JP6440817B2 - 列車運行管理システム、列車運行管理方法、及び、列車運行管理プログラム - Google Patents

列車運行管理システム、列車運行管理方法、及び、列車運行管理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、鉄道列車の運行を管理するための列車運行管理システム等に関するものである。
列車運行管理システムとは、列車の運行状況を監視するとともに、ダイヤに基づいた列車制御を行うシステムである。しかし、災害等の原因により、予め計画されたダイヤ通りに走行できない場合が発生する。予め計画されたダイヤを計画ダイヤと呼び、この計画ダイヤと過去の走行実績から作成された実績ダイヤから未来の走行を予測した予測ダイヤを作成し、ダイヤが乱れた際は、この予測ダイヤを基に列車制御を行う。
ここで特許文献1には、「消費電力の予測結果が自己の変電所3の最大供給能力を超過すると予測された際に、全き電区間における列車の種別や在線位置などに応じた電力特性の実績データを基に、定時制が保たれるように自己の変電所3のき電区間に在線すると予測される列車の実施予測ダイヤと実施運転曲線とを補正するための情報を生成して、この生成された補正情報を運行管理システム2に送信する」ことが記載されている(特許文献1段落0033参照)。
特開2013−95398号公報
ダイヤが乱れた際に作成される予測ダイヤは、駅の停車時分や駅間の走行時分、列車間の間隔が通常の最小となる走行を予測しており、余裕時分を加味して計画されている計画ダイヤに徐々に近づけることができ、ダイヤ乱れの回復に活用されている。
このように、ダイヤ乱れが発生し、乱れを回復するために予測ダイヤに従って走行を行うと、計画どおりに運行している場合と比較して、駅間を許容される速度の最大速度で走行する。そのため、計画時よりも大きな加速度が必要となる場合がある。そうすると、通常の運行時よりも大きな負荷が変電所にかかる可能性があり、変電所に定められた電力許容量を超過する可能性や、契約電気量を超過する可能性がある。
電力許容量を超過しないためにできる列車制御の一例は、一定区間に加速度の制限を設定し、設定内容を運転士に伝えることで、その加速度を超過しない列車走行をし、局所的な消費電力のピーク値を抑えることである。しかし、この方法では、遅延している複数の列車が、最速ではない一律の速度で走行することになるため、ダイヤ乱れの回復が遅くなってしまうという課題がある。
また、特許文献1には、消費電力の予測結果が変電所の最大供給能力を超過すると予測された際に、定時制が保たれるように列車の実施予測ダイヤと実施運転曲線を補正することが記載されているが、具体的にどのように運転曲線を補正すれば、遅延を抑えることができるかについては何ら記載されていない。
本発明は上記課題に鑑み、ダイヤ乱れの際、列車運行に伴う消費電力の増加を抑制しつつ、適切にダイヤを回復することが可能な列車運行管理システム等を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、代表的な本発明の一つは、現場設備から列車の在線位置を受信し、前記列車の在線位置を用いて未来のダイヤである予測ダイヤを生成し、生成した前記予測ダイヤから、当該列車の運行時刻に対する走行速度のパターンを示す運転曲線を生成し、生成した前記運転曲線に従って列車を走行した場合に消費される運行時刻ごとの予測電力消費量を求め、求めた前記予測電力消費量と、列車の運行に許容できる消費電力量を示す電力許容値と、を比較し、いずれかの運行時刻において前記予測電力消費量が前記電力許容値を上回る場合には、前記電力許容値を上回る時間における消費電力が低くなるよう前記運転曲線を修正し、修正した前記運転曲線に走行速度を追従させるよう当該修正した前記運転曲線を列車へ伝達することを特徴とする。
本発明によれば、ダイヤ乱れの際、列車運行に伴う消費電力の増加を抑制しつつ、適切にダイヤを回復することが可能になる。
本発明による列車運行管理システムの構成図の実施例 ダイヤ情報のデータフォーマット ダイヤスジ表示画面の一例 駅B駅C間を最大加速度で走行した時の運転曲線の例 図4に対応した消費電力の例 消費電力を考慮しないシステムにおけるダイヤスジ表示例 消費電力を考慮しないシステムにおける走行結果 消費電力チェック処理の処理フローチャート 列車1Aの消費電力の推移と電力許容値 列車1Aの消費電力を加味した新規電力許容値の算出結果 列車3Aの消費電力と電力許容値の比較図 列車3Aの再算出された運転曲線 図12に対応した消費電力の推移 列車3Aの再算出した消費電力と電力許容値の比較図 列車3Aの消費電力を加味した新規電力許容値の算出結果 列車5Aの消費電力と電力許容値の比較図 列車5Aの再算出された運転曲線 図17に対応した消費電力の推移 本実施例による予測ダイヤスジ表示結果 変電所情報の内容を示す図 列車運行管理システムのハードウェア構成図
本発明による列車運行管理システムの実施例を、図面を参照して説明する。
図21は、本実施例の列車運行管理システム100のハードウェア構成図である。列車運行管理システム100は、CPU2000、メモリ2100、不揮発性記憶媒体2200、入力装置2300、出力装置2400、通信I/F2500、を備え、それぞれがバスによって接続されている。
CPU2000は、不揮発性記憶媒体2200からプログラムをメモリ2100に転送し、このプログラムを実行する。実行するプログラムとしては、オペレーティングシステム(以下「OS」と称す)や、OS上で動作するアプリケーションプログラム等である。
メモリ2100は、CPU2000が動作するための一時的な記憶領域であり、例えば、不揮発性記憶媒体2200から転送されたOSやアプリケーションプログラムが格納される。
不揮発性記憶媒体2200は、情報の記憶媒体であり、OS、アプリケーションプログラム、デバイスドライバ、及びCPU2000を動作させるためのプログラムを保存し、プログラムの実行結果も保存する。不揮発性記憶媒体2200としては、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)、及びフラッシュメモリを例示できる。また、不揮発性記憶媒体2200には、取り外しが容易な外部記憶媒体を用いることもできる。このような外部記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク(FD)、CDやDVDなどの光ディスク、USBメモリやコンパクトフラッシュ(登録商標)などのフラッシュメモリを利用することができる。
通信I/F2500は、ネットワークとの通信機能を有する。通信I/F2500は、CPU2000が実行するプログラムから通信要求を受け取り、ネットワークに対して通信する。通信I/F2500としては、IEEE802.3規格のMAC(Media Access Control)チップ、PHY(物理層)チップ、MACとPHYの複合チップ、FPGA、CPLD、ASIC、及びゲートアレイといったICを例示できる。なお、通信I/F2500は、CPU2000や、コンピュータ内部の情報経路を制御するチップセットに含まれていてもよい。
入力装置2300は、外部からの入力を受付ける装置であり、具体的にはマウスやキーボード等からなる。
出力装置2400は、外部への情報の出力を行う装置であり、具体的には液晶ディスプレイやCRT等の表示装置からなる。
次に、列車運行管理システム100が有する機能を図面を用いて説明する。
図1は、本発明による列車運行管理システム100の機能構成を示す図である。
図1に記載の演算処理部121は図21のCPU2000に、図1の記憶部122は図21のメモリ2100及び不揮発性記憶媒体2200に、図1の通信I/F117は図21通信I/F2500に、図1のダイヤスジ表示画面109は図21の入力装置2300及び出力装置2400にそれぞれ相当する。また、図1では演算処理部121内に演算処理部121が実行する各種プログラムを機能ブロックとして表現している。
図1に示す例では、列車運行管理システム100に計画ダイヤ作成システム101と、進路制御装置118と、運転支援装置119が接続され、現場システム102が進路制御装置118を介して接続されている。
計画ダイヤ作成システム101は、予め計画された列車の運行ダイヤである計画ダイヤを作成するシステムである。現場システム102は、転てつ機、信号機、軌道回路、連動装置等からなる現場側に設置されたシステムであり、進路制御装置118からの指示に従って列車の運行を制御するとともに、列車の在線位置を検出して進路制御装置118へ伝達する。進路制御装置118は、運行管理システム100から送られた実行ダイヤ、予測ダイヤに従って現場システム102へ指示を送信する。また、現場システム102から送られた列車の在線位置を列車運行管理システムへ伝達する。
列車運行管理システム100は、通信I/F117を介して計画ダイヤ作成システム101から計画ダイヤ情報を受信し、ダイヤ情報処理部103によって当日のダイヤ情報として実行ダイヤ情報104に登録する。また、通信I/F117を介して進路制御装置118から受信する列車の在線位置情報は、ダイヤ情報処理部103で走行実績のダイヤとして実績ダイヤ情報105に登録する。
予測ダイヤ作成処理部106は、この実行ダイヤ情報104と実績ダイヤ情報105から、駅間の最小走行時分、最小停車時分、列車同士の支障を加味して算出した未来のダイヤを算出し、予測ダイヤ情報107に登録する。ダイヤ情報のデータフォーマットについては、図2を参照して後述する。
画面処理部108は、前記各種ダイヤ情報をスジ形式でダイヤスジ表示画面109に表示する。また、ダイヤスジ表示画面109から、列車が出発する順序や時刻を変更するといったダイヤ変更入力を指令員から受付けることができ、変更内容を受信した画面処理部108は、計画されたダイヤとは異なる実行ダイヤを作成し、実行ダイヤ情報104に登録する。ダイヤスジ表示画面109については、図3を参照して後述する。
運転曲線作成処理部110は、予測ダイヤ作成処理部106で算出した予測ダイヤ情報107と実績ダイヤ情報105、各列車の現在位置、現在速度、車両性能、線路の条件から、列車の進行に従って変化する距離、速度、時間の関係を示した運転曲線を算出する。算出範囲は、現在位置を含む停車駅〜停車駅までの区間とし、運転曲線情報111に登録する。本実施例では前記算出範囲としたが、予測できる時間全てに対して運転曲線を算出してもよい。また、本実施例では、説明を簡潔にするため列車性能が全列車同一として扱うが、実際には列車性能ごとに運転曲線を作成することができる。さらに、算出した運転曲線情報111から消費電力算出部112で実績消費電力と予測消費電力を算出し、消費電力情報113に登録する。運転曲線と消費電力については、図4と図5を参照して後述する。
消費電力算出部112では、算出した消費電力に対して消費電力チェック処理を行う。消費電力チェック処理は、算出した各運転曲線に対する消費電力が、各変電所のもつ電力許容値を超過しているか否かを判定する処理である。各変電所の電力許容値、及び、各変電所が管轄する区間は、変電所情報116に格納されている。算出した各運転曲線に対する消費電力が、各変電所のもつ電力許容値を超過している場合は、電力許容値から制限加速度を算出し、消費電力算出部112から運転曲線作成処理部110に送信することで、運転曲線を再作成する。さらに、再作成された運転曲線は、予測ダイヤ処理部106に送信し、予測ダイヤの時刻に反映する。消費電力算出部112で行う消費電力チェック処理については、図8で詳細を後述する。
運転曲線情報111と消費電力情報113は、本実施例では予測ダイヤを最適化し、列車上に走行情報を送信するために使用しているが、運転曲線と消費電力をダイヤスジ表示画面に表示するために使用してもよい。
運転曲線作成処理部110によって再作成された運転曲線は、運転曲線送信部114からの指示によって通信I/Fを介して運転支援装置119へ送られる。
運転支援装置119は、受信した運転曲線を列車内に設置された運転曲線表示端末115へ無線によって送信し、列車の運転手は、運転曲線表示端末115に表示された運転曲線に従って列車を走行させることで、消費電力の増加を抑制しつつ、遅延を速やかに回復できるような運行を実施することができる。
図2は、本実施例におけるダイヤ情報のデータフォーマットである。ここでは、計画ダイヤ、実行ダイヤ、予測ダイヤが全て共通であるとする。ただし、項目の有無まで完全に一致するということではない。ダイヤには図2の200、202の情報が含まれる。
ダイヤフォーマット200には、縦方向に進行方向順の通番ごとのダイヤフォーマットに含まれる各項目が示される。ダイヤフォーマット200には、進行方向順の各駅の到着時刻または各駅からの出発時刻を列車毎に記載した情報が含まれている。各列車は列車番号201によって識別される。
また、列車が停車せずに通過する駅については、通過する駅の到着時刻は記載せず、出発時刻のみ記載する。ダイヤフォーマット202には、実績ダイヤ情報105の一部として、駅間での速度変化や停止を示すために、駅と駅の中間の位置と、その位置に列車がいたときの時刻が記載されている。例えば、ダイヤフォーマット202には、列車101AがB駅から1.0kmの地点で停止していたことを示している。
ダイヤフォーマット202には、ダイヤフォーマット200の通番に添え字を加えた通番が用いられる。これにより、ダイヤフォーマット202と200の関連付けがなされる。202の例では、ダイヤフォーマット200におけるNo.4のB駅出発の後に、ダイヤフォーマット202のNo.4−1、4−2が繋がることが示されている。このように駅間での位置および時刻が記載することで駅間の列車情報を確定し、把握することが可能となっている。
図20は、変電所情報116の内容を示す図である。変電所情報116には、各変電所の変電所名、各変電所の管轄区間、各変電所の電力許容値が対応付けて記憶されている。例えば、変電所Aは、a地点〜b地点間を走行する列車へ電力供給を行っており、電力許容値は○○であることが記憶されている。また、変電所Cは、c地点〜d地点間の上り列車に対して電力供給を行っており、電力許容値は○○であることが記憶されている。ここで管轄区間は、具体的な地点を用いて表現しているが、基準となる駅からの距離であるキロ程を用いて表現することもできる。また、電力許容値は、各変電所が供給可能な最大電力か、または、電力会社との契約によって定められた契約電力が記憶される。
図3は、ダイヤスジ表示画面の一例である。ダイヤスジ表示画面300は、ダイヤスジ表示部301と画面入力部302とメッセージ表示部303で構成されている。
ダイヤスジ表示部301は、横軸に時刻、縦軸に駅位置を表示して、ダイヤ情報の駅到着時刻と駅出発時刻を線で結んだスジ形式でダイヤを表示する。現在時刻303を境に向かって左側が過去、右側が未来を表す。過去の範囲のダイヤスジ304は実績ダイヤ、未来の範囲のダイヤスジ305は予測ダイヤである。また、ダイヤスジには各列車に対応した列車番号306を表示する。
画面入力部302からは、ダイヤスジ表示部301の拡大縮小を調整することができ、縦と横両方向にスクロールができる。また、画面入力部302からは、時刻変更、運転休止、新列車作成といった実行ダイヤを変更するダイヤ変更入力や列車の出発を抑止する列車抑止といった運転整理入力ができる。列車3Aに対して駅Bの出発を抑止する入力をした場合、運転士に対して抑止している旨を通達することで出発を抑止し、ダイヤスジ表示画面では、現場から受信した列車が駅Bに停車中の情報から、駅Bに停車中の実績ダイヤを表示する。また、マーク307のような抑止を示すマークが表示することで視認性を向上する。
列車3Aは、実行ダイヤ通りに走行しない例である。駅Aで停止したため、実行ダイヤと予測ダイヤが異なるダイヤとなっている。ダイヤスジ305は列車3Aの実行スジを表示している。これらの実績ダイヤ、予測ダイヤ、実行ダイヤは、画面入力部302から、それぞれ表示非表示を選択することができる。
図4は、図3の列車3Aについて距離と速度に関する運転曲線を図示にした例である。列車3Aは遅延しているため、駅B駅C間を許容される最高速度で走行する予測ダイヤから算出した運転曲線となる。横軸に時刻、縦軸に速度を表示し、速度400はこの走行区間で列車に許容される最高速度を示している。通常の線路上では、運転曲線401のように最高速度に向けて最大加速度で力行運転する。最高速度に到達した後は、運転曲線402のように最高速度を定速運転する。計画ダイヤ通りに走行する場合は余裕時分があるため、この区間を楕行運転で走行し、電力の消費を抑える運転で計画ダイヤ通りに走行する運転曲線となる。
線路の条件によっては、区間403のような速度制限区間がある。速度制限区間を走行する場合は、運転曲線404のように速度制限区間以前でブレーキ運転を行い、制限速度まで減速し、運転曲線405のように速度制限区間を制限速度で走行する。速度制限区間を越えた時刻から、運転曲線406のように再び加速をする。時刻407は駅に停車する時刻であり、時刻407に停車するために必要な時刻408を逆算し、時刻408から減速を開始する運転曲線を算出する。 次に、図5を参照して消費電力について説明する。図5は、図4の運転曲線に対する消費電力の推移である。横軸を時刻、縦軸を電力として、消費電力を示す。電力推移501は図4の運転曲線401に対応する電力推移である。曲線401は力行運転のため、加速度に応じた大きさの電力を消費する。電力推移502は運転曲線402に対応する電力推移である。運転曲線402は定速運転のため、定速運転が維持できる電力を消費する。最大加速度の力行運転に比べ、定速運転を維持する加速度は小さいため、消費電力が減少する。
電力推移503は、運転曲線404に対応する電力推移である。運転曲線404は、ブレーキ運転のため、モータを発電機として動作させて電力を架線に返す回生電力が発生する。この回生電力は、列車に蓄電池を乗せることで自列車の次の加速時に利用するという活用方法や、架線を介して他列車に電力を供給するという活用方法がある。本実施例では、車上システムと現場システムが後者に対応している例とする。また、回生電力を活用できないシステムの場合は、消費電力が0となる。
電力推移504は、運転曲線405に対応する消費電力の推移である。運転曲線405は定速運転のため、電力推移502と同様のことが言えるが、運転曲線402と比較して運転曲線405は速度が低い分、電力推移504は電力推移502に比べ消費電力が減少する。
電力推移505は運転曲線406に対する消費電力の推移である。運転曲線406は運転曲線401と同様に最大加速度による力行運転のため、電力推移505も、電力推移501と同様の消費電力となる。電力推移506についても電力推移503と同様である。
計画されたダイヤは、運転曲線、消費電力を考慮して作成されているため、計画ダイヤ通りに走行すれば電力を考慮した走行ができる。
しかし、ダイヤ乱れが発生した場合は、予期しない停止や徐行が発生し、列車の在線位置が局在化することがあるため、局所的に消費電力が増大する場合がある。このように、列車の間隔が狭くなることから、局所的に消費電力が増大すると、電力会社の設定している契約電気量を超えることによって、超過料金による電力コストが大きくなるという課題がある。また、
特に、一変電所の管轄内に複数列車が在線している場合に、全列車が同時に出発した際、一変電所に対する消費電力が増大する。このように、複数の列車の在線位置が局在化すると、特定の変電所への負荷が増大してしまうという課題がある。そのため、ダイヤ乱れに伴い増加する消費電力を制御することが必要となる。
消費電力が増大する中で最もピーク値が大きくなるケースは、ダイヤ乱れが発生した際に、列車が停止または徐行することにより、列車間隔が短くなり、遅延原因が解消された際に、ダイヤ乱れを回復するために、局所化している複数の列車が最大の加速度で走行する場合が考えられる。特に、一変電所の管轄範囲に複数の列車が在線し、一斉に加速しようとすると、一変電所にかかる負荷が変電所の電力許容量を超過する可能性がある。
ここから、駅B駅C間で走行不可となる事象が発生し、駅Bに3列車が停止した場合を例に挙げて説明する。図6は、今回挙げた例の場合に、図1の運転曲線作成処理部110と電力量算出部112がない列車運行管理システムにおけるダイヤスジの表示例である。
実行ダイヤ601より遅延している場合、ダイヤ乱れを回復するために、前方列車との最小間隔602と駅間を最速で走行する時分603で予測ダイヤを算出する。算出した予測ダイヤで走行することで、駅Bにおける遅延時分604に比べ、駅Cにおける遅延時分605は短縮できるため、ダイヤ乱れが徐々に回復していくことが予想できる。
しかし、B駅C駅間を一変電所(以下、変電所Aと呼ぶ)で電力を供給しているとすると、3列車の最大加速度による走行が、変電所Aに大きな負荷をかけることが予想されるため、運転士へ駅B駅C間の走行に対して加速度に制限を設定する指示を行う。列車上システムで加速度を数値的に把握することができない場合、具体的にはノッチ進数に制限を設定する指示を行う。
図7は、加速度に制限指示がある場合の走行結果をダイヤスジ表示画面に表示した例である。現在時刻701は列車3Aが駅Dに到着した時刻とする。駅B駅C間に加速度制限指示があったため、ダイヤスジ702の予測ダイヤ(比較のために記載しているが、実際には予測ダイヤは表示できない)よりも走行が遅くなり、予測ダイヤより遅延したダイヤスジ703の実績ダイヤとなる。つまり実際の走行では、駅B駅C間でダイヤ乱れを予測ダイヤのように回復することができない。
前記のダイヤ乱れの例において、本発明で消費電力を算出することにより、図7に比べてダイヤ乱れを早期に回復する方法について説明する。
図8は、図1の電力量算出部112で行われる消費電力チェック処理の処理フローチャートを示したものである。以下処理フローの処理ステップに従って処理の流れを説明する。
ステップ801(以下、ステップをSと省略する):消費電力チェック処理は変電所単位で算出するため、全変電所に対して処理を行う。S801は変電所ループの開始位置であり、進行方向手前にある変電所から順に処理を行う。前記のダイヤ乱れの例では、駅B駅C間を管轄範囲とする変電所Aが当該変電所となる。
S802:図1の運転曲線情報111に登録された運転曲線情報の中で当該変電所の管轄区間と重複する区間がある運転曲線情報を抽出する。本実施例では、直近の停車駅間の運転曲線のみ算出するため、駅Bに停車している列車番号1A、3A、5Aの運転曲線情報を抽出する。
S803:当該変電所の電力許容値を取得する。これは、変電所毎に設定された固定値であり、変電所毎に異なる値である。
S804:以降の処理はS802で抽出した全ての運転曲線情報に対して処理を行う。S804は運転曲線情報ループの開始位置であり、先行列車から順に処理を行う。前記ダイヤ乱れの例では、列車番号1A、3A、5Aの順に処理を行う。
S805:運転曲線情報111から当該列車の運転曲線情報を取得し、消費電力を算出する。前記ダイヤ乱れの例では、遅延している列車の運転曲線情報のため、図4で示した駅B駅C間を最速で走行する運転曲線を取得し、図5で示した図4に対応する消費電力を算出する。また、本実施例では、1Aと3A、5Aは車両性能が同一であるとし、3列車全てが図4の運転曲線になる。
S806:S805で算出した当該列車の消費電力と電力許容値を比較し、消費電力が電力許容値を超過しているか否かを判定する。超過なしの場合、S807に進み、超過ありの場合はS810に進む。
S807:電力許容値から消費電力を引いて次列車用に新規電力許容値を算出する。S806で比較対象となっている電力許容値は、第一列車の場合、S803で取得した値であり、第二列車以降の場合、本ステップで算出した先行列車が電力を消費して増減した電力許容値である。また、次の運転曲線情報がない場合、本ステップはスキップする。
S808:S804から開始した運転曲線情報ループの終了位置である。S802で取得した運転曲線情報で処理していない情報がまだある場合、S805に戻り処理を行い、全ての運転曲線情報を処理した場合、S809に進む。
S809:S801で開始した変電所ループの終了位置である。処理していない変電所がある場合、S802に戻り処理を行い、全ての変電所に対する処理が終了した場合、消費電力チェック処理を終了する。
S810:最大加速度で走行した場合の消費電力より電力許容値が低い時間に関して、制限加速度を取得する。
S811:制限加速度の情報を運転曲線作成処理部110に渡す。
S812:S811で渡した制限加速度を反映した運転曲線情報を運転曲線作成処理部110から受け取る。S805に戻り、再作成した運転曲線情報で処理を行う。電力許容値から算出した加速度で運転曲線を作成しているので、消費電力が電力許容値を超過することはなく、当該列車の処理は終了する。
以上の処理により、全ての区間で、電力許容値を超過しない運転曲線を作成することができ、この運転曲線を予測ダイヤに反映することで列車制御を行う。
以降、前記ダイヤ乱れの例について消費電力チェック処理を実行した結果を説明する。
図9は、当該変電所が変電所A、当該運転曲線が列車番号1Aの運転曲線の場合に、S805を実行した結果である。電力901は、S803で取得した変電所Aの電力許容値であり、電力推移902は、S805で算出した列車1Aにおける消費電力の推移である。S806は図9の電力推移902が電力901を超過するかどうかを判定する処理であり、ここでS806を実行すると、超過なしと判定され、S807に進む。
図10は、S807の実行結果である。S807は電力901の電力許容値から電力推移902の消費電力を引いた値を算出する処理である。電力推移1001は、処理807によって算出された列車1Aの消費電力を加味した電力許容値である。また、電力901はもともとの電力許容値である。
続いてS808進み、これで列車1Aに対する処理の終了し、S805に戻り、次列車の列車3Aに対する処理を行う。
図11は、列車3Aに対してS805を実行した結果である。電力推移1101は、S805で算出した列車3Aにおける消費電力の推移である。時刻1102は列車3Aが先行列車との最小の時間間隔をあけて出発した時刻である。
ここでS806を行うと、図11から列車3Aが出発した時刻1102から列車1Aが定速走行を開始する時刻1103の時間が電力許容値を超過していると判定される。超過ありの分岐に進み、S810に進む。
電力1104は最大加速度で走行した場合の消費電力を表す。電力1104より電力許容値である電力推移1001が低い部分であって列車3Aが出発する時刻1102から列車1Aが最高速度に到達する時刻1103までの時間と、列車番号1Aが速度制限区間を越えて加速を開始する時刻1106から駅に停車するためにブレーキを開始する時刻1107までの時間について、S810で電力許容値に応じた加速度制限を算出する。つまり、時刻1102から時刻1103までの時間、及び、時刻1106から時刻1107までの時間は、列車3Aが最大加速度で走行する際に必要な電力1104よりも、電力許容値1001が低いため、この区間での列車3Aの加速度に制限をかけるような加速度制限を算出する。
図12は、S812の結果である。S811においてS810で算出した制限加速度を運転曲線作成処理部に情報を渡し、S812においてS811で渡した制限加速度を用いて運転曲線を再作成した結果を、運転曲線作成処理部110から受け取る。受け取った列車3Aの運転曲線が運転曲線1201である。
列車3Aの出発時刻1102から、列車1Aが最高速度に到達する時刻1103は加速度に制限があるため、最大加速度による走行を表す破線の運転曲線1202よりも速度の上昇が減少する。時刻1103以降は、加速度への制限がなくなるため、最大化速度の運転曲線となる。一方、時刻1107から時刻1108までの時間も加速度に制限があるが、列車3Aが定速運転している時間のため、制限加速度以下でも減速しない運転曲線となる。
図13は、再作成した列車番号3Aの運転曲線に対してS805を再実行した結果である。実線の電力推移1301が列車番号3Aの再算出した運転曲線から算出した消費電力の推移である。破線の電力推移1302は再算出する以前の電力推移である。
図14は、S806を実行した結果である。細い実線の電力推移1301は、S805で再算出した消費電力の推移であり、太い実線の電力推移1001は列車1Aに対して実行したS807で算出した電力許容値である。また、細い破線の電力推移1302は再算出前の消費電力の推移である。再算出したことにより、S806は超過なしと判定されるようになり、S807に進む。
図15は、S807の実行結果である。太い破線の電力推移1501は、S807の結果で太い実線の電力推移1001から細い実線の電力推移1301を引いた推移である。続いてS808に進み、列車番号3Aに対する処理は終了とし、続いて列車番号5Aに対する処理をS805から行う。
図16は、列車5Aに対してS805を実行した結果である。細い実線の電力推移1601はS805の実行結果である。時刻1602は先行列車である列車3Aと最小の時間間隔をあけて出発した時刻である。また、太い破線の電力推移1501は列車3Aに対するS807で算出した電力許容値である。
S806を実行すると、図16からわかるように超過ありと判定され、S810に進む。S810では、電力1104以下の電力許容値となる情報を取得するため、時間1603と時間1604についてそれぞれの電力許容値に対する制限加速度を算出する。これは、時間1603、及び、時間1604では、列車5Aが最大加速度で走行する際に必要な電力1104よりも、電力許容値1501が低いため、この区間での列車5Aの加速度に制限をかけるような加速度制限を算出する。S811で運転曲線作成処理部110に情報を渡す。S812においてS811で渡した制限加速度を用いて運転曲線を再算出した結果を、運転曲線作成処理部110から受け取る。受け取った列車5Aの運転曲線を図17に示す。 運転曲線1701は、列車5Aにおける再作成した運転曲線である。また、時刻1702は、列車5Aが先行列車との最小の時間間隔で出発した時間であり、運転曲線1703は、前記の時刻1702から最大化速度で走行した場合の運転曲線である。
運転曲線1701は、時間1603と時間1604は、電力許容値に応じた制限加速度があるため、最大加速度による走行を表す破線の運転曲線1202よりも速度の上昇が減少する。特に、時刻1702から時刻1704の時間は、加速度が0に制限されているため、出発できないため、出発時刻が時刻1704に変更される。
図18は、再作成した列車番号5Aの運転曲線に対してS805を再実行した結果である。実線の電力推移1801が列車番号5Aの再算出した運転曲線から算出した消費電力の推移である。破線の電力推移1802は再算出する以前の消費電力の推移である。太い実線の電力推移1501は列車3Aに対して実行したS807で算出した電力許容値である。ここでS806を実行すると、S806の処理結果は超過なしと判定されるようになり、S807に進むが、今回の例では最後の運転曲線のため、S807をスキップする。
続いてS808に進むと、S802で取得した全ての運転曲線情報を処理したため、運転曲線ループを終了し、S809に進む。S809に進んだことにより、変電所Aに対する処理が終了する。 以上の処理により、列車3Aと5Aの予測ダイヤは変更される。変更された予測ダイヤの結果から表示されるダイヤスジ表示画面は図19である。
太い破線のダイヤスジ1901、1903、1905は、本発明により算出される列車1A、3A、5Aの予測ダイヤである。また、細い破線のダイヤスジ1902、1904、1906は、全列車固定で加速度を制限した場合の予測ダイヤである。
本発明により算出した予測結果は、全列車固定で加速度を制限した予測結果よりも早く走行することになる。ダイヤスジ1905は出発時刻が加速度固定予測より遅くなるが、最大加速度で走行する時間もあるため、早く走行できる予測となる。駅間走行時分、列車間隔、駅停車時分を最小に算出する単純予測より遅くなるが、単純予測の通りに走行することは通常は実現できない。
また図19に示すように、本実施例の発明を適用した場合(太い破線)には、適用しない場合(細い破線)と比較して、先行する列車1A、3Aがより早く駅Cに到着し、1A、3A、5Aが適切な間隔で走行できることがわかる。これによって、短い時間内に密集して列車1A、3A、5Aが運行される細い破線の運行と比較して、効率的に駅Cに滞留する旅客を運搬することができ、結果適切にダイヤを回復させることができる。
ここまでの処理結果を列車の走行に反映するためには、列車上にいる運転士に走行情報を伝える必要がある。以下で、運転士に伝達する情報と手段について説明する。
本実施例における運転士に伝達する情報は、運転曲線情報と加速度情報である。運転士がこの情報を見ることで列車を運転する。列車上に運転曲線を表示できない場合は、出発時刻、到着時刻と加速度を表示できるだけでもよい。また、列車上で加速度が数値的に可視化できない場合は、加速度をノッチ進数と置き換えてもよい。
運転士に伝達する手段は、図1の運転支援装置119から、列車上にある運転曲線表示端末115に送信し、時間、速度、加速度それぞれの運転曲線と現在時刻、現在速度、現在加速度を表示する。また、区間ごとの加速度を表示する。列車上にある自動列車制御装置、列車運行管理システムにおけるダイヤ変更の情報を列車上に伝達する車上伝達機能、人間系による無線電話といった列車毎に情報を送信できる手段であればよい。
以上のように本実施例では、列車運行管理システムで作成した予測ダイヤから運転曲線と消費電力を算出し、算出結果から一変電所に対する消費電力が、その変電所の電力許容値を超過しないことを判定する。一変電所の管轄区間を走行する全列車が最大加速度で走行することで電力許容値を超過する場合は、先行する列車から最大の加速度を与え、後続の列車に対して電力許容値を超過しない加速度での走行をするように運転曲線を再作成し、再作成した運転曲線から予測ダイヤの再作成を行う。そして、列車上の運転士にその列車の走行情報と上限加速度を伝える。
これによって、複数の列車の運行の際の消費電力を許容値内に抑えるとともに、早期にダイヤを回復するような運転曲線を各列車へ提供することができる。また、本実施例による処理では、先行する列車から優先的に最大の加速度を与え、後続の列車に対して電力許容値を超過しない加速度での走行をするように運転曲線を再作成する。言い換えれば、先行する列車から優先的に電力を消費できるよう運転曲線を作成する。これによって、列車が遅延によってつまることがなく、速やかにダイヤ回復を行うことができる。
また、上記の実施例では、先行する列車から優先順位を高く設定して運転曲線を作成したが、列車種別ごとに優先順位を高く設定することもできる。例えば、特急列車に対する優先度を普通列車よりも高く設定すれば、特急列車が先行していない場合であっても、湯銭的に電力を消費できるよう運転曲線を作成することができる。
以上のように、電力許容値の超過を防ぎながら、関係列車群の走行速度を最適化させることでダイヤの乱れを最速で回復することが可能となる。また、電力許容値の超過を防ぐことは、電力会社に超過コストを支払わなくてはならない鉄道運用会社にとって大きな効果がある。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。

Claims (12)

  1. 記憶部と、演算処理部と、を備える列車運行管理システムであって、
    前記記憶部は、
    列車の運行に許容できる消費電力量を示す電力許容値を記憶し、
    前記演算処理部は、
    現場設備から列車の在線位置を受信し、前記列車の在線位置を用いて未来のダイヤである予測ダイヤを生成し、
    生成した前記予測ダイヤから、当該列車の運行時刻に対する走行速度のパターンを示す運転曲線を生成し、
    生成した前記運転曲線に従って列車を走行した場合に消費される運行時刻ごとの予測電力消費量を前記列車ごとに求め、
    求めた前記予測電力消費量と前記電力許容値を前記列車ごとに比較し、いずれかの運行時刻において前記予測電力消費量が前記電力許容値を上回る場合には、前記電力許容値を上回る時間における消費電力が前記電力許容値以下になるよう前記運転曲線を前記列車ごとに修正し、
    修正した前記運転曲線に走行速度を追従させるよう当該修正した前記運転曲線を列車へ伝達し、
    優先度のより低い列車の前記電力許容値は、優先度のより高い列車の前記運転曲線の修正に応じて低くされる列車運行管理システム。
  2. 請求項1において、
    前記演算処理部は、
    所定の走行区間を走行予定の列車を選択し、
    選択した複数の列車のうち優先度の低い列車から順に、速度、又は、加速度に制限がかかるよう前記運転曲線を修正する
    ことを特徴とする列車運行管理システム。
  3. 請求項2において、
    前記優先度は、先行する列車から順に高く設定される
    ことを特徴とする列車運行管理システム。
  4. 請求項2において、
    前記演算処理部は、
    選択した前記複数の列車のうち前記優先度の高い第1の列車についての前記予測電力消費量と、前記電力許容値とを比較し、いずれかの運行時刻において前記予測電力消費量が前記電力許容値を上回る場合には、求めた前記運転曲線を修正し、
    前記電力許容値と、前記第1の列車の前記予測電力消費量との差分である新規電力許容値を求め、
    前記複数の列車のうち、次に優先度の高い第2の列車についての前記予測電力消費量と、前記新規電力許容値とを比較し、いずれかの運行時刻において前記予測電力消費量が前記新規電力許容値を上回る場合には、前記新規電力許容値を上回る時間における消費電力が低くなるよう前記第2の列車に対する前記運転曲線を修正する
    ことを特徴とする列車運行管理システム。
  5. 請求項1において、
    前記記憶部は、
    各変電所の電力の供給範囲を示す変電所情報を記憶し、前記電力許容値は変電所ごとに対応して記憶されており、
    前記演算処理部は、
    前記予測ダイヤと前記変電所情報とを用いて、同時間に同じ変電所から電力を供給される走行区間を走行予定の列車を複数選択し、
    選択した複数の列車のうち優先度の低い列車から順に、速度、又は、加速度に制限がかかるよう前記運転曲線を修正する
    ことを特徴とする列車運行管理システム。
  6. 請求項5において、
    前記演算処理部は、
    記複数の列車のうち、前記優先度が2番目以降の列車について運転曲線を修正する際には、
    前記運転曲線の修正対象列車よりも前記優先度の高い列車の前記予測電力消費量を前記電力許容値から差し引いた新規電力許容値と、前記修正対象列車の前記予測電力消費量と、を比較し、
    いずれかの運行時刻において前記予測電力消費量が前記新規電力許容値を上回る場合には、前記新規電力許容値を上回る時間における消費電力が低くなるよう前記修正対象列車に対する前記運転曲線を修正する
    ことを特徴とする列車運行管理システム。
  7. 請求項1において、
    前記演算処理部は、
    修正した前記運転曲線を用いて前記予測ダイヤを求め、表示場面に求めた前記予測ダイヤを表示させる
    ことを特徴とする列車運行管理システム。
  8. 請求項1において
    前記演算処理部は、
    いずれかの運行時刻において前記予測電力消費量が前記電力許容値を上回る場合には、 前記列車が所定の加速度で走行する際に必要な電力が、前記電力許容値を上回る時間を求め、当該上回る時間での列車の加速度に制限をかけるよう前記運転曲線を修正する
    ことを特徴とする列車運行管理システム。
  9. 請求項1において、
    前記演算処理部は、
    いずれかの運行時刻において前記予測電力消費量が前記電力許容値を上回る場合には、前記予測電力消費量が前記電力許容値を上回る時間における列車の制限速度、または、加速度を下げるよう前記運転曲線を修正する
    ことを特徴とする列車運行管理システム。
  10. 現場設備から列車の在線位置を受信し、前記列車の在線位置を用いて未来のダイヤである予測ダイヤを生成し、
    生成した前記予測ダイヤから、当該列車の運行時刻に対する走行速度のパターンを示す運転曲線を生成し、
    生成した前記運転曲線に従って列車を走行した場合に消費される運行時刻ごとの予測電力消費量を前記列車ごとに求め、
    求めた前記予測電力消費量と、列車の運行に許容できる消費電力量を示す電力許容値と、を前記列車ごとに比較し、いずれかの運行時刻において前記予測電力消費量が前記電力許容値を上回る場合には、前記電力許容値を上回る時間における消費電力が前記電力許容値以下になるよう前記運転曲線を前記列車ごとに修正し、
    修正した前記運転曲線に走行速度を追従させるよう当該修正した前記運転曲線を列車へ伝達し、
    優先度のより低い列車の前記電力許容値は、優先度のより高い列車の前記運転曲線の修正に応じて低くされる列車運行管理方法。
  11. 請求項10において、
    所定の走行区間を走行予定の列車を選択し、
    選択した複数の列車のうち優先度の低い列車から順に、速度、又は、加速度に制限がかかるよう前記運転曲線を修正する
    ことを特徴とする列車運行管理方法。
  12. 現場設備から列車の在線位置を受信し、前記列車の在線位置を用いて未来のダイヤである予測ダイヤを生成する処理と
    生成した前記予測ダイヤから、当該列車の運行時刻に対する走行速度のパターンを示す運転曲線を生成する処理と
    生成した前記運転曲線に従って列車を走行した場合に消費される運行時刻ごとの予測電力消費量を前記列車ごとに求める処理と
    求めた前記予測電力消費量と、列車の運行に許容できる消費電力量を示す電力許容値と、を前記列車ごとに比較し、いずれかの運行時刻において前記予測電力消費量が前記電力許容値を上回る場合には、前記電力許容値を上回る時間における消費電力が前記電力許容値以下になるよう前記運転曲線を前記列車ごとに修正する処理と
    修正した前記運転曲線に走行速度を追従させるよう当該修正した前記運転曲線を列車へ伝達させる処理と
    優先度のより低い列車の前記電力許容値は、優先度のより高い列車の前記運転曲線の修正に応じて低くさせる処理とをCPUに実行させる列車運行管理プログラム。
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