JP6044708B2 - 石炭の風化度の評価方法、風化石炭のコークス化性の評価方法、及び、石炭の風化度の管理方法、並びに、コークスの製造方法 - Google Patents

石炭の風化度の評価方法、風化石炭のコークス化性の評価方法、及び、石炭の風化度の管理方法、並びに、コークスの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、コークス用の原料に用いられる石炭の風化度の評価方法、風化石炭のコークス化性の評価方法、及び、石炭の風化度の管理方法、並びに、コークス製造方法に関する。
高炉で使用されるコークスは、高炉内の通気性を維持するために十分堅牢であること、すなわち、強度が求められる。コークスは、通常、複数銘柄の石炭が配合されてなる配合炭をコークス炉で乾留して製造され、この複数銘柄の石炭の性状がコークス強度に大きく影響を及ぼしている。
製鉄所や石炭採掘所などにおいては、石炭は、使用されるまでヤードなどで保管されている。保管されている間に、石炭は、大気中に晒されることにより風化作用を受ける。この風化作用は石炭の粘結性、発熱量、コークス化性など、石炭性状に様々に影響を及ぼすことが知られている(非特許文献1参照)。また、風化した石炭(風化炭)を配合炭に加えると、その配合炭から得られるコークスの強度が予想外に低下することが報告されている(非特許文献2参照)。よって、風化炭を配合炭に加える場合には、予想外の強度低下が生じる可能性がある。そのため、コークス強度に影響を及ぼす石炭の風化度を評価することが試みられている。ここで、石炭の風化度とは、風化によって変わる石炭の性状の変化度合いを意味し、石炭の風化度を評価する方法としては、例えば、以下の(A)、(B)及び(C)が知られている。
(A)石炭流動性を指標とした風化度測定法
石炭流動性とは、JIS M8801に規定されたギーセラプラストメータによる石炭の流動性測定方法によって測定される性状であり、最高流動度MF(Maximum Fluidity)が指標である。最高流動度MFには、風化日数の経過に伴い減少傾向があり、最高流動度MFは、コークス品質、特に強度管理上の一因子として利用されているため、風化度と強度管理の両方に使用できる点で有用である(非特許文献3参照)。
(B)石炭加熱時に発生するガスの組成を指標とした風化度測定法
特許文献1には、石炭加熱時に発生するガスのうち、CH、CO、COの3成分相互間の比率を指標として、石炭の風化度を判別する方法が提案されている。この方法では、風化によりMFが検出限界以下になった石炭の風化度も測定することが可能であり、また、強度の低下幅も推定することができる。
(C)石炭の表面張力による風化度測定法
非特許文献4によれば、フィルム・フローテーション法により測定される未加熱の石炭の表面張力により石炭の風化度を測定可能であることが報告されている。風化の進行とともに、石炭の表面張力は増大することが示されている。
特許第3302446号公報
燃料協会誌,Vol.58(1979),p112 コークス・サーキュラー,Vol.37(1988),p.209 コークス・サーキュラー,Vol.23(1974),p88 D.W.Fuerstenau,Jianli Diao:Coal Preparation,Vol.10(1992),p1−17.
コークス強度に及ぼす影響を考慮した風化度の指標として上記の(A)〜(C)のような方法が提案されているが、以下に、これらの方法の問題点を述べる。
(A)の方法は、測定装置が広く普及しており、測定も容易である。しかしながら、最高流動度MFの測定値に検出限界があり、低い最高流動度となる石炭の風化度が測定困難であることが問題である。風化により最高流動度MFは減少するが、ある程度風化が進行すると最高流動度MFは0となり、これ以上風化度が測定できないからである。また、最高流動度MFは石炭ビトリニット平均最大反射率Roとともに重要な配合指標であり、コークス強度の推定に必要なパラメータである。しかしながら、風化炭を配合した場合には、石炭ビトリニット平均最大反射率Ro及び/または最高流動度MFとコークス強度とについての、風化炭を配合しない場合における相関関係が成立せず、その相関関係からコークス強度が大きく異なる(低下)してしまうので、特に、最高流動度MFは風化炭配合時には配合指標として利用できない点も問題である。
(B)の方法は、低い最高流動度MFを有する石炭の風化度、及び、コークス強度の低下幅が測定可能である。しかしながら、コークス強度の低下幅の予測について開示されている技術は一種類の石炭を乾留した時の結果のみであり、実操業のように複数種類の石炭を配合している場合の強度を推定することは述べられておらず、石炭を配合して用いた場合の影響が明らかになっていない点が問題である。
(C)の方法について、石炭の風化と、石炭の表面張力に関連があることが述べられているものの、その石炭を乾留した場合の表面張力の変化や、コークス強度に対する影響については述べられていないため、風化した石炭をコークス製造用に用いる場合において、その風化石炭のコークス化性を評価することは難しい。ここで、コークス化性とは、石炭をコークスにする場合において、その石炭を用いたことに起因して、コークス強度が上昇または低下する度合いを示す性状を意味する。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、コークス強度への影響を評価可能な指標を用いて、従来の方法では測ることのできなった範囲の、石炭の風化度及び風化石炭のコークス化性を評価する方法を提供し、更には、この指標を用いて、コークスの強度を低下させずに風化炭を、コークス製造用の配合炭に加えることを可能とする石炭の風化度の管理方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下の通りである。
[1]風化した石炭を熱処理して生成されるセミコークスの表面張力を指標として、石炭の風化度を評価することを特徴とする石炭の風化度の評価方法。
[2]風化した石炭を配合してコークスを製造するに際し、前記風化した石炭を熱処理して生成されるセミコークスの表面張力を指標として、風化によるコークス強度の低下を評価することを特徴とする風化石炭のコークス化性の評価方法。
[3]上記[1]に記載の石炭の風化度の評価方法を用いた石炭の風化度の管理方法であって、予め、石炭在庫に含まれる複数銘柄の石炭を熱処理して生成される各銘柄のセミコークスの表面張力を準備し、前記各銘柄の石炭についての、前記石炭在庫中の割合を把握しておき、複数銘柄のセミコークスが前記割合に応じて混合されてなる複合セミコークスの、前記表面張力及び前記割合から求まる界面張力の値γinterが0.03mN/m以下となるように、前記複数銘柄の石炭の各々の風化度を管理することを特徴とする石炭の風化度の管理方法。
[4]上記[1]に記載の石炭の風化度の評価方法を用いた石炭の風化度の管理方法であって、予め、石炭在庫に含まれる複数銘柄の石炭を熱処理し生成される各銘柄のセミコークスの表面張力を準備し、前記各銘柄の石炭についての、前記石炭在庫中の割合を把握しておき、前記石炭在庫に含まれる石炭のうち、風化度が管理される管理対象銘柄の石炭を熱処理して生成されるセミコークスの表面張力の値と、前記管理対象銘柄の石炭を前記石炭在庫から除いた残部石炭中の各銘柄の石炭の割合を重みにして、前記残部石炭の各銘柄の石炭を熱処理して生成される各銘柄のセミコークスの表面張力の値を加重平均して求められる値と、の差Δγが1.5mN/m以下となるように、管理対象銘柄の石炭の風化度を管理することを特徴とする石炭の風化度の管理方法。
[5]上記[1]に記載の石炭の風化度の評価方法を用いた石炭の風化度の管理方法であって、管理対象の風化した石炭から生成されるセミコークスが、前記風化した石炭を500℃で熱処理して生成されるセミコークスの表面張力の値で39.5mN/mに相当する値以上の表面張力を有するように、前記石炭の風化度を管理することを特徴とする石炭の風化度の管理方法。
[6]上記[3]ないし上記[5]に記載の方法により風化度が管理された石炭を配合して配合炭を生成し、該配合炭を乾留して、コークスを製造することを特徴とするコークスの製造方法。
本発明によって、風化した石炭を熱処理して生成されるセミコークスの表面張力を指標にして、従来の方法では測ることのできなかった範囲まで石炭の風化度を評価することができる。この評価によって、コークス強度の低下が抑制可能な範囲の風化度で石炭を管理し、コークスを製造することが可能となる。これにより、風化した石炭を、所望のコークス強度を発現するコークスとなる配合炭に加えることが可能となる。
図1は、各石炭の最高流動度MFと、各石炭を熱処理して生成される各セミコークスの表面張力と、の関係を表すグラフを示している。 図2は、実施例1における、複合セミコークスの界面張力と、配合炭の乾留で得られたコークスの強度と、の関係を表すグラフを示している。 図3は、実施例1における、管理対象銘柄のセミコークスの表面張力と残部銘柄石炭から生成されたセミコークスの加重平均値との差と、配合炭の乾留で得られたコークスの強度と、の関係を表すグラフを示している。 図4は、実施例1における、管理対象の石炭から生成されるセミコークスの表面張力と、配合炭の乾留で得られたコークスの強度と、の関係を表すグラフを示している。
本発明者らは、従来のコークス製造技術では着目されていなかった、石炭を熱処理して生成されるセミコークスに着目し、2種のセミコークス間の表面張力の差またはセミコークスの界面張力に基づいて、石炭間の接着性の良し悪しを評価することが可能であることを知見した。
更には、本発明者らは、風化した石炭を配合炭に加えると、その配合炭の乾留で得られるコークスの強度が予想外に低下し得る現象に着目し、この現象と前述の知見とを鋭意検討した結果、複数銘柄の石炭からなる石炭混合物について、各銘柄の石炭から生成される各銘柄のセミコークスの表面張力を指標にして、石炭の風化度を評価することが可能であることを見出した。ひいては、本発明者らは、前記指標で、または、各銘柄のセミコークスが混合されてなる複合セミコークスの界面張力で、風化によるコークス強度の低下を評価し、石炭の風化度を管理することで、コークスの強度を調整することができることに想到した。
一般に、表面張力の異なる2種の物質が接着した場合には、その表面張力の差が小さいほど接着の強度は高くなることが知られている。石炭がコークス化する過程では、加熱により石炭が一旦溶融して再固化し、コークスが生成される。その過程において、2種の石炭同士が接着し、強固なコークス構造が形成される。従来、これらの接着構造は石炭同士の融着によって形成されるものと考えられており、石炭の溶融性(例えば、最高流動度MF)が重要な役割を担っていると考えられてきた。この考えに対し、本発明者らは、異種の石炭が接着する現象自体に着目し、この接着の強さもコークスの強度に何らかの影響を及ぼしているのではないかと考え、接着現象を検討し、表面張力差とコークス強度との関係を実験的に確認した。
上記の接着現象を検討する場合には、実際に石炭が軟化溶融を開始し、石炭が接着、固化してコークス化が完了するまでの温度(350〜800℃)における溶融物の表面張力を求め、その表面張力の値を利用することが望ましいと考えられる。なぜならば、石炭間の接着強度は、軟化溶融を開始してコークス化するまでの石炭軟化溶融物の表面張力の影響を受けていると考えられるためである。従って、この温度域での接着強度を発現する石炭の表面張力を測定することが好ましいと推察される。
ところが、こうした高温域での物質の表面張力の測定方法は知られていない。そこで、本発明者らは種々の代替法を検討した結果、一旦熱処理した石炭を常温に冷却した後の表面張力、好ましくは急冷した後の石炭の熱処理物の表面張力を用いることで石炭間の接着強度をよく表すことができ、これらの接着現象がコークスの強度にも影響を及ぼすことを見出した。この石炭の熱処理物をセミコークスといい、セミコークスは、具体的には、石炭が軟化溶融を開始し、石炭が接着、固化してコークス化が完了するまでの温度(350〜800℃)まで加熱されてから、冷却された石炭の熱処理物である。本発明者らは、そのセミコークスの表面張力を指標にして、コークスの接着強度に影響を及ぼす石炭の風化度を評価することができるのではないかと推察した。
一般的に、表面張力によって、界面張力を算出することができるので、本発明者らは、上記の推察に基づいて鋭意実験した結果、具体的には、複数銘柄の石炭からなる石炭混合物から生成される複合セミコークスの界面張力が0.03mN/mより大きくなると、石炭混合物の乾留で得られるコークスの強度が低下することを明らかにした。n銘柄の石炭を熱処理して生成されるn銘柄のセミコークスからなる複合セミコークスの界面張力の値γinterは、行列W及びΓによって次の関係式で表すことができる。
Figure 0006044708
ここで、行列W及びΓは、石炭混合物にn銘柄の石炭が含まれるとした場合のi番目の石炭iの配合率w、及び、i番目の石炭iから生成されるセミコークスiとj番目の石炭jから生成されるセミコークスjとの間の界面張力γij、によって次の式で表される。配合率wは、本来、石炭混合物から生成されるセミコークス混合物中のセミコークスの配合率で表すことが好ましい。しかしながら、そのセミコークス混合物中の各セミコークスの存在比率は、熱処理後した後であっても、石炭混合物における各石炭の存在比率から大きく変わることはないので、wを、石炭混合物における各石炭の配合率で表している。
Figure 0006044708
Figure 0006044708
また、石炭混合物がn銘柄の石炭からなる場合において、全銘柄の石炭の配合率の合計は1であるため、次の関係式が成立する。
Figure 0006044708
式(2)における界面張力γijについて、その定義上、γij=γjiが成立する。セミコークスiの表面張力γと、セミコークスjの表面張力γと、によって、2銘柄のセミコークス間の界面張力γijは、リーとニューマンらの式を基に、次の関係式で表すことができる。
Figure 0006044708
但し、定数βは、0.0001247(m/mJ)である。
複合セミコークスの表面張力の分散σγ を用いることによって、式(1)を簡便にした次の式(6)でも、セミコークスの界面張力値を算出することができる。前記式(6)による界面張力値γinterの算出結果は、式(1)による算出結果とほぼ一致し、その差については実用上問題ない。
Figure 0006044708
式(6)における、分散σγ は次の式(7)によって求めることができる。
Figure 0006044708
また、複数銘柄の石炭から生成される複数銘柄のセミコークスの表面張力差が小さいほど、複合セミコークスの界面張力が低下し、差が大きいとその界面張力が大きくなる。よって、コークス強度を低下させないためには、表面張力が近いセミコークスの元となる石炭を配合することが好ましい。このことを考慮した上で、本発明者らは、鋭意検討し実験した結果、セミコークスの表面張力の差を指標として用いる場合において、複数銘柄の石炭の全体から、単一または数銘柄からなる石炭混合物を選択し、石炭の全体から石炭混合物を除く残部石炭を定め、石炭混合物と残部石炭とから生成されるセミコークスの表面張力の差Δγが1.5mN/mを超える場合に、その複数銘柄の石炭から生成されるコークスの強度低下が顕著になることをも知見している。本発明では、石炭混合物を構成する石炭の銘柄が複数銘柄ではなく単一の銘柄であっても、便宜的に、石炭混合物を、「混合物」と称する。
次に、セミコークスの表面張力について説明する。まずは、セミコークスを生成する方法を説明する。セミコークスを生成する際の石炭の加熱温度は、石炭が加熱されて軟化溶融を開始する温度から、石炭が接着、固化してコークス化が完了する温度までの温度域、つまり軟化溶融を開始する350℃以上で、かつ、コークス化が完了する800℃までの温度域とすることが適当である。このため、セミコークスは、石炭を、空気を遮断してあるいは不活性ガス中で、350℃以上に加熱した後冷却して生成することが好ましい。加熱温度である350〜800℃において、特に接着に寄与している温度は軟化溶融時の温度であるが、コークス製造に用いられる石炭の軟化溶融温度域は350〜550℃であり、接着構造は500℃近傍で決まると考えられるので、加熱温度としては特に500℃近傍として480〜520℃が好ましい。すなわち、セミコークスを生成する場合に、風化した石炭を熱処理する温度は、350〜800℃の範囲の温度であることが好ましく、350〜550℃の範囲の温度であることが更に好ましく、480〜520℃の範囲の温度であることが最も好ましい。
不活性ガス中で石炭を冷却する理由は、表面張力測定誤差を抑えるためである。加熱直後の石炭は高温であり、含酸素雰囲気で冷却した場合表面が部分的に酸化して構造変化を起こし、表面張力測定値に誤差が生じるからである。不活性ガスとしては、ヘリウムやアルゴンガス等の希ガスまたは窒素ガスを用いることが可能であり、通常は窒素ガスを用いればよい。
さらに、加熱後の石炭は急速に冷却することが好ましい。加熱した石炭を急冷する理由は軟化溶融状態での分子構造を保つためであり、分子構造が変化しないと考えられる10℃/sec以上の冷却速度で冷却することが好ましい。急冷方法としては、液体窒素、氷水、水などの液体や、窒素ガスのような不活性ガスを用いる方法などがあるが、ガス冷却は石炭の内部まで冷却するのに時間を費やし、冷却速度に分布が生じてしまう点、及び、氷水、水による冷却では水分の付着により表面張力の測定に影響を与えてしまう点から、液体窒素を用いて急冷することが望ましい。具体的には、石炭を保持した容器ごと液体窒素の中に浸漬すればよい。
本発明における石炭に施される熱処理方法は、次の通りである。
(a)石炭を粉砕する。この石炭の粉砕では、JIS M8812に記載されている石炭の工業分析における粉砕粒度である250μm以下に石炭を粉砕することが望ましい。
(b)工程(a)で粉砕した石炭を適当な加熱速度で加熱する。界面張力及び表面張力による評価の対象となるコークスが製造されるときの加熱速度に応じて、この加熱速度を決めることが望ましい。前述の350〜800℃の範囲内の温度まで石炭を加熱すればよい。
(c)工程(b)で加熱した石炭を液体窒素で冷却する。この冷却では、上述の方法で急冷することが望ましい。
次に、表面張力の測定方法を説明する。表面張力の測定方法として、静滴法、毛管上昇法、最大泡圧法、懸滴法、液重法、プレート法(Wilhelmy法)、拡張/収縮法、輪環法、滑落法、リテンションタイム測定法、フィルム・フローテーション(Film Flotation)法などが知られている。石炭は様々な分子構造で構成されており、その表面張力も一様ではないことが予想されるため、表面張力分布の評価が期待できるフィルム・フローテーション法(D.W.Fuerstenau:Internatinal Journal of Mineral Processing,20(1987),153.)を用いることが特に好ましい。
以下、フィルム・フローテーション法による表面張力測定についての諸条件を述べる。フィルム・フローテーション法で用いる液体は、常温時の石炭及び軟化溶融時の石炭の表面張力値が20〜73mN/mの範囲に分布していることから、この範囲内の表面張力を有する液体を用いればよい。例えば、エタノール、メタノール、プロパノール、tert−ブタノール、アセトンなどの有機溶媒を用いて、これらの有機溶媒の水溶液から20〜73mN/mの表面張力を有する液体を作製することが可能である。表面張力が異なる種々の液体に試料粒子を落下させ、それぞれの液体に対して浮遊した試料粒子の質量割合を求め、その結果を頻度分布曲線に表すことで、試料の表面張力分布を得ることができる。表面張力を測定するサンプルの粒度については、液体に対する、測定対象の試料の接触角がほぼ0°に等しいときの表面張力を測定することが望ましく、粉砕した試料粒子の粒径が大きくなるにつれて接触角が増加することから粒径は小さいほど望ましいが、試料粒子の粒径が53μm未満の場合は凝集しやすいので、この凝集を防止するために試料粒子は粒径53〜150μmに粉砕することが好ましい。
フィルム・フローテーション法は表面張力による物質(試料粒子)の浮遊現象を利用していることから、物質の重力が無視できる条件下で測定を行う必要がある。物質の密度が高いと重力の影響を受け、接触角が大きくなってしまうからである。よって、重力が接触角に影響を及ぼさないと考えられる、密度が2000kg/m以下の物質を測定することが望ましい。様々な種類の石炭やセミコークスはこの条件を満たすことから、強粘結炭、非微粘結炭、無煙炭など、炭種を問わず、あらゆる石炭やセミコークスの粉体を、フィルム・フローテーション法の試料粒子に採用することができ、その表面張力をその方法で測定できる。さらには、ピッチ、オイルコークス、粉コークス、ダスト、廃プラスチック、その他バイオマスなどの添加物も同様に測定可能である。
フィルム・フローテーション法に用いる試料として、石炭を加工する方法の一工程例は、以下の通りである。
(a’)石炭を粒径200μm以下に粉砕する。
(b’)工程(a’)で粉砕した石炭を3℃/minで500℃まで不活性ガス気流中で加熱する。コークス炉においてコークスが製造されるときの加熱速度に合わせて、上記工程(b’)における加熱速度を3℃/minとしている。
(c’)工程(b’)で加熱した石炭を液体窒素で急冷する。
(d’)工程(c’)で急冷された石炭を粒径150μm以下に粉砕し、粉砕した石炭を乾燥された不活性ガス気流中120℃で2時間乾燥する。工程(d’)における乾燥方法は、表面に付着した水分を除去できる方法ならばどのような方法でも構わず、窒素、アルゴンなどの不活性ガス中で100〜200℃に加熱する方法の他にも、減圧下で乾燥する方法なども採用できる。
セミコークスの表面張力を示す指標としては、表面張力分布の平均値(平均表面張力)、表面張力分布の標準偏差、表面張力分布のピーク値の表面張力、表面張力分布の最大表面張力と最小表面張力との2つの値、表面張力分布の分布関数などが挙げられる。表面張力分布の平均値(γの平均値)は、例えば下記式(8)のように表される。セミコークスの表面張力の値としては、表面張力分布の平均値を採用してもよく、複数回測定した表面張力値のうち精度の高いと考えられる値や、それらの測定値の平均値を採用してもよい。本発明の方法におけるセミコークスの表面張力としては、フィルム・フローテーション法によって求められた表面張力分布の平均値を用いることが最も好ましい。
Figure 0006044708
但し、上線付きγ;表面張力分布の平均値、γ;表面張力、f(γ);表面張力分布の頻度である。
本発明者らが、風化が進んでいない石炭のうち、コークス製造に用いる石炭を500℃で熱処理して生成されるセミコークスの表面張力を測定した結果、上記の方法で測定されるセミコークスの表面張力は37.0〜45.0mN/mの範囲にあり、測定誤差は0.4mN/mであった。これら表面張力及び測定誤差の値は、上記の方法で測定されるセミコークスの表面張力分布の平均値であり、以下特記しない限り表面張力として示される値は、上記表面張力分布の平均値である。
次に、セミコークスの表面張力の風化による変化について説明する。上記のように、セミコークスの表面張力は、石炭の接着に影響を及ぼす上に、本発明者らは、単に接着への影響だけでなく、セミコークスの表面張力が風化によっても、減少することを実験により確認した。
[実験]
本実験に用いる石炭A〜E、及び、各石炭及びそれらから生成されるセミコークスの性状を表1に示す。このセミコークスは、上記工程(a’)〜(d’)によって生成されたものである。
Figure 0006044708
本実験では、石炭A〜Eの風化度と、石炭A〜Eから生成されるセミコークスの表面張力の関係を調査した。表1の石炭名において、風化前の石炭には石炭名の後に添え字0を、空気雰囲気中150℃で3時間加熱による強制風化炭は添え字1を、空気雰囲気中150℃で5時間加熱による強制風化炭は添え字2を付記する。特に、A炭については3ヶ月大気中にさらして自然風化させたA炭を用意した。
また、本発明者らは、表1に記載の石炭の最高流動度MFと、各石炭から生成されるセミコークスの表面張力を測定した。その測定結果を図1に示す。図1ではMF=0ddpmの測定値をlogMF=0の点としてプロットしてある。表1の表面張力γ[mN/m]は、石炭名の項目に記載された石炭から生成されるセミコークスの表面張力の値である。この表面張力の値として、上述のようにフィルム・フローテーション法によって、表面張力分布を求め、その分布の平均値を採用している。
表1には、各石炭について、石炭ビトリニット平均最大反射率Roと最高流動度MFとを示してある。背景技術で述べた(イ)石炭流動性を指標とした風化度測定法からわかるように、最高流動度MFは風化度を測る指標のひとつである。石炭の風化が進めば、その石炭の最高流動度MFが低下することが知られている。表1の石炭ビトリニット平均最大反射率Roは、参考として記載しているものであり、表1のAsh、VM値は風化前の石炭の測定値であって、風化させることによるこれらの値の変化は観測されなかった。なお、表のAsh、VMは乾量基準であり、表では、単位を[%,d.b.]としてある。
図1によれば、同じ石炭の場合、最高流動度MFが風化により低下するとともに、その石炭から生成されるセミコークスの表面張力が低下することがわかる。A炭の結果より、加熱による強制風化だけでなく自然風化による表面張力の低下も確認できる。このことから、風化を評価したい基準時、例えば入荷直後に表面張力を測定しておけば、風化度を評価したい時期に表面張力を測定することで、風化度を定量的に把握することが可能となることがわかる。
風化の進行とともに、石炭を加熱して生成されるセミコークスの表面張力が減少する傾向は、非特許文献4で報告されている、風化の進行とともに、未加熱の石炭の表面張力は増加するという表面張力の変化とは逆のものであり、この実験結果は、非特許文献4の結果から推測し得るものではないこともわかる。
最高流動度MFを風化度の指標に用いる場合、風化によりMFが低下してMF=0ddpm(検出限界)になった後は、それ以上風化が進行しても、その石炭の風化度は評価できない。これに対し、セミコークスの表面張力を指標にして、石炭の風化度を評価する場合には、最高流動度MF=0ddpmとなるA炭とA炭の風化度の違いを検出できる。
上記の通り、本発明者らは、石炭の最高流動度MFを介して、セミコークスの表面張力γが、石炭の風化度に相関があることを確認した。この確認によって、セミコークスの表面張力から計算によって求まるセミコークスの界面張力によっても、石炭の風化度に相関があることが推測される。
従来、風化炭を配合することにより予測不能の強度低下が生じることが報告されていたが、この原因として、風化による表面張力の低下が大きく影響していると考えられる。本発明者らは、風化炭を配合して生成された配合炭の乾留で得られるコークスの強度低下について更なる追加実験を行った結果、配合炭から生成されるセミコークスの界面張力が0.03mN/mを超えると、コークス強度の低下が顕著になるという、セミコークスの界面張力とコークスの強度の関係を見出した。本発明者らは、この関係に注目して、風化炭と、該風化炭を配合炭から除く残部石炭と、から生成される2種のセミコークスの表面張力の差、及び、コークス強度の関係においても、表面張力の差がある閾値を超えるとコークスの強度低下が顕著になると考察した。そこで、更なる追加実験を行ったところ、セミコークスの表面張力の差が1.5mN/mを超えると、コークスの強度低下が顕著であったことを確認した。更には、本発明者らは、セミコークスの表面張力の差の閾値の存在を考察して、セミコークスの表面張力の値についても、そのような閾値が存在すると考え、更なる追加実験を行い、500℃で熱処理して生成されたセミコークスの表面張力の値が、39.5mN/mになれば、コークス強度の低下を招く臨界値となることを見出した。
本発明者らの考察及び追加実験からすれば、コークス強度を低下させずに風化炭を配合し利用するためには、その配合炭から生成されるセミコークスの界面張力が0.03mN/mを超えないように、あるいは、風化炭と残部石炭とから生成される2種のセミコークスの表面張力の差が1.5mN/mを超えないように、風化炭を配合炭に使用すればよいことがわかる。また、風化炭を500℃で熱処理して生成されたセミコークスの表面張力で39.5mN/mに相当する値以上の表面張力を有するセミコークスの基となる風化炭を、配合炭に使用すればよいこともわかる。なお、追加実験の一部については、後述する実施例1に示しており、図2〜4では、前述の閾値や臨界値を示している。
単独の石炭について、コークス強度に影響するセミコークスの表面張力の閾値を求めるには、実施例に示したような乾留試験を行って、その結果に基づいて定めることができるが、計算により前記閾値を求めることもできる。例えば、コークス製造用配合炭に含まれる石炭の種類を想定した場合で、その配合炭に含まれるある銘柄の石炭に着目し、その着目銘柄の石炭が風化し、その石炭から得られるセミコークスの表面張力の値を様々に変化させた場合における、配合炭から得られる複合セミコークスの界面張力の値を試算することができる。平均的なコークス製造用配合炭について上記試算を行ったところ、着目した銘柄の石炭を500℃で熱処理して生成されるセミコークスの表面張力の値が39.5mN/mよりも小さくなると、複合セミコークスの界面張力が総じて、0.03mN/mより大きくなるという計算結果が得られた。よって、風化によりセミコークスの表面張力が低下したとき、その表面張力が、風化炭を500℃で熱処理して生成されたセミコークスの表面張力で39.5mN/m以上に相当する値以上ならば、複合セミコークスの界面張力が0.03mN/m以下となり、配合炭の乾留で得られるコークスの強度を低下させることなく、そのセミコークスの元となる石炭を配合炭に加えることができるといえる。
[石炭の風化度の管理方法]
上記のように、石炭の風化により、ある石炭から生成されるセミコークスの表面張力が低下し、そのある石炭とは別の石炭から生成されるセミコークスとの表面張力差が大きくなることによって、その石炭を含む配合炭の乾留で得られるコークスの強度が低下する。従って、コークス強度の低下を防止することを目的として、貯炭時の風化による表面張力の低下を抑えるために、所定の限界値以内に石炭の風化度を管理することが好ましい。本発明者らは、上記のセミコークスの表面張力または界面張力を指標に用いた、風化による表面張力の低下の管理方法を種々検討した。
石炭の風化によるコークス強度の低下の原因が、軟化溶融時の石炭の表面張力の差に起因するということは、配合炭に含まれる風化した石炭から生成されるセミコークスと、配合炭中のそれ以外の石炭から生成されるセミコークスと、の表面張力の差が問題となる可能性を示唆している。例えば、風化して低下した表面張力を発現するセミコークスの元となる風化石炭を、コークス用原料として配合炭に加える場合には、配合炭からその風化炭を除く残部石炭から生成されるセミコークスの表面張力が、風化炭から生成されるセミコークスの表面張力に近ければコークス強度の低下は起こりにくい。従って、風化炭から生成されるセミコークスの表面張力の管理値を定める際には、その風化炭と組み合わせて使用する石炭から生成されるセミコークスの表面張力を考慮すればよい。
本発明における石炭の風化度の管理方法では、ヤードなどに、石炭を貯蔵する際に、石炭の風化度を管理することを想定する。すなわち、石炭の風化は、大気中で自然に進行するため、例えば、それぞれの石炭の風化度を管理し、風化が進行した石炭は風化度の限界に達する前に早めに消費することができれば長期的に見てコークス強度の低下を防止できることになる。本発明の風化度の管理方法では、予め、コークス製造に使用可能な石炭在庫の各銘柄の石炭から生成される各銘柄のセミコークスの表面張力を準備しておく。加えて、各銘柄の石炭の在庫割合を把握しておき、石炭の風化度を管理する。石炭在庫とは、ヤードなどの貯蔵場所で貯蔵されている石炭を意味し、通常、その貯蔵場所には、複数銘柄の石炭が配置されている。また、各銘柄の石炭の在庫割合とは、その石炭在庫中の各銘柄の石炭の存在割合を意味する。この時、入荷予定の石炭についても、その石炭から生成されるセミコークスの表面張力と入荷量を知ることができれば、在庫の一部として扱うこともできる。
この表面張力分布を準備することは、セミコークスの表面張力を、前述のフィルム・フローテーション法で測定して、それを表面張力分布にして準備することや、フィルム・フローテーション法に限らず第三者が測定した表面張力に基づき表面張力分布を作成することや、第三者から表面張力分布を取得することを包含する。
本発明では、具体的には、以下の管理方法(1)〜(3)で記載するように、石炭在庫に含まれている複数の石炭を、その石炭から生成されるセミコークスの界面張力や表面張力を指標にして、石炭の風化度を管理することが好ましい。以下の管理方法(1)〜(3)では、石炭在庫に、10銘柄の石炭が含まれていることとするが、本発明は、石炭在庫に含まれる石炭の銘柄数が限定されるものではない。
<管理方法(1)>
[1i]石炭在庫に含まれる10銘柄の石炭から、風化度を管理する対象の石炭を1つ選択する。
[1ii]10銘柄の石炭から生成されるセミコークスの各々の表面張力と、各石炭の在庫割合から、前述の式(1)または式(6)により求められる界面張力の値を算出する。前述の式(3)及び式(7)において、配合率wは、石炭在庫に含まれる各銘柄の石炭の在庫割合となる。
[1iii]上記[1ii]の工程で得た界面張力の値が、0.03mN/m以下となる上記[1i]の工程で選択した石炭から生成されるセミコークスの表面張力値を求め、その値を管理値として表面張力の値が管理値以下にならないように管理対象銘柄の石炭の風化度を管理する。
<管理方法(2)>
[2i]石炭在庫に含まれる複数銘柄の石炭から、風化度を管理する対象となる1銘柄の石炭(管理対象銘柄)を選択する。
[2ii]前記複数銘柄の石炭から、上記[2i]で選択した管理対象銘柄の石炭を除いた、残部石炭中の各銘柄の石炭の割合を重みにして、残部石炭中の各銘柄から生成されるセミコークスの表面張力を加重平均する。
[2iii]この加重平均によって求められる値と、管理対象銘柄の石炭から生成されるセミコークスの表面張力の値との差が1.5mN/m以下となるように、管理対象銘柄の石炭の風化度を管理する。
<管理方法(3)>
風化度を管理しようとする石炭を熱処理して生成されるセミコークスが、風化した石炭を500℃で熱処理して生成されるセミコークスの表面張力の値で39.5mN/mに相当する値以上の表面張力を有するように、石炭の風化度を管理する。500℃で熱処理して生成されたセミコークスについて表面張力の測定を行って管理する場合には、その値が39.5mN/m以上になるかどうかで管理すればよいが、熱処理温度は特段500℃に限定する必要はない。ただし、同じ石炭であってもセミコークスの調製温度によってセミコークスの表面張力は変わるため、熱処理温度が500℃とは異なるセミコークスの測定値を用いて管理しようとする場合には、500℃で熱処理を行った場合で39.5mN/mに相当する値で管理する。500℃以外の温度でセミコークスを調製する場合、管理対象の風化した石炭から生成されるセミコークスが、前述の39.5mN/mに相当する値以上の表面張力を有するかどうかの判定は、具体的には、以下の[A]の工程と[B]及び/または[C]の工程とで行う。
実際の操業では、風化度の管理対象の石炭の銘柄は複数ある。まずは、それら全ての銘柄の石炭のうち1銘柄の石炭について、以下の[A]の工程と[B]及び/または[C]の工程とを行うことを前提として、[A]〜[C]の工程を説明している。
[A]例えば、風化炭を含む様々なコークス製造用石炭の各々について、熱処理温度を適宜変更した状態で熱処理して生成されるセミコークスの表面張力を測定しておく。これにより、様々な石炭について、熱処理温度と、該熱処理温度で生成されたセミコークスの表面張力(熱処理温度に対応する表面張力)と、の関係がわかる。様々な風化状態の石炭から生成されるセミコークスについて、前記関係に基づき、熱処理温度と、該熱処理温度に対応する表面張力と、の回帰曲線を作成する。
[B]管理中のある風化状態の石炭について、その石炭の一部を適当な温度で熱処理してセミコークスを生成し、その表面張力を測定する。前記回帰曲線のうち、前記熱処理した適当な温度を代入すると測定した表面張力が返される回帰曲線を選択する。この回帰曲線に熱処理温度として500℃を代入することで、該石炭を500℃で熱処理して生成されたセミコークスの表面張力を予測することができる。その予測した表面張力が39.5mN/m以上であれば、ある風化状態の石炭から生成されるであろうセミコークスは、39.5mN/mに相当する値以上の表面張力を有すると判定し得る。
[C]管理中のある風化状態の石炭について、その石炭の一部を適当な温度で熱処理してセミコークスを生成し、その表面張力を測定する。上記[A]の工程で得られた回帰曲線のうち、500℃の熱処理温度に対応する表面張力の値が39.5mN/m以上となる回帰曲線を選択する。選択した1つまたは複数の回帰曲線に前記熱処理した適当な温度を代入して得られた表面張力の中から最低値を把握する。測定した表面張力が、把握した最低値以上である場合には、ある風化状態の石炭から生成されるセミコークスは、39.5mN/mに相当する値以上の表面張力を有すると判定し得る。
上記[C]の工程は、上記[B]の工程に併せて行ってもよいし、または上記[B]の工程に代えて行ってもよい。あらかじめ、ある石炭の風化条件(たとえば、貯炭場での保管期間や、それに保管中の気象条件などを加味した条件)と、その石炭を例えば500℃でセミコークスにした場合のセミコークスの表面張力との関係を求めておけば、実際の風化条件から表面張力を推定することができ、その値を用いて管理を行なってもよい。
管理対象の全ての銘柄の石炭について、上記[A]の工程と[B]の工程及び/または[C]の工程とを行えば、管理対象の全ての石炭について、該石炭から生成されるセミコークスが、風化した石炭を500℃で熱処理して生成されるセミコークスの表面張力の値で39.5mN/mに相当する値以上の表面張力を有するかどうかを判定できる。
製鉄所における、コークス工場において標準的に用いられる多数の石炭を調査した結果、風化した石炭のセミコークスが、500℃で熱処理して生成されるセミコークスの表面張力の値で39.5mN/m以上に相当する表面張力を有すれば、コークス強度を低下させることなく、配合炭に使用することができる。よって、セミコークスの表面張力を指標にして、その表面張力が39.5mN/m未満に相当する表面張力であれば、風化し過ぎていると判定し、セミコークスの表面張力を39.5mN/m未満に相当する表面張力とならないように、風化度を抑えるように、石炭の風化度を管理する。
上記[1i]及び[2i]の工程において、選択する石炭を、適宜、残りの9銘柄の石炭に変更していけば、石炭在庫に含まれる全ての銘柄の石炭の各々の風化度を管理することができる。上記管理方法(1)〜(3)を実施するためには、石炭在庫の全銘柄の石炭から生成されるセミコークスの表面張力を定期的に、例えば、1回/月以上の頻度で測定することが好ましい。風化の速さは石炭の銘柄により異なるが、風化の遅い銘柄についてはセミコークスの表面張力の測定頻度を少なくし、風化の速い銘柄のみ、その測定頻度を多くして、風化の速い銘柄に特に着目して風化度を管理することもできる。
上記管理方法(1)〜(3)によって、貯炭場(ヤード)にある石炭在庫は、それらから生成されるセミコークスが、平均的に常に好ましい表面張力の値を有するような石炭の組成となり、強度低下をもたらす風化炭が多量に在庫されるような事態を避けることができる。更には、石炭の風化度を把握し、従来では予測不可能であったコークスの強度低下を生じさせることなく風化炭を配合炭に使用できる。
風化した石炭を熱処理して生成されるセミコークスの表面張力を指標として、前記石炭の風化度を評価する石炭の風化度の評価方法を実施・検証した。まず、F炭及びG〜M炭を準備し、F炭の一部を意図的に早く風化せしめ、それらの石炭を、特定の割合で混合してなる石炭混合物から生成される複合セミコークスの界面張力の値γinterを測定した。
F炭を、前述の実験と同様に、空気中で1時間、5時間、6時間、10時間150℃で加熱処理して風化した石炭を、それぞれ風化炭F炭、F炭、F炭、F炭と呼ぶ。また、加熱処理していない石炭を風化されていないとし、石炭F炭と呼ぶ。各石炭(風化炭)及び各石炭から生成されるセミコークスの性状を表2に示す。
Figure 0006044708
本実施例1で使用した石炭の性状を表3に示す。
Figure 0006044708
表2及び表3においては、セミコークスは、各銘柄の石炭を前述の工程(a’)〜(d’)によって生成されたものである。石炭ビトリニットの平均最大反射率RoはJIS M8816に準拠して測定し、最高流動度MFはJIS M8801に準拠して測定し、灰分(Ash)と揮発分(VM)はJIS M8812に準拠して測定した。各測定値を表2及び表3に示してある。最高流動度MF(ddpm)については、常用対数値(logMF)を表に示してある。表面張力γ[mN/m]は、石炭名の項目に記載された石炭から生成されるセミコークスの表面張力の値である。この表面張力の値として、上述のようにフィルム・フローテーション法によって、表面張力分布を求め、その分布の平均値を採用している。
表2に示す石炭F〜F炭と、表3に示すG〜M炭とが、適当な割合で混合されてなる石炭混合物からコークスを作製して、そのコークス強度を測定した。石炭混合物の各石炭の配合割合及び各石炭の性状を表4に示す。
Figure 0006044708
表4に示す石炭混合物のRo、logMFは、実操業の配合で用いられる条件であり、従来の石炭配合による知見では、Ro、logMFが一定のとき、コークス強度は基本的に一定になることが知られている。Ro、logMFは、石炭混合物を構成する各石炭のの配合割合を重みとした、各石炭の性状の加重平均値である。界面張力γinter1は、石炭混合物に含まれる複数銘柄の石炭から生成されるセミコークスの表面張力、及び、石炭混合物中の各石炭の配合割合から、式(1)により導出した。γinter2は、式(1)と同様に、式(6)により導出したセミコークスの界面張力の値である。また、石炭混合物からF炭または風化F炭を除いた残部炭に含まれる各銘柄の石炭から生成されるセミコークスの表面張力、残部炭中の各銘柄の石炭の割合を重みにして加重平均して得られる値(便宜的に、適宜「加重平均」ともよぶ)、及び、その加重平均と、F炭または風化F炭の表面張力と、の差もあわせて表4に示してある。
表4に示す割合で各石炭が混合されてなる石炭混合物を乾留して、コークスを作製し、コークス強度を測定した。粒度3mm以下100mass%、水分8mass%に調整した石炭混合物16kgを嵩密度750kg/mに充填し、電気炉で乾留した。炉壁温度1100℃で6時間乾留後、窒素冷却し、コークスを得た。コークス強度は、JIS K2151の回転強度試験法に基づくドラム強度指数DI150/15、およびISO18894に基づくCO反応後強度CSRで評価した。表4には、そのDI150/15及びCSRの値を示してある。
本実施例1におけるF炭が混合されている場合とF炭およびF炭が混合されている場合とを比較すると、表4に示すように、石炭混合物のRoとlogMFを好適な値に維持していても風化炭の混合によって、コークス強度の低下が起きる場合があることが明らかである。F炭、F炭が混合されている条件では、風化していないF炭が混合されている場合のコークス強度と同等の強度が維持されている一方で、F炭より更に風化されているF炭及びF炭が配合されている石炭混合物では、コークス強度が低下し始めている。このことは、風化炭を配合した場合でも、界面張力や表面張力の差を好適な範囲とすることで、強度低下を発生させずに風化炭を使用できることを示している。この時、界面張力の好適な範囲は、0.03mN/m以下であり、風化炭以外の石炭から生成されるセミコークスの表面張力を加重平均して得られる値と、風化炭から生成されるセミコークスの表面張力と、の差は、1.5mN/m以下であった。図2は、界面張力γinter1とドラム強度指数DI150/15との関係を示し、図3は、加重平均との差とドラム強度指数DI150/15との関係を示している。図2及び図3のグラフから、界面張力γinter1が0.03mN/mを境に、及び、加重平均との差が1.5mN/mを境に、コークスの強度が大きく変わることがわかる。
また、表4に併せて表2に着目すると、F炭及びF炭からセミコークスの表面張力が39.5mN/m以上であるのに対して、F炭及びF炭からセミコークスの表面張力が39.5mN/m未満である。図4は、セミコークスの表面張力とドラム強度指数DI150/15との関係を示している。図4のグラフから、セミコークスの表面張力が39.5mN/mを境に、コークスの強度が大きく変わることがわかり、風化炭から生成されるセミコークスの表面張力が39.5mN/m以上であれば、その風化度を有する石炭を配合炭に用いても、強度を低下させず風化炭を使用することが可能であることがわかる。
この結果より、風化炭を熱処理して生成されるセミコークスの表面張力を上記の好適な範囲に管理することで、強度を低下させることなく、コークスの元となる配合炭に風化炭を使用することが可能となることがわかる。
更には、風化炭を用いてコークスを製造する場合に、セミコークスの表面張力を指標として、前記石炭の風化度を評価すれば、コークス製造に用いる石炭の配合割合と、在庫石炭中の各石炭銘柄の存在割合は必ずしも一致しないとしても、在庫石炭の風化度を管理範囲内(セミコークスの表面張力の前述の範囲)にすれば、長期間の平均において石炭の風化によるコークス強度の低下を効果的に防ぐことができる。
本発明の石炭の風化度の評価方法を用いないで、石炭を管理する場合、例えば、在庫石炭の風化度を管理しない場合やコークス強度への影響が不明確な風化度の指標を用いた場合には、風化度が過大な石炭の在庫を抱えてしまう場合がある。そのような場合には、いずれその風化石炭を配合炭に用いることになった場合には、予想外のコークス強度の低下を招く。本発明の石炭の風化度の評価方法によって、そのような風化度が過大な石炭の在庫を持たないように在庫石炭を管理することができ、安定的な強度を持つコークスを製造可能である。
石炭N、石炭Oから、熱処理温度を変えて実施例1の方法と同様にセミコークス試料を調製し、その表面張力を測定した。その結果を表5に示す。
Figure 0006044708
表5より、350℃以上の温度域において、熱処理温度が高くなるほど、表面張力の値が大きくなる傾向が認められる。しかし、同一の熱処理温度における2種のセミコークスの表面張力の差はほぼ一定であり、セミコークスを熱処理する温度を変えても異なる石炭についての表面張力の大小関係は変わらなかった。従って、セミコークスを調製する際の熱処理温度は、350℃〜800℃の範囲であることが、本発明の方法には望ましい。なお、このような表面張力の熱処理温度依存性を考慮すると、管理対象となる全ての石炭は実質的に同一の熱処理温度で処理して、セミコークスの表面張力を評価することが望ましい。

Claims (6)

  1. 風化した石炭を熱処理して生成されるセミコークスの表面張力を指標として、石炭の風化度を評価することを特徴とする石炭の風化度の評価方法。
  2. 風化した石炭を配合してコークスを製造するに際し、前記風化した石炭を熱処理して生成されるセミコークスの表面張力を指標として、風化によるコークス強度の低下を評価することを特徴とする風化石炭のコークス化性の評価方法。
  3. 請求項1に記載の石炭の風化度の評価方法を用いた石炭の風化度の管理方法であって、
    予め、石炭在庫に含まれる複数銘柄の石炭を熱処理して生成される各銘柄のセミコークスの表面張力を準備し、前記各銘柄の石炭についての、前記石炭在庫中の割合を把握しておき、
    複数銘柄のセミコークスが前記割合に応じて混合されてなる複合セミコークスの、前記表面張力及び前記割合から求まる界面張力の値γinterが0.03mN/m以下となるように、前記複数銘柄の石炭の各々の風化度を管理することを特徴とする石炭の風化度の管理方法。
  4. 請求項1に記載の石炭の風化度の評価方法を用いた石炭の風化度の管理方法であって、
    予め、石炭在庫に含まれる複数銘柄の石炭を熱処理し生成される各銘柄のセミコークスの表面張力を準備し、前記各銘柄の石炭についての、前記石炭在庫中の割合を把握しておき、
    前記石炭在庫に含まれる石炭のうち、風化度が管理される管理対象銘柄の石炭を熱処理して生成されるセミコークスの表面張力の値と、前記管理対象銘柄の石炭を前記石炭在庫から除いた残部石炭中の各銘柄の石炭の割合を重みにして、前記残部石炭の各銘柄の石炭を熱処理して生成される各銘柄のセミコークスの表面張力の値を加重平均して求められる値と、の差Δγが1.5mN/m以下となるように、管理対象銘柄の石炭の風化度を管理することを特徴とする石炭の風化度の管理方法。
  5. 請求項1に記載の石炭の風化度の評価方法を用いた石炭の風化度の管理方法であって、
    管理対象の風化した石炭から生成されるセミコークスが、前記風化した石炭を500℃で熱処理して生成されるセミコークスの表面張力の値で39.5mN/mに相当する値以上の表面張力を有するように、前記石炭の風化度を管理することを特徴とする石炭の風化度の管理方法。
  6. 請求項3ないし請求項5のいずれか1項に記載の方法により石炭の風化度管理し、
    石炭を配合して配合炭を生成し、
    該配合炭を乾留して、コークスを製造することを特徴とするコークスの製造方法。
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