JP5722067B2 - 多層構造体 - Google Patents
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[1] UL規格のUL−94垂直法(20mm垂直燃焼試験)に準拠して測定される難燃性がV−0又はV−1である発泡ビーズ成形体からなる発泡層と、少なくとも一層の樹脂層とを備える多層構造体。
[2] 上記発泡層における脂肪族炭化水素系ガスの濃度が1000体積ppm以下である、[1]に記載の多層構造体。
[3] 上記発泡ビーズ成形体が、ポリフェニレンエーテル系樹脂又はポリカーボネート系樹脂、及び難燃剤を含む基材樹脂からなる、[1]又は[2]に記載の多層構造体。
[4] 上記発泡ビーズ成形体が、ポリフェニレンエーテル系樹脂と難燃剤とを含む基材樹脂からなる、[1]又は[2]に記載の多層構造体。
[5] 上記基材樹脂が、更にポリスチレン系樹脂を含有する、[3]又は[4]に記載の多層構造体。
[6] 上記基材樹脂が、更にゴム成分を含有する、[3]〜[5]のいずれかに記載の多層構造体。
[7] 上記基材樹脂が、ポリフェニレンエーテル系樹脂40〜94質量%、難燃剤5〜20質量%、及びゴム成分0.3〜10質量%を含有し、残部がポリスチレン系樹脂からなる、[3]〜[6]のいずれかに記載の多層構造体。
[8] 上記難燃剤が非ハロゲン系難燃剤である、[3]〜[7]のいずれかに記載の多層構造体。
[9] 上記樹脂層が、熱可塑性樹脂からなる、[1]〜[8]のいずれかに記載の多層構造体。
[10] [1]〜[9]のいずれかに記載の多層構造体を用いた自動車用デッキボード。
本発明の多層構造体は、発泡層と、少なくとも一層の樹脂層とを備える。例えば、発泡層に樹脂層が積層された二層構造体、発泡層の表面及び裏面に樹脂層が積層された三層構造体とすることができる。樹脂層は二層以上が積層したものであってもよい。樹脂層が複数ある場合、それぞれ同一の樹脂から形成される層であってもよく、またそれぞれ異なる樹脂から形成される層であってもよい。
発泡層は、UL規格のUL−94垂直法(20mm垂直燃焼試験)に準拠して測定される難燃性がV−0又はV−1である発泡ビーズ成形体からなる。本発明の多層構造体は、このような難燃性、耐熱性に優れる発泡層を備えていることにより、樹脂層の種類、特性等に関わらず、難燃性、耐熱性に優れるものとなる。すなわち、本発明の多層構造体は、軽量化と同時に優れた難燃性を維持でき、優れた耐熱性を有するとともに、微細で複雑な形状への加工も容易である。
本発明に係る発泡ビーズ成形体は、UL規格のUL−94垂直法(20mm垂直燃焼試験)に準拠して測定される難燃性がV−0又はV−1である。なお、発泡ビーズ成形体とは、発泡ビーズを成形して得られる成形体を意味する。
発泡ビーズ成形体に用いる発泡ビーズは、基材樹脂を発泡させたものである。発泡ビーズは、平均粒子径が0.5〜10mmであることが好ましく、0.7〜5mmであることがより好ましい。発泡ビーズの平均粒子径が、0.5〜10mmであると、複雑で微細な形状を有する発泡ビーズ成形体の成形がより一層容易になる。
基材樹脂は、樹脂成分を少なくとも含む。これら以外にも、例えば、難燃剤、ゴム成分等を含んでいてもよい。
ここで、一般式(2)中、Q1〜Q8は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、フェニル基を示す。一般式(2)におけるQ1〜Q4で好ましいのは水素又はメチル基である。一般式(2)におけるQ5、Q6で好ましいのは水素であり、Q7、Q8で好ましいのはメチル基である。一般式(2)におけるmは1以上の整数である。該リン酸エステル化合物はm量体の混合物であっても構わない。一般式(2)におけるn1〜n4は、それぞれ独立に1〜5の整数であり、n5及びn6は、それぞれ独立に1〜4の整数である。
R=C×Rs/100
C:ゴム成分供給源中のゴム濃度(質量%)
Rs:基材樹脂中のゴム供給源含有量(質量%)
次に、本発明に係る発泡ビーズ成形体の製造方法について説明する。
樹脂層は、未発泡の樹脂からなる層である。樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等とすることができるが、多層構造体の剛性をより向上できることから、熱可塑性樹脂とすることが好ましい。
本発明の多層構造体は、例えば、上述した発泡ビーズ成形体、上述した樹脂フィルム等をそれぞれ製造した後、これらを接着することにより製造することができる。また、上述した発泡ビーズ成形体を製造した後、上述した樹脂層用溶液を発泡ビーズ成形体に塗布又は浸漬することにより製造することもできる。
(1)密度
発泡体(発泡ビーズ又は発泡ビーズ成形体)の重量W(g)を測定した後、水没法で体積V(cc)を測定し、その重量を体積で除した値W/V(g/cc)を密度とした。
発泡体(発泡ビーズ又は発泡ビーズ成形体)の重量W(g)を測定した後、水没法で体積V(cc)を測定し、その体積を重量で除した値V/W(cc/g)を発泡倍率とした。
発泡倍率(cc/g)が既知の発泡ビーズ又は発泡ビーズ成形体の真の容積(Vx)を、ベックマン(株)製の空気比較式比重計を用いて測定し、下記式により独立気泡率:S(%)を算出した。
Vx:発泡ビーズ又は発泡ビーズ成形体の真の容積(cm3)
Va:発泡ビーズ又は発泡ビーズ成形体の容積(発泡倍率×重量)(cm3)
W :発泡ビーズ又は発泡ビーズ成形体の重量(g)
ρ :発泡ビーズ又は発泡ビーズ成形体の基材樹脂の密度(g/cm3)
発泡体(発泡ビーズ又は発泡ビーズ成形体)試料を適量ヘッドスペースボトルに仕込み、発泡体試料軟化点以上の温度で約1時間加熱した。その後、ガスクロマトグラフィー(島津製作所製、GC14B)により、ヘッドスペースボトル内のガスを定量した。キャリアガスとしてヘリウム(He)を用い、定流量モード(約30ml/mim)で制御した。また、カラム(PorapakQ、80/100mesh、3.2mmφ×2.1m)を50〜150℃で昇温、保持を行い、熱伝導度型検出器(TCD)により検出を行った。検出したエリア面積と標準ガス試料で作成した検量線とから脂肪族炭化水素系ガスの体積を算出し、発泡体試料の体積で除して、脂肪族炭化水素系ガスの濃度(ppm)を算出した。なお、表1及び表2においては、「脂肪族炭化水素系ガスの濃度」を単に「ガス濃度」と表記する。
米国UL規格のUL−94垂直法(20mm垂直燃焼試験)に準拠した試験を行い、難燃性の評価を行った。以下測定方法を示す。
得られた発泡体(発泡ビーズ又は発泡ビーズ成形体)を、長さ125mm、幅13mm、厚さ3mmの試験片に成形し、該試験片を5本用いて判定した。試験片をクランプに垂直に取付け、20mm炎による10秒間接炎を2回行い、その燃焼挙動によりV−0、V−1、V−2、不適合の判定を行った。下記に該当しないものは不適合(×)とした。
V−0:1回目、2回目ともに有炎燃焼持続時間は10秒以内、更に2回目の有炎燃焼持続時間と無炎燃焼時間の合計が30秒以内、更に5本の試験片の有炎燃焼時間の合計が50秒以内、固定用クランプの位置まで燃焼する試験片がない、燃焼落下物による綿着火なし。
V−1:1回目、2回目ともに有炎燃焼持続時間は30秒以内、更に2回目の有炎燃焼持続時間と無炎燃焼時間の合計が60秒以内、更に5本の試験片の有炎燃焼時間の合計が250秒以内、固定用クランプの位置まで燃焼する試験片がない、燃焼落下物による綿着火なし。
V−2:1回目、2回目ともに有炎燃焼持続時間は30秒以内、更に2回目の有炎燃焼持続時間と無炎燃焼時間の合計が60秒以内、更に5本の試験片の有炎燃焼時間の合計が250秒以内、固定用クランプの位置まで燃焼する試験片がない、燃焼落下物による綿着火有り。
成形直後の発泡ビーズ成形体について、JIS K6767の寸法安定性評価・B法に準拠した試験を行い、加熱寸法変化率を評価した。評価温度は100℃とした。
発泡ビーズ成型加工性は、クルツ社製成形機K−68にて発泡ビーズから平板(300mm×300mm×17mm)成形を行って評価した。得られた発泡ビーズ成形体が、その表面に隙間がなく、発泡ビーズ同士がしっかり融着し、板状であったものを○、表面に隙間があるか、又は板状でなかったものを×とした。
多層構造体成形加工性は、目視にて確認し、発泡ビーズ成形体と樹脂層の界面が隙間なく、しっかり癒着しているものを○、界面に隙間があるか、又は剥がれがあるなど融着が不十分なものを×とした。
JIS K7191フラットワイズB法に準拠した試験により発泡ビーズ成形体を評価した。具体的には、発泡ビーズ成形体からサンプルサイズ12.7mm×127mm×6.4mmの試験片を作製し、支点間距離64mm、荷重0.45MPaをかけながら30℃から昇温速度2℃/minにて昇温し、たわみ0.34mmに達したときの温度をHDTとして評価した。
発泡ビーズの平均粒子径は次のようにして求めた。発泡ビーズの光学顕微鏡写真から各発泡ビーズの長径と短径を求め、長径と短径の平均値を各発泡ビーズの粒子径(mm)とした。ランダムに選択した5〜10個の発泡ビーズについて上記粒子径を求め、その平均値を平均粒子径(mm)とした。
JIS K7221に準拠し、多層構造体の曲げ弾性率(MPa)を求めた。具体的には、温度23℃、相対湿度50%に制御した室内に24時間静置して状態調整した多層構造体をAUTOGRAPH AG−5000D(島津株式会社製)での測定に供し、JISに規定する計算式から曲げ弾性率を算出した。
作成した多層構造体サンプルに対して、UL−94垂直法(20mm垂直燃焼試験)に準拠した試験を実施し、長さ125mmのサンプルが燃え尽きるまでの時間を測定した。燃え尽きるまでの時間が120秒以上、又は途中で消火したものを○、120秒未満のものを×とした。
ポリフェニレンエーテル系樹脂(PPE)(商品名:ザイロンTYPE S201A、旭化成ケミカルズ(株)製)を60質量%、非ハロゲン系難燃剤(ビスフェノールA−ビス(ジフェニルホスフェート)(BBP))を18質量%、ゴム濃度が6質量%の耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)10質量%(基材樹脂中のゴム成分含有量は0.6質量%)及び汎用ポリスチレン樹脂(PS)(商品名:GP685、PSジャパン(株)製)を12質量%加え、押出機にて加熱溶融混練の後に押し出し、基材樹脂ペレットを作製した。特開平4−372630の実施例1に記載の方法に準じ、基材樹脂ペレットを耐圧容器に収容し、容器内の気体を乾燥空気で置換した後、発泡剤として二酸化炭素(気体)を注入し、圧力3.2MPa、温度11℃の条件下で3時間かけて基材樹脂ペレットに対して二酸化炭素を7質量%含浸させ、基材樹脂ペレットを発泡炉内で攪拌羽を77rpmにて回転させながら加圧水蒸気により発泡させた。得られた発泡ビーズの発泡倍率及び独立気泡率を表1に示す。この発泡ビーズの脂肪族炭化水素系ガスの濃度を発泡直後に測定したが、検出限界(50ppm)以下であった。
ポリプロピレン系樹脂に代えて汎用ポリスチレン樹脂(商品名:GP685、PSジャパン(株)製)を用いて樹脂層を作製したこと以外は実施例1と同様にして製造及び評価を行った。実施例2の発泡ビーズ成形体は、実施例1と同様に優れた難燃性、耐熱性を示した(表1)。また、実施例2の多層構造体は、実施例1と同様に良好な曲げ弾性率、難燃性を示した(表1)。
ポリプロピレン系樹脂に代えて難燃HIPS樹脂(商品名:VS718、PSジャパン(株)製)を用いて樹脂層を作製したこと以外は実施例1と同様にして製造及び評価を行った。実施例3の発泡ビーズ成形体は、実施例1と同様に優れた難燃性、耐熱性を示した(表1)。また、実施例3の多層構造体は、実施例1と同様に良好な曲げ弾性率、難燃性を示した(表1)。
BBPに代えてトリフェニルホスフェート(TPP)を難燃剤として用いたこと、ゴム濃度が6質量%のHIPSに代えてゴム濃度が19質量%のHIPSを用いたこと、各成分の組成、及び発泡倍率を表1に示したとおり変更したこと以外は実施例1と同様にして製造及び評価を行った。なお、実施例7については、BBPとTPPを併用した。実施例4〜7の発泡ビーズ成形体は、実施例1と同様に優れた難燃性、耐熱性を示した(表1)。また、実施例4〜7の多層構造体は、良好な曲げ弾性率、難燃性を示した(表1)。
炭酸ガスに代えてn−ブタンを発泡剤として用いたこと以外は実施例4と同様にして製造及び評価を行った。ただし、発泡ビーズの脂肪族炭化水素系ガスの濃度については、発泡後、発泡ビーズを80℃で6ヶ月間熟成させてから測定を行った。その結果、800ppmであった。
実施例8の発泡ビーズ成形体の性能評価を実施したところ、燃焼時間は他の実施例の発泡ビーズ成形体に比べ長くなるものの、V−1の基準を満たしており、難燃性に優れたものであった。また、実施例8の発泡ビーズ成形体は、他の実施例の発泡ビーズ成形体と同様に、優れた耐熱性を示した(表1)。さらに実施例8の多層構造体は、他の実施例の多層構造体と同様に良好な曲げ弾性率、難燃性を示した(表1)。
PPEに代えてポリカーボネート系樹脂(PC)(商品名:FPR3000、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)を用いたこと、HIPS及びPSを用いなかったこと、各成分の組成、及び発泡倍率を表1に示したとおり変更したこと以外は実施例1と同様にして製造及び評価を行った。基材樹脂にポリカーボネート系樹脂を使用しても、発泡ビーズ成形体の難燃性、発泡性及び耐熱性、並びに多層構造体の曲げ弾性率、難燃性について、どの性能も低下することなく、良好であった(表1)。
PCに代えてポリカーボネート系樹脂(PC/ABS)(商品名:MB3800、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)を用いたこと以外は実施例9と同様にして製造及び評価を行った。実施例10の発泡ビーズ成形体は、実施例9の発泡ビーズ成形体と同様に優れた難燃性、耐熱性を示した(表1)。また、実施例10の多層構造体は、実施例9の多層構造体と同様に、良好な曲げ弾性率、難燃性を示した(表1)。
ゴム濃度が6質量%のHIPSに代えてゴム濃度が19質量%のHIPSを用いたこと、各成分の組成、及び発泡倍率を表2に示したとおり変更したこと以外は実施例1と同様にして製造及び評価を行った。
比較例1の発泡ビーズ成形体は、ポリフェニレンエーテル系樹脂比率が低いため、低発泡倍率においても難燃性はV−2にも満たず、熱寸法安定性(加熱寸法変化率)も著しく劣る結果となった。
比較例2では、ポリフェニレンエーテル系樹脂比率が高すぎるため、基材樹脂ペレット作製時の押し出しにおいて熱劣化による異物が多発し、評価に値する発泡ビーズ成形体が得られなかった。
比較例3の発泡ビーズ成形体は、難燃剤の量が少なすぎるため、難燃性がほとんど発現しなかった。
比較例4では、難燃剤が多すぎるため、発泡ビーズの独立気泡率が大幅に低下し、発泡ビーズ成形体が得られなかった。
比較例5では、ゴム成分を全く用いていないため、樹脂の柔軟性、伸び不足によるセル膜の破膜が発生し、成形加工性が低下してしまい、良好な発泡ビーズ成形体が得られなかった。
脂肪族炭化水素系ガスの濃度の評価を行うまでの発泡ビーズの熟成条件を変更したこと以外は実施例7と同様にして製造及び評価を行った。
比較例6は、発泡ビーズを40℃で半年間熟成させてから、脂肪族炭化水素系ガスの濃度を測定した。その結果、1320ppmであった。比較例6の発泡ビーズ成形体の難燃性評価を実施したところ、燃焼時の樹脂だれは発生しないが、燃焼時間が長く、V−0、V−1、V−2のいずれにも該当せず、不適合であった。
比較例7は、発泡ビーズを40℃で3ヶ月間熟成させてから、脂肪族炭化水素系ガスの濃度を測定した。その結果、15380ppmであった。比較例7の発泡ビーズ成形体の難燃性評価を実施したところ、サンプルは炎を上げ燃え尽きた。また、熱寸法安定性にも劣る結果となった。
発泡ビーズ成形体に代えて、表2に示した成分及び組成で調製した基材樹脂を未発泡のまま加熱プレスで成形したプレス成形体を用いたこと以外は実施例1と同様にして製造及び評価を行った。
未発泡のポリフェニレンエーテル系樹脂S201A及びTPPからなる基材樹脂を使用した比較例8のプレス成形体は、難燃性、耐熱性は良好なものの、軽量化は達成されなかった。また、硬いために微細、かつ複雑な形状には成形困難であり、多層構造体を得ることができなかった。
未発泡のポリカーボネート系樹脂MB3800及びBBPからなる基材樹脂を使用した比較例9のプレス成形体は、難燃性、耐熱性は良好なものの、軽量化は達成されなかった。また、硬いために微細、かつ複雑な形状には成形困難であり、多層構造体を得ることができなかった。
発泡ビーズに代えて、表2に示した成分及び組成で調製した基材樹脂を未発泡のまま加熱プレスでフィルム状(サンプルサイズ:300μm×150mm×150mm)に成形したフィルム成形体を用いたこと以外は実施例1と同様にして製造及び評価を行った。
発泡ビーズに代えてフィルム成形体を発泡に用いた場合、発泡はするものの、複雑形状の金型への充填は困難であり、微細、かつ複雑な形状には成形不可能であった。また、難燃性評価を実施したところ、サンプルは炎を上げ燃え尽きた。
Claims (8)
- UL規格のUL−94垂直法(20mm垂直燃焼試験)に準拠して測定される難燃性がV−0又はV−1である発泡ビーズ成形体からなる発泡層と、少なくとも一層の樹脂層とを備える多層構造体であって、
前記発泡ビーズ成形体が、ポリフェニレンエーテル系樹脂40〜94質量%、難燃剤5〜20質量%、及びゴム成分0.3〜10質量%を含有し、残部がポリスチレン系樹脂からなる基材樹脂からなる、
多層構造体。 - UL規格のUL−94垂直法(20mm垂直燃焼試験)に準拠して測定される難燃性がV−0又はV−1である発泡ビーズ成形体からなる発泡層と、少なくとも一層の樹脂層とを備える多層構造体であって、
前記発泡ビーズ成形体が、ポリカーボネート系樹脂、及び難燃剤を含む基材樹脂からなる、
多層構造体。 - 前記基材樹脂が、更にポリスチレン系樹脂を含有する、請求項2に記載の多層構造体。
- 前記基材樹脂が、更にゴム成分を含有する、請求項2又は3に記載の多層構造体。
- 前記発泡層における脂肪族炭化水素系ガスの濃度が1000体積ppm以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の多層構造体。
- 前記難燃剤が非ハロゲン系難燃剤である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の多層構造体。
- 前記樹脂層が、熱可塑性樹脂からなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の多層構造体。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の多層構造体を用いた自動車用デッキボード。
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