JP6026551B2 - 列車運行管理装置、システム、および方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道の列車の運行を管理するための列車運行管理システムに関し、特に、ダイヤが乱れたときに適切な運行管理を支援する技術に関する。
鉄道の列車運行は予め定められた計画に基づいて行われる。しかし、何らかの要因で計画通りの列車運行ができず、列車に遅延が生じることがある。ここでは、予め計画されたダイヤを「計画ダイヤ」と称することにする。また、計画ダイヤ通りに列車が運行できない状態を「ダイヤ乱れ」と称することにする。
ダイヤ乱れの要因となる支障が発生すると、列車が計画ダイヤ通りに運行されないことが想定されるので、列車運行管理システムは、その後どのようなダイヤで列車が運行されるかを予想する。この予想されるダイヤを「予測ダイヤ」と称することにする。
ダイヤ乱れが生じると、計画ダイヤでは想定していないような、駅間での加速、減速、あるいは停止が発生し、列車運行による消費電力が計画ダイヤによる運行時よりも大きくなり、列車運行にかかるコストが増大することがある。そのため、ダイヤ乱れにおいては消費電力にどのような影響が出るかが重要な問題である。
例えば、特許文献1に開示された技術では、ダイヤ乱れが発生した場合には、実績ダイヤ情報と列車位置情報とに基づく判断により、列車ダイヤを異常時補正ダイヤに切り替える。そして、その際、その補正されたダイヤパターン情報を元にシミュレーションを行い、消費電力量の予測値が補正される。
また、特許文献2には、列車に搭載される車上装置が、走行距離、走行時間、速度制限などの制約条件を満足しながら、少ない消費エネルギーで乗り心地の良い列車走行を実現するための最適走行パターンを算出し、算出した最適走行パターンに基づいて、列車を走行させる技術が開示されている。
特開平10−322905号公報 特開平5−193502号公報
ダイヤ乱れによるコストの増大は消費電力の増大によるものばかりではない。例えば、列車が遅延すると、列車の運行を管理する会社には罰金が課されたり、特急料金などの運賃の払い戻しが必要となったりし、それによっても列車運行のコストが増大することがある。
しかしながら、特許文献1、2は、消費電力や消費エネルギーは考慮しているものの、ダイヤ乱れに起因する様々なコストの増大をトータルで考慮するものとはなっていない。そのため、特許文献1では、ダイヤ乱れに起因するトータルコストの変化を予測することはできない。また特許文献2では、ダイヤ乱れに対するトータルコストを抑制するようなダイヤを適切に選択するための情報が提供されない。
本発明の目的は、ダイヤ乱れが生じたときに適切にダイヤを選択するための情報を提供することを可能にする技術を提供することである。
本発明の一態様による列車運行管理装置は、鉄道の列車運行を管理するための列車運行管理装置において、ダイヤ乱れが発生するとき、前記ダイヤ乱れにより予想されるダイヤよりも列車の到着および出発の時刻を優先したダイヤの方が、列車運行にかかる消費電力量と列車運行における金銭的コストである遅延影響度とに基づくトータルコストが小さければ、前記時刻を優先したダイヤを提案する、ことを特徴としている。
本発明によれば、ダイヤ乱れが生じたときに適切にダイヤを選択するための情報を提供することが可能になる。
本実施形態による列車運行管理システムの構成を示すブロック図である。 本実施例による列車運行管理システムのブロック図である。 本実施例におけるダイヤのデータフォーマットを示す図である。 本実施例による列車運行管理システムの動作を説明するための図である。 運転整理卓101の表示例を示す図である。 列車番号4Aの列車が駅Dから駅Cの間において遅延したときの運転整理卓101の表示例を示す図である。 順序変更した場合の運転整理卓101の表示例を示す図である。 駅Aと駅Cの間における走行曲線を示すグラフである。縦軸に速度をとり、横軸に距離をとっている。 図5に示した遅延が発生していない状態での駅Cの駅情報を示す表である。 図6に示した列車番号4Aの列車に遅延が発生した状態での駅Cの駅情報を示す表である。 駅Cにおける列車番号4Aの列車と列車番号5Aの列車の到着順序を入れ替えた場合の駅Cの駅情報を示す表である。 本実施例において時刻を優先した運転モードを提案する処理を示すフローチャートである。 本実施例において時刻を優先した運転モードを提案する処理を示すフローチャートである。 本実施例において時刻を優先した運転モードを提案する処理を示すフローチャートである。
まずは本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態による列車運行管理システムの構成を示すブロック図である。図1を参照すると、列車運行管理システム10は列車運行管理装置11および通信装置12を含んでいる。列車運行管理装置11は、鉄道の列車運行を管理するための各種処理を実行する装置である。通信装置12は、各列車の運行を制御するために各列車と通信を行う装置である。なお、図1は、列車運行管理システムの物理的な構成を示すものではなく、機能的な構成を概略的に示すものである。例えば、列車運行管理装置11および通信装置12は複数の処理装置および表示操作卓で構成されるものであってもよい。
列車運行管理システム10は、ダイヤ乱れが発生したときに、消費電力量と金銭的コストとを含んだトータルコストに基づいて、列車運行のダイヤを提案する。そのために、列車運行管理装置11は、ダイヤ乱れが発生すると、ダイヤ乱れによる遅延で金銭的コストが発生するのであれば、ダイヤ乱れにより予想されるダイヤ(第1の予測ダイヤ)よりも列車の到着および出発の時刻を優先したダイヤ(第2の予測ダイヤ)を取得する。到着時刻および出発時刻を優先することで金銭的コストが低減されることが期待されるからである。
そして、列車運行管理装置11は、第1の予測ダイヤと第2の予測ダイヤとで、列車運行にかかる消費電力量と列車運行における金銭的コストである遅延影響度とに基づくトータルコストを比較する。第1の予測ダイヤよりも第2の予測ダイヤのトータルコストが小さければ、列車運行管理装置11は、第2の予測ダイヤでの列車運行を画面表示などで操作者に提示する。したがって、本実施形態によれば、消費電力量と金銭的コストを含むトータルコストに基づいてダイヤの提案を行うので、ダイヤ乱れが生じたときに適切にダイヤを選択するための情報を提供することが可能になる。また、本実施形態では、消費電力量でトータルコストが判断できる場合には第2の予測コストの演算を行わず、金銭的コストが発生する場合だけ消費電力量と金銭的コストを含むトータルコストの判断を行うので、効率よく処理を行うことができる。
操作者は、第1の予測ダイヤの他に第2の予測ダイヤが提示されたときには、第1の予測ダイヤと第2の予測ダイヤのどちらで列車を運行させるかを選択することになる。操作者がいずれかを選択すると、列車運行管理装置11は、選択した予測ダイヤによる各列車の目標速度を算出する。通信装置12は、列車運行管理装置11が算出した目標速度で運行するように各列車に指示する。これにより、各列車は操作者の選択した予測ダイヤに応じた速度で運行することができる。
例えば、列車運行管理装置11は、第1の予測ダイヤを、列車が使用する番線の変更と列車間の順序の入れ替えとを許容しない条件で算出し、第2の予測ダイヤを、列車が使用する番号の変更と列車間の順序の入れ替えを許容する条件で算出することにしてもよい。これにより、列車が使用する駅の番線と列車の順序の一方あるいは両方を変更することにより第1の予測ダイヤよりも列車の到着および出発の時刻の遅延を低減することができる場合に第2の予測ダイヤを提案することが可能となる。
遅延影響度は、例えば、列車の運行に遅延が発生した場合に、列車の運行を管理する事業者が、列車を運行する事業者に支払う罰金の金額である。列車の運行を管理する事業者が列車を運行する事業者に支払う罰金を低減することが可能な第2の予測ダイヤを提示することができる。
その場合の遅延影響度である罰金の金額を算定する方法は特に限定されることはない。例えば駅の規模でみたとき、一般に乗降客の多い大規模な駅であれば遅延による乗客への影響は大きい。また路線でみたとき、乗車率の高い路線の遅延は乗車率の低い路線の遅延に比べると、乗客への影響が大きい。また、時間帯でみたとき、乗客の多い時間帯の遅延は乗客の少ない時間帯の遅延に比べると、乗客への影響が大きい。また、列車の種類でみたとき、特急列車が遅延した場合に乗車券と特急券の払い戻しを行うのであれば、特急列車の遅延の方が普通列車の遅延に比べて乗客への影響が大きい。これらを考慮して、罰金の算定方法の一例として、遅延時間に応じた値に、駅、路線、時間帯、列車の種類のいずれか、あるいはこれらの中の複数、あるいはこれら全てで重み付け係数を乗算することで罰金を算定することにしてもよい。
続いて、列車運行管理システムのより具体的な実施例について説明する。
図2は、本実施例による列車運行管理システムのブロック図である。列車運行管理システムは、運転整理卓101と、運行表示卓102と、中央装置103と、通信システム装置108を備える。中央装置103は、進路制御装置104と、ダイヤ管理装置105と、予測演算装置106と、運転支援装置107と、連動系装置109とを備えている。
列車運行管理システムは、列車の運行計画にあたる計画ダイヤ、及び列車の現在位置である列車在線位置を外部からの入力として受け取る。そして、列車運行管理システムは、計画ダイヤと現在の列車在線位置とのズレを監視し、必要に応じて列車運行のダイヤを変更し、列車や現場設備に対して列車運行指示を行うことで列車の運行を制御する。
次に、列車運行管理システムが備える各装置の機能について説明する。
運転整理卓101は不図示の表示部および操作部を備えた端末装置である。運転整理卓101は、ダイヤ管理装置105および予測演算装置106から受信する各種ダイヤのデータを表示部に表示する。ダイヤ管理装置105からは例えば列車運行計画に基づく計画ダイヤおよび実際の列車の運行の結果を示す実績ダイヤのデータが受信される。予測演算装置106からは、例えば現時点以降の列車の運行を予測した予測ダイヤのデータが受信される。これら計画ダイヤ、実績ダイヤ、および予測ダイヤが1つの画面に表示される。操作者は運転整理卓101の操作部を操作することにより、表示部に表示されたダイヤに対して変更を加えることができる。運転整理卓101は、操作者がダイヤに加えた変更の情報をダイヤ管理装置105へ送信する。
運行表示卓102は不図示の表示部および操作部を備えた端末装置であり、現在の列車運行状況を表示する。また、運行表示卓102は、操作者が操作部により現場設備を操作することができる。
進路制御装置104は、ダイヤ管理装置105から受信するダイヤデータと連動系装置109から受信する列車在線情報とを用いて、信号設備等の現場設備の制御を実施する。
ダイヤ管理装置105は、列車運行計画に基づき列車に対して運行指示を送るとともに、
列車の運行実績を管理する。また、ダイヤ管理装置105は、計画に対して実際の列車の運行が遅延した場合、その旨を予測演算装置106に伝達する。そして、予測演算装置106から、その遅延に対応して変更された予測ダイヤを受信すると、ダイヤ管理装置105は、それを元に列車運行指示を修正する。
ここで、ダイヤ管理装置105が扱うダイヤの種類とそのデータフォーマットについて説明する。
ダイヤの種類には、上述した計画ダイヤ、実績ダイヤ、予測ダイヤの3種類がある。
計画ダイヤは、列車運行計画に基づくダイヤであり、列車運行管理システムに対して外部から与えられる。障害による列車の遅延等のダイヤ乱れが発生していない通常時は、基本的にこの計画ダイヤに従って列車は運行する。
実績ダイヤは、列車の走行実績として計測された列車在線位置から得られるダイヤである。実績ダイヤは、時系列に所得された列車在線位置をダイヤのフォーマットに変換することで得られる。
予測ダイヤは、実績ダイヤを元に現時刻以降の列車の運行を予測したダイヤである。通常は、ダイヤ乱れが発生しても、列車の順序を入れ替えたり、列車が使用する番線を変更したりしないように、予測ダイヤが組まれる。ただし、本実施例では、トータルコストを小さく抑えた予測ダイヤの提案を可能にするために、列車の順序の入れ替えおよび列車が使用する番線の変更を許容し、列車の到着時刻および発車時刻を優先した予測ダイヤも利用される。
次にダイヤのデータフォーマットについて説明する。
図3は本実施例におけるダイヤのデータフォーマットを示す図である。ここでは、計画ダイヤ、実績ダイヤ、予測ダイヤは全てデータフォーマットが共通であるとする。ただし、項目の有無まで完全に一致するということではない。
ダイヤには図3の(a)と(b)に示した2つのダイヤフォーマット111、113の情報が含まれる。
図3(a)のダイヤフォーマット111には縦方向に進行方向順の通番毎のダイヤフォーマットが示され、横方向に各ダイヤフォーマットに含まれる各項目が示されている。ダイヤフォーマット111には、進行方向順の各駅への到着時刻または各駅からの出発時刻を列車毎に記載した情報が含まれている。各列車は列車番号112によって識別される。
また、列車が停車せずに通過する駅については、当該駅の到着時刻および出発時刻は記載されない。図3(a)では、列車が通過する駅の到着時刻および出発時刻の欄には「−」が記載されている。ただし、これは一例である。他の例として到着時刻および出発時刻の欄に列車が通過する時刻を記載することにしてもよい。
また、図3(b)に示されたもう一つのダイヤフォーマット113には駅間での速度変化や停止を表すために、駅と駅の中間の位置と、その位置に列車がいた時刻が記載されている。例えば、図3(b)の例では、列車番号1Aの列車がB駅から1.0kmの地点で停止していたこと(予測ダイヤの場合はこれから停止すること)が表現されている。
ダイヤフォーマット113では、ダイヤフォーマット111の通番に添え字を加えた通番が用いられる。これにより、ダイヤフォーマット113とダイヤフォーマット111との関連付けがなされる。図3の例では、ダイヤフォーマット111におけるNo.4のB駅出発の後に、ダイヤフォーマット113のNo.4−1、4−2が繋がることが示されている。このように駅間での位置および時刻を記載することで駅間の列車状態を確定し、把握することが可能となっている。
再び図2に戻り、各装置の機能の説明を続ける。
予測演算装置106は、ダイヤ管理装置105から受信する計画ダイヤおよび実績ダイヤのデータと運転整理卓101から受信するダイヤの変更内容とを基に、予め定義された各種データを用いて予測ダイヤを算出する。予測演算装置106は、算出した予測ダイヤを運転整理卓101へ送信する。
運転支援装置107は、ダイヤ管理装置105から受信する計画ダイヤおよび実績ダイヤと、予測演算装置106から受信する予測ダイヤと、予め定義された各種データとを用いて、現時点以降の各々の列車の運転について少ない消費エネルギーで走行する最適運転曲線を列車ごとに算出する。更に、運転支援装置107は、各列車に対する最適運転曲線に基づき、各列車の目標運転速度と目標運転速度に達するためのノッチ数とを算出する。
なお、最適運動曲線を算出するときに用いる上述の各種データは、列車運行のダイヤから各列車の最適運転曲線を算出する演算式を決めるパラメータ値などである。
また、最適運転曲線は、列車の位置に対する速度を規定する曲線であり、この曲線にしたがった速度で列車を走行させることで消費エネルギーが少なく抑えられる。ノッチ数とは、列車の速度を制御するために使用するコントローラの制御段数である。算出されたノッチ数に従って列車を走行させれば、この最適運転曲線で列車を走行させることができる。
通信システム装置108は、運転整理卓101、運行表示卓102、および中央装置103で作成されたデータを各列車の車上の通信装置(不図示)へ伝達する通信装置である。例えば、運転支援装置107で作成された目標運転速度およびそれに達するためのノッチ数の情報は、通信システム装置108から各列車の車上へ伝達される。
連動系装置109は、現場設備から情報を収集して進路制御装置104へ送信し、また進路制御装置104から制御指示を受信し、それに基づいて現場設備を制御する。
LAN110は、運転整理卓101、運行表示卓102、中央装置103、および通信システム装置108の間で情報の授受を可能にする通信路である。
図4は、本実施例による列車運行管理システムの動作を説明するための図である。
列車運行管理システム100は電力需要システム120と接続されている。列車運行管理システム100は、特にダイヤ乱れが発生したときに、電力需要システム120のデータを利用して、消費電力量と遅延影響度とを考慮した最適な運転モードを提案する。なお、この電力需要システム120は列車運行管理システム100の内部に構築されてもよい。また、本図には運転支援装置107が利用するデータベース114が描かれている。
データベース114は、遅延影響度を算出するための各種パラメータを格納している。また、データベース114は、運転支援装置107が最適運転曲線を算出するための外部の管理装置から取得する各種ダイヤのデータと、駅名、駅間距離、勾配、曲線、分岐、制限速度などを含む路線データと、車両重量、車両長、列車編成、加速度、減速度、勾配抵抗式、曲線抵抗式、乗客率などを含む車両データとを格納している。データベース114に格納されているデータは必要に応じて参照することができる。
また、データベース114は、遅延影響度を算出するためのパラメータを変更するための外部インターフェイスを有する。例えば、遅延影響度が遅延により発生し、遅延時分に応じた罰金である場合、データベース114には日付、時間帯、列車運行会社、駅毎の遅延時分による課金量、列車種別による課金の重み、乗客数などを定義しておき、必要に応じて変更する。
以下、消費電力と遅延影響度を考慮した最適な運転モードを提案する方法について、列車運行管理システム100を構成する各装置間のデータの流れに従って説明する。
運転支援装置107は、ダイヤ管理装置105から受信する実績ダイヤおよび計画ダイヤと、予測演算装置106から受信する予測ダイヤを基に、各列車の最適走行速度を算出する。
ここで、ダイヤ乱れ時の予測ダイヤは図3を用いて説明したダイヤフォーマット111で作成される。各列車は指示された各駅の到着順序と出発順序を守って運行されるものとする。
またここで、例えば上り列車が遅延し、かつ、その上り列車と同じ番線を使用する下り列車がある場合、上り列車の遅延が下り列車の遅延の要因となり、さらには後続列車の遅延にも影響する可能性がある。そこで、運転支援装置107は、金銭的コストとして示される遅延影響度を、予め定義された各種パラメータをデータベース114から参照することで算出する。遅延影響度は、直接的に金銭の支払いが生じるものであってもよく、あるいは間接的に金銭の支払いの要因となるものであってもよい。例えば、列車が一定時分だけ遅延したことにより発生する罰金、乗車料金や特急料金の払い戻し金などである。乗降客の多い駅で遅延が起きれば遅延影響度は大きくなる。また、特急列車に遅延が起きれば遅延影響度は大きくなる。
運転支援装置107は、遅延影響度が少なくなるような予測ダイヤを算出することを予測演算装置106に指示する。また、運転支援装置107は、予測演算装置106から予測ダイヤが得られると、電力需要システム120が備える電力消費演算部121に予測ダイヤを通知し、電力消費量の算出を指示する。
運転支援装置107は予測演算装置106から受信する複数の予測ダイヤと、電力需要システム120から受信する予測ダイヤに依存した電力消費量とを基に、予め定義した重み付け演算を実施する。この重み付け演算は、運転モードを変更する運転整理案を提案するか否か判断するための処理である。重み付け演算の結果得られた値が、ある一定のしきい値を超過していたら、運転モードを変更する運転整理案を提案することを決定する。運転モードを変更する運転整理案を提案する場合、運転支援装置107は通常の運転モードの他に、提案する運転モードによる運転整理案を運転整理卓101へ送信する。
運転整理卓101は、運転支援装置107から受信した運転モード案を画面へ表示する。画面の表示を見た操作者がいずれかの運転モードを選択すると、運転整理卓101は選択された運転モードを運転支援装置107へ送信する。
運転支援装置107は、各列車に対して、運転整理卓101から受信した運転モードでの最適走行速度を算出し、更に現在の走行状況に応じた目標運転速度と目標運転速度に達するためのノッチ数を算出し、算出結果を通信システム装置108へ送信する。
運転支援装置107は、基本的には少ない消費エネルギーで走行することを提案するが、ダイヤ乱れが生じたとき、本実施例の運転支援装置107は消費電力量と遅延影響度を合わせトータルコストを考慮して運転モードを提案することができる。例えば、消費電力が同等あるいは大きくなるが、遅延による課金の金銭的コストが減少するため、トータルコストとしては良好となる運転モードを提案することができる。
運転モードの提案方法については図5から図11を用いて説明する。また運転モードの提案内容の作成方法については図12から図14を用いて説明する。
図5は、運転整理卓101の表示例を示す図である。
図5において、201は運転整理卓画面、202はダイヤスジを表示するメイン画面表示領域、251はメッセージ表示領域である。
運転整理卓画面201の操作メニューからは、ダイヤスジの操作によって列車の運転指示にあたるダイヤを変更する各種運転整理を行う操作と、メイン画面表示領域202の表示設定を変更する操作とを行うことができる。各種運転整理としては、列車の抑止、番線変更、順序変更、運休(部分運休)など、列車ダイヤの様々な変更ができる。表示設定ではダイヤスジの表示の有無の選択、および表示する種類の選択などが可能である。
メイン画面表示領域202は、横軸に時刻をとり、縦軸に駅の配列をとったダイヤスジを表示する領域である。メイン画面表示領域202にはダイヤスジ203から210が表示されている。ダイヤスジの横軸および縦軸は画面スクロール操作により、ダイヤスジを表示する時刻、駅の区間をそれぞれ変更可能なものとする。
ダイヤスジの縦方向の画面スクロール操作を行った場合には縦軸の時刻は固定とし、常にメイン画面表示領域202の現在の時刻である現時刻線である直線211は動かない。メイン画面表示領域202の現時刻線211より左側の領域が過去、右側の領域が未来であり、右側の領域のダイヤスジは予測演算装置106により算出したものである。
メイン画面表示領域には、計画ダイヤ、実績ダイヤ、予測ダイヤが表示されている。計画ダイヤが細い実線で示され、実績ダイヤが太い実線で示され、予測ダイヤが破線で示されている。また、文字列212はそれぞれの列車の列車番号を示している。
図5の例はダイヤ乱れが無い状態なので、過去においては計画ダイヤと実績ダイヤが一致し、未来においては計画ダイヤと予測ダイヤが一致している。
図6は、列車番号4Aの列車が駅Dから駅Cの間において遅延したときの運転整理卓101の表示例を示す図である。
この遅延の発生により、計画ダイヤ205に対して予測演算装置106が算出した予測ダイヤ1205が遅延している。また、列車番号4Aの遅延により後続列車の予測ダイヤにも遅延が生じている。列車番号6Aの計画ダイヤ206に対する予測ダイヤ1206が示されている。また列車番号8Aの計画ダイヤ208に対する予測ダイヤ1208を示している。列車番号8Aの予測ダイヤ1208は計画ダイヤ208に対して遅延するものとなっている。
これらの予測ダイヤの遅延は、予測演算装置106において、全列車が駅Cの同一番線を使用することに加え、C駅の到着順序と出発順序が規定されているため、計画ダイヤにおける到着順序と出発順序を予測ダイヤでも維持した結果である。
なお、予測演算装置106は、最小駅間走行時分や最小運転時隔など予め定義された定数に基づき予測ダイヤを算出する。最小駅間走行時分は、ある駅間を走行するのにかかる最小時分であり、列車毎に規定される。最小運転時隔は、列車と列車の時間的な最小間隔である。予測ダイヤ1205,1207における駅Cから駅A間の区間では、計画ダイヤ205,207に対して駅間走行時分が短くなっている。
計画ダイヤ208の駅Cの到着順序および出発順序を保持することにより、予測ダイヤ1208は、予測ダイヤ1204に影響を受け、遅延が発生している。
そこで、到着順序および出発順序の入れ替えを許容し、到着時刻および出発時刻の維持を優先した列車運行のトータルコストが図6の予測ダイヤでの列車運行のトータルコストよりも低ければ、予測ダイヤ1208をできるだけ計画ダイヤ208から遅延しないように運行させるような提案を実施する。
列車番号5Aの到着時刻および出発時刻を優先させたがために、後続列車の遅延が大きくなる可能性や消費電力量が大きく増加し、トータルコストが増大する可能性がある。そこで、運転支援装置107は、順序変更を実施しない場合と、順序変更をした場合について、それぞれの予測ダイヤの演算を予測演算装置106に要求する。各予測ダイヤの演算結果が得られると、次に、運転支援装置107は、それら予測ダイヤにおける電力消費量を電力消費演算部121から取得する。
順序変更をした方がトータルコストが低い場合、駅Cにおいて列車番号4Aと列車番号5Aの到着順序および出発順序を入れ替える提案が実施される。図7は、順序変更した場合の運転整理卓101の表示例を示す図である。
図8は、駅Aと駅Cの間における走行曲線を示すグラフである。縦軸に速度をとり、横軸に距離をとっている。
曲線302は通常の計画ダイヤの通りに運行される列車の走行曲線であり、駅間走行時分が15分となっている。曲線301は回復運転時における走行曲線であり、通常の計画ダイヤによる走行曲線302と比べると、駅間走行時分が13分と短くなっている。曲線303は、通常の計画ダイヤによる走行曲線302と比べると、駅間走行時分が17分と長くなっている。
一般的に、運転速度が速く、かつノッチ投入回数が多いほど電力消費量が増加する。しかしながら、計画ダイヤより駅間走行時分が長い予測ダイヤ1207では、機外停止など計画ダイヤとは異なる運転パターンが想定されることがある。そのため、運転速度が遅くても電力消費量が大きくなる場合もある。そのような状況を考慮した電力消費量の算出を電力消費演算部121が実施し、電力消費量の算出結果を運転支援装置107に送信する。
また、運転支援装置107は、受信した予測ダイヤでの遅延影響度を算出する。遅延影響度の例として、遅延によって発生する、列車の運行を管理する事業者が列車を運行する事業者に支払う罰金について、図9〜11を用いて説明する。
図9は、図5に示した遅延が発生していない状態での駅Cの駅情報を示す表である。
駅情報401には、駅Cにおける各列車の到着順序402、到着時刻403、出発時刻404、方向405、および遅延406という情報が含まれている。到着順序402は駅Cに到着する順序を示し、到着時刻403および出発時刻404は列車の着発時刻を示し、方向405は列車の進行方向を示し、遅延406は各々の列車の遅延時分を示す。
図9の駅情報401は遅延が発生していない、計画ダイヤと予測ダイヤが一致している状態のものなので、全列車とも遅延406は0分である。
図10は、図6に示した列車番号4Aの列車に遅延が発生した状態での駅Cの駅情報を示す表である。この駅情報は、予測演算装置106が遅延の状況に基づいて算出した予測ダイヤに基づくものである。
図10の駅情報401によれば、列車番号4Aの列車が計画ダイヤと比較して20分遅延し、その後続列車の駅Cへの到着時刻にも遅れが出ていることが示されている。
図7を用いて説明したように、列車番号5Aは予測ダイヤ1204のように駅Cにおける到着順序の変更を行えば、計画ダイヤ207に従った運行が可能である。図11は、駅Cにおける列車番号4Aの列車と列車番号5Aの列車の到着順序を入れ替えた場合の駅Cの駅情報を示す表である。
図11の駅情報401によれば列車番号4Aの列車の遅延406は20分であり、図10の駅情報401におけるものと変わらないが、列車番号5Aの列車は図10において6分であったものが図11では0分となっている。つまり、列車の順序を入れ替えることにより、遅延時間が低減されている。
以上、図9〜11を用いて説明したように、遅延影響度の一例としての罰金を算出することができる。
これにより、運転支援装置107は、列車の順序変更を実施する前と後における予測ダイヤにおける遅延影響度および電力消費量を得ることができる。そして運転支援装置107は、これら情報を基に、予め定義された情報を基に重み付け演算を実施することにより、到着時刻や出発時刻を優先して列車の順序を変更することでトータルコストが低減される場合に、時刻優先の運転モードを提案することができる。例えば、列車の順序を変更しない場合と消費電力が同等かあるいは増加するものの、遅延影響度が低減されるために、トータルコストが低減されるような時刻優先の運転モードを提案することができる。
また、このとき、運転モードを変更した場合の予測ダイヤも算出することができるので、運転モードを変更した場合の予測ダイヤを、運転モードを変更するか否か決める前に、メイン画面表示領域202に表示することも可能である。
運転モードの変更を提案するときの運転整理卓画面は例えば図7に示したようになる。図7を参照すると、メッセージ表示領域251には、運転モードを変更するか否かの選択を促すメッセージが表示されている。
時刻を優先した運転モードの提案が選択されると、駅Cにおける列車の到着順序が変更され、列車番号5Aの列車の予測ダイヤ1208において、駅Cへの到着時刻がほぼ計画ダイヤ208の通りになる。
また、時刻を優先した運転モードの提案が採用された場合には、列車番号5Aの車上に、変更後の予測ダイヤ1208に基づいた目標運転速度と目標運転速度に達するためのノッチ数が伝達される。そのために、運転支援装置107は、運転モードを変更するときには、再び最適走行曲線を作成し、各々の列車について目標運転速度と目標運転速度に達するためのノッチ数とを算出し、通信システム装置108へ送信する。通信システム装置108は、運転支援装置107から受信した目標運転速度と目標運転速度に達するためのノッチ数とを対象列車の車上の通信装置へ伝達する。
以上に示したように、ダイヤ乱れが発生したとき、電力消費量と遅延影響度を考慮した演算を実施することにより、トータルコストを小さく抑えることが可能な最適な運転モードが導出される。時刻優先の運転モードのトータルコストが通常の運転モーどのトータルコストよりも小さければ、時刻優先の運転モードを提案する旨が運転整理卓画面201に表示し、操作者に運転モードの選択を促すことができる。
図12〜14は、本実施例において時刻を優先した運転モードを提案する処理を示すフローチャートである。
図12には、運転整理卓画面201のメッセージ表示領域251に表示する時刻優先の運転モードを提案する処理501のフローチャートが示されている。以下処理フローの処理ステップに従って処理の流れを説明する。これらシステムの処理は主に運転支援装置107によって行われる。
ステップS601:システムは、処理起動時にダイヤ管理装置105から実績ダイヤ、予測演算装置106から予測ダイヤを読み込む。
遅延時分算出処理502:ステップS501で読み込んだダイヤデータを基にして、列車ごとの遅延時分算出処理502を実施する。遅延時分算出処理502の処理フローは図13を用いて後述する。
ステップS602:遅延時分算出処理502において課金が発生している場合、システムはステップS603へ進む。課金が発生していない場合、システムはステップS604へ進む。
ステップS603:システムは、課金が発生する区間において、列車の順序の変更または列車が用いる番線の変更などを含む運転整理の実施を予測演算装置106へ要求する。予測演算装置106が算出した予測ダイヤをシステムは読み込み、再度、遅延時分算出処理502を実施する。予測演算装置106が算出した予測ダイヤは、この時点では検証用ダイヤとして用いられ、実際の列車運行に用いる予測ダイヤとしてダイヤ管理装置105に反映されてはいない。
電力量算出処理503:ステップS501で読み込んだダイヤデータを基にして、列車ごとの消費電力量を算出する電力量算出処理503を実施する。電力量算出処理503の処理フローは図13を用いて後述する。
ステップS604:システムは、遅延時分算出処理502と電力量算出処理503から課金の発生の有無に依存して算出された遅延による課金量と消費電力量とを基に、予め定義されたデータベースを用いて、重み付け演算を実施する。
ステップS605:ステップS604における重み付け演算の結果、演算結果の値が閾値を超えていれば、ステップS603で算出した予測ダイヤを用いた方が、通常の予測ダイヤを用いた場合よりもトータルコストが良いと判断される。その場合には、システムはステップS606へ進む。演算結果の値がしきい値を超過していない場合、システムはステップS609へ進む。
ステップS606:運転整理卓画面201のメッセージ表示領域251に時刻優先の運転モードの提案を表示する。このとき、ステップS603で算出した予測ダイヤをメイン画面表示領域202に表示すること可能である。
ステップS607:ステップS606において運転整理卓201に表示された時刻優先の運転モードが選択された場合、システムはステップS608へ進む。時刻優先の運転モードが選択されなかった場合、システムはステップS609へ進む。
ステップS608:ステップS603で算出した予測ダイヤをダイヤ管理装置105へ送信する。
ステップS609:ダイヤ管理装置105が保有する計画ダイヤ、実績ダイヤ、予測ダイヤを基に、各列車の最適運転曲線を算出する。更に、算出した最適運転曲線に達するための目標運転速度と目標運転速度に達するためのノッチ数を算出する。
図13には、遅延時分算出処理502の処理を示すフローチャートが示されている。以下、この処理フローの処理ステップに従って処理の流れを説明する。
ステップS701:システムは、各列車について各々の運行の終着駅まで各駅における遅延時分を算出するための終着駅処理ループを起動する。
ステップS702:システムは処理起動時に読み込んだ計画ダイヤ、実績ダイヤ、および予測ダイヤを基、に各駅間の遅延時分を算出する。
ステップS703:予め定義されたデータベースを参照し、ステップS702において算出された遅延時分が課金を発生させるものである場合、ステップS704へ進む。遅延時分が課金を発生させるものでない場合、ステップS705へ進む。
ステップS704:予め定義されたデータベースを参照し、発生する課金量を記録する。
ステップS705:終着駅までステップS702からステップS704を繰り返す。終着駅まで処理が終了した場合、ステップS706へ進む。
ステップS706:終着駅までの課金量の積算値をステップS704で記録した課金量を基に算出する。
図14には、電力算出処理503のフローチャートが示されている。以下処理フローの処理ステップに従って処理の流れを説明する。
ステップS801:システムは、在線する各列車について各々の運行の終着駅までの電力消費量を算出するための終着駅処理ループを起動する。
ステップS802:システムは処理起動時に読み込んだ計画ダイヤ、実績ダイヤ、および予測ダイヤを基に、電力消費演算部121に対して電力消費量の算出を要求する。
ステップS803:遅延時分算出処理502において、課金が発生している場合、ここでシステムはステップS804へ進む。課金が発生していない場合、システムはステップS806へ進む。
ステップS804:システムは、課金が発生する区間において、列車の順序の変更または列車が用いる番線の変更などを実施した予測ダイヤを読み込む。この予測ダイヤとしてはステップS603と同様の予測ダイヤを使用する。
ステップS805:システムはステップS804で読み込んだ予測ダイヤを基に電力消費演算部121に対して電力消費量の算出を要求する。
ステップS806:終着駅までステップS802からステップS805の処理を繰り返す。終着駅まで処理が終了した場合、ステップS807へ進む。
ステップS807:終着駅までの消費電力量の積算値をステップS802で記録した電力消費量を基に算出する。
ステップS808:終着駅までの消費電力量の積算値をステップS805で記録した電力消費量を基に算出する。
以上では、図13に示すように遅延影響度を遅延による課金を例として記述している。しかしながら、本発明がこれに限定されることはない。駅の規模に依存した運行影響度を遅延影響度とすることも可能であり、その場合は駅の規模ごとに遅延影響度をパラメータ化し、予めデータベース114に定義すればよい。例えば、大規模な駅における遅延は、小規模の駅における遅延よりも払い戻し料金が大きくなるとった影響を考慮したものである。
このように、運転支援装置107に遅延影響度を算出する関数と電力消費量を算出する関数を備え、トータルコストを考慮して、ニーズに合った運転モードを操作者に提示することが可能となる。
以上、本実施例によれば、基本的には少ないエネルギーで走行することを提案するシステムにおいて、ダイヤ乱れが発生したとき、消費電力量と遅延による罰金発生などの遅延影響度とを考慮して演算した結果、消費電力が同等あるいは多くなるが、遅延による影響度が少ないため、トータルコストとして良い場合に、トータルコストが抑えられる運転モードを提案することが可能となる。その結果、消費電力量と遅延影響度を俯瞰し、ユーザーに対して最適なトータルソリューションの提供が可能となる。
上述した本発明の実施形態は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。
10…列車運行管理システム、100…列車運行管理システム、101…運転整理卓、102…運行表示卓、103…中央装置、104…進路制御装置、105…ダイヤ管理装置、106…予測演算装置、107…運転支援装置、108…通信システム装置、109…連動系装置、11…列車運行管理装置、110…LAN、111…ダイヤフォーマット、112…列車番号、113…ダイヤフォーマット、114…データベース、12…通信装置、120…電力需要システム、121…電力消費演算部、201…運転整理卓画面、202…メイン画面表示領域、251…メッセージ表示領域

Claims (4)

  1. 鉄道の列車運行を管理するための列車運行管理装置において、
    ダイヤ乱れが発生するとき、列車が使用する番線の変更と列車間の順序の入れ替えとを許容しない条件で算出した第1の予測ダイヤより、列車が使用する番線の変更と列車間の順序の入れ替えを許容する条件で算出する第2の予測ダイヤの方が、列車運行にかかる消費電力量と列車運行における金銭的コストである遅延影響度とに基づくトータルコストが小さければ、運転整理卓にて前記第2の予測ダイヤを提案し、前記第2の予測ダイヤが選択された場合には、前記第2の予測ダイヤを運転整理に用い、前記第2の予測ダイヤが選択されなかった場合、または前記第1の予測ダイヤよりも前記第2のダイヤの方が前記トータルコストが小さくない場合には、前記第1の予測ダイヤを運転整理に用いる、ことを特徴とする列車運行管理装置。
  2. 前記遅延影響度は、列車の運行に遅延が発生した場合に、列車の運行を管理する事業者が、列車を運行する事業者に支払う罰金の金額である、請求項1に記載の列車運行管理装置。
  3. 請求項1に記載の列車運行管理装置と、
    列車と通信する通信装置と、を有し、
    前記列車運行管理装置は、選択した予測ダイヤによる列車の目標速度を算出し、
    前記通信装置は、前記列車運行管理装置が算出した前記目標速度で運行するように前記列車に指示する、列車運行管理システム。
  4. 鉄道の列車運行を管理するための列車運行管理方法において、
    予測演算手段は、ダイヤ乱れが発生するとき、列車が使用する番線の変更と列車間の順序の入れ替えとを許容しない条件で第1の予測ダイヤを算出し、列車が使用する番線の変更と列車間の順序の入れ替えを許容する条件で第2の予測ダイヤを算出し、
    ダイヤ管理手段は、前記第1の予測ダイヤより前記第2の予測ダイヤの方が、列車運行にかかる消費電力量と列車運行における金銭的コストである遅延影響度とに基づくトータルコストが小さければ、運転整理卓にて前記第2の予測ダイヤを提案し、前記第2の予測ダイヤが選択された場合には、前記第2の予測ダイヤを運転整理に用い、前記第2の予測ダイヤが選択されなかった場合、または前記第1の予測ダイヤよりも前記第2のダイヤの方が前記トータルコストが小さくない場合には、前記第1の予測ダイヤを運転整理に用いる、ことを特徴とする列車運行管理方法。
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