図1Aは、先行技術の電子的に使用可能な眼鏡を例示している。電子機器1は眼鏡のつる(2)に格納され、または、鼻ブリッジ3に隣接した領域に格納されている。矢印Aは大きな重量を表しており、この重要は耳領域2aの皮膚を直接的に圧迫して置かれることで、耳に沿って痛覚線維の活性化を促進してユーザーに不快を誘発している。また、眼鏡つる2の電子機器1を利用して、矢印Bで表現されているように、鼻ブリッジ3が重みで押し下げられる。これは、眼鏡に着用者の鼻を滑り降りさせることにより、更に不快をもたらしている。
図1Bは、本発明の好ましい実施形態を例示した図である。DEP4は後頭部に設置されるが、鼻ブリッジ3の正反対位置にくるのが好ましい。眼鏡つる5は薄くて軽量であり、内部電子機器は保有していない。頭部の反対側の第2の眼鏡つるは図示されていない。イヤホン6は軽量のコイル状ワイヤ7によって眼鏡つる5に接続されている。矢印Cによって表されているベクトル力はフレームを下向きに引張り、顔面の平面に対して直交する方向に鼻ブリッジ3を変位させる力を付与するが、この力はベクトル矢印Dで表現されている。これは、耳に付与されている重量(小さい矢印Eで表現されている)を低減することにより眼鏡の支持位置を、耳に比べてそれほど敏感ではない鼻に転移している。これにより、より敏感な耳の解剖学的領域の痛覚線維の活性化を制限する。
図1Cは、本発明の取外し自在な目の周辺電子装具システムを例示した頂面斜視図である。本発明の取外し自在で着用可能な電子システム10は電子眼鏡フレーム30と取外し自在な電子パッケージ(DEP)20とを備えている。取外し自在な電子眼鏡フレーム30は2個のレンズ縁58、60と2本の眼鏡つる、すなわち、右つる14および左つる16を備えている。レンズ縁58、60はどのような種類のレンズでも保持することができる(例えば、処方レンズ、着色レンズ、二焦点レンズ、クリアレンズなど)。右つる14および左つる16は各々が2つの部分を含んでおり、すなわち、右つる14は右正面部52および右端部13を含んでおり、左つる16は左正面部56および左端部11を含んでいる。正面部52、56は、ユーザーの頭部の側面に沿ってユーザーの耳まで延びるように意図された部分の外郭を画定している。右端部13には右自由端37が、左端部11には左自由端35が設けられている。右端部13は右イヤホン40、右コイル状ワイヤ48、および、右接続ワイヤ50を格納しているのが好ましい。右接続ワイヤ50はイヤホン40をコイル状ワイヤ48と接続している。左端部11は左イヤホン44、左コイル状ワイヤ46、および、左接続ワイヤ54を格納しているのが好ましい。コイル状ワイヤ48、46は伸び縮みすることができ、バネ性能を有している。これに代わる例として、コイル状ワイヤ48、46は小型バネが装填された、格納特性を有しているホイールまたはスプールに固着される。いずれの実施形態を選択するにせよ、イヤホン40、44は眼鏡使用時には容易に退避させられて、使用後は眼鏡つる14、16に戻し入れて隠蔽しておくことができる。自由端35、37は、着用者の耳の周囲に設置するのに好適な形状の耳部を画定している。自由端部37には右電子コネクタ36および右ワイヤ38が含まれており、右ワイヤ38は右電子コネクタ36をワイヤ50によりイヤホン40に接続している。自由端部35には左電子コネクタ34および左ワイヤ42が含まれており、左ワイヤ42は左電子コネクタ34をワイヤ54によりイヤホン44に接続している。
取外し自在な電子パッケージ(DEP)20は、着用者の後頭部または後頚部を横断して延びるように意図されており、電子パッケージ12、右コード18、および、左コード22を備えている。右コード18および左コード22は電子パッケージ12の両端に配置されているのが好ましい。右コード18は右ワイヤ26を収納しており、この右ワイヤは端部に電子接続部28が設けられており、右つる14の電子接続部36に着脱自在に接続することができる。左コード22は左ワイヤ24を収容しており、左ワイヤは端部に電気接続部32が設けられており、左つる16の電気接続部34と着脱自在に接続される。電子パッケージ12は表示装置68、メモリ62、電源67、「プレイ」、「ストップ」、「順送り」、「巻戻し」、「音量制御」などのような各種の標準制御ボタン66、および、従来型のUSB接続ポート65またはダウンロード・アップロード用のコンピュータ接続部を含んでいるのに加え、各種動作を制御するための当該技術で周知の回路基盤およびマイクロチップ(図示せず)を備えている。メモリ62は、フラッシュメモリやハードドライブなどのような周知のシステムを備えていてもよい。電子パッケージ12は退避可能コード71を更に備えており、このコードは、バネが装填された、格納特性を有しているホイールまたはスプール70に固着されているのが好ましい。これにより、使用するのに電子パッケージを容易に引き出せて、使用後には後頭部に隠蔽することができるようになる。表示装置68は、退避可能なコード71を延ばすことにより後頭部から目の視野軸の範囲内に持ってくることにより、例えば、再生中の楽曲名を表示することができ、或いは、映画を見せることもできる。これに代わる例として、ワイヤ71をスプール70に固着させる代わりに、DEPは、DEPを見るためには長く伸ばすことができて使用後は元の位置に退避されることができる格納特性を備えたコイル状ワイヤを含んでいるようにするとよい。
電子パッケージ12は頭部の背後に隠蔽されたまま維持されて、着用者の視界から外れるとともに、傍で見ている人の目にも見えないようにするのが好ましい。従って、制御ボタン66は隆起特性を有しているか、または、特殊な位置決め動作を行うことで、ユーザーが電子パッケージ12を目で確認することができない場合でも、ユーザーがボタン66を容易に認識して使うことができるようにするのが好ましい。例えば、電子パッケージ12の頂面部では、第1ボタン(例えば、押しボタン)は「停止」、第2のボタンは「一時停止」、第3ボタンは「再生」のボタンである。電子パッケージ12のボタン部分において、第1押しボタンは「巻戻し」、第2のボタンは「順送り」であるが、ダイアル式ボタンが音量を変えるように機能する。これに代わる例として、ディジタル音楽再生装置(例えば、アップル社のiPodなど)に見られるような羅針盤状のボタンが利用されてもよい。
バネ特性を利用して伸張させることができるコイル状コードに固着されたイヤホンに加えて、本発明はまた、特殊な寸法および特殊な長さを有しており、尚且つ、格納可能な長尺部が設けられている、バネが装填されたスプールコードを利用してもよい。イヤホンコードの好ましい直径は2.5 mmよりも短く、1.5 mmよりも短いのが好ましく、1 mmよりも直径が短いのが最も好ましい。イヤホンコードの好ましい長さは20 cmに等しいか、または、これよりも短いのがよいが、16 cmに等しいか、または、これよりも短いのが更に好ましく、10 cmに等しいか、これよりも短い長さであるのが最も好ましい。電子パッケージ12に接続されている右ワイヤ26と左ワイヤ24の好ましい組合せ長さは、45 cmに等しいか、または、これよりも短い長さであり、35 cmに等しいか、または、これよりも短い長さであるのが最も好ましく、30 cmに等しいか、または、これよりも短い長さであるのが更に好ましい。DEPをより小型かつより軽量にするために、DEPに電源投入する受動手段を利用するとよいが、この場合、DEPは電磁誘導や電波などによって遠隔電源からのエネルギーを受信するものと理解するべきである。
図1DはDEP20の好ましい実施形態の頂面図を例示しており、DEP20には揺り籠状の格納部72が設けられており、この寸法は、ディジタル音楽再生装置、ラジオ、携帯電話、全地球位置把握システム(GPS)、個人向けディジタル情報処理支援装置(例えば、パーム社のパーム電子手帳などのPDA)などのような電子パッケージ12を着脱自在な態様で受容して保持するように設定されている。格納庫72の右側面の放出ボタン69は電子パッケージ12を格納庫72に取付けたり格納庫72から放出するのを容易にする。放出ボタン69はバネが装填された機構であって、揺り籠状の空洞74に置かれると電子パッケージ12の一部に係合してこれを保持し、必要に応じて電子パッケージ12を放出することができるようになっているのが好ましい。右コード18および右ワイヤ26は自由端側に電気コネクタ28が設けられており、右コードと右ワイヤは格納庫72に右側面から入って、空洞74の内部に収容されている右ワイヤ73に接続されている。ワイヤ73はスプール70に接続されている。左コード22および左ワイヤ24には電気コネクタ32が設けられており、これら左コードおよび左ワイヤは格納庫72に左側で入り、空洞74の内部に収納されている左ワイヤ75と接続されている。ワイヤ75はスプール70に接続されている。格納庫72の内部のワイヤ73、75、および、スプール70は破線で図示されている。
図1EはDEP20の側面図を例示しており、DEP20には揺り籠状の格納部72が設けられており、この寸法は、電子パッケージ12を着脱自在な態様で受容して保持するように設定されている。放出ボタン69は電子パッケージ12を窪み74に保持する。空洞74の底部のスプール70はコイル状ワイヤ77を備えており、コイル状ワイヤは右ワイヤ73および左ワイヤ75と電気接触状態にある。コイル状ワイヤ77は電子パッケージ12に接続されて、スプール70により退避可能で拡張可能なワイヤとして作用し、退避可能なワイヤ77を拡張させることによりユーザーが自らの後頭部から自分の目の視野軸まで電子パッケージ12を持ってくることができるように図っている。電子パッケージ12を観賞した後は、ユーザーは、例えば、緩慢な引張り動作で、スプール70を作動させることで、退避可能なワイヤ77を退避させて電子パッケージ12を空洞74の元の位置に戻すことができる。電子パッケージ12には表示装置68、キーパッド79、マイクロチップ回路78、および、電池67が設けられている。電子パッケージ12をより小型でより薄くするために、電源67およびマイクロチップ回路78ならびにそれ以外のハードウエアが格納庫72の中に収容されるようにするとよいものと理解するべきである。ワイヤ73はワイヤ26および電気コネクタ32と電気接続状態にある。この実施形態は退避可能なワイヤシステムの用途を例示している。しかしながら、バネが装填された機構の周囲に巻きつけられたコイル状ではないワイヤでも、他の構成が実施することができるのと同じ機能性を示すものと解釈するべきである。具体的には放出ボタンが好ましいが、放出ボタンは必要ではなく、バネの力を利用して電子パッケージを空洞内に固定するようにしてもよいことが分かる。
電子パッケージ12は、例えば、ディジタル音楽再生装置や携帯電話などであるとよいが、スプール70に固着された退避可能なワイヤ77を使ってDEP20の格納庫72に接続される。このような構成により、ユーザーは電子パッケージ12と視覚的に対話することができ、また、電子パッケージ12は格納されているせいでユーザーの目には完全に触れないという事実にも関わらず、このような構成は視覚の主要な生物学的機能との相互作用を行えるようにしている。それゆえに、例えば、本発明により、DEPディジタル音楽再生装置を着用しているユーザーは退避可能なコード77を拡張させることができ、最終的には、MP3プレイヤーとして図示されている電子パッケージ12をユーザーが目で確認することができる。次に、ユーザーは表示装置68を見ながら、ボタン79を使って興味のある音楽を選択することができる。選曲をした後、ユーザーはワイヤ77を放し、これによりMP3プレイヤー12は後頭部の空洞74の元の位置に退避し、隠蔽された状態となる。同様に、電子パッケージ12が携帯電話である場合、着用者は退避可能なコード77を伸ばし、キーパッド79を使って選局し、DEP(携帯電話)を後頭部に戻して、傍で見ている人の目に触れない状態にすることができる。
眼鏡のつるに配置されているイヤホン用の電気接続部を利用することができることが分かる。よって、図1Fに例示されているように、眼鏡のつる19aはその端部19に第1電気コネクタ21が配備されており、電子装置との接続に備えている。眼鏡つる19aはまた、イヤホン用の第1電気コネクタ21に隣接した位置に第2電気コネクタ23が設けられている。電気コネクタ21は、この実施形態では、DEP21aを接続するために使用される雌接続部である。イヤホン集成体23aとの接続用の第2電気コネクタ23も、この実施形態では雌接続部である。ワイヤ25は第1電気コネクタ21を電気コネクタ23に接続している。これと同じ構造が反対側の眼鏡つるにも採用することができる。
図1Gは先行技術のシステムを例示しているが、このシステムはステレオ音響用のイヤホンを備えており、例えば、イヤホン27はワイヤ31によって接続され、イヤホン29はワイヤ33によって接続されているが、これら両ワイヤが合流してワイヤ部39を形成しており、ワイヤ部39は電気プラグ121で終端している。電気プラグ121は先行技術の電子装置121aに着脱自在に接続されており、電子装置121aには電気プラグ121との接続用に1個の差込口121bが設けられている。先行技術はイヤホンシステムを収斂させてユーザー身体の解剖学的構造に相近させてはいないせいで、電子装置121aには差込口121bが1個しか設けられておらず、両方のイヤホン27、29からプラグ121までの通常の長さが90 cmを越える、過剰に長いワイヤが必要となる。
これに比べて、本発明の一局面は、ステレオ音響用の特化型イヤホンシステムである。電子機器を人体の解剖学的構造に適合させることにより、非常に短いワイヤを装備したイヤホンを利用することができる。図1Hに例示されているように、ステレオ音響用のイヤホンシステム41は2個の別個のイヤホン集成体43、45を備えている。イヤホン集成体43はイヤホン43a、電気プラグ85、および、コイル状ワイヤ47を含んでおり、イヤホン集成体45はイヤホン45a、電気プラグ87、および、コイル状ワイヤ49を含んでおり、コイル状ワイヤ47、49は耳に装着するために長く伸ばすことができる。ワイヤ47、49の好ましい長さは15 cmに等しいか、または、これよりも短く、12 cmに等しいか、または、これよりも短いのが更に好ましく、また、10 cmに等しいか、または、これよりも短い長さであるのが最も好ましい。これは、先行技術のワイヤの90 cmという長さとは好対照である。
イヤホン43aはプラグ85を、イヤホン45aはプラグ87を備えており、プラグ85は電気コネクタ51に着脱自在に接続され、プラグ87は電気コネクタ53に着脱自在に接続される。次に、コネクタ51はワイヤ55に、コネクタ53はワイヤ57に接続されるが、ワイヤ55は電気接続部59で終端し、ワイヤ57は電気接続部61で終端する。電機接続部59は接続部81aを介してワイヤ81に、電気接続部61は接続部83aを介してワイヤ83に着脱自在に接続され、これらワイヤ81、83はDEP63の各側に配備されている。DEP63は空洞137に収容され、コイル状ワイヤ143によって空洞137に固着されるが、コイル状ワイヤ143はワイヤ81、83と電気接続状態にある。コイル状ワイヤ143は伸び縮みさせることができ、DEP63を空洞137から取り出せるようにしている。本発明のイヤホンシステム41は、2個の別々のイヤホンを含んでおり、本発明の多数の電子装置と併用することができるものと思われる。イヤホン集成体43、45は信号源に電気接続されてはおらず、それ故、また別な電気部品に接続されていない場合は、ステレオ音響を供与することはできない。これは、通例、本発明の着用可能な電子装具によって供与される。先行技術の電子装置には差込口は1個しか設けられており、一方のイヤホン集成体用の1個の電気プラグを接続することしかできない。先行技術とは異なり、また、生物学的に適った着用可能装置を創作するために、本発明は、2個の別個のイヤホン集成体を採用している方法および装置を教示しており、本発明の着用可能な電子装具は、先行技術では差込口が1個しか設けられているのに代えて、イヤホン用に2個の差込口が設けられているのが好ましい。2個のイヤホン集成体を格納している箱体を備えているステレオ音響用キットも、本発明の範囲内にあるものと解釈するべきである。
図1Jは、ステレオ音響用のまた別な特殊イヤホンシステム41が取外し自在な電子パッケージ63に連結されているのを例示している。イヤホンシステム41は別個のイヤホン43、45を備えており、イヤホン43はワイヤ101に、イヤホン45はワイヤ107に取付けられている。ワイヤ101、107は非常に短いのが好ましい。イヤホン43にはプラグ85が、イヤホン45にはプラグ87が設けられており、プラグ85は着用可能装具115の電気コネクタ51に、プラグ87は着用可能装具115の電気コネクタ53に着脱自在に接続されている。コネクタ51にはワイヤ55が、コネクタ53にはワイヤ57が設けられており、これらワイヤは両方とも1個の電気プラグ89の中で終端している。電気プラグ89はDEP63の電気接続部91に着脱自在に接続されている。着用可能装具115(例えば、ヘッドバンド、ヘルメット、衣類、帽子などのいずれかであるとよい)にはDEP63を保持するためのポケット119が設けられている。ポケット119はスロット123と、ポケット119の両方の壁のうち一方に固着されたコイル状ワイヤ125を含んでいる。ワイヤ125はプレート127で終端しているが、プレート127はポケット119の内側に収納されている。プレート127はマジックテープ(登録商標)式固定具からなるシステムを使って着脱自在に接続されるのが好ましいが、接続先はDEP63の留め具135(これもまた、マジックテープ(登録商標)式固定具から構成されているのが好ましい)である。ワイヤ101、105の好ましい長さは15 cmに等しいか、または、これよりも短く、12 cmに等しいか、または、これよりも短い長さであるのがより好ましく、9 cmに等しいか、または、これよりも短い長さであるのが最も好ましい。このようなシステムは、また別な好ましい実施形態を例示している図37に図示されているものに類似している態様で、着用可能な電子キャップにおいて利用することができる。退避可能なワイヤを装備した、バネが装填されたスプールは、バネが装填された機構が無くても退避特性を発揮するコイル状ワイヤで代用することができるものと理解するべきである。ポケットなどの格納領域が採用される場合、ワイヤは真直ぐで退避特性が無くてもよく、ワイヤは格納時には巻上げ位置または折畳み位置に置かれ、耳に装着するために使用している間は真直ぐに延びる。これに代わる例として、コネクタ91がワイヤ125と接続されてから、ベルクロ片が電気パッドと連携利用されて電子装置に電気接続するか、または、プラグ89がコイル状ワイヤと連携利用されて、支持用に使われているコイル状ワイヤ125が伸びると、プラグ89のコイル状ワイヤも同様に伸びて、伸びている間はイヤホンと電気接続している状態に維持することができるようにしてもよい。一方のコイル状ワイヤが電気接続に用いられ、他方のコイル状ワイヤは支持に用いられる。
図2Aは、先行技術により提案されている着用可能電子機器をユーザーが着用した場合を例示している。先行技術の重量分布は頚部の痛覚線維を活性化させ、不快感を誘発するとともに、装置の有用性を制限する。コンピュータのような比較的重い電子装置、または、それ以外の電子装置80は、箱体82に集合的に収められた電子機器、表示装置、および、それ以外の部品が頚部を取巻くカラー84で支持されると、不快感を顕在化させ、快適な着用感を阻害する。カラー84に開口部84aが設けられていた場合でさえ、先行技術のシステムは作動状態になるには開いた円部材を閉じる必要があり、ユーザーの頚部で支えるように設計されていた。この理由は、巻き付けシステムの両端が接続状態になり、例えば、頚部を巡るカラーの円、腰部を取巻くベルトの円、胸部を巡るストラップの円など先行技術に記載されているもののような円形を形成した時は常に、ベクトル力の変化が生じ、より大きな力が局所解剖学的領域に加えられ、痛覚線維を一層容易に活性化させて不快感を顕在化させる恐れがあるせいである。先行技術は、電子システム全体を一点で保持するために、かなりの圧力を1点の局所解剖学的領域に課していた。それ故、痛覚受容器はこの局種解剖学的領域内の圧力量に基づいて活性化し、先行技術の装置が使用されると不快感が生じる結果となっていた。1点の局所解剖学的領域に装置の重量負荷を維持し、身体との接触表面積をより小さくして担うにあたっては、先行技術によって提案されているような明らかな利点は存在するが、このような明白な利点も身体生物学的には悪い作用として働き、快適な使用を阻むものとなる。従って、本発明は、多数の異なる解剖学的領域に重量を分散させて、先行技術に比べて使用者の快適感を増大させた、着用可能な電子装置を思量している。
図2AのベクトルFは頚部を押圧する大きな重量を表しており、カラーの右側の総重量と左側の総重量はベクトルF1およびベクトルF2で表現されている。その結果として生じる、ベクトルFで表現されている左右両側の総重量は、敏感な頚部領域に圧力を生じる。更に、使用者にかかる装置の重量が適正に分散するように図っていないせいで、頚部の周囲のカラーで支持する場合は適正分布を設けるのが困難とはいえ、装置の運動が促進され、これにより、ユーザーとの接触部摩擦が生じ、ユーザーの皮膚の摩擦を増大させ、ユーザーが頚部領域に感じる不快が増す。
有用で、実用的で、快適な、着用可能な電子装置を提供するためには、本発明によって満たされているような一連の重要基準を満たす必要がある。まず第1に、痛みや不快感にそれほど敏感ではない領域に装置の重量を移すことが重要である。本発明の一実施形態によれば、重量転移は、例えば、鼻および肩の領域に向けて行われ、または、帽子を利用する場合などは、後頭部側に向けて実施される。
第2に、より簡単に使用することができるようにするために、システムは従来のコンピュータに似た機能を果たす必要があるとともに、従来のコンピュータの全部品を備えている必要がある。本発明の一実施形態においては、着用可能な電子装置は、キーボードなどの重くて大型の部材を含め、従来のコンピュータの構成部材は全て備えている。本発明の電子装置はまた、両手でタイプ入力することができるキーボードと広い視野を設けた表示装置(または、モニター)とを備えている。
第3に、適正な重量分布を達成するために、互いに離隔された2本のアームを使って多数の電子部品が配備されることが必要となる。第4に、両アームに撓み性に富む部分と伸縮自在な部分とを組合せて設けることで、使用中に身体の解剖学的構造に形状を一致させるとともに各部材の位置決めに順応させる必要があり、また、未使用時には小さい空間に適合する必要がある。このようにして、着用可能な電子装置の装着と使用がより実用的となる。
第5に、安定性と良好な重量分布を達成するために、支持構造体はコードを備えているようにしてもよく、コードは装置の一端から他方端まで切れ目無く延びており、アームごとの端部に電子構成部材を保持するようにし、また、支持構造体は滑車のような作用を実施してもよい。第6に、装置の両側の質量を同じぐらいにする必要がある。本発明の一実施形態によれば、このことは、一方側にキーボードを配置し、その反対側に表示装置を配置し、同時に、表示装置およびキーボードの寸法と重量を同じぐらいにすることで達成される。第7に、着用可能な電子機器は、例えば、ユーザーがタイプ打ちをしている最中など、使用中は安定している必要がある。これは、表示装置と電源との間の接続部に釣合い効果を生じさせることにより達成される。
第8に、着用可能な電子装置の重量は解剖学的領域にのみ課され、痛覚線維を一層容易に活性化する恐れのある局所圧を回避するように図っている。このように、着用可能な電子装置の重量は複数の異なる解剖学的領域に分散させられるべきである。例えば、本発明の一実施形態は、頚部、肩、胸部、および、腰部といった4箇所の異なる解剖学的領域に重量が分散される、着用可能な電子装置を提案している。
第9に、着用可能な電子装置(通常は電子機器と表現される)の質量の最大部分は、身体を直接押圧して載置される独立した管状構造体の両端に配置される。これにより左右両側のバランスが良くなるとともに、身体に快適となる。第10に、装置の有用性を増すために、着用可能な電子機器は、身体に装着されていない時でも利用することができる性能を備えているようにするべきである。第11に、着用可能な電子装具は、頚部領域、耳領域、および、それ以外の身体の敏感な領域は包囲しない、そのような領域には載置しない、または、そのような領域を加圧しないのが好ましい。
このような原理は図2Bに例示されている実施形態に組込まれており、同図では本発明の着用可能な電子コンピュータの好ましい実施形態を例示している。図2Bは、天地反転U字型支持構造体88にアーム90、92が設けられている本発明の好ましい実施形態の重量分布を例示している。また別な実施形態では、支持構造体は天地反転V字型を呈していてもよい。アーム90はその端部にキーボード94が配置されている。アーム92はその端部に表示装置96が配置されている。よって、支持構造体88は、頚部93、肩95、および、胸部97といった3つの別個の解剖学的領域を覆う。重量は更に第4の解剖学的領域に分散させられてもよいが、その場合、箱体96、すなわち、電源と電子機器を収納している箱体をユーザーの腰部に固着させる手段がとられる。箱体96はケーブル98によって支持構造体88に接続される。アーム90およびアーム92を互いから離隔させることで、どの1つの特定の解剖学的領域に加えられる圧力も小さくなり、痛覚受容器の活性化を抑止することができる。
天地反転U字型支持構造体は装置重量を多数の解剖学的領域に分散させる。支持構造体がこのような構成を取るのは、物理的観点に基づいて、本発明では表示装置97が具現化している質量(m1)とキーボード94が具現化している質量(m2)の2つの質量(m1およびm2)をコード93が結んでいると同時に、ユーザーの頚部および肩によって表されている「滑車」の上を巻いてコード93が延びている場合である。作用している力は、重力の下向きの力とコードの張力が原因である上向きの力である。質量m1および質量m2は加速を避けるために同じ様な値をとるべきであり、というのも、加速はユーザーの皮膚の摩擦と痛覚線維の活性化の原因となるからである。それゆえに、電子装置の各部は、コード93の一方側の質量はコード93の反対側の質量とほぼ同等になる態様で配置される。これにより、コード93の両側に等しい張力または概ね等しい張力を生じる。ベクトルGは右腕の分散力を表しており、これは3つの成分に分割され、すなわち、頚部のベクトルG1、肩のベクトルG2、および、胸部のベクトルG3に分割される。同じことが反対側のベクトルHに適用できるが、分割成分はベクトルH1(頚部)、ベクトルH2(肩)、および、ベクトルH3(胸部)によって表されている。ベクトルGHはユーザーの頚部の圧力を表しており、図2Aに例示されているような先行技術のベクトルFよりも遥かに小さい。ベクトルJ1およびベクトルJ2はコード93の張力を表しており、ベクトルGおよびベクトルHは概ね等しいか、または、厳密に等しいのが好ましい。よって、加速も摩擦も全く生じず、快適な使用を行える。本明細書の他の部分に記載されている関連実施形態に関与している説明および図面から、上記以外の利点および特徴も明らかになる。2本のアームを説明してきたが、本発明の教示に従って、3本以上のアームを採用しても、良好な重量分布と適正な設計を提示することができるものと理解するべきである。
頚部の痛覚閾値は概ね40 g/mm2 から70 g/mm2の範囲であり、肩およびその隣接領域では、痛覚閾値は凡そ60 g/mm2から100 g/mm2の範囲である。痛覚受容器は、通例は、圧力が上記限界に達するまで活性化され、それ故に、快適な装着感を供与するために、本発明の着用可能な電子機器は重量についてはこの点を斟酌している。重量分布に加えて、上記解剖学的領域によって支持される絶対最大重量は、痛覚線維が活性化するのを阻止するのに重要となる。着用可能な電子装置の快適使用および長期使用を行えるようにするために、本発明は、頚部、肩、および、胸部の圧力および痛覚閾値に基づいて、着用可能な装置の構造の適正重量、適正重量分布、および、適正設計を提案している。
例示を目的として、但し、限定する意図はなく、具体的な好ましい実施形態を説明してゆく。本発明の着用可能な電子システムのこの実施形態は天地反転U字型支持構造体を備えており、その寸法は(キーボードおよび表示装置が無ければ)拡張していない形状時の長さは70 cm に等しいか、または、それよりも短く、60 cmに等しいか、または、それよりも短いのがより好ましく、50 cmに等しいか、または、それよりも短いのが最も好ましいが、35 cmに等しいか、または、それよりも短いのが更に好ましい。天地反転U字型の寸法はユーザーの身体寸法で決まる。生物学的に適った着用可能なコンピュータは、背骨形状を採用しているのが好ましいが、伸縮自在な部分と可撓性のグースネック部とを兼備している。支持構造体がユーザーと接触している表面積は、長さ1センチメートルあたり約1 cm2である。これにより、約600 cm2の支持構造体がユーザーと接触することになるが、この面積は頚部、肩、および、胸部で均等に分割される。装置が支持構造体のアームの1本ごとにかける好ましい最大重量は700グラム(アーム2本で合計1400グラム)であり、この重量は、痛覚線維を活性化させずに快適な態様で、頚部、肩、および、胸部の領域で支持することができる。アーム1本について850グラムを支えることができるが、支持構造体のアーム1本で支えて快適な装着感が得られる最大重量は650グラムに等しいか、または、これよりも軽いのが好ましく、500グラムに等しいか、または、これよりも軽いのが、ユーザーの痛覚線維の活性化を最小限に抑えて最も好ましい。
本発明は構成部材全部が天地反転U字型支持構造体で支持されるだけで重量分布を最適化するように機能するが、本発明はまた、腰部領域などの身体領域のうち、より大きい重量を保持するのに生体力学的に適っている部位に重量を分散させてもよい。従って、支持構造体は接続コードによってユーザーの腰部に支持された格納庫に接続される。電源、マザーボード、ハードドライブ、DVD再生装置、DVD記録装置、および、これら以外のコンピュータ部品などのように、他の構成部材よりも重量がある部品は腰部領域に配備されるのが好ましく、ベルトのクリップ留めまたはそれ以外の固定手段によって身体の腰部領域の適所に保持されるのが好ましい。
図3は、本発明のまた別な、生物学的に適っている、重量が最適分散された着用可能な電子装具を例示しており、ここでは電子装具は眼鏡で代表されている。従って、図3は、着脱自在な電子眼鏡120に、右レンズ縁120、右つる114、左レンズ縁118、左つる116が設けられており、拡張させた右イヤホンコード126および左イヤホンコード128が付属しているのを例示している。右つる114は、コード126を格納する部分145、右イヤホン122を収容する部分130、格納部134と収容部130の間を接続している部分141、ワイヤ140、端部144の電気プラグ148を備えている。左つる116は、コード128を格納する部分136、左イヤホン124を収容する部分132、格納部136と収容部132の間を接続している部分133、ワイヤ138、および、端部146の電気プラグ146を備えている。収容部132の内部のコード128は回転シリンダー131に固着されて、コード128を摩擦を生じることなく巻きつけることができる。図3は、コード128、126がぴんと引張られていない態様で、尚且つ、着用者が使用して耳に装着するのに適したように伸びているのを例示している。コード128、126は作動時に伸び縮みして、退避可能なイヤホンコードスプールとして作用する。本発明は、イヤホン122、124の引出しと退避とを簡単かつ反復して行えるようにしている。コード126、128を自動的に格納部134、136の中の元の位置に退避させることができるようにする放出ボタン(図示せず)を使ってもよい。
図4は、着脱自在な電子眼鏡139に、右つる176および左つる174が設けられており、右イヤホンコード154および右イヤホン150が右つる176の中に退避状態にあり、左イヤホン152および左イヤホンコード156が左つる174の中に退避状態にあるのを例示している。右イヤホン150はワイヤ部分160によりコイル巻きされたコード154に接続されてから、右つる176の端部168に格納されているワイヤ164により電気コネクタ172に接続されている。左イヤホン152はワイヤ部分158によりコイル巻きされたコード156に接続されてから、左つる174の端部166に格納されているワイヤ162により電気コネクタ170に接続されている。
図5Aから図5Dは、本発明による眼鏡のつるの複数の異なる実施形態を例示している。図5Aの眼鏡つる233、234は実質的に互いに同一であり、本実施形態の一方のつるの特徴を説明したものは他方のつるについても当てはまることに留意するべきである。図5Aは、着脱自在な電子眼鏡230に特殊な右イヤホン241および左イヤホン240が設けられており、左イヤホン240はつる234の延長部であり、右イヤホン241はつる233の延長部であるのを例示している。この実施形態により、右イヤホン241および左イヤホン240は着用者の耳の背後に完全に隠蔽させることができる。
図5Aは、着脱自在な電子眼鏡230に右つる233および左つる232が設けられているのを例示している。左つる232は、その側面に沿って延びているコイル状ワイヤ234を備えている。コイル状ワイヤ234は2本のワイヤ236、238を含んでおり、ワイヤ238は電気コネクタ243に接続されており、ワイヤ236はイヤホン240に接続されており、従って、イヤホン240から電気コネクタ242にいたる電気回路を設けており、電気コネクタ242は取外し自在な電子パッケージDEP(図示せず)に着脱自在に接続されている。図5Bは、右つる250の端部252に部分254が設けられて、部分254はイヤホン集成体260に接続されているコイル状ワイヤ256を収容しており、また、右つる250の自由端259に部分261が設けられており、部分261は電気コネクタ258を格納しているのを例示している。例示を目的として、自由端259にはクリップ262が図示されているが、クリップはイヤホン集成体260をつる250の端部252の自由端259に固着している。クリップはイヤホン260をフレームの自由端259に固着する手段として設けられているが、イヤホン集成体260を自由端259に固着して保持するのに、どのような固定手段または粘着手段を使ってもよいものと理解するべきである。
図5Cの眼鏡つる264、265は実質的に互いに同一であり、本実施形態の一方のつるの特徴の説明は他方のつるにも同様に当てはまることに留意するべきである。従って、図5Cにおいては、着脱自在な電子眼鏡270に右つる265および左つる264が設けられているのが見て取れる。この実施形態においては、退避可能なワイヤ266、ワイヤ274、ワイヤ276、および、電子コネクタ268はどれも、眼鏡つる264の自由端275に格納されている。端部275はスプールにより退避可能なワイヤ266を収容しており、ワイヤ266には2つの端部274、276が設けられており、ワイヤ端部274はイヤホン272に接続されており、ワイヤ端部276は電気コネクタ268に接続されている。電気コネクタ268は電気パッドとして機能し、DEP(図示せず)の電気コネクタと電気接触するのに適した構成にされるとよい。図5Dは、端部276の自由端280にワイヤ279および電気コネクタ(図示せず)を格納している部分277と、適所にワイヤ279を保持するクリップ275とが設けられているのを例示した拡大図であるが、ここでは、ワイヤ279はイヤホン278に接続されている。これら実施形態においては、眼鏡つる264、265の厚みはイヤホンの寸法によって制約されることはなくなる。従って、眼鏡つる264、265は非常に薄くすることができる。
図5Eにおいては、本発明の、無線信号伝達機能で特殊化された眼鏡のまた別な実施形態が見て取れるが、この無線信号伝達機能のために無線式の着脱自在な電子眼鏡システム289は接続ケーブル263および無線電子眼鏡251を含んで実装されており、無線電子眼鏡は右つる257、左つる255、右イヤホン273、および、左イヤホン272を備えている。無線電子眼鏡251は、ディジタル音楽再生装置や携帯電話などのような電子パッケージ245と無線連絡状態にある。接続ケーブル263には右電気コネクタ285および左電気コネクタ287が設けられており、右コネクタ285および左コネクタ287は無線電子眼鏡251の右雌電気コネクタ267および左雌電気コネクタ268と着脱自在に接続される。眼鏡つる255の内側には無線信号を送受信するための無線送受信機253、電源247、退避可能なワイヤ266、ワイヤ269、ワイヤ274、ワイヤ276、および、電気コネクタ268が配備されている。眼鏡つる255の端部243はスプールにより退避可能なワイヤ266を収容しており、ワイヤ266は2個の端部274、276が設けられており、ワイヤ端部274はイヤホン272に接続されており、ワイヤ端部276は電気コネクタ268に接続されている。右つる257はイヤホン273を備えており、イヤホンはワイヤ249によりつる257の電気コネクタ267に電気接続されている。送受信機253はつる255の内側に配置されており、これは端部に設置されているのが好ましいが、送受信機253はつるのどの部分、または、どの部分の内側に配置されてもよいものと理解するべきである。送受信機253はワイヤ269を介してスプールにより退避可能なワイヤ266と電気接続されており、送受信機253によって受信された無線信号をワイヤ274によりイヤホン272に配信し、接続ケーブル263によってイヤホン273に配信するが、その場合、本発明は音声を両方のイヤホン272、273に配信することができ、よって、ステレオ音響を体験することができるようにしている。更にまた、電源が眼鏡つる257の内側に配置されて、電池寿命を永らえるよう図ることもできるものと理解するべきである。接続ケーブル263は左つるから右つるまで延びているワイヤで代用することができるが、このような実施形態には欠点と制約があり、というのも、ワイヤが眼鏡の蝶番機構の中を通り抜けて延びている必要があるからである。
図6は、本発明の着脱自在な電子眼鏡システム290が取外し自在な電子パッケージDEP281および着脱自在な電子眼鏡283を備えているのを例示しており、DEPと電子眼鏡は電気接続部286、288により互いに接続されている。DEPは右コード282、左コード284、および、電子パッケージ292を備えている。着脱自在な電子眼鏡283はつる301、303を備えており、眼鏡つる301はコイル状の退避可能なワイヤ296を収容しており、眼鏡つる303はコイル状の退避可能なワイヤ298を収容しており、右側端部308は右自由端304の右イヤホン292に接続されており、左側端部306は左自由端302の左イヤホン294に接続されているが、右ワイヤ端部293は右電気接続部288に接続されており、左ワイヤ端部295は左電気接続部286に接続されている。
図6Aから図6Dは、イヤホンを眼鏡つるの自由端に固着する具体的な実施形態を例示している。従って、図6Aは、自由端300にイヤホンロッド314およびそれに付随しているイヤーピース312を保持しているフック316とワイヤ318とが設けられているのを例示している。図6Bは、ピン−イヤホン集成体310がピン324およびイヤホン322を備えているのを例示している。図6Cは、ピン−イヤホン集成体310のイヤホン322およびピン324が自由端326に着脱自在に接続されているのを例示している。図6Dは、具体的な自由端集成体320のイヤホン332が自由端334に直接的に取付けられているのを例示しているが、ここでは、DEPのワイヤ336はイヤホン332に隣接して延びているとともに、電気コネクタとして作用する金属プレート328を介して自由端334に接続されている。図6Eは、電気コネクタ344が設けられているワイヤ部346および電気コネクタ342が設けられているワイヤ部348の2本のワイヤ部を備えている具体的なDEP330と、電子パッケージ352とを例示しているが、電子パッケージ352には再生ボタン、一時停止ボタン、停止ボタンなどの標準的な各種ボタン360、ポート358、356、サーチボタン354、および、スピーカー350が設けられている。
図6Fは、着脱自在な電子眼鏡291をユーザー361が着用した場合の側面図を例示しており、この電子眼鏡はイヤホン315に接続されているワイヤ313と、眼鏡つる305の中央部319に配置されている雌電子コネクタ317を備えており、雌電気コネクタ317はDEP321のコード309の雄電気コネクタ307と着脱自在に、尚且つ、電気的に接続されている。DEP321にはコード309の最上位から3分の1位置に配置されるマイクロフォン311が設けられており、コード309は携帯電話などの電子パッケージ292またはブルートゥース(Bluetooth)装置などの無線通信装置に電気接続されている。これに代わる例として、マイクロフォンのみならずスピーカー(聴取可能音声を発信するための)も同様に、電子パッケージ292に直接的に据付けられて、一体にされてもよい。DEP321は、接続構造体を設けて2本のアームの個々の自由端を機械的に、電気的に、または、機械的にも電気的にも接続することにより、別な装具に固着させることができる。DEP321は恒久的にコード309に取付けられて、この実施形態では、拡張可能なコードもスプールも全く電子パッケージに接続されてはいない。少なくとも一方の眼鏡つるに一体型スピーカーまたは一体型イヤホン集成体が設けられている。眼鏡つるはまた、内蔵式マイクを備えているようにしてもよい。コード309はその自由端に電気コネクタ307が設けられており、その反対端部はユーザー361の後頚部に設置された電子パッケージ292に接続される。雄電気コネクタまたは電気プラグを眼鏡つるに採用し、コード309の雄電気プラグ307は雌電気コネクタで代用してもよいものと理解するべきである。
携帯電話を使用中、DEPに配置されているマイクが音声を捕獲し、電子パッケージの無線送信機が音声を遠隔位置に送信し、電子パッケージの受信機は可聴周波信号を受信し、音声をイヤホンに伝達する。電子パッケージはまた、送受信されている音声を記録する記録装置を備えていてもよい。よって、本発明は、DEP携帯電話を着用しているユーザーが、発話機能を利用した電子パッケージおよび主要生物学的機能と相互作用し合えて、尚且つ、眼鏡フレームの重量を増大させない、または、眼鏡フレームの外観を変貌させないようにすることができる。
図7は、着脱自在な電子眼鏡394をユーザー361が着用した場合を例示しているとともに、イヤホン386、388およびこれに付随するコイル状ワイヤ384、382がユーザー361の耳390、392に装着されているのを例示している。図7はまた、電子パッケージ364を含んでいるDEP362(図6FのDEPを備えているようにしてもよい)、ワイヤ366、368、および、ユーザー361が着用した場合の着脱自在な電子眼鏡のつる380、378の電気コネクタ374、386に取外し自在に接続されている電気コネクタ370、372を例示している。
DEP362の、ディジタル音楽再生装置または携帯電話などのような電子パッケージ364は右つる378および左つる380に電気接続されてから更に右イヤホン386および左イヤホン388に電気接続されて、着用者の聴覚機能が電子パッケージ364と相互作用してそこから音声を受信することができるようにし、従って、主要生物学的機能との相互作用を実施し(電子パッケージ364が可聴周波信号を発信する能力を有していないけれどもこの場合の主要生物学的機能は聴覚機能である)、眼鏡のフレームの外観を変貌させることも無い。
図8を参照すると、ユーザー401がロボットアーム408を備えている着脱自在な電子眼鏡システム400を着用しており、ワイヤ396、398を装備したDEP402が見て取れるが、これらワイヤは電気接続部404により眼鏡412と電気回路を設けてDEP402を眼鏡つる414に接続しているとともに、DEP402からの音声をロボットアーム408に格納されているワイヤによりイヤホン406に伝達している。
図9は、電子パッケージ432を含んでいる着脱自在な電子眼鏡システム430をユーザー440が着用しているの例示した側面図であり、電子パッケージ432は、コード434の長さを自己調節することで抱き抱えるように密着する部分437を備えている。コード434は、多数の異なる頭部寸法と快適レベルとを調節することができる余得部435を有している。図9はまた、左レンズ縁448と、ワイヤ444および張出して耳441に配備されたイヤホン442が設けられた左つる446とを例示しているが、眼鏡の左つる446の端部438が電気接続部436によりDEP435のコード434に電気接続されて、電子パッケージ432と接続されるようにしている。可撓性のコイル状ワイヤはワイヤ444として図示されているが、イヤホンを眼鏡フレームに接続しているアームを含め、多様な硬質ワイヤおよび目立つワイヤを使ってもよいものと理解するべきである。
図10は、イヤホンと、退避可能なワイヤを装備したスプールとが眼鏡つるの同一平面に格納されて単体に仕上がっている、また別な実施形態を例示している。従って、図10は着脱自在な電子眼鏡450をユーザーが着用した場合を例示しているが、ここでは、右つる458および左つる456は各々にイヤホンと退避可能なコードおよびスプールと、両方を格納する領域が1つしか設けられておらず、そのような領域は図中の右領域462および左領域460に一致する。右領域462および左領域460はイヤホン集成体(図示せず)を格納しており、これら領域内では、退避可能なコードはイヤホンに押付けて載置することになる。右つる462は右レンズ縁454に接続されて右電気接続部466が設けられており、左つる460は左レンズ縁452に接続されて左電気接続部464が設けられている。端部464、466は右耳470および左耳468によって支持されている。図10Aはまた別な実施形態を例示しており、ここでは、眼鏡つる468の端部476が電気コネクタ474を有しているとともに領域470に退避可能なコードを格納し、更に、領域470に隣接してイヤホン472を載置している。図10Bは、図10Aの側面図であるが、眼鏡つる468の端部484に電気コネクタ482、退避可能なコード478を装備したスプール、および、イヤホン480が設けられているのを例示しており、イヤホン480はその一部が眼鏡つる484によって覆われている。
図11はまた別な実施形態を例示しており、着脱自在な電子眼鏡490および具体的な電気接続部505が描かれている。眼鏡490は右つる492、左つる494、右イヤホン496、左イヤホン498、右電気コネクタ502、左電気コネクタ500を備えている。左つる494は小型電池495と照射用光源497を格納しており、この実施形態では、照射機能はDEPへの取付とは無関係に実施することができる。右つる492の電気コネクタ502は、電気突起504およびワイヤ506を有している電気コネクタ505に着脱自在に電気接続されている。この実施形態においては、イヤホン496、498はフレームの内部に隠蔽されてはいないが、イヤホン496、498の寸法は眼鏡つる492、494の寸法に収まるものであるのが好ましい。図11Aは、眼鏡つる512と電気コネクタ508の間の具体的な電気接続をより詳細に例示しているが、ここでは、電気コネクタ508突起510およびワイヤ506から構成されている。
図12および図12AはDEPが長いワイヤを備えているまた別な実施形態を例示しているが、このようなワイヤは、本発明の着脱自在な電子眼鏡をアップル・コンピュータのiPod のようなディジタル音楽再生装置などの市販の装置と接続するためのものである。
従って、図12においては、着脱自在な電子眼鏡システム580がDEP611および着脱自在な電子眼鏡582から構成されているのが見て取れる。DEP611には右ワイヤ608および左ワイヤ608が設けられており、両方のワイヤがディジタル音楽再生装置612に接続されており、右ワイヤには、眼鏡つる584の電気コネクタ600に取外し自在に接続されている右電気コネクタ604が設けられており、左ワイヤには、眼鏡つる586の電気コネクタ602に取外し自在に接続されている左電気コネクタ606が設けられている。この実施形態では、右ワイヤ608の個々の長さは15 cmよりも長く、尚且つ、75 cmよりも短いのが好ましく、25 cmよりも長く、尚且つ、65 cmよりも短いのが最も好ましい。これと同じ好ましい長さが左ワイヤ610にも適用される。もっと短いワイヤも使えるが、例えば、ユーザーの後頭部にDEP611を設置する構成のものが利用されてもよいものと理解するべきである。着脱自在な電子眼鏡582には右つる584および左つる586が設けられており、右つるは右イヤホン588と右コード592を、左つるは左イヤホン590と左コード594を収容しており、更にまた、右部分596は右電気コネクタ600を、左部分598は左電気コネクタ602を格納している。
図12Aは、着脱自在な電子眼鏡620およびDEP618を含んでいる着脱自在な電子眼鏡システム625をユーザー614が着用している場合を例示しており、DEP618の具体例としてそこに着脱自在に搭載することができるiPodのような電子パッケージ634が挙げられるが、このような電子パッケージ634はワイヤ632により眼鏡つるの616の自由端630の電気コネクタ628を介して眼鏡つる616の端部623とワイヤ632により電気接続され、このような電気接続により、コイル状ワイヤ622によって音声をイヤホン624に伝達することができるようになるが、この場合、イヤホンはユーザー614の耳626に装備された状態である。この実施形態においては、図12Aで分かるように、電気コネクタ628は頚部および肩を横断してコードをより上手く設置するのに適した下向き配置にされ、iPodなどの電子パッケージを保持するのに好適になるよう図っている。この実施形態では、DEPは電子パッケージに接続される退避可能なコードを装備していないが、これは、電子パッケージをユーザーの視野の内部に置いたせいで見て触って確かめる視覚機能と触知機能が有効となるかもしれないからである。
着脱自在な電子眼鏡およびDEP611から構成されている2部材片システムの代わりに、本発明の具体例として3部材片システムもあるものと理解するべきである。従って、図12Bは、3部材片システムが電子パッケージ601、コード603、および、着脱自在な電子眼鏡605から構成されているのを例示しているが、ここでは、コード603は電子パッケージ601と接続するための電気接続部607を1個備えており、接続部に対して反対側の端部は細分化されて右コード609とそれに続く右電気コネクタ613および左コード611とそれに続く左電気コネクタ615に分かれ、右つる617および左つる619と着脱自在に接続するのに好適になるよう図っている。この実施形態では、右コード609および左コード611はそれぞれの自由端に電気接続部を有しており、電気接続部613はその一端で眼鏡605の右つる613と着脱自在に接続されており、電気接続部615はその一端で眼鏡605の左つる615と着脱自在に接続されており、これら両電気接続部の他方端には共通の電気接続部607が設けられて、ディジタル音楽再生装置などの電子パッケージ601に着脱自在に接続することができるようになっている。
図13は、ユーザー641がDEP657および着脱自在な電子眼鏡636を備えている着脱自在な電子眼鏡システム647を着用しているのを例示した正面図である。眼鏡636には表示装置639およびアンテナ646が設けられており、他の電子装置と無線通信を行えるようになっている。眼鏡636は右ワイヤ642および左ワイヤ644を介してDEP657に接続されており、これら左右ワイヤはDEP657の右コード656および左コード658に着脱自在に電気接続されている。着脱自在な電子眼鏡636は右つる643および左つる645と、右レンズ縁637および左レンズ縁638とを更に備えている。右レンズ縁637は、静止画像、ビデオ画像、コンピュータスクリーンなどを映写する表示装置639を備えている。表示装置639はワイヤ640(右レンズ縁637の内側に配置されている)により右つる643のワイヤに接続されている。ワイヤ642はDEP657の電子パッケージ655と電気接続されており、DEP657から画像信号と可聴周波信号を受信することができる。可聴周波信号は、右コイル状ワイヤ648および左コイル状ワイヤ650によって右イヤホン652および左イヤホン654に送信される。画像化信号は、ワイヤ642およびワイヤ640により表示装置639に送信される。左つる645は、無線信号を受信するアンテナ646とワイヤ644を備えている。ワイヤ644はコード658によりDEP657と電気接続されている。例えば、無線信号がDEPによって、または、フレームによって受信されると、信号が送信されてスクリーンを展開し、伝言を見ることが出来るようにする。表示装置部は固定手段を備えており、フレームに着脱自在に取付けることができるが、この実施形態においては、ワイヤ640は表示装置に接続するコネクタを備えている。
DEP655は、可聴周波信号および画像化信号を受信するための無線受信機を備えているようにしてもよい。この実施形態においては、ユーザーは、例えば、無線テレビ信号または無線ビデオ信号を受信して、本発明の眼鏡またはそれ以外の頭部取付式装具を利用して観賞することができる。例えば、DEP655は航空機内ビデオシステムから信号を受信して、別個のスクリーンを必要とせずに、乗客が眼鏡636を使ってビデオを観賞して音声を聴取することができるようにしている。同様に、DEP655はコンピュータと無線接続または有線接続することができ、眼鏡の表示装置639がコンピュータのスクリーンの代用を果たし、従って、機内でよく見かけるような雑多な環境でコンピュータを使って作業する場合もプライバシーが守られる。
図14Cは、眼鏡680がつる674およびつる676を備えており、眼鏡つる674の端部678に電気コネクタ686が、眼鏡つる676の端部682に電気コネクタ684が設けられている。イヤホン(図示せず)が眼鏡つる674、676に格納されている。図14Bは、眼鏡つる674の、イヤホン772を格納する特定の領域770をより詳細に例示している。図14Aは眼鏡つる662の領域664に格納されているイヤホン668を例示しているが、ここでは、退避可能なワイヤ666が伸び出てイヤホン668を露出させている。
図14Dは、本発明の電子眼鏡システムの代替の実施形態を例示している。眼鏡システム683をユーザー641が着用しており、眼鏡683は着脱自在な電子眼鏡681、イヤホン集成体697、および、DEP699を備えている。着脱自在な電子眼鏡681には電気コネクタ671、672が設けられている。電気コネクタ671は眼鏡679の中央部に配置されているのが好ましく、電気コネクタ673は眼鏡つる679の端部に配置されている。電気コネクタ671はワイヤ675により電気コネクタ673に接続されているが、ワイヤは眼鏡つる679の内部または眼鏡つるの外表面に配備される。電気コネクタ673はイヤホン集成体697の電気コネクタ685に着脱自在に接続されている。イヤホン集成体697は電気コネクタ685、アーム773、および、イヤホン701を備えている。電気コネクタ673はDEP669の電気コネクタ771に着脱自在に接続されて、DEP699からイヤホン701に音声を配信することができるように図っている。この実施形態では、イヤホン集成体は眼鏡のつるに着脱自在に接続されている。一方側しか図示されていないが、両方の眼鏡つるに電気コネクタとDEPからイヤホンに音声を配信するワイヤとが設けられているものと理解するべきである。アーム773は、退避可能なワイヤ、入れ子式の伸縮自在アーム、可撓性の折畳み可能なアームであって、多数の異なる寸法および背丈のユーザーの耳にイヤホンを装備するのに長さを調節するようになったものなどのような、各種機構を含んでいるのが好ましい。この実施形態は、眼鏡つるがワイヤと電気コネクタだけを装備しており、イヤホンは備えていない廉価なシステムを提示している。眼鏡つるの中央部の電気コネクタはその軸線が眼鏡つるに平行であり、眼鏡つるの形状をより小型にできるようにするのが好ましい。
図15Aは、本発明による眼鏡つる集成体の一例を示している。眼鏡つる集成体690はハンドル698およびロッド701を備えており、ロッドはホイール700に接続されている。ロッド701は溝692の内側を移動可能である。眼鏡つる690は電気コネクタ694およびワイヤ696を備えており、ワイヤはワイヤ部703によりイヤホン702に接続されている。図15Bで分かるように、ハンドル710、ロッド711、および、ホイール712は、作動時には、溝692の内部を内向きに眼鏡つる704のコネクタ705に向けて移動させられてワイヤ部714を伸び出させて、耳716に装備することができるようにイヤホン702を露出させる。
図16Aから図16Cは、本発明による着脱自在な電子眼鏡のまた別な実施形態を例示している。着脱自在な電子眼鏡720はつる集成体724とレンズ縁722を備えている。図16Aに例示されているように、つる集成体724は関節アーム730を有しており、これは図中で張出した位置に示されている。つる集成体724は関節アームに取付けられたイヤホン732と、未使用時にイヤホン732を格納する領域725と、イヤホン732を電気コネクタ728に接続するワイヤ726を更に備えている。図16Bは、関節アーム730が折畳まれているのと同時に、イヤホン732が眼鏡つる724の領域725に向けて移動しているのを例示している。図16Cは、関節アーム730が完全に退避状態の位置にあるのを例示している。退避中は、関節アーム730およびイヤホン732は眼鏡つる724の境界域内に格納される。関節アーム730は、ワイヤ部726により電気プラグ728に接続されているワイヤ(図示せず)を収容している。既に概説したように、関節アームは本件では「ロボットアーム」または「入れ子式に伸縮自在なアーム」と呼ばれることがある。着脱自在な電子眼鏡720は、図面に例示されて既に詳述された眼鏡つるとよく似た構造を有している第2のつる(図示せず)を備えていることが分かる。
図17Aは、本発明のまた別な実施形態を例示している。図17Aは、眼鏡740がつる集成体742およびレンズ縁743を備えているのを例示している。眼鏡つる742は回転式ホイール744を備えており、このホイールは眼鏡つる742に固着されているが、眼鏡つるの端部748と中央部749の間に置かれるのが好ましい。ホイール744は恒久的に、または、着脱自在自在にロッド751に取付けられる。ロッド751はワイヤ745を収容しており、電気プラグ746が設けられているが、このプラグはDEP758のワイヤ750および電子パッケージ760に着脱自在自在に接続されている。ホイール744のワイヤ745は眼鏡つる742のワイヤ部747によりコード752に接続されており、耳756に装着されているイヤホン754に音声を配信する。
図17Bは、図17Aの着脱自在な電子眼鏡システム740をユーザー762が着用しているのを例示している。DEP741はユーザー762の頭部の上に配置されており、電子パッケージ792は右部分788および左部分790により頭部の頂に保持されている。右部分788および左部分790は、アクリルまたは硬質プラスチックなどの、安定性があって設置を容易にする剛性素材から製造されているのが好ましい。右部分788は右ホイール766の右ロッド部768の右電気コネクタ772に電気接続され、また、左部分790は左ホイール764の左ロッド部770の左電気コネクタ774に電気接続されて、右イヤホン780に接続されている右コード776および左イヤホン782に接続されている左コード778により右耳784および左耳786に音声を伝達するように図っている。電子パッケージ792には少なくとも1個の磁石が設けられており、神経相互作用、少なくとも1種類のレーザー光、それ以外の形態の光源であって毛髪の成長を刺激するために頭蓋に光を搬送するもの、または、これらの各種組合せの用途に付される。この実施形態では、この電子パッケージの代用として、頭蓋のもっと広い面積に光を伝搬するように表面積のもっと大きな電気装置を利用してもよい。
図18Aは、本発明による差込式の取外し自在で着用可能な電子システムを例示しており、このシステムは眼鏡の左右つるに取付けることができる。差込システム800は電源796を格納している右格納庫794、無線装置805、および、音量ボタン801を備えている。左格納庫793は電子機器795、ポート803、および、再生ボタン799を格納している。電子部品および電池をどのように組合わせて右格納庫と左格納庫に配備したものでも、利用することができる。右クリップ802は眼鏡(図示せず)の右つるにつまみ留めされ、その主要面809はユーザーの頭部に載置される。左クリップ798は左つるにつまみ留めされ、その主要面807はユーザーの頭部に載置される。主要面807、809は、皮膚に触れた際の快適さを向上させるために、軟質材またはラバー混入加工された素材を含んでいるとよい。差込システム800はワイヤ812を更に備えているが、ワイヤは着用者の頭部に沿って延びて、右格納庫794と左格納庫793を接続している。右格納庫794は右アーム804によって右イヤホンに、左格納庫793は左アーム806によって左イヤホン810に接続されている。重要なのは、イヤホンにステレオ可聴周波信号を配信するのに利用できるのであれば、どのように電子機器および制御ボタンを組合わせて格納したものでも利用できる。
差込システムには1個の差込構造が設けられてもよいし、または、2重の差込構造が設けられてもよいが、この2重の差込構造はワイヤによって互いに接続されている。1個の差込構造は無線通信装置(例えば、ブルートゥース(Bluetooth)装置)として機能し、差込構造の格納庫には鉤状構造が設けられて眼鏡のつるに係合するようになっているとともに、マイク、送受信モジュール、送受信回路、アンテナ、ディジタル−アナログ変換機、イヤホン集成体、イヤホン集成体のコネクタなどを更に備えている。使用時には、差込構造は眼鏡のつるとユーザーの耳に設置されたイヤホンとに係合させられる。差込装置にはユーザーの耳に直接的に設置するようにした内蔵スピーカーと、図34Dの実施形態に類似している構造または耳支持体とが設けられていてもよい。従って、本発明の新規なブルートゥース(Bluetooth)装置はイヤホンを使うとともに眼鏡つるで支持する装置として機能するようにしてもよいし、または、内蔵スピーカーを利用して眼鏡つるで支持する装置として機能するようにしてもよいし、もしくは、内蔵スピーカーを利用して従来の耳で支持する装置として機能するようにしてもよい。ステレオ音声が望ましい場合、すなわち、MP3プレイヤーのように作動する差込装置が望ましい場合は、電子機器を格納するのと、2個のイヤホン集成体を利用してステレオ音声を配信するのに、2重式の差込構造が好ましい。差込構造には退避可能なスプールとイヤホンに接続されているワイヤとが設けられているとよい。本発明のまた別なブルートゥース(Bluetooth)の実施形態は、耳で支えるブルートゥースと、周囲環境に可聴周波音を発信するスピーカーと、マイク軸が設けられたマイクロフォン(内蔵式マイクの他に)またはマイク軸が設けられたマイクロフォンへの接続部とを備えている。これにより、装置は耳に装着することができる他にも、収納コードも装備しており、また別な装置に固着することもできるようになる。
図18Bは、眼鏡の左右のつるに設置するようにした差込システム800を例示した側面図である。クリップ802は眼鏡(図示せず)の右つるに差込んで、格納庫794を右つるに固着させるようにしている。右格納庫794は電源796、アーム804、および、イヤホン808を収納している。クリップ798は眼鏡の左つるに差込んで、格納庫793を左つるに固着させるようにしている。左格納庫793は電子機器、アーム806、および、イヤホン810を収納している。ワイヤ812が右格納庫793と左格納庫794を接続し、着用者の頚部に沿って延びている。ワイヤ812はバネが装填されたスプールに接続されるが、スプールは格納庫794または格納庫793に格納されているようにするとよい。クリップ798、802は格納庫793、794よりも実質的に寸法が小さい。クリップ798、802のアームの好ましい長さは40 mmに等しいか、または、これよりも短く、30 mmに等しいか、または、これよりも短いのが好ましく、20 mmに等しいか、または、これよりも短いのが最も好ましく、10 mmに等しいか、または、これよりも短いのが更に好ましい。クリップ798、802は格納庫793、794よりも実質的に薄く、厚さが10 mmに等しいか、または、これよりも薄いのが好ましく、5 mmに等しいか、または、これよりも薄いのが更に好ましく、2 mmに等しいか、または、これよりも薄いのが最も好ましい。
図19Aから図19Bは、本発明によるクリップ留めシステムのまた別な実施形態を例示している。図19Aは、調節自在な鋸歯状システムを有しているクリップ留め集成体820が可動部材814、816から構成されているのを例示しているが、これら可動部材は、クリップ集成体820によって保持されている眼鏡つる(図示せず)の寸法を調節するのに互いに相対的に移動する。クリップ留め集成体820はイヤホン818を格納するための領域を更に備えている。クリップ留め集成体820は電子パッケージの領域を備えており、この実施形態は電子コネクタを有している必要は無い。イヤホン818は退避可能なコードスプール826に接続されているか、または、コイル状ワイヤに接続されている。退避可能なコードスプール826には2個のワイヤ終端部が設けられている。すなわち、ワイヤ端824はイヤホン818に接続されており、その反対のワイヤ端828は電気コネクタ829に接続されている。図19Bは、使用中のクリップ留め集成体820が眼鏡つる832に固着されているのを例示しているが、眼鏡つる832は耳830に装着されている。
図20は、本発明による差込システムのまた別な実施形態を例示している。このシステムは眼鏡つる834に載置されるが、アーム835、837が設けられた、バネが装填されたクリップ836を備えている。アーム837は実質的に他方のアーム835よりも薄い、アーム837は着用者の頭部を押圧して載置される。アーム837は厚みが10 mmに等しいか、または、これよりも薄いのが好ましく、5 mmに等しいか、または、これよりも薄いのが更に好ましく、3 mmに等しいか、または、これよりも薄いのが最も好ましく、2 mmに等しいか、または、これよりも薄いのが更により好ましい。
図21は、バネが装填されたクリップ集成体の代替の実施形態を例示しているが、バネが装填されたクリップ844は眼鏡つる846に載置されているとともにアーム853、849が設けられている。アーム853は着用者の頭部に載置されており、上部851および下部845が設けられている。上部851は実質的に下部845よりも薄い。上部851は厚みが10 mmに等しいか、または、これよりも薄いのが好ましいが、5 mmに等しいか、または、これよりも薄いのがより好ましく、3 mmに等しいか、または、これよりも薄いのが最も好ましく、2 mmに等しいか、または、これよりも薄いのが更により好ましい。薄い部分またはアーム(上部851など)をより厚みのある部分(例えば、各種構成部材を格納している部位など)と組合せた形状は、本発明の差込式の実施形態またはクリップ留め式の実施形態のいずれにも適用することができる。アーム853の下部845は、イヤホン848、コイル状ワイヤ52、および、ワイヤ854を格納している格納庫850を有しているが、ワイヤ854はその自由端に電気コネクタ856を有している。
図22Aから図22Cは、本発明のクリップ留め集成体のまた別な実施形態を例示している。図22Aは、小型のクリップ留め集成体860が格納庫861の内部に電子機器865を保有しているのを例示しているが、この電子機器865はディジタル音楽を再生する(または、携帯電話信号またはブルートゥース(Bluetooth)装置のような無線装置から無線信号などのような通信信号を受信する)ためのものである。格納庫861は退避可能なイヤホン862、863も有しており、これらイヤホンは格納庫861の端部に固着されているのが好ましい。格納庫861は、音楽再生装置、ラジオ、映像再生装置、携帯電話などのような無線装置の構成部材とブルートゥース装置のような無線通信装置の構成部材を、全部、保有している。格納庫861は差込式の実施形態について既に説明されたような構造および構成部材を備えていればよく、また、本発明のブルートゥース装置などの無線通信装置の実施形態について既に説明されたような構造および構成部材を備えていればよい。格納庫861はイヤホンを1個しか収容していないが、これは、格納庫861に格納されている電子装置がステレオ音声を必要としない場合などの実施例であり、ブルートゥースプロトコルの利用を含む無線通信の場合も同様である。図22Bは、小型のクリップ留め集成体860が眼鏡のつるに取付けるためのクリップ873を備えているのを例示した側面図である。小型のクリップ留め集成体860は格納庫861、コード864、および、イヤホン862を備えている。図22Cは、小型のクリップ留め集成体860がユーザー870が着用している眼鏡868aの左つる868に取外し自在に固着されているとともに、退避可能なコード864、866が使用するために伸び出ているのを例示している。小型のクリップ留め集成体860は、電子機器865、電源867、および、ポート869を格納するための格納庫を備えている。左コード864はイヤホン862に接続されており、左耳872に装備するために伸び出ている。右コード866は着用者870の後頭部に沿って延びており、着用者870の右耳に装着するために第2のイヤホン(図示せず)に接続されている。本発明によれば、イヤホンに接続されている1本のコードは、その反対側のイヤホンに接続されている反対側のコードよりも実質的に長い。従って、左コード864の長さは15 cmに等しいか、または、これよりも短いのが好ましく、右コード866の長さは60 cmに等しいか、または、これよりも短いのが好ましい。左コード864の長さは10 cmに等しいか、または、これより短いのがより好ましく、右コード866の長さは45 cmに等しいか、または、これよりも短いのがより好ましい。この実施形態においては、全ての電子機器および電源が格納庫861の内部に配置されている。左コードおよび右コードは、使用中は長さが異なっているのが好ましい。右スプールに固着されているワイヤの長さは、左スプールに固着されているワイヤの長さとは異なっているのが好ましいが、この長さは、左コード864および右コード866について先に説明した長さであるのが好ましい。更に、コイル状のワイヤを利用してもよく、また、コード864、866と同じ構成を踏襲してもよい。クリップの左コードと右コードは、例えばクリップをシャツの襟に留める場合、または、頚部の後ろ側に留める場合、もしくは、クリップを眼鏡のつるに接続されているストラップに固定する場合は、同じ長さであってもよいものと理解するべきである。ブルートゥース装置のような無線装置として作用する場合は、イヤホンは1個しか必要ではなく、従って、この実施形態においては、目の周辺の装身具のクリップは1本のイヤホンコードと1個のイヤホンしか備えていないものと理解するべきである。
図18Aから図23Cに基づいて説明されている実施形態で、例えば、差込式の実施形態やクリップ留め式の実施形態などはどのような電子パッケージを備えているようにしてもよく、より具体的に説明すると、これら実施形態が保持することができるのは、ブルートゥース(Bluetooth)装置のような無線通信装置、ディジタル音楽再生装置、ラジオ、無線電話ヘッドセットなどである。クリップ留め式の実施形態および差込式の実施形態はブルートゥース装置などの無線装置を含んでいるとよく、更に、格納庫を備えており、そこに少なくとも1個の送受信モジュール(ブルートゥース(Bluetooth)モジュールなど)と、これに付随している送信回路および受信回路、高周波回路、スピーカー(イヤホンなど)、マイク、電源、および、それ以外の共通構成部材であって、例えば、アンテナ、増幅器、電話の着信応答や音量制御などの各種機能ボタン、可聴周波コネクタ(例えば、雌コネクタ)などを収容することができる。
図23は、本発明によるクリップ留め集成体のまた別な実施形態を例示している。クリップ留め集成体870は、ユーザー880が耳886に装着している眼鏡882のつる892に取外し自在に固着されている。この集成体はハウジング876、アーム878、および、イヤホン884を含んでいる。ワイヤ872はコード874に接続されており、MP3プレイヤー888からの可聴周波信号を受信する。コード874の端部873は機械的に(電気的にではなく)眼鏡つる892の端部に固着されている。この実施形態においては、眼鏡つる892はワイヤも電気コネクタも備えておらず、クリップ留め集成体870のワイヤ872が眼鏡つる892の頂面に延びて、コード874に電気接続されている。
図23Aは、クリップ留め集成体875を例示した頂面図であり、この集成体は両面式クリップ561、563を備えている。集成体875は右左それぞれの格納庫567、565、右左それぞれのロボットアーム575、573、右左それぞれのイヤホン569、571を備えており、これらは右コード579および左コード577によってディジタル音楽再生装置581などの電子パッケージに接続されている。
図23Bは、イヤホン875のアームが恒久的に伸びたままの状態のクリップ留め集成体871を例示している。クリップ留め集成体871は、クリップ873によって眼鏡のつる879に固着されており、ワイヤ881で電子装置(図示せず)に接続されている。
図23Cは、3部材片式の滑り嵌め集成体585が滑り嵌めイヤホン、眼鏡、および、DEPから構成されているのを例示している。図23Cは、滑り嵌め集成体585が右滑り嵌め集成体587および左滑り嵌め集成体589を含んでいるのを例示しており、右滑り嵌め集成体587は電気接続プレート591を有して右つる572と電気接続し、左滑り嵌め集成体589は電気接続プレート593を有して左つる570と電気接続し、多数の異なる寸法の両眼鏡つるのを抱き抱えるように集成体を適合させている。更に、滑り嵌め集成体587はその右アーム578が右イヤホン577に接続されており、滑り嵌め集成体589はその左アーム582が左イヤホン574に接続されている。両眼鏡つる572、570は互いに実質的に同一であり、本実施形態の一方の眼鏡つるの各特長の説明が他方の眼鏡つるにも同様に当てはまるようになっていることに留意するべきである。眼鏡つる572は滑り嵌め集成体587を電気接続部568に接続するためのワイヤ595を有しており、電気接続部568はDEP556の電気接続部564に着脱自在に接続されている。DEP556は、右つる572の右電気コネクタ568に取外し自在に接続されている右コード558と、左つる570の左電気コネクタ566に取外し自在に接続されている左コード560とを備えている。この実施形態においては、これら眼鏡つるはワイヤと電気接続部のみを備えているだけで、イヤホンは備えておらず、イヤホンは滑り嵌め集成体に格納されている。滑り嵌め集成体はDEPのワイヤとの電気接続部が設けられているものとして例示されているが、DEPのワイヤは滑り嵌め集成体と一体型であってもよいものと理解するべきである。この実施形態の左右滑り嵌め集成体はイヤホンを固定しており、右ワイヤは右滑り嵌め集成体をDEPに接続しているとともに、左ワイヤは左滑り嵌め集成体をDEPに接続しており、DEPは音楽再生装置などの、着脱自在に取付けられた電子パッケージを備えている。
本発明の好ましいクリップ留め集成体、差込集成体、および、滑り嵌め集成体によれば、眼鏡つるには極めて僅かな重量しか置かれず、というのも、眼鏡のつるは、イヤホンしか格納していないクリップ留めと軽量小型のワイヤおよびプラグとしか保持していないからである。もっと重い部品(電子機器および電源)は眼鏡つるからは離れた位置にあるDEPに格納されて、後頭部に設置される。従って、本発明の集成体は、より快適でより良好な重量分布を提供する。眼鏡つるに課す重量を小さくすることにより、耳に直接付与される圧力は小さくなる。眼鏡のつるは、重ければ不快となり、時間経過とともに耳周辺の薄い皮膚に創傷を生じかねない。これに加えて、より大型で重い部材(DEP)は眼鏡つるの端部とそこから離れた位置とで保持されるせいで、本発明は頭部で眼鏡を安定させるのを助けるとともに眼鏡フレームが鼻の上で下へ移動するのを阻止するという付加的な利点を提供している。
図24Aおよび図24Bは、本発明のつる集成体の具体的な実施形態を例示している。図24Aにおいては、薄いつる集成体890に前部898と端部894が設けられているのが見て取れるが、端部894は眼鏡つる890の屈曲点911で始まっている。前部898はレンズ縁(図示せず)に接続するためのネジ集成体896を有しており、端部894はワイヤ902により電気コネクタ906に接続されているイヤホン904を有している。図24Bは、厚みのあるつる集成体900に前部910および端部918と屈曲点911とが設けられているのを例示している。前部910はイヤホン912、ワイヤ914、退避可能なコイル状コード916、および、ネジ集成体908を有しており、端部918はワイヤ920および回転式電気コネクタ922を有している。電気コネクタ922は端部918に配置されているのが好ましいが、端部918の自由端に配置されているのが最も好ましい。電気コネクタ922は、電気コネクタをどのような位置にでも移動させることができるようにしたホイール集成体923に固着されており、2つの異なる位置にあるのが仮想線で具体的に図示されている。
図24Cは、具体的なラチェット機構集成体924がその端部938をプラグ926と電気接続させるようにしているのを例示している。端部938はワイヤ940と、DEP(図示せず)のプラグ926を受容するための窪み936が設けられた差込口932とを有している。プラグ926はワイヤ928と、差込口932にプラグ926を取外し自在に接続するための突起部934が設けられたラッチ部材片930とを有している。図24Dは、眼鏡つる集成体925にネジ集成体927が設けられて前部でレンズ縁と接続するようにしたのを例示している。端部933は、眼鏡つる925の自由端933に固着されて電気コネクタ929に隣接した位置にあるイヤホン931を備えている。
図24Dで明らかなように、電気コネクタ929は眼鏡つる925の自由端に設けられているのではなく、眼鏡つる925の側面に設けられている。眼鏡つるの電気コネクタは眼鏡つるのどの部位に配備されてもよいが、眼鏡つるの端部に配置されるのが好ましく、頭部とは反対方向に面している側に配置されるのが最も好ましい。このように、眼鏡つるに接続されているDEPから出ているワイヤは皮膚とは反対方向に面しており、皮膚に接触することはなく、ユーザーにとっては快適さが確実に増しさえする。本発明の眼鏡つるの上記以外の好ましい特徴の1つとして眼鏡つるの端部が長くなったことが挙げられるが、眼鏡つるの端部は耳の低いほうの部位で終端し、従来の眼鏡と同様に、耳の中央部で終端することがないようにするのが好ましい。このように、DEPから出ているワイヤまたはコードはいずれも耳の背面から離れた位置に置かれることになり、快適さを確実に増している。この点で、眼鏡つるの屈曲点(領域911で表わされている)より後方の端部は耳に隣接している眼鏡つるの部分となり、眼鏡つるのこのような端部は5.5 cmよりも長いのが好ましく、5.5 cmから7 cmの間であるのが最も好ましく、5.5 cmから8.5 cmの間であるのが更により好ましい。このような端部の長さは、眼鏡つるの自由端から図24Aおよび図25Bの部分911によって表されている屈曲している部分までの長さと定義される。
図25Aは、本発明によるまた別な着脱自在な集成体を例示している。集成体は眼鏡つる集成体またはクリップ留め集成体として機能する。集成体944はイヤホン952、960を格納するための格納庫948、958と、格納庫948の蓋946と、退避可能なコード950、954を収納するための領域656とを備えている。図25Bは、クリップ留め集成体944がクリップ967によって眼鏡つる964に固着されており、イヤホン(図示せず)を収容するための領域946、958を備えているのを例示している。本発明の実施形態によれば、一方のイヤホンに接続されている一方のコードは反対側のイヤホンに接続されている反対側のコードに比べると実質的に長い。従って、コード950の長さは15 cmよりも短いのが好ましいが、コード954は60 cmよりも短いのが好ましい。コード950は10 cmよりも短く、コード954は45 cmよりも短いのが最も好ましい。
図25Cは、電子眼鏡955が先行技術によって提案されているように眼鏡つる957に電子機器を格納しているが、本発明により提案されているような改良特性を有しているのを例示している。本発明の教示によると、眼鏡つる957は空洞74を画定している揺り籠状の格納庫72を備えており、この空洞の寸法は、ディジタル音楽再生装置、ラジオ、携帯電話などの電子パッケージ12を着脱自在な態様で受容して保持するように設定されている。図1Dおよび図1Eの記載内容によると、電子パッケージ12は、空洞74に固着されているとともに長く伸ばすことができるコイル状コード959に接続されている。
図26Aは、本発明のクリップ留め電子集成体を容易に取付けることができる、特殊なワイヤを装備していない眼鏡つるを例示している。眼鏡つる980は端部992と、レンズ縁(図示せず)と接続するためのネジ領域996が設けられた前部994とを有している。眼鏡つる980の内部の開口990の寸法は、差込集成体982のアーム984を受容するように設定されている。差込集成体982はイヤホン986を格納する第2のアーム988(点線で図示されている)を備えている。
図26Bは、差込集成体982が開口990の中に通して眼鏡つる980に固着されているのを例示している。アーム984はアーム988よりも実質的に厚みが小さいのが好ましいが、アーム988はイヤホン986、退避可能コード998、および、ワイヤ987を格納する。図26Cは、本発明による差込集成体を受容するのに適した構成の眼鏡つるのまた別な実施形態を例示している。眼鏡つる1000には、ネジ領域1010、端部1012、および、眼鏡つる1004の端縁を越えて外側に突出している壁1006が設けられている。壁1006は開口1002を画定しており、本発明による差込集成体を受容するのに適した構成となっている。眼鏡つるおよび眼鏡つるの自由端には、リング、ループ、ボタン、滑りピン、溝、これら以外の図183Aから図183Eの構造のいずれかなどが設けられているものと理解するべきである。
図27は、本発明のシステムが3部材片、すなわち、右つる1049、左つる1051、および、DEP1039から構成されているのを例示している。右つる1049は右前部1022にネジ領域1048が配置されているとともに右イヤホン1026、右ワイヤ1030、および、右雌電気コネクタ1034を備えており、左つる1051は左前部1024にネジ領域が配置されているとともに左イヤホン1028、左ワイヤ1032、および左雌電気コネクタ1036を備えており、右雌電気コネクタは右コネクタ1038と着脱自在に接続されることで右つる1049をDEP1039の右ワイヤ1030および電子パッケージ1046と電気接続し、左雌電気コネクタは左コネクタ1040と着脱自在に接続されることで左つる1051をDEP1039の左ワイヤ1032および電子パッケージ1046と電気接続するように図っている。
図28は、DEP1066、右つる1049、および、左つる1051を含んでいる本発明のキットを例示している。従って、図28においては、DEP1066を格納している領域1070と右つる1049および左つる1051を格納している領域1068とを含んでいる箱体1060を含んでいるキットが描かれているが、右つる1049は右イヤホン1063、右ワイヤ1064、および、右電気接続部1059を有しており、左つる1051は左イヤホン1061、左ワイヤ1064、および、左電気接続部1057を有している。
本発明の各種方法のうちの1つに、従来の眼鏡つるを本発明の配線を施した眼鏡つるで代用する工程があるものと理解するべきである。これにより、ユーザーは従来の眼鏡の元のレンズおよびレンズ縁はそのまま利用し、眼鏡つるだけを元のつるとよく似たつると取替えることができるようになる。本発明のつるを利用すれば、元のレンズおよびレンズ縁を装備した元の眼鏡が、ここでは、電子機能を実施することができるようになる。
図29は具体的なDEPを例示している。光源に電力投入する、音楽を再生する、無線信号を受信する、映像を再生する、音声を記録する、映像を記録する、インターネット信号を受信する、インターネット信号を送信する、または、これらの各種組合せを行う等といった動作を含む機能を実施する能力を備えている装具はいずれも本発明の範囲に入り、そのような装具は、眼鏡のフレームに着脱自在に接続するようにした電気接続部が設けられて、DEPの電子パッケージとしての機能を果たすことができるものと理解するべきである。電子パッケージは収納コードに着脱自在に取付けられるようにしてもよい。光源に電力投入することは1つの電子機能であるが、説明のために、どのような電子機能も着脱自在な電子パッケージすなわちDEPによって実施される機能として説明されている。更に、DEPの電子パッケージの具体例としては、音楽および映像のディジタル再生装置、小型CDプレイヤー、DEPの余剰記憶装置用のSDカードポートを備えているカメラなどが挙げられる。DEPの機能はまた、生物学的パラメータを測定するシステムを含んでおり、具体例として、DEPはグルコースレベル、体温、眼圧、血圧、酸素、血流、または、何であれこれら以外の物理的パラメータもしくは体内に存在している化学物質を測定するのに適した構成になっているとよい。ここでもまた具体例として、アブルー(Abreu)によって発明され、米国特許出願第20040059212号および第20040242976号の公報に記載されている検知眼鏡によれば、DEPの電子パッケージは眼鏡に固着されているセンサーに接続されているが、これら特許においては、無線通信装置は眼鏡の前部から取外されて、後頭部のDEPとして設置されるか、または、代替例として、独立型装置としてグルコースなどの化学物質をDEPの電子パッケージが測定するようになっている。酸素を測定するために鼻の脇に複数の管を備えている眼鏡は、データを処理する電子機器と、そこから離れた位置にあるDEPに格納されている表示装置とを備えており、または、代替例として、眼鏡フレームが電子機器と表示装置を備えているようにしてもよい。
本発明の装置および方法により、電気機能または電子機能を実施するシステムをDEPと眼鏡のフレームとの間で分担することができるようにし、よって、重量分布をより良好にすると同時に、眼鏡などの着用可能な装具が視覚機能に加えて第2の機能を実施することができるようにしている。従って、眼鏡のフレームに格納されているファン、ヒーター、または、ペルティエ装置に電力投入してユーザーを加温したり冷却したりするための電源しかDEPが備えていないようにしてもよい。この実施形態では、眼鏡はイヤホンを備えておらず、眼鏡が備えているのは、冷却目的の小型ファンか熱動電装置と、DEPと接続してファンの電源として作動する電気接続部だけである。DEPは、遠隔制御装置、テレビ信号を受信するための無線受信機、および、スピーカーとしても機能することができる。これに加えて、本発明は、電源、それ以外の各種電子機器、または、その両方がDEPに配置されているせいで、聴覚支援機器を小型化することができ、眼鏡のつるの端部に小型聴覚素子が1個だけ格納されている。本発明によれば、装置の一部をDEPに格納し、眼鏡フレームなどの頭部取付装具に一部を格納することにより、多様な聴覚支援機器およびそれ以外の装置を極度に小型にすることができる。従って、頭部取付装具はより快適にすると同時に、多数の電子機能を提供することができる。電子機器の一部、電源、または、その両方を眼鏡フレームから離れた位置にあるDEPに格納しても、眼鏡のイヤホンは、ディジタル音楽再生装置からの音声を受信しながらも外部雑音からの遮音装置として作用する。
好ましい実施形態の左右両方の眼鏡つるに電気接続部とワイヤが装備されているが、眼鏡の一方のつるだけに電気接続部を設け、この電気接続部がDEPから延び出ているワイヤに着脱自在に接続されるようにしてもよいものと理解するべきである。この実施形態では、DEPは左右両方の眼鏡つるに固着されているが、眼鏡つるの一方だけがDEPに電気接続されて、他方の眼鏡つるはDEPに機械接続されているだけにしてもよい。
図29においては、DEP1080は右ワイヤ1094を収容している右コード1090と、左ワイヤ1096を収容している左コード1092とから構成されているのが見て取れるが、ここでは、右ワイヤ1094はその一方端が右電気コネクタ1098に接続されており、他方端が電子パッケージ1082に接続されており、また、左ワイヤ1096はその一方端が左電気コネクタ1100に接続されており、他方端が電子パッケージ1082に接続されており、電子パッケージは、具体例として、電源1088、チップ1086、および、メモリ1084を備えている。
図30は、キット1110が着脱自在な電子眼鏡1112およびDEP1122から構成されているのを例示している。キット1110は着脱自在な電子眼鏡1112を含んでおり、眼鏡は左右イヤホン1114、1116および左右電気接続部1118、1120を備えている。DEP1122は2本のワイヤ1124、1126と、これらワイヤ1124の端部の電気接続部1128およびワイヤ1126の端部の電気接続部1130とから構成されている。
図30Aは、キット1111が着脱自在な電子帽子1113およびDEP1122から構成されているのを例示している。キット1111の着脱自在な電子帽子1113は、本発明に従って、イヤホンを保持する側にはパウチ1117が設けられており、DEP1122を保持する背面側にはパウチ1115が設けられている。DEP1122は2本のワイヤ1124、1126と、ワイヤ1124の端部の電気接続部1128およびワイヤ1126の端部の電気接続部1130とから構成されている。
図31Aは、眼鏡つる集成体1140がDEPのコード1144に接続されている端部1142を有しているのを例示しているが、ここでは、コード1144はイヤホン1148に接続されている。この実施形態では、イヤホン1148はワイヤ1146によりコード1144に接続されており、イヤホン1148は眼鏡つる1142の外側に収容されている。図31Bは、眼鏡つる集成体1150がDEPのコード1158の端部のプレート1152と眼鏡つる1154との間に電気接続部を有しているのを例示している。プレート1152は眼鏡つる1154の電気接続部1156と電気接続されているが、眼鏡つる1154の端部1160には電気接続部またはワイヤが存在しない。
図32は、着脱自在な電子眼鏡1170の好ましい実施形態の右イヤホン1178が右つる1182の内側に隠蔽され、その左イヤホン1176が左つる1180の構造の内側に隠蔽されているのを例示している。右つる1182はイヤホン1178を格納する部分1174と、DEPのコード1189を接続する電気接続部が設けられている端部1192とを含んでいる。左つる1180はイヤホン1196を格納する部分1172と、左レンズ縁1186に隣接してカメラ1184に接続されるワイヤ1196とを含んでいる。左つる1180は、DEPの電気接続部1190およびコード1191に接続されている端部1194にワイヤ1198を更に有している。図32Aは、イヤホン1178がつる1181の外壁1180に固着されている、また別な実施形態を例示しているが、イヤホン1178は眼鏡つる1181の端部1194で電気接続部1190に接続されている。
図33は、また別な好ましい実施形態が眼鏡つるの端部に固着されて眼鏡つるの張出し部として作用しているイヤホンを備えているのを例示している。従って、図33で明らかなように、着脱自在な電子眼鏡1200は左右レンズ縁1202、1204および左右つる1206、1208を含んでおり、右つる1206の右端部1210の右ワイヤ1213(破線で図示されている)が右イヤホン1214に接続されており、左つる1208の左端部1212の左ワイヤ1215(破線で図示されている)が左イヤホン1216に接続されている。右端部1210および右イヤホン1214は屈曲してイヤホン1214およびワイヤ1213に隣接している電気コネクタ1230を露にしているのが示されている。電気コネクタ1230はDEP(図示せず)のワイヤに接続するのに適した構成となっている。作動させるには、着脱自在電子眼鏡は電子パッケージに格納されている電気回路に電気接続または無線接続される必要があるが、これは、本発明の他の実施形態について説明したのと同じである。
図33Aは、本発明による収納コードが本発明による電子的に使用可能な眼鏡に取付けられているのを例示している。図33Aは、眼鏡1240がDEP1250に接続されてユーザー1241が着用した場合を例示しているが、ここでは、DEP1250は電子パッケージ1242、右コード1243、および、左コード1244を備えている。左コード1244は電気接続部1248により眼鏡つる1246に電気接続されている。眼鏡つる1246の端部に固着されたイヤホン1252のワイヤは、イヤホン1252がユーザー1241の耳1253に装着されている間は、伸び出た状態になっている。
図34は、本発明による着脱自在な電子コードパッケージのまた別な実施形態を例示している。この実施形態では、コード1266の端部のスリーブ1286およびコード1264の端部のスリーブ1284は伸縮自在で、電気部品すなわち電気コネクタが設けられていないのが好ましいが、眼鏡のつる(図示せず)にコード1266の端部とコード1264の端部を機械的に固着するのに利用することができる。着脱自在な電子コードパッケージ1260は電子パッケージ1262と、右コード1264および左コード1266とを備えている。電子パッケージ1262は、本願明細書で既に説明済みであるとともにDEPについて既に説明した多数の電子機能のいずれを実施してもよい。右コード1264は右ワイヤ1268、右コードスプール、および、退避可能な右ワイヤ1276を収容しており、左コード1266は左ワイヤ1270、左コードスプール1274、および、退避可能な左ワイヤ1278を収容しているが、右ワイヤ1276は右イヤホン1280に、左ワイヤ1278は左イヤホン1282に接続されている。退避可能なコードスプール1272、1274は拡張可能なコイル状ワイヤまたはそれ以外のワイヤを退避させる手段で代用することができる。右コード1264は右スリーブ1284またはそれ以外の、コード1264を眼鏡つる(図示せず)の端部に固着させる手段を更に備えている、また、左コード1266は左スリーブ1286またはそれ以外の、コード1266を眼鏡つるの端部に固着させる手段を更に備えている。スリーブ1284、1286は、このような眼鏡つるの自由端を重ね合せるのに適した構成となっている。コード1264、1266は眼鏡フレームのどの部分にでも固着させることができ、例えば、コード1264、1266の端部に配置されたクリップ留め、鉤、差込式構造などのような手段により眼鏡つるの中央部のような部位に固着されるとよいものと理解するべきである。図34に例示されている実施形態は、通常の眼鏡ならどのようなものにでも取付けることができる。従って、この実施形態を利用すれば、ワイヤや電気接続部を備えていない普通の眼鏡を、本発明の着脱自在な電子コードパッケージ1260に適合させることができる。コードを眼鏡のつるにより堅固に固着するために、スリーブは、例えば、ネオプレン、綿、皮革などのような伸縮自在な素材から製造されているのが好ましい。電子パッケージ1262はコード1264、1266に取外し自在に固着されてもよいし、または、コードに恒久的に取付けられてもよいものと理解するべきである。電子パッケージ1262が恒久的に取付けられている場合、また別な第3の部材片(本質的にC字型の管が好ましい)を利用してスリーブ1284、1286に接続することができる。これによりシステム全体を丸い部材にして、頚部などの身体部分の周囲にカラーとして装着することができるようにしてもよい。従って、本実施形態により、電子パッケージはユーザーの視界軸の内側に位置することができるようになり、電子パッケージが恒久的に取付けられている場合でも、装置は依然として容易に取外しを行うことができる。これに代わる例として、本件に記載されている本発明の他の実施形態によれば、電子パッケージ1262は揺り籠状の格納庫に格納され、コイル状コードまたは退避可能なスプールコードなどのような伸び縮みするコードを備えているようにするとよい。
図34Aは、着脱自在な電子コードパッケージ1260をユーザー1290が着用しているのを例示している。コードパッケージ1260は通常の眼鏡1292には電気接続ではなく、機械接続される。電子パッケージ1262はユーザー1290の頚部に沿って設置されるが、その場合、左スリーブ1286が眼鏡つる1296の自由端1294を被覆する。スリーブ1286は、眼鏡つる1296にスリーブ1286をより良好に固着するように、弾性特性を備えているのが好ましい。退避可能なワイヤ1278が左コード1268から出て、伸張位置にあって、耳1298に装着されたイヤホン1282に接続されているのが図示されている。多様な固定手段を利用して着脱自在電子コードパッケージ1260を眼鏡のフレームに固着することができるが、その手段としては例えば、クリップ、溝機構、マジックテープ(登録商標)式固定具、スナップ式嵌め合い、眼鏡つるの端部に結わえて環を形成したもの(環の具体例としては、収納コード1260のストラップを結わえるようにした環形状や収納コード1260で作った相補フックの引っ掛けを受けるようにした環形状などが設けられた眼鏡つるの自由端が挙げられる)、眼鏡つる側に設けられた相補的な溝に固定する滑り機構などがある。
図34Bの着脱自在な電子システムは接続パウチ1261、接続パウチ1261によって機械的に固着されたDEP1262、および、ケーブル1279を備えている。接続パウチ1261は、スロット1271、1273が設けられたパウチ1263、および、アーム1265を備えている。アーム1265は伸縮自在なスリーブ1267として終端しており、このスリーブは眼鏡する1269を抱くように固着することができる。電子パッケージ1262はスロット1271に通してパウチ1263に挿入される。電気プラグ1275はスロット1273と通してパウチ1263に挿入される。ケーブル1279は雄プラグ、1283、および、スプール1309を備えているのが好ましい。プラグ1275はDEP1262の雌コネクタ1285に着脱自在に接続され、プラグ1283は眼鏡1277の雌コネクタ1287に着脱自在に接続される。眼鏡つる1289は電気コネクタ1287を備えており、また同時に、右つる1289はイヤホン1293、ワイヤ1317、スプール1301、および、イヤホンならびにスプールを収容する格納庫1297を備えており、左つる1269はイヤホン1295、ワイヤ1319、スプール1303、および、イヤホンならびにスプールを収容する格納庫1299を備えている。ワイヤ部1313はスプール1301に接続されて、電気コネクタ1287で終端している。ワイヤ部1305はスプール1303に接続されて、左つる1289から出て左右両方の蝶番部で2枚の金属製電気プレート集成体1307、1311を通って右つる1291に達していることで、レンズ縁と両つるの間に電気接点を設けている。これにより、ワイヤが蝶番を通り抜けて延在するのを回避し、恒常的な曲げ伸ばしの結果として生じる歪みを防止する。ワイヤ部1305は電気コネクタ1287で終端する。ケーブル1279はパウチ1263に恒久的に取付けられたコードによって被覆することができるものと理解するべきである。
本発明はまた、ブルートゥース(Bluetooth)型のヘッドセット装置の全く新規な解決索を提案している。(「ブルートゥース(Bluetooth)装置」または「ブルートゥース型装置」という語によって伝えたいのは、ユーザーの耳に取付けてブルートゥース通信プロトコルまたはそれ以外の通信プロトコルを利用して別な電子装置と無線通信する装置のことである。)先行技術の耳に巻きつけるタイプのブルートゥース装置は巻付けアームをブルートゥース装置に装備しており、このような装置が耳の周辺で占有する空間は眼鏡つるの端部が耳に接触する空間に匹敵する。従って、眼鏡を着用している人は耳の周囲に2種類の硬質部材を装着することになり、実用した場合の付け心地が悪く、場合によっては痛みを伴い、ブルートゥース装置を耳に固着することに益が無いことも多い。本発明のこの実施形態は、いつも眼鏡を着用していて尚且つブルートゥース装置を利用したいと思う人に重要な利益を提供するものである。本発明を利用すれば、眼鏡のつるは耳に設置する必要がある唯一の部材でありながら、ブルートゥース装置またはそれ以外の無線装置がユーザーにまた別な利点も供与するのに、頭部や耳を圧迫するハードウエア類をそれ以上付加える必要がない。本発明のブルートゥース装置は身体の非常に敏感な部分、すなわち、耳などから重量負荷を他所に転じ、耳周辺の感じ易い薄い皮膚を圧迫するような装置を必要とさえしない。
図34Cは先行技術のブルートゥース装置1461を例示している。ブルートゥース装置1461は耳で支える部材片1467、マイク1465、および、スピーカー1463(または、音声を伝達するそれ以外の何らかの装置)を備えている。スピーカー1463は携帯電話などの第2の装置から可聴周波信号を受信する。スピーカー1463は装置1461に物理的に一体化され、耳管に嵌めるのに適した構成になっている。このような装置は、例えば、フィンランドのノキア・カンパニーや米国のモトローラ・インコーポレーティッドなどにより販売されている。周知のブルートゥース装置はいずれもイヤホン用に別個の電気コネクタを備えてはおらず、というのも、先行技術の装置は耳で保持する設計になっていたからであり、更に、外付けワイヤが無ければ音声を生成することができなかったせいである。
本発明は、図34Dに例示されているような改良型のブルートゥース装置を提案している。装置1475は外付けスピーカー(または、イヤホン)1471と可聴周波信号(例えば、携帯電話が発する)をユーザーの耳に伝達する外付けワイヤ1471aとを備えている。特化型ブルートゥース装置1475は格納庫1493と、音響を発する2個のスピーカー集成体、すなわち、格納庫1493に物理的に一体化されている内蔵スピーカー1469および電気コネクタ1477により格納庫1493に接続されている外付けスピーカー1471とを備えている。これにより、外付けスピーカー1471を格納庫1493の遠隔部位に設置することができるようになる。格納庫1493の外側の外付けワイヤ1471aは1個の外付けスピーカー(イヤホン)に接続されて、外付けスピーカー集成体1473を形成している。外付けスピーカー集成体1473は雌コネクタ1477により装置1475に着脱自在に接続されるのが好ましい。集成体1473は格納庫1493に恒久的に取付けられてもよいものと理解するべきである。外付けスピーカー集成体1473と内蔵スピーカー1469の両方がブルートゥース無線通信システム1481に接続しており、その詳細は本願明細書のどこかで既に説明している。ワイヤ1483は外付けスピーカー集成体1473および格納庫1493の電気コネクタ1477をブルートゥース無線通信システム1481に接続している。ワイヤ1485は格納庫1493の内蔵スピーカー1469をブルートゥース無線通信システム1481に接続している。ブルートゥース無線通信システム1481は電源と、データをブルートゥース双方向無線配信に必要な全部の部品とを備えている。特化型ブルートゥース装置1475は着脱自在に接続されたマイク集成体1487を更に備えているが、マイク集成体は音響を配信するマイク軸1489とマイク1491とを含んでいる。マイク軸1489はまた格納庫1493に恒久的に取付けるようにしてもよいものと理解するべきである。マイク軸149は音声管として作用し、その遠位端はコネクタ1501により格納庫1493に接続されており、コネクタ1501はワイヤ1495によりブルートゥース無線通信システム1481に接続されている。格納庫1493は内蔵式マイク(図示せず)を備えていてもよい。
特化型ブルートゥース(Bluetooth)装置1475は耳で支える装置としての使用に適した構成となっているとよい。従って、格納庫1493には、耳で支える集成体1499を受容する開口部1497が更に設けられている。よって、特化型ブルートゥース装置1475は耳で支える装置(或る点で、先行技術の装置のような)であるとよいが、先行技術のこのような装置は耳の敏感な解剖学的領域の痛覚線維を活性化することにより不快感を増すおそれがあるが、耳を直接圧迫することのない、より快適で生物学的にも適っている装置として創作するとよい。マイク集成体1487は取外し可能で、他の装置と交換することができるせいで、装置1475を耳で支持する場合には、耳で支える集成体1499を利用することで、異なる寸法と異なる形態のマイク集成体を利用することができる。耳で支える応用例では、イヤホン1471は格納庫1493から切離され、より短いマイク軸1489のマイク集成体1487が使用されるのが好ましい。これに代わる例として、図18から図23Cに関連して既に説明した各種取付機構またはそれ以外の取付機構のうちのいずれか1つを利用して、装置1475はユーザーの眼鏡のつるに取付けることができる。格納庫1493は、格納庫に恒久的に取付けられる、耳で支える集成体1499を備えているとよい。この実施形態では、耳で支える集成体は蝶番を備えて折畳むことができ、装置1475を耳で支持しない場合には折り曲げて、小型形状にすることができる。
図34Dのブルートゥース(Bluetooth)装置の格納庫は、図18から図23Cのクリップ留め構造、差込構造、または、これ以外の構造のいずれを備えているようにしてもよい。よって、本発明の無線通信装置(ブルートゥース装置として例示されている)は多様な方法で機能することができる。すなわち、収納コードに収容される(特殊なイヤホンとマイクの集成体のおかげで)、耳で支えられる(内蔵スピーカーおよび耳で支える集成体のおかげで)、眼鏡のつるによって支持される(クリップおよび滑り嵌め機構のおかげで)などといった方法がある。
図34Eは、ブルートゥースシステムが特殊な目の周辺装備収容コード1505、特化型ブルートゥース装置1475を備えているのを例示した図である。ブルートゥース装置1475は制御ボタン1505、装置を作動させて別なブルートゥース装置からの信号を受信するオン・オフスイッチ1507、外付けスピーカー集成体1473のプラグ1511を接続する雌コネクタ1477、マイク集成体1487のマイク軸1489を接続する第2コネクタ1501を備えている。装置1475は電池1517に接続するまた別な電気コネクタ1521を備えているようにしてもよい。特殊な目の周辺装具収納コード1505は右コード1513および左コード1515を備えており、収納領域1509の両端に配置されているのが好ましい。右スリーブ1519および左スリーブ1521は、特殊な目の周辺装具収納コード1505と同様に、図34に例示されている実施形態と同じ種類の素材から製造することができる。収納領域1509にはポケットが設けられており(矩形であるのが好ましい)、上部および側部を被覆する複数の弾性ストラップ1517から構成されているのが好ましい。これにより、ユーザーは、装置1475が収納領域1509の内部にある場合ですら、音量制御装置1505、オン・オフボタン1507、および、それ以外の制御装置および部品に触れることができるようになる。収納領域1509は「ポケット」と記載されているが、これはトンネル状の形状を呈して、ブルートゥース装置1475を右側または左側のいずれの側からでも収納領域1509に設置することができるようにしている。矢印1525は装置1475が左側から収納領域1509に設置されつつあるのを示しているが、電池1517は右側に設置されている。矢印1527は外付けスピーカー集成体1473がコネクタ1477に着脱自在に接続されつつあるのを示している。矢印1529はマイク集成体1487がコネクタ1501に着脱自在に接続されつつあるのを示している。ポケット1509の好ましい最大寸法は、長さは15 cmに等しいか、または、それよりも短く、幅は10 cmに等しいか、または、それよりも短く、高さまたは厚さは6 cmに等しいか、または、それよりも短く、更に、長さは10cmに等しいか、または、それよりも短いのが更に好ましく、幅は6 cmに等しいか、または、それよりも短いのがより好ましく、高さまたは厚さは4 cmに等しいか、または、それよりも短いのがより好ましく、また更に、長さは7 cmに等しいか、または、それよりも短いのが最も好ましく、幅は4 cmに等しいか、または、それよりも短いのが最も好ましく、高さまたは厚さは2.5 cmに等しいか、または、それよりも短いのが最も好ましい。収納領域1509は右コード1513および左コード1515に対して横方向に移動することができる。装置1475はその本体内に、固定式スピーカー集成体1473、固定式マイク集成体1487、または、その両方を備えているようにするとよい。
図34Fは、本発明によるブルートゥース(Bluetooth)システム1503をユーザーが着用した場合を例示している。ブルートゥースシステム1503は眼鏡収納コード1505の左スリーブ1521を備えているが、左スリーブは眼鏡つる1531の自由端を包囲することにより左つる1541に接続されている。収納コード1505はブルートゥース装置1475を保持している。イヤホン1471はワイヤ1469により耳1533に設置されている。これにより、ユーザーは自分の耳を嵩張る装置に圧迫されずに、ブルートゥースから可聴周波を聴取することができるようになる。マイク1491はマイク軸1489によりブルートゥース装置1475に接続されており、図34Fに例示されているように、耳より下の位置に設置されるのが好ましい。ワイヤ1469およびワイヤ1489は1本のワイヤから構成されており、この1本のワイヤは耳の下で延びているが、端部が2本に分岐し、上の端部にはスピーカー1471が設けられて耳に設置され、下の端部にはマイクが設けられて耳のしたに設置されるようにするとよいものと理解するべきである。
図34Gは、また別な着用可能な装具が本発明のブルートゥース(Bluetooth)システム1503を組入れて、帽子1601などのような頭部取付装具のポケットに装置を格納しているのを例示している。特化型ブルートゥース装置1475は帽子1601のポケット1539に保持されている。ブルートゥース装置1475はイヤホン1611に接続するためのコネクタ1603と、マイク軸1607とマイク1609を接続するための第2コネクタ1605とを備えている。コネクタ1603とコネクタ1605は両方ともが装置1475の底部に配置され、ポケット1509とよく似た構成でストラップ1517を備えておりボタンに容易に触れることができるようにした(図34Eに関連して既に説明したように)ポケットにより保持されるのが好ましい。ポケット1539、1509は、本発明により、同じようなコイル状コードと退避可能なコードスプールとを有していることで、ポケットから装置1475を取出してから装置を見ることができるようにするとよい。骨振動により音声を捕獲する機構がイヤホン1611およびスピーカー集成体1473に統合されてもよい。
図34Hは、本発明によるキットがブルートゥース(Bluetooth)装置1475、眼鏡収納コード1505、マイク集成体1487、および、箱体1535に保持されている外付けスピーカー集成体1473を備えているのを例示している。コード1505は図34Gに関連して既に説明されたような帽子で代用できる、または、そのような帽子で補足できるものと理解するべきである。
本発明は、ユーザーが自分の顔面の眼鏡のバランスをより優れたものにするとともに重量分布を向上させ、同時に、コードに収納力を持たせることができるようにした装具として、眼鏡のつるに固着されるコードを使う装置および方法を教示している。コードは機械的ホルダーとして作用し、電気ワイヤを必要としない。コードは、ディジタル音楽再生装置または携帯電話などの電子パッケージを保持するためのパウチまたはポケットを備えており、イヤホンが別個の単体として作用するとともに音楽再生装置に直接接続される一方で、コードの両端が眼鏡フレームの左右両側に固着されるようにするとよい。当業者には明らかでなことであるが、コードは2個以上のパウチを備えており、第2のパウチはイヤホンまたは第2の電子装置などを保持するのに利用することができる。
図34Jは、ポケットまたはパウチなどの収納領域1613を備えている、本発明の特化型眼鏡収納コード1611を例示しており、ここでは、2本のアーム1615、1617が収納領域1613の両側に1本ずつ配置されているのが好ましい。収納領域1613には、弾性特性を備えているポケットであって、図34Eのポケット1509に類似してストラップ1617と開口1619を兼備しているものが設けられているのが好ましい。右アーム1615は右スリーブ1621で終端しており、左アーム1617は左スリーブ1623で終端しており、これらスリーブの形状は眼鏡のつる(またはそれ以外の物体)の自由端を包囲するように設定され、眼鏡のつるの直径またはその自由端の寸法は1.8 cmに等しいか、または、それよりも短いのが好ましく、1.0 cmに等しいか、または、それよりも短いのが最も好ましい。スリーブ1621、1623は眼鏡つるの自由端上を滑り、眼鏡つるの寸法とは無関係に包むように嵌まるようにしている。
図34Kは本発明のまた別な実施形態を例示している。目の周辺装具収納コード1627は電子パッケージを格納するための収納領域1629を備えている。アーム1631、1633は収納領域1629に固着されている。この実施形態では、アーム1631はループ部1635で終端しており、アーム1633はループ部1637で終端しており、これらループ部はシリコーンまたは何らかの変形可能な可塑材から製造されているのが好ましい。滑りリング1763、1765は、ポリ塩化ビニルなどの剛性ポリマーから製造されているのが好ましいが、リング1763はループ部1635に、リング1765はループ部1637に固着されている。リング1763は長軸線方向にループ部1635に向けて移動することができ、リング1765は同様にループ部1637に向けて移動することができ、ループを閉じるとともに、どのような寸法の眼鏡つるまたはそれ以外の物体であれ、そこに抱くように嵌まる。
ポケット1629にはスロット1641aが設けられており、また、ポケットはコード1639に固着されているが、これは縫いつけることにより実施されるのが好ましい(破線で図示)。退避可能なコード1641(コイル状コードであるのが好ましい)は支持体(例えば、ポケット1629の壁の一方に取付けられた硬質プラスチックであるとよい)によってポケット1629に固着され、コードは保持構造体1645で終端する。保持構造体1645は、マジックテープ(登録商標)面が設けられたプレートであるのが好ましい。プレート1645はマジックテープ(登録商標)式システム、粘着テープ、または、それ以外の固定手段によって電子パッケージ(図示せず)に着脱自在に取付けられる。
ループ1635、1637は、コード1627を眼鏡つるまたはそれ以外の、C字型構造体などのような物体に固着するための鉤やクリップなどで代用されてもよいものと理解するべきである。コード1627は、作動できるようにするには、眼鏡のつるまたはまた別な物体に固着されるのが好ましい。電子パッケージは退避可能なコード1641(バネが装填されたスプール集成体など)を使ってプレート1645に固着することができるので、ポケット1629は好ましい実施形態では不必要であるが、退避可能なコード1641はコード1639に直接的に取付けられるものと理解するべきである。
図34Lは、本発明の好ましい実施形態が収納コード1647および電子パッケージ1679(ディジタル音楽再生装置など)を備えているのを例示している。目の周辺装具収納コード1647にはポケット1669と可撓性アーム1649、1651が設けられており、右アーム1649は伸張位置にある。アーム1649、1651の端部は本質的に図34Kの実施形態に類似している。アーム1649は電気差込口1661を格納してイヤホン集成体1653と着脱自在に接続し、アーム1651は電気差込口1663を格納してイヤホン集成体1655と着脱自在に接続するが、これは矢印1657および矢印1659によって示されているとおりである。右電気差込口1661はアーム1649のワイヤ1665によって、ポケット1669の内側に配置されている支持構造体1653に接続されており、左電気差込口1663はアーム1651のワイヤ1667によって同支持構造体1653に接続されている。支持構造体1653には固定点が設けられており、これにより、電子パッケージ1679がポケット1669から引張り出されている間、イヤホン集成体1653、1655を静止状態に維持することができる。ワイヤ1665、1667は支持プレート1653で一緒に合流してからワイヤ部1671として一緒に延在しているが、このワイヤ部は電気コネクタ1673として終端する。コネクタ1673は電子パッケージ1679の電気コネクタ1675に着脱自在に接続されている。ポケット1669は、プレート1681として終端しているコイル状コード1679を支持するための、ポケットに糊付けされた硬質プラスチックなどのような支持構造体1677を更に備えている。プレート1681は、ベルクロ面または粘着テープなどのような、電子パッケージ1679の領域1683に着脱自在に取付けられるようにされた手段を有している。アーム1649、1651は眼鏡のつるに着脱自在に固着される。これに代わる例として、アーム1649、1651の端部はC字型構造体1693に着脱自在に固着されるが、このような構造体は重合体で製造されているのが好ましく、このように製造することで頚部−肩の領域、頭部、腕、脚、腹部などのような肉体の一部の周囲にこのシステム巻いて使用することができるように図っている。ループ部1685は矢印1697で示されているようにC字型構造体1693の端部1689の上を滑り、ループ部1687は矢印1699で示されているようにC字型構造体1693の端部1691の上を滑り、また、可塑性リング1693、1695を使って抱くように嵌るようにしている。
図34Mは、2部材片装置1701が目の周辺装具収納コード1703と、本質的に円筒形のC字型構造体1705とを備えているのを例示している。コード1703の伸縮自在な管端部1711は構造体1705の端部1709に着脱自在に接続されており、コード1703の伸縮自在な管端部1713は構造体1705の端部1707に着脱自在に接続されている。右コード1264は伸張して一部が折畳まれているのが図示されているが、伸縮自在なスリーブ1713はその伸張位置にあって構造体1705の端部1707に取付けられているのが例示されている。伸縮自在な管またはスリーブが眼鏡のつるの自由端を包囲すると、同じ様な重なり合いが生じる。左コード1266が元の位置にあって、伸縮自在なスリーブ1711は弛緩位置にあるのが例示されている。
図34Nは、右アーム1719、左アーム1721、および、支持構造体1723を備えている3部材片の目の周辺装具収納コード1715の側面図であるが、ここでは、支持構造体は電子パッケージを保持するためのパウチが例示されている。アーム1719、1721は、構造体1723のループ1727、1729を包囲することにより支持構造体1723に着脱自在に固着されている。右アーム1719には2つの部分が設けられており、すなわち、下位部分1723と上位部分1725が設けられている。下位部分1723および上位部分1725は、矢印1735によって示されているように、マジックテープ(登録商標)式固定具の表面1731、1733を使って互いに着脱自在に接続される。同じシステムを使って、アームの上位部分と下位部分が取付けられる。アーム1719の端部1739およびアーム1721の端部1741は、図34の実施形態と同様に、管状の伸縮自在な部分で終端している。
図34Oは、図34Nの3部材片の目の周辺装具収納コード1715の側面頂面図であり、右アーム1719、左アーム1721、および、支持構造体1723を例示している。
図34Pは、図34Nの3部材片の目の周辺収納コードのまた別な実施形態の側面図を例示している。格納庫1743には空洞1745と、コイル状コード1749を支持するためのプレート1747とが設けられており、コイル状コード1749はプレート1751で終端している。プレート1751は、マジックテープ(登録商標)式固定具または粘着テープなどの、電子パッケージに着脱自在に取付けられるようにする手段を備えている。図34Qは、右アーム1719、左アーム1721、および、支持構造体1723を包含している箱体1753を備えているキットを例示しており、支持構造体1723は電子パッケージを保持しているパウチが具体例となっている。
図34Rは、図34Lおよび図34Kの各種実施形態に類似している実施形態をユーザー1775が着用した場合を例示している。目の周辺装具コード1647はコードの余剰長さを使って調節可能な機構を備えており、異なる寸法の頭部に適合させることができるように図っている。コード1767のループ部1635は眼鏡つる1761の上を滑って、滑りリング1763により眼鏡つる1761にきつく固着される。コード1767はワイヤ1769を収納しており、ループ部1635の脇にポケット1771(イヤホン1773を格納しておくため)が配備されている。ワイヤ1769はイヤホン1773を電子パッケージ1679に接続している。
図34Sから図34Vは、ネオプレンなどの素材の1片を使って、本発明による目の周辺装具収納コードを製造する工程の一例を例示している。ネオプレン素材片1777は同一寸法の両側部1779、1781と、1個の中央部1783とを含んでいる。両側部1779、1781は、平たくして置かれると、中央部1783と比べて寸法が小さいが、この寸法は矢印1783、1785で表されている。中心部寸法1785は30 cmに等しいか、または、これよりも短いのが好ましく、20 cmに等しいか、または、これよりも短いのが最も好ましいが、15 cmに等しいか、または、これよりも短いのが更により好ましい。側部寸法1783は8.0 cmに等しいか、または、これよりも短いのが好ましく、3.0 cmに等しいか、または、これよりも短いのが最も好ましく、1.5 cmに等しいか、または、これよりも短いのが更により好ましい。中央部1783には端縁1787、1789が設けられている。右側部1779には端縁1791、1793が設けられており、左側部1781には端縁1795、1797が設けられている。
第1工程では、素材片1777が図34Bのように平たくして置かれる。第2に、図34Uに例示されているように、糊付けまたは縫いつけにより、コイル状コードとプレート1799は中央部1783に取付けられる。第3に、端縁1787は端縁1789に接続されており、これは縫いつけによって接続されるのが好ましく、更に第4に、両側部1779、1781の端縁が互いに付着されて(端縁1791は端縁1793に付着され、端縁1795は端縁1797に付着される)、図34Sに例示されているように、各端部に管状構造が設けられ、中央管状構造も設けられる。目の周辺装具収納コード1803は、上述の第2工程を省いて製造され、作動することができるものと理解するべきである。図34Tは、図34S、図34T、および、図34Uに関連づけて説明された方法に従って製造されて仕上がった、目の周辺装具収納コード1803の斜視図である。
図35は、本発明の着脱自在な電子眼鏡システム1320の好ましい実施形態をユーザー1330が着用した場合を例示しており、ここでは、眼鏡システムは着脱自在な電子眼鏡1300とDEP1302を備えている。DEP1302は電子パッケージ1326、1328を備えている。着脱自在な電子眼鏡1300は、眼鏡つる1306に無線カメラ1304を格納している。眼鏡つる1306はイヤホン1308、カメラ1304を電気コネクタ1314に接続するためのワイヤ1310、および、イヤホン1308を電気コネクタ1314に接続するためのワイヤ1312を格納している。図面は例示を目的として大型カメラを示しているが、無線カメラは小型でもよく、また、傍でユーザーを見ている人にも目立たない態様で眼鏡つるに格納することができる。この理由は、本発明によると、寸法が数ミリメートル未満である場合がある眼鏡フレームにはマイクロ光学システムおよびCCDしか格納されないからである。カメラの残余の電子機器(例えば、メモリ、無線送信機、および、電源)は、DEP1302の電子パッケージ1326に配置されている。電子機器に無線送信機を含める必要はなく、ここでは、カメラの標準的電子機器および標準的部品が使用されているものと理解するべきである。
代替の実施形態はカメラ1304とワイヤ1310のみを備えており、イヤホン1308は備えていない。この実施形態は軍事活動で有用になると思われるが、その場合、兵士がDEPを自分の眼鏡またはゴーグルに接続して、画像撮影を含む任務を実施する。この任務が完了した後、DEPは切り離されて、保存された画像がダウンロードされて吟味される。これにより、頭部取付カメラなどのような余分な装備を最小限にして監査任務を実施することができるが、というのも、本発明の軽量眼鏡がカメラを保持しており、嵩張る電子機器を格納しているDEPによって良好な重量分布をもたらしているからである。
本発明により、上記以外の装置を小型化して眼鏡のフレームに格納することができるが、その手段として、装置の大型で重い部品を格納するDEPを利用する方法がある。本発明の眼鏡のフレームは、例えば、眼鏡のレンズ縁にコンピュータスクリーンなどの表示装置を格納することができ、一方で、主要な電算部品およびメモリは別にDEPに格納される。
図36は、本発明の着脱自在な電子システムのまた別な実施形態がまた別な頭部取付式の着用可能装具、すなわち、帽子から構成されているのを例示している。着脱自在な電子帽子システム1350はDEP1342および着脱自在な電子帽子1340を備えている。DEP1342は、格納庫1344に収容された電子機器および電源と、着脱自在な電子帽子1340の電気接続部1348と着脱自在に接続される電気コネクタ1346とを備えている。着脱自在な電子帽子1340は着脱自在ワイヤ1354に接続されているイヤホン1352と、ワイヤ1358を装備しているスプール1356とを備えている。ワイヤ1358には2つの端部が設けられており、一方の端部はイヤホン1352に接続されているワイヤ1354で表されており、他方の端部は電気接続部1348に接続されているワイヤ1360で表されている。
図37は、本発明の電気パウチシステムのまた別な実施形態を例示しており、このような電気パウチシステムは多様な着用可能な装具に採用され、例えば、頭部取付装具、衣類、それ以外の装具などが挙げられるが、パウチは着脱自在な電子帽子の様式で例示されている。着脱自在な電子帽子1370は線維素材1402によって形成されているパウチ1380を備えており、ボタン1301を使ってパウチ1380を封止している。パウチ1380はその壁の1つに穴1372が設けられており、この穴を通してワイヤ部1374がパウチ1380に進入している。ワイヤ部1374は電気プラグ1378(雄プラグであるのが好ましい)として一端で終端し、ワイヤ部1374の他方端はバネが装填されたホイールまたはスプール1376に固着されており、これにより、ワイヤ部1374が伸び縮みすることができる。スプール1376は帽子1370の反対側からワイヤ部1375を巻き取る。ワイヤ部1384はバネが装填された第2のスプール1386で終端しており、ワイヤ部1384はスプール1386に固着されているワイヤ部1388と電気接続状態にある。ワイヤ部1388はイヤホン1390で終端している。第2パウチ1400は、封鎖パウチとして例示されているが、線維素材1402によって形成されており、パウチ1400を封止するボタン1403を有している。ワイヤ部1388は穴1404を通してパウチ1400に進入する。DEP(図示せず)は、線維1402の内側のスロット1406によってパウチ1380に挿入することができる。イヤホン1390は、未使用時には線維1402の内側のスロット1408によりパウチ1400に挿入することができる。パウチの外側のワイヤおよび部品は線維の内側方面に配置されて、本発明の電気システムおよび電子システムを傍で見ている人の視界から隠し、着用可能な装具の外観を物質的に変動させることがないようにするのが好ましい。帽子1370は、マイク、表示手段、または、その両方を装備してその有用性を高めている。線維素材1402については多様な素材を利用することができるが、例えば、ナイロン、耐磨耗性と防湿性のある綿混紡、合成素材、可塑材、キャンバス布、皮革、ネオプレン、それ以外の防湿線維または防水線維、それ以外の防湿素材または防水素材などがあり、リングおよび電気コネクタを水分から保護している。パウチ1380、1400は、ボタン、ジッパー、クリップなどの封鎖機構を備えており、パウチを封止するとともに湿気または水分がパウチに入るのを阻止している。電子装置を着用可能な電子帽子1370に設置することにより、ユーザーは自分の耳の敏感な領域に圧力がかかるのを回避している。
図37Aは、図37の帽子のワイヤ、スプール、および、コネクタ集成体の概略図であり、これらは線維素材の表面に配備されるのが好ましい。この図解は、本発明の製造方法に従って、多様な頭部取付装具、衣類、および、それ以外の各種装具の上記以外の実施形態に適用することができる。パウチ、配線システム、電気コネクタ、スプール、および、イヤホンは互いに実質的に同一であり、本実施形態の左側の特徴の説明は右側についても同様に当てはまる。着脱自在な電子装具システム1430はDEP1440および着脱自在な電子帽子1438を備えており、システム特徴部として、パウチ1380、1400、スプール1376、1386、ワイヤ1374、1384、1388、電気プラグ1378、イヤホン1390が挙げられる。パウチ1400は、ボタン、ジッパー、または、ベルクロ片などのような封鎖機構1432を有しているのが好ましいが、このようなパウチはイヤホン1390を保持している。退避可能なワイヤ部1388はスプール1386に固着されており、穴1404を通してパウチ1400に進入し、ワイヤ部1388はイヤホン1390で終端している。ワイヤ部1388はスプール1386によりワイヤ部1384に電気接続されている。ワイヤ部1384は固定されて伸縮せず、スプール1376によりワイヤ部1374に接続されているのが好ましい。退避可能なワイヤ部1374はスプール1376に固着され、穴1372を通してパウチ1380に進入する。ワイヤ部1374は雄電気プラグ1378として終端し、雄電気プラグ1378は、矢印Aによって例示されているように、DEP1440の電子パッケージ1436の雌電気コネクタ1434と着脱自在に接続されている。パウチ1380は、ボタン、ジッパー、または、ベルクロ片などのようなDEP1440を保持するための封鎖集成体1442を有しているのが好ましい。イヤホンのワイヤに接続されているスプールは必要ではないことがあり、ワイヤは通常の構成を有しており、解剖学的に適っていることによりワイヤは短くて済み、未使用時には折畳んでおけるものと理解するべきである。多様な装置をパウチに保持することができるが、これら装置は電気的に接続されていなくてもよい。
代替の実施形態においては、プラグ1378はプレートにより包囲されており、ベルクロ面またはそれ以外の固定手段を備えているのが好ましく、または、プラグ1378の表面に付着されるのが好ましい。ベルクロ面が設けられた電子装置はプレートに着脱自在に接続されるとともにイヤホン集成体に電気接続されるが、これにより、GPS装置、携帯電話、ディジタル式再生装置などのような電子装置をスプール集成体1376に接続することができるとともに、ポケット1380に格納することができるようになり、しかもユーザーによって取出しも行える。所望に応じて、ユーザーは電子装置をプラグ1378に接続し、イヤホンで音声を受信することができる。ポケット1380は、プラグ1378と電気接続されるブルートゥース(Bluetooth)装置を備えているDEPを保持し、その状態で、ブルートゥース装置は携帯電話またはディジタル音楽再生装置からの無線信号を受信することができる。従って、小型のブルートゥースDEPは、着用可能な装具から或る距離を隔てて格納されているブルートゥースを使用可能なまた別な装置からの信号に備えることもできる。本発明の着用可能な装具のいずれもブルートゥースDEPを格納することができ、ブルートゥースDEPは携帯電話から音楽を受信し、音楽の途中で電話の着信があると、呼び出しに答えて受信を行うことができるようになっている。
図37Bは、本発明による頭部取付装具のまた別な実施形態を例示している。着脱自在な電子巻付け式装具1811はC字型支持構造体1813、1815を備えており、これら支持構造体はイヤホン1817、1819に接続されているとともに、コード1821、1823に接続されている。巻付け式装具1811はまた、その構造部の内側に、または、そこに接触して、いずれかの態様でワイヤ部1825、1827を収容している。ワイヤ部1825、1827はコード1821、1823の内側で、または、そこに接触して延びており、ポケット1831の内側の支持プレート1829にイヤホン1817、1819を接続している。プレート1829でワイヤ1821、1823が一緒に合流してワイヤ部1833を形成し、このワイヤ部はコイル状コード1835および電気コネクタ1837で終端している。ポケット1831は、図37および図37Aに例示されている実施形態のポケット構造と本願明細書のどこかに既に説明された他の実施形態のポケット構造に本質的に類似している。支持構造体1813、1815は、本願明細書に記載されている、耳で支える集成体の構成のいずれを備えていてもよい。
図37Cは、本発明のまた別な実施形態を例示している。着脱自在な電子ゴーグル1841はレンズ1847aを保持している前部1847を含んでいるとともに、前部1847に沿って配置されているストラップ1843、1845と、左ストラップ1843を右ストラップ1845に接続している後部1875とを含んでいる。ストラップ1843、1845は本質的に類似しており、一方の説明は他方にも等しく当てはまる。ストラップ1843は部分1849、1851を有しており、第3部分1853で終端している。部分1849は前部1847に隣接して配置されており、イヤホン集成体1857を保持するためのポケット1855を備えている。イヤホン集成体1857はイヤホン1861およびワイヤ部1859を備えており、ワイヤ部は図では伸張位置にあるのが例示されている。
部分1849は二次的部分1863、1865を含んでいる。二次的部分1863はナイロンなどのような、伸縮しない素材または伸縮性を最小限に抑えた素材を含んでおり、ポケット1855の壁にワイヤ部1859を取付ける支持構造体1867を格納している。二次的部分1865はポケット1855の大半を含んでおり、弾性繊維などの伸縮性のある素材で製造されているのが好ましい。部分1851は弾性ストラップ1871に固着されている拡張可能なワイヤ部1869を含んでいる。拡張可能なワイヤ部1869は蛇腹状構成またはそれ以外の何らかの構成に配置されており、弾性ストラップ1871の引っ張り強度および長さに適合するような構成にされて、ワイヤ1869に不適当な張力を生じることなく伸張させることができる。ワイヤ部1859は拡張可能なワイヤ部1869で終端し、ワイヤ部1869は後部1875の内側のワイヤ部1873で終端する。後部1875は電子パッケージ(図示せず)を保持するためのパウチ1877を備えている。パウチ1877は、図37および図37Aに例示されている実施形態のポケットに本質的に類似している。イヤホン1881およびコイル状ワイヤ1879は、右ストラップ1845のポケット1883の内側にあるのが例示されている。
本発明の着用可能な電子装具は、具体的には眼鏡、帽子、頚部取付装具などに代表されるが、図35に例示されているような画像化システムが挙げられる。眼鏡や帽子などのような着用可能な装具は、襲撃者を識別するのを支援する、また別な利点を提供している。着脱自在な電子カメラ眼鏡を着用している人は、潜在的な襲撃者の顔の画像を保存することができる。襲撃者が眼鏡を取り払い、或いは、眼鏡を壊した場合でも、画像は直ちに遠隔位置に送信されるので(DEPに送信されるか、無線で送信されるか、いずれかの態様で)、襲撃者の顔は撮影されていることになる。DEPはダウンロードすることができる撮像画像を保存することができ、或いは、帽子または眼鏡のDEPが、もしくは、収納コードの電子機器が信号の無線通信機能(従って、襲撃者の画像の無線送信機能)を有しているのが好ましい。これは、潜在的襲撃者には自分の写真が撮影されていたらどうしようと思わせ、襲撃中に撮影されないとも限らないと思わせるので、犯罪抑止として作用するかもしれない。本発明は眼鏡フレームにマイクロ光学系が格納されていることしか必要ではないので、子供でもこのシステムを使用することができる。カメラを持たせてやることができそうにないような子供でも、小型眼鏡フレームを着用するだけでよい。本発明の眼鏡は寸法が小型のマイクロ光学系しか保有していないので、そのような光学系は子供が着用するような小型眼鏡フレームにも容易に格納することができる。DEPが着脱自在な電子帽子として着用されている場合は、カメラを装備しているDEPは側頭部に配置されるのが好ましく、DEPのパウチは帽子の側面であって背面ではない部位に配置されるのが好ましく、そうすることにより、容易に視野に納めて撮影することができる。
本発明はカメラを極度に小型にすることを可能にするので、眼鏡フレームは多数のマイクロ光学システムを備えていることができ、一例として、ユーザーの後方を向いたシステムやユーザーの前方に向いたシステムがあり、従って、どの方向からやってくる襲撃者でも認識することができる。それゆえ、このシステムは襲撃者を認識することができるとともに、レイプや誘拐、または、どのような犯罪の防止でも行える。襲撃者が目に付き易いDEPを看破した場合でも、襲撃者にはユーザーが無線カメラ機能を装備しているかどうかまでは分からない。従って、ユーザーがブルートゥース機能を備えているDEPを装備しているのか、MP3機能を装備しているのか、または、無線カメラ機能を装備しているのかを傍で見ている人に分からなくするために、遂行中の機能を識別できない電子パッケージを装備するのが好ましい。無線カメラ機能やGPS機能を備えたDEPはユーザーの位置ばかりか、記録された画像も報告する。無線カメラは画像を連続して送信することができるが、ユーザーが負担する唯一の経費と労作は、DEPに充電済み電池を維持することに関することだけである。ユーザーが或る場合に限って録音したい場合は、DEPはユーザーが要求した場合のみ録音を開始するボイス始動システムを備えているようにしてもよい。このように、「アクション」または「録音」などの暗号を使って無線カメラを始動させることができる。この機能は電力を節約するのに役立ち、また、興味を持てそうなのは、例えば、或る登山道や光景をキャンパーが記録する、もしくは、尾行されている人が襲撃者と思しき人物を記録する場合である。疑わしい行為があった場合、ユーザーはカメラを始動するのに音声指令を発するか、または、DEPの作動ボタンを押すようにして、画像の記録とGPSによる位置確認の両方を行うことができる。
図38は本発明の別な実施形態を例示している。着脱自在な電子シャツシステム1450はユーザー1451(仮想線で描かれている)が着用するものであり、DEP146および着脱自在な電子シャツ1470を備えている。カラー1472の左側はめくれ上がった位置にあるのが図示されて、カラー1472の繊維の内側面にイヤホン1476とスプール1478を維持するようにしたパウチ1464を図解している。ワイヤ部1474は耳1475にイヤホン1476を装着するように伸張している。右側では、ワイヤ部1484がDEP1460に接続されている。ワイヤ1484は伸張位置にあって、電子パッケージ1480の表示装置を見ることができる。カラー1472の右側に取付けられたパウチ1462は封鎖位置にあるのが図示されている。空洞スプール1498およびイヤホン1496がパウチ1462の内側に保持されている。
本発明のこのような実施形態を使用するために、ユーザーはカラー1472の自由端をめくり上げてパウチ1464を露出させてから、ワイヤ部1474を伸張させて耳1475にイヤホン1476を装着する。同様に、ワイヤ部1484を引張ると、電子パッケージ1480がパウチ1486から取出されて、矢印Bで示されているように、両目1481の視野軸の範囲内に設置される。ワイヤ部1484は雄プラグ1488を備えており、このプラグは電子パッケージ1480の雌プラグ1492に接続される。ワイヤ部1500は、スプール1498に固着されているが、カラー1472から外に出てからシャツ1470の胸部1502に進入し、スプール1482と接続している。左ワイヤ部1504はスプール1478に固着され、カラー1472上に配置されている。左ワイヤ部1504はカラー1472の上を左側から右側まで延々配置され、右ワイヤ部1500に合流してケーブル1506を形成してから、スプール1482で終端する。
この実施形態では、製造を容易にするために、パウチ1462、1464はスプールとイヤホンの両方を保持し、パウチ1486はDEPとスプールの両方を保持するようにしている。パウチ1486はシャツの前面部に配置されているが、これに代わる例として、パウチ1486はカラー1472の上に配置されてもよいし、または、カラーに近接してシャツの背中面に設置されてもよい。
本実施形態は退避可能なワイヤおよびスプールを使用しているが、ロボットアームに加えて標準ワイヤを使ってよいし、退避可能なワイヤとスプールのシステムの代用として入れ子式伸縮自在集成体を使って、イヤホンおよび電気プラグを伸び出させるようにしてもよいものと理解するべきである。DEPおよびイヤホンを帽子やシャツなどのような着用可能な装具に取付けるのに、パウチを利用する代わりにベルクロ固定具を使ってもよいことも分かる。
ほんの2・3例の実施形態を詳細に説明してきたが、上記以外の着用可能な装具に適合するように本発明を改変することもできることを、当業者なら認識するだろう。本発明に従って、多様な着用可能な装具、例えば、衣類全般(ネクタイ、上着、防寒帽、アームバンドなど)、頭部取付装具(ゴーグル、サンバイザー、ヘッドバンド、耳周りに巻く装飾品、ヘルメット、水泳用シリコーン帽、睡眠時目隠しなど)、頚部取付装具(スカーフ、襟、ネックレスなど)、および、小物類(がま口、小銭入れ、乳母車、シャツやパンツにクリップ留めできる眼鏡ケースなど)は、様々な物品を利用して、ユーザーに多数の電子機能を享受させることができる。例えば、このような装具はいずれも、本発明の収納コードを固定する繋留手段を備えているようにしてもよい。更に例示にすぎないが、本発明による着脱自在な電子的に使用可能なゴーグルであって、例えば、スキーゴーグルや水泳用ゴーグルなどのストラップの背部にパウチを設けてスプールおよびDEPを保持し、ストラップの左右両側に1個ずつのパウチを設置して、本発明の他の特徴と関連してスプールおよびイヤホンを保持するようにするとよい。着用可能な装具や小物類のいずれもが相補的な繋留手段を装備し、本発明の収納コード側に取付けられた相補的な繋留手段と接続するようにしてもよい。
虚像結像用の目の周辺装具、ディジタル式画像化用の目の周辺装具、および、赤外線画像化用の目の周辺装具は、本発明に従って、ワイヤを装備せずに軽量化されるとよいが、この時、目の前部には光学系とシリコンマイクロ表示装置のみが置かれ、電子機器類およびハイテク部品は着脱自在な態様または恒久的な態様で目の周辺装具の前部から離れた位置でDEPに格納されるようにするとよい。従って、本発明によると、虚像結像用の目の周辺装具は、先行技術に見られるようにゲームをして遊ぶ場合でも、目の周辺装具に1本のワイヤも取付けずに完全な携帯至便性を享受できるようにする。本発明を利用すれば、ゲームを視認するのに表示装置が目の周辺装置の前部に配置され、DEPは後頭部に格納された収納式ゲーム制御装置として作動する。使用時には、拡張可能なコードが伸張されて、ユーザーの視野でゲーム制御を行えるようにする。ゲームが終了した後、拡張可能コードは退避させられ、ゲーム制御装置はDEPの揺り籠状格納庫に収められる。
本発明は費用効果が高い方法で装具を電子的に使用できるようにするので、着用できない物品に関連して本発明を利用するように本発明を改変することも、当業者には明白であると思われる。例えば、本発明による収納コードなどの着脱自在なシステムをバックパックに適合させるとよいが、この場合、ユーザーの目と耳に近接した位置であるという理由から、手の自由を束縛せずに音楽と電子機能を供与することができるので、バックパックの上部に設置するのが好ましい。電子的に使用可能な物品の他の具体例として、枕、肘掛け椅子の頭置き、机などがある。このような物品では、物品が本発明のDEP、イヤホン、および、それ以外の集成体を格納し、ユーザーが帽子からDEPを取外して、その同じDEPのプラグを机に差込んで仕事をすることができるようにしている。物品に取付けられている眼鏡のつるのような形状の1対の「アーム」を利用して、DEPが物品に取付けられる。アームまたはボタンは物品に恒久的に取付けられてもよいし、または、粘着面が設けられて着脱自在にしてもよく、例えば、机や航空機の折畳みトレイ台など、多数の品目について上述の1対のアームを使用することができるようになる。これに代わる例として、DEPを物品に取付けるのに、ベルクロ片、一連のスナップ嵌め具、一連のボタン、または、鉤と溝のシステムを利用することができる。取付け手段は重要ではないが、多様な必要に適うように(例えば、取外しを簡便にする、取付け安定性のため等)選択されるとよい。頭部の近辺にある、寝台の脇机などの多様な家具類も、本発明のシステムを受容するのに適しているかもしれない。上記以外の、例えば自転車やトレッドミルなどの各種物品も本発明の着脱自在なシステムおよび集成体を受容するのに有利な場合があるものと理解すべきであるし、このことは当業者には明らかである。
退避可能なワイヤおよびスプールは音楽再生装置のような電子パッケージに取付けられて、落下させてしまうといった望ましくない危険を冒さずに、電子パッケージをユーザーの視野軸に移したり入換えたりすることができることも分かる。この実施形態では、電子パッケージに接続されている退避可能なワイヤは、収納コードのコネクタに接続するコネクタを備えている。本実施形態の収納コードは、電子パッケージが既に退避可能なワイヤ集成体を装備しているのでスプール(図200Cの実施形態のものなど)を必要とはしない。
本発明の原理によれば、多様な頭部取付装具、衣類、および、履物類を利用することができるものと理解するべきである。例えば、衣類はDEPに着脱自在に接続することができるイヤホンおよび電気コネクタを格納することができるが、このようなDEPは身に付けた1枚の衣類のどこかに配置され、イヤホンを格納している装具からは離れた位置に置かれる。
一実施形態では、イヤホンおよびワイヤは襟の防水格納庫に収納されるのが好ましい。2個のDEPシステムを利用することができるが、この場合、履物類の片方に固着されている一方のDEPが帽子または眼鏡に固着されているもう一方の第2DEPに無線信号を送信し、足の動き、距離、温度、血液循環などの情報を第2DEPに送信することができるようにしているが、この第2DEPはユーザーに情報を与えたり、履物に取付けたDEPから受信中のデータを表示するのに適した構成となっている。
更に、音楽再生装置からの音声信号は無線イヤホンに送信される。更に、音楽再生装置は歩数計に接続されて、走破した距離に応じて音楽が再生されるようにしてもよい。
例えば、ユーザーはルートと地形に応じて音楽をプログラムすることができ、丘の上であると分かっている3マイル先の地点に達すると、例えば、異なる音楽が始まるようにしてもよい。従って、本発明は、地形、距離、速度、予測される難易度レベルなどに一致するように音楽をプログラムすることができるようにした装置および方法を教示している。音楽または可聴周波(人の声など)は或る事象によって誘発されるが、そのような事象の具体例として、走破距離、心拍数レベル、温度レベル、地形などがある。事象という或る種の標識が、事前に選択された音楽または可聴周波を見つけ出す機能を実行する。
このシステムは、音楽再生装置または画像化表示装置などのようなディジタル装置を第1装置として備えており、また、歩数計、心拍数監視装置、温度監視装置、GPSなどを第2装置として備えており、事前に選択された事象に基づいて信号を生成する第2装置が事前に選択されていた音楽を誘起する。第1装置および第2装置は有線手段または無線手段によって互いに接続されているようにするとよい。このシステムが装備している処理回路は、第2装置からの信号を識別して、保存されていた指令(楽曲名など)に基づいて第1装置で或る機能を実行する。
例えば、マラソン走者は自己の心拍数レベルを利用して、走りパフォーマンスを最適にする音楽を誘発させる。競技会の初期段階で歩数計が5マイルより少ない距離を示しているのに心拍数が速過ぎる(180 bpmなど)場合は、距離と心拍数の合同信号が、もっとゆっくりした速度で走るように誘導するのにより適した楽曲を誘発する。マラソンなどにおいてルートが事前に分かっている場合、ユーザーは歩数計が測定した走破距離に基づいて音楽の種類をプログラムすることができる。システムがGPSを備えている場合、地形に上り傾斜がある場合は必ず、事前に選択された景気のよい音楽や練兵係軍曹の声をプログラムが実行する。ユーザーは、第1装置のメモリに記憶されている楽曲やオーディオ記録を選択するが、このような楽曲やオーディオ記録は第2装置に従って或る誘起事象が生じると呼び出される。
また別な実施形態としてはヘルメット(自転車ヘルメットまたは消防士のヘルメットなど)があり、これには、イヤホン、ワイヤ、電気接続部が恒久的に格納されている。着脱自在な電子ヘルメットシステムの一実施形態においては、DEPは消防主任と消防士の指示伝達事項またはコーチと運動選手の指示伝達事項などを通信する無線通信システムを格納しているのが好ましい。本発明は、イヤホン、ワイヤ、および、電気プラグなどの廉価な部品はヘルメットなどの頭部取付装具に恒久的に格納されるのが好ましいが高価な部品はDEPに格納されるせいで、極度に費用効果の高いシステムを提案している。高額な部品は取外しができるせいで、消防士または運動選手は作業中に指示伝令を受信するために使われていたヘルメットからDEPを取外すことができ、同じ消防士または運動選手が自分たちのサングラスにこのDEPを接続して、例えば衛星放送ラジオ局からの無線信号を受信することで、低価格部品しか格納していない眼鏡を着用しながら音楽を楽しむことができるようになる。従って、本発明は、同じ発明を仕事と遊興の両方に同じ様に使えるという、また別なユニークな利点を提案している。本発明は、例えば、高額な無線システムを長期にわたって遊ばせておくのを避けることにより、装置の利用を最大限にすることもできる。本発明は、多目的にすることにより、同じ電子パッケージをどのような場面にでも継続して使えるようにすることができる。そうしない場合、問題のヘルメットを着用している間しか無線機能が利用できないようでは、装置の使用をかなり制限してしまうことになる。従って、本発明は、着用可能な装具に配備される部品の数を減らすことにより、着用可能な装具の装置を超小型化することで装置の使用を最大限に高める方法を提案している。本発明の収納コードは、広範な多数の異なる電子装置を受け入れることにより、上述の利点の全てを供与しながら低価格である。
勿論、ヘルメットにシステム全体を恒久的に格納することも可能であり、特に、電子装置が特化されるばあい(例えば、消防用ヘルメット専用)、または、ユーザーがヘルメット以外には何も着用しなくない場合が該当する。例えば、自転車利用者は装置を自転車ヘルメットに内蔵させて、自転車を走らせている間に音楽を聴くことができるようになる。ヘルメットの収納室から装置を引き出すことにより、すなわち、退避可能なコードを利用することにより、例えば、ユーザーは装置を見ながら選局を行うことができ、次に、コードに装置を引戻させて収納室に収めることで、手の自由を束縛することなく使用することができる。
本発明はまた、重い電子装置と目障りなイヤホンを恒久的に格納した先行技術の眼鏡に対して顕著な改良点を教示し、提案している。これは、電子構成部品と視覚的相互作用を行えるようにすることで達成される。図1Dから図1Eに記載されている退避可能なワイヤ集成体および揺り籠状の格納庫を利用することにより、電子機器および表示装置はユーザーの目の視野軸に入れることができる。
一改良例として、蝶番機構をワイヤに通過させないようにするために、(例えば、図13に例示されているように、表示装置がレンズ縁に格納されている場合)本発明は電磁スイッチを装備した眼鏡つるに設けた電気接続部を利用するのが好ましい。このようなスイッチの一例は、米国特許出願第20040059212号および第20040242976号に記載されているリードスイッチである。差込表示装置も利用することができ、表示装置は眼鏡のフレームと電気接続状態になり、眼鏡はDEPに接続される。
本発明により、生物学的パラメータを測定する多様な装置を利用することができるのが分かるが、そのような装置の具体例として、コンタクトレンズ、眼内装置、目の表層に設置される装置、および、米国特許第6,544,193号、米国特許出願第20040059212号、および、米国特許出願第20040242976号に記載されている上記以外の装置およびセンサーが挙げられるが、これら特許文献の開示内容はここに引例に挙げることにより本件の一部をなすものとする。従って、前述の特許または特許出願のいずれかに記載の装置はその各部が本来の装置とDEPの間で分担して保持される。これで眼鏡に格納される電子部品の個数が制限される。
米国特許第6,544,193号に記載されている受動コンタクトレンズのように、電磁誘導により別な装置に電力投入するコイルを格納している眼鏡が本発明に従って利用することができることが分かる。レンズ縁はコイルを格納することができ、電源はDEPに格納されている。大型DEPまたは重いDEPを特徴とする或る機能を果たす場合、小型電池は眼鏡のつるに格納され、主要電子機器類とハードドライブはDEPに格納されるようにしてもよいものと、更に理解するべきである。
本発明はまた、DEPを衣類に固着するための粘着剤または取付け手段を具体例として含んでおり、これはDEPの重量負荷が高い場合に採用されるのが好ましい。例えば、マジックテープ(登録商標)式の取付け部材片(ベルクロ)が装備された眼鏡のDEPがシャツのカラーのベルクロに付着されるようにすれば、眼鏡に加えられる重量を減じることができる。
本発明により、米国特許出願第20040059212号および第20040242976号に記載されている頭部取付装具のいずれかのような、上記以外の装具も利用することができる。例えば、前述の特許出願に記載の着脱自在な電子目隠しはユーザーが着用して、そのプラグをディジタル音楽再生装置を装備したDEPに差し込むようにしている。これで、ユーザーはビーチに寝転がり、自分の両目を覆って保護しながら音楽を楽しむことができる。ユーザーが寝台に横になっている場合も、本発明の目隠しを着用したまま音楽を楽しむことができるが、寝入る前にDEPのプラグを抜いて、睡眠中の快適さを制約する恐れのある重い部材を取外すこともできる。
本発明はまた、携帯電話、ディジタル音楽再生装置(例えば、MP3プレイヤー)、映像再生装置などの電子パッケージを受容する寸法に設定された空洞が設けられた、肩で支える格納庫や略C字型構造体などの、また別な着用可能な装具を含んでいるシステムを提案している。
図39は、着用可能な電子装置1550がユーザー(仮想線で図示されている)の肩上に装着されているのを例示している。肩に装着することができる電子装置1550は、略C字型(または、天地反転U字型)格納庫1560を備えているのが好ましい。C字型格納庫は少なくとも180度を占有するのが好ましい。開口1552の寸法は、格納庫1560がユーザーの頚部1554(または、他の肉体部分)を巻くことができるように設定される。開口1552は肩と頚部の間の電子装置1550の重量を分散させる。C字型格納庫は頚部の側面から少なくとも2.5 cmの位置に維持されるのに適した構成にされて、痛覚線維を活性化させて快適感を制限してしまう可能性を減じるのが好ましい。C字型格納庫1560はユーザーの頚部のくびれた部分の周囲に気持ちよく適合し、ストラップやそれ以外の固定手段に拠らずに、重力と身体部分の支持により身体の表面の適所に保持されるのが好ましい。
好ましい実施形態においては、格納庫1560はポリマー材から形成されており、図2Bおよび図2Cに関連して既に説明したのと同じ態様で電子パッケージ1556を保持するための空洞1555を備えている。退避可能なワイヤ1558およびスプール1562は電子パッケージ1556に接続されている。イヤホン1562、1564は格納庫1560の右側と左側に正反対の様式で配備され、イヤホン1562はワイヤ1566によってスプール1570とスピーカー1588に、イヤホン1564はワイヤ1568によってスプール1572およびスピーカー1588に接続される。マイク1574は格納庫1560の端部1576に配置されており、格納庫1560のその反対端部1580には表示装置1578が配備されている。退避可能なワイヤをスプールと一緒に装備する代わりに、退避特性を有しているコイル状ワイヤも利用することができ、図39に例示されている実施形態では、スプールは存在しない。
格納庫1560は電源1582を備えており、電源は空洞1555に隣接して配置され、格納庫1560の後部に保持されているのが好ましい。例示を容易にするために、空洞1555および電子パッケージ1556は格納庫1560の後部に例示されているが、これらは格納庫1560のいずれの側に配備されてもよく、両方が両側に配備されてもよいものと理解するべきである。携帯電話などの電子パッケージ1556は、電気コネクタ1590により空洞1555に着脱自在に固着される。電気コネクタ1590はスプール1562に接続されている。本発明の先の説明によれば、電子パッケージ1556は、スプールおよび退避可能なワイヤを装備しているワイヤシステムにより、または、コイル状コードにより、もしくは、コイル状コードとスプールによる退避コードにより、イヤホンに接続される。格納庫1560の内部またはそこに取付けて配備された多様な部品は図示されていない標準配線システムにより電気接続されるのが分かるが、そのような部品の具体例としてイヤホン、マイク、スピーカー、電子回路、表示装置、電源、電子パッケージなどがある。
装置が装着されると、マイクは着用者の口の極めて近い位置にきて、表示装置は目の視野軸に入り、例えば、電話発信者のID番号を見ることが出来るようになる。格納庫1560は蝶番集成体1608、1610を備えており、アーム1612、1614を互いに折り重ねることができるようにするのが好ましい。これにより、装置の寸法を約3分の2に減じることにより、装置の収納を容易にする。
C字型構造体を好ましい実施形態として説明してきたが、それ以外の、正方形、5角形、その他の多角形などの各種形状を利用することができ、本発明の範囲から外れることもない。空洞1555または格納庫1560の最大幅(または、最大高さ)は15 cmに等しいか、または、それよりも短いのが好ましく、11 cmに等しいか、または、それよりも短いのがより好ましく、7 cmに等しいか、または、それよりも短いのが最も好ましい。支持構造体(ここではC字型構造体として例示されている)の中心点から外側端縁までの好ましい最長距離は28 cmに等しいか、または、それよりも短く、20 cm に等しいか、または、それよりも短いのが好ましく、13 cmに等しいか、または、それよりも短いのが最も好ましい。支持構造体(ここではC字型構造体として例示されている)の中心点から外側端縁までの好ましい最短距離は9 cmに等しいか、または、それよりも長く、11 cmに等しいか、または、それよりも長いのがより好ましく、13 cmに等しいか、または、それよりも長いのが最も好ましい。支持構造体には開口が設けられており、この構造体の内側にいは、イヤホン、ワイヤ、および、電子パッケージを受容する寸法に設定された空洞が配備されている。
図39Aは、図39の実施形態に類似している実施形態を例示しており、ここでは、2つの部品が追加されており、すなわち、入れ子式の伸縮自在で拡張可能なアーム1594によって格納庫1560に取付けられた大型ビデオ表示装置1592と、取外し可能なコード1596である。この実施形態の電子パッケージは映像再生装置1595であり、これは空洞1555に設置されるとともに、電気コネクタ1590によって接続されている。着脱自在な電子システムは作動するのに必要な電源を、車両の12 VDC煙草点火プラグ補助電圧、または、コード1596によるAC電気差込口から取るようにするとよく、また、未使用時には電子パッケージ1595を充電することができる。
格納庫1560は複数の電子装置を格納することができ、例えば、右側には携帯電話とMP3プレイヤーを、左側には電子手帳(パーム・インコーポレーティッドから入手できるパーム装置など)を格納することができるものと理解するべきである。同様に、ラジオまたはそれ以外の、本発明に記載されている電子装置を格納庫1560に格納することができるとともに、本発明の原理による、解剖学的に適合する着用可能な電子装具を設けることができる。
図39Bは、携帯電話またはコードレスフォンとして具現化することができる電子パッケージ1556が格納庫1560に電気接続されていないのを例示している。電子パッケージ1556は格納庫1560から遠隔位置に例示されている。この実施形態では、電子パッケージ1556は放出ボタン1598により空洞1555に機械的に保持される。電子パッケージ1556は無線で格納庫1560と通信している。好ましい実施形態では、空洞1555に配置されている電気パッド1600が格納庫1560の電源に接続されて、電子パッケージ1556の内部の電池を再充電することができるようにしている。電気パッド1600は電子パッケージ1556に取付けられている関連のある電気パッド(図示せず)と接触するような寸法に設定されるとともに、そのような位置に置かれている。主要電子機器、電源、携帯電話用の長距離受信機および長距離送信機、ならびに、重いうえに大型の回路(集合的に主要部品1602と呼ぶ)が格納庫1560に格納されて、携帯電話(または、コードレスフォン)の手で把持する部分を超小型化することができるようにすると同時に、小型で薄い電池と短距離通信用の低電力送受信機マイクロチップ回路のみが手で把持する部分に格納されているようにするとよい。薄いダイアルパッド1620、表示装置1622、内蔵式マイクロフォン1624、および、スピーカー1626などのような数個の非常に小型の部品のみを装備することにより、図39Bに例示されているように、電子パッケージ1556はクレジットカードまたは小型電子計算機のような小さい寸法にすることができ、財布に入れて持ち運ぶことができる。格納庫1560は折畳むことができるのが好ましいので、格納庫1560は、本発明のクレジットカード状の携帯電話と無線通信したまま、書類入れまたは上着のポケットに保管することが出来る。
眼鏡に格納されているDEP、または、それ以外の帽子などの頭部取付装具に格納されているDEPに上記と同じ利点が適用され、ユーザーはクレジットカード状の携帯電話を身に付けるだけでよい一方で、携帯電話の主要部品が目に付かないように隠蔽されたうえに、ユーザーが予め着用している装具に快適に収容することができ、着用可能な装具の有用性を向上させている。
図40は、本発明の一実施形態である、適正に重量分散されて解剖学的にも適っている、天地反転U字型の着用可能なコンピュータ2000をユーザー2001が着用している場合を例示している。コンピュータ2000は天地反転U字型構造2002にアーム2004およびアーム2006を互いに離隔して取付けたものを備えている。アーム2004はその端部にキーボード2008が配置されている。アーム2006はその端部に表示装置2010が配置されている。天地反転U字型構造2002は、実質的に円筒状であるのが好ましく、少なくとも1個の調節自在に拡張させることができる屈曲可能な部分を含んでいるのが好ましい。アーム2004は調節自在に屈曲可能な部分2016および調節可能に伸縮自在な部分2012を含んでいる。伸縮自在な部分2012は伸張位置にあって、留め金集成体2014が開位置にあるのが例示されているが、これにより伸縮自在な部分2012を完全に伸びきった状態にすることができる。屈曲可能な部分2016は伸縮自在な部分2012の近位で終端しているとともに、キーボード2008に固着されている格納庫2018の遠位で終端している。アーム2006は調節自在に屈曲可能な部分2020と調節可能に伸縮自在な部分2022を含んでいる。屈曲可能な部分2020は、屈曲位置にあるのが例示されているが、伸縮自在な部分2022の近位で終端しているとともに、表示装置2010に固着されている格納庫2024の遠位で終端している。天地反転U字型の着用可能なコンピュータ2002は、伸縮自在な部分2012と部分2022の間に配置されている背面部2026とケーブル2028を更に備えている。ケーブル2028はコンピュータ電子機器格納庫2030に接続されており、格納庫はコンピュータ電子部品および電源(図示せず)を格納している。例えば、格納庫2030は電源、CPU、ハードドライブ、ディスクドライブ、RAM、ネットワークカード、ビデオカード、サウンドカード、無線送信機、モデム、ポート、表示装置2010のコネクタ、キーボード2008のコネクタ、それ以外の電気コネクタ、カードスロット、および、それ以外のコンピュータハードウエアを収容している。ケーブル2028は退避可能なスプールコード集成体2032により格納庫2030に接続されているのが好ましい。格納庫2030はまた、ファンおよびそれ以外の放熱機構を備えていてもよい。表示装置2010はコンピュータ用の標準表示モニターやペンコンピュータ用表示装置などとして機能するものであればよい。
天地反転U字型の着用可能なコンピュータの、伸縮自在な可撓性部分の好ましい実施形態を詳細に説明してゆく。図41は、着用可能なコンピュータが、蛇腹式の管として例示されている伸縮自在な部分2012を含んでいるのを例示しているが、伸縮自在な部分は留め金集成体2014の歯2034によって圧縮位置に留まっている。好ましい実施形態としては調節可能に伸縮自在な背骨状部分が挙げられるが、この部分は人間の背骨構成部のように機能する。伸縮自在な蛇腹状管2012は、留め金集成体2014の歯2034に接続されているアーム2036を持上げることにより、圧縮位置から拡張させることができる。蛇腹状部分2012は拡張位置から圧縮位置まで軸線方向に圧縮されてから止め機構により適所に保持されるが、ここでは止め機構は留め金集成体2014として例示されている。蛇腹状部分2012はどのような素材で製造されていてもよいが、ポリマー、ラバー、または、金属から製造されているのが好ましく、シリコーンのようなポリマーまたはポリマーとラバーの混合物で製造されているのが最も好ましい。着用可能な天地反転U字型コンピュータ2000は可撓性部分2016も備えており、この部分は伸縮自在であるとよいが、屈曲可能特性と可撓性特性のみを有しているのが好ましく、キーボード2008を安定支持するのに十分に頑丈であるとよい。例えば、可撓性部分2016は可撓性の金属製グースネック部を含んでいてもよいが、具体的には米国ミシガン州ハンバーグ(郵便番号48139)のリトゥライト・カンパニーにより製造されているものがあり、更に、多様な形状記憶合金を含んでいてもよく、可撓性部分2016は記憶性能があって約500グラムから600グラムの重量を支持することができる素材から作成されているようにしてもよい。
可撓性の部分2016は格納庫2018の回転式ホイール2038の位置で終端しており、可撓性部分2016の一部はキーボード2008に直接隣接して延びている。伸縮自在な蛇腹状部分2012は、アーム2004をアーム2006に接続している上位部分2040で終端している。上位部分はプレート2042を有しているのが好ましく、プレート2042はユーザーの頚部に支持載置される。プレート2042は可撓性素材から作成されているのが好ましく、このような素材はポリマーまたはラバーのようにユーザーの頚部の形状に一致させることができ、2つの機能を備えている。すなわち、(1)重量を分散させて頚部に載置される表面積を広げ、従って、痛覚線維をより容易に活性化させる恐れのある局所圧を低減する機能、および、(2)着用可能なコンピュータ2000を使用してキーボード2008でタイプ打ちをしている最中に、本発明の滑車システムのコードの運動に対する耐性を増大させる機能、である。
上位部分2040は伸縮自在ではなく、従来のイヤホン集成体およびマイク2048に接続する電気コネクタ2046を格納している。上位部分はその左右両側にイヤホン(図示せず)のための2つのコネクタが設けられており、左右両側に1個ずつポケットが設けられているとともに、スピーカーが1個設けられているものと理解するべきである。更にまた、上位部分2040はその全体が、本発明の着用可能なコンピュータの長さを拡張するための蛇腹状管から構成されているものと理解するべきである。上位部分2040は第2の伸縮自在な蛇腹状部2022で終端しており、この部分は伸張位置にあるのが例示されているが、更にまた、伸縮自在な部分2012と本質的に同じ特性を有している。伸縮自在な蛇腹状部分2022は留め金集成体2050と歯2054を有しており、これらは矢印2056により例示されている全開位置にあるのが図解されているが、これにより蛇腹状部2022は完全に伸びきることができる。蛇腹状部分2022は可撓性部分2020で終端しており、この部分は本質的に可撓性部分2016と同じ特性を有している。可撓性部分2020は、格納庫2018に類似している格納庫2052で終端している。格納庫2052は表示装置2010に接続されている。キーボード、表示装置、マイク、スピーカーなどのような、着用可能なコンピュータの多様な部品を電気的に接続する配線2070は、天地反転U字型構造2001の内部に収納されるのが好ましい。天地反転U字型構造2001の最大寸法は直径が4.0 cmに等しいか、または、それよりも短いのが好ましく、3.5 cmに等しいか、または、それよりも短いのがより好ましく、2.5 cmに等しいか、または、それよりも短いのが最も好ましい。キーボード2008は、ケーブル2028によりコンピュータ電子機器格納庫2030に着脱自在に接続されているのが好ましい。
使用中は、着用者は止め機構を使って、着用可能なコンピュータ2000を、解剖学的構造に適合した小型形態から使用のための拡張形態に変動させる。具体的な止め機構は留め金集成体2014を備えている。歯2034を持上げることにより、部分2012を伸張させることができる。次に、回転ホイール2038を利用して、キーボードが垂直位置から水平位置へ回転させられる。続いて、可撓性のグースネック部2016が調節されて、キーボードを適切な角度で適切な高さに位置決めする。本質的に、表示装置2010を目線上に設置するのに、同じ工程が反対側にも適用される。適切な位置決め完了後、電源スイッチを押すことにより、天地反転U字型の着用可能なコンピュータ2000が作動されるが、スイッチはコンピュータ電子機器格納庫2030に配置されているのが好ましい。
形状を記憶し、長く延びる性能を備えている蛇腹状部分すなわち背骨状部分はグースネック部分を必要とせずに使うことができるものと理解するべきである。従って、図42Aは、圧縮状態の調節自在に伸縮可能な部分を例示しており、ここでは蛇腹状部2058、2060として図解されている。蛇腹状部2058は表示装置2064に接続されており、蛇腹状部2060はキーボード2062に接続されているが、キーボードは更にコンピュータ電子機器格納庫2066に接続されている。図42Bは、伸縮自在な蛇腹状部2058が伸張して屈曲した位置にあるのを例示しているとともに、伸縮自在な蛇腹状部2060が使用のために伸張状態にあるのを例示している。蛇腹状部2058、2060は、ビニル、ラバー、シリコーンなどの管状カバーにより被覆されて、快適さを向上させることができる。
本発明による着用可能なコンピュータの伸縮自在部分は伸び縮みするために蛇腹状の管を利用しているが、それ以外の伸縮自在な手段を利用することもできる。図43Aから図43Hは複数の具体的実施形態を例示しており、天地反転U字型コンピュータ2000の伸縮自在部分を図解している。図43Aは、入れ子式集成体またはアンテナ集成体2068が閉位置にあるのを例示しており、図43Bは、入れ子式集成体2068が伸張位置にあるのを例示している。図43Cは、歯と溝の集成体2070のプレート2072、2074が部分的に伸張位置にあるのを例示している。プレート2072はプレート2074の頂面を滑動し、前後運動を利用しながら、歯2076が溝2078によって保持される。図43Dはバネ集成体2080を例示しており、バネは留め金集成体2082により圧縮位置に維持される。留め金集成体2082が緩められると、バネ2081が解放され、アームを伸ばす。図43Eは関節アーム集成体2084を例示しており、アームは部分的に延びて表示装置2049に接続されている。図43Fは滑りプレート集成体2086を例示しており、複数のプレート2088および複数のピン2090が部分的に伸張した位置にある。複数のプレート2088は互いに積載され、引張られると、最上位プレートが外れて、集成体2086の長さを増す。図43Gは、脊柱状集成体のボール関節集成体が3つの位置を取っているのを例示している。すなわち、圧縮位置2094、伸張位置2096、および、屈曲位置2098である。図43Hは集成体2098の切取り断面図を例示している。
図43Aから図43Hから分かるように、幾つかの伸縮自在な集成体は伸縮自在な集成体と可撓性のある集成体の両方として機能する。伸縮自在部分の内側に格納されたワイヤ(1本または複数本)は格納庫の形状に応じて拡張するのに適した構成となっているものと理解するべきである。例えば、蛇腹状管は蛇腹形状を呈しているワイヤを格納している。
留め金集成体により、ユーザーの必要に応じて、キーボードと表示装置を複数の異なる高さに調節することができる。図44Aは、留め金集成体2100の歯2102が伸縮自在な蛇腹状部2104を圧縮位置に保持しているのを例示している。図44Bは、蛇腹状部2014が部分的に伸張した位置にあるのを例示している。図44Cは、伸び特性を有しているとともに滑りアーム2108、2110を備えている自己調節式留め金集成体2106が伸張位置にあるのを例示しているが、歯2112は蛇腹状部2104を圧縮位置に保持する。図44Dは、蛇腹状部2104が部分的に伸張して、アーム2108の一部がアーム2110と重なり合っているのを例示している。留め金集成体はアームを有しているが、このアームはカンチレバーとして機能するのが好ましい。
図45Aおよび図45Bは、図44Aから図44Dの留め金集成体によってキーボードが異なる高さにされるのを例示している。図45Aは、ユーザーが天地反転U字型コンピュータ2000を着用し、コンピュータの伸縮自在な部分2012が部分的に伸張した位置にあるのを例示しており、伸縮自在部2012はキーボード2008を上腹部2112の高さに設置している。矢印2122はタイプ打ちの最中に起こる可能性のある下向きの動きを例示しており、本発明の滑車システムを考慮すると、キーボード2008に固着されているアーム2004のコードの張力が上昇し、この結果として、表示装置2010を保持している反対側のコードの加速と動きを生じることがある。タイプ打ちの最中に表示装置2010がどんな風であれ動くのを最小限に抑えるために、コンピュータ電子機器格納庫2030に接続されているケーブル2116はコネクタ2120に固着されているのが好ましく、それ故、タイプ打ちの最中の反対側のコードの張力の潜在的上昇を打ち消す。矢印2121は、アーム2116をコンピュータ電子機器格納庫2030に接続することにより表示装置側の張力が上昇するのを例示している。この実施形態では、U字型管構造体の内部における表示装置2010から出ているワイヤおよびキーボード2008から出ているワイヤはコネクタ2120で終端している。コンピュータ電子機器格納庫2030(破線で図示されている)は、図解されているように、上着のポケット2119によって保管されるようにしてもよいし、または、財布にしまう、バックパックに収める、ベルトにクリップ留めする等といった何か別な便利な態様で保管されてもよい。
図45Bは、本発明の着用可能なコンピュータの好ましい実施形態をユーザー(仮想線で図示されている)が着用した場合であって、完全に伸びきった位置にあるのを例示している。蛇腹状部2012は完全に伸びきっており、止め機構2114は完全に開いている。可撓性のグースネックアーム2016はキーボード2008を安定位置に保持して、腰の高さでタイプ打ちをすることができるようにしている。表示装置2010はユーザーの目の視界の範囲内に保持されている。接続ケーブル2116はコンピュータ電子機器格納庫2030をコネクタ2120に着脱自在に接続するが、コネクタ2120は表示装置2010に接続されている可撓性部分2020の端部に配置されている。電子機器格納庫2030は本実施形態では必須ではないものと理解するべきである。コンピュータ構成部材は全てがキーボードおよび表示装置に配備することができ、重量はキーボードと表示装置の間で同じ態様で分担されるのが好ましい。
着用可能なコンピュータは、調節自在に位置決め可能なアームと調節可能に伸縮自在なアームとを兼備しており、これらアームはU字型構造の両側に配置されている。着用可能なコンピュータに多様な支持手段を利用することができるものと理解するべきである。従って、図45Cは、ユーザーが表示装置2010aを装備した天地反転U字型コンピュータ2000を着用しているのを例示しているが、表示装置2010aは身体上に載置されるようにした2脚システム2010bを有している。キーパッド用に3脚を利用することもできるが、このような3脚は1枚の衣類に固着されたクリップによって適所に保持される。図45Dは、着用可能なコンピュータ2000aの好ましい脊柱形状部を例示しているが、コンピュータは3脚固定具2010dを有している表示装置2010cを備えており、調節自在に伸縮自在な部分2012aは圧縮状態になっているが、その反対の調節自在に伸縮自在な部分2012bは伸張位置にある。着用可能なコンピュータ2000aとは別個の、携帯型の掌サイズの各種装置など、どのような種類の止め集成体または止め機構を利用してもよいが、ここではクリップ2012cとして具現化されている。
図45Eは、箱体2000bを含んでいるキットを例示しており、ここでは、天地反転U字型構造体2000cに2本のアーム2000d、2000eが設けられており、アーム2000dには保持構造体2000gが設けられて表示装置を保持し、アーム2000eには保持構造体2000fが設けられてキーボードを保持するように図っており、このキットには表示装置2010、キーパッド2008、および、ケーブル2000hを装備したコンピュータハードウエア部も含まれている。
図45Fは、着用可能なコンピュータの好ましい脊柱形状部を例示している。脊柱形状部により、脊柱分節2001a(長さを縮めた)および脊柱分節2001b(長さを増した)に見られるようにアームの長さを増すことができるが、直径が増すことはなく、この場合、分節は各々の長さを増す手段として、各部品を接続している球状体2001cの寸法を減じる方法をとっている。管状の形状により、より快適な着用が行えるようになる。図45Gは脊柱形状部の切り取り図であり、第1部分2001bが第2部分2001aよりも長く延びていられることを例示している。
更にまた、本発明の着用可能なコンピュータはストラップとして装着することができ、余分にポケットを付加えた幅広の改良例として作成された吊り帯としても装着することができるものと理解するべきである。グースネックアームにスクリーンが装着されるが、このアームによりスクリーンは頚部を横断して垂れ下がった状態に設置することができるようになるが、頚部を巻くことで安定性を更に増すことができる。スクリーンは着脱自在で、テーブルの上に設置することもできるし、または、椅子の背もたれ等からぶら下げることもできる。ユーザーの身体の側面に固着された主要ポケットがハードドライブ、マザーボード、モデム、USBカードなどを保管する。キーボードは端部にクリップを装備した2本の脚部を有しており、このクリップはベルトに付着してキーボードを支持する。キーボードはその前方裏側に、パッド(1枚または3枚)に取付けられた3脚を備えており、パッドは胃の上に載置されて脚を支える。キーボードは、テーブルの上にセットして使うこともできるし、膝上に載せて使うこともでき、未使用時に保管するための専用ポケットが備わっている。
本発明はまた、キーボード上でタイプ打ちをするのに両手を使いながら背中を下に寝転がったまま行う方法を教示している。本発明のこの方法および装置はキーボードおよび表示装置をどのような角度でどのような位置にでも設置することができ、着用可能なコンピュータは身体がどの位置にあっても、例えば、寝転がっていてでも、使うことができる。図46は、着用可能なコンピュータ2000をユーザーが着用し、寝転がってタイプを打っているのを例示している。コンピュータは既に説明した部品を装備しており、例えば、キーボード2008、表示装置2010、天地反転U字型構造体2002、可撓性部分2016、2020、および、コンピュータ電子機器格納庫2030を備えている。可撓性部分2016、2020はキーボード2008および表示装置2010を捻っていずれの方向にでも向けることができ、また、所望の解剖学的構造位置に設置することができる。表示装置が目線上にあるのを例示のために、表示装置2010はユーザーの顔面に近い位置にあるのが図示されているが、キーボードは両手と肘という解剖学的構造と調和してタイプを打てる位置に維持されている。ケーブル2130は電気コネクタ2132によりコンピュータ格納庫2030をキーボード2008に着脱自在に接続している。コンピュータ格納庫2030は、ユーザーのズボンにクリップ留めすることにより腰の高さに維持することができ、また、DVD再生記録装置2134は、床に置いたまま、ケーブル2136によりコンピュータ格納庫に着脱自在に接続される。
使用していない時は、着用可能なコンピュータ2000の伸縮自在部分は圧縮され、表示装置およびキーボードは垂直位置に保持されて、身体の解剖学的構造に適合させられる。使用中は、システムは伸張されて、表示装置およびキーボードは垂直位置から水平位置まで移動させられる。
図47は、天地反転U字型コンピュータ2000をユーザーが着用しているのを例示しており、伸縮自在部分が装置を携帯するために完全に圧縮状態にされているとともに、コンピュータ格納庫2118から切り離されている。本発明によれば、完全に圧縮状態にされると、着用可能なコンピュータ2000は通常の上着の下でほとんど見えず、表示装置2010とキーボード2008の一部のみが認識できる。上着の特殊なポケットはコンピュータ2000を保管することができ、傍で見ている人には目立たない。
図48は、回転式ホイール集成体2124をより詳細に例示しており、この集成体は可撓性のグースネック部2126をキーボード2008に接続している。ホイール集成体2124ははめば歯車として機能し、矢印2128で例示されている360度の角回転を行う。これによく似た回転式ホイール集成体が反対側の表示装置にシステムのアームを接続しているようにするとよい。回転式ホイール集成体は、2軸以上の回転を行うための球状集成体で代用することができる。図48Aは、可撓性部分2126に相対的なキーボード2008の2位置間切替えがホイール集成体2124の回転が原因で生じていることを例示している。可撓性部分2126(破線で示す)はキーボード2008の下側に延びている。従って、ホイール集成体2124の回転によりキーボード2008を解剖学的構造に適合している垂直位置(仮想線で示す)から使用のための水平位置に移動させることができる。
本発明による着用可能なコンピュータは、デスクトップ型の形状に変換することができる。図49は、着用可能なコンピュータ2000がデスクトップ型の形状を呈しているのを例示しており、伸縮自在な部分は完全に伸びきっており、図44Cの滑り留め金集成体2106が支持構造体として利用されて、伸縮自在部をより安定させるよう図っている。U字型構造体2002は、本発明の着用可能なコンピュータを螺旋形状に変えてデスクトップ型実施形態にするのに適した構成である。
図50Aおよび図50Bは本発明の原理の一実施形態が肩掛けホルスター式の着用可能なコンピュータ2150により具現化されているのを例示しているが、上半身右側から左側まで連続して延びているコード2152により、コンピュータの重量は上半身の右側と左側の間および両肩の間で分散されているのに加えて、背中にも同様に分散されている。コード2153にはアーム2152、2154が設けられており、一方のアームの端部にキーボード2008が、もう一方のアームの端部に表示装置2010が配備されている。図50Aは、肩掛けホルスター式コンピュータ2150に右ストラップ2156および左ストラップ2158と右ポケット2160および左ポケット2162とが設けられているのを例示した正面図であり、右ポケットにはスロット2164が、左ポケットにはスロット2166が設けられている。ポケット2160から延びている可撓性アーム2152はコイルの巻きが延びてキーボード2008を保持し、ポケット2162から延びている反対側の可撓性アーム2154もコイルの巻きが延びて表示装置2010を保持している。矢印J1および矢印J2はアーム2152およびアーム2154に均等に分散された張力を表している。
図50Bは、ホルスター式の着用可能なコンピュータ2150の背面側を例示している。ストラップ2168はポケット2162に固着されており、ストラップ2170はポケット2160に固着されている。ストラップ2168は水平ストラップ部分2172によりストラップ2170に接続されているが、この部分は調節可能なバックル領域2174を有している。ワイヤ部分2176はストラップ2168、2172、2170を通って連続して延びており、ポケット2160の内側のワイヤ部2178で終端しているとともにキーボード端側のポケット2162の内側のワイヤ部2180で終端している。ワイヤ2176、2178、2180と、これら以外の、衣類や帽子などのワイヤはリボン式であって、可撓性に富み、巻き上げ位置のほうが容易に収容することができるようになっているのが好ましい。従って、ワイヤ部2178、2180は巻き上げ部2182、2184を有しているのが好ましく、この巻上げ部を伸ばしたり巻戻したりして多数の異なる寸法のユーザーにぴったり合わせるようにすることができる。ワイヤ2176も調節可能なバックル領域2174に巻上げ部2186を有しており、寸法を調節するよう図っている。重量をより良好に分散させるために、例えば、電源が調節可能なバックル領域2174の背面側に格納されるようにするとよいものと理解するべきである。これにより、多数の異なる解剖学的領域に重量を分散させることができるようになり、この場合は背中であるが、電源がベルトにクリップ留めされれば、重量を腰部領域に分散させることもできることが分かる。着用可能なコンピュータ2150の残余の部分および構成が図50Cに記載されている。
図50Cは肩掛けホルスター式コンピュータ2150を概略的に例示している。ワイヤ部2180はポケット2162の内側の可撓性のコイル状グースネック部2188で終端しているが、このグースネック部の端部にはキーボード2008が設置されている。ワイヤ部2178はポケット2160の内側の電気コネクタ2190で終端しており、これはコンピュータ格納庫2030のコネクタ2192と着脱自在に接続されている。可撓性のグースネック部2194はその遠位部は表示装置2010で終端しており、その近位部はポケット2160の内側の支持プレート2196のワイヤ部2198で終端している。ワイヤ部2198は、プレート2196に固着されている可撓性のグースネック部2194の上位端で終端している。ワイヤ部2198の反対端は電気接続部2200で終端しており、この接続部はコンピュータ格納庫2030のコネクタ2202に着脱自在に接続されている。支持プレート2160はポケット2160の壁のうちの1枚に取付けられており、金属または硬質可塑材から製造されているとともに、重量のうち約650グラムを安定位置に支持するのに適した構成になっているのが好ましい。図45Cのポケット2160、2162、および、可撓性のグースネック部2188、2194は互いに実質的に同一であり、本件の表示装置側の特徴を説明したものはキーボード側にも同様に当てはまる。
図50Dはポケット2162の切取り側面図である。可撓性に富む伸縮自在な部分2188は、例えば、金属製のグースネックなどであり、同図では本来のコイル状位置にあり、使用中は容易に巻きを伸ばせるようにするとともに安定性が得られるように、また、ポケット2162に保管されている間は小型に維持されるように、螺旋状に巻かれているのが好ましい。キーボード2008は仮想線で螺旋状の伸縮自在部2188の頂面の位置にあって小さく収納することができるのが例示されているが、伸縮自在部2188はプレート2160に固着されている。本実施形態のポケット2162の特徴の説明はポケット2160にも同様に当てはまる。図50Eはポケット2162の切取り正面図であり、キーボード2008が可撓性で伸張自在な部分2188の頂面に載置されており、この部分2188はプレート2160上に支持されているのが図示されている。
キーボード2008は薄膜型のキーボードであって、上半身の解剖学的構造に合わせて装備することができる寸法になっているのが好ましい。キーボードおよび表示装置の好ましい重量は、先の説明にあるように、痛覚線維を活性化させることがないような重量である。折畳み式ではないキーボードの好ましい最大寸法は18 cm×11 cm×1.5 cmであり、16 cm×10 cm×1.0 cmであるのがより好ましく、15 cm×9 cm×0.7 cmであるのが最も好ましい。キーボード2008のキーの個数は幾つでもよいが、約50キーから約84キーであるのが好ましい。英語以外の多数の言語の文字にキーを適応させてもよい。本発明は両手で使う設計のキーボードを採用するのが好ましいが、もっと小型のキーボード、クワーティ式キーボード、および、クワーティ式ではないキーボードを採用してもよい。折畳めるキーボードの利用も考えられる。キーボード2008は電話通信用の番号をダイアルするのに適した数字キーを備えているとよい。キーボード2008はスピーカーを装備しているほかにも、電子機器や無線通信用の(携帯電話、ラジオ通信、衛星通信、インターネット通信などを含む)無線送受信機も同様に装備していてもよい。無線通信用の構成部材は格納庫2030に収容するとよい。
表示装置2010は能動マトリクス液晶表示装置であって、キーボード2008に寸法および重量が類似しているのが好ましい。キーボード2008および表示装置2010は天地反転U字型構造体2001に恒久的に固着されてもよいし、または、着脱自在に固着されてもよい。表示装置2010の好ましい最大寸法は16 cm×10 cm×0.9 cmであり、15 cm×9.0 cm×0.6 cmであるのがより好ましく、14 cm×8.0 cm×0.5 cmであるのが最も好ましい。表示装置2010はキーボード2008と同じ寸法であるのが好ましい。キーボード2008はビデオゲーム制御システムで代用することができるが、例えば、ビデオゲームの画像が表示装置2010に表示されるようなものと置換されるとよい。キーボード2008および表示装置2010は無線式で、ブルートゥース(Bluetooth)通信プロトコルにより着用可能なコンピュータの他の構成部材と通信することができるようにしてもよい。キーボード2008および表示装置2010は折畳み式であってもよい。本発明の着用可能なコンピュータの多様な構成部材間の接続は有線であってもよいし、無線であってもよいものと理解するべきである。表示装置2010はビデオカメラ、写真撮影カメラ、または、インターネットや映像電話で画像を転送するのに適したウエブカメラを装備していてもよい。
セルラー電話(または、何らかの携帯電話、コードレスフォン、衛星電話など)と一体型の折畳み式キーボードを本発明の着用可能なコンピュータの一部として利用することができる。この実施形態では、キーボード2008は折畳み可能であり、音声、データ、または、その両方を送信する送信機を備えている。図51は、折畳み式のキーボード・電話集成体2200がキーボード本体部2202、送信機2206に接続された数字キーパッド2204、および、複数の可撓性印刷回路2208を備えているのを例示している。キーボード本体部2202は複数のキーを有しており、これらは複数のブロック2216に区分けされて、ブロックは折畳まれて積み重なる。可撓性印刷回路2208はキーボード本体部2202の表示装置2210に接続されている。数字キーパッド2204は送信機2206に接続されているが、表示装置2210はキーパッド2204に隣接した真上に設置されているとともに、キーパッド2204はキーパッド本体部2202の端に配置されて、電話通信用に使われる。ブロックが折畳み位置にある場合、数字キーパッド2204は折畳み式キーボード2200の外面となる。可撓性回路2208はワイヤ2216により電気コネクタ2214に接続される。電話用数字キーパッド2204は送信機2206により無線通信する。図51Aは、折畳み式キーボード集成体が折畳み位置にあって、キーパッド2204が集成体2200の前面に配置されているのを例示している。
本発明の着用可能なコンピュータには多様な入力装置を組込むことができる。例えば、仕事で使っている間は、バーコードリーダーや高周波タグリーダーなどを利用して、使用中に得られたデータを即時計算して解析することで生産性を向上させることができる。
天地反転U字型の肩掛けホルスター型の着用可能なコンピュータの具体的実施形態をここまでに説明してきたが、前述したもの以外の構成と前述した身体部分以外の部分とを使って、胸部ストラップ、背中側ストラップ、アームストラップ、腰周りのベルトなどを利用することでコンピュータを支持するようにしてもよいが、それでも尚且つ、本発明の範囲から外れることはないものと理解するべきである。
本発明の着用可能なコンピュータは2つの部品を利用して実現されるが、その手段として、格納庫2030に保管されている構成部材をキーボード20008および表示装置2010に統合する方法がある。例えば、ハードドライブ、CMOS、CPU、RAMなどをキーボードモジュールに統合し、サウンドカード、ビデオカード、ネットワークカード、電源などは反対側の表示装置モジュールに統合するようにするとよい。例えば、DVD生成記録装置を格納している着脱自在なモジュールを使ってキーボードモジュールに着脱自在に接続することで、利用できる電子構成部材の個数を増大させることができる。
図52は、着用可能なCD再生装置2230が天地反転U字型構造体2260を備えているのを例示しているが、このような構造体はCD再生装置に隣接して配備される伸縮自在部2232、および、第2部分2236を備えている。第2部分2236は断面が実質的に円筒状であるのが好ましい。部分2236は伸縮自在であり、アーム2244で終端しているのが好ましいが、アームは電池2240などの電源を保有している格納庫2238で終端している。伸縮自在部2232は蛇腹式形状を有しており、この部分は止め集成体2242により圧縮位置に維持される。伸縮自在な蛇腹状管2232は可撓性であるのが好ましく、止め集成体2242のアーム2044を持上げることにより、圧縮位置から伸張して、CDプレイヤー2234を取り扱えるようにすることができる。
部分2236は電気差込口2250およびイヤホン2254を格納しているパウチ2246と、電気差込口2252およびイヤホン2256を格納しているパウチ2248とを備えている。CDプレイヤー2234にはCD領域2234aやフラッシュカード領域2258aなどが設けられており、フラッシュカード2258や何であれそれ以外のメモリ記憶媒体を受容することができるよう図っている。ワイヤ2262は構造体2260の表面またはその内側に配備されて、CDプレイヤー2234を電源2240と接続している。
図53は、本発明による着用可能なDVDプレイヤーを例示している。着用可能なDVDプレイヤー2270はユーザー2272が着用するが、天地反転U字型構造体2280を備えている。天地反転U字型構造体(本発明による他の着用可能な装置や本明細書中で既に説明した装置と同様に、ユーザーの頚部の両側に少なくとも2本のアームが各側1本ずつ配備されている場合は、U字型以外の多様な形状を取ることもできる)は、伸縮自在部2276を有しているアーム2282と、伸縮自在部2274を有しているアーム2284とを備えている。伸縮自在部2274、2276は中央部2278によって互いに接続されているが、この中央部は伸縮性が無いのが好ましい。構造体2280の残余の部分は本質的に図41の実施形態に類似している。アーム2284は表示装置2288(または何であれ好適なスクリーン)に接続されており、アーム2282はDVDプレイヤー2286(または、何であれそれ以外のディスクプレイヤーまたはメモリカードプレイヤー)に接続されており、プレイヤー2286はケーブル2292により更に電源2290に接続されているが、この電源は腰の高さに保持されているのが好ましい。
図54は、取外し自在で着用可能な電話機2300が薄型電話2306として例示されている図である。着用可能な電話機2300はアーム2296、2298が設けられた天地反転U字型構造体2294を備えており、アーム2296の伸縮自在部2302は機械的ホルダー2304に隣接して配置されている。機械的ホルダー2304は、携帯電話やコードレス電話などのような着脱自在に保持するタイプの電話機2306に好適な爪型の形状を呈しているのが好ましい。爪2304の歯2308は携帯電話2306のホイール集成体2310の頂面を滑動し、電話機2306を構造体2294に固着させる。スピーカー電話2312がホルダー2304に隣接して配備されている。マイク2314がスピーカー電話2312の正反対位置に配備されており、着用可能な電話2300を使う際に身体の解剖学構造に合う理想的な装備を行えるようにして、聞いたり発話したりするのに備えており、これは図57Aおよび図57Bに示されているとおりである。
ホイール組立体2310はワイヤ2322により電話機2306の回路と電気接触状態になる。ホルダー2304はワイヤ2318により格納庫2316に電気接続される。格納庫2316は電源2314および電気パッド2320を格納し、電池2314が電話機2306に電力供給することができるようにしている。図面では着脱自在な電話を例示しているが、本発明のシステムに恒久的に固定される電話機も考えられるものと理解するべきである。このような実施形態においては、電話機2306はホルダー2304に恒久的に取付けられており、天地反転U字型電話機2294は受話器として作用する。電話機は再充電のための揺籃状架台(図示せず)に収容されるが、この場合、電気パッド2320は電話機2306に再充電するための揺籃状架台のパッドに接触するのに適した構成にされる。電話機2306は従来のコードレス電話または携帯電話であるとよい。ホルダー2304は、電話機2306の標準コネクタと接続するための(ケーブルで接続されるのが好ましいが)標準電気コネクタを装備しており、それにより、回路を閉じて電池2314から電話機2306に電力供給することができるものと理解するべきである。
図54Aは、図54の着脱自在な電話機に天地反転U字型構造体2326が設けられているのを例示しているが、ここでは、U字型構造体は配線を装備しておらず、また、支持構造体として機能するだけであり、電話機には電源は備わっておらず、ホルダー2324も電気配線が設けられておらず、機械的ホルダーとして作用する。それ以外の特徴で、例えば、構造体2326の伸縮自在部などは、本質的に図54の実施形態に類似している。
図54Bは着脱自在な電話機2338を例示しており、電話機の天地反転U字型構造体2340は全体が蛇腹状部材から構成されており、このような蛇腹状部は同図では圧縮状態にあって、それにより小型になって容易に収納できるのが例示されている。完全に圧縮状態になった構造体2340の寸法は、電話機2306の寸法に等しいか、または、それよりも僅かに大きい。
図55Aは、天地反転U字型支持構造体2350が伸縮自在部2342を止め集成体2360と一緒に備えているのを例示している。伸縮自在部2342はホルダー2344の位置で終端しており、ホルダー2344には空洞2346が設けられているとともに、携帯電話、ディジタル音楽再生装置、ディジタル式映像再生装置などのような電子パッケージを保持するのに適した可動爪2348が設けられているのが好ましい。支持構造体2350は伸縮自在部2342に隣接した位置にポケット2352が配備されており、ここにはイヤホン2358を収容するのが好ましい。支持構造体2350はその反対端部の位置の、余分の電池2356を収納するための格納庫2354で終端している。この実施形態においては、支持構造体2350は電気配線も電気接続部も装備していない。ホルダー2344はバネが装填された集成体を備えており、爪2348によって着脱自在に保持されている電子パッケージをより容易に放出することができるようにするのが好ましい。図55Bを参照すると、ホルダー2344は肩平面に関して45度の角度に設置され、マイク2366とユーザーの口(図示せず)の間に解剖学的に適合関係を設け、マイク2366が口から出る発話音を最適受信する状態にするのが好ましい。ホルダー2344は、図55Bに例示されているように、プレート2370を支持する相対角度を変動させるための蝶番を備えているものと理解するべきである。ユーザーが選局したい場合は、図55に見られる止め集成体2360が緩められ、伸縮自在部2342が伸張し、ホルダー2344をユーザーの目線上に置く。調節可能に収縮自在な部分はバネが装填された機構を含め後退可能な機構として機能し、使用後に収納位置(小さく纏った位置)まで後退させることができるものと理解するべきである。例えば、ダイアルパッドを使って電話番号をダイアルした後で、伸縮自在部はその小さく纏まった位置まで戻る。
図55Cは、図55の天地反転U字型構造体の一実施形態を例示しているが、構造体は伸縮自在部を備えていない。この実施形態においては、ホルダー2344はプレート2347で終端する伸縮自在なコード2345を有している。プレート2347は電子パッケージに着脱自在に接続されるようにした手段を備えている。このような手段にはベルクロ、クリップ、粘着テープなどがある。伸縮自在なコード2345はバネが装填されたスプール集成体2351を備えているようにするとよい。これに代わる例として、コード2345は、バネが装填されていない退避可能なコイル状コードから構成されているようにするとよい。図55Dに例示されているように、コード2345を適所に維持する、バネを装備していない機構と退避可能なコイル状コードを併用する場合、ホルダー2344は電子パッケージを保持するためのアーム2353(バネは図示されていない)と放出ボタン(図示せず)とを備えているのが好ましい。図58に記載されているものを含め、どのような電子パッケージであれ、プレート2347に固着させることができる。これに代わる例として、アーム2373は、ホルダー2344で終端しているが、長く伸ばされてユーザーがホルダー2344を目で確認することができる長さにすることで、例えば、見ながら電話のダイアルをし、ディジタル式映像再生装置のビデオ画像を観賞することができるようにするとよい。反対側のアーム2374も長さを増して寸法調整を行い、両方のアームの平衡をとり、張力を同じぐらいにすることができる。この実施形態では、ホルダー2344は伸縮自在なコードまたはプレート2347を必要とはしない。
図56は、C字型の管状支持構造体2380をユーザー2383(仮想線で例示)が着用しているのを例示している。支持構造体は伸縮自在部2384を備えており、この部分は右側では伸縮自在ではない部分2386で終端しており、左側では伸縮自在でない部分2388で終端している。ケース2390は携帯電話などのような電子パッケージ2400を受容するのに適した構成になっており、上記部分2386に配置されている。ケース2390は折畳み式であるのが好ましく、肩平面に関して45度の角度に設置されるのが好ましい。ケース2390には携帯電話2400を受容する開口2398が設けられている。ケース2390にはプラグ2396を受容する開口2402も設けられており、このプラグは携帯電話2400のイヤホンコネクタ2410と着脱自在に接続される。ケース2390はアンテナ2412を受容する開口2404も設けられている。ワイヤ2392は部分2386の表面に配備されるか、または、その内側に配備され、ユーザーの耳に装備されているのが図示されているイヤホン2394で終端し、ワイヤ2393の反対端部は電気プラグ2396で終端するが、このプラグはケース2390の内側に配備されるのが好ましい。右側の伸縮自在ではない部分2386はイヤホン2394を収容するポケット2414を含んでいるのが好ましく、左側の伸縮自在ではない部分2388には、余分の電池2408を収納するための格納領域2496が設けられているのが好ましい。
図56Aは、図56支持構造体の改変例をユーザー2382(仮想線で図示)が着用しているのを例示している。構造体2420は、機械コネクタ2426によって着脱自在に接続されている部分2422、2424を含んでいるが、この接続は雌ネジ集成体を利用するのが好ましい。部分2422は、左側の部分として例示されているが、少なくとも180度の弧を巻いて延びているのが好ましく、部分2424は、折畳んだ状態から完全に開いた状態になると、真直ぐで長さは15 cmを越えるのが好ましい。部分2424はケース2390を備えているが、ケースは折畳まれた位置にあって携帯電話2400を保持している。ケース2390の反対側では、部分2424はホイール集成体2426と、部分2424をベルトに固着するための爪2428が設けられて、ケース2390が肩で支える構造体または腰部で支える構造体として機能することができるようにしている。折畳みみ式ケース2390の代用として折畳むことのできないケースを利用することができ、このようなケースは本質的に矩形の携帯電話を維持するように形状が矩形であるのが好ましいと理解するべきである。
図57Aおよび図57Bは、図54Aから図56Aの実施形態を例示しており、また、より具体的には図56および図56Aの実施形態をユーザーが着用しているのを例示している。図57Aは、ユーザー2432が着用可能な電話機2340を装着しているのを例示しており、着用可能な電話機は伸縮自在な部分2344が設けられているC字型構造体(伸縮自在部は図中では圧縮状態に例示されている)と、電子パッケージ2346を保有しているケースとを備えており、電子パッケージは折畳み式電話機として例示されている。ケースおよび電話機2346は、解剖学的に口2352と耳2354に隣接した位置で肩2348上に正確に設置されている。反対側のアーム2356は、余分な電子、イヤホン、または、その両方を収納している格納庫2358で終端しており、それにより、右側と左側の張力の平衡を保っている。図57Bは、図57Aのケースと電話機2346が45度の角度で開いた位置にあるのをユーザーが着用している場合を例示している。電話機2346のマイク2360は口2352からの発話音を拾うために解剖学的に口の近位に設置されるが、スピーカー2362は耳2354に対して最適な解剖学的位置にある。イヤホン(図示せず)は、解剖学的に適合させたおかげで短いケーブルしか必要としない。図57Cは、着用可能な電話機2340をユーザーが着用している生活に即した図を示しており、ここでは、電話機は手の自由を束縛せずに電話の音声を聞くのに最適な解剖学的位置装着を行える角度に置かれている。
本発明の教示に従って、解剖学的に適った着用可能な電子装具として多様な電子装置を着脱自在にまたは恒久的に取付けることができるものと理解するべきである。図58は、1個の物理的装置として着用可能な支持構造体2380に恒久的に取付けることができる複数の電子装置、または、支持構造体に着脱自在に接続することができる複数の電子装置であって、それぞれがここに記載されている解剖学的基準を達成する目的があるのが例示されている。構造体2380は電子コネクタを収容するためのポケット2409、2411と右アーム2401および左アーム2400とを備えている。右アーム2401は伸縮自在な部分2403および可撓性に富む部分2405を含んでいる。左アーム2400は格納庫2395で終端している。可撓性の部分2405は格納庫2402で終端しているが、これは電子装置と着脱自在に接続されているのが好ましい。これに代わる例として、ホルダー2402は電子装置と恒久的に接続されているとよい。例示されている電子装置としては、携帯ビデオゲーム2382、音楽再生装置2384、GPS2386、映像再生装置2388、ディジタルブック2390、個人向けディジタル情報処理支援装置(PDA)2392、監視装置2394(肉体の任意の生物学的パラメータを監視する装置を含む)、通信装置2396、画像化装置2397、音声装置2399などが挙げられる。電子装置は構造体2380に接続されており、更に、反対側のアーム2400に配置されている格納庫2395に電気接続されているのが好ましく、格納庫2395には電源2398が収納されている。これに代わる例として、電子装置は機械ホルダー2402によって機械的に構造2400に固着されているにすぎない。電子装置はホルダー2402に接続する手段を備えており、この場合、電子装置と雄−雌関係になる嵌込み集成体を利用する手段か、または、電子装置を保持する構造体と併せて本発明の各種実施形態を利用する手段が好ましい。
この図に関連して使用され、本願明細書の他のどこかで使われているような「映像再生装置(または、ビデオ再生装置、ビデオプレイヤー)」という語は、従来のテレビ、ディジタル式映像再生装置、ディジタル式放送テレビなどを含んでいるが、これらに限定されるものではない。「音楽再生装置(または、音楽プレイヤー)」という語はカセットプレイヤーやCDプレイヤーなどを含んでおり、ディジタル音楽再生装置であるのが好ましい。「PDA」という語は何であれ掌サイズのコンピュータを含んでいる。「監視装置(モニター、モニター装置)」という語はグルコース監視装置などの何らかの医療装置を含んでいる。「通信装置」という語はラジオ通信、電話、インターネットコンテンツの無線受信機、衛星信号の無線受信機、無線送信機、無線受信機、無線通信装置、双方向ラジオ通信、画像化処理を含む上記以外の通信装置、画像化処理を含まない上記以外の通信装置などを含んでいる。「画像化装置」という語はビデオカメラ、写真撮影カメラ、ディジタルカメラ、双眼鏡などを含んでいる。「音声装置」という語は従来型マイク、無線マイク、音声記録装置などを含んでいる。
格納庫2395は信号電源を保管するか、または、電子機器と電源を兼備して保管することができる。例示を目的として、格納庫2395は恒久的態様または取外しできる態様で無線送信機を保管することができる。ホルダー2402は電子装置を保持するためのプレート2406(仮想線で図示)で代用することができるが、保持手段としてベルクロ、クリップ、または、それ以外の保持手段を利用することができるものと理解するべきである。構造体2380は、イヤホン集成体を格納するためのポケット2411、2409と電源(図示せず)を収納するための格納庫とを更に備えているとよい。電子機器および電子装具を組合せたものを利用してもよいものと理解するべきである。これ以外にも多数の用途および応用例が当業者には明白となる。例えば、電子装置はPDA2392であるとよいし、格納庫2395はPDA2392と電気接続される歩数計を格納することができる。ユーザーは肩および頚部の周囲に構造体2380を装着して運動を始め、格納庫2395に収めた歩数計または運動監視装置からの情報が得られるとPDA2393に送信され、実時間でユーザーにフィードバック情報を提供するようにソフトウエアを使って改変処理される。例えば、PDA2392が運動ルーチンに問題を検出した場合、PDAはユーザーに警告を発することができるとともに、問題を修正するのに必要な手順の画像を供給する。次に、ユーザーは伸縮自在な部分を伸張させてPDAの表示を目で見て、運動ルーチンをどのように実施するのかを段階的に理解することができる。ユーザーは運動期間全般に亘りずっと手を伸ばしたままで手順を見ながら運動を続けることができる。音声システムを使って、ユーザーに手順または運動ルーチンを変更するように告げることもできる。屋外で運動をする場合、PDAまたは格納庫2395は、天候条件などの情報や伝言までも受信する無線受信機を備えているとよい。格納庫2395は電源のほかに制御装置およびボタンを装備しており、反対側のアームがテレビで終端しているようにしてもよい。格納庫2395は画像およびビデオ会議の無線受信機を備えており、反対側のアームが表示装置およびカメラを保有しているようにしてもよい。
図59は、着用可能なビデオゲーム2420が天地反転U字型構造体2430を備えているのを例示しており、このような構造体は右アーム2422および左アーム2424を備えており、両アームは中央部2426によって接続されている。左アーム2424は伸縮自在な部分2428および可撓性の部分2430を含んでいる。可撓性の部分2430は電気コネクタ2432を装備しているとともに機械的な雄の嵌合式ホルダー2434で終端している。電気コネクタ2432はゲーム制御装置2454のケーブル2452に着脱自在に接続されている。右アーム2422は伸縮自在な部分2436と可撓性の部分2438を含んでいる。可撓性の部分2438は電気コネクタ2440、2442を装備している。コネクタ2440は部分2438の端部に機械的ホルダー2444と共同して配備されているとともに、表示装置2446に着脱自在に接続されている。電気コネクタ2442は部分2438の右側に配置されているとともに、電子箱体2450のケーブル2448に着脱自在に接続されているのが好ましい。ワイヤ2426は構造体2430の表面またはその内側に配備されて、ケーブル2452およびコネクタ2432によりゲーム制御装置2454を電気コネクタ2442に接続しているが、他方で、コネクタ2442は電子箱体2450に接続されている。ワイヤが部分2438の表面またはその内側に配備されているとともに、表示装置2446を電気コネクタ2442に接続している。電気コネクタ2442は表示装置2446とゲーム制御装置2454の両方をケーブル2448により電子箱体2450に接続することで、システムおよび電源を作動させることができるようにしている。箱体2450は、電源2466に加えて、中央処理装置とコプロセッサ2460、ディスクドライブ2462(または、メモリ媒体を読み取るドライブまたはシステム)、メモリ領域2464を備えているのが好ましい。構造体2430には別個のイヤホンを収めるためのポケット2468、2470が設けられており、またその代替例として、イヤホン集成体を着脱自在に接続するための1個の差込口2472が設けられている。1個の差込口2472を設けることで、2個のイヤホンに1個のプラグを装備している先行技術のイヤホン集成体を使用することができるようになる。
本発明の着用可能な装具はいずれも差込口が1個設けられており、これは先行技術の装置で提案されているのと同じであるが、その目的として、本発明の着用可能な電子装具に先行技術のイヤホン集成体を使うことができるようにするためであると理解するべきである。
図60は、図59のビデオゲームの改変された実施形態であり、右アーム2476に電気コネクタ2474が1個だけ設けられている構造体2430を備えており、このコネクタは表示装置2478に着脱自在に接続されている。構造体2430は左アーム2482にも電気コネクタ2480が設けられている。コネクタ2480はゲーム制御装置2484に着脱自在に接続されている。この実施形態においては、電子箱体は省かれており、電子機器類と電源が制御装置2484と表示装置2478の間で均等に分散されて、両機器は各々が同じ重量となるように図っている。表示装置2478は電源2486を格納しているのが好ましく、制御装置2484はディスク読取り装置2488のほかにCPUとコプロセッサ2490、メモリ、および、それ以外の回路(図示せず)も同様に格納しているのが好ましい。制御装置2484は、制御装置2474、2480およびワイヤ2492により表示装置2478および電源2486に作動可能に接続された状態で、ディスク2490を受容して読み込みを行う。
本発明は、手で把持して使う多様な装置を手の自由を束縛せずに済むようにする方法および装置を教示している。本発明の着用可能な電子装具は自動車の12 VDC煙草点火用プラグ補助電圧、または、コードによるAC電気差込口からの電源で作動することができ、着用可能な電子装具は未使用時に充電することができるものと理解するべきである。更にまた、部品間の通信は有線で行われるのが好ましいが、無線であってもよいものと理解するべきである。更に、生物学の分野および電子工学の分野の進歩も、本発明に従って有利に利用することができるようになるものと理解するべきである。本発明は着用可能な電子装置を教示しているが、これは、そのような装置が身体に装着され、電子機器であるために電気エネルギーを必要とするということを意味している。本発明は上述のような着用可能な電子装置を教示していることから、また、人体は1個の電気回路であって、体内の電気回路を利用するには身体に接触する必要があることを考慮して、身体の広い面積に接触することにより静止位置にある着用可能な電子機器は、身体に接触している最中に再充電が行われるのに適した構成にすることができる。同様に、身体に接触することにより右アームと左アームの間が接続されて電気回路として作用し、従って、右アームと左アームを接続するのにワイヤは1本も必要ではない。
図61は、本発明による収納コードの一実施形態の斜視図である。収納コード3000はスリーブ3001、3002、イヤホン3003、3004、および、電子パッケージ3005を備えている。他の実施形態に関連して既に先に説明されているように、電子パッケージ3005はイヤホン3003、3004に電気接続されている。電子パッケージ3005も、退避可能なコード(図示せず)を利用して、任意で収納コード3000に接続される。
電子パッケージ3005が収納コード3000内の格納位置から移動させられてユーザーの視野軸に持ってこられても、電子パッケージは退避可能なコードで依然として収納コード3000に緩く取付けられたままである。これにより、電子パッケージ3005を収納コード3000上の元の位置に戻すのが容易になる。電子パッケージ3005を収納コード3000に相関的に移動させても、ワイヤ3006、3007を移動させることはなく、または、収納コード3000にイヤホン3003、3002を接続することにはならないのが好ましい。すなわち、ワイヤ3006、3007は収納コード3000に繋留されている。よって、電子パッケージ3005が移動させられても(退避可能コードに取付けられているか否かに関わらず)、イヤホンが引張られてユーザーの耳から外れることはない。
スリーブ3001、3002はラバーまたはネオプレンなどのような弾性材から作成されているのが好ましく、そのため、スリーブは取外すことができるが、眼鏡のつるに堅固に付着されている。開口3008、3009の寸法は、眼鏡のつるの上またはその周囲に抱くように嵌る程度に設定されるが、直径は約2 mmから15 mmの間であるのが好ましく、5 mmから12 mmの間であるのがより好ましい。或る好ましい実施形態では、収納コード3000は眼鏡に取付けられる。これに代わる例として、後段でより詳細に説明されるように、開口3008、3009は眼鏡以外の、帽子などの着用可能な装具、または、壁や航空機の食事用トレイ台などの物体に配置された眼鏡つるのような付属品に取付けることができる。
図62は、図61の収納コード3000をユーザー3010が今まさに着用しようとしているところを例示している。ユーザー3010は眼鏡3011を着用しているところであり、眼鏡にはつる3012が備わっている。収納コード3000は、スリーブ3002が開口3008から眼鏡つる3012の端部に被さってその上を滑る用意が出来ている。
図63は、図61の収納コード3000をユーザー3010が着用して使用しているところを例示している。スリーブ3002は眼鏡つる3012に既に取付けが完了しており、ユーザー3010の頭部の背後の適所に収納コード3000を保持している。イヤホン3004は既に耳3013に装着完了しており、ユーザー3010は電子パッケージ3005から伝達されてくる音響を聴くことができる。
図64は、本発明による収納コードの平面図である。収納コード3020はスリーブ3021、3022およびイヤホン3023、3024を備えている。電子パッケージ3025(この実施形態では、MP3プレイヤーまたはそれ以外のディジタル式記録フォーマット再生装置として例示されている)が収納コード3020に着脱自在に取付けられている。取付け方法は機械的取付けと電気的取付けの両方である。この実施形態における機械的取付け手段はベルクロ(図示せず)であり、ベルクロは電子パッケージ3025の下側の収納コード3020に設置されている。電子パッケージ3025はU字型の取付けフレーム3026を利用して、収納コード3020に機械的な態様で着脱自在に取付けられている。
取付けフレーム3026は硬質素材から作成され、特に、硬質可塑材から作成されるのが好ましく、また、その寸法は、電子パッケージ3025がフレームの内側を滑動することができるような大きさに設定されているが、ここでは、取付けフレーム3026の最上位端縁が電子パッケージ3025の端縁と僅かに重なり合って、摩擦嵌めにより電子パッケージを適所に保持する。電子パッケージ3025は退避可能なコード(図示せず)により収納コード3020に電気的に取付けられる。退避可能なコードはポケット3027に保管され、特に、スプール(図示せず)に巻いて保持されるのが好ましい。イヤホン3023、3024は、ポケット3027の内側で収束するワイヤ(図示)を利用して、電子パッケージ3025に電気接続される。
図65は、本発明による収納コードのまた別な実施形態の斜視図を例示している。収納コード3030は、スリーブ3031、3032、イヤホン3033、3034、および、電子パッケージ3035を備えている。収納コード3030は格納ポケット3036、3037を更に備えており、これらポケットを使ってイヤホン3033、3034を保管する。スリーブ3031、3032は収納コード3030の主要本体部3038と同じ素材から作成することができるが、同じ素材で作成されている必要はないものと理解するべきである。例えば、主要本体部3038は皮革から作成され、スリーブ3031、3032はネオプレンから作成されるとよい。
図66は、本発明による収納コードのまた別な実施形態の斜視図である。この実施形態においては、収納コード3040は2種類の素材から作成される。スリーブ3041、3042は、ネオプレンまたはラバーなどのような弾性材から作成される。主要本体部3043は金属から作成されており、そのような金属素材は収納コード3040の外観を格式の高いものにし、礼服を着用しながら使用するのにふさわしいものにする。イヤホン3044、3045は、電子パッケージ3048に電気接続されて、収納コード3040に恒久的に取付けられたスプール3046、3047に保持されるが、コードは一部がスリーブ3041、3042に取付けられ、また別な一部は主要本体部3043に取付けられている。この実施形態では、他の実施形態と同様に、イヤホンはワイヤではなく関節アームを使って収納コードに接続されるのがよいと理解するべきである。
図67は、本発明による収納コードのまた別な実施形態の斜視図である。図66の実施形態と同様に、収納コード3050は2種類の素材から作成される。エラストマー材から作成されたスリーブ3051、3052と金属から作成された主要本体部3053が接合部材3054、3055により接合される。関節アーム3056、3057は電子パッケージ3058に電気接続される。イヤホン3059、3060は関節アーム3056、3057に着脱自在に電気接続される。従って、未使用時には、イヤホンは収納コードから取外すことができるため、見えないところに保管することができる。
収納コード3061の特殊な構成が図68に例示されている。この特殊構成のまた別な詳細として、2層設計のコードがある。層は柔軟素材(ネオプレン)の厚い層3062aと柔軟素材の薄い層3062bから形成されている。薄い層は厚い層よりも寸法が大きい。これら2種類の層の間にはワイヤが配備されている。第1層すなわち厚いほうのネオプレン層3062aは小さなネジ(図示せず)で滑動用傾斜面を固定し、電子装置を受容している。第2層すなわち薄いほうの層3062b(長さはより大きく、一緒に縫合されてスリーブ3063、3064を形成しているアームを含んでいる)は第1層の底面に縫い付けられている。
この設計は快適さを供与して、ワイヤまたはネジが身体に接触することはない(ワイヤおよびネジはネオプレンまたはそれ以外の柔素材の2層の間に配置される)。これにより、スリーブはより薄手のネオプレン材から作成することができるようになり(耳の周囲にはネオプレンの量が少ないほどよく、痛覚線維の活性化も少ない)、厚手のネオプレンはネジやワイヤなど、何であれ硬いものが身体に触れるのを阻止することにより快適さを増すことができる。電子機器を保有している電子パッケージの箱体3066は、実際に、厚手のネオプレンにネジ留めされる。スリーブを形成している柔素材の非常に薄い層がそれとは異なる素材の2つの層の間に挟まれてもよいものと理解するべきである。
スリーブ3063、3064はネオプレン3062bの端縁と端縁を合わせてかがり縫いすることにより作成され、かがり目3065を残している。電子パッケージ3066はネオプレン3062aの部分に固着される。従って、かがり目3065と電子パッケージ3066はネオプレン3062aの同じ側に位置する。よって、収納コード3061をユーザーが着用すると、電子パッケージ3066とかがり目3061の両方がユーザーの皮膚とは反対側に向き、ユーザーが感じる不快感を最小限に抑える。
図69は、図68の収納コードの一部を例示している。イヤホン3067はワイヤ3069によって電子パッケージ3066に電気接続される。イヤホン3067は一部を中空スリーブ3063の内側に押し込むことにより収納される。マイク3068はワイヤ3069に接続されているため、イヤホン3067がユーザーの耳に装備されると、マイク3068がユーザーの声を拾って電子パッケージ3066(この場合は、携帯電話)に伝達する。
図70は、本発明による収納コードのまた別な実施形態の斜視図である。この実施形態においては、電子パッケージ(図示せず)は収納コード3071のポケット3070に固着される。ポケット3070はフラップ3072によって蓋をされるが、蓋はボタン3073、3074によって固着される。電子パッケージは、ポケット3070の中に収容されるとワイヤ3077、3088によってイヤホン3075、3076に電気接続される。ワイヤ3077、3088はイヤホン3075、3076からスプール3079の中を通って延びるが、スプールでワイヤはワイヤ3080に電気接続される。ワイヤ3080はスプール3079から電気コネクタ3081を通って延び、電気コネクタは電子パッケージに接続される。収納コード3071は、スリーブ3082、3083を利用して眼鏡(または、眼鏡つる状のコネクタ)に接続される。
図71は、本発明による収納コードの一実施形態を例示しているが、これは図70に例示されている実施形態に類似している。両実施形態の差異は、収納コード3084を着用可能な装具に取付けるにあたり、スナップ留め具3085、3086を着用可能な装具側に取付けられた相補的スナップ留め具に取付けることによって実施される点である。着用可能な装具は、例えば、帽子や上着などがよいかもしれない。これに代わる例として、スナップ留め具3085、3086はまた別な装具、例えば、航空機のトレイ台や壁などに取付けられた相補的スナップ留め具に取付けられるとよい。この実施形態では、収納コード3084には、眼鏡に取付けるためのスリーブが設けられていない。
図72は、本発明による収納フレームの概略図を例示している。収納フレーム3090は滑り傾斜面構造3091およびスプールホルダー3097を備えている。スプール3092はスプールホルダー3097の内側に配備されており、ワイヤ3093を保持している。ワイヤ3093はコネクタ3094で終端し、コネクタは電子パッケージ(図示せず)に接続するのに適した構成となっている。コネクタ3094は電気コネクタか単なる機械的コネクタのいずれであってもよい。スプール3092がイヤホンに接続されるワイヤを保持するようにするとよい。
構造体3090は電子パッケージを受容するような形状にされ、電子パッケージの最上位端縁が滑動して、滑り傾斜面構造3091の縁3095の下に潜り込む。電気コネクタ3094が電子パッケージに嵌め込まれて接続される。安定ピン3096は電子パッケージに設けられた穴に嵌め込むのに適した構成になっており、構造体3090の中で電子パッケージを安定させるのに役立つ。図73Aに例示されている実施形態では、電子パッケージはスプール3092によりイヤホン3099、3100に電気接続されている。また別な実施形態では、接続は機械的接続のみであり、音声またはデータは電子パッケージから無線で配信される。
収納フレーム3090は本発明による収納コードに取付けられる。ユーザーは、電子パッケージを目で確認したいと思えば、電子パッケージを滑らせて構造体3091から外に出し、自分の見えるところまで持ってくるが、この時、ワイヤ3093は電子パッケージとの接触を維持するためにスプール3092から伸び出している。スプール3092は、後退すると電子パッケージも一緒に構造体3091の中に引戻す。
これは図73Aに例示されており、同図では、電子パッケージ3098はコネクタ3094により収納フレーム3090に電気接続されるか、または、その内部で合体させられる。イヤホン3099、3100はワイヤ3101、3102により印刷回路基盤3103に接続される。印刷回路基盤3103から出てスプール3092までワイヤが延びていることにより、ワイヤ3101、3102、印刷回路基盤3103、ワイヤ3104、スプール3092、ワイヤ3093、および、コネクタ3094を介してイヤホン39099、3100を電子パッケージ3098に電気接続することができる。安定ピン3096は電子パッケージ3098の空洞3105に挿入される。
図73Bは、図73Aの実施形態を例示しており、電子パッケージ3098が収納フレーム3090から外に引き出されている点を例外として、図73Aとほぼ同じである。電子パッケージ3098は収容フレーム3090から引き離され、ワイヤ3193がスプール3092から引き出される。しかしながら、ワイヤ3101、3102が印刷回路基盤3103によって固定されているせいで、イヤホン3099、3100はユーザーの耳から引き出されることはない。
図74Aは、本発明による収納フレームの代替の実施形態を例示している。この実施形態においては、電子パッケージ3106はコネクタ3108によって収納フレーム3107に電気的および機械的に接続される。コネクタ3108はコイル状ワイヤ3113、印刷回路基盤3114、および、ワイヤ3111、3112を介してイヤホン3109、3110に接続される。
図74Bに例示されているように、電子パッケージ3106が収納フレーム3107から引き離されると、コイル状ワイヤ3113はコイルの巻きが解ける(巻きが伸びる)。しかしながら、印刷回路基盤3114がワイヤ3111、3112を固定しているせいで、ワイヤがユーザーの耳からイヤホン3109、3110を引き離すことはない。
本発明により、前述のように電子パッケージが収納コードから引き離されると、電子パッケージを収納コードに接続している退避可能なワイヤに張力が加えられる。これは、退避可能なワイヤがコネクタを引張って電子パッケージとの接続を切断してしまうかもしれないという危険があることを意味している。よって、電子パッケージのコネクタを固着する手段を設けるのが有用となる。
図75Aおよび図75A1は接続安定装置3115の両側面を例示しており、接続安定装置は十字型で、本発明による収納コードから延びているコネクタピン3117を固定するためのクリップ3116を備えている。安定装置3115のアーム3118、3119、3120、3121は電子パッケージの4辺に固定される。これは、図75B、図75B1、図75B2に例示されており、これらの図では、電子パッケージ3122の端縁はアーム3123によって固着されている。
一実施形態では、接続安定装置3115の寸法は、複数の異なる寸法の電子パッケージに固着させることができるようにするために変動させることができる。当業者には分かることだが、接続安定装置3115の十字型は好ましい実施形態にすぎず、これ以外の形状も考えられるが、その場合の唯一の要件は、装置は電子パッケージに固定することができなければならず、接続ピンを固定することができなければならないということである。図75D2は、接続安定装置3125の一部であるクリップのより詳しい細部を例示している。ホルダーアーム3116aはコネクタ3126を銜え込む。
図75Cは、電子パッケージ3124が接続安定装置3125に取付けられているのを例示しているが、接続安定装置はコネクタ3126を電子パッケージ3124に固着させている。コネクタ3126はワイヤ3128によりスプール3127に取付けられている。接続安定装置3125はワイヤ3128の張力が電子パッケージ3124から外へコネクタ3126を引き出すのを阻止している。
図75D1は、コネクタ3126がアーム3116aに向けて移動して図75D2における係合状態になるまでを例示している。図75D3および図75D4は、同じ動きをそれぞれに頂面図で示したものである。
音楽再生装置、電話機、GPSなどのような電子装置の寸法および形状はブランドごとに異なっている。本発明により、複数の異なる電子装置のみならず複数の異なるブランドの同等電子装置も同様に、収納コード集成体を使えば利用することができるようになる。電子コネクタが接続安定装置に着脱自在に取付けられるようにすることにより、複数の接続安定装置を利用することができるようになり、本発明の収納コードを使えば、複数の異なる電子装置を利用することができるようになる。従って、図75Aから図75D4は、接続安定装置3115のアーム3116に向けてコネクタ3126が移動するのを例示している。接続安定装置3115の寸法は、ディジタル音楽再生装置、携帯電話、GPS装置、または、それ以外の何らかの電子装置を受容するように設定されている。接続安定装置はコネクタに恒久的に取付けることができるものと理解するべきである。
この実施形態においては、接続安定装置は代用ができず、或る装置の特定ブランドおよび特定モデルに適合するよう設計されている。従って、収納コードは、同一特定寸法かつ同一特定形状である装置しか受容できない。更に別な実施形態としては、調節可能なアームを備えていることで、複数の異なる寸法および形状の複数の装置を固定することができるようにした接続安定装置がある。
また別な実施形態においては、電気コネクタなどのようなコネクタは、電子パッケージまたは電子装置に恒久的に取付けられる。恒久取付けにより、退避可能なコードによって張力が加えられた場合でも、コネクタが電子パッケージを引張り出すことが阻止される。よって、この実施形態においては、接続安定装置は必要ではない。電子パッケージは、ワイヤを装備している(退避可能なスプールワイヤで終端するのが好ましい)コネクタに恒久的に固着される。
接続安定装置の代替の実施形態が図76に例示されている。図76は、スプール格納庫3129およびスライド傾斜面構造3130を例示している。スプール3131はワイヤ3132を含んでおり、ワイヤはコネクタ3133に接続されており、コネクタは電子パッケージ3134にプラグが差し込まれているのが例示されている。安定化ループ3135がコネクタ3133の周囲に設置されている。安定化ループ3135は、図76Aにより詳細に例示されているが、小型の鉤3136を備えており、この鉤を使って電子パッケージ3134に設けられたループ3137にフック留めする。安定化ループ3135、3137は、適切に取付けられれば、ワイヤ3132の張力を吸収し、コネクタ3133が電子パッケージ3134から引き抜かれるのを阻止する。コネクタのワイヤの周囲に固着されたストラップなどのような上記以外の接続集成体も考えられるが、ストラップにマジックテープ(登録商標)式固定具の表面部材が設けられて、これが電子装置に設けられたマジックテープ(登録商標)式固定具の表面部材に接続される。コネクタと電子パッケージとの間の接続を安定したものにする上記以外の手段も考えられるが、そのような手段も本発明の範囲に入るものと理解するべきである。
図77は、本発明のまた別な局面による、解剖学的に適正な形状にされた電話機を例示している。電話機3138は携帯電話か通常のコードレスフォンのいずれであってもよい。本体部3139は湾曲していることで、その形状をユーザーの頭部または身体の形状に一致させることができる。表示装置3140およびキーボード3141は電話機3138の外側湾曲面に配置されている。
通例、解剖学的に適している装置は、痛覚受容器を活性化する圧力が無い場合には、次のような直径を有していることになる。すなわち、頭部については直径50 cmから80 cmであり、55 cmから75 cmであるのが好ましく、頭部の直径について最も好ましいのは60 cmから70 cmであるが、これは年齢で決まる。解剖学的に適している頚部装置の好ましい直径は30 cmから50 cmであり、35 cmから45 cmであるのが好ましい。
頭部および頚部などの人体は完全に丸いわけではなく、従って、解剖学的に適している装置の代替の実施形態は2元的形状面が設けられており、この場合、中央部分は本質的に平坦で、縁周辺部は湾曲しており、身体各部に形状を一致させている。
図78に例示されているように、電話機3138は、矢印3143で示されているように、ケース3142に滑り込ませることができる。ケース3142はその一端に電気コネクタ3144が配置されている。電話機3138がケース3142に挿入されると、電気コネクタ3144は雌電気コネクタ3145に挿入される。ケース3142は前述の発明に従って収容コードに取付けることができる。その場合、電気コネクタ3144はイヤホンなどのような他の付属品類に電気接続される。
電話機、カメラ、音楽再生装置などの(これらに限定されないが)電子装置は解剖学的に適正な形状にすることができる(すなわち、身体にぴったり合うように成型される)ものと理解するべきである。
図79Aは、本発明による収納コードの一部を例示した斜視図である。湾曲したディジタル音楽再生装置3146は、表示装置および制御装置3148を備えているが、構造体3150およびスプールホルダー3151を利用して、収納コード3149に着脱自在に取付けられる。スプールホルダー3151は、図72に関連づけて説明されているのと同じ内部構造を有しているとよい。
図79Bおよび図79Cは、図79Aの収納コードの側面図および頂面図であり、収納コード3149、湾曲形状のディジタル音楽再生装置3146、構造体3150、および、スプールホルダー3151を例示している。ディジタル音楽再生装置3146はスプールホルダー3151の電気接続部(図示せず)によりイヤホン3152、3153に電気接続されている。収納コード3149は、例えば、スリーブ3154、3155を利用して、眼鏡に着脱自在に取付けられるとよい。
図80A、図80B、および、図80Cは本発明のまた別な収納コードの斜視図、側面図、および、頂面図である。この実施形態においては、湾曲形状の電話機3156は、構造体3158およびスプールホルダー3159を利用して、収納コード3157に固着されている。スリーブ3160、3161を利用して、眼鏡(図示せず)またはそれ以外の着用可能な装具または物体に収納コード3157を固着させるとよい。湾曲形状の電話機3156は、スプール、印刷回路基盤(図示せず)などを利用して、ワイヤ3164、3165によりイヤホン3162、3163に電気接続されるとよい。マイク3166はワイヤ3165に機械的かつ電気的に接続されている。
図81A、図81B、図81Cは、本発明による接続安定装置のまた別な実施形態を例示している。図75Aから図75Cに例示されている実施形態に類似しているが、接続安定装置3167は一連のアーム3168、3169、3170、3171、3172を備えており、これらアームは、図81Bに例示されているように、電子パッケージ3173の周囲に巻きつけて使用される。電気コネクタ3174はアーム3172に固着されており、従って、図81Cに例示されているように、ワイヤ3175を利用して電子パッケージ3173が伸び出しされる場合にも、電気コネクタ3174は適所に保持されている。
図82は、本発明による解剖学的に適している電子パッケージのまた別な実施形態の側面図である。この実施形態では、電子パッケージ3176は別個の分節3177、3178、3179、3180を含んでおり、これらは蝶番で一緒に連結されている。この実施形態は、可撓性に富んでいる電子パッケージを備えているとともに、関節ハードウエア、可撓性回路、および、可撓性格納庫を備えている。図83では、電子パッケージ3176は「屈曲」しており、分節3177、3178、3179、3180の蝶番が開いて互いに離隔し、曲線状の、解剖学的に適したプロファイルを生じている。
図84A、図84B、図84C、図84Dは、解剖学的に適しているフリップ式のディジタル音楽再生装置を例示している。ディジタル音楽再生装置3183は分節3184、3185を含んでおり、これら分節は蝶番3186で接続されている。表示スクリーン3181は分節3184上の位置があてがわれ、制御機構3182は分節3185上があてがわれる。分節3184、3185は蝶番3186を中心として旋回させられて、小型の電子パッケージを提供することができる。
図85A、図85B、図85Cは、本発明による収納コードのまた別な実施形態を例示している。この実施形態においては、収納コードはクリップ3187によりユーザーに固着されている。クリップはイヤホンと、退避可能なコードを装填したスプール(図示せず)の格納庫とを備えており、アーム3187c、3187d、3187eによってパッド3187b上にディジタル音楽再生装置3187aを保持するのが好ましい。
図86Aから図86Eは、図85の収納コードの変形例を例示しており、ここでは、電子パッケージは、パッド3187bを備えている掴み具3187aを用いて収納コードに固着されている。掴み具3187aは複数の異なる寸法の電子パッケージに適合するように調節することができる。電子パッケージを収納コードに固着する他の手段も利用することができ、例えば、図87Aから図87Fの3本の偏倚フックまたはアーム3187cで電子装置を押さえ付ける例、図88Aから図88Cの弾性バンド3187dで電子装置を押さえ付ける例、および、図89Aから図89Cの弾性網パウチ3187eで電子装置を押さえ付ける例に見られるようなものが利用できるものと理解するべきである。マイクはイヤホン用のワイヤと電気的および機械的に一体にされている。
図90は、本発明による収納コードのまた別な実施形態の斜視図である。この実施形態においては、収納コード3189のスリーブ3188は固着手段3190に取付けられており、この事例では、固着手段はヘッドバンド3191に取付けられている。固着手段3190は眼鏡のつるの端部のように成型された棒状構造として図示されているが、具体例としてスナップ嵌め式ボタンやベルクロ片などがあり、恒久的にか、または、着脱自在にか、いずれかの態様でヘッドバンド3191に取付けられる。この実施形態は図91に接続された形態で例示されている。
図91Aおよび図91Bは、本発明の収納コードと併用するための取付クリップの頂面図および側面図である。取付け付属具3192は丸天井部材3193に接続されており、この丸天井部材は任意でクリップ3195を中心として矢印3194で図示されているように回転することができる。クリップ3195が着用可能な装具に取付完了すると、本発明による収納コードのスリーブが取付け付属具3192に取付けられて、収納コードをユーザーに固着する。図92Aおよび図92Bに例示されているように、取付け付属具3192は伸縮自在であってもよい。取付け付属具3192はその端部にスナップ嵌めボタン、ベルクロ面、および、それ以外の固定手段が設けられており、収納コード側の相補的固定手段に取付けられるようになっている。次に、図93に例示されているように、クリップがヘッドバンド3196などのような着用可能な装具に取付けられる。更に、この実施形態の具体例としては、少なくとも1個のクリップおよび1本の収納コードを包含しているキットが挙げられる。
取付け付属具3197、3198を回転させて下向きにすることにより、収納コード3199を取付けるにあたり、コードがユーザーの後頚部側ではなくてユーザーのあごの下を巻くようにして取付けることも考えられる。これは図94に例示されている。図95は、本発明により、クリップ3200がシャツ3201またはそれ以外の着用可能な装具に取付けられて収納コード3202を取付けることができるようにした態様を例示している。
図96Aおよび図96Bは、本発明による収納コードと併用するヘアバンドを例示している。ヘアバンド3203はその端部に取付け付属具3204、3205を備えている。
取付け付属具3204、3205は、矢印3206で例示されているように回転することができる。図97は、ヘッドバンド3208に取付けられている収納コード3207を例示している。
本発明により、取付け付属具を着用可能な装具に恒久的に取付けて、スリーブやスナップ嵌めボタンなどを備えている収納コードに着用可能な装具を和合させることもできる。これは図98に例示されており、自転車ヘルメット3209が取付け付属具3210を備えているのを図解している(また、同じ様なものが反対側にも設けられているが、図示されていない)。これで、収納コード3211を取付けて使用に付すことができる。
これに代わる例として、図99に例示されているように、本発明の収納コードはヘルメット3212などのような着用可能な装具に恒久的に取付けることができる。ユーザーは電子パッケージ3213を引張り出してそれを目で見てから、退避可能なコード(図示せず)の支援で電子パッケージを元の位置に戻すことができる。
図100Aから図100Fは、本発明による収納可能なコードのまた別な実施形態を例示した幾つかの図を例示している。この実施形態においては、収納コード3214は剛性材から作成されており、ユーザーの頚部または肩(もしくは、それ以外の身体部分)の周囲に適合する形状になっている。イヤホンは、図示のように、ワイヤまたはアームを利用して取付けられるようにしてもよい。このような実施形態においては、収納コードは新たな着用可能な装具に取付けずとも利用することができる。
図101Aから図101Dはユーザーの耳の周囲に剛性の取付け付属具を固着するシステムを例示しているが、このようなシステムが有用となるとすれば、ユーザーが帽子やシャツを着用していない場合である。同様に、収納コードの両端部はユーザーの耳の周囲に適合するように成型されて、収納コードをユーザーに固着させることができるようになっている。付属具には折畳み可能な部分が設けられており、例えば、マイクを特定位置に設置することができるように図っている。付属具のアームはその自由端にスナップ嵌めボタン、ベルクロ面、または、それ以外の固定手段が設けられており、これは収納コード側の相補的固定手段に取付けることができる。
図102Aおよび図102Bは、本発明による収納コードのまた別な実施形態を例示している。この実施形態においては、収納コード3215の全ての構成要素が柔軟で、ユーザーの快適さを最大限に向上させている。電子パッケージ3216はポケット3217に格納されており、ポケットは開放状態のままでも(図に例示されているように)、封鎖可能にされていても(ジッパー、ボタン、または、それ以外の封鎖機構)、いずれであってもよい。退避可能なスプール3218が封を閉じたのポケット3219に格納されており、ワイヤ3222、3223を介してイヤホン3220、3221と電気接続されている。
図102Aおよび図102Bは、本発明のまた別な実施形態が互いに異なる長さのイヤホンコードを含んでいるのを例示している。図102Bに例示されているように、イヤホンコードの露出部分の長さは同じである。しかしながら、図102Aは、イヤホンコード3322の全長(露出部分と露出していない部分)がイヤホンコード3323の全長(露出部分と露出していない部分)よりも短いのを例示している。
図102Cは、本発明による収納コードのまた別な実施形態を例示している。この実施形態においては、スナップ嵌めボタン3215aは両アーム3215bの各々の端部に配置されており、例えば、着用可能な装具の側に取付けられている相補的ボタンに固定するようになっているとよい。図102Cは、退避可能なコードを装填したスプール3219aが露出しているのを例示したポケット3217の切取り図であるが、ここでは、コードは伸張した位置にあって、電子パッケージ3216がポケット3217の外側に置かれている。
図103は、本発明のまた別な有用な実施形態を例示している。この実施形態においては、収納コード3224は、ブルートゥース(Bluetooth)受信機3225などのような着脱自在な無線装置を装備しており、このような受信装置は近隣にあってブルートゥースが使用可能な、例えば、MP3プレイヤーや電話機などのような装置3225b、3225cからの信号を受信することができる。ブルートゥース受信機3225はこのような信号を受け取るとそれらを音声としてイヤホン3225aによりユーザーに配信する。これにより、ユーザーは複数の電子装置を身近に置いたままで(例えば、上着のポケットの中や書類鞄の中など)、複数の電子装置を同時に使用することができる。ユーザーは、受信機に配置された簡易ボタン3225dを操作することにより、どの装置が自分の耳に音声を配信するかを決めることができる。この実施形態では、収納コードはマイクを装備していてもよく、また、収納フレームにマイクとの接続部(図示せず)が設けられていてもよいが、このようなマイクはブルートゥース受信機側の相補的接続部からの信号を受信するのに好適な構成となっている。
図104Aから図104Dに例示されているまた別な実施形態においては、ブルートゥース(Bluetooth)受信機、または、それ以外のAMラジオ受信機またはFMラジオ受信機3225fなどのような受信機によって代表される無線装置が、収納コード3225eに設けられたコネクタに接続されてもよいし、または、そこに恒久的に取付けられてもよいが、このような無線装置はまた別な電子パッケージ3225gからの信号を受信するコネクタを装備している。従って、ディジタルプレイヤーは、例えば、収納コードに取付けられているブルートゥース装置と接続することにより無線通信が可能にされるようになっているか、または、収納コードに取り付けられているFMラジオ受信機と接続することによりFMラジオ通信能力を有するようになる。この実施形態には2種類のコネクタが設けられており、すなわち、収納フレームに第1コネクタが1個、収納フレームに格納されている電子パッケージに第2コネクタが1個、装備されているとよい。
図105は、収納コード3224に搭載されているブルートゥース(Bluetooth)受信機3225として例示されている無線装置が多数の発信源3225h、3225jから信号を受信し、これら発信源からユーザーに音声を配信することができる態様を例示している。ブルートゥース装置3225は収納コードに着脱自在に取付けられて、収納コードのコネクタに接続されるのが好ましい。
図105で分かるように、収納コードのイヤホンコードとマイクを一体型にすることにより、本発明は、マイクを保管するための格納庫を必要とはしない特化型の新規なブルートゥース装置を提示している。ブルートゥース装置は収納コードに格納されて、図72に例示されているようにコネクタによって接続される。
ブルートゥース(Bluetooth)装置が収納コードのコネクタに接続された後で、ブルートゥース装置とマイクを装備したイヤホンのワイヤとの間に電気接続が設けられる。ブルートゥース装置の差込口は収納コードのコネクタを受信するのに適した構成になっており、この場合、コネクタはオーディオプラグとして図示されている。従って、本発明のブルートゥース装置は、その構造部にマイクを装備している必要がないために構成が単純で価格も安くなり、それは、装備されているマイクが内蔵マイクであるかブルートゥースに有線接続されているマイクであるかを問わない。
イヤホンを備えている収納コードによって、本発明のブルートゥース(Bluetooth)装置はスピーカーを必要としない。従って、本発明のこのようなブルートゥース装置は、無線信号(例えば、オーディオ信号など)を受信する受信機と、オーディオ信号をブルートゥース装置のオーディオ用差込口に搬送する受信回路およびワイヤとを備えており、ここでは、オーディオ用差込口は収納コードのコネクタに接続されており、このコネクタはイヤホンに接続している。
このように、ブルートゥース(Bluetooth)装置は音声をイヤホンに配信する。マイクがイヤホンコードと一体にされているせいで、音声信号はブルートゥース装置まで逆搬送することができるが、この音声信号の搬送は、送信回路と音声信号はもう1つの別なブルートゥースが使用可能な装置に送信するための送信機によって行われる。
スピーカーもマイクも装備していない場合、ブルートゥース(Bluetooth)装置の格納庫は少なくとも1個のオーディオコネクタしか格納しておらず、このような格納庫には送信機と受信機のモジュールは備えられており、また、このモジュールに付随する送受信回路、電源、および、それ以外の共通部品であって、例えば、増幅器、アンテナ、および、着信に応答したり音量制御をするための各種機能ボタンも装備されている。この実施形態に加えて、本発明はそれ以外の新規な無線通信装置も図18から図23Cおよび図34Dから図34Gで教示している。
図106は、本発明による収納コードのまた別な実施形態を例示している。この実施形態においては、電子パッケージ3226は着脱自在な赤外線放射遠隔制御装置3227(テレビ遠隔制御装置に類似している)を利用して制御することができるが、そのような制御装置は、未使用時は、収納コードに格納することができる。赤外線受信装置3227は電子パッケージ(図示しているような)に配置されてもよいし、或いは、好ましくは、受信装置3227aのようにイヤホンワイヤのうちの1本に取付けられるか、または、収納コードに搭載された受信機3227bのように取付けられてもよい。図中の位置にある場合は、遠隔制御装置を利用して作動させるほうが容易である。電子パッケージ3226の収納コードは、指つまみ用の窪み3227d、3227eが設けられているホルダー3227cに退避可能に取付けられている。
図106Aは、ユーザー3227fが収納コード3227hに接続されている眼鏡3227gを着用しており、赤外線遠隔制御装置3227iが信号3227jを発信して電子パッケージの機能を制御しているのを例示している。赤外線受信装置3227kはイヤホンまたはスピーカー3227L(Lは図中では小文字)の表面に配置されている。図106Bは図106Aに類似しているが、赤外線受信装置3227kは収納コード3227hのアームに配置されている。
図107は、先に説明したものに類似している実施形態を例示しているが、但し、退避可能なコードが無いせいで、イヤホンに接続したままでいるためには電子パッケージが収納コード上で静止している必要がある点を例外とする。これは、電子パッケージを制御する唯一の実用手段は遠隔制御であることを意味している。このような構成により、収納コードの部品個数を最小限に抑えている。
図108Aおよび図108Bは、図106および図107の実施形態と併用するための遠隔制御装置を例示している。遠隔制御装置は使用時には発信方向がユーザーの方を向いているせいで、図108Aに例示されているように、装置に通常現れるパターンとは数字が逆になり、すなわち、制御装置がユーザーに照準を当てると、図108Aのように「正逆反転」する。本発明は、図108Bで分かるように、数字および文字(英数符号)の上の部分が赤外線放射装置から遠い方を向く、新規な遠隔制御装置を教示している。これに代わる例として、赤外線放射装置3228は装置の主要軸線に直交する軸線沿いの先の方向を照準とすることで、装置を向けると、赤外線信号がL字型形状を描くようにユーザーの方へ後ろ前を向くようにしてもよい。
図109は、電子パッケージ3229aが恒久的に取付けられている場合の収納コード3229を例示している。充電ポート3229bは電子パッケージを充填するために設けられている。
図110は、また別な実施形態を例示している。この実施形態では、電子パッケージは電話機である。しかしながら、電話機の最も重量があり最も嵩張る部品(例えば、電池3229d、長距離アンテナ3229e、および、これに付随する、ブルートゥース(Bluetooth)モジュールなどのような無線通信モジュール(図示せず)など)は収納コード3229fに恒久的に取付けられる。ユーザーの手の届く必要がある電話の部品(例えば、ダイアルパッドや表示装置など)は、ブルートゥースプロトコルを利用してシステムの残余の部分と通信する小型で着脱自在な装置3229cの上に取付けられたままである。これは、図39に関連して既に説明したシステムに類似している。このような集成体は、携帯電話に制御ボタンおよびダイアルパッドのインターフェイスの機能を果たさせて、電話自体の寸法はクレジットカード程度にすることができる。2種類の送信装置が考えられる。すなわち、(1)掌サイズの装置に無線送信機が搭載された無線装置、および、(2)掌サイズの装置が収納コードに有線接続されている有線装置、である。
図111は、収納コードが電子パッケージを保管しない代わりに、ワイヤ3230により電話システムなどのまた別なシステムと通信する実施形態を例示している。この実施形態では、収納コードはヘッドセットとして機能するだけであり、マイクおよびスピーカーを装備していてもよい。
図112は、電子パッケージが雑音排除信号を生成することで、本来なら騒々しい環境(例えば、航空機内など)でユーザーに静寂を提供するのを支援する実施形態を例示している。この信号3232は、有線または無線のいずれかで受信機3234に送信される。受信機は赤外線受信機およびバッテリー電源を装備している。
図113および図114は、一連の嵌め合いボタン3331、3332を利用して帽子3236に接続される、本発明による収納コードを例示している。多数のボタンは電子機器を堅固に把持することを確保するとともに帽子の寸法を調節自在にし、同時に、収納コードを抱くように身体に密着させておくことを可能にする。これは、ハイキングでよく利用されるように、電子パッケージが双方向ラジオである場合には特に有用な構成である。図114では、マイク3333により、ユーザーは発話をして、その音声を帽子3236に固着されている双方向ラジオにより転送させることができるようになる。通常は、双方向ラジオは垂直アンテナを本体の一部として装備している。本発明の特殊な双方向ラジオは折畳み可能なアンテナを備えており、図113で分かるように、小型システムおよび寸法を減じた装置を帽子の背面に快適に格納することができる。
図114では、アンテナは畳まれていたのを開いて伸張した位置にあるのが分かる。使用時には、アンテナの軸線はラジオの格納庫の軸線に直交しており、従って、ラジオシステムの全長を最小限に抑える。これは、アンテナがラジオの先端に設置されて全長が増している先行技術の双方向ラジオとは逆である。
図115では、特化された帽子3400の2本のアーム3402、3404が端部3406、3408に固定されているため、アームの自由端が互いを指しているのが例示されている。収納コード集成体3410は多様な実施形態で前述のように使用される。しかしながら、収納コード集成体の背面には、帽子3400の固定端部3406、3408の間の距離に対応して2個の穴が互いから離隔して配されている。矢印3412の方向に収納コード集成体を移動させることにより、収納コード集成体はそれ自体とアーム3402、3404の相互係合により、帽子3400の側面に取付けることができる。
図116においては図115の代替の実施形態が例示されているが、ここでは、マジックテープ(登録商標)の2組の固定具3414が帽子3400の側面に配置されて、収納コード集成体3410と協働する。収納コード集成体3410はその裏側に2組の相互対面式のマジックテープ(登録商標)式固定具が設けられて、帽子側に取付けられたマジックテープ(登録商標)式固定具と係合する。
図117Aおよび図117Bにおいては、自転車ヘルメット341に複数の互いから離隔された開口3418a、318b、3418c、3418dが設けられているのが例示されている。収納コード集成体3420の裏側にはクリップ3422が配置されている。クリップの両アームは互いから離隔されており、矢印3424の方向に移動させてヘルメットの上面と係合させることにより、陥凹部3418b、3418cに嵌合する。前述のように、イヤホン3426はユーザーの耳に挿入することができる。この実施形態においては、図117Aで分かるように、収納コードは剛性プレートを備えているようにしてもよい。
図118では、シャツ3422に2個の互いから離隔されたボタンまたはスナップ嵌め部材3426が設けられているのが例示されている。図119を参照すると、収納コード集成体3428はその裏側に、2個の対応するボタンまたはスナップ嵌め部材(図示せず)が図118の2個のボタン3426の離隔距離に等しい距離だけ互いから離して設けられているのが例示されている。本実施形態の収納コードは、2個の退避可能なコードスプールが設けられた特殊な構成を呈しており、スプールの一方はイヤホン用であり、もう一方は電子パッケージ用である。上の矢印は天を指しており、これは、イヤホンを引張った場合の移動方向である。下の矢印は地を指しており、電子装置を引張った場合の移動方向を示している。図120に例示されているように、収納コード集成体3428は使用に付すためにユーザーによってシャツ3422に取付けられたものである。
スナップ嵌めボタン集成体のイメージは、収納コードの下位部分に2重円で示されている。
図121Aから図121Eに例示されているような代替の実施形態においては、収納コード集成体ポケット3430はその片方のポケットには電子装置3432を入れる空間が設けられ、その同じポケットの上のポケットには2本の退避可能なコード3434、3436を入れる空間が設けられている。イヤホン3440も上のポケット3438に収容されている。イヤホンはコードにより退避可能なコード機構3436に接続されているが、電子構成部材3432がコードにより退避可能なコード機構3434に接続されている。
図121Aにおいては、電子構成部材3432と、マイク3442を装備したイヤホン3440とがポケット3430、3438の外側の伸張位置に例示されている。ポケットの裏側にはピン3444が配置されて、シャツまたはそれ以外の衣類の表面に集成体を固定している。図121Dに例示されているように電子構成部材が集成されてパッケージにされると、見た目に美しく喜ばしい、着用可能な集成体が形成される。図121Eに例示されているように、集成体は着用者のシャツ3446に固着されている。
図122Aから図122Dでは、集成コード集成体3450が例示されている。集成体の片側には、MP3プレイヤーのような電子装置3454およびイヤホン3456を受容するための受容部3452が配置されている。集成体の反対側には、携帯電話3460を受容するための個室3458が設けられている。2個の個室3454、3460が集成体3450の両側で片側に1室ずつ配置されている。図122Cは、携帯電話3460が個室内部に取付けられて退避可能なコード集成体3462に接続されているのを例示している。集成体3450の片側には、MP3プレイヤー3454と、MP3プレイヤー3454の退避可能なコード集成体3462と、イヤホン3456の退避可能なコード集成体3464とが格納されている。
CPU3466はMP3プレイヤーと電話機3460の両方を制御しているため、例えば、MP3プレイヤー3454の再生中に電話の呼び出しを受けた場合、再生動作は一時的に中断または停止されて、電話の呼び出しに応答することができる。電話呼び出しが終わったことを検出すると同時に、CPUがMP3プレイヤー3454の再生動作を再開する。
図123Aおよび図123Bにおいては、携帯電話3470には2本の接続アーム3472が設けられているのが例示されている。アーム3472は先に例示して説明したような収納コード集成体と協働するのに適した構成にされ、ユーザーの頚部を巻いて収納コードを繋留し、ユーザーの正面に携帯電話3470がぶら下るようになっている。アーム3472の両端にはスナップ嵌めボタンやベルクロ面などが設けられていてもよい。
図124Aから図124Cと図125には、航空機の座席などのような椅子3476の背面に収納コード集成体3474を取付けるための機構が例示されている。折畳み式で退避可能な2本の互いに平行な突出アーム3478が椅子3476の背面から突出している。収納コード集成体3474の両端部が矢印3480の方向に移動させられて、両アーム3478の自由端3482に係合している。図124Cに例示されているように、収納コード集成体3474および電子構成部材3484は椅子の背面からぶら下げられるようになっている。これに代わる例として、図125に例示されているように、2本の支持アーム3486、3488が椅子3486の異なる高さに配置されている。この構成では、収容コード集成体3490の両端部3492、3494がアーム3486、3488に固定される。
図126Aから図126Cにおいては、プラットホーム3496は、収納コード集成体3502の自由端3500に係合するように旋回アーム3498を備えているのが例示されている。自由端3500はアーム3498の上に被さるように強制され、図126Cで分かるように、適所に配備されて、特定位置および特定配置で収納コード集成体を配置させる。再充電ポート3504およびUSB接続部3506はプラットホーム3496にあって、収納コード集成体3502およびそれに付随する電子機器を大規模増幅システムと接続するか、または、単に収納コード集成体のポート3508により第2のステレオイヤホン集成体を接続する目的を担っている。ポート3508により、長いほうのイヤホンコードを収納コードに接続することができるようになる。これにより、収納コードが身体から遠い位置に配備される場合、例えば、ビデオ映像を観賞する場合には、長いほうのイヤホンを使うという選択をユーザーが行えるようになる。アーム3598の自由端にはスナップ嵌めボタンやベルクロ面などが設けられて、収納コード側の相補的固定手段を支える。
図127Aから図127Dにおいては、プラットホーム3496は万能接続部3512により旋回自在にロッド3510に取付けられる。図127Cおよび図127Dに例示されているように、プラットホーム3496は旋回して、所望位置に適合するように、どの特定位置にでも進むことができる。
同様に、図128Aから図128Dにおいては、プラットホーム3496はここでもロッド3510の頂端に搭載されている万能継手3512に取付けられる。しかしながら、この実施形態においては、三脚集成体3514はロッド3510の下端を支持し、三脚および収縮自在なロッド集成体3510の高さ分だけ、プラットホーム3496を持上げるようにしている。
図128Eから図128Kにおいては、プラットホーム3496はその後端の自由端3518で取付けられているU字型ロッド3516により支持される。図128Iに例示されているように、プラットホームは平らに置かれてもよいが、図128Jに例示されているように約70個の角度に傾斜させられたり、図128Kに例示されているように90度の角度に傾斜させられてもよい。図124から図128Kに例示されている集成体により、収納コードを手の自由を束縛しない映像観賞用ステーションにすることができる。
図129Aから図129Cにおいては、解剖学的に適合する湾曲形状の電話機3520の代替の実施形態が例示されている。湾曲形状の電話機は図129Aの揺り籠状部材3522に取付けられる。図129Bの頂面図に示されているように、電話機3520は揺り籠状部材3520に載置されて、呼出しダイアルをするようにキーパッド3524が露出した状態にある。これに代わる例として、図129Cに例示されているような電話機の裏側には、電話機が専用キーパッド3526とディジタル表示装置3528を備えている。電話機の一端はスピーカー部3530であり、反対端はマイク部3532である。電話機3520は、その曲率のせいで、図130に例示されているように、着用者の後頚部に設置することができる。
スピーカー部3530およびマイク部3532は電話の中央部から剛性コードによって伸縮自在に張り出して、着用者の後頚部に電話機が設置されると、スピーカーは着用者の耳の脇に置かれ、マイクは着用者の口に隣接した位置に張り出す。このような集成体の配置は図131により良好に例示されている。電話機には剛性コードを格納する複数の空洞が設けられている。
また、平たい電話機を代用にすることもでき、身体部分の周囲に固着するための伸縮自在なアームが設けられているとよいとも理解するべきである。張り出していない位置にある電話機が占める長さは15 cmから30 cmの間であるのが好ましい。
図132Aおよび図132Bにおいては、電話機3550が中央部3552、旋回自在に取付けられて自由端にマイク3556を装備した第1アーム3554、および、旋回自在に取付けられたもう一本の別な第2アーム3558を備えているのが例示されており、第2アームには、退避可能なコード3562によって接続されている着脱自在に取付けられたイヤホンが設けられている。図132Bに例示されているように両アームが外向きに旋回させられると、電話機はユーザーの後頚部に載置することができる形状になる。この位置で、電話機3556およびイヤホン3560は通信用に使われる。しかしながら、図132Aに例示されているようにアームが畳まれると、第2マイク3564および第2スピーカー3566の使用時には、平坦面3568がユーザーの耳に当接支持された状態に維持することができる。よって、マイクおよびスピーカーの冗長性により、本発明の電話機はユーザーの肩を跨いで垂れ下げられるような形態で使用されてもよいし、または、通常の電話機のようにアームを折畳んだ状態で使用されてもよい。
図133では、首巻式電話機3570のマイク3572が旋回自在なアーム3574の自由端に設けられ、耳掛け部材3576が退避可能なワイヤ3578に接続されているのが例示されている。図134により詳細に例示されているように、電話機3570の馬蹄形の剛性部は着用者の頚部を巻いて伸張することができる。図135に例示されているような代替の実施形態においては、電話機の一端3580は厚みが減じられたせいで重量が軽くなっているうえに、折畳めるので、着用者のポケットの中に電話機を入れておくことができる。
図136Aおよび図136Bに例示されているような代替の実施形態においては、馬蹄形の電話機3582は着脱自在に取付けられたキーパッド3584を備えており、このキーパッドにはスピーカーと耳クリップ3586が設けられており、着用者の耳3588を巻いて適合するするとともに、着脱自在なコード3590によって電話機に接続されるようになっている。コード3590を伸張させることにより、キーパッドは着用者の正面位置に置かれ、目で確認しながら電話番号をダイアルすることができるようにするとともに、電話の接続中は、着用者の耳3588の周囲に設置することができるようになっている。マイク3592は旋回アーム3594の自由端に置かれている。キーパッドは馬蹄形の電話機のどの位置にでも配置することができる。
図137では、剛性の馬蹄形支持体3596には2個の着脱自在に搭載された耳掛け部材3598が設けられており、これらは退避可能なコード3600により剛性の支持体3596に接続されている。終端アーム3602は剛性支持体3596に旋回自在に取付けられており、頚部で支える電話機の全寸法相当部を折畳むようになっている。電子構成部材パッケージ3604は、その具体例として音楽装置があるが、電話機の後部に取付けられるとともに、剛性的に接続されてもよいし、動作を容易にするには退避可能なコードで接続されてもよい。
図138には、湾曲形状の電話ハンドセット3606にキーパッド3608および表示装置3610が設けられているのが例示されているが、表示装置はハンドセットの一方面に配置されている。その裏面には、点線で例示されているように、スピーカー3612およびマイク3614が置かれている。ハンドセットの曲率半径は着用者の後頚部に適応している。スピーカーおよびマイクをキーパッドおよび表示装置とは反対側に設置することにより、電話機は2元的な目的用途に使え、着用者の頚部に取付けることもできるし、手で把持されてもよい。
図139においては、収納コード集成体3616は、FM送信機3620が取付けられた、MP3プレイヤーなどのような音楽装置3618を備えている。音楽装置3618およびFM送信機3620は収納コード集成体に着脱自在に搭載されて、この送信機3620から収納コード集成体に取付けられているFM信号受信機3622にFM信号を送信することにより、音楽装置3618をユーザーが携帯したままで、収納コード集成体3622のFM受信機送信された信号をイヤホン3624で再生することができる。
図140においては、剛性のC字型頚部支持体3626が着用者の頚部に着脱自在に取付けられているのが例示されている。掴み集成体3628は電気構成部材3630と協働するが、この電子構成部材はホルダー3626に退避自在なコード3632によって接続されている。電子構成部材3630が掴み構造体3628と相互作用すると、可聴信号が退避可能なイヤホン3624に配信され、電子装置からの通信が着用者に中継される。例えば、全地球位置把握用の衛生追跡装置はイヤホン3624により言葉で着用者に指令を送り、車の運転道順を知るのを支援することができる。これに代わる例として、または、これに加えて、電子通信装置3630は、マイク3636およびイヤホン3634によって使用される電話機であってもよい。
図141から図144には、着用者の顔面に隣接した位置に構造体を取付けるための多様な配置が収納コード集成体3638の使用を含んでいることを例示しており、収納コード集成体には電子構成部材3640およびイヤホン3642が設けられている。収納コード集成体3638は着用者の正面にヘッドライト集成体3644を固着するために使用されるが、電池および電気接続部は着用者の後頭部の電子構成部材3640に格納されている。これは着用者の顔面に配分される重量分配を最小限に抑える。
同様に、図142および図143では、双眼鏡または拡大装置の集成体3646を配置するために収容コード集成体3638が使用されており、光照射力と倍率を得るための電気接続部は電子構成部材3640に封入されている。これに代わる例として、拡大装置がディジタル能力または電子工学的能力を必要としないのであれば、機械作動可能な拡大装置を収納コード集成体に搭載して、図143に例示されているように、着用者の邪魔にならない位置に拡大装置3646を容易に移動させることができるようにするとよい。
図144に例示されている代替の実施形態においては、剛性の収納コード集成体3648は、着用者の目を覆う視覚表示装置3650を支持するために利用することができる。
電子構成部材は着用者3652の後頭部で支持することができ、音声は退避可能なコード3656によってイヤホン3654に送信される。電力コード3658が電源3660に接続されて、電子構成部材3652に電力供給できるようにするとよい。また、ゲーム制御装置3662がコード3664により電子構成部材3652に接続され、または、ワイヤレス信号3666を電子構成部材3652の受信機に送信するようにするとよい。
図145では、剛性支持体3670は、旋回自在な結合装置3674により着用者の両目の正面でビデオスクリーン3672を支持することができる。ビデオスクリーン3672の表示部の電子機器類は着脱自在な電子機器室3676に格納することができる。電子機器室3676はディジタル画像処理装置または全地球位置把握用の衛生受信機を備えており、画像をビデオスクリーン3672に伝搬することができる。電子機器室3676の反対側には、着脱自在な携帯電話3678が搭載されており、この携帯電話は電気接続すれば、イヤホン3680により音声を聞くことができる。
本発明のまた別な目的は、脳を冷却または加温するために頚部領域、頭部領域、または、その両方の領域に冷却熱または温熱を付与するための新規な熱パッドを提案することである。
本発明の更なる目的は、頚部領域を被覆する熱パッドを固着し、繋留し、または、その両方を行うのに適した構成の収納コードを提案することであるが、熱パッドはまた、頭部、頚部、および、肩の各領域にまで拡大させてもよい。脳に伝達される熱エネルギーを最大量に供給するのに最適な頭部の部位は後頚部側であるが、後頚部側は広く、頭部の他の部分に比べて熱絶縁性の小さい領域であり、それは、頭蓋骨のような厚い骨が存在せず、帽状腱膜と呼ばれる組織の厚い層が存在しないせいである。更に、頚部領域の皮膚の表面に極めて近い部位は頭部の他の部分に比べて、頚動脈が走っているからである。
好ましい実施形態は、頚部を被覆する拡張熱パッドが装備された収納コードを備えており、この場合、頚部の皮膚のみが熱エネルギーに晒されて、外側に面している熱パッドの残余の部分は熱絶縁状態が良好で、嚢の内部に設置されたゲルまたは氷の温度上昇を阻止している。例示のために、図中にはメッシュ体が外部環境に対面しているのが描かれているが、これはパウチの内側の熱パックを示すためである。しかしながら、外部環境に対面しているどの部分も熱絶縁素材であるのが好ましい。収納コードの熱パッド容器はその多様な部分にわたって輻射熱反射フィルムを含んでいてもよく、また、同じ領域または他の部分にわたって熱絶縁体を含んでいてもよいが、これらが一緒になって皮膚領域の指向性冷却または指向性加温を容易にする。
本発明の頚部領域温熱装置は独立型装置として作用してもよいし、または、電子装置を保有している収納コードで繋留されてもよい。本発明の頚部領域温熱装置または頚部領域温熱パッドは、頚部領域に付与されて、選択的脳冷却または選択的脳加温を容易にすることで、高体温症および低体温症を治療する。脳は、熱が原因で誘発された損傷に対して最も敏感な器官であるが、低体温症罹患中は収納コードにより頚部に熱を付与することにより保護され、高体温症罹患中は熱を除去することにより保護される。脳以外の身体部分の温度は変動させる必要がないかもしれないので、冷却処置または加温処置は選択的に行われる。このことは、卒中またはそれ以外の脳損傷に罹っている患者を治療するために脳を冷却する場合には特に重要となる。脳組織の大半が水分であり、脳を冷却または加温するのに必要な熱を除去したり付与する処置は、BTU(英国熱量単位)に基づく周知の公式を利用して厳密に算定される。BTUは1ポンドの水の温度を華氏1度だけ上昇させるのに必要なエネルギーの量であるが、1ポンドの水を華氏1度分だけ温度低下させると、水は1BTUのエネルギーを放出する。
脳の過剰な高温または可能な低温を熱治療することを目的とした収納コードの熱パッドの具体例として、コンマ、バナナ、または、円の形状など、実質的に凸面の熱嚢(または、熱パケットまたは熱パック)を受容するパウチが挙げられるが、この熱パウチは頚部全体を完全に上から覆う関係にあるのが好ましく、熱嚢はその外壁と内壁が氷、ゲル状物質、水、固体などで充填されるように封鎖された空洞を画定し、頚部の表層の皮膚領域および頚部および肩に隣接している領域を冷却または加温する。
具体的な脳冷却装置または脳加温装置の例として、頚部の解剖学的構造に適合して形状一致するのに適した構成の温熱パッド、温熱パック、低温パッド、低温パックが挙げられるが、これらは可撓性に富んでいるのが好ましい封鎖されたパッドと、パッド内に充填されるゲルとから構成されており、ゲルは水、氷点降下剤、および、増粘剤を含んでおり、氷点降下剤は、プロピレングリコール、グリセリン、および、これらの混合物であって、ポリアクリル酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ヒドロキシ安息香酸、および、これらの混合物などの各種化合物に関与する物質を含んでいるグループから選択される。これ以外の冷却装置または加温装置、各種化合物、および、硝酸アンモニウムと水の混合物などのゲルも冷却剤として使用するほかにも温熱剤としても使用することができるが、温熱剤は鉄粉、水、活性炭、バーミキュライト、塩、および、パージ天然ミネラル粉末の各種混合物などを含む。これに加えて、ペルチエ装置などの電気装置や蛇行循環水(液)チャネルなどが、収納コードに固定されて使用され、または、収納コードの一体部分として使用される。この実施形態においては、電気部品の具体例としては、電気部品を加温冷却する蛇行経路内の水を移動させるための小型モーターがあり、電子機器類の具体例としては、恒久的に、または、取外し可能な態様で収納コードに格納されたマイクロプロセッサがあり、本発明のDEPの他の各種実施形態を具現化する。
図146Aは好ましい眼鏡型の熱パック収納コード3700を例示しており、この熱パックコードは本明細書では「眼鏡型低温パック」「眼鏡型温熱パック」と呼ばれ、眼鏡と併用するのに適した構成にされており、眼鏡のつるに固定するための2本のスリーブ3702と、熱嚢3706を保有する手段が設けられている中央部分3704とを備えている。熱嚢を保持する手段であって、収納コードの中央部分にネット3708が配備されたものであれば、どのようなものでも利用することができる。眼鏡型の収納コードは、具体例として2つのネットパウチまたはネットポケット3708を備えており、パウチ状に形成されたメッシュ構造体を利用して熱嚢3706を収容している。
メッシュ構造体は、片面が皮膚と接触し、その反対側面がシンシュレート(THINSULATE)、ポリウレタン層、ポリプロピレン層、マイラー(MYLAR)などのような熱絶縁物質を含んでいるパウチであるのが好ましい。図中の左側のパウチは熱パック3706を保有しているのが描かれており、右側パウチは空であるが、今まさに熱パック3706を受容しかかっているのが示されている。皮膚に対面するパウチ部分は、何らかの方法で、熱嚢と皮膚の間に配備される物質ができるだけ少なくなるようにして、熱嚢から皮膚に熱エネルギーを障害なく伝達することができるようになっている。パウチは熱嚢と皮膚の間に全くどんな物質も介在させないようにしてもよく、この実施形態では、熱嚢はポケットの外辺部の突縁によりポケット内にうまく収容されるが、突縁は安定性を得るために或る程度の弾性を有しているのが好ましい。図146Bは、熱嚢3706を把持するためのリップ3710を例示している。リップ3710は熱が熱嚢3706に伝達されるのを防止しており、従って、熱源がユーザーの手に触れるのを阻止している。
図147は、1個の低温パック装置または温熱パック装置3706を詳細に例示した斜視図であるが、パック装置は後頚部に付与される装置として表されており、概ね凸状の表面3712と本質的に平坦な面または僅かに凸状の面3714とを有しているパッドを備えているのが好ましく、これら表面は端部が従来の態様で封鎖されて或る量のゲル状物質3716を封入するようになっているが、ゲル状物質は後頭部および後頚部の解剖学的構造にパッド形状を極めて近似させるのに十分な量だけ、パッド内に充填される。
図148は、本発明の低温パックまたは温熱パック3706の特殊な凸状面3712と、後頭部および後頚部に形状が一致する表面3718とを例示している。低温パックまたは温熱パックはリップ、取っ手、または、ポケットに出し入れためにパックを容易に掴めるようにするための何らかの手段を備えているのが好ましい。
低温パック装置または温熱パック装置は枕状の形状を呈しているが、この形状より、皮膚とは反対側の面すなわち外部環境に対面している面をより良好に成形加工することができるようになり、また、嚢に付着させられる部分はラバーまたは可塑材(硬質ラバーまたは硬質可塑材が好ましい)から作られた硬い部材を含んでおり、嚢は軟質可塑材から製造されて、嚢はゲルを含有するとともに、外部から圧力が加えられると変形することができる。皮膚に対面する嚢の面はその外辺部に粘着性部分を含んでおり、頚部の皮膚により良好に寄り添うように図っている。両面テープなど、皮膚に適した粘着剤が利用されるとよい。
好ましい実施形態のうちの或るものについては、熱パックは使用前に冷凍庫またはそれ以外の冷却装置に入れられて、低温パッドとしての使用に備えるようにするか、または、温熱パッドとして使用するには、温水に入れられることになる。熱パッドは可塑材の頑丈で可撓性に富む容器を備えているのが好ましい。熱パッドの内側の素材は、広範な温度レベルにわたって一貫してゲル状の相を維持するようなゲルであるのが好ましい。凍結するまで低温にすることができるゲルで、尚且つ、加温中は熱を吸収するものは多数存在する。このようなゲルは異なる種類のものも多数ある。そのうちの或るものは凍ると固相となり、或るものは華氏零度でも軟質である。凍結した水とアルコールの混合液のような低温パックも利用することができる。これに代わる例として、熱パッドはその熱嚢の内壁と外壁が内部で可塑材と並列状態にさせられて、氷、または、水などの液体を充填するための空洞を画定するが、氷や水は嚢に設けられた開口部から入れられる。この場合、嚢はラバー材または耐水性素材で封鎖されるのが好ましい。
可撓性の可塑材はゲルを含有するのに好ましい素材であると説明したが、ビニル、綿、レーヨン、ラバー、熱可塑材、剛性ポリマー、各種素材の混合物などのような素材または繊維のいずれでも利用することができるものと理解するべきである。パッド構造体の寸法および形状は、後頭部および後頚部の特殊な解剖学的部位に適合させるのに好適なように設定されており、また、このような解剖学的領域の特定の幾何学的形状に一致させるのに好適なように設定されている。
ポケットの内側で熱嚢を着脱自在に固着させて利用することにより、熱嚢は元の温度に戻っても容易に取出すことができる。よって、夏期には、最初は冷たかった嚢も、熱力学の第2法則に従って必ずや暖かくなり、そうなった時でも、この嚢は容易に冷たい嚢と取替えることができる。従って、本発明の一例として、少なくとも1個の熱パックを保有する熱絶縁性容器を含んでいるキットがある。このキットも収納コードを含んでいるとともに、電子装置も含んでおり、更には、着用可能な装具を含んでいてもよい。キットは熱絶縁性容器と、それ以外の物品を保管する箱体とを含んでいてもよい。
パッド型治療装置では、当該技術で従来公知の冷却装置または加温装置ならどんなものでも利用することができるが、その一例として、身体領域に熱を伝搬または伝達するのに適した構成の管を通して温水または冷水を流動させるものがある。管は温熱装具または眼鏡フレームに取付けることができ、汲出し機構が頭部装具または眼鏡に取付けられて、管を通して連続して水を流し続けることができるようにしている。パッドは複数の管に接続されており、これら管にはコネクタが設けられており、これらコネクタが頭部装具または眼鏡に固定された収納コードに取付けられた水温制御装置および循環装置に接続している。温水または冷水はこれら複数の管を通って循環するが、管は互いに連絡状態になっており、頚部領域から熱を伝達すなわち除去する。
クリップ、弾性バンド、マジックテープ(登録商標)式固定具などを使って、収納コード式熱パッドを適所に固着するとよい。本件で言及された支持構造体のいずれを利用して収納コード式熱パッドを適所に固着してもよいが、例えば、粘着部材を利用してもよい。具体例を挙げると、熱パックはクリップ状の機構を備えており、これで収納コードに固定されるとよく、また、熱パックは眼鏡フレームのつるに固着されてもよい。
ヘルメットや帽子などの頭部取付装具は頚部を覆う拡張部を備えており、この拡張部には本発明の熱嚢を収容するポケットが設けられている。熱パウチが設けられた拡張部は、頭部取付創部に恒久的に取付けられてもよいし、または、そこに着脱自在に接続されていてもよい。拡張部は、頚部領域から熱を伝達する、すなわち、熱を除去する冷却装置または加温装置を備えている。頭部取付装具はまた、拡張部が無くても、熱嚢を収容するのに適した構成にするとよい。この実施形態では、頭部取付装具には熱嚢を収容することができる窪みまたは空洞が設けられている。このような拡張部または空洞が設けられているヘルメットは、スポーツをする時に有用となる場合がある。熱嚢は、肉体活動の最初は、空洞またはポケットが設けられた拡張部に固着されている。休憩時に、熱嚢は取出され、所望温度の新しい熱嚢と交換されるが、例えばこれは、夏期にサッカー競技者の脳の温度を低下させるためであったり、或いは、冬季競技会中にスキーヤーの脳を暖めるためである。
代替の実施形態としては、収納コードに固定されて水を供給することで蒸発作用により頚部慮域を冷やすようにした熱パッドが挙げられる。この場合、冷たいと感じられるのは、頚部領域で皮膚から直接に気化熱放射で冷えるからであるか、または、保水した物質のおかげである。
選択的脳冷却または選択的脳加温を目的として頚部領域を冷却または加温するのに、冷却装置または加温装置が利用されるが、該当領域の解剖学的構造に形状を一致させる成形自在な装置であって、皮膚を冷却または加温するための指向性温度制御特性を備えている装置を利用するのが好ましい。例えば、電気的作用、チップ、半導体、ポリマーなど、当該技術で従来公知の装置を含むどのような加温装置、過熱装置、または、冷却装置であれ、更にまた、ここに引例に挙げることにより本件の一部を成す米国特許第6,544,193号に記載の装置も同様に、頚部領域に設置して脳を冷却または加温するために使われる収納コードに接続される支持構造体、または、そのような収納コードの一部である支持構造体において、好適な構成にすることができる。
本発明は、伝熱性を変える表面を設けるとともに熱反射特性を有するようにすることで有用な冷却時間および加温時間を永らえることができるようにした梱包構成物に装備される、成形自在な熱パッドまたは成形自在な熱パックを提案している。熱パッドまたは熱パックの構成および素材は、後頚部、後頭部、または、目と鼻の間の皮膚上の部位に一致する形状にパッドまたはパックの形状を成形し、その形状を維持することができるようにする。本件に開示されている素材は、摂氏10度から摂氏140度の範囲の温度に対して可撓性を保つことができる。
図149は、本発明の眼鏡型の熱パック収納コード3720をユーザー3722が着用して使用しているところを例示した側面図である。スリーブ3724は眼鏡のつる3726に既に取付けられて、熱パック3728が後頭部および頚部の皮膚に添って配置されるように収納コード3720を保持しているが、熱パックの位置は頚部領域であるのが好ましい。この実施形態は、外部環境に対面しているとともに熱嚢を覆っている熱絶縁性素材3730を含んでおり、上記熱絶縁性素材の一例として装甲材があり、このような素材は軍隊および治安維持軍の人員を銃撃から保護すると同時に精神活動と肉体活動の両方について適切な脳内温度を維持することができるようにする。
図150は、図149の代替の実施形態が熱パックパウチに隣接した位置に別なパウチまたはポケット3732を備えているのを例示している。熱パック3734はゲル3736を含有した嚢を備えているのが示されているが、この嚢には2つの面が設けられており、片方の第1面は皮膚に対面して後頚部に設置されており、もう一方の第2面はまた別なポケットに対面している。この付加的なポケットが収容する内容物の具体例としては、本発明の各種実施形態のうちのいずれであってもよく、例えば、電子装置3738を収容することもあり、更に、このポケットはスプールやワイヤなどの他の部品を装備していてもよい。
図151は、本発明の熱パック収納コードの代替の実施形態をユーザー3740が着用して使用しているところを例示した側面図であるが、フック3742とアーム3744が設けられて耳の輪郭部の周囲を巻く包囲部材を備えており、フックは耳に固着されており、アームは頭部の側面に沿って配置されている。スリーブ3746は既にアームに装着済みであり、熱パック3745が後頭部および後頚部の皮膚に添って配置されるように収納コードを保持しており、熱パックの設置位置は頚部領域であるのが好ましい。収納コードはアームの恒久的に付着されて単体構造を形成しているものと理解するべきである。この実施形態では、アームは多数の異なる寸法の頭部に適合させるための調節機構を備えていてもよい。
頭部を包囲するリング形状を採用することもでき、或いは、頭周り以外の顔面や額などといった部分を含む形状を採用することができるが、但し、該当領域の解剖学的構造部に熱パックの形状を一致させて寄り添わせることができる場合に限るが、この場合の該当領域は特に頚部領域を指しているものと理解するべきである。複数の異なる頭部寸法に適合させるために、本発明の一例としてスリットが設けられた実施形態が挙げられるが、このようなスリットの端縁にはベルクロ面が設けられて複数の異なる位置で封鎖を設けるようにしており、従って、装置の寸法の増減を行えるように図ってている。このようなスリット構成は、頚部熱パック、頭部と頚部の熱パック、および、リング状熱パックなどの実施形態のいずれにでも適用することができる。
熱パックは成形自在であり、容器または嚢が使用温度範囲にわたって頚部領域の解剖学的領域に形状を一致させるように変形可能な素材か、または、そのように柔軟な素材で構成されている。熱嚢の中央の本質的に僅かに凸状を呈している領域は、頚部領域における密な相互作用と直接触による熱エネルギー伝達を斟酌したものであるが、熱低温パックまたは熱加温パックそれ自体の凸状領域という特殊形状は人ごとに異なる解剖学的構造の形状に応じて僅かに変化させることができるものと認識するべきである。
図152は、単体で作用する熱パック収納コードを例示している背面図であり、収納コードは、電子装置3756を備えている収納コード3754と、収納コード3754に恒久的に取付けられている熱パック3752とを備えており、熱パック収納コードは帽子3758に固定されてユーザー3760に着用されている。スナップ嵌めを帽子側の相補的なスナップ嵌めに取付けることにより、収納コードは帽子に取付けられる。図中では、熱パックの複数のパウチのうちの1つに、今まさにそこに設けられたスロット3764を通して熱嚢3762が入れられようとしているところである。熱パックはアーム3766によって収納コードに接続されておらず、アームは熱パックを上下動させて頚部領域に熱パックをより良好に位置決めすることができるように調節可能に伸縮自在であるのが好ましい。
図153は、熱パック収納コードが2つの部分、すなわち、電子装置3770を備えている収納コード3768および収納コードに着脱自在に固定されている熱パック3772から構成されているのを例示しており、ここでは、収納コードは帽子3774に固定されてユーザー3776が着用している。熱パックは収納コードに取付けるための手段を備えているが、2本のアーム3778を有しているのが好ましい。アームはそれぞれの自由端に、収納コードへの取付けを行うための取付手段が設けられており、取付手段にはマジックテープ(登録商標)固定具やスナップ嵌めボタンなどがある。熱パックは、着脱自在に取付けられることで、パウチを装備している必要がなく、加温素材または冷却素材を蓄えた封鎖嚢を備えている。嚢は拡張部3780を有しており、拡張部は頚部の大半と頚部に隣接している肩の一部を包囲することができる。熱パックはいずれもこのように包囲する拡張部を有していればよいが、着脱自在に取付けられる熱パックとして使用されるのが好ましい。
収納コードが備えているイヤホン3782がユーザーの耳に配備されているのが例示されているが、これにより、ユーザーは音楽を楽しみながら低温症および高温症から脳を保護することができる。この方法はまた帽子から収納コードを取外すことを含んでいるが、そうするために、収納コードボタンをそれと相補関係にあるスナップ嵌めボタンから外してから、帽子側に取付けられている同じスナップ嵌めボタンを使って熱パックのアームの自由端側にある相補的なスナップ嵌めボタンに取付けるとよい。これにより、ユーザーは同じ着用可能な装具を使って、熱調節による快適感と安全を得るばかりか、趣味に興じることもできる。アームは調節可能に伸縮自在であり、熱パックを上下に動かすことで頚部、肩、後頭部に熱パックをより良好に設置することができるようにするのが好ましい。
図154は、帽子3784をユーザー3786が着用しており、熱パック収納コード3788が熱パックを着用可能な装具に取付けるための取付手段3790と熱嚢を収容するための少なくとも1個のパウチ3792とから構成されているのを例示している。この実施形態はここでは2個のパウチとして例示されており、すなわち、左側に1個、右側に1個が設けられており、取付手段はマジックテープ(登録商標)式固定具として例示されている。帽子には熱パック収納コードを固定するのに適した構成のベルクロ部3796が設けられている。
熱パック収納コードは、また別な装具に固定するための上部3798と、熱パックを収容する下部3800とを備えている。熱パックを収容する下部はパウチを備えているが、これに代わる例として、熱パックはゲルを充填した一体型嚢から構成されており、パウチは備えていないのが好ましい。この実施形態では、熱パック収納コードは熱伝達能を有しているとともに、主として熱パックとして作用する。収納コード下部のパウチ部分を上部の固定用部分に接続するのに、熱パウチの位置を調節するための調節可能な手段が利用される。この実施形態では、収納コード上部は着用可能な装具への固定手段を備えているとともにそのように機能し、この固定手段はそれに対して相補的である、着用可能な装具側に設けられた取付手段または固定手段に付着される。
図155は、図174の帽子3784をユーザーが着用しており、ボタン3804により熱パック3802が帽子に取付けられているのを例示しており、熱パックの下部が頚部に皮膚に寄り添っているのを例示している。
図156は、眼鏡型の熱パック収納コード3806が2つの部分、すなわち、電子装置3810を備えている収納コード3808と収納コードに固定されてその下に配備された熱パック3812とから構成されているのを例示している。眼鏡型の熱パック収納コードには、眼鏡のつるに固定するための2つのスリーブ3814と電子装置を収容するための手段を備えている中央部とが設けられている。収納コードの中央部に電子装置を収容するのであれば、どのような手段が利用されてもよい。眼鏡型の熱パック収容コードには、具体例として、1個のパウチまたはポケットが設けられており、パウチ状に形成されたメッシュ構造体を利用して熱バッグを収容している。
収納コードが本発明の原理どおりに多様なハードウエアを保持する手段を備えていることを考慮し、また更に、ワイヤなどのよって熱エネルギーを電気生成する手段が小型であることを斟酌して、本発明は熱エネルギーを電気生成する処理と化学生成する処理を組合せて提案する。プロピレングリコールおよびこれによく似た化合物などの化学物質は、別な物体に伝達することができる熱エネルギーを効率よく維持する。熱生成ワイヤ、導電性ポリマー、ガスベースのシステム、および、熱動電システムなどのような電気手段を利用して温度を上下させることができ、更に、本願では電気熱エネルギーシステムと呼ばれることもある。それらのような電気熱エネルギーシステムの電気部品、電子部品、または、その両方が収納コードに格納されている。
従って、図157は、電気と化学を組合せた熱エネルギー生成システム3816を例示している。このようなシステムは、同図では、ワイヤ3820を備えているパウチ3818として例示されており、そのようなワイヤは収納コード3822で回路に接続されている。温度センサー3824はパウチの温度を測定するためにパウチ内に包含されている。収納コード内の電算処理装置3826は、電気熱エネルギーシステムの温度を上下させて温度レベルについてユーザーに知らせる(可聴報知が好ましい)のに適した構成になっている。センサーおよび電気システムから出ているワイヤはアーム3828を介して収納コード内の回路および処理装置に接続している。ワイヤ3830は、回路をイヤホン3832に接続して、温度レベルを報告するようにしている。
電算処理装置はまた、温度レベルおよび熱エネルギーの伝搬レベルを自動制御することができ、このようにして、閉ループシステムを作っている。電気に拠らず、化学にのみ基づいたシステムなどのような熱パウチではセンサーを利用することができるのが分かる。この実施形態では、センサーは熱嚢の温度を測定し、熱嚢の温度が変動した場合は、この熱嚢を所望の温度の新たな熱嚢と取り替える時機が来たことをセンサーがユーザーに知らせる。図中の熱嚢3834は今まさにパウチに入れられるばかりであり、収納コードは電子装置3836(音楽再生装置)を収容している。
図158は、電子熱パックの代替の実施形態をユーザー3838が着用しているのを例示しており、電子熱パックは電子部と熱パック部とを備えており、この実施形態では、熱パックを着用可能な装具3844に固着するのに、収納コードは剛性アームおよびクリップシステム3842で代用される。この実施形態は2個のクリップの間に中央部3840を更に備えており、本発明の原理によれば、中央部は電子パッケージ3846のホルダーとして作用する。この実施形態では、コードは本質的に剛性のアームで代用されるが、そのようなアームは電子装置を格納している中央部を有しており、コードは片側に2個のクリップ集成体を備えている。ワイヤ3844はアーム3850により中央部3840に達している。中央部は退避可能なコード、イヤホン接続部、熱エネルギー生成システム、および、それ以外の本発明どおりの各種部品を備えているとよい。クリップまたはそれ以外のクランプ集成体を利用して、装置を帽子のバンドまたは何であれ着用可能な装具に固着することができる。
図159は、熱パック収納コードの代替の実施形態をユーザー3852が着用しているのを例示しており、この代替例は、GPSシステム3856と熱パック部3858とを格納している収容コード3854を備えており、熱パックは電気システムを備えている。熱パックには、収納コード3854に着脱自在に接続された2本のアーム3860、3861が設けられており、一方の第1アーム3860は機械的に接続されており、第2アーム3861は機械的かつ電気的に接続されている。電気システムは、アームの端部に配置されている電気コネクタ3862により収納コードに着脱自在に電気的に接続されている。
本発明の原理に従った脳冷却装置または脳加温装置の具体例としては、温熱パッドまたは低温パッドを収容している熱パック、もしくは、頚部の特性解剖学構造に適合して形状一致するのに適した構成のパックが挙げられる。熱パックは熱嚢を収容するためのパウチを収容するのが好ましく、熱嚢は可撓性に富み、パッドとして封鎖され、パッド内にゲルを内包しているのが好ましく、皮膚に接触する熱嚢の表面は実質的に凸状の形状を呈している。熱パックは収納コードの一部であってもよいし、または、頭部取付装具の拡張部であってもよい。
従って、図160は、ヘルメットとして例示されている頭部取付装具をユーザー(仮想線画)3866が着用しているところを示しており、頭部取付装具は後部に拡張部3868を有しており、拡張部はパウチを備えており、ここに熱嚢3870を収容して保持するようにしている。ヘルメット用の特殊な熱嚢が考えられるが、そのような熱嚢はヘルメットにより良好に適合するように、嚢の寸法を大きくしたうえに幾何学的形状を変えるとよい。外部環境、パウチの背面部、または、その両方に対面している部分をここでは「後部」と呼んでいるが、この部分は熱絶縁性素材を含んでいるのが好ましく、装甲材を含んでいるのが最も好ましい。パウチを装備した拡張部はヘルメットに恒久的に取付けられるように例示されているが、パウチを装備した拡張部はヘルメットに着脱自在に固定することもできるが、その場合、例えば、拡張部背面側に取付けられたベルクロ片であって、ヘルメットの後部に取付けらた相補的なベルクロ片と組になるものを利用することができるものと理解するべきである。
本発明の熱パックは頚部に加えて頭部を覆い、ここでは頭部熱パックまたは頭部熱帽と呼ばれるものと理解するべきである。従って、図161は頭部熱裏材、頚部熱裏材、または、頭部熱帽3872がゲルを含んでユーザー(仮想線画)の頭部および頚部に設置されているのを例示しているが、頭部熱パックの形状および寸法は本発明に従って頭部および頚部の解剖学的構造の形状および寸法に一致する。頭部熱パックの好ましい厚さは2 mm以上40 mm未満であり、4 mm以上20 mm未満であるのがより好ましく、5 mm以上10 mm以下であるのが最も好ましい。
頭部熱パックの製作は、頭部および頚部に密に添った状態を維持するように行われる。具体的な製造プロセスは、頭部の頂に適合するように、頭部寸法の球体、または、通常の頭部よりも僅かだけ大きい寸法の球体、すなわち、第1の鋳型を利用して薄い可撓性可塑材を成形して第1面を作成する工程を含んでいる。その次の第2工程は、第1の鋳型よりも直径が小さい鋳型を利用して第2面を作成することを含んでいる。これに代わる例として、第1面および第2面の2つの面の直径は同じであるが、一方の寸法を他方の寸法よりも大きくして嚢の形状を作る。この後の工程は、2つの面の端縁と端縁を接続することを含んでおり、ゲルを充填するための開口を残して接続するのが好ましい。次の工程は開口を封鎖することを含んでいる。また別な工程は、封鎖が完全であるか、嚢の内部の流体または物質が不足していないかを確かめるために嚢を検査する工程を含んでいてもよい。
図162は、ヘルメット3878の内側に適合する構成の頭部熱パック3876が今まさに自転車ヘルメットの内側に設置されなんとしているところを例示している。頭部熱帽の表面は、例えば、マジックテープ(登録商標)式固定具3880などの固定手段を備えており、これはここではヘルメットの内側の頂端と側面のマジックテープ(登録商標)領域(図示せず)に該当する。
頭部取付帽はヘルメットの内側全面を裏打ちして整合するのが好ましく、従って、快適感と緩衝作用があるのみならず、熱調節による快感も同様に得られる。
図163は、透明材で製造されたヘルメット3882が本発明の頭部熱帽3884を収容しているのを例示しており、熱帽ゲルが透けて見える。頭部熱帽はヘルメットの設計に適する構成にされるとよいが、図示のように、ヘルメットの穿孔が設けられた領域3886は頭部熱帽の部分を備えていない。
図164は、また別な頭部熱パック3888をユーザー3890(仮想線画)が着用して頭部に載せたのを例示した側面斜視図である。
図165は、頭部の幾何学的中心位置にある頭部熱パック3892の背面断面図であり、頭部熱パックがユーザー3894の頭部に載せたところを例示している。解剖学的構造に適合させるために、熱パックはその部分ごとに寸法が異なっており、この寸法変動は頭部熱パックの高さを出した断面で見て取れるが、耳に隣接した頭部中央と後頭部を被覆している長い部分とでは厚みが異なる。頭部熱パックの厚さは例示のために実際よりも強調されている。
図166は、頭部の幾何学的中心位置にある頭部熱パック3896の側面断面図であり、後頭部および後頚部を覆う長い部分を例示している。
本発明の着用可能な装具用の熱パックは多様な形状を有しているものと理解するべきである。従って、図167A、図167B、図167Cはまた別な着用可能な装具に適した熱パックのまた別な実施形態を例示しており、具体的にはシャツのカラー3898として表現されている。図167Aは、固定手段3900を備えているシャツのカラーがマジックテープ(登録商標)で構成されているのを示している。図167Bは、皮膚に対面する熱パック3902の面とは反対側の熱パック面に配置された相補的なマジックテープ(登録商標)により熱パック3902がカラーに配置され、適所に保持されているのを例示している。図167Cは、シャツのカラーがスナップ嵌めボタンからなる固定手段を装備しているのを例示している。熱パックは皮膚に対面する側に粘着手段3906を備えているとよいが、粘着手段は熱パックの端縁に置かれるのが好ましく、この実施形態を利用している最中には熱パックを安定して皮膚に密に添わせることができるよう図っている。
頭部熱パックは収納コードまたは熱パックカラーに接続された熱パックと組合わせることができる。本発明に開示されている多様な実施形態のどのような組合せも、本発明の範囲に入るものと理解するべきである。
DEPは制御ボタンを備えたメモリ装置として作用するが、圧縮のためのMPフォーマットを利用して音楽を再生するのが好ましく、収納コードに格納されている電子機器類に装着されると、ファイルが解凍されて音楽が再生されるものと理解するべきである。制御ボタンを装備したメモリ装置により、メモリ装置に保存されている情報に関連して選曲が行えるようになるとともに音量調節を行うことができるようになる。メモリ装置が収納コードの電子機器類に接続されると、予めプログラムされたものに従ってメモリに保存されているプログラムが機能を実行するとともに音量調節を行い、制御ボタンと一緒にメモリ装置を利用することで、予めプログラムされたものに従って選曲し直す。本発明の制御ボタンを装備したメモリ装置はプロセッサと電源をを備えている。これに代わる例として、本発明のメモリ装置は、ホスト装置などのような別個の装置から得られたエネルギーに拠って作動する。収納コードは、制御メモリ装置から情報を受信し、その情報を保存し、または、その両方を行うためのUSBコネクタおよびを備えているようにしてもよい。収納コードの電子部のソフトウエアは聴取可能な音楽ファイルを解凍して増幅することができる。本発明のメモリ装置はまた、従来のコンピュータ、オーディオシステム、画像化システム、または、これらの各種組合せに接続されるのに適した構成になっているとよい。
本発明は、本発明の上述した複数の異なる部分を組合せた多様なキットを含んでいる。具体的なキットの一例は、少なくとも1個の熱パックを収容した熱絶縁性容器を備えている。また別なキットは、着用可能な装具および収納コードを箱体に格納して含んでいるとともに、熱パックを格納した熱絶縁性容器、または、本発明の上述した複数部分のうちのいずれかの何らかの組合せを格納した熱絶縁性容器を更に含んでいることもある。
左右イヤホンコードは互いに長さが同じであるが、左右イヤホンコードの長さはスプールの巻き始め部分から収納コードの端部のイヤホンまで互いに異なる長さであるのが好ましく、一方のコードは他方のコードよりも短くするとよい。しかしながら、左右コードの見かけの部分は同じ長さであるのが好ましい。
電子パッケージは、衛星信号および無線インターネット信号などの無線信号は何であれ、受信するのに適した構成にされる。収納コードは通常の目の周辺装具のレンズの色を変えることを含め、他にも幾つもの機能を提供することができるが、それは、眼鏡のフレームを軽量かつ優美に維持しつつも、大型の電気部品と電池は他所に格納することができるからであることが分かる。
写真撮影能力を備えているディジタル双眼鏡も考えられるが、その場合、収納パケットおよびフレームに格納された電子機器類が支持するのは双眼鏡レンズだけで済む。目の周辺装具の収納コードに取付けられたディジタル双眼鏡も前頭部装着ライトの実施形態と同じ態様で利用することができる。
インターネット無線能力を備えている追跡装置も本発明の実施形態のいずれとも統合することができる。幾つかの実施形態に開示されているカメラまたはマイクはレーザーまたは光源と交換し、または、そこにレーザーまたは光源を追加して、ゴルフやプール競技などのプロ活動またはスポーツなどで直線に合せたり距離を読む際に、視野軸をレーザー光の線と整列させることができるようになる。発光レーザーのみを目の脇に配置して、残りの部分は収納コードに格納される。
各種電子装置のどのような組合せでも利用できるうえに、着用可能な各種装具の組合せおよび各種支持構造体の組合せも、どのようなものを利用してもよい。例えば、C字型カラーはC字型構造体の片側にGPSを備え、反対側に音楽再生装置を備えているようにするとよい。
収納コードに格納された電子装置が記録装置を備えているようにしてもよく、この場合、小型で別個のマイクが顔面の脇に設置され、残りの大型部品およびメモリは収納コードに格納される。超音波装置が収納コードに格納され、或る音響を発信することにより犬の攻撃から身を守り、走って逃げる人が装置を握っている必要がないようにすることができる。収納コードは動きセンサーを更に備えており、背後に誰かがいるのを看破するほかにも、赤外線センサー、匂い検出装置、または、その両方を装備して、匂いを解析したり、生体化学兵器などの或る種の化学成分が存在しているのを分析することができる。
皮膚に添わせるせいで、収納コードは生体データを獲得することができる多様な生体監視装置を備えていてもよい。これに加えて、収納コードにイオン導入装置を適合させることにより、更には皮膚に接触するコード表面に薬剤を浸透させるパッチを設置することによっても、皮膚に浸透させて薬物を投与することもできるが、例えば、インシュリンおよびグルコースを投与するためのインシュリンポンプを格納するとよい。音声を増幅するマイクを利用して、更に、イヤホン集成体を使って増幅音声を配信することにより、改良型の補聴器も実現することができる。同様に、ズーム機能、拡大機能、または、その両方を備えたカメラも、各種パーツを頭部の前後に分配して重い部品は収納コードに配備するようにすれば、利用することができる。
格納することができるうえに、後頭部および後頚部という配置場所が利用できる上記以外の装置として、頚部領域を按摩する軽動装置がある。空気清浄機の電気機器を上記C字型装置の頚部周囲と鼻に隣接した辺りに配備するとよい。収納コードに歩数計を格納して距離を算定することができるが、同様に、距離および速度を算定するのに適した構成のGPSを格納してもよい。
新規な後退可能なコードスプールが本発明には必要である。コードスプールは、両端のうち一方がコネクタで終端し、他方がスピーカーまたはイヤホンで終端しているワイヤを備えている。ワイヤの一方端のみが格納庫の外側に露出している。格納庫の開口が、スプールに固着されたワイヤの反対端を露出させるように形成されている。ワイヤの反対端はイヤホンのワイヤに接続されている。開口はスプールの中央に配置されており、それによりワイヤは露出している。コードを引張っている間もイヤホンを静止させたままにするために、固定点が必要となる。従って、スプールのワイヤの端部は、イヤホンから張出しているワイヤの端部に固定されている(例えば、半田付けされている)。この新規な集成体は一方向に引張ることができるようにし、イヤホンを静止状態に保ちながら、スプールに接続さえた電子パッケージを引出すことができるようになっている。
図168は、退避可能なコードスプール集成体3921の格納庫3921に開口3920が設けられて、ワイヤ3924の端部3926を露出しているのを例示している。固定用の部分3922は半だ付けされた接続部として表現されている。固定用部分3922は固定点として作用する。ワイヤ3924(破線で例示されている)は2つの端部3926、3928を備えており、端部3926は固定用部分3922で終端し、イヤホン3932に接続されている。反対端3928はコネクタ3930で終端している。固定用の部分3922はイヤホン3933に接続されているワイヤ3931を受容する。
2本の退避可能なワイヤおよび2個のスプールを連続して使用してもよいものと理解するべきである。図169Aは、1本のワイヤすなわち第1ワイヤおよびスプール3934が電子パッケージ3938に接続されており、別なワイヤ、すなわち、第2ワイヤおよびスプール3936がイヤホン3940に接続されているのを例示している。電子パッケージはパウチ3942の内部に配置されている。
図169Bは、2スプール式の集成体3944に2個のスプール3946、3948が設けられているのを例示している。スプールは各々が専用の固定用部分3950、3952を備えており、ワイヤがスプール3946またはスプール3948から張出した際にワイヤに張力が加わるのを防止している。スプール3946のワイヤ3954の端部はスプール3948のワイヤ3956の端部に接続されている。
図170は、本発明の収納コードのまた別な実施形態を例示している。この実施形態では、右ワイヤ3960および左ワイヤ3962(破線で例示されている)はスプール(図示せず)から張出しているが、右ワイヤは右アーム3964の内側に、左ワイヤは左アーム3966の内側に配備されている。アーム3964、3966は耳固定部で終端しているが、この部分は図中では右耳スピーカー3968に巻きつく右フック3967、左耳スピーカー3970に巻きつく左フック3969として表現されている。この実施形態においては、収納コードは耳で支えるスピーカーによって身体に固着される。
図171Aから図171Cは、本発明の収納コードのまた別な実施形態を例示している。この実施形態では、収納コードにはアームが設けられていない。図171Cは、電子パッケージ3974を格納している収納コード3980の外側面3972が目で見ることができ、イヤホン3976、3978が収納コード3980の左右に1個ずつ配置されているのを例示している。この実施形態では、収納コードは本質的にソーセージ型で(または、楕円形)、アームを備えていない。収納コードの左右両側は右端縁および左端縁にボタンやマジックテープ(登録商標)式固定具などのような固定手段(図示せず)が設けられている。図171Bは、収納コード3980の両側に2個のボタンまたはスナップ嵌め3982、3984が互いに離隔されて設けられているのを例示している。図171Aは、帽子3986をユーザー3988が着用したところの背面を例示しており、帽子には相補的なボタンまたはスナップ嵌め3990、3992が2組、互いに離隔して設けられている。図171Dは、相互係合するボタンまたはスナップ嵌め(図示せず)を利用して帽子3986の背面に収納コード3980が係合しているのを例示している。イヤホン3976、3978はユーザーの耳に配置されている。
本発明は、電子的に使用可能な帽子などの着用可能な装具を製造する方法およびシステムと、着用可能な装具を電子装置に係合してそれを保有するのに適した構成の着用可能な装具に転換させる方法およびシステムを更に教示している。収納コードおよび着用可能な装具を含んでいる2部式のシステムが利用される。例示を目的として説明すると、2つの好ましい実施形態の具体例が挙げられるが、(1)帽子などの頭部取付装具であって、相補的な形状のスリーブが設けられた収納コードを受容する2本のアームを備えているもの、(2)帽子などの頭部取付装具であって、2組のボタン、2組のスナップ嵌め、または、2組のベルクロマジックテープ(登録商標)式固定面を備えており、相補的な形状のボタンまたはベルクロ面を装備した収納コードを受容するようにしたもの、である。フック、ピン、襟ピン、安全ピンなどを含め、どのような固定用手段を利用してもよい。
従って、図172Aから図172Cは、本発明の収納コードのまた別な実施形態を例示しているが、収納コード4004を着用可能な装具4006に固定するのに、ボタンはベルクロマジックテープ(登録商標)式固定具などのようなマジックテープ(登録商標)部4000、4002で代用される。
本発明は、組になる対の片側と他方側で異なる量のベルクロマジックテープ(登録商標)式固定具を使うことを含んでいる装置および方法を教示している。収納コードに取付けられたマジックテープ(登録商標)部4008、4010は、着用可能な装具に取付けられたマジックテープ(登録商標)部4000、4002よりも面積が広く、頭の寸法がいろいろ異なるせいで帽子を調節して直径を増減させても、常時、抱くような快適なぴったり感を与えることができる。
図173Aは帽子4012および収納コード4014の側面図であり、帽子のボタン4018に固定するために収納コードが矢印4016の方向に移動させられているのを例示している。図173Bは、収納コード4014が帽子4012に固定されており、イヤホン4018がユーザーの耳に装備されているのを例示している。
図174は、収納コード4020に2本のスリーブ4022、4024が設けられており、今まさに帽子4030(仮想線で図示)の2本のアーム4026、4028に係合させられつつあるのが例示されている。
本発明により、電子機器類の重量を身体の解剖学的領域に移すことで重量を支えるのに不快感無くより良好に適合するようにすることで、複数の生物学的に適った着用可能な電子機器を製作することができる。本願明細書で既に開示されているが、カメラの電子機器が幾つかの部分に細分化されるとよい。また別な実施形態としては、留め金機構が設けられたカメラがあり、帽子のつばにカメラを固着するのが好ましい。カメラは収納コードに格納されている電子機器にワイヤによって接続されている。収納コードはボタンが設けられた端部を備えており、帽子に取付けられている相手方のボタンと嵌合させられる。
従って、図175Aは、帽子4032がボタン4044が設けられた固定用機構4034と収納コード4038とを備えているのを例示しており、収納コードは電子機器4040を格納させた後部と、ボタン4036が設けられた中間部4042と、ビデオ撮影用または写真撮影用のものなどのカメラ4048が設けられた前部とを含んでいる。ワイヤは中間部4042をカメラ4048に接続しており、ワイヤは長さを調節することができ、または、長さが一定である。ワイヤは退避可能なスプールに接続され、この実施形態はまた別な第2スプールを備えており、これは中間部4042に配置されるのが好ましい。図175Aの実施形態はイヤホンを必要とはせず、収納コードの中間部はカメラを作動させるためのボタンを備えているものと理解するべきである。固定用機構4034は、図91Aから図98について説明された固定手段のいずれを備えていてもよい。
カメラ4048は光源(レーザー光を含む)、マイク、スクリーンなどで代用されてもよいものと理解するべきである。帽子の固定用手段は帽子に恒久的に取付けられて帽子と一体型にされてもよいし、または、帽子にクリップを着脱自在に取付けるためのクリップ機構を備えていてもよい。図175Bは、収納コード4038およびカメラ4048が帽子4032に固定されており、留め金機構4050が帽子のつば4052に固着されているのを例示している。
また別な実施形態には、ボタン、マジックテープ(登録商標)面部分、アームとスリーブなどのような相補的な固定手段が設けられたサンバイザー4054がある。従って、図176Aは、サンバイザー4054として例示されている頭部取付装具にボタン4056が設けられており、収納コード(図示せず)側に設けられた相補的ボタンを受容するようになっているのを例示している。図176Bは、ボタン固定機構により収納コード4058がバイザー4054に固定されているのを例示している。収納コードは留め金機構4064が設けられたスクリーン4060を備えており、サンバイザーのつば4062に対してスクリーン4060を保持している。スクリーン4060はボタン固定部で終端しているワイヤと収納コード4058の中間部の内側のワイヤ4066(破線で図示されている)によって収納コード4058に接続されている。
図175Aおよび図175Bと同様に、収納コードには3つの部分が設けられている。
しかしながら、前部はスクリーンで代用されており、中間部はマイクとイヤホンを備えている。この実施形態は、ディジタル視認システムまたは表示装置付き携帯電話などのような複数の異なる電子装置を利用して機能する。このシステムはカメラも備えている。アップル社のiPod(登録商標)などのようなディジタル画像化装置は収納コードに格納することができ、視覚信号はバイザーのつばに固着されたスクリーンに伝搬され、可聴周波信号はイヤホンに搬送されるものと理解するべきである。システムは着脱自在に取付けられるシステムとして例示されているが、本発明の収納コード視認システムは、頭部取付装具などのような着用可能な装具と一体にすることができるとともに、着用可能な装具に恒久的に取付けることができ、電子パッケージは収納コードの後部に恒久的に取付けられてもよいし、着脱自在に取付けられてもよいものと理解するべできある。
図177Aおよび図177Bは、図176に例示されている収納コードに類似している収納コードを例示している。しかしながら、サンバイザーは帽子で代用されており、スクリーンは、より良好に目で見ることができるようにバイザーつばの幾何学的中心で、尚且つ、ユーザーの目から最も遠い距離にスクリーンを設置するための特殊なフック機構を備えている。スクリーンには、スクリーンを目から更に遠い位置に設置するための伸縮自在なアームを装備している。より長いつばから構成されている特殊つば、または、伸縮自在なつばの一部から構成されている特殊つばも考えられるが、この特殊つばであれば、スクリーンを最も快適に観賞することができる位置に置くことができるようにするとともに、観賞に備えて調節可能な機構を設けることができる。
図177Aは、スクリーン4068に接続されているフック集成体4066が収納コードの前部に設けられているのを例示している。帽子に固定された収納コードの中間部4070は着脱自在に取付けられる可撓性マイク4072を備えているとともに、スピーカー4076のほかにも表面マイク4074を備えている。帽子は、スクリーン4068に対してワイヤを支持するための第2の留め金またはフック4079を備えている。帽子つばの表面には滑動自在な機構が見えているが、この機構はここでは滑動自在プレート4078として例示されており、視認距離を調節するためのものである。プレート4078は図177Bでは伸張している。スクリーン4068は収納コードに着脱自在に取付けられるものと理解するべきである。スクリーン4068は蝶番(図示せず)または折畳み機構を備えており、折畳まれた位置にある場合は、スクリーンを帽子つばに支持させる位置に置くように図っている。図177Aの収納コードは本発明のブルートゥース(Bluetooth)装置のいずれかを備えており、また、恒久的に取付けられたブルートゥース装置を中間部4070に備えている。
図178は、2部式の収納コードシステムのための着用可能な装具が準備されており、装具の後部4080には収納コードが格納されているのを例示している。収納コードは電子スピーカーとスクリーンの集成体4082が設けられており、この集成体はポート4084を装備している。ポート4084は着用可能な装具のコネクタ4086と着脱自在に接続されている。収納コードが備えているペグは、帽子に取付けられた嵌め合いペグに固定されている。ここに開示されている実施形態のどの一部であれ、また、その全部であれ、着用可能な装具に恒久的に取付けられるものと思量される。
多様な固定機構が考えられる。図179Aは、帽子4088の固定機構が可動アーム4090から構成されており、アームはボタン4092で終端して収納コードに取付けられている嵌め合いボタン4094を受容する。図179Bは、固定機構の詳細を例示している。可動アーム4090が帽子の端縁に格納されている。図179Cは、収納コードが帽子に固定されているのを例示している。図179Dは、アームを備えているクリップ4098にボタン4092が設けられているのを例示している。クリップは帽子の端縁に取付けられており、ボタン4094が設けられている収納コードのアームはクリップの相補的ボタン4092に固定される。
本発明は、イヤホン4102およびイヤホンのワイヤ4104を通過させるための開口部が設けられた新規な帽子4100を教示している。従って、図180Aは大きなつばが設けられた帽子の後部を例示している。収納コード4106は帽子の後部に固定されている。この実施形態では、帽子に設けられた2個の開口部4108は、イヤホンの左右ワイヤを通過させるために必要である。図180Bは図180Aの帽子の側面図である。
収納コードは接続構造部に固着させて身体の一部を包囲することができるが、例えば、頚部を囲んでネックレスとして作用する。従って、図181は2部式の収納コードシステム4110が収納コード4112と接続構造部4114を備えているのを例示している。収納コードは2本のアームを備えている。アームはそれぞれの端部にボタン4118が設けられている。収納コードのアームの各々のボタンは、接続構造部4114の右側および左側に設けられた嵌め合いボタン4120に固定される。接続構造体には位置調節用の2本の可動アーム4122が設けられている。矢印124は、接続構造の嵌め合いボタンに向けて収納コードのアームを移動させる方向を示しており、これにより、本質的に円形の構造を形成する。
図182Aは、本発明の収納コード4126の好ましい実施形態を例示している。収納コードは本質的に形状が矩形であり、固定面には複数のペグまたは突起部4128が設けられているとともに、後部外面には電子パッケージ4130およびスプール4132が設けられている。スプールは、イヤホン4136で終端しているワイヤ4134に接続されている。ワイヤは、スプール4132に装填されたワイヤ(図示せず)に電子パッケージ4130を接続している。
図182Bは、帽子の背面で具体的に例示されている着用可能な装具が嵌め合いペグ138を備えており、収納コードに固定するようになっているのを例示している。図182Cは図182Bの側面図である。
図182Dは、ユーザーのシャツに着脱自在なクリップ4140が固着されているのを例示している。クリップには、収納コードの突起部と相互係合する突起が設けられている。図182Eは図182Dの着脱自在なクリップの側面図を示している。
図182Fは、着脱自在なクリップに収納コードが固定されて、ユーザー(仮想線画)が着用しているのを例示している。収納コードに設けられているペグの個数は着用可能な装具に設けられているペグの個数よりも多く、異なる寸法の複数のユーザーがいる場合でも、収納コードを調節できるようにするとともに、収納コードを抱くように適合させることができる。図182Gは、2枚のベルクロパッチ4142が互いから離隔されて、収納コード側に取付けられた相補的なベルクロ面を受容しているのを例示している。
図182Hは、心電図をとるために電極を保持する粘着材によく似た態様で、ユーザーの胸部4186に粘着パッチ4184が取付けられているのを例示している。本発明の粘着パッチには、収納コードの嵌め合いボタンを受容するためのボタン領域4186が設けられている。図182Jは、収納コード4126がユーザーの胸部に取付けられた粘着パッチに固定されており、イヤホンコードが収納コードの頂部に配置されているとともに、イヤホンがユーザーの耳に装着されているのを例示している。
図183Aから図183Eは、本質的に矩形または長円形の収納コード4126の多様な固定機構の平面図および側面図である。図183Aは、ペグとベルクロ固定具とを組合せたものを例示している。図183Bはペグと丸型ボタンとを組合せたものを例示している。図183Cは滑りピンと鍵穴の窪みとを組合せたものを例示している。図183Dは滑り板と丸型ボタンとを組合せたものを例示している。図183Eは正方形ボタンと丸型ボタンとを組合せたものを例示している。
スリーブを利用して眼鏡のつるの端部に係合させるのには制約がある場合があり、というのも、眼鏡つるは必ずや寸法がまちまちで、ワイヤフレームなどの場合の非常に細い寸法(2 mm)からサングラスのプラスチックフレームなどの場合の非常に太い寸法(20 mmまでにもなる)までの範囲におよぶからである。これにより、収納コードを汎用態様で使用するのが阻害されるが、というのも、スリーブの直径は或る眼鏡つるには大きすぎ、別な眼鏡つるにはきつすぎるからである。ユーザーが互いに異なる直径の少なくとも2種類の異なる収納コードを購入し、例えば、視力矯正レンズのワイヤフレーム用とサングラスのプラスチックフレーム用に合わせることが必要になる。ユーザーが2つ目のサングラスを持っている場合、または、2つ目の読書用眼鏡を持っている場合は、それら眼鏡にぴったり合わせるのに、ユーザーはもう1つ別な収納コードを持っている必要が生じるかもしれない。幾つかの収納コードが必要となることで、本発明はユーザーにとっては経費が嵩み、その上、着用する眼鏡を変えるために複数の収納コードを携帯する必要があって不便である。更に、製造業者は直径がいろいろ異なるスリーブを装備した収納コードを製造する必要が生じ、製造業者にとってはコスト高につき、棚卸しや保管棚空間の維持が困難になる。
本発明は、上記のような問題点を解決し、1種類の収納コードを汎用に付すことができるようにするとともに、どのような寸法の眼鏡つるでも受容するのに適合させる方法および装置を教示している。このような方法および装置は、接続用スリーブと接続用スリーブに取付けるのに適した構成である収納コードとを利用する工程を含んでいる。接続用スリーブには2つの端部が設けられており、収納コードに接続する方の端部の寸法は一定で、収納コードのアームを受容する寸法に設定されており、反対側の端部の寸法は変動させることができ、眼鏡のつるを受容する寸法に設定されている。収納コードは接続用スリーブの端部を受容する寸法に設定された、本質的に剛性の部分で終端しているのが好ましい。
従って、図184Aは、収納コード4188、3種類の接続用スリーブ4190、4192、4194、および、眼鏡の3種類のつる4196、4198、4200を例示しており、スリーブとつるの寸法はいろいろ異なっている。収納コードにはイヤホンと電子パッケージが装備されており、電子パッケージはスプールで終端しているワイヤにより収納コードに恒久的に取付けられている。収納コードには2つの部分が設けられており、すなわち、電子パッケージに固着するのに適した構成の中央部と、両側に配備された2本のアーム4202が設けられている。アームは具体的には2種類の異なる素材を含んでおり、例えば、近位部4204では軟質素材を、自由端4206には剛性部を含んでおり、接続用スリーブに一層良好に固着するように丸みを帯びた端部4208が設けられているのが好ましい。3種類の接続用スリーブ4190、4192、4194は収納コードのアーム4202を受容するための一端は、どれも寸法が同じである。眼鏡つるの3つの端部は次のように表現することができる。すなわち、細いワイヤフレーム4196、中間サイズのプラスチックフレーム4198、および、サングラスのプラスチックフレームの膨脹端4200である。接続用スリーブの反対端はつるの寸法に一致する寸法に設定されており、スリーブ4190は、例えば3 mmと細いアームを備えており、ワイヤフレーム4196のつると係合し、スリーブ4192は、例えば、6 mmと中間寸法であり、接続用スリーブ4194は、例えば12 mmと、大型のプラスチックフレームに適合する大型のアームを備えている。矢印4210は、接続用スリーブを眼鏡つるに向けて移動させる方向を示しており、矢印4212は接続用スリーブを収納コードのアーム4202に向けて移動させる方向を示している。
従って、低価格で、可撓性に富み、携帯が容易である接続用スリーブを得ることにより、どのような寸法の眼鏡つるについても、収納オードを汎用で使用することができる。この実施形態では、電子パッケージは収納コードに恒久的に取付けられているため、接続用スリーブが無くても、ユーザーは3種類の収納コードを購入して持ち歩く必要がなくなる。
図184Bは、収納コードと3種類の接続用スリーブを相互接続するのにボタン4214、4216を使用する、上記とよく似た構成を例示している。収納コードは右イヤホン、内蔵式マイクを装備した左イヤホン、および、コネクタで終端しているワイヤを装填したスプールを備えている。コネクタは、複数の電子装置に接続するのに適した構成になっており、電子装置は具体的には音楽再生装置4222、携帯電話4220、ブルートゥース(Bluetooth)装置などのような無線通信装置4218として挙がっている。音楽再生装置および携帯電話は、矢印で示されているように、収納コードのコネクタ4226を受容する電気ポート4224を備えている。本発明の特化型ブルートゥース装置は電源、無線送信機、着脱自在に取付けられるマイクロッド、および、電気コネクタに接続される電気回路を備えている。電気回路は収納コードから出ているコネクタ4226と接続して、ブルートゥース装置をイヤホンに接続するのに適した構成になっている。先行技術のブルートゥース装置は、イヤホンの電気コネクタおよびこれに付随する、イヤホンのワイヤのマイクに着脱自在に接続するようにした電気コネクタ(図184Bに例示されている雌コネクタなど)は備えていない。
図184Cは図184Bの実施形態によく似たものを例示しているが、ボタンはマジックテープ(登録商標)式の固定具4230、および、スリーブに接続されたストラップ4232で代用され、収納コードはブルートゥース装置などの、恒久的に取付けられた無線通信装置を備えている。図184Dは、帽子として例示されている着用可能な装具が恒久的に、または、着脱自在に固着されたスリーブ4234を備えており、このスリーブで収納コードのアーム4236を受容するようにしているのを例示している。
図184Eは、接続用スリーブのまた別な実施形態が1対の左右接続用スリーブから構成されているのを例示しているが、スリーブは各々がスナップ嵌めボタン4238として例示されている固定手段から構成された付属具を備えている。図184Fは図184Eに類似しているが、付属具が、ボタン4240として例示されている複数の固定手段から構成されている。このような付属具として、ベルクロマジックテープ(登録商標)式固定具やペグなどのような固定手段をどのように組合せたものでも利用することができる。
電子パッケージを収納コードに取付けることにより(着脱自在に取付けるのが好ましいが)、1つの同じ収納コードで、いろいろ異なる電子パッケージを入換えて使うことができるようになり、また、1つの電子パッケージを、いろいろ異なる種類の収納コードに入換えて使うことができるようになる。従って、図185は具体的に2種類の電子パッケージを例示しており、すなわち、音楽再生装置4242とブルートゥース装置4244を例示している。図中、3種類の収納コードが例示されている。すなわち、可撓性に富み、アームにボタンは設けられているがスプールは装備されていない収納コード4246、パウチ、着用可能な装具に固着するためのピン(破線で図示されている)、スプール、クランプとして例示されている調節自在アームを備えている収納コード4248、剛性板と自転車ヘルメットに固着するためのクリップを装備した収納コード4250である。収納コードは各々が電子パッケージと接続するためのコネクタ4252を装備している。電子パッケージは各々がコネクタを受容するための差込口4254を装備している。2種類の電子パッケージは、矢印で示されているが、どの収納コードにでも入換え可能に接続することができる。
電子パッケージは雌コネクタを備えているものとして例示され、また、収納コードが雄コネクタを装備しているものとして例示されているが、電子パッケージが雄コネクタを備えており、収納コードが雌コネクタを装備しているようにしてもよいものと理解するべきであり、更に、コネクタは、電子パッケージに配置された電気パッド、収納コードに配置された電気パッド、または、その両方に配置された電気パッドなどのようなパッドを備えていてもよいものと理解するべきである。
図186Aは、キット4260が箱体4262、接続用スリーブ4264、収納コード4266、および、ディジタル音楽再生装置として例示されている電子パッケージ4268を含んでいるのを例示している。図186Bは、また1つ別なキット4270がブルートゥース装置などのような無線通信装置4274、3種類の接続用スリーブ4276、および、着脱自在なマイク428を備えている収納コード4272を含んでいるのを例示している。図186Bのキットは収納コードおよび接続用スリーブしか含んでいなくてもかまわず、この実施形態では、アーム4202は内蔵式マイクを装備していてもよい。本発明の多様な実施形態をどのように組合せたものでも、キットとして一緒に組合わせて収めることができる。
図187Aは、収納コード4282をユーザー4280が着用し、また、収納コードがフック4284に接続されて耳の周りを巻いているのを例示しており、ワイヤ4286は電子パッケージ4288から収納コードまで延びている。フック4284としては、図101Aから図101Dの集成体を挙げてもよい。
図187Bは、収納コード4290がマイク4292およびイヤホン4294を備えており、ユーザーが着用しているとともにスリーブ4296によって眼鏡のつるに接続されているのを例示している。ワイヤ4298は伸張されて、携帯電話として例示されている電子パッケージ4300に接続されているが、ここでは携帯電話は収納コード4290から取外されている。
図188は、2つの部分から構成された本発明の収納コードシステム4302のまた別な実施形態を例示している。2つの部分とは、すなわち、ボタン4308が設けられたアーム4306を有している収納コード4304と、眼鏡のつる4312の周囲を巻いているストラップ4310である。ストラップの両端は互いにスナップ嵌めボタン4314で接続している。ストラップの外部はボタンなどのような固定手段を有しており、固定手段が収納コード側の相補的な固定手段を受容するようにしている。矢印4316は、眼鏡つるを囲んでいるストラップ構造体に向けて収納コードのアームを移動させているのを示している。
図188Aは、クリップ4318から構成されている代替の実施形態が、ボタン4320やベルクロ面などのような固定手段を外側面上の眼鏡つるの脇に備えているのを例示している。クリップは、眼鏡のつるに取付ける寸法に設定されているとともに、収納コード側に取付けられたボタンまたはベルクロ面などの組になった固定手段を受容する寸法に設定されている。図188Bは図188Aによく似ているが、スナップ嵌めボタン4322として例示されている固定手段は眼鏡つるの下に配置されている。
眼鏡に固着されたストラップ状の構造体を利用することにより、どのような寸法の眼鏡つるでも適合させることができ、また、このストラップについて多様な固定手段が利用される。図189Aから図189Jは、幾つも異なる寸法の眼鏡つるに多様なストラップ構造体が固着されているのを例示している。
図189Aは、歯4324が設けられたストラップが互いに対面して、眼鏡の小型で丸みを帯びたつる4326を囲んでいるのを例示している。収納コードの相補形のボタンを受容するためのスナップ嵌めボタン受容部4328が外側面に例示されている。図189Bおよび図189Cは類似しているが、図189Bのストラップは中間サイズの眼鏡つる4330を囲んでおり、図189Cでは、ストラップは大きな不規則形状の眼鏡つる4332を囲んでいる。
図189Dから図189Fは図189Aから図189Cに類似しているが、歯はベルクロマジックテープ(登録商標)式固定具4334で代用されており、また、図189G、図189H,図189Jでは、歯はスナップ嵌めボタン4336で代用されている。
図189Kは、収納コードの左スナップ嵌めボタン4338が、眼鏡のつるを囲んでいる左ストラップ構造体の外表面に設けられた組になっているボタン4340に向けて移動させているところを例示しており、眼鏡つるはその断面図が例示されている。同じことが右側にも当てはまる。収納コードのボタンはストラップの2個のボタンの間に挟むことができ、この実施形態では、ストラップの外表面にボタンを設ける必要はないものと理解するべきである。
図190はユーザー4342が眼鏡を着用しているのを例示している。眼鏡は、眼鏡つる4346を囲む構造体4344を備えている。構造体4344はボタンにより収納コードのアーム4346に固定される。収納コードのアームは、イヤホン用のマイク4348およびワイヤを備えている。
図190Aは代替の実施形態を例示しており、ここでは、眼鏡のつるに固着されている構造体はマイク4352、イヤホン4354、および、電気コネクタ4356を備えている。コネクタは収納コードに設けられている電気差込口4358に接続されている。図190Bは、眼鏡つるに固着された構造体に詳細に例示されている。
図191は、本発明の収納コードのまた別な実施形態を例示している。収納コードはアーム4360を備えており、アームは、眼鏡のつるまたは何であれロッド状の構造体に固着するのに好適な構成の、調節自在なループ4362で終端している。図191Aは図191の収納コードの頂面図を例示しており、収納コードから出ているワイヤ4364は伸張位置に例示されている。図191Bは、C字型構造体4366に固定された収納コードに両端4368が設けられており、これら両端は収納コードのループを固定するのに適した構成のT字型構造体で終端している。
図192Aは、眼鏡に右ストラップ4370および左ストラップ4372が設けられているのを例示した頂面図であり、ストラップは各々の外側面にボタン4374が設けられて、矢印4376によって示されているように、収納コード側に設けられた相補的ボタンを受容している。図192Bは、収納コードがストラップのボタンに固定されているのを例示した側面図である。この実施形態では、収納コードは機械的ホルダーであり、装具または装置を受容するための受容部4378を備えている。収納コードには電気部品は設けられていない。
図192Cおよび図192Dは図192Aおよび図192Bに類似しているが、収納コードはそこに装具または電子装置を固着するのに、ベルクロマジックテープ(登録商標)面4380を備えている。図192Eは、図192Cおよび図192Dの収納コードが電子パッケージ4382に固定されている。マイクおよびイヤホンを備えている電子パッケージは、図中では無線ラジオ装置またはブルートゥース装置として例示されており、ベルクロマジックテープ(登録商標)面(図示せず)を備えている。電子パッケージ4382は収納コードに取付けられた、組になるベルクロマジックテープ(登録商標)面(図示せず)に固定される。図192Fは図192Eの側面図であり、収納コードはストラップ構造体に固定されており、ストラップ構造体は眼鏡のつるに固着されている。
図192Gおよび図192Hは図192Eおよび図192Fに類似した図であるが、収納コードは本質的に矩形であり、収納コードを帽子4386などのような着用可能な装具に固定するのにボタン4384を利用している。図192Hは、収納コードが帽子4386に固定されているのを例示している側面図である。
図192Jは図192Eに類似しているが、収納コードは電子パッケージを受容するためのペグ4390を装備したプレート4388を備えている。電子パッケージにはイヤホン4392およびマイク4394が着脱自在に取付けられる。矢印4396は、電子パッケージが収納コードに向けて移動しているのを示しているが、矢印4398は、眼鏡に取り付けたストラップに向けて収納コードを移動させているのを示している。図192Kは図192Jの側面図であり、収納コードはストラップに固定されている。
図192Lは、ブルートゥース装置などのような具体的な無線通信装置4400が着脱自在に接続されるイヤホン4402およびマイク4404を備えているのを例示している。無線装置は少なくとも1個のコネクタを備えてマイクおよびイヤホン(もしくは、スピーカー)を受容し、2個のコネクタを備えているのが好ましく、更にまた、無線装置は送信機および受信機などのような内部電子部品およびこれに付随する送信機電子回路および受信機電子回路、高周波回路、電池、ポート(USBポートなど)、アンテナ、制御ボタン、電池などの電源を備えている。ブルートゥース装置はイヤホンおよびマイクが着脱自在に接続されているのが例示されているが、イヤホン、マイク、または、その両方がブルートゥース装置に恒久的に接続することができるものと理解するべきである。図192Lに例示されているもののような本発明のブルートゥース装置は、図192Mおよび図192Nにおいてユーザーが着用した状態で例示されているように、帽子またはそれ以外の着用可能な装具の背面に着脱自在に、または、恒久的に固着することができる。ブルートゥース装置は例示のために挙がっているが、どのような電子パッケージでも同じような態様で収納コードに固着することができる。
図193は、アーム4408を装備したメダル4406を例示している。ボタン4410は、収納コードに取付けられている相補的ボタンを受容して固定するのに適した構成になっており、アーム4410は、収納コードの相補的スリーブを受容するのに適した構成になっている。
図194Aから図194Gは、眼鏡のつるに収納コードを固定するための複数のストラップ構造体を例示している。図194Bは、ストラップの外側面に1個のボタン4412が設けられているのを例示しており、図194Aは、複数のボタンが収納コードを異なる高さに位置決めすることができるようにしているのを例示している。図194Cおよび図194Dは、ストラップの外側面がベルクロマジックテープ(登録商標)面4416を備えているのを例示している。図194Eは、ストラップ構造体の外側面にペグ4418が設けられているのを例示しており、図194Fは、バックル4420が設けられているのを例示しており、図194Gは、ピン4422が設けられているのを例示している。
眼鏡のつるを囲んでいるストラップ構造体は、ブルートゥース装置などの多様な電子機器類を格納することができる。従って、図195は、ブルートゥース装置4424を収納して外部装置4428から信号4426を受信するストラップを例示している。よって、スリップ嵌めおよびクリップに加えて、本発明は、ブルートゥース装置などのような無線通信装置の多様なストラップ式集成体を教示しており、スリップ嵌め、クリップ、および、ストラップは眼鏡のつるに適合させるのに好適な形状および寸法を有している。
本発明の原理は着用可能な装具ならどのようなものにも適用されるものと理解するべきであり、また、本発明の収納コードはどのような着用可能な装具とでも併用することができるものと理解するべきである。従って、図196Aは、本発明のまた別な収納コードシステムが特殊な靴4430およびこれと組になった収納コード4432を備えているのを例示している。特化型の靴には2つの互いから離隔された固定手段が設けられており、ここでは靴の表面に設けられたボタン4434として例示されており、収納コードの組になった固定手段を受容するように図っている。収納コードは、ブルートゥース装置などのような無線通信機4436を備えており、オーディオに耳を傾け、または、スクリーン上の画像を観賞するためのイヤホンまたはスピーカーなどのような遠隔に置かれた装置に信号を送信するようにしている。電子パッケージは収納コードに恒久的に取付けることができ、または、電子パッケージは収納コードに着脱自在に取付けられるのが好ましく、また、電子パッケージは、音声再生装置、GPSシステム、GPSシステムに接続された追跡システムなどのような電子装置を備えているとともに、無線インターネット接続部を備えていてもよい。矢印4438は、靴にスナップ嵌めボタン4434を固定するために収納コードを靴に向けて移動させているのを示している。靴に取付けられたベルクロマジックテープ(登録商標)式固定具またはスナップ嵌めボタンなどの固定手段は靴と一体にされてもよいし、また、これに代わる例として、粘着式スナップ嵌めボタン、または、粘着式ベルクと片が靴の表面に取付けられるとよい。
図196Bは、2つの具体的な着脱自在に取付けられた電子装置4436がポート接続部4438と電子装置を収容する格納庫4440とを備えているのを例示している。電子装置はディジタル音楽再生装置、GPS装置、携帯電話、無線通信装置(例えば、ラジオまたはブルートゥース装置)、双方向ラジオなどを備えているとよい。電子装置を収容する格納庫は前述の他の格納庫に類似しており、また、機械的ホルダーとして機能するとともに電池を備えており、または、図示されているように、格納庫は電源、送信機、受信機、処理回路、送信回路、受信回路などを備えているとよい。図196Cは、また別な具体的な着脱自在に取付けられる電子装置にプラグ接続部、および、プラグと嵌合する電子格納庫が設けられている。
靴として例示されている着用可能な創部に電子格納庫を着脱自在自在に取付けることにより、複数の異なる格納庫を着用可能な装具に取付けることができる。従って、図196Dは、靴4442のべろに電子格納庫4444を受容するための開口部が設けられているのを例示している。矢印4446は、電子格納庫を靴に向けて移動させているのを示している。靴のべろには空洞またはパウチ4448が設けられており、ここに電子格納庫を収容する。電子格納庫は多目的であり、複数の装具に入換えて取付けることができ、図196Dでは靴に取付けられているものとして具体化されており、図192Jおよび図192Kでは収納コードに取付けられるものとして具体化されている。図196Eは、靴のべろに設けられたパウチ4450の電子装置がパウチに格納され(図示せず)てその内部に配置されているのを例示している。波4452は無線信号が靴から送信されているのを例示している。着脱自在に取付けられるパウチは靴に固着されて電子格納庫を収容するものと理解するべきである。
本発明は、電子装置の表面の固定手段または電子装置に接続されている固定手段を利用することにより、電子パッケージまたは電子装置を着用可能な装具と嵌合させて組みにする方法およびシステムを教示しており、電子装置の固定手段は着用可能な装具に取付けられている固定手段と相補的である。本発明は、電子装置がユーザーの感覚および声と相互作用することができるようにする装置および方法を更に教示しているが、ユーザーの感覚とは、例えば、視覚および聴覚のことをいう。
本発明の収納コードシステムは、収納コードと、これと組になる着用可能な装具とを備えている。本発明の収納コードシステムは多目的であり、入換え可能な態様でどのような装具とでも併用することができる。
収納コードの上記以外の変形例も考えられるが、そのような収納コードは天地反転U字型構造体として構成された、肩で支える収納装置を備えているものと理解するべきである。肩で支える収納装置はその表面にボタンなどのような固定手段を備えており、衣類に縫い付けられている組になるボタンに嵌合固定する。これに代わる例として、組になる粘着ボタンが衣類の肩領域上に配置されて、肩で支える収納装置を受容する。ボタンなどのような1個の固定手段が衣類の前部に配置され、第2の固定手段が衣類の後部に配置される。天地反転U字型構造体は可撓性の可塑材またはラバー材から製造することができ、このようなU字型構造体はその中心にバネシステムが設けられて、U字型構造体の2本のアームに張力を供与し、構造体を肩により良好に固着するよう図っている。肩で支える装置は繊維から作られており、従って、衣類に固着されると、天地反転U字型の形状をとることになる。天地反転U字型の前面は、電子パッケージを着脱自在に固着するための格納庫を備えている。
従って、図197Aは、肩で支える天地反転U字型構造体4454の好ましい実施形態を例示した側面図である。この実施形態では、天地反転U字型の両端4456は各々が、可撓性のグースネック構造体などのような、調節自在に位置決めできるアーム4458で終端している。調節自在に位置決めできるアームは快適にするためにゴム化され、肩領域を包囲するのに適した構成にするのが好ましい。
天地反転U字型の前部には、携帯電話4462として例示されている電子パッケージを受容する領域または受容部4460が設けられている。矢印4464は電子パッケージを受容部に向けて移動させているのを示している。肩で支える装置は収納コードについて前述した部品のどれを備えていてもよく、例えば、安定装置構造、電子パッケージに接続された退避可能なスプール、着脱自在に取付けられるイヤホン、イヤホンに接続された退避可能なスプールなどがある。図197Aでは、退避可能なコードのスプール4466および接続用プラグが例示されている。
図197Bは、図197Aの実施形態をユーザーが着用しているのを例示しており、ここでは、後身から延びている可撓性アームが前身から延びている可撓性アームと交差して、ユーザーの腋窩(わきの下)領域の下側でX字を形成している。天地反転U字型構造の前部は格納領域と電子装置とを有しているが、電子装置はここで携帯電話として例示されており、格納領域に固着されている。電子装置の退避可能なコードスプール4466は、電子装置の格納領域の下に見て取れる。第2の小さいほうの退避可能なスプール4468がイヤホンに接続されてから、更に、電子装置の大きいほうのスプールに接続されており、この大きいほうのスプールはコネクタプラグとして収納コード案し、電子装置に接続されている。イヤホンは伸張位置にあるのが見て取れ、また、電子装置は収納領域に固着される静止位置にあるのが分かる。
携帯電話を肩で支えさせることにより、ユーザーは電話を握らなくても話をするこおtができるが、これは、マイクが解剖学的に適って口の脇に配置されていると同時、イヤホン(耳の極めて近位にある)が必要な可聴周波搬送システムとして耳に作用している。生物学的に適っている構成により、感覚および発話との相互作用を最適な態様で行えるようになる。図197Cは、天地反転U字型構造の底面を例示しており、可撓性のグースネックアーム4458が天地反転U字型構造に固定され、格納領域は裏側にある(破線で示されている)。
図197Dは、本発明の特殊なシャツ4460をユーザーが着用しているのを例示しているが、肩で支える収納コードを受容する寸法に設定されて、シャツの外側面にスナップ嵌めボタン4462として例示されている固定手段が設けられている。前ボタンの正反対位置の、シャツの背面にはまた別なボタン4464があるのが好ましい。シャツの背面に取付けられたボタンは破線で例示されている。図197Eは、肩で支える収納装置4466がシャツのボタンに固定されているのが例示されているが、シャツボタンへの固定は、肩で支える収納コード側に取付けられた相補的なボタンによって行われる。図197Fは、天地反転U字型構造の底面に2個のスナップ嵌めボタン4468が設けられており、その裏側に格納領域がある(破線で図示されている)。
天地反転U字型の肩で支える収納コードは外側固定手段を備えている。従って、図197Gは、収納コード4502がボタン4504(破線で図示されている)により天地反転U字型の肩で支える収納装置4500に固着されているのが例示されている。収納コードから出ているイヤホンは、肩で支える収納装置4500にフラップ4506によって固着されている。
図197Hは、肩で支える収納コードが電子装置4514を受容する格納領域と、イヤホンおよび電子装置4508に接続された退避可能なコード4510と、入れ子式伸縮自在アーム4514と、入れ子式伸縮自在アームに接続されているとともに電子装置を保持しているプレート4516とを備えているのを例示している。電子装置はディジタル視認装置として例示されている。電子装置はプレートに固着され、静止位置から視認位置まで入れ子式伸縮自在アーム4514の運動によって移動しているのが例示されているが、これにより、電子装置のスクリーンをユーザーの視野軸4518に設置することができるようになる。曲線矢印4520で示されているように、視認するためにプレートが回転させられて、更に傾斜させられる。肩で支える収納コードはスナップ嵌めボタン(図示せず)により衣類に固定される。
図197Jは、天地反転U字型の肩で支える収納コードが肩の上に設置され、バネが装填された機構4522が幾何学的形状の中心に有しているのを例示している断面図である。この機構は張力を生じるとともに、後アーム4524の自由端および前アーム4526の自由端を互いに向けて移動させる。水平矢印4528により表されているこのような張力により、安定した位置決めが行えるとともに、いろいろ異なる寸法の肩にでもぴったり添わせることができる。
図197Kは、天地反転U字型の肩で支える収納コードが可撓性の構造体4530から構成されているのを例示した断面図であり、この構造体は本質的に天地反転U字型の構造体を有しており、このU字型構造体は、その反転U字型の両アームの端部に配置された2本の調節自在に位置決めできるアーム4532に接続されている。反転U字型の前部は、携帯電話などのような装置を受容して機械的に保持するための収納領域4534を備えている。この実施形態では、天地反転U字型の肩で支える構造体には電気接続部が設けられていない。口に近接しているおかげで、音声起動式ダイアル操作を行うことができ、短いワイヤ(図示せず)を装備している左右別個のイヤホンがユーザーの耳に可聴周波を配信する。天地反転U字型の構造体は可撓性に富む薄い可塑材、ネオプレン、皮革、繊維などから作られているとよい。反転U字型構造体の両側で2本のグースネックアームが、肩側につき1本、固定されている。矢印4536は装置が収納領域に向けて移動しているのを例示している。
図197Lは、天地反転U字型の肩で支える収納コード4538が伸張位置にあるのを例示した頂面図であり、このような収納コードは2つの部分、すなわち、前部および後部から構成されている。前部4540には収納領域が設けられている。収納領域は十字型のコネクタ安定装置4542と接続用プラグ4544を含んでいる。接続用プラグは退避可能なスプール4546に接続されており、退避可能なスプールはイヤホン4548と接続されている。
この実施形態においては、天地反転U字型の収納コードは可撓性の素材から作られているのが好ましい。肩で支える収納コードまたは収納ストラップはその両端の各々に固定手段を備えている。ボタン(破線で示されている)が収納コードの裏面に配置されて、衣類またはそれ以外の着用可能な装具のボタンと嵌合して組みになるように図っている。矢印4548は、電子装置4550を収納領域に向けて移動させているのを示している。
図197M−1は、肩で支える収納装置のまた別な実施形態が2本の調節自在に位置決めできるアーム4552を備えているのを例示した斜視側面図であるが、そのようなアームは2本のグースネックアームとして例示されており、特化型の関節曲げできる伸縮自在な格納庫4554がグースネックアームの端部に固定され、電子装置を受容するのに適した構成にされているが、ここでは電子装置は携帯電話4556として例示されている。グースネックアームは2つの部分、すなわち、収納領域に隣接している中間部に比べて高い可撓性を示す両端部が設けられている。前アームは後アームよりも短いのが好ましい。図197M−2は、図197M−1の実施形態をユーザーが着用した場合を例示した側面斜視図であり、2本のアームがユーザーの腋窩の下で交差しているのが図示されている。
格納庫4554は関節交連式ではない集成体を備えていてもよく、電子パッケージを受容するのに適した構成の固定式構造体を備えているものと理解するべきである。
図197M−3は、関節曲げができる伸縮自在な格納庫が伸張して開いた位置にきて観賞できるようになったのを例示しており、ここでは格納庫は開いた状態のフリップ式携帯電話として例示されている。図197M−4は、関節アームが格納庫を第2位置に設置して、聴取するのに音声伝達がより良好であるのを例示している。好ましい実施形態はグースネックアームを備えているものと理解するべきである。天地反転U字型の収納コードに取付られているグースネックアームはストラップまたは弾性バンドで代用することができる。
図197N−1は、本発明の特化型衣類を例示した切取り図であるが、シャツ4560の肩の部分の後部にスナップ嵌めボタン4562が1個、前部に第2のスナップ嵌めボタン4564が1個、設けられており、収納コード装置4566を受容する寸法に設定されているのが描かれている。収納コード装置は、ストラップがその係合面4570に2個の相補的なボタン4568を有しており、裏面4572には格納庫4574が設けられているものとして例示されているが、格納庫4574はコネクタプラグ4576と退避可能なコードのスプール4578を備えている。矢印4580は、収納コードが衣類に取付けられた相補的ボタンのほうに移動しているのを示している。図197N−2は、図197N−1の実施形態をユーザーが着用しているのを例示した斜視図であるが、ここでは、格納庫が携帯電話4582を堅持しており、イヤホン4584がユーザーの耳に装着され、マイク4586が張出し位置にあるのが分かる。
図197Pは図197Aの実施形態に類似している実施形態をユーザーが着用しているのを例示しているが、転置反転U字型構造体4590が2個の調節自在に位置決めできるアーム4592に接続されており、図197Aでは固定式だった格納庫は関節曲げででる伸縮自在な格納庫4594で代用されており、ここでは格納庫は伸張位置にあって開いており観賞を行えるようになっているのが例示されている。
図197Qは図197Pに類似している実施形態を例示しているが、天地反転U字型構造体がグースネックアームに接続される代わりに収納コード4596(可撓性ストラップなど)に接続されているのが正面図で描かれている。収納コードは前身側のボタン4598と後身側のボタン4600(破線で例示されている)を備えており、収納コードは伸縮自在で関節曲げできる収納装置4602を保有しているが、ここでは収納装置は伸張位置にあって観賞を行えるようになっているのが描かれている。
図197RはU字に切り抜いた形状のストラップ4604の実施形態を例示した平面図であり、1個のボタン4606が後部に配置されているとともに、関節曲げできる伸縮自在な格納庫4610に隣接した位置では、第2のボタン4608が前部に配置されている。肩に設置した後では、U字型ストラップは天地反転U字型形状を呈し、U字に切り取った形状で尚且つ反転U字形状の好ましい実施形態ができる。格納庫は伸張位置にあるように図示されており、ディジタル視認装置4612を固着しているように例示されており、本発明に従って格納庫はイヤホン4614に接続されている。ベルクロマジックテープ(登録商標)式固定具片などのようなボタン以外の固定手段を利用してボタンの代用とするとともに、ボタンとストラップの組合せ、または、複数のボタンを使って代用としてもよいものと理解するべきである。
図198Aは、本発明の収納コードシステムのまた別な実施形態が2つの部分、すなわち、収納コード4616および特化型の電子装置ホルダー4618から構成されているのを例示した正面斜視図である。特化型の電子装置ホルダーは、図中では携帯電話4620を堅持しているように例示されているが、2本のアーム460を備えており、アームはスナップ嵌めボタン4622で終端して、収納コード側に取付けられている組になるボタン4624を受容するようになっている。特化型の電子装置ホルダーは、コネクタ安定装置および退避可能なコード4626はもとより、着脱自在に取付けられるマイク4628などのような、本発明により教示されている他の特徴を有しているのが好ましい。矢印4630は、収納コードのボタンを特化型の電子装置ホルダーに向けて移動させているのを示している。図198Bは図198Aの側面図であり、電子装置に接続されているコードが伸張位置にあるのを例示している。アーム4620は収納コードのスリーブを受容することができる。
図199Aは、メモリ制御装置4650が制御ボタン4652、ダイアル4654、表示装置4656、内部メモリ、電子回路、および、コネクタ4685を備えているのを例示している。メモリ制御装置4650は格納庫4660に着脱自在に接続される。格納庫4666は電子回路、ディジタルオーディオ信号をアナログオーディオ信号に変換するチップ、オーディオシステムに接続された回路を備えており、このような回路は図中ではイヤホン4662のポートまたはステレオジャックに接続されたワイヤとして例示されている。矢印4664は、メモリ制御装置4650が収納コード4666の格納庫4660に向けて移動しているのを例示している。図199Bは、収納コードが電子格納庫を備えており、メモリ制御装置が収納コードに固定されているのを例示している。
使用に際し、メモリ制御装置4650は格納庫4660との接続部から取外される。制御装置4650はユーザーによってプログラムされ、特定の多様な楽曲を準備したり、音量を変えることができる。制御装置4650が電子回路を備えている格納庫4660に接続されると、装置4650により、例えば、音量を変えるといったような特定の態様で作動するようにプログラムされた制御装置が格納庫を支配する。
本発明の収納コードは有線機能または無線機能として作用するほかにも、情報処理装置および音声配信システムとしても作用し、更に具体的には、図199Aおよび図199Bに例示されているプロセッサとしても作用する。プロセッサは幾つかのプログラムを実行するが、例えば、本明細書ではメモリ制御装置(または、制御メモリ装置)と呼ばれている着脱自在に取付けられる電子装置と接触することにより或る機能を実行する。この実施形態では、メモリ制御装置は着脱自在な電子装置として作用し、制御ボタンとメモリを備えており、MPフォーマットを利用するのが好ましいが、そのようにして圧縮し、音楽を保存し、メモリ制御装置が収納コードに格納されている電子機器に取付けられると、ファイルが解凍され、音楽が再生される。
制御ボタンを装備したメモリ制御装置により、楽曲を選択したり音量を変えることができるようになるが、制御情報はメモリ制御装置に保存されている。メモリ制御装置が収納コードの電子回路に接続されると、メモリ制御装置から転送されてきた情報に従ってプログラムが機能を実行し、予めプログラムされたものに従って音量を変更し、更に、メモリ制御装置の制御ボタンによって予めプログラムされたものに従って楽曲を変える。
本発明の制御ボタンを装備したメモリ制御装置はプロセッサと電源を備えている。これに代わる例として、本発明のメモリ制御装置は、ホストデバイスなどのような別個の装置から得られたエネルギーに拠って作動する。収納コードは、メモリ制御装置からの情報を受信し、保存し、または、受信して保存するためのUSBコネクタまたはそれ以外のコネクタを備えている。収納コードの電子部のソフトウエアは音声ファイルを解凍してから増幅し、音楽聴取できるようにする。本発明のメモリ制御装置は、従来のコンピュータ、スピーカーシステム、オーディオシステム、画像化システム、または、これらの各種組合せに接続するのに好適な構成にされてもよい。
本発明はまた、新規なブルートゥース(Bluetooth)装置を教示しており、ブルートゥース装置は差込口すなわち本発明の収納コードの雄コネクタに接続するための雌コネクタを備えている。このオーディオポートに加えて、本発明のブルートゥース装置は、耳で支える部分と内蔵スピーカーとを有しており、これらにより従来の態様で耳の周囲に設置することができるようになる。本発明のブルートゥース装置のオーディオポートは可聴周波信号を受信して変換する電子回路に接続されて、変換信号をステレオプラグ(または、何らかの電気プラグ)へ送信するとともに、イヤホンに音声を配信する。オーディオジャックにより、ブルートゥース装置は複数の異なる収納コードをいろいろ入換えて使えるようになるうえに、他のブルートゥース装置も入換えることができるが、このようなブルートゥース装置は本発明のブルートゥース装置の差込口に接続するためのオーディオプラグを装備している。電子装置は、アナログ・ディジタル変換機や増幅器などのような電子装置の共通部品を備えているものと理解することができる。
本発明のブルートゥース装置は、イヤホン(または、スピーカー)は受信機の電子機器には接続されておらず、ブルートゥース装置のオーディオ転送システムは、先行技術と同様に、ブルートゥース電子機器と物理的には一体化されない。一実施形態においては、単純なブルートゥース装置が実現されるが、この場合、ブルートゥース装置は無線信号を獲得するための電子回路、電源、送信機、受信機、制御装置、入力端、出力端、オーディオジャックなどを有しているに過ぎず、内蔵スピーカーまたは内蔵オーディオ転送システムは装備していない。本発明のまた別な実施形態は、内蔵スピーカーおよび補聴器ホルダーの他にもあらゆる構成部材を備えている。
図200Aは、本発明の好ましい実施形態が本発明の特化型の収納フレームの支持構造体を備えているのを例示しており、支持構造体はコードであるのが好ましく、ここでは収納コード4700と称する。収納コード4700はその幾何学的形状の中心4701に特化型の収納フレーム4702が設けられている。収納コード4700は本質的に矩形または長円形の形状を呈しており、その両端縁に隣接している右領域および左領域に固定手段を備えているが、そのような固定手段にはボタン、スリーブ、ベルクロ片などがある。図200Aにおいては、右ボタン4704が1個、左ボタン4706が1個、設けられている。
特化型の収納フレーム4702は矩形のコードスプール4710を有している箱型構造4708を備えている。箱型構造4708はステレオプラグ4712の端部4713を支持するための内側壁と、ワイヤ4717に接続されているステレオプラグの端部4715を支持するためのもう1つ別な内部壁4713とを備えている。
広く使用されているステレオプラグには2つの部分があり、すなわち、金属部(自由端)と非金属の端部であり、後者は通常はゴム化される部分であり、金属製部分から出ているワイヤに取付けられる。箱体4508の内側の壁4513は開口部4719を備えており、開口部はステレオプラグ4712のワイヤ4717またはステレオプラグの端部を受容するためのスリットであるのが好ましい。ステレオプラグ4712の長軸線に直交して配備された箱状の構造体4708の壁4711は、ステレオプラグ4712を適所に堅固に保持するための開口部4721を備えている。
特化型の格納庫の形状はステレオプラグを安定した確固たる位置に維持することができるようにし、電子装置の差込口または雌コネクタを一貫して受容するように図っている。本発明の構成を利用しなければ、ステレオプラグ4712は退避可能なコード4710に向けて引張られ、プラグ4712の自由端は複数の異なる任意の方向に対面し、従って、電子装置をステレオプラグ4712に着脱するのに一貫して整合させることができない。退避可能なコードは雌コネクタに接続されて、このコネクタが着脱自在に取付けられる装置の雄コネクタを受容するようにしているものと理解するべきである。本発明の接続と整合の集成体は電気接続のためのみならず、機械的接続のためにも同様に利用することができるものと、更に理解するべきである。
ステレオプラグ4712は2個の互いに離隔されたアームの間に保持されるのが好ましい。本発明は、ステレオプラグを退避可能なワイヤに接続して、ステレオプラグの自由端(金属部を含んでいる)を露出したままにするとともに、電子装置と整合状態で自由にステレオジャック(または、オーディオジャックであれば何であれ)を一貫して受容することができることを教示している。ステレオプラグはステレオプラグを人が引張るのに加わる力により伸張させることができるとともに、ステレオプラグは退避可能なコードのスプール4710に設けられたバネの張力により静止位置まで後退させられる。
従って、本発明は、ステレオプラグを退避可能なコードに接続し、更に、ステレオプラグの端部を雌コネクタと一貫して整合させるとともに、該端部を雌コネクタに受容させて接続する方法および装置を教示している。特化型の格納庫は限られた寸法の開口部4719が設けられた箱体4708の内側に壁4713を備えているが、プラグ4712の両端を支持するこの特化型の格納庫が無ければ、ステレオプラグ4712はスプール4710の中に引き込まれてしまう。
箱体4708の内側に壁4713を設けるのが遥かにずっと好ましいが、本発明は内側壁が無くても機能することができるものと理解するべきである。しかしながら、この代替の実施形態においては、ステレオプラグの端部はスプールに支持載置され、箱体4708の壁4711に設けられている開口部4721はステレオプラグ4712の非金属部の中間部に設置される。
収納コード4700のこの特殊構造は、ステレオプラグ4712から出てスプール4710の内側まで延びているワイヤの端部をイヤホン4724(または、音声を配信するいずれかの装置)に接続されているワイヤに接続することを更に含んでいる。イヤホンのワイヤはスプール4710の中心から出ている。ワイヤは固定点を有しているのが好ましいが、スプールの頂面に半田付けされているのが好ましい。本発明の特殊なワイヤは2個ののうち一方のイヤホン4724に接続されているイヤホンワイヤ4726を備えており、このワイヤは反対のイヤホン4724に接続されているイヤホンワイヤ4728に比べて、長さが異なっている。この長さはスプール4710の出口点4730から測定されるか、または、箱体4708の出口点から測定される。
図200Aで分かるように、右イヤホンのワイヤ4728は左イヤホンのワイヤ4726よりも長い。収納コード4700の出口点4732、4734から測定したのであれば、両イヤホンワイヤの長さは同じぐらいであるか、または、互いに等しい。このように長さが異なる特殊な構成により、収納コードの長軸線沿いに電子装置の脇の位置でスプールを解剖学的に最良に位置決めすることができるようになるとともに、見える部分の両ワイヤが同じ長さになるようにすることができる。収納コードに沿ってその中を通るワイヤの領域は、2枚の素材層の間に挟まれて、イヤホンワイヤの同一ではない構成が傍で見ている人の目に付かないようにするのが好ましい。
ステレオプラグ4712の長軸線は収納コード4700の長軸線に対して平行に設置されるのが好ましく、更に、ここでは右ボタン4704として例示されている少なくとも1個の固定手段の方向を先端が指すようにするのが好ましい。ステレオプラグの金属部は目で見ることができ、ステレオプラグは格納庫4702のまた別な第2の領域4736に配置され、この格納庫は装具を受容して格納するのに好適な構成にされるが、本発明について先に説明したように、格納される装具は電子パッケージであるのが好ましい。格納庫4702の空の領域4736は、例えば、図72、図73A、図73Bに例示されているように、滑り傾斜面構造を有している。垂直方向への引張りを利用することにより電子装置が取出せるが、好ましい方法は水平方向への引張りを含んでいる当業者には多様な変形例が明白である。実験的には、収納フレームは鈍角反転V字型形状を含んでおり、V字の一方のアームはスプールを備えており、V字の他方のアームは電子装置を受容するための格納庫を備えている。この実施形態では、電子装置は地面に関して約45度の角度で斜行する方向を指している。
電子装置は、引張られると斜行する様式で移動するが、この斜行は、アームが後頭部の装置を掴む場合には、アームの動きに生物学的により適っている。この実施形態では、ステレオプラグのワイヤは一部が45度の角度で折畳まれ、ステレオプラグを固着する2枚壁構造は、電子装置を受容しているV字型のアームの格納庫の一部となる。これと反対側のアームはスプールの格納庫を備えている。V字をなす2本のアームの間のホイール(滑車機構など)が使われれば、角度付けされた位置において移動を容易にすることができる。
電子装置の差込口がステレオプラグ4712に直交して配置されている装置については、代替の実施形態はL字型のステレオプラグを備えている。この実施形態では、電子装置を受容する格納庫は傾斜面の上端縁を傾斜面の下端縁に接続する構造を有しており、従って、滑り傾斜面構造から装置を取出す間にワイヤが通過することができるスリットを作ることができる。
スプールの好ましい直径は12 cmに等しいか、または、それよりも短く、7 cmに等しいか、または、それよりも短く、4 cmに等しいか、または、それよりも短いのが最も好ましく、2 cmに等しいか、または、それよりも短いのが更にもっと好ましい。スプールとステレオプラグの非金属部とを格納する構造体の好ましい長さは90 mmに等しいか、または、それよりも短く、70 mmに等しいか、または、それよりも短いのが好ましく、52 mmに等しいか、または、それより短いのがより好ましく、42 mmに等しいか、または、それより短いのが最も好ましい。
図200Bは、図200Aに類似している収納コードの好ましい実施形態を例示している。図200Bの収納コード4800の構成部材は全て、ネオプレンまたは布などのような柔軟素材からできており、但し、スプール4802およびコネクタ安定装置4804は例外である。コネクタ安定装置は2つの機能を有しており、すなわち、ステレオプラグがスプールに向けて引張られるのを阻止し、および、電子装置がステレオプラグから外れるのを阻止する。
コード4800の表面に糊付けしてスプール4802を包囲している柔軟素材の壁に固着することにより、または、スプール4802を包囲している柔軟素材の壁に固着することにより、スプール4802を適所に保持することができる。コネクタ安定装置は柔軟素材によって両面が被覆され、スプールの両側に開口4806を有している空洞を形成する。開口部の端縁4808は湾曲した濃い線として描かれており、この部分はコネクタ安定装置を完全には被覆していない。コネクタ安定装置の端部4810は被覆されないまま放置されることで、ユーザーがコネクタ安定装置を掴むことができるようになり、また、コネクタ安定装置によって固着されている電子装置を掴むことができるようになる。矢印4812は、コネクタ安定装置が収納コードから取出される時の動きを示している。コネクタ安定装置は、電子装置を受容するのに適した構成にされた構造であって、ステレオプラグに固定されているものであれば、どんな構造であってもよい。コネクタ安定装置はどのような形状であってもよいが、例えば、前述したように、板、十字、フックなどがある。
図200Cは、図200Aに類似している代替の実施形態を例示している。この実施形態においては、滑りガイド傾斜面4902が設けられている。ステレオプラグ4904は、2個の互いに離隔した傾斜面4902の間に固定されている。ユーザーは、前述したのと同じ態様で、電子装置を収納コード4900から取出すことができる。この装置は、収納コード4900から取出される時に、電気接続が切断される。
本発明の実施形態は、図200Aから図200Cの収納コードを含め、着用可能な装具などの物品ならどんなものとでも物理的に接続して一体にし、単体構造を形成するものと理解するべきである。
本発明の熱パックは本願の着用可能な装具のいずれとでも組合わせることができ、また、ヘルメットに装備される熱パックは薄い卵の殻の構成を有しているようにしてもよいものと理解するべきである。
前段までの説明は本発明の原理の例示にすぎないと解釈するべきである。当業者なら多数の修正と変更が容易に想起するので、図示しながら説明したとおりの厳密な構成および動作に本発明を限定するのは望ましくなく、従って、好適な修正例およびその均等物はいずれも、本発明の範囲に入るものと解釈するべきである。