JP6040590B2 - 鍵盤回路及び鍵盤回路の検出方法 - Google Patents
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Description
このような電子楽器のうち特に88鍵を有する電子ピアノでは、演奏の強弱を検出するために、鍵毎にオン位置の異なる2つのスイッチが配置されている。そこで、電子ピアノは、これらのスイッチのオンする時間差を測定し、この測定値に基づいて、鍵盤の押鍵速度を測定している。従って、電子ピアノは、88鍵×2個=176個のスイッチマトリクスが配置されることになる。
図9に示すように、従来のスイッチマトリクスにおいては、スキャン用出力信号KC0〜KC7用の8本の線と、入力信号KI0〜KI21用の22本の線とが相互に交差するように配置されている。スキャン用出力信号KCi(iは0〜7のうちの何れかの整数値)と、入力信号KIj(jは0〜21のうちの何れかの整数値)との各配線の交点付近には、ダイオードとスイッチとが直列接続されている。ダイオードは、複数鍵が同時に押下された際に信号が回り込むのを防止する目的で設けられている。
図10においては、上から順に、スキャン用出力信号KC0〜KC7、及び、プリチャージ信号PRCの各々に流れる信号のタイミングチャートを示している。
各タイミングチャートにおいて、横軸は時間を示しており、縦軸は信号レベルを示している。なお、以下、各信号ともパルス信号であり、信号レベルはハイレベル(「Hレベル」とも記載する)とローレベル(「Lレベル」とも記載する)の2値を取るものとして説明する。
図10に示すように、従来のスイッチマトリクスでは、8本のスキャン用出力信号KC0〜KC7の各出力が、その順番で順次Lレベルにされる。
そして、スキャン用出力信号KCiがLレベルになっている状態で、22本の入力信号KI0〜KI21の各々の出力の状態から、スキャン用出力信号KCiと、22本の入力信号KI0〜KI21の各々の配線に接続されているスイッチのオンオフが検出される。
即ち、1つのスキャン用出力信号KCiあたり22個のスイッチのオンオフが検出されるので、8本のスキャン用出力信号KC0〜KC7の配線を有する従来のスイッチマトリクスでは、8×22=176個のスイッチのオンオフが検出される。
なお、プリチャージ信号PRCは、変化点において、瞬間的にバッファから供給されるHレベルの制御信号である。プリチャージ信号PRCを供給することにより、波形のなまりを是正し、高速なスキャンを可能とすることができる。
ところが、鍵盤の構造的な制約から、鍵盤スイッチ検出用基板の幅は一定以内に収める必要があり、30本の信号線を配線することはほぼ限界に達している状況である。
ところが、近年、1つの鍵につき3つの接点(スイッチ)を有する電子ピアノ、即ち88[鍵]×3[個/鍵]=264[個]のスイッチを有する電子ピアノが登場してきている。このような電子ピアノに対しては、図9及び図10に示す従来のスイッチマトリクスそのものは適用できず、264[個]のスイッチを検出可能なスイッチマトリクスを構成する必要がある。この場合、図9と同様の構造のスイッチマトリクスとして実現しようとしても、8本のスキャン用出力信号と33本の入力信号とで総計41本の配線が必要になり、上述のごとく鍵盤の構造的な制約から実現が非常に困難である。
或いはまた、鍵盤スイッチ検出用基板として、図9の構造の基板を複数枚つなげて構成することも考えられる。この場合、両面スルーホールの基板を採用する場合よりもコストアップの比率は小さくなるが、それでも図9の基板単体と比較して、大幅なコストアップになることには変わりない。
複数の鍵のいずれかに対応して設けられ、当該鍵に対する押離鍵操作に応じてオンオフ状態が変化する接点部と、前記接点部に対応して設けられ、3以上の入出力用端子を有するとともに、いずれかひとつの入出力端子に前記接点部の一端が接続された素子と、をそれぞれ有する複数の回路がマトリクス配列された回路群と、
前記回路群のうち、第1方向に配列された複数の前記素子の残りの入出力用端子の一方に対してスイッチ信号を供給する第1の入力端子をそれぞれ有する複数の第1の配線と、前記回路群のうち、第2方向に配列された複数の前記素子の前記残りの入出力用端子の他方に対して制御信号を供給する第2の入力端子をそれぞれ有する複数の第2の配線と、を備えた配線部と、
前記複数の第1の配線を介して複数の前記素子の残りの入出力用端子の一方に対して前記スイッチ信号を出力するとともに、前記複数の第2の配線を介して複数の前記素子の残りの入出力用端子の他方に対して前記制御信号を出力することによって、前記複数の素子のオンオフを制御する駆動回路と、
を備え、
前記接点部が押鍵操作によってオン状態になるとき、前記接点部に対応するオン状態の前記素子に入力された前記スイッチ信号を前記接点部の他端から出力することを特徴とする。
電子楽器の鍵盤装置1は、例えば電子ピアノの鍵盤装置1として構成される。
ハンマー部材13に対し、相対的に鍵12が設けられている側を以下「上方」と呼ぶ。これに対し、鍵12に対し、相対的にハンマー部材13が設けられている側を以下「下方」と呼ぶ。また、鍵12は、鍵盤シャーシ11に設けられた特定の点を中心に回動する。この鍵12のうち、回動中心が行われる側を以下「後方」と呼ぶ。これに対し、鍵12のうち、回動中心が行われる側とは異なる反対側を以下「前方」と呼ぶ。
鍵盤シャーシ11は、電子楽器の本体(図示せず)の底板11a上に配置されるものであり、鍵盤シャーシ11の前方には、前脚部16が底板11aから上方に突出して形成されている。この前脚部16の上方には、鍵12の横振れを防ぐための鍵ガイド部16aが設けられている。また、この前脚部16の後方には、図1に示すように、立上り部17が鍵ガイド部16aよりも少し低い高さで形成されている。
鍵盤シャーシ11の後方側、つまり基板搭載部20の後方側には、鍵載置部23がハンマー載置部18よりも少し高い高さで形成されている。この鍵載置部23の上方には、鍵支持部24が形成されている。この鍵支持部24には、鍵12の後方側を上下方向に回動可能に支持する支持軸24aが設けられている。
図2は、本実施形態の鍵盤装置1(図1参照)の鍵盤回路15内のスイッチマトリクスを示す概念図である。
3層のマトリクスML0〜ML2のうち何れの層を有効にするのかについては、後述の信号KB0〜KB2(図3〜図5)によって選択制御する。詳細については、図3〜図5を参照して後述するが、信号KB0は第1接点部14aに、信号KB1は第2接点部14bに、信号KB2は第3接点部14cに、それぞれ対応している。また、第1層のマトリクスML0は第1接点部14aに、第2層のマトリクスML1は第2接点部14bに、第3層のマトリクスML2は第3接点部14cに、それぞれ対応している。したがって、信号KB0により第1層のマトリクスML0の有効無効が、信号KB1により第2層のマトリクスML1の有効無効が、信号KB2により第3層のマトリクスML2の有効無効が、それぞれ制御される。
ここで、2次元スイッチマトリクスは、図9に示すように、鍵盤回路15上において、単一の層(マトリクス)により形成されたマトリクスをいう。これに対し、3次元スイッチマトリクスは、図2に示すように、鍵盤回路15上において、2以上の複数の層により形成されたマトリクスをいう。
図3は、本実施形態の電子楽器の鍵盤回路15のうちの、スイッチマトリクスの構成例を示す図である。
図3では、図1の鍵盤装置1の鍵盤回路15のうち、スイッチマトリクススイッチを構成する88鍵分3接点の回路のうち、j番目の入力信号KIjでオンオフが検出される、3層のマトリクスML0〜ML2の各スイッチ分が示されている。
即ち、本実施形態では22本の入力信号KI0〜KI21が存在するので、実際には、22個のスイッチ群51から、鍵盤回路15は構成されている。
図4は、本実施形態の電子楽器の鍵盤回路15の図3に示す一部の詳細な構成例を示す図である。
マトリクスMLkを有効にするための制御信号KBkは、ベース抵抗RkとスピードアップコンデンサCkの並列接続を介して、接点用トランジスタTRkのベースに供給される。接点用トランジスタTRkのコレクタには、スイッチSWkの一端が接続されている。スイッチSWkの他端には、入力信号KIjの配線が接続されている。入力信号KIjの配線には、電源電圧Vddが抵抗Ru0を介して接続されている。また、接点用トランジスタTRkのエミッタには、スキャン用出力信号KEiの配線が接続されている。
トランジスタTRkは、他のトランジスタとは排他的に動作するもので、制御信号KB0がHレベルでかつスキャン用出力信号KEjがLレベルの時に、ON状態となる。従って、スイッチSWkがオン状態になっていれば、トランジスタTRkはオンしているので、入力信号KIiはLレベルとなる。一方、スイッチSWkがオフ状態の場合には、電流はトランジスタTRk経由で流れないので、入力信号KIiはHレベルとなる。
即ち、j番目の入力信号KIjかつi番目のスキャン用出力信号KEiでオンオフが検出される鍵に搭載された第1接点部14a(スイッチSW0)については、スキャン用出力信号KEiがLレベルであって制御信号KB0がHレベルの場合に、入力信号KIiがLレベルの時にはオン状態と、入力信号KIiがHレベルの時にはオフ状態と、それぞれ検出される。
同様に、j番目の入力信号KIjかつi番目のスキャン用出力信号KEiでオンオフが検出される鍵に搭載された第2接点部14a(スイッチSW1)については、スキャン用出力信号KEiがLレベルであって制御信号KB1がHレベルの場合に、入力信号KIiがLレベルの時にはオン状態と、入力信号KIiがHレベルの時にはオフ状態と、それぞれ検出される。
j番目の入力信号KIjかつi番目のスキャン用出力信号KEiでオンオフが検出される鍵に搭載された第2接点部14a(スイッチSW1)については、スキャン用出力信号KEiがLレベルであって制御信号KB1がHレベルの場合に、入力信号KIiがLレベルの時にはオン状態と、入力信号KIiがHレベルの時にはオフ状態と、それぞれ検出される。
図5は、図3に示す本実施形態の鍵盤回路15におけるスイッチマトリクスの動作の概要を説明するタイミングチャートである。
図5においては、上から順に、スキャン用出力信号KE0〜KE3、制御信号KB0〜KB2、及びプリチャージ信号PRCの各々に流れる信号のタイミングチャートを示している。
これにより、入力信号KI0〜KI21のそれぞれかつスキャン用出力信号KE0でオンオフが検出される鍵にそれぞれ搭載された、22個の第1接点部14aがオンオフの検出対象となる。入力信号KIjに対しては、図4のスイッチ群51−0におけるスイッチSW0がオンオフの検出対象となる。
この場合、図4を参照して上述したように、入力信号KI0〜KI21のうち、Lレベルのものに対応するスイッチSW0(第1接点部14a)はオン状態と、Hレベルのものに対応するSW0(第1接点部14a)はオフ状態と、それぞれ検出される。
これにより、入力信号KI0〜KI21のそれぞれかつスキャン用出力信号KE0でオンオフが検出される鍵にそれぞれ搭載された、22個の第2接点部14bがオンオフの検出対象となる。入力信号KIjに対しては、図4のスイッチ群51−0におけるスイッチSW1がオンオフの検出対象となる。
この場合、図4を参照して上述したように、入力信号KI0〜KI21のうち、Lレベルのものに対応するスイッチSW1(第2接点部14b)はオン状態と、Hレベルのものに対応するSW1(第2接点部14b)はオフ状態と、それぞれ検出される。
これにより、入力信号KI0〜KI21のそれぞれかつスキャン用出力信号KE0でオンオフが検出される鍵にそれぞれ搭載された、22個の第3接点部14cがオンオフの検出対象となる。入力信号KIjに対しては、図4のスイッチ群51−0におけるスイッチSW2がオンオフの検出対象となる。
この場合、図4を参照して上述したように、入力信号KI0〜KI21のうち、Lレベルのものに対応するスイッチSW2(第3接点部14c)はオン状態と、Hレベルのものに対応するSW2(第3接点部14c)はオフ状態と、それぞれ検出される。
その後、時刻t6のときに、制御信号KB2がHレベルからLベルに切り替わる。
また、プリチャージ信号PRCは、図9を参照して上述した従来のものと同様の用途で用いられる。即ち、プリチャージ信号PRCは、高速でスキャンするために入力信号KI0〜KI21の立ち上がりを加速させるものである。このプリチャージ信号PRCを供給することにより、入力信号KI側をプルアップでHレベルに戻すことなく、立ち上がり特性を早くすることができる。
図6は、本実施形態の電子楽器の鍵盤回路15のうち、スイッチマトリクス以外の構成例を示す図である。
このため、3次元スイッチマトリクスを採用した鍵盤回路は、通常ならば2次元スイッチマトリクス用の回路、例えば鍵のオンオフの検出や速度算出をする回路をそのまま適用することはできず、再設計される。
しかしながら、鍵盤回路の生産上の都合から、2次元スイッチマトリクスを採用した鍵盤と、3次元スイッチマトリクスを採用した鍵盤との両方に対応する鍵盤回路が実現できれば好適である。即ち、LSI(Large Scale Integration)に搭載する鍵盤回路としては新旧両方の鍵盤に対応できることが望ましい。
そこで、本実施形態の鍵盤回路15は、端子処理だけで、旧来の2次元スイッチマトリクスを採用した鍵盤と、3次元スイッチマトリクスを採用した新しい鍵盤の両方に対応可能な構成を有している。
Keyブロック71と、Keyplusブロック72は、複数のセレクタS0〜S4を介して接続されている。
セレクタSmにおいては、2次元スイッチマトリクスを採用した旧来の鍵盤が選択されている場合には入力端Aが選択され、3次元スイッチマトリクスを採用した新しい鍵盤が選択されている場合は入力端Bが選択されて、入力端A又はBに入力された信号が出力端Yから出力される。
このようなセレクタSmを複数(ここでは5個)用意し、適切に配置することで、3次元スイッチマトリクスを採用した新しい鍵盤及び2次元スイッチマトリクスを採用した旧来の鍵盤の何れの鍵盤にも対応可能になる。
Keyブロック71に入力される入力信号のうち、信号FI[10:0]は第1接点部14aの状態を示す入力信号であり、信号SI[10:0]は第2接点部14bの状態を示す入力信号であり、信号TI[10:0]は第3接点部14cの状態を示す入力信号である。
ここで、かっこ内の数値は、鍵盤回路15内のスイッチマトリクスに配置された当該信号のための配線の数を示す。具体的に例えば、信号FI[10:0]とは、鍵盤回路15内のスイッチマトリクスに配置された第1接点部14aの配線の数が10本であることを示す。同様に、信号SI[10:0]とは、鍵盤回路15内のスイッチマトリクスに配置された第2接点部14bの配線の数が10本であることを示す。同様に、信号TI[10:0]とは、鍵盤回路15内のスイッチマトリクスに配置された第3接点部14cの配線の数が10本であることを示す。
また、Keyブロック71から出力される信号のうち、信号PRCはプリチャージ信号を示し、信号KC[7:0]はスキャン用出力信号を示す。
セレクタS0〜S4において、2次元スイッチマトリクスを採用した鍵盤が選択された場合には、Keyブロック71から出力されたスキャン用出力信号KC[7:0]が2次元スイッチマトリクス(2D_matrix)に出力される。2次元スイッチマトリクス(2D_matrix)からの入力信号KI[10:0]、KI[21:11]、FI[10:0]が直接Keyブロック71に入力されるため、2次元スイッチマトリクス用の検出回路がそのまま機能して、鍵のオンオフ状態や鍵速度を検出することができる。ここで、入力信号KI[10:0]、[21:11]は、図9に示す従来の2接点用の2次元スイッチマトリクスの入力信号KI0〜KI21に対応する。入力信号FI[10:0]は、図9に示す2次元スイッチマトリクスでは2接点用であったところ、ここでは3接点用であるため、その分だけ検出対象のスイッチが増加することから追加された信号である。
KeyPlusブロック72は、基本クロックを分周して、例えば図5のタイミングチャートで示される信号のうち、スキャン用出力信号KE[3:0]、制御信号KB[2:0]、プリチャージ信号KPRC(図5のPRC)をそれぞれ生成して出力する。そして、Keyplusブロック72は、3次元スイッチマトリクス(3D_matrix)から入力信号KI[21:11]及びKI[10:0]を取り込む。
KeyPlusブロック72は、取り込んだ入力信号KI[21:11]及びKI[10:0]、即ちスイッチ状態をレジスタに記憶しておき、スキャン用出力信号KE[3:0]及び制御信号KB[2:0]に対応するスイッチの状態(対応関係は図8参照)を、入力信号FI[10:0]、入力信号SI[10:0]、又は入力信号TI[10:0]としてKeyブロック71に出力する。これによって、3次元スイッチマトリクスを採用した新鍵盤の接続時においても、本来2次元スイッチマトリクス用の検出回路であるKeyブロック71によって検出することができる。
図7は、図6に示す、スキャン用出力信号KE[3:0]、制御信号KB[2:0]、及び入力信号KI[21:0]と、3次元スイッチマトリクス(3D_matrix)内の検出対象のスイッチの状態との対応関係を示す図である。
図8は、図6に示す、スキャン用出力信号KC[7:0]と、入力信号FI[10:0]、SI[10:0]、TI[10:0]とに基づいて特定される、2次元スイッチマトリクス(2D_matrix)内の検出対象のスイッチの状態の関係を示す図である。
これにより、複数の制御信号群を構成する配線を立体的に複数の層に分割して構成することによって、従来の2接点検出マトリクスと同等の配線数で接点部14a、14b、14cの3接点検出が可能となる。そのため、従来の基板サイズで配線が可能となり、安価な片面基板でも3接点検出回路を構成できる。したがって、従来に比べ鍵盤スイッチ用基板の配線数を大幅に削減でき、片面基板でも配線が可能な電子楽器の鍵盤回路を提供することができる。
これにより、従来の1出力1入力を2次元的に配置するマトリクス構造ではなく、2出力1入力を3次元的に配置するマトリクス構造を実現することによって、配線数の少ない効率的なスイッチマトリクスを提供することができる。
したがって、従来のスイッチマトリクスと同等な配線数で1.5倍の数のスイッチをスキャンすることができるため、電子ピアノの鍵盤のような面積制約の厳しいスイッチ用基板を従来同等のサイズとコストで実現することができる。
本実施形態では、従来の1出力1入力を2次元的に配置するマトリクス構造ではなく、2出力1入力を3次元的に配置するマトリクス構造を実現するために、2次元マトリクスにおけるダイオードの替わりに、トランジスタを採用してトランジスタの2入力制御によってそこに接続されたスイッチがスキャンされるようにしている。
これにより、配線数の少ない効率的なスイッチマトリクスを提供することができる。
例えば、本発明は、鍵盤を有する電子的な鍵盤装置一般に適用することができる。具体的には、例えば、本発明は、電子オルガン、ハープシコード等の鍵盤装置に適用可能である。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
[付記1]
複数の鍵夫々に対応して設けられ、当該鍵に対する押離鍵操作に応じてオンオフ状態が変化する接点部と、
前記鍵毎に設けられ、3以上の入出力用端子を有するとともに、いずれかひとつの入出力端子に前記接点部が接続された素子と、
前記素子夫々の残りの入出力用端子の一方に対してスイッチ信号を供給する第1の入力端子及び他方の入出力用素子に対して制御信号を供給する第2の入力端子とを有し、かつ前記供給されたスイッチ信号を前記制御信号にて時分割に前記接点部に供給することにより、前記接点部夫々のオンオフ状態を表わす信号を出力する出力端子を有する配線部と、
を備えたことを特徴とする鍵盤回路。
[付記2]
前記接点部は、N種類の鍵毎に、M種類設けられており、
前記素子は、入出力用端子として3端子が設けられており、
前記素子の3端子のうち、第1の端子に、前記M種類の中から検出対象の前記接点部の種類を特定する第1の制御信号が供給され、第2の端子に、前記N個の鍵の中から検出対象の前記接点部を有する鍵を特定する第2の制御信号が供給され、第3の端子に前記接点部が接続されており、
M種類の前記第1の制御信号の状態、P種類の前記第2の制御信号の状態、及び前記第3の端子に前記素子を介して供給される{(N×M)/(M×P)}種類のスキャン信号の組み合わせにより、N×M個の前記接点部のオンオフ状態が検出される、
ことを特徴とする付記1に記載の鍵盤回路。
[付記3]
前記複数の接点部毎に設けられる前記素子は、2入力制御が可能なトランジスタである、
ことを特徴とする付記1又は2に記載の鍵盤回路。
[付記4]
複数の鍵夫々に対応して設けられ、当該鍵に対する押離鍵操作に応じてオンオフ状態が変化する接点部と、前記鍵毎に設けられ、3以上の入出力用端子を有する素子と、を有し、前記各素子のいずれかひとつの入出力端子に前記接点部を接続した鍵盤回路の検出方法において、
前記素子夫々の残りの入出力用端子の一方に接続された第1の入力端子にスイッチ信号を入力し、
他方の入出力用素子に接続された第2の入力端子に制御信号を入力し、
前記入力されたスイッチ信号を前記制御信号にて時分割に前記接点部に供給することにより、前記接点部夫々のオンオフ状態を表わす信号を前記出力端子に出力する、
ことを特徴とする鍵盤回路の検出方法。
12 鍵
14a、14b、14c 接点部
15 鍵盤回路
71 Keyブロック
72 Keyplusブロック
KBk 制御信号
KEi スキャン用出力信号
KIj 入力信号
MLk マトリクス
Sm セレクタ
SWk スイッチ
TRk 接点用トランジスタ
Claims (4)
- 複数の鍵のいずれかに対応して設けられ、当該鍵に対する押離鍵操作に応じてオンオフ状態が変化する接点部と、前記接点部に対応して設けられ、3以上の入出力用端子を有するとともに、いずれかひとつの入出力端子に前記接点部の一端が接続された素子と、をそれぞれ有する複数の回路がマトリクス配列された回路群と、
前記回路群のうち、第1方向に配列された複数の前記素子の残りの入出力用端子の一方に対してスイッチ信号を供給する第1の入力端子をそれぞれ有する複数の第1の配線と、前記回路群のうち、第2方向に配列された複数の前記素子の前記残りの入出力用端子の他方に対して制御信号を供給する第2の入力端子をそれぞれ有する複数の第2の配線と、を備えた配線部と、
前記複数の第1の配線を介して複数の前記素子の残りの入出力用端子の一方に対して前記スイッチ信号を出力するとともに、前記複数の第2の配線を介して複数の前記素子の残りの入出力用端子の他方に対して前記制御信号を出力することによって、前記複数の素子のオンオフを制御する駆動回路と、
を備え、
前記接点部が押鍵操作によってオン状態になるとき、前記接点部に対応するオン状態の前記素子に入力された前記スイッチ信号を前記接点部の他端から出力することを特徴とする鍵盤回路。 - 前記接点部は、N個の鍵毎に、M種類設けられており、
前記素子は、入出力用端子として3端子が設けられており、
前記素子の3端子のうち、第1の端子に、前記M種類の中から検出対象の前記接点部の種類を特定する前記制御信号が供給され、第2の端子に、前記N個の鍵の中から検出対象の前記接点部を有する鍵を特定する前記スイッチ信号が供給され、第3の端子に前記接点部が接続されており、
M種類の前記制御信号の状態、P種類の前記スイッチ信号の状態、及び前記第3の端子に前記素子を介して供給される{(N×M)/(M×P)}種類のスキャン信号の組み合わせにより、N×M個の前記接点部のオンオフ状態が検出される、
ことを特徴とする請求項1に記載の鍵盤回路。 - 前記複数の接点部毎に設けられる前記素子は、2入力制御が可能なトランジスタである、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の鍵盤回路。 - 複数の鍵のいずれかに対応して設けられ、当該鍵に対する押離鍵操作に応じてオンオフ状態が変化する接点部と、前記接点部に対応して設けられ、3以上の入出力用端子を有するとともに、いずれかひとつの入出力端子に前記接点部の一端が接続された素子と、をそれぞれ有する複数の回路がマトリクス配列された回路群と、前記回路群のうち、第1方向に配列された複数の前記素子の残りの入出力用端子の一方に対してスイッチ信号を供給する第1の入力端子をそれぞれ有する複数の第1の配線と、前記回路群のうち、第2方向に配列された複数の前記素子の前記残りの入出力用端子の他方に対して制御信号を供給する第2の入力端子をそれぞれ有する複数の第2の配線と、を備えた配線部と、駆動回路と、を有する鍵盤回路の検出方法において、前記駆動回路が、
前記複数の第1の配線を介して複数の前記素子の残りの入出力用端子の一方に対して前記スイッチ信号を出力し、
前記複数の第2の配線を介して複数の前記素子の残りの入出力用端子の他方に対して前記制御信号を出力することによって、前記複数の素子のオンオフを制御し、
前記接点部が押鍵操作によってオン状態になるとき、前記接点部に対応するオン状態の前記素子に入力された前記スイッチ信号を前記接点部の他端から出力する、
ことを特徴とする鍵盤回路の検出方法。
Priority Applications (4)
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