JPH0910971A - レーザ加工方法 - Google Patents

レーザ加工方法

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JPH0910971A
JPH0910971A JP7157735A JP15773595A JPH0910971A JP H0910971 A JPH0910971 A JP H0910971A JP 7157735 A JP7157735 A JP 7157735A JP 15773595 A JP15773595 A JP 15773595A JP H0910971 A JPH0910971 A JP H0910971A
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JP
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inner layer
layer conductor
wiring board
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laser
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Application number
JP7157735A
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English (en)
Inventor
Hidemi Sato
秀己 佐藤
Takao Terabayashi
隆夫 寺林
Kyoko Amamiya
恭子 雨宮
Yoichi Taiko
洋一 大幸
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有機絶縁層がガラスクロス等を含む不均質な
多層配線基板であっても、任意の深さおよび径のバイア
ホールを精度よく、しかも簡単に形成することができる
レーザ加工方法の提供。 【構成】 多層配線基板に所定波長のレーザ光を照射し
て多層配線基板の表層導体から内層導体に通じるバイア
ホールを加工形成するレーザ加工方法において、(i)
前記レーザ光を直接多層配線基板の表層導体に集光して
照射し、(ii)前記レーザ光が、前記表層導体および絶
縁層に所定の径の穴を加工形成して内層導体に達した
際、該内層導体に発生する固有の輝線スペクトルの主ピ
ークを検出し、(iii)該検出した内層導体上の位置
を、前記加工形成した穴の加工終点として決定しバイア
ホール加工を停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多層配線基板のレーザ
加工方法に係わり、特に、有機絶縁層がガラスクロス等
を含む不均質な多層配線基板であっても、精度よく所望
の深さおよび径のバイアホールを形成するのに好適なレ
ーザ加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータやワーク
ステーションなどの小形、高性能化がますます強く要求
されている。これらを実現するためには、電子回路基板
の小形化及び配線の高密度化が不可欠である。そのた
め、プリント基板の分野でも多層配線方式の実装が主流
になっている。しかし、配線密度の著しい上昇により多
層プリント基板においても従来のドリルによるスルーホ
ールだけでなく、基板の表層から内部導体層に通じる非
貫通導通穴である微細なバイアホールの加工についても
要求されている。この要求に対して、レーザ加工による
微細バイアホールの加工方法が注目されている。使用す
るレーザ光のうち、特に、エキシマレーザは光子エネル
ギが従来の炭酸ガスレーザ等に比較して約一桁高く、そ
のため、分子結合の切断が可能で変質層の少ない加工が
出来る可能性があることから、各方面で技術開発が精力
的に検討されている。
【0003】従来、レーザ光を応用した電子回路基板の
製造方法としては、例えば、特開昭58−64097号
公報の例がある。この具体例を図10に示す。まず、図
10(a)に示すように、プリント基板30の外層銅箔
27にエッチング等で予め穴明けし、ついで図10
(b)に示すように、外層銅箔27をマスクとしてレー
ザ光31を照射し、絶縁層28の穴明け加工をしてい
た。この場合、レーザ光31は絶縁層28のみを穴明け
加工するのに最適なエネルギ密度が選択されている。こ
のため、レーザ光31は穴明けされていない内層の銅箔
29に遮られて内部には侵入せず、終点検知は不要であ
る。
【0004】また、薄膜回路基板の有機絶縁樹脂膜への
バイアホール形成における加工終点の検知方法として
は、特開平6−55283号公報、特開平6−8708
7号公報等に記載されているような例がある。これは、
エキシマレーザの照射により樹脂膜に貫通穴を加工する
際に、該照射により樹脂が分解するときに生じる発光を
検知する。そして、発光の強度を測定し、発光が停止す
ることにより下地電極の露出を検出するエキシマレーザ
加工方法及び装置である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらの電子回路基板
の製造方法においては、予め外層の銅箔に窓明けするた
め、感光性有機材料の塗布、ベーク、露光、現像、ポス
トベーク工程や、ウェットエッチング工程等を必要とす
る。このため、プロセスが複雑であり、工程が長いため
パターンの欠陥が発生しやすく、コストが高くなる問題
があった。また、レーザ光吸収等のしきい値の差を利用
して加工終点を決めるため、ガラスクロス等しきい値が
内層導体に近いものを含有する場合の穴加工は不可能で
あった。
【0006】また、従来の加工終点検出方式は、絶縁層
材料の発光スペクトルを検出して行う方式である。しか
し、一般にプリント基板等の回路基板の絶縁層には、補
強材としてガラスクロス等が入っている。このため、絶
縁層の加工部位により発光スペクトルが変化し、終点検
出が困難となる。さらに、加工穴が深くなると発光スペ
クトルのSN比が悪くなり、安定性に欠ける等の問題点
を有していた。
【0007】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、
絶縁層がたとえガラスクロス等を含む不均質な多層配線
基板であっても、所望の深さおよび径のバイアホールを
精度よく、しかも簡単に形成することができるレーザ加
工方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のレーザ加工方法は、XYステージ上に表層
導体、有機もしくは無機材からなる絶縁層および少なく
とも1層の内層導体とから構成された多層配線基板を載
置し、該多層配線基板に所定波長のレーザ光を照射して
多層配線基板の表層導体から内層導体に通じるバイアホ
ールを加工形成するレーザ加工方法において、(i)前
記レーザ光を直接多層配線基板の表層導体に集光して照
射し、(ii)前記レーザ光が、前記表層導体および絶縁
層に所定の径の穴を加工形成して内層導体に達した際、
該内層導体に発生する固有の輝線スペクトルの主ピーク
を検出し、(iii)該検出した内層導体上の位置を、前
記加工形成した穴の加工終点として決定しバイアホール
加工を停止する構成にしたものである。
【0009】そして、前記加工形成された穴の加工終点
の内層導体を、該内層導体の表面を僅かに溶融し、該溶
融により穴中央部に凹部を形成するまでレーザ照射加工
される構成にすることが好ましい。
【0010】また、前記加工形成された穴の加工終点
を、前記内層導体に発生する固有の輝線スペクトルの主
ピークを検出した後、さらにレーザ光を予め設定された
ショット数だけ照射した時点にするとよい。
【0011】さらに、前記多層配線基板におけるバイア
ホール加工を、同一の多層配線基板において任意の異な
る穴径に形成可能にすることが望ましい。
【0012】さらにまた、前記固有の輝線スペクトルの
主ピークを、内層導体により形成された配線パターンを
切断可能に、複数の内層導体のうちの下層の内層導体よ
り検出するとよい。
【0013】
【作用】上記構成としたことにより、多層配線基板の表
層導体面に集光して照射されたレーザ光は、表層導体お
よび絶縁層に順に所定の径の穴を加工形成する。レーザ
光が内層導体面に達すると、該内層導体面の深さ位置が
異なっていてもよく知られているように内層導体材料固
有の輝線スペクトルを発生する。この輝線スペクトルの
主ピーク値である324nmを検出し、該主ピーク値が
設定されたしきい値を越える回数を計測し、該計測した
回数が予め設定された回数に達すると加工停止信号が出
力される。この加工停止信号をエキシマレーザ発振器に
出力してバイアホールの加工終点を決定し、1つのバイ
アホールの加工を終了する。
【0014】つづいて、XYステージを順次移動させ、
以上の動作を繰り返すことにより、多層プリント基板の
絶縁層に所望の深さおよび径の微細なバイアホールを、
精度よく、しかも簡単に形成することができる。
【0015】
【実施例】図1および図2を参照して本発明の基本原理
を説明する。図1は、本発明のレーザ加工方法を実施す
るレーザ加工装置の全体構成図、図2は、図1に示すレ
ーザ加工装置にて行った4種類の材料の輝線スペクトル
の測定結果を示す図である。
【0016】図1において、エキシマレーザ発振器1よ
り波長248nmのエキシマレーザを出射し、ビーム整
形器2を介して矩形状にした後、スリット3及びダイク
ロイックミラー4を介して結像レンズ5に入射させる
と、結像レンズ5は、レーザ光を加工に必要なエネルギ
密度に集光すると共に、スリット3の像を試料6に縮小
投影する。この場合、試料6には前記従来技術における
ように予め表層銅箔に対してエッチング等の前処理によ
る穴明け加工はされてなく、レーザ光は試料6の表層銅
箔面に直接照射される。そして、この照射により表層銅
箔および有機絶縁層への穴加工が開始される。その後、
レーザ光が試料6の内層導体(通常、銅箔)面に達する
と、よく知られているように内層導体材料固有の輝線ス
ペクトルが発生する。このプラズマ発光は、ダイクロイ
ックミラー4、4´を介して所定のスペクトルのみを取
り出すバンドパスフィルタ7および集光レンズ8を経た
後、光検出器9により光電変換されて主制御装置10に
入力される。なお、本構成においては、エキシマレーザ
発振器1を使用して説明したが、高エネルギレーザビー
ムを発振するものであれば他のレーザ発振器でもよい。
【0017】上記光電変換されて入力されたデータは、
レーザ光のショットごとに主制御装置10で解析され、
予め入力された発光スペクトルの変化に基づいたアルゴ
リズム、すなわち、レーザ光のパルスに対応した銅箔固
有の主ピーク値である324nmの輝線スペクトルが設
定されたしきい値を越える回数を計測し、該計測した回
数が予め設定された回数に達すると加工停止信号を出力
し、該加工停止信号をエキシマレーザ発振器1に出力し
て加工終点を決定し、1つのバイアホールの加工を終了
する。
【0018】つづいて、所定の配線回路パターンに順次
穴明け加工していくが、プリント基板の設計システム
は、従来、論理設計/回路設計から回路図の作成にいた
るCADシステムが商品化されており、ここでは、CA
Dシステムで作成した従来の穴明けドリル用NCデータ
を用いた。主制御装置10は、データ変換装置11を用
いて予めCADシステムで作成したバイアホールの穴明
け用NCデータをXYステージ12の位置決め制御デー
タに変換し、所定の位置にXYステージ12を移動させ
る。主制御装置10はエキシマレーザ発振器1にレーザ
光の発振指令を出し、試料6にレーザ光を照射して、上
記したバイアホールの加工終点の決定方法により上記位
置決めされた穴の加工を行う。
【0019】以上の動作を繰り返すことによりプリント
基板からなる試料6全面の加工が行われる。ここで、バ
ンドパスフィルタ7は、内層配線として銅箔固有の輝線
スペクトルの主ピークである324nmをモニタするた
め、318〜328nmに透過域を有するフィルタを使
用した。
【0020】次に、上記バイアホールのアライメント手
法については、通常、プリント基板等の電子回路基板に
位置合わせ用のアライメントマークが所定位置に刻印さ
れていることから、該合わせマーク位置を予めテレビカ
メラ等の画像認識装置40、41により認識し、バイア
ホールの位置を主制御装置10で演算して割り出す方式
とした。
【0021】図2に、前記図1に示すレーザ加工装置に
て行った銅、ガラス、ポリイミドおよびエポキシの4種
類の材料の輝線スペクトルの測定結果を示す。この場合
のレーザ光の照射条件は、エネルギ密度10J/c
2、繰り返し周波数1Hzである。図2に示すよう
に、配線材料である銅の主ピークは324nmである。
これに対して層間絶縁材料であるポリイミドやエポキシ
の主ピークは386nmである。また、プリント基板の
基材として使用されるガラス布材料の主ピークは389
nm、副ピークは317nmである。このように回路基
板を構成する各種の材料は、それぞれ固有の輝線スペク
トルを発生するため、最終的に加工を止めたい位置の内
層銅の主ピークを常時モニタすることにより、該内層銅
の位置を終点として検知することが可能になることが確
認された。
【0022】なお、一般にレーザ加工の場合、加工屑が
飛散して試料6の表面及び加工用の結像レンズ5を汚染
する可能性がある。そこで本発明のレーザ加工方法にお
いては、結像レンズ5と試料6との間に従来公知の加工
屑吸引用のチャンバ(図示せず)を設けて、He、02
等のアシストガスを流すとともに、真空吸引することで
加工屑の発生を抑止し、試料6及び結像レンズ5の汚染
を防止した。
【0023】つぎに、図3および図4を参照して本発明
の第1のバイアホール形成例を説明する。この第1のバ
イアホール形成例では、銅張りポリイミドシート15を
用いて、銅箔16で加工を停止させる例について説明す
る。図3は銅張りポリイミドシートにバイアホールを形
成する場合の説明図、図4はレーザ光照射時のショット
数毎の輝線スペクトルの測定結果を示す図である。
【0024】図3(a)に示す試料6は、セラッミク基
板13に、銅箔16およびポリイミド17からなる銅張
りポリイミドシート15をポリイミド系接着材14を用
いて接着したものである。レーザ加工装置は前記図1に
示す装置を使用し、加工方法は前記図1、図2にて説明
した方法と同じである。ここで、ポリイミド17の厚さ
は25μm、銅箔16の厚さは18μmである。
【0025】レーザ光を試料6に照射した時のショット
数毎の輝線スペクトルの測定結果は、図4に示すよう
に、9ショットまでの主ピークはポリイミド17の38
6nmである。下層である銅箔16の主ピーク324n
mはつぎの10ショットにおいて僅かに現われ、13シ
ョットでほぼ銅箔16固有の輝線スペクトルの主ピーク
が出現する。この場合のレーザ光の照射条件は、エネル
ギ密度10J/cm2、繰り返し周波数1Hzである。
【0026】上記のように、各材料はレーザ照射により
固有の輝線スペクトルを発生するため、最終的に加工を
終了したい部位における材料の主スペクトルを、常時モ
ニタすることにより加工の終点検知が可能となる。しか
し、各種材料の輝線スペクトルは、図4に示すように主
ピークと多くの副ピークが発生し、そのため、どのピー
クを主スペクトルとしてモニタすべきか紛らわしい場合
がある。そこで、これらのスペクトル信号を電子回路に
より演算処理して検出精度を向上することが望ましい。
図9はレーザ照射時に発生する各種材料固有の輝線スペ
クトル信号の演算処理方法の一例を示すもので、信号A
とBの輝線スペクトルの相対強度を引き算するすること
により、しきい値を越える輝線スペクトルが単独とな
り、SN比が向上して終点検出をより容易かつ確実に行
うことが可能になる。
【0027】図3(b)は、レーザパルスに対応した銅
箔16の主スペクトルをモニタし、ショット数13ショ
ットで加工を停止したときの試料6の断面図である。該
図のバイアホール18を検査したところ、加工残り等は
なく、径、深さとも所望の高精度に形成できることが確
認された。図3(c)は、図3(b)に示すバイアホー
ル18の拡大断面図である。一般にエキシマレーザは、
パルス幅が数十nsと短かくピークパワーは数十MWに
達する。そのため、図3(c)に示すように銅箔16の
表面は僅かに溶融してバイアホール18の中央部に凹部
を形成する。このように凹部を形成した場合、加工残渣
等の加工不良が発生しないことが確認された。その結
果、層間接続のメッキ工程においても接続不良等の欠陥
を発生させない効果がある。一方、ポリイミド17に対
しては光化学反応で加工が進むため、加工変質層がほと
んどなく精度の良い穴加工が可能である。
【0028】上記した加工終点の決定方法において、銅
箔16の主ピークを検出し、該検出後、予め設定された
所定のショット数だけレーザ光を照射して加工を停止す
ることにより、加工残りを発生させず、しかもオーバシ
ョット等の加工不良を防止することができる。
【0029】つぎに、図5および図6を参照して本発明
の第2のバイアホール形成例を説明する。図5は両面銅
張りのガラス布エポキシ多層配線基板の断面図で、図5
(a)はバイアホール形成前の状態、図5(b)はバイ
アホール形成後の状態を示す。図6は図5に示す配線基
板の輝線スペクトルの測定結果を示す図である。
【0030】図5において、試料6は、厚さ18μmの
表層銅箔19、厚さ200μmのガラスクロスを含む有
機絶縁層20、厚さ35μmの内層銅箔21からなって
いる。前記第1のバイアホール形成例と同様に、レーザ
加工装置は前記図1に示す装置を使用し、加工方法は前
記図1、図2にて説明した方法と同じである。また、レ
ーザ光の照射条件についても同様に、エネルギ密度10
J/cm2、繰り返し周波数1Hzである。
【0031】図6に示す輝線スペクトルの測定結果は、
最初の1ショット及び10ショット毎に100ショット
まで加工した場合のものである。図6において、最初の
ショットにより表層銅箔19の主ピークである324n
mが現われる。20ショットで表層銅箔19の主ピーク
324nmはほぼ消滅し、有機絶縁層20のガラスエポ
キシ材料中、特にガラスの主ピークに相当する389n
mが現われる。さらにショット数を増加し、80ないし
90ショットで再び内層銅箔21の主ピークである32
4nmが出現する。100ショットでほぼ内層銅箔21
のスペクトルとなり、有機絶縁層20であるガラスエポ
キシ部の加工がほぼ終了したことを示している。
【0032】試料6の加工は上記100ショットの時点
で終了するが、本形成例においても輝線スペクトル信号
を、例えば前記図9に示す演算処理方法により処理する
ことにより、スペクトル信号の検出精度を向上すること
ができる。そして、このようにして内層銅箔21の主ピ
ークを検出し、該検出後、予め設定された所定のショッ
ト数(本バイアホール形成例の場合は100ショット)
までレーザ光を照射して加工を停止することにより、た
とえレーザ光吸収のしきい値が内層銅箔21に近いガラ
スエポキシを含んでいても、終点検出を容易かつ確実に
行うことが可能になった。このため、図5(b)に示す
微細なバイアホール18を、前記従来技術のように予め
表層銅箔19にエッチング等の前処理により穴明けする
ことなく、加工残りやオーバショットによる加工不良等
のない状態に、簡単なプロセスで精度よく加工形成する
ことが可能になった。
【0033】つぎに、図7を参照して本発明を使用して
形成した多層配線基板の1例を説明する。図7はガラス
布エポキシ多層配線基板における表層と内層との接続工
程を示す図である。
【0034】図7(a)はガラス布エポキシ多層配線基
板22の断面図を示す。前記第2のバイアホール形成例
と同様に、前記図1に示すレーザ加工装置を使用し、前
記図1、図2にて説明したレーザ加工方法により表層銅
箔19および有機絶縁層20に図7(b)に示すバイア
ホール18を形成する。ここで、レーザ加工条件及び終
点検知方法についても前記第2のバイアホール形成例と
同様で、ショット数は100である。次に基板22を洗
浄し、通常のフォトリソグラフィ法と化学銅メッキとに
より図7(c)に示すようにバイアホール18のメッキ
部23を形成する。その後、フォトリソグラフィとエッ
チングにより図7(d)に示すように表層銅箔19に配
線パターンを形成する。この工程を順次繰り返し、プリ
プレグを用いて複数の基板22を一括積層すことにより
多層配線基板を形成することができた。このようにして
形成した多層配線基板は、従来に比べて信号伝送距離の
短縮とLSIの高密度実装化を図ることが可能になっ
た。
【0035】つぎに、図8を参照して本発明の第3のバ
イアホール形成例を説明する。図8はガラス布エポキシ
多層配線基板における表層と複数の内層との接続工程を
示す図である。
【0036】図8(a)はガラス布エポキシ多層配線基
板22の断面図を示す。同図に示すように、該基板22
は上面から順に表層銅箔19、有機絶縁層20a、内層
銅箔21a、有機絶縁層20b、内層銅箔21bがセラ
ミック基板上に積層されている。まず、表層銅箔19お
よび有機絶縁層20aに対して、前記第2のバイアホー
ル形成例と同様に、前記図1に示すレーザ加工装置を使
用し、前記図1、図2にて説明したレーザ加工方法によ
り図8(b)に示すバイアホール18aを形成する。こ
こで、レーザ加工条件及び終点検知方法についても前記
第2のバイアホール形成例と同様で、ショット数は10
0である。
【0037】ついで、内層銅箔21aおよび有機絶縁層
20bに対して、図8(c)に示すように、上記と同様
の加工方法および加工条件により、バイアホール18a
より穴径の僅かに小さいバイアホール18bを形成す
る。このようにしてバイアホール18a、18bを形成
することにより、前記図7を参照して述べたメッキによ
る回路接続により、表層と複数の内層との層間接続が容
易に可能となる。
【0038】また、上記した穴径の異なるバイアホール
18a、18bを形成することにより、アライメント時
の許容誤差を大きくすることができ、前記層間接続の信
頼性を高めることができる。さらに、前記層間接続を行
わない場合には、内層銅箔21aの配線パターンを切断
することが可能であり、配線修正としての応用も可能と
なる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、有機絶縁
層がガラスクロス等を含む不均質な多層配線基板であっ
ても、所望の深さおよび径のバイアホールを精度よく、
しかも簡単に形成することができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ加工方法を実施するレーザ加工
装置の全体構成図である。
【図2】図1に示すレーザ加工装置で行った輝線スペク
トルの測定例を示す図である。
【図3】本発明の第1のバイアホール形成例の説明図で
ある。
【図4】図3に示す銅張りポリイミドシートにレーザ照
射した際のショット毎の輝線スペクトルの測定結果を示
す図である。
【図5】本発明の第2のバイアホール形成例の説明図で
ある。
【図6】図5に示す配線基板の輝線スペクトルの測定結
果を示す図である。
【図7】本発明に係わるガラス布エポキシ多層配線基板
における表層と内層との接続工程を示す図である。
【図8】本発明の第3のバイアホール形成例の説明図
で、ガラス布エポキシ多層配線基板における表層と複数
の内層との接続工程を示す図である。
【図9】本発明の輝線スペクトル信号の演算処理方法の
1例を示す図である。
【図10】従来の電子回路基板の製造方法の1例を示す
図である。
【符号の説明】
1…エキシマレーザ発振器、2…ビーム整形器、3…ス
リット、4,4´…ダイクロイックミラー、5…結像レ
ンズ、6…試料、7…バンドパスフィルタ、8…集光レ
ンズ、9…光検出器、10…主制御装置、11…データ
変換装置、12…XYステージ、13…基板、14…接
着シート、15…銅張りポリイミドシート、16…銅
箔、17…ポリイミド、18,18a,18b…バイア
ホール、19…表層銅箔、20,20a,20b…有機
絶縁層、21,21a,21b…内層銅箔、22…ガラ
ス布エポキシ多層配線基板、23…メッキ部。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/46 6921−4E H05K 3/46 X (72)発明者 大幸 洋一 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立製作所汎用コンピュータ事業部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 XYステージ上に表層導体、有機もしく
    は無機材からなる絶縁層および少なくとも1層の内層導
    体とから構成された多層配線基板を載置し、該多層配線
    基板に所定波長のレーザ光を照射して多層配線基板の表
    層導体から内層導体に通じるバイアホールを加工形成す
    るレーザ加工方法において、(i)前記レーザ光を直接
    多層配線基板の表層導体に集光して照射し、(ii)前記
    レーザ光が、前記表層導体および絶縁層に所定の径の穴
    を加工形成して内層導体に達した際、該内層導体に発生
    する固有の輝線スペクトルの主ピークを検出し、(ii
    i)該検出した内層導体上の位置を、前記加工形成した
    穴の加工終点として決定しバイアホール加工を停止する
    ことを特徴とするレーザ加工方法。
  2. 【請求項2】 前記加工形成された穴の加工終点の内層
    導体が、該内層導体の表面を僅かに溶融し、該溶融によ
    り穴中央部に凹部を形成するまでレーザ照射加工される
    請求項1記載のレーザ加工方法。
  3. 【請求項3】 前記加工形成された穴の加工終点が、前
    記内層導体に発生する固有の輝線スペクトルの主ピーク
    を検出した後、さらにレーザ光を予め設定されたショッ
    ト数だけ照射した時点である請求項1記載のレーザ加工
    方法。
  4. 【請求項4】 前記多層配線基板におけるバイアホール
    加工が、同一の多層配線基板において任意の異なる穴径
    に形成可能である請求項1記載のレーザ加工方法。
  5. 【請求項5】 前記固有の輝線スペクトルの主ピーク
    が、内層導体により形成された配線パターンを切断可能
    に、複数の内層導体のうちの下層の内層導体より検出さ
    れてなる請求項1記載のレーザ加工方法。
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