JP6040116B2 - 農薬粒剤及びその製造法 - Google Patents
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(ii)農薬活性成分と結合剤他鉱物質粉末に、水を加え練ったものを、スクリーンを通す方法の二通りの製造方法がある。本発明は前記方法(i)に関するもので、(i)の方法では結合剤に液体の農薬活性成分や有機溶剤を用いた場合は、被覆層が剥がれやすく、流動性が悪くなる。また、粒核として吸水性の高いベントナイトを使用した場合、一次結合剤の水によってベントナイトが膨潤し粘着性が発生するため粒核と粒核とが付着し団粒物ができ安くなる。そのため水を用いた一次結合剤でベントナイトを粒核に被覆する方法は一般的には普及にはいたっていない。
すなわち、本発明は、
(1)粒核の表面に、一次結合剤として水と水溶性の有機溶剤の混合液でベントナイトを含む粉末を被覆することを特徴とする農薬粒剤、
(2)農薬活性成分を含む粒核の表面に、一次結合剤として水と水溶性の有機溶剤の混合液でベントナイトを含む粉末を被覆することを特徴とする農薬粒剤、
(3)農薬活性成分を被覆した粒核である(1)または(2)に記載の農薬粒剤、
(4)熱可塑性の樹脂で被覆してなる粒核である(1)〜(3)のいずれか一項に記載の農薬粒剤、
(5)一次結合剤の中に農薬活性成分を混合した混合液で粒核にベントナイトを含む粉末を粒核に被膜した(1)〜(4)のいずれか一項に記載の農薬粒剤、
(6)農薬活性成分とベントナイトを含む粉末を粒核に被覆することを特徴とする(1)〜(5)のいずれか一項に記載の農薬粒剤、
(7)粒核の表面に農薬活性成分、ベントナイト、界面活性剤を含む粉末を被覆することを特徴とする(1)〜(6)のいずれか一項に記載の農薬粒剤、
(8)粒核の表面にベントナイト粉末を含む粉末の配合割合が、5重量%以上である(1)〜(7)のいずれか一項に記載の農薬粒剤、
(9)ベントナイト微粉末の平均粒子径が0.1〜30μmで、かつ粉末混合物に対してベントナイトの配合割合が5〜90重量%である(1)〜(8)のいずれか一項に記載の農薬粒剤、
(10)一次結合剤の水溶性の有機溶剤濃度は5〜90重量%である(1)〜(9)のいずれか一項に記載の農薬粒剤。
(11)粒核の表面に一次結合剤として、水と水溶性の有機溶剤の混合液でベントナイトを含む粉末を被覆することを2回〜10回繰り返すことを特徴とする(1)〜(10)のいずれか一項に記載の農薬粒剤、
(12)(1)〜(11)のいずれか一項に記載の農薬粒剤の製造方法、
に関する。
;メタラキシル等のアシルアラニン系化合物;フラメトピル、メプロニル、フルトラニル、イソチアニル、ボスカリド等のカルボキシアミド系化合物;トルクロホスメチル、フォセチルアルミニウム、ピラゾホス等の有機リン系化合物;ピリメサニル、メパニピリム、シプロジニル等のアニリノピリミジン系化合物;フルジオキソニル、フェンピクロニル等のシアノピロール系化合物;ブラストサイジンS、カスガマイシン、ポリオキシン、バリダマイシン等の抗生物質;アゾキシストロビン、クレソキシムメチル、SSF−126等のメトキシアクリレート系化合物;クロロタロニル、マンゼブ、キャプタン、フォルペット、トリシクラゾール、ピロキロン、プロベナゾール、フサライド、シモキサニル、ジメトモルフ、CGA245704、ファモキサドン、オキソリニック酸、フルアジナム、フェリムゾン、ジクロシメット、クロベンチアゾン、イソバレジオン、テトラクロオロイソフタロニトリル、チオフタルイミドオキシビスフェノキシアルシン、3−アイオド−2−プロピルブチルカーバメイト、パラヒドロキシ安息香酸エステル、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム等を挙げることができる。
珪砂95重量部、混合液体A(5%プロピレングリコール水溶液)1重量部を容器に入れ混合して均一に湿潤させる、次いで、混合粉末A(シメトリン原体60部、クニゲルV−1(クニミネ社製)20重量部、クレー(昭和ケミカル社製)20重量部を十分に混合した粉末)5重量部を加え混合して被覆する、被覆後乾燥してシメトリン3%の粒剤を得る。
珪砂95重量部に、混合液体B(30%プロピレングリコール水溶液)1重量部を容器に入れ混合して均一に湿潤させる、混合粉末A(シメトリン原体60部、クニゲルV−1を20重量部、クレー20重量部を十分に混合した粉末)5重量部を加え混合して被覆する、被覆後乾燥してシメトリン3%の粒剤を得る。
珪砂90重量部、混合液体B2重量部、混合粉末B(シメトリン原体30部、クニゲルV−1を20重量部、クレー50重量部を十分に混合した粉末)10重量部を被膜する。被膜方法は実施例1と同様に、珪砂に混合液体Bを1重量部加え混合して均一に湿潤させる、次いで混合粉末Bを5重量部加えて混合し被覆する。再度同様の操作を、繰り返し被覆をした後乾燥してシメトリン3%の粒剤を得る。
珪砂85重量部、混合液体B3重量部、混合粉末C(シメトリン原体20重量部、クニゲルV−1を20重量部、クレー60重量部を十分に混合した粉末)15重量部を被膜する。被膜方法は実施例1と同様に、珪砂に混合液体Bを1重量部加え混合して均一に湿潤させる、次いで混合粉末Cを5重量部加えて混合し被覆する。再度同様の操作を、2回繰り返し被覆をした後乾燥してシメトリン3%の粒剤を得る。
珪砂80重量部、混合液体B4重量部、混合粉末D(シメトリン原体15重量部、クニゲルV−1を20重量部、クレー65重量部を十分に混合した粉末)20重量部を被膜する。被膜方法は実施例1と同様に、珪砂に混合液体Bを1重量部加え混合して均一に湿潤させる、次いで混合粉末Dを5重量部加えて混合し被覆する。再度同様の操作を、3回繰り返し被覆をした後乾燥してシメトリン3%の粒剤を得る。
珪砂80重量部、混合液体B4重量部、混合粉末E(シメトリン原体15重量部、クニゲルV−1を20重量部、ニューカルゲンWG−5(竹本油脂社製)5重量部、クレー60重量部を十分に混合した粉末)20重量部を被膜する。被膜方法は実施例1と同様に、珪砂に混合液体Bを1重量部加え混合して均一に湿潤させる、次いで混合粉末Eを5重量部加えて混合し被覆する。再度同様の操作を、3回繰り返し被覆をした後乾燥してシメトリン3%の粒剤を得る。
珪砂70重量部、混合液体B6重量部、混合粉末F(シメトリン原体10重量部、クニゲルV−1を20重量部、ニューカルゲンWG−5(竹本油脂社製)5重量部、クレー65重量部を十分に混合した粉末)30重量部を被膜する。被膜方法は実施例1と同様に、珪砂に混合液体Bを1重量部加え混合して均一に湿潤させる、次いで混合粉末Fを5重量部加えて混合し被覆する。再度同様の操作を、5回繰り返し被覆をした後乾燥してシメトリン3%の粒剤を得る。
珪砂80重量部、混合懸濁液体C(シメトリン原体25重量部、ニューカルゲンWG−5を5重量部、クニピアF0.1重量部、30%プロピレングリコール水溶液69.9重量部を混ぜホモミキサーで湿式粉砕した混合懸濁液)4重量部、混合粉末G(シメトリン原体12.5重量部、クニゲルV−1を20重量部、ニューカルゲンWG−5を5重量部、クレー62.5重量部を十分に混合した粉末)16重量部を被膜する。被膜方法は実施例1と同様に、珪砂に混合懸濁液体Cを1重量部加え混合して均一に湿潤させる、次いで混合粉末Gを4重量部加えて混合し被覆する。再度同様の操作を、3回繰り返し被覆をした後乾燥してシメトリン3%の粒剤を得る。
珪砂76.8重量部に5%プロピレングリコール水溶液を加え混合して均一に湿潤させる、シメトリン1重量部を加えて被膜する。次いでミリオネートMR−100(日本ポリウレタン(株)社製)を0.5重量部加え混合して均一に湿潤させた後クレー2重量部加え被覆する。更に、ニューカルゲン1028PB(竹本油脂社製)0.5重量部加え混合して均一に湿潤させた後クレー2重量部加え被覆する。被覆した粒核に混合懸濁液体Cを4重量部、混合粉末H(シメトリン原体6.25重量部、クニゲルV−1を20重量部、ニューカルゲンWG−5を5重量部、クレー(昭和ケミカル社製)68.75重量部を十分に混合した粉末)16重量部を被膜する。被膜方法は実施例1と同様に、粒核に混合懸濁液体Cを1重量部加え混合して均一に湿潤させる、次いで混合粉末Fを4重量部加えて混合し被覆する。再度同様の操作を、3回繰り返し被覆をした後乾燥してシメトリン3%の粒剤を得る。
珪砂80重量部、混合液体D(30%グリセリン水溶液)4重量部、混合粉末D(シメトリン原体15部、クニゲルV−1を20重量部、クレー65重量部を十分に混合した粉末)20重量部を被膜する。被膜方法は実施例1と同様に、珪砂に混合液体Bを1重量部加え混合して均一に湿潤させる、次いで混合粉末Dを5重量部加えて混合し被覆する。更に同様の操作を、3回被覆を繰り返した後乾燥してシメトリン3%の粒剤を得る。
珪砂70重量部、混合液体E(30%プロピレングリコール、1%リン酸の水溶液)6重量部、混合粉末F(シメトリン原体10重量部、クニゲルV―1を20重量部、ニューカルゲンWG−5(竹本油脂社製)5重量部、クレー65重量部を十分に混合した粉末)30重量部を被膜する。被膜方法は実施例1と同様に、珪砂に混合液体Eを1重量部加え混合して均一に湿潤させる、次いで混合粉末Fを5重量部加えて混合し被覆する。再度同様の操作を、5回繰り返し被覆をした後乾燥してシメトリン3%の粒剤を得る。
珪砂95重量部、市水1重量部を容器に入れ混合して均一に湿潤させる、次いで、混合粉末A5重量部を加え混合して被覆する、被覆後乾燥してシメトリン3%の粒剤を得る。
珪砂80重量部、市水4重量部、混合粉末D20重量部を被膜する。被膜方法は実施例1と同様に、珪砂に混合液体Bを1重量部加え混合して均一に湿潤させる、次いで混合粉末Cを5部加えて混合し被覆する。更に同様の操作を、3回被覆を繰り返した後乾燥してシメトリン3%の粒剤を得る。
珪砂80重量部、市水4重量部、混合粉末E20重量部を被膜する。被膜方法は実施例1と同様に、珪砂に混合液体Bを1重量部加え混合して均一に湿潤させる、次いで混合粉末Eを5部加えて混合し被覆する。更に同様の操作を、3回被覆を繰り返した後乾燥してシメトリン3%の粒剤を得る。
珪砂95重量部、プロピレングリコール1重量部を容器に入れ混合して均一に湿潤させる、次いで、混合粉末A5重量部を加え混合して被覆する、被覆後乾燥してシメトリン3%の粒剤を得る。
粒剤の造りやすさ:
製造状況は粒核に混合粉末の被覆が容易にできるか、粒と粒が付着しないか(団粒を造っていないか)を調査した。
製造した粒を、数粒手に取り揉みほぐして被覆した粉末が容易に剥がれるかを調査した。
Claims (7)
- 粒核に水溶性の有機溶剤を水で希釈した混合液体を加えて混合して均一に湿潤させ、該粒核に農薬活性成分とベントナイトを含む粉末を加えて混合して被覆後、乾燥させる農薬粒剤の製造方法。
- 前記水溶性の有機溶剤を水で希釈した混合液体が、前記農薬活性成分を含む請求項1に記載の農薬粒剤の製造方法。
- 前記粒核が鉱物質粒状物である請求項1又は2に記載の農薬粒剤の製造方法。
- 前記鉱物質粒状物が珪砂粒である請求項3に記載の農薬粒剤の製造方法。
- 前記水溶性の有機溶媒がアルキレングリコール又はポリアルキレングリコールである請求項1〜4のいずれか一項に記載の農薬粒剤の製造方法。
- 前記粒核を2〜20回被覆することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載農薬粒剤の製造方法。
- 前記粒核を2〜10回被覆することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載農薬粒剤の製造方法。
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