JP6030339B2 - 形状測定装置 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の装置は、CADデータ等に基づいた設計値(NURBS(Non-Uniform Rational B-Spline:非一様有理Bスプライン)データ)をPCC(Parametric Cubic Curves)曲線群に変換し、PCC曲線群を分割した分割PCC曲線群から速度曲線を算出してプローブの移動速度を算出する。そして、設計値に基づいて算出された移動速度に基づいてプローブを移動させ、測定子と被測定物の表面に倣って移動させる(設計値倣い)。
また、形状測定装置として、設計値データを用いず、プローブの被測定物への押込み量を検出して、押込み量が所定の基準押込み量となるように、プローブを被測定物の表面に倣って移動させる(自律倣い)装置も知られている。
一方、自律倣いでは、押込み量が一定となるようにプローブを移動させるため、測定子が被測定物から離れる可能性が低く、精度の高い形状測定を実施することができる。しかしながら、曲率が急激に変化する被測定物等にも対応するためには、プローブの移動速度を抑える必要が生じ、測定時間が長くなるという課題がある。
このため、本発明では、測定子を設定された経路に沿って移動させることで、迅速な形状測定を実施することができる。これに加え、押込み修正ベクトルにより、押込み量が基準押込み量となるように駆動制御されるので、被測定物の表面に製造誤差等がある場合でも、例えば測定子が被測定物から離れる不都合を回避でき、高精度な形状測定を実施することができる。
本発明では、押込み量及び基準押込み量の差分値が第一閾値以下である場合、前記差分値が第一閾値より大きい場合に比べて、小さい押込み方向修正ゲインを用いる。これにより、押込み量の修正量も小さくでき、精度よく基準押込み量に合わせこむことができる。
本発明では、軌道ずれ量が第二閾値以下である場合に、軌道ずれ量が第二閾値より大きい場合に比べて、小さい軌道修正ゲインを用いる。これにより、軌道ずれ量が小さく、プローブの現在位置が経路に近い場合では、軌道修正量の急激な増大を抑制し、プローブを経路上に精度よく移動(復帰)させることができる。
測定子を被測定物の表面に倣って移動させると、測定子と被測定物との間に摩擦力が生じ、プローブの振れ方向(変位方向)と、被測定物の法線方向とが一致しない場合がある。このため、プローブの変位方向を押込み方向として押込み修正ベクトルを算出すると、プローブが意図しない方向に移動するおそれがあり、測定精度が低下する。これに対して、本発明では、測定子が被測定物に接触した位置における被測定物の法線方向を押込み方向とするので、被測定物の法線方向を押込み方向とした精度の高い押込み修正ベクトルを算出でき、測定精度の向上を図れる。
図1は、本発明に係る一実施形態の形状測定装置である三次元測定機1を示す全体模式図である。図2は、三次元測定機1の概略構成を示すブロック図である。
なお、図1では、上方向を+Z軸方向とし、このZ軸に直交する2軸をそれぞれX軸及びY軸として説明する。なお、当該X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向により、マシン座標系が規定される。以下の図面においても同様である。
三次元測定機本体2は、図1に示すように、被測定物を測定するための球状の測定子211Aを有するプローブ21と、プローブ21を保持するとともに、プローブ21を移動させる移動機構22と、移動機構22が立設される定盤23とを備える。
プローブ21は、図1に示すように、測定子211Aを先端側(−Z軸方向側)に有するスタイラス211と、スタイラス211の基端側(+Z軸方向側)を支持する支持機構212とを備える。
この支持機構212は、具体的な図示は省略したが、スタイラス211の各軸方向の位置をそれぞれ検出するためのプローブセンサーを備える。
なお、各プローブセンサーは、スタイラス211の各軸方向の移動量に応じたパルス信号を出力する位置センサーである。
スライド機構24は、図1に示すように、定盤23におけるX軸方向の両端から+Z軸方向に延出し、Y軸方向に沿ってスライド移動可能に設けられる2つのコラム241と、各コラム241にて支持され、X軸方向に沿って延出するビーム242と、Z軸方向に沿って延出する筒状に形成され、ビーム242上をX軸方向に沿ってスライド移動可能に設けられるスライダ243と、スライダ243の内部に挿入されるとともに、スライダ243の内部をZ軸方向に沿ってスライド移動可能に設けられるラム244とを備える。
なお、各スケールセンサーは、スライダ243、各コラム241、及びラム244の移動量に応じたパルス信号を出力する位置センサーである。
モーションコントローラー3は、図2に示すように、PCC取得部31と、カウンタ部32と、演算処理部33と、記憶部34と、プローブ指令部35と、駆動制御部36とを備える。
PCC取得部31は、ホストコンピューター5から、プローブ21を駆動させるためのPCCコマンド(PCCデータ)を取得する。
カウンタ部32は、上述した各スケールセンサーから出力されるパルス信号をカウントしてスライド機構24の移動量を計測するとともに、上述した各プローブセンサーから出力されるパルス信号をカウントしてスタイラス211の移動量を計測する。
演算処理部33は、カウンタ部32にて計測されたスライド機構24及びスタイラス211の各移動量に基づいて、測定子211Aの位置PP(以下、プローブ位置PP)を算出する。
そして、演算処理部33は、算出したプローブ位置PPを記憶部34に記憶させる。
また、演算処理部33は、カウンタ部32にて計測されたスタイラス211の移動量(各プローブセンサーの検出値(Px,Py,Pz))に基づいて、以下の式(1)に示すように、測定子211Aの押込み量(ベクトルEpの絶対値)を算出する。
具体的には、プローブ指令部35は、経路成分算出部351、押込み方向成分算出部352、軌道修正成分算出部353、及び速度合成部354を備える。
押込み方向成分算出部352は、演算処理部33で算出された押込み量に基づいて、押込み量を予め設定された基準押込み量に戻すための、押込み方向への速度成分ベクトル(押込み修正ベクトル)を算出する。
速度合成部354は、経路速度ベクトル、押込み修正ベクトル、及び軌道修正ベクトルを合成した速度合成ベクトルを算出し、駆動制御部36に出力する。
なお、プローブ指令部35による詳細な処理については後述する。
駆動制御部36は、プローブ指令部35にて算出されたプローブ指令値に基づいて、駆動機構25を制御してプローブ21を移動させる。
ホストコンピューター5は、CPU(Central Processing Unit)や、メモリ等を備えて構成され、モーションコントローラー3に所定の指令を与えることで三次元測定機本体2を制御する。
このホストコンピューター5は、図2に示すように、情報取得部51と、経路設定部52と、形状解析部53と、記憶部54とを備える。
情報取得部51は、CADシステム(図示略)から被測定物Wの設計情報(CADデータや、NURBSデータ等)を取得する。
経路設定部52は、情報取得部51により取得した設計情報に基づいて、プローブ21を移動させる経路(PCCデータ)を設定する。
形状解析部53は、モーションコントローラー3から出力された測定データに基づいて被測定物の表面形状データを算出し、算出した被測定物の表面形状データの誤差や歪み等を求める形状解析を行う。
記憶部54は、ホストコンピューター5で用いられるデータ、被測定物Wの形状に関する設計情報等が記憶されている。
次に、上述したような三次元測定機1の動作について説明する。
図3は、本実施形態において、プローブ21を被測定物Wの表面に倣って移動させる際のプローブ21の速度ベクトルを算出する方法を示すフローチャートである。
図4は、測定子の軌道、及び測定子に作用する各速度成分ベクトルを示す図である。
本実施形態では、被測定物Wの表面形状を測定する際、ホストコンピューター5の情報取得部51は、CADシステムからNURBSデータ(設計情報)を取得する(S1)。
なお、オフセット量としては、(測定子211Aの半径)−(基準押込み量)とする。また、PCC曲線群は、複数の点によりセグメント(分割PCC曲線)毎に分割される。ここで、任意のPCC曲線の開始点の座標(KX0,KY0,KZ0)、その分割PCC曲線の直線長さをDとすると、PCC曲線上の任意の位置における座標(X(S),Y(S),Z(S))は、以下に示す式(2)となる。
X(S)=KX3×S3+KX2×S2+KX1×S+KX0
Y(S)=KY3×S3+KY2×S2+KY1×S+KY0
Z(S)=KZ3×S3+KZ2×S2+KZ1×S+KZ0 …(2)
ただし、S[0,D]。また、KX3〜X0、KY3〜Y0、KZ3〜Z0は、定数。
S5の後、演算処理部33は、取り込んだスライド機構24及びスタイラス211の各移動量に基づいて、プローブ位置PPを算出するとともに、式(1)に基づいて測定子211Aの押込み量を算出する(S6)。
S7において、終点でないと判定された場合、プローブ21の駆動速度を算出して、算出した駆動速度でプローブ21を駆動させる。
これには、まず、押込み方向成分算出部352は、プローブ21の被測定物Wへの押込み量を予め設定された基準押込み量に修正するための押込み修正ベクトルを算出する(S8)。
具体的には、押込み方向成分算出部352は、下記式(3)に基づいて、押込み修正ベクトルVeを算出する。
具体的には、軌道修正成分算出部353は、プローブ位置PPから経路上に下した垂線の足をPとし、プローブ位置PPと点Pの距離を軌道ずれ量、プローブ位置PPから点Pに向かう方向を軌道修正方向(点Pからプローブ位置PPに向かう軌道ずれ方向とは反対の方向)とし、軌道修正ベクトルVcを算出する。
そして、速度合成部354は、以下の式(4)に基づいて、速度合成ベクトルVを算出する。
ここで、S6において検出される押込み量(ベクトルEpの絶対値)と、予め設定された基準押込み量(E0)との差分値をEとし、S9において検出される軌道ずれ量をCとして、倣い駆動ゲインGfは、関数f1(C,E)を適用する。この関数f1(C,E)は、差分値Eが所定の第一閾値より大きく、かつ軌道ずれ量Cが所定の第二閾値よりも大きい場合に、差分値Eが第一閾値以下である場合、及び軌道ずれ量Cが第二閾値以下である場合の少なくともいずれか一方を満たす場合に比べて、小さい値を返す関数である。
また、押込み方向修正ゲインGeは、関数f2(E)を適用する。この関数f2(E)は、差分値Eが第一閾値以下である場合に、差分値Eが第一閾値より大きい場合に比べて、小さい値を返す関数である。
また、軌道修正ゲインGcは、関数f3(C)を適用する。この関数f3(C)は、軌道ずれ量Cが第二閾値以下である場合に、軌道ずれ量Cが第二閾値より大きい場合に比べて、小さい値を返す関数である。
一方、プローブ位置PPが終点に到達すると、上述したS7の処理において、「Yes」と判定され、測定処理を終了させる。
本実施形態の三次元測定機1では、情報取得部51は、CADシステムから入力された設計情報を取得し、経路設定部52は、取得した設計情報に基づいて、プローブ21の移動経路を設定する。そして、経路成分算出部351は、設定された経路に基づいて、倣い方向に沿う速度成分ベクトルである経路速度ベクトルVfを算出する。また、押込み方向成分算出部352は、演算処理部33により算出された測定子211Aの押込み量に基づいて、当該押込み量を所定の基準押込み量に設定するための押込み修正ベクトルVeを算出する。さらに、軌道修正成分算出部353は、プローブ位置PPと、設定された経路とに基づいて、プローブ位置PPを経路上に復帰させるための軌道修正ベクトルVcを算出する。
そして、速度合成部354は、式(4)に基づいて、経路速度ベクトルVf、押込み修正ベクトルVe、軌道修正ベクトルVcを合成した速度合成ベクトルVを算出し、この速度合成ベクトルVをプローブ指令値として駆動制御部36に入力してプローブ21を駆動させる。
このため、本実施形態では、プローブ21を、被測定物Wの設計情報に基づいて設定された経路に従って駆動させるので、プローブ位置PPにおいて曲率が大きく変化するような場合でも、プローブ21を円滑に移動させることができ、迅速な形状測定を実施することができる。
また、測定子211Aの押込み量が基準押込み量に維持されるように駆動制御されるので、被測定物Wの実形状と設計情報とに、例えば製造誤差等の形状が異なる部分があっても、測定子211Aを被測定物Wの表面に倣って移動させることができる。つまり、測定子211Aが被測定物Wから離れる不都合がなく、精度の高い形状測定を行うことができる。
以上により、本実施形態では、設計値倣いのような高速な形状測定と、自律倣いのような高精度な形状測定とを両立した測定を実施することができる。
この時、倣い駆動ゲインGfとして、押込み量(ベクトルEpの絶対値)及び基準押込み量(E0)の差分値Eが第一閾値より大きく、かつ軌道ずれ量Cが第二閾値よりも大きい場合に、差分値Eが第一閾値以下である場合や、軌道ずれ量Cが第二閾値以下である場合に比べて小さい値を返す関数f1(C,E)を用いる。
これにより、差分値Eや軌道ずれ量Cが大きく、プローブ位置PPが経路から大きくずれている可能性がある場合に、倣い方向への速度成分ベクトルを小さくすることができる。このため、プローブ位置PPが経路から逸れる場合に、倣い方向の移動量を抑えてプローブ位置を迅速に経路上に復帰させることができ、経路に沿った高精度な形状測定を実施することができる。
これにより、押込み量が基準押込み量に近い値であり、大きく押込み量を修正する必要がない場合に、押込み方向に対する速度成分ベクトルを小さくすることができる。このため、押込み量の過剰な変動を防止でき、測定子211Aの押込み量を、所定の基準押込み量に精度よく合わせ込むことができる。
これにより、軌道ずれ量が僅かである場合に、軌道修正方向に対する速度成分ベクトルを小さくすることができる。このため、軌道修正方向にプローブ21が大きく移動してしまう不都合を防止でき、測定子211Aを経路上に高精度に復帰させることができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上記実施形態では、押込み方向成分算出部352は、プローブ21の変位方向を押込み方向として、押込み修正ベクトルVeを算出する例と示したが、これに限定されない。
例えば、プローブ21を被測定物Wの表面に沿って移動させると、測定子211Aと被測定物Wとの摩擦の影響によりプローブの変位方向が被測定物Wの法線方向からずれる場合がある。
図6は、摩擦が発生しない場合における倣い測定のモデルを示す図であり、図7は、摩擦が発生した場合における倣い測定のモデルを示す図である。
図6及び図7において、点Dは、測定子211Aと被測定物Wとの接触点、点Oは測定子211Aの中心点、rは測定子の半径を示す。図6に示すように、摩擦の影響がないとした場合では、プローブの変位方向が被測定物Wの法線方向となる。したがって、この場合では、押込み方向に対する単位ベクトルeuは、被測定物Wの法線方向となる。
一方、図7に示すように、測定子211Aと被測定物Wとの間に摩擦がある場合では、プローブ21の変位方向と、被測定物Wの法線方向とが異なる方向となる。この場合、プローブ21の変位方向の単位ベクトルeuを押込み方向として押込み修正ベクトルVeを算出すると、被測定物Wの法線方向(単位ベクトルeu´の方向)とは異なる方向の成分ベクトルが含まれることになる。このため、プローブ21が意図しない方向に位置ずれする場合があり、測定精度の低下が起こる場合がある。
したがって、押込み方向成分算出部352は、このような摩擦の影響を考慮して、押込み修正ベクトルVeを算出してもよい。以下に、摩擦の影響を考慮した押込み修正ベクトルVeを算出する方法を示す。
図8において、プローブ原点Cから直線OO´に下した垂線の足をQとすると、ベクトルCQは、倣い方向に直角な平面上にあることになり、これは、被測定物Wの法線方向にほかならない。
ベクトルCQは、以下の式(5)に示すように表され、式(5)から式(6)を導くことができる。
これにより、押込み方向成分算出部352は、上述した式(3)に対して、単位ベクトルeu´を代入することで、押込み修正ベクトルVeを算出することができる。
上記のような処理では、被測定物Wの法線方向を押込み方向とした押込み修正ベクトルVeを算出することができる。したがって、摩擦の影響によるプローブ21の意図しない方向へのずれを防止でき、より精度の高い倣い測定を実施することができる。
具体的には、ホストコンピューター5は、CADシステムから設計情報を取得すると、設計情報に基づいて、上述した式(2)に示すようなPCCデータを生成し、さらに、生成したPCCデータに対応する被測定物の法線方向データを生成する。そして、モーションコントローラー3のPCC取得部31は、上記実施形態のS3の処理において、ホストコンピューターからPCCデータとともに、法線方向データを取得する。
i=0の場合、P0={X(0),Y(0),Z(0)}
i=1の場合、P1={X(D/16),Y(D/16),Z(D/16)}
…
i=tの場合、Pt={X(t×D/16),Y(t×D/16),Z(t×D/16)}
…
i=16の場合、P16={X(D),Y(D),Z(D)}
となる。
このような押込み修正ベクトルVeの算出では、被測定物Wが設計値に極めて近いか、若しくは設計値からずれている場合でも、全体的に設計値に対して平行にずれている場合に、正確な押込み方向の制御が可能となり、精度の高い倣い測定を実施することができる。
ただし、被測定物Wが設計値に対して平行ではなく、任意の方向にずれている場合では、上述した式(6)に基づいた押込み修正ベクトルVeの算出、又は上記実施形態に示したようなプローブ21の変位方向を押込み方向とした押込み修正ベクトルVeの算出が好ましい。
プローブの振れ方向に基づいて押込み方向を判定する場合では、測定子211Aと被測定物Wとの摩擦の影響により、押込み方向と被測定物Wの法線方向とが一致しない場合があるため、このようなプローブ振れ方向に基づいて押込み修正ベクトルを算出すると、プローブ位置が意図しない位置に逸れるおそれがある。これに対して、本実施形態では、上述のように、被測定物Wの法線方向に沿った押込み修正ベクトルVeが算出されるため、上記のような意図しないプローブの位置ずれを回避でき、高精度な形状測定を実施することができる。
Claims (5)
- 先端に測定子を有するプローブと、前記測定子を被測定物の表面に倣って移動させる移動機構と、前記測定子と前記被測定物の表面との接触を検出して前記被測定物の形状を測定する形状測定装置であって、
前記被測定物の設計情報を取得する情報取得部と、
前記設計情報に基づいて前記測定子を移動させる経路を設定する経路設定部と、
前記経路に沿った前記プローブの速度成分ベクトルである経路速度ベクトルを算出する経路成分算出部と、
前記プローブの前記被測定物への押込み量を検出し、前記押込み量を所定の基準押込み量に修正するための速度成分ベクトルである押込み修正ベクトルを算出する押込み方向成分算出部と、
前記プローブの現在位置及び前記経路に基づいて、前記プローブの前記経路からの軌道ずれ量及び軌道ずれ方向を検出し、前記プローブの位置を前記経路上に戻すための速度成分ベクトルである軌道修正ベクトルを算出する軌道修正成分算出部と、
前記経路速度ベクトル、前記押込み修正ベクトル、及び前記軌道修正ベクトルを合成した速度合成ベクトルを算出する速度合成部と、
前記速度合成ベクトルに基づいて前記プローブを移動させる駆動制御部と、
を備え、
前記速度合成部は、前記経路速度ベクトルに対して所定の経路方向ゲインをかけ合わせて補正し、前記押込み修正ベクトルに対して所定の押込み方向修正ゲインをかけ合わせて補正し、前記軌道修正ベクトルに対して所定の軌道修正ゲインをかけ合わせて補正し、補正された経路速度ベクトル、補正された押込み修正ベクトル、補正された軌道修正ベクトルを合成して前記速度合成ベクトルを算出する
ことを特徴とする形状測定装置。 - 請求項1に記載の形状測定装置において、
前記速度合成部は、前記押込み量及び基準押込み量の差分値が所定の第一閾値よりも大きく、かつ、前記軌道ずれ量が所定の第二閾値よりも大きい場合に、前記差分値が前記第一閾値よりも小さい場合、及び前記軌道ずれ量が前記第二閾値よりも小さい場合の少なくともいずれかの条件を満たす場合に比べて、前記経路方向ゲインを小さくする
ことを特徴とする形状測定装置。 - 請求項1または請求項2に記載の形状測定装置において、
前記速度合成部は、前記押込み量及び基準押込み量の差分値が所定の第一閾値以下である場合、前記差分値が前記第一閾値より大きい場合に比べて、前記押込み方向修正ゲインを小さくする
ことを特徴とする形状測定装置。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の形状測定装置において、
前記速度合成部は、前記軌道ずれ量が所定の第二閾値以下である場合、前記軌道ずれ量が前記第二閾値よりも大きい場合に比べて、前記軌道修正ゲインを小さくする
ことを特徴とする形状測定装置。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の形状測定装置において、
前記押込み方向成分算出部は、前記被測定物の前記測定子が接触した位置における法線方向を前記押込み方向として、前記押込み修正ベクトルを算出する
ことを特徴とする形状測定装置。
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