JP5092415B2 - 被覆粉状農薬を含有する農薬粒剤 - Google Patents

被覆粉状農薬を含有する農薬粒剤 Download PDF

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Description

本発明は、ウレタン樹脂で被覆されてなる被覆粉状農薬を含有する農薬粒剤及びその製造法に関する。
従来、薬効の持続、薬害の軽減等を目的として、農薬活性化合物を徐放化することのできる製剤として、農薬活性化合物を含有する農薬粒剤を被膜材料で被覆した被覆農薬粒剤(例えば、特許文献1及び2)が知られている。
特開2000−186003号公報 特開2002−80305号公報
しかしながら、上記の被覆農薬粒剤においては、農薬粒剤を被覆する際に粉化・崩壊を防止したり、均一な被膜を形成する為に、該被覆農薬粒剤の原料として用いる農薬粒剤において硬度が高く、球形に近い形状が要求される等、該農薬粒剤の造粒は容易ではなかった。
本発明者は、農薬活性化合物を徐放化する農薬製剤について検討していたところ、
固体の農薬活性化合物がウレタン樹脂で被覆されてなる被覆粉状農薬、結合剤及び固体担体を含有する農薬粒剤が、造粒性が良好であり、容易に製造できることを見出し、本発明に至った。
本発明は、以下の発明を含む。
[発明1]
固体の農薬活性化合物がウレタン樹脂で被覆されてなる被覆粉状農薬、結合剤及び固体担体を含有することを特徴とする農薬粒剤。
[発明2]
被覆粉状農薬の体積中位径が10〜200μmであることを特徴とする発明1記載の農薬粒剤。
[発明3]
結合剤がα化デンプンであることを特徴とする発明1又は2記載の農薬粒剤。
[発明4]
被覆粉状農薬の含有量が0.5〜50重量%であり、結合剤の含有量が0.5〜10重量%であり、固体担体の含有量が40〜99重量%であることを特徴とする発明1〜3記載の農薬粒剤。
[発明5]
固体の農薬活性化合物がウレタン樹脂で被覆されてなる被覆粉状農薬、結合剤、固体担体及び水からなる混合物を混練し、得られた混練物を押出造粒し、得られた造粒物を乾燥することを特徴とする農薬粒剤の製造法。
本発明の農薬粒剤は、農薬活性化合物を徐放化することができる農薬粒剤であり、造粒性が良好である。
本発明の農薬粒剤における、固体の農薬活性化合物がウレタン樹脂で被覆されてなる被覆粉状農薬(以下、本被覆粉状農薬と記す。)は、ウレタン樹脂の被膜の内側に固体の農薬活性化合物を保持し、且つ体積中位系が10〜200μmの粉状物であり、通常はウレタン樹脂をバインダーとして固体の農薬活性化合物を含有する粉状農薬を固めた内核の周囲を、更にウレタン樹脂の被膜で被覆してなる粉状物である。
本発明において、本被覆粉状農薬の製造に用いられる粉状農薬は、固体の農薬活性化合物の粉状物単独でもよいが、通常は固体の農薬活性化合物と希釈粉体とを含有する粉状組成物であり、好ましくは実質的に固体の農薬活性化合物と希釈粉体とからなる粉状組成物である。
本発明において用いられる固体の農薬活性化合物は通常50℃、好ましくは100℃にて固体である、殺虫化合物、殺菌化合物、除草化合物、昆虫成長制御化合物及び植物成長制御化合物を挙げることができ、例えば次に示す化合物を具体的に挙げることができる。
殺虫化合物としては、デルタメトリン、トラロメトリン、アクリナトリン、テトラメトリン等のピレスロイド系化合物;プロポキサー、イソプロカルブ、キシリルカルブ、メトルカルブ、XMC、カルバリル、ピリミカルブ、カルボフラン、メソミル、フェノキシカルブ等のカーバメート系化合物;アセフェート、トリクロルホン、テトラクロルビンホス、ジメチルビンホス、ピリダフェンチオン、アジンホスエチル、アジンホスメチル等の有機リン系化合物;ジフルベンズロン、クロルフルアズロン、ルフェヌロン、ヘキサフルムロン、フルフェノクスロン、フルシクロクスロン、シロマジン、ジアフェンチウロン、ヘキシチアゾクス、ノヴァルロン、テフルベンズロン、トリフルムロン、4−クロロ−2−(2−クロロ−2−メチルプロピル)−5−(6−ヨード−3−ピリジルメトキシ)ピリダジン−3(2H)−オン、1−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−3−[2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア、1−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−3−[2−フルオロ−4−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)フェニル]ウレア、2−tert−ブチルイミノ−3−イソプロピル−5−フェニル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−1,3,5−チアジアゾン−4−オン、1−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−3−[2−フルオロ−4−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル]ウレア等のウレア系化合物;イミダクロプリド、アセタミプリド、クロチアニジン、ニテンピラム、ジアクロデン等のクロロニコチル系化合物;カルタップ、ブプロフェジン、チオシクラム、ベンスルタップ、フェノキシカルブ、フェナザキン、フェンピロキシメート、ピリダベン、ヒドラメチルノン、チオジカルブ、クロルフェナピル、フェンプロキシメート、ピメトロジン、ピリミジフェン、テブフェノジド、テブフェンピラド、トリアザメート、インドキサカーブ、スルフルラミド、ミルベメクチン、アベルメクチン、ホウ酸、パラジクロロベンゼン等を挙げることができる。
殺菌化合物としては、ベノミル、カルベンダジム、チアベンダゾール、チオファネートメチル等のベンズイミダゾール系化合物;ジエトフェンカルブ等のフェニルカーバメート系化合物;プロシミドン、イプロジオン、ビンクロゾリン等のジカルボキシイミド系化合物;ジニコナゾール、プロペナゾール、エポキシコナゾール、テブコナゾール、ジフェノコナゾール、シプロコナゾール、フルシラゾール、トリアジメフォン等のアゾール系化合物;メタラキシル等のアシルアラニン系化合物;フラメトピル、メプロニル、フルトラニル、イソチアニル、ボスカリド等のカルボキシアミド系化合物;トルクロホスメチル、フォセチルアルミニウム、ピラゾホス等の有機リン系化合物;ピリメサニル、メパニピリム、シプロジニル等のアニリノピリミジン系化合物;フルジオキソニル、フェンピクロニル等のシアノピロール系化合物;ブラストサイジンS、カスガマイシン、ポリオキシン、バリダマイシン等の抗生物質;アゾキシストロビン、クレソキシムメチル、SSF−126等のメトキシアクリレート系化合物;クロロタロニル、マンゼブ、キャプタン、フォルペット、トリシクラゾール、ピロキロン、プロベナゾール、フサライド、シモキサニル、ジメトモルフ、CGA245704、ファモキサドン、オキソリニック酸、フルアジナム、フェリムゾン、ジクロシメット、クロベンチアゾン、イソバレジオン、テトラクロオロイソフタロニトリル、チオフタルイミドオキシビスフェノキシアルシン、3−アイオド−2−プロピルブチルカーバメイト、パラヒドロキシ安息香酸エステル、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム等を挙げることができる。
除草化合物としては、アトラジン、メトリブジン等のトリアジン系化合物;フルオメツロン、イソプロチュロン等のウレア系化合物;ブロモキシニル、アイオキシニル等のヒドロキシベンゾニトリル系化合物;ペンディメサリン、トリフルラリン等の2、6―ジニトロアニリン系化合物;2,4−D、ジカンバ、フルロキシピル、メコプロップ等のアリロキシアルカノイック酸系化合物;ベンスルフロンメチル、メツルフロンメチル、ニコスルフロン、プリミスルフロンメチル、シクロスルファムロン等のスルホニルウレア系化合物;イマザピル、イマザキン、イマゼタピル等のイミダゾリノン系化合物;ビスピリバックNa塩、ビスチオバックNa塩、アシフルオルフェンNa塩、サルフェントラゾン、パラコート、フルメツラム、トリフルスルフロンメチル、フェノキサプロップ−p−エチル、ジフルフェニカン、ノルフルラゾン、イソキサフルトール、グルフォシネートアンムニウム塩、グリフォセート、ベンタゾン、メフェナセット、プロパニル、フルチアミド、フルミクロラックペンチル、フルミオキサジン等を挙げることができる。
植物成長調節化合物としては、マレイックヒドラジド、クロルメカット、エテフォン、ジベレリン、メピカットクロライド、チジアズロン、イナベンファイド、パクロブトラゾール 、ウニコナゾール等を挙げることができる。昆虫忌避剤としては、1S,3R,4R,6R−カラン−3、4−ジオール、ジプロピル 2,5−ピリジンジカルボキシレート等を挙げることができる。
本発明の農薬粒剤は、効果を損なわない範囲内において、被覆粉状農薬の他に上記に挙げた固体の農薬活性化合物を粉状農薬を非被覆の状態で含有していてもよい。
本発明の農薬粒剤において、固体の農薬活性化合物の合計量は通常0.5〜50重量%、好ましくは0.5〜20重量%である。
本発明において、希釈粉体としては、農薬粉剤において用いられる粉状の固体担体を使用することができ、一般には鉱物質粉体が一般的である。鉱物質粉体としては、
例えばカオリナイト、ディッカナイト、ナクライト、ハロサイト等のカオリン鉱物、クリソタイル、リザータイト、アンチコライト、アメサイト等の蛇紋石、ナトリウムモンモリロナイト、カルシウムモンモリロナイト、マグネシウムモンモリロナイト等のモンモリロナイト鉱物、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、ハイデライト等のスメクタイト、パイロフィライト、タルク、ロウ石、白雲母、フェンジャイト、セリサイト、イライト等の雲母、クリストバライト、クォーツ等のシリカ、アタパルジャイト、セピオライト等の含水珪酸マグネシウム、石膏等の硫酸塩鉱物、ドロマイト、炭酸カルシウム、ギプサム、ゼオライト、沸石、凝灰石、バーミキュライト、ラポナイト、軽石、珪藻土、酸性白土、活性白土などが挙げられる。これらの粉状の固体担体は単独で用いてもよく、あるいは2種以上併用してもよい。比重が大きなものが好ましく用いられる。
本発明において、粉状農薬が固体の農薬活性化合物と希釈粉体とを含有する粉状組成物である場合、粉状農薬に対して農薬活性化合物の量は通常1〜95重量%、好ましくは10〜90重量%であり、希釈粉体の量は粉状農薬に対して通常5〜99%、好ましくは10〜90%である。
粉状農薬は通常、体積中位径が1〜100μmの粒子である。本発明において、粉状農薬の体積中位径はMALVERN製MASTERSIZER2000等のレーザー回折式粒子径測定機によって測定することができる。
本被覆粉状農薬を被覆するウレタン樹脂とは、ポリオールとポリイソシアナートとを原料とする熱硬化性樹脂である。ウレタン樹脂は、ポリオールとポリイソシアネートとを、例えば40〜100℃に加熱して反応させることにより生成する。その際、必要により有機金属やアミン等の硬化触媒の存在下に反応させる場合もある。
本発明におけるウレタン樹脂の原料として用いられるポリオールとしては、縮合系ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリ(メタ)アクリル酸ポリオール、ラクトン系ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、天然ポリオールやその変性物等が挙げられる。縮合系ポリエステルポリオールは、通常、ポリオールと二塩基酸との縮合反応によって得られる。ポリエーテルポリオールは、通常、多価アルコール等にプロピレンオキサイドやエチレンオキサイドを付加重合によって得られる。ポリ(メタ)アクリル酸ポリオールは、通常、ポリ(メタ)アクリル酸とポリオールとの縮合反応、(メタ)アクリル酸とポリオールとの縮合反応、または、(メタ)アクリル酸エステルモノマーの重合反応によって得られる。ラクトン系ポリエステルポリオールは多価アルコールを開始剤とするε−カプロラクトンの開環重合によって得られる。ポリカーボネートポリオールは、通常、グリコールとカーボネートとの反応によって得られる。
ポリイソシアネートとしては、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェイト、及び、これらの混合物等が挙げられる。なお、上記のポリイソシアネートモノマーに代えて、流動性を有する限りにおいて、これらの変性体やオリゴマーを用いることもできる。変性体としては、アダクト変性体、ビウレット変性体、イソシアヌレート変性体、ブロック変性体、プレポリマー変性体、2量化変性体等が挙げられる。アニリンとホルマリンの縮合によりポリアミンを経て、これをホスゲン化して得られるポリメチレンポリフェニルイソシアネート(ポリメリックMDI)が、反応制御が容易である点ならびに蒸気圧が低く作業性に優れる点で好ましい。
必要により用いられる硬化触媒としては、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫ジラウレート、ジブチルチオ錫酸、オクチル酸第一錫、ジ−n−オクチル錫ジラウレートなどの有機金属、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルジドデシルアミン、N−ドデシルモルホリン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−エチルモルホリン、ジメチルエタノールアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、イソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、オキシイソプロピルバナデート、n−プロピルジルコネート、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン等が挙げられる。ウレタン樹脂の原料であるポリイソシアネートとポリオールは通常モノマー単独で使用される。
本発明において、好ましくはウレタン樹脂の原料であるポリオールの粘度は1000mPa・s以下、更に好ましくは800mPa・s以下(B型粘度計、25℃、12回転)であり、ポリイソシアネートの粘度は300mPa・s以下、更に好ましくは200mPa・s以下(B型粘度計、25℃、12回転)である。
本被覆粉状農薬を製造する方法を以下に説明する。
本被覆粉状農薬は、通常、(1)粉状農薬とポリオールとを混合する工程、(2)前工程で得られた混合物にポリイソシアネートを添加する工程、(3)該ポリオールと該ポリイソシアネートとを反応させてウレタン樹脂を生成させることで、粉状農薬をウレタン樹脂で固められた凝集物を得る工程、及び、(4)前工程で得られた粉状農薬の凝集物にポリオールおよびポリイソシアネートを同時又は順次加え、該ポリオールと該ポリイソシアネートとを反応させて、該凝集物をウレタン樹脂で被覆する工程、を備える。工程(1)においては、通常、容器内にて流動又は転動状態にある粉状農薬にポリオールを添加して、粉状農薬とポリオールとを容器内で混合する。工程(2)においては、通常、容器内で流動又は転動状態にある、前工程で得られた混合物にポリイソシアネートを添加する。工程(3)においては、通常、前工程にて得られた混合物に回転する羽根等で適度なせん断力を与えながら、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させてウレタン樹脂を硬化させることで、粉状農薬がウレタン樹脂をバインダーとして固められた内核を得る。尚、粉状農薬の量に対して、添加されたウレタン樹脂の量が少ない場合は、工程(1)〜(3)を適当な回数繰り返して、該内核を得る。次いで工程(4)においては、通常、前工程で得られた凝集物を容器内にて流動又は転動させながら、ポリオール及びポリイソシアネートを同時又は順次加え、得られた混合物に回転する羽根等で適度なせん断力を与えながら、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて、該内核をウレタン樹脂で被覆する。また、工程(4)は適度な厚みのウレタン樹脂の被膜が得られるまで、必要により複数回繰り返される。
上記の本被覆粉状農薬の製造方法において、工程(1)等で粉状農薬を流動又は転動状態にさせておくための容器としては、適当な攪拌手段を備えたパン型又はドラム型形状の容器が挙げられる。工程(1)〜(4)は通常0〜100℃、好ましくは10〜90℃の窒素雰囲気下にて行われる。工程(3)において、ウレタン樹脂が硬化するまでの時間は、操作温度、ポリオール及びポリイソシアネートの種類、硬化触媒の有無等の条件により変化する。工程(3)においては、粉状農薬がウレタン樹脂を介在として適度な粒径の凝集物を生じる程度に、粉状農薬と未硬化のウレタン樹脂との混合物に、回転する羽根等によるせん断力を与えるが、具体的な回転する羽根の先端部分の速度は50〜3000m/分、好ましくは100〜2000m/分、更に好ましくは200〜1000m/分の範囲である。
工程(1)及び工程(2)、或いは工程(4)の1回の操作において添加される、ポリオールとポリイソシアネートとの合計量、即ち未硬化のウレタン樹脂の量は、ウレタン樹脂の種類、操作温度や、使用する機器等の条件により変化させることができるが、通常は粉状農薬100重量部に対して、通常0.3〜15重量部、好ましくは0.5〜10重量部の範囲である。
本発明製造方法において用いることのできる具体的な容器として、粒子が容器内を外周に沿って円運動を起こす装置として、株式会社セイシン企業製ニューグラマシンが挙げられ、混合機内に低速回転のアジテータと側面部に高速回転のチョッパーを備え、投入した原料を両羽根の作用により、短時間で混合・分散・せん断する装置として、深江パウテック株式会社製ハイスピードミキサーやハイフレックスグラルが挙げられる。更に、同様の性能を有する装置として、フロイント産業株式会社製ハイスピードミキサー、株式会社パウレック製バーチカルグラニュレーター、岡田精工株式会社製ニュースピードミルを挙げることができる。例えば、特開平9−75703号公報に記載の装置が具体的に挙げられる。
本被覆粉状農薬において、ウレタン樹脂の量は粉状農薬100重量部に対して、通常5〜150重量部、好ましくは10〜100重量部、更に好ましくは20〜80重量部である。
本発明において、本被覆粉状農薬は体積中位径10〜200μmの粉状、好ましくは体積中位径20〜150μm、更に好ましくは30〜100μmの粉状である。本被覆粉状農薬の体積中位径はMALVERN製MASTERSIZER2000等のレーザー回折式粒子径測定機で測定することができる。
本被覆粉状農薬の形状は通常、略球状であり、本被覆粉状農薬の見掛け比重は好ましくは1.0g/ml以下、さらに好ましくは0.6g/ml以下である。
本発明の農薬粒剤における結合剤としては、例えばアラビアガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、メチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、トラガントガム、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、α化デンプン、デキストリン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム等が挙げられ、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール及びα化デンプンが好ましく挙げられる。また、本発明において、結合剤としてα化デンプンを用いると、水と接触時に非崩壊である農薬粒剤を製造することができる。
本発明の農薬粒剤において、結合剤の量は通常0.5〜10重量%、好ましくは1〜5重量%である。
本発明の農薬粒剤における固体担体としては、例えばカオリナイト、ディッカナイト、ナクライト、ハロサイト等のカオリン鉱物、クリソタイル、リザータイト、アンチコライト、アメサイト等の蛇紋石、ナトリウムモンモリロナイト、カルシウムモンモリロナイト、マグネシウムモンモリロナイト等のモンモリロナイト鉱物、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、ハイデライト等のスメクタイト、パイロフィライト、タルク、ロウ石、白雲母、フェンジャイト、セリサイト、イライト等の雲母、クリストバライト、クォーツ等のシリカ、アタパルジャイト、セピオライト等の含水珪酸マグネシウム、石膏等の硫酸塩鉱物、ドロマイト、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、ギプサム、ゼオライト、沸石、凝灰石、バーミキュライト、ラポナイト、軽石、珪藻土、酸性白土、活性白土等の鉱物質系担体;トウモロコシ穂軸粉、クルミ殻粉、籾殻、小麦粉、木粉、糠、ふすま、大豆粉等の植物系担体;尿素、乳糖、ショ糖、食塩、芒硝、トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、硫酸アンモニウム等の水溶性担体が挙げられる。本発明においては、鉱物質系担体が好ましく、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム及びロウ石が更に好ましく挙げられる。
本発明の農薬粒剤において、固体担体の量は通常40〜99重量%、好ましくは60〜99重量%である。
本発明の農薬粒剤は、必要に応じて界面活性剤を含有してもよく、界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンアルキルフェノールホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリルモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリルモノ脂肪酸エステル、ポリオキシプロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、高級脂肪酸グリセリンエステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アルキロールアミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のノニオン性界面活性剤;脂肪酸ナトリウム、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸ナトリウム、アルキルスルホン酸塩、脂肪酸エステルスルホン酸、ジアルキルスルホコハク酸塩、脂肪酸アミドスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩のホルマリン縮合物、高級アルコール硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル等のアニオン性界面活性剤が挙げられる。
本発明の農薬粒剤において、界面活性剤の量は通常0〜5重量%、好ましくは0〜20重量%である。
本発明の農薬粒剤に対して、本被覆粉状農薬は通常0.5〜50重量%、好ましくは0.5〜20重量%の含有量であり、結合剤は通常0.5〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の含有量であり、固体担体は通常40〜99重量%、好ましくは60〜99重量%の含有量であり、界面活性剤は通常0〜5重量%、好ましくは0〜3重量%の含有量である。本被覆粉状農薬及び固体担体の合計が、本発明の農薬粒剤の90重量%以上である。
本発明の農薬粒剤は実質的に粒径が300〜2000μmの粒状物(即ち目開きが300μmの篩を通過せず、且つ目開きが2000μmの篩を通過する粒状物)、好ましくは500〜1500μmの粒状物である。
本発明の農薬粒剤は、本被覆粉状農薬、結合剤、固体担体、及び必要に応じて界面活性剤からなる混合物に、水を加えて混練し、得られた混練物を造粒し、得られた造粒物を乾燥し、必要により解砕、篩分、整粒等を行い製造することができる。混練の際に用いられる水の量は、通常該混合物に対して、3〜50重量%である。本発明の農薬粒剤は、特に押出造粒機を用いた押出造粒する際の造粒性が良好であり、目的とする農薬活性化合物を徐放化することのできる農薬粒剤を簡便に製造することができる。
混練物を押出造粒する際は、通常0.5〜2.0mmφ、好ましくは0.7〜1.5mmφのスクリーンを用いて行われる。押出造粒された後は、通常30〜90℃、好ましくは30〜80℃で乾燥する。押出造粒にて得られる、本発明の農薬粒剤の粒長は、通常0.5〜6.0mm、好ましくは0.7〜4.0mmである。尚、本発明において粒長とは、粒が取り得る最大長さを意味する。
本粒状農薬組成物を含有する固体製剤を製造する際に用いられる練合機としては、ニーダー、ナウターミキサー、レディゲミキサー等が挙げられる。押出造粒機としては、スクリュー型押出造粒機、ロール型押出造粒機、ディスクペレッター型押出造粒機、ペレットミル型押出造粒機、バスケット型押出造粒機、プレード型押出造粒機、オシレーティング型押出造粒機、ギア式押出造粒機、リングダイス式押出造粒機等が挙げられ、具体的には不二パウダル(株)のツインドームグラン、シングルドームグラン等を用いることができる。
本発明を以下の実施例によって、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
参考例1(本被覆粉状農薬1の調製)
・粉状農薬1の調製
70.0重量部の(E)−1−(2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルメチル)−3−メチル−2−ニトログアニジン(一般名:クロチアニジン)及び30.0重量部の勝光山クレーS(勝光山鉱業所製)を均一に混合し、遠心粉砕機にて全量粉砕して、体積中位径が15.0μm(MALVERN製MASTERSIZER2000)の(E)−1−(2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルメチル)−3−メチル−2−ニトログアニジンを含有する粉状農薬(以下、粉状農薬1と記す。)を得た。
・ポリオールプレミックス1の調製
56.1重量部のスミフェンTM(住化バイエルウレタン製分岐型ポリエーテルポリオール)、42.3重量部のスミフェン1600U(住化バイエルウレタン製直鎖型ポリエーテルポリオール)、及び1.6重量部の2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール(化薬アクゾ製)を均一に混合し、ポリオールと触媒との液状混合物(以下、ポリオールプレミックス1と記す。)を得た。ポリオールプレミックス1の粘度は364m・Pa(B型粘度計、25℃、12回転、ロータNo.1)であった。
・本被覆粉状農薬1の調製
ハイスピードミキサー装置(深江パウテック株式会社製LFS−GS−1J型;丸皿型の容器部の底面の中心を通る垂直線を回転軸とするアジテータ羽根および丸皿型の容器部の側面を貫通するの水平線を回転軸とするチョッパー羽根を有する装置)の容器内に、100重量部の粉状農薬1を仕込み、該装置のアジテータ羽根(回転数:850rpm)及びチョッパー羽根(回転数:3500rpm)を回転させた。次に、混合容器を加温し、粉状農薬1の品温を75±5℃に保持したまま、1.86重量部のポリオールプレミックス1を添加した。該ポリオールプレミックス1が粉状農薬1に湿潤される様子が観察された。3分後、品温を75±5℃に保持したまま、1.14重量部のスミジュール44V10(住化バイエルウレタン製ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、粘度130m・Pa(25℃))を添加した。添加直後から、増粘現象が確認され、その後、粘度が低下し、ポリウレタン樹脂の硬化が観察された(100重量部の粉状農薬1に対して、3.0重量部のポリウレタン樹脂に相当)。5分後、品温を75±5℃に保持したまま、以下の操作を19回繰り返し行った。
1.86重量部のポリオールプレミックス1を添加する→3分間待つ→1.14重量部のスミジュール44V10を添加する→5分間待つ。
上記の操作の間、ハイスピードミキサー装置は、同条件にてせん断力のある攪拌混合を継続させた。
100重量部の粉状農薬1に対し、合計60重量部のポリウレタン樹脂原料を添加した。混合容器を冷却し、本被覆粉状農薬1(ウレタン樹脂原料添加回数:20回、1回当たりのウレタン原料添加量:3.0重量部、ウレタン樹脂原料総添加量:60重量部、体積中位径:75μm、見掛比重:0.41g/ml)を得た。
参考例2(本被覆粉状農薬2の調製)
・粉状農薬2の調製
45.5重量部の5−クロロ−N−(1,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−4−イソベンゾフラニル)−1,3−ジメチルピラゾール−4−カルボキサミド(一般名:フラメトピル)、9重量部のトクシールGU−N(株式会社トクヤマ製含水非晶質二酸化珪素)及び45.5重量部のベントナイト富士印(株式会社ホージュン製)を均一に混合し、遠心粉砕機にて全量粉砕して、体積中位径が5.0μm(MALVERN製MASTERSIZER2000)の5−クロロ−N−(1,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−4−イソベンゾフラニル)−1,3−ジメチルピラゾール−4−カルボキサミドを含有する粉状農薬(以下、粉状農薬2と記す。)を得た。
・本被覆粉状農薬2の調製
ハイスピードミキサー装置(深江パウテック株式会社製LFS−GS−1J型;丸皿型の容器部の底面の中心を通る垂直線を回転軸とするアジテータ羽根および丸皿型の容器部の側面を貫通するの水平線を回転軸とするチョッパー羽根を有する装置)の容器内に、100重量部の粉状農薬2を仕込み、該装置のアジテータ羽根(回転数:850rpm)およびチョッパー羽根(回転数:3500rpm)を回転させた。次に、混合容器を加温し、粉状農薬2の品温を75±5℃に保持したまま、1.86重量部の上記のポリオールプレミックス1を添加した。該ポリオールプレミックス1が粉状農薬2に湿潤されてゆく様子が観察された。3分後、品温を75±5℃に保持したまま、1.14重量部のスミジュール44V10(住化バイエルウレタン製ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、粘度130m・Pa(25℃))を添加した。添加直後から、増粘現象が確認され、その後、粘度が低下し、ポリウレタン樹脂の硬化が観察された(100重量部の農薬原末に対して、3.0重量部のポリウレタン樹脂に相当)。5分後、品温を75±5℃に保持したまま、以下の操作を6回繰り返し行った。
1.86重量部のポリオールプレミックス1を添加する→3分間待つ→1.14重量部のスミジュール44V10を添加する→5分間待つ。
上記の操作の間、ハイスピードミキサー装置は、同条件にてせん断力のある攪拌混合を継続させた。
100重量部の粉状農薬2に対し、合計21重量部のポリウレタン樹脂原料を添加した。混合容器を冷却し、本被覆粉状農薬2(ウレタン樹脂原料添加回数:7回、1回当たりのウレタン原料添加量:3.0重量部、ウレタン樹脂原料総添加量:21重量部、体積中位径:40μm、見掛比重:0.37g/ml)を得た。
参考例3(本被覆粉状農薬3の調製)
・粉状農薬3の調製
65重量部の(E)−N−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−エチル−N'−メチル−2−ニトロビニリデンジアミン(一般名:ニテンピラム)及び35重量部の勝光山クレーS(勝光山鉱業所製)を均に一混合し、遠心粉砕機にて全量粉砕して、体積中位径が16.0μm(MALVERN製MASTERSIZER2000)の(E)−N−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−エチル−N'−メチル−2−ニトロビニリデンジアミンを含有する粉状農薬(以下、粉状農薬3と記す。)を得た。
・本被覆粉状農薬3の調製
ハイスピードミキサー装置(深江パウテック株式会社製LFS−GS−1J型;丸皿型の容器部の底面の中心を通る垂直線を回転軸とするアジテータ羽根および丸皿型の容器部の側面を貫通するの水平線を回転軸とするチョッパー羽根を有する装置)の容器内に、100重量部の粉状農薬3を仕込み、該装置のアジテータ羽根(回転数:1800rpm)およびチョッパー羽根(回転数:2000rpm)を回転させた。次に、混合容器を加温し、粉状農薬3の品温を75±5℃に保持したまま、1.55重量部の上記のポリオールプレミックス1を添加した。該ポリオールプレミックス1が粉状農薬3に湿潤されてゆく様子が観察された。3分後、品温を75±5℃に保持したまま、0.95重量部のスミジュール44V10(住化バイエルウレタン製ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、粘度130m・Pa(25℃))を添加した。添加直後から、増粘現象が確認され、その後、粘度が低下し、ポリウレタン樹脂の硬化が観察された(100重量部の農薬原末に対して、2.5重量部のポリウレタン樹脂に相当)。5分後、品温を75±5℃に保持したまま、以下の操作を19回繰り返し行った。
1.55重量部のポリオールプレミックス1を添加する→3分間待つ→0.95重量部のスミジュール44V10を添加する→5分間待つ。
上記の操作の間、ハイスピードミキサー装置は、同条件にてせん断力のある攪拌混合を継続させた。
100重量部の粉状農薬3に対し、合計50重量部のポリウレタン樹脂原料を添加した。混合容器を冷却し、本被覆粉状農薬3(ウレタン樹脂原料添加回数:20回、1回当たりのウレタン原料添加量:2.5重量部、ウレタン樹脂原料総添加量:50重量部、体積中位径:53μm)を得た。
実施例1
本被覆粉状農薬1 3.7重量部(但し、農薬活性化合物として1.5重量部)、α化澱粉(アミロックスNo.1A、日本コーンスターチ製)5.0重量部、及び軽質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム製)90.3重量部の混合物に、界面活性剤(ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル、Sorpor T-20、東邦化学工業製)1.0重量部を含有する水 約40重量部を加えて、混練した。得られた混練物の約1.5kgを、0.9mmφのスクリーン付きバスケット型押出造粒機(HU−G型畑式造粒機、畑製作所製)に投入し、まず10秒間だけ該造粒機を運転した。10秒間で得られた造粒物を取り除いた後、該造粒機の運転を再開し、30秒間で得られた造粒物を取得し、該造粒物を70℃で30分間乾燥して、農薬粒剤1を得た。単位時間に製造することのできた農薬粒剤1の量は600gであった。
比較例1
粉状農薬1 2.2重量部(但し、農薬活性化合物として1.5重量部)、α化澱粉(アミロックスNo.1A、日本コーンスターチ製)5.0重量部、及び軽質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム製)91.8重量部の混合物に、界面活性剤(ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル、Sorpor T-20、東邦化学工業製)1.0重量部を含有する水 約40重量部を加えて、混練した。得られた混練物の約1.5kgを、0.9mmφのスクリーン付きバスケット型押出造粒機(HU−G型畑式造粒機、畑製作所製)に投入し、まず10秒間だけ該造粒機を運転した。10秒間で得られた造粒物を取り除いた後、該造粒機の運転を再開し、30秒間で得られた造粒物を取得し、該造粒物を70℃で30分間乾燥して、農薬粒剤を得た。単位時間に製造することのできた農薬粒剤の量は450gであった。
実施例2、実施例3及び比較例2
表1に記載の原料を用いて、製造例1と同様の操作で農薬粒剤を製造した。単位時間に製造することのできた農薬粒剤の量を表1に示す。
Figure 0005092415
*1:アミロックスNo.1A、日本コーンスターチ製
*2:軽質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム製)
*3:重質炭酸カルシウム(SS800、日東粉化工業製)
*4:ロウ石(勝光山クレーS、勝光山鉱業所製)
*5:ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル、Sorpor T-20、東邦化学工業製
本発明の農薬粒剤は造粒性が良好であり、単位時間あたりに造粒することのできる農薬粒剤の量が多い。
本発明の農薬粒剤は、農薬活性化合物を徐放化することのできる農薬製剤であって、造粒性が良好であり、製造が容易である。

Claims (10)

  1. ウレタン樹脂をバインダーとして固体の農薬活性化合物を含有する粉状農薬を固めた内核の周囲をウレタン樹脂で被覆されてなる被覆粉状農薬、結合剤及び固体担体を含有することを特徴とする農薬粒剤。
  2. 被覆粉状農薬の体積中位径が10〜200μmであることを特徴とする請求項1記載の農薬粒剤。
  3. 結合剤がα化デンプンであることを特徴とする請求項1又は2記載の農薬粒剤。
  4. 被覆粉状農薬の含有量が0.5〜50重量%であり、結合剤の含有量が0.5〜10重量%であり、固体担体の含有量が40〜99重量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の農薬粒剤。
  5. 固体の農薬活性化合物が(E)−1−(2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルメチル)−3−メチル−2−ニトログアニジンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の農薬粒剤。
  6. 固体担体がロウ石である請求項1〜5のいずれか1項記載の農薬粒剤。
  7. 以下の工程から製造される被覆粉状農薬、結合剤及び固体担体を含有することを特徴とする農薬粒剤。
    (1)粉状農薬とポリオールとを混合する工程、
    (2)前工程で得られた混合物にポリイソシアネートを添加する工程、
    (3)該ポリオールと該ポリイソシアネートとを反応させてウレタン樹脂を生成させることで、粉状農薬をウレタン樹脂で固められた凝集物を得る工程、及び、
    (4)前工程で得られた凝集物にポリオールおよびポリイソシアネートを同時又は順次加え、該ポリオールと該ポリイソシアネートとを反応させて、該凝集物をウレタン樹脂で被覆する工程。
  8. ウレタン樹脂をバインダーとして固体の農薬活性化合物を含有する粉状農薬を固めた内核の周囲をウレタン樹脂で被覆されてなる被覆粉状農薬、結合剤、固体担体及び水からなる混合物を混練し、得られた混練物を押出造粒し、得られた造粒物を乾燥することを特徴とする農薬粒剤の製造法。
  9. 固体の農薬活性化合物が(E)−1−(2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルメチル)−3−メチル−2−ニトログアニジンであることを特徴とする請求項記載の農薬粒剤の製造方法。
  10. 以下の工程から製造される被覆粉状農薬、結合剤、固体担体及び水からなる混合物を混練し、得られた混練物を押出造粒し、得られた造粒物を乾燥することを特徴とする農薬粒剤の製造法。
    (1)粉状農薬とポリオールとを混合する工程、
    (2)前工程で得られた混合物にポリイソシアネートを添加する工程、
    (3)該ポリオールと該ポリイソシアネートとを反応させてウレタン樹脂を生成させることで、粉状農薬をウレタン樹脂で固められた凝集物を得る工程、及び、
    (4)前工程で得られた凝集物にポリオールおよびポリイソシアネートを同時又は順次加え、該ポリオールと該ポリイソシアネートとを反応させて、該凝集物をウレタン樹脂で被覆する工程。
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