JP6035091B2 - レンズ基板用光照射装置、及びレンズの製造方法 - Google Patents

レンズ基板用光照射装置、及びレンズの製造方法 Download PDF

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本発明は、光硬化膜の形成等のためにレンズ基板上に光を照射する光照射装置に関する。
従来、眼鏡レンズは、機能を付与するために、表面にハードコート膜やフォトクロミック層などの膜が形成される。レンズ基板上に膜を形成する際にして、レンズ基板上に光硬化性膜を形成し、紫外線等の光照射を行なって膜を硬化する方法が採用されることがある。当該光照射においては、レンズ基板の表面が曲面であるため、レンズ基板上に均一に光を照射することは容易でなくなる。例えば、表面の曲率半径の小さな眼鏡レンズへの光照射の場合、眼鏡レンズの中心と周辺部とで照射された光量の差が顕著になることがある。その場合には、光硬化膜はレンズ周辺部での硬化が遅い或いは不十分となるため、硬化膜の密着性などの性質が不均一になる場合がある。
特許文献1においては、光源とレンズ基板の間に透過光量調整部を配置し、当該透過光量調整部の中心部から周辺部分へと遮光量を減らしてレンズ基板上に到達する光量を均一にする方法が開示されている。透過光量調整部としては、遮光性の基板に複数の孔部を設けて、当該孔の面積等を変化させて中心部と周辺部の透過光量を調節する。
特許文献2においては、レンズ基板に光源からの光の反射光を導く反射面を設置して、レンズ基板の周辺部に対し反射光の照射光量を調整し、レンズ基板の中央部と周辺部とにおける照射光量の差を調整する方法が開示されている。
特開2011−209408号公報 特開2012−3089号公報
特許文献1又は2の方法によると、レンズ基板は様々な種類の曲面を有するため、レンズ基板ごとに対応して上記の透過光量調整部や反射面について複雑な調整を行なう必要があった。
そこで、本発明は、レンズ基板上に光を照射するに際して、レンズ基板上に均一に光を当てるレンズ基板用光照射装置、及びレンズの製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は以下の〔1〕〜〔5〕に関する。
〔1〕 長尺光源と、
前記長尺光源に対向する位置にレンズ基板を把持する基板保持手段と、
前記レンズ基板を回転させる回転手段と、
前記長尺光源により形成される光量分布の中心が前記レンズ基板の少なくとも中心から一端までを通過するように、前記レンズ基板、前記長尺光源の少なくとも一方を反復動作させる反復動作手段と、
を備える、レンズ基板用光照射装置。
〔2〕 前記反復動作手段の動作方向が、前記回転手段の回転軸に対して垂直方向である、〔1〕に記載のレンズ基板用光照射装置。
〔3〕 前記長尺光源が設けられた外部チャンバと、
該外部チャンバ内に設けられ、前記長尺光源との対向面の少なくとも一部が光透過部材で構成される内部チャンバと、を更に備え、
前記基板保持手段が、前記光透過部材を介して前記光源に対向する位置にレンズ基板を把持するように設置され、
前記反復動作手段が前記内部チャンバを反復動作させる、〔1〕又は〔2〕に記載のレンズ基板用光照射装置。
〔4〕 前記内部チャンバが、不活性ガス導入孔と、前記レンズ基板上に不活性ガス気流が直接あたらないように該不活性ガス導入孔の近傍に設置された邪魔板と、不活性ガス排出孔と、を更に有する、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のレンズ基板用光照射装置。
〔5〕 レンズ基板上に形成された光硬化性膜を長尺光源により光照射して硬化させるレンズの製造方法であって、
前記長尺光源に対向する位置で前記レンズ基板を回転させ、前記長尺光源により形成される光量分布の中心が前記レンズ基板の少なくとも中心から一端までを通過するように、前記レンズ基板、前記長尺光源の少なくとも一方を反復動作させて、前記長尺光源から光照射をおこなう、レンズの製造方法。
本発明によれば、レンズ基板上に光を照射するに際して、レンズ基板上に均一に光を当てるレンズ基板用光照射装置、及びレンズの製造方法を提供することができる。
長尺光源に対向してレンズ基板を静置すると、レンズ基板上に照射光量の分布が形成される。
これに対して、長尺光源に対向するレンズ基板を回転させることで、少なくともレンズ基板の中心からの同一の距離においては照射光量の均一性を得ることができる。しかし、レンズ基板の回転のみであると、レンズ基板の曲面に由来して中心部分の照射光量が多くなり、周辺部の照射光量が少なくなる。
そのため、レンズ基板の回転に加えて、前記長尺光源により形成される光量分布の中心が前記レンズ基板の少なくとも中心から一端までを通過をするように、前記レンズ基板、前記長尺光源の少なくとも一方を反復動作させることで、周辺部の照射光量を調整することができ、レンズ基板上の照射光量を均一にすることができる。
図1は、本発明の実施形態であるレンズ基板用光照射装置1の断面模式図である。 図2は、本発明の実施形態であるレンズ基板用光照射装置1の斜視模式図である。 図3(a)は棒状光源とxyz軸の位置関係を示し、図3(b)は図3(a)におけるx軸上の照射光量の分布を示すモデル図である。 図4は、棒状光源側の視点から、レンズ基板の動作を説明する模式図である。 図5は、棒状光源側の視点から、レンズ基板の動作を説明する模式図である。 図6は、レンズ基板の回転の変形例を説明する模式図である。 図7は、棒状光源側の視点から、反復動作の変形例を説明する模式図である。 図8は、レンズ基板上の区画の説明図である。
レンズ基板用光照射装置は、長尺光源と、前記長尺光源に対向する位置にレンズ基板を把持する基板保持手段と、前記レンズ基板を回転させる回転手段と、前記長尺光源により形成される光量分布の中心が前記レンズ基板の少なくとも中心から一端までを通過するように、前記レンズ基板、前記長尺光源の少なくとも一方を反復動作させる反復動作手段と、を備える。当該回転及び反復動作によって、レンズ基板の中央部と周辺部における照射光量の差が調整される。これによってレンズ基板上の照射光量を均一にすることができる。
長尺光源とは、レンズ基材への対向面が長尺状である、又は光源への対向面に長尺状の光量分布を形成する光源を意味する。長尺光源は、例えば、直管状ランプ、及び発光ダイオード(LED)が直線状に多数並べられた光源等の棒状光源、U字管状ランプ、蛇管状ランプ、が用いられる。長尺光源の長手方向の長さは、少なくともレンズ基板の半径よりも大きなものを選択することが好ましい。
例えば、棒状光源は、図3に示すように対向する平面上に照射光量の分布が形成される。当該平面上において、最も高い照射光量を示す位置を光量分布の中心とする。すなわち、棒状光源においては、光源の棒形状に沿って線状の光量分布の中心が形成される。
本発明において反復動作は、前記長尺光源により形成される光量分布の中心が前記レンズ基板の少なくとも中心から一端までを通過するように反復動作させる。
反復動作は、特に限定されないが例えば、遥動、円形運動が挙げられる。遥動させる場合、一直線上を往復させても、円弧上を往復させる遠心遥動であってもよい。
反復動作手段の動作方向は、前記回転手段の回転軸に対して垂直方向であることが好ましい。
レンズ基板としては、例えば、円形状の眼鏡用レンズ基板が挙げられる。
また、レンズ基板の径は60〜80mmが好ましい。
レンズ基板のベースカーブ(以下「BC」とすることがある)は任意のものが用いられるが、例えば、8〜10のものが用いられる。
レンズ基板用光照射装置は、前記長尺光源が設けられた外部チャンバと、前記外部チャンバ内に設けられ、前記長尺光源との対向面の少なくとも一部が光透過部材で構成される内部チャンバと、を更に備えることが好ましい。また、前記基板保持手段が、前記光透過部材を介して前記光源に対向する位置にレンズ基板を把持するように設置され、前記反復動作手段が前記内部チャンバを反復動作させるものであることが好ましい。このように内部チャンバを設けて、当該チャンバ内でレンズ基板を回転させることで、反復動作による気流の影響を受けにくくなるので、光硬化膜を均一に形成しやすくなる。
光透過部材としては、特に制限されないが、長尺光源が紫外線ランプである場合には、合成石英等の紫外光を透過する素材で構成されることが好ましい。
内部チャンバは、不活性ガス導入孔と、前記レンズ基板上に不活性ガス気流が直接あたらないように該不活性ガス導入孔の近傍に設置された邪魔板と、不活性ガス排出孔と、を更に有することが好ましい。このように不活性ガスを導入する手段を設けることで、不活性ガス雰囲気下で光硬化をすることが可能になり、酸素阻害を防ぐことが可能となる。特に邪魔板を設けることで、不活性ガスの気流によって硬化前の膜が荒れることを防止することができる。
本発明のレンズの製造方法は、レンズ基板上に形成された光硬化性膜を長尺光源により光照射して硬化させる方法である。当該製造方法は、長尺光源に対向する位置で前記レンズ基板を回転させ、前記長尺光源により形成される光量分布の中心が前記レンズ基板の少なくとも中心から一端までを通過するように、前記レンズ基板、前記長尺光源の少なくとも一方を反復動作させて、前記長尺光源から光照射をおこなう。
ここで光硬化性膜としては、光硬化性樹脂組成物を含む。当該光硬化性樹脂組成物は、硬化後、フォトクロミック層、ハードコート膜として機能する光硬化性組成物であることが好ましい。
光硬化性樹脂組成物としては、例えば、光ラジカル硬化系組成物、光カチオン硬化系組成物、これらのハイブリット硬化系組成物が挙げられる。
光ラジカル硬化系組成物としては、アクリレート化合物とエネルギー線感受性ラジカル重合開始剤を含有する組成物が挙げられる。
アクリレート化合物としては、特に限定されないが、多官能アクリレートや、単官能アクリレートが挙げられる。多官能アクリレートとしては、複数のアクリレート基を有する化合物であれば特に限定されないが、例えば、3官能アクリレート、末端アクリレート基を有するデンドリマー又はハイパーブランチポリマー等が挙げられる。
光カチオン硬化系組成物としては、エポキシ基を有する化合物と、シラン系化合物若しくは二以上のヒドロキシ基を有する化合物との組合せが挙げられる。ここでの光開始剤としては、エネルギー線感受性カチオン重合開始剤を用いることができる。
光硬化性樹脂組成物としては、更に金属酸化物粒子を有することが好ましい。金属酸化物としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素等の微粒子が挙げられる。
多官能アクリレートの含有量は、光硬化性樹脂組成物に対して、45〜95質量%が好ましく、35〜90質量%が好ましい。光カチオン硬化系組成物の重合性化合物の含有量は、光硬化性樹脂組成物に対して、45〜95質量%が好ましく、35〜90質量%が好ましい。光開始剤の含有量は、光硬化性樹脂組成物に対して、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。金属酸化物粒子の含有量は、多官能アクリレートの合計量100質量部に対し、好ましくは5〜180質量部であり、より好ましくは60〜150質量部である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態であるレンズ基板用光照射装置1の断面を示した模式図である。図2は、当該レンズ基板用光照射装置1の斜視図である。なお、図2において外部チャンバ11については透視図として点線で示した。
レンズ基板用光照射装置1は、外部チャンバ11、及び該外部チャンバ内に設けられた内部チャンバ12を有する。
外部チャンバ11は、該外部チャンバ上部で棒状光源111を固定するための固定部112と、該外部チャンバの側面から光が漏れることを防止する遮光部113と、台座114とを有する。棒状光源111は、直管状の紫外線ランプが用いられる。
内部チャンバ12は、筐体121と、該筐体の棒状光源111との対向面に設けられた内部に光を取り込むための光透過窓122とを有する。光透過窓122は、光透過部材により構成される。また、内部チャンバ12には、窒素等の不活性ガスをパージするために、不活性ガス導入孔125、及び不活性ガス排出孔126を有する。また、不活性ガス導入孔125の近傍には、当該ガスの気流により、レンズ基板上に形成された膜が未硬化である場合に表面を荒らすことを防止する観点から、邪魔板127が設けられる。
内部チャンバ12内には、前記棒状光源111に対向する位置にレンズ基板Sを把持する基板保持部131が設けられる。基板保持部131は、棒状光源111に対して、レンズ基板の凸面を対向させるようにして保持する機構を有する。基板保持部131は、該基板保持部を回転させる回転軸132と接続し、更に当該回転軸は、回転機構を含む第一駆動機構133と接続する。
内部チャンバ12は、可動台座14上に設けられる。可動台座14は、台座本体141と、該台座本体を横方向(図1のx軸方向)に移動可能に取り付けたガイドレール142と、前記台座本体を横方向に遥動させる第二駆動機構143とを有する。
レンズ基板用光照射装置1は、概略以下のとおりに動作させる。
内部チャンバ12内の基板保持部131に、凸面に未硬化の光硬化性膜を形成したレンズ基板Sを搭載する。レンズ基板Sを第一駆動機構133により回転軸132を中心に回転させ、更に、第二駆動機構143により可動台座14を横方向(図1のx軸方向)に遥動させる。このように第一駆動機構133及び第二駆動機構143により動作させつつ、棒状光源111より光を照射して、レンズ基板S上の光硬化性膜を硬化させる。光照射は、外部チャンバ11内で行なわれるため、遮光部113により光が漏れることを防止でき作業の安全性を高められる。また、照射した光は内部チャンバ12上部に設けられた光透過窓122を介して、レンズ基板S上の光硬化性膜に到達して硬化が行なわれる。
光照射する際には、内部チャンバ12の不活性ガス導入孔125から、不活性ガスを導入する。導入された不活性ガスの気流は、邪魔板127に衝突してレンズ基板に直接当たらないようにして、不活性ガス排出孔126から排出される。このようにして、内部チャンバ内を不活性ガスでパージする。これにより、光照射中に発生する内部チャンバ内を不活性ガス雰囲気とすることで、酸素阻害等を防止することができる。
以下、レンズ基板用光照射装置1における照射光量の分布と、レンズ基板Sの回転と遥動の動作の関係について詳細に説明する。
図3(a)は、棒状光源111とxyz軸の位置関係を示し、図3(b)は図3(a)におけるx軸上の照射光量の分布を示すモデル図である。このように棒状光源に対向する平面においては、棒状光源の長軸に対して垂直方向(図3(a)におけるx軸方向)において、棒状光源と最も近い点(図3(a)に示されるz軸と直交する点)を光量中心PCとして、照射光量の分布が発生する。当該面上の棒状光源の長軸と平行方向(図3(a)のy軸方向)のいずれの場所においても、棒状光源の長軸に対して垂直方向(x軸方向)に照射光量の分布が発生し光量中心が棒状光源の長軸と平行方向(図3(a)のy軸方向)に線状に現れる。
棒状光源の性質に基づいて発生する照射光量の分布に加えて、レンズ基板表面上は、凸面のベースカーブに基づいて、照射光量の分布が発生する。すなわち、棒状光源の長軸と平行方向(図3(a)のy軸方向)においても、ベースカーブに由来して、レンズ基板の中央部の照射光量が多く、周辺部の照射光量が少なくなる。
レンズ基板Sは、棒状光源111に対向する位置で、凸面を棒状光源に対向させて基板保持部131により把持される。続いて、レンズ基板Sは、回転軸132を介して回転させられる。ここでレンズ基板Sの回転はレンズ基板の中心を軸心として回転させる。これによって、レンズ基板Sの表面における照射光量は、少なくとも中心から同心円状に均質な照射光量となる。
レンズ基板Sの回転速度は、光硬化膜の性質に応じて、当該塗膜の表面が荒れないような回転数であることが好ましく、例えば、1〜3000rpmが好ましく、5〜1000rpmがより好ましく、10〜300rpmが更に好ましい。
図4は、棒状光源側の視点からのレンズ基板の反復動作を説明する模式図である。反復動作においては、レンズ基板Sの回転に加えて、図4(a)に示すように、光量分布の中心PCがレンズ基板Sの中心SCから、図4(b)に示すように、光量中心PCがレンズ基板Sの一端まで通過するように遥動させ、レンズ基板の中央部と周辺部における照射光量の差を調整し、レンズ基板S上の照射光量を均一にする。
遥動の方向は、中心が前記レンズ基板の少なくとも中心から一端までを通過するように移動すれば、特に限定されない。例えば図4に示すように、T1の遥動方向であっても、T2の遥動方向であってもよい。
遥動幅は、例えば、棒状光源の長軸に対して垂直方向の移動量がレンズ基板Sの半径rとなる幅である。この場合、遥動動作の一端が照射光量の中心とレンズ基板Sの中心部が一致する位置(図4(b))であり、遥動動作の他端が照射光量の中心とレンズ基板Sの一端とが一致する位置(図4(a))として遥動させることで、レンズ基板上の照射光量を均一にすることができる。
また図5に示すように、遥動幅は、例えば、レンズ基板Sの直径2rと同じ幅以上であってもよい。この場合、遥動動作の一端が、照射光量の中心PCとレンズ基板Sの一端とが一致する位置(図5(a))であり、遥動動作の他端が照射光量の中心とレンズ基板Sの他端とが一致する位置(図5(c))として遥動させることで、レンズ基板上の照射光量を均一にすることができる。
遥動の速度は、特に限定されず、光硬化膜の性質に応じて、当該膜の表面が荒れないような速度で動作させることが好ましいが、例えば、1〜1000mm/sが好ましく、5〜500mm/sがより好ましく、10〜300mm/sが更に好ましい。
(変形例)
図6は、レンズ基板の回転の変形例を説明する模式図である。レンズ基板Sの回転は、図1に示すようにその回転軸が棒状光源111に対して垂直に対向していてもよいが、図6に示すように垂直対向方向に対して傾きを有していてもよい。この場合、レンズ基板用光照射装置1において、内部チャンバ12内の回転軸132を傾けて構成する。
図7は、棒状光源側の視点から、反復動作の変形例を説明する模式図である。
図7(a)〜(d)に示すように、棒状光源111に対して、円形軌道T3上を動作させて、光量中心PCがレンズ基板Sの一端から他端までを通過するように反復動作させてもよい。この場合、レンズ基板用光照射装置1において、ガイドレール142を円形軌道上に形成し、第二駆動機構により当該ガイドレール142上を可動台座14が動作するように構成する。
実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。
ガラス製容器に、溶媒として1−メトキシ−2−プロパノール、金属酸化物(シリカゾル、商品名PGM−ST、日産化学工業株会社製)とシランカップリング剤(商品名:KBM−503、信越化学工業株式会社製)を入れ、55℃、450rpmで撹拌し、金属酸化物にシランカップリング剤を被覆させた。
続いて、多官能アクリレート{ペンタエリスリトールアクリレート(商品名M−306、東亜合成株式会社製、トリアクリレート〈1分子中水酸基1個〉65〜70%含有する混合物)50質量部、樹枝状脂肪族化合物(商品名SIRIUS−501、大阪有機化学工業株式会社製)50質量部}100質量部と、上記シランカップリング剤を被覆させた金属酸化物100質量部と、レベリング剤(商品名:Y−7006、ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサン コポリマー 東レダウコーニング株式会社製)と、反応開始剤(商品名:IRGACURE184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)とを含む光硬化性樹脂組成物溶液を調製した。
レンズ基板として、EYNOA基材(商品名、HOYA(株)製造、ポリチオウレタン樹脂、屈折率1.67、中心厚1.0mm、レンズ度数0.00)を用い、それぞれの基板に上記光硬化性樹脂組成物溶液をスピンコーター(ミカサ株式会社製)で塗布した。
レンズ基板光照射装置1を用いて上記のレンズ基板に対して、表1に示す条件で光照射を行なった。なお揺動は、揺動方向が棒状光源の長軸に対して垂直方向に、揺動幅がレンズ基板の半径rに対して2rとなるようにして行なった。以下に示す密着性の評価方法に従って評価を行なった。
(密着性の評価)
コーティング膜に1.5mm間隔で100目クロスカットし、このクロスカットしたところに粘着テープ(登録商標:セロテープ、ニチバン株式会社製)を強く貼り付けた後、粘着テープを急速に剥がした後の硬化膜の剥離の有無を、図8に示すように初期の光量分布の中心PCを基準にレンズ基板を9つの区画に分けて、当該区画ごとに調べた。
◎.剥がれた目が0個であった。
○.剥がれた目が1個以上2個以下であった。
△.剥がれた目が3個以上4個以下であった。
×.剥がれた目が5個以上であった。
本発明のレンズ基板用光照射装置は、レンズ基板上に均一に光を当てるレンズ基板用光照射装置、及びレンズの製造方法を提供することができる。このため、本発明の装置によれば、光硬化性樹脂を用いてレンズ基板上にハードコート膜などを設けることができる。
1:レンズ基板用光照射装置
11:外部チャンバ
111:棒状光源
112:固定部
113:遮光部
114:台座
12:内部チャンバ
121:筐体
122:光透過窓
125:不活性ガス導入孔
126:不活性ガス排出孔
127:邪魔板
131:基板保持部
132:回転軸
133:第一駆動機構
14:可動台座
141:台座本体
142:ガイドレール
143:第二駆動機構
S:レンズ基板
SC:レンズ中心
PC:光量中心

Claims (5)

  1. 長尺光源と、
    前記長尺光源に対向する位置にレンズ基板を把持する基板保持手段と、
    前記レンズ基板を回転させる回転手段と、
    前記長尺光源により形成される光量分布の中心が前記レンズ基板の少なくとも中心から一端までを通過するように、前記レンズ基板、前記長尺光源の少なくとも一方を反復動作させる反復動作手段と、
    を備える、レンズ基板用光照射装置。
  2. 前記反復動作手段の動作方向が、前記回転手段の回転軸に対して垂直方向である、請求項1に記載のレンズ基板用光照射装置。
  3. 前記長尺光源が設けられた外部チャンバと、
    前記外部チャンバ内に設けられ、前記長尺光源との対向面の少なくとも一部が光透過部材で構成される内部チャンバと、を更に備え、
    前記基板保持手段が、前記光透過部材を介して前記光源に対向する位置にレンズ基板を把持するように設置され、
    前記反復動作手段が前記内部チャンバを反復動作させる、請求項1又は2に記載のレンズ基板用光照射装置。
  4. 前記内部チャンバが、不活性ガス導入孔と、前記レンズ基板上に不活性ガス気流が直接あたらないように該不活性ガス導入孔の近傍に設置された邪魔板と、不活性ガス排出孔と、を更に有する、請求項1〜3のいずれかに記載のレンズ基板用光照射装置。
  5. レンズ基板上に形成された光硬化性膜を長尺光源により光照射して硬化させるレンズの製造方法であって、
    前記長尺光源に対向する位置で前記レンズ基板を回転させ、前記長尺光源により形成される光量分布の中心が前記レンズ基板の少なくとも中心から一端までを通過するように、前記レンズ基板、前記長尺光源の少なくとも一方を反復動作させて、前記長尺光源から光照射をおこなう、レンズの製造方法。
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