JP6037672B2 - バーニッシュ加工方法およびバーニッシュ加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、バーニッシュ加工方法およびバーニッシュ加工装置に関するものであり、例えば、ハードディスク装置に用いられる磁気ディスクの表面研磨仕上げを行う際に好適に使用されるバーニッシュ加工方法に関するものである。
ハードディスク装置に用いられる磁気ディスクの記録密度が高められることに伴って、磁気ディスクと、磁気ディスクの磁気記録面上を浮上走行する磁気ヘッドとの距離がますます狭くなってきている。このため、磁気ヘッドの浮上量を低下させることが要求されている。
また、従来から磁気ディスクの製造工程において、磁気ディスクの表面に形成または付着されている微小な塵埃や突起物を除去するバーニッシュ加工(研磨処理)が行われている。バーニッシュ加工を行うことにより、磁気ディスクの表面の平滑性が向上するため、ハードディスク装置における磁気ヘッドの浮上量をより小さくできる。
従来のバーニッシュ加工方法としては、例えば、回転させた磁気ディスクの表面に、コンタクトローラによって研磨テープを押し当てて、研磨テープを磁気ディスクの表面に対して走行させる方法が挙げられる(例えば、特許文献1参照。)。
バーニッシュ加工に用いられる研磨テープは、通常、供給リールと巻取りリールとの間に掛け渡されており、供給リールから順次供給され、巻取りリールに巻き取られる。そして、研磨テープが、供給リール側から巻取りリール側に走行する途中で、研磨テープの砥粒面と反対側の面(裏面)がコンタクトローラにより押圧されて、研磨面が磁気ディスクの表面に押し当てられるようになっている。
バーニッシュ加工に用いられる研磨テープ(バーニッシュテープ)としては、通常ポリエステル製のベースフィルム上に研磨材層を形成してなるテープを使用する。研磨材としては、平均粒子径が0.05μm〜50μm程度の、酸化クロム、α−アルミナ、炭化珪素、非磁性酸化鉄、ダイヤモンド、γ−アルミナ、α,γ−アルミナ、熔融アルミナ、コランダム、人造ダイヤモンド等が用いられる(例えば、特許文献2参照)。
また、特許文献3には、磁気ディスクの表面のバーニッシュ工程において、磁気ディスクの最外周のさらに外側に設けたランプロード上にバーニッシュテープをロードさせた後、磁気ディスクの表面にテープを移動させて加工を行い、その後、ランプロード上でテープをアンロードさせることが記載されている。
特開平11−277339号公報 特開平09−054943号公報 特開2010−267313号公報
しかしながら、従来の技術では、磁気ヘッドの浮上量を低下させるためにバーニッシュ加工を行うと、磁気ディスクの表面が汚染されてしまうという問題があった。
本発明者の検討によると、バーニッシュ加工後の磁気ディスクでは、表面の汚染物質にアルミナ粒子が含まれていた。そして、汚染物質に含まれるアルミナ粒子は、バーニッシュ加工に用いられる研磨テープの研磨剤層に固着されている砥粒が、バーニッシュ加工の際に脱粒したものであることが明らかとなった。
ここで、バーニッシュ加工を行う際における研磨テープの研磨剤層からの脱粒または破砕された砥粒の発生について、図面を用いて説明する。
図5は、バーニッシュ加工に使用された後の研磨テープの一例を示した拡大断面図である。図5に示す研磨テープは、支持体120上に研磨材層160が形成されているものである。研磨材層160は、図5に示すように砥粒150と、砥粒150同士を結着するとともに砥粒150と支持体120とを結着し、研磨剤層160に砥粒150を固着させる結合剤60とを有している。
研磨テープを用いてバーニッシュ加工を行うと、研磨テープと磁気ディスクとの接触によって、研磨材層160に衝撃が負荷される。この衝撃によって、図5に示すように、研磨材層160に固着されていた砥粒150が脱粒したり破砕されたり(図5においては破砕された砥粒を符号70で示す。)して、研磨材層160から分離される。このようにして研磨材層160から脱粒された砥粒150や破砕された砥粒150の一部は、磁気ディスク表面に付着されて、磁気ディスクの表面を汚染させる原因となる場合がある。
さらに、発明者の検討によると、研磨テープに固着されている砥粒の脱粒または破砕は、バーニッシュ加工の終了に近い段階で発生する可能性が高いことが分かった。その理由を図6(a)〜図6(d)に示すバーニッシュ加工装置を用いて、従来のバーニッシュ加工を行う場合を例に挙げて説明する。図6(a)〜図6(d)は、バーニッシュ加工に用いられる従来のバーニッシュ加工装置の断面構造を示した拡大模式図である。
図6(a)〜図6(d)に示すバーニッシュ加工装置を用いてバーニッシュ加工を行う場合、まず、図6(a)に示すように、磁気ディスク61をスピンドル62にチャッキングして、磁気ディスク61を回転させる。
次いで、図6(b)に示すように、コンタクトローラ63、63を用いて、一対の研磨テープ64、64を、回転している磁気ディスク61を両面から挟み込むように配置し、磁気ディスク61の内周端を含む位置にそれぞれ押し当てて、バーニッシュ加工を開始する。
その後、図6(c)に示すように、一対の研磨テープ64、64を、磁気ディスク61の両側の表面に押し当てながら、磁気ディスク61の表面に対して磁気ディスク61の内側(中心側)から外側に向けて、磁気ディスク61の半径方向に相対的に移動させる。
そして、図6(d)に示すように、一対の研磨テープ64、64における磁気ディスク61の中心側の端部が、磁気ディスク61の外周端61aよりも外側の位置となるまで、研磨テープ64、64を磁気ディスク61に対して相対的に移動させる。このことにより、研磨テープ64、64と磁気ディスク61とが接触されなくなり、バーニッシュ加工が終了される。
発明者の検討によると、一対の研磨テープ64、64の幅方向の一部が、磁気ディスク61の外周端61aの表面に押し当てられた状態となっているバーニッシュ加工の終了に近い段階では、研磨テープ64、64の幅方向の一部のみが磁気ディスク61と接触していることになり、研磨テープ64、64の幅方向の一部にのみ強い力が負荷されることになる。このため、バーニッシュ加工の終了に近い段階で、研磨テープ64、64に固着されている砥粒150の脱粒または破砕が発生しやすいことが分かった。
この問題を解決するために、特許文献3に示されるように、磁気ディスクの最外端のさらに外側に板状部材(以後、この板状部材を「外周プレート」と記載する。)を設置することが考えられる。すなわち、磁気ディスクの外周端の表面に、研磨テープの幅方向の一部が押し当てられている時には、磁気ディスクの外周端よりも外側の位置に配置された外周プレートに、磁気ディスクの外周端よりも外側の位置に配置されている研磨テープの一部が押し当てられているものとする。このことにより、研磨テープの幅方向の一部に加わる強い力が緩和され、研磨テープに固着されている砥粒の脱粒または破砕を防止できる。
しかしながら、磁気ディスクの外側に外周プレートを設けても、研磨テープからの砥粒の脱粒や破砕を十分に防ぐことができない場合があり、十分に高い歩留まりが得られないという不都合があった。このため、より一層、磁気ディスク表面の汚染を低下させることが要求されている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、研磨テープからの砥粒の脱粒や破砕による磁気ディスクの汚染を効果的に抑えつつ、磁気ディスクの表面の平滑性を向上させて、磁気ヘッドの浮上量を低下させることができるバーニッシュ加工方法およびバーニッシュ加工装置を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意努力検討した。
その結果、バーニッシュ加工装置に配置されている外周プレートの表面と磁気ディスクの表面との間に段差が形成されている場合、磁気ディスクの外側に外周プレートを設けても、研磨テープからの砥粒の脱粒や破砕を十分に防ぐことができないことが分かった。すなわち、外周プレートの表面と磁気ディスクの表面との間に段差が形成されていると、段差によって研磨テープの表面に強い力が加わるため、研磨テープに固着された砥粒の脱粒または破砕が発生しやすくなる。
そこで、本発明者は、外周プレートの表面と磁気ディスクの表面との間に段差に着目して、検討を重ねた。そして、外周プレートの表面と磁気ディスクの表面との間の段差が、磁気ディスクおよび/または外周プレートをバーニッシュ加工装置に設置する際の位置ずれや、繰り返しバーニッシュ加工を行うことによる外周プレートの位置ずれなどによって、磁気ディスクおよび/または外周プレートがバーニッシュ加工装置の所定の位置に正確に設置されていない場合に発生することが分かった。
また、一般に、バーニッシュ加工は、生産性を確保するために、複数枚の磁気ディスクに対して1枚ずつ連続して行われる。この場合、バーニッシュ加工は、磁気ディスクの枚数分、複数回連続して行われることになる。連続して複数回繰り返し行われるバーニッシュ加工の全てにおいて、磁気ディスクをバーニッシュ加工装置に設置する際の位置ずれが生じにないようにすることは困難である。また、通常、連続して複数回繰り返しバーニッシュ加工を行う場合には、生産性を確保するために、バーニッシュ加工の全てが終了するまで、一旦取り付けた外周プレートを取り外すことはなく、バーニッシュ加工装置に設置したままとする。このため、連続して複数回繰り返し行われるバーニッシュ加工において、バーニッシュ加工を行うことによる外周プレートの摩耗や劣化・変形・支持手段の緩みなどに伴う位置ずれが生じにないようにすることは困難である。
このため、複数枚の磁気ディスクに対して1枚ずつ連続して行う場合には、特に、外周プレートの表面と磁気ディスクの表面との間の段差に起因する研磨テープからの砥粒の脱粒や破砕を防止することは困難であり、歩留まりを容易に向上させることはできないことが分かった。
そこで、本発明者は、外周プレートの表面と磁気ディスクの表面との間の段差を防止するべく検討を重ねた。その結果、磁気ディスクの外周端の外側となる位置に外周プレートが配置されているバーニッシュ加工装置を用いて、磁気ディスクに対してバーニッシュ加工を行う場合、バーニッシュ加工装置に磁気ディスクを支持させた後、バーニッシュ加工を行う前に、外周プレートの表面と磁気ディスクの表面とが同一平面となるようにする位置合わせ工程を行うことで、以下に示すように、研磨テープに固着されている砥粒の脱粒または破砕を防止できることを見出し、本発明を想到した。
すなわち、上記の位置合わせ工程を行った場合、外周プレートの表面と磁気ディスクの表面とが同一平面とされた状態で、バーニッシュ加工が行われる。このため、バーニッシュ加工において磁気ディスクの外周端に研磨テープが押し当てられている時には、磁気ディスクの外周端とともに、磁気ディスクの表面と同一平面とされた外周プレートの表面にも研磨テープが押し当てられることになる。したがって、研磨テープにおける磁気ディスクの外周端に押し当てられている部分と外周プレートに押し当てられている部分とには、略均一な力が負荷されることになり、研磨テープの一部に強い力が加わることによる砥粒の脱粒または破砕を効果的に防止できる。
なお、本発明において「外周プレートの表面と磁気ディスクの表面とが同一平面とされた状態」とは、外周プレートの表面と磁気ディスクの表面との、磁気ディスクの厚み方向の位置のずれが±45μm以下であって、可能な範囲でずれを0に近づけた状態を意味する。
すなわち、本発明は、以下の構成を有する。
(1) 磁気ディスクを回転可能に支持する回転支持手段に、前記磁気ディスクを支持させる基板設置工程と、回転させた前記磁気ディスクの表面に研磨テープを押し当てながら、前記研磨テープを前記磁気ディスクの半径方向に相対的に移動させるバーニッシュ加工工程とを備え、前記基板設置工程と前記バーニッシュ加工工程との間に、前記磁気ディスクの外周端の外側に設置された外周プレートおよび/または前記磁気ディスクの前記磁気ディスクの厚み方向の位置を調整して、前記外周プレートの表面と前記磁気ディスクの表面とが同一平面となるようにする位置合わせ工程を行うことを特徴とするバーニッシュ加工方法。
(2) 前記基板設置工程と前記位置合わせ工程と前記バーニッシュ加工工程とをこの順で複数回繰り返し行うことにより、複数枚の前記磁気ディスクのバーニッシュ加工を1枚ずつ連続して行うことを特徴とする(1)に記載の磁気ディスクのバーニッシュ加工方法。
(3) 前記バーニッシュ加工工程において、前記研磨テープを前記外周プレート上に移動させることにより、前記磁気ディスクと前記研磨テープとを離間させることを特徴とする(1)または(2)に記載のバーニッシュ加工方法。
(4) 磁気ディスクを回転可能に支持する回転支持手段と、前記回転支持手段に支持されている前記磁気ディスクの外周端の外側となる位置に配置された外周プレートと、回転させた前記磁気ディスクの表面に研磨テープを押し当てながら、前記研磨テープを前記磁気ディスクの半径方向に相対的に移動させるテープ移動手段と、前記外周プレートおよび/または前記磁気ディスクの前記磁気ディスクの厚み方向の位置を調整して、前記外周プレートの表面と前記磁気ディスクの表面とが同一平面となるようにする位置合わせ手段とを有することを特徴とするバーニッシュ加工装置。
(5) 前記位置合わせ手段が、前記磁気ディスクを前記回転支持手段に支持させる度に、前記外周プレートおよび/または前記磁気ディスクの前記磁気ディスクの厚み方向の位置を調整するものであることを特徴とする(4)に記載のバーニッシュ加工装置。
(6) 前記位置合わせ手段が、前記外周プレートおよび/または前記磁気ディスクを前記磁気ディスクの厚み方向に±45μmの範囲内で移動させて、前記外周プレートの表面と前記磁気ディスクの表面とが同一平面となるようにするものであることを特徴とする(4)または(5)に記載のバーニッシュ加工装置。
(7) 前記外周プレートの表面が、前記磁気ディスクと同じ粗さのガラス、ステンレス、またはセラミックス材料の何れかで形成されたものであることを特徴とする(4)〜(6)のいずれか一項に記載のバーニッシュ加工装置。
(8) 前記外周プレートが、着脱可能に支持されていることを特徴とする(4)〜(7)のいずれか1項に記載のバーニッシュ加工装置。
(9) 前記外周プレートが、前記磁気ディスクの外周端と前記外周プレートとの間の最短距離が10mm以下である位置に配置されていることを特徴とする(4)〜(8)のいずれか1項に記載のバーニッシュ加工装置。
(10) 前記テープ移動手段が、前記研磨テープを介して前記磁気ディスクを両面から挟み込むように対向配置された一対の研磨テープ押圧手段および一対の研磨テープ走行系を有することを特徴とする(4)〜(9)のいずれか1項に記載のバーニッシュ加工装置。
本発明のバーニッシュ加工方法およびバーニッシュ加工装置によれば、研磨テープからの砥粒の脱粒や破砕による磁気ディスクの汚染を抑えつつ、高い歩留まりでバーニッシュ加工でき、磁気ディスクの表面の平滑性を向上させて、磁気ヘッドの浮上量を低下させることができる。
図1は、本発明において使用される研磨テープの一例を示した拡大断面図である。 図2は、本発明において適用される磁気ディスクの一例を示した拡大断面図である。 図3は、本発明のバーニッシュ加工装置の一例を説明するための模式図である。 図4は、図3に示すバーニッシュ加工装置を図3に示すAの方向から見た拡大横断面模式図である。 図5は、バーニッシュ加工に使用される研磨テープの一例を示した拡大断面図である。 図6(a)〜図6(d)は、バーニッシュ加工に用いられる従来のバーニッシュ加工装置の断面構造を示した拡大模式図である。 図7は、磁気記録再生装置の一例を示した概略構成図である。
以下、本発明のバーニッシュ加工方法およびバーニッシュ加工装置について図面を用いて詳細に説明する。
本発明は、磁気記録媒体(磁気ディスク)を製造する際の表面研磨仕上げにおいて用いられるバーニッシュ加工方法およびバーニッシュ加工装置に関する。より詳しくは、磁気ディスクの表面に対して研磨テープを相対的に摺動させることにより、その表面に存在する微小な塵埃や突起物を除去し、磁気ディスクの表面を平滑化する方法に関する。
以下、本発明における被加工物を、単に磁気ディスクという。
本発明においてバーニッシュ加工される磁気ディスクは、面内磁気ディスクや垂直磁気ディスクの製造工程における未完成品であってもよいし、完成品(磁気記録媒体)であってもよい。また、本発明においてバーニッシュ加工される磁気ディスクは、ディスクリートディスクやビットパターンディスクの製造工程における未完成品であってもよいし、完成品(磁気記録媒体)であってもよい。
(研磨テープ)
まず、本発明のバーニッシュ加工方法およびバーニッシュ加工装置において使用する研磨テープについて説明する。
図1は、本発明において使用される研磨テープの一例を示した拡大断面図である。図1に示す研磨テープ1は、研磨面Sを磁気ディスクの表面に対して摺動させることにより磁気ディスクを研磨するものである。
図1に示す研磨テープ1は、支持体2上に研磨材層3が形成されているものである。研磨材層3は、図1に示すように砥粒5と、砥粒5同士を結着するとともに砥粒5と支持体2とを結着し、研磨剤層3に砥粒5を固着させる結合剤6とを有している。
支持体2を構成する材料としては、特に限定されず、ポリエチレンテレフタレート等の各種樹脂などが用いられる。
研磨剤層3は、図1に示すように、表面に砥粒5の粒子形状を反映した凹凸を有している。
砥粒5としては、例えば、酸化クロム、α−アルミナ、炭化珪素、非磁性酸化鉄、ダイヤモンド、γ−アルミナ、α,γ−アルミナ、熔融アルミナ、コランダム、人造ダイヤモンド等よりなる粒子が挙げられ、これらを1種または2種以上、適宜組み合わせて用いることもできる。
結合剤6としては、特に限定されず、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、感光性樹脂等がいずれも使用可能である。結合剤6として使用される樹脂は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いても構わない。
結合剤6に使用される熱硬化性樹脂としては、例えば、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。
結合剤6に使用される熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂、ブタジエンスチレン樹脂、ポリブタジエン樹脂、アクリルゴム系MBS樹脂等が挙げられる。
結合剤6に使用される感光性樹脂としては、例えば、メタクリル樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
図1に示す研磨テープ1は、研磨剤層3の表面が液体潤滑層4によって覆われているものであっても良い。液体潤滑層4は、バーニッシュ加工工程において、磁気ディスクの表面と研磨テープ1の表面との間に生ずる剪断力(動摩擦係数)を安定化し、砥粒5の脱落をより一層抑制する効果を有する。
液体潤滑層4に用いられる液体潤滑剤としては、特に限定されないが、パーフルオロポリエーテル構造を有する化合物を含有して入ることが好ましい。研磨剤層3の表面を液体潤滑層4で覆うと、バーニッシュ加工工程で、液体潤滑剤が磁気ディスクに転写される場合がある。パーフルオロポリエーテル構造を有する化合物は、磁気ディスク表面に塗布する潤滑剤として一般的に用いられるものである。したがって、液体潤滑層4がパーフルオロポリエーテル構造を有する化合物である場合、研磨テープ1の液体潤滑剤が磁気ディスクに転写されても問題が生じないという利点がある。
(磁気ディスク)
次に、本発明のバーニッシュ加工方法およびバーニッシュ加工装置が適用される磁気ディスクの一例について、図2を参照しながら説明する。図2は、本発明において適用される磁気ディスクの一例を示した断面図であり、磁気ディスクの一方の主面側を拡大して示した拡大断面図である。
図2に示す磁気ディスク10は、非磁性基板11の両面(一方の主面10aおよび他方の主面10b)に、それぞれ軟磁性下地層12、配向制御層13、磁性層14、保護層15、潤滑剤層16が順次積層されてなるものである。
<非磁性基板>
非磁性基板11としては、AlまたはAl合金などの金属または合金材料からなる基体上に、NiPまたはNiP合金からなる膜が形成されたものなどを用いることができる。また、非磁性基板11としては、ガラス、セラミックス、シリコン、シリコンカーバイド、カーボン、樹脂などの非金属材料からなるものを用いてもよいし、この非金属材料からなる基体上にNiPまたはNiP合金の膜を形成したものを用いてもよい。
(密着層)
密着層は、非磁性基板11と密着層上に設けられる軟磁性下地層12とを接して配置した場合における非磁性基板11の腐食の進行を防止するものであり、非磁性基板11と軟磁性下地層12との間に設けられていることが好ましい。密着層の材料としては、例えば、Cr、Cr合金、Ti、Ti合金など適宜選択できる。密着層の厚みは、密着層を設けることによる効果が十分に得られるように2nm以上であることが好ましい。
密着層は、例えば、スパッタリング法により形成できる。
<軟磁性下地層>
軟磁性下地層12は、第1軟磁性膜と、Ru膜からなる中間層と、第2軟磁性膜とが順に積層された構造を有していることが好ましい。すなわち、軟磁性下地層12は、2層の軟磁性膜の間にRu膜からなる中間層を挟み込むことによって、中間層の上下の軟磁性膜がアンチ・フェロ・カップリング(AFC)結合した構造を有していることが好ましい。軟磁性下地層12がAFC結合した構造を有していることにより、外部からの磁界に対しての耐性、並びに垂直磁気記録特有の問題であるWATE(Wide Area Tack Erasure)現象に対しての耐性を高めることができる。
軟磁性下地層12の膜厚は、15〜80nmの範囲であることが好ましく、20〜50nmの範囲であることが更に好ましい。軟磁性下地層12の膜厚が15nm未満であると、磁気ヘッドからの磁束を十分に吸収することができず、書き込みが不十分となり、記録再生特性が悪化する恐れがあるため、好ましくない。一方、軟磁性下地層12の膜厚が80nmを超えると、生産性が著しく低下するため好ましくない。
第1および第2軟磁性膜は、CoFe合金からなるものであることが好ましい。第1および第2軟磁性膜がCoFe合金からなるものである場合、高い飽和磁束密度Bs(1.4(T)以上)を実現できる。
また、第1および第2軟磁性膜に使用されるCoFe合金には、Zr、Ta、Nbの何れかを添加することが好ましい。これにより、第1および第2軟磁性膜の非晶質化が促進され、シード層の配向性を向上させることが可能になるとともに、磁気ヘッドの浮上量を低減することが可能となる。
軟磁性下地層12は、スパッタリング法により形成できる。
(シード層)
シード層は、その上に設けられた配向制御層13および磁性層14の配向や結晶サイズを制御するためのものであり、磁気ヘッドから発生する磁束の基板面に対する垂直方向成分を大きくするとともに、磁性層14の磁化の方向をより強固に非磁性基板11と垂直な方向に固定するために設けられている。このため、配向制御層13の下にはシード層が設けられていることが好ましい。
シード層は、NiW合金からなるものであることが好ましい。シード層がNiW合金からなるものである場合、必要に応じてNiW合金にB、Mn、Ru、Pt、Mo、Taなどの他の元素を添加してもよい。
シード層の膜厚は、2〜20nmの範囲であることが好ましい。シード層の膜厚が2nm未満であると、シード層を設けたことによる効果が十分に得られない場合がある。一方、シード層の膜厚が20nmを超えると、結晶サイズが大きくなるために好ましくない。
シード層は、スパッタリング法により形成できる。
<配向制御層>
配向制御層13は、磁性層14の配向が良好なものとなるように制御するものである。配向制御層13は、Ru又はRu合金からなるものであることが好ましい。
配向制御層13の膜厚は、5〜30nmの範囲であることが好ましい。配向制御層13の膜厚を30nm以下とすることで、磁気ヘッドと軟磁性下地層12との間の距離が小さいものとなり、磁気ヘッドからの磁束を急峻にすることができる。また、配向制御層13の膜厚を5nm以上とすることで、磁性層14の配向を良好に制御できる。
配向制御層13は、1層からなるものであってもよいし、複数層からなるものであってもよい。配向制御層13が複数層からなるものである場合、全ての配向制御層13が同じ材料からなるものであってもよいし、少なくとも一部が異なる材料からなるものであってもよい。
配向制御層13は、スパッタリング法により形成できる。
<磁性層>
磁性層14は、磁化容易軸が基板面に対して垂直方向を向いた磁性膜からなる。磁性層14は、CoとPtを含むものであり、更にSNR特性を改善するために、酸化物や、Cr、B、Cu、Ta、Zrなどを含むものであってもよい。
磁性層14に含有される酸化物としては、SiO、SiO、Cr、CoO、Ta、TiOなどが挙げられる。
磁性層14は、1層からなるものであってもよいし、組成の異なる材料からなる複数層からなるものであってもよい。
例えば、磁性層14が第1磁性層と第2磁性層と第3磁性層の3層からなる場合、第1磁性層は、Co、Cr、Ptを含み、さらに酸化物を含んだ材料からなるグラニュラー構造のものであることが好ましい。第1磁性層に含有される酸化物としては、例えばCr、Si、Ta、Al、Ti、Mg、Coなどの酸化物を用いることが好ましい。その中でも特に、TiO、Cr、SiOなどを好適に用いることができる。また、第1磁性層は、酸化物を2種類以上添加した複合酸化物からなることが好ましい。その中でも特に、Cr−SiO、Cr−TiO、SiO−TiOなどを好適に用いることができる。
第1磁性層は、Co、Cr、Pt、酸化物の他に、B、Ta、Mo、Cu、Nd、W、Nb、Sm、Tb、Ru、Reの中から選ばれる1種類以上の元素を含むことができる。上記元素を含むことにより、磁性粒子の微細化を促進、又は結晶性や配向性を向上させることができ、より高密度記録に適した記録再生特性、熱揺らぎ特性を得ることができる。
第2磁性層には、第1磁性層と同様の材料を用いることができる。第2磁性層は、グラニュラー構造のものであることが好ましい。
また、第3磁性層は、Co、Cr、Ptを含み、酸化物を含まない材料からなる非グラニュラー構造のものであることが好ましい。第3磁性層は、Co、Cr、Ptの他に、B、Ta、Mo、Cu、Nd、W、Nb、Sm、Tb、Ru、Re、Mnの中から選ばれる1種類以上の元素を含むことができる。第3磁性層がCo、Cr、Ptの他に上記元素を含むものであることにより、磁性粒子の微細化を促進、又は結晶性や配向性を向上させることができ、より高密度記録に適した記録再生特性及び熱揺らぎ特性を得ることができる。
磁性層14の厚みは、5〜25nmとすることが好ましい。磁性層14の厚みが上記未満であると、十分な再生出力が得られず、熱揺らぎ特性も低下する。また、磁性層14の厚さが上記範囲を超えた場合には、磁性層14中の磁性粒子の肥大化が生じ、記録再生時におけるノイズが増大し、信号/ノイズ比(S/N比)や記録特性(OW)に代表される記録再生特性が悪化するため好ましくない。
また、磁性層14が複数層からなるものである場合、隣接する磁性層の間には、非磁性層を設けることが好ましい。磁性層14が第1磁性層と第2磁性層と第3磁性層の3層からなる場合、第1磁性層と第2磁性層との間と、第2磁性層と第3磁性層との間に、非磁性層を設けることが好ましい。
磁性層間に非磁性層を適度な厚みで設けることで、個々の膜の磁化反転が容易になり、磁性粒子全体の磁化反転の分散を小さくすることができ、S/N比をより向上させることができる。
磁性層の間に設けられる非磁性層は、例えば、Ru、Ru合金、CoCr合金、CoCrX1合金(X1は、Pt、Ta、Zr、Re,Ru、Cu、Nb、Ni、Mn、Ge、Si、O、N、W、Mo、Ti、V、Zr、Bの中から選ばれる少なくとも1種又は2種以上の元素を表す。)などを好適に用いることができる。
また、磁性層の間に設けられる非磁性層としては、酸化物、金属窒化物、又は金属炭化物を含んだ合金材料を使用することが好ましい。具体的には、酸化物として、例えば、SiO、Al、Ta、Cr、MgO、Y、TiOなど、金属窒化物として、例えば、AlN、Si、TaN、CrNなど、金属炭化物として、例えば、TaC、BC、SiCなどをそれぞれ用いることができる。
磁性層の間に設けられる非磁性層の厚みは、0.1〜1nmとすることが好ましい。非磁性層の厚みを上記の範囲とすることで、S/N比をより向上させることができる。
非磁性層は、スパッタリング法により形成できる。
また、磁性層14は、より高い記録密度を実現するために、磁化容易軸が基板面に対して垂直方向を向いた垂直磁気記録の磁性層であることが好ましいが、面内磁気記録であってもよい。
磁性層14は、蒸着法、イオンビームスパッタ法、マグネトロンスパッタ法など従来の公知のいかなる方法によって形成してもよいが、通常、スパッタリング法により形成される。
<保護層>
保護層15としては、プラズマCVD法によって形成されるCVDカーボン、非晶質カーボン、含水素カーボン、含窒素カーボン、含フッ素カーボンなどのカーボン系材料、シリカ、ジルコニア等のセラミック系材料を適宜選択して用いることができる。中でも、硬く緻密なCVDカーボンが、耐久性の面のみならず、経済性、生産性等の面から好適に用いられる。
<潤滑剤層>
最上層である潤滑剤層16の材料としては、重合性不飽和基含有パーフロロポリエーテル化合物の重合物が好適である。重合性不飽和基含有パーフロロポリエーテル化合物としては、例えば、主鎖であるパーフロロポリエーテルの少なくとも一端に、重合性を有する不飽和結合を持つ有機基が結合されてなる化合物等を挙げることができる。
(バーニッシュ加工装置)
次に、本発明のバーニッシュ加工装置の一例について、図3および図4を参照しながら説明する。図3は、本発明のバーニッシュ加工装置の一例を説明するための模式図である。図4は、図3に示すバーニッシュ加工装置を図3に示すAの方向から見た拡大横断面模式図であり、図3は、図4に示すBの方向から見た縦断面図である。
図3に示すバーニッシュ加工装置20は、磁気ディスク10の回転支持手段21と、外周プレート75と、テープ移動手段22と、位置合わせ手段とを有している。
図3に示すように、回転支持手段21は、磁気ディスク10を回転可能に支持するものであり、図示しないスピンドルモータによって回転駆動されるスピンドル24と、スピンドル24の中心に取り付けられた磁気ディスク保持機構25とを有している。磁気ディスク保持機構25には、磁気ディスク10が保持されており、磁気ディスク10の中心が装着されている。磁気ディスク保持機構25に磁気ディスク10が保持された状態で、スピンドル24が回転駆動されると、磁気ディスク10がスピンドル24の回転方向および回転数に応じて回転操作される。
なお、回転支持手段21は、回転している磁気ディスク10のトラックの走査方向が、第1の研磨テープ1aの走行方向(図3中矢印Ra方向)および第2の研磨テープ1bの走行方向(図3中矢印Rb方向)と逆方向となる回転方向(図3中矢印r方向)で、磁気ディスク10を回転操作するように構成されている。
また、図3に示すバーニッシュ加工装置20は、研磨面Sが磁気ディスク10の一方の主面10aと対向するように走行する第1の研磨テープ1aと、研磨面Sが磁気ディスク10の他方の主面10bと対向するように走行する第2の研磨テープ1bとを有している。研磨テープ1a、1bとしては、図1に示す長尺状の研磨テープ1が用いられている。
外周プレート75は、図4に示すように、回転支持手段21に支持されている磁気ディスク10の外周端10cの外側となる位置に、外周プレート支持手段78に支持されることよって配置されている。
外周プレート75は、磁気ディスク10の外周端10cと外周プレート75との間の最短距離が、0.2mm以上となる位置に配置されていることが好ましい。この場合、外周プレート75と接触させることなく磁気ディスク10の着脱を容易に効率よく行うことができる。
また、外周プレート75は、磁気ディスク10の外周端10cと外周プレート75との間の最短距離が10mm以下となる位置に配置されていることが好ましく、最短距離が5mm以下となる位置に配置されていることがより好ましく、最も好ましくは最短距離を1mm以下となる位置に配置する。上記最短距離が10mm以下である場合、外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面との位置合わせを高精度で行うことができることと、外周プレート75と磁気ディスク10との距離が十分に近いこととによって、磁気ディスク10の外周端10cに研磨テープ1a、1bが押し当てられている時に、磁気ディスク10の外周端10cに押し当てられている部分と外周プレート75に押し当てられている部分の研磨テープ1a、1bに負荷される力が、より一層均一となる。したがって、研磨テープ1a、1bの一部に強い力が加わることによる砥粒の脱粒または破砕をより効果的に防止できる。
また、図3に示すバーニッシュ加工装置20では、外周プレート75は、外周プレート支持手段78によって着脱可能に支持されている。したがって、図3に示すバーニッシュ加工装置20では、外周プレート75を必要に応じて交換することができる。
また、外周プレート75は、表面が、磁気ディスク10と同じ粗さのガラス、ステンレス、またはセラミックス材料の何れかで形成されたものであることが好ましく、磁気ディスク10の非磁性基板11と同じ材料からなるものであることがより好ましい。すなわち、外周プレート75の表面性状とバーニッシュ加工される磁気ディスク10の表面性状とは、できるだけ近似していることが好ましい。外周プレート75と磁気ディスク10との表面性状が近似しているほど、磁気ディスク10の外周端10cに研磨テープ1a、1bが押し当てられている時に、磁気ディスク10の外周端10cに押し当てられている部分と外周プレート75に押し当てられている部分の研磨テープ1a、1bに負荷される力が、均一となり、砥粒の脱粒または破砕を抑制できる。
また、外周プレート75は、外周プレート75に押し当てられている部分の研磨テープ1a、1bに負荷される力を均一なものとし、砥粒の脱粒または破砕をより一層抑制できるように、平坦性の高いものであることが好ましい。
また、図3に示すバーニッシュ加工装置20では、外周プレート75は、磁気ディスク10と同じ厚さを有するものとされている。このことにより、図3に示すバーニッシュ加工装置20では、磁気ディスク10の表面および裏面を、外周プレート75の表面および裏面とそれぞれ同一平面となるように位置合わせすることができる。よって、図3に示すバーニッシュ加工装置20では、磁気ディスク10を両面から挟み込むように研磨テープ1a、1bを対向配置して、研磨テープ1a、1bからの砥粒の脱粒や破砕による磁気ディスク10の汚染を抑えつつ、磁気ディスク10の両面に対して同時に効率よく高い歩留まりでバーニッシュ加工を行うことができる。
また、位置合わせ手段は、外周プレート75および/または磁気ディスク10の磁気ディスク10の厚み方向の位置を調整して、外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面とが同一平面となるようにするものである。
図3に示すバーニッシュ加工装置20では、外周プレート支持手段78および回転支持手段21が、位置合わせ手段を兼ねるものとされている。
すなわち、外周プレート支持手段78は、外周プレート75を支持した状態で、外周プレート75の厚み方向(図4(a)に示す矢印C方向)に移動可能なものとされている。外周プレート支持手段78は、外周プレート75を、磁気ディスク10の厚み方向(図4(a)に示す矢印C方向)に、高速で位置調整するためには±500μm、好ましくは±100μm、最も好ましくは±45μmの範囲内で移動させることにより、外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面とが同一平面となるようにするものである。
また、回転支持手段21は、磁気ディスク10を支持した状態で、磁気ディスク10の厚み方向に移動可能なものとしてもよい。回転支持手段21は、磁気ディスク10を、磁気ディスク10の厚み方向に、最も好ましくは±45μmの範囲内で移動させることにより、外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面とが同一平面となるようにするものである。
位置合わせ手段である外周プレート支持手段78および回転支持手段21は、磁気ディスク10を回転支持手段21に支持させる度に、外周プレート75および/または磁気ディスク10の磁気ディスク10の厚み方向の位置を調整するものである。
したがって、複数枚の磁気ディスク10に対して1枚ずつ連続してバーニッシュ加工を行う場合に、磁気ディスク10をバーニッシュ加工装置20に設置する際の位置ずれや、バーニッシュ加工を行うことによる外周プレート75の摩耗や劣化・変形・支持手段の緩みなどに伴う位置ずれが生じたとしても、位置合わせ手段によって外周プレート75および/または磁気ディスク10の磁気ディスク10の厚み方向の位置を調整することで、外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面との間の段差をなくすことができる。よって、外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面との間の段差に起因する研磨テープ1a、1bからの砥粒の脱粒や破砕を防止することができ、歩留まりを向上させることができる。
また、外周プレート支持手段78および回転支持手段21は、外周プレート75および/または磁気ディスク10を磁気ディスク10の厚み方向に±500μmの範囲内、好ましくは±100μmの範囲内、最も好ましくは±45μmの範囲内で移動可能なものである。なお、外周プレート75および/または磁気ディスク10の磁気ディスク10の厚み方向への移動範囲は、スピンドル24における磁気ディスク10のチャッキング精度などに応じて適宜決定できる。
外周プレート支持手段78および回転支持手段21が、外周プレート75および/または磁気ディスク10を磁気ディスク10の厚み方向に±45μmの範囲内で移動可能なものである場合、外周プレート75および/または磁気ディスク10の磁気ディスク10の厚み方向の位置を合わせる際における外周プレート75および/または磁気ディスク10の移動距離が必要以上に長いものとなることがなく、外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面とを同一平面となるようにする位置合わせ工程の時間が十分に短く、高い生産性が得られるものとなる。
しかも、外周プレート支持手段78および回転支持手段21が、外周プレート75および/または磁気ディスク10を磁気ディスク10の厚み方向に±45μmの範囲内で移動可能なものである場合、磁気ディスク10および/または外周プレート75をバーニッシュ加工装置20に設置する際の位置ずれや、繰り返しバーニッシュ加工を行うことによる外周プレート75の位置ずれが生じたとしても、位置合わせ手段によって外周プレート75および/または磁気ディスク10の磁気ディスク10の厚み方向の位置を調整することで、外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面との間の段差をなくすことができる。
また、本実施形態のバーニッシュ加工装置20は、外周プレート75の厚み方向における外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面との位置関係を計測するための計測手段(不図示)を備えている。計測手段としては、例えば非接触型のレーザー変位計などを用いることが好ましい。
また、位置合わせ手段(回転支持手段21および外周プレート支持手段78)は、計測手段による計測結果に基づいて、外周プレート75または磁気ディスク10を外周プレート75の厚み方向に移動させるものであることが好ましい。
さらに、本実施形態においては、計測手段が、磁気ディスク10を回転支持手段21に支持させる度に、外周プレート75の厚み方向における外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面との位置関係を計測するものであって、位置合わせ手段が、磁気ディスク10を回転支持手段21に支持させる度に、計測手段による計測結果に基づいて、外周プレート75または磁気ディスク10を外周プレート75の厚み方向に移動させるものであることがより好ましい。
なお、本実施形態においては、回転支持手段21および外周プレート支持手段78が、位置合わせ手段を兼ねるものとなっている場合を例に挙げて説明したが、回転支持手段21および外周プレート支持手段78が、それぞれ位置合わせ手段とは別に備えられていてもよいし、回転支持手段21と外周プレート支持手段78のいずれか一方のみが、位置合わせ手段を兼ねるものとなっていてもよい。
また、位置合わせ手段は、回転支持手段21および外周プレート支持手段78のうち一方のみであってもよい。
テープ移動手段22は、回転させた磁気ディスク10の両方の表面にそれぞれ研磨テープ1a、1bを押し当てながら、研磨テープ1a、1bを磁気ディスク10の半径方向に相対的に移動させるものである。
図3および図4に示すバーニッシュ加工装置20では、テープ移動手段22は、図3に示すように、研磨テープ1a、1bを介して磁気ディスク10を両面から挟み込むように対向配置された一対の研磨テープ押圧手段23a、23bおよび一対の研磨テープ走行系22a、22bを有するものである。
すなわち、テープ移動手段22は、磁気ディスク10を挟んで一方の側に配設された第1の研磨テープ走行系22aおよび第1の研磨テープ押圧手段23aと、他方の側に配設された第2の研磨テープ走行系22bおよび第2の研磨テープ押圧手段23bとを有している。
第1の研磨テープ走行系22aは、図示しない供給ロールおよび巻取りロールと、供給ロールおよび巻取りロールより下方に配設された第1のガイドロール26〜第4のガイドロール29とを有している。
第1のガイドロール26〜第4のガイドロール29は、各回転軸が磁気ディスク10の一方の主面10aと略平行に、且つ、回転軸同士が互いに略平行となるように配設されている。そして、第1のガイドロール26および第2のガイドロール27は、磁気ディスク10の一方の主面10aとの距離が略等しくなるように配設され、第3のガイドロール28および第4のガイドロール29は、第1のガイドロール26および第2のガイドロール27よりも磁気ディスク10から離れた位置で、磁気ディスク10の一方の主面10aからの距離が略等しくなるように配設されている。
このように構成された第1の研磨テープ走行系22aでは、供給ロールから長尺状の第1の研磨テープ1aが順次送り出される。供給ロールから送り出された第1の研磨テープ1aは、第1のガイドロール26〜第4のガイドロール29にガイドされつつ、略コ字状の走行路を辿って走行した後、巻取りロールに巻き取られる。ここで、第1の研磨テープ1aは、第1のガイドロール26と第2のガイドロール27との間を走行する際、その研磨面Sが、磁気ディスク10の一方の主面10aと対向した状態となる。
一方、第2の研磨テープ走行系22bは、図示しない供給ロールおよび巻取りロールと、第5のガイドロール30〜第8のガイドロール33とを有している。
第5のガイドロール30〜第8のガイドロール33は、それぞれ、磁気ディスク10を挟んで、第1のガイドロール26〜第4のガイドロール29と左右対称となるように配設されている。
このように構成された第2の研磨テープ走行系22bでは、供給ロールから長尺状の第2の研磨テープ1bが順次送り出される。供給ロールから送り出された第2の研磨テープ1bは、第5のガイドロール30〜第8のガイドロール33にガイドされつつ、略コ字状の走行路を辿って走行した後、巻取りロールに巻き取られる。ここで、第2の研磨テープ1bは、第5のガイドロール30と第6のガイドロール31との間を走行する際、その研磨面Sが、磁気ディスク10の他方の主面10bと対向した状態となる。
第1の研磨テープ押圧手段23aは、第1のガイドロール26と第2のガイドロール27との間を走行する第1の研磨テープ1aを、磁気ディスク10の一方の主面10a側に押圧して接触させ(押し当て)ながら、第1の研磨テープ1aを磁気ディスク10の半径方向に相対的に移動させるものである。
第2の研磨テープ押圧手段23bは、第5のガイドロール30と第6のガイドロール31との間を走行する第2の研磨テープ1bを、磁気ディスク10の他方の主面10b側に押圧して接触させ(押し当て)ながら、第2の研磨テープ1bを磁気ディスク10の半径方向に相対的に移動させるものである。
本実施形態においては、研磨テープ押圧手段23a、23bが、研磨テープ1a、1bを磁気ディスク10の半径方向に移動させることができるものとなっている。したがって、磁気ディスク10の位置を固定した状態で、研磨テープ押圧手段23a、23bを移動させることにより、研磨テープ1a、1bを磁気ディスク10の半径方向に相対的に移動させることができる。
なお、本実施形態においては、磁気ディスク10の位置を固定した状態で、研磨テープ押圧手段23a、23bを移動させることにより、研磨テープ1a、1bを磁気ディスク10の半径方向に相対的に移動させているが、回転支持手段21として、磁気ディスク10を移動可能なものを用い、研磨テープ押圧手段23a、23bとともに磁気ディスク10を移動させることにより、研磨テープ1a、1bを磁気ディスク10の半径方向に相対的に移動させるものとしてもよい。
第1の研磨テープ押圧手段23aおよび第2の研磨テープ押圧手段23bとしては、研磨テープ1a、1bと接触する部分が柔軟性を有する材料によって構成されていることが好ましい。これにより、研磨テープ1a、1bの研磨面Sを磁気ディスク10の表面に密着性よく押し当てることができ、磁気ディスク10の表面を効率よく研磨することができる。そのような第1の研磨テープ押圧手段23aおよび第2の研磨テープ押圧手段23bとしては、例えば、樹脂や織布等よりなるパッドや、ゴムローラ等の押圧部材を研磨テープの裏面に当接させ、研磨テープ1a、1bを磁気ディスク10側に押圧するように構成されたもの等が挙げられる。
図3に示すバーニッシュ加工装置20では、第1の研磨テープ押圧手段23aおよび第2の研磨テープ押圧手段23bは、それぞれ、金属ブロック34、35と、金属ブロック34、35の一側面に取り付けられたパッド36、37と、金属ブロック34、35を水平方向(磁気ディスクの各主面に対して直交する方向(図3中矢印F1方向およびF2方向)と、磁気ディスクの各主面に対して平行する方向(半径方向)(図4中矢印F3方向およびF4方向)と)に往復移動操作する駆動手段(図示せず)とを有している。
テープ移動手段22は、研磨テープ1a、1bを外周プレート75上に移動させることにより、磁気ディスク10と研磨テープ1a、1bとを離間させるものであることが好ましい。
具体的には例えば、テープ移動手段22は、磁気ディスク10の中心に近い位置において、研磨テープ1a、1bを磁気ディスク10の厚み方向に移動させて磁気ディスク10の表面への研磨テープ1a、1bの押し当てを開始し、その後、研磨テープ1a、1bを磁気ディスク10の内側から外側に向かって磁気ディスク10の半径方向に相対的に移動させ、研磨テープ1a、1bの全体が外周プレート75上に移動されることにより、磁気ディスク10と研磨テープ1a、1bとを離間させ、この段階で、研磨テープ1a、1bを磁気ディスク10の厚み方向に移動させて、外周プレート75の表面への研磨テープ1a、1bの押し当てを終了するものであることが好ましい。
また、本実施形態において、テープ移動手段22は、磁気ディスク10を両面から挟み込むように研磨テープ1a、1bを対向配置させた状態で、回転させた磁気ディスク10の表面に研磨テープ1a、1bを押し当てながら、研磨テープ1a、1bを磁気ディスク10の半径方向に相対的に移動させるものとなっている。したがって、回転させた磁気ディスク10に対して一方の主面10aからのみ研磨テープを押し当てながら移動させる場合と比較して、研磨テープから磁気ディスク10への負荷が緩和されるとともに、安定して研磨テープを移動させることができる。
本実施形態のバーニッシュ加工装置20では、図3(a)及び図4(b)に示すように、研磨テープに液体潤滑剤を塗布する一対の噴出ノズル40,40を設けている。また、噴出ノズル40の設置場所については、特に限定されるものではなく、バーニッシュ加工装置の空間的な制約によって適宜変更することが可能である。なお、噴出ノズル40,40は、必要に応じて設けられるものであり、設けられていなくてもよい。
なお、本発明のバーニッシュ加工装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、本発明のバーニッシュ加工装置は、磁気ディスク10の一方の主面10aと他方の主面10bに対して別々にバーニッシュ加工を行うものであってもよい。この場合、磁気ディスク10の一方の主面10aにバーニッシュ加工を行う前と、磁気ディスク10の他方の主面10bにバーニッシュ加工を行う前に、その都度、位置合わせ手段によって外周プレートおよび/または磁気ディスクの磁気ディスク10の厚み方向の位置を調整するものとなる。したがって、外周プレートの厚みは、磁気ディスク10の厚みに関わらず設定できる。
また、本発明のバーニッシュ加工装置では、磁気ディスク10の一方の主面10a側に配置された研磨テープと他方の主面10b側に配置された研磨テープとが、磁気ディスク10を平面視したときに重ならない位置に配置されていてもよい。この場合、外周プレートは、磁気ディスク10の一方の主面10a側用と他方の主面10b側用に2つ配置する。2つの外周プレートは、それぞれ研磨テープbの移動に対応する位置に位置される。したがって、2つの外周プレートは、磁気ディスク10を平面視したときに重ならない位置に配置される。このため、2つの外周プレートの厚みは、磁気ディスク10の厚みに関わらず、それぞれ設定できる。
(バーニッシュ加工方法)
次に、本発明のバーニッシュ加工方法について説明する。
本発明のバーニッシュ加工方法は、磁気ディスク10を回転可能に支持する回転支持手段21に、磁気ディスク10を支持させる基板設置工程と、回転させた磁気ディスク10の表面に研磨テープ1a、1bの研磨面S(液体潤滑剤層を設けた場合にはその表面)を押し当てながら、研磨テープ1a、1bを磁気ディスク10の半径方向に相対的に移動させるバーニッシュ加工工程とを備え、基板設置工程とバーニッシュ加工工程との間に、磁気ディスク10の外周端10cの外側に設置された外周プレート75および/または磁気ディスク10の磁気ディスク10の厚み方向の位置を調整して、外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面とが同一平面となるようにする位置合わせ工程を行う方法である。
本実施形態においては、基板設置工程と位置合わせ工程とバーニッシュ加工工程とをこの順で複数回繰り返し行うことにより、複数枚の磁気ディスク10のバーニッシュ加工を1枚ずつ連続して行う。すなわち、本実施形態のバーニッシュ加工方法では、バーニッシュ加工前の磁気ディスクを回転支持手段21に支持させた後、位置合わせ工程を行ってからバーニッシュ加工工程を行い、その後、加工後の磁気ディスクを回転支持手段21から取り外し、新たにバーニッシュ加工前の磁気ディスクを回転支持手段21に支持させて、位置合わせ工程を行ってからバーニッシュ加工工程を行う。したがって、本実施形態のバーニッシュ加工方法では、磁気ディスク10を回転支持手段21に支持させる度に、位置合わせ工程を行う。
基板設置工程では、磁気ディスク10をスピンドル24にチャッキングして回転支持手段21の磁気ディスク保持機構25に装着し、支持させる。
本実施形態においては、基板設置工程を行う前に、あらかじめ外周プレート75が外周プレート支持手段78よって支持されている。外周プレート75は、磁気ディスク10を回転支持手段21に支持させることによって、磁気ディスク10の外周端10cの外側となる位置に配置されるように、外周プレート支持手段78よって支持されている。また、外周プレート75は、回転支持手段21に支持された磁気ディスク10の外周端10cと外周プレート75との間の最短距離が10mm以下となる位置に設置されている。
位置合わせ工程は、例えば、磁気ディスク10を固定して、外周プレート75を、外周プレート支持手段78によって外周プレート75の厚み方向(図4(a)に示す矢印C方向)に移動させることによって行うことができる。
なお、位置合わせ工程では、外周プレート75を固定して、回転支持手段21によって磁気ディスク10のバーニッシュ加工面76を図4(a)に示す矢印C方向に動かしてもよいし、外周プレート75とバーニッシュ加工面76の両方を図4(a)に示す矢印C方向に動かしてもよい。
何れの場合も、外周プレート75の表面および/または磁気ディスク10のバーニッシュ加工面76の表面の位置を、例えば非接触型のレーザー変位計からなる計測手段で計測することにより、外周プレート75の厚み方向における外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面との位置関係を計測し、その結果に基づいて、外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面とが同一平面となるように位置合わせを行うことが好ましい。
なお、計測手段による外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面との位置関係の計測は、位置合わせ工程前に行ってもよいし、位置合わせ工程後に行ってもよいし、位置合わせ工程前と後に行ってもよい。
また、計測手段による外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面との位置関係の計測を行った結果に基づいて、外周プレート75を交換する工程を行ってもよい。本実施形態のバーニッシュ加工装置20では、外周プレート75が、外周プレート支持手段78によって着脱可能に支持されているため、容易に外周プレート75を交換できる。
外周プレート75を交換する工程は、計測手段による計測結果に基づいて、位置合わせ工程を行っても外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面とが同一平面とならないと判断される場合に行うことが好ましい。
なお、位置合わせ工程を行っても外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面とが同一平面とならない場合とは、位置合わせ手段によって、外周プレート75および/または磁気ディスク10が移動可能である範囲を超える場合を意味する。
例えば、本実施形態において、外周プレート支持手段78および回転支持手段21が、外周プレート75および/または磁気ディスク10を磁気ディスク10の厚み方向に±45μmの範囲内で移動可能なものとされている場合、計測手段によって計測した結果、外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面との外周プレート75の厚み方向の位置ずれが90μmを超える場合に、外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面とが同一平面とならないと判断される。
外周プレート75を交換する工程を行うことで、例えば、複数枚の磁気ディスク10のバーニッシュ加工を1枚ずつ連続して行うことにより、外周プレート75が摩耗や劣化・変形したり、外周プレート支持手段7の緩みが生じたりすることに伴って外周プレート75の位置が所定の位置から大きくずれてしまった場合であっても、研磨テープ1a、1bからの砥粒の脱粒や破砕による磁気ディスク10の汚染を防止できる。
なお、本実施形態において、外周プレート75を交換する工程を行った後には、再度、計測手段による外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面との位置関係の計測を行ない、その結果に基づいて、位置合わせ工程を行ってからバーニッシュ加工工程を行うことが好ましい。
バーニッシュ加工工程においては、まず、第1の研磨テープ走行系22aおよび第2の研磨テープ走行系22bに、それぞれ、第1の研磨テープ1aおよび第2の研磨テープ1bを掛け渡す。
なお、図3(a)および図4(a)に示すように、このバーニッシュ加工装置20では、初期状態では、第1の研磨テープ押圧手段23aおよび第2の研磨テープ押圧手段23bの各パッド36、37が、研磨テープ1a、1bから離れた位置(待機状態)となっている。
次に、各部の動作をオンにすると、磁気ディスク回動駆動機構21は、磁気ディスク10を図中矢印r方向に回転駆動する。また、各供給ロールは、それぞれ、第1の研磨テープ1aおよび第2の研磨テープ1bを順次送り出す。送り出された第1の研磨テープ1aは、第1のガイドロール26〜第4のガイドロール29にガイドされつつ、略コ字状の走行路を辿って走行した後、巻取りロールに巻き取られる。また、送り出された第2の研磨テープ1bは、第1のガイドロール30〜第4のガイドロール33にガイドされつつ、略コ字状の走行路を辿って走行した後、巻取りロールに巻き取られる。
このとき、第1のガイドロール26と第2のガイドロール27との間を走行する第1の研磨テープ1aは、その研磨面Sが、磁気ディスク10の一方の主面10aと対向し、磁気ディスク10のトラックの走査方向と逆方向に走行する。
また、第5のガイドロール30と第6のガイドロール31との間を走行する第2の研磨テープ1bは、その研磨面Sが、磁気ディスク10の他方の主面10bと対向し、磁気ディスク10のトラックの走査方向と逆方向に走行する。
次に、図3(a)および図4(a)に示すように、第1の研磨テープ押圧手段23aは、第1のガイドロール26と第2のガイドロール27との間を走行する第1の研磨テープ1aを、磁気ディスク10の一方の主面10a側に押圧し、該研磨テープ1aの研磨面Sを接触させる(押し当てる)。また、第2の研磨テープ押圧手段23bは、第5のガイドロール30と第6のガイドロール31との間を走行する第2の研磨テープ1bを、磁気ディスク10の他方の主面10b側に押圧し、該研磨テープ1bの研磨面Sを接触させる(押し当てる)。
なお、研磨テープ押圧手段23a、23bでは、パッド36、37が研磨テープ1a、1bから離間した状態(待機状態)で、駆動手段が金属ブロック34、35を図3中矢印F1方向に移動操作することにより、パッド36、37が研磨テープ1a、1bの裏面に当接し、研磨テープ1a、1bを磁気ディスク10側に押圧する。
その結果、図3(b)および図4(b)に示すように、研磨テープ1a、1bの研磨面Sが、図3中矢印r方向に回転駆動された磁気ディスク10の主面10a、10bに磁気ディスク10の中心に近い位置で接触し、磁気ディスク10の表面への研磨テープ1a、1bの押し当てが開始される。このことにより、磁気ディスク10の一方の主面10aおよび他方の主面10bが、それぞれ、第1の研磨テープ1aの研磨面Sおよび第2の研磨テープ1bの研磨面Sによって摺動され、バーニッシュ加工工程が開始される。
その後、研磨テープ1a、1bを磁気ディスク10の主面10a、10bに押し当てながら、研磨テープ1a、1bを磁気ディスク10の内側から外側に向かって磁気ディスク10の半径方向(図4(a)中矢印F3方向)に移動させる(図4(c)参照)。
そして、研磨テープ1a、1bの全体が外周プレート75上に移動した段階(図4(d)参照)で、磁気ディスク10と研磨テープ1a、1bとが離間される。そして、金属ブロック34、35を図3中矢印F2方向に移動操作すると、図4(e)に示すように、研磨テープ1a、1bが外周プレート75から離間され、さらに、パッド36、37が研磨テープ1a、1bから離間される。
その後、研磨テープ1a、1bと磁気ディスク10とを離間させた状態で、研磨テープ1a、1bを磁気ディスク10の外側から内側に向かって磁気ディスク10の半径方向(図4(a)中矢印F4方向)に移動させる。このことにより、研磨テープ押圧手段23a、23bは、図3(a)および図4(a)に示す待機状態に復帰する。
本実施形態においては、バーニッシュ加工工程を行うことにより、磁気ディスク10の両主面に存在する突起物が、各研磨テープ1a、1bの研磨作用が研磨除去され、両主面が平滑化される。
なお、バーニッシュ加工工程においては、研磨テープ1a、1bを外周プレート75上に移動させることにより、磁気ディスク10と研磨テープ1a、1bとを離間させることが好ましい。このことにより、バーニッシュ加工工程によって、磁気ディスク10から除去された突起物が、磁気ディスク10上に残留することを防止できる。
また、バーニッシュ加工工程においては、噴出ノズル40から液体潤滑剤を噴出させて研磨テープ1a、1bに塗布しても良い。
本実施形態のバーニッシュ加工装置20は、磁気ディスク10を回転可能に支持する回転支持手段21と、回転支持手段21に支持されている磁気ディスク10の外周端10cの外側となる位置に配置された外周プレート75と、回転させた磁気ディスク10の表面に研磨テープ1a、1bを押し当てながら、研磨テープ1a、1bを磁気ディスク10の半径方向に相対的に移動させるテープ移動手段22と、外周プレート75および/または磁気ディスク10の磁気ディスク10の厚み方向の位置を調整して、外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面とが同一平面となるようにする位置合わせ手段を兼ねる外周プレート支持手段78および回転支持手段21とを有するものであるので、基板設置工程とバーニッシュ加工工程との間に位置合わせ工程を行う本実施形態のバーニッシュ加工方法を用いて研磨テープ1a、1bからの砥粒の脱粒や破砕による磁気ディスク10の汚染を抑えつつ、高い歩留まりでバーニッシュ加工を行うことができるものとなる。
また、本実施形態のバーニッシュ加工方法は、磁気ディスク10を回転可能に支持する回転支持手段に、磁気ディスク10を支持させる基板設置工程と、回転させた磁気ディスク10の表面に研磨テープ1a、1bを押し当てながら、研磨テープ1a、1bを磁気ディスク10の半径方向に相対的に移動させるバーニッシュ加工工程とを備え、基板設置工程とバーニッシュ加工工程との間に、磁気ディスク10の外周端10cの外側に設置された外周プレート75および/または磁気ディスク10の磁気ディスク10の厚み方向の位置を調整して、外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面とが同一平面となるようにする位置合わせ工程を行う方法であるので、外周プレート75の表面と磁気ディスク10の表面とが同一平面とされた状態で、バーニッシュ加工工程が行われる。
このため、本実施形態のバーニッシュ加工方法においては、バーニッシュ加工工程において磁気ディスク10の外周端10cに研磨テープ1a、1bが押し当てられている時には、磁気ディスク10の外周端10cとともに、磁気ディスク10の表面と同一平面とされた外周プレート75の表面にも研磨テープ1a、1bが押し当てられることになる。したがって、研磨テープ1a、1bにおける磁気ディスク10の外周端10cに押し当てられている部分と外周プレート75に押し当てられている部分とには、略均一な力が負荷されることになり、研磨テープ1a、1bの一部に強い力が加わることによる砥粒の脱粒または破砕を効果的に防止できる。
よって、本実施形態のバーニッシュ加工方法によれば、研磨テープ1a、1bからの砥粒の脱粒や破砕による磁気ディスク10の汚染を抑えつつ、高い歩留まりでバーニッシュ加工でき、表面の平滑性に優れた磁気ディスク10が得られる。
また、バーニッシュ加工後に得られた磁気ディスク10は、表面の平滑性に優れたものであるので、磁気ヘッドの浮上量が微小な磁気記録再生装置(ハードディスク装置)に適用した場合でも、磁気ヘッドと磁気ディスク10との衝突が抑えられ、良好な動作特性が得られるものとなる。
さらに、本実施形態において、研磨テープ1として液体潤滑剤層4が設けられているものを使用することで、砥粒層3に含まれる砥粒5の破砕や破砕粒の脱落がより一層抑えられ、磁気ディスク10の汚染がより効果的に抑えられる。
(磁気記録再生装置)
次に、本発明のバーニッシュ加工方法によって加工された磁気ディスクが適用される磁気記録再生装置の一例について説明する。
図7は、磁気記録再生装置の一例を示した概略構成図である。図7に示す磁気記録再生装置80は、本発明のバーニッシュ加工方法によって加工された磁気ディスク10と、磁気ディスク10を回転駆動する媒体駆動部81と、磁気ディスク10に情報を記録するとともに記録された情報を再生する磁気ヘッド82と、磁気ヘッド82を磁気ディスク10に対して相対移動させるヘッド駆動部83と、記録再生信号処理系84とを備えている。記録再生信号処理系84は、入力されたデータを処理し、得られた記録信号を磁気ヘッド82に送出するとともに、磁気ヘッド82からの再生信号を処理し、得られたデータを出力するものである。
図7に示す磁気記録再生装置80は、本発明のバーニッシュ加工装置を用いる本発明のバーニッシュ加工方法を行うことによって得られた磁気ディスク10を備えているものであるので、磁気ディスク10の表面の平滑性が高く、しかも表面の清浄性が高いものとされている。したがって、磁気ヘッド82の浮上量が微小であっても、磁気ヘッド82と磁気ディスク10との衝突が抑えられ、高い記録密度および信頼性を得ることができる。
(実施例)
以下に、本発明を実証するための実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
「磁気ディスクの製造」
洗浄済みのガラス基板(HOYA社製、外形2.5インチ)を、DCマグネトロンスパッタ装置(アネルバ社製C−3040)の成膜チャンバ内に収容して、到達真空度1×10−5Paとなるまで成膜チャンバ内を排気した。
その後、このガラス基板の上に、スパッタリング法によりCrターゲットを用いて層厚10nmの密着層を成膜した。
次いで、スパッタリング法により密着層の上に軟磁性下地層として、Co−20Fe−5Zr−5Ta{Fe含有量20原子%、Zr含有量5原子%、Ta含有量5原子%、残部Co}のターゲットを用いて100℃以下の基板温度で、層厚25nmの第1軟磁性層を成膜し、その上に層厚0.7nmのRuからなる中間層と、層厚25nmのCo−20Fe−5Zr−5Taからなる第2軟磁性層とを成膜した。
次に、軟磁性下地層の上に、スパッタリング法によりNi−6W{W含有量6原子%、残部Ni}ターゲットを用いて、層厚5nmのシード層を成膜した。
その後、シード層の上に、スパッタリング法により第1の配向制御層として、スパッタ圧力を0.8Paとして層厚10nmのRu層を成膜した。次に、第1の配向制御層上に、スパッタリング法により第2の配向制御層として、スパッタ圧力を1.5Paとして層厚10nmのRu層を成膜した。
続いて、第2の配向制御層の上に、スパッタリング法により91(Co15Cr16Pt)−6(SiO)−3(TiO){Cr含有量15原子%、Pt含有量16原子%、残部Coの合金を91mol%、SiOからなる酸化物を6mol%、TiOからなる酸化物を3mol%}からなる第1磁性層を、スパッタ圧力を2Paとして層厚9nmで成膜した。
次に、第1磁性層の上に、スパッタリング法により88(Co30Cr)−12(TiO){Cr含有量30原子%、残部Coの合金を88mol%、TiOからなる酸化物を12mol%}からなる非磁性層を層厚0.3nmで成膜した。
その後、非磁性層の上に、スパッタリング法により92(Co11Cr18Pt)−5(SiO)−3(TiO){Cr含有量11原子%、Pt含有量18原子%、残部Coの合金を92mol%、SiOからなる酸化物を5mol%、TiOからなる酸化物を3mol%}からなる第2磁性層を、スパッタ圧力を2Paとして層厚6nmで成膜した。
その後、第2磁性層の上に、スパッタリング法によりRuからなる非磁性層を層厚0.3nmで成膜した。
次いで、非磁性層の上に、スパッタリング法によりCo−20Cr−14Pt−3B{Cr含有量20原子%、Pt含有量14原子%、B含有量3原子%、残部Co}からなるターゲットを用いて、スパッタ圧力を0.6Paとして第3磁性層を層厚7nmで成膜した。
次に、CVD法により層厚3nmのカーボン膜からなる保護層を成膜し、最後に、ディッピング法によりパーフルオロポリエーテルからなる潤滑材層を成膜することによって、磁気ディスクを作製した。
「バーニッシュ加工」
以上のようにして製造された磁気ディスク1000枚を、図3、図4に示すバーニッシュ加工装置を用いて、バーニッシュ加工を行った。
なお、磁気ディスクの回転数は300rpm、研磨テープの送り速度は10mm/秒、研磨テープを磁気ディスクに押し当てる際の押圧力は98mN、処理時間は5秒間とした。また、磁気ディスクをバーニッシュ加工装置のスピンドルにチャッキングした(基板設置工程)後、外周プレートの表面と磁気ディスクの表面とが同一平面となるように外周プレート支持手段(位置合わせ手段)によって外周プレート位置の微調整(位置合わせ工程)を行ってから、回転させた磁気ディスクの表面に研磨テープを押し当てながら、研磨テープを磁気ディスクの半径方向に移動させるバーニッシュ加工工程を行った。
なお、本バーニッシュ加工装置における外周プレート支持手段としては、非接触型のレーザー変位計(計測手段)による計測結果に基づいて、外周プレートの厚み方向にパルスモータによって外周プレートを移動させるものを用いた。また、外周プレート支持手段として、外周プレートの移動時間が0.5秒以内である場合の外周プレートの移動可能な範囲が±0.5mmであって、位置決め精度(位置合わせ工程後の外周プレートの表面と磁気ディスクの表面との、磁気ディスクの厚み方向の位置のずれの範囲)が装置精度で±5μm以内となるものを用いた。そして、基板設置工程と位置合わせ工程とバーニッシュ加工工程とは、この順で1000回繰り返し行った。
また、磁気ディスク1000枚の加工中での外周プレート位置を移動させた距離の範囲は、±45μmであった。また、研磨テープとしては、ポリエステル製のベースフィルム上にアルミナ研磨材層を形成してなるテープ、日本ミクロコーティング(株)製AWA10000を使用した。
(比較例)
実施例と同様にバーニッシュ加工を行ったが、外周プレートの位置決めは1000枚の磁気ディスク加工のうち、最初のみとした。
「汚染状況の評価」
バーニッシュ加工が行われた実施例および比較例の各磁気ディスクについて、テスター(表面試験装置)を用いて汚染状況を評価した。汚染状況は、アルミナ破砕粒(約0.5μm程度の大きさもの)の突き刺さり、または付着(粒径0.5μm以上のもの)が観察された磁気ディスクの枚数を計測することによって評価した。
汚染状況の評価の結果、実施例の方法によってバーニッシュ加工を行った磁気ディスクでは、汚染が観察された磁気ディスクの枚数は2枚であった。
これに対し、比較例の方法によってバーニッシュ加工を行った磁気ディスクでは、汚染が観察された磁気ディスクの枚数は15枚であった。
このように、実施例によってバーニッシュ加工を行った磁気ディスクは、比較例によってバーニッシュ加工を行った磁気ディスクに比べて、アルミナ破砕粒による汚染の発生が少なかった。
1…研磨テープ
1a…第1の研磨テープ
1b…第2の研磨テープ
2,120…支持体
3…砥粒層
4…液体潤滑剤層
5,150…砥粒
6,160…結合剤
10…磁気ディスク
10a…一方の主面
10b…他方の主面
21…磁気ディスク回転駆動機構
22…テープ移動手段
22a…第1の研磨テープ走行系
22b…第2の研磨テープ走行系
23a…第1の研磨テープ押圧手段
23b…第2の研磨テープ押圧手段
24…スピンドル
25…磁気ディスク保持機構
26…第1のガイドロール
27…第2のガイドロール
28…第3のガイドロール
29…第4のガイドロール
30…第5のガイドロール
31…第6のガイドロール
32…第7のガイドロール
33…第8のガイドロール
40…噴出ノズル
70…砥粒の破砕
80…磁気記録再生装置
S…研磨面

Claims (9)

  1. 磁気ディスクを回転可能に支持する回転支持手段に、前記磁気ディスクを支持させる基板設置工程と、
    回転させた前記磁気ディスクの表面に研磨テープを押し当てながら、前記研磨テープを前記磁気ディスクの半径方向に相対的に移動させるバーニッシュ加工工程とを備え、
    前記基板設置工程と前記バーニッシュ加工工程との間に、前記磁気ディスクの外周端の外側に設置された外周プレートおよび/または前記磁気ディスクの厚み方向の位置を調整して、前記外周プレートの表面と前記磁気ディスクの表面とが同一平面となるようにする位置合わせ工程を行い、
    前記外周プレートの表面が、前記磁気ディスクと同じ粗さのガラス、ステンレス、またはセラミックス材料の何れかで形成されたものを用いることを特徴とするバーニッシュ加工方法。
  2. 前記基板設置工程と前記位置合わせ工程と前記バーニッシュ加工工程とをこの順で複数回繰り返し行うことにより、複数枚の前記磁気ディスクのバーニッシュ加工を1枚ずつ連続して行うことを特徴とする請求項1に記載のバーニッシュ加工方法。
  3. 前記バーニッシュ加工工程において、前記研磨テープを前記外周プレート上に移動させることにより、前記磁気ディスクと前記研磨テープとを離間させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の磁気ディスクのバーニッシュ加工方法。
  4. 磁気ディスクを回転可能に支持する回転支持手段と、
    前記回転支持手段に支持されている前記磁気ディスクの外周端の外側となる位置に配置された外周プレートと、
    回転させた前記磁気ディスクの表面に研磨テープを押し当てながら、前記研磨テープを前記磁気ディスクの半径方向に相対的に移動させるテープ移動手段と、
    前記外周プレートおよび/または前記磁気ディスクの厚み方向の位置を調整して、前記外周プレートの表面と前記磁気ディスクの表面とが同一平面となるようにする位置合わせ手段とを有し、
    前記外周プレートの表面が、前記磁気ディスクと同じ粗さのガラス、ステンレス、またはセラミックス材料の何れかで形成されたものであることを特徴とするバーニッシュ加工装置。
  5. 前記位置合わせ手段が、前記磁気ディスクを前記回転支持手段に支持させる度に、前記外周プレートおよび/または前記磁気ディスクの厚み方向の位置を調整するものであることを特徴とする請求項4に記載のバーニッシュ加工装置。
  6. 前記位置合わせ手段が、前記外周プレートおよび/または前記磁気ディスクを前記磁気ディスクの厚み方向に±45μmの範囲内で移動させて、前記外周プレートの表面と前記磁気ディスクの表面とが同一平面となるようにするものであることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のバーニッシュ加工装置。
  7. 前記外周プレートが、着脱可能に支持されていることを特徴とする請求項4〜請求項のいずれか1項に記載のバーニッシュ加工装置。
  8. 前記外周プレートが、前記磁気ディスクの外周端と前記外周プレートとの間の最短距離が10mm以下である位置に配置されていることを特徴とする請求項4〜請求項のいずれか1項に記載のバーニッシュ加工装置。
  9. 前記テープ移動手段が、前記研磨テープを介して前記磁気ディスクを両面から挟み込むように対向配置された一対の研磨テープ押圧手段および一対の研磨テープ走行系を有することを特徴とする請求項4〜請求項のいずれか1項に記載のバーニッシュ加工装置。
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