JP4442531B2 - 電子鍵盤楽器 - Google Patents

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Description

本発明は、電子ピアノに用いて好適な電子鍵盤楽器に関する。
アコースティックピアノの鍵を初期位置から徐々に押下してゆくと、ある押下位置において鍵が重くなるように感じられる。換言すれば、鍵を押下するために必要な静荷重が大きくなる。これは、その押下位置において鍵がハンマーアクションおよびダンパアクションの駆動を開始するため、駆動のための運動エネルギーが必要になるからである。この押下位置を駆動開始位置Pと呼ぶ。かかる挙動を電子鍵盤楽器においてもシミュレートするため、駆動開始位置Pにおいて鍵の静荷重をステップ状に上昇させる技術が特許文献1に開示されている。また、電子鍵盤楽器の鍵速度を測定する際、鍵が初期位置からフルストローク位置に向かうまでの複数の区間において鍵速度を測定し、これら複数の鍵速度に応じて「ソフトな音」、「鋭い音」などの音色を選択し、あるいは非線形成分を増減させて音色を変化させる技術が特許文献2,3に開示されている。
特開2001−312279号公報 特公昭61−54234号公報 特許第3355743号公報
ところで、鍵の静荷重をステップ状に上昇させる技術と、複数の区間の鍵速度を測定する技術とを併用する場合は、鍵速度を測定する「複数の区間」は、必ず、駆動開始位置Pよりも深い押下位置に設けられていた。その理由は、アコースティックピアノの発音構造に鑑みれば明らかである。すなわち、アコースティックピアノの発生する楽音は、弦を叩くハンマの運動状態と、弦を消音するダンパの運動状態とによって決定される。そして、ハンマおよびダンパの運動状態は、駆動開始位置P以降の鍵の運動状態によって支配されるものであるから、駆動開始位置Pよりも浅い位置における鍵の運動状態が軽視されるのは、当然のことであろう。現実に、駆動開始位置P以降の鍵の運動状態を精密に測定できれば、ハンマおよびダンパの運動状態をほぼ正確に求めることができるのである。
しかし、普及品の電子鍵盤楽器に対して精密な(高価な)センサを装備することは価格面から実現性に乏しく、鍵軌道中の3箇所程度の押下位置を検出することによって、これら3箇所の相互間である2区間の鍵速度を求める程度のセンサが普及品には一般的に使用されている。このようなセンサを用いて駆動開始位置P以降の鍵の正確な運動状態を求めることは困難であり、結果的には、演奏者が意図するような表現を電子鍵盤楽器において実現することが困難になっていた。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、安価なセンサを用いながらも、表現力豊かな演奏を実現できる電子鍵盤楽器を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため本発明にあっては、下記構成を具備することを特徴とする。なお、括弧内は例示である。
請求項1記載の電子鍵盤楽器にあっては、押下されると、初期位置から第1,第2および第3の位置を順次介してフルストローク位置に移動する鍵(10)と、前記第1,第2および第3の位置に対応して設けられた第1,第2および第3のスイッチ(基板上のスイッチ部30の第1,第2,第3接点)と、第1,第2および第3の押下部(21,22,23)を有し前記鍵が押下されると前記第1,第2および第3の押下部(21,22,23)が前記第1,第2および第3のスイッチを順次押下するように変形する弾性部材(20)とから成り、前記鍵が前記第1の位置から前記第2の位置に移動する際の鍵速度である第1の鍵速度(時間T1またはベロシティV1)と、前記鍵が前記第2の位置から前記第3の位置に移動する際の鍵速度である第2の鍵速度(時間T2またはベロシティV2)とを検出する速度検出手段と、前記第1および第2の鍵速度の組み合わせに基づいて楽音信号を生成する楽音信号生成手段(106,118)と、前記第1および第2の位置の中間における第1の所定位置において前記鍵を押下するために必要な静荷重が第1の傾きでステップ状に上昇し、該第1の所定位置から、前記第3の位置および前記フルストローク位置の中間における第2の所定位置までの区間において該第1の傾きよりも小さい第2の傾きで静荷重が上昇し、該第2の所定位置から前記フルストローク位置に至る区間において該第2の傾きよりも大きい第3の傾きで静荷重が上昇するように、前記鍵を初期位置方向に付勢する付勢手段とを有することを特徴とする。
さらに、請求項2記載の構成にあっては、請求項1記載の電子鍵盤楽器において、前記付勢手段は、前記弾性部材(20)によって構成されることを特徴とする。
さらに、請求項3記載の構成にあっては、請求項1記載の電子鍵盤楽器において、前記付勢手段は、回動する質量体(70)と、前記初期位置から前記第1の所定位置に至るまでの単位ストロークあたりの回転角度よりも前記第1の所定位置から前記第3の位置に至るまでの単位ストロークあたりの回転角度が大きくなるように、前記質量体(70)を前記鍵(10)に連動させる連動手段(14,74)とから成ることを特徴とする。
さらに、請求項4記載の構成にあっては、請求項1記載の電子鍵盤楽器において、前記弾性部材(20)は、前記第1,第2および第3の押下部(21,22,23)の少なくとも一部の上方に空洞部(26,28)を形成して成り、前記鍵が押下されると、前記空洞部(26,28)が潰れることによって前記鍵が押下される際に発生する反発力を抑えるとともに、完全に潰れたときに反発力が増大するようにしたことを特徴とする。
このように、本発明によれば、第1および第2の鍵速度の組み合わせに基づいて楽音信号を生成するとともに、第1および第2の位置の中間における所定位置において鍵を押下するために必要な静荷重がステップ状に上昇するように、鍵を初期位置方向に付勢するから、奏法をきわめて検出しやすくなり、表現力豊かな演奏を実現できる。
1.実施例の原理
アコースティックピアノにおいて、ハンマおよびダンパの運動状態は、鍵がハンマーアクションおよびダンパアクションの駆動を開始する駆動開始位置P以降の鍵の運動状態によって支配され、駆動開始位置Pよりも浅い位置における鍵の運動状態は、一般的にはアコースティックピアノの楽音には無関係であるといえる。しかし、人間である演奏者が楽曲を演奏するときに現れる運動は、鍵が一般的に(物理的に)可能な運動の全範囲に及ぶわけではない。
例えば、ほぼ等速度で鍵を「ポン」と叩くような奏法、加速度を加えながら鍵を抑え付けるような奏法等、いくつかの限られた奏法のパターンに従って、アコースティックピアノは演奏されるのである。そして、駆動開始位置Pよりも浅い位置における鍵の運動状態は、「奏法」と密接な関係を有することが判明した。これは、演奏者が初期位置から鍵を押下してゆくとき、駆動開始位置Pにおいて静荷重が大きくなったことを指先で感じた後に、意図する奏法に基づく操作の切換、すなわちそのままの速度で押下を続けるのか、加速度を加えるのかの選択をする傾向が強いことによるものである。
さらに、本発明者が検討したところでは、3箇所程度の押下位置を検出する安価なセンサにおいては、駆動開始位置Pよりも浅い位置における鍵の運動状態を加味したほうが、駆動開始位置Pよりも深い位置のみの運動状態を測定するよりも、より正確に奏法を区別することができる。これは、速度を検出する区間数が少ない場合には、より広いストロークの範囲に渡る鍵速度を検出したほうが、鍵速度と奏法との対応関係が明確になりやすいからである。そして、かかるアコースティックピアノをシミュレートする電子鍵盤楽器においては、区別した「奏法」に応じて音色を選択したり、あるいは非線形成分を増減する等の処理を実行すると、演奏者が意図するような表現を楽音上に表すことが可能になるのである。
2.第1実施例
2.1.第1実施例の構成
以下、この発明の第1実施例による電子鍵盤楽器の構成を図1を参照し説明する。
図において、106はCPUであり、ROM102に記憶されたプログラムに従って、バス108を介して他の構成要素を制御する。また、ROM102には、奏法に応じた複数種類の波形データ、エンベロープ信号を生成するためのエンベロープ・パラメータ、フィルタリング処理の内容を特定するフィルタリング係数等が記憶されている。104はRAMであり、CPU106のワークメモリとして使用される。110は通信インタフェースであり、MIDI信号等の入出力を行う。112は表示部であり、ユーザに対して各種情報を表示する。114は操作部であり、各種スイッチおよびノブ等から構成されている。116は演奏操作子であり、演奏用キーボード等から構成されている。118は音源・エフェクト部であり、CPU106から供給された制御信号に基づいて楽音信号を合成するとともに、該楽音信号に対して必要なエフェクトを付与する。120はサウンドシステムであり、生成された楽音信号を放音する。
次に、演奏操作子116における鍵盤構造を図2を参照し説明する。図2において10は鍵であり、鍵支持部12を中心として揺動自在に支持されている。鍵10の下面には、ゴムをドーム状に形成したラバードーム20が固着されている。そして、ラバードーム20の内面上部から下方に向かって、順次短い円柱状に形成された押下部21,22,23が突出している。30は基板上のスイッチ部であり、パターン形成によって構成される。このスイッチ部30は、図示せぬフレームに載置されたメンブレンスイッチであってもよい。そして、スイッチ部30には、押下部21,22,23の下方に第1〜第3接点が各々形成されている。また、押下部22,23の上方には、ラバードーム20内に円柱状の空洞26,28が形成されているが、押下部21の上方においては、ラバードーム20はゴムによって充填されている。なお、演奏操作子116には以上のような鍵10が複数設けられており、各鍵に対するスイッチ部30の第1〜第3接点の状態は、CPU106によって常時監視されている。
上記構成において鍵10を初期位置からフルストローク位置に向かって押下すると、ラバードーム20が徐々に潰されるように撓み、押下部21,22,23がスイッチ部30を順次押下するため、スイッチ部30の第1〜第3接点が順次オン状態になる。ここで、押下部21の上方において、ラバードーム20はゴムによって充填されているから、押下部21がスイッチ部30に接触した後は、押下部21が押圧され、その反発力が鍵10に印加される。一方、押下部22,23がスイッチ部30に押圧されると、押下部22,23の上方の円柱状の空洞26,28が潰れるようにラバードーム20が変形するため、押下部22,23によって鍵10に印加される反発力は、最初の段階ではきわめて小さなものにとどまる。但し、空洞26,28が完全に潰れると、さらに鍵10を深く押下しようとしたときの反発力は再び大きくなる。
従って、鍵10を押下するための静荷重は、鍵のストロークに応じて、図4(a)に示すように変化する。すなわち、スイッチ部30において第1接点がオン状態になった後、押下部21による反発力が印加されるため、鍵10を押下するための静荷重はステップ状に高くなる。その後、第2,第3接点が順次オンされる間は、静荷重にはほとんど変化がなく、空洞26,28が完全に潰れた後に静荷重は再び大きくなるのである。ここで、第1,第2,第3接点がオンされた時刻を各々t1,t2,t3とし、時間T1=t2−t1,時間T2=t3−t2とする。なお、第1,第2,第3接点のオンタイミング相互間に対する鍵のストロークはラバードーム20の構造に基づいて既知であるから、時間T1およびT2は、第1,第2接点間のベロシティV1および第2,第3接点間のベロシティV2に各々対応している。
次に、CPU106および音源・エフェクト部118において実行されるアルゴリズムを図3を参照し説明する。
図3において202−1〜202−mは波形メモリであり、様々な奏法に基づいたm種類の波形データを記憶する。204はセレクタであり、時間T1,T2に基づいて、何れかの波形データを選択する。また、206−1〜206−nはエンベロープ・パラメータメモリであり、エンベロープを生成するためのn組のエンベロープ・パラメータを記憶する。208はセレクタであり、時間T1,T2に基づいて、何れかのエンベロープ・パラメータを選択する。210はエンベロープジェネレータであり、セレクタ208を介して供給されたエンベロープ・パラメータに基づいてエンベロープ信号を生成する。212は乗算器であり、該エンベロープ信号と、セレクタ204を介して出力された波形データとを乗算することにより、該波形データに対してエンベロープを付与し、その結果を楽音信号として出力する。
214−1〜214−pは係数メモリであり、フィルタリング処理を行うためのp組のフィルタリング係数を記憶する。216はセレクタであり、時間T1,T2に基づいて、何れかのフィルタリング係数を選択する。218はデジタルフィルタであり、選択されたフィルタリング係数に基づいて、乗算器212から出力された楽音信号をフィルタリングする。
2.2.実施例の動作
次に、本実施例の動作を図5を参照し説明する。まず、時刻t0において何れかの鍵10の押下が開始されると、時刻t1,t2において第1,第2接点が順次オン状態になる。CPU106においては、全ての鍵に対するスイッチ部30の接点状態が監視されており、当該鍵10に対応して時刻t1,t2がRAM104に記憶される。次に、時刻t3において第3接点がオン状態になると、時間T1,T2が演算によって求められるとともに、音源・エフェクト部118において発音チャンネルが確保される。そして、時間T1,T2に基づいて、使用すべき波形データ、エンベロープ・パラメータおよびフィルタリング係数がCPU106によって指定される。これにより、音源・エフェクト部118においては、指定された各パラメータに基づいて楽音信号の合成が開始される。その後、鍵10がリリースされると、鍵10が初期位置に戻るため、スイッチ部30の第3,第2接点が順次オフ状態になる。鍵10がさらにリリースされると、時刻t5において第1接点がオフ状態になる。この第1接点のオフ状態が検出されると、CPU106から音源・エフェクト部118に対して、当該鍵10に係る発音チャンネルの消音が指示され、これによって当該発音チャンネルの楽音信号が消音される。
3.第2実施例
次に、本発明の第2実施例について説明する。第2実施例の構成および動作は第1実施例のものと同様であるが、第2実施例における鍵盤構造は第1実施例のものとは異なるため、その相違点を図6(a),(b)を参照し説明する。図6(a)において鍵10は、第1実施例のものと同様に、鍵支持部12を中心として揺動自在に支持されている。鍵10の下面には下方に向かう凸部14が突出している。40は質量体であり、金属棒状の質量集中部46と、該質量集中部46に固着された樹脂部44とから構成されている。質量体40は質量体支持部42を中心として回動自在に軸支されており、樹脂部44よりも質量集中部46の重量が大きいため、質量集中部46を下方向に回動させる方向に質量体40は付勢される。
樹脂部44においては、質量集中部46方向に向かって、断面三角形状の凸部44aが形成されており、この凸部44aと質量集中部46との間に電子鍵盤楽器のフレームに固定された爪部60の先端部が遊挿されている。樹脂部44の下面には、スイッチ部30と、該スイッチ部30に固着されたラバードーム50とが配置されている。ラバードーム50は第1実施例のラバードーム20と同様に構成され、その内面上部から下方に向かって、順次短い円柱状に形成された押下部51,52,53が突出している。但し、押下部51,52,53の上方には、全て空洞部が形成されており、ラバードーム50自体による反発力はほとんど生じないようになっている。
上記構成において鍵10を初期位置からフルストローク位置に向かって押下すると、凸部14が樹脂部44を上方から押下することによって質量体40が反時計方向に回動し、樹脂部44によってラバードーム50が下方に押下される。これによって、押下部51,52,53がスイッチ部30を順次押下するため、スイッチ部30の第1〜第3接点が順次オン状態になる。ここで、押下部51がスイッチ部30を押下した後に押下部52がスイッチ部30を押下する間に、爪部60の先端部が凸部44aによって上方向に押圧され、やがて爪部60の先端部が凸部44aから外れる。このように、爪部60の先端部が外れた状態を図6(b)に示す。従って、鍵10を押下するための静荷重は、鍵のストロークに応じて、図4(b)に示すように変化する。すなわち、スイッチ部30において第1接点がオン状態になった後、爪部60による反発力が印加されるため、鍵10を押下するための静荷重は急激に高くなる。その後、爪部60が凸部44aから外れると、爪部60による力が鍵に印加されなくなるため、静荷重は再び低下するのである。
4.第3実施例
次に、本発明の第3実施例について説明する。第3実施例の構成および動作も第1実施例のものと同様であるが、第3実施例における鍵盤構造は第1実施例のものとは異なるため、その相違点を図7(a),(b)を参照し説明する。図7(a)において鍵10は、第1実施例のものと同様に、鍵支持部12を中心として揺動自在に支持されている。鍵10の下面には下方に向かうアクチュエータ14が突出している。70は質量体であり、図6(a)の質量体40と同様に、質量集中部76と樹脂部74とから構成されている。
樹脂部74は、略長方形板状の樹脂をへの字状に折り曲げて成るものであり、質量集中部76に対してほぼ平行になるように形成された平板部74bと、平板部74bに対して時計回り方向に傾斜した傾斜平板部74aとから構成されている。そして、鍵10が初期位置にある場合には、傾斜平板部74aがアクチュエータ14の端部14aに当接するようになっている。また、樹脂部74の下方には、第2実施例と同様に、スイッチ部30と、これに固着されたラバードーム50とが配置されている。
上記構成において鍵10を初期位置からフルストローク位置に向かって押下すると、アクチュエータ14の端部14aが樹脂部74の上面を摺動しつつ、樹脂部74が反時計方向に回動し、樹脂部74によってラバードーム50が下方に押下される。これによって、押下部51,52,53がスイッチ部30を順次押下するため、スイッチ部30の第1〜第3接点が順次オン状態になる。ここで、押下部51がスイッチ部30を押下した後に押下部52がスイッチ部30を押下する間に、端部14aが傾斜平板部74aと平板部74bの境界線に達する。
ここで、端部14aが傾斜平板部74aを押下している状態と比較すると、端部14aが平板部74bを押下している状態にあっては、鍵10の単位ストロークあたりの質量集中部76の回転角度が大きくなるため、端部14aが傾斜平板部74aと平板部74bの境界線に達したときに、押下に要する静荷重がステップ状に上昇する。すなわち、この静荷重は、鍵のストロークに応じて、図4(a)に示すように変化することになる。この第3実施例は原理的な構成を示したものであるため、押鍵時のラバードーム50の水平方向の変形を防止することが考慮されていない。この水平方向の変形によってスイッチ動作が不安定になる場合には、垂直方向のみの変形が可能になるように、不図示のガイド機構(スイッチカバー体)を設け、このカバー体のコーナーを傾斜平板部74a、平板部74bが押下するように構成すればよい。
5.変形例
本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、例えば以下のように種々の変形が可能である。
(1)上記各実施例においては、静荷重をステップ状に上昇させ、または該静荷重の極大値が現れるように各種鍵盤構造の例を示したが、静荷重を変化させるための鍵盤構造はこれらの例に限られるものではなく、例えば特許文献1に示したものを適用することができる。また、スイッチ部30を介して検出した時間T1,T2、またはベロシティV1,V2に基づいて、楽音信号に様々な変化を付与する技術は、図3のアルゴリズムに示したものに限定されるものではなく、特許文献2,3に示されたものなどを適用してもよい。
本発明の第1実施例の電子鍵盤楽器のブロック図である。 第1実施例の鍵盤構造を示す側面図である。 第1実施例のアルゴリズムのブロック図である。 鍵ストロークと静荷重の関係を示す図である。 第1実施例の動作説明図である。 第2実施例の鍵盤構造を示す側面図である。 第3実施例の鍵盤構造を示す側面図である。
符号の説明
10:鍵、12:鍵支持部、14:アクチュエータ、14a:端部、20:ラバードーム、21,22,23:押下部、26,28:空洞、30:スイッチ部、40:質量体、42:質量体支持部、44:樹脂部、44a:凸部、46:質量集中部、50:ラバードーム、51,52,53:押下部、60:爪部、70:質量体、72:質量体支持部、74:樹脂部、74a:傾斜平板部、74b:平板部、76:質量集中部、102:ROM、104:RAM、106:CPU、108:バス、110:通信インタフェース、112:表示部、114:操作部、116:演奏操作子、118:音源・エフェクト部、120:サウンドシステム、202−1〜202−m:波形メモリ、204:セレクタ、206−1〜206−n:エンベロープ・パラメータメモリ、208:セレクタ、210:エンベロープジェネレータ、212:乗算器、214−1〜214−p:係数メモリ、216:セレクタ、218:デジタルフィルタ。

Claims (4)

  1. 押下されると、初期位置から第1,第2および第3の位置を順次介してフルストローク位置に移動する鍵と、
    前記第1,第2および第3の位置に対応して設けられた第1,第2および第3のスイッチと、第1,第2および第3の押下部を有し前記鍵が押下されると前記第1,第2および第3の押下部が前記第1,第2および第3のスイッチを順次押下するように変形する弾性部材とから成り、前記鍵が前記第1の位置から前記第2の位置に移動する際の鍵速度である第1の鍵速度と、前記鍵が前記第2の位置から前記第3の位置に移動する際の鍵速度である第2の鍵速度とを検出する速度検出手段と、
    前記第1および第2の鍵速度の組み合わせに基づいて楽音信号を生成する楽音信号生成手段と、
    前記第1および第2の位置の中間における第1の所定位置において前記鍵を押下するために必要な静荷重が第1の傾きでステップ状に上昇し、該第1の所定位置から、前記第3の位置および前記フルストローク位置の中間における第2の所定位置までの区間において該第1の傾きよりも小さい第2の傾きで静荷重が上昇し、該第2の所定位置から前記フルストローク位置に至る区間において該第2の傾きよりも大きい第3の傾きで静荷重が上昇するように、前記鍵を初期位置方向に付勢する付勢手段と
    を有することを特徴とする電子鍵盤楽器。
  2. 前記付勢手段は、前記弾性部材によって構成されることを特徴とする請求項1記載の電子鍵盤楽器。
  3. 前記付勢手段は、
    回動する質量体と、
    前記初期位置から前記第1の所定位置に至るまでの単位ストロークあたりの回転角度よりも前記第1の所定位置から前記第3の位置に至るまでの単位ストロークあたりの回転角度が大きくなるように、前記質量体を前記鍵に連動させる連動手段と
    から成ることを特徴とする請求項1記載の電子鍵盤楽器。
  4. 前記弾性部材は、前記第1,第2および第3の押下部の少なくとも一部の上方に空洞部を形成して成り、前記鍵が押下されると、前記空洞部が潰れることによって前記鍵が押下される際に発生する反発力を抑えるとともに、完全に潰れたときに反発力が増大するようにしたことを特徴とする請求項1記載の電子鍵盤楽器。
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