JP6041683B2 - グロープラグ - Google Patents
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軸線方向に延びると共に、貫通孔を有する金具と、
通電によって発熱するヒータ部材であって、前記ヒータ部材の後端側が前記貫通孔の先端側に挿入された前記ヒータ部材と、
前記貫通孔に挿入され、前記ヒータ部材に電気的に接続された、中軸と、
を備えるグロープラグであって、
前記中軸は、
前記ヒータ部材に接続された先端側の部分である先端側軸部分と、
前記先端側軸部分の後端側に配置され、前記先端側軸部分に溶接により連結された部分である後端側軸部分と、
を含み、
前記先端側軸部分と前記後端側軸部分とのうちの一方である第1軸部分は、前記先端側軸部分と前記後端側軸部分とのうちの他方である第2軸部分側の第1端部であって、軸線方向に凹む凹部を有する第1端部を備え、
前記第2軸部分の前記第1軸部分側の端部である第2端部の少なくとも一部は、前記凹部に挿入されてなり、
前記凹部内には、前記第1軸部分の前記第1端部と前記第2軸部分の前記第2端部との間に設けられ、前記溶接によってはみ出し溶融凝固した部分である凝固部分が形成されてなる、グロープラグ。
適用例1に記載のグロープラグであって、
前記凹部内には、前記第1軸部分の前記第1端部と前記第2軸部分の前記第2端部との間に、前記凝固部分に隣接するように空隙が形成されてなる、グロープラグ。
軸線方向に延びると共に、貫通孔を有する金具と、
通電によって発熱するヒータ部材であって、前記ヒータ部材の後端側が前記貫通孔の先端側に挿入された前記ヒータ部材と、
前記貫通孔に挿入され、前記ヒータ部材に電気的に接続された、中軸と、
を備えるグロープラグであって、
前記中軸は、
前記ヒータ部材に接続された先端側の部分である先端側軸部分と、
前記先端側軸部分の後端側に配置され、前記先端側軸部分に溶接により連結された部分である後端側軸部分と、
を含み、
前記先端側軸部分と前記後端側軸部分とのうちの一方である第1軸部分は、前記先端側軸部分と前記後端側軸部分とのうちの他方である第2軸部分側の第1端部であって、軸線方向に凹む凹部を有する第1端部を備え、
前記第2軸部分の前記第1軸部分側の端部である第2端部の少なくとも一部は、前記凹部に挿入されてなり、
前記第1端部は、前記第2端部よりも径大であり、
前記第1軸部分の前記第1端部の第2端部側を向く外表面上と前記第2軸部分の前記第2端部の外表面上との少なくとも一方の外表面上に延びるように、前記溶接によってはみ出し溶融凝固した部分である凝固部分が形成されてなる、
グロープラグ。
適用例3に記載のグロープラグであって、
前記第1軸部分の前記第1端部の前記第2端部側を向く前記外表面は、軸線方向に対して傾斜してなる、グロープラグ。
適用例3または4に記載のグロープラグであって、
前記凹部内には、前記第1軸部分の前記第1端部と前記第2軸部分の前記第2端部との間に、前記凝固部分がさらに形成されてなる、グロープラグ。
適用例5に記載のグロープラグであって、
前記凹部内には、前記第1軸部分の前記第1端部と前記第2軸部分の前記第2端部との間に、前記凝固部分に隣接するように空隙が形成されてなる、グロープラグ。
適用例1、2、5、6のいずれかに記載のグロープラグであって、
前記第1端部の前記凹部の形状は、前記凹部の底に向かって窄む略錐形状であり、
前記第2端部の前記凹部に挿入された部分である挿入部の径方向外面と、前記第1端部の前記凹部の径方向内面とが溶接されてなり、
前記第1端部の前記凹部の底と、前記第2端部の端との間に、前記凝固部分が形成されてなる、
グロープラグ
適用例1、2、5、6のいずれかに記載のグロープラグであって、
前記第2端部のうち前記凹部に挿入された部分である挿入部の角には面取りが形成されてなり、
前記第1端部の第2端部側を向く表面である第1端部表面と、前記第2端部の前記第1端部側を向く表面である第2端部表面とが溶接されてなり、
前記挿入部の前記面取りと前記第1端部の前記凹部との間に、前記凝固部分が形成されてなる、
グロープラグ。
適用例1、2、5、6のいずれかに記載のグロープラグであって、
前記第2端部のうちの前記凹部に挿入された部分である挿入部の外径は、前記凹部の内径よりも小さく、
前記第1端部の第2端部側を向く表面である第1端部表面と、前記第2端部の前記第1端部側を向く表面である第2端部表面とが溶接されてなり、
前記挿入部の径方向外面と前記第1端部の前記凹部の径方向内面との間に、前記凝固部分が形成されてなる、
グロープラグ。
適用例1、2、5、6のいずれかに記載のグロープラグであって、
前記第2端部のうち前記凹部に挿入された部分である挿入部は、第1端部側の端を形成する小径部と、前記小径部に接続され、該小径部よりも径大な大径部と、を含み、
前記凹部は、前記小径部が挿入される小径凹部であって前記軸線方向に延びる略柱状の小径凹部と、前記大径部が挿入される大径凹部であって前記軸線方向に延びる略柱状の大径凹部と、を含み、
前記小径部の前記第1端部側を向く表面である小径部表面と前記小径凹部の底面とが溶接されてなり、
前記大径部の前記第1端部側を向く表面である大径部表面と前記大径凹部の底面との間に、前記凝固部分が形成されてなる、
グロープラグ。
適用例1、2、5、6のいずれかに記載のグロープラグであって、
前記第2端部のうち前記凹部に挿入された部分である挿入部は、第1端部側の端を形成する小径部と、前記小径部に接続され、該小径部よりも径大な大径部と、を含み、
前記凹部は、前記小径部が挿入される小径凹部であって前記軸線方向に延びる略柱状の小径凹部と、前記大径部が挿入される大径凹部であって前記軸線方向に延びる略柱状の大径凹部と、を含み、
前記大径部の前記第1端部側を向く表面である大径部表面と前記大径凹部の底面とが溶接されてなり、
前記小径部の前記第1端部側を向く表面である小径部表面と前記小径凹部の底面との間に、前記凝固部分が形成されてなる、
グロープラグ。
A1.グロープラグの構成:
本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。図1は、本発明の一実施例としてのグロープラグを示す断面図である。グロープラグ10は、図示しない内燃機関(例えば、ディーゼルエンジン)の始動補助等のための熱源として機能する。図示されたラインCLは、グロープラグ10の中心軸を示している。以下、中心軸CLのことを「軸線CL」とも呼び、中心軸CLと平行な方向を「軸線方向」とも呼ぶ。図中の第1方向D1と第2方向D2とは、軸線CLと平行であり、第2方向D2は、第1方向D1と反対の方向である。後述するように、通電によって発熱するヒータ部材800は、グロープラグ10の第1方向D1側の端部を形成している。以下、このような第1方向D1側を「先端側」とも呼び、第2方向D2側を「後端側」とも呼ぶ。また、グロープラグ10の種々の部材の第1方向D1側の端を「先端」とも呼び、第2方向D2側の端を「後端」とも呼ぶ。
図2は、グロープラグ10の製造方法のフローチャートである。図中では、各ステップを示す矩形の中に、そのステップの概要を示す概略図が示されている。図2のフローチャートは、中軸30の製造方法を詳細に示している。図2には、中軸30の一例が示されている。最初のステップS100では、中軸30の後端側軸部分31と先端側軸部分32とが準備される。後端側軸部分31の先端部311には、第2方向D2に向かって凹む凹部312が形成されている。先端側軸部分32の後端部329の形状は、第2方向D2に向かって徐々に外径が小さくなる略円錐台形状である。例えば、後端側軸部分31と先端側軸部分32とは、鍛造、または、切削によって形成される。なお、先端部311の形状と後端部329の形状との詳細については、後述する。
図3(A)〜図3(C)は、それぞれ、後端側軸部分31の先端部311と、先端側軸部分32の後端部329と、を示している。具体的には、図3(A)は、図2のステップS100で準備された後端側軸部分31の先端部311と先端側軸部分32の後端部329との構成を示し、図3(B)は、図2のステップS110の状態(すなわち、溶接前の状態)を示し、図3(C)は、図2のステップS130の状態(すなわち、溶接後の状態)を示している。図中には、中心軸CLが示されている。図中において、中心軸CLよりも上側は、外観を示し、中心軸CLよりも下側は、中心軸CLを通る断面を示している。図3(A)では、後端側軸部分31と先端側軸部分32とが、共通の中心軸CL上に配置された状態で、示されている。
図4〜図15は、中軸の他の実施例を示す概略図である。図4〜図15に示す各中軸30a〜30mと、図3の第1中軸30と、の間の主な差異は、後端側軸部分31a〜31mの先端部311a〜311mの形状と、先端側軸部分32a〜32mの後端部329a〜329mの形状とが、第1中軸30のものと異なっている点である。各中軸30a〜30mの他の部分の構成は、図3の第1中軸30の構成と、同様である。例えば、後端側軸部分31a〜31mと先端側軸部分32a〜32mとは、図2の手順に従って、後端側軸部分31と先端側軸部分32と同様に、準備され、そして、溶接される。図1のグロープラグ10の中軸30は、実施例の中軸30a〜30mのうちの任意のものに置換可能である。なお、図4〜図15のそれぞれは、いずれも、文字(分図記号)「A」「B」「C」で区別される3つの図を表しており、それら3つの図は、図3(A)〜図3(C)と、それぞれ同じ状態を示している。例えば、図4(A)〜図4(C)の3つの図は、図3(A)〜図3(C)と、それぞれ同じ状態を示している。なお、各図4〜図15において、図を見やすくするために、一部の要素のハッチングを省略する場合がある。以下、順に説明する。
図4は、第2中軸30aの後端側軸部分31aと先端側軸部分32aとの概略図である。図4(C)には、後端部329aの端面326aの近傍の部分拡大図が示されている。図4(A)に示すように、後端側軸部分31aの先端部311aは、中心軸CLに沿って延びる略円柱形状の部分であり、第1方向D1の端面313aから第2方向D2に向かって凹む凹部312aを有している。凹部312aの形状は、中心軸CLに沿って延びる略円柱形状である。凹部312aの開口312aoは、第1方向D1を向いている。後端側軸部分31aの外径は、第1外径D31である(先端部311aの外径も同じ)。
図5は、第3中軸30bの後端側軸部分31bと先端側軸部分32bとの概略図である。図5(C)には、後端部329bの端面326bの近傍の部分拡大図が示されている。図5(A)に示すように、後端側軸部分31bの先端部311bは、中心軸CLに沿って延びる略円柱形状の部分であり、第1方向D1の端面313bから第2方向D2に向かって凹む凹部312bを有している。凹部312bの形状は、中心軸CLに沿って延びる略円柱形状である。凹部312bの開口312boは、第1方向D1を向いている。後端側軸部分31bの外径は、第1外径D31である(先端部311bの外径も同じ)。
図6は、第4中軸30cの後端側軸部分31cと先端側軸部分32cとの概略図である。図6(C)には、後端部329cの端面326cの近傍の部分拡大図が示されている。図6(A)に示すように、後端側軸部分31cの先端部311cは、中心軸CLに沿って延びる略円柱形状の部分であり、第1方向D1の端面313cから第2方向D2に向かって凹む凹部312cを有している。凹部312cの形状は、中心軸CLに沿って延びる略円柱形状である。凹部312cの開口312coは、第1方向D1を向いている。後端側軸部分31cの外径は、第1外径D31である(先端部311cの外径も同じ)。
図7は、第5中軸30dの後端側軸部分31dと先端側軸部分32dとの概略図である。後端側軸部分31dの先端部311dは、図6の先端部311cと同様に、先端部311dの第1方向D1側の端面313dから第2方向D2に向かって凹む、略円柱形状の凹部312dを有している。先端側軸部分32dの後端部329dは、図6の後端部329cと同様に、第2方向D2側の端を形成する小径部328dと、小径部328dの第1方向D1側に接続された大径部325dと、を含んでいる。図6の例とは異なり、凹部312dの内径D312dは、小径部328dの外径D328dと、おおよそ同じである。また、溶接前後において、小径部328dの中心軸CLに沿った長さは、凹部312dの中心軸CLに沿った深さよりも、長い。
図8は、第6中軸30eの後端側軸部分31eと先端側軸部分32eとの概略図である。図8(C)には、後端部329eの小径部328eの端面326eの近傍の部分拡大図が示されている。図8(A)に示すように、後端側軸部分31eの先端部311eは、図6の先端部311cと同様に、第1方向D1側の端面313eから第2方向D2に向かって凹む、略円柱形状の凹部312eを有している。先端側軸部分32eの後端部329eは、図6の後端部329cと同様に、第2方向D2側の端を形成する小径部328eと、小径部328eの第1方向D1側に接続された大径部325eと、を含んでいる。凹部312eの内径D312eは、小径部328eの外径D328eよりも、大きい。また、溶接前後において、小径部328eの中心軸CLに沿った長さは、凹部312eの中心軸CLに沿った深さよりも、長い。
図9は、第7中軸30fの後端側軸部分31fと先端側軸部分32fとの概略図である。図9(C)には、後端部329fの端面Ef1、Ef2の近傍の部分拡大図が示されている。図9(A)に示すように、後端側軸部分31fの先端部311fは、先端部311fの第1方向D1側の端面313fから第2方向D2に向かって凹む凹部312fを有している。凹部312fは、凹部312fの開口312foを形成する大径部分315f(「大径凹部315f」とも呼ぶ)と、大径部分315fの第2方向D2側に形成された小径部分318f(「小径凹部318f」とも呼ぶ)と、で構成されている。これらの部分315f、318fの形状は、いずれも、中心軸CLに沿って延びる略円柱形状である。大径部分315fの内径D315fは、小径部分318fの内径D318fよりも、大きい。
図10は、第8中軸30gの後端側軸部分31gと先端側軸部分32gとの概略図である。図10(C)には、後端部329gの円錐部分328gの端の近傍の部分拡大図が示されている。図10(A)に示すように、後端側軸部分31gの先端部311gは、中心軸CLに沿って延びる略円柱形状の部分であり、第1方向D1側の端面313gから第2方向D2に向かって凹む凹部312gを有している。凹部312gは、凹部312gの開口312goを形成する大径部分315g(「大径凹部315g」とも呼ぶ)と、大径部分315gの第2方向D2側に形成された小径部分318g(「小径凹部318g」とも呼ぶ)と、で構成されている。大径凹部315gの形状は、第2方向D2に向かって徐々に外径が小さくなる略円錐台形状である。小径凹部318gの形状は、中心軸CLに沿って延びる略円柱形状である。
図11は、第9中軸30hの後端側軸部分31hと先端側軸部分32hとの概略図である。図11(C)には、後端部329hの大径部325hの端面Eh2の近傍の部分拡大図が示されている。図11(A)に示すように、後端側軸部分31hの先端部311hは、先端部311hの第1方向D1側の端面313hから第2方向D2に向かって凹む凹部312hを有している。凹部312hは、図9(A)の凹部312fと同様に、凹部312hの開口312hoを形成する大径部分315h(「大径凹部315h」とも呼ぶ)と、大径部分315hの第2方向D2側に形成された小径部分318h(「小径凹部318h」とも呼ぶ)と、で構成されている。これらの部分315h、318hの形状は、いずれも、中心軸CLに沿って延びる略円柱形状である。大径部分315hの内径D315hは、小径部分318hの内径D318hよりも、大きい。
図12は、第10中軸30iの後端側軸部分31iと先端側軸部分32iとの概略図である。図12(C)には、後端部329iの小径部328iの端面Ei1の近傍の部分拡大図が示されている。図11の第9中軸30hからの差異は、以下の点である。
差異1)小径部328iの中心軸CLに沿った長さが、小径凹部318iの中心軸CLに沿った深さよりも小さい。
差異2)溶接部分WAiが、大径部325iの端面Ei2と大径凹部315iの底面Bi2とが互いに接触する部分に、形成されている。
差異3)小径部328iの端面Ei1と、小径凹部318iの底面Bi1との間に、第1凝固部分SA1iと、空隙331iとが形成されている。
第10中軸30iの他の部分の構成は、第9中軸30hの構成と同じである。例えば、後端側軸部分31iの要素311i、312i、313i、315i、318i、Bi1、Bi2は、図11(A)の後端側軸部分31hの要素311h、312h、313h、315h、318h、Bh1、Bh2に、それぞれ対応している。また、先端側軸部分32iの要素325i、328i、329i、Ei1、Ei2は、図11(A)の先端側軸部分32hの要素325h、328h、329h、Eh1、Eh2に、それぞれ対応している。そして、第2凝固部分SA2iは、図11(C)の第2凝固部分SA2hと、同じである。
図13は、第11中軸30jの後端側軸部分31jと先端側軸部分32との概略図である。図3に示す第1中軸30からの差異は、以下の通りである。
差異1)後端側軸部分31jの第1方向D1側(すなわち、先端側軸部分32側)を向く端面313jが、中心軸CLに対して傾斜している。
差異2)第2凝固部分SA2jが、先端側軸部分32の外表面32sと、端面313jと、に沿って延びるように形成されている。
後端側軸部分31jの他の部分の構成は、図3の後端側軸部分31の構成と同じである。また、先端側軸部分32は、図3の先端側軸部分32と同じである。以下、第11中軸30jの要素のうち、第1中軸30の要素と同じ要素には、同じ符号を付して、説明を省略する。
図14は、第12中軸30kの後端側軸部分31kと先端側軸部分32dとの概略図である。図7に示す第5中軸30dからの差異は、以下の通りである。
差異1)後端側軸部分31kの第1方向D1側(すなわち、先端側軸部分32d側)を向く端面313kが、中心軸CLに対して傾斜している。
差異2)第2凝固部分SA2kが、小径部328dの外表面32dsと、端面313kと、に沿って延びるように形成されている。
後端側軸部分31kの他の部分の構成は、図7の後端側軸部分31dの構成と同じである。また、先端側軸部分32dは、図7の先端側軸部分32dと同じである。以下、第12中軸30kの要素のうち、第5中軸30dの要素と同じ要素には、同じ符号を付して、説明を省略する。
図15は、第13中軸30mの後端側軸部分31mと先端側軸部分32mとの概略図である。図6の第4中軸30cからの差異は、先端側軸部分32mの外径D32xが、後端側軸部分31mの外径D31xと、同じである点である。後端側軸部分31mの形状は、後端側軸部分31cの形状と同様である。すなわち、後端側軸部分31mの要素311m、312m、312mo、313m、314mは、後端側軸部分31cの要素311c、312c、312co、313c、314cに、それぞれ対応する。また、先端側軸部分32mの形状は、先端側軸部分32cの形状と同様である。すなわち、先端側軸部分32mの要素325m、326m、328m、329mは、先端側軸部分32cの要素325c、326c、328c、329cに、それぞれ対応する。
上述の中軸30、30a〜30g、及び後述する中軸30y、30z(図3〜図10、図16、図17)を用いた評価試験を説明する。
図16は、参考例の中軸30yの後端側軸部分31yと先端側軸部分32yとの概略図である。上記の各実施例とは異なり、後端側軸部分31yに凹部は設けられていない。また、後端側軸部分31yの先端部311yの形状は、中心軸CLに沿って延びる略円柱形状である(外径は、第1外径D31)。また、先端側軸部分32yの後端部329yの形状は、中心軸CLに沿って延びる略円柱形状である(外径は、第2外径D32)。図16(B)の状態では、後端部329yの第2方向D2側の端面326yは、先端部311yの第1方向D1側の端面313yに、押しつけられている。図16(C)の状態では、端面326yと端面313yとが溶接されている(溶接部分WAy)。
図17は、別の参考例の中軸30zの後端側軸部分31zと先端側軸部分32yとの概略図である。図16の中軸30yからの差異は、先端部311zの第1方向D1側の端の角に面取部317zが設けられている点である。この場合も、図17(B)の状態で、先端側軸部分32yの後端部329yの端面326yが、先端部311zの第1方向D1側の端面313zに、押しつけられている。図17(C)の状態では、端面326yと端面313zとが溶接されている(溶接部分WAz)。
以下の表1、表2は、溶接による溶込量DLと、中軸の形状と、溶接部の外径DWと、引張試験の結果と、評価結果と、の関係を示している。
軸方向の溶込量DLは、図2で説明した第1長L1から第2長L2を引いた差分である。中軸の形状は、図中で中軸に付された符号によって示されている。溶接部の外径DWは、後端側軸部分と先端側軸部分との溶接部分の外径であり、中軸の外表面に形成された凝固部分の外径である。外径DWの評価結果に関しては、A評価は、外径DWが3.6mm以下であることを示し、B評価は、外径DWが3.6mmを超えていることを示している。引張試験結果の破断箇所は、溶接後の後端側軸部分と先端側軸部分とのそれぞれを中心軸CLに沿って互いに離れる方向に引っ張った結果、破断した箇所を示している。表1、表2に示すように、破断箇所は、先端側軸部分、または、溶接界面、のいずれかであった。破断箇所が先端側軸部分であることは、先端側軸部のうちの溶接部分から離れた部分が破断したことを示している。なお、溶接界面にて破断したことは、破断箇所が先端側軸部分である場合と比べて、溶接部分の引張強度が低いことを示す。引張試験の評価結果に関しては、A評価は、破断箇所が溶接界面ではないこと(この場合は、先端側軸部分)を示し、B評価は、破断箇所が溶接界面であることを示している。総合評価に関しては、A評価は、外径DWの評価と引張強度の評価との両方がA評価であることを示し、B評価は、2つの評価の少なくとも1つがB評価であることを示している。なお、中軸の各サンプルの間では、後端側軸部分の第1外径D31は、3.2mmであり、先端側軸部分の第2外径D32は、2.7mmであった。また、先端側軸部分の材料は、クロムモリブデン鋼(SCM435)であり、後端側軸部分の材料は、炭素鋼(SWCH10R−6T)であった。
(1)図13に示す実施例において、溶接時に第2凝固部分SA2jの近傍の金属が溶融する場合がある。例えば、先端側軸部分32の外表面32sと、先端部311jの端面313jとが、溶融する場合がある。この場合、第2凝固部分SA2jと、先端側軸部分32の外表面32sと、先端部311jの端面313j(一般的には、先端側軸部分32を向く外表面)と、の境界が分かりにくい場合もあり得る。この場合も、外観上の第2凝固部分SA2jの縁部分(例えば、図13(C)の第1縁部分E1と、第2縁部分E2)の近傍においては、第2凝固部分SA2jの中心部分と比べて、第2凝固部分SA2jの形成時の温度が低い場合が多い。従って、それらの縁部分E1、E2の断面を観察することによって、第2凝固部分SA2jと先端側軸部分32の外表面32sとの境界面の少なくとも一部と、第2凝固部分SA2jと先端部311jの端面313jとの境界面の少なくとも一部と、を特定可能である。また、中心軸CLに対する外表面32sの延びる方向と、中心軸CLに対する端面313jの延びる方向と、のそれぞれを特定することもできる。他の実施例についても、同様に、凝固部分の縁部分の断面を観察することによって、凝固部分と後端側軸部の外表面との境界面を特定可能であり、凝固部分と先端側軸部の外表面との境界面を特定可能である。
Claims (11)
- 軸線方向に延びると共に、貫通孔を有する金具と、
通電によって発熱するヒータ部材であって、前記ヒータ部材の後端側が前記貫通孔の先端側に挿入された前記ヒータ部材と、
前記貫通孔に挿入され、前記ヒータ部材に電気的に接続された、中軸と、
を備えるグロープラグであって、
前記中軸は、
前記ヒータ部材に接続された先端側の部分である先端側軸部分と、
前記先端側軸部分の後端側に配置され、前記先端側軸部分に溶接により連結された部分である後端側軸部分と、
を含み、
前記先端側軸部分と前記後端側軸部分とのうちの一方である第1軸部分は、前記先端側軸部分と前記後端側軸部分とのうちの他方である第2軸部分側の第1端部であって、軸線方向に凹む凹部を有する第1端部を備え、
前記第2軸部分の前記第1軸部分側の端部である第2端部の少なくとも一部は、前記凹部に挿入されてなり、
前記凹部内には、前記第1軸部分の前記第1端部と前記第2軸部分の前記第2端部との間に設けられ、前記溶接によってはみ出し溶融凝固した部分である凝固部分が形成されてなる、グロープラグ。 - 請求項1に記載のグロープラグであって、
前記凹部内には、前記第1軸部分の前記第1端部と前記第2軸部分の前記第2端部との間に、前記凝固部分に隣接するように空隙が形成されてなる、グロープラグ。 - 軸線方向に延びると共に、貫通孔を有する金具と、
通電によって発熱するヒータ部材であって、前記ヒータ部材の後端側が前記貫通孔の先端側に挿入された前記ヒータ部材と、
前記貫通孔に挿入され、前記ヒータ部材に電気的に接続された、中軸と、
を備えるグロープラグであって、
前記中軸は、
前記ヒータ部材に接続された先端側の部分である先端側軸部分と、
前記先端側軸部分の後端側に配置され、前記先端側軸部分に溶接により連結された部分である後端側軸部分と、
を含み、
前記先端側軸部分と前記後端側軸部分とのうちの一方である第1軸部分は、前記先端側軸部分と前記後端側軸部分とのうちの他方である第2軸部分側の第1端部であって、軸線方向に凹む凹部を有する第1端部を備え、
前記第2軸部分の前記第1軸部分側の端部である第2端部の少なくとも一部は、前記凹部に挿入されてなり、
前記第1端部は、前記第2端部よりも径大であり、
前記第1軸部分の前記第1端部の第2端部側を向く外表面上と前記第2軸部分の前記第2端部の外表面上との少なくとも一方の外表面上に延びるように、前記溶接によってはみ出し溶融凝固した部分である凝固部分が形成されてなる、
グロープラグ。 - 請求項3に記載のグロープラグであって、
前記第1軸部分の前記第1端部の前記第2端部側を向く前記外表面は、軸線方向に対して傾斜してなる、グロープラグ。 - 請求項3または4に記載のグロープラグであって、
前記凹部内には、前記第1軸部分の前記第1端部と前記第2軸部分の前記第2端部との間に、前記凝固部分がさらに形成されてなる、グロープラグ。 - 請求項5に記載のグロープラグであって、
前記凹部内には、前記第1軸部分の前記第1端部と前記第2軸部分の前記第2端部との間に、前記凝固部分に隣接するように空隙が形成されてなる、グロープラグ。 - 請求項1、2、5、6のいずれかに記載のグロープラグであって、
前記第1端部の前記凹部の形状は、前記凹部の底に向かって窄む略錐形状であり、
前記第2端部の前記凹部に挿入された部分である挿入部の径方向外面と、前記第1端部の前記凹部の径方向内面とが溶接されてなり、
前記第1端部の前記凹部の底と、前記第2端部の端との間に、前記凝固部分が形成されてなる、
グロープラグ - 請求項1、2、5、6のいずれかに記載のグロープラグであって、
前記第2端部のうち前記凹部に挿入された部分である挿入部の角には面取りが形成されてなり、
前記第1端部の第2端部側を向く表面である第1端部表面と、前記第2端部の前記第1端部側を向く表面である第2端部表面とが溶接されてなり、
前記挿入部の前記面取りと前記第1端部の前記凹部との間に、前記凝固部分が形成されてなる、
グロープラグ。 - 請求項1、2、5、6のいずれかに記載のグロープラグであって、
前記第2端部のうちの前記凹部に挿入された部分である挿入部の外径は、前記凹部の内径よりも小さく、
前記第1端部の第2端部側を向く表面である第1端部表面と、前記第2端部の前記第1端部側を向く表面である第2端部表面とが溶接されてなり、
前記挿入部の径方向外面と前記第1端部の前記凹部の径方向内面との間に、前記凝固部分が形成されてなる、
グロープラグ。 - 請求項1、2、5、6のいずれかに記載のグロープラグであって、
前記第2端部のうち前記凹部に挿入された部分である挿入部は、第1端部側の端を形成する小径部と、前記小径部に接続され、該小径部よりも径大な大径部と、を含み、
前記凹部は、前記小径部が挿入される小径凹部であって前記軸線方向に延びる略柱状の小径凹部と、前記大径部が挿入される大径凹部であって前記軸線方向に延びる略柱状の大径凹部と、を含み、
前記小径部の前記第1端部側を向く表面である小径部表面と前記小径凹部の底面とが溶接されてなり、
前記大径部の前記第1端部側を向く表面である大径部表面と前記大径凹部の底面との間に、前記凝固部分が形成されてなる、
グロープラグ。 - 請求項1、2、5、6のいずれかに記載のグロープラグであって、
前記第2端部のうち前記凹部に挿入された部分である挿入部は、第1端部側の端を形成する小径部と、前記小径部に接続され、該小径部よりも径大な大径部と、を含み、
前記凹部は、前記小径部が挿入される小径凹部であって前記軸線方向に延びる略柱状の小径凹部と、前記大径部が挿入される大径凹部であって前記軸線方向に延びる略柱状の大径凹部と、を含み、
前記大径部の前記第1端部側を向く表面である大径部表面と前記大径凹部の底面とが溶接されてなり、
前記小径部の前記第1端部側を向く表面である小径部表面と前記小径凹部の底面との間に、前記凝固部分が形成されてなる、
グロープラグ。
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