線と巻数が等しいことが望ましい。
上述の変圧器の電流検出回路は、二次巻線に生じた電圧と補助巻線に生じた電圧が互いに打ち消しあうように結線され、その差電圧が積分回路に与えられる。この積分回路に与えられる差電圧は、二次巻線に流れる二次電流I2の時間変化[dI2/dt]の値に、二次巻線の漏れリアクタンスLe2を乗じた値に等しい[Le2(dI2/dt)]。そして積分回路は、この値を積分した電圧値を出力しているので、その出力電圧値は[V=Le2・I2]となる。つまり積分回路からは、二次電流I2に比例した電圧値が出力される。
このように本発明の請求項1(または請求項4)に係る変圧器の電流検出回路は、積分回路の出力電圧値が、変圧器の一次巻線(二次巻線)の漏れリアクタンスに一次電流値(二次電流値)を乗じた値に等しいことを利用して一次巻線(二次巻線)に流れる電流を求めている。したがって本発明の変圧器の電流検出回路は、電流容量の大きな変流器を用いることなく、十分な精度で変圧器の一次巻線(二次巻線)に流れる電流を検出することができる。
また本発明の請求項2(または請求項5)に係る変圧器の電流検出回路は、前記補助巻線の一端が前記一次巻線(二次巻線)の一端と互いに巻き始めまたは巻き終わりが一致するように接続される一方、前記積分回路は、前記補助巻線の他端および前記一次巻線(二次巻線)の他端との間に生じる電圧値を時間積分しているので、電流容量の大きな変流器を用いることなく、十分な精度で電流を検出することができる。特に本発明の変圧器の電流検出回路は、DC−DCコンバータに適用することによって装置の小形化が可能となる。
更に請求項3(または請求項6)に係る変圧器の電流検出回路は、補助巻線と一次巻線(二次巻線)と巻数を等しくしているので、互いの巻き始めまたは巻き終わりのいずれかをそろえて巻線の一端をそれぞれ接続するだけで、各巻線の他端間には、差電圧値を得ることができる。したがって、本発明の変圧器の電流検出回路は、外付け回路を設けることなく一次巻線に与えられた入力電圧値(二次巻線に生じる出力電圧値)と補助巻線に生じる補助電圧値との差電圧値を得ることができる等の実用上多大なる効果を奏する。
以下、図1〜図4の図面を参照しながら本発明の一実施形態に係る変圧器の電流検出回路について説明する。なお、これら図1〜図4に示す図面は本発明の一実施形態を説明するためのものであって、これらの図面によって本発明が限定されるものではない。また、図7に示す従来の実施形態と同一の構成要素には、同符号を付してその説明を略述する。
さて、図1は、本発明の変圧器の電流検出回路が適用される直流コンバータ(DC−DCコンバータ)の概略を示す回路構成図である。この図においてTは、絶縁変圧器である。この変圧器Tには、一次巻線T1、二次巻線T2および補助巻線T3が同一コア(鉄心)上に捲き回されている。変圧器Tの一次巻線T1には、複数のスイッチング素子からなるスイッチング回路1を介して所定電圧の直流電源2が接続される。
一方、変圧器Tの二次巻線T2には、二次巻線T2に生じた交流を直流に整流する整流回路4と、この整流回路4から出力される脈流を平滑して負荷5に直流を与える平滑回路6を備える。
詳しくはスイッチング回路1は、四つのMOSFETで構成した場合、2つのMOSFET(Q1,Q2)の一方のMOSFET(Q1)のドレインを前記直流電源2の正極に接続し、このMOSFET(Q1)のソースを、ソースが前記直流電源2の負極に接続されたMOSFET(Q2)のドレインと接続する。また他の2つのMOSFET(Q3,Q4)は、MOSFET(Q1,Q2)と同様に接続して構成される。そして、MOSFET(Q1,Q2)の接続点は、前記変圧器Tの一次巻線T1の一端に接続される。また、他のMOSFET(Q3,Q4)の接続点は、一次巻線T1の他端に接続されるとともに、基準電位であるグランド(GND)に接続され、接地される。
詳細は後述するがこのスイッチング回路1は、オンオフ制御部3によって各MOSFET(Q1〜Q4)のオンまたはオフが制御される。具体的にオンオフ制御部3は、MOSFET(Q1,Q4)をそれぞれオンする一方、MOSFET(Q2,Q3)をそれぞれオフする状態(第1の状態)と、このオンとオフを入れ替えた状態(第2の状態)およびすべてのMOSFET(Q1,Q2,Q3,Q4)をオフする状態(第3の状態)を作り出す。そしてオンオフ制御部3は、第1〜第3の状態を高速で切り替えることによって変圧器Tの一次巻線T1に高周波の交流(矩形波)が印加されるよう制御する。
整流回路4は、四つのダイオードからなるブリッジ回路として構成する場合、ダイオードの順方向を揃えて2つのダイオードを直列に接続した直列回路を二回路並列に接続して構成される。つまり整流回路4は、一方のダイオードD1およびD3のアノードと他方のダイオードD2,D4のカソードをそれぞれ接続した直列回路により構成される。
また平滑回路6は、負荷5に並列に接続されるコンデンサCと、整流回路4から負荷5に至る電流ラインに介装される直流リアクトルLにより構成される。
概略的にはこのように構成された本発明に係る変圧器の電流検出回路が特徴とするところは、前記変圧器Tに、更に前記一次巻線T1とその巻き始めまたは巻き終わりを揃えた補助巻線T3を備える点、この補助巻線T3の一端を前記一次巻線T1の巻き始め(あるいは、巻き終わり)と一致させて接続する点、および前記一次巻線に与えられた入力電圧値と前記補助巻線に生じる補助電圧値との差電圧値を時間積分し、該一次巻線に流れる電流に比例した電圧値を出力する積分回路10を備える点にある。
ちなみに積分回路10から出力される出力電圧値は、次段の電流検出部20に与えられる。この電流検出部20は、詳細は後述するが積分回路10が出力した積分電圧値から一次巻線T1に流れる電流を演算によって求めるものである。
このように構成された本発明の実施例1に係る変圧器の電流回路の作動についてより詳細に説明する。ここに図1において変圧器Tの一次巻線T1とスイッチング回路1とを接続する電流ラインに介装されているリアクタンスLeは、一次巻線T1の漏れ磁束に伴う漏れリアクタンスを等価的に示したものである。
さて、スイッチング回路1は、オンオフ制御部3の制御によってスイッチング動作を行うと出力電圧V1を出力する。この出力電圧V1は、一次巻線T1に印加される。このとき一次巻線T1には、一次電流I1が流れるため漏れリアクタンスLeに電圧降下が生じる。
したがって出力電圧V1は、微小時間dt間に一次電流I1がdI1だけ変化したとすれば次式で示される。
V1=E1+Le(dI1/dt)・・・(1)
また補助巻線T3は、一次巻線T1と巻数が同じであるため補助巻線T3に生じる起電力E3は、一次巻線T1に生じる起電力E1と等しい。
E1=E3・・・(2)
なお、補助巻線T3にも漏れリアクタンスがあるものの、補助巻線T3に流れる電流は微小であるためその影響は無視できる。また補助巻線T3に生じる起電力E2は、スイッチング回路1が出力する出力電圧V1と逆方向に接続されている。したがって、補助巻線T3の他端に生じる電圧Vs1は、式(1),(2)から、
Vs1=V1−E3=E1+Le(dI1/dt)−E1
=Le(dI1/dt)・・・(3)
となる。詳細は後述するがこの式(3)で示される電圧は、積分回路10によって積分される。この積分回路10の時定数をTとすれば、積分回路10の出力電圧Vs2は、次式で求めることができる。
Vs2=(1/T)∫(Vs1)dt=(1/T)∫{Le(dI1/dt)}dt
=(Le/T)・I1・・・(4)
この式に示される変圧器Tの一次巻線T1の漏れリアクタンスLeは、予め計測しておくことが可能である。よって一次巻線に流れる一次電流I1は、積分回路10から出力される電圧値Vs2を用いて電流検出部20が
I1=(T/Le)・Vs2・・・(5)
なる演算を行うことによって得ることができる。
なお、積分回路10は、既知の積分回路を用いて構成することができる。例えば図2に示すように抵抗器RiおよびコンデンサCiとを直列に接続し、抵抗器Riの開放端側を補助巻線T3に、コンデンサCiの他端を接地する。そして抵抗器RiとコンデンサCiとの接続点を次段の電流検出部20に接続する。
このように構成された本発明の実施例1に係る変圧器の電流検出回路について、図3に示す作動波形を参照しながらより詳細に説明する。
この図3(a)および図3(b)は、オンオフ制御部3からMOSFET(Q1,Q4)およびMOSFET(Q2,Q3)にそれぞれ与えられるゲート信号(ゲート電圧)を示したものである。ゲート信号を時間とともに変化させると変圧器Tの一次巻線T1の起電力E1は、図3(c)に示すように正および負の電圧が交互に繰り返された矩形波となる。また、このときの変圧器Tの一次巻線T1に流れる一次電流I1は、上述したように変圧器Tの漏れリアクタンスLeによる変化に若干の遅延を伴いつつ、図3(d)に示すように変圧器Tの一次電圧の変化に追従する電流波形となる。
一方、補助巻線T3には、ほとんど電流が流れないので、一次巻線T1の電圧と補助巻線T3の電圧の差分に相当する電圧Vs1は、変圧器の漏れリアクタンスLeに印加される電圧、すなわち一次電流I1の時間変化分に変圧器の漏れリアクタンスLeを掛けた電圧値[Le(dI1/dt)]になる。よって、一次巻線T1の起電力E1と補助巻線T3の起電力E3との差の電圧Vs1は、図3(e)に示されるように一次電流I1の時間変化だけを抽出した波形となる。
積分回路10は、この電圧Vs1を積分して出力する。したがって積分回路10の出力電圧Vs2は、図3(f)に示されるように一次電流I1を再現した波形の電圧値を出力する。すなわち一次電流I1は、積分回路10によって出力電圧値Vs2に変換されて出力される。この出力電圧値Vs2は、上述したようにして電流検出部20によって演算され、例えば電流の実効値として電流検出部20から出力される。もちろん、電流検出部20は、電流の実効値を求めるだけでなく、電流の平均値や最大電流または最小電流の値を演算して出力するように構成してもかまわない。
なお積分回路10は、上述した抵抗器Ri、コンデンサCiによるものに代えて演算増幅器11を用いて構成してもよい。この場合、図4に示すように抵抗器RiおよびコンデンサCiとを直列に接続し、抵抗器Riの開放端側を補助巻線T3に接続する。コンデンサCiの他端は、演算増幅器11の出力端子に接続するとともに、この出力端子を次段の電流検出部20に接続する。またコンデンサCiには、このコンデンサCiと並列にスイッチSが接続される。そして演算増幅器11の負入力端子は、抵抗器RiとコンデンサCiとの接続点に接続する。また演算増幅器11の正入力端子は、基準電位に接地する。
このように構成された積分回路10は、図3(g)に示すようにMOSFET(Q1〜Q4)がすべてオフのタイミングでオンオフ制御部3からリセット指令が与えられ、コンデンサCiと並列に接続されたスイッチSが閉じられる。するとコンデンサCiに蓄えられている電荷が確実に放電される。したがって、全てのMOSFET(Q1〜Q4)がオフした時に、コンデンサCiに残留している電荷を確実に放電することができるので、たとえ出力電圧にオフセットがあったとしても図3(h)に示されるように積算の誤差を確実に除去することができる。
かくして本発明の実施例1に係る変圧器の電流検出回路によれば、補助巻線に生じた電圧を積分して得られた電圧が変圧器の一次巻線の漏れリアクタンスを乗じた値に等しいことを利用して一次巻線に流れる電流を求めているので、電流容量の大きな変流器を用いることなく、十分な精度で電流を検出することができる。
また本発明の変圧器の電流検出回路は、電流容量の大きな変流器を用いることなく、十分な精度で電流を検出することができ、特に小形化が要望されている直流コンバータを小形化することが可能となる等、実用上多大なる効果を奏する。
更に上述した積分回路10は、図4に示したように演算増幅器11を用いて構成した場合、変圧器Tの偏磁によって生じる直流成分も検出することができる。つまりスイッチング回路1のスイッチング素子がすべてオフ状態にあるとき、一次電流は、確実に零(励磁電流は二次側に流れている)になるタイミングで図3(g)に示すリセット指令がオンオフ制御部3から出力されるので、オフセット誤差を伴わずに正負アンバランスを含む変圧器Tの一次電流が再現できるからである。
次に本発明の変圧器の電流検出回路に係る第2の実施例(実施例2)について図5を参照しながら説明する。この第2の実施例が前述した実施例1と異なる点は、変圧器Tの一次巻線T1の巻数(この図では、巻数がn回とする)と、補助巻線T3の巻数(この図では、巻数がm回とする)が異なっていたとしても変圧器Tの一次電流I1を検出可能なところにある。したがって上述した第1の実施例と同一の構成要素には、同符号を付しその説明を省略する。
さて、この実施形態は、変圧器Tの一次巻線T1(漏れリアクタンスLeを含む)に生じる一次電圧V1を検出し、その検出した電圧値をn倍して出力する増幅器G1と、補助巻線T3に生じる起電力E3を検出し、その検出した電圧値をm倍して出力する増幅器G2を備えている。そしてこれら増幅器G1,G2の増幅度は、[G1:G2=m:n]に予め設定される。
各増幅器G1,G2の出力は、各出力の電圧値の差分をとる差分回路30に与えられる。そして差分回路30が出力した電圧は、積分回路10に与えられるようになっている。
このように構成された本発明の実施例2に係る変圧器の電流検出回路は、変圧器Tの一次巻線T1と補助巻線T3の巻数比が、n:mであり、出力電圧値が異なるものの、増幅器G1,G2によって、それぞれm倍およびn倍されて出力される。したがって増幅器G1,G2によって一次巻線T1と補助巻線T3の巻数比がキャンセルされることになるので、上述した第1の実施例と同様にして変圧器の一次巻線に流れる電流を検出することができる。
次に本発明の変圧器の電流検出回路に係る第3の実施例(実施例3)について図6を参照しながら説明する。この第3の実施例が上述した第1および第2の実施例(実施例1,2)と異なる点は、変圧器Tの二次巻線に流れる電流(二次電流)I2を検出するところにある。したがって上述した実施例1,2と同一の構成要素には、同符号を付しその説明を省略する。
さて、図6に示した変圧器Tは、二次巻線T2とその巻き始めを揃えた補助巻線T3を備える。この補助巻線T3の一端は、二次巻線T2の巻き始め(あるいは、巻き終わり)と一致させて接続される。また補助巻線T3と接続されない二次巻線T2の他端は、基準電位(GND)に接続されて接地される。また補助巻線T3の他端は、積分回路10へ与えられ、この積分回路10の出力は、電流検出部20に与えられる。
このように構成された本発明の実施例3に係る変圧器の電流検出回路は、上述した実施例1,2と同様に変圧器の二次巻線T2の漏れリアクタンスLe2に生じた電圧Vs1を積分回路10に与え、その出力電圧Vs2を電流検出部20に与えている。このため実施例3に係る変圧器の電流検出回路は、変圧器Tの二次巻線T2に流れる電流を、変流器を用いることなく検出することができる。
ちなみに上述した実施例2に示したように、本実施例3についても二次巻線T2と補助巻線T3の巻数比がn:mである場合、それぞれの巻線から得られる電圧値をそれぞれm:nにして出力する増幅器を設ければ、変圧器の二次巻線T2に流れる電流を同様に検出することができる等、本発明は実用上多大なる効果を奏する。
なお、本発明に係る変圧器の電流検出回路は、その要旨を変更しない範囲において種々変形して実施することができる。
本発明の実施例1に係る変圧器の電流検出回路を適用したDC−DCコンバータの構成を示す概略回路図。 図1に示す積分回路の一例を示す図。 図1に示すDC−DCコンバータの作動波形を示すグラフ。 図1に示す積分回路の別の一例を示す図。 本発明の実施例2に係る変圧器の電流検出回路を適用したDC−DCコンバータの構成を示す概略回路図。 本発明の実施例3に係る変圧器の電流検出回路を適用したDC−DCコンバータの構成を示す概略回路図。 DC−DCコンバータに適用された従来の変流器の電流回路の一例を示す図。
符号の説明
1 スイッチング回路
2 直流電源
3 オンオフ制御部
4 整流回路
6 平滑回路
10 積分回路
20 電流検出部
T 変圧器
T1 一次巻線
T2 二次巻線
T3 補助巻線

Claims (6)

  1. 一次巻線、二次巻線および補助巻線を備える変圧器の電流検出回路であって、
    前記一次巻線に与えられた入力電圧値と前記補助巻線に生じる補助電圧値との差電圧値を時間積分し、該一次巻線に流れる電流に比例した電圧値を出力する積分回路を備えることを特徴とする変圧器の電流検出回路。
  2. 前記補助巻線の一端は、互いに巻き始めまたは巻き終わりを一致させた前記一次巻線の一端と接続されて、
    前記積分回路は、前記補助巻線の他端と前記一次巻線の他端との間に生じる電圧値を時間積分することを特徴とする請求項1に記載の変圧器の電流検出回路。
  3. 前記補助巻線は、前記一次巻線と巻数が等しいことを特徴とする請求項1または2に記載の変圧器の電流検出回路。
  4. 一次巻線、二次巻線および補助巻線を備える変圧器の電流検出回路であって、
    前記一次巻線に電圧を印加したとき、前記二次巻線に生じる出力電圧値と前記補助巻線に生じる補助電圧値との差電圧値を時間積分し、該二次巻線に流れる電流に比例した電圧値を出力する積分回路を備えることを特徴とする変圧器の電流検出回路。
  5. 前記補助巻線の一端は、互いに巻き始めまたは巻き終わりを一致させた前記二次巻線の一端と接続されて、
    前記積分回路は、前記補助巻線の他端と前記二次巻線の他端との間に生じる電圧値を時間積分することを特徴とする請求項4に記載の変圧器の電流検出回路。
  6. 前記補助巻線は、前記二次巻線と巻数が等しいことを特徴とする請求項4または5に記載の変圧器の電流検出回路。
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