JP6038548B2 - 焼成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フライアッシュ中に含まれる炭素(未燃カーボン)を除去する機能を備えた焼成装置に関する。
火力発電所などに配備されている微粉炭燃焼ボイラーから排出される排ガスから回収されるフライアッシュ中に含まれる未燃カーボンを除去する技術に関しては、従来、様々なものが開発されているが、本願発明に関連する技術として、例えば、特許文献1,2記載の「フライアッシュの処理装置」などがある。
特許文献1記載の「フライアッシュの処理装置」は、撹拌板と塊状媒体とを内蔵した外熱式ロータリーキルン内にフライアッシュを供給し、ロータリーキルンの回転により、フライアッシュと塊状媒体とを混合するとともに、掻き上げながら、フライアッシュ中の未燃カーボンを燃焼除去するものである。
特許文献2記載の「フライアッシュの処理装置」は、ショートキルンと、これに後続する流動床とを備え、未燃カーボンを含むフライアッシュを前記ショートキルンに供給する一方、高温予熱空気を、前記流動床に導入してフライアッシュを流動混合した後、ショートキルンに供給するものである。
特開平07−19440号公報 特開平07−195054号公報
特許文献1,2に記載された「フライアッシュの処理装置」を使用した場合、フライアッシュ中の未燃カーボンをある程度まで除去することができるのであるが、これらの処理装置においては、キルン内に供給されたフライアッシュ全体を均等に加熱することが困難であるため、温度ムラに起因して、未燃カーボンの除去率が低下することがある。
また、前述した「フライアッシュの処理装置」などを使用して、未燃カーボンを含むフライアッシュを処理した場合、高温に加熱されたフライアッシュの粒子同士が付着して粗粒化する現象が生じることがある。このような粗粒化現象が生じると、フライアッシュ粗粒の中心付近に存在する未燃カーボンの焼却除去が進み難くなるので、カーボン除去率が低下する。
さらに、粗粒化したフライアッシュは、未燃カーボン除去処理工程の後に行われる分級処理工程において、利用価値の低い大粒径のフライアッシュに分別されるので、相対的に利用価値の高い小粒径のフライアッシュの回収率を低下させる原因となっている。
本発明が解決しようとする課題は、フライアッシュ中に含まれる未燃カーボンを比較的短時間で効率良く除去することができ、フライアッシュ粒子同士の付着も発生し難い焼成装置を提供することにある。
本発明の焼成装置は、始端部から終端部に向かって回転軸心が略水平をなすように配置されたロータリーキルンと、前記ロータリーキルンの始端部から終端部に向かって直列的に設けられたフライアッシュの加熱領域、自燃領域及び沈静化領域と、前記加熱領域内に向かって熱風を供給する燃焼バーナーと、前記加熱領域及び前記自燃領域を加熱するため前記ロータリーキルンの周囲に設けられた外熱式の加熱手段と、を備え、
前記加熱領域及び前記沈静化領域のロータリーキルン内周面に沿って前記回転軸心を中心に螺旋を描くように搬送部材を設け、前記回転軸心方向に隣り合う前記搬送部材の間に当該搬送部材と交差する方向をなす衝立状の撹拌部材を前記ロータリーキルンの回転方向に沿って所定間隔ごとに複数設け、
前記自燃領域のロータリーキルンの内周面に前記回転軸心と略平行をなす棚状のリフター部材を前記ロータリーキルンの回転方向に沿って所定間隔ごとに複数設け、複数の前記リフター部材のうちの少なくとも一部を前記自燃領域内に導入されたフライアッシュを前記始端部から前記終端部に向かう方向に移動させる搬送機能を有する搬送リフター部材とし
前記加熱領域は、前記加熱領域に導入された未燃カーボンを含むフライアッシュを、前記加熱手段により前記未燃カーボンが燃焼を開始する温度に達するまで昇温させ、前記燃焼バーナーの火炎により前記未燃カーボンの燃焼を開始させる機能を有し、
前記自燃領域は、前記加熱領域から送り込まれた前記フライアッシュを、前記加熱手段により前記未燃カーボンの燃焼が連続的に進行する温度に保持する機能を有し、
前記沈静化領域は、前記自燃領域から送り込まれた前記フライアッシュの浮遊状態を解消して沈静化する機能を有する、ことを特徴とする。
なお、ロータリーキルンとは、一方の端部(始端部)から導入された被焼成物を、当該ロータリーキルンの回転軸心と平行方向に移動させながら加熱処理して、他方の端部(終端部)から焼成物として連続的に取り出すことのできる円筒状回転炉をいう。
ロータリーキルンの始端部から加熱領域内に導入された原料フライアッシュは、ロータリーキルンと共に回転する螺旋状の搬送部材及び衝立状の撹拌部材の作用により、滞留することなく、外熱式の加熱手段で高温に保持されているロータリーキルンの内周面にムラなく接触しながら次の自燃領域に向かって搬送されていくので、速やかに昇温し、カーボン燃焼温度に達した時点で燃焼バーナーの火炎によって未燃カーボンが燃焼を開始する。
加熱領域内で未燃カーボンが燃焼開始したフライアッシュは、次の自燃領域へ送り込まれ、この領域において、外熱式の加熱手段によって高温に保持されたロータリーキルンと共に回転するリフター部材及び搬送リフター部材によって常に掻き上げ、撹拌されながら、次の沈静化領域に向かって搬送されていき、未燃カーボンの燃焼が連続的に進行する。
自燃領域の通過中に未燃カーボンの燃焼が完了したフライアッシュは、次の沈静化領域に送り込まれ、自燃領域内において浮遊状態にあったフライアッシュが、この沈静化領域において、ロータリーキルンと共に回転する螺旋状の搬送部材及び衝立状の撹拌部材の作用により、徐々に沈静化され、ロータリーキルンの内周面に向かって下降しながら終端部に向かって搬送されていくので、未燃カーボン除去後のフライアッシュが終端部から排出される。ロータリーキルン内で浮遊するフライアッシュを沈静化することにより、排気と共に散逸するフライアッシュを減らすことができるため、フライアッシュの回収率を向上させることができる。
このように、ロータリーキルンの始端部からその内部に導入された未燃カーボン含有のフライアッシュは加熱領域を通過して所定温度まで加熱されて未燃カーボンの燃焼反応が始まり、次の自燃領域を通過中に未燃カーボンが燃焼除去され、最後の沈静化領域を通過することによって浮遊状態が解消され、未燃カーボン除去後のフライアッシュが終端部から連続的に排出される。従って、フライアッシュ中に含まれる未燃カーボンを比較的短時間で効率良く除去することができる。
また、始端部からロータリーキルン内に導入され、終端部に向かって移動していくフライアッシュは、ロータリーキルンと共に回転する搬送部材、撹拌部材、リフター部材、搬送リフター部材などによって常に掻き上げ、撹拌され、ロータリーキルンの下部に滞留することがないので、フライアッシュ粒子同士の付着も発生し難い。
ここで、前記自燃領域のロータリーキルンの内周面に、複数の前記リフター部材及び前記搬送リフター部材を前記ロータリーキルンの回転方向に沿って所定間隔ごとに交互に配置することが望ましい。このような構成とすれば、自燃領域内のフライアッシュをリフター部材によって掻き上げながら、搬送リフター部材によって終端部に向かって移動させることができるので、未燃カーボンの燃焼除去に有効である。
また、前記自燃領域のロータリーキルンの内周面に、複数の前記リフター部材及び前記搬送リフター部材をロータリーキルンの回転軸心方向に沿って所定間隔ごとに交互に配置することが望ましい。このような構成とすれば、自燃領域に導入されたフライアッシュをロータリーキルンと共に回転するリフター部材及び搬送リフター部材により、撹拌しながら、次の冷却部に向かって移動させながら、未燃カーボンの焼却除去を効率良く進行させることができる。
一方、前記リフター部材に前記回転軸心と略平行をなす谷溝部を設け、前記搬送リフター部材に前記回転軸心と交差する方向をなす谷溝部を設けることが望ましい。このような構成とすれば、簡素な形状でありながら、リフター部材はフライアッシュに対する優れた掻き上げ作用を発揮し、搬送リフター部材はフライアッシュに対する掻き上げ作用だけでなく優れた搬送作用を発揮する。
また、前記加熱領域に設けられた前記搬送部材と前記撹拌部材との間に隙間を設けることが望ましい。このような構成とすれば、ロータリーキルンと共に前記搬送部材及び前記撹拌部材が回転しているとき、フライアッシュは前記隙間を通過しながら、ロータリーキルン内周面に沿って滞ることなく移動するため、均一かつ安定した撹拌状態を維持することができる。
さらに、前記加熱領域の前記搬送部材の間において前記ロータリーキルンの回転方向に隣り合う前記撹拌部材が互いに交差する方向をなすように変位させて配置することが望ましい。このような構成とすれば、前記加熱領域内において前記撹拌部材で撹拌されるフライアッシュは、方向の異なる前記撹拌部材に交互に衝突することによって移動方向を交互に変化させながらロータリーキルンの内周面にムラなく接触しながら搬送されていくため、ロータリーキルンからフライアッシュへの熱伝導が良くなり、燃焼温度が安定的に維持される結果、未燃カーボンの燃焼除去効率が高まる。
また、前記沈静化領域の前記搬送部材の間において前記ロータリーキルンの回転方向に隣り合う前記撹拌部材が互いに平行をなすように配置することが望ましい。このような構成とすれば、前過程の自燃領域内において浮遊状態にあったフライアッシュが徐々に沈静化されて浮遊状態が解消されるため、フライアッシュの散逸を抑制し、フライアッシュの回収率を高めることができる。
本発明により、フライアッシュ中に含まれる未燃カーボンを比較的短時間で効率良く除去することができ、フライアッシュ粒子同士の付着も発生し難い焼成装置を提供することができる。
本発明の実施形態である焼成装置を示す一部切欠側面図である。 図1に示す焼成装置を構成するロータリーキルンの周壁の一部省略展開図である。 図1中のA−A線における断面図である。 図1中のB−B線における断面図である。 図1中のC−C線における断面図である。 図1中のD−D線における断面図である。 図2中のE−E線におけるロータリーキルンの断面図である。 図2中のF−F線におけるロータリーキルンの断面図である。 図2中のG−G線におけるロータリーキルンの断面図である。 (a)は図8中の矢線Jで示す領域の拡大図であり、(b)はリフター部材を形成する前の板材の平面図である。 (a)は図8中の矢線Kで示す領域の拡大図であり、(b)は搬送リフター部材を形成する前の板材の平面図である。 図2中のH−H線におけるロータリーキルンの断面図である。 図2中のI−I線におけるロータリーキルンの断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について説明する。図1〜図6に示すように、本実施形態の焼成装置100は、始端部10aから終端部10bに向かって回転軸心10cが略水平をなすように配置されたロータリーキルン10と、ロータリーキルン10の始端部10aから終端部10bに向かって直列的に設けられた被焼成物の加熱領域101、自燃領域102及び沈静化領域103と、加熱領域101内に向かって熱風を供給する燃焼バーナー104と、加熱領域101及び自燃領域102をそれぞれ加熱するためロータリーキルン10の周囲に設けられた外熱式の加熱手段105,106と、を備えている。
図3〜図6に示すように、外熱式の加熱手段105,106は、ロータリーキルン10を包囲するように配置された略円筒状の断熱壁110と、ロータリーキルン10の外周と断熱壁110との間に形成された流動経路111と、流動経路111内へ高温気体を供給する燃焼バーナー112と、流動経路111内を循環した後の高温気体を排出する排気経路113などによって形成されている。ロータリーキルン10及び加熱手段105,106などは設置面107に立設された複数の支柱108上に形成された架台109によって強固に支持されている。
図1,図2,図7に示すように、ロータリーキルン10において、加熱領域101の内周面10xには、当該内周面10xに沿って、回転軸心10を中心に螺旋を描くように帯板状の搬送部材11が設けられ、回転軸心10c方向に隣り合う搬送部材11の間に当該搬送部材11と交差する方向をなす衝立状の撹拌部材12がロータリーキルン10の回転方向10dに沿って所定間隔ごとに複数設けられている。搬送部材11は、内周面10xに沿って回転軸心10cを中心とする螺旋状の棚を形成するように配置されている。
図1,図2,図12,図13に示すように、ロータリーキルン10において、沈静化領域103の内周面10zには、当該内周面10zに沿って、回転軸心10を中心に螺旋を描くように帯板状の搬送部材31が設けられ、回転軸心10c方向に隣り合う搬送部材31の間に当該搬送部材31と交差する方向をなす衝立状の撹拌部材32がロータリーキルン10の回転方向10dに沿って所定間隔ごとに複数設けられている。搬送部材31は、内周面10zに沿って回転軸心10cを中心とする螺旋状の棚を形成するように配置されている。
加熱領域101のロータリーキルン10の内周面10xの搬送部材11の間において、ロータリーキルン10の回転方向10dに隣り合う撹拌部材12は、互いに交差する方向をなすように変位させて配置されている。また、各撹拌部材12の一方の端縁部は搬送部材11に隙間なく固着され、他方の端縁部と搬送部材11との間には隙間10eが設けられている。
また、沈静化領域103のロータリーキルン10の内周面10zの搬送部材31の間において、ロータリーキルン10の回転方向10dに隣り合う撹拌部材32は互いに平行をなすように配置されている。撹拌部材32の端縁部は回転軸心10c方向に隣り合う搬送部材31にそれぞれ隙間なく固着されている。
一方、図1,図2,図8,図9に示すように、自燃領域102のロータリーキルン10の内周面10yには、回転軸心10cと略平行をなす棚状のリフター部材21と搬送リフター部材22とがロータリーキルン10の回転方向10dに沿って所定間隔ごとに交互に配置されるとともに、リフター部材21と搬送リフター部材22とが回転軸心10cと平行をなす方向に沿って所定間隔ごとに交互に配置されている。ロータリーキルン10と一体的に回転する複数のリフター部材21は、自燃領域102に導入された被焼成物(図示せず)を掻き上げる作用を発揮し、同様に回転する複数の搬送リフター部材22は前記被焼成物を掻き上げる機能と、始端部10a側から終端部10bに向かう方向に前記被焼成物を移動させる搬送機能とを有する。
図10(a),図11(a)に示すように、リフター部材21には回転軸心10c(図1参照)と略平行をなす谷溝部21aが設けられ、搬送リフター部材22には回転軸心10cと交差する方向をなす谷溝部22aが設けられている。リフター部材21及び搬送リフター部材22の材料や製造方法などは限定しないが、本実施形態においては、図10(b)に示すように、長方形の平板材20をその長辺と平行な折り目20aに沿って鈍角に折り曲げることによってリフター部材21を形成し、図11(b)に示すように、長方形の平板材20をその長辺と交差する方向の折り目20bに沿って鈍角に折り曲げることによって搬送リフター部材22を形成している。
ここで、図1,図2などを参照しながら、焼成装置100を使用して未燃カーボンを含むフライアッシュの焼成処理を行う場合について説明する。焼成装置100を構成するロータリーキルン10の始端部10aに設けられた原料供給装置114を経由して加熱領域105内に導入されたフライアッシュ(図示せず)は、ロータリーキルン10と共に回転する螺旋状の搬送部材11及び衝立状の撹拌部材12の撹拌搬送作用により、ロータリーキルン10内に滞留することなく、外熱式の加熱手段105で高温に保持されているロータリーキルン10の内周面10xにムラなく接触しながら次の自燃領域102に向かって搬送されていく。この過程において、フライアッシュは所定温度まで速やかに昇温し、カーボン燃焼温度に達した時点で燃焼バーナー104の火炎により、フライアッシュ中の未燃カーボンが燃焼を開始する。
加熱領域101内で未燃カーボンが燃焼開始したフライアッシュは、次の自燃領域102へ送り込まれ、この自燃領域102において、外熱式の加熱手段106によって高温に保持されたロータリーキルン10と共に回転するリフター部材21及び搬送リフター部材22によって連続的に掻き上げ、撹拌されながら、次の沈静化領域103に向かって搬送されていく。この加熱領域101内を移動する過程において、フライアッシュ中の未燃カーボンの燃焼が連続的に進行する。
自燃領域102を通過することにより未燃カーボンの燃焼が完了したフライアッシュは、次の沈静化領域103に送り込まれ、この沈静化領域103において、ロータリーキルン10と共に回転する螺旋状の搬送部材31及び衝立状の撹拌部材32により、浮遊状態が徐々に解消されながら終端部10bに向かって搬送されていき、最終的に、未燃カーボンが燃焼除去された後のフライアッシュが、終端部10bに設けられた排出口10fから排出される。排出されたフライアッシュは、排出口10fに接続されたスクリューコンベア115により、次の処理工程へ搬送される。
このように、ロータリーキルン10の始端部10aからその内部に導入された未燃カーボン含有のフライアッシュは加熱領域101を通過して所定温度まで加熱され、次の自燃領域102を通過中に未燃カーボンが燃焼除去され、最後の沈静化領域103を通過することによって浮遊状態が解消された後、未燃カーボン除去後のフライアッシュが終端部10bの排出口10fから連続的に排出される。従って、フライアッシュ中に含まれる未燃カーボンを比較的短時間で効率良く除去することができる。
また、始端部10aからロータリーキルン10内に導入され、終端部10bに向かって移動していくフライアッシュは、ロータリーキルン10と共に回転する搬送部材11,31、撹拌部材12,32、リフター部材21、搬送リフター部材22などによって絶え間なく掻き上げられ、撹拌され続けるので、ロータリーキルン10の下部に滞留することがなく、フライアッシュ粒子同士の付着も発生し難い。
さらに、自燃領域102のロータリーキルン10の内周面10yに、複数のリフター部材21及び搬送リフター部材22をロータリーキルン10の回転方向10dに沿って所定間隔ごとに交互に配置したことにより、自燃領域102内のフライアッシュをリフター部材21によって掻き上げながら、搬送リフター部材22によって終端部10bに向かって移動させることができるので、未燃カーボンの効率的に燃焼除去することができる。
また、自燃領域102のロータリーキルン10の内周面10yに、複数のリフター部材21及び搬送リフター部材22をロータリーキルン10の回転軸心10c方向に沿って所定間隔ごとに交互に配置しているため、自燃領域102に導入されたフライアッシュをロータリーキルン10と共に回転するリフター部材21及び搬送リフター部材22により、撹拌、移動させながら、未燃カーボンの焼却除去を効率良く進行させることができる。
一方、図8〜図11に示すように、リフター部材21に回転軸心10cと略平行をなす谷溝部21aを設け、搬送リフター部材22に回転軸心10cと交差する方向をなす谷溝部22aを設けたことにより、簡素な形状でありながら、リフター部材21はフライアッシュに対して優れた掻き上げ作用を発揮し、搬送リフター部材22はフライアッシュに対して優れた掻き上げ作用及び搬送作用を発揮する。
また、図2に示すように、加熱領域101に設けられた搬送部材11と撹拌部材12との間に隙間10eを設けている。従って、ロータリーキルン10と共に搬送部材11及び撹拌部材12が回転しているとき、フライアッシュは隙間10eを通過しながら、ロータリーキルン10内周面10xに沿って滞ることなく移動していき、均一かつ安定した撹拌状態を維持することができる。
さらに、図2に示すように、加熱領域101の搬送部材11の間においてロータリーキルン10の回転方向10dに隣り合う撹拌部材12が互いに交差する方向をなすように変位させて配置している。従って、加熱領域101内において撹拌部材12で撹拌されるフライアッシュは、方向の異なる撹拌部材12に交互に衝突することによって方向を交互に変化させながら、蛇行するように移動していく結果、ロータリーキルン10の内周面10xにムラなく接触しながら搬送されていく。これにより、ロータリーキルン10からフライアッシュへの熱伝導が良くなり、燃焼温度が安定的に維持されるので、未燃カーボンの燃焼除去効率を高めることができる。
一方、図2に示すように、沈静化領域103の搬送部材31の間においてロータリーキルン10の回転方向10dに隣り合う撹拌部材32が互いに平行をなすように配置されているため、前過程の自燃領域102内において浮遊状態にあったフライアッシュが徐々に沈静化されて浮遊状態が解消される。従って、浮遊状態のフライアッシュが空気と共に排気経路113などから散逸されるのを防止することができ、フライアッシュの回収率を高めることができる。
なお、図1〜図13に基づいて説明した焼成装置100は、本発明の一例を示すものであり、本発明の焼成装置は前述した焼成装置100に限定されるものではない。
本発明の焼成装置は、火力発電所などに配備されている微粉炭燃焼装ボイラーから排出される排ガスから回収されるフライアッシュを再生して使用することを意図する各種産業分野において広く利用することができる。
10 ロータリーキルン
10a 始端部
10b 終端部
10c 回転軸心
10d 回転方向
10e 隙間
10f 排出口
10x,10y,10z 内周面
11,31 搬送部材
12,32 撹拌部材
20 平板材
20a,20b 折り目
21a,22a 谷溝部
21 リフター部材
22 搬送リフター部材
100 焼成装置
101 加熱領域
102 自燃領域
103 沈静化領域
104,112 燃焼バーナー
105,106 加熱手段
107 設置面
108 支柱
109 架台
110 断熱壁
111 流動経路
113 排気経路
114 原料供給装置

Claims (7)

  1. 始端部から終端部に向かって回転軸心が略水平をなすように配置されたロータリーキルンと、前記ロータリーキルンの始端部から終端部に向かって直列的に設けられたフライアッシュの加熱領域、自燃領域及び沈静化領域と、前記加熱領域内に向かって熱風を供給する燃焼バーナーと、前記加熱領域及び前記自燃領域を加熱するため前記ロータリーキルンの周囲に設けられた外熱式の加熱手段と、を備え、
    前記加熱領域及び前記沈静化領域のロータリーキルン内周面に沿って前記回転軸心を中心に螺旋を描くように搬送部材を設け、前記回転軸心方向に隣り合う前記搬送部材の間に当該搬送部材と交差する方向をなす衝立状の撹拌部材を前記ロータリーキルンの回転方向に沿って所定間隔ごとに複数設け、
    前記自燃領域のロータリーキルンの内周面に前記回転軸心と略平行をなす棚状のリフター部材を前記ロータリーキルンの回転方向に沿って所定間隔ごとに複数設け、複数の前記リフター部材のうちの少なくとも一部を前記自燃領域内に導入されたフライアッシュを前記始端部から前記終端部に向かう方向に移動させる搬送機能を有する搬送リフター部材とし
    前記加熱領域は、前記加熱領域に導入された未燃カーボンを含むフライアッシュを、前記加熱手段により前記未燃カーボンが燃焼を開始する温度に達するまで昇温させ、前記燃焼バーナーの火炎により前記未燃カーボンの燃焼を開始させる機能を有し、
    前記自燃領域は、前記加熱領域から送り込まれた前記フライアッシュを、前記加熱手段により前記未燃カーボンの燃焼が連続的に進行する温度に保持する機能を有し、
    前記沈静化領域は、前記自燃領域から送り込まれた前記フライアッシュの浮遊状態を解消して沈静化する機能を有する、ことを特徴とする焼成装置。
  2. 前記自燃領域のロータリーキルンの内周面に、複数の前記リフター部材及び前記搬送リフター部材を前記ロータリーキルンの回転方向に沿って所定間隔ごとに交互に配置した請求項1記載の焼成装置。
  3. 前記自燃領域のロータリーキルンの内周面に、複数の前記リフター部材及び前記搬送リフター部材をロータリーキルンの回転軸心方向に沿って所定間隔ごとに交互に配置した請求項1または2記載の焼成装置。
  4. 前記リフター部材に前記回転軸心と略平行をなす谷溝部を設け、前記搬送リフター部材に前記回転軸心と交差する方向をなす谷溝部を設けた請求項1〜3のいずれかに記載の焼成装置。
  5. 前記加熱領域に設けられた前記搬送部材と前記撹拌部材との間に隙間を設けた請求項1〜4のいずれかに記載の焼成装置。
  6. 前記加熱領域の前記搬送部材の間において前記ロータリーキルンの回転方向に隣り合う前記撹拌部材が互いに交差する方向をなすように変位させて配置した請求項1〜5のいずれかに記載の焼成装置。
  7. 前記沈静化領域の前記搬送部材の間において前記ロータリーキルンの回転方向に隣り合う前記撹拌部材が互いに平行をなすように配置した請求項1〜6のいずれかに記載の焼成装置。
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