JP2007225766A - 電子鍵盤楽器 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリフォニックアフタタッチ奏法を、簡易な鍵盤構成で実現できる電子鍵盤楽器を提供する。
【解決手段】電子鍵盤楽器の楽音制御部は、オンオフセンサ81がオンになった後、オンオフセンサ82がオンになるまでの時間を計数することにより、イニシアルタッチを検出し、音源部に対し、発音開始時の音量等が制御された楽音を発音開始させる。楽音制御部は、演奏者が発音開始後に意識的に押圧力を高めて押圧したときに、ポリフォニックアフタタッチ奏法がなされたと判定し、各鍵に対応して発音開始された楽音の、発音開始後に発音を持続している楽音の特性が、現時点において発音中である楽音(発音中である楽音の発音パターンあるいは同時発音数)に応じて変更されるように音源を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ポリフォニックアフタタッチ奏法を実現する電子鍵盤楽器に関するものである。
電子鍵盤楽器によっては、演奏者が、鍵を押して発音を開始させた後に、その鍵をさらに強く押下することにより、発音開始後の発音中の楽音(立ち上がったあとの楽音)の特性(音量や音質等)を変更できるものがある。このような奏法は、一般に、アフタタッチ奏法と呼ばれている。
アフタタッチ奏法が可能な電子鍵盤楽器として、従来、押鍵されると鍵がアナログセンサに到達し、さらに強く押下されると、このアナログセンサから押圧力情報が出力され、その情報に基づいて発音中の楽音を制御する電子鍵盤楽器が知られている(特許文献1の「アフタセンサユニット50」参照)。
しかし、上述したアナログセンサは連続量を検出するものであるため、アナログスキャン回路、増幅器、A/D変換回路などのドライブ回路を要するため、大がかりな構成になる。
従って、アフタタッチ奏法ができる電子鍵盤楽器であっても、全鍵に共通のセンサ(コモンセンサ)を用い、個々の鍵に対して独立したアフタタッチ奏法(ポリフォニックアフタタッチ奏法)ができない構成のものが一般的であった。
従来の電子楽器用鍵盤としては、各鍵に対して複数のオンオフセンサを用い、押鍵検出及びイニシアルタッチ(押鍵速度)検出以外の機能を実現するものも知られている(特許文献2参照)。しかし、オンオフセンサを、ポリフォニックアフタタッチ奏法のために用いるものではなかった。
また、各鍵に対してn個のオンオフセンサを用い、押鍵検出及びイニシアルタッチ(押鍵速度)検出に加えて、アフタタッチを検出することが示唆されたものもある(特許文献3参照)。しかし、具体的にアフタタッチをどのようにして検出し、どのようなアフタタッチ制御をするかについてまでは言及されていない。
鍵の押下げに従って、オンとなるまでのタイミングを順次ずらせるn個のオンオフセンサの、オンとなるタイミングを検出すれば、押し下げ量がわかる。従って、押し下げ量に応じて異なる楽音制御パラメータ値を設定するようにすれば、ポリフォニックアフタタッチ奏法が実現される。しかし、鍵盤部の限られたスペースに多数のオンオフセンサを備えることは、構造が複雑になるので実現がむずかしい。
特開平4−146495号公報 特開昭57−104994号公報 特開2003−223169号公報
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、個々の鍵に独立したアフタタッチ奏法(ポリフォニックアフタタッチ奏法)を、簡易な鍵盤構成で実現できる電子鍵盤楽器を提供することを目的とするものである。
本発明は、請求項1に記載の発明においては、複数の鍵と各鍵の押鍵操作を検出する押鍵操作検出手段を備えた電子鍵盤楽器において、前記押鍵操作検出手段は、各鍵に対応して、押鍵操作の開始を検出する少なくとも1個のセンサに加えて、押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出する1個のオンオフセンサを有するものであり、前記各鍵に対応した前記少なくとも1個のセンサが前記押鍵操作の開始を検出したとき、前記各鍵に対応した楽音の発音が開始されるように音源を制御するとともに、前記各鍵に対応した前記1個のオンオフセンサが、押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出したとき、前記各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が変更されるように前記音源を制御する楽音制御手段を有するものである。
従って、従来の鍵盤装置に対し、各鍵に対応して押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出する1個のオンオフセンサを備えるだけで、各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が変化するように前記音源を制御することができる。
オンオフセンサは、センサとして最も単純な構造であるため、従来のアナログセンサのような複雑な構造ではなく、大がかりなドライブ回路もいらない。
一方、押鍵操作の開始を検出するセンサとしては、単なるオンオフスイッチであっても、アナログセンサであってもよい。センサのスイッチ構造としては、1メーク(1回路)に限らず、2メーク(2回路)以上の複合センサであってもよい。
上述した押鍵操作の開始を検出するセンサに加えて、さらに、押鍵ストロークに応じた信号を出力するストロークセンサ(特許文献1の図5の21,22)のようなプリセンサを設けることにより、通常キーオン前の情報で楽音を制御してもよい。
なお、各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が変更される期間は、上述した1個のオンオフセンサが押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出しなくなるまでとする。あるいは、上述した押鍵操作の開始を検出する少なくとも1個のセンサが、離鍵操作を検出するまでとしたり、各鍵に対応した楽音が消音されるまでとしたりすることもできる。
請求項2に記載の発明においては、請求項1に記載の電子鍵盤楽器において、前記各鍵に対応した前記1個のオンオフセンサが押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出したとき、前記各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が、現時点において発音中である楽音に応じて変更されるように前記音源を制御するものである。
従って、演奏形態に応じて楽音の発音開始後の特性を多様に変化させることができる。
現時点において発音中である楽音に応じるための具体的な方法としては、現時点において発音中である楽音の発音パターン(発音中の楽音の組合せ)を検出してこれに応じたり、現時点において発音中である楽音の発音数(同時発音数)を検出してこれに応じたりすればよい。
特に、押鍵から離鍵までの発音期間中にある楽音を発音中である楽音としたときには、前者は、現時点において押鍵操作中である鍵の押鍵パターン(押鍵の組合せ)に相当し、後者は、現時点において押鍵操作中である鍵の個数に相当する。
なお、現時点において発音中である楽音に応じる時点としては、各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が変更される期間であれば、いつでも応じるようにする。あるいは、上述した1個のオンオフセンサが押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出したときの1回だけであってもよい。
請求項3に記載の発明においては、請求項1又は2に記載の電子鍵盤楽器において、前記押鍵操作検出手段は、各鍵に対応して、前記押鍵操作の開始を検出する少なくとも1個のセンサの可動部を構成する部材と、前記押鍵操作開始後のさらなる押下げ操作を検出する1個のオンオフセンサの可動部を構成する部材とが連続して形成されたものである。
可動部の構成部材が連続して形成されているので、センサを安価に製造できる。鍵毎に連続形成するだけでなく、さらに加えて、複数の鍵についてもセンサを連続して形成できる。
請求項4に記載の発明においては、請求項1から3までのいずれか1項に記載の電子鍵盤楽器において、前記押鍵操作検出手段は、各鍵に対応して、押し下げ量に応じて順次オンとなる3個のオンオフスイッチを有し、前記押し下げ量に応じて最初及び次にオンとなるスイッチを、前記押鍵操作の開始に加えてイニシアルタッチを検出するセンサとして用い、前記押し下げ量に応じて最後にオンとなるスイッチを、前記押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出する1個のオンオフセンサとして用いるものである。
従って、安価なオンオフスイッチを用いて、押鍵操作の開始及びイニシアルタッチとアフタタッチを検出することができる。
もともとこのような3個のオンオフスイッチを有する鍵盤構造を備えた電子鍵盤楽器であれば、新たに鍵盤を製作することなく、制御プログラムを変更するだけで、ポリフォニックアフタタッチ制御ができるようになる。選択スイッチにより、ポリフォニックアフタタッチ制御するか、しないかを、プログラムを一部変更するだけで簡単に切り換えることができる。
請求項5に記載の発明においては、請求項1から4までのいずれか1項に記載の電子鍵盤楽器において、前記楽音制御手段は、前記各鍵に対応した前記1個のオンオフセンサが押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出したとき、前記各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が、当該楽音に設定されている音色に応じて変更されるように前記音源を制御するものである。
従って、各鍵に対応した楽音の発音開始後に変更される特性を、音色に適したものとすることができる。特性の1又は複数の種類に対応する楽音制御パラメータの1又は複数の種類を音色に応じて変更したり、その楽音制御パラメータの値を音色に応じて変更して音源に設定したりすることができる。
請求項6に記載の発明においては、請求項1から5までのいずれか1項に記載の電子鍵盤楽器において、前記楽音制御手段は、前記各鍵に対応した前記1個のオンオフセンサが押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出したとき、前記各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が、ユーザの設定に応じて変更されるように前記音源を制御するものである。
従って、各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が、現時点において発音中である楽音や音色等に適切であるとユーザが考えたように編集することができる。
請求項7に記載の発明においては、請求項1から6までのいずれか1項に記載の電子鍵盤楽器において、前記楽音制御手段は、前記各鍵に対応した前記1個のオンオフセンサが押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出したとき、前記各鍵に対応した楽音の発音開始後の、所定の楽音制御パラメータの値を演算及び/又はテーブルを用いて変更し、前記音源に設定することにより、前記各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が変更されるようにしたものである。
従って、各鍵に対応した楽音の発音開始後の所定の楽音制御パラメータの値を演算及び/又はテーブルを用いて簡易に変更することができる。
請求項8に記載の発明においては、請求項1から7までのいずれか1項に記載の電子鍵盤楽器において、前記楽音制御手段は、前記各鍵に対応した前記1個のオンオフセンサが押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出したとき、前記各鍵に対応した楽音の発音開始後の、所定の楽音制御パラメータの値を各鍵に応じて変更し、前記音源に設定することにより、前記各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が各鍵に応じて変更されるようにしたものである。
従って、各鍵に対応して発音開始された楽音の発音開始後に、所定の楽音制御パラメータの値を各鍵に応じて変更することができる。
請求項9に記載の発明においては、請求項8に記載の電子鍵盤楽器において、前記楽音制御手段は、前記各鍵に対応した前記1個のオンオフセンサが押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出したとき、前記各鍵に対応した楽音の発音開始後の、所定の楽音制御パラメータの値を、前記各鍵に共通の値に前記各鍵に応じた重み係数を乗算することにより変更して前記音源に設定するものである。
従って、ポリフォニックアフタタッチ奏法に対する効き具合を、全鍵共通の設定と鍵に応じた設定とに分けて簡便に設定することができる。各鍵に応じた重み係数は、鍵毎に任意に設定できるようにするほか、鍵に対応して単調に変化する特性の重み付け係数を乗算するようにしてもよい。
本発明は、上述した構成により、個々の鍵に独立したアフタタッチ奏法(ポリフォニックアフタタッチ奏法)を、簡易な鍵盤構成で実現できるという効果がある。
図1は、本発明の第1の実施の形態で使用する鍵盤の模式的説明図である。基板及びセンサユニットについては断面構造を表している。
図中、1a,1b,1cは、いずれも鍵盤フレーム1の一部であり、鍵盤フレーム1b、1c間を連結する垂直面には、スリット1dが設けられ、ここに各鍵3のストッパ片3bの下部先端が入り込んでいる。
2は軸受部であって、鍵盤フレーム1aと一体又はこの上に固定され、支軸4を回転中心として鍵3を軸支する。
鍵3の本体部3aは、例えば、下向きに開口する箱形であり、その天井面から第1〜第3のアクチュエータ3e1,3e2,3e3が垂下している。
本体部3aにおいて、支軸4から遠い側の上面を演奏者が押下げる。その下部にストッパ片3bが設けられている。鍵3は、支持部材である軸受部2に対して揺動自在に保持され、図示しないばねやハンマの錘等によって、押鍵していない状態では、本体部3aがほぼ水平になっている。ストッパ片3bはくびれている。くびれよりも下部はスリット1dに入り込み、押鍵していない状態においては、その上限ストッパ当接部3cが鍵盤フレーム1bの下面に当接する。
一方、押鍵時に本体部3aが強く押下げられたときには、その下限ストッパ当接部3dがストッパ9の上面に当接する。ストッパ9は、フェルトあるいは弾性体であり、フレーム基板1bの右上面に固定されている。ストッパ9は、本体部3aを押し下げたときの衝撃吸収に加えて、ポリフォニックアフタタッチ奏法を演奏者に感じさせるために、押下げに対する反作用に対し大きな押圧力を与えるために用いる。
ただし、ストッパ9は必須ではない。下限ストッパ当接部3dが鍵盤フレーム1bに当接してもよい。
鍵盤フレーム1a,1b間には、プリント基板5が複数本のねじ6で取り付けられ、この上面に可撓性ユニット7が、はめ込み、ねじ止め等により固定される。
プリント基板5及び可撓性ユニット7により、各鍵の押鍵操作を検出するオンオフセンサ(オンオフスイッチ)81,82,83が構成される。
可撓性ユニット7は、オンオフセンサ81,82,83の可動部を構成する部材が、連続して形成されたものである。個々のオンオフセンサ81,82,83の構造としては、同一のドーム状のものであるが、鍵3を押下してオンオフスイッチがオンになるまでのタイミングがずれるようになっている。
第1のオンオフセンサ81についてのみ符号を付して内部構造を説明する。
可撓性ユニット7は、そのベース部7aがプリント基板5に接する。ベース部7aから、可撓性で弾性復元力のあるスカート部7bが立ち上がり、ドームの中心上に円筒状部7cが設けられている。スカート部7bの内部には、円筒状部7cから下向きに内ドームが突出し、その先端に可動接点7eが設けられている。可動接点7eに対向するプリント基板5の上面には、図示しない一対の固定接点が形成されている。
演奏者が本体部3aを押下して行くと、アクチュエータ3e1により円筒状部7cが押圧され、ある深さまで押下されると、可動接点7eにより図示しない一対の固定接点間が導通されるので、スイッチオンとなる。
図示の例では、各オンオフセンサ81,82,83の可動接点7eとプリント基板5上の固定接点までの間隔を順番に異ならせており、第1のオンオフセンサ81における間隔が最も短く、第3のオンオフセンサ83における間隔が最も長い。従って、本体部3aを押し下げるにつれて、オンオフセンサ81,82,83の順に、左から右へとスイッチオンとなる。
図示の例の鍵3は白鍵であるが、黒鍵についてもほぼ同様な構成のアクチュエータとオンオフセンサを設ける。
押鍵操作の開始の検出は、第1のオンオフセンサ81のオンを検出することにより実現される。電子鍵盤楽器の楽音制御部は、鍵に対応して発音開始させる楽音の音高を決定する。楽音制御部は、第1のオンオフセンサ81がオンになった後、第2のオンオフセンサ82がオンになるまでの時間を計数することにより、イニシアルタッチ(押鍵速度)を検出する。楽音制御部は、電子鍵盤楽器の内部音源に対し、イニシアルタッチに応じて発音開始時の音量等が制御された楽音を発音開始させる。
なお、ドラム音色を指定した場合は、鍵に対応してリズム楽器の種類が割り当てられ、押鍵により、鍵に対応したリズム楽器の音色の楽音がイニシアルタッチに応じた音量で発音される。
この実施の形態では、通常の押し下げ量(深さ)ではポリフォニックアフタタッチ奏法であると判定されない(図2のフローチャートでは、n=0)設計にしている。演奏者が、押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作をしたとき、すなわち、発音開始後に、意識的に押圧力を高めて押圧したときに、演奏者はポリフォニックアフタタッチ奏法がなされたと判定する。
すなわち、押し下げ量に応じて最初と次にオンとなる第1のオンオフセンサ81,第2のオンオフセンサ82を押鍵操作の開始及びイニシアルタッチ、を検出するセンサとし、押し下げ量に応じて最後にオンとなる第3のオンオフセンサ83を押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出する1個のオンオフセンサとして用い、ポリフォニックアフタタッチ奏法がなされたことを検出する。
このポリフォニックアフタタッチ奏法に応じて、図2を参照して後述するように、少なくとも第3のオンオフセンサ83がオンの期間は、ポリフォニックアフタタッチ制御をする。
既に説明したように、ポリフォニックアフタタッチ奏法がなされたことを、演奏者の指に明確に認識させるため、押鍵操作の開始を検出した後の押し下げ操作に対し、押し下げに必要な押圧力を大きくするストッパ9を設けている。
従って、第2のオンオフセンサ82が、チャタリングの生じする過渡期間を経て実際にオン信号を発生するのに必要な接点圧を得る深さd1まで本体部3aが押下されたとき、下限ストッパ当接部3dがストッパ9に初めて当接するように設計するとよい。
本体部3aの押下により第2のオンオフセンサ82が、初めてオンとなってから実際にオン信号を発生するのに必要な接点圧を得るまでには、0.5mm程度の押下を必要とする。
本体部3aの引き続く押下により、第3のオンオフセンサ83が実際にオン信号を発生するのに必要な接点圧を得るまでに、下限ストッパ当接部3dは、さらに加えて、d2だけ押下されるようにする。従って、下限ストッパ当接部3dは、最短でも(d1+d2)移動することを可能とする構造にしておく。
電子鍵盤楽器の楽音制御部は、ポリフォニックアフタタッチ奏法がなされたことを検出して、ポリフォニックアフタタッチ制御を実行する。すなわち、各鍵に対応して発音開始された楽音の、発音開始後に発音を持続している楽音の特性が変化するように内部音源を制御する。その具体的な制御の内容については、図2を参照した押鍵操作検出動作の説明の後に述べる。
図2は、図1に示した鍵盤構造を用いて、イニシアルタッチ及びアフタタッチを検出し楽音を制御する動作を概念的に説明するフローチャートである。オンオフセンサの出力にチャタリングは発生しないものとして説明している。
電子鍵盤楽器に内蔵のCPU(Central Processing Unit)が楽音制御プログラムを実行して、内蔵音源に発音を指示することにより実現される。電子鍵盤楽器に接続された外部音源を用い、この外部音源を制御する場合は、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)等の楽音制御信号を外部音源に出力することにより行う。
このフローチャートの処理は、各鍵における鍵操作を検出する処理が開始されたときに、鍵毎に起動して実行される。
S11において、第1のオンオフセンサ81がオンになればS12に処理を進め、S12において、第2のオンオフセンサ82がオンになればS13に処理を進め押鍵(ノートオン)を検出し、S13において、イニシアルタッチ(Vel値)で、音源部に対し、鍵3のキー名(ノートナンバ)に応じた音高の発音を開始させ、S14に処理を進める。
図示しない別のプログラムにより、第1のオンオフセンサ81がオンになった時から第2のオンオフセンサ82がオンになった時までの時間差を計数している。その時間差に応じて押鍵速度Velが検出される。音源部は、押鍵速度Velに応じて、発音する楽音の音量レベルや音源波形を選択したりした上で、発音を開始する。
S14において、第3のオンオフセンサ83がオンになったか否か、すなわち、ポリアフタタッチ奏法がなされたか否かを判定する。
オンになればS15に処理を進め、ポリアフタタッチ奏法がなされたことを示す「ポリアフタタッチオン」情報を、楽音制御プログラム(図示せず)に供給し、S16に処理を進める。
演奏者が同時に複数の鍵3を押下している場合、上述した楽音制御プログラムは、複数の各鍵3の第3のオンオフセンサ83から、「ポリアフタタッチオン」情報を入力することになる。
S16において、このフローチャートが処理対象としている鍵3の第3のオンオフセンサ83がオフになったか否か、すなわち、ポリアフタタッチ奏法がなされなくなったか否かを判定する。
なされなくなればS17に処理を進め、ポリアフタタッチ奏法がなされなくなったことを示す「ポリアフタタッチオフ」情報を、上述した楽音制御プログラムに供給し、S18に処理を進める。
S18において、第2のオンオフセンサ82がオフになればS19に処理を進め、第1のオンオフセンサ81がオフになればS20に処理を進め、楽音制御プログラムに対し、音源部に消音処理を指示する。
この間、S18において第2のオンオフセンサ82がオン、又は、S19において第1のオンオフセンサ81がオンであれば、S14に処理を戻し、再度、第3のオンオフセンサ83のオンオフ判定ステップに戻す。
図2のフローチャートでは、楽音制御部(楽音制御プログラム)は、「ポリアフタタッチオン」情報を入力した時点から、ポリアフタタッチ奏法がなされなくなった時点までの間、すなわち、第3のオンオフセンサ83がオンである期間において、各鍵3の押圧により発音開始されている各鍵3に対応する楽音の発音開始後の特性を、ポリフォニックアフタタッチ制御する。その後、楽音制御部(楽音制御プログラム)は、ポリフォニックアフタタッチ制御をしない、通常の発音制御をする。
これに代えて、楽音制御部(楽音制御プログラム)は、各鍵3の第3のオンオフセンサ83がオンとなった時点から、各鍵3の「第2のオンオフセンサ82がオフになった時点、又は、第1のオンオフセンサ81がオフになった時点」、すなわち、離鍵(ノートオフ)が検出されるまでの期間において、各鍵3に対応する楽音の発音開始後の特性をポリフォニックアフタタッチ制御してもよい。この場合、鍵3の第3のオンオフセンサ83がオフになったか否かは、特に判定する必要はない。
あるいは、楽音制御部(楽音制御プログラム)は、各鍵3の第3のオンオフセンサ83がオンとなった時点から、離鍵及びリリース期間を経て楽音が消音されるまで、各鍵3に対応する楽音の発音開始後の特性を制御してもよい。この場合も、鍵3の第3のオンオフセンサ83がオフになったか否かは、特に判定する必要はない。
楽音制御部が制御対象とする楽音の発音開始後の特性の種類としては、例えば、音量、音質、ピッチ、変調(ビブラート、トレモロ等)がある。1種類のみを制御しても、同時に複数種類を制御してもよい。
押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作により、音量を大きくしたり、低域通過フィルタのカットオフ周波数を変えることにより音質を明るくしたり、ピッチを音高に対応する基準ピッチに比べて高く(あるいは低く)したり、ビブラートをかけたりする変更を行う。
楽音制御部は、各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が、その楽音に設定されている音色に応じて変更されるように音源を制御することができる。
1又は複数の楽音制御パラメータの種類を音色毎に変更したり、楽音制御パラメータの種類は変更しなくても、所定の楽音制御パラメータの値(ポリフォニックアフタタッチ値)を音色に応じて変更して音源に設定したりする。
楽音制御部は、各鍵に対応した楽音の発音開始後に、所定の楽音制御パラメータの値を演算及び/又はテーブルを用いて変更し、音源に設定するようにすることができる。
楽音制御部は、また、各鍵に対応した楽音の発音開始後に、所定の楽音制御パラメータの値を各鍵に応じて変更し、前記音源に設定するようにすることができる。
その結果、ポリフォニックアフタタッチ奏法に対する反応の程度、効き具合を鍵に応じて独立して変更できる。
また、電子鍵盤楽器を編集モードにし、各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性を、音色や各鍵等に適切であるとユーザが考えるように設定できるようにする。例えば、演算を用いる場合、その演算係数パラメータ等の値をユーザに開放する。
このようにすることにより、各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が、ユーザの設定に応じて変更されるように音源を制御するようにすることができる。
しかし、上述した実施の形態では、従来のアナログセンサを用いたように、押し下げ量に応じて制御量を変更することはできないので、従来のアフタタッチ奏法の作用効果と比較すると違和感がある。
そこで、同時に複数の鍵が押されたとき、押された鍵のそれぞれに応じた楽音が同時発音される電子鍵盤楽器において、楽音制御部は、各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が、現時点において発音中である楽音に応じて変更されるように音源を制御するようにしてもよい。
現時点において発音中である楽音に応じるには、現時点において発音中である楽音の発音パターン(発音中の楽音の組合せ)を検出してこれに応じてポリフォニックアフタタッチ値を取得すればよい。
特に、押鍵から離鍵までの期間中にある楽音を発音中である楽音とすれば、上述した発音中である楽音の発音パターンは、押鍵操作中である鍵の押鍵パターン(押鍵の組合せ)である。
これに代えて、現時点において発音中である楽音に応じるには、現時点において発音中である楽音の発音数(同時発音数)を検出し、これに応じてポリフォニックアフタタッチ値を取得してもよい。ポリフォニックアフタタッチ制御を簡便にすることができる。
なお、押鍵から離鍵までの発音期間中にある楽音を発音中である楽音とすれば、上述した発音中である楽音の発音数は、現時点において押鍵操作中である鍵の個数(同時押腱数)である。
押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出したとき、各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が、現時点において発音中である楽音に応じる時点としては、各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が変更される期間であれば、その間、発音中である楽音(発音中の楽音の組合せ、同時発音数)が変化しても、いつでも、その現時点において発音中である楽音に応じるようにする。
あるいは、上述した押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出した時点の、現時点において発音中である楽音、のみに応じるようにしてもよい。
以下、具体例を用いて説明する。
ポリフォニックアフタタッチ値は、ポリフォニックアフタタッチ制御をしない時を1とした比率として表現される場合と、ポリフォニックアフタタッチ制御をしない時に所定の値を取る場合がある。
同時発音数nに応じて、ポリフォニックアフタタッチ値PATを制御する。
ポリフォニックアフタタッチ値PATを次のように決める。
PAT=f(n)・・・・・・・・・・・・(1)
関数f(n)の具体例として、A,Bを正の定数として決めておき、
f(n)=A×(B+n−1)/B ・・・・・(2)
とした場合、n=1のときAとなり、nに比例してアフタタッチの感度が上がる。
楽音のビブラートの深さ(デプス)を制御する場合、鍵に対応して指定される音高のピッチ周波数にf(n)を乗算することによりピッチを変調する。
式(2)において、A=1,B=100とする。n=4となったとき、f(n)=1.03≒21/24となり、音高のピッチ周波数を約±50セント(半音は100セント)変化させる。従って、n>4となってもn=4に押さえることを条件として式(2)を適用する。ビブラートの変動周期は、例えば3Hz(固定値)としておく。
関数f(n)の具体例として、A,Bを正の定数として、
f(n)=A×B/(B+n−1)・・・・・(3)
とした場合、n=1のときAとなり、nを大きくするほどアフタタッチの感度が下がる。
楽音の音量を制御する場合、A=1,B=9とすれば、同時発音数nが大きくなるほど、それぞれの押鍵に応じて発音される楽音の音量を小さくする。全体音量が大きくなりすぎないように考慮した例である。
図3は、ポリフォニックアフタタッチ値PATを得るために使用するテーブルについて、複数の具体例を示す図である。
テーブルは、ROM(フラッシュROMを含む)やハード磁気ディスク装置に記憶しておいたり、処理プログラム中に含めておいたりすればよい。
上述した式(1)〜(3)に代えて、図3(a)に示すようなテーブルをあらかじめ作成しておき、n値を指定してテーブル参照し、PAT値を得ることができる。
図3(b)は、発音中である楽音の発音パターン(発音中の楽音の組合せ)を、特に、和音コードとした場合のテーブルの例である。和音の構成音に該当する複数の音高に対応した楽音が同時発音中であることを検出し、検出された和音コードに応じて、それぞれのPAT値を得る。
例えば、和音コードに応じて、音源波形を低域通過フィルタに通して出力する際の、カットオフ周波数の制御に用いることができる。例えば、短調の和音コードに対して、長調の和音コードの場合よりも音質を暗くしたりする。
上述した式(1)〜式(3)において、演算係数A,Bは、押鍵された鍵とは無関係に共通の同一値としていた。
これに対し、鍵に応じて演算係数A,Bを異ならせることにより、楽音制御パラメータの値を各鍵に応じて変更し、前記音源に設定することにより、前記各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が変更されるようにしてもよい。
押鍵された鍵に応じた図3(c)に示すテーブルを用いれば、押鍵された鍵毎に演算係数A,Bの値を(a1,b1),(a2,b2),・・・というように取得することができる。
その結果、同時発音数nが同じであっても、ポリフォニックアフタタッチ奏法で押鍵されている鍵(図示のKey名の欄)毎に、PATを調整することができる。上述した式(1)〜式(3)の演算式に限らず、採用する演算式に含まれる全ての演算係数に対して、その値を調整できる。
図3(d)は、上述した関数f(n)が、押鍵された鍵とは無関係に共通の同一値を取る場合であっても、押鍵された鍵毎に感度を簡便に設定するために用いるテーブルである。
ポリフォニックセンシティビティPS(key)は、ポリフォニックアフタタッチ奏法が検出された鍵(key)に応じて任意に設定される重み付け係数ps1〜ps88である。
コモンセンシティビティCSは、全ての鍵に共通して同じ値が設定される重み付け係数である。
キースケーリングKS(key)は、鍵の音高が高くなるに従って、値が単調増加するか単調減少する、重み付け係数ks1〜ks88の値を、各鍵対応に設定するものである。なお、テーブルを用いることなく、key名に対応するノートナンバの関数としてキースケーリングの重み付け係数KSを与えることもできる。
上述した重み付け係数を加味した場合、式(1)の演算式は次の演算式に置き変わる。
PAT(key)=f(n)×ps(key)×cs×ks(key)・・・・・・(4)
簡便にしたい場合は、PS(key),CS,KS(key)の1つ又は2つを省略すればよい。
上述した演算式f(n)、その中の演算係数、重み付け係数PS(key),CS,SC(key)は、制御する楽音制御パラメータに応じたものが記憶装置に記憶されて用意されている。
なお、上述した関数f(n)が、押鍵された鍵毎に異なる値を取る場合にも、同様にして図3(d)に示したテーブルを用いて重み付け係数を乗算してもよい。
また、ポリフォニックアフタタッチ制御される楽音制御パラメータを、音源部が発音する音色(楽器音色)に応じて選択するとともに、音色(楽器音色)に応じて、選択された楽音制御パラメータについての上述した演算式、演算係数、重み付け係数を設定するようにして、音色(楽器音色)に適した種類の制御をさせることもできる。
これらのポリフォニックアフタタッチ制御される楽音制御パラメータ指定情報、演算式、演算係数テーブル、重み付け係数テーブルは、各音色に対応して記憶領域(音色メモリ)に記憶するようにしておけばよい。電子鍵盤楽器を編集モードにして、ユーザが、記憶領域に記憶されたこれらのものを編集できるようにしてもよい。
演奏者が音色を選択したとき、各音色に対応した楽音制御パラメータをROM(フラッシュメモリを含む)等の記憶領域からワークメモリ(RAM)に読み出す際に、制御される楽音制御パラメータ指定情報、演算式、演算係数、重み付け係数を読み出して待機させておくようにすれば、ポリフォニックアフタタッチ奏法が検出されたとき、速やかに、これらを音源部に設定することができる。
なお、鍵盤演奏モードによっては、鍵域に応じて異なる音色が設定される場合がある。
上述した説明では、各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性として予め、楽音制御パラメータを設定していた。
これに代えて、現時点において発音中である楽音の発音パターンに応じたり、現時点において発音中である楽音の発音数に応じたりして、異なる種類の楽音制御パラメータを変更することにより、異なる楽音制御をさせることもできる。
図1に示した構造では、各オンオフセンサ81,82,83の円筒状部7cと、対応するアクチュエータ3e1,3e2,3e3の下面との間隙を等しくしていた。これに代えて、アクチュエータ3e1,3e2,3e3の長さを異ならせて、この間隙を異ならせれば、上述した可動接点7eとプリント基板5の上面の固定接点までの間隔を、各オンオフセンサ81,82,83とも等しくしてもよい。
図4は、本発明の第2の実施の形態を説明するための鍵盤の模式的な部分断面図である。
図中、31は鍵、31aは第1のアクチュエータ、31bは第2のアクチュエータである。鍵31が回動する支軸は図示しない左側にある。
32はプリント基板であり、図示しない固定接点及び配線が設けられている。
第1のアクチュエータ31aは、第2のアクチュエータ31bよりも長い。
33は可撓性ユニットであって、第1のアクチュエータ31a、第2のアクチュエータ31bに対応して、2個のドーム状複合オンオフセンサの可動部側を構成する。
33aはベース部でありプリント基板32に接している。
左側のドーム状複合オンオフセンサにおいて、33bは第1スカート部、33cは第1内ドーム、33dは第2スカート部、33eは第2内ドーム、33fは円筒状部である。
第1内ドーム33cの先端に第1の可動接点33gが設けられ、第2内ドーム33eの先端に第2の可動接点33hが設けられる。第1内ドーム33cの先端は、第2内ドーム33eの先端よりもプリント基板32に近い距離にある。円筒状部33fは、第1のアクチュエータ31aにより押圧される。
右側のドーム状複合オンオフセンサにおいて、33jは第1スカート部、33kは第1内ドーム、33mは第2スカート部、33nは第2内ドーム、33pは円筒状部である。
第1内ドーム33kの先端に第3の可動接点33qが設けられ、第2内ドーム33nの先端に第4の可動接点33rが設けられている。第1内ドーム33kの先端は、第2内ドーム33nの先端よりもプリント基板32に近い距離にある。
円筒状部33pは、第2のアクチュエータ31bにより押圧されるが、第2のアクチュエータ31bとの間隙は、左側の円筒状部33fと第1のアクチュエータ31aとの間隙よりも大きい。その結果、鍵31の押下により、円筒状部33pが押下されるのは、円筒状部33fが押下される時点よりも遅くなる。
図示を省略するが、プリント基板32上には、第1〜第4の可動接点33g,33h,33q,33rに対応して、対の固定接点が設けられ、鍵31の押下により、対応する可動接点により短絡される。
上述した第1の可動接点33gと対応する対の固定接点とにより第1のオンオフセンサが構成され、第2の可動接点33hと対応する対の固定接点とにより第2のオンオフセンサが構成され、第3の可動接点33qと対応する対の固定接点とにより第3のオンオフセンサが構成され、第4の可動接点33rと対応する対の固定接点とにより第4のオンオフセンサが構成される。
鍵31を押下して行くと、第1,第2,第3,第4のオンオフセンサの順番で、順次オンとなるように設計されている。
上述した第1,第2のオンオフセンサにより、押鍵操作及びイニシアルタッチ(押鍵速度)を検出し、第3,第4のオンオフセンサにより、ポリフォニックアフタタッチ奏法を検出して、ポリフォニックアフタタッチ制御を実行する。
この実施の形態では、第3のオンオフセンサに加え、第4のオンオフセンサもアフタタッチ制御に用いる。第3のオンオフセンサがオンとなった後、第4のオンオフセンサがオンとなれば、さらに押下量が増加したことを検出する。
従って、押下量に応じて、アフタタッチ制御の効き具合を制御することができる。すなわち、式(4)は次式に置き換える。
PAT(key)=f(n)×g(m)×ps(key)×cs×ks(key)・・・・・(5)
例えば、音量を制御する場合、次式を用いる。
g(m)=1+0.15m・・・・・(6)
第3のオンオフセンサがオンとなったときm=1として、音量を15%増加させ、さらに第4のオンオフセンサがオンとなったとき、m=2とするとして、音量を30%増加させる。
図4において、第2スカート部33mの可撓性部材を、第1スカート部33jの可撓性部材よりも厚くすることにより、第3のオンオフセンサがオンとなった後、第4のオンオフセンサがオンとなるまでに、演奏者の指に与える押圧力を高めて、ポリフォニックアフタタッチ奏法を感じさせるようにしている。
さらに加えて、第1スカート部33jの可撓性部材を、左側のドーム状複合オンオフセンサの、第1スカート部33b、第2スカート部33dの可撓性部材よりも厚くすることにより、第2のオンオフセンサがオンとなった後、第3のオンオフセンサがオンとなるまでも、演奏者の指に与える押圧力を高めるようにして、ポリフォニックアフタタッチ奏法を感じさせるようにしてもよい。
上述した説明では、現時点において発音中である楽音の発音パターンに応じたり、現時点において発音中である楽音の発音数に応じたりしていた。
しかし、より簡易化した例として、これらに応じることなく、上述したオンとなる複数のセンサスイッチの個数mの値のみで個々の鍵31に応じた楽音の制御をすることもできる。
この場合、図1に示した第3のオンオフセンサ83の個数を2個以上にしたり、図4に示したドーム状複合オンオフセンサを増やしたり、ドーム状複合オンオフセンサ内のドームの数を増やしたりして、押下とともに順次オンとなるセンサスイッチの個数(メーク数)を増やせば、mを2以上にすることができるから、ポリフォニックアフタタッチ奏法をきめ細かく検出することができるようになる。
背景技術で説明した特許文献3に示された鍵盤構造においても、押圧とともに順次オンとなるオンオフセンサの数を4個以上に増やせるものであるから、図4を参照して説明した第2の実施の形態と同様に、現時点において発音中である楽音の発音パターンに応じたり、現時点において発音中である楽音の発音数に応じて変更されるように音源を制御したり、各鍵について、オンとなる複数のセンサスイッチの個数mによってアフタタッチ制御の効き具合を制御したりすることができる。
本発明の第1の実施の形態で使用する鍵盤の模式的説明図である。 図1に示した鍵盤構造を用いて、イニシアルタッチ及びアフタタッチを検出し楽音を制御する動作を概念的に説明するフローチャートである。 PAT(ポリフォニックアフタタッチ値)を得るために使用するテーブルについて複数の具体例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態を説明するための鍵盤の模式的な部分断面図である。
符号の説明
1,1a,1b,1c…鍵盤フレーム、1d…スリット、2…軸受部、3…鍵、3a…鍵の本体部、3b…ストッパ片、3c…上限ストッパ当接部、3d…下限ストッパ当接部、3e1,3e2,3e3…第1〜第3のアクチュエータ、4…支軸、5…プリント基板、7…可撓性ユニット、81,82,83…オンオフセンサ(オンオフスイッチ)、9…ストッパ

Claims (9)

  1. 支持部材に対して揺動自在に保持された複数の鍵と、各鍵の押鍵操作を検出する押鍵操作検出手段を備えた電子鍵盤楽器において、
    前記押鍵操作検出手段は、各鍵に対応して、押鍵操作の開始を検出する少なくとも1個のセンサに加えて、押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出する1個のオンオフセンサを有するものであり、
    前記各鍵に対応した前記少なくとも1個のセンサが前記押鍵操作の開始を検出したとき、前記各鍵に対応した楽音の発音が開始されるように音源を制御するとともに、前記各鍵に対応した前記1個のオンオフセンサが、押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出したとき、前記各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が変更されるように前記音源を制御する楽音制御手段、
    を有することを特徴とする電子鍵盤楽器。
  2. 前記楽音制御手段は、前記各鍵に対応した前記1個のオンオフセンサが押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出したとき、前記各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が、現時点において発音中である楽音に応じて変更されるように前記音源を制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子鍵盤楽器。
  3. 前記押鍵操作検出手段は、各鍵に対応して、前記押鍵操作の開始を検出する少なくとも1個のセンサの可動部を構成する部材と、前記押鍵操作開始後のさらなる押下げ操作を検出する1個のオンオフセンサの可動部を構成する部材とが連続して形成されたものである、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子鍵盤楽器。
  4. 前記押鍵操作検出手段は、各鍵に対応して、押し下げ量に応じて順次オンとなる3個のオンオフスイッチを有し、
    前記押し下げ量に応じて最初及び次にオンとなるスイッチを、前記押鍵操作の開始に加えてイニシアルタッチを検出するセンサとして用い、
    前記押し下げ量に応じて最後にオンとなるスイッチを、前記押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出する1個のオンオフセンサとして用いる、
    ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の電子鍵盤楽器。
  5. 前記楽音制御手段は、前記各鍵に対応した前記1個のオンオフセンサが押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出したとき、前記各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が、当該楽音に設定されている音色に応じて変更されるように前記音源を制御する、
    ことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の電子鍵盤楽器。
  6. 前記楽音制御手段は、前記各鍵に対応した前記1個のオンオフセンサが押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出したとき、前記各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が、ユーザの設定に応じて変更されるように前記音源を制御する、
    ことを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の電子鍵盤楽器。
  7. 前記楽音制御手段は、前記各鍵に対応した前記1個のオンオフセンサが押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出したとき、前記各鍵に対応した楽音の発音開始後の、所定の楽音制御パラメータの値を演算及び/又はテーブルを用いて変更し、前記音源に設定することにより、前記各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が変更されるようにした、
    ことを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の電子鍵盤楽器。
  8. 前記楽音制御手段は、前記各鍵に対応した前記1個のオンオフセンサが押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出したとき、前記各鍵に対応した楽音の発音開始後の、所定の楽音制御パラメータの値を各鍵に応じて変更し、前記音源に設定することにより、前記各鍵に対応した楽音の発音開始後の特性が各鍵に応じて変更されるようにした、
    ことを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の電子鍵盤楽器。
  9. 前記楽音制御手段は、前記各鍵に対応した前記1個のオンオフセンサが押鍵操作開始後のさらなる押し下げ操作を検出したとき、前記各鍵に対応した楽音の発音開始後の、所定の楽音制御パラメータの値を、前記各鍵に共通の値に前記各鍵に応じた重み係数を乗算することにより変更して前記音源に設定する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の電子鍵盤楽器。

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