JP6042695B2 - 電池搬送トレー用発泡体 - Google Patents
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Description
[1] ポリフェニレンエーテル系樹脂又はポリカーボネート系樹脂と、難燃剤と、を含む基材樹脂を含有し、かつUL規格のUL−94垂直法(20mm垂直燃焼試験)に準拠して測定される難燃性がV−0又はV−1である、電池搬送トレー用発泡体。
[2] ポリフェニレンエーテル系樹脂の含有量が40〜94質量%、難燃剤の含有量が5〜30質量%であり、基材樹脂がさらにポリスチレン系樹脂を含む、[1]の電池搬送トレー用発泡体。
[3] 基材樹脂が、ゴム成分を0.3〜10質量%含む、[2]の電池搬送トレー用発泡体。
[4] ポリカーボネート系樹脂の含有量が70〜95質量%、難燃剤の含有量が5〜30質量%である、[1]の電池搬送トレー用発泡体。
[5] 発泡倍率が1.5〜20cc/gである、[1]〜[4]のいずれかの電池搬送トレー用発泡体。
[6] 発泡ビーズを含有する、[1]〜[5]のいずれかの電池搬送トレー用発泡体。
[7] [1]〜[6]のいずれかの発泡体を備える電池搬送トレー。
上記一般式(1)中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、フェニル基、又はハロゲンと一般式(1)中のベンゼン環との間に少なくとも2個の炭素原子を有するハロアルキル基若しくはハロアルコキシ基で第3α−炭素を含まないもの、を示す。また、nは重合度を表す整数である。
C:ゴム成分供給源中のゴム濃度(質量%)
Rs:基材樹脂中のゴム供給源含有量(質量%)
ここで、一般式(2)中、Q1〜Q8は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、フェニル基を示す。一般式(2)におけるQ1〜Q4で好ましいのは水素又はメチル基である。一般式(2)におけるQ5、Q6で好ましいのは水素であり、Q7、Q8で好ましいのはメチル基である。一般式(2)におけるmは1以上の整数である。該リン酸エステル化合物はm量体の混合物であっても構わない。一般式(2)におけるn1〜n4は、それぞれ独立に1〜5の整数であり、n5及びn6は、それぞれ独立に1〜4の整数である。
(1)発泡倍率・密度
100mm角、厚み3mmのサンプルの重量W(g)を測定し、サンプル体積を重量で除した値(V/W)を発泡倍率とし、その逆数(W/V)を密度とした。
米国UL規格のUL−94垂直法(20mm垂直燃焼試験)に準拠した試験を行い、難燃性の評価を行った。具体的には、長さ125mm、幅13mm、厚さ3mmの試験片を5本用いて判定した。試験片をクランプに垂直に取付け、20mm炎による10秒間接炎を2回行い、その燃焼挙動によりV−0、V−1、V−2、不適合の判定を行った。下記に該当しないものは不適合とした。
V−0:1回目、2回目ともに有炎燃焼持続時間は10秒以内、更に2回目の有炎燃焼持続時間と無炎燃焼時間の合計が30秒以内、更に5本の試験片の有炎燃焼時間の合計が50秒以内、固定用クランプの位置まで燃焼する試料がない、燃焼落下物による綿着火なし。
V−1:1回目、2回目ともに有炎燃焼持続時間は30秒以内、更に2回目の有炎燃焼持続時間と無炎燃焼時間の合計が60秒以内、更に5本の試験片の有炎燃焼時間の合計が250秒以内、固定用クランプの位置まで燃焼する試料がない、燃焼落下物による綿着火なし。
V−2:1回目、2回目ともに有炎燃焼持続時間は30秒以内、更に2回目の有炎燃焼持続時間と無炎燃焼時間の合計が60秒以内、更に5本の試験片の有炎燃焼時間の合計が250秒以内、固定用クランプの位置まで燃焼する試料がない、燃焼落下物による綿着火有り。
100mm角の試験片を用い、東洋精機製作所社製の磨耗試験機(製品名:ロータリーアブレージョンテスタ)にて1kgの荷重条件下、磨耗輪(CS−17)にて1000回転させた前後の重量変化を測定した。
◎:40mg未満
○:40〜50mg
×:50mg以上
幅90mm、奥行き120mm、高さ105mm、厚み5mmのU字型成形体(試験体)に(図1、図2参照)、幅20mm、奥行き120mm、高さ90mm、重さ0.1kgのリチウムイオン電池を4個載せた物を2段積みにし(図3参照)、80℃で5時間径過後の上段成形品底面の撓み量を測定した。
◎:3mm未満
○:3〜5mm
×:5mm以上
幅90mm、奥行き120mm、高さ105mm、厚み5mmのU字型成形体(試験体、図1、図2参照)を成形直後に採寸し、23℃、湿度50%で10000時間径過させた後に寸法を再度測定し、その変化率及び底面やリブの反りの有無を評価した。
◎:反りは0.5mm未満で、かつ寸法変化率も0.1%未満
○:反りは0.5mm未満で、かつ寸法変化率は0.1〜0.3%
×:0.5mm以上の反りあり、もしくは寸法変化率が0.3%以上
ポリフェニレンエーテル系樹脂(PPE)としてS201A(旭化成ケミカルズ(株)製)を50質量%、非ハロゲン系難燃剤としてビスフェノールA−ビス(ジフェニルホスフェート)(BBP)を15質量%、ゴム成分が0.6質量%となるようにゴム濃度が6質量%の耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)10質量%と汎用ポリスチレン樹脂(PS)としてGP685(PSジャパン(株)製)25質量%を加え、押出機にて加熱溶融混練の後に押出し、基材樹脂ペレットを作製した。特開平4−372630号公報の実施例1に記載の方法に準じ、基材樹脂ペレットを耐圧容器に収容し、容器内の気体を乾燥空気で置換した後、発泡剤として二酸化炭素(気体)を注入し、圧力3.2MPa、温度11℃の条件下で3時間かけて基材樹脂ペレットに対して二酸化炭素を7重量%含浸させ、基材樹脂ペレットを発泡炉内で攪拌羽を77rpmにて回転させながら加圧水蒸気により発泡させた。この発泡ビーズを0.5MPaまで1時間かけて昇圧し、その後0.5MPaで8時間保持し、加圧処理を施した。これを、水蒸気孔を有する型内成形金型内に充填し、加圧水蒸気で加熱して発泡ビーズ相互を膨張・融着させた後、冷却し、成形金型より取り出した。この発泡体の難燃性はV―0であった。これを用い、電池搬送トレーとしての性能評価を実施した所、耐磨耗性、高温剛性、長期寸法安定性に優れる結果となった(表1)。
発泡倍率を表1に示したとおり変更した以外は実施例1と同様にして評価を行った。実施例2の発泡体は、実施例1と同様に優れた性能を示した(表1)。
各成分の組成、又は発泡倍率を表1に示したとおり変更した以外は実施例1と同様に評価を行った。ポリフェニレンエーテル系樹脂の比率を45質量%にした場合、高温剛性がやや低下する傾向にあるが、実使用には問題のないレベルであった(実施例3)。また、ポリフェニレンエーテル系樹脂の比率を60質量%に上げても、実施例1同様、優れた性能を示した(実施例4)。
HIPSをゴム濃度が15質量%のものに変更し、各成分の組成、又は発泡倍率を表1に示したとおり変更した以外は実施例1と同様に評価を行った。ゴム成分の組成を3質量%まで高くした場合も優れた性能を示した(表1)。
難燃剤をトリフェニルホスフェート(TPP)に、及びHIPSをゴム濃度が19質量%のものに変更し、各成分の組成、又は発泡倍率を表1及び表2に示したとおり変更した以外は実施例1と同様に評価を行った。種々の難燃剤添加量(実施例6、7、8)、発泡倍率(実施例9)、ゴム成分量(実施例10)、ポリフェニレンエーテル系樹脂比率(実施例11、12)において、難燃剤量が多いもの(実施例8)では高温剛性が、また、発泡倍率を高くしたもの(実施例11)では、高温剛性の他、耐磨耗性がやや低下する傾向にあるが、実施用には問題のないレベルであった。一方、ポリフェニレンエーテル系樹脂の比率を低くした場合(実施例13)、難燃性や高温剛性がやや低下する傾向にあるが、実使用には問題のないレベルであった。また、BBPとTPPと併用しても、各種性能に問題はなかった(実施例14)。
ポリカーボネート系樹脂(PC)としてFPR3000(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)を85質量%、非ハロゲン系難燃剤としてビスフェノールA−ビス(ジフェニルホスフェート)(BBP)を15質量%に変更し、PS、HIPS、ゴム成分は添加せず、実施例1と同様に評価を行った。基材樹脂にポリカーボネート系樹脂を使用した場合も、ポリフェニレンエーテル系樹脂を用いた場合と同様の性能を有する発泡体が得られた(表2)。
ポリカーボネート系樹脂(PC/ABS)としてMB3800(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)に変更した以外は実施例15と同様に評価を行った所、実施例15同様、ポリフェニレンエーテル系樹脂を用いた場合と同等の性能であった(表2)。
表3に示す各成分の組成、又は発泡倍率で実施例1と同様に評価を行った。なお、HIPSはゴム濃度19重量%のものを用いた。ポリフェニレン系樹脂組成物の比率が低い場合、いずれの性能も満足できるものではなかった(比較例1)。ポリフェニレン系樹脂の比率を上げると、いずれの性能も改善が見られるが、安全性、高温剛性は、実使用に耐えるレベルまで改善する事はできなかった(比較例2)。逆に、ポリフェニレンエーテル系樹脂比率が高すぎると、基材樹脂ペレット作成時の押出において熱劣化による異物が多発し、評価・測定を行うに値する発泡体が得られなかった(比較例3)。また、難燃剤の量が少なすぎると難燃性が殆ど発現せず(比較例4)、多すぎると、発泡ビーズの独立気泡率が大幅に低下し、成形品が得られなかった(比較例5)。ゴム成分を全く用いなかった場合、樹脂の柔軟性、伸び不足によるセル膜の破膜が発生し、成形加工性が低下してしまい、良好な成形品が得られなかった(比較例6)。
表3に示す各成分の組成において未発泡の樹脂を加熱プレスで成形した以外は実施例1と同様に評価を行った。未発泡樹脂としてポリフェニレンエーテル系樹脂S201A(旭化成ケミカルズ(株)製)を使用した場合は、安全性や耐磨耗性、高温剛性は良好なものの、長期寸法安定性評価においては、反りが発生した(比較例7)。ポリカーボネート系樹脂MB3800(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)を使用した場合も同様の結果となった(比較例8)。
Claims (5)
- ポリフェニレンエーテル系樹脂又はポリカーボネート系樹脂と、難燃剤と、を含む基材樹脂を含有し、かつUL規格のUL−94垂直法(20mm垂直燃焼試験)に準拠して測定される難燃性がV−0又はV−1であり、
発泡ビーズを含有し、
発泡倍率が1.5〜20cc/gである、電池搬送トレー用発泡体。 - 前記ポリフェニレンエーテル系樹脂の含有量が40〜94質量%、前記難燃剤の含有量が5〜30質量%であり、前記基材樹脂がさらにポリスチレン系樹脂を含む、請求項1に記載の電池搬送トレー用発泡体。
- 前記基材樹脂が、ゴム成分を0.3〜10質量%含む、請求項2に記載の電池搬送トレー用発泡体。
- 前記ポリカーボネート系樹脂の含有量が70〜95質量%、前記難燃剤の含有量が5〜30質量%である、請求項1に記載の電池搬送トレー用発泡体。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の発泡体を備える電池搬送トレー。
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