JP6048003B2 - Igbtとダイオードが同一半導体基板に形成されている半導体装置 - Google Patents
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Description
特許文献1に、IGBTとして機能する半導体構造とダイオードとして機能する半導体構造を同一半導体基板に作りこんだ半導体装置(本明細書では逆導通IGBTという)が開示されている。
図5の時刻t2は、u相上段のIGBTがオフした直後のタイミングを示しており、v相上段のIGBTとw相下段のIGBTとu相下段のIGBTをオンさせるゲート電圧が印加されている。
u相上段のIGBTがオフした直後の時刻t2では、インダクタンス成分を備えている負荷に流れている電流が流れ続け、図4の二重矢印に示す電流(いわゆる還流)が流れ続ける。IGBTと並列に接続されているダイオードがフリーホイールダイオードとして機能する。
本明細書では、フリーホイールダイオード74の特性を改善するために、電流検出用ダイオード76と電流検出装置78とアンド回路80を必要としない技術を開示する。
(特徴1)ダイオード領域にも、IGBT領域と同様なパターンで、ゲート電極が形成されている。
(特徴2)ダイオード領域にも、IGBT領域と同様なパターンで、ゲート電極とエミッタ領域とボディコンタクト領域が形成されている。すなわち、エミッタ電極が形成されている面の側では、ダイオード領域とIGBT領域を区別しないで、半導体構造が形成されている。ただし、ダイオード領域では、エミッタ領域がエミッタとしては機能せず、ボディコンタクト領域がアノードとして機能する。
(特徴3)ダイオード領域のゲート電極とIGBT領域のゲート電極に共通のゲート電圧を印加する。
コレクタ領域50とカソード領域52の上方にN型のバッファ領域48が形成されており、その上方にN−型のドリフト領域46が形成されており、その上方にP−型のボディ領域44が形成されている。
半導体基板の表面からトレンチが形成されている。トレンチの内面は絶縁膜34で覆われており、その内側にゲート電極36が埋め込まれている。ゲート電極36は、半導体基板の表面からボディ領域44を貫通してドリフト領域46に達している。ゲート電極36は紙面垂直方向に伸びている。ゲート電極36は、紙面左右方向に複数本が形成されており、左右方向で隣接するゲート電極36同士の間には間隔が確保されている。
半導体基板の表面に臨むとともに絶縁膜34を介してゲート電極36に対向する範囲にN+型のエミッタ領域32が形成されている。左右方向において隣接するエミッタ領域32同士の間には間隔が確保されている。その間隔内にあって半導体基板の表面に臨む範囲に、P+型のボディコンタクト領域38が形成されている。ドリフト領域46よりも表面側の半導体構造は、IGBT領域とダイオード領域で異ならない。
半導体基板の表面に複数個のエミッタ電極2が形成されており、それら同士は配線4で接続されている。同様に、半導体基板の表面に複数個のコンタクト電極6が形成されており、それら同士は配線8で接続されている。配線8と裏面電極54の間に負荷を接続して用いる。配線4と配線6は、半導体基板の表面に固定してもよいし、半導体基板とは別の配線を利用してもよい。
配線4と配線8は配線10で接続され、配線10に整流素子12が挿入されている。本実施例では、整流素子12にショットキーダイオードを利用している。ショットキーダイオードのアノードをエミッタ電極2側に接続し、カソードをコンタクト電極6側に接続している。すなわち、エミッタ電極2からコンタクト電極6に向かう方向がショットキーダイオードの順方向とされている。
図1の実施例では、半導体基板とは別に用意されている整流素子12を利用して配線4と配線8を接続している。整流素子12を半導体基板内に形成してもよい。
エミッタ電極2とコンタクト電極6に分離し、両者間に整流素子12を挿入するだけで、逆導通IGBTのダイオード特性を改善することができる。
図1では、ショットキーダイオードが半導体基板の外側に図示されているが、半導体基板内にショットキーダイオードを作りこんでもよい。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:エミッタ電極
4:エミッタ電極同士を接続する配線
6:コンタクト電極
8:コンタクト電極同士を接続する配線
10:エミッタ電極とコンタクト電極を接続する配線
12:整流子(ショットキーダイオード)
32:エミッタ領域
34:絶縁膜
36:ゲート電極
38:ボディコンタクト領域
44:ボディ領域
46:ドリフト領域
48:バッファ領域
50:コレクタ領域
52:カソード領域
54:裏面電極
Claims (3)
- IGBTとして機能する半導体構造とダイオードとして機能する半導体構造が同一半導体基板に作りこまれている半導体装置であり、
p型のコレクタ領域と、
n型のカソード領域と、
前記コレクタ領域及び前記カソード領域の表面側に配置されているn型のドリフト領域と、
前記ドリフト領域の表面側に配置されているp型のボディ領域と、
前記ボディ領域の表面側に配置されているn型のエミッタ領域と、
前記ボディ領域の表面側に配置されており、p型不純物濃度が前記ボディ領域よりも高いp型のボディコンタクト領域と、
前記半導体基板の表面から前記エミッタ領域と前記ボディ領域とを貫通して前記ドリフト領域に達している複数のトレンチと、
前記トレンチの内面を覆っているゲート絶縁膜と、
前記トレンチ内に配置されているゲート電極と、
前記エミッタ領域の表面に接しているエミッタ電極と、
前記ボディコンタクト領域の表面に接しており、前記エミッタ電極から分離されているコンタクト電極と、
前記コレクタ領域及び前記カソード領域の裏面に接している裏面電極と、
電源回路の電圧が印加される端子と、
前記エミッタ電極から前記端子に向かう方向を順方向とする整流素子であって、前記エミッタ電極と前記端子を接続する前記整流素子と、
前記端子と前記コンタクト電極を接続する配線と、を備えている
半導体装置。 - 前記コレクタ領域及び前記カソード領域の表面側に配置されており、n型不純物濃度が前記ドリフト領域よりも高いn型のバッファ領域をさらに有し、
前記ドリフト領域が前記バッファ領域の表面側に配置されている、請求項1に記載の半導体装置。 - 前記整流素子として機能する半導体構造が同一半導体基板に作りこまれていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
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