JP2004189840A - 樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents
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Abstract
【課題】一般光学や微少光学分野で、さらに光通信や光情報処理の分野で用いられる種々の光集積回路または光配線板等に利用できる光導波路を形成できる、透明性、耐熱性に優れた新規な樹脂組成物の提供。
【解決手段】グリシジルエーテル化合物、脂環式エポキシ化合物及びオキセタン化合物からなる群から選択されたカチオン重合性化合物(A)とシルセスキオキサンといわれるネットワークポリマー又は多面体クラスターであるカゴ型シリカ(B)及び光カチオン重合開始剤(C)を含有することを特徴とする樹脂組成物。
【選択図】なし
【解決手段】グリシジルエーテル化合物、脂環式エポキシ化合物及びオキセタン化合物からなる群から選択されたカチオン重合性化合物(A)とシルセスキオキサンといわれるネットワークポリマー又は多面体クラスターであるカゴ型シリカ(B)及び光カチオン重合開始剤(C)を含有することを特徴とする樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種コーティング材、表面処理剤、成形材料、積層板、接着剤、粘着材、シール剤、印刷インキ、レジストインキ、封止剤、バインダー等に有用な活性エネルギー線硬化性の新規な樹脂組成物に関し、さらに好適には、一般光学や微小光学分野で、さらに光通信や光情報処理の分野で用いられる種々の光集積回路または光配線板等に利用できる光導波路を形成できる、新規な樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光情報処理、光通信分野で用いる光導波路は、集積化、微小化、高機能化、低価格化をめざして、近年、検討が盛んになってきている。実際に、石英系光導波路が光通信分野の一部では実用化されるに至っている。また、安価な材料を用いて、簡便な作製法が選択できる高分子導波路の検討も盛んである。例えば、リソグラフィーやエッチングなど半導体加工に用いる方法の適用や感光性高分子あるいはレジストを用いる方法を挙げることができる。特に感光性高分子を用いてコアを形成して導波路を形成する方法においては、パターンフィルムを通して紫外線を照射し、未露光部を溶剤類で除去して形成する方法等が行なわれ、その作製方法が簡便で低価格化に適しているが、透明性が不十分で吸収損失が高かったり、作製されるコア形状の均一性、再現性に問題があって、散乱損失が高くなることがあり、又耐熱性が不十分であり、その導波路特性が石英系光導波路と同程度の性能を有する光導波路は作製されていない。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−281475号公報
【非特許文献1】
インターンネット<http://www.sigma−aldrich.co.jp/PDF/CatalogPDF/A−116.pdf>
【特許文献1】
特開2001−281475号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、カチオン重合性化合物(A)とカゴ型シリカ(B)を用いることにより、耐熱性に優れ、透明な硬化塗膜が得られ、光導波路に好適に用いることができる新規な樹脂組成物及びその硬化物を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記のような課題を解決するために、前記カチオン重合性化合物(A)とカゴ型シリカ(B)を含有する新規な樹脂組成物を使用することにより、前記課題を達成できることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。即ち、本発明によれば、
(1)、カチオン重合性化合物(A)とカゴ型シリカ(B)を含有することを特徴とする樹脂組成物、
(2)、カチオン重合性化合物(A)がグリシジルエーテル化合物、脂環式エポキシ化合物及びオキセタン化合物からなる群から選択された1種以上である(1)記載の樹脂組成物、
(3)、光カチオン重合開始剤(C)を含有する(1)ないし(2)記載の樹脂組成物、
(4)、(1)ないし(3)記載のいずれか1項記載の樹脂組成物の硬化物をコア部またはクラッド部のどちらか一方に有する光導波路
に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明は、カチオン重合性化合物(A)とカゴ型シリカ(B)を含有する樹脂組成物及びその硬化物に関する。
【0007】
本発明では、カチオン重合性化合物(A)を使用する。カチオン重合性化合物(A)の具体例としては、脂環式エポキシ化合物(A−1)、グリシジルエーテル化合物(A−2)及びオキセタン化合物(A−3)からなる群から選択された1種以上を使用できる。
【0008】
脂環式エポキシ化合物(A−1)の具体例としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル−8,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)エーテル、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)ジエチルシロキサン、市販品としては、セロキサイド2021(エポキシ当量128〜145g/eq)、セロキサイド2080(エポキシ当量190〜210)などのダイセル化学工業(株)製、2官能性脂環式エポキシ化合物、エポリードGT−301(エポキシ当量200〜220g/eq)、エポリードGT−401(エポキシ当量210〜235g/eq)などのダイセル化学工業(株)製、3及び4官能性脂環式エポキシ化合物、EHPE(エポキシ当量170〜190g/eq、軟化点70〜90℃)、EHPEL3150CEなどのダイセル化学工業(株)製、固形の脂環式エポキシ化合物等の脂環式エポキシ化合物(A−1)等を挙げることができる。
【0009】
グリシジルエーテル化合物(A−2)の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールヘキサフルオロアセトンジグリシジルエーテル、テトラブロムビスフェノールAジグリシジルエーテル、1,3−ビス(1−(2,3−エポキシプロポキシ)−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−(2,3−エポキシプロポキシ)−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル)シクロヘキシル、4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)オクタフルオロビフェニル、フェノール・ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂等あるいは、これらエポキシ樹脂のカルボン酸変性物等を挙げることができる。
【0010】
オキセタン化合物(A−3)の具体例としては、2−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、
【0011】
【化1】
【0012】
【化2】
【0013】
、シリコン変性オキセタン化合物等のオキセタン化合物(A−3)等を挙げることができる。
【0014】
本発明の樹脂組成物は、カゴ型シリカ(B)を使用する。カゴ型シリカは、シルセスキオキサンと言われるネットワークポリマーまたは多面体クラスターを意味する。このような化合物はRSi(OH)3まはたR(OMe)3(Rは官能基、Meはメチル基)といった3官能性有機ケイ素モノマーの加水分解により得ることができる(非特許文献1参照)。カゴ型シリカ(B)の具体例としては、一般式(1)で表される化合物(B−1)、一般式(2)で表される化合物(B−2)または一般式(3)で表される化合物(B−3)等を挙げることができる。
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】
【0019】
【化7】
【0020】
【化8】
【0021】
これら、カゴ型シリカ(B)は、市場より容易に入手することができる。例えば、米国、Hybrid Plastics社製、カゴ型シリカとして、一般式(1)で表される化合物として、商品名MA0702(メタクリルイソブチル−POSS、C35H74O14Si8)、MA0734(メタクリルフェニル−POSS、C49H46O14Si8)、MA0699(アクリロシクロヘキシル−POSS、C48H86O14Si8)、MA0701(アクリロイソブチル−POSS、C34H72O14Si8)、MA0745(オクタメタクリルジメチルシリル−POSS、C72H136O36Si16)、等の(メタ)アクリロ化合物;商品名EP0410(エポキシプロピルシクロペンチル−POSS、C38H68O13Si8)、EP0415(グリシジルシクロヘキシル−POSS、C48H88O14Si8)、EP0417(グリシジルエチル−POSS、C20H46O14Si8)、EP0399(エポキシシクロヘキシルシクロヘキシル−POSS、C50H90O13Si8)、EP0402(エポキシシクロヘキシルイソブチル−POSS、C36H76O13Si8)、EP0430(オクタエポキシシクロヘキシルジメチルシリル−POSS、C80H152O28Si16)、EP0435(オクタグリシジルジメチルシリル−POSS、C56H120O36Si16)、等のエポキシ化合物;商品名AM0259(アミノプロピルシクロヘキシル−POSS、C45H85NO12Si8)、AM0265(アミノプロピルイソブチル−POSS、C31H71NO12Si8)等のアミノ化合物;商品名AL0127(1,2−プロパンジオールシクロヘキシル−POSS、C48H90O15Si8)、AL0130(1,2−プロパンジオールイソブチル−POSS、C34H26O15Si8)等のアルコール化合物;AK0229(エトキシジメチルシリルプロピルシクロヘキシル−POSS、C49H94O13Si9)、AK0239(トリエトキシシリルエチルシクロヘキシル−POSS、C50H96O15Si9)等のアルコキシシラン化合物;MS0802(ドデカフェニル−POSS、C72H60O18Si12)、MS0825(オクタイソブチル−POSS、C32H72O12Si8)等のアルキル又はフェニル化合物等を挙げることができる。
【0022】
また、一般式(2)で表される化合物としては、商品名MA0747(トリスメタクリルシクロヘキシル−POSS、C69H128O18Si10)、MA0750(トリスメタクリルイソブチル−POSS、C55H114O18Si10)、等の(メタ)アクリル化合物;商品名EP0421(トリスグリシジルシクロヘキシル−POSS、C66H128O18Si10)、EP0423(トリスグリシジルイソブチル−POSS、C52H114O18Si10)等のエポキシ化合物を挙げることができる。
【0023】
また、一般式(3)で表される化合物としては、商品名MA0715(メタクリルジシラノールシクロヘキシル−POSS、C51H96O14Si8)、MA0713(メタクリルジシラノールイソブチル−POSS、C37H82O14Si8)、等の(メタ)アクリル化合物;EP0407(エポキシシクロヘキシルジシラノールイソブチル−POSS、C38H84O13Si8)等のエポキシ化合物等を挙げることができる。
これらカゴ型シリカ(B)のうち式(1)で表されるものが好ましく、中でもR1〜R8のうち少なくとも1つがカチオン重合性基であるものが特に好ましい。
【0024】
本発明の樹脂組成物中、前記(A)及び(B)成分の使用割合に特に制限がないが、(A)成分100重量部に対して、(B)成分を5〜2000重量部用いるのが好ましく、10〜1000重量部を用いるのが特に好ましい。
【0025】
本発明では、光カチオン重合開始剤(C)を使用するのが好ましい。光カチオン重合開始剤(C)の具体例としては、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート等の芳香族スルホニウム塩、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート等の芳香族ヨードニウム塩、芳香族ヨードシル塩、芳香族スルホキソニウム塩、メタロセン化合物等が挙げられる。
光カチオン重合開始剤(C)を使用する場合の配合量は、樹脂組成物中、0.01〜15.0重量%の範囲が好ましい。
【0026】
なお、本発明において、必要な場合は、光カチオン重合促進剤(例、9,10−ジメトキシ−2−エチル−アントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2,4−ジエチルチオキサントン等)、シランカップリング剤、チタン系カップリング剤、可とう性付与剤、特性改質剤等を加えることができる。これらの材料を単独あるいは混合して成分として加えることにより樹脂組成物の特性を改質することができる。
【0027】
このうち、本発明の樹脂組成物の接着性を高めるために加えるシランカップリング剤の具体例としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが挙げられる。
【0028】
本発明の樹脂組成物は、(A)及び(B)成分並びに必要により(C)成分及び前記のカップリング剤等を必要によりγ−ブチロラクトン等の溶媒を添加して混合、溶解し、必要により、クリーンルーム内等でロ過をすることにより得ることができる。
【0029】
本発明の樹脂組成物は、紫外線等の活性エネルギー線を照射することにより、その硬化物とすることができる。本発明の樹脂組成物を硬化する場合に用いられる光源としては、例えば、キセノンランプ、カーボンアーク、殺菌灯、紫外線用蛍光灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、無電極ランプ、メタルハライドランプ、あるいは走査型、カーテン型電子線加速路による電子線等を使用することができる。本発明の樹脂組成物を紫外線照射により硬化する場合、硬化に必要な紫外線の照射量は300〜3000mJ/cm2程度でよい。また本発明の樹脂組成物の硬化を充分に行うためには、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気中で紫外線等の活性エネルギー線を照射するか、あるいは本発明の樹脂組成物を塗布した後、その上に石英ガラス又はPET(ポリエステル)フィルム等を乗せて大気を遮断し、さらにその上から紫外線等の活性エネルギー線を照射することが好ましい。
【0030】
本発明の樹脂組成物は、光導波路を形成するために好ましく用いられる。
本発明の光導波路の作製方法としては、クラッドに通常の高分子樹脂を用いる場合とコア材と同様の紫外線硬化樹脂を用いる場合では若干異なるがその一例として、
【0031】
(1)任意の基板に下層クラッドとなるコアよりも屈折率の小さな樹脂を塗布する。塗布後、加熱乾燥などにより溶媒を除去する。ここに紫外線硬化樹脂を用いるときは紫外線を照射することにより硬化し、
(2)この上にコアとなる本発明の樹脂組成物を塗布し、次に、導波路パターンを有するネガマスクを介して紫外線を照射し硬化する。その後、この試料を有機溶剤(例、γ−ブチロラクトン等)で現像し、マスクパターンに従い、光照射部のみ硬化し、導波路パターンを作製し、
(3)その後、この上にクラッド用の高分子樹脂又は紫外線硬化樹脂を塗布し、溶媒除去又は紫外線により硬化する。
ここで下層クラッド、並びに最後に形成するコア側面部及び上部のクラッドは同じ屈折率であることが望ましく、同一の材料である方が好適である。クラッドに紫外線硬化樹脂を用いた場合、最上面表面を平坦化できる。この場合、多層の光配線が可能になり、多層化を行う場合は前記の(2)、(3)を繰り返せばよい。
【0032】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されない。
【0033】
実施例1
ビスフェノールA型エポキシ樹脂50g、カゴ型シリカ(米国、HybridPlastics社製、商品名EP0399(エポキシシクロヘキシルシクロヘキシル−POSS、C36H76O13Si8))50g、ビス〔4−(ジフェニルスルホニウム)フェニル〕ウリフィド−ビスヘキサフルオロホスフェート3g及びγ−ブチロラクトン40gから調製した樹脂組成物(a)を準備した。この樹脂組成物(a)の硬化後の屈折率は波長589nmで1.540であった。
【0034】
次に、シリコン基板上に、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル50g、カゴ型シリカ(米国、Hybrid Plastics社製、商品名EP0417(グリシジルエチル−POSS、C20H46O14Si8))50g、ビス〔4−(ジフェニルスルホニウム)フェニル〕スルフィド−ビスヘキサフルオロホスフェート3g及びγ−ブチロラクトン40gから調製した樹脂組成物(b)をスピンコートにより塗布して、80℃で20分間、乾燥し、次に、その全面に紫外線を2500mJ/cm2照射して10μmの下部クラッド層を作製した。
【0035】
次に、この下部クラッド層の上に、前記、樹脂組成物(a)をスピンコートにより5μmの厚さに塗布した。なお、下部クラッド層の硬化後の屈折率は波長589nmで1.485であった。
【0036】
次に、導波路パターンを有するネガマスクを介して紫外線を照射し、その後、この試料をγ−ブチロラクトンで現像し、導波路パターンを作製した。その後、この導波路パターンおよび下部クラッド層の上に、前記、樹脂組成物(b)を15μmの厚さに塗布し、紫外線を照射して硬化させ、光導波路を作製した。この操作により硬化後の屈折率1.485の樹脂組成物(b)の硬化物からなる下部クラッド層と上部クラッド層および屈折率1.54の樹脂組成物(a)の硬化物からなるコアを有するマルチモードチャンネル導波路が作製できた。得られた光導波路を5cmの長さに切り出し、200℃で30分間、放置した後、波長633nmのHe−Neレーザー光を用いて光導波損失を調べた結果、0.1dB/cmであった。
【0037】
【発明の効果】
本発明の樹脂組成物は、各種の用途への適応が可能であり、光導波路へ適応した場合、光導波路の作製が簡易で、高品質な高分子光導波路が得られる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種コーティング材、表面処理剤、成形材料、積層板、接着剤、粘着材、シール剤、印刷インキ、レジストインキ、封止剤、バインダー等に有用な活性エネルギー線硬化性の新規な樹脂組成物に関し、さらに好適には、一般光学や微小光学分野で、さらに光通信や光情報処理の分野で用いられる種々の光集積回路または光配線板等に利用できる光導波路を形成できる、新規な樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光情報処理、光通信分野で用いる光導波路は、集積化、微小化、高機能化、低価格化をめざして、近年、検討が盛んになってきている。実際に、石英系光導波路が光通信分野の一部では実用化されるに至っている。また、安価な材料を用いて、簡便な作製法が選択できる高分子導波路の検討も盛んである。例えば、リソグラフィーやエッチングなど半導体加工に用いる方法の適用や感光性高分子あるいはレジストを用いる方法を挙げることができる。特に感光性高分子を用いてコアを形成して導波路を形成する方法においては、パターンフィルムを通して紫外線を照射し、未露光部を溶剤類で除去して形成する方法等が行なわれ、その作製方法が簡便で低価格化に適しているが、透明性が不十分で吸収損失が高かったり、作製されるコア形状の均一性、再現性に問題があって、散乱損失が高くなることがあり、又耐熱性が不十分であり、その導波路特性が石英系光導波路と同程度の性能を有する光導波路は作製されていない。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−281475号公報
【非特許文献1】
インターンネット<http://www.sigma−aldrich.co.jp/PDF/CatalogPDF/A−116.pdf>
【特許文献1】
特開2001−281475号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、カチオン重合性化合物(A)とカゴ型シリカ(B)を用いることにより、耐熱性に優れ、透明な硬化塗膜が得られ、光導波路に好適に用いることができる新規な樹脂組成物及びその硬化物を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記のような課題を解決するために、前記カチオン重合性化合物(A)とカゴ型シリカ(B)を含有する新規な樹脂組成物を使用することにより、前記課題を達成できることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。即ち、本発明によれば、
(1)、カチオン重合性化合物(A)とカゴ型シリカ(B)を含有することを特徴とする樹脂組成物、
(2)、カチオン重合性化合物(A)がグリシジルエーテル化合物、脂環式エポキシ化合物及びオキセタン化合物からなる群から選択された1種以上である(1)記載の樹脂組成物、
(3)、光カチオン重合開始剤(C)を含有する(1)ないし(2)記載の樹脂組成物、
(4)、(1)ないし(3)記載のいずれか1項記載の樹脂組成物の硬化物をコア部またはクラッド部のどちらか一方に有する光導波路
に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明は、カチオン重合性化合物(A)とカゴ型シリカ(B)を含有する樹脂組成物及びその硬化物に関する。
【0007】
本発明では、カチオン重合性化合物(A)を使用する。カチオン重合性化合物(A)の具体例としては、脂環式エポキシ化合物(A−1)、グリシジルエーテル化合物(A−2)及びオキセタン化合物(A−3)からなる群から選択された1種以上を使用できる。
【0008】
脂環式エポキシ化合物(A−1)の具体例としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル−8,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)エーテル、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)ジエチルシロキサン、市販品としては、セロキサイド2021(エポキシ当量128〜145g/eq)、セロキサイド2080(エポキシ当量190〜210)などのダイセル化学工業(株)製、2官能性脂環式エポキシ化合物、エポリードGT−301(エポキシ当量200〜220g/eq)、エポリードGT−401(エポキシ当量210〜235g/eq)などのダイセル化学工業(株)製、3及び4官能性脂環式エポキシ化合物、EHPE(エポキシ当量170〜190g/eq、軟化点70〜90℃)、EHPEL3150CEなどのダイセル化学工業(株)製、固形の脂環式エポキシ化合物等の脂環式エポキシ化合物(A−1)等を挙げることができる。
【0009】
グリシジルエーテル化合物(A−2)の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールヘキサフルオロアセトンジグリシジルエーテル、テトラブロムビスフェノールAジグリシジルエーテル、1,3−ビス(1−(2,3−エポキシプロポキシ)−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−(2,3−エポキシプロポキシ)−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル)シクロヘキシル、4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)オクタフルオロビフェニル、フェノール・ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂等あるいは、これらエポキシ樹脂のカルボン酸変性物等を挙げることができる。
【0010】
オキセタン化合物(A−3)の具体例としては、2−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、
【0011】
【化1】
【0012】
【化2】
【0013】
、シリコン変性オキセタン化合物等のオキセタン化合物(A−3)等を挙げることができる。
【0014】
本発明の樹脂組成物は、カゴ型シリカ(B)を使用する。カゴ型シリカは、シルセスキオキサンと言われるネットワークポリマーまたは多面体クラスターを意味する。このような化合物はRSi(OH)3まはたR(OMe)3(Rは官能基、Meはメチル基)といった3官能性有機ケイ素モノマーの加水分解により得ることができる(非特許文献1参照)。カゴ型シリカ(B)の具体例としては、一般式(1)で表される化合物(B−1)、一般式(2)で表される化合物(B−2)または一般式(3)で表される化合物(B−3)等を挙げることができる。
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】
【0019】
【化7】
【0020】
【化8】
【0021】
これら、カゴ型シリカ(B)は、市場より容易に入手することができる。例えば、米国、Hybrid Plastics社製、カゴ型シリカとして、一般式(1)で表される化合物として、商品名MA0702(メタクリルイソブチル−POSS、C35H74O14Si8)、MA0734(メタクリルフェニル−POSS、C49H46O14Si8)、MA0699(アクリロシクロヘキシル−POSS、C48H86O14Si8)、MA0701(アクリロイソブチル−POSS、C34H72O14Si8)、MA0745(オクタメタクリルジメチルシリル−POSS、C72H136O36Si16)、等の(メタ)アクリロ化合物;商品名EP0410(エポキシプロピルシクロペンチル−POSS、C38H68O13Si8)、EP0415(グリシジルシクロヘキシル−POSS、C48H88O14Si8)、EP0417(グリシジルエチル−POSS、C20H46O14Si8)、EP0399(エポキシシクロヘキシルシクロヘキシル−POSS、C50H90O13Si8)、EP0402(エポキシシクロヘキシルイソブチル−POSS、C36H76O13Si8)、EP0430(オクタエポキシシクロヘキシルジメチルシリル−POSS、C80H152O28Si16)、EP0435(オクタグリシジルジメチルシリル−POSS、C56H120O36Si16)、等のエポキシ化合物;商品名AM0259(アミノプロピルシクロヘキシル−POSS、C45H85NO12Si8)、AM0265(アミノプロピルイソブチル−POSS、C31H71NO12Si8)等のアミノ化合物;商品名AL0127(1,2−プロパンジオールシクロヘキシル−POSS、C48H90O15Si8)、AL0130(1,2−プロパンジオールイソブチル−POSS、C34H26O15Si8)等のアルコール化合物;AK0229(エトキシジメチルシリルプロピルシクロヘキシル−POSS、C49H94O13Si9)、AK0239(トリエトキシシリルエチルシクロヘキシル−POSS、C50H96O15Si9)等のアルコキシシラン化合物;MS0802(ドデカフェニル−POSS、C72H60O18Si12)、MS0825(オクタイソブチル−POSS、C32H72O12Si8)等のアルキル又はフェニル化合物等を挙げることができる。
【0022】
また、一般式(2)で表される化合物としては、商品名MA0747(トリスメタクリルシクロヘキシル−POSS、C69H128O18Si10)、MA0750(トリスメタクリルイソブチル−POSS、C55H114O18Si10)、等の(メタ)アクリル化合物;商品名EP0421(トリスグリシジルシクロヘキシル−POSS、C66H128O18Si10)、EP0423(トリスグリシジルイソブチル−POSS、C52H114O18Si10)等のエポキシ化合物を挙げることができる。
【0023】
また、一般式(3)で表される化合物としては、商品名MA0715(メタクリルジシラノールシクロヘキシル−POSS、C51H96O14Si8)、MA0713(メタクリルジシラノールイソブチル−POSS、C37H82O14Si8)、等の(メタ)アクリル化合物;EP0407(エポキシシクロヘキシルジシラノールイソブチル−POSS、C38H84O13Si8)等のエポキシ化合物等を挙げることができる。
これらカゴ型シリカ(B)のうち式(1)で表されるものが好ましく、中でもR1〜R8のうち少なくとも1つがカチオン重合性基であるものが特に好ましい。
【0024】
本発明の樹脂組成物中、前記(A)及び(B)成分の使用割合に特に制限がないが、(A)成分100重量部に対して、(B)成分を5〜2000重量部用いるのが好ましく、10〜1000重量部を用いるのが特に好ましい。
【0025】
本発明では、光カチオン重合開始剤(C)を使用するのが好ましい。光カチオン重合開始剤(C)の具体例としては、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート等の芳香族スルホニウム塩、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート等の芳香族ヨードニウム塩、芳香族ヨードシル塩、芳香族スルホキソニウム塩、メタロセン化合物等が挙げられる。
光カチオン重合開始剤(C)を使用する場合の配合量は、樹脂組成物中、0.01〜15.0重量%の範囲が好ましい。
【0026】
なお、本発明において、必要な場合は、光カチオン重合促進剤(例、9,10−ジメトキシ−2−エチル−アントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2,4−ジエチルチオキサントン等)、シランカップリング剤、チタン系カップリング剤、可とう性付与剤、特性改質剤等を加えることができる。これらの材料を単独あるいは混合して成分として加えることにより樹脂組成物の特性を改質することができる。
【0027】
このうち、本発明の樹脂組成物の接着性を高めるために加えるシランカップリング剤の具体例としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが挙げられる。
【0028】
本発明の樹脂組成物は、(A)及び(B)成分並びに必要により(C)成分及び前記のカップリング剤等を必要によりγ−ブチロラクトン等の溶媒を添加して混合、溶解し、必要により、クリーンルーム内等でロ過をすることにより得ることができる。
【0029】
本発明の樹脂組成物は、紫外線等の活性エネルギー線を照射することにより、その硬化物とすることができる。本発明の樹脂組成物を硬化する場合に用いられる光源としては、例えば、キセノンランプ、カーボンアーク、殺菌灯、紫外線用蛍光灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、無電極ランプ、メタルハライドランプ、あるいは走査型、カーテン型電子線加速路による電子線等を使用することができる。本発明の樹脂組成物を紫外線照射により硬化する場合、硬化に必要な紫外線の照射量は300〜3000mJ/cm2程度でよい。また本発明の樹脂組成物の硬化を充分に行うためには、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気中で紫外線等の活性エネルギー線を照射するか、あるいは本発明の樹脂組成物を塗布した後、その上に石英ガラス又はPET(ポリエステル)フィルム等を乗せて大気を遮断し、さらにその上から紫外線等の活性エネルギー線を照射することが好ましい。
【0030】
本発明の樹脂組成物は、光導波路を形成するために好ましく用いられる。
本発明の光導波路の作製方法としては、クラッドに通常の高分子樹脂を用いる場合とコア材と同様の紫外線硬化樹脂を用いる場合では若干異なるがその一例として、
【0031】
(1)任意の基板に下層クラッドとなるコアよりも屈折率の小さな樹脂を塗布する。塗布後、加熱乾燥などにより溶媒を除去する。ここに紫外線硬化樹脂を用いるときは紫外線を照射することにより硬化し、
(2)この上にコアとなる本発明の樹脂組成物を塗布し、次に、導波路パターンを有するネガマスクを介して紫外線を照射し硬化する。その後、この試料を有機溶剤(例、γ−ブチロラクトン等)で現像し、マスクパターンに従い、光照射部のみ硬化し、導波路パターンを作製し、
(3)その後、この上にクラッド用の高分子樹脂又は紫外線硬化樹脂を塗布し、溶媒除去又は紫外線により硬化する。
ここで下層クラッド、並びに最後に形成するコア側面部及び上部のクラッドは同じ屈折率であることが望ましく、同一の材料である方が好適である。クラッドに紫外線硬化樹脂を用いた場合、最上面表面を平坦化できる。この場合、多層の光配線が可能になり、多層化を行う場合は前記の(2)、(3)を繰り返せばよい。
【0032】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されない。
【0033】
実施例1
ビスフェノールA型エポキシ樹脂50g、カゴ型シリカ(米国、HybridPlastics社製、商品名EP0399(エポキシシクロヘキシルシクロヘキシル−POSS、C36H76O13Si8))50g、ビス〔4−(ジフェニルスルホニウム)フェニル〕ウリフィド−ビスヘキサフルオロホスフェート3g及びγ−ブチロラクトン40gから調製した樹脂組成物(a)を準備した。この樹脂組成物(a)の硬化後の屈折率は波長589nmで1.540であった。
【0034】
次に、シリコン基板上に、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル50g、カゴ型シリカ(米国、Hybrid Plastics社製、商品名EP0417(グリシジルエチル−POSS、C20H46O14Si8))50g、ビス〔4−(ジフェニルスルホニウム)フェニル〕スルフィド−ビスヘキサフルオロホスフェート3g及びγ−ブチロラクトン40gから調製した樹脂組成物(b)をスピンコートにより塗布して、80℃で20分間、乾燥し、次に、その全面に紫外線を2500mJ/cm2照射して10μmの下部クラッド層を作製した。
【0035】
次に、この下部クラッド層の上に、前記、樹脂組成物(a)をスピンコートにより5μmの厚さに塗布した。なお、下部クラッド層の硬化後の屈折率は波長589nmで1.485であった。
【0036】
次に、導波路パターンを有するネガマスクを介して紫外線を照射し、その後、この試料をγ−ブチロラクトンで現像し、導波路パターンを作製した。その後、この導波路パターンおよび下部クラッド層の上に、前記、樹脂組成物(b)を15μmの厚さに塗布し、紫外線を照射して硬化させ、光導波路を作製した。この操作により硬化後の屈折率1.485の樹脂組成物(b)の硬化物からなる下部クラッド層と上部クラッド層および屈折率1.54の樹脂組成物(a)の硬化物からなるコアを有するマルチモードチャンネル導波路が作製できた。得られた光導波路を5cmの長さに切り出し、200℃で30分間、放置した後、波長633nmのHe−Neレーザー光を用いて光導波損失を調べた結果、0.1dB/cmであった。
【0037】
【発明の効果】
本発明の樹脂組成物は、各種の用途への適応が可能であり、光導波路へ適応した場合、光導波路の作製が簡易で、高品質な高分子光導波路が得られる。
Claims (4)
- カチオン重合性化合物(A)とカゴ型シリカ(B)を含有することを特徴とする樹脂組成物。
- カチオン重合性化合物(A)がグリシジルエーテル化合物、脂環式エポキシ化合物及びオキセタン化合物からなる群から選択された1種以上である請求項1記載の樹脂組成物。
- 光カチオン重合開始剤(C)を含有する請求項1ないし2記載の樹脂組成物。
- 請求項1ないし3記載のいずれか1項記載の樹脂組成物の硬化物をコア部またはクラッド部のどちらか一方に有する光導波路。
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