JP6034030B2 - レーザー加工方法およびレーザー加工装置 - Google Patents
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Description
ウエーハおよびボンディングパッドにレーザー光線が照射されることによって発生するプラズマの波長を検出し、先ずウエーハの波長を有するプラズマ光だけが検出されたときには第1の出力を有するパルスレーザー光線の照射を継続して貫通孔を形成し、次にボンディングパッドの波長を有するプラズマ光が検出され、貫通させることなくパルスレーザー光線の照射を停止する該ボンディングパッドに該パルスレーザー光線が達したと判定した場合には、該第1の出力より高い第2の出力を有するパルスレーザー光線を所定ショット照射した後に停止する、
ことを特徴とするレーザー加工方法が提供される。
該レーザー光線照射手段から被加工物にレーザー光線が照射されることによって発生するプラズマの波長を検出するプラズマ検出手段と、該プラズマ検出手段からの検出信号に基づいて該レーザー光線照射手段を制御する制御手段とを具備し、
該プラズマ検出手段は、プラズマ光を第1の経路と第2の経路に分岐するビームスプリッターと、該第1の経路に配設され該ウエーハを形成する第1の材料が発するプラズマの波長のみを通過させる第1のバンドパスフィルターと、該第1のバンドパスフィルターを通過した光を受光して光強度信号を該制御手段に出力する第1のホトデテクターと、該第2の経路に配設され該ボンディングパッドを形成する第2の材料が発するプラズマの波長のみを通過させる第2のバンドパスフィルターと、該第2のバンドパスフィルターを通過した光を受光して光強度信号を該制御手段に出力する第2のホトデテクターと、を具備しており、
該制御手段は、該レーザー光線照射手段を作動して該ウエーハにパルスレーザー光線を照射し該ウエーハから該ボンディングパッドに達するレーザー加工を実施する際に、該第1のホトデテクターおよび該第2のホトデテクターから出力される光強度信号に基づいて、該第1のホトデテクターからだけ光強度信号が出力されているときには第1の出力となるように該出力調整手段を制御してパルスレーザー光線の照射を継続して貫通孔を形成し、該第2のホトデテクターから光強度信号が出力され、貫通させることなくパルスレーザー光線の照射を停止する該ボンディングパッドに該パルスレーザー光線が達したと判定した場合に、該第1の出力より高い第2の出力となるように該出力調整手段を制御してパルスレーザー光線を所定ショット照射した後に停止するように該レーザー光線照射手段を制御する、
ことを特徴とするレーザー加工装置が提供される。
音響光学偏向手段7の偏向角度調整手段74に後述する制御手段から例えば5Vの電圧が印加され、音響光学素子71に5Vに対応する周波数のRFが印加された場合には、パルスレーザー光線発振手段6から発振されたパルスレーザー光線は、その光軸が図2において1点鎖線で示すように偏向され集光点Paに集光される。また、偏向角度調整手段74に後述する制御手段から例えば10Vの電圧が印加され、音響光学素子71に10Vに対応する周波数のRFが印加された場合には、パルスレーザー光線発振手段6から発振されたパルスレーザー光線は、その光軸が図2において実線で示すように偏向され、上記集光点Paから加工送り方向(X軸方向)に図2において左方に所定量変位した集光点Pbに集光される。一方、偏向角度調整手段74に後述する制御手段から例えば15Vの電圧が印加され、音響光学素子71に15Vに対応する周波数のRFが印加された場合には、パルスレーザー光線発振手段6から発振されたパルスレーザー光線は、その光軸が図2において2点鎖線で示すように偏向され、上記集光点Pbから加工送り方向(X軸方向)に図2において左方に所定量変位した集光点Pcに集光される。また、音響光学偏向手段7の偏向角度調整手段74に後述する制御手段から例えば0Vの電圧が印加され、音響光学素子71に0Vに対応する周波数のRFが印加された場合には、パルスレーザー光線発振手段6から発振されたパルスレーザー光線は、図2において破線で示すようにレーザー光線吸収手段76に導かれる。このように、音響光学素子71によって偏向されたレーザー光線は、偏向角度調整手段74に印加される電圧に対応して加工送り方向(X軸方向)に偏向せしめられる。
図5にはレーザー加工される被加工物としてのウエーハ30の平面図が示されている。図5に示すウエーハ30は、図示の実施形態においては厚みが300μmのリチウムタンタレート基板300(第1の部材)の表面300aに格子状に配列された複数の分割予定ライン301によって複数の領域が区画され、この区画された領域にデバイス302がそれぞれ形成されている。この各デバイス302は、全て同一の構成をしている。デバイス302の表面にはそれぞれ図6に示すように複数のボンディングパッド303(303a〜303j)(第2の部材)が形成されている。この第2の部材としてのボンディングパッド303(303a〜303j)は、図示の実施形態においては銅によって形成されている。なお、図示の実施形態においては、303aと303f、303bと303g、303cと303h、303dと303i、303eと303jは、X方向位置が同一である。この複数のボンディングパッド303(303a〜303j)にそれぞれ裏面300bからボンディングパッド303に達する加工穴(ビアホール)が形成される。各デバイス302におけるボンディングパッド303(303a〜303j)のX方向(図6おいて左右方向)の間隔A、および各デバイス302に形成されたボンディングパッド303における分割予定ライン301を挟んでX方向(図6において左右方向)に隣接するボンディングパッド即ちボンディングパッド303eとボンディングパッド303aとの間隔Bは、図示の実施形態においては同一間隔に設定されている。また、各デバイス302におけるボンディングパッド303(303a〜303j)のY方向(図6において上下方向)の間隔C、および各デバイス302に形成されたボンディングパッド303における分割予定ライン301を挟んでY方向(図6において上下方向)に隣接するボンディングパッド即ちボンディングパッド303fとボンディングパッド303aおよびボンディングパッド303jとボンディングパッド303eとの間隔Dは、図示の実施形態においては同一間隔に設定されている。このように構成されたウエーハ30について、図5に示す各行E1・・・・Enおよび各列F1・・・・Fnに配設されたデバイス302の個数と上記各間隔A,B,C,DおよびX,Y座標値は、その設計値のデータが上記ランダムアクセスメモリ(RAM)203の第2の記憶領域203bに格納されている。
ウエーハ30は、図7に示すように環状のフレーム40に装着されたポリオレフィン等の合成樹脂シートからなる保護テープ50に表面300aを貼着する。従って、ウエーハ30は、裏面300bが上側となる。このようにして環状のフレーム40に保護テープ50を介して支持されたウエーハ30は、図1に示すレーザー加工装置のチャックテーブル36上に保護テープ50側を載置する。そして、図示しない吸引手段を作動することによりウエーハ30は、保護テープ50を介してチャックテーブル36上に吸引保持される。従って、ウエーハ30は、裏面300bを上側にして保持される。また、環状のフレーム40は、クランプ362によって固定される。
光源 :LD励起QスイッチNd:YVO4
波長 :532nm
平均出力 :第1の平均出力2W
第2の平均出力4W
パルスエネルギー :第1のパルスエネルギー40μJ
第2のパルスエネルギー80μJ
繰り返し周波数 :50kHz
パルス幅 :10ps
集光スポット径 :φ15μm
3:チャックテーブル機構
36:チャックテーブル
37:加工送り手段
374:X軸方向位置検出手段
38:第1の割り出し送り手段
384:Y軸方向位置検出手段
4:レーザー光線照射ユニット支持機構
42:可動支持基台
43:第2の割り出し送り手段
5:レーザー光線照射ユニット
52:レーザー光線照射手段
6:パルスレーザー光線発振手段
61:パルスレーザー光線発振器
62:繰り返し周波数設定手段
7:音響光学偏向手段
71:音響光学素子
72:RF発振器
73:RFアンプ
74:偏向角度調整手段
75:出力調整手段
76:レーザー光線吸収手段
8:集光器
9:プラズマ検出手段
91:プラズマ受光手段
92:ビームスプリッター
93:第1のバンドパスフィルター
94:第1のホトデテクター
95:方向変換ミラー
96:第2のバンドパスフィルター
97:第2のホトデテクター
11:撮像手段
20:制御手段
30:ウエーハ
301:分割予定ライン
302:デバイス
303:ボンディングパッド
304:レーザー加工孔
Claims (3)
- 第1の材料によって形成されたウエーハと第2の材料によって形成されたボンディングパッドとが接続された被加工物にウエーハからボンディングパッドに達するレーザー加工孔を形成するレーザー加工方法であって、
ウエーハおよびボンディングパッドにレーザー光線が照射されることによって発生するプラズマの波長を検出し、先ずウエーハの波長を有するプラズマ光だけが検出されたときには第1の出力を有するパルスレーザー光線の照射を継続して貫通孔を形成し、次にボンディングパッドの波長を有するプラズマ光が検出され、貫通させることなくパルスレーザー光線の照射を停止する該ボンディングパッドに該パルスレーザー光線が達したと判定した場合には、該第1の出力より高い第2の出力を有するパルスレーザー光線を所定ショット照射した後に停止する、
ことを特徴とするレーザー加工方法。 - 該ウエーハを形成する部材はリチウムタンタレートからなり、
該第1の出力は1パルス当たりのエネルギーが40μJに設定され、該第2の出力は1パルス当たりのエネルギーが80μJに設定されている、請求項1記載のレーザー加工方法。 - 第1の材料によって形成されたウエーハと第2の材料によって形成されたボンディングパッドとが接続された被加工物を保持する被加工物保持手段と、該被加工物保持手段に保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段とを具備し、該レーザー光線照射手段がレーザー光線を発振するレーザー光線発振手段と、該レーザー光線発振手段によって発振されたレーザー光線の出力を調整する出力調整手段と、該出力調整手段によって出力が調整されたレーザー光線を集光し該被加工物保持手段に保持された被加工物に照射する集光器を具備しているレーザー加工装置において、
該レーザー光線照射手段から被加工物にレーザー光線が照射されることによって発生するプラズマの波長を検出するプラズマ検出手段と、該プラズマ検出手段からの検出信号に基づいて該レーザー光線照射手段を制御する制御手段とを具備し、
該プラズマ検出手段は、プラズマ光を第1の経路と第2の経路に分岐するビームスプリッターと、該第1の経路に配設され該ウエーハを形成する第1の材料が発するプラズマの波長のみを通過させる第1のバンドパスフィルターと、該第1のバンドパスフィルターを通過した光を受光して光強度信号を該制御手段に出力する第1のホトデテクターと、該第2の経路に配設され該ボンディングパッドを形成する第2の材料が発するプラズマの波長のみを通過させる第2のバンドパスフィルターと、該第2のバンドパスフィルターを通過した光を受光して光強度信号を該制御手段に出力する第2のホトデテクターと、を具備しており、
該制御手段は、該レーザー光線照射手段を作動して該ウエーハにパルスレーザー光線を照射し該ウエーハから該ボンディングパッドに達するレーザー加工を実施する際に、該第1のホトデテクターおよび該第2のホトデテクターから出力される光強度信号に基づいて、該第1のホトデテクターからだけ光強度信号が出力されているときには第1の出力となるように該出力調整手段を制御してパルスレーザー光線の照射を継続して貫通孔を形成し、該第2のホトデテクターから光強度信号が出力され、貫通させることなくパルスレーザー光線の照射を停止する該ボンディングパッドに該パルスレーザー光線が達したと判定した場合に、該第1の出力より高い第2の出力となるように該出力調整手段を制御してパルスレーザー光線を所定ショット照射した後に停止するように該レーザー光線照射手段を制御する、
ことを特徴とするレーザー加工装置。
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