JP2001312279A - 電子楽器の鍵盤装置 - Google Patents

電子楽器の鍵盤装置

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JP2001312279A JP2000288182A JP2000288182A JP2001312279A JP 2001312279 A JP2001312279 A JP 2001312279A JP 2000288182 A JP2000288182 A JP 2000288182A JP 2000288182 A JP2000288182 A JP 2000288182A JP 2001312279 A JP2001312279 A JP 2001312279A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一つの鍵を連打して再発音する場合にも、演
奏者の指から鍵へのタッチ入力を、さらに高忠実に表現
力に反映させることができる電子楽器の鍵盤装置を提供
する。 【解決手段】 質量体40の回動支点機構Mより後方の
部分は、への字状に屈曲しており、下面に第1アクチュ
エータ41および第2アクチュエータ42が突設されて
いる。質量体40の後半部下方には、第1スイッチ基板
51および第2スイッチ基板52が設けられている。第
1スイッチ基板51上には第1スイッチ部55が、第2
スイッチ基板52上には第2スイッチ部56が、各鍵3
1に対応してそれぞれ配置されている。第1、第2のス
イッチ部55,56はいずれも、ラバーで構成された接
点時間差タイプの2メイク式タッチレスポンススイッチ
である。鍵ストロークにおいて、第1アクチュエータ4
1は先に第1スイッチ部55に当接し、これに遅れて第
2アクチュエータ42が第2スイッチ部56に当接する
ように設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、押鍵操作に連動し
て駆動される質量体と、押鍵状態を検出する検出手段と
を備え、該検出された押鍵状態に応じて楽音を発音する
電子楽器の鍵盤装置に関する。
【0002】
【従来の技術】押鍵操作に連動して駆動される質量体
と、押鍵状態を検出する検出手段とを備え、該検出され
た押鍵状態に応じて楽音を発音する電子楽器の鍵盤装置
として、たとえば、特表昭56−500055号公報に
記載されたものがある。
【0003】図15は、この従来の鍵盤装置における1
つの鍵と電気信号出力装置との組み合わせの側面図であ
る。
【0004】同図に示すように、鍵201の後端部に
は、質量体203を押し上げるためのジャッキ202が
設けられ、質量体203の後端部上には、その後端部を
越えて延びるバネ腕204の一方の端部が接着されて設
けられ、バネ腕204のもう一方の端部にはローラ20
5が設けられている。ローラ205は、該ローラ205
により押圧される上部感圧層206を備えたスイッチ板
207に押圧されて接触する。
【0005】鍵201が押鍵されると、質量体203は
ジャッキ202によって押し上げられ、これにより、ロ
ーラ205は、質量体203が腕止め208に当接する
まで、スイッチ板207上を押圧しながら下方になでて
いく。
【0006】そして、この従来の鍵盤装置では、押鍵状
態は、ストロークの始点付近と終点付近はミスタッチや
リバウンド等により不安定であるためにその領域を避
け、スイッチ板207の略中央に位置する第1接点から
第2接点の最初の端部までの間で検出するように構成さ
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の電
子楽器の鍵盤装置では、上述したように、押鍵状態はス
イッチ板207の略中央に位置する領域内で検出される
に過ぎないため、一つの鍵を連打して再発音する場合に
は、たとえばアコースティックピアノの鍵盤装置と比較
して、鍵ストロークをより深くする必要があり、演奏者
は違和感を感じていた。
【0008】また、同様の理由により、上記従来の鍵盤
装置では、ダイナミックレンジの広い押鍵状態を検出す
ることができなかった。
【0009】上記従来の鍵盤装置でも、押鍵状態を検出
する領域を拡大させれば、連打時の鍵ストロークをアコ
ースティックピアノで用いられる鍵盤装置に近づけ、ま
た、ダイナミックレンジの広い押鍵状態を検出すること
ができそうに思われる。
【0010】しかし、上記従来の鍵盤装置では、(1)
第1接点の最初の端部を、鍵ストロークのより浅い位置
に変更すると、鍵201に少し触れるだけでその押鍵状
態の検出が開始し、これとは逆に、第2接点の最初の端
部を、鍵ストロークのより深い位置に変更すると、鍵2
01を押し切らなければ押鍵状態の検出は終了しない、
(2)鍵201を強打すると、質量体203は腕止め2
08に当接して停止するが、このとき、腕止め208の
フェルトが沈み込んだ後に戻り、さらに押鍵を続ける
と、また少し沈むという現象により、ローラ205がス
イッチ板207上を行ったり来たり(リバウンド)し、
このローラ205のリバウンドによるキーチャタリング
の発生を抑える必要がある、という理由で、押鍵状態を
検出する領域を、上述のように制限しなければならな
い。
【0011】また、上記従来の電子楽器の鍵盤装置で
は、押鍵/離鍵操作と発音/消音タイミングとの間に微
妙なずれがあり、アコースティックピアノ、特にグラン
ドピアノのような繊細さを表現することは困難であっ
た。
【0012】本発明は、この点に着目してなされたもの
であり、一つの鍵を連打して再発音する場合にも、演奏
者の指から鍵へのタッチ入力を、さらに高忠実に表現力
に反映させることができる電子楽器の鍵盤装置を提供す
ることを第1の目的とする。
【0013】また、アコースティックピアノ、特にグラ
ンドピアノのような繊細さを表現することができる電子
楽器の鍵盤装置を提供することを第2の目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、請求項1に記載の電子楽器の鍵盤装置は、押鍵
操作される複数の鍵と、該複数の各鍵の押鍵操作に連動
して各々揺動駆動される複数の質量体と、前記複数の鍵
および該各鍵にそれぞれ対応する各質量体を揺動自在に
支持する支持部と、前記複数の各鍵の押鍵操作に応じて
各々楽音の発音と消音とを指示する複数の楽音指示手段
とを備えた電子楽器の鍵盤装置において、前記楽音指示
手段は、各々、対応する鍵の押鍵操作に応じて、または
対応する鍵の押鍵操作に連動した対応する質量体の揺動
に応じて、当該鍵ストロークの途中で鍵イベントを発生
させる第1および第2のセンサを含み、前記第1のセン
サは、鍵ストロークの前半に駆動されて、楽音の消音タ
イミングを規定し、前記第2のセンサは、鍵ストローク
の後半に駆動されて、楽音の発音タイミングを規定し、
さらに、鍵速度を規定するためのタイミングを、鍵スト
ローク時の前記支持部に対する鍵の位置によって規定す
ることを特徴とする。
【0015】ここで、鍵ストロークの前半と後半とは、
鍵ストロークを2等分したときの前半部と後半部を意味
するのではなく、それよりも広く、鍵ストロークを任意
の割合で分割したときの前半部と後半部を意味する。
【0016】また、第1および第2のセンサは、タッチ
センサを用いても、全行程センサを用いてもよい。全行
程センサを用いる場合には、全行程のうちの一部の行程
における検出値に基づいて、上記各種タイミングを規定
する。
【0017】請求項1に記載の構成では、鍵ストローク
の前半に駆動される第1のセンサにより、楽音の消音タ
イミングが規定され、鍵ストロークの後半に駆動される
第2のセンサにより、楽音の発音タイミングが規定され
るとともに、鍵速度を規定するためのタイミングが、鍵
ストローク時の、前記支持部に対する鍵の位置によって
規定されるので、再発音する場合には、その鍵ストロー
クを、鍵ストローク前半の消音タイミングまで持って行
かなくても、鍵ストローク後半の所定タイミングまで持
って行けばよいので、再発音を容易に行うことができ、
これにより、再発音時にも、演奏者の指から鍵へのタッ
チ入力を、さらに高忠実に表現力に反映させることがで
きる。
【0018】上記第1の目的を達成するため、請求項2
に記載の電子楽器の鍵盤装置は、押鍵操作される複数の
鍵と、該複数の各鍵の押鍵操作に連動して各々揺動駆動
される複数の質量体と、前記複数の鍵および該各鍵にそ
れぞれ対応する各質量体を揺動自在に支持する支持部
と、前記複数の各鍵の押鍵操作に応じて各々楽音の発音
と消音とを指示する複数の楽音指示手段とを備えた電子
楽器の鍵盤装置において、前記楽音指示手段は、各々、
対応する鍵の押鍵操作に応じて、または対応する鍵の押
鍵操作に連動した対応する質量体の揺動に応じて、当該
鍵ストロークの途中で鍵イベントを発生させる第1およ
び第2のセンサを含み、前記第1のセンサは、鍵ストロ
ークの前半に駆動されて、楽音の消音タイミングを規定
し、前記第2のセンサは、鍵ストロークの後半に駆動さ
れて、楽音の発音タイミングを規定し、さらに、鍵速度
を規定するためのタイミングを、押鍵ストローク時の前
記支持部に対する質量体位置を鍵位置に対応させた鍵位
置によって規定することを特徴とする。
【0019】また、請求項1または2のいずれかに記載
の電子楽器の鍵盤装置において、好ましくは、前記第1
のセンサは、対応する鍵によって駆動されるセンサであ
り、前記第2のセンサは、対応する質量体によって駆動
されるセンサであることを特徴とする(請求項3)。
【0020】さらに、請求項1または2のいずれかに記
載の電子楽器の鍵盤装置において、好ましくは、前記第
1および第2のセンサは、各々複数の接点を一体に形成
した接点集合体を含み、該接点が接触するタイミングを
検出することにより、前記第1のセンサは、前記消音タ
イミングを規定し、前記第2のセンサは、前記発音タイ
ミングおよび前記鍵速度を規定するためのタイミングを
規定することを特徴とする(請求項4)。
【0021】また、請求項1または2のいずれかに記載
の電子楽器の鍵盤装置において、好ましくは、前記第1
のセンサは、さらに、消音速度を規定するためのタイミ
ングを、鍵ストローク時の前記支持部に対する鍵の位置
によって規定することを特徴とする(請求項5)。
【0022】また、請求項5に記載の電子楽器の鍵盤装
置において、好ましくは、前記第1および第2のセンサ
は、各々複数の接点を一体に形成した接点集合体を含
み、該接点が接触するタイミングを検出することによ
り、前記第1のセンサは、前記消音タイミングおよび前
記消音速度を規定するためのタイミングを規定し、前記
第2のセンサは、前記発音タイミングおよび前記鍵速度
を規定するためのタイミングを規定することを特徴とす
る(請求項6)。
【0023】さらに、請求項1または2のいずれかに記
載の鍵盤装置において、好ましくは、前記第1および第
2のセンサは、各々可動部と固定部とからなり、前記固
定部は、各々、対応する第1および第2のセンサに対し
て分離された各基板上に配設されることを特徴とする
(請求項7)。
【0024】上記第1の目的を達成するため、押鍵操作
される複数の鍵と、該複数の各鍵の押鍵操作に連動して
各々揺動駆動される複数の質量体と、前記複数の鍵およ
び該各鍵にそれぞれ対応する各質量体を揺動自在に支持
する支持部と、前記複数の各鍵の押鍵操作に応じて各々
楽音の発音と消音とを指示する複数の楽音指示手段とを
備えた電子楽器の鍵盤装置において、前記楽音指示手段
は、各々、対応する鍵の押鍵操作に応じて、または対応
する鍵の押鍵操作に連動した対応する質量体の揺動に応
じて、当該鍵ストロークの途中で押鍵イベントまたは離
鍵イベントを発生させる第1および第2のセンサを含
み、前記第1のセンサは、鍵ストロークの前半に駆動さ
れて、当該離鍵駆動の際の鍵位置である第3の位置を検
出し、前記第2のセンサは、鍵ストロークの後半に、対
応する質量体により駆動されて、当該押鍵駆動の際の鍵
位置である第1の位置と、離鍵時の鍵の位置を基準とし
て該第1の位置より近くかつ前記第3の位置より遠い第
2の位置とを検出し、前記楽音指示手段は、対応する第
2のセンサによって前記第2の位置が検出されてから前
記第1の位置が検出されたときに、対応する楽音の発音
を指示し、該楽音の発音が指示されている状態で、当該
第2のセンサによって再度前記第2の位置が検出された
ときに、当該楽音の再発音を準備することを特徴とす
る。
【0025】ここで、準備とは、第2の位置が再度検出
されてから再度第1の位置が検出されて、当該楽音の再
発音が指示されるまでになされる各種処理をすべて含む
意味である。すなわち、この準備段階を経た上で、押鍵
が進み、再度第1の位置が検出されると、当該楽音の再
発音が指示されるのであって、第2の位置が再度検出さ
れただけでは、当該楽音の再発音は指示されない。
【0026】また、第3の位置は、鍵ストロークの前半
内の位置であれば、どのような位置であってもよい。た
とえば、後述する図5において、請求項8の「第3の位
置」は、図5の「第3の位置」と「第4の位置」の間の
任意の位置を意味している。また、請求項8の「第3の
位置」は、図5の「第2の位置」よりも近い(浅い)位
置であればよいとも言い得る。
【0027】請求項8に記載の構成では、対応する第2
のセンサによって第2の位置が検出されてから第1の位
置が検出されたときに、対応する楽音の発音が指示さ
れ、該楽音の発音が指示されている状態で、当該第2の
センサによって再度前記第2の位置が検出されたとき
に、当該楽音の再発音が準備されるので、再発音(の準
備)する場合には、その鍵の位置を、第3の位置、すな
わち鍵ストローク前半内の位置まで持って行かなくて
も、鍵ストローク後半内の第2の位置まで持って行けば
よいので、再発音(の準備)を容易に行うことができ、
これにより、再発音(の準備)時にも、演奏者の指から
鍵へのタッチ入力を、さらに高忠実に表現力に反映させ
ることができる。
【0028】上記第1の目的を達成するため、請求項9
に記載の電子楽器の鍵盤装置は、押鍵操作される鍵と、
該鍵の押鍵操作に連動して揺動駆動される質量体と、前
記鍵および該鍵に対応する質量体を揺動自在に支持する
支持部と、前記鍵の押鍵操作に応じて楽音の発音と消音
とを指示するセンサ手段とを備えた電子楽器の鍵盤装置
において、前記センサ手段は、鍵ストロークの後半に駆
動され、当該押鍵駆動の際に発音指示を行うときの鍵位
置である第1の位置を表す第1の位置信号を発生する第
1の位置信号発生手段と、鍵ストロークの後半に駆動さ
れ、当該押鍵駆動の際に押鍵速度の計測を開始するとき
の鍵位置である第2の位置に鍵が存在する場合に、該第
2の位置を表す第2の位置信号を発生する第2の位置信
号発生手段と、鍵ストロークの前半に駆動され、当該離
鍵駆動の際に消音指示するときの鍵位置である第3の位
置に鍵が存在する場合に、該第3の位置を表す第3の位
置信号を発生する第3の位置信号発生手段とを有し、発
音時の前記質量体のリバウンドによる再発音を行う鍵の
限界位置が、離鍵時の鍵の位置を基準として、前記第2
の位置よりも遠くに位置するように、該質量体を前記支
持部に対して配置したことを特徴とする。
【0029】請求項9に記載の構成では、発音時の質量
体のリバウンドによる再発音を行う鍵の限界位置が、離
鍵時の鍵の位置を基準として、前記第2の位置よりも遠
くに位置するように、該質量体を前記支持部に対して配
置するようにしたので、再発音を容易にしながら、再発
音時のキーチャタリングの発生を抑制でき、これによ
り、再発音時にも、演奏者の指から鍵へのタッチ入力
を、さらに高忠実に表現力に反映させることができる。
【0030】また、請求項9に記載の電子楽器の鍵盤装
置において、好ましくは、前記第3の位置信号発生手段
は、前記鍵によって駆動されるセンサであり、前記第1
および第2の位置信号発生手段は、前記質量体によって
駆動されるセンサであることを特徴とする(請求項1
0)。
【0031】さらに、請求項9に記載の電子楽器の鍵盤
装置において、好ましくは、前記センサ手段は、さら
に、鍵ストロークの前半に駆動され、当該離鍵駆動の際
に離鍵速度の計測を開始するときの鍵位置である第4の
位置を表す第4の位置信号を発生する第4の位置信号発
生手段を有することを特徴とする(請求項11)。
【0032】また、さらに、請求項9に記載の電子楽器
の鍵盤装置において、好ましくは、前記第1の位置は、
離鍵時の鍵の位置を基準として、前記第2の位置より遠
くに位置し、前記再発音を行う鍵の限界位置は、離鍵時
の鍵の位置を基準として、前記第1の位置と前記第2の
位置との間に位置するように、前記質量体を前記支持部
に対して配置したことを特徴とする(請求項12)。
【0033】請求項12に記載の構成では、第1および
第2のタッチスイッチの少なくとも一方の可動部は、質
量体により駆動されるので、鍵ストローク換算で検出ス
トロークを小さく抑えながら、ハンマ換算で大きな検出
ストロークを可能にし、これにより、検出ストロークの
センシング分解能を向上させることができる。さらに、
第1および第2のタッチスイッチの固定部は、各々分離
した基板に配設されるので、各スイッチの配設の自由度
が増加し、これにより、上記センシング分解能の向上に
対する自由度も増加する。
【0034】上記第2の目的を達成するため、請求項1
3に記載の電子楽器の鍵盤装置は、押鍵操作される複数
の鍵と、該複数の各鍵の押鍵操作に連動して各々揺動駆
動される複数の質量体と、前記複数の鍵および該各鍵に
それぞれ対応する各質量体を揺動自在に支持する支持部
と、前記複数の各鍵の押鍵操作に応じて各々楽音の発音
と消音とを指示する複数の楽音指示手段とを備えた電子
楽器の鍵盤装置において、前記楽音指示手段は、各々、
対応する鍵の押鍵操作に応じて、または対応する鍵の押
鍵操作に連動した対応する質量体の揺動に応じて、当該
鍵ストロークの途中で鍵イベントを発生させる第1およ
び第2のセンサを含み、前記第1および第2のセンサの
うちの一方のセンサは、対応する鍵によって駆動され、
もう一方のセンサは、対応する質量体によって駆動され
ることを特徴とする。
【0035】請求項13に記載の構成では、第1および
第2のセンサのうちの一方のセンサは、対応する鍵によ
って駆動され、もう一方のセンサは、対応する質量体に
よって駆動され、該各センサの出力に応じて、当該鍵ス
トロークの途中で鍵イベントが発生するので、アコース
ティックピアノ、特にグランドピアノの鍵盤を押鍵/離
鍵操作したときの発音/消音タイミングをよりよくシミ
ュレートすることができ、これによりグランドピアノの
ような繊細さを表現することができる。
【0036】上記第2の目的を達成するため、請求項1
4に記載の電子楽器の鍵盤装置は、押鍵操作される複数
の鍵と、該複数の各鍵の押鍵操作に連動して各々揺動駆
動される複数の質量体と、前記複数の鍵および該各鍵に
それぞれ対応する各質量体を揺動自在に支持する支持部
と、前記複数の各鍵の押鍵操作に応じて各々楽音の発音
と消音とを指示する複数の楽音指示手段とを備えた電子
楽器の鍵盤装置において、前記楽音指示手段は、各々、
対応する鍵の押鍵操作に応じて、または対応する鍵の押
鍵操作に連動した対応する質量体の揺動に応じて、当該
鍵ストロークの途中で鍵イベントを発生させる第1およ
び第2のセンサを含み、前記第1のセンサは、対応する
鍵によって駆動される離鍵検出用センサであり、前記第
2のセンサは、対応する質量体によって駆動される押鍵
検出用センサであることを特徴とする。
【0037】また、請求項13または14のいずれかに
記載の電子楽器の鍵盤装置において、好ましくは、前記
第1および第2のセンサからの出力に基づいて、タッチ
レスポンス信号を生成するタッチレスポンス信号生成手
段と、該生成されたタッチレスポンス信号に基づいて、
対応する楽音指示手段を制御する制御手段とを有するこ
とを特徴とする(請求項15)。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0039】図1は、本発明の一実施の形態に係る鍵盤
装置を備えた電子楽器の概略構成を示すブロック図であ
る。
【0040】同図に示すように、本実施の形態の電子楽
器は、音高情報を入力するための鍵盤装置1と、各種情
報を入力するための複数のスイッチを備えたパネルスイ
ッチ2と、鍵盤装置1の各鍵の押鍵状態を検出する押鍵
検出回路3と、パネルスイッチ2の各スイッチの押下状
態を検出するスイッチ検出回路4と、装置全体の制御を
司るCPU5と、該CPU5が実行する制御プログラム
や、各種テーブルデータ等を記憶するROM6と、演奏
データ、各種入力情報および演算結果等を一時的に記憶
するRAM7と、タイマ割込み処理における割込み時間
や各種時間を計時するタイマ8と、各種情報等を表示す
る、たとえば大型液晶ディスプレイ(LCD)若しくは
CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイおよび発光ダ
イオード(LED)等を備えた表示装置9と、記憶媒体
であるフロッピディスク(FD)20をドライブするフ
ロッピディスクドライブ(FDD)10と、前記制御プ
ログラムを含む各種アプリケーションプログラムや各種
データ等を記憶するハードディスク(図示せず)をドラ
イブするハードディスクドライブ(HDD)11と、前
記制御プログラムを含む各種アプリケーションプログラ
ムや各種データ等を記憶するコンパクトディスク−リー
ド・オンリ・メモリ(CD−ROM)21をドライブす
るCD−ROMドライブ(CD−ROMD)12と、外
部からのMIDI(Musical Instrument Digital Inter
face)信号を入力したり、MIDI信号を外部に出力し
たりするMIDIインターフェース(I/F)13と、
通信ネットワーク101を介して、たとえばサーバコン
ピュータ102とデータの送受信を行う通信インターフ
ェース(I/F)14と、鍵盤装置1から入力された演
奏データや予め設定された演奏データ等を楽音信号に変
換する音源回路15と、該音源回路15からの楽音信号
に各種効果を付与するための効果回路16と、該効果回
路16からの楽音信号を音響に変換する、たとえば、D
AC(Digital-to-Analog Converter)やアンプ、スピ
ーカ等のサウンドシステム17とにより構成されてい
る。
【0041】上記構成要素3〜16は、バス18を介し
て相互に接続され、CPU5にはタイマ8が接続され、
MIDII/F13には他のMIDI機器100が接続
され、通信I/F14には通信ネットワーク101が接
続され、音源回路15には効果回路16が接続され、効
果回路16にはサウンドシステム17が接続されてい
る。
【0042】HDD11のハードディスクには、前述の
ように、CPU5が実行する制御プログラムも記憶で
き、ROM6に制御プログラムが記憶されていない場合
には、このハードディスクに制御プログラムを記憶させ
ておき、それをRAM7に読み込むことにより、ROM
6に制御プログラムを記憶している場合と同様の動作を
CPU5にさせることができる。このようにすると、制
御プログラムの追加やバージョンアップ等が容易に行え
る。
【0043】CD−ROMドライブ12のCD−ROM
21から読み出された制御プログラムや各種データは、
HDD11内のハードディスクにストアされる。これに
より、制御プログラムの新規インストールやバージョン
アップ等が容易に行える。なお、このCD−ROMドラ
イブ12以外にも、外部記憶装置として、光磁気ディス
ク(MO)装置等、様々な形態のメディアを利用するた
めの装置を設けるようにしてもよい。
【0044】MIDII/F13は、専用のものに限ら
ず、RS−232CやUSB(ユニバーサル・シリアル
・バス)、IEEE1394(アイトリプルイー139
4)等の汎用のインターフェースより構成してもよい。
この場合、MIDIメッセージ以外のデータをも同時に
送受信してもよい。
【0045】通信I/F14は、上述のように、たとえ
ばLAN(Local Area Network)やインターネット、電
話回線等の通信ネットワーク101に接続されており、
該通信ネットワーク101を介して、サーバコンピュー
タ102に接続される。HDD11内のハードディスク
に上記各プログラムや各種パラメータが記憶されていな
い場合には、通信I/F14は、サーバコンピュータ1
02からプログラムやパラメータをダウンロードするた
めに用いられる。クライアントとなるコンピュータ(本
実施の形態では、電子楽器)は、通信I/F14および
通信ネットワーク101を介してサーバコンピュータ1
02へとプログラムやパラメータのダウンロードを要求
するコマンドを送信する。サーバコンピュータ102
は、このコマンドを受け、要求されたプログラムやパラ
メータを、通信ネットワーク101を介してコンピュー
タへと配信し、コンピュータが通信I/F14を介し
て、これらプログラムやパラメータを受信してHDD1
1内のハードディスクに蓄積することにより、ダウンロ
ードが完了する。
【0046】この他、外部コンピュータ等との間で直接
データのやりとりを行うためのインターフェースを備え
てもよい。
【0047】なお、本実施の形態の電子楽器は、上述の
構成から分かるように、汎用的なパーソナルコンピュー
タ上に構築されたものであるが、これに限らず、本発明
を実施できる最小限要素のみから構成した専用装置上に
構築してもよい。
【0048】図2は、上記鍵盤装置1の断面図であり、
同図(a)は、非押鍵状態を示し、同図(b)は、押鍵
状態を示している。同図では白鍵について図示するが、
黒鍵についても同様に構成される。なお、本実施の形態
において、演奏者側を前方と称する。
【0049】鍵盤装置1は、押鍵操作されるシーソー型
の鍵31と、鍵31によって駆動され回動支点機構M
(質量体回動支点機構)によって回動する質量体40と
を有する。回動支点機構Mは、主として、鍵31の後方
における棚板32上に設けられた質量体支持部材50
と、該質量体支持部材50の上部に、各鍵31に対応し
て突設された複数の支点ピン53とにより構成される。
【0050】棚板32上には鍵支持部材33が設けら
れ、複数の鍵31は鍵支持部材33によって押離鍵方向
に回動自在に支持される。ストッパ34は、鍵31と当
接して鍵31の押鍵の終端位置(同図(b))を規定す
る。鍵31の後端部上面は、滑らかに加工されており、
質量体40を駆動する駆動部31aとして機能する。
【0051】質量体40は、回動支点機構Mの主に前方
の部分に、押鍵時に適当な慣性力を得るための質量を有
する。質量体40の回動支点機構Mの前方には、発音位
置調整用ネジ43が設けられている。発音位置調整用ネ
ジ43の下端部は、鍵31の駆動部31aと当接する被
駆動部43aとして機能する。鍵31の押鍵操作によ
り、駆動部31aが被駆動部43aと当接して、質量体
40が回動する。発音位置調整用ネジ43は、質量体4
0の回動量と発音タイミングとの関係を調整するのに用
いられる。
【0052】質量体40の回動支点機構Mより後方の部
分は、への字状に屈曲しており、下面に第1アクチュエ
ータ41および第2アクチュエータ42が突設されてい
る。質量体40の後半部下方には、第1スイッチ基板5
1および第2スイッチ基板52が設けられている。第1
スイッチ基板51上には第1スイッチ部55が、第2ス
イッチ基板52上には第2スイッチ部56が、各鍵31
に対応してそれぞれ配置されている。第1、第2のスイ
ッチ部55,56はいずれも、ラバー(弾性樹脂体)で
構成された接点時間差タイプの2メイク式タッチレスポ
ンススイッチである。鍵ストロークにおいて、第1アク
チュエータ41は先に第1スイッチ部55に当接し、こ
れに遅れて第2アクチュエータ42が第2スイッチ部5
6に当接するように設定されている。
【0053】図2から推察されるように、第1スイッチ
基板51および第2スイッチ基板52は、略同一形状を
しており、その配線も、とくに電源に関するものは共通
である。このため、同一基板上に、この2個のスイッチ
基板をミシン目を入れて作成するとともに、両者の電源
線をジャンパ線で接続し、ミシン目から両者を分離する
ことにより、別々のスイッチ基板とする、いわゆる分割
基板で、この第1スイッチ基板51および第2スイッチ
基板52を製造すれば、製造コストを削減することがで
きる。
【0054】本実施の形態では、図9および図10を用
いて後述する所定のアルゴリズムによって第1スイッチ
部55をキーオン検出用に用い、第2スイッチ部56を
キーオフ検出用に用いて、検出信号を楽音指示に使用す
るようにしている。
【0055】なお、上述したように、本実施の形態では
回動支点機構Mにより近い第1スイッチ部55から先に
駆動され、回動支点機構Mからより遠い第2スイッチ部
56が後から駆動されるようにしたことで、安定した動
作が確保される。すなわち、各アクチュエータ41,4
2が互いに離間している構成では、各スイッチ部55,
56の駆動順序を逆に設定すると、作動上不安定になる
場合があり好ましくないからである。
【0056】また、各アクチュエータ41,42間の距
離を十分に確保した上で、回動支点機構Mにより近いス
イッチ部から順に駆動されるようにしたので、発音タイ
ミング等の精度が向上する。すなわち、たとえばピアノ
におけるハンマによる打弦タイミングに対応する位置に
各スイッチ部55,56を配置する場合において、この
配置が質量体40側で多少ずれたとしても、その影響は
鍵31に対応させたら僅かなものとなる。したがって、
各スイッチ部55,56自体の精度がそれほど高いもの
でなくても、これらを組み合わせた発音制御処理システ
ムを構築すれば、発音位置の精度、ひいてはタッチレス
ポンスの精度を向上することができる。
【0057】第1スイッチ基板51の後方にはストッパ
57が設けられる。ストッパ57は、質量体40の回動
時に質量体40の後端部と当接して緩衝機能を果たす。
パネル部35は、鍵31の上方に配置され、各種パネル
スイッチ2や表示装置9を備える。
【0058】図3および図4は、それぞれ、第1および
第2スイッチ部55,56の外観の一部を拡大した図で
あり、両図中、(a)はその正面図を示し、(b)はそ
の側面図を示している。
【0059】図3(b)において、第1スイッチ部55
は、上述のように、2メイク式タッチレスポンススイッ
チであり、第1アクチュエータ41が第1スイッチ部5
5の表面に当接して、その第1スイッチ部55側の当接
面が下方に押し下げられたときに、最初にオンする第1
スイッチ55a(可動接点)と、それより遅れてオンす
る第2スイッチ55b(可動接点)とを内部に一体に形
成したラバー(弾性樹脂)から成る可動接点体と、固定
接点を成す基板55d(固定接点体)とを有する接点集
合体から成る。
【0060】なお、図3では、ある一つの鍵(質量体)
の第1アクチュエータが当接する第1スイッチ部55の
一部の外観が示されているのみであり、第1スイッチ部
55は、実際には、図示の構成が複数の鍵(質量体)の
それぞれに対して同様に配列されている。そして、図3
には、第1スイッチ部55の一方の端部が図示されてい
る。
【0061】また、第1スイッチ部55には、該第1ス
イッチ部55を第1スイッチ基板51に固定させるため
に複数の突起部55cが設けられ、第1スイッチ基板5
1の対応する位置に設けられた孔(図示せず)にこの突
起部55cを挿入することで、第1スイッチ部55を第
1スイッチ基板51に固定する。
【0062】第2スイッチ部56も、上述のように、2
メイク式タッチレスポンススイッチであり、図4に示す
ように第1スイッチ部55と同様に、最初にオンする第
1スイッチ56a(可動接点)と、それより遅れてオン
する第2スイッチ56b(可動接点)とを有する接点集
合体から成り、第2スイッチ基板52に該第2スイッチ
部56を固定させるための複数の突起部56cが設けら
れている。
【0063】第1スイッチ部55と第2スイッチ部56
との相違点は、第1スイッチ部55は、第1アクチュエ
ータ41が当接したときに、第1アクチュエータ41側
の当接面が第1スイッチ部55側の当接面上を滑らかに
スライドするように、第1スイッチ部55側の当接面に
傾斜が設けられているのに対して、第2スイッチ部56
は、そのような構造をしていないこと、また、第2スイ
ッチ部56は、その当接面を押下したときに座屈感が生
じるような構造をしているのに対して、第1スイッチ部
55は、そのような構造をしていないことの2点であ
る。
【0064】図5は、鍵ストロークにおける各スイッチ
部55,56の各スイッチ55a,55b,56a,5
6bのオン位置(タイミング)を示す図である。
【0065】同図に示すように、鍵盤装置1の各鍵は、
それぞれ、離鍵位置から最も深い押鍵位置に至るまで上
下方向に最大10mm変動する。そして、鍵ストローク
に従って、まず第3の位置で、第1スイッチ部55の第
1スイッチ55aがオンし、次に第4の位置で、第1ス
イッチ部55の第2スイッチ55bがオンし、次に第2
の位置で、第2スイッチ部56の第1スイッチ56aが
オンし、最後に第1の位置で、第2スイッチ部56の第
2スイッチ56bがオンする。このように、各スイッチ
55a,55b,56a,56bがこの順序で順次オン
して行くように、すなわち、第1スイッチ部55の第2
スイッチ55bがオンする前に第2スイッチ部56の第
1スイッチ56aがオンしないように、質量体40の質
量体支持部材50に対する位置関係、第1および第2ア
クチュエータ41,42の形状、第1および第2スイッ
チ部55の形状、第1および第2スイッチ基板51,5
2の位置等を決定している。
【0066】そして、第3の位置を消音タイミング(音
源回路15に対して消音を指示するタイミング)を規定
する位置とし、第4の位置をキーオフ時間の計測を開始
するタイミングを規定する位置とし、第2の位置をキー
オン時間の計測を開始するタイミングを規定する位置と
し、第1の位置を発音タイミング(音源回路15に対し
て発音を指示するタイミング)を規定する位置としてい
る。すなわち、第4の位置から第3の位置までがキーオ
フ時間(このキーオフ時間は、後述するように、キーオ
フベロシティ(消音速度)を規定する)を計測している
状態であり、第2の位置から第1の位置までがキーオン
時間(このキーオン時間は、後述するように、キーオン
ベロシティを規定する)を計測している状態である。こ
れにより、鍵が、第1の位置より深い位置まで押鍵され
て楽音が発音されている状態で、同じ音高の楽音を再発
音するときには、押鍵位置を第2の位置まで戻した後に
第1の位置まで押下すればよい、換言すれば、押鍵位置
を第3の位置まで戻さなくても再発音できるので、演奏
者の指から鍵へのタッチ入力を、さらに高忠実に表現力
に反映させることができる。
【0067】また、従来技術で前述したように、押鍵に
応じて質量体40はリバウンドするが、本実施の形態で
は図5に示すように、そのリバウンドのリミット位置を
第1の位置より浅くかつ第2の位置より深い位置に設定
した、すなわち、そのリバウンドのリミット位置を押鍵
状態を検出しているタイミング内に設定したので、ダイ
ナミックレンジの広い押鍵状態を検出することができ
る。さらに、そのリバウンドのリミット位置を第2の位
置より深い位置に設定したので、質量体40のリバウン
ド位置が最大になったとしても、これにより再発音は指
示されない、換言すれば、質量体40のリバウンドによ
るチャタリングの発生を鍵盤装置の構造上抑制するよう
にしたので、鍵処理にチャタリングを除去する処理を加
えなくてもよく、鍵処理を簡単化することができる。
【0068】なお、本実施の形態では、鍵盤装置とし
て、上述の構成のものを例に挙げて説明したが、本発明
を実現する鍵盤装置は、これに限られるわけではない。
【0069】具体的には、まず、第1または第2スイッ
チ部55,56のいずれか一方はそのままにし、他のス
イッチ部だけを、鍵31の前半部の略中央に設けられた
アクチュエータが当接する位置に設置することにより、
本発明を実現できる。
【0070】次に、第1または第2スイッチ部55,5
6のいずれか一方はそのままにし、他のスイッチ部だけ
を、鍵31の後半部の略中央に設けられたアクチュエー
タが当接する位置に設置し、このスイッチ部の第1およ
び第2スイッチによるスイッチイベントの論理を、本実
施の形態の鍵盤装置1と逆にすることにより、本発明を
実現できる。
【0071】次に、第1または第2スイッチ部55,5
6のいずれか一方を、鍵31の前半部の略中央に設けら
れたアクチュエータが当接する位置に設置し、他のスイ
ッチ部を、鍵31の後半部の略中央に設けられたアクチ
ュエータが当接する位置に設置し、このスイッチ部の第
1および第2スイッチによるスイッチイベントの論理
を、本実施の形態の鍵盤装置1と逆にすることにより、
本発明を実現できる。
【0072】さらに、本実施の形態の質量体40の後半
部を省略し、質量体支持部材50からこの質量体40を
覆うようにフレームを延ばし、そのフレームの内側に第
1および第2スイッチ部55,56をその当接面が質量
体40と向かい合うように設置するとともに、質量体4
0の鍵31と逆の面に第1および第2アクチュエータを
設置し、この第1および第2アクチュエータが、それぞ
れ第1および第2スイッチ部55,56を当接するよう
にしても、本発明を実現できる。
【0073】また、図6に示すように、質量体70が上
方に回動するように指示する支持部材65に、鍵61の
後端部が当接する位置に第1スイッチ部71を設けると
ともに、支持部材65に設けられたアーム部65aに、
質量体70の後端部が当接する位置に第2スイッチ部7
2を設けるようにしても、本発明を実現できる。
【0074】図7は、さらに他の鍵盤装置を示し、同図
では、鍵盤装置110は、非押鍵状態を側面から見て、
ごく概略的に表わされている。
【0075】図7に示される鍵盤装置110は、白鍵1
21Wと黒鍵121Bとからなる鍵121と、鍵121
に連動して駆動される質量体143とを多数備えてい
る。楽器の棚板部122上には、主鍵支持部123Aお
よび副鍵支持部123Bが固着され、両支持部123
A,123Bは鍵支持部123を構成する。主鍵支持部
123Aには支点ピンWf,Bfが固設され、白鍵12
1Wは支点ピンWfに回動自在に支持され、黒鍵121
Bは支点ピンBfに回動自在に支持されている。鍵12
1の前方部(図示左側部)には、副鍵支持部123Bか
ら突設させた鍵ガイド部WG,BGが設けられ、白黒鍵
121W,121Bを別々に押して離鍵するときの鍵動
を鍵ガイド部WG,BGによってガイドする構成になっ
ている。また、副鍵支持部123Bには白鍵用下限スト
ッパ部WSおよび黒鍵用下限ストッパ部BSが設けられ
る。
【0076】鍵支持部123では、主鍵支持部123A
および副鍵支持部123Bを固定的に一体成形した接続
部LDによって、上方から見てラダー状に両支持部12
3A,123Bを結合させている。そして、この接続部
LDの上方において鍵121の下方に位置するところに
は、支持部B1,B2を介して棚板部122に設けられ
た基板SB1上に、前記図3と同様の構成の第1スイッ
チ(SW)147が配設されている。鍵121の後方で
は、支点部Mfを有する質量体支持部141が棚板部1
22に固設され、錘りW1,W2を内包した樹脂製の質
量体143の支点部mfが支点部Mfに回動自在に支持
され、これにより、質量体143は支持部141に保持
されている。支持部141の上部には、前方側に上限ス
トッパUSが設けられ、後方側にストッパ部141Sが
設けられる。
【0077】この質量体143は、鍵121の後方上面
の質量体駆動部WAにより力伝達部144を介して駆動
されるように配設される。力伝達部144は、押鍵時に
力を質量体に伝達するとともに、発音位置の微調節用ね
じでもある。鍵121の質量体駆動部WAは、滑加工面
を有する。さらに、質量体143の下方で質量体支持部
141の上方に位置するところには、支持部141の上
面に基板SB2が載置され、この基板SB2上には質量
体駆動スイッチ148が配設されており、このスイッチ
148は、前記図4と同様の構成の第2スイッチ(S
W)を構成する。鍵121W(121B)は、非押鍵時
には、後部が上限ストッパ部USに当接されて静止して
いるが、押鍵時には、前方においてストッパ部WS(B
S)と当接し、このとき、質量体143は、後部下端が
ストッパ部141Sに当接する。この際、ストッパ部1
41Sにて質量体143は衝突が緩和されるので機械的
雑音が軽減される。
【0078】このとき、質量体143は、その錘りW
1,W2の慣性作用によって、緩衝体からなるストッパ
部141Sをわずかに沈ませて停止する。この停止時の
わずかな間に、質量体143のリバウンド現象が起こる
が、この発明、すなわち請求項9に係る発明では、この
リバウンドによる再発音が起こらないように、後述の可
動接点cが、これに対応する固定接点(図示せず)に当
接したままに設定する。すなわち、鍵ストッパ部WS
(BS)および質量体ストッパ部141Sがそれぞれ鍵
121W(121B)および質量体143と衝突したと
きに、物理的にリバウンドが起ころうとしても、第2S
W148、すなわち鍵121W(121B)を深押しし
たときにオンされるスイッチが完全に「オフ」状態にな
る位置までは、ストッパ部WS(WB),141Sの材
質を考慮して質量体143を物理的にリバウンドさせな
いようにしている。換言すると、発音時に質量体143
がリバウンドし、これにより再発音がなされる鍵の限界
位置が、離鍵時の鍵の位置を基準として、前記第2の位
置(図5参照)よりも遠くに位置するように、質量体1
43をその支持部141に対して配置している。
【0079】このような構成により、図示左側の矢印で
示すように下方向に押鍵すると、鍵121の後方および
質量体143の前方は、図示中央の矢印a1で示すよう
に上方向に回動し、質量体143の後方は、図示右側の
矢印a2で示すように下方向に回動する。離鍵時には、
鍵121および質量体143は、それぞれ、矢印とは逆
方向に回動して図示の位置に復帰する。
【0080】この鍵盤装置110では、第1および第2
スイッチ(SW)147,148によって押離鍵ストロ
ークを検出している。図7の例では、第1および第2ア
クチュエータ部145,146が鍵121および質量体
143の下面に設けられ、これによって、それぞれ2つ
の接点を有する第1および第2スイッチ147,148
を駆動する。
【0081】ここで、各アクチュエータ部145,14
6と各スイッチ(SW)147,148との間の配置
は、押鍵ストロークにおいて、まず、第1アクチュエー
タ部145が第1SW147に当接し、これに遅れて、
第2アクチュエータ部146が第2SW148に当接す
るような関係になっている。第1および第2SW14
7,148は、いずれも、ラバー(弾性樹脂体)で構成
された2つの接点a,b;c,dを備える接点時間差タ
イプの2メイク式タッチレスポンススイッチであり、各
接点a,b;c,dの閉成(オン)および開放(オフ)
動作にストローク差が設定されている。
【0082】すなわち、第1SW147においては、た
とえば、押鍵ストロークで第1アクチュエータ部145
が当接する場合、まず、第1SW147の第1接点aが
閉成(オン)して第1SW147のオン区間(一接点の
みがオンして作動的<動作継続中>である区間の意味)
を開始し、次に、第1SW147の第2接点bが閉成し
て第1SW147のオン区間を終了する。第2SW14
8においても、同様であり、たとえば、押鍵ストローク
で第2アクチュエータ部146が当接する場合、まず、
第2SW148の第1接点cが閉成して第2SW148
のオン区間を開始し、次に、第2SW148の第2接点
dが閉成して第2SW148のオン区間を終了する。ま
た、離鍵ストロークでは、これとは逆に、第2SW14
8の接点d→c、第1SW147の接点b→aの順に開
放(オフ)していく。
【0083】以上説明したように、この鍵盤装置110
では、押鍵情報を第2スイッチ148(第2のセンサ)
で検出し、離鍵情報を第1スイッチ147(第1のセン
サ)で検出するようにした。すなわち、質量体143に
設けられた第2アクチュエータ部146によって第2ス
イッチ148が駆動されたときに押鍵情報が検出され、
鍵121に設けられた第1アクチュエータ部145によ
って第1スイッチ147が駆動されたときに離鍵情報が
検出されるようにした。これによって、該各鍵情報が共
働してタッチレスポンス信号が生成され、このタッチレ
スポンス信号を用いて楽音制御がなされる。
【0084】一般に、アコースティックピアノでは、鍵
→ハンマアクション機構→ハンマ→弦への打弦の順に力
の伝達がなされる。このとき、弦止め機構としてダンパ
機構が鍵動作に連動して作動する。押鍵を開始すると、
ダンパフェルトが弦から離れ、離鍵終了直前にてダンパ
フェルトが弦に当接する。
【0085】このようなピアノの発音/消音機構におい
て、弦へのハンマ打接時の「力」のみが演奏表現力に反
映し、その途中の鍵アクションの振る舞いは演奏表現力
にあまり関係しない。しかしながら、離鍵の態様によっ
ては、あるいは離鍵直後の再発音によっては、微妙な表
現が可能となり、ジャック頭部がハンマローラを突き上
げ得るところ(鍵位置に対応させると、わずかな離鍵位
置(たとえば、図5の第2の位置))まで戻れば、再発
音可能なように構成されている。このときの弦振動が大
きければ大きいほど、ダンパフェルトは、離鍵の早い段
階からその弦振動を少しだけ抑えるように働き、完全離
鍵時にはその弦振動を完全に抑えて、楽音は消音する。
すなわち、離鍵のテクニックによって、音色を微妙に変
化させることも可能となっている。
【0086】一方、本実施の形態に立ち戻ると、移動距
離の大きい慣性体である質量体の慣性力情報が、質量体
によって駆動される2メイクスイッチの接点時間差に基
づいた鍵速度として得られる、すなわち理想的な押鍵情
報として得られるようになっており、また、離鍵情報と
しては慣性体に比べて移動距離が短い鍵の離鍵動を検出
するスイッチから得られるようになっているので、離鍵
時の離鍵情報による制御(たとえば、楽音制御)がより
リアルに再現可能となる。すなわち、上述したダンパフ
ェルトが半分弦に当接している楽音に、鍵のどの位置か
ら切り換えるかという制御等をしようとした場合にも、
アコースティックピアノに対し違和感なく表現すること
ができる。換言すれば、鍵のみによりまたは質量体のみ
により駆動されるスイッチを用いて上述の表現を行おう
としても、違和感があり、滑稽である。また、本実施の
形態では、再発音するときだけは、大きい離鍵動作をせ
ずに可能とする一方、完全消音するときには、大きい離
鍵動作によることとした点も、アコースティックピアノ
の原理にかなっている。
【0087】このような理由から、本実施の形態の鍵盤
装置では、アコースティックピアノ、特にグランドピア
ノの鍵盤を押鍵/離鍵操作したときの発音/消音タイミ
ングをよりよくシミュレートすることができ、これによ
りグランドピアノのような繊細さを表現することができ
る。
【0088】以上のように構成された電子楽器が実行す
る制御処理を、以下、図8〜図14を参照して詳細に説
明する。
【0089】図8は、本実施の形態の電子楽器、特にC
PU5が実行するメインルーチンの手順を示すフローチ
ャートである。
【0090】同図において、まず、図13を用いて後述
するバッファKEYBUF,TCBUFおよびカウンタ
領域Ton(n),Toff(n)(n:0〜15の整
数値)を含む前記RAM7のクリアや、デフォルトテン
ポおよびデフォルト音色等の設定等の初期化処理を実行
する(ステップS1)。
【0091】次に、演奏者が音色等の楽音パラメータを
指定したときに、この指定された楽音パラメータを、前
記音源回路15の対応するレジスタ等に設定する楽音パ
ラメータ設定処理を実行する(ステップS2)。
【0092】そして、演奏者が鍵盤装置1を用いて行っ
た押鍵操作または離鍵操作に応じて、各種発音情報また
は消音情報を取得するとともに、その取得した発音情報
または消音情報を音源回路15に送出することで、音源
回路15に対して発音処理または消音処理を指示する鍵
処理サブルーチン(その処理の詳細は、図9および図1
0を用いて後述する)を実行し(ステップS3)、鍵処
理による発音処理または消音処理の指示に応じて、音源
回路15に対して発音処理または消音処理を開始させる
音源処理サブルーチン(その処理の詳細は、図11を用
いて後述する)を実行した(ステップS4)後に、前記
ステップS2に戻り、ステップS2〜S4の処理を繰り
返す。
【0093】また、CPU5は、このメインルーチンと
並行して、前記タイマ8が所定時間(たとえば5μse
c)毎に発生するタイマ割り込み信号に応じて起動され
るタイマ割り込み処理(その処理の詳細は、図12を用
いて後述する)を実行する。
【0094】図9および図10は、ステップS3の鍵処
理サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートであ
る。
【0095】このフローチャートに基づいて本鍵処理を
詳細に説明する前に、その概要を前記図5を参照して説
明する。
【0096】本鍵処理では、大きく分けて、(1)単発
(連打ではないという意味に用いている。以下同様)の
押鍵に対する処理、(2)連打の押鍵に対する処理、
(3)離鍵に対する処理、(4)(1)〜(3)に共通
の処理の4種類の処理を行っている。
【0097】そして、(1)単発の押鍵に対する処理で
は、キーオン時間の計測を開始するタイミング(第2
の位置)の決定処理、発音タイミングd(第1の位
置)の決定処理および発音処理を行い、(3)離鍵に対
する処理では、キーオフ時間の計測を開始するタイミ
ング(第4の位置)の決定処理、消音タイミング(第
3の位置)の決定処理および消音処理を行い、(4)
(1)〜(3)に共通の処理では、発音チャンネルの
決定処理を行う。そして、(2)連打の押鍵に対する処
理では、ほぼ(1)単発の押鍵に対する処理を使用し、
ただ(4)共通の処理中の処理の移行経路が、(1)単
発の押鍵に対する処理と異なるのみである。
【0098】図9および図10において、キーオン時
間の計測を開始するタイミングの決定処理は、ステップ
S16→S17→S18→S19→リターンの経路でな
される。そしてこの場合、発音チャンネルの決定処理
は、ステップS11→S12→S13→S14→S15
→S16の経路でなされる。
【0099】すなわち、まず、いずれかのキーイベント
があるかどうかを判別する(ステップS11)。ここ
で、キーイベントとは、オンイベントとオフイベントを
意味し、オンイベントには、第1スイッチ部55の第1
および第2スイッチ55a,55b、第2スイッチ部5
6の第1および第2スイッチ56a,56bの合計4つ
のスイッチによる4種類のオンイベントがあり、オフイ
ベントにも、これら4つのスイッチによる4種類のオフ
イベントがある。したがって、全部で8種類のキーイベ
ントを区別する必要があるため、本実施の形態では、後
述する方法により、この8種類のキーイベントを区別し
ている。なお、キーイベント自体の検出(これは、4つ
のスイッチのオン/オフを常時チェックし、その状態に
変化が生じた時点とその変化の方向(オン→オフまたは
オフ→オンのいずれか)とを検出することによって検出
される)は、本鍵処理以外の図示しないルーチンで行わ
れ、本鍵処理では、その結果のみを使用している。
【0100】次に、キーイベントが発生したキーコード
KCを格納しているチャンネルCHがあるか否かを判別
する(ステップS12)。
【0101】図13は、前記RAM7上に確保されたバ
ッファ領域およびタイマ領域のフォーマットを示す図で
あり、(a)は、各チャンネル毎の発音情報および消音
情報を記憶するためのバッファKEYBUFのフォーマ
ットを示し、(b)は、各チャンネル毎のフラグTCを
記憶するためのバッファTCBUFのフォーマットを示
し、(c)は、各チャンネル毎のキーオン時間およびキ
ーオフ時間を計測するためのソフトウェアカウンタ領域
のフォーマットを示す図である。
【0102】図13(a)において、バッファKEYB
UFは、16個の発音チャンネル(0〜15CH)それ
ぞれに対して、キーコードデータを格納するための領域
KC(n)と、キーイベント種類データを格納するため
の種類領域と、キーオンベロシティデータを格納するた
めの領域Von(n)と、キーオフベロシティデータを
格納するための領域Voff(n)とにより構成されて
いる。
【0103】キーイベント種類データとは、前記8種類
のキーイベントを区別するためのデータを言い、3ビッ
トデータで表される。すなわち、3ビットの各データ
は、第3ビットが0:第1スイッチ部55;1:第2ス
イッチ部56を示し、第2ビットが0:第1スイッチ;
1:第2スイッチを示し、第1ビットが0:オンイベン
ト;1:オフイベントを示している。具体的には、図1
3(a)の第0チャンネルのキーイベント種類データ
は、101B(ただし、“B”は、その直前の数値が2
進数であることを示す記号である。以下同様)であり、
これは、第2スイッチ部56の第1スイッチ56aのキ
ーオンイベントであることを示し、第1チャンネルのキ
ーイベント種類データは、010Bであり、これは、第
1スイッチ部55の第2スイッチ55bのキーオフイベ
ントであることを示している。
【0104】次に、空きチャンネルがあるか否かを判別
する(ステップS13)。ここで、空きチャンネルは、
バッファKEYBUFの領域KC(n)にキーコードデ
ータが格納されているか否かで判別する。すなわち、キ
ーコードデータが格納されていないチャンネルが空きチ
ャンネルである。
【0105】ステップS13で、空きチャンネルがあれ
ば、発音割り当てするチャンネルを決定し、その決定チ
ャンネルを、RAM7上に確保された領域n(以下、こ
の内容を「チャンネルn」という)に格納し(ステップ
S14)、チャンネルnに対応する領域KC(n)およ
び種類領域に、それぞれ、今対象となっているキーイベ
ントのキーコードデータおよびキーイベントの種類を格
納する。
【0106】そして、今対象となっているキーイベント
が、第2スイッチ部56の第1スイッチ56aのオンイ
ベントであるとき、つまり、チャンネルnに対応するキ
ーイベントの種類=100Bのときには、フラグTC
(n)に01Bをセットして、キーオン時間の計測を開
始させる(ステップS16→S17→S19→リター
ン)。
【0107】発音タイミングの決定処理および発音処
理は、ステップS16→S17→S18→S20→S2
1→S22→S23→リターンの経路でなされる。そし
てこの場合、発音チャンネルの決定処理は、上記の
場合と同様の経路でなされる。
【0108】すなわち、今対象となっているキーイベン
トが、第2スイッチ部56の第2スイッチのオンイベン
トであるとき、つまり、チャンネルnに対応するキーイ
ベントの種類=110Bのときには、領域Ton(n)
に格納されているキーオン時間に相当するカウント値
を、図14(a)に示すTon(n)→Von変換テー
ブル(TBL1)によってキーオンベロシティ値Von
に変換し、このキーオンベロシティ値Vonを、チャン
ネルnに対応する領域Von(n)に格納し(ステップ
S20)、領域Ton(n)およびフラグTC(n)を
リセット(Ton(n)←0,TC(n)←00B)し
(ステップS21,S22)、発音処理を行う(ステッ
プS23)。
【0109】ここで、発音処理とは、具体的には、チャ
ンネルデータ(発音チャンネルデータとキーコードデー
タ)、キーオンおよびキーオンベロシティ値Von
(n)を音源回路15に送出する処理を言う。
【0110】キーオフ時間の計測を開始するタイミン
グの決定処理は、ステップS16→S24→S25→S
26→リターンの経路でなされる。そしてこの場合、
発音チャンネルの決定処理は、ステップS11→S12
→S14→S15→S16の経路でなされる。
【0111】すなわち、この場合、キーイベントが発生
したキーコードKCを格納しているチャンネルCHがあ
るので、バッファKEYBUF中、そのチャンネルCH
に対する領域を使えばよく、発音チャンネルを新たに決
定する必要はないため、前記ステップS13の判別は行
わない(ステップS11→S12→14)。
【0112】ステップS14では、この場合、チャンネ
ルnには上記キーイベントが発生したキーコードKCを
格納しているチャンネルCHが格納される。
【0113】ステップS15では、前述のように、チャ
ンネルnに対応する領域KC(n)および種類領域に、
それぞれ、今対象となっているキーイベントのキーコー
ドデータおよびキーイベントの種類を格納するが、この
場合には、キーコードデータは既に領域KC(n)内に
格納されているので、同じデータで上書きし、また、キ
ーイベントの種類も既に種類領域内に格納されている
が、この格納データは上書きするデータとその第1ビッ
トが異なっている。
【0114】そして、今対象となっているキーイベント
が、第1スイッチ部55の第1スイッチのオフイベント
であるとき、つまり、チャンネルnに対応するキーイベ
ントの種類=001Bのときには、フラグTC(n)に
10Bをセットして、キーオフ時間の計測を開始させる
(ステップS16→S24→S25→S26→リター
ン)。
【0115】消音タイミングの決定処理および消音処
理は、ステップS16→S24→S25→S27→S2
8→S29→S30→S31→リターンの経路でなされ
る。そしてこの場合、発音チャンネルの決定処理は、
上記の場合と同様の経路でなされる。
【0116】すなわち、今対象となっているキーイベン
トが、第1スイッチ部55の第1スイッチのオフイベン
トであるとき、つまり、チャンネルnに対応するキーイ
ベントの種類=001Bのときには、領域Toff
(n)に格納されているキーオフ時間に相当するカウン
ト値を、図14(b)に示すToff(n)→Voff
変換テーブル(TBL2)によってキーオフベロシティ
値Voffに変換し、このキーオンベロシティ値Vof
fを、チャンネルnに対応する領域Voff(n)に格
納し(ステップS27)、領域Toff(n)およびフ
ラグTC(n)をリセット(Toff(n)←0,TC
(n)←00B)し(ステップS28,S29)、消音
処理を行1(ステップS30)、バッファKEYBUF
中、チャンネルnに対応するすべての領域をクリアする
(ステップS31)。
【0117】ここで、消音処理とは、具体的には、チャ
ンネルデータ(発音チャンネルデータとキーコードデー
タ)、キーオフおよびキーオフベロシティ値Voff
(n)を音源回路15に送出する処理を言う。
【0118】図11は、前記ステップS4の音源処理サ
ブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【0119】本音源処理では、音源回路15に対する
発音処理の開始、音源回路15に対する消音処理の開
始、キーコードKCが格納されている発音チャンネル
CHのEGレベルが消音レベル以下であるときに、バッ
ファKEYBUF,TCBUFおよびカウンタ領域To
n(n),Toff(n)中、このチャンネルCHに対
応する全領域のデータのクリアを行う。
【0120】図11において、音源回路15に対する
発音処理の開始は、ステップS41→S42→S43→
S44→リターンの経路でなされる。
【0121】すなわち、全発音チャンネル中に消音中の
キーコードが設定されているチャンネルがなく、キーデ
ータに関する受信信号があり、キーオン(発音の指示)
が設定されているときには、音源回路15に対して発音
情報に基づく発音処理を開始させる。この発音処理の開
始は、具体的には、音源回路15に対して、発音EGの
始動を指示したり、音色変化パラメータを指定したりす
ること等により行われる。
【0122】音源回路15に対する消音処理の開始
は、ステップS41→S42→S43→S45→リター
ンの経路でなされる。
【0123】すなわち、全発音チャンネル中に消音中の
キーコードが設定されているチャンネルがなく、キーデ
ータに関する受信信号があり、キーオフ(消音の指示)
が設定されているときには、音源回路15に対して発音
情報に基づく消音処理を開始させる。この消音処理の開
始は、具体的には、音源回路15に対して、消音EGの
始動を指示したり、音色変化パラメータを指定したりす
ること等により行われる。
【0124】なお、本実施の形態では、音源回路15は
主としてハードウェアにより構成されているので、上記
本音源処理では、音源回路15側に発音または消音の開
始の指示を行うに過ぎない。しかし、音源回路15を主
としてソフトウェアによって構成することもでき、この
場合には、その処理手順は上記音源処理に記載されてい
る処理手順より複雑化する。本発明は、この音源処理に
その特徴を有するものではないので、その説明は省略す
る。
【0125】図12は、タイマ割り込み処理の詳細な手
順を示すフローチャートである。
【0126】本タイマ割り込み処理では、キーオン時
間の計時処理、キーオフ時間の計時処理を行い、その
いずれの処理を行うか、またはいずれの処理も行わない
かは、前記フラグTC(n)の値によって判別される。
【0127】フラグTC(n)は、図13(c)に示す
ように、00B,01B,10Bの3種類の値を採り、
11Bは使用されていない。そして、 TC(n)=00B:キーオン時間もキーオフ時間も計
時しない状態 TC(n)=01B:キーオン時間を計時する状態 TC(n)=10B:キーオフ時間を計時する状態 をそれぞれ示している。
【0128】図12において、キーオン時間の計時処
理は、ステップS51→S52→S53→S54→S5
5→S56→S52でなされ、キーオフ時間の計時処
理は、ステップS51→S52→S53→S57→S5
8→S55→S56→S52でなされる。
【0129】各ステップの処理は、図12のフローチャ
ートを見れば簡単に理解できるので、その詳細な説明を
省略する。
【0130】このように、本実施の形態では、質量体4
0のリバウンドによるチャタリングの発生を鍵盤装置1
の構造上抑制するようにしたので、鍵処理にチャタリン
グを除去する処理が付加されていない。したがって、鍵
処理のアルゴリズムを簡単化させることができる。
【0131】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、鍵ストロークの前半に駆動される第1の
センサにより、楽音の消音タイミングが規定され、鍵ス
トロークの後半に駆動される第2のセンサにより、楽音
の発音タイミングが規定されるとともに、鍵速度を規定
するためのタイミングが、鍵ストローク時の、前記支持
部に対する鍵の位置によって規定されるので、再発音す
る場合には、その鍵ストロークを、鍵ストローク前半の
消音タイミングまで持って行かなくても、鍵ストローク
後半の所定タイミングまで持って行けばよいので、再発
音を容易に行うことができ、これにより、再発音時に
も、演奏者の指から鍵へのタッチ入力を、さらに高忠実
に表現力に反映させることができる。
【0132】また、請求項8に記載の発明によれば、対
応する第2のセンサによって第2の位置が検出されてか
ら第1の位置が検出されたときに、対応する楽音の発音
が指示され、該楽音の発音が指示されている状態で、当
該第2のセンサによって再度前記第2の位置が検出され
たときに、当該楽音の再発音が準備されるので、再発音
(の準備)する場合には、その鍵の位置を、第3の位
置、すなわち鍵ストローク前半内の位置まで持って行か
なくても、鍵ストローク後半内の第2の位置まで持って
行けばよいので、再発音(の準備)を容易に行うことが
でき、これにより、再発音(の準備)時にも、演奏者の
指から鍵へのタッチ入力を、さらに高忠実に表現力に反
映させることができる。
【0133】また、請求項9に記載の発明によれば、発
音時の質量体のリバウンドによる再発音を行う鍵の限界
位置が、離鍵時の鍵の位置を基準として、前記第2の位
置よりも遠くに位置するように、該質量体を前記支持部
に対して配置するようにしたので、再発音を容易にしな
がら、再発音時のキーチャタリングの発生を抑制でき、
これにより、再発音時にも、演奏者の指から鍵へのタッ
チ入力を、さらに高忠実に表現力に反映させることがで
きる。
【0134】さらに、請求項12に記載の発明によれ
ば、第1および第2のタッチスイッチの少なくとも一方
の可動部は、質量体により駆動されるので、鍵ストロー
ク換算で検出ストロークを小さく抑えながら、ハンマ換
算で大きな検出ストロークを可能にし、これにより、検
出ストロークのセンシング分解能を向上させることがで
きる。さらに、第1および第2のタッチスイッチの固定
部は、各々分離した基板に配設されるので、各スイッチ
の配設の自由度が増加し、これにより、上記センシング
分解能の向上に対する自由度も増加する。
【0135】また、さらに、請求項13に記載の発明に
よれば、第1および第2のセンサのうちの一方のセンサ
は、対応する鍵によって駆動され、もう一方のセンサ
は、対応する質量体によって駆動され、該各センサの出
力に応じて、当該鍵ストロークの途中で鍵イベントが発
生するので、アコースティックピアノ、特にグランドピ
アノの鍵盤を押鍵/離鍵操作したときの発音/消音タイ
ミングをよりよくシミュレートすることができ、これに
よりグランドピアノのような繊細さを表現することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る鍵盤装置を備え
た電子楽器の概略構成を示すブロック図である。
【図2】 図1の鍵盤装置の断面図である。
【図3】 図2の第1スイッチ部の外観の一部を拡大し
た図である。
【図4】 図2の第2スイッチ部の外観の一部を拡大し
た図である。
【図5】 全鍵ストロークにおける図3および図4の各
スイッチ部の各スイッチのオン位置を示す図である。
【図6】 他の鍵盤装置の断面図である。
【図7】 さらに他の鍵盤装置の断面図である。
【図8】 図1の電子楽器、特にCPUが実行するメイ
ンルーチンの手順を示すフローチャートである。
【図9】 図8の鍵処理サブルーチンの詳細な手順を示
すフローチャートである。
【図10】 図9の鍵処理サブルーチンの続きを示すフ
ローチャートである。
【図11】 図8の音源処理サブルーチンの詳細な手順
を示すフローチャートである。
【図12】 タイマ割り込み処理の詳細な手順を示すフ
ローチャートである。
【図13】 図1のRAM上に確保されたバッファ領域
およびタイマ領域のフォーマットを示す図である。
【図14】 キーオン時間からキーオンベロシティへの
変換テーブルの一例およびキーオフ時間からキーオフベ
ロシティへの変換テーブルの一例を示す図である。
【図15】 従来の鍵盤装置における1つの鍵と電気信
号出力装置との組み合わせの側面図である。
【符号の説明】
1,110 鍵盤装置 2 パネルスイッチ 5 CPU 7 RAM 8 タイマ 9 表示装置 15 音源回路 31,121 鍵 33 鍵支持部材 123 鍵支持部 40,143 質量体 50 質量体支持部材 141 質量体支持部 51 第1スイッチ基板 52 第2スイッチ基板 55 第1スイッチ部 56 第2スイッチ部 147 第1スイッチ 148 第2スイッチ SB1,SB2 基板

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押鍵操作される複数の鍵と、 該複数の各鍵の押鍵操作に連動して各々揺動駆動される
    複数の質量体と、 前記複数の鍵および該各鍵にそれぞれ対応する各質量体
    を揺動自在に支持する支持部と、 前記複数の各鍵の押鍵操作に応じて各々楽音の発音と消
    音とを指示する複数の楽音指示手段とを備えた電子楽器
    の鍵盤装置において、 前記楽音指示手段は、各々、対応する鍵の押鍵操作に応
    じて、または対応する鍵の押鍵操作に連動した対応する
    質量体の揺動に応じて、当該鍵ストロークの途中で鍵イ
    ベントを発生させる第1および第2のセンサを含み、 前記第1のセンサは、鍵ストロークの前半に駆動され
    て、楽音の消音タイミングを規定し、 前記第2のセンサは、鍵ストロークの後半に駆動され
    て、楽音の発音タイミングを規定し、さらに、鍵速度を
    規定するためのタイミングを、鍵ストローク時の前記支
    持部に対する鍵の位置によって規定することを特徴とす
    る電子楽器の鍵盤装置。
  2. 【請求項2】 押鍵操作される複数の鍵と、 該複数の各鍵の押鍵操作に連動して各々揺動駆動される
    複数の質量体と、 前記複数の鍵および該各鍵にそれぞれ対応する各質量体
    を揺動自在に支持する支持部と、 前記複数の各鍵の押鍵操作に応じて各々楽音の発音と消
    音とを指示する複数の楽音指示手段とを備えた電子楽器
    の鍵盤装置において、 前記楽音指示手段は、各々、対応する鍵の押鍵操作に応
    じて、または対応する鍵の押鍵操作に連動した対応する
    質量体の揺動に応じて、当該鍵ストロークの途中で鍵イ
    ベントを発生させる第1および第2のセンサを含み、 前記第1のセンサは、鍵ストロークの前半に駆動され
    て、楽音の消音タイミングを規定し、 前記第2のセンサは、鍵ストロークの後半に駆動され
    て、楽音の発音タイミングを規定し、さらに、鍵速度を
    規定するためのタイミングを、押鍵ストローク時の前記
    支持部に対する質量体位置を鍵位置に対応させた鍵位置
    によって規定することを特徴とする電子楽器の鍵盤装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1のセンサは、対応する鍵によっ
    て駆動されるセンサであり、 前記第2のセンサは、対応する質量体によって駆動され
    るセンサであることを特徴とする請求項1または2のい
    ずれかに記載の電子楽器の鍵盤装置。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2のセンサは、各々複
    数の接点を一体に形成した接点集合体を含むことを特徴
    とする請求項1または2のいずれかに記載の電子楽器の
    鍵盤装置。
  5. 【請求項5】 前記第1のセンサは、さらに、消音速度
    を規定するためのタイミングを、鍵ストローク時の前記
    支持部に対する鍵の位置によって規定することを特徴と
    する請求項1または2のいずれかに記載の電子楽器の鍵
    盤装置。
  6. 【請求項6】 前記第1および第2のセンサは、各々複
    数の接点を一体に形成した接点集合体を含み、該接点が
    接触するタイミングを検出することにより、前記第1の
    センサは、前記消音タイミングおよび前記消音速度を規
    定するためのタイミングを規定し、前記第2のセンサ
    は、前記発音タイミングおよび前記鍵速度を規定するた
    めのタイミングを規定することを特徴とする請求項5に
    記載の電子楽器の鍵盤装置。
  7. 【請求項7】 前記第1および第2のセンサは、各々可
    動部と固定部とからなり、前記固定部は、各々、対応す
    る第1および第2のセンサに対して分離された各基板上
    に配設されることを特徴とする請求項1または2のいず
    れかに記載の電子楽器の鍵盤装置。
  8. 【請求項8】 押鍵操作される複数の鍵と、 該複数の各鍵の押鍵操作に連動して各々揺動駆動される
    複数の質量体と、 前記複数の鍵および該各鍵にそれぞれ対応する各質量体
    を揺動自在に支持する支持部と、 前記複数の各鍵の押鍵操作に応じて各々楽音の発音と消
    音とを指示する複数の楽音指示手段とを備えた電子楽器
    の鍵盤装置において、 前記楽音指示手段は、各々、対応する鍵の押鍵操作に応
    じて、または対応する鍵の押鍵操作に連動した対応する
    質量体の揺動に応じて、当該鍵ストロークの途中で押鍵
    イベントまたは離鍵イベントを発生させる第1および第
    2のセンサを含み、前記第1のセンサは、鍵ストローク
    の前半に駆動されて、当該離鍵駆動の際の鍵位置である
    第3の位置を検出し、 前記第2のセンサは、鍵ストロークの後半に、対応する
    質量体により駆動されて、当該押鍵駆動の際の鍵位置で
    ある第1の位置と、離鍵時の鍵の位置を基準として該第
    1の位置より近くかつ前記第3の位置より遠い第2の位
    置とを検出し、 前記楽音指示手段は、対応する第2のセンサによって前
    記第2の位置が検出されてから前記第1の位置が検出さ
    れたときに、対応する楽音の発音を指示し、該楽音の発
    音が指示されている状態で、当該第2のセンサによって
    再度前記第2の位置が検出されたときに、当該楽音の再
    発音を準備することを特徴とする電子楽器の鍵盤装置。
  9. 【請求項9】 押鍵操作される鍵と、 該鍵の押鍵操作に連動して揺動駆動される質量体と、 前記鍵および該鍵に対応する質量体を揺動自在に支持す
    る支持部と、 前記鍵の押鍵操作に応じて楽音の発音と消音とを指示す
    るセンサ手段とを備えた電子楽器の鍵盤装置において、 前記センサ手段は、 鍵ストロークの後半に駆動され、当該押鍵駆動の際に発
    音指示を行うときの鍵位置である第1の位置を表す第1
    の位置信号を発生する第1の位置信号発生手段と、 鍵ストロークの後半に駆動され、当該押鍵駆動の際に押
    鍵速度の計測を開始するときの鍵位置である第2の位置
    に鍵が存在する場合に、該第2の位置を表す第2の位置
    信号を発生する第2の位置信号発生手段と、 鍵ストロークの前半に駆動され、当該離鍵駆動の際に消
    音指示するときの鍵位置である第3の位置に鍵が存在す
    る場合に、該第3の位置を表す第3の位置信号を発生す
    る第3の位置信号発生手段とを有し、 発音時の前記質量体のリバウンドによる再発音を行う鍵
    の限界位置が、離鍵時の鍵の位置を基準として、前記第
    2の位置よりも遠くに位置するように、該質量体を前記
    支持部に対して配置したことを特徴とする電子楽器の鍵
    盤装置。
  10. 【請求項10】 前記第3の位置信号発生手段は、前記
    鍵によって駆動されるセンサであり、 前記第1および第2の位置信号発生手段は、前記質量体
    によって駆動されるセンサであることを特徴とする請求
    項9に記載の電子楽器の鍵盤装置。
  11. 【請求項11】 前記センサ手段は、さらに、 鍵ストロークの前半に駆動され、当該離鍵駆動の際に離
    鍵速度の計測を開始するときの鍵位置である第4の位置
    を表す第4の位置信号を発生する第4の位置信号発生手
    段を有することを特徴とする請求項9に記載の電子楽器
    の鍵盤装置。
  12. 【請求項12】 前記第1の位置は、離鍵時の鍵の位置
    を基準として、前記第2の位置より遠くに位置し、 前記再発音を行う鍵の限界位置は、離鍵時の鍵の位置を
    基準として、前記第1の位置と前記第2の位置との間に
    位置するように、前記質量体を前記支持部に対して配置
    したことを特徴とする請求項9に記載の電子楽器の鍵盤
    装置。
  13. 【請求項13】 押鍵操作される複数の鍵と、 該複数の各鍵の押鍵操作に連動して各々揺動駆動される
    複数の質量体と、 前記複数の鍵および該各鍵にそれぞれ対応する各質量体
    を揺動自在に支持する支持部と、 前記複数の各鍵の押鍵操作に応じて各々楽音の発音と消
    音とを指示する複数の楽音指示手段とを備えた電子楽器
    の鍵盤装置において、 前記楽音指示手段は、各々、対応する鍵の押鍵操作に応
    じて、または対応する鍵の押鍵操作に連動した対応する
    質量体の揺動に応じて、当該鍵ストロークの途中で鍵イ
    ベントを発生させる第1および第2のセンサを含み、 前記第1および第2のセンサのうちの一方のセンサは、
    対応する鍵によって駆動され、もう一方のセンサは、対
    応する質量体によって駆動されることを特徴とする電子
    楽器の鍵盤装置。
  14. 【請求項14】 押鍵操作される複数の鍵と、 該複数の各鍵の押鍵操作に連動して各々揺動駆動される
    複数の質量体と、 前記複数の鍵および該各鍵にそれぞれ対応する各質量体
    を揺動自在に支持する支持部と、 前記複数の各鍵の押鍵操作に応じて各々楽音の発音と消
    音とを指示する複数の楽音指示手段とを備えた電子楽器
    の鍵盤装置において、 前記楽音指示手段は、各々、対応する鍵の押鍵操作に応
    じて、または対応する鍵の押鍵操作に連動した対応する
    質量体の揺動に応じて、当該鍵ストロークの途中で鍵イ
    ベントを発生させる第1および第2のセンサを含み、 前記第1のセンサは、対応する鍵によって駆動される離
    鍵検出用センサであり、 前記第2のセンサは、対応する質量体によって駆動され
    る押鍵検出用センサであることを特徴とする電子楽器の
    鍵盤装置。
  15. 【請求項15】 前記第1および第2のセンサからの出
    力に基づいて、タッチレスポンス信号を生成するタッチ
    レスポンス信号生成手段と、 該生成されたタッチレスポンス信号に基づいて、対応す
    る楽音指示手段を制御する制御手段とを有することを特
    徴とする請求項13または14のいずれかに記載の電子
    楽器の鍵盤装置。
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