JP6035084B2 - カーボン/カーボンコンポジット用の中間材料 - Google Patents
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例えばレジンチャー法により板状のC/Cコンポジット材を製造する場合、典型的には以下のような工程をとる。
(1) 炭素繊維織物に熱硬化性樹脂を含浸し半硬化させてプリプレグを製造する工程、
(2) 上記プリプレグを複数枚重ねて、加熱・加圧し、板状に成形する工程、
(3) 上記板状成形体を加熱し炭化処理する工程、
(4) 炭化処理した板状成形体にピッチ(又は樹脂)を含浸する工程、
(5) ピッチ(又は樹脂)を含浸した板状成形体を加熱し炭化処理する工程、
(6) 板状成形体を更に加熱し黒鉛化処理する工程、
(7) (4)、(5)、(6)の工程を3〜4回繰り返す。
C/Cコンポジット材を製造する際に、このようなレジンチャー法を採用すると、その製造に多くの日数がかかり生産性が低いという問題の他に、加熱のために多大な電力を消費してしまうという問題があった。
すなわち、
(1) 炭素繊維又は炭素繊維織物で板状体を形成する工程、
(2) 炭素繊維板状体を炉内で高温に加熱し、次いで炭化水素ガスを炉内に導入し熱分解させ、炭素繊維表面に炭素を蒸着させることによって、炭素繊維の間の空間を蒸着した炭素で埋める工程。
したがって、CVD法によりC/Cコンポジット材を製造するには、高密度化に長時間を要し、生産性が低いという問題があった。
連続炭素繊維トウは一方向に引き揃えられると共に平面的広がりを有することによりシート状またはテープ状に配置されており、バインダーピッチ粉末、コークス粉末、および粘結剤は、混合物を形成し、この混合物は炭素繊維の外周に配置された状態にあり、粘結剤は、ペクチン、グアーガム、キサンタンガム、タマリンドガム、カラギーナン、プロピレングリコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、澱粉の中から選択されたもの、あるいはこれらの中の複数種類を組み合わせた混合物からなる構成のカーボン/カーボンコンポジット用の中間材料とした。
その結果、所定の密度を有するC/Cコンポジット材を簡素な製造プロセスで製造することができる。
なお、バインダーピッチ粉末、コークス粉末、および粘結剤とからなる混合物に添加する溶剤としては、アルコール等の有機溶剤または水を使用することができる。
まず、バインダーピッチ粉末、コークス粉末、粘結剤、および溶剤を所定配合比で混合することにより混合溶液を形成する。 この混合溶液を作り出すための混合方法は特に限定されるものではないが、ニーダー、プラネタリーミキサー、3本ロール、2軸押出機等を使用して混合することができる。 この混合溶液には粒子成分(バインダーピッチ粉末、コークス粉末)が含まれているので、予めホモミキサー、3本ロール、ボールミル、ビーズミル、超音波などで粒子成分を液状成分に拡散させておくことが望ましい。
特に連続炭素繊維トウの厚さを0.2mm以下とすることにより、上述した(1)〜(4)の連続炭素繊維トウに混合溶液を含浸するいずれの方法であっても、バインダーピッチ粉末とコークス粉末が炭素繊維フィラメントの間にほぼ均一に分散されることが分かった。 また、連続炭素繊維トウの厚さを0.1mm以下とすることにより、バインダーピッチ粉末とコークス粉末が炭素繊維フィラメントの間に更に均一に分散されることが分かった。
まず、シート状またはテープ状の形態を有するカーボン/カーボンコンポジット用の中間材料を所定の形状に裁断し、複数枚重ね合わせる。 このとき、一方向に引き揃えられた連続炭素繊維トウの方向を層毎に変えて重ね合わせるようにしても良い。 重ね合わせた複数枚のカーボン/カーボンコンポジット用の中間材料を、ホットプレス用の金型の中に入れ、加圧・加熱することによって、軟化性を有するバインダーピッチ粉末を溶融させて炭素繊維、コークス粉末の周りに十分に浸透させた後、不融体化させ、所定の形状に賦形する。
Claims (7)
- 連続炭素繊維トウと、軟化性を有する石油及び/又は石炭系バインダーピッチ粉末と、軟化性を有しない石油及び/又は石炭系コークス粉末と、粘結剤とからなるカーボン/カーボンコンポジット用の中間材料であって、
当該連続炭素繊維トウは一方向に引き揃えられると共に平面的広がりを有することによりシート状またはテープ状に配置されており、
当該バインダーピッチ粉末、コークス粉末、および粘結剤は、混合物を形成し、当該混合物は炭素繊維の外周に配置された状態にあり、
当該粘結剤は、ペクチン、グアーガム、キサンタンガム、タマリンドガム、カラギーナン、プロピレングリコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、澱粉の中から選択されたもの、あるいはこれらの中の複数種類を組み合わせた混合物からなることを特徴とするカーボン/カーボンコンポジット用の中間材料。 - 請求項1に記載のカーボン/カーボンコンポジット用の中間材料であって、
前記連続炭素繊維トウの厚みが0.2mm以下であることを特徴とするカーボン/カーボンコンポジット用の中間材料。 - 請求項1又は2に記載のカーボン/カーボンコンポジット用の中間材料であって、
前記連続炭素繊維トウは、トウを構成する複数のフィラメントを幅方向に解き分けて開繊したものであることを特徴とするカーボン/カーボンコンポジット用の中間材料。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載のカーボン/カーボンコンポジット用の中間材料であって、
前記連続炭素繊維トウが厚さ方向に複数層重ねて配置されたものであることを特徴とするカーボン/カーボンコンポジット用の中間材料。 - 連続炭素繊維トウと、軟化性を有する石油及び/又は石炭系バインダーピッチ粉末と、軟化性を有しない石油及び/又は石炭系コークス粉末と、粘結剤とからなり、
当該粘結剤は、ペクチン、グアーガム、キサンタンガム、タマリンドガム、カラギーナン、プロピレングリコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、澱粉の中から選択されたもの、あるいはこれらの中の複数種類を組み合わせた混合物からなるカーボン/カーボンコンポジット用の中間材料の製造方法であって、
バインダーピッチ粉末、コークス粉末、粘結剤、および溶剤を混合することにより混合溶液を形成するステップと、
連続炭素繊維トウに当該混合溶液を含浸し、連続炭素繊維トウを一方向に引き揃えると共に幅方向に並べて配置するステップと、
一方向に引き揃えると共に幅方向に並べて配置された連続炭素繊維トウを乾燥させることにより、連続炭素繊維トウに含浸された混合溶液の溶剤を除去するステップとから成ることを特徴とするカーボン/カーボンコンポジット用の中間材料の製造方法。 - 請求項5に記載のカーボン/カーボンコンポジット用の中間材料の製造方法であって、
連続炭素繊維トウに混合溶液を含浸する前記ステップの前に、連続炭素繊維トウを開繊し、炭素繊維のフィラメントを幅方向に解き分けるステップを設けたことを特徴とするカーボン/カーボンコンポジット用の中間材料の製造方法。 - 請求項5又は6に記載のカーボン/カーボンコンポジット用の中間材料の製造方法であって、
連続炭素繊維トウに当該混合溶液を含浸するステップにおいて、混合溶液に超音波振動を加えながら連続炭素繊維トウに混合溶液を含浸することを特徴とするカーボン/カーボンコンポジット用の中間材料の製造方法。
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