JP6044269B2 - 自励発振型d級アンプおよび自励発振型d級アンプの自励発振周波数制御方法 - Google Patents
自励発振型d級アンプおよび自励発振型d級アンプの自励発振周波数制御方法 Download PDFInfo
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Description
この発明の実施の形態1を図1に示す。これは自励発振ループの帰還信号の位相回転により正帰還を生じさせて自励発振する方式の自励発振型D級アンプにこの発明を適用したものである。入力コンパレータ20は、入力端子21から入力されるアナログオーディオ入力信号と帰還信号を入力し、両信号の信号レベルを比較して、両信号レベルの大小に応じて”1”、”0”の2値に変化する信号(アナログオーディオ入力信号をパルス幅変調したPWM信号となる)を出力する。入力コンパレータ20の出力信号は、ループ遅延量可変手段を構成する可変遅延要素14を経て出力部22に供給される。出力部22はスイッチング素子を具え、該スイッチング素子を前記2値信号でスイッチングして、該2値信号を電力増幅して出力する。出力部22から出力されるPWM信号はローパスフィルタ30でオーディオ信号が抽出されてスピーカ29に供給されて発音される。また出力部22の出力PWM信号はフィードバック回路24を経て入力コンパレータ20の帰還入力端に帰還入力される。入力コンパレータ20、可変遅延要素14、出力部22で構成される往路13aと、出力部22からフィードバック回路24を経て入力コンパレータ20に帰還する帰還路13bとで自励発振ループ13を構成する。自励発振ループ13は可聴周波数帯では、負帰還となっているが、可聴周波数帯よりも十分に高い周波数(例えば数100kHz)では、入力信号に対する帰還信号の位相回転が生じ、位相回転が180°となる周波数で、正帰還となって、自励発振する。可変遅延要素14は、入力される2値信号を遅延時間を可変に遅延して出力する。可変遅延要素14の遅延時間を変化すると、帰還信号の位相回転が180°となる周波数が変化するので、自励発振周波数が変化する。したがって、逆に、使用環境(温度、電源電圧変動等)、経年変化等が原因して、帰還信号の位相回転が180°となる周波数が自然に変動する場合には、この変動を打ち消すように可変遅延要素14の遅延時間を変化させることにより、自励発振周波数の変動を抑制することができる。
この発明の実施の形態1(図1)の変形例を図2に示す。これは図1の実施の形態が出力部22から出力されるPWM信号をフィードバック回路24を介して入力コンパレータ20の帰還入力端に帰還したのに代えて、該PWM信号をローパスフィルタ30に通して可聴周波数域を抽出した信号をフィードバック回路24を介して入力コンパレータ20の帰還入力端に帰還するようにしたものである。図1と対応する部分には同一の符号を用いてその説明を省略する。これによれば、ローパスフィルタ30が自励発振ループ13内に入っているので、ローパスフィルタ30の非線形特性に負帰還がかかり、歪率特性が改善される。なお図1、図2では可変遅延要素14を自励発振ループ13の往路13aに配置したが、帰還路13bに配置することもできる(後述する図12の可変遅延要素およびフィードバック回路66参照)。
実施の形態1の変形例(図2)の具体例1を図3に示す。これは可変遅延要素14を、複数のCMOSインバータ(論理インバータ回路)32を縦列接続して構成してなる2値信号の可変遅延回路で構成したものである。CMOSインバータ32は図4に示すようにpチャンネルMOS−FET34とnチャンネルMOS−FET36をゲートどうし、ドレインどうし互いにそれぞれ接続し、ソースに電源電圧VDD、VSSをそれぞれ印加し、入力端子38を介してゲートに信号を入力し、ドレインから出力端子40に入力信号の反転信号を出力する。CMOSインバータ32においては入力と出力との間に遅延時間が生じる。この遅延時間は図5に示すように、電源電圧VDD−VSSに依存し、電源電圧VDD−VSSが小さいほど遅延時間が大きい。そこでこの性質を利用して電源電圧VDD−VSSを可変制御することによりCMOSインバータ32の遅延時間を任意に制御することができる。CMOSインバータ32は1個あたり約3〜5nsの遅延時間が得られる。図3の可変遅延要素14はこのCMOSインバータ32を図6に示すように多段に縦列接続して、遅延時間の可変幅が広く得られるように構成したものである。したがってCMOSインバータ32の縦列接続段数は、周波数位相同期ループ33について実現しようとするロックレンジに応じて設定することができる。また可変遅延要素14の出力信号を入力信号と同相で取り出すか逆相で取り出すかに応じて、縦列接続段数を偶段にするか奇数にするかを設定する。なおCMOSインバータを利用した可変遅延回路については、本出願人の特許に係る特許第2679032号公報に詳しく説明されている。
図3の具体例回路を試作して周波数位相同期状態が得られることを確認する実験を行った。この実験では、電源電圧を±BL=±5V、±BH=±12Vにそれぞれ設定し、位相比較器26に入力する基準周波数信号(クロック信号)の周波数を384kHzに設定した。また出力端子31にスピーカは非接続(無負荷)で、入力端子21に信号を入力しない場合(無信号入力。出力端子31のスピーカ出力電圧は0V)と、1kHzの信号を入力した場合(出力端子31のスピーカ出力電圧は0.3V)について、基準周波数信号の波形と可変遅延要素14から出力される自励発振PWM信号の波形を観測した。観測結果を図9、図10に示す。図9は無信号入力時の波形、図10は1kHzの信号を入力したときの波形である。いずれの場合も、自励発振PWM信号が基準周波数信号に位相ロック状態に引き込まれて位相同期していることがわかる。
実施の形態1の変形例(図2)の具体例2を図11に示す。これは可変遅延要素14をRC直列回路による可変時定数回路で構成したものである。可変遅延要素14の時定数を可変制御することにより、この回路を通過するPWM信号の遅延時間を可変制御している。図3の具体例と対応する部分には同一の符号を用いてその説明を省略する。入力コンパレータ20から出力されるPWM信号はインバータバッファ64を介して可変遅延要素14に入力される。可変遅延要素14は抵抗R3、コンデンサC10、バリキャップダイオードC11の直列接続回路で構成される。バリキャップダイオードC11には、ループフィルタ28の出力電圧(コンデンサC3の電圧)Vcontが高抵抗RBを介して逆電圧として印加されている。バリキャップダイオードC11は逆電圧Vcontが高くなるほど容量が減少する。基準周波数信号に対して自励発振PWM信号の位相が遅れているときはコンデンサC3の電圧Vcontは上昇するのでバリキャップダイオードC11の容量は減少し、これにより可変遅延要素14の時定数は短くなって自励発振PWM信号の位相が進められる。また基準周波数信号に対して自励発振PWM信号の位相が進んでいるときはコンデンサC3の電圧Vcontは低下するのでバリキャップダイオードC11の容量は増大し、これにより可変遅延要素14の時定数は長くなって自励発振PWM信号の位相が遅らされる。この制御の結果、自励発振PWM信号は基準周波数信号に周波数および位相が同期する。
実施の形態1の変形例(図2)の具体例3を図12に示す。これは図11のRC直列回路による可変時定数回路で構成した可変遅延要素14を、自励発振ループ13の往路13aに配置するのに代えて、帰還路13bに配置すると共にフィードバック回路24と一体化したものである。図11と対応する部分には同一の符号を用いてその説明を省略する。可変遅延要素およびフィードバック回路66は、出力端子31と接地電位間に直列接続された抵抗R1,R2と、抵抗R1に並列接続された、コンデンサC2と抵抗R4の直列接続回路と、抵抗R1,R2の接続点と接地電位間に直列接続されたコンデンサC10とバリキャップダイオードC11とで構成される。可変遅延要素およびフィードバック回路66により自励発振ループ13の帰還量と位相補正量が設定される。バリキャップダイオードC11には、ループフィルタ28の出力電圧(コンデンサC3の電圧)Vcontが高抵抗RBを介して逆電圧として印加される。この逆電圧VcontによりバリキャップダイオードC11の容量が変化し、可変遅延要素およびフィードバック回路66の時定数が制御されて、自励発振ループ13の遅延量が所定値に制御される。すなわち基準周波数信号に対して自励発振PWM信号の位相が遅れているときはコンデンサC3の電圧Vcontは上昇するのでバリキャップダイオードC11の容量は減少し、これにより可変遅延要素およびフィードバック回路66の時定数は短くなって自励発振PWM信号の位相が進められる。また基準周波数信号に対して自励発振PWM信号の位相が進んでいるときはコンデンサC3の電圧Vcontは低下するのでバリキャップダイオードC11の容量は増大し、これにより可変遅延要素およびフィードバック回路66の時定数は長くなって自励発振PWM信号の位相が遅らされる。この制御の結果、自励発振PWM信号は基準周波数信号に周波数および位相が同期する。なお、図11、図12ではRC直列回路による可変時定数回路としてバリキャップダイオードを用いたC(コンデンサ、容量)変化形の時定数制御を行ったが、これに代えて、RC直列回路のR(レジスタ、抵抗)を変化させても良い。この場合、Rとしては、例えば、CdS光電セル等を用いたフォトレジスタが利用できる。
この発明の実施の形態2を図13に示す。これはアナログ入力信号と自励発振ループの帰還信号を積分する積分回路と該積分回路の出力信号を入力して2値信号を出力するヒステリシスコンパレータとを具えて自励発振する方式の自励発振型D級アンプにこの発明を適用したものである。この方式の自励発振型D級アンプは、積分回路の充放電速度とヒステリシスコンパレータの閾値との関係で決まるヒステリシスコンパレータの反転速度に応じた周波数で自励発振する。図3、図11、図12と対応する部分には同一の符号を用いてその説明を省略する。特許文献4に記載の技術では自励発振型D級アンプ内に配置されているヒステリシスコンパレータの基準電圧を、入力信号電圧値と電力増幅器の駆動電圧値との演算により求めた電圧値に可変制御して発振周波数を安定化させるようにしているのに対し、この実施の形態ではヒステリシスコンパレータ72の基準電圧をループフィルタ28の出力電圧によって可変制御して発振周波数を安定化させるようにしている。アナログオーディオ入力信号は入力端子21から入力され積分回路68に供給される。積分回路68はオペアンプ70の非反転入力端に入力信号を入力し、反転入力端を抵抗R5を介して接地し、反転入力端と出力端との間にコンデンサC12を接続して構成される。出力部22の出力端は抵抗R6を介してオペアンプ70の反転入力端に接続されている。
この発明の実施の形態3を図14に示す。これは図3の回路において、周波数位相同期ループ33で構成した周波数制御ループに代えて、位相同期制御を伴わない周波数制御ループ73を配置したものである。図3と対応する部分には同一の符号を用いてその説明を省略する。周波数制御ループ73は図3の位相比較器26に代えて、所定時間Tごとに基準周波数信号のパルス数のカウントを繰り返す周波数カウンタ75と、該所定時間Tごとに自励発振PWM信号のパルス数のカウントを繰り返す周波数カウンタ77と、該所定時間Tごとに周波数カウンタ75,77の最終カウント値A,B(カウント値Aは基準周波数に相当する情報、カウント値Bは自励発振PWM信号の周波数に相当する情報)を比較して、両信号のカウント値A,Bの差に応じたパルス幅(デューティ比)のパルス信号S1,S2を出力するカウント値比較器79を具える。A>Bのとき(基準周波数信号の周波数に対して自励発振PWM信号の周波数が低いとき)は、図15に示すように、パルス信号S1はカウント値A(A1≒A2≒A3≒・・・),Bの差に応じた時間だけ(あるいは所定の一定時間だけ)“0”から“1”に立ち上がり、パルス信号S2は“0”のままとなる。またA<Bのとき(基準周波数信号の周波数に対して自励発振PWM信号の周波数が高いとき)は、図16に示すように、パルス信号S1は“0”のままで、パルス信号S2はカウント値A,Bの差に応じた時間だけ(あるいは所定の一定時間だけ)“0”から“1”に立ち上がる。A=Bのときはパルス信号S1,S2はともに“0”のままとなる。
図3の回路の変形例を図17に示す。図3の回路では自励発振ループ13のループゲインを上げて入力コンパレータ20に入力する入力信号波形を大きくすると、入力コンパレータ20は入力信号と帰還信号の信号レベルの比較がし易くなり、その結果入力コンパレータ20によるPWM変調の精度が上がり、オーディオ信号特性(歪率特性等)を向上させることができる。ただし図3の回路において自励発振ループ13の入力(入力コンパレータ20の手前)にアンプを挿入して広帯域にゲインを上げたのでは、自励発振周波数帯域のゲインも上がり、その結果自励発振の発振条件が変動して自励発振周波数が変わるなどの弊害が生じる。そこで図17の回路では自励発振ループ13の入力に広帯域のアンプでなく積分回路を挿入することにより、オーディオ帯域に対してはゲインを上げて、自励発振周波数帯域に対してはゲインを変動させないようにしている。
この発明において周波数制御ループを周波数位相同期ループで構成した場合には、自励発振PWM信号を基準周波数信号に位相同期させることができるので、複数台の自励発振型D級アンプを相互に近距離で同時に動作させると、ビート音の発生を防止できる代わりに、各D級アンプの出力スイッチング素子が同時にオン、オフするので、スイッチングノイズのピークレベルが高くなる可能性がある。その対策としては、例えば、ビート音が目立たなくなる大出力時には周波数位相同期状態を一時的に解除して、D級アンプごとに自励発振周波数を異ならせ、これによりスイッチング素子のスイッチングタイミングをばらばらにして、EMC(Electro-Magnetic Compatibility:電磁両立性)対策すなわちノイズ低減を図ることが考えられる。あるいは周波数制御ループを位相同期制御を伴わない周波数制御ループで構成することにより、スイッチング素子のスイッチングタイミングをばらばらにして、EMC対策を図ることもできる。あるいは周波数制御ループを周波数位相同期ループで構成した場合にも、D級アンプ相互間で位相を相互にずらした基準周波数信号を使用することにより、周波数位相同期状態を維持したまま各D級アンプ相互間で出力スイッチング素子のスイッチングタイミングをずらして、EMC対策を図ることもできる。この最後の対策のシステム構成例を図18に示す。クロック発振器81からは所定周波数の基準クロック信号が発生される。この基準クロック信号は分周回路82で分周され、さらに複数系統の遅延回路で相互に位相がずらされて、図19に示すように、周波数が同じで位相が所定間隔(この例では90°)でずらされた複数のクロック信号(基準周波数信号)A,B,C,Dに変換される。自励発振型D級アンプ84A,84B,84C,84Dはこの発明による相互に同一構成の自励発振型D級アンプである。各D級アンプ84A,84B,84C,84Dは周波数位相同期ループで自励発振PWM信号を各入力される基準周波数信号A,B,C,Dに周波数位相同期させて駆動される。これにより、D級アンプ84A,84B,84C,84Dの出力スイッチング素子のスイッチングタイミングは相互にずらされるので、スイッチングノイズが分散され、ノイズのピークレベルが低下される。
D級アンプの発振周波数は数100kHz程度に設定される場合が多く、オートチューニング式AMチューナ等と組み合わされるD級オーディオアンプでは、受信周波数をオートスキャン(自動的にアップまたはダウン)させて放送局を探すときに、スイッチング周波数およびその倍音に当たる高調波周波数に同調する問題がある。そこで従来より、オートチューニング式AMチューナと組み合わされる他励発振型D級オーディオアンプでは、オートスキャン動作しているときに、各時点の受信周波数がスイッチング周波数およびその高調波周波数に重ならないように、受信周波数に応じてスイッチング周波数を切り換えるようにしている。この発明の自励発振型D級アンプによれば、自励発振型D級アンプにおいても、受信周波数に応じてスイッチング周波数(自励発振周波数)の切り換えを容易に行うことができる。この発明による自励発振型D級アンプにオートチューニング式AMチューナを搭載したチューナー搭載アンプの構成例を図20に示す。クロック発振器86からは所定周波数の基準クロック信号が発生される。この基準クロック信号はチューナーコントロールマイコン88に供給されて動作クロックとして用いられる。またこの基準クロック信号はAMチューナー部90に供給される。AMチューナー部90はチューナーコントロールマイコン88からの指令に基づき基準クロック信号を分周してPLL周波数シンセサイザにより任意の周波数の局部発振信号を生成する。局部発振信号の周波数により受信周波数が決まる。分周回路92は基準クロック信号を分周して、高低2種類の周波数の基準周波数信号fa、fbを生成する。スイッチ94はチューナーコントロールマイコン88からの指令により基準周波数信号fa、fbを択一的に選択して、この発明による自励発振型D級アンプ96に供給する。D級アンプ96はAMチューナー部90で復調されたアナログ信号を入力し、D級増幅部98でD級増幅し、ローパスフィルタ30でオーディオ信号を抽出して出力し、スピーカに供給する。またD級アンプ96はスイッチ94で選択された基準周波数信号を入力し、位相比較器26で基準周波数信号とD級増幅部98から出力される自励発振PWM信号とを位相比較し、その位相比較出力をループフィルタ28で平均化してD級増幅部98に与えることによりD級増幅部98の自励発振周波数および位相を制御して、自励発振PWM信号を基準周波数信号に周波数および位相を同期させる。チューナーコントロールマイコン88は受信周波数の近辺の帯域にスイッチング周波数およびその高調波周波数が入り込まないように、受信周波数に応じて基準周波数信号fa、fbを択一的に選択してD級アンプ96に供給する。
・540kHz〜900kHz超の帯域:fa
・900kHz超〜1200kHz超の帯域:fb
・1200kHz超〜1600kHzの帯域:fa
に切り換えるようにしている。なお図20では周波数制御ループを周波数位相同期ループで構成したが、この応用例では自励発振周波数を基準周波数信号fa、fbの周波数に厳密に一致させる必要はないので、周波数制御ループを位相同期制御を伴わない周波数制御ループで構成することもできる。
Claims (8)
- 自励発振型D級アンプの自励発振ループに配置されて、該自励発振ループの遅延量を変化させるループ遅延量可変手段と、
前記自励発振型D級アンプの自励発振信号または該自励発振信号に対応した信号を取り出し、所定の基準周波数を有する基準周波数信号と前記取り出した信号とを周波数比較もしくは周期比較または位相比較し、その比較結果に応じて前記ループ遅延量可変手段を制御することにより、前記自励発振信号または該自励発振信号に対応した信号の周波数を前記基準周波数に追随させる制御を行う周波数制御ループと
を具備する自励発振型D級アンプ。 - 前記周波数制御ループが、前記取り出した信号の周波数および位相を前記基準周波数信号に同期させる周波数位相同期ループである請求項1記載の自励発振型D級アンプ。
- 前記周波数制御ループが、位相同期制御を伴わない周波数制御ループである請求項1記載の自励発振型D級アンプ。
- 自励発振型D級アンプの自励発振ループに配置されて、該自励発振ループの遅延量を変化させるループ遅延量可変手段と、
前記自励発振型D級アンプの自励発振信号または該自励発振信号に対応した信号からその周波数または周期に相当する情報を取り出し、所定の基準周波数または基準周期に相当する情報と前記取り出した情報とを比較し、その比較結果に応じて前記ループ遅延量可変手段を制御することにより、前記自励発振信号または該自励発振信号に対応した信号の周波数を前記基準周波数に追随させる制御を行う周波数制御ループと
を具備する自励発振型D級アンプ。 - 前記自励発振型D級アンプが前記自励発振ループの帰還信号の位相回転による正帰還により自励発振するものであり、
前記ループ遅延量可変手段が前記自励発振ループに配置された可変遅延要素であり、
前記周波数制御ループが前記比較結果に応じて前記可変遅延要素の遅延量を制御して、前記自励発振信号または該自励発振信号に対応した信号の周波数を前記基準周波数に追随させる制御を行うものである
請求項1から4のいずれか1つに記載の自励発振型D級アンプ。 - 前記自励発振型D級アンプがアナログ入力信号および前記自励発振ループの帰還信号を積分する積分回路と、該積分回路の出力信号を入力して2値信号を出力するヒステリシスコンパレータとを具えて自励発振するものであり、
前記ループ遅延量可変手段が前記ヒステリシスコンパレータであり、
前記周波数制御ループが前記比較結果に応じて前記ヒステリシスコンパレータの基準電圧を制御して、前記自励発振信号または該自励発振信号に対応した信号の周波数を前記基準周波数に追随させる制御を行うものである
請求項1から4のいずれか1つに記載の自励発振型D級アンプ。 - 自励発振型D級アンプの自励発振周波数を制御する方法であって、
前記自励発振型D級アンプの自励発振ループに、該自励発振ループの遅延量を変化させるループ遅延量可変手段を配置し、
前記自励発振型D級アンプの自励発振信号または該自励発振信号に対応した信号を取り出し、所定の基準周波数を有する基準周波数信号と前記取り出した信号とを周波数比較もしくは周期比較または位相比較し、その比較結果に応じて前記ループ遅延量可変手段を制御することにより、前記自励発振信号または該自励発振信号に対応した信号の周波数を前記基準周波数に追随させる制御を行う自励発振型D級アンプの自励発振周波数制御方法。 - 自励発振型D級アンプの自励発振周波数を制御する方法であって、
前記自励発振型D級アンプの自励発振ループに、該自励発振ループの遅延量を変化させるループ遅延量可変手段を配置し、
前記自励発振型D級アンプの自励発振信号または該自励発振信号に対応した信号からその周波数または周期に相当する情報を取り出し、所定の基準周波数または基準周期に相当する情報と前記取り出した情報とを比較し、その比較結果に応じて前記ループ遅延量可変手段を制御することにより、前記自励発振信号または該自励発振信号に対応した信号の周波数を前記基準周波数に追随させる制御を行う自励発振型D級アンプの自励発振周波数制御方法。
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